JP3613133B2 - Hot strip strip cooling system - Google Patents

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JP3613133B2
JP3613133B2 JP2000136079A JP2000136079A JP3613133B2 JP 3613133 B2 JP3613133 B2 JP 3613133B2 JP 2000136079 A JP2000136079 A JP 2000136079A JP 2000136079 A JP2000136079 A JP 2000136079A JP 3613133 B2 JP3613133 B2 JP 3613133B2
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JFE Steel Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱間圧延されて高温化している熱延鋼帯を冷却する冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熟間圧延された鋼帯は高温化しているので冷却の必要があるが、近年の材質制御の要求から、大水量を用いて鋼帯を焼入れ処理する、いわゆる急冷却が一般的に行われている。
【0003】
圧延直後の鋼帯を冷却装置に通板して冷却を行うと、冷却装置の入り側での鋼帯の長手方向の温度分布は、図7に示すような変化を有している。すなわち、搬送される鋼帯の先端と後端では約30℃の温度差がみられる。
【0004】
均一な材質を得るには、冷却停止温度を鋼帯内で均一化することが重要であるが、そのためには冷却装置の入口での温度差を打ち消すべく、冷却を鋼帯の長手方向に亘って制御する必要がある。
【0005】
薄肉鋼帯の場合は、仕上げ圧延機から出たところで鋼帯搬送速度が650mpm程度であり、鋼帯の先端と後端、中央部との均一な冷却および急冷却を実現するためには、鋼帯先端が仕上げ圧延機を出たあと冷却水を噴射して冷却を開始するまでの時間がより短くてすむノズルヘッダーを備えなければならない。
【0006】
すなわち、冷却水の供給指示が出されてから実際に冷却水を鋼帯に噴射散水するまでの時間がごく短く、かつ冷却水の供給停止指示が出されてから実際に冷却水の噴射が停止するまでの時間がごく短い、オン−オフ応答特性の優れたノズルヘッダーが求められている。
【0007】
このような要望を満たせるノズルヘッダーとして、従来、特公昭58−5730号や、特公昭57−3736号あるいは特公昭63−9887号等が主張している。
【0008】
上記特公昭58−5730号は、ヘッダーへの冷却水供給を停止するのと同時に、水槽内の冷却水の落下と遮断を行い得るようにした冷却装置である。この冷却水の落下と遮断を行う手段は、ノズル出口に設けた回転柱体を回動して、冷却水のオンオフ制御を行っている。
【0009】
また、特公昭57−3736号では、水槽の内部に設けたシール装置によって水中からシールするノズルが提案されている。特公昭63−9887号では、ノズルの下流に可動域を設けるとともに、ノズル出口にノズルを遮蔽可能な逆蔽蓋を設け、冷却水の落下を遮断している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭58−5730号や特公昭58−3736号等のノズル出口や水槽内部で水流を遮蔽する方式では、長年の使用によってシール部分が損傷し、シールが不完全となって充分な遮蔽効果が得られなくなる虞れがある。
【0011】
また、特公昭58−3736号のスリットノズルの出口に開閉可能な蓋を設ける方式では、開閉のための設備が複雑で、設備費が高くなる。また、この場合も、長年の使用によってシール部分からの水漏れが頻発し、冷却ムラの原因となり易い。
【0012】
さらに、特公昭63−9887号に記載されるように、ノズル下流部に可動枠を設けて冷却水の落下を防止する手段は、可動させる機構が複雑で設備費が高いという問題がある。
【0013】
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、最終仕上げ圧延機から出た高温の圧延鋼帯を冷却水で冷却するのにあたって、特に冷却水のオン−オフ応答特性に優れた冷却構造を有する圧延鋼帯の冷却装置を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の目的を満足するためになされていて、熱間圧延された熱延鋼帯を鋼帯搬送路に沿って搬送し、この状態でノズルから冷却水を噴射して冷却するが、冷却水の供給と停止であるオンーオフの応答特性を高めるために、ノズルヘッダー内に冷却水を一時的に溜めるタンクを収容している。
【0015】
このような構成を採用することにより、冷却水の供給を停止した際に、ノズルヘッダー内のタンクによってノズルから漏れ出る冷却水量がごく少なく、また、次に冷却水を送水するのとほぼ同時にノズルでの冷却水の噴射散水が開始され、いわゆるオン−オフ応答特性に優れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を、図面にもとづいて詳細に説明する。
図1は、熱延鋼帯の製造設備を概略的に示している。すなわち、粗圧延機で圧延された粗バー1は、ローラテーブルからなる鋼帯搬送路3上を搬送されて、連続的に複数の連続仕上げ圧延機2で所定の厚みまで圧延され、最終仕上げ圧延機2E後方のランナウトテーブル4に導かれる。このランナウトテーブルのほとんど大部分は後述する冷却装置5を構成していて、ここで冷却されたあと、後方の巻き取り機6で巻き取られて熱延コイルとなる。
【0017】
つぎに、上記冷却装置5につき、図2ないし図4にもとづいて詳細に説明する。なお、図2は冷却装置5の概略の斜視図であり、図3は冷却装置の平面図、図4は冷却装置を断面にした正面図である。
【0018】
すなわち、上記冷却装置5は基本的に、ノズルヘッダー7と、ノズル8と、ノズルヘッダー7内に収容されるスリット付タンク9と、上記ノズルヘッダー7に接続される冷却水供給管10と、この冷却水供給管の中途部に設けられる冷却水供給制御手段である制御装置11とから構成される。
【0019】
上記ノズルヘッダー7は、断面が矩形状で、両側端面が閉塞される箱体であって、鋼帯搬送路3の上方部位で、かつ搬送路を横断する方向に亘って配置される。ノズルヘッダー7の長手方向は鋼帯搬送路3に搬送される熱延鋼帯Pの幅方向に対応し、かつノズルヘッダー7の長手方向全長は、熱延鋼帯Pの幅寸法と実質的に同一の長さに形成される。
【0020】
上記ノズルヘッダー7の一方の端面には、中途部に制御装置11を備えた冷却水供給管10が接続されていて、この冷却水供給管の他端部は図示しない冷却水供給源に連通される。
【0021】
このノズルヘッダー7の下面部には、千鳥状に多数の孔部が設けられた多孔板からなるノズル8が嵌め込まれる。したがって、このノズル8は、搬送される圧延鋼帯Pの幅方向と実質的に同一の長さに亘って設けられる。
【0022】
上記タンク9の長手方向は上記ノズルヘッダー7の長手方向に対応し、タンク9の長手方向寸法はノズルヘッダー7の長手方向寸法と板厚分を除いてほぼ同一に形成されていて、この両側端はノズルヘッダー7の両側端面に密に接触している。
【0023】
タンク9の断面はノズルヘッダー7と同様、矩形状をなすが、ノズルヘッダーの上下面部と左右両側面部よりも所定寸法だけ小さく形成される。このことから、スリット付きタンク9の長手方向の両側部を除く上下面部と左右両側面部は、ノズルヘッダー7の上下面部および左右両側面部と、それぞれ所定の空間が形成されている。そして、タンク9の上面部には長手方向に亘ってスリット9aが設けられている。
【0024】
上記ノズルヘッダー7の端面に接続される上記冷却水供給管10は、その直径がタンク9の断面寸法よりも小さく、かつタンクの断面積内に対向して接続されている。
【0025】
したがって、冷却水供給管10から供給される冷却水は、一旦はタンク9内に導かれて充満し、さらにタンク上面部のスリット9aから溢れ出てノズルヘッダー7内を満たすこととなり、冷却水はスリット9aからノズルヘッダー内に自由に出入りできるようになっている。
【0026】
上記制御装置11は、たとえば電気信号によって開閉動作を行う制御弁であり、すなわち電磁開閉弁が用いられている。したがって、この電磁開閉弁である制御装置11にオン−オフの電気信号を送ることにより、冷却水供給管10からの冷却水の供給と供給停止をなす。
【0027】
このようにして構成される冷却装置5であって、制御装置11にオン信号を送って内蔵する流路を開放すると、冷却水供給源から冷却水が冷却水供給管10を通りスリット付きタンク9を介してノズルヘッダー7に供給される。
【0028】
冷却水はノズルヘッダー7内に充満し、かつこの下面部のノズル8から均一な圧力で噴出散水される。この散水方向に鋼帯搬送路3が位置し、かつ高温の熱延鋼帯が搬送されるところから、ノズル8から噴射散水する冷却水によって熱延鋼帯の表面全体が冷却される。すなわち、ノズル8は多孔噴流ノズルとなる。
【0029】
制御装置11にオフ信号を送ってこの流路を閉成すれば、タンク9とともにノズルヘッダー7内への冷却水の供給は停止される。したがって、ノズル8からの冷却水の噴射散水作用も停止する。
【0030】
この停止時において、ノズルヘッダー7内にスリット付きタンク9を収容したので、ほとんどの冷却水が一時的にタンク9内に溜められることになり、タンク9とノズルヘッダー7との間に残された冷却水のみがノズル8から漏れ出る。
【0031】
このように、ノズルヘッダー7内にスリット付きタンク9を収容して、このタンク内に冷却水を一時的に溜めるようにしたので、冷却水の供給を停止した際にノズル8から漏れ出る冷却水の量を最小限に抑制できる。
【0032】
再び、制御装置11にオン信号を送って冷却水供給を開始すると、既にタンク9内に冷却水が満杯状態で溜まっているために、供給開始とほとんど同時にタンクのスリットから冷却水が溢れノズルヘッダー7を介してノズル8から冷却水が噴射散水される。
【0033】
したがって、冷却水の供給および停止のオンーオフ応答特性に優れ、ノズル8から漏れ出る量を極力抑制した冷却装置5を得られることとなる。
【0034】
(第1の実施例)
つぎに、第1の実施例について説明する。
たとえば、ノズルヘッダー7として幅寸法1330mm、長さ寸法400mm、高さ寸法200mmに設定し、幅寸法1250mmの熱延鋼帯Pに対してノズル8から噴射される冷却水の噴射反応時間を、比較例とともに測定することによりノズルのオン−オフ応答特性の比較を行った。
【0035】
なお、本実施倒で用いたノズル8は、ボックス状のノズルヘッダー7の下面に内径が4mmの小孔を30×60mmピッチの千鳥状に設けられものであり、冷却水はその孔部から噴射される多孔板噴流ノズルである。
【0036】
制御装置11の開放とともに冷却水供給管10内の冷却水はノズルヘッダー7に導かれ、さらにタンク9を満たしたあと、このスリット9aから溢れ出てタンク9とノズルヘッダー7との空間を満たし、ノズル8から噴射散水される。
【0037】
そして、本実施例においてノズル8と、制御装置11および冷却水供給管10は、冷却対象の熱延鋼帯Pに対して水平に配置している。したがって、制御装置11をオフしたとき、この制御装置11からノズル8に至るまでの配管の静圧差によって、ノズル8から漏れ出す冷却水を抑制できる。
【0038】
従来構造である比較例として、たとえば図6(A)(B)に示すように、下面部に多孔板からなるノズル8Zを備えた同一寸法形状のノズルヘッダー7Zと、ここに接続される冷却水供給管10Zとからなる冷却装置を用意した。
【0039】
ノズル8Zにおける孔部の内径とピッチは実施例のノズル8と同一としているが、比較例では本実施例のようにタンク9を収容していないところから、冷却水供給管10Zから制御装置11Zを介してノズルヘッダー7Zに流れ込む冷却水は、直接ノズル8Zから噴射するようになっている。
【0040】
このような構成をもとに、本実施例と比較例それぞれにノズル8,8Zから噴射される冷却水の噴射反応時間を測定して、ノズルのオン−オフ応答特性の比較を行った。
【0041】
本発明における実施例と比較例(従来構造)における冷却水供給と停止のオン−オフ応答特性の比較結果を表1にまとめた。
【0042】
【表1】

Figure 0003613133
【0043】
本実施例ではノズルヘッダー7内に一時的に冷却水を溜めるタンク9を収容したので、ノズル孔部内径4mmの場合に、冷却水の供給を停止したときにノズル内から冷却水が漏れ出る時間を測定した結果は0.5秒と極めて短く、ノズル8から漏れ出す冷却水量はわずかであって、ノズルヘッダー7とタンク9との隙間に存在する冷却水もほとんど漏れ出さなかった。
【0044】
一方、従来構造である比較例で示した装置で、同様に冷却水の供給を停止したときにノズル8Z内から冷却水が漏れ出る時間を測定した結果は16秒であった。また、このとき、ノズルヘッダー7Z内の冷却水がすべて漏れ出した。
【0045】
すなわち、本実施例においてはノズルヘッダー7内において冷却水を一時的に保持することが可能なタンク9を収容することによって、ノズルヘッダー7と冷却水供給管10との間で幅方向に生じる静圧差を抑制できる。
【0046】
これに対して従来技術では、ノズルヘッダー7Z内部と冷却水供給管10Zとの間に何も存在しないため、幅方向で生じる静圧差を抑制できず、ノズルヘッダー7Z内部に残留する冷却水が全て漏れ出てしまう。
【0047】
また、冷却水の供給を停止(オフ)した場合に、本実施例ではノズル8内から漏れ出す可能性のある冷却水は、ノズル8とノズルヘッダー7内のタンク9との隙間に溜まっている冷却水のみであるが、比較例ではノズルヘッダー7Z内の全冷却水および制御装置11Zからノズルヘッダー間の冷却水供給管10A内の冷却水も全て流出する可能性があるため、本実施例がオフ特性に優れている。
【0048】
そして、再度噴射する際に、本実施例ではノズルヘッダー7とタンク9との隙間に冷却水が満たされればノズル8から水が噴射散水されるので、噴射待ち時間が極めて短くオン特性に優れている。
【0049】
また、本実施例では漏れ出る可能性のある冷却水の量が少なく、そのヘッド(水頭圧)が小さいため、ノズル8の孔部内径が4mmの場合には毛細管現象によりノズル出口からの冷却水の漏れを防止できる。一方、比較例では、毛細管現象による圧力では流下しようとする冷却水の流出をせき止められず、ノズル8Zからの冷却水の漏出が避けられない。
【0050】
第1の実施例と比較例のノズルヘッダーを同一サイズとしたノズルにおいて、ノズルの孔部内径を5mmとした場合の冷却水供給のオフ特性実験を行った。その結果、各条件において制御装置をオフすると同時に、ノズルヘッダー内に残存する冷却水が漏れ出した。ただし、本実施例ではノズル8とノズルヘッダー7内に設けたタンク9との隙間に残存する冷却水のみが漏れ出たため、比較例におけるノズル8Zに比べて冷却水の漏れ出す時間が短縮された。
【0051】
すなわち、ノズルの孔部内径5mmにおいて、冷却水供給を停止してからノズル内の冷却水が漏れ出すまでの時間は、実施例では5秒であり、比較例では10秒であって、本実施例の方が比較例よりもオフ特性に優れることとなる。
【0052】
ついで、同一条件でのオン特性を下記の通り調べた。すなわち、制御装置を開放して冷却水がノズルから実際に噴射されるまでの時間を測定した。制御装置を開放してノズルから噴射されるまでの所要時間は、本実施例において0.9秒と極めて短かった。
【0053】
これは、ノズルヘッダー7内に冷却水を一時的に保持するタンク9を備えることによって、冷却水の供給を停止(オフ)した場合に冷却水がタンク9内に一時的に保持されるため、次回、再び冷却水の供給を行う際のノズル8から冷却水が噴射されるまでの時間は、ノズルヘッダー7とタンク9との隙間を満たすまでの時間となる。したがって、ノズルヘッダー内に冷却水を保持するタンクを有していない比較例に比べて、本実施例では噴射時間が短縮する。
【0054】
また、内径4mmの多孔噴流ノズル8では、冷却水供給を遮断する時にノズル8内から漏れ出す冷却水がほとんどないために、再び冷却水の供給を開始した場合には制御装置11の開放とほぼ同時に鋼帯Pへ噴射散水できる。
【0055】
一方、内径5mmの多孔噴流ノズル8の場合は、冷却水供給を停止する時にノズルヘッダー7とタンク9との隙間に存在する冷却水が漏れ出てしまうため、再び冷却水の供給を開始した場合にノズル8とタンク9との隙間の領域を冷却水が満たすまでにわずかに時間がかかり、孔部内径が4mmのノズル8に比べて噴射開始時間(2秒)が遅れている。
【0056】
これに対して、比較例で冷却水が噴射されるまでの時間、および冷却水の供給を停止してからノズル8Z内の冷却水が漏れ出るまでの時間を測定したところ、冷却水がノズル8Zから噴射するまでの時間は3.3秒であった。
【0057】
これは、冷却水の供給を遮断した場合に、上述したようにノズルヘッダー7Z内の冷却水がすべて漏れ出てしまうため、再び冷却水の供給を開始とした場合に、ノズル8Zから冷却水が噴射されるまでにノズルヘッダー7Z内を冷却水が満たすまでの時間が加算されてしまうためである。
【0058】
本実施例において、噴射時間は冷却水供給管10から供給される冷却水の流量およびノズルヘッダー7と冷却水を一時的に保持するタンク9間の空間の体積で一義的に決まる。
【0059】
つまり、ノズルヘッダー7とタンク9との間の空間部を満たすまでの時間が噴射開始時間となる。よって、噴射開始時間はノズルヘッダー7内に収容するタンク9の容積および噴射流量を変化することによって制御が可能となる。
【0060】
また、本発明の主旨から考えると、ノズルヘッダー7内の総体積に対するタンク9内の体積の割合が大きければ、言い換えれば、タンク9とノズルヘッダー7内壁との間の空間領域が小さければ、さらにオンーオフ応答特性が良くなる。
【0061】
同時に、ノズル8と冷却水を一時的に保持するタンク9との隙間に存在する冷却水のヘッド(水頭差)が小さいので、多孔噴流ノズルの孔部の表面張力によってノズルヘッダー内の冷却水が流出し難い。さらに、ノズルヘッダー7内部の総体積の1/2以上のタンク容積があれば冷却水の流出防止効果がある。
【0062】
以上の条件を満足させるために、たとえば図5(A)に示すように、多孔板からなるノズル8Aを下面部に嵌め込んだノズルヘッダー7Aの断面が矩形状である場合に、タンク9Aの断面形状を矩形とする。また、図5(B)に示すように、ノズルヘッダー7Bの断面が円形である場合には、タンク9Bの断面を円形とすることが、効率的なノズル設計となる。
【0063】
そして、それぞれタンク9A,9Bの上面部に長手方向(すなわち、圧延鋼帯Pの幅方向)に亘ってスリット9a,9aを設けることは、ノズル8A,8Bの長手方向(すなわち、圧延鋼帯Pの幅方向)に亘って均一に冷却水を噴射するために効果的であり、かつスリット状に形成したことで圧力損失を極力防げる。さらに、流出防止効果を確実にするためには、タンク9A,9Bの上面部を水平とし、多孔板ノズル8A,8Bの噴射孔部の位置も水平とすることが望ましい。ただし、圧損を増やさないようなスリット状と似た形として多数の孔をタンクに設けてもよい。
【0064】
図5(B)は、ノズルヘッダー7B内にタンク9Bを収容することを前提として、ノズル8Bとして複数のスプレーノズルを用いている。なお、この場合においても、ノズル内径の設定は4mmもしくはそれ以下とするとよい。
【0065】
上記ノズルヘッダー7Bおよびタンク9Bはともに断面形状が円形であり、タンク9Bのスリット9aは上部の軸方向に沿って設けられることには変りがない。
【0066】
このような冷却装置においても、先に図2ないし図4に示す多孔板ノズル8と同様に、スプレーノズル8Bのオン−オフ特性は極めて良好であった。なお、上記スプレーノズルとしてこれら以外に、フラットラミナーノズルや、円管ラミナーノズルなどを用いてもよい。
【0067】
ただし、冷却水供給停止時におけるノズルからの冷却水の流出については、ノズル出口とノズルヘッダー内に収容するタンクの上縁との水頭差が小さい方が流出し難いことは、言うまでもない。
【0068】
たとえば、図5(A)に示す冷却装置での水頭差はHであり、図5(B)に示す冷却装置での水頭差ではHである。これらの点を考慮すると、本発明の実施例で用いた多孔板ノズルが最も水頭高さの差が小さい構造であり、したがって最も効果的な本発明の実施形態であると言える。
【0069】
(第2の実施例)
第2の実施例は、本発明の冷却装置を多段に複数配置し、鋼帯の先端から後端までの温度制御性を改善させた例である。
ここで、第1の実施例に用いたノズル(噴射オン時間が0.9秒)で、その長さ寸法を420mm、幅寸法を2000mmとして、20バンク鋼帯の上下部に配置しており、それぞれのノズルは独立して冷却水の供給と流量の制御が可能となっている。
【0070】
このような冷却装置を備えたうえで、連続圧延機で圧延された板厚3mm、幅寸法1800mmの鋼帯を600mpmで搬送し、通過させることにより冷却を施す。
【0071】
このときの各ノズルにおける冷却水の噴射タイミングは、鋼帯の先端部が冷却装置を通過するのと同時に定常的な冷却が開始されるように調整した。従来のように、予め冷却水が噴射された冷却装置内に鋼帯先端を通過させる方法では、鋼帯先端が流体の圧力によって力を受け、通板性が悪くなり、通板異常や板のばたつきが発生し、安定通板が阻害されていた。
【0072】
これに対してこの実施例では、噴射時間が0.9秒と非常に短いために鋼帯が冷却装置を通過するのとほぼ同時に冷却を開始するのが可能となるので、鋼帯の安定通板を確保しつつ先端から安定した冷却が可能となる。また、従来ノズル(噴射時間3.2秒)に比べて鋼帯先端部での冷却非定常部が短くなり、温度制御性が向上して、品質が安定し、歩留まりも向上する。
【0073】
また、鋼帯の長手方向の温度制御については、圧延した鋼帯の長手方向に温度差が生じている場合、従来のノズルでは噴射時間が長い(3.2秒)ために局部的な温度ムラを解消するように冷却装置のオンーオフを制御することは難しいが、上述の実施例のノズルを用いることにより、鋼帯の温度ムラに応じて冷却装置のオンーオフ制御が可能になり温度制御性が格段に向上する。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、冷却水の供給指示をなしてから熱延鋼帯への冷却水の供給が実際に行われるまでの時間の短縮化を図り、冷却水供給停止指示を出してから鋼帯上への冷却水の供給が実際に停止するまでの時間短縮化を得る。
【0075】
したがって、ノズルからの不必要な冷却水の漏れ出を回避して、熱延鋼帯に対する冷却の制御性を大幅に改善することができ、長期間使用しても損傷することがなく、構造も簡易的であり有用である。
【0076】
また、温度制御性として、応答性のよいノズルを用いることにより、鋼帯の長手方向の冷却温度を均一にすることが可能となり、鋼帯内の材質のばらつきが低減し、均質な材料が得られるなどの、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す、熱延鋼帯の製造設備の概略の構成図。
【図2】同実施形態を示す、熱延鋼帯冷却装置一部の概略の斜視図。
【図3】同実施形態を示す、熱延鋼帯冷却装置の断面した概略の平面図。
【図4】同実施形態を示す、熱延鋼帯冷却装置の断面した概略の正面図。
【図5】実施例において使用した、互いに異なる熱延鋼帯冷却装置の構成図。
【図6】比較例としての、熱延鋼帯冷却装置の断面した平面図と正面図。
【図7】圧延直後の鋼帯を冷却装置に通板して冷却を行う際の、同装置の入り側での鋼帯の長手方向の温度分布図。
【符号の説明】
5…冷却装置、
7…ノズルヘッダー、
8…ノズル、
9…スリット付タンク、
11…制御装置(冷却水供給制御手段)、
10…冷却水供給管、
P…熱延鋼帯。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cooling device for cooling a hot-rolled steel strip that has been hot-rolled and heated to a high temperature.
[0002]
[Prior art]
The steel strip that has been aged is hot and needs to be cooled. However, due to the recent demand for material control, so-called rapid cooling, in which the steel strip is quenched using a large amount of water, is generally performed. Yes.
[0003]
When the steel strip immediately after rolling is passed through a cooling device for cooling, the temperature distribution in the longitudinal direction of the steel strip on the entrance side of the cooling device has a change as shown in FIG. That is, a temperature difference of about 30 ° C. is observed between the front and rear ends of the steel strip being conveyed.
[0004]
In order to obtain a uniform material, it is important to make the cooling stop temperature uniform in the steel strip. To that end, in order to counteract the temperature difference at the inlet of the cooling device, cooling is performed over the longitudinal direction of the steel strip. Need to be controlled.
[0005]
In the case of a thin steel strip, the steel strip transport speed is about 650 mpm when it comes out of the finish rolling mill, and in order to achieve uniform cooling and rapid cooling of the front and rear ends of the steel strip and the central portion, A nozzle header must be provided that requires less time for the cooling water to be injected after the strip tip exits the finish rolling mill to start cooling.
[0006]
In other words, the time from when the cooling water supply instruction is issued until the cooling water is actually sprayed onto the steel strip is very short, and the cooling water injection is actually stopped after the cooling water supply stop instruction is issued. There is a need for a nozzle header with a very short on-time response and excellent on-off response characteristics.
[0007]
Conventionally, Japanese Patent Publication No. 58-5730, Japanese Patent Publication No. 57-3736, Japanese Patent Publication No. 63-9987, and the like have been claimed as nozzle headers that can satisfy such demands.
[0008]
The above-mentioned Japanese Patent Publication No. 58-5730 is a cooling device capable of dropping and blocking the cooling water in the water tank at the same time as stopping the cooling water supply to the header. The means for dropping and blocking the cooling water turns on and off the cooling water by rotating a rotating column provided at the nozzle outlet.
[0009]
Japanese Patent Publication No. 57-3736 proposes a nozzle that seals from the water by a sealing device provided inside the water tank. In Japanese Examined Patent Publication No. 63-9887, a movable region is provided downstream of the nozzle, and a reverse cover that can shield the nozzle is provided at the nozzle outlet to block the cooling water from dropping.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method of shielding the water flow at the nozzle outlet or inside the water tank, such as Japanese Patent Publication No. 58-5730 and Japanese Patent Publication No. 58-3736, the seal portion is damaged due to long-term use, and the sealing is incomplete. There is a possibility that the effect cannot be obtained.
[0011]
Further, in the method of providing an openable / closable lid at the exit of the slit nozzle described in Japanese Patent Publication No. 58-3736, the equipment for opening and closing is complicated and the equipment cost is high. In this case as well, water leakage from the seal portion frequently occurs due to long-term use, and is likely to cause uneven cooling.
[0012]
Further, as described in Japanese Examined Patent Publication No. 63-9887, the means for providing a movable frame in the downstream portion of the nozzle to prevent the cooling water from dropping has a problem that the movable mechanism is complicated and the equipment cost is high.
[0013]
The present invention has been made in consideration of the above-described circumstances, and the object of the present invention is to turn on the cooling water particularly when cooling the hot rolled steel strip from the final finish rolling mill with the cooling water. -It aims at providing the cooling device of the rolled steel strip which has the cooling structure excellent in the off-response characteristic.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is made in order to satisfy the above-mentioned object, and hot-rolled hot-rolled steel strip is transported along the steel strip transport path, and cooled in this state by injecting cooling water from the nozzle, In order to enhance the response characteristics of on / off, which is the supply and stop of the cooling water, a tank for temporarily storing the cooling water is accommodated in the nozzle header.
[0015]
By adopting such a configuration, when the cooling water supply is stopped, the amount of cooling water that leaks from the nozzle by the tank in the nozzle header is very small, and the nozzle is almost simultaneously with the next cooling water supply. The cooling water jet sprinkling is started, and the so-called on-off response characteristics are excellent.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 schematically shows a production facility for a hot-rolled steel strip. That is, the rough bar 1 rolled by the roughing mill is transported on the steel strip transporting path 3 composed of a roller table, and is continuously rolled to a predetermined thickness by a plurality of continuous finish rolling mills 2, and finally finish rolling. Guided to runout table 4 behind machine 2E. Most of the run-out table constitutes a cooling device 5 to be described later. After being cooled here, the run-out table is wound by a rear winder 6 to form a hot rolled coil.
[0017]
Next, the cooling device 5 will be described in detail with reference to FIGS. 2 is a schematic perspective view of the cooling device 5, FIG. 3 is a plan view of the cooling device, and FIG. 4 is a front view of the cooling device in cross section.
[0018]
That is, the cooling device 5 basically includes a nozzle header 7, a nozzle 8, a tank 9 with a slit accommodated in the nozzle header 7, a cooling water supply pipe 10 connected to the nozzle header 7, It is comprised from the control apparatus 11 which is a cooling water supply control means provided in the middle part of a cooling water supply pipe | tube.
[0019]
The nozzle header 7 is a box whose cross section is rectangular and whose both end faces are closed, and is disposed above the steel strip conveyance path 3 and in a direction crossing the conveyance path. The longitudinal direction of the nozzle header 7 corresponds to the width direction of the hot-rolled steel strip P transported to the steel strip transport path 3, and the overall length in the longitudinal direction of the nozzle header 7 is substantially equal to the width dimension of the hot-rolled steel strip P. The same length is formed.
[0020]
One end face of the nozzle header 7 is connected to a cooling water supply pipe 10 having a control device 11 in the middle, and the other end of the cooling water supply pipe communicates with a cooling water supply source (not shown). The
[0021]
A nozzle 8 made of a perforated plate provided with a large number of holes in a staggered manner is fitted into the lower surface of the nozzle header 7. Therefore, this nozzle 8 is provided over substantially the same length as the width direction of the rolled steel strip P to be conveyed.
[0022]
The longitudinal direction of the tank 9 corresponds to the longitudinal direction of the nozzle header 7, and the longitudinal dimension of the tank 9 is substantially the same except for the longitudinal dimension of the nozzle header 7 and the plate thickness. Are in intimate contact with both end faces of the nozzle header 7.
[0023]
The cross section of the tank 9 has a rectangular shape like the nozzle header 7 but is smaller than the upper and lower surfaces of the nozzle header and the left and right side surfaces by a predetermined dimension. For this reason, the upper and lower surface portions and the left and right side surface portions excluding the both side portions in the longitudinal direction of the tank 9 with slits are respectively formed with predetermined spaces with the upper and lower surface portions and the left and right side surface portions of the nozzle header 7. And the slit 9a is provided in the upper surface part of the tank 9 over the longitudinal direction.
[0024]
The cooling water supply pipe 10 connected to the end face of the nozzle header 7 has a diameter smaller than the cross-sectional dimension of the tank 9 and is connected to face the cross-sectional area of the tank.
[0025]
Therefore, the cooling water supplied from the cooling water supply pipe 10 is once led into the tank 9 to be filled, and further overflows from the slit 9a on the upper surface of the tank to fill the nozzle header 7, so that the cooling water The nozzle 9 can freely enter and exit from the slit 9a.
[0026]
The control device 11 is, for example, a control valve that performs an opening / closing operation by an electric signal, that is, an electromagnetic opening / closing valve is used. Therefore, the cooling water is supplied and stopped from the cooling water supply pipe 10 by sending an on / off electrical signal to the control device 11 which is an electromagnetic on-off valve.
[0027]
In the cooling device 5 configured as described above, when the ON signal is sent to the control device 11 to open the built-in flow path, the cooling water from the cooling water supply source passes through the cooling water supply pipe 10 and the tank 9 with slits. Is supplied to the nozzle header 7.
[0028]
The cooling water is filled in the nozzle header 7 and is sprayed and sprinkled from the nozzle 8 on the lower surface portion with a uniform pressure. The entire surface of the hot-rolled steel strip is cooled by the cooling water sprayed from the nozzle 8 from the location where the steel strip transport path 3 is positioned in this watering direction and the high-temperature hot-rolled steel strip is transported. That is, the nozzle 8 becomes a multi-hole jet nozzle.
[0029]
When an off signal is sent to the control device 11 to close this flow path, the supply of cooling water into the nozzle header 7 together with the tank 9 is stopped. Therefore, the cooling water spraying action from the nozzle 8 is also stopped.
[0030]
At the time of this stop, since the tank 9 with the slit was accommodated in the nozzle header 7, most of the cooling water was temporarily stored in the tank 9, and was left between the tank 9 and the nozzle header 7. Only the cooling water leaks from the nozzle 8.
[0031]
Thus, since the tank 9 with the slit is accommodated in the nozzle header 7 and the cooling water is temporarily stored in the tank, the cooling water leaking from the nozzle 8 when the supply of the cooling water is stopped. Can be minimized.
[0032]
When the ON signal is sent again to the control device 11 and the cooling water supply is started, the cooling water already overflows from the slit of the tank because the cooling water has already accumulated in the tank 9 and the nozzle header overflows. Cooling water is sprayed from the nozzle 8 through the nozzle 7.
[0033]
Therefore, it is possible to obtain the cooling device 5 that is excellent in on / off response characteristics of supply and stop of cooling water and that suppresses the amount of leakage from the nozzle 8 as much as possible.
[0034]
(First embodiment)
Next, the first embodiment will be described.
For example, the nozzle header 7 is set to have a width dimension of 1330 mm, a length dimension of 400 mm, and a height dimension of 200 mm, and the injection reaction time of cooling water injected from the nozzle 8 to the hot rolled steel strip P having a width dimension of 1250 mm is compared. The on-off response characteristics of the nozzles were compared by measuring with examples.
[0035]
The nozzle 8 used in the present embodiment has small holes with an inner diameter of 4 mm provided in a zigzag pattern with a 30 × 60 mm pitch on the lower surface of the box-shaped nozzle header 7, and cooling water is injected from the holes. The perforated plate jet nozzle.
[0036]
With the opening of the control device 11, the cooling water in the cooling water supply pipe 10 is guided to the nozzle header 7, and after filling the tank 9, overflows from the slit 9a and fills the space between the tank 9 and the nozzle header 7. Water is sprayed from the nozzle 8.
[0037]
In the present embodiment, the nozzle 8, the control device 11, and the cooling water supply pipe 10 are disposed horizontally with respect to the hot-rolled steel strip P to be cooled. Therefore, when the control device 11 is turned off, the cooling water leaking from the nozzle 8 can be suppressed by the static pressure difference of the piping from the control device 11 to the nozzle 8.
[0038]
As a comparative example having a conventional structure, for example, as shown in FIGS. 6 (A) and 6 (B), a nozzle header 7Z having the same size and shape having a nozzle 8Z made of a porous plate on the lower surface portion, and cooling water connected thereto A cooling device comprising a supply pipe 10Z was prepared.
[0039]
The inner diameter and pitch of the holes in the nozzle 8Z are the same as those of the nozzle 8 of the embodiment, but in the comparative example, the tank 9 is not accommodated as in the present embodiment, so the control device 11Z is connected from the cooling water supply pipe 10Z. The cooling water flowing into the nozzle header 7Z via the nozzle 8Z is directly jetted from the nozzle 8Z.
[0040]
Based on such a configuration, the jetting reaction time of the cooling water jetted from the nozzles 8 and 8Z was measured for each of the present example and the comparative example, and the on-off response characteristics of the nozzles were compared.
[0041]
Table 1 summarizes the comparison results of the on / off response characteristics of the cooling water supply and the stop in the example and the comparative example (conventional structure) of the present invention.
[0042]
[Table 1]
Figure 0003613133
[0043]
In this embodiment, since the tank 9 for temporarily storing the cooling water is accommodated in the nozzle header 7, the cooling water leaks from the nozzle when the cooling water supply is stopped when the nozzle hole inner diameter is 4 mm. The measurement result was as short as 0.5 seconds, the amount of cooling water leaking from the nozzle 8 was very small, and the cooling water present in the gap between the nozzle header 7 and the tank 9 hardly leaked.
[0044]
On the other hand, with the apparatus shown in the comparative example having the conventional structure, the time when the cooling water leaked out of the nozzle 8Z when the supply of the cooling water was similarly stopped was 16 seconds. At this time, all the cooling water in the nozzle header 7Z leaked out.
[0045]
In other words, in the present embodiment, by accommodating the tank 9 capable of temporarily holding the cooling water in the nozzle header 7, static electricity generated in the width direction between the nozzle header 7 and the cooling water supply pipe 10. The pressure difference can be suppressed.
[0046]
On the other hand, in the prior art, since nothing exists between the nozzle header 7Z and the cooling water supply pipe 10Z, the static pressure difference generated in the width direction cannot be suppressed, and all the cooling water remaining in the nozzle header 7Z is all. Leaks out.
[0047]
In addition, when the supply of the cooling water is stopped (off), in this embodiment, the cooling water that may leak from the nozzle 8 is accumulated in the gap between the nozzle 8 and the tank 9 in the nozzle header 7. Although only the cooling water is used, in the comparative example, all the cooling water in the nozzle header 7Z and all the cooling water in the cooling water supply pipe 10A between the nozzle headers may flow out from the control device 11Z. Excellent off characteristics.
[0048]
When re-injecting, in this embodiment, if cooling water is filled in the gap between the nozzle header 7 and the tank 9, water is sprayed from the nozzle 8, so the injection waiting time is extremely short and the on-characteristics are excellent. Yes.
[0049]
Further, in this embodiment, the amount of cooling water that may leak out is small, and the head (water head pressure) is small. Therefore, when the hole inner diameter of the nozzle 8 is 4 mm, the cooling water from the nozzle outlet is caused by capillary action. Can prevent leakage. On the other hand, in the comparative example, the outflow of the cooling water that is about to flow down cannot be stopped by the pressure due to the capillary phenomenon, and the leakage of the cooling water from the nozzle 8Z cannot be avoided.
[0050]
In the nozzle in which the nozzle headers of the first example and the comparative example have the same size, the cooling water supply off-characteristic experiment was conducted when the inner diameter of the hole of the nozzle was 5 mm. As a result, the cooling water remaining in the nozzle header leaked at the same time as the control device was turned off under each condition. However, in this embodiment, only the cooling water remaining in the gap between the nozzle 8 and the tank 9 provided in the nozzle header 7 leaked out, so that the cooling water leakage time was shortened compared to the nozzle 8Z in the comparative example. .
[0051]
That is, in the nozzle inner diameter of 5 mm, the time from when the cooling water supply is stopped to when the cooling water in the nozzle leaks is 5 seconds in the example and 10 seconds in the comparative example. The example has better off characteristics than the comparative example.
[0052]
Next, the ON characteristics under the same conditions were examined as follows. That is, the time from when the control device was opened until the cooling water was actually injected from the nozzle was measured. The time required for opening the control device and spraying from the nozzle was extremely short, 0.9 seconds in this example.
[0053]
This is because the cooling water is temporarily held in the tank 9 when the supply of the cooling water is stopped (off) by providing the tank 9 that temporarily holds the cooling water in the nozzle header 7. The time until the cooling water is jetted from the nozzle 8 when the cooling water is supplied again next is the time until the gap between the nozzle header 7 and the tank 9 is filled. Therefore, compared with the comparative example which does not have the tank which hold | maintains cooling water in a nozzle header, in this example, injection time is shortened.
[0054]
Further, in the multi-hole jet nozzle 8 having an inner diameter of 4 mm, there is almost no cooling water leaking from the nozzle 8 when the cooling water supply is interrupted. Therefore, when the cooling water supply is started again, the control device 11 is almost opened. At the same time, water can be sprayed onto the steel strip P.
[0055]
On the other hand, in the case of the multi-hole nozzle 8 having an inner diameter of 5 mm, when the cooling water supply is stopped, the cooling water existing in the gap between the nozzle header 7 and the tank 9 leaks out. In addition, it takes a little time for the cooling water to fill the region of the gap between the nozzle 8 and the tank 9, and the injection start time (2 seconds) is delayed as compared with the nozzle 8 having a hole inner diameter of 4 mm.
[0056]
On the other hand, when the time until the cooling water is jetted in the comparative example and the time until the cooling water in the nozzle 8Z leaks after the supply of the cooling water is stopped are measured, the cooling water becomes the nozzle 8Z. The time from jetting to jetting was 3.3 seconds.
[0057]
This is because when the cooling water supply is interrupted, all the cooling water in the nozzle header 7Z leaks out as described above, and therefore when the cooling water supply is started again, the cooling water is supplied from the nozzle 8Z. This is because the time until the cooling water is filled in the nozzle header 7Z is added before being injected.
[0058]
In this embodiment, the injection time is uniquely determined by the flow rate of the cooling water supplied from the cooling water supply pipe 10 and the volume of the space between the nozzle header 7 and the tank 9 that temporarily holds the cooling water.
[0059]
That is, the time until the space between the nozzle header 7 and the tank 9 is filled is the injection start time. Therefore, the injection start time can be controlled by changing the volume of the tank 9 accommodated in the nozzle header 7 and the injection flow rate.
[0060]
Considering the gist of the present invention, if the ratio of the volume in the tank 9 to the total volume in the nozzle header 7 is large, in other words, if the space region between the tank 9 and the inner wall of the nozzle header 7 is small, Improved on-off response characteristics.
[0061]
At the same time, since the cooling water head (head difference) existing in the gap between the nozzle 8 and the tank 9 for temporarily holding the cooling water is small, the cooling water in the nozzle header is caused by the surface tension of the hole of the multi-hole jet nozzle. Difficult to leak. Furthermore, if there is a tank volume of 1/2 or more of the total volume inside the nozzle header 7, there is an effect of preventing cooling water from flowing out.
[0062]
In order to satisfy the above conditions, for example, as shown in FIG. 5A, when the cross section of the nozzle header 7A in which the nozzle 8A made of a perforated plate is fitted into the lower surface is rectangular, the cross section of the tank 9A The shape is a rectangle. Further, as shown in FIG. 5B, when the nozzle header 7B has a circular cross section, it is efficient nozzle design to make the tank 9B have a circular cross section.
[0063]
Then, each tank 9A, 9B longitudinally on the upper surface portion of (i.e., the width direction of the rolled steel strip P) providing the slit 9a 1, 9a 2 is over, the nozzle 8A, the longitudinal direction of 8B (i.e., rolled steel It is effective for injecting cooling water uniformly over the width direction of the belt P and is formed in a slit shape to prevent pressure loss as much as possible. Furthermore, in order to ensure the outflow prevention effect, it is desirable that the upper surface portions of the tanks 9A and 9B are horizontal and the positions of the injection hole portions of the perforated plate nozzles 8A and 8B are also horizontal. However, a number of holes may be provided in the tank in a shape similar to a slit shape that does not increase pressure loss.
[0064]
FIG. 5B uses a plurality of spray nozzles as the nozzle 8B on the premise that the tank 9B is accommodated in the nozzle header 7B. Even in this case, the nozzle inner diameter should be set to 4 mm or less.
[0065]
The nozzle headers 7B and tanks 9B are both cross-sectional shape circular, slits 9a 2 tanks 9B is no change in that provided along the axial direction of the upper.
[0066]
Also in such a cooling device, the on-off characteristic of the spray nozzle 8B was very good, like the perforated plate nozzle 8 shown in FIGS. In addition to these, a flat laminar nozzle, a circular tube laminar nozzle, or the like may be used as the spray nozzle.
[0067]
However, it goes without saying that the cooling water outflow from the nozzle when the cooling water supply is stopped is less likely to flow out if the water head difference between the nozzle outlet and the upper edge of the tank accommodated in the nozzle header is smaller.
[0068]
For example, the water head difference in the cooling device shown in FIG. 5A is H 1 , and the water head difference in the cooling device shown in FIG. 5B is H 2 . Considering these points, it can be said that the perforated plate nozzle used in the examples of the present invention has the smallest difference in head height and is therefore the most effective embodiment of the present invention.
[0069]
(Second embodiment)
The second embodiment is an example in which a plurality of cooling devices of the present invention are arranged in multiple stages to improve the temperature controllability from the front end to the rear end of the steel strip.
Here, with the nozzle (injection on-time 0.9 second) used in the first embodiment, the length dimension is 420 mm, the width dimension is 2000 mm, and the upper and lower portions of the 20 bank steel strip are arranged, Each nozzle can control cooling water supply and flow rate independently.
[0070]
After having such a cooling device, a steel strip having a thickness of 3 mm and a width of 1800 mm rolled by a continuous rolling mill is conveyed at 600 mpm and cooled by passing it.
[0071]
The injection timing of the cooling water at each nozzle at this time was adjusted so that steady cooling was started at the same time as the tip of the steel strip passed through the cooling device. In the conventional method in which the steel strip tip is passed through a cooling device that has been pre-injected with cooling water, the steel strip tip is subjected to force by the pressure of the fluid, and the plate passing property is deteriorated. Fluttering occurred and the stable threading was hindered.
[0072]
In contrast, in this embodiment, since the injection time is as short as 0.9 seconds, it becomes possible to start cooling almost simultaneously with the passage of the steel strip through the cooling device. Stable cooling is possible from the tip while securing the plate. Further, the cooling unsteady portion at the steel strip tip is shortened compared with the conventional nozzle (injection time 3.2 seconds), temperature controllability is improved, quality is stabilized, and yield is also improved.
[0073]
As for the temperature control in the longitudinal direction of the steel strip, when a temperature difference occurs in the longitudinal direction of the rolled steel strip, the conventional nozzle has a long injection time (3.2 seconds), so local temperature unevenness Although it is difficult to control the on / off of the cooling device so as to eliminate the above, by using the nozzle of the above-described embodiment, the on / off control of the cooling device can be performed according to the temperature unevenness of the steel strip, and the temperature controllability is remarkably improved. To improve.
[0074]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to shorten the time from when the cooling water supply instruction is made until the cooling water is actually supplied to the hot-rolled steel strip, and the cooling water supply stop instruction is issued. Time is shortened until the supply of the cooling water to the steel strip actually stops after it is taken out.
[0075]
Therefore, unnecessary leakage of cooling water from the nozzle can be avoided, and the controllability of cooling for the hot-rolled steel strip can be greatly improved. Simple and useful.
[0076]
In addition, by using a nozzle with good responsiveness as temperature controllability, it becomes possible to make the cooling temperature in the longitudinal direction of the steel strip uniform, reducing variations in the material within the steel strip, and obtaining a homogeneous material. There are various effects.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a hot-rolled steel strip manufacturing facility showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic perspective view of a part of the hot-rolled steel strip cooling device showing the embodiment.
FIG. 3 is a schematic plan view showing a cross section of the hot-rolled steel strip cooling device according to the embodiment.
FIG. 4 is a schematic front view showing a cross section of a hot-rolled steel strip cooling device according to the embodiment.
FIG. 5 is a configuration diagram of different hot-rolled steel strip cooling devices used in the examples.
FIG. 6 is a cross-sectional plan view and front view of a hot-rolled steel strip cooling device as a comparative example.
FIG. 7 is a temperature distribution diagram in the longitudinal direction of the steel strip on the entry side of the steel strip when cooling the steel strip immediately after rolling through the cooling device.
[Explanation of symbols]
5 ... Cooling device,
7 ... Nozzle header,
8 ... Nozzle,
9 ... Tank with slit,
11 ... Control device (cooling water supply control means),
10 ... cooling water supply pipe,
P: Hot rolled steel strip.

Claims (5)

熱延鋼帯の製造設備における最終仕上げ圧延機の後方に設けられ、高温の熱延鋼帯を搬送する鋼帯搬送路と、
この鋼帯搬送路の上方部位で、かつ鋼帯搬送路を横断する方向に亘って設けられ、冷却水供給源から冷却水供給管を介して供給される冷却水を集溜するノズルヘッダーと、
上記冷却水供給管に設けられ、冷却水の供給と供給停止を制御する冷却水供給制御手段と、
上記ノズルヘッダーに鋼帯搬送路の幅方向と対向して設けられ、熱延鋼帯に対して冷却水を噴射散水するノズルと、
上記ノズルヘッダー内に収容され、上記冷却水供給管から供給される冷却水を一時的に保持し、かつオーバーフローした分をノズルヘッダーに受け入れさせるタンクとを具備し、
上記ノズルは、その内径が4mmもしくはそれ以下に設定される孔部を備えたことを特徴とする熱延鋼帯の冷却装置。
A steel strip conveying path that is provided behind the final finish rolling mill in the hot-rolled steel strip manufacturing facility, and conveys a high-temperature hot-rolled steel strip;
A nozzle header that is provided above the steel strip conveyance path and across the steel strip conveyance path, and collects cooling water supplied from the cooling water supply source via the cooling water supply pipe;
A cooling water supply control means for controlling cooling water supply and supply stop provided in the cooling water supply pipe;
A nozzle that is provided opposite to the width direction of the steel strip conveyance path in the nozzle header, and that sprays and sprays cooling water on the hot-rolled steel strip;
A tank that is housed in the nozzle header, temporarily holds the cooling water supplied from the cooling water supply pipe, and has a tank that allows the overflow to be received by the nozzle header ;
The nozzle is provided with a hole whose inner diameter is set to 4 mm or less .
熱延鋼帯の製造設備における最終仕上げ圧延機の後方に設けられ、高温の熱延鋼帯を搬送する鋼帯搬送路と、
この鋼帯搬送路の上方部位で、かつ鋼帯搬送路を横断する方向に亘って設けられ、冷却水供給源から冷却水供給管を介して供給される冷却水を集溜するノズルヘッダーと、
上記冷却水供給管に設けられ、冷却水の供給と供給停止を制御する冷却水供給制御手段と、
上記ノズルヘッダーに鋼帯搬送路の幅方向と対向して設けられ、熱延鋼帯に対して冷却水を噴射散水するノズルと、
上記ノズルヘッダー内に収容され、上記冷却水供給管から供給される冷却水を一時的に保持し、かつオーバーフローした分をノズルヘッダーに受け入れさせるタンクとを具備し、
上記ノズルは、多数の小孔からなる多孔噴流ノズルであることを特徴とする熱延鋼帯の冷却装置。
A steel strip conveying path that is provided behind the final finish rolling mill in the hot-rolled steel strip manufacturing facility, and conveys a high-temperature hot-rolled steel strip;
A nozzle header that is provided above the steel strip conveyance path and across the steel strip conveyance path, and collects cooling water supplied from the cooling water supply source via the cooling water supply pipe;
A cooling water supply control means for controlling cooling water supply and supply stop provided in the cooling water supply pipe;
A nozzle that is provided opposite to the width direction of the steel strip conveyance path in the nozzle header, and that sprays and sprays cooling water on the hot-rolled steel strip;
A tank that is housed in the nozzle header, temporarily holds the cooling water supplied from the cooling water supply pipe, and has a tank that allows the overflow to be received by the nozzle header;
The said nozzle is a perforated jet nozzle which consists of many small holes, The cooling apparatus of the hot-rolled steel strip characterized by the above-mentioned.
熱延鋼帯の製造設備における最終仕上げ圧延機の後方に設けられ、高温の熱延鋼帯を搬送する鋼帯搬送路と、
この鋼帯搬送路の上方部位で、かつ鋼帯搬送路を横断する方向に亘って設けられ、冷却水供給源から冷却水供給管を介して供給される冷却水を集溜するノズルヘッダーと、
上記冷却水供給管に設けられ、冷却水の供給と供給停止を制御する冷却水供給制御手段と、
上記ノズルヘッダーに鋼帯搬送路の幅方向と対向して設けられ、熱延鋼帯に対して冷却水を噴射散水するノズルと、
上記ノズルヘッダー内に収容され、上記冷却水供給管から供給される冷却水を一時的に保持し、かつオーバーフローした分をノズルヘッダーに受け入れさせるタンクとを具備し、
上記ノズルは、冷却水を噴霧状にして散水するスプレーノズルであることを特徴とする熱延鋼帯の冷却装置。
A steel strip conveying path that is provided behind the final finish rolling mill in the hot-rolled steel strip manufacturing facility, and conveys a high-temperature hot-rolled steel strip;
A nozzle header that is provided above the steel strip conveyance path and across the steel strip conveyance path, and collects cooling water supplied from the cooling water supply source via the cooling water supply pipe;
A cooling water supply control means for controlling cooling water supply and supply stop provided in the cooling water supply pipe;
A nozzle that is provided opposite to the width direction of the steel strip conveyance path in the nozzle header, and that sprays and sprays cooling water on the hot-rolled steel strip;
A tank that is accommodated in the nozzle header, temporarily holds the cooling water supplied from the cooling water supply pipe, and has a tank that allows the overflow to be received by the nozzle header;
The said nozzle is a spray nozzle which sprays cooling water and sprays water, The cooling apparatus of the hot-rolled steel strip characterized by the above-mentioned.
上記タンクは、その容積が、上記ノズルヘッダーの容積の半分以上に設定されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。The hot rolling steel strip cooling device according to any one of claims 1 to 3, wherein the tank has a volume set to a half or more of a volume of the nozzle header. 上記ノズルを、熱延鋼帯の長手方向に沿って複数段に配置し、それぞれ独立して冷却水供給および流量制御する手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。The nozzle, and arranged in a plurality of stages along the longitudinal direction of the hot rolled strip, any of claims 1 to 4, characterized in that a respective separate means for cooling water supply and flow rate control The apparatus for cooling a hot-rolled steel strip according to claim 1.
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