JP3615808B2 - 多重パイプ型摺動ユニット - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は産業機器等の摺動機構として使用する多重パイプ型摺動ユニットに関するものであり、たとえば、産業機器の移動テーブル等を往復移動させる際の摺動手段として、あるいは入り子式カバー等を伸縮させる際の摺動手段として使用するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業機器等の摺動機構としては、ピストン、シリンダー、スプリング、パンタグラフ等があるが、ピストン、シリンダーについては、二重管構造であるために、摺動機構としての摺動距離が短くて最近の産業機器の複雑な動きに対応できない欠点があり、またパンタグラフ、スプリングが裸で露出していると、オイルが飛散して周辺が汚染する不都合がある他、作業者の手足や衣服を挟む危険があり、さらに摺動機構が大型化する問題があった。
【0003】
また、前述の摺動機構およびこれによって形成される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥が混入、付着して摺動機構のスムースな動きに支障が生じ、摺動機構が摩耗するおそれがある他、産業機械としてデザイン的に問題もあった。
【0004】
以上述べた問題の対策としては、裸で露出している伸縮機構をカバーで覆うことが考えられるが、この種のカバーとしては、従来、布やビニール製の蛇腹状のカバーが使用されていたが、最近においては、複数枚の金属薄板の部分カバーを順次摺動可能に重ね合わせた入り子式(テレスコピック式)カバーが使用されている。
【0005】
しかし、この入り子式カバーの部分カバーは、相互に独立、分離して連結してなく、部分カバーによって部分カバーを移動させる機構になっているために、部分カバーが均一に動かずにバラツキがあり、摺動がスムースでなく、異音を発することが多く、摺動カバーとして故障し易い欠点があった。
【0006】
さらに、この入り子式カバーを改良したものとして、金属製の四角の枠体の両端に各金属薄板の部分カバーを架け渡すように取り付けて、あたかも中央部分の底を打ち抜いた折り箱のような部分カバー枠体を形成し、この部分カバー枠体を、その両端に摺動のための空間部を設けて重箱状に重ね合わせ、順次摺動可能に構成した入り子式カバーも使用されている。
【0007】
しかし、前述したような入り子式カバーは、摺動の際に、各部分カバー枠体の四角の枠体の両側面が全面に渡って相互に接触するために、接触面積が大きく、摩擦抵抗が強い欠点があり、ガチャガチャという騒音を発し、入り子式カバーとして故障し易い問題があった。
特に、この入り子式カバーを直立状態で使用すた場合には騒音は一段と高くなり、さらに、この入り子式カバーを逆さま状態で使用すた場合には、部分カバー枠体が脱離して落下することがあるために、使用できない問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、多重パイプ型摺動ユニットにおいて、パイプを三重以上に重ねて挿填し、各パイプを相互に往復して摺動可能に構成することによって、産業機器の摺動機構としての接触面積と摩擦抵抗を少なくして、動きをスムースな、摩耗と異音を少ない、かつ摺動距離を長い、最近の産業機器の高速で複雑化した動きに対応する、摺動手段を提供することに目的がある。
【0009】
また、本発明は、多重パイプ型摺動ユニットにおいて、パイプの中にパイプを収納する機構として、産業機器の摺動機構をコンパクト化するとともに、摺動機構としての隙間をなくし、オイルの飛散を防止して周辺が汚染する問題を解決し、さらに作業者の手足や衣服を挟む危険を解消することに目的がある。
【0010】
さらに、本発明は、多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に部分カバーを取り付けて全体カバーを構成し、この全体カバーで産業機器の伸縮機構を覆うことによって、産業機器の伸縮機構および摺動機構によって形成される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥が混入、付着することを防止することによって、産業機器の伸縮機構および摺動機構における障害、故障の発生を防止することに目的がある。
【0011】
さらに、本発明は、多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に部分カバーを取り付けて入り子式カバーを構成し、この入り子式カバーで産業機器の伸縮機構を覆うことによって、産業機器の伸縮機構および摺動機構によって形成される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥が混入、付着することを防止して産業機器の伸縮機構および摺動機構における障害、故障の発生を防止するとともに、入り子式カバーの部分カバーの移動を均等にし、カバー全体の摺動をスムースにし、異音の発生を低減し、入り子式カバーの故障を防止することに目的がある。
【0012】
さらに、本発明は、多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に、金属薄板、箱蓋型、箱型、円筒型等の入り子式カバーの各部分カバーを取り付けて、入り子式カバーを直立状態や逆さまの状態などあらゆる方向、状態で使用しても、部分カバーやその枠体の脱離、落下等の支障を生じることなく使用することに目的がある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、摺動手段として使用する多重パイプ型摺動ユニットに関するものであり、各パイプを0.01〜5mmの間隙を置いて三重以上に重ねて挿填するとともに、最外側のパイプより最内側のパイプに行くに従って、パイプの径を順次小さくし、かつパイプの長さも順次長くし、そして径の一番小さくて、長さの一番長いパイプの両端に支持板を取り付け、各パイプを相互に往復して摺動可能に構成したことに特徴がある。
【0014】
また、本発明は、前述した多重パイプ型摺動ユニットのうち、径の一番小さくて、長さの一番長いパイプに代えて、同様な径で、長さのバー等の棒状体を用いることに特徴がある。
【0015】
さらに、本発明は、前述した多重パイプ型摺動ユニットのパイプのうち、径の一番大きくて、長さの一番短いパイプに、産業機器の移動テーブル等の移動機構を取り付けたことに特徴がある。
【0016】
さらに、本発明は、前述した多重パイプ型摺動ユニットの各パイプに支持板を設け、この支持板に伸縮カバーの各部分カバーを取り付け、そして各パイプの摺動に応じて部分カバーを摺動させることによって、伸縮カバーを摺動させることに特徴がある。
【0017】
さらに、本発明は、入り子式カバーを伸縮させる多重パイプ型摺動ユニットのパイプのうち、径の一番大きくて、長さの一番短いパイプの両端部に、入り子式カバーの一番中央寄りの部分カバーを取り付け、また径が二番目に大きくて、長さが二番目に短いパイプの両端部に、入り子式カバーの二番目に中央寄りの部分カバーを取り付け、以後、パイプの径の大きさ順、長さ順に応じて、そのパイプの両端部に、入り子式カバーの中央寄りに配置された順の部分カバーを取り付け、そしてパイプの一番内側の径の一番小さくて、長さの一番長いパイプの両端部を固定するとともに、入り子式カバーの一番中央寄りの部分カバーに機器の摺動機構を取り付けたことに特徴がある。
【0018】
さらに、本発明は、前述した入り子式カバーを伸縮させる多重パイプ型摺動ユニットのパイプのうち、径の一番大きくて、長さの一番短いパイプに、産業機器の移動テーブル等の移動機構を取り付けたことに特徴がある。
【0019】
【作用】
本発明の多重パイプ型摺動ユニットは、パイプを三重以上に重ねて挿填しており、各パイプの外面は他のパイプの内面に沿って摺動するとともに、各パイプの内面は他のパイプの外面に沿って摺動するので、各パイプは傾くことなく直線方向に移動することになり、また各パイプの接触面積と摩擦抵抗も少ないので、摺動機構としての各パイプは、スムースに、均等に往復して摺動し、摩耗や異音が少なく、さらに、摺動距離が長くなり、高速で複雑化な産業機器の動きに摺動機構として対応できる。
【0020】
また、本発明の多重パイプ型摺動ユニットは、パイプの中にパイプをピッタリと収納するので、産業機器の摺動機構がコンパクトになり、オイルの飛散による周辺の汚染のもなく、摺動機構へ異物や塵芥が混入、付着することもなく、作業者の手足や衣服が挟まれることもない。
【0021】
さらに、本発明は、多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に取り付けた複数枚の部分カバーによって構成した全体カバーで産業機器の伸縮機構を覆うので、産業機器の伸縮機構によって形成される空隙部に異物や塵芥が混入、付着することがなく、また、カバーの摺動機構として多重パイプ型摺動ユニットを使用するので、これに連れて、カバーもスムースに、均等に往復して摺動し、摩耗や異音が少ない。
【0022】
さらに、本発明は、多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に取り付けた部分カバーによって構成した入り子式カバーでで産業機器の伸縮機構を覆うので、産業機器の伸縮機構によって形成される空隙部に、一段と異物や塵芥が混入、付着することがなく、また、カバーとして入り子式カバーを使用し、かつ、カバーの摺動機構として多重パイプ型摺動ユニットを使用するので、これに連れて、カバーもスムースに、均等に往復して摺動し、摩耗や異音が少ない。
【0023】
さらに、本発明は、金属薄板、箱蓋型、箱型、円筒型等の入り子式カバーの各部分カバーを取り付けた多重パイプ型摺動ユニットのパイプは、三重以上に重ねて挿填しているので、入り子式カバーをあらゆる方向、状態で使用しても、部分カバーが脱離、落下することがない。
【0024】
【実施例】
図1に示すように、本発明の産業機器の摺動手段として使用する多重パイプ型摺動ユニット1は、パイプ2a、2b、2c、2dを0.01〜5mmの間隙を置いて四重に重ねて挿填した構造であり、パイプ2aはパイプ2bより径を大きく、パイプ2bはパイプ2cより径を大きく、パイプ2cはパイプ2dより径を大きく、さらにパイプ2aはパイプ2bより長さを短く、パイプ2bはパイプ2cより長さを短く、パイプ2cはパイプ2dより長さを短くした構造である。
【0025】
すなわち、最外側のパイプ2aより最内側のパイプ2dに行くに従って、パイプの径を順次小さくし、さらに最外側のパイプ2aより最内側のパイプ2dに行くに従って、パイプの長さを順次長くするような構造にする。
【0026】
図1においてはパイプ2a、2b、2c、2dを四重に挿填した構造にしているが、これに限らず、産業機器の摺動手段として使用する目的に応じて、三重以上に重ねて挿填した構造にする。
【0027】
径の一番小さくて、長さの一番長いパイプ2dの両端に支持板3を取り付け、パイプ2a、2b、2c、2dが多重パイプ型摺動ユニット1として脱離せずに、相互に往復して摺動可能に構成するが、摺動手段として使用する目的によって、各パイプ2a、2b、2c、2dの両端に支持板3を取り付けてもよい。
【0028】
多重パイプ型摺動ユニット1の各パイプ2は、中空状であって、その断面が円形、楕円形、三角形、四角形、多角形にしたり、また半円形、C字形、V字形、U字形、L字形にしてもよく、場合によっては、これらの形状を組み合わせて使用してもよい。なお、径の一番小さくて、長さの一番長いパイプについては、パイプを使用せずに、図4に示すように、バー等の棒状体2eを使用してもかまわない。
【0029】
多重パイプ型摺動ユニット1の各パイプ2は、直管状で使用することが多いが、摺動手段として使用する目的によっては、曲管状にして使用してもよく、各パイプ2の材質としてはステンレス等の鋼鉄、プラスチック、セラミック等の物理的強度のあるものを用い、各パイプ2の摺動時の摩擦抵抗を低減するために、各パイプ2の表面を研磨等の平滑処理をしたり、またテフロン加工等の表面処理をしてもよい。
【0030】
多重パイプ型摺動ユニット1の各パイプ2の間隙に、ベアリングやローラを挿填したり、またはスプリングやコイルを挿入して、各パイプ2間の摩擦抵抗を低減するとともに、パイプ2の摺動性や往復移動性を向上させてもよい。
【0031】
前述したように、多重パイプ型摺動ユニット1の各パイプ2の間隙を0.01〜3mmにするのは、各パイプ2の摺動性を維持するためであって、各パイプ2の間隙が0.01mmより小さいと、摩擦抵抗が高くなのなって摺動性が悪くなり、また各パイプ2の間隙が3mmより大きくなると、摩擦抵抗が低くなるが、摺動時にガタが出て不適当である。
【0032】
多重パイプ型摺動ユニット1の各パイプ2の長さは5〜30cmあれば十分であり、また摺動手段としての摺動距離を確保するために設ける各パイプ2の長さの差は1〜20cmあればよく、各パイプ2間の長さの差が1cmより短いと、摺動手段としての摺動距離を確保できず、また各パイプ2間の長さの差が20cmより長くなると、摩擦抵抗が高くなるので不適当である。
【0033】
そして、径の一番小さくて、長さの一番長いパイプ2dの両端の支持板3の各々を産業機器等の固定機構7に取り付けて、パイプ2a、2bおよび2cを所定の距離の範囲内で任意の位置に往復して摺動可能にして、摺動手段としての多重パイプ型摺動ユニット1を構成する。
【0034】
図1に示すように、本発明の多重パイプ型摺動ユニット1のパイプのうち、径の一番大きく、長さの一番短いパイプ2aに、産業機器の移動テーブル等の移動機構4を取り付け、多重パイプ型摺動ユニットを摺動させることによって、パイプ2aに取り付けた移動機構4を、所定の距離の範囲内で任意の位置に往復して移動させるように構成してもよい。
【0035】
図2は、本発明の多重パイプ型摺動ユニットに入り子式カバーを取り付けたもので、多重パイプ型摺動ユニットの径の一番大きく、長さの一番短いパイプ2aの両端に取り付けた支持板3に、入り子式カバー6の一番中央寄りの部分カバー5aを固定し、また径が二番目に大きく、長さが二番目に短いパイプ2bの両端に取り付けた支持板3に、入り子式カバーの二番目に中央寄りの部分カバー5bを固定し、さらに径が三番目に大きく、長さが三番目に短いパイプ2cの両端に取り付けた支持板3に、入り子式カバーの三番目に中央寄りの部分カバー5cを固定し、さらに径が四番目に大きく、長さが四番目に短いパイプ2dの両端に取り付けた支持板3に、入り子式カバーの四番目に中央寄りの部分カバー5dを固定し、最後に径が五番目に大きく、長さが五番目に短いパイプ2eの両端に取り付けた支持板3に産業機器等の固定機構7を取り付ける。
【0036】
そして、径の一番大きく、長さの一番短いパイプ2aの部分に産業機器の伸縮機構8を取り付けて、パイプ2a〜2dを所定の距離の範囲内で任意の位置に往復して摺動可能することによって、部分カバー5a〜5d、すなわち入り子式カバー6を所定の距離の範囲内で任意の位置に往復して摺動可能に構成する。
【0037】
前述したパイプ2a〜2dの両端に取り付けた支持板3に、入り子式カバー1の部分カバー5a〜5dを固定するには、各支持板3に部分カバー5をビス締めしたり、二枚の支持板3の間に部分カバー5を差し込んだする等の公知の固定方法を用いけばよく、後述する立体的な形状の部分カバー5の場合には、部分カバー5の一端を直接にパイプ2a〜eの両端に固定してもよい。
【0038】
第2図の入り子式カバー6の場合は、両方の部分カバー5a〜5dによって多重パイプ型摺動ユニットを包込むように中央に向き、一番中央寄りの両方の部分カバー5aが一番低く、一番外側の両方の部分カバー5dは一番高くなるような階段状の構造になっている。
【0039】
しかし、入り子式カバー6については、この構造に限らす、図3に示すように、一方の部分カバー5a〜5dによって多重パイプ型摺動ユニットを包込むように中央に向き、他方の部分カバー5a〜5dによって産業機器の固定機構を包込むように外側を向き、一番中央寄りの一方の部分カバー5aが一番低く、一番外側の一方の部分カバー5dが一番高い行くに従って高くなる階段のようにし、また一番内側の他方の部分カバー5aが一番高くなるような階段状の構造にしてもよく、その他にも、図4に示すように、図3で説明したものと左右を逆転した構造にしてもよい。なおカバーについては、入り子式カバー6に限らず、部分カバー5を単に重ねて伸縮カバーとして構成してもかまわない。
【0040】
部分カバー5の形状としては、平板形(図2)、箱蓋形(図4)、箱蓋を二分割または十字状に分割した形(図5のロ)、箱形、筒形、半筒形、屋根形(図5のハ)ものを使用するが、産業機器の形状が複雑である場合には、階段形、滑り台形、その他、カバーとしての摺動に支障が起きない形状のものを使用し、また部分カバー5の向き方は、中央寄りに向いていても、外向きに向いていてもかまわない。
【0041】
各部分カバー5の長さは3〜30cmが適当であり、3cm未満にすると、カバーとしての摺動距離を確保できず、また30cmを超えると、摺動距離を確保できるが、摩擦抵抗が高くなるので不適当である。さらに、カバーとしての使用目的によっては、各部分カバー5の長さを違えてもよい。
【0042】
部分カバー5の枚数は3〜20枚が適当であり、3枚未満であると、カバーとしての摺動距離を確保できず、また20枚を超えると、摺動距離を確保できるが、摩擦抵抗が高くなるので不適当である。
【0043】
図5のイ、ロに示すように、各部分カバー5に取り付けるパイプ2は1本でよいが、部分カバー5の形状が大きかったり、部分カバー5の枚数が多い場合には、図5のハに示すように、各部分カバー5に、パイプ2を複数本併設することによって、各部分カバー5、すなわちカバーとしての摺動性や往復移動性を向上、安定させるとともに、摺動手段としての機能を高めてもよい。
【0044】
また、図6に示すように、カバーの部分カバー5a〜5dの支持板3に、多重パイプ型摺動ユニット1のパイプ2a〜2dを各々取り付けるとともに、この部分カバー5a〜5dの支持板3の下端にパンタグラフ7の各ピンを取り付け、各部分カバー5の摺動をパンタグラフ7でコントロールして均等化して、カバーとしての摺動性や往復移動性を一段と向上、安定させるとともに、摺動手段としての機能を一層高めてもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明の多重パイプ型摺動ユニットは、パイプを三重以上に重ねて挿填し、各パイプは他のパイプと重なって摺動するので、各パイプは傾くことなく直線方向に移動し、また、各パイプの接触面積と摩擦抵抗も少ないので、摺動機構としての各パイプ、すなわちカバーとして、スムースに、均等に往復して摺動させることが可能であり、摩耗や異音が少なく、故障が少ないという利点があり、さらに、摺動機構をコンパクト化でき、摺動距離を長くでき、摺動を安定させることが可能であるので、最近の産業機器の高速で複雑化した動きに対応できる優れた効果もある。
【0046】
また、本発明の多重パイプ型摺動ユニットは、パイプの中にパイプを収納する機構であるために、産業機器のまた摺動機構としての隙間をなくすことができ、オイルの飛散を防止することが可能であり、さらに作業者の手足や衣服を挟むこともないという長所もある。
【0047】
さらに、本発明の多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に部分カバーを取り付けて全体カバーを構成し、この全体カバーで産業機器の伸縮機構を覆って、産業機器の伸縮機構および摺動機構によって形成される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥が混入、付着することを阻止でき、また、カバーの摺動機構として多重パイプ型摺動ユニットを使用するために、これに連れて、カバーもスムースに、均等に往復して摺動させることが可能であり、摩耗や異音を少なくでき、産業機器の伸縮機構および摺動機構の障害、故障を防止できる効果もある。
【0048】
さらに、本発明の多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に部分カバーを取り付けて入り子式カバーを構成し、この入り子式カバーで産業機器の伸縮機構を覆って、産業機器の伸縮機構および摺動機構によって形成される空隙部に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥が混入、付着することを阻止でき、また、カバーとして入り子式カバーを使用し、かつ、カバーの摺動機構として多重パイプ型摺動ユニットを使用するので、これに連れて、本来動きの悪い入り子式カバーもスムースに、均等に往復して摺動させることができ、摩耗や異音を少なくでき、入り子式カバーの障害、故障も防止できる効果もある。
【0049】
さらに、本発明の多重パイプ型摺動ユニットの各パイプの支持板に、金属薄板、箱蓋型、箱型、円筒型等の入り子式カバーの各部分カバーを取り付けて、入り子式カバーを直立状態や逆さまの状態などあらゆる方向、状態で使用しても、部分カバーやその枠体の脱離、落下等の支障を生じることなく使用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多重パイプ型摺動ユニットの断面図である。
【図2】本発明の多重パイプ型摺動ユニットに薄板形の入り子式カバーを取り付けた状態の説明図である。
【図3】本発明の多重パイプ型摺動ユニットに薄板形の他の種類の入り子式カバーを取り付けた状態の説明図である。
【図4】本発明の多重パイプ型摺動ユニットに箱蓋形の入り子式カバーを取り付けた状態の説明図である。
【図5】本発明の多重パイプ型摺動ユニットのパイプに部分のカバーを取り付けた状態の説明図である。
【図6】本発明の多重パイプ型摺動ユニットに入り子式カバーとパンタグラフを取り付けた状態の説明図である。
【符号の説明】
1 多重パイプ型摺動ユニット
2 パイプ
3 支持板
4 移動機構
5 部分カバー
6 入り子式カバー
7 固定機構
8 伸縮機構
9 パンタグラフ
Claims (6)
- 各パイプを0.01〜5mmの間隙を置いて三重以上に重ねて挿填するとともに、最外側のパイプより最内側のパイプに行くに従って、パイプの径を順次小さくし、かつパイプの長さを順次長くし、さらに径の一番小さく、長さの一番長いパイプの両端に支持板を取り付け、各パイプを相互に往復して摺動可能に構成した多重パイプ型摺動ユニット。
- 径の一番小さく、長さの一番長いパイプに代えてバー等の棒状体を用いる請求項1記載の多重パイプ型摺動ユニット。
- 多重パイプ型摺動ユニットのパイプのうち、径の一番大きく、長さの一番短いパイプに産業機器の移動テーブル等の移動機構を取り付けた請求項1または請求項2記載の多重パイプ型摺動ユニット。
- 各パイプの支持板の両端に、伸縮カバーの各部分カバーを取り付け、各パイプの摺動に応じて部分カバーを摺動させることによって、伸縮カバーを摺動させる請求項1または請求項2記載の多重パイプ型摺動ユニット。
- 多重パイプ型摺動ユニットのパイプのうち、径の一番大きく、長さの一番短いパイプの両端部に、入り子式カバーの一番中央寄りの部分カバーを取り付け、また径が二番目に大きく、長さが二番目に短いパイプの両端部に、入り子式カバーの二番目に中央寄りの部分カバーを取り付け、以後、パイプの径の大きさ順、長さ順に応じて、そのパイプの両端部に、入り子式カバーの中央寄りに配置された順の部分カバーを取り付け、パイプの一番内側の径の一番小さく、長さの一番長いパイプの両端部を固定し、さらに入り子式カバーの一番中央寄りの部分カバーに機器の摺動機構を取り付けた請求項4記載の入り子式カバーを伸縮させる多重パイプ型摺動ユニット。
- 多重パイプ型摺動ユニットのパイプのうち、径の一番大きく、長さの一番短いパイプに産業機器の移動テーブル等の移動機構を取り付けた請求項5記載の多重パイプ型摺動ユニット。
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