JP3613751B2 - オフセット印刷版用画像形成材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光感度が良好で、強度に優れた画像が得られ、露光光学系の汚染が起こらない製版用に好適な画像形成材料及びそれを達成する複合高分子微粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の製版システムは版下からネガあるいはポジのフィルムを作製し、感光性ポリマーを塗布したPS版に焼き付けて、更に現像を行って製版を行うという非常に手間の掛かるものであった。
【0003】
これに対して、印刷画像の再現安定性や高解像度を達成し、且つ簡便な操作で製版を行う手段として、サーマルヘッドやレーザー光を用いたダイレクト製版が種々提案されており、例えば画像形成層に高分子微粒子を分散含有せしめ、光を熱に変換する化合物(いわゆる光熱変換材)を併用して、光熱変換材により光エネルギーを熱エネルギーに変換し、前記微粒子の熱融着を利用して画像形成するものがある。
【0004】
その様な画像形成材料では、例えば特開平9−123387号に記載される様に、光熱変換材を画像形成層に共存させるか、隣接層に含有せしめて高分子微粒子を外側から加熱する形態を採っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光熱変換材を画像形成層に共存させて充分な熱エネルギーに変換し得る量で用いると、形成された画像の強度に問題が生じたり、層内で光熱変換材の高濃度部分が局在するために露光時にアブレーションが起こって光学系を汚染する問題がある。一方、隣接する光熱変換層の形態とすると、画像形成層の光熱変換層と接していない側での高分子微粒子の熱融着が不充分となり、やはり充分な強度の画像が得られなかったり、その改善及び露光感度を向上させるため、光熱変換層の変換材量を増加すると、やはりアブレーションが起こってしまう。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、露光感度が良好で、強度に優れた画像が得られ、露光時のアブレーションによる光学系の汚染が起こらない製版用の画像形成材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
(1)親水性層又は親水性表面を有する支持体上に、光を熱に変換する化合物及び、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物より得られる高分子重合体からなる複合高分子微粒子を含有する層を有し、レーザーの走査露光により画像記録され、該微粒子の熱融着により画像を形成することを特徴とするオフセット印刷版用画像形成材料、(2)上記光を熱に変換する化合物が赤外線を熱に変換する化合物であることを特徴とする上記(1)に記載のオフセット印刷版用画像形成材料、(3)上記光を熱に変換する化合物が有機化合物であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のオフセット印刷版用画像形成材料、(4)上記光を熱に変換する化合物が無機微粒子であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のオフセット印刷版用画像形成材料、(5)親水性層又は親水性表面を有する支持体上に、無機微粒子及びエチレン性不飽和二重結合を有する化合物より得られる高分子重合体からなる複合高分子微粒子を含有する層を有し、レーザーの走査露光により画像記録され、該微粒子の熱融着により画像を形成することを特徴とするオフセット印刷版用画像形成材料
により達成される。
【0008】
以下に本発明について詳しく述べる。
【0009】
本発明の複合高分子微粒子を構成する高分子重合体はエチレン性不飽和二重結合を有する化合物より得られるもので、好ましくは疎水性高分子重合体である。又、高分子重合体の軟化温度に特定の上限はないが、高分子重合体の分解温度より低いことが好ましい。
【0010】
本発明の複合高分子微粒子を構成する高分子重合体の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン類;ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブタジエン共重合体等のジエン(共)重合体類;スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム類;ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート−(N−メチロールアクリルアミド)共重合体、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル(共)重合体;酢酸ビニル−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等及びそれらの共重合体が挙げられるが、これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ビニルエステル(共)重合体、ポリスチレン、合成ゴム類が好ましく用いられる。
【0011】
高分子重合体の重量平均分子量Mwは5,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。
【0012】
高分子重合体中に酸価を有する官能基を含む場合にはこれらの一部又は全部が多価金属イオンを介して分子間架橋し一体化した構造のアイオノマー樹脂であっても良い。
【0013】
複合高分子微粒子が非水分散液の態様を採る場合、これを構成する高分子重合体は共有結合若しくはイオン結合により分子間架橋した高分子重合体であることが好ましい。
【0014】
複合高分子微粒子に用いられる高分子重合体は乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、気相重合法等、従来公知のいずれの方法で重合されたものでも良い。
【0015】
乳化重合法により高分子重合体の重合と同時に光を熱に変換する化合物と複合化させるには、予め反応液中に光を熱に変換する化合物を分散させておき、分散質の周りに高分子を重合させて複合化すれば良い。
【0016】
溶液重合法、気相重合法あるいは塊状重合法で重合された高分子重合体を用いて複合高分子微粒子を得る方法としては、高分子重合体と光を熱に変換する化合物の有機溶媒溶解(分散)液を不活性ガス中に噴霧、乾燥して微粒子化する方法、高分子重合体と光を熱に変換する化合物を水に非混和性の有機溶媒に溶解(分散)し、この溶液を水又は水性媒体に分散、有機溶媒を留去して微粒子化する方法等が挙げられる。
【0017】
また、いずれの方法においても、必要に応じ重合あるいは微粒子化の際に分散剤、安定剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の界面活性剤やポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を用いても良い。
【0018】
複合高分子微粒子は分散媒に分散された分散液の状態で用いられることが好ましく、水または水性溶媒を分散媒とする分散液であることが更に好ましい。
【0019】
複合高分子微粒子の粒径は0.005μm〜2μmの粒径を有することが好ましく、複合高分子微粒子を含む層中に含有される複合高分子微粒子の量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは45重量%以上、更に好ましくは60重量%以上である。
【0020】
本発明の光を熱に変換可能な化合物は赤外吸収性化合物であるのが好ましいが、画像露光に用いられる光源の波長領域内であれば、他の波長領域に吸収を有しても良い。
【0021】
色素、特に赤外色素の様な有機化合物、カーボンブラック、チタンブラック、金属カーバイド、ホウ化物、窒素物、炭化窒化物等の無機微粒子が特に有用で、導電性ポリマー分散液、例えばポリピロール又はポリアニリンに基づく導電性ポリマー分散液を用いることもできる。
【0022】
光を熱に変換可能な化合物は複合高分子微粒子として添加されるが、別途隣接層に含まれても良い。
【0023】
本発明においては、複合高分子微粒子を含有する層に、乾燥時の粒子の融着防止や層構造の維持のために、粒子付着防止剤を含有せしめるのが好ましい。
【0024】
粒子付着防止剤は複合高分子微粒子を含む層の塗布溶媒に溶解し、現像剤に溶解又は膨潤するものの中から、画像形成材料の目的に応じて適宜選択される。
【0025】
本発明において好ましい粒子付着防止剤は親水性のもので、具体的には、水溶性(コ)ポリマー、例えば合成ホモ−若しくはコポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリビニルメチルエーテル又は天然結合剤、例えばゼラチン、多糖類、例えばデキストラン、プルラン、セルロース、アラビアゴム、アルギニン酸、親水性無機微粒子のコロイダルシリカや多価アルコールのグリセリン等が使用できる。
【0026】
またフェノール性ヒドロキシ基又はカルボキシル基を有する水に不溶性、アルカリ溶解性又は膨潤性樹脂であっても良い。
【0027】
これらの中では、水又はpHが3〜11の水を主成分とする現像剤で現像可能なものが好ましく用いられる。印刷版として使用される場合には湿し水で現像可能であることが更に好ましい。
【0028】
有機溶媒可溶の粒子付着防止剤を用いる場合、炭化水素系溶剤等の比較的極性の低い溶剤に可溶であるものが好ましい。具体的には、低分子量ポリエチレン、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂等が挙げられる。又、エチレン性不飽和二重結合を含む付着防止剤を用いる場合には、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール等の重合禁止剤を用いることが好ましい。
【0029】
本発明で用いられる粒子付着防止剤は、架橋されていないか、架橋されていても僅かなものが好ましい。
【0030】
複合高分子重合体微粒子を含む層が液状の粒子付着防止剤を含む場合、画像形成材料の保存安定性を高めるために剥離可能な乾燥防止用フィルムが形成されていても良い。
【0031】
本発明に係る複合高分子微粒子を含む層の塗布溶媒としては、複合高分子微粒子を溶解せずに分散可能で、100℃以下の比較的低温で乾燥可能な溶媒が選択される。複合高分子微粒子を含む層に粒子付着防止剤や光を熱に変換可能な化合物を添加する場合にはこれらを溶解又は分散可能であることが好ましい。
【0032】
本発明の画像形成材料に用いる支持体は特に限定されないが、オフセット印刷版の材料に用いる場合には、それ自身が、又は水を保持することにより印刷インキを反撥しうるもの、例えばシリコーン等からなるインキ反撥性層を有する支持体、あるいは湿し水を保持する親水性層又は親水性表面を有する支持体が用いられるが、親水性層又は親水性表面を有する親水性支持体を用いることが好ましい。親水性支持体は紙・プラスチック・金属等限定はないが、コーティング処理された紙、コロナ放電等の処理によって表面を親水化されたプラスチックシート、表面が砂目立てや陽極酸化処理等の表面処理が施されたアルミニウム板等を用いることができる。
【0033】
支持体表面に親水性の層を設けて親水性支持体とする場合には、支持体と親水性層との間に接着層等の中間層を設けても良い。
【0034】
本発明の画像形成材料は、サーマルヘッド等を利用した直接加熱による画像記録も可能であるが、光を熱に変換して画像記録を行う材料とするのが好ましい。その場合、レーザーの走査露光により画像記録を行うのが好ましく、赤外又は近赤外、即ち700〜1500nmの波長領域で働くレーザーを用いるのが更に好ましい。最も好ましくは近赤外で発光するレーザーダイオードを用いることである。
【0035】
本発明の画像形成材料は画像記録を行った後、印刷機に装着する前に適当な現像剤を用いて現像しても良いし、印刷機に装着した後に印刷機上にて手動又は自動で現像を行っても良い。
【0036】
その他の現像として、現像剤による複合高分子微粒子を含む層の溶解・再分散のみならず、膨潤剥離や粘着剥離を利用した現像でも良い。
【0037】
現像剤は画像形成材料の構成に応じて適宜選択されるが、複合高分子微粒子を含む層が粒子付着防止剤を含む場合、現像剤として粒子付着防止剤を溶解又は膨潤可能なものを選択することが好ましい。複合高分子微粒子の分散媒や粒子付着防止剤の溶媒が水性溶媒である場合は、現像剤は水又は水を主成分とするものであることが好ましく、pHは3〜11が好ましい。印刷版として用いる場合には湿し水と現像剤が同一であることが最も好ましい。
【0038】
複合高分子微粒子の分散媒や粒子付着防止剤の溶媒が非水性有機溶媒の場合は、有機溶剤を含む現像剤を用いることが好ましく、印刷版として用いる場合には印刷インキと現像剤が同一であることが最も好ましい。
【0039】
【実施例】
実施例1
(複合高分子微粒子L−1の製造)
1000mlの4つ口フラスコに撹拌器、温度計、滴下ロート、窒素導入管、還流冷却器を取り付け、窒素ガスを導入して脱酸素を行いつつ、蒸留水325cc、30重量%のカーボンブラック(三菱化学製、MA−100)分散物(平均粒径32nm)133gを加え、内部の温度が80℃となるまで加熱した。分散剤として下記の界面活性剤2.3gを添加し、さらに開始剤として過硫酸アンモニウム0.55gを添加、次いでメチルメタクリレート25.0g、2−エチルヘキシルアクリレート12.5g、ピバリン酸ビニル2.5gを1時間かけて滴下した。滴下終了後5時間そのまま反応を続けた後、水蒸気蒸留で未反応単量体を除去した。その後冷却しアンモニア水でpH6に調整し、最後に不揮発分が15重量%となるように純水を添加して複合高分子微粒子分散液L−1を得た。尚、この微粒子の平均粒径は110nmであった。
【0040】
【化1】
【0041】
(比較高分子重合体微粒子HL−1の製造)
1000mlの4つ口フラスコに撹拌器、温度計、滴下ロート、窒素導入管、還流冷却器を取り付け、窒素ガスを導入して脱酸素を行いつつ、蒸留水420ccを加えて内温が80℃となるまで加熱した。分散剤として上記界面活性剤2.3gを添加し、さらに開始剤として過硫酸アンモニウム0.55gを添加、次いでメチルメタクリレート50.0g、2−エチルヘキシルアクリレート25.0g、ピバリン酸ビニル5.0gを1時間かけて滴下した。滴下終了後5時間そのまま反応を続けた後、水蒸気蒸留で未反応単量体を除去した。その後冷却しアンモニア水でpH6に調整し、最後に不揮発分が15重量%となるように純水を添加して比較高分子重合体微粒子分散液HL−1を得た。尚、この微粒子の平均粒径は95nmであった。
【0042】
(複合高分子微粒子L−2の製造)
上記で作製した比較高分子重合体微粒子HL−1の溶媒を、減圧下、35℃で留去して高分子重合体微粒子の粉体を得て、この粉体98gと日本化薬(株)製赤外吸収染料CY−10 2gをメチルエチルケトンに加熱溶解して10重量%の溶液とした。
【0043】
この溶液をメチルエチルケトンが飽和量で混合されている水に投入し、分散して分散液とした後、メチルエチルケトンを減圧下、35℃で留去し、最後に不揮発分が15重量%となるように調整して複合高分子微粒子L−2を得た。尚、この微粒子の平均粒径は130nmであった。
【0044】
(比較画像形成材料−1の作製と評価)
脱脂処理された厚さ0.24mmのアルミニウム板を、塩酸を用いて電解粗面化し、硫酸を用いて陽極酸化し、次いで、ケイ酸ソーダで親水化処理して作製した支持体上に、下記組成の感熱性画像形成層組成物−1を乾燥塗布量が1.6g/m2になる様に塗布し、80℃で3分間乾燥して画像形成材料−1を得た。
【0045】
得られた画像形成材料−1に画像面におけるエネルギー量を300〜450mJづつ変化させて100mWの出力を有する半導体レーザー光源(発光波長830nm、スポット径6.35μm)を用いて画像露光を行った。画像露光の際には、露光により画像形成層の一部が飛散してレーザー光源を汚染してしまうため、画像露光を行うたびにレーザー光源の清掃が必要であった。
【0046】
得られた画像露光済みの画像形成材料を水道水にて現像処理した後、印刷機(三菱重工製、DAIYA)に取り付けて印刷を行った。この画像形成材料では380mJの画像露光エネルギー量を与えると良好な画像を有する印刷物が得られる様になったが、印刷開始後約12000枚で画像層の摩耗により印刷ができなくなってしまった。
【0047】
(比較画像形成材料−2の作製と評価)
上記と同じ支持体上に、下記感熱性層組成物−2を乾燥塗布量が0.32gになる様に塗布し、180℃で2分間乾燥して感熱性層を設けた。
【0048】
形成された感光性層上に下記の画像形成層組成物−2を乾燥塗布量が1.6g/m2になる様に塗布し、80℃で3分間乾燥して画像形成材料−2を得た。
【0049】
〈画像形成層組成物−2〉
比較高分子重合体微粒子分散液HL−1 50.00重量部
80%鹸化ポリビニルアルコール 2.50重量部
(日本合成化学製、KL05)
純水 47.50重量部
得られた画像形成材料−2に前述と同様の半導体レーザー光源を用いて画像露光を行った。やはり画像露光の際に、露光により画像形成層の一部が飛散してレーザー光源を汚染してしまうため、画像露光を行うたびにレーザー光源の清掃が必要であった。
【0050】
得られた画像露光済みの画像形成材料を水道水にて現像処理した後、印刷機(三菱重工製、DAIYA)に取り付けて印刷を行った。この画像形成材料では420mJの画像露光エネルギー量を与えると良好な画像を有する印刷物が得られる様になったが、印刷開始後約10,000枚で画像層の摩耗により印刷ができなくなってしまった。
【0051】
(本発明画像形成材料−3の作製と評価)
感熱性画像形成層組成物−1に替えて下記感熱性画像形成層組成物−3を用いた以外は画像形成材料−1と同様にして画像形成材料−3を得た。
【0052】
〈感熱性画像形成層組成物−3〉
複合高分子微粒子分散液L−1 50.00重量部
80%鹸化ポリビニルアルコール 2.50重量部
(日本合成化学製、KL05)
純水 47.50重量部
得られた画像形成材料−3に前述と同様の半導体レーザー光源を用いて画像露光を行った。画像形成材料−3では410mJ以上の画像露光エネルギー量では画像形成層の破壊が一部観察されたものの、250〜400mJの露光エネルギー量では画像形成層の飛散・破壊は全く無く、レーザー光源の清掃は必要なかった。
【0053】
得られた画像露光済みの画像形成材料を水道水にて現像処理した後、印刷機(三菱重工製、DAIYA)に取り付けて印刷を行った。この画像形成材料では310mJの低い画像露光エネルギー量で良好な画像を有する印刷物が得られ、画像層は印刷開始後約20,000枚の印刷が可能な強度を有していた。
【0054】
(本発明画像形成材料−4の作製と評価)
感熱性画像形成層組成物−1に替えて下記感熱性画像形成層組成物−4を用いた以外は画像形成材料−1と同様にして画像形成材料−4を得た。
【0055】
〈感熱性画像形成層組成物−4〉
複合高分子微粒子分散液L−2 50.00重量部
80%鹸化ポリビニルアルコール 2.50重量部
(日本合成化学製、KL05)
純水 47.50重量部
得られた画像形成材料−4に前述と同様の半導体レーザー光源を用いて画像露光を行った。画像形成材料−3では450mJ以上のエネルギー量で露光を行っても画像形成層の飛散・破壊は全く無く、レーザー光源の清掃は必要なかった。
【0056】
得られた画像露光済みの画像形成材料を水道水にて現像処理した後、印刷機(三菱重工製、DAIYA)に取り付けて印刷を行った。この画像形成材料では250mJの低い画像露光エネルギー量で良好な画像を有する印刷物が得られ、画像層は印刷開始後約24,000枚の印刷が可能な強度を有していた。
【0057】
以上の結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、露光感度が良好で、強度に優れた画像が得られ、露光時のアブレーションによる光学系の汚染が起こらない製版用に好適な画像形成材料が得られる。
Claims (5)
- 親水性層又は親水性表面を有する支持体上に、光を熱に変換する化合物及び、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物より得られる高分子重合体からなる複合高分子微粒子を含有する層を有し、レーザーの走査露光により画像記録され、該微粒子の熱融着により画像を形成することを特徴とするオフセット印刷版用画像形成材料。
- 光を熱に変換する化合物が赤外線を熱に変換する化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷版用画像形成材料。
- 光を熱に変換する化合物が有機化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のオフセット印刷版用画像形成材料。
- 光を熱に変換する化合物が無機微粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のオフセット印刷版用画像形成材料。
- 親水性層又は親水性表面を有する支持体上に、無機微粒子及びエチレン性不飽和二重結合を有する化合物より得られる高分子重合体からなる複合高分子微粒子を含有する層を有し、レーザーの走査露光により画像記録され、該微粒子の熱融着により画像を形成することを特徴とするオフセット印刷版用画像形成材料。
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