JP3612785B2 - Control device for internal combustion engine - Google Patents
Control device for internal combustion engine Download PDFInfo
- Publication number
- JP3612785B2 JP3612785B2 JP12156795A JP12156795A JP3612785B2 JP 3612785 B2 JP3612785 B2 JP 3612785B2 JP 12156795 A JP12156795 A JP 12156795A JP 12156795 A JP12156795 A JP 12156795A JP 3612785 B2 JP3612785 B2 JP 3612785B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- fuel ratio
- control
- control speed
- advance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、空燃比フィードバック制御のオーバーシュートによる運転性の悪化を抑制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関における吸入混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する技術としては、従来、特開昭63−21342号公報に開示されるようなものがあった。
このものは、機関始動から空燃比フィードバック制御に移行したときには、始動性を確保すべくリッチ化させた空燃比がリーンに反転するまでの間、積分定数を通常値よりも大きくすることでリーン化方向への制御速度を速め、始動時のリッチ空燃比を応答良く目標空燃比にまで復帰させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように始動後に空燃比フィードバック制御を開始した直後において、リーン化方向への制御速度を大きくすれば、リッチ状態の解消が早まり、排気性状や燃費の改善を図ることができる。
しかしながら、空燃比をリーン化させる方向への制御速度が大きいと、目標空燃比を越えて実際の空燃比がリーン側にオーバーシュートし(図6参照)、かかるリーン側へのオーバーシュートに伴って燃焼が不安定になって、サージが発生したり、出力トルクの落ち込みが発生する惧れがあった。
【0004】
前記リーン側へのオーバーシュートは、制御速度を遅くすることで充分に小さくできるが、制御速度を遅くすると空燃比フィードバック制御の開始から目標空燃比付近に復帰するまでの時間が長くなってしまい、リーン側へのオーバーシュートによる運転性の悪化を回避しつつ、目標空燃比への復帰を充分に早くすることができなかったものである。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、目標空燃比への復帰速度を速めつつ、リーン側へのオーバーシュートによる運転性の悪化を抑制できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1の発明にかかる内燃機関の制御装置は、図1に示すように構成される。
図1において、空燃比フィードバック制御手段は、空燃比検出手段で検出される機関吸入混合気の空燃比を目標空燃比に近づけるように、機関への燃料供給をフィードバック制御する。
【0007】
一方、制御速度切換え手段は、空燃比フィードバック制御手段における制御速度を機関の運転条件に応じて切り換える。そして、点火進角手段は、空燃比フィードバック制御手段により空燃比をリーン方向に制御する制御速度が所定値以上であるときに、前記リーン方向への制御速度に応じた進角補正値に基づいて点火時期を進角補正する。
【0008】
請求項2の発明にかかる内燃機関の制御装置では、前記点火進角手段が、前記空燃比フィードバック制御手段により空燃比をリーン方向に制御する制御速度が所定値以上であるときから、一旦リッチ方向への制御状態に反転し、制御速度が前記所定値未満であるリーン方向への制御が開始されるまでの間において、点火時期を進角補正する構成とした。請求項3の発明にかかる内燃機関の制御装置では、前記点火進角手段が、前記空燃比フィードバック制御手段により空燃比をリーン方向に制御する制御速度が所定値以上であるときから、一旦リッチ方向への制御状態に反転し、制御速度が前記所定値未満であるリーン方向への制御が開始されるまでの間において、前記所定値以上であるリーン方向への制御速度に応じた進角補正値に基づいて点火時期を進角補正する構成とした。
【0009】
請求項4の発明にかかる内燃機関の制御装置では、前記点火進角手段が、前記空燃比フィードバック制御手段によるリーン方向への制御速度が前記所定値未満になってから徐々に進角補正値を零に戻す構成とした。
請求項5の発明にかかる内燃機関の制御装置では、前記制御速度切換え手段が、機関始動直後の前記空燃比フィードバック制御手段によるフィードバック制御の開始から最初の空燃比の反転までの間において、前記空燃比フィードバック制御手段による制御速度を通常値よりも速める構成とした。
【0010】
【作用】
請求項1の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、空燃比フィードバック制御によって空燃比をリーン方向に制御しているときの制御速度が所定値以上であるときには、点火時期を進角補正して燃焼の安定化を図り、リーン側にオーバーシュートしても、燃焼が不安定になってサージや出力トルクの落ち込みが発生することを回避する。
【0011】
即ち、空燃比がリーン側にオーバーシュートすると、燃焼室内における燃料密度が低下して火炎伝播時間が長くなるので、これに対応して点火時期を進角して燃焼安定性が維持されるようにしたものである。
ここで、リーン方向への制御速度が大きいほどリーン側へのオーバーシュートが大きくなるので、制御速度に応じた進角補正値で点火時期を進角補正することで、オーバーシュートが大きいときほどより大きく進角補正し得る構成とした。
【0012】
請求項2の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、所定以上の制御速度でリーン方向に制御している状態のみならず、かかる状態から一旦リッチ方向への制御状態に反転してからも進角補正を継続し、再度リーン方向への制御が開始されかつそのときの制御速度が所定値よりも小さいと確認されるまで点火時期の進角補正を継続させ、進角補正により確実に燃焼安定性が維持されるようにした。
また、請求項3の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、リーン方向への制御速度が大きいほどリーン側へのオーバーシュートが大きくなるので、制御速度に応じた進角補正値で点火時期を進角補正する構成とし、更に、所定以上の制御速度でリーン方向に制御している状態のみならず、かかる状態から一旦リッチ方向への制御状態に反転してからも進角補正を継続し、再度リーン方向への制御が開始されかつそのときの制御速度が所定値よりも小さいと確認されるまで点火時期の進角補正を継続させる。
【0013】
請求項4の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、点火進角補正値を徐々に零に戻すことで、点火時期の急変による運転性の悪化を回避する。
請求項5の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、機関始動直後の空燃比フィードバック制御の開始から最初の空燃比の反転までの間において、制御速度を速めることで、始動時のリッチ状態を速やかに目標空燃比付近に収束させることが可能となる。
【0014】
【実施例】
以下に本発明の実施例を説明する。
一実施例を示す図2において、内燃機関1には、スロットル弁2によってその流量が調整された空気が、吸気コレクタ3及び吸気マニホールド4を介して吸入される。
【0015】
吸気マニホールド4のブランチ部には、各気筒毎に電磁式燃料噴射弁5が設けられていて、図示しない燃料ポンプから圧送されプレッシャレギュレータにより所定の圧力に調整された燃料を噴射供給する。
また、内燃機関1の各気筒には、それぞれ点火栓6が設けられていて、これらには点火コイル7にて発生する高電圧がディストリビュータ8を介して順次印加され、これにより、火花点火して混合気を着火燃焼させる。ここで、点火コイル7は、付設されたパワートランジスタ9を介して高電圧の発生時期、即ち、点火時期が制御されるようになっている。
【0016】
前記スロットル弁2には、その開度TVOをポテンショメータによって検出するスロットルセンサ10が付設されており、また、前記ディストリビュータ8に内蔵されたクランク角センサ11からは、所定クランク角度毎に検出信号が出力されるようになっている。
また、機関1の冷却水ジャケットには、機関温度を代表する冷却水温度Twを検出する水温センサ12が設けられており、また、排気マニホールド13の集合部には、機関1の吸入混合気の空燃比と密接な関係にある排気中の酸素濃度を検出する酸素センサ14が設けられている。
【0017】
前記酸素センサ14は、大気中の酸素分圧と排気中の酸素分圧との比に応じた信号を出力する酸素濃淡電池であり、理論空燃比付近で排気中の酸素濃度が急変することによって理論空燃比付近でその出力が急変して理論空燃比を検出し得るセンサである。尚、前記酸素センサ14が本実施例における空燃比検出手段に相当する。
【0018】
更に、機関1には、燃料タンク15の蒸発ガス処理装置16が備えられている。前記蒸発ガス処理装置16は、キャニスタ17内に充填された活性炭などの吸着剤に、燃料タンク15内で発生した燃料の蒸発ガスを吸着捕集させ、該吸着剤に吸着された燃料をパージし、該パージエアをパージ通路18を介してスロットル弁4下流側の吸気コレクタ3内に供給するものである。
【0019】
前記キャニスタ17には、燃料タンク15内の正圧が所定以上になったときに開くチェックバルブ19が介装された蒸発ガス通路20を介して燃料タンク15内の蒸発ガスが導入されるようになっている。また、前記パージ通路18には、スロットル負圧が導入されるダイヤフラムバルブ21が介装されると共に、通路途中に、電磁開閉弁22が介装されており、前記ダイヤフラムバルブ21及び電磁開閉弁22を介してパージエアが供給される構成となっている。
【0020】
前記燃料噴射弁5による燃料噴射、点火栓6による点火時期、前記電磁開閉弁22の開閉等を制御するコントロールユニット23は、マイクロコンピュータを含んで構成され、前記スロットルセンサ10,クランク角センサ11,水温センサ12,酸素センサ14等からの検出信号が入力される一方、機関の吸入空気流量Qを検出するエアフローメータ24からの検出信号が入力されるようになっている。
【0021】
図2において、25は三元触媒であり、この三元触媒25は機関吸入混合気の空燃比が理論空燃比付近であるときに最も高い転換効率を示す。そこで、前記コントロールユニット23は、所定のフィードバック制御条件が成立しているときに、酸素センサ14で検出される空燃比が目標空燃比としての理論空燃比に近づく方向に燃料噴射量をフィードバック制御するようになっている。
【0022】
ここで、前記コントロールユニット23による燃料噴射制御の様子を、図3〜図5のフローチャートに従って説明する。尚、本実施例において、空燃比フィードバック制御手段,制御速度切換え手段としての機能は、前記図3〜図5のフローチャートに示すように、コントロールユニット23がソフトウェア的に備えている。
【0023】
図3のフローチャートは、燃料噴射弁5による燃料噴射量Ti(噴射パルス幅)を演算するルーチンを示す。
まず、ステップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、エアフローメータ24の検出信号をA/D変換して読み込み、吸入空気流量Qaを求める。
そして、ステップ2では、クランク角センサ11からの検出信号に基づいて算出した機関回転速度Neと、前記吸入空気流量Qaとに基づいて基本燃料噴射量Tpを、Tp=K×Qa/Ne(Kは定数)として算出する。
【0024】
次のステップ3では、前記基本燃料噴射量Tpを、各種補正係数COEF,空燃比フィードバック補正係数α,空燃比学習補正係数αm,電圧補正分Tsによって補正設定して、最終的な燃料噴射量Ti(Ti=Tp×COEF×α×αm+Ts)を設定する。
前記空燃比フィードバック補正係数αは、後述する図4及び図5のフローチャートに従って酸素センサ14の出力に応じて比例・積分制御される値であり(図6参照)、空燃比学習補正係数αmは、前記空燃比フィードバック補正係数αを、機関負荷を代表する基本燃料噴射量Tpと機関回転速度とによって複数に区分される運転領域毎に学習した値である。
【0025】
また、各種補正係数COEFは、冷却水温度が低いときほど燃料を増量補正するための水温増量補正係数KTwや、始動時に冷却水温度が低いときほど燃料を増量補正するための始動後増量補正係数KAS等から算出される。
更に、電圧補正分Tsは、バッテリ電圧による燃料噴射弁の作動遅れ時間の変化に対応するための加算補正項である。
【0026】
コントロールユニット23は、所定の噴射タイミングにおいて最新に演算した前記燃料噴射量Tiに相当するパルス幅の噴射パルス信号を燃料噴射弁5に出力して、燃料噴射弁5による燃料噴射を制御する。
図4及び図5のフローチャートは、前記空燃比フィードバック補正係数αを比例・積分制御するルーチンを示す。
【0027】
ステップ11では、所定の空燃比フィードバック制御条件が成立しているか否かを判別する。
例えば、空燃比フィードバック制御の停止条件を、始動時,低水温時,アイドル時,機関高負荷時,減速時等とし、これらの停止条件のいずれにも該当しない状態を、制御条件が成立している状態と判断する構成とすれば良い。
【0028】
制御条件が成立していない場合には、ステップ12へ進み、前記空燃比フィードバック補正係数αを初期値の100 %にセットし、次のステップ13では後述するフラグF4に1をセットする。
一方、制御条件が成立している場合には、ステップ14へ進み、機関の始動後最初のフィードバック制御開始時であるか否かを判別する。
【0029】
そして、始動直後のフィードバック制御開始時であるときには、ステップ15へ進んで、フラグF1に1をセットし、それ以外は、ステップ15を迂回してステップ16へ進む。
ステップ16では、前記酸素センサ14の出力VO2 と、目標空燃比である理論空燃比相当の判定値SLとを比較し、実際の空燃比が理論空燃比よりもリッチであるかリーンであるかを判別する。
【0030】
前記出力VO2 が判定値SLよりも大きく、実際の空燃比が理論空燃比よりもリッチであると見做される場合には、ステップ17へ進み、フラグF2にφをセットし、逆に、前記出力VO2 が判定値SL以下で、実際の空燃比が理論空燃比よりもリーンであると見做される場合には、ステップ18へ進み、前記フラグF2に1をセットする。
【0031】
従って、前記フラグF2を判別することで、現状の空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかを検知できることになる。
ステップ19では、フラグF2が、前記ステップ17又は18の処理によって、本ルーチンの前回における状態から反転したか否かを判別する。即ち、ステップ19では、フラグF2の1からφへの反転、又は、φから1への反転を判別するものであり、フラグF2の1,φは、空燃比のリッチ・リーンを示すから、かかる反転判別は、空燃比の理論空燃比に対するリッチ・リーン反転を判別することになる。
【0032】
前記フラグF2が継続して一定の値に保持されている場合には、ステップ20へ進み、前記フラグF1を判別する。
フラグF1に1がセットされている場合には、ステップ21へ進んで前記フラグF2を判別することで、現状の空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかを判別する。
【0033】
そして、フラグF2がφでリッチであるときには、ステップ22へ進み、空燃比フィードバック補正係数αの前回値から所定の積分定数IR2だけ減算した値を今回の補正係数αとして設定する。
次のステップ23では、上記のリーン方向への積分制御の実行を示すフラグF3に1をセットする。
【0034】
一方、ステップ21でフラグF2が1でリーンであると判別されたときには、ステップ24へ進んで補正係数αに所定の積分定数IL2を加算した値を今回の補正係数αとして設定し、次のステップ25では、フラグF3にφをセットする。
始動直後の空燃比フィードバック制御の開始時においては、空燃比がリッチ状態であるから、通常であれば、空燃比がリーンに反転するまでは、前記ステップ22によるリーン化制御が継続されることになる。
【0035】
そして、空燃比が反転すると、これがステップ19でフラグF2の反転として判別され、ステップ26へ進んで、前記フラグF1をゼロリセットする。従って、始動直後に空燃比フィードバック制御を開始した場合には、空燃比が最初に反転するまでは前記フラグF1が1に保持されることになる。
次のステップ27では、フラグF2の判別によってリッチ・リーン判別を行い、フラグF2がφでリッチであるとき、換言すれば、リーンからリッチに反転したときには、ステップ28へ進み、空燃比フィードバック補正係数αの前回値から所定の比例定数PRだけ減算した値を今回の補正係数αとして設定する。
【0036】
次のステップ29では、前記フラグF3をゼロリセットする。
一方、ステップ27でフラグF2が1でリーンであると判別されたときには、ステップ30へ進んで補正係数αに所定の比例定数PLを加算した値を今回の補正係数αとして設定し、次のステップ31では、フラグF3をゼロリセットする。
その後、ステップ19で空燃比の反転がフラグF2の反転として判別されるまでは、ステップ19からステップ20へ進むことになるが、最初の反転時に前記フラグF1がゼロリセットされるので、ステップ20からステップ32へ進む。
【0037】
ステップ32では前記フラグF2によってリッチ・リーン判別を行い、フラグF2がφでリッチであるときには、ステップ33へ進み、空燃比フィードバック補正係数αの前回値から所定の積分定数IR1だけ減算した値を今回の補正係数αとして設定する。
次のステップ34では、前記フラグF3に1をセットし、リーン方向への積分制御状態であることがフラグF3によって判別されるようにする。
【0038】
一方、ステップ32でフラグF2が1でリーンであると判別されたときには、ステップ35へ進んで補正係数αに所定の比例定数IL1を加算した値を今回の補正係数αとして設定し、次のステップ36では、フラグF3をゼロリセットする。ここで、ステップ33,35における積分制御で用いられる積分定数IR1,IL1は、前記ステップ22,24における積分制御で用いられる積分定数IR2,IL2よりも小さな値として予め設定されている。従って、始動直後に空燃比フィードバック制御を開始してから、空燃比が最初に反転するまでは、通常値(IR1,IL1)よりも大きな積分定数IR2,IL2による速い制御速度で空燃比フィードバック制御が行われ、目標空燃比である理論空燃比に早く収束させることができる。
【0039】
通常始動時は空燃比がリッチであるから、前述のようにして最初の反転まで比較的大きな積分定数IR2,IL2を用いて制御速度を速めれば、リーン方向への制御速度が速まり(図6参照)、前記リッチ状態を速やかに解消して目標空燃比付近に収束させることができ、以て、始動直後における排気性状等を改善できることになる。
【0040】
しかしながら、リーン方向への制御速度(積分定数IR)を大きくすると、それだけリーン側への空燃比のオーバーシュートが大きくなって燃焼安定性を損ねることになってしまう(図7参照)。
そこで、始動直後のリッチ状態から理論空燃比への収束を速めつつ、燃焼安定性が悪化することを防止すべく、図8及び図9のフローチャートに示す制御によって点火時期を進角補正する。尚、本実施例において、点火進角手段としての機能は、前記図8及び図9のフローチャートに示すように、コントロールユニット23がソフトウェア的に備えている。
【0041】
図8のフローチャートにおいて、ステップ41では、前記フラグF3の判別を行う。前記フラグF3は、前述のように、リーン方向への積分制御が行われているときに1がセットされるようになっており、ステップ41でフラグF3に1がセットされていると判別された場合には、ステップ42へ進む。
ステップ42では、リーン方向への積分制御に用いられている積分定数IRが、所定値IRSET以上であるか否かを判別する。
【0042】
本実施例では、リーン方向への積分制御に用いられる積分定数IRとして大小2つIR1,IR2(>IR1)を切換えて用いる構成となっている。これに対応して前記ステップ42における所定値IRSETは、前記IR1とIR2との中間値であり、前記ステップ42における判別は、実質的には、積分定数IR2が用いられているか否かを判別することになる。
【0043】
フラグF3が1であって、かつ、そのときに用いられている積分定数IRが所定値IRSET以上である場合、即ち、制御速度が通常に比して速められる始動直後の制御開始当初のリーン化制御時においては、ステップ43へ進み、そのときの積分定数IR(実際には積分定数IR2)に応じて点火時期を進角補正するための進角補正値IADVSETを設定する。
【0044】
前記進角補正値IADVSETは、積分定数IRが大きいときほどより大きな値として設定され、積分定数IRが大きいときほどより進角補正されるようになっている(図10参照)。これは、リーン方向への積分制御時に積分定数IRが大きいときほど、リーン側へのオーバーシュートが大きくなって(図7参照)、燃焼安定性を維持するために要求される進角補正値がより大きくなるためである(図11参照)。
【0045】
ステップ44では、今回ステップ43で設定した進角補正値IADVSETと、前回実際に進角補正に用いた補正値IADVとを比較する。
そして、前回値IADVが前記進角補正値IADVSET以上でない場合には、ステップ45へ進み、前回値IADVに所定値IIADV1を加算して、今回設定した進角補正値IADVSETに近づけるようにする。
【0046】
そして、ステップ46では、フラグF4をゼロリセットする。
上記ステップ43〜45の処理によって、始動直後の制御開始当初のリーン化制御時であって、通常値よりも大きな積分定数IR2でリーン方向に積分制御しているときには、前記積分定数に対応する進角補正値まで立ち上げられることになる(図6参照)。尚、進角補正値IADVを速やかに立ち上げないと、リーン方向へオーバーシュートしたときに、進角補正量が不足して燃焼安定性を維持させることができなくなるので、前記所定値IIADV1は、比較的大きな値として設定される。
【0047】
前記進角補正値IADVによる進角補正は、図9のフローチャートに従って行われる。
まず、ステップ61では、前記基本燃料噴射量Tpと機関回転速度Neとで複数に区分される運転領域毎に予め基本点火時期(基本進角値)を記憶したマップを参照して、現状のTp,Neに対応する基本点火時期を検索する。
【0048】
そして、次のステップ62では、前記基本点火時期に前記進角補正値IADVを加算して進角補正した結果を最終的な点火時期として設定し、該点火時期に基づいて点火栓6による点火時期を制御する。
前記図8のフローチャートに戻って説明を続けると、前述のようにして通常値よりも大きな積分定数IR2でリーン方向に積分制御しているときに、進角補正値IADVが積分定数IR2に応じて設定されるが、かかる状態から空燃比がリーンに反転してリッチ制御状態に移行すると、フラグF3がゼロリセットされてステップ41からステップ47へ進む。
【0049】
ステップ47では、フラグF4に1がセットされているか否かを判別するが、通常値よりも大きな積分定数IR2でリーン方向に積分制御しているときには、フラグF4には前記ステップ46の処理でφがセットされるから、進角補正値IADVを保持したまま本ルーチンを終了する。従って、最初のリーン方向への制御状態に続いてリッチ方向への制御状態に移行してからも、点火時期が進角補正され続けることになる(図6参照)。
【0050】
そして、前記リッチ方向への制御状態から再度リーン方向への制御状態に移行すると、フラグF3に1がセットされることになり(ステップ34)、ステップ41からステップ42へ進む。
但し、2回目のリーン方向への制御時には、積分定数として通常値のIR1が用いられるから、ステップ42からステップ48へ進む。
【0051】
ステップ48では、進角補正値IADVがφであるか否かを判別し、ゼロでないときにはステップ49へ進み、進角補正値IADVを所定値IIADV2ずつ減少設定し、次のステップ50では、進角補正値IADVの減少制御に移行したことを示すようにフラグF4に1をセットする。
即ち、前記積分定数IR2に応じた進角補正値IADVは、制御開始から2回目の空燃比反転時まで保持され、その後徐々に減少設定されることになる(図6参照)。
【0052】
上記のようにして、通常値よりも大きな積分定数IR2によってリーン方向に制御しているときに点火時期を進角補正すれば、リーン側に空燃比がオーバーシュートしても、燃焼安定性が大きく悪化することを回避でき、以て、前記オーバーシュートによる運転性の悪化を抑制できる。空燃比がリーン側にオーバーシュートすると、燃焼室内における燃料密度が低下して火炎伝播時間が長くなるので、これに対応して点火時期を進角して燃焼安定性が維持されるようにしたものである。また、積分定数IR2によるリーン方向への制御に続くリッチ方向への制御時にも進角補正を継続させることで、より確実に前記オーバーシュートによる運転性の悪化を回避できる。
【0053】
尚、前記所定値IIADV2は、進角補正値IADVの立ち上げ時に用いたIIADV1よりも充分に小さな値として設定され、進角補正値IADVがゆっくりした速度で徐々に減少するようにしてある。従って、進角補正値IADVをφに戻すことによる運転性の悪化を回避できる。
前記進角補正値IADVの減少制御が開始されると、たとえフラグF3が1でない状態、即ち、リッチ方向への積分制御状態であっても、ステップ47でフラグF4が1であると判別されることによって、ステップ48へ進んで、継続的に進角補正値IADVの減少制御が行われる。
【0054】
進角補正値IADVがφにまで減少すると、ステップ48からステップ51へ進み、フラグF4をゼロリセットして、進角補正を終了させる。
尚、空燃比フィードバック制御条件を脱したときにも、前記フラグF4に1がセットされるようになっているので(ステップ13)、進角補正中に空燃比フィードバック制御条件を脱すると、そのときから徐々に進角補正値IADVが減少制御されることになる。
【0055】
上記実施例では、空燃比フィードバック補正係数αを比例・積分制御する構成としたが、これに限定されるものではなく、積分制御のみ或いは比例・積分・微分制御を用いる構成であっても良い。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,3の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、空燃比をリーン方向にフィードバック制御しているときの制御速度が所定値以上であるときに、点火時期を進角補正するようにしたので、空燃比がリーン側にオーバーシュートしても燃焼が不安定になってサージや出力トルクの落ち込みが発生することを回避することができると共に、リーン方向への制御速度に応じた進角補正値で点火時期を進角補正するので、オーバーシュートが大きいときほどより大きく進角補正することができ、以って、燃焼安定性を維持し得る適正な進角補正を施すことができるという効果がある。
【0057】
請求項2,3の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、所定以上の制御速度でリーン方向にフィードバック制御している状態のみならず、かかる状態から一旦リッチ方向への制御状態に反転してからも進角補正を継続し、再度リーン方向への制御が開始されかつそのときの制御速度が所定値よりも小さいと確認されるまで点火時期の進角補正を継続させるようにしたので、進角補正により確実に燃焼安定性を維持させることができるという効果がある。
【0058】
請求項4の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、点火進角補正値を徐々に零に戻すことで、点火時期の急変による運転性の悪化を回避することができるという効果がある。
請求項5の発明にかかる内燃機関の制御装置によると、機関始動直後の空燃比フィードバック制御の開始から最初の空燃比の反転までの間において制御速度を速めることで、始動時のリッチ状態を速やかに目標空燃比付近に収束させることができると共に、このときの進角補正によってリーン側へのオーバーシュートによる燃焼安定性の悪化を回避できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明にかかる制御装置の基本構成ブロック図。
【図2】実施例における内燃機関のシステム構成図。
【図3】実施例における燃料噴射量の演算を示すフローチャート。
【図4】実施例における空燃比フィードバック補正係数の演算を示すフローチャート。
【図5】実施例における空燃比フィードバック補正係数の演算を示すフローチャート。
【図6】実施例における空燃比フィードバック補正係数と進角補正値との相関を示すタイムチャート。
【図7】積分定数(制御速度)と空燃比のオーバーシュート量との相関を示す線図。
【図8】実施例における進角補正値の演算を示すフローチャート。
【図9】実施例における点火時期の演算を示すフローチャート。
【図10】実施例における積分定数と進角補正値との相関を示す線図。
【図11】空燃比の変化に対して運転性を維持するために必要となる点火進角の変化を示す線図。
【符号の説明】
1 内燃機関
5 燃料噴射弁
6 点火栓
11 クランク角センサ
12 水温センサ
14 酸素センサ
23 コントロールユニット
24 エアフローメータ[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a control device for an internal combustion engine, and more particularly to a technique for suppressing deterioration in drivability due to overshoot of air-fuel ratio feedback control.
[0002]
[Prior art]
As a technique for feedback-controlling the air-fuel ratio of the intake air-fuel mixture in the internal combustion engine to the target air-fuel ratio, there has been conventionally one disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-21342.
In this system, when shifting from engine start to air-fuel ratio feedback control, leaning is achieved by making the integral constant larger than the normal value until the air-fuel ratio enriched to ensure startability reverses to lean. The control speed in the direction is increased, and the rich air-fuel ratio at the start is returned to the target air-fuel ratio with good response.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, if the control speed in the leaning direction is increased immediately after the start of the air-fuel ratio feedback control after the start as described above, the rich state is quickly eliminated, and the exhaust properties and fuel consumption can be improved.
However, if the control speed in the direction of leaning the air-fuel ratio is large, the actual air-fuel ratio overshoots to the lean side exceeding the target air-fuel ratio (see FIG. 6), and accompanying this overshoot to the lean side There was a risk that the combustion would become unstable, causing a surge or a drop in output torque.
[0004]
The overshoot to the lean side can be sufficiently reduced by slowing the control speed, but if the control speed is slowed, the time from the start of the air-fuel ratio feedback control to returning to the vicinity of the target air-fuel ratio becomes long, While avoiding deterioration in drivability due to overshooting to the lean side, the return to the target air-fuel ratio could not be made sufficiently early.
[0005]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to suppress deterioration in drivability due to overshooting to the lean side while increasing the return speed to the target air-fuel ratio.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the control apparatus for an internal combustion engine according to the invention of
In FIG. 1, the air-fuel ratio feedback control means feedback-controls the fuel supply to the engine so that the air-fuel ratio of the engine intake air-fuel mixture detected by the air-fuel ratio detection means approaches the target air-fuel ratio.
[0007]
On the other hand, the control speed switching means switches the control speed in the air-fuel ratio feedback control means according to the engine operating conditions. The ignition advance means is configured so that when the control speed for controlling the air-fuel ratio in the lean direction by the air-fuel ratio feedback control means is a predetermined value or more,Based on the advance correction value corresponding to the control speed in the lean directionCorrect the ignition timing.
[0008]
In the control device for an internal combustion engine according to the invention of
[0009]
In the control apparatus for an internal combustion engine according to a fourth aspect of the present invention, the ignition advance means gradually increases the advance correction value after the control speed in the lean direction by the air-fuel ratio feedback control means becomes less than the predetermined value. It was set as the structure which returns to zero.
In the control device for an internal combustion engine according to the fifth aspect of the invention, the control speed switching means may be configured such that the air-fuel ratio feedback control means immediately after the engine is started until the first air-fuel ratio reversal is started from the start of feedback control. The control speed by the fuel ratio feedback control means is set to be faster than the normal value.
[0010]
[Action]
According to the control apparatus for an internal combustion engine of the first aspect, when the control speed when the air-fuel ratio is controlled in the lean direction by the air-fuel ratio feedback control is equal to or higher than a predetermined value, the ignition timing is corrected to advance. Stabilize the combustion and avoid the occurrence of surge and drop in output torque due to unstable combustion even if overshooting to the lean side.
[0011]
In other words, if the air-fuel ratio overshoots to the lean side, the fuel density in the combustion chamber decreases and the flame propagation time becomes longer, so that the ignition timing is advanced accordingly and combustion stability is maintained. It is a thing.
here,As the control speed in the lean direction increases, the overshoot to the lean side increases, so by adjusting the ignition timing with the advance correction value corresponding to the control speed, the advance angle increases as the overshoot increases. The configuration can be corrected.
[0012]
Claim2According to the control device for an internal combustion engine according to the invention, not only the state in which the control is performed in the lean direction at a control speed higher than a predetermined speed, but also the advance angle correction is performed after the state is once reversed to the control state in the rich direction. The ignition timing advance correction is continued until it is confirmed that the control in the lean direction is started again and the control speed at that time is smaller than the predetermined value, and the combustion stability is reliably maintained by the advance correction. It was made to be.
According to the control device for an internal combustion engine according to the invention of
[0013]
According to the control apparatus for an internal combustion engine of the fourth aspect, the ignition advance correction value is gradually returned to zero, thereby avoiding deterioration in drivability due to a sudden change in the ignition timing.
According to the control apparatus for an internal combustion engine of the fifth aspect of the present invention, the rich state at the time of start-up can be obtained by increasing the control speed during the period from the start of the air-fuel ratio feedback control immediately after the engine start to the inversion of the first air-fuel ratio. It becomes possible to quickly converge near the target air-fuel ratio.
[0014]
【Example】
Examples of the present invention will be described below.
In FIG. 2 showing one embodiment, the air whose flow rate is adjusted by the
[0015]
The branch portion of the
Further, each cylinder of the
[0016]
The
Further, the coolant jacket of the
[0017]
The
[0018]
Further, the
[0019]
Evaporated gas in the
[0020]
A
[0021]
In FIG. 2, 25 is a three-way catalyst, and this three-
[0022]
Here, the fuel injection control by the
[0023]
The flowchart of FIG. 3 shows a routine for calculating the fuel injection amount Ti (injection pulse width) by the fuel injection valve 5.
First, in step 1 (indicated as S1 in the figure, the same applies hereinafter), the detection signal of the
In
[0024]
In the
The air-fuel ratio feedback correction coefficient α is a value that is proportionally and integratedly controlled according to the output of the
[0025]
The various correction factors COEF are water temperature increase correction factors K for increasing the amount of fuel as the coolant temperature is lower.TwAlso, the post-startup increase correction coefficient K for correcting the increase in fuel as the coolant temperature is lower at the start.ASEtc.
Further, the voltage correction amount Ts is an addition correction term for dealing with a change in the operation delay time of the fuel injection valve due to the battery voltage.
[0026]
The
4 and 5 show a routine for performing proportional / integral control on the air-fuel ratio feedback correction coefficient α.
[0027]
In step 11, it is determined whether or not a predetermined air-fuel ratio feedback control condition is satisfied.
For example, the stop condition of air-fuel ratio feedback control is at start, at low water temperature, at idle, at high engine load, at deceleration, etc., and the condition that does not correspond to any of these stop conditions is satisfied What is necessary is just to be the structure judged to be in a state.
[0028]
If the control condition is not satisfied, the routine proceeds to step 12, where the air-fuel ratio feedback correction coefficient α is set to 100% of the initial value, and at the next step 13, a flag F4 described later is set to 1.
On the other hand, if the control condition is satisfied, the routine proceeds to step 14, where it is determined whether or not the first feedback control is started after the engine is started.
[0029]
Then, when it is time to start the feedback control immediately after starting, the routine proceeds to step 15 where 1 is set in the flag F1, and otherwise, the routine bypasses
In
[0030]
The output VO2Is larger than the judgment value SL, and when it is considered that the actual air-fuel ratio is richer than the stoichiometric air-fuel ratio, the routine proceeds to step 17 where φ is set in the flag F2, and conversely, the output VO2Is equal to or less than the determination value SL, and when it is considered that the actual air-fuel ratio is leaner than the stoichiometric air-fuel ratio, the routine proceeds to step 18 where 1 is set in the flag F2.
[0031]
Therefore, by determining the flag F2, it can be detected whether the current air-fuel ratio is rich or lean with respect to the stoichiometric air-fuel ratio.
In
[0032]
If the flag F2 is continuously held at a constant value, the process proceeds to step 20 to determine the flag F1.
If 1 is set in the flag F1, the routine proceeds to step 21 where the flag F2 is determined to determine whether the current air-fuel ratio is rich or lean with respect to the stoichiometric air-fuel ratio.
[0033]
When the flag F2 is φ and rich, the routine proceeds to step 22 where a value obtained by subtracting a predetermined integral constant IR2 from the previous value of the air-fuel ratio feedback correction coefficient α is set as the current correction coefficient α.
In the
[0034]
On the other hand, when it is determined in
At the start of the air-fuel ratio feedback control immediately after the start, the air-fuel ratio is in a rich state. Therefore, normally, the lean control by the
[0035]
When the air-fuel ratio is reversed, this is determined as the reversal of the flag F2 at
In the
[0036]
In the
On the other hand, when it is determined in
Thereafter, the process proceeds from
[0037]
In
In the
[0038]
On the other hand, when it is determined in
[0039]
Since the air-fuel ratio is rich during normal starting, if the control speed is increased using the relatively large integration constants IR2 and IL2 until the first reversal as described above, the control speed in the lean direction increases (see FIG. 6), the rich state can be quickly resolved and converged to the vicinity of the target air-fuel ratio, so that the exhaust properties and the like immediately after starting can be improved.
[0040]
However, if the control speed (integral constant IR) in the lean direction is increased, the overshoot of the air-fuel ratio to the lean side increases accordingly, and combustion stability is impaired (see FIG. 7).
Therefore, the ignition timing is advanced by the control shown in the flowcharts of FIGS. 8 and 9 in order to prevent the combustion stability from deteriorating while accelerating the convergence from the rich state immediately after the start to the stoichiometric air-fuel ratio. In this embodiment, the function as the ignition advance means is provided in software by the
[0041]
In the flowchart of FIG. 8, in
In
[0042]
In the present embodiment, two large and small IR1 and IR2 (> IR1) are used as integral constant IR used for integral control in the lean direction. Correspondingly, in step 42The predetermined value IRSET is, Which is an intermediate value between IR1 and IR2, and the determination in
[0043]
When the flag F3 is 1 and the integral constant IR used at that time is equal to or greater than a predetermined value IRSET, that is, the control speed is increased as compared with the normal state, the leaning at the beginning of the control immediately after the start At the time of control, the process proceeds to step 43, and an advance correction value IADVSET for correcting the advance of the ignition timing is set according to the integration constant IR (actually, the integration constant IR2) at that time.
[0044]
The advance angle correction value IADVSET is set as a larger value as the integral constant IR is larger, and the advance angle is corrected as the integral constant IR is larger (see FIG. 10). This is because, as the integral constant IR is larger during the integral control in the lean direction, the overshoot toward the lean side becomes larger (see FIG. 7), and the advance correction value required for maintaining combustion stability becomes smaller. This is because it becomes larger (see FIG. 11).
[0045]
In
If the previous value IADV is not equal to or greater than the advance angle correction value IADVSET, the process proceeds to step 45 where the predetermined value IIADV1 is added to the previous value IADV so as to approach the currently set advance angle correction value IADVSET.
[0046]
In step 46, the flag F4 is reset to zero.
When the lean control is performed at the beginning of the control immediately after the start by the processing of
[0047]
The advance angle correction by the advance angle correction value IADV is performed according to the flowchart of FIG.
First, in step 61, the current Tp is referred to by referring to a map in which basic ignition timing (basic advance value) is stored in advance for each operation region divided into a plurality by the basic fuel injection amount Tp and the engine speed Ne. , Ne is searched for basic ignition timing.
[0048]
In the
Returning to the flowchart of FIG. 8, the description will be continued. When the integration control in the lean direction is performed with the integral constant IR2 larger than the normal value as described above, the advance correction value IADV depends on the integral constant IR2. However, when the air-fuel ratio reverses lean and shifts to the rich control state from this state, the flag F3 is reset to zero and the routine proceeds from
[0049]
In
[0050]
When the control state in the rich direction is shifted to the control state in the lean direction again, 1 is set in the flag F3 (step 34), and the process proceeds from
However, at the time of the second control in the lean direction, the normal value IR1 is used as the integral constant, so the routine proceeds from
[0051]
In
That is, the advance correction value IADV corresponding to the integration constant IR2 is held from the start of control until the second air-fuel ratio reversal, and then gradually decreased (see FIG. 6).
[0052]
As described above, if the ignition timing is corrected to advance while controlling in the lean direction with an integral constant IR2 larger than the normal value, combustion stability is increased even if the air-fuel ratio overshoots to the lean side. Deterioration can be avoided, and hence deterioration in drivability due to the overshoot can be suppressed. If the air-fuel ratio overshoots to the lean side, the fuel density in the combustion chamber will decrease and the flame propagation time will become longer.Accordingly, the ignition timing is advanced to maintain combustion stability. It is. Further, by continuing the advance angle correction even during the control in the rich direction following the control in the lean direction by the integral constant IR2, it is possible to more reliably avoid the deterioration in drivability due to the overshoot.
[0053]
The predetermined value IIADV2 is set as a value sufficiently smaller than IIADV1 used when the advance angle correction value IADV is raised, and the advance angle correction value IADV gradually decreases at a slow speed. Therefore, it is possible to avoid deterioration in drivability due to returning the advance correction value IADV to φ.
When reduction control of the advance correction value IADV is started, it is determined in
[0054]
When the advance angle correction value IADV decreases to φ, the process proceeds from
Even when the air-fuel ratio feedback control condition is removed, 1 is set in the flag F4 (step 13). If the air-fuel ratio feedback control condition is removed during the advance angle correction, From this, the advance correction value IADV is controlled to decrease gradually.
[0055]
In the above embodiment, the air-fuel ratio feedback correction coefficient α is configured to perform proportional / integral control. However, the present invention is not limited to this, and a configuration using only integral control or proportional / integral / derivative control may be used.
[0056]
【The invention's effect】
Claims as described above1,3According to the control device for an internal combustion engine according to the invention, the ignition timing is corrected to advance when the control speed when the air-fuel ratio is feedback controlled in the lean direction is equal to or greater than a predetermined value. Even if the engine overshoots to the lean side, combustion can become unstable and surge and output torque drop can be avoided.At the same time, since the ignition timing is corrected with an advance correction value corresponding to the control speed in the lean direction, the advance angle can be corrected more greatly as the overshoot is larger, thereby maintaining combustion stability. Appropriate advance angle correction can be performedThere is an effect.
[0057]
According to the control device for an internal combustion engine according to the inventions of
[0058]
According to the control apparatus for an internal combustion engine of the fourth aspect of the invention, there is an effect that deterioration in drivability due to a sudden change in the ignition timing can be avoided by gradually returning the ignition advance correction value to zero.
According to the control apparatus for an internal combustion engine of the fifth aspect of the invention, the rich state at the time of start-up can be quickly achieved by increasing the control speed between the start of the air-fuel ratio feedback control immediately after the engine start and the inversion of the first air-fuel ratio. As a result, it is possible to converge to the vicinity of the target air-fuel ratio and to avoid deterioration of combustion stability due to overshoot to the lean side by the advance angle correction at this time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of a basic configuration of a control device according to the invention of
FIG. 2 is a system configuration diagram of the internal combustion engine in the embodiment.
FIG. 3 is a flowchart showing calculation of a fuel injection amount in the embodiment.
FIG. 4 is a flowchart showing calculation of an air-fuel ratio feedback correction coefficient in the embodiment.
FIG. 5 is a flowchart showing calculation of an air-fuel ratio feedback correction coefficient in the embodiment.
FIG. 6 is a time chart showing the correlation between the air-fuel ratio feedback correction coefficient and the advance correction value in the embodiment.
FIG. 7 is a diagram showing a correlation between an integral constant (control speed) and an air-fuel ratio overshoot amount.
FIG. 8 is a flowchart showing calculation of an advance correction value in the embodiment.
FIG. 9 is a flowchart showing calculation of ignition timing in the embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing a correlation between an integration constant and an advance correction value in the embodiment.
FIG. 11 is a diagram showing a change in ignition advance required to maintain drivability with respect to a change in air-fuel ratio.
[Explanation of symbols]
1 Internal combustion engine
5 Fuel injection valve
6 Spark plug
11 Crank angle sensor
12 Water temperature sensor
14 Oxygen sensor
23 Control unit
24 Air flow meter
Claims (5)
該空燃比検出手段で検出される空燃比を目標空燃比に近づけるように、機関への燃料供給をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段と、
該空燃比フィードバック制御手段における制御速度を機関の運転条件に応じて切り換える制御速度切換え手段と、
前記空燃比フィードバック制御手段により空燃比をリーン方向に制御する制御速度が所定値以上であるときに、前記リーン方向への制御速度に応じた進角補正値に基づいて点火時期を進角補正する点火進角手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の制御装置。Air-fuel ratio detection means for detecting the air-fuel ratio of the engine intake air-fuel mixture;
Air-fuel ratio feedback control means for feedback-controlling fuel supply to the engine so that the air-fuel ratio detected by the air-fuel ratio detection means approaches the target air-fuel ratio;
Control speed switching means for switching the control speed in the air-fuel ratio feedback control means according to engine operating conditions;
When the control speed for controlling the air-fuel ratio in the lean direction by the air-fuel ratio feedback control means is equal to or greater than a predetermined value, the ignition timing is advanced based on the advance correction value corresponding to the control speed in the lean direction. Ignition advance means,
A control device for an internal combustion engine, comprising:
該空燃比検出手段で検出される空燃比を目標空燃比に近づけるように、機関への燃料供給をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段と、
該空燃比フィードバック制御手段における制御速度を機関の運転条件に応じて切り換える制御速度切換え手段と、
前記空燃比フィードバック制御手段により空燃比をリーン方向に制御する制御速度が所定値以上であるときから、一旦リッチ方向への制御状態に反転し、制御速度が前記所定値未満であるリーン方向への制御が開始されるまでの間において、点火時期を進角補正する点火時期を進角補正する点火進角手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の制御装置。Air-fuel ratio detection means for detecting the air-fuel ratio of the engine intake air-fuel mixture;
Air-fuel ratio feedback control means for feedback-controlling fuel supply to the engine so that the air-fuel ratio detected by the air-fuel ratio detection means approaches the target air-fuel ratio;
Control speed switching means for switching the control speed in the air-fuel ratio feedback control means according to engine operating conditions;
When the control speed at which the air-fuel ratio is controlled in the lean direction by the air-fuel ratio feedback control means is greater than or equal to a predetermined value, the control speed is once reversed to the rich control state, and the control speed is less than the predetermined value in the lean direction. Ignition advance means for correcting the advance of the ignition timing to advance the ignition timing until the control is started ,
A control device for an internal combustion engine, comprising:
該空燃比検出手段で検出される空燃比を目標空燃比に近づけるように、機関への燃料供給をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段と、
該空燃比フィードバック制御手段における制御速度を機関の運転条件に応じて切り換える制御速度切換え手段と、
前記空燃比フィードバック制御手段により空燃比をリーン方向に制御する制御速度が所定値以上であるときから、一旦リッチ方向への制御状態に反転し、制御速度が前記所定値未満であるリーン方向への制御が開始されるまでの間において、前記所定値以上であるリーン方向への制御速度に応じた進角補正値に基づいて点火時期を進角補正する点火時期を進角補正する点火進角手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の制御装置。Air-fuel ratio detection means for detecting the air-fuel ratio of the engine intake air-fuel mixture;
Air-fuel ratio feedback control means for feedback-controlling fuel supply to the engine so that the air-fuel ratio detected by the air-fuel ratio detection means approaches the target air-fuel ratio;
Control speed switching means for switching the control speed in the air-fuel ratio feedback control means according to engine operating conditions;
When the control speed at which the air-fuel ratio is controlled in the lean direction by the air-fuel ratio feedback control means is greater than or equal to a predetermined value, the control speed is once reversed to the rich control state, and the control speed is less than the predetermined value in the lean direction. Ignition advance means for advancing the ignition timing for advancing the ignition timing based on the advance correction value corresponding to the control speed in the lean direction that is equal to or greater than the predetermined value until the control is started When,
A control device for an internal combustion engine, comprising:
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12156795A JP3612785B2 (en) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | Control device for internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12156795A JP3612785B2 (en) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | Control device for internal combustion engine |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08312428A JPH08312428A (en) | 1996-11-26 |
JP3612785B2 true JP3612785B2 (en) | 2005-01-19 |
Family
ID=14814437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12156795A Expired - Fee Related JP3612785B2 (en) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | Control device for internal combustion engine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3612785B2 (en) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4412086B2 (en) * | 2004-07-12 | 2010-02-10 | 日産自動車株式会社 | Engine air-fuel ratio control device |
JP4522339B2 (en) | 2005-07-29 | 2010-08-11 | 三菱電機株式会社 | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine |
-
1995
- 1995-05-19 JP JP12156795A patent/JP3612785B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08312428A (en) | 1996-11-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4835497B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP5001183B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
US20010003979A1 (en) | Vaporized fuel treatment apparatus of internal combustion engine | |
JP4007384B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP4115368B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP2003193891A (en) | Fuel control device for engine and idling air/fuel ratio control method | |
JPH0914022A (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JPH10288065A (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP5116868B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP4345629B2 (en) | Engine air-fuel ratio control device | |
JP3612785B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
JPH0686829B2 (en) | Air-fuel ratio feedback control method for internal combustion engine | |
JPH04124439A (en) | Air fuel ratio control method for internal combustion engine | |
JP3622290B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
JP2006097510A (en) | Air-fuel ratio control device of engine | |
JP5331931B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP4321406B2 (en) | Fuel supply control device for internal combustion engine | |
JP4371028B2 (en) | Engine air-fuel ratio control device | |
JP4258733B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP3765416B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JPH07119520A (en) | Air-fuel ratio controller of engine | |
JPH04311640A (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JPH07189768A (en) | At-starting air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP4446873B2 (en) | Air-fuel ratio control device for internal combustion engine | |
JP4329610B2 (en) | Fuel injection amount control device for internal combustion engine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040608 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040817 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040906 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041005 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041018 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081105 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091105 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101105 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |