JP3607837B2 - refrigerator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車の座席の脇など狭い設置スペースに設置可能かつこれを取り外して携帯用とすることも可能にした小型の冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫や冷凍庫など、壁で囲まれた内部の冷却手段としては、冷媒を圧縮・膨張させる過程において吸熱作用を起こさせ、これを熱交換することにより周囲を冷却するいわゆるランキンサイクルコンプレッサ冷凍機(以下「ランキンサイクル」という)が知られている。このランキンサイクルは、圧縮・膨脹等をさせるためのコンプレッサやコンデンサ等が冷凍庫等の外部に備え付けられており、これらの各サイクルをモータの回転により行うものである。
【0003】
ランキンサイクルの冷蔵庫は、車載用の冷蔵庫としては広い設置場所が取り難く、廃熱の処理などの問題があることから、その設置は敬遠されている。車内への設置の要望が強い場合には、トランクルームなど座席から離れた取り扱いの面倒な場所へ設置する場合にのみ採用可能となっているのが現状である。
【0004】
また、最近ではペルチエ素子を用いて車載用冷蔵庫や自動販売機等の冷蔵手段に適用されるようになって来ている。ペルチエ素子を利用した冷蔵庫は、コンプレッサやコンデンサを設ける必要がなく、従ってフッ素ガスなどの有害物質も用いない上に、小型化が進んでいるため、遅転席の隣りや後部座席間に設けることが可能となっていることから、かなりの数の乗用車等に採用されつつある。
【0005】
さらにまた、最近提案されたスターリングクーリングシステムを利用した冷凍機(以下「スターリング冷凍機」という)は、携帯可能かつ外部にコンプレッサやコンデンサ等を備えていない自己冷却型の冷凍システムであり、小型で低消費電力かつ高エネルギー効率性を有するものであるため自動車の車内に搭載したり、携帯用として野外で生鮮食品等の冷蔵に使用可能としたものとして注目されている。
【0006】
スターリング冷凍機による冷却効率は例えば、30リットルの携帯用冷蔵庫の場合の消費電力は5W以下であり、200リットルの単温度ユニットでは8W以下となっている。このことは小さなソーラーシステムやバッテリーの電力により使用可能とするものである。さらに騒音が少なく冷媒として大気に有害なフッ素ガスを用いず、微量のへリウム(He)を使用するだけなので、地球環境に優しいものとなっている。ここではスターリング冷凍機1による冷却効果を熱伝導性の高い金属でしかも比重の小さいアルミニウム材を介して、キャビネット内を冷却させるようにしてある。
【0007】
図3は、上記のスターリング冷凍機を採用した冷蔵庫の冷却原理を示すものである。スターリング冷凍機1は小さな径で示してある部分にピストンやディスプレイサー及びリニアモータなどの冷媒を循環させるための要素が収納されており、その基部が放熱部4aとなっている。ここには銅板製のフィン4bが取り付けてある。この小さな径で示してある部分の先端部(上端)が吸熱部4cとなっている。
【0008】
スターリング冷凍機1の吸熱部4cは、アルミニウム鋳物でキャビネット21の底板部に対応するように成形してなる冷却部材22の中央部に固定してある。吸熱部4cと冷却部材22とは、熱伝導性を低下させないようにするために固く結合してある。さらに冷却部材22はキャビネットの底板部でキャビネットの内張りを兼ねるアルミニウム板23と当接して熱伝導効率の向上を図ってある。キャビネットの外装24は発泡スチロールなど軽量かつ断熱性の高い部材を用い、さらに取付や携帯に必要なバンド等が装着してある(図示略)。スターリング冷凍機1は冷却効果を高くするために大きな径で示してある部分の下端部にはファンが設けてあるが、スターリング冷凍機自体が小さいものであるので、キャビネットに対してファンの比率は小さく全体的に軽量化したものとなっている。ただ、スターリング冷凍機がキャビネットの底部に縦に設置されるものであるため、全体の高さが高くなってしまう弱点がある。
【0009】
これに対しては、図4に示すように、スターリング冷凍機1をキャビネット31の底部に横に取り付けるようにすることも可能である。この場合には冷却部材32を底部から下方に突出した取付部32aを設け、ここにスターリング冷凍機1の吸熱部4cを固定してある。キャビネットの内張り33及び外装34は図3に準じたものとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したランキンサイクルシステムを利用した冷蔵庫については、冷媒の環境に及ぼす影響などを考慮すると、上述の製造上の短所と併せて、携帯用又は車載用の冷蔵庫としてこれ以上採用を促進することには限界がある。
【0011】
これに対し、ペルチエ素子を利用した冷蔵庫は小型化及び環境問題をクリアする長所を有するものであるといえる。しかしながら、ペルチエ素子は現在の技術水準においては、冷凍効率が低く、小さな内容積の冷蔵庫でも大きな電力を必要とするため、自動車の燃料消費率が高くなり、エンジン停止時にはバッテリーが枯渇してしまう問題がある。さらにエンジンのシリンダ容積が1000m1未満のいわゆる軽自動車などでは、発電能カが小さいためにこのような冷蔵庫は使用に耐えないものとなってしまう間題がある。
【0012】
また、アウトドアレジャーの普及に伴ない戸外のバーベキューなどに冷たいビールやジュース等を要望される場合などもあるが、このような場合には冷蔵庫を携帯して屋外等において使用可能とすることが要求される。しかし電力消費の大きいペルチエ素子利用の冷蔵庫では、電力の供給が困難であるためこのような要求には対応できない問題もある。
【0013】
そこで、電力消費の少ないスターリング冷凍機の利用が検討され、これを利用するために、吸熱部にファンで空気の流れを作って冷たい空気をキャビネット内部に送り込んだり、アルミニウムなどの直接伝導の熱交換手段が用いられたりしている。
【0014】
上記したスターリング冷凍機は、小型かつ高性能であるために携帯用あるいは車載用冷蔵庫の冷凍システムとして好適なものであるが、これを採用する場合には次のような問題が生じる。すなわち、スターリング冷凍機は一端部に設けられた吸熱部で冷却するとともに、機器本体の中央部近傍に設けられた放熱部で放熱する構成となっている。このため、吸熱部はキャビネット内部に位置し、放熱部はキャビネット外部に位置してファンなどを用いて放熱効果を高くすることが求められている。しかし、実際にこのような両者の関係を満足させるようにスターリング冷凍機をキャビネットに取り付けることは困難である。
【0015】
また、図3,4に示すような構成を採用するものにあっても熱交換作用が不十分であるため、十分な冷却効率が得られない短所がある。その上にスターリング冷凍機の構造上、その設置位置がどうしてもキャビネットの下部とならざるを得ないため、全体の高さが大きくなってしまう他、放熱性が不十分となっている問題がある。
【0016】
そこで本発明の目的は、構成が簡単かつ高いエネルギー効率でスターリング冷凍機を利用可能にした車載用又は携帯用あるいは狭いスペースにも設置可能な冷蔵庫を安価に提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の冷蔵庫は、スターリング冷凍機の吸熱部の冷気を抽出してキャビネット内を冷却可能とするために、流体が循環可能な伝熱パイプからなるサーマルサイフォンを採用してある。
【0018】
サーマルサイフォンは、銅又はアルミニウム管を実質的にエンドレス状につないだものに、二酸化炭素(CO2)又はブタン(C4H10)等の冷媒ガスを充填したものからなり、スターリング冷凍機の吸熱部にこのパイプを複数回きつく巻回してこれを凝縮器部とし、パイプ中の流体を気体から液体に変化させる役割を果たすようにしたものである。
【0019】
凝縮器部の一端は、小径の液体ラインを経てキャビネット内に設けられた蒸発器部に移動し、キャビネット内の温い温度によりパイプが温められて、液体から気体に変化する。この時この相変化のために起る吸熱作用によりキャビネット内が冷却される。ここで気体に変化した流体は蒸発器部を通り、さらにそこから気体ラインを経て凝縮器部へ戻り、再び液体に相変化するサイクルを順次繰り返すことによりキャビネット内の冷却作用を続ける。
【0020】
キャビネットへのスターリング冷凍機の装着に際しては、これを垂直かつ吸熱部が上になるように取り付け、凝縮器部で液化した流体が高所から流出しやすくしてある。これによりサーマルサイフォン内の液体の循環を促進して熱交換作用の促進を図ってある。
【0021】
また、液体ラインは、高所に設けられた凝縮器部の下端部と、低所に設けられた蒸発器部の下端部とを落差を有するように結んで凝縮器部で液化した流体が重力作用によって移動が容易になるようにしてある。これとともに、流路面積を小さくして蒸発器部で蒸発した気体の逆流を困難としてある。
【0022】
気体ラインは、低所にある蒸発器部の上端部と高所にある凝縮器部の上端部とを流体の上昇路となるように結んで蒸発器部で加熱されて気化された蒸気の移動を容易にしてある。こうして上記の両ラインによりサーマルサイフォンにおける流体の循環が円滑に行われるようにしてある。
【0023】
この手段によれば、スターリング冷凍機の吸熱部をキャビネット内に位置させる必要がないので、スターリング冷凍機をキャビネットの外部の任意の位置に設置可能であり、スターリング冷凍機の放熱部の冷却にも支障を生じない。
【0024】
【発明の実施の形態】
初めに本発明における冷凍システムの原理について説明する。
【0025】
図1は、本発明に係る冷凍システムを概念的に示したものであり、スターリング冷凍機1にサーマルサイフォン2を設けることにより、冷蔵庫(キャビネット)3内を冷却可能とするものである。
【0026】
スターリング冷凍機1は、既述したように小型・軽量で高エネルギー効率を有する冷凍システムであり、30リットルの容積を冷却する携帯用冷蔵庫で5W以下の電力消費とする実績を有するものである。
【0027】
スターリング冷凍機1は、エネルギー効率が高く、低騒音かつ軽量であるという特徴を有するもので、従来のランキンサイクルタイプの冷凍システムと比較して桁違いの高性能を示すものである。このような高性能化を実現した背景には、冷媒ガスを変化させる冷凍サイクルをシリンダ内で行うようにしてあり、冷媒ガスとしては少量のヘリウム(He)を用い、ピストンの往復移動の駆動源としてリニアモータを採用したことにある。
【0028】
ここでスターリング冷凍機1の構成の概要について説明する。図1に示すように、段差状の円筒体からなるボディ4の中央部が放熱部4aとなっており、その周囲に銅製のフィン4bが設けてある。ボディの細径になっている部分の上端部が吸熱部4cとなっており、この吸熱部は僅かの時間でマイナス20℃程度に冷却可能となっている。ボディ4の下端部には冷却ファン4dが設けてあり、図示していないピストンやリニアモータ等を冷却可能としてある。
【0029】
上記したように、スターリング冷凍機1は、構成上コンプレッサもこれを駆動するモーターも、さらにはコンデンサも不要である上に熱交換手段も不要となるため、同じ冷却能力を得るためにはランキンサイクルの時の数分の1のスペースと僅かな消費電力で間に合うことになる。
【0030】
サーマルサイフォン2は、銅又はアルミニウム製のパイプを実質的にエンドレスにつなぎ、パイプ中に冷媒ガスとして二酸化炭素(CO2)又はブタン(C4H10)を充填したものからなる。サーマルサイフォン2はスターリング冷凍機1の吸熱部4cにきつく巻回してなる凝縮器部2aと、キャビネット3内にて蛇行状に配管してなる蒸発器部2b及び凝縮器部から蒸発器部へ液体を輸送する小径管からなる液体ライン2cと、蒸発器部から凝縮器部へ気体を帰還させる気体ライン2dとによって構成されている。冷媒ガスとしては上記の他、アセトン、エタノール等も採用可能である。
【0031】
凝縮器部2aは、吸熱部4cにより冷却されて、冷媒ガスが凝縮して気体から液体に相変化し、相変化により容積が減少した液体がサーマルサイフォンの液体ライン2cを通って蒸発器部2bへ移動する。
【0032】
蒸発器部2bでは、パイプの蛇行している部分がキャビネット内部の温度により外から加熱されて、冷媒を液体から気体に相変化させる。ここでは相変化のために大量の気化熱を要するため、吸熱作用が起きてキャビネット内が冷却される。蒸発器部2bで気化した流体(冷媒)は気体ライン2dを通って凝縮器部2aに戻る。凝縮器部2aでは冷媒が再び冷却され、凝縮により容積が減少して負圧となり、気体ライン2d内の流体を吸引することによりサーマルサイフォン内の流れに方向性を与える。
【0033】
また、液体ライン2cは細径として流路面積を小さくしてあるが、これは蒸発器部で気化した気体の逆流を困難にする働きをするものである。細径にしても凝縮器部2aでは、流体が冷却により液化して容積が減少しているため液体の流通には支障を生じない。なお、液体ライン2cの流路面積は、サーマルサイフォンの全体を同一内径のパイプで構成し、パイプ内に部分的に芯を通して流路面積を小さくするようにしてもよい。
【0034】
こうして、サーマルサイフォン2は、パイプ内の流体の温度・圧力及び容積変化により流体を循環させ、凝縮と蒸発との相変化のサイクルを繰り返すことによりキャビネット3内の温度を低下可能とするものである。
【0035】
図2は、本発明に係る冷蔵庫の外観を示している。図2に示すように、スターリング冷凍機1をキャビネット3の一側部に、バンドなどの装着手段を用いて吸熱部4cが上になるように取り付けてある。収納部3aには、温度変化を電流値の変化によって測定する温度計(図示略)が設けてあり、温度測定のデータはキャビネットの外側部に設けてある制御盤(図示略)に出力可能としてある。この制御盤には、電源スイッチや温度調整用つまみ及び冷却温度表示窓が設けてあり、収納部3a内の温度を表示可能としてある。
【0036】
吸熱部4cに巻回されたサーマルサイフォン2の液体ライン2c及び気体ライン2dは、キャビネット3の一側部を貫通してキャビネットの収納部3a内に配設してある蒸発器部2b(図1参照)と連結してある。収納部3a内に導かれた気体ライン2cは、収納部の底部近くまで垂下して蒸発器部2bと連結してある。蒸発器部2bは、キャビネットの内周部に沿って2〜3周した後、気体ライン2dの下端部と連結してある。気体ライン2dは垂直に立ち上げられて、上記したように、その上端部がキャビネット3の一側部を貫通して凝縮機部2aと連結してある。
【0037】
収納部3aの内周部には、アルミニウム薄板からなる内張り3bがしてあり、サーマルサイフォンの損傷を防ぐとともにジュースなどの出し入れの際に手などが触れることを防止可能としてある。収納部3aは蓋3cにより開閉自在としてある。
【0038】
従来の冷蔵庫をアウトドア用として車に取り付ける場合には、トランクや後部バッゲージ内に限定されていたが、本発明による冷蔵庫を車載用として採用すれば、小型・軽量かつ低騒音であるために後部座席のシート間や、運転席と助手席との間等の狭いスペースにも設置可能となる。また、本発明における冷蔵庫は、低エネルギー消費、例えば通常の車載用の場合で3〜4Wで十分な冷却効果が得られるので、車のバッテリーの負担を著しく軽減可能となる。さらには従来の冷蔵庫では電力消費量が大きいために小型車には採用できなかったが、本発明の冷蔵庫は容積が1000m1未満の軽車両でも十分に使用可能である。
【0039】
上記したように、本発明の冷蔵庫は小型かつ軽量である上に低エネルギー消費の性能を有するため車載用として優れた性質を備える他、携帯や狭いスペースへの設置に便利である。また、車載用の他マリーンスポーツ用の船舶や航空機への搭載用としての用途にも十分に採用可能なものである。また、このような低エネルギー消費性能を有する故に太陽電池利用のソーラシステムとの結合性がよく、小さなソーラパネルと電圧制御装置とを備えるだけで長時間の運転が可能となるので、この冷蔵庫と発電システムとを同時に運搬容易であるため、アウトドア用品としての用途拡大が期待できるものである。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、上記のような優れた性能を有ずるスターリング冷凍機と冷蔵庫のキャビネットとをサーマルサイフォンによって結合してあるため、簡単な構造でしかも冷却能率の高い冷蔵庫とすることが可能となる。
【0041】
本発明は、冷蔵庫の冷凍システムとしてエネルギー効率に秀れ、小型で軽量なスターリング冷凍機を採用してあるため、車載用としてどのような車体にも搭載可能であることは元より、車内の座席の横等狭いスペースにも設置可能となるので非常に便利なものとなる。
【0042】
また、消費電力が小さいため、ソーラシステムとの結合性にも適しているので携帯性に優れており、車外に持ち出して野外パーティーなどをする場合にも十分に役立つので、これからのレジャー用品として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の構成を示す概略図である。
【図2】同、全体の外観を示す斜視図である。
【図3】スターリング冷凍機を採用した従来例の要部を示す断面図である。
【図4】スターリング冷凍機を採用した他の従来例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スターリング冷凍機
2 サーマルサイフォン
2a 凝縮器部
2b 蒸発器部
2c 液体ライン
2d 気体ライン
3 キャビネット
4c 吸熱部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a small refrigerator that can be installed in a narrow installation space such as a side of a car seat and can be removed for portable use.
[0002]
[Prior art]
As a cooling means inside the wall, such as a refrigerator or freezer, a so-called Rankine cycle compressor refrigerator (hereinafter referred to as “cooling”) that cools the surroundings by causing an endothermic action in the process of compressing and expanding the refrigerant and exchanging the heat. "Rankine cycle") is known. In the Rankine cycle, a compressor, a condenser, and the like for compressing and expanding are provided outside a freezer or the like, and each of these cycles is performed by rotation of a motor.
[0003]
Rankine cycle refrigerators are difficult to install as on-vehicle refrigerators and have problems such as waste heat treatment. When there is a strong demand for installation in the car, it can be used only when installing in a troublesome place away from the seat such as a trunk room.
[0004]
Recently, Peltier elements have been applied to refrigeration means such as in-vehicle refrigerators and vending machines. Refrigerators that use Peltier elements do not need to be equipped with a compressor or condenser, and therefore do not use harmful substances such as fluorine gas, and are being miniaturized. Therefore, it is being adopted for a considerable number of passenger cars.
[0005]
Furthermore, the recently proposed chiller using the Stirling cooling system (hereinafter referred to as “Stirling chiller”) is a self-cooling type refrigeration system that is portable and does not have an external compressor, condenser, etc. Since it has low power consumption and high energy efficiency, it has been attracting attention as being mounted inside a car or can be used for refrigeration of fresh food outdoors for portable use.
[0006]
The cooling efficiency by the Stirling refrigerator is, for example, 5 W or less for a 30 liter portable refrigerator, and 8 W or less for a 200 liter single temperature unit. This can be used with small solar systems and battery power. Furthermore, since it uses only a small amount of helium (He) without using fluorine gas that is low in noise and harmful to the atmosphere as a refrigerant, it is friendly to the global environment. Here, the cooling effect of the Stirling
[0007]
FIG. 3 shows the cooling principle of a refrigerator employing the above Stirling refrigerator. In the Stirling
[0008]
The heat absorption part 4c of the Stirling
[0009]
On the other hand, as shown in FIG. 4, the Stirling
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
Regarding the refrigerator using the Rankine cycle system described above, in consideration of the influence of the refrigerant on the environment, in addition to the above disadvantages in manufacturing, to further promote the adoption as a portable or in-vehicle refrigerator There is a limit.
[0011]
On the other hand, it can be said that a refrigerator using a Peltier element has advantages of miniaturization and clearing environmental problems. However, Peltier elements have low refrigeration efficiency in the current state of the art, and require a large amount of power even in refrigerators with a small internal volume, which increases the fuel consumption rate of automobiles and causes the battery to run out when the engine is stopped. There is. Further, in a so-called light vehicle having an engine cylinder volume of less than 1000 m1, there is a problem that such a refrigerator cannot be used because of its small power generation capacity.
[0012]
In addition, there are cases where cold beer or juice is required for outdoor barbecue etc. due to the spread of outdoor leisure. In such cases, it is required to carry a refrigerator and use it outdoors. Is done. However, a refrigerator using a Peltier element that consumes a large amount of power has a problem that it is difficult to supply such power because it is difficult to supply power.
[0013]
Therefore, the use of a Stirling refrigerator with low power consumption was studied, and in order to use this, a flow of air was created in the heat-absorbing section with a fan to send cold air into the cabinet, or direct conduction heat exchange such as aluminum Means are used.
[0014]
The above-described Stirling refrigerator is suitable for a refrigeration system for a portable or vehicle-mounted refrigerator because of its small size and high performance. However, when this is employed, the following problems arise. In other words, the Stirling refrigerator is configured to cool with a heat absorbing portion provided at one end portion and to dissipate heat with a heat radiating portion provided near the central portion of the apparatus main body. For this reason, it is required that the heat absorption part is located inside the cabinet and the heat radiation part is located outside the cabinet to increase the heat radiation effect using a fan or the like. However, it is difficult to attach the Stirling refrigerator to the cabinet so that the relationship between the two is actually satisfied.
[0015]
In addition, even in the case of adopting the configuration as shown in FIGS. 3 and 4, since the heat exchange action is insufficient, there is a disadvantage that sufficient cooling efficiency cannot be obtained. In addition, due to the structure of the Stirling refrigerator, the installation position must be the lower part of the cabinet, so that the overall height is increased and the heat dissipation is insufficient.
[0016]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a low-cost refrigerator that can be installed in a vehicle, portable, or in a narrow space, with a simple structure and high energy efficiency, so that a Stirling refrigerator can be used.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the refrigerator of the present invention employs a thermal siphon composed of a heat transfer pipe through which fluid can circulate in order to extract cool air from the heat absorption part of the Stirling refrigerator and cool the inside of the cabinet. It is.
[0018]
A thermal siphon consists of a copper or aluminum tube connected substantially endlessly and filled with a refrigerant gas such as carbon dioxide (CO 2 ) or butane (C 4 H 10 ). The pipe is tightly wound a plurality of times to form a condenser part, and the fluid in the pipe is changed from gas to liquid.
[0019]
One end of the condenser part moves to an evaporator part provided in the cabinet through a small-diameter liquid line, and the pipe is warmed by the warm temperature in the cabinet, and changes from liquid to gas. At this time, the inside of the cabinet is cooled by the endothermic effect caused by this phase change. Here, the fluid changed to gas passes through the evaporator section, and then returns to the condenser section through the gas line, and the cooling operation in the cabinet is continued by sequentially repeating the cycle of phase change to liquid again.
[0020]
When the Stirling refrigerator is mounted on the cabinet, it is mounted so that it is vertical and the heat absorption part is on top, so that the fluid liquefied in the condenser part easily flows out from a high place. Thereby, circulation of the liquid in the thermal siphon is promoted to promote the heat exchange action.
[0021]
In addition, the liquid line connects the lower end of the condenser section provided at a high place and the lower end of the evaporator section provided at a low place with a drop, and the fluid liquefied in the condenser section is The movement is facilitated by the action. At the same time, the flow area is reduced to make it difficult to reverse the gas evaporated in the evaporator section.
[0022]
The gas line connects the upper end of the lower evaporator section and the upper end of the upper condenser section so as to be an upward path for the fluid, and moves the vapor that is heated and vaporized in the evaporator section. To make it easier. In this way, fluid circulation in the thermal siphon is smoothly performed by both the above lines.
[0023]
According to this means, since it is not necessary to place the heat absorption part of the Stirling refrigerator in the cabinet, the Stirling refrigerator can be installed at any position outside the cabinet, and also for cooling the heat radiation part of the Stirling refrigerator. There will be no hindrance.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, the principle of the refrigeration system in the present invention will be described.
[0025]
FIG. 1 conceptually shows a refrigeration system according to the present invention. By providing a thermal siphon 2 in a
[0026]
As described above, the
[0027]
The
[0028]
Here, an outline of the configuration of the
[0029]
As described above, the
[0030]
The thermal siphon 2 is formed by connecting a pipe made of copper or aluminum substantially endlessly and filling the pipe with carbon dioxide (CO 2 ) or butane (C 4 H 10 ) as a refrigerant gas. The thermal siphon 2 is a liquid from the
[0031]
The
[0032]
In the
[0033]
Further, the
[0034]
Thus, the thermal siphon 2 is capable of lowering the temperature in the
[0035]
FIG. 2 shows the appearance of the refrigerator according to the present invention. As shown in FIG. 2, the
[0036]
The
[0037]
An
[0038]
When attaching a conventional refrigerator to a car for outdoor use, it was limited to the trunk and the rear baggage. It can be installed in a narrow space such as between the seats or between the driver seat and the passenger seat. Moreover, since the refrigerator in the present invention can achieve a sufficient cooling effect with low energy consumption, for example, 3 to 4 W in the case of normal on-vehicle use, the burden on the car battery can be remarkably reduced. Furthermore, the conventional refrigerator cannot be used for a small car due to its large power consumption, but the refrigerator of the present invention can be used sufficiently even for a light vehicle having a volume of less than 1000 m1.
[0039]
As described above, the refrigerator of the present invention is small and light and has low energy consumption, so that it has excellent properties for in-vehicle use, and is convenient for carrying in a small space. In addition, it can be sufficiently used for mounting on marine sports vessels and aircraft other than in-vehicle use. In addition, since it has such low energy consumption performance, it has good connectivity with solar cell-based solar systems and can be operated for a long time just by providing a small solar panel and voltage control device. Since it is easy to carry the power generation system at the same time, it can be expected to expand its use as an outdoor product.
[0040]
【The invention's effect】
According to the present invention, since the Stirling refrigerator having excellent performance as described above and the refrigerator cabinet are coupled by the thermal siphon, it is possible to provide a refrigerator with a simple structure and high cooling efficiency. Become.
[0041]
Since the present invention employs a small and light Stirling refrigerator that is excellent in energy efficiency as a refrigerator refrigeration system, it can be mounted on any vehicle body as a vehicle-mounted seat. It becomes very convenient because it can be installed in a narrow space.
[0042]
In addition, since it has low power consumption, it is also suitable for use with solar systems, so it is highly portable, and it is useful for outdoor parties such as taking it out of the car. It is.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing the configuration of an example of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing the overall appearance of the same.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a main part of a conventional example employing a Stirling refrigerator.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a main part of another conventional example employing a Stirling refrigerator.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
上記スターリング冷凍機の一端に設けられた吸熱部には実質的にエンドレスパイプからなるサーマルサイフォンの特定の範囲が複数回に巻回してなる凝縮器部が設けてあり、
上記冷凍キャビネットの内部には上記サーマルサイフォンの他の特定の範囲が当該キャビネットの内周部に沿って複数周するように配設してなる蒸発器部が設けてあり、
上記凝縮器部と上記蒸発器部とは上記凝縮器部で液化した流体が上記蒸発器部に移動する通路となる液体ラインを介してつながっており、
上記液体ラインは高所に設けられた上記凝縮器部の下端部から低所に設けられた上記蒸発器部の下端部を結んで落差を有するように設けてあり、
上記蒸発器部と上記凝縮器部とは上記蒸発器部で気化した流体が上記凝縮器部に帰還する通路となる気体ラインを介してつながっており、
上記気体ラインは低所にある上記蒸発器部の上端部から高所にある上記凝縮器部の上端部に上記流体が上昇可能に設けてあり、
上記サーマルサイフォン内を循環する上記流体の相変化のサイクルを繰り返すことにより上記キャビネットの内部を冷却可能としてある
ことを特徴とする冷蔵庫。 A so-called Stirling refrigerator is fixed to one side of the freezing cabinet,
The endothermic part provided at one end of the Stirling refrigerator is provided with a condenser part in which a specific range of a thermal siphon consisting essentially of an endless pipe is wound a plurality of times,
Inside the refrigeration cabinet is provided with an evaporator portion that is arranged so that other specific ranges of the thermal siphon are rounded along the inner peripheral portion of the cabinet,
The condenser part and the evaporator part are connected via a liquid line that becomes a passage through which the fluid liquefied in the condenser part moves to the evaporator part,
The liquid line is provided so as to have a drop by connecting the lower end portion of the evaporator section provided at a low place from the lower end section of the condenser section provided at a high place ,
The evaporator part and the condenser part are connected via a gas line that serves as a passage for the fluid vaporized in the evaporator part to return to the condenser part,
The gas line is provided so that the fluid can rise from the upper end of the evaporator section at a low position to the upper end section of the condenser section at a high position ,
The refrigerator characterized in that the inside of the cabinet can be cooled by repeating a phase change cycle of the fluid circulating in the thermal siphon .
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