JP3607084B2 - 基板搬送システム、基板搬送制御装置、基板搬送制御方法および基板搬送制御プログラムを記録した機械読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板搬送システム、基板搬送制御装置、基板搬送制御方法、基板搬送制御プログラムを記録した機械読み取り可能な記録媒体に関し、特に、天井搬送と床上搬送の両者が併存する半導体工場内における半導体基板搬送に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体工場内部は同一種の半導体製造装置群にまとめられた製造工程ごとの部屋に分けられている。そのため、製品(半導体基板)は部屋内や部屋間を複雑に行き来しながら処理が進んでいく。製品は運搬治具に入れて搬送されるが、この際の部屋内(以下、「工程内」と呼ぶ)の搬送は工程内搬送、部屋間(以下、「工程間」と呼ぶ)の搬送は工程間搬送と呼ばれている。従来、この2つの搬送はそれぞれ異なる搬送システムによって行われている。工程内搬送には主として床上搬送が用いられている。この床上搬送は床上を自走式搬送台車あるいは人手搬送台車が床上を走るシステムである。一方、工程間搬送には天井搬送が用いられている。この天井搬送は半導体工場内の天井付近にレールを設置し、そのレールに沿って搬送機器が走るシステムである。
【0003】
近年、工程内搬送にも天井搬送が採用されつつある。天井搬送が可能となればストッカが削減され、ストッカにかかるコストが低減されるからである。また、天井付近のデッドスペースを利用するため、スペース効率も良好となる。そのため、製品を天井から吊り降ろし、直接装置に製品を搬送する工程内用の天井軌道式搬送機器の開発が進められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記天井軌道式搬送機器が半導体工場内に導入される場合、図4に示すように、工場立ち上げ時に一つの工程内において従来の床上搬送と上記天井搬送の同時使用が起こり得る。図4(a)は床上搬送と天井搬送が共存する搬送システムを示す図、(b)は(a)中Aで示す方向から見た図である。図4に示す搬送システムはレール1に沿って搬送機器3が走行する天井搬送とオペレータ5によって床上を搬送台車7が走行する床上搬送の両者を用いている。このような搬送システムでは、安全上の問題から、天井を走行する搬送機器3からの製品の移載と床上を走行する搬送台車からの製品の移載が同時に実行されないようにする必要がある。半導体基板の大口径化に伴い、1台の搬送機器3が搬送する製品の総重量は15kg程度と非常に重くなっており、搬送台車7からの移載と搬送機器3からの移載が重なると非常に危険だからである。さらに、この状況はオペレータ5のミスに限らず、搬送機器3の制御系のトラブルによっても十分起こり得るものである。
【0005】
このため、安全カバー17の設置が試みられている。通常、半導体製造装置13の前面にはロードポート15が配置されている。運搬治具11はロードポート15上に用意された取り置き位置に移載され、その後たとえばロボットアーム(図示しない)によって半導体基板9が運搬治具11から装置13内に搬入される。このロードポート15に安全カバー17を設け、通常は閉じた状態としておく。そして、搬送台車7から製品を移載する段階でオペレータ5がスイッチ37により安全カバー17を開けるようにしたものである。
【0006】
しかし、この方法ではオペレータ5に注意を促すことはできても、そのミスを完全に回避することは不可能であり、現実にはより完全な安全対策が要求されている。
【0007】
また、床上搬送と天井搬送が共存する搬送システムは工場立ち上げ時のみならず、立ち上げ後においても利用されることが十分あり得るものである。たとえば天井搬送システムが何らかの原因で停止した場合である。さらに、突発的な装置トラブル、あるいはサンプル作製等のためにオペレータ5が搬送台車7を用いて特定の装置13に直接半導体基板を移載しなければならない場合も起こり得る。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、床上搬送と天井搬送が共存する工程内搬送システムにおいて、天井搬送による半導体基板の移載が行われている装置に対しては床上搬送による移載が実行されないようにする手段を設けることにより、2つの搬送システムによる移載の衝突を防ぐことができる基板搬送システム、基板搬送制御装置、基板搬送制御方法及び基板搬送制御プログラムを記録した機械読み取り可能な記録媒体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、製造装置に基板を搬送する床上搬送手段と天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出する検出部と、製造装置と床上搬送手段間の基板移載を遮断する遮断部と、検出部が検出した結果を入力し、天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、指示された製造装置と床上搬送手段間の基板移載を遮断するように遮断部を制御する制御部とを有する基板搬送制御装置であることである。
【0010】
本発明の第2の特徴は、製造装置に基板を搬送する床上搬送手段と天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出するステップと、位置検出結果に基づいて、天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、指示された製造装置と床上搬送手段間の基板移載を遮断部によって遮断するステップとを有し、床上搬送手段の基板移載と天井搬送手段の基板移載が衝突しないようにする基板搬送制御方法であることである。
【0011】
本発明の第3の特徴は、製造装置に基板を搬送する床上搬送手段と天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出するステップと、位置検出結果に基づいて、天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、指示された製造装置と床上搬送手段間の基板移載を遮断部によって遮断するステップとを有し、床上搬送手段の基板移載と天井搬送手段の基板移載が衝突しないようにする基板搬送制御プログラムを記録した機械読み取り可能な記録媒体であることである。
【0012】
本発明の第4の特徴は、複数の製造装置が設置された工程内の床上を移動し、製造装置間で基板を搬送する床上搬送手段と、工程内の天井付近を移動し、製造装置間で基板を搬送する天井搬送手段と、床上搬送手段と天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出する検出部と、製造装置と床上搬送手段間の基板移載を遮断する遮断部と、検出部が検出した結果を入力し、天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、指示された製造装置と床上搬送手段間の基板移載を遮断するように遮断部を制御する制御部とを有する基板搬送システムであることである。
【0013】
ここで、製造装置には酸化プロセス、成膜プロセス、洗浄プロセス等のLSIプロセスを行う半導体製造装置のみならず、半導体保管庫(ストッカ)、半導体評価装置も含まれる。床上搬送手段とは工程内の床上を搬送台車が走るシステムであり、その動力は人力であってもバッテリー動力でも構わない。搬送台車の移動によって基板を装置間で搬送するものである。一方、天井搬送手段とは天井付近に設置された軌道(たとえばレール)に沿って搬送機器が走るシステムである。搬送機器はワイヤ等で基板を吊り下げて装置間を搬送する。検出部によって位置が検出されるのは一般的には搬送台車あるいは搬送機器であるが、たとえば搬送台車を動かすオペレータ、搬送される基板あるいはその運搬治具の位置を検出する場合もある。検出部とは搬送台車や搬送機器の位置を検出するものであるが、たとえば近接センサ、距離センサを用いればよい。また、基板やその運搬治具を検出する場合にはそれらに付されたIDナンバーを読み取ることが可能なID読取装置を利用すればよい。さらに、搬送台車や搬送機器の状態を管理する搬送台車制御部や搬送機器制御部からのデータによっても位置検出は可能である。遮断部とは製造装置と床上搬送手段との間で行われる基板の移載を強制的に遮断するものであればよく、製造装置と床上搬送手段との間に設けられる自動開閉扉、あるいは扉の開閉スイッチの操作不可、製造装置と床上搬送手段との電気的接続拒否等どのようなものであってもよい。制御部は天井搬送手段、床上搬送手段の位置を認識し、同一の製造装置に対しての2つの基板移載が衝突しないように遮断部を制御するものである。具体的には、天井搬送手段による基板移載が行われる製造装置に対しては床上搬送手段による基板移載が実施されないよう遮断部を用いて製造装置と床上搬送手段間の基板移載を遮断するのである。なお、上記機械読み取り可能な記録媒体とはRAM、ROM等の半導体メモリ装置、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、磁気テープ装置等、本発明のプログラムを記録することができるような装置が含まれる。
【0014】
本発明の特徴によれば、天井搬送手段と床上搬送手段の両方を用いて工程内搬送を行った場合であっても、2つの搬送手段による基板移載が衝突することは回避される。したがって、安全上問題なく2つの搬送システムを同時に使用し、製造ラインの早期立ち上げ、生産性の向上が図られる。さらに、低コストの製品を供給することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面の記載において上記図面と同一又は類似の部分には同一符号が付してある。
【0016】
まず、図1は本発明が前提とする動作を行う一例としての基板搬送システムを示す図であり、(a)がその工程内概観図、(b)がその制御系を示す図である。さらに、図2は図1(a)中Bで示す方向から見た図である。この基板搬送システムは上記図4に示した搬送システムと同様、レール1に沿って天井軌道式搬送機器(以下、「搬送機器」と略す)3が走行する天井搬送システムとオペレータ5によって床上を人手搬送台車(以下、「搬送台車」と略す)7が走行する床上搬送システムの両者を備えている。
【0017】
天井搬送システムは半導体工場内の天井付近にレール1を設置し、そのレール1に沿って搬送機器3を走らせるシステムである。搬送機器3はワイヤ等で製品を吊り下げて搬送する。各搬送機器3は上下昇降機構(図示しない)を備えており、装置13の真上にまで移動した後その上下昇降機構によって直接装置13に製品を移載する。また、各搬送機器3の動作は搬送機器制御部25で管理されている。搬送機器制御部25は各搬送機器3に関するデータ、たとえば移載元ポート、移載先ポート、搬送する製品のID等を保持しており、そのデータにしたがって各搬送機器3の搬送作業を制御する。一方、床上搬送システムは床上を搬送台車7が床上を走るシステムである。搬送台車7はオペレータ5によって床上を走るものだけでなく、バッテリー動力によって走る自走式搬送台車であってもよい。搬送台車7は製品を積んで床上あるいは床上に設けられたレールに沿って工程内を走行し、直接装置13に製品を移載する。製品の搬送は直接オペレータ5の手によるもののほか、搬送台車7に取付けられた移載機構(図示しない)によって行われるものもある。
【0018】
通常、製品である半導体基板9は運搬治具11に収納されて搬送される。一つの運搬治具11には複数枚の半導体基板9が収納される。運搬治具11としては従来より利用されている搬送カセットだけでなく、たとえば半導体基板9をゴミや有機物汚染から保護する密閉式のものであってもよい。
【0019】
各装置13の前面には図2に示すようにロードポート15が設置されている。天井搬送システム、床上搬送システムによって他の装置13等から搬送されてきた製品は共にロードポート15の所定の位置(製品取り置き位置)に移載される。すなわち、搬送台車7からは製品の収納された運搬治具11が水平方向に移動してロードポート15に移載され、搬送機器3からは垂直方向に移動してロードポート15に移載される。ロードポート15はたとえばロボットアーム(図示しない)を備えており、運搬治具11aから半導体基板9aを装置13内に搬入する。さらに、ロードポート15には安全カバー17が設置されている。安全カバー17はロードポート15上の取り置き位置それぞれに対応して設けられている。たとえば図1及び図2において各ロードポート15は2つの取り置き位置を有しているので、安全カバー17も2つ設けられることになる。
【0020】
各安全カバー17の開閉動作はそれぞれに対応する安全カバー駆動部19が行う。安全カバー制御部21は安全カバー動作信号bにより各安全カバー駆動部19を制御する。つまり、安全カバー制御部21が安全カバー17それぞれの開閉状態を決定する。工程内の床下には所定の間隔で検出器23が埋め込まれている。この検出器23は設定された距離内に搬送台車7が入ると位置検出信号aを安全カバー制御部21に送信する。それにより、安全カバー制御部21は搬送台車7の位置を認識する。したがって、安全カバー制御部21は各安全カバー17の開閉動作を搬送台車7の位置に対応して制御することが可能となる。たとえば搬送台車7の位置に近い装置13の安全カバー17を搬送台車7の移動に伴って順次閉状態とすれば、オペレータ5が誤って搬送台車7から製品を移載してしまうことを防止することが可能となる。
【0021】
安全カバー17の開閉動作は搬送台車7が工程内に位置する場合に工程内のすべての安全カバー17を閉状態としてもよいし、搬送台車7から所定の距離にある装置13の安全カバー17のみを閉状態とし、その他のカバー17は開状態としてもよい。特に、ダウンフロー構造のクリーンルームの場合にはパーティクルの対策上、搬送台車7から所定の距離の安全カバー17のみを閉状態とし、その他を開状態とする方が望ましい。安全カバー17が閉状態となるとロードポート15上の気流が乱れ、取り置き位置にパーティクルが滞留しやすくなるからである。
【0022】
安全カバー制御部21は必ずしも独立した構成とする必要はない。たとえば半導体製造装置自体やロードポート自体のシステムに組み込んでも構わない。また、本発明は半導体製造装置に対してのみならず、ストッカ(半導体保管庫)に対しても適用可能であることから、半導体保管庫のシステムに組み込むことももちろん可能である。安全カバー17の開閉動作は搬送台車7の位置が検出された時点で行うだけでなく、搬送台車7が工程内を走行中、あるいは特定の装置13に接近中においても行うことが可能である。また搬送台車7を検出する代わりに搬送台車7を操るオペレータ5や搬送台車7に搭載された運搬治具11自体を検出するようにしてもよい。
【0023】
検出器23は必ずしも床下に埋め込む必要はなく、床上に配置したり、あるいは床材中に埋め込んでもよい。また、工程内の側壁、天井に配置しても当然構わない。さらに、工程内に設置されている半導体製造装置(半導体保管庫も含む)13やその前面に付けられているロードポート15に取付けてもよい。搬送台車7の位置を検出する検出器23としては近接センサ、距離センサを用いればよい。特に、運搬治具11自体を検出する場合には運搬治具11に付されたIDナンバーを読み取ることが可能なID読取装置を利用すればよい。また、搬送台車7の走行中、あるいは装置に接近中、製品の移載中において安全カバー17の開閉動作を行う場合には上記近接センサ、距離センサの代わりに搬送台車7の管理する搬送台車制御部(図示しない)からのデータによって搬送台車7を検出すればよい。
【0024】
図1及び図2における安全カバー17は上下開閉式のカバーであるが、左右開閉式のカバー、巻取開閉式のカバーであってもよい。また、安全カバー17を設ける代わりに装置13あるいはロードポート15にアラームを設けてそのアラーム表示によりオペレータ5に注意を促すようにしてもよい。さらに、図2に示すように、搬送台車7が製品の移載の際ロードポート15にドッキングポート27を介して接続される構成となっている場合には、ドッキングポート27による搬送台車7とロードポート15の接続を許可しないようにしたり、搬送台車7とロードポート15の電気的接続を遮断してしまい、移載不可能としてしまう方法もある。
【0025】
以上説明したように、工程内搬送として天井搬送システムと床上搬送システムの両者を使用しても、天井搬送システムによる製品移載と床上搬送システムによる製品移載が衝突することは回避される。したがって、安全上問題なく2つの搬送システムを同時に使用することが可能となる。それにより、工場立ち上げを短期間に行い、製品の生産を早期に開始することが可能となる。また、天井搬送システムにより工程内搬送を行う半導体工場において天井搬送システム自体のトラブル、突発的な装置トラブル等によって天井搬送システムを全体的あるいは部分的に利用できなくなっても、床上搬送システムを適宜利用することで工場の稼働率を低下させることはなくなる。その結果製品のコストダウンが図られることになる。
【0026】
次に、図3は本発明が前提とする動作を行う他の例としての基板搬送システムを示す図であり、(a)が工程内概観図、(b)が制御系を示す図である。本実施の形態もレール1に沿って天井軌道式搬送機器(搬送機器)3が走行する天井搬送システムとオペレータ5によって床上を人手搬送台車(搬送台車)7が走行する床上搬送システムの両者を備えている。
【0027】
図1に示した基板搬送システムと同様、半導体製造装置13の前面にはロードポート15が配置されており、取り置き位置それぞれに対応して安全カバー17が設けられている。各安全カバー17の開閉動作はそれぞれに対応する安全カバー駆動部19aが行う。安全カバー制御部21は安全カバー動作信号eにより各安全カバー駆動部19aを制御し、安全カバー17それぞれの開閉状態を決定する。
【0028】
工程内の床下には所定の間隔で検出器23aが埋め込まれている。この検出器23aは搬送台車7の底部に取付けられた被検出部35を読み取り、位置検出信号cを安全カバー制御部21および安全カバー解除制御部31に送信する。安全カバー制御部21は検出器23aから位置検出信号cを受け取ることにより搬送台車7の位置を認識する。そして、安全カバー駆動部19aを制御し、各安全カバー17の開閉動作を搬送台車7の位置に対応して行う。たとえば搬送台車7の位置に近い特定の装置13の安全カバー17を搬送台車7の移動に伴って順次閉状態としたり、搬送台車7が工程内に位置する場合に工程内のすべての安全カバー17を閉状態とすればよい。
【0029】
さらに、検出器23aは読み取った被検出部35から得られたコードを搬送台車ID演算部29に送信する。被検出部35は取付けられている搬送台車7のIDを識別するコードを有しており、そのコードとしてたとえばバーコードがある。検出器23aにそれぞれ対応して設けられた搬送台車ID演算部29は被検出部35から前記コードを入力し、搬送台車IDに変換する。安全カバー解除制御部31は検出器23aからの位置検出結果cと搬送台車ID演算部29からの前記搬送台車IDを入力し、位置検出された搬送台車7のIDを認識する。一方、安全カバー解除制御部31は各搬送台車7のID並びに移載元および移載先のデータ(以下、「搬送台車データ」と呼ぶ)を格納する搬送台車データ記憶部33を備えており、前記搬送台車データgを参照して、検出された搬送台車7の移載元あるいは移載先のポート(取り置き位置)を認識する。認識された取り置き位置が搬送台車7の走行する工程内に存在する場合には安全カバー解除制御部31はその取り置き位置に対応する安全カバー17の開閉動作を行う安全カバー駆動部19aに安全カバー解除信号hを送信する。安全カバー解除信号hが入力されると安全カバー駆動部19aは安全カバー17の閉動作を解除し、安全カバー17を開状態とする。したがって、搬送台車7の位置に近い装置13の安全カバー17を搬送台車7の移動に伴って順次閉状態とし、移載先の取り置き位置が存在すればそれに対応する安全カバー17のみを開状態とすることができる。すなわち、移載対象の取り置き位置の安全カバー17のみが開状態となるので、搬送台車7による製品移載のミスは回避されることになる。
【0030】
移載対象の取り置き位置の安全カバー17以外の安全カバー17の開閉動作は搬送台車7が工程内に位置する場合に工程内のすべての安全カバー17を閉状態としてもよいし、搬送台車7から所定の距離にある装置13の安全カバー17のみを閉状態とし、その他のカバー17は開状態としてもよい。
【0031】
安全カバー制御部21、搬送台車ID演算部29、安全カバー解除制御部31および搬送台車データ記憶部33は必ずしも独立した構成とする必要はない。装置13自体やロードポート15自体のシステムに組み込んでも構わない。また、本発明は半導体製造装置13に対してのみならず、ストッカ(半導体保管庫)に対しても適用可能であることから、半導体保管庫のシステムに組み込むことももちろん可能である。安全カバー17の開閉動作は搬送台車7の位置が検出された時点で行うだけでなく、搬送台車7が工程内を走行中、あるいは特定の装置13に接近中においても行うことが可能である。また搬送台車7を検出する代わりに搬送台車7を操るオペレータ5や搬送台車7に搭載された運搬治具11自体を検出するようにしてもよい。さらに、特定の搬送台車7、特定のオペレータ5あるいは特定の運搬治具11を検出してもよい。
【0032】
検出器23は必ずしも床下に埋め込む必要はなく、床上に配置したり、あるいは床材中に埋め込んでもよい。また、工程内の側壁、天井に配置しても当然構わない。さらに、工程内に設置されている半導体製造装置(半導体保管庫も含む)13やその前面に付けられているロードポート15に取付けてもよい。検出器23aとしてはバーコード等の被検出部35のコードを読み取ることが可能なID読取装置を利用すればよい。また、検出器23aおよび被検出部35の使用の代わりに搬送台車7の管理する搬送台車制御部(図示しない)からのデータによって搬送台車7を検出するようにすることもできる。
【0033】
安全カバー17は上下開閉式のカバー、左右開閉式のカバー、巻取開閉式のカバーのいずれであってもよい。また、安全カバー17を設ける代わりに装置13あるいはロードポート15にアラームを設けてそのアラーム表示によりオペレータ5に注意を促すようにしてもよい。さらに、搬送台車7が製品の移載の際ロードポート15にドッキングポート27を介して接続される構成となっている場合には、ドッキングポート27による搬送台車7とロードポート15の接続を許可しないようにしたり、搬送台車7とロードポート15の電気的接続を遮断してしまい、移載不可能としてしまう方法もある。
【0034】
以上説明したように、工程内搬送として天井搬送システムと床上搬送システムの両者を使用しても、天井搬送システムによる製品移載と床上搬送システムによる製品移載が衝突することは回避される。さらに、床上搬送システムはその移載先および移載元のみに製品移載が可能となるので、床上搬送システムによる製品移載は確実に正確な移載元あるいは移載先に対して行われる。したがって、安全上問題なく2つの搬送システムを同時に使用することが可能となる。それにより、工場立ち上げを短期間に行い、製品の生産を早期に開始することが可能となる。また、天井搬送システムにより工程内搬送を行う半導体工場において天井搬送システム自体のトラブル、突発的な装置トラブル等によって天井搬送システムを全体的あるいは部分的に利用できなくなっても、床上搬送システムを適宜利用することで工場の稼働率を低下させることはなくなる。その結果製品のコストダウンが図られることになる。
【0035】
上記のように、本発明が前提とする動作を行う例としての基板搬送システムを記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0036】
本発明が前提とする動作を行う例としての基板搬送システムでは、搬送台車7の位置に基づいて安全カバー17の開閉動作の制御を行ったが、本発明の実施の形態に係る基板搬送システムは、天井搬送システムの搬送機器3の位置に基づいて開閉制御を行う。たとえば搬送機器3の製品移載対象の取り置き位置の安全カバー17を閉状態とするようにしてもよい。また、安全カバー17の開閉動作は搬送機器3が位置検出された時点のみならずレール1を走行中、特定の装置13上空に接近中あるいは特定の装置13に移載中においても行うことが可能である。更に、実施の形態に係る基板搬送システムは、搬送台車7の移載先の取り置き位置として安全カバー17が開状態だった場合でも、搬送機器3が移載先の取り置き位置付近にある場合は衝突を防ぐために安全カバー17を閉状態とする。搬送機器3の検出は、本発明が前提とする動作を行う例としての基板搬送システムと同様、近接センサ、距離センサ等を用いればよい。また、搬送機器制御部25からのデータによって搬送機器3の検出を行ってもよい。
【0037】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、工程内搬送として天井搬送システムと床上搬送システムの両者を使用しても、安全上問題なく2つの搬送システムを同時に使用することが可能となる。それにより、工場立ち上げの早期化、工場ラインの生産性向上を実現できる。したがって、製品の製造コスト削減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が前提とする動作を行う一例としての基板搬送システムを示す図であり、(a)がその工程内概観図、(b)がその制御系を示す図である。
【図2】図2は図1(a)中Bで示す方向から見た図である。
【図3】本発明が前提とする動作を行うその他の例としての基板搬送システムを示す図であり、(a)が工程内概観図、(b)が制御系を示す図である。
【図4】(a)は床上搬送と天井搬送が共存する搬送システムを示す図、(b)は(a)中Aで示す方向から見た図である。
【符号の説明】
1 レール
3 搬送機器
5 オペレータ
7 搬送台車
9 製品(半導体基板)
11 運搬治具
13 半導体製造装置
15 ロードポート
17 安全カバー
19 安全カバー駆動部
21 安全カバー制御部
23 検出器
25 搬送機器制御部
27 ドッキングポート
29 搬送台車ID演算部
31 安全カバー解除制御部
33 搬送台車データ記憶部
35 被検出部
37 スイッチ
Claims (4)
- 製造装置に基板を搬送する床上搬送手段と天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出する検出部と、
前記製造装置と前記床上搬送手段間の基板移載を遮断する遮断部と、
前記検出部が検出した結果を入力し、前記天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、前記指示された製造装置と前記床上搬送手段間の基板移載を遮断するように前記遮断部を制御する制御部
とを有することを特徴とする基板搬送制御装置。 - 製造装置に基板を搬送する床上搬送手段と天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出するステップと、
前記位置検出結果に基づいて、前記天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、前記指示された前記製造装置と前記床上搬送手段間の基板移載を遮断部によって遮断するステップ
とを有し、前記床上搬送手段の基板移載と前記天井搬送手段の基板移載が衝突しないようにすることを特徴とする基板搬送制御方法。 - 製造装置に基板を搬送する床上搬送手段と天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出するステップと、
前記位置検出結果に基づいて、前記天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、前記指示された前記製造装置と前記床上搬送手段間の基板移載を遮断部によって遮断するステップ
とを有し、前記床上搬送手段の基板移載と前記天井搬送手段の基板移載が衝突しないようにすることを特徴とする基板搬送制御プログラムを記録した機械読み取り可能な記録媒体。 - 複数の製造装置が設置された工程内の床上を移動し、前記製造装置間で基板を搬送する床上搬送手段と、
前記工程内の天井付近を移動し、前記製造装置間で基板を搬送する天井搬送手段と、
前記床上搬送手段と前記天井搬送手段の少なくとも一方の位置を検出する検出部と、
前記製造装置と前記床上搬送手段間の基板移載を遮断する遮断部と、
前記検出部が検出した結果を入力し、前記天井搬送手段が予め指示された製造装置に基板を移載する場合には、前記指示された製造装置と前記床上搬送手段間の基板移載を遮断するように前記遮断部を制御する制御部
とを有することを特徴とする基板搬送システム。
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