JP3607908B2 - 重量物壁面取付具 - Google Patents

重量物壁面取付具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、嵩張らない一体的な構造とし、かつ軽量とすることで、取付作業を簡便にして効率よく取り付けることができると共に高所での作業の危険性を回避することができる構造物の外部壁面に機械装置などの重量物を取り付けるための重量物壁面取付具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
室内機と室外機とからなるいわゆるセパレートタイプの空気温度調整装置(以下、エアコンという)は、室内機を構造物の内部に、室外機を構造物の外部に設置する。室外機は、構造物の外形、例えば構造物が一般住宅の場合、住宅の壁面に設置する場合がある。
【0003】
上記したように室外機を壁面に取り付ける取付具としては、例えば特許第3025470号公報(以下、従来例1という)、特許第3067713号公報(以下、従来例2という)、特許第3098472号公報(以下、従来例3という)が知られている。
【0004】
従来例1は、壁面に横向きに固定される横杆と、横杆から垂下して設けた一対の縦杆と、一対の縦杆の各下端部から正面側に突出して室外機を支持する一対のアームとを備え、アームの縦杆側端部の上から順に、上方に屈曲して後方に突出した鉤状の第1フック部と、下方に屈曲して後方に突出した鉤状の第2フック部とを設け、縦杆の下端部にアームの第1及び第2フック部のそれぞれが嵌合する開口部を設け、かつ縦杆の下端部とアームの後端部との間にロック部材を挿入する構成とされている。
【0005】
従来例2は、一方の杆体に、他方の杆体の側面部分を沿わせて枢結し、一方の杆体における枢結位置に螺子部を設け、他方の杆体における杆体の螺子部に対応する位置に、一方の杆体に対し他方の杆体を折り畳み状態から連結固定状態へ移行させる際に螺子軸が通過できるように切欠部を形成した構成とされている。
【0006】
従来例3は、前縁部分に立ち上げて掛止用折曲部を形成した横杆と、後面側が開口すると共に、掛止用折曲部形状と一致する掛止溝を設けた縦杆とを備え、縦杆の掛止溝の開口部並びに前面側縁を、掛止用折曲部が侵入して嵌合位置まで侵入可能に広くし、縦杆の掛止溝形成箇所の前面に、掛止用折曲部を押圧する押圧ボルトを設けた構成とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、室外機を壁面に取り付けるということは、少なくとも屋外地面に設置するのではなく、地面に対して高所にて設置するということになる。その場合、脚立や梯子等(以下、代表して梯子で説明する)に昇っての作業となる可能性が高い。従来例1,2,3は、それぞれ作業性に優れ、煩雑な作業を要することなく、室外機を壁面に取り付けることができる構成が開示されているものの、以下の問題があった。
【0008】
従来例1は、横杆に対して縦杆(及びアーム)が別部材となっており、また、従来例2,3は、壁取付杆に対して吊り下げ杆(及び支持腕杆)が別部材となっている。従って、従来例1では横杆を壁面に取り付けた後、従来例2,3では壁取付杆を壁面に取り付けた後、一旦、梯子から降りて従来例1では縦杆を、従来例2,3では吊り下げ杆を、作業者が持って再度梯子を昇って作業することになる。
【0009】
仮に梯子に昇る前に、従来例1において横杆に対して縦杆を、従来例2,3においては壁取付杆に対して吊り下げ杆を、取り付けて一体とした状態で作業したとしても、これら一体とした状態では、嵩張ることとなり、今度は梯子を昇ったりするのに危険であると共に、部材を落下させたりする危険もある。
【0010】
この点については、従来例1は縦杆とアームとが、従来例2,3は吊り下げ杆と支持腕杆とが、共に折り畳まれた状態にすることができるが、従来例1は横杆と縦杆とが、従来例2,3は壁取付杆と吊り下げ杆とが、折り畳んだ状態にできないから、やはり嵩張ることになると共に部材の落下の危険性も残る。
【0011】
また、この種の取付具は、室外機の荷重に耐えられるように部材そのものを鉄やスチールとしているので、上記したように嵩張るうえにかなりの重量物を持って梯子を昇る必要がありこの点においても危険が伴うことになる。
【0012】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、構造物の壁面に室外機を取り付けるための取付具を、嵩張らない一体的な構造とし、かつ軽量とすることで、取付作業を簡便にして効率よく取り付けることができると共に高所における作業の危険性を回避することができる重量物壁面取付具を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、折り畳んだ状態では壁面取付材の壁面取付側と反対の面の収納部に腕材と支持腕材とが折り畳まれて収納され、構造物の壁面に壁面取付材を取り付けた後に、腕材の回転係合部を回転させて壁面取付材の収納部から腕材を展開し、壁面取付材の溝部に沿って該腕材を移動させ、その後、腕材の枢支軸により支持腕材を該腕材のストッパ部に当接するまで展開するようにした。
【0014】
このようにすることで、取付具が一体的とされるから、一度に全ての部材を持って梯子や脚立に昇ることができ、また、折り畳んだ状態で小型化され、梯子や脚立に昇る際に嵩張らないから、高所において部材を落下させたり、作業者が梯子や脚立に昇りにくいといった危険性を回避することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の重量物壁面取付具は、構造物の壁面に取り付けて重量物を支持するために、構造物の壁面に取り付ける壁面取付材と、この壁面取付材の壁面取付側とは反対の面に設けられた腕材と、この腕材の壁面取付材とは反対側の端部に設けられた支持腕材とを備えた重量物壁面取付具において、壁面取付材の壁面取付側と反対の面に腕材を収納する収納部と、該腕材の移動をガイドする溝部とが形成され、腕材の壁面取付材側の端部に溝部と係合し、かつ該溝部と係合した箇所を中心に該腕材を該壁面取付材に対して回転及び該壁面取付材の長手方向への移動を可能とする回転係合部が設けられ、腕材の壁面取付材と係合する側の反対側の端部に支持腕材を該腕材と重なるように折り畳むための枢支軸を設けると共に、支持腕材が該腕材と重なった状態から展開した状態となった際にそれ以上の展開を禁止するストッパ部を設けたものである。
【0016】
壁面取付材の他方面における収納部には、腕材が係合したまま該壁面取付材と平行に回転させた状態で収納される。また、壁面取付材の他方面における溝部は、該腕材の移動をガイドする。腕材と壁面取付材とは、溝部において、腕材側に設けられた回転係合部が係合して一体的とされている。
【0017】
溝部は、例えば長手方向端部から見た状態でC字状とされ、その開放両側壁端部が互いに突き合わされるように鉤状に折り曲げられいる。回転係合部は、例えば一端部と途中箇所に大径部が設けられ、その他の部分が小径部とされた軸状の回転枢支軸を有している。この回転枢支軸は、他端部が腕材の一方端部を枢支し、一端部の大径部が溝部内で係合する。
【0018】
よって、腕材は、回転枢支軸の大径部により溝部と係合した状態で壁面取付材の長手方向に移動が可能となり、かつ溝部内において回転枢支軸により平行状態から直交状態への回転が可能とされる。
【0019】
支持腕材は、腕材と一体とされた状態で、例えば断面H字状とされた腕材の一方の開放両側壁間に形成された収納部に収納され、また、この収納状態から腕材に対して直角状態に展開される。腕材の他方端部には、前記断面H字状の他方の開放両側壁を各々貫通し、支持腕材の一方端部を枢支する枢支軸が形成されている。また、腕材は、他方端部において枢支軸が形成された箇所からさらに端部に、支持腕材を展開したときに該支持腕材の一方端部が当接して、それ以上の回転を禁止するストッパ部が形成されている。
【0020】
よって、支持腕材は、枢支軸によって腕材と一体とされた状態で、腕材内に収納され、また、腕材から一体とされた状態から重量物を支持するために展開させることが可能とされる。
【0021】
上記構成の重量物壁面取付具は、折り畳んだ状態では、例えば2個の支持腕材が2個の腕材側にそれぞれ重なるように折り畳まれ、かつこの状態の各々の腕材を壁面取付材と平行になるように回転させて該壁面取付材の収納部に収納している。
【0022】
このように折り畳んだ状態で、梯子や脚立を昇って取付箇所まで移動した後、まず、壁面取付材を壁面に取り付けて重量物壁面取付具全体を壁面に取り付ける。その後、回転枢支軸により腕材と壁面取付材とが係合した状態のまま、該腕材を壁面取付材と平行にされた状態から垂直になるように回転させる。この後、回転枢支軸により腕材と壁面取付材とが係合した状態のまま溝部によって互いの腕材間の間隔を調整し、最後に支持腕材を展開する。
【0023】
このように、本発明の重量物壁面取付具は、部材が一体とされているので、他の部材を逐一梯子や脚立を降りて取りに行く必要がなく、また折り畳まれて小型化されているので、梯子や脚立を昇るのに邪魔になったりすることがない。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明の重量物壁面取付具(以下、取付具という)の一実施例について図面を参照して説明する。
図1〜図3において、本発明の取付具1は、重量物として例えばエアコンの室外機Pを、構造物として例えば住宅の壁面Bにおいて支持するために用いられるものであり、以下の構成とされる。
【0025】
2は、所定の長さ、つまり後述する2個の腕材3,3の長さより若干大きい長さとされ、壁面Bに水平に取り付けられる壁面取付材である。この壁面取付材2は、外形が断面コ字状とされている。
【0026】
また、壁面取付材2は、前記断面コ字状の一方壁面寄りに、断面C字状とされ、つまりコ字状の開放両側壁端部を互いに突き合わせるように折り曲げた溝部2Aが長さ方向全域に形成されている。
【0027】
さらに、壁面取付材2は、前記断面コ字状の両側壁面内において、溝部2Aにより区画された以外の箇所に、後述する腕材3,3が収納される収納部2B(幅広部分と幅狭部分)が形成されている。
【0028】
なお、壁面取付材2の断面コ字状の底面には、壁面へ該壁面取付材2をビス等を打って取り付けるための取付孔2Cが、収納部2Bの幅広部分における長さ方向の両端と中央箇所に形成されている。
【0029】
3は、上記壁面取付材2に対して係合した状態で、収納部2Bに該壁面取付材2と平行状に収納され、かつ収納部2Bから該壁面取付材2と直交状に回転して展開される腕材であり、この腕材3は本実施例では例えば2個用いる。以下、2個のうち1個の腕材3で説明する
【0030】
腕材3は、断面H字状とされ、一方の両側壁間に後述する支持腕材4を収納する収納部3Aが形成されている。また、腕材3の一方端部における断面H字状の両側壁間の面には、回転係合部3Bが設けられている。回転係合部3Bは、前記した腕材3の一方端部における断面H字状の一方の開放両側壁間の面に形成された取付孔3aと、回転枢支軸3bと、上記溝部2A及び壁面取付材2の幅狭の収納部2B側における断面コ字状の一方側壁を跨ぐ谷部3eとからなる。
【0031】
回転枢支軸3bは、一端部に大径部3cが途中箇所に大径部3dが各々設けられている。大径部3cは、前記溝部2Aの断面C字状の鉤状の部分に係合し、つまり溝部2Aの開放両側壁間から回転枢支軸3bの軸方向端部に抜けないようになっている。大径部3dは、本実施例の場合は例えばナットでなり、腕材3の取付孔3aを介して回転枢支軸3bの他端部に挿通して取り付けている。従って回転枢支軸3bは、本実施例の場合は他端部に螺子が形成されている。
【0032】
また、腕材3は、その他方端部における断面H字状の他方の開放両側壁に、後述する支持腕材4を回転枢支する枢支軸3Cが設けられている。さらに、腕材3は、前記枢支軸3Cが設けられたさらに端部に、後述する支持腕材4が該腕材3に対して直角に展開したとき、それ以上の回転を禁止するストッパ部3D(図3参照)が形成されている。
【0033】
ストップ部3Dは、腕材3の収納部3Aの底面と同一平面とされており、その端部には、支持腕材4の切欠が形成されている。本実施例においては、ストッパ部3Dは、腕材3と同一部材とされているが、支持腕材4の回転を禁止するものであれば別部材としてもよい。
【0034】
4は、上記腕材3より若干短い長さとされ、かつ腕材3の断面H字状の他方の開放両側壁間内に収納可能、つまり腕材3の収納部3Aに収納可能な幅とされた断面コ字状の支持腕材である。この支持腕材4は、その一方端が枢支軸3Cにより腕材3と共に回転可能に枢支され、かつ該腕材3に対して直角状に展開したときには、一方端面がストッパ部3Dに当接してそれ以上の回転が禁止される。
【0035】
また、支持腕材4は、断面コ字状の外底面、つまり腕材3へ折り畳まれる側の面(以下、上面という)における該支持腕材4の長さ方向中央部全域にレール4Aが形成されている。このレール4Aには、室外機Pと結合するための結合螺子4aが一端に形成され、その他端にレール4Aからの抜止防止用の係合部材(不図示)が設けられている。結合螺子4aには、室外機Pの振動を吸収する緩衝材4bが螺入されている。
【0036】
さらに、本発明の取付具1は、本実施例においては、特に上記した壁面取付材2、腕材3,3、支持腕材4,4を、アルミ製としている。このようにすることで、取付具1は軽量となり、取付具1を折り畳んだ状態で梯子を昇る際、また、高所において壁面取付材2を壁面に取り付けるまでの作業について、作業者にかかる取付具1自体の重量の負担を軽減することができる。
【0037】
上記構成の取付具1は、次のように使用する。室外機Pを構造物の壁面に取り付ける場合、まず、位置を決めて、例えば梯子を架けて、位置決めした壁面へ取付具1を持って梯子を昇る。このとき、取付具1は折り畳んだ状態とされている。(図2の状態)
【0038】
すなわち取付具1は、枢支軸3Cを中心に支持腕材4,4の他端側を腕材3,3の一方端部側に折り曲げ、該支持腕材4,4が腕材3,3の収納部3A,3Aに各々収納された状態となっている。さらに、腕材3,3は、一方端部の回転係合部3Bにおける回転枢支軸3bを、それぞれ壁面取付材2の溝部2Aの長さ方向両端へ移動させている。
【0039】
そして、腕材3,3は、回転枢支軸3bを中心に腕材3,3が、壁面取付材2と平行になるように、かつ該腕材3,3の互いの他方端部同士が対向するように収納部2Bに収納されている。すなわち腕材3,3は、壁面取付材2の収納部2B内で次のように収納されている。腕材3,3は、その断面H字状の一方の開放両側壁における一方側壁が幅狭の収納部2Bに収納され、他方側壁が幅広の収納部2Bに収納される。
【0040】
このようにすることで、腕材3,3は溝部2Aを跨いで断面H字状の両側壁が各々幅広と幅狭の収納部2Bに収納されるから、折り畳んだ状態の支持腕材4,4と腕材3,3の総高さが極端に大きくなることがなく、小型化が可能となる。
【0041】
上記のように折り畳まれた取付具1を持って梯子を昇り、予め決めた壁面の位置において、折り畳んだ状態の取付具1を、壁面取付材2の(長さ方向の両端部の)取付孔2Cから壁面へビスを打ち込んで取り付ける。
【0042】
その後、取付具1における腕材3,3を壁面取付材2から、支持腕材4,4を腕材3,3から展開する。まず、腕材3,3を壁面取付材2から展開するには、腕材3,3を一旦壁面取付材2から引き上げる、すなわち腕材3,3の断面H字状の一方の両側壁を、該壁面取付材3の幅広と幅狭の収納部2Bから取り出すべく、腕材3,3を回転枢支軸3b,3bの大径部3d,3d側へ軸移動させる。
【0043】
腕材3,3を壁面取付材2から引き上げた後、次に、そのまま回転枢支軸3b,3bを中心として腕材3,3の他方端部を互いに外側に離反するように、つまり壁面取付材2に対して直交状になるように、腕材3,3を回転させる。
【0044】
その後、腕材3,3の谷部3e,3eを、壁面取付材2の断面コ字状における幅狭の収納部2B側の一方壁面と溝部2Aとに係合させる。そして、室外機Pの不図示の取付部の幅に合わせて、溝部2Aに沿って腕材3,3を移動させ、必要に応じて大径部3d,3dとなるナットを回転枢支軸3b,3bに螺入して、壁面取付材2に対する腕材3,3の位置を確定し、結合を強固にしておく。(図3の状態)
【0045】
以上の作業の際、回転枢支軸3b,3bの大径部3c,3cが溝部2Aに係合し、かつ大径部3d,3dにより腕材3,3が該大径部3d,3dより端部へ軸移動することが禁止されるから、すなわち壁面取付材2と腕部3,3とが一体構造とされているから、腕部3,3を壁面取付材2から引き上げた際に、高所から落下させたりすることなく安全に作業が行えると共に、容易に展開させることができ、かつ腕材3,3間の幅を調節することができる。
【0046】
続いて、支持腕材4,4を腕材3,3の枢支軸3C,3Cを中心に、該腕材3,3に対して直角となるように、該支持腕材4,4の一方端面がストッパ部3Dに当接するまで回転させて展開する。もちろんこの作業においても、腕材3,3と支持腕材4,4とが枢支軸3C,3Cで一体とされているから、腕材3,3から支持腕材4,4が落下することはない。
【0047】
そして、梯子を降り、室外機Pを持って再度昇り、まず室外機Pを支持腕材4,4の上面に載置し、支持腕材4,4の下面側から、結合螺子4a及び緩衝材4bをレール4Aを移動させて室外機Pの取付部との位置を合わせる。なお、この作業は、予め室外機Pの取付部の位置を把握したうえで、取付具1を取り付けた際に連続的に行い、最後に室外機Pを室外機Pを支持腕材4,4の上面に載置してもよい。
【0048】
このように、本発明の取付具1は、全ての部材が一体とされ、また、折り畳んだ状態で小型化されているので、各部材を取りに梯子を降りたりする必要がなく、また、取付具1を持って梯子を昇る際には小型化されているので梯子を安全に昇ることができ、また、折り畳み状態から展開する際には上記したように部材が一体とされているので、部材を高所から落下させたりすることがない。
【0049】
さらに、本発明の取付具1は、上記した実施例で示すように、壁面取付材2、腕材3,3、支持腕材4,4をアルミ製とすることで、折り畳んで小型化できるうえ、さらに軽量となり、作業者は安全に梯子に昇ることができ、また、高所における作業で作業者にかかる取付具1の重量の負担を軽減することができ、従って、効率よく作業を行うことが可能となる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明の重量物壁面取付具は、壁面取付材の壁面取付側と反対の面に腕材を収納する収納部と、該腕材の移動をガイドする溝部とが形成され、腕材の壁面取付材側の端部に溝部と係合し、かつ該溝部と係合した箇所を中心に該腕材を該壁面取付材に対して回転及び該壁面取付材の長手方向への移動を可能とする回転係合部が設けられ、腕材の壁面取付材と係合する側の反対側の端部に支持腕材を該腕材と重なるように折り畳むための枢支軸を設けると共に、支持腕材が該腕材と重なった状態から展開した状態となった際にそれ以上の展開を禁止するストッパ部を設けたので、一度に全ての部材を持って梯子や脚立に昇ることができ、また、梯子や脚立に昇る際に嵩張らないから、高所において部材を落下させたり、作業者が梯子や脚立に昇りにくいといった危険性を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重量物壁面取付具を示し、(a)は展開後の斜視図、(b)は(a)のA部分の拡大図、(c)は(b)のB方向から見た図、である。
【図2】展開前の折り畳まれた状態の本発明の重量物壁面取付具を示す斜視図である。
【図3】展開途中の状態の本発明の重量物壁面取付具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 (重量物壁面)取付具
2 壁面取付材
2A 溝部
2B 収納部
3 腕材
3A 収納部
3B 回転係合部
3C 枢支軸
3D ストッパ部
3a 取付孔
3b 回転枢支軸
3c 大径部
3d 大径部
3e 谷部
4 支持腕材
4A レール

Claims (1)

  1. 構造物の壁面に取り付ける壁面取付材と、この壁面取付材の壁面取付側とは反対の面に設けられた腕材と、この腕材の前記壁面取付材とは反対側の端部に設けられた支持腕材とを備えた構造物の壁面に取り付けて重量物を支持する重量物壁面取付具において、前記壁面取付材の壁面取付側と反対の面に前記腕材を収納する収納部と、該腕材の移動をガイドする溝部とが形成され、前記腕材の前記壁面取付材側の端部に前記溝部と係合し、かつ該溝部と係合した箇所を中心に該腕材を該壁面取付材に対して回転及び該壁面取付材の長手方向への移動を可能とする回転係合部が設けられ、前記腕材の前記壁面取付材と係合する側の反対側の端部に前記支持腕材を該腕材と重なるように折り畳むための枢支軸を設けると共に、前記支持腕材が該腕材と重なった状態から展開した状態となった際にそれ以上の展開を禁止するストッパ部を設けたことを特徴とする重量物壁面取付具。
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