JP3616211B2

JP3616211B2 - Polyester multifilament and method for producing woven or knitted fabric comprising the same

Info

Publication number: JP3616211B2
Application number: JP25147396A
Authority: JP
Inventors: 貞人橋立; 正人吉本
Original assignee: Teijin Fibers Ltd
Current assignee: Teijin Fibers Ltd
Priority date: 1996-09-24
Filing date: 1996-09-24
Publication date: 2005-02-02
Anticipated expiration: 2016-09-24
Also published as: JPH1096122A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は繊維の横断面が２．０以上の異形度を有するポリエステルマルチフィラメントの横断面に歪みまたは亀裂を起こさせ、次いでアルカリ処理によって該部分を優先的に減量されることによりフィラメントをランダムに複数に分割するポリエステルマルチフィラメントおよびそれからの織編物の製造方法に関する。さらに詳しくは、ナチュラル感、きしみ感、ふくらみ、ソフトな風合の織編物を形成するためのポリエステルマルチフィラメントおよび該ポリエステルマルチフィラメントからなる織編物の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルはその優れた力学特性、熱的特性のため織編物分野で広く使用されている。しかし、これらポリエステル繊維はプラスチックライクな風合を与えるため、従来から各種天然繊維の持つ優れた風合に近づけるべく数多くの提案や工夫がなされている。中でも絹様糸については織編物にした場合の付加価値は高いものになるため本絹に近づける提案、工夫は非常に多く見られる。
例えば三角異型断面糸、ブライト糸、混繊糸、低捲縮仮撚加工、アルカリによる溶解減量加工技術等が開発され、それらの単独ないし組み合わせ技術により製品化がなされている。しかし、これらはまだ絹に比べるとナチュラル感やきしみ感が不十分という問題がある。
【０００３】
例えば特開平７−１９７３７５号公報には、極細ポリエステル繊維の製造にあたり、該繊維を構成するポリエステルポリマーとの溶解度パラメーターの差が１以上の長鎖状有機化合物を、ポリエステルマトリックスに対して１〜１０重量％含有するポリエステル繊維を、該繊維の二次転移点未満の温度で加圧した後、アルカリ減量することを特徴とする極細ポリエステル繊維の製造方法が提案されている。この方法によれば、通常の丸形断面形状の繊維が筋状にフィブリル化した極細繊維が得られるが、得られた布帛は、天然繊維からの布帛が有するきしみ感、ふくらみ、ソフトは不十分である。
【０００４】
これに対してナチュラル感を得る方法として、異繊度混繊の技術が広く知られているが、これは人意的に作られた繊度差であるため、各繊維間だけでなく、繊維方向にも斑を持つ絹に比べると不十分であった。また、きしみ感を得る方法としては単独紡糸または複合紡糸で異型断面糸を作る技術があるが、単独紡糸では十分なきしみ感が得られておらず、また複合紡糸ではきしみ感は十分得られるものの紡糸装置が複雑になりコストがかかる等の問題があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は絹のようなナチュラル感、きしみ感、ふくらみ、ソフトな風合の不織布、織編物を形成するためのポリエステルマルチフィラメントおよび該ポリエステルマルチフィラメントからなる織編物の製造方法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を進めた結果、異形度２．０以上の断面形状を有し、相溶性のないポリマーを含有したポリエステルマルチフィラメントに圧力を与えることによりその断面内に歪および／または亀裂を与え、次いでアルカリ処理工程してその該部分を優先的に減量させることによって該フィラメントがランダムに複数に分割し、かくして絹のようなナチュラル感、きしみ感、ふくらみ、ソフトな風合が得られることを究明した。
【０００７】
かくして本発明によれば、ポリエステルと該ポリエステルに対し、０．５〜７重量％のポリアルキレングリコールからなり、その横断面形状が３個以上の突起部を有する多葉形または中空部を有した形状でありかつ２．０以上の異形度を持つフィラメントから構成されるマルチフィラメントでありかつ破断伸度が１０〜６０％であるマルチフィラメントを、その側面に圧力を与えるか或いはそのマルチフィラメントからなる織編物をその側面に圧力を与えて、該フィラメントの断面内に歪および／または亀裂を付与し、次いでアルカリ処理することにより該フィラメントをランダムに複数に分割することを特徴とするポリエステルマルチフィラメントおよびそれからなる織編物の製造方法が提供される。
【０００８】
本発明においてフィラメントの断面内における歪または亀裂部分がアルカリ処理によって優先的に減量され、優れた風合が得られるのは以下の機構によるものと本発明者らは考えている。
【０００９】
ポリエステルにポリエステルと相溶性のないポリアルキレングリコールをブレンドした異形断面を有するマルチフィラメントはその内部に相分離構造を有する。このフィラメントに圧力加工を行なうマトリックスであるポリエステルと該ポリエステルと相溶性のないポリアルキレングリコールとの界面に応力集中が起こり、その結果、フィラメント内部に歪み、または特に応力集中が大きい場合には界面での剥離や、マトリックスであるポリエステルに亀裂が生じる。この時、歪や亀裂は応力のかかりかたが各繊維の集合状態によって変わるためランダムな状態で繊維内部に存在する。この部分はエネルギー的に不安定であるからアルカリとの反応性が高くなり、アルカリ処理時にこの部分が減量されやすくなるためフィラメントは複数に分割する。この時歪や亀裂がランダムに存在するため分割はランダムに起こる。そのため、分割後の繊維断面はランダムな形状となり、様々な繊度差、形状差を持つため絹のようなナチュラル感が得られる。また、この時分割した断面形状はシャープエッジとなるためにきしみ感が得られる。さらに分割されたことにより細化、繊維間空隙の増加が起こるのでソフト感、ふくらみも得られる。
また、分割はアルカリ減量工程だけでなく、染色工程においても起こる。これはアルカリ処理工程にて生じた亀裂が染色工程にて、高温・高圧条件下で揉まれることによって亀裂が拡大することによって分割が起こる。
【００１０】
本発明で使用されるポリエステルは、芳香族ポリエステルであって、例えば二官能性芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成誘導体との反応により得られるものである。好ましい芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等があるが、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【００１１】
また、これらのポリエステルには有機金属塩が配合されることが好ましい。好ましく用いられる有機金属塩としてはドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、ヘキサデシルスルホン酸、ドデシルスルホン酸等のスルホン酸と、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属とから形成されるスルホン酸のアルカリ金属塩；ジステアリルリン酸ナトリウム等のリン酸エステルのアルカリ金属塩、その他の有機カルボン酸のアルカリ金属塩等を例示することができる。さらには、下記一般式で示されるスルホン酸金属塩も好ましく例示することができる。
Ｒ’Ｏ（Ｒ”Ｏ）_ａ（ＣＨ_２）_ｂＳＯ_３Ｍ
（式中Ｒ’は炭素原子数３〜３０の一価の炭化水素、Ｒ”は炭素原子数２〜４のアルキレン基、ａは１〜１００の整数、ｂは２〜４整数、ＭはＮａ、Ｋ、Ｌｉ等のアルカリ金属を示す）
【００１２】
これらの具体例として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、平均の炭素原子数が１４であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム混合物、Ｃ_１２Ｈ_２５Ｏ（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_３−ＣＨ_２ＣＨ_２ＳＯ_３Ｎａ、Ｃ_１６Ｈ_３３Ｏ（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_２３−ＣＨ_２ＣＨ_２ＣＨ_２ＳＯ_３Ｎａ等のスルホン酸の金属塩が良好である。
この他にも本発明の目的を損なわない範囲で、芳香族ポリエステル中には、少量の安定剤、艶消剤、着色剤、制電剤、難燃剤、その他の添加改質剤が含まれていても差し支えない。
【００１３】
本発明において、ポリエステルマルチフィラメントを構成するフィラメントは、ポリエステルと該ポリエステルと相溶性のないポリアルキレングリコールからなることが必要である。
前記したように繊維断面内の歪や亀裂は該ポリエステルとポリアルキレングリコールとが相分離構造になったその界面に発生するので、ポリアルキレングリコールを含有しない場合は歪や亀裂が生じにくく、分割性が低下してしまうので本発明の目的が達成されない。
【００１４】
また、ポリアルチレングリコールの好ましい平均分子量は３０００〜２５０００である。平均分子量が３０００以下のあまり小さすぎると耐熱性に問題が生じたり、繊維軸方向にアルカリ減量に効果的な筋状のミクロ相分離構造を形成できず、一方、平均分子量が２５０００以上であるとポリエステルとの溶融混和性が急激に悪化してブレンドしたポリマー成分はそれ自身が凝集してしまい、分散性が悪くなるため紡糸の工程調子が悪化してしまう。
【００１６】
さらに、ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、またはその誘導体のことであり、これは直鎖状、分岐状のいずれでもよい。
【００１７】
ポリアルコレングリコールの含量は、芳香族ポリエステルに対して０.５〜７.０重量％であることが必要である。含量が０.５重量％未満の場合、十分な相分離構造が形成されず、十分な分割性が得られないため目的とする風合いが得られず、また７.０重量％以上であれば溶融時の粘度が低下し、単糸切れ、断糸等が発生しやすく紡糸の工程調子に問題が生ずる。
【００１８】
本発明において、ポリエステルマルチフィラメントを構成するフィラメントの横断面形状の異形度とは図１に示すようにフィラメントの横断面形状に外接する円の半径をｒ１、内接する円の半径をｒ２とした時の内接円の半径に対する外接円の半径の比すなわちｒ１／ｒ２で定義されるものである。この値が１．０に近いほど横断面形状は円に近くなり、大きいほど鋭くなることを表している。
【００１９】
ただし、横断面内に円形の中空部を有している場合の異形度は、中空部の半径をｒ３とした時の内接円の半径と中空部の半径の差に対する外接円の半径の比、すなわちｒ１／（ｒ２−ｒ３）で定義される。また、中空部が円形でない場合、中空部が２個以上ある場合には中空部の全面積と同一の面積を持つ円形の中空部が横断面の中央にあると仮定した時の中空部の半径をｒ３とすれば良く、同心円状の中空糸（横断面形状が円形、中空部も円形）の場合にはｒ１＝ｒ２＝Ｒ（糸の横断面形状の半径）とすれば良い。
【００２０】
この異形度が２．０未満では圧力を受けた際の応力集中が起こりにくく、分割性が低下してしまうので本発明の目的が達成されない。
そして、該マルチフィラメントを構成するフィラメントの異形度は２．０以上であればよく、好ましくは２．５以上４．０以下であればよい。
この時の横断面形状は偏平糸のように突起部が３個未満の場合には異形度が２．０以上であっても圧力を付与した際の応力集中が起こりにくく、割繊性が不十分となるため、本発明の目的とする風合が得られない。ただし、突起部が多くなると必要な異形度が得られにくくなるため多葉形において突起部の数は３個以上６個未満が好ましい。
また、横断面形状が突起部を３個以上有する多葉形でない場合でも中空部を有していれば良い。中空部を有することによって圧力付与時に横断面形状が変形し、応力集中しやすい形状に変化するため十分な割繊性が得られる。
【００２１】
本発明においてマルチフィラメントの横断面形状は突起部を３個以上有する多葉形、または中空部を有する形状であれば良く、もちろん中空部を有する多葉形でも良い。
本発明においてポリエステルマルチフィラメントを構成するフィラメントはその紡糸以降の工程の走行過程または織編物でその側面に圧力を与え、その断面内に歪および／または亀裂を付与することが必要である。前記のように繊維断面内の歪および／または亀裂部を持たない場合、アルカリ処理しても表面から均一に減量されるため十分な分割性が得られない。また、圧力付与の工程は紡糸以降の工程の走行過程または織編物でなくてはならない。紡糸段階で歪および／または亀裂を有すると単糸切れや断糸等が発生し、紡糸の工程調子に問題が生じる。
【００２２】
圧力付与方法として紡糸以降の工程の走行過程で行う場合には、例えば延伸機のローラー上に押さえローラーを設置することによって行う方法が挙げられ、また、織編物に行う場合にはアルカリ減量工程前に行う必要があるが、例えばロールを用いたカレンダー加工が挙げられる。
【００２３】
このポリエステルマルチフィラメントは、もちろん単独糸として使ってもよいし、混繊糸、仮撚加工糸、紡績糸等でもよく、また、複合加工糸の鞘糸として使ってもよい。特に仮撚加工等のように加工時に応力が加わる場合には通常の工程のままでも良く、特に圧力を付与する工程を設けることは必ずしも必要とは限らない。
【００２４】
本発明において、アルカリ処理工程にてポリエステルマルチフィラメントを構成するフィラメントはランダムに複数に分割することが必要である。前記のようにナチュラル感、きしみ感、ソフト感はランダムに複数に分割することによって得られるので、ランダムに、複数に分割しない場合には本発明の目的は達成されない。
【００２５】
本発明で得られるポリエステルマルチフィラメントの破断伸度は１０％未満であれば繊維は分割しやすくなるが、延伸の工程で断糸等が発生し工程通過性が悪くなってしまう。一方、破断伸度が６０％以上であれば取扱性、工程通過性は向上するが、フィラメントは十分に分割されず目的とする風合いが得られない。
そして、該マルチフィラメントの破断伸度は１０％以上、６０％以下であればよく、好ましくは２０％以上４０％以下であればよい。
【００２６】
次いで、製造したポリエステルマルチフィラメントを製織製編して織編物を形成する。次いで該織編物を精練し、アルカリ処理して、該ポリエステルマルチフィラメントを構成するフィラメントをランダムに複数に分割させる。アルカリ減量に当たっては特に特別の装置を必要とせず、既存の設備をそのまま使用できる。
また、アルカリ減量率は高くすれば異形度２．０未満でも割繊することは可能であるが、アルカリ減量率を高くすると引裂強力や耐摩耗性が低下するうえ、コストも高くなるので好ましくない。また、アルカリ減量率が低い場合は分割の程度が不十分で、目的とする‘きしみ感’のある織編物ができず好ましくない。そこで好ましいアルカリ減量率は重量で１０％以上３５％以下であり、より好ましくは１５％以上３０％以下である。
【００２７】
染色は常圧染色も可能であるが、例えば１２０〜１３０℃の温度で高圧染色にすると、染色工程での高圧下での‘もみ’効果も加わり、より好ましい結果を与える。なお、染色の際に使用する設備は既存の設備で目的を達成することができる。
【００２８】
【発明の効果】
かくして本発明によれば、繊維の横断面が２．０以上の異形度を有し、その横断面に歪みまたは亀裂を与え、アルカリ処理することによってフィラメントがランダムに複数に分割したポリエステルマルチフィラメントおよび該ポリエステルマルチフィラメントからなる織編物が得られ、この不均一な分割によりナチュラル感、きしみ感、ふくらみ、ソフトな風合を得ることが可能となる。
【００２９】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の評価は以下のようにして行った。
１）紡糸調子
紡糸調子は良好なものを○、単糸切れの発生したものを△、断糸の起こったものを×と表した。
２）延伸調子
延伸調子は良好なものを○、単糸切れが発生したものを△、断糸が起こったものを×と表した。
３）異形度
異形度は得られた未延伸糸の断面写真を撮り、本文中に示したように横断面形状に外接する円の半径をｒ１、内接する円の半径をｒ２から以下の式を用いて求めた。
異形度＝ｒ１／ｒ２
【００３０】
４）伸度
ＪＩＳＬ１０１３に準じ、試料長２０ｃｍ、引張速度２０ｃｍ／分で測定した。
５）分割性
繊維の分割性は次の方法で評価した。得られた織物のの断面写真を撮り、この時の分割した単繊維の数をａ、元の単繊維の数をｂとするとき、
分割率Ｃ＝１００×［ａ／ｂ］（％）
で定義し、ｃが７０％を越えるものを○、３０〜７０％のものを△、０〜３０％のものを×とした。
６）風合
風合は分割性測定と同様の方法でアルカリ処理、染色処理を行った試料を用いて触感によって判定を行い、きしみ感、ナチュラル感、ソフト感の良いものを○、やや良いものを△、悪いものを×で示した。
【００３１】
実施例１
固有粘度０．６４のポリエチレンテレフタレート（有機金属塩としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを０．５重量％、艶消剤としてＴｉＯ_２を０．０５重量％含む）に相溶性のないポリマーとしてＰＥＧ（ポリエチレングリコール）を２．０重量％ブレンドしたものを０．２３ｍｍ^２の三角断面形状の紡糸孔２４個を有する口金を用いて２９５℃で溶融後、紡糸口金温度が２８０℃となるよう調整して、速度１５００ｍ／ｍｉｎで巻き取った。得られた未延伸糸をホットローラーで加熱延伸した後、連続的にホットプレートで熱固定する方式で９０℃で延伸、１５０℃で熱処理後、巻き取りローラー部で押さえローラーを用いて圧力を付与し、巻取り速度５００ｍ／ｍｉｎで巻取り、５０デニール２４フィラメントのポリエステルフィラメントを得た。
【００３２】
得られた繊維を平織物とし、温度９５℃、濃度３５ｇ／ｌの水酸化ナトリウム水溶液で減量率が２０％になるようにのアルカリ処理を行った。その後、染料としてＤｉａｎｉｘＢｌｕｅＡＣ−Ｅ（三菱化成（株）製）を２．０重量％、分散剤であるＤｉｓｐｅｒＶＧ（明成化学）を０．５ｇ／ｌ、酢酸を０．２ｇ／ｌ入れた１３０℃の水溶液中で６０分染色した。さらにビスノール（一方社油脂工業ＫＫ）を２ｇ／ｌ入れた８０℃の水溶液中で２０分間還元洗浄を行い、水洗、乾燥した。得られた試料を１７０℃で１分間熱セットを行い、織物を得た。
結果を表１に示す。
【００３３】
比較例１および２
ブレンドしたＰＥＧの添加量を変えた場合の結果を表１に示す。
【００３４】
実施例２および３、比較例３および４
実施例１で用いた三角断面形状の紡糸孔とほぼ同じ断面積を持つ十字、丸中空、丸断面、偏平の口金を用いて紡糸を行った結果を表１に示す。
【００３５】
比較例５
実施例１で口金温度を３００℃にした時の結果を表１に示す。
【００３６】
実施例４
実施例１と同様に紡糸した糸を延伸工程で圧力付与することなく延伸し、この糸を用いて平織物とした後、アルカリ減量前にカレンダー装置を用いて圧力付与した後、実施例１と同様に処理したときの結果を表１に示す。
【００３７】
実施例５、比較例６および７
実施例１と同様に紡糸した糸を延伸倍率を変えて破断伸度を変化させたときの結果を表１に示す。
【００３８】
【表１】

【００３９】
表１の実施例１、２、３から明らかなよう異形度２．０以上の多葉形または中空糸では十分に分割し、きしみ感、ナチュラル感、ソフト感が得られているが比較例３や比較例５のように異形度が低い場合、比較例４のように突起部を３個以上持たない場合には分割性が悪くなり、風合が不十分となる。
比較例１のように相溶性のないポリマーが少ない場合には割繊性が不十分となり、比較例２のように多い場合には割繊性はよいものの紡糸・延伸性が低下してしまう。
実施例１のように圧力加工は紡糸工程以降の走行過程で行っても良く、実施例４のように織編物にしてから行っても良い。
比較例６のように低伸度にすると延伸調子が低下してしまい、比較例７のように高伸度にしてしまうと、分割性が悪くなり、風合が不十分となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明におけるアルカリ減量前の断面形状の例とそのときの外接円（ｒ１）、内接円（ｒ２）、中空部（ｒ３）の半径を示す。この断面形状は異形度が高いほど分割しやすい。
【図２】アルカリ減量後の分割した断面形状の例を示す。分割は異形度が高いほど起こりやすく、応力集中しやすい部分から優先的に減量され分割されやすいことを示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, the cross section of a polyester multifilament having a profile of 2.0 or more in the cross section of the fiber is distorted or cracked, and then the portion is preferentially reduced by alkali treatment, thereby randomly disposing the filament. The present invention relates to a method for producing a multifilament polyester multifilament and a woven or knitted fabric therefrom. More specifically, the present invention relates to a polyester multifilament for forming a woven or knitted fabric having a natural feeling, a squeaky feeling, a bulge, or a soft texture, and a method for producing a woven or knitted fabric comprising the polyester multifilament.
[0002]
[Prior art]
Polyesters mainly composed of polyethylene terephthalate are widely used in the field of woven and knitted fabrics because of their excellent mechanical properties and thermal properties. However, since these polyester fibers give a plastic-like texture, many proposals and ideas have been made so far to bring them closer to the excellent texture of various natural fibers. Above all, silk-like yarn has high added value when woven or knitted, so there are many proposals and ingenuity to bring it closer to genuine silk.
For example, triangular irregular cross-section yarns, bright yarns, blended yarns, low crimp false twisting, alkali weight loss processing techniques, etc. have been developed, and commercialized by single or combination techniques thereof. However, these still have a problem that natural feeling and squeaky feeling are insufficient as compared with silk.
[0003]
For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-197375, in the production of ultrafine polyester fiber, a long-chain organic compound having a solubility parameter difference of 1 or more with respect to a polyester polymer constituting the fiber is 1 to 10 with respect to the polyester matrix. There has been proposed a method for producing an ultrafine polyester fiber characterized in that the polyester fiber containing wt% is pressurized at a temperature lower than the secondary transition point of the fiber and then subjected to alkali weight reduction. According to this method, an ultrafine fiber in which fibers having a normal round cross-sectional shape are fibrillated can be obtained, but the obtained fabric has insufficient squeakiness, swelling and softness of a fabric made from natural fibers. It is.
[0004]
On the other hand, as a method of obtaining a natural feeling, the technique of mixing with different fineness is widely known, but since this is an artificially created fineness difference, not only between each fiber but also in the fiber direction. It was insufficient compared to silk with spots. In addition, as a method of obtaining a squeaky feeling, there is a technique of making a modified cross-section yarn by single spinning or composite spinning, but sufficient squeaky feeling is not obtained by single spinning, and squeaky feeling is sufficiently obtained by composite spinning. There is a problem that the spinning device is complicated and expensive.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a non-woven fabric having a natural feeling like silk, a squeaky feeling, a bulge, a soft texture, a polyester multifilament for forming a woven or knitted fabric, and a method for producing a woven or knitted fabric comprising the polyester multifilament. It is in.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research to achieve the above object, the inventors of the present invention applied a pressure to a polyester multifilament containing a cross-sectional shape having an irregularity of 2.0 or more and an incompatible polymer. The filament is randomly divided into a plurality of parts by giving strain and / or cracks in the cross section and then preferentially reducing the portion by performing an alkali treatment process, and thus silky natural feeling, squeaky feeling, and swelling Investigated that a soft texture can be obtained.
[0007]
Thus, according to the present invention, the polyester and the polyester consisted of 0.5 to 7% by weight of polyalkylene glycol, and the cross-sectional shape thereof had a multileaf shape or a hollow portion having three or more protrusions. A multifilament composed of filaments having a shape and a degree of irregularity of 2.0 or more and having a breaking elongation of 10 to 60% is applied to the side surface or is composed of the multifilament A polyester multifilament, characterized in that a woven or knitted fabric is subjected to pressure on its side surface to impart strain and / or cracks in the cross-section of the filament and then subjected to alkali treatment to randomly divide the filament into a plurality of A method for producing a woven or knitted fabric comprising the same is provided.
[0008]
In the present invention, the present inventors consider that the strain or crack portion in the cross section of the filament is preferentially reduced by alkali treatment and an excellent texture is obtained by the following mechanism.
[0009]
A multifilament having a modified cross section obtained by blending a polyalkylene glycol incompatible with polyester into polyester has a phase separation structure therein. Stress concentration occurs at the interface between the polyester, which is a matrix for pressure processing on the filament, and the polyalkylene glycol, which is incompatible with the polyester. As a result, distortion occurs inside the filament, or particularly when the stress concentration is large, at the interface. Peeling or cracks in the matrix polyester. At this time, strain and cracks are present in the fibers in a random state because the manner in which the stress is applied varies depending on the aggregation state of the fibers. Since this portion is unstable in terms of energy, the reactivity with the alkali is increased, and the portion is easily reduced during the alkali treatment, so the filament is divided into a plurality of pieces. At this time, since the strain and cracks are present randomly, the division occurs randomly. Therefore, the fiber cross-section after the division has a random shape, and since it has various fineness differences and shape differences, a natural feeling like silk can be obtained. Further, since the time-divided cross-sectional shape becomes a sharp edge, a squeaky feeling is obtained. Furthermore, since it is divided, the gap between fibers is increased and the gap between fibers is increased, so that a soft feeling and swelling can be obtained.
Further, the division occurs not only in the alkali weight reduction process but also in the dyeing process. This occurs when cracks generated in the alkali treatment process are engraved in the dyeing process under high temperature and high pressure conditions, and the cracks expand.
[0010]
The polyester used in the present invention is an aromatic polyester, and is obtained, for example, by a reaction between a difunctional aromatic dicarboxylic acid or an ester-forming derivative thereof and a diol or an ester-forming derivative thereof. Preferred aromatic polyesters include polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene naphthalate, polybutylene naphthalate and the like, and polyethylene terephthalate is preferred.
[0011]
These polyesters are preferably mixed with an organic metal salt. Preferably used organometallic salts include sulfonic acids such as dodecylbenzenesulfonic acid, tridecylbenzenesulfonic acid, nonylbenzenesulfonic acid, dibutylnaphthalenesulfonic acid, hexadecylsulfonic acid, dodecylsulfonic acid, and sodium, potassium, lithium, etc. Examples include alkali metal salts of sulfonic acids formed from alkali metals; alkali metal salts of phosphate esters such as sodium distearyl phosphate, and alkali metal salts of other organic carboxylic acids. Furthermore, the sulfonic acid metal salt shown with the following general formula can also be illustrated preferably.
R′O (R ″ O) _a (CH ₂ ) _b SO ₃ M
Wherein R ′ is a monovalent hydrocarbon having 3 to 30 carbon atoms, R ″ is an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms, a is an integer of 1 to 100, b is an integer of 2 to 4, M is Na , K, Li and other alkali metals)
[0012]
Specific examples thereof include sodium dodecylbenzene sulfonate, alkyl benzene sulfonate Sodium mixture the average number of carbon atoms is _{_{_{_{14, C 12 H 25 O (}}}} CH 2 CH 2 O) 3 -CH 2 CH 2 SO 3 Na, C Metal salts of sulfonic acids such as ₁₆ H ₃₃ O (CH ₂ CH ₂ O) ₂₃ —CH ₂ CH ₂ CH ₂ SO ₃ Na are good.
In addition, the aromatic polyester contains a small amount of a stabilizer, a matting agent, a coloring agent, an antistatic agent, a flame retardant, and other additive modifiers as long as the object of the present invention is not impaired. There is no problem.
[0013]
In the present invention, the filament constituting the polyester multifilament needs to be composed of polyester and polyalkylene glycol which is incompatible with the polyester.
Since strain or cracks in the fiber cross section as described above occurs at the interface where the said polyester and polyalkylene glycols become phase-separated structure, if not containing a polyalkylene glycol hardly occurs distortion and cracking, splitting resistance The object of the present invention is not achieved.
[0014]
Moreover, the preferable average molecular weights of polyalkylene glycol are 3000-25000. When the average molecular weight is too small, such as 3000 or less, there is a problem in heat resistance, or a streak-like microphase separation structure effective for alkali weight reduction cannot be formed in the fiber axis direction, while the average molecular weight is 25000 or more. The polymer component blended due to the rapid deterioration of the melt miscibility with the polyester aggregates itself and the dispersibility becomes poor, so that the spinning process condition is deteriorated.
[0016]
Et al is, polyalkylene glycol, polyethylene glycol, polybutylene glycol is that polyhexamethylene glycol or derivatives thereof, which may be either linear, branched.
[0017]
The content of polyalcohol glycol needs to be 0.5 to 7.0% by weight with respect to the aromatic polyester. If the content is less than 0.5% by weight, a sufficient phase separation structure cannot be formed, and sufficient resolution cannot be obtained, so that the desired texture cannot be obtained. Viscosity at the time decreases, and single yarn breakage, yarn breakage, etc. are likely to occur, causing problems in the spinning process.
[0018]
In the present invention, the degree of irregularity of the cross-sectional shape of the filament constituting the polyester multifilament is when the radius of the circle circumscribing the cross-sectional shape of the filament is r1 and the radius of the inscribed circle is r2, as shown in FIG. The ratio of the radius of the circumscribed circle to the radius of the inscribed circle, i.e., r1 / r2. The closer this value is to 1.0, the closer the cross-sectional shape is to a circle, and the larger the value, the sharper.
[0019]
However, when the circular hollow portion is included in the cross section, the degree of irregularity is the ratio of the radius of the circumscribed circle to the difference between the radius of the inscribed circle and the radius of the hollow portion when the radius of the hollow portion is r3. That is, it is defined by r1 / (r2-r3). In addition, when the hollow part is not circular, when there are two or more hollow parts, the radius of the hollow part when assuming that the circular hollow part having the same area as the entire area of the hollow part is at the center of the cross section May be r3, and in the case of a concentric hollow fiber (circular cross-sectional shape is circular, hollow part is also circular), r1 = r2 = R (radius of the cross-sectional shape of the yarn).
[0020]
If the degree of profile is less than 2.0, stress concentration is difficult to occur when pressure is applied, and the splitting property is lowered, so that the object of the present invention is not achieved.
And the irregularity degree of the filament which comprises this multifilament should just be 2.0 or more, Preferably it is 2.5 or more and 4.0 or less.
The cross-sectional shape at this time is less than 3 projections such as a flat yarn, even if the degree of deformation is 2.0 or more, stress concentration hardly occurs when pressure is applied, and the splitting property is not good. Since it becomes sufficient, the target texture of the present invention cannot be obtained. However, since it becomes difficult to obtain the required degree of deformation when the number of protrusions increases, the number of protrusions is preferably 3 or more and less than 6 in a multi-leaf shape.
Further, even if the cross-sectional shape is not a multi-leaf shape having three or more protrusions, it is only necessary to have a hollow portion. By having the hollow portion, the cross-sectional shape is deformed when pressure is applied, and changes to a shape in which stress is easily concentrated, so that sufficient splitting property is obtained.
[0021]
In the present invention, the cross-sectional shape of the multifilament may be a multi-leaf shape having three or more protrusions or a shape having a hollow portion, and of course a multi-leaf shape having a hollow portion.
In the present invention, the filament constituting the polyester multifilament is required to apply a pressure to its side surface in the running process after the spinning or in the woven or knitted fabric, and to give strain and / or crack in the cross section. As described above, when there are no strains and / or cracks in the fiber cross section, even if the alkali treatment is performed, the amount is uniformly reduced from the surface, so that sufficient splitting property cannot be obtained. In addition, the pressure application process must be a running process of a process after spinning or a knitted or knitted fabric. If there is a strain and / or crack at the spinning stage, single yarn breakage or yarn breakage occurs, which causes a problem in the spinning process.
[0022]
When performing in the running process of the process after spinning as the pressure application method, for example, there is a method performed by installing a pressing roller on the roller of the drawing machine, and when performing on a knitted or knitted fabric, before the alkali weight reduction process For example, calendering using a roll may be mentioned.
[0023]
This polyester multifilament may of course be used as a single yarn, a mixed fiber, false twisted yarn, spun yarn, or the like, or may be used as a sheath yarn of a composite processed yarn. In particular, when stress is applied at the time of processing such as false twisting, it may be a normal process, and it is not always necessary to provide a process of applying pressure.
[0024]
In the present invention, the filament constituting the polyester multifilament in the alkali treatment step needs to be randomly divided into a plurality. As described above, a natural feeling, a squeaky feeling, and a soft feeling can be obtained by randomly dividing into a plurality of parts. Therefore, the object of the present invention is not achieved unless the parts are randomly divided into a plurality of parts.
[0025]
If the breaking elongation of the polyester multifilament obtained in the present invention is less than 10%, the fiber is easily divided, but yarn breakage or the like occurs in the drawing process, resulting in poor process passability. On the other hand, if the elongation at break is 60% or more, handleability and processability are improved, but the filament is not sufficiently divided and the desired texture cannot be obtained.
And the breaking elongation of this multifilament should just be 10% or more and 60% or less, Preferably it should just be 20% or more and 40% or less.
[0026]
Next, the produced polyester multifilament is woven and knitted to form a woven or knitted fabric. Next, the woven or knitted fabric is scoured and subjected to alkali treatment, and the filaments constituting the polyester multifilament are randomly divided into a plurality of pieces. When reducing the alkali, no special equipment is required, and existing equipment can be used as it is.
Further, if the alkali weight loss rate is increased, it is possible to split the fiber even if the degree of deformity is less than 2.0, but if the alkali weight loss rate is increased, the tear strength and wear resistance are lowered and the cost is increased, which is not preferable. . On the other hand, when the alkali weight loss rate is low, the degree of division is not sufficient, and the intended knitted or knitted fabric cannot be obtained. Therefore, a preferred alkali weight loss rate is 10% or more and 35% or less by weight, and more preferably 15% or more and 30% or less.
[0027]
Although normal pressure dyeing can be used for dyeing, for example, if high-pressure dyeing is performed at a temperature of 120 to 130 ° C., a “boiled” effect under high pressure in the dyeing step is added, and a more preferable result is obtained. The equipment used for dyeing can achieve the purpose with existing equipment.
[0028]
【The invention's effect】
Thus, according to the present invention, the polyester multifilament in which the cross section of the fiber has an irregularity of 2.0 or more, the cross section is distorted or cracked, and the filament is randomly divided into a plurality by alkali treatment, and A woven or knitted fabric made of the polyester multifilament is obtained, and this non-uniform division makes it possible to obtain a natural feeling, a squeaky feeling, a bulge, and a soft texture.
[0029]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically by way of examples. In addition, evaluation in an Example was performed as follows.
1) Spinning condition The spinning condition was indicated as "Good", "Single yarn breakage" as "Triangle", and yarn breakage as "X".
2) Stretching tone The stretching tone was indicated as ◯, when the single yarn breakage occurred Δ, and when the yarn breakage occurred ×.
3) Deformation Deformation is obtained by taking a cross-sectional photograph of the obtained undrawn yarn, and as shown in the text, the radius of the circle circumscribing the cross-sectional shape is r1, and the radius of the inscribed circle is r2. Obtained using.
Deformity = r1 / r2
[0030]
4) Elongation Measured according to JIS L1013 at a sample length of 20 cm and a tensile speed of 20 cm / min.
5) Dividing property The dividing property of the fiber was evaluated by the following method. Taking a cross-sectional photograph of the resulting woven fabric, when the number of split single fibers at this time is a, and the number of original single fibers is b,
Division ratio C = 100 × [a / b] (%)
, When c exceeds 70%, Δ when 30-70%, and x when 0-30%.
6) The texture is determined by tactile sensation using a sample that has been subjected to alkali treatment and dyeing treatment in the same manner as in the splitting measurement. Is shown by Δ and bad ones are shown by ×.
[0031]
Example 1
PEG (polyethylene glycol) as a polymer incompatible with polyethylene terephthalate having an intrinsic viscosity of 0.64 (containing 0.5% by weight of sodium alkylbenzenesulfonate as an organic metal salt and 0.05% by weight of TiO ₂ as a matting agent) A blend of 2.0% by weight of bismuth is melted at 295 ° C. using a die having 24 spinning holes having a triangular cross-section of 0.23 mm ² , and the spinneret temperature is adjusted to 280 ° C., and the speed is 1500 m. It wound up at / min. The obtained unstretched yarn is heated and stretched with a hot roller, then stretched at 90 ° C by heat-fixing continuously with a hot plate, heat treated at 150 ° C, and pressure is applied using a press roller at the take-up roller section. Then, it was wound at a winding speed of 500 m / min to obtain a polyester filament of 50 denier 24 filaments.
[0032]
The obtained fiber was made into a plain woven fabric and subjected to alkali treatment with a sodium hydroxide aqueous solution having a temperature of 95 ° C. and a concentration of 35 g / l so that the weight loss rate was 20%. Then, 2.0% by weight of Dianix Blue AC-E (manufactured by Mitsubishi Kasei Co., Ltd.) as a dye, 0.5 g / l of Disper VG (Meisei Chemical) as a dispersant, and 0.2 g / l of acetic acid were added. It dye | stained for 60 minutes in 130 degreeC aqueous solution. Further, reduction cleaning was carried out for 20 minutes in an aqueous solution at 80 ° C. containing 2 g / l of bisnor (one oil and fat industry KK), followed by water washing and drying. The obtained sample was heat-set at 170 ° C. for 1 minute to obtain a woven fabric.
The results are shown in Table 1.
[0033]
Comparative Examples 1 and 2
The results when the amount of blended PEG added is changed are shown in Table 1.
[0034]
Examples 2 and 3, Comparative Examples 3 and 4
Table 1 shows the results of spinning using a cross, round hollow, round cross-section, and flat die having substantially the same cross-sectional area as the triangular cross-section spinning holes used in Example 1.
[0035]
Comparative Example 5
Table 1 shows the results when the die temperature was set to 300 ° C. in Example 1.
[0036]
Example 4
In the same manner as in Example 1, the spun yarn was stretched without applying pressure in the drawing step, and this yarn was used to form a plain woven fabric. After applying pressure using a calender device before reducing the alkali, Example 1 and Table 1 shows the results when processing was performed in the same manner.
[0037]
Example 5, Comparative Examples 6 and 7
Table 1 shows the results of changing the elongation at break by changing the draw ratio of the yarn spun in the same manner as in Example 1.
[0038]
[Table 1]

[0039]
As is clear from Examples 1, 2, and 3 in Table 1, the multi-leaf type or hollow fiber having a degree of deformity of 2.0 or more is sufficiently divided, and a squeaky feeling, natural feeling, and soft feeling are obtained. When the degree of deformity is low as in Comparative Example 5 or when there are not three or more protrusions as in Comparative Example 4, the splitting property is deteriorated and the texture is insufficient.
When the amount of incompatible polymer is small as in Comparative Example 1, the splitting property is insufficient, and when it is large as in Comparative Example 2, the splitting property is good, but the spinning / drawing property is lowered.
Pressure processing may be performed in the running process after the spinning process as in the first embodiment, or may be performed after forming a woven or knitted fabric as in the fourth embodiment.
When the elongation is low as in Comparative Example 6, the stretching tone is lowered, and when the elongation is high as in Comparative Example 7, the splitting property is deteriorated and the texture becomes insufficient.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example of a cross-sectional shape before weight loss in the present invention, and the radii of a circumscribed circle (r1), an inscribed circle (r2), and a hollow portion (r3) at that time. This cross-sectional shape is more easily divided as the degree of irregularity is higher.
FIG. 2 shows an example of a divided cross-sectional shape after alkali reduction. The division is more likely to occur as the degree of deformity is higher, and the amount is preferentially reduced from the portion where stress concentration is likely to be concentrated, indicating that the division is easy.

Claims

It consists of 0.5 to 7% by weight of polyalkylene glycol with respect to the polyester, and its cross-sectional shape is a multi-leaf shape having three or more protrusions or a shape having a hollow portion and 2.0 Pressure is applied to the side surface of a multifilament composed of filaments having the above-mentioned irregularities and the breaking elongation is 10 to 60%, or a woven or knitted fabric made of the multifilament is pressured to the side surface. A polyester multifilament and a method of producing a woven or knitted fabric comprising the same .