JP3605853B2 - Non-separable cement composition - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、非分離性セメント組成物に関する。特に、この非分離性セメント組成物は、高流動化コンクリート組成物として、振動機、突き棒、木づち等による所謂締固めを施さずに施工するのに適する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、セメント組成物は一般に、セメントペースト、モルタル、コンクリートなどの形態で使用され、そして種々の配合組成が採用されている。
特に、高い流動性が賦与されたセメント組成物では、配合成分の分離が起こることが多い。例えば、セメントと多量の水が配合されたセメントペーストでは、この配合された水とセメントとの分離が起こり易い。セメントと砂と多量の水が配合されたモルタル、及びセメントと砂と粗骨材と多量の水が配合されたコンクリートの場合にも、水が他の成分から分離することが起こり易く、これら配合物中の水が他の成分から分離する現象は、一般にブリーディングと呼ばれている。
【0003】
ブリーディングと呼ばれる配合水の分離は、セメント組成物の流動性を向上させるために、当該セメント組成物に多量に加えられた通常の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤などによっても発生することがある。
上記のようなブリーディングの他に、コンクリート配合物では、その配合成分の粗骨材が残りのモルタル分と分離することもある。更に、セメント組成物を水中に打設する場合にも、このセメント組成物を包囲する環境の水により配合成分の分離が発生することがある。
【0004】
このようにセメント組成物の均一性が失われ、そのいずれかの配合成分が分離する如きセメント組成物は、分離性を示すセメント組成物と呼ばれ、これを改良する提案も幾つかなされている。
例えば、このような分離を抑制する方法として、分離性を示すセメント組成物に、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど水酸基含有非イオン系水溶性セルロースエーテルと、ポリアクリルアミド等のアクリル系重合体とを含有させる方法が知られている。
【0005】
特開平 3−237049 号公報には、非分離性のセメント組成物として、セルロース系物質、アクリル系物質など水溶性高分子物質と、高性能AE減水剤とが加えられたコンクリートが開示され、このコンクリートは空気中打設において分離を起こさなかったことが示されている。
特公昭 52−13991 号公報には、セメント組成物に添加される低粘度の減水剤水溶液の製造方法が開示されている。この公報に示されている減水剤は、20重量% の濃度に調整された水溶液が20℃の温度で5〜40cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通常使用されるメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩からなる減水剤は、上記特公昭 52−13991 号公報に示されているように、その水溶液は低い粘度を示し、これを分離性を示すセメント組成物に添加しても、非分離性を示すセメント組成物は得られない。
【0007】
上記のような水酸基含有非イオン系水溶性セルロースエーテルとアクリル系重合体とが添加されたセメント組成物は、著しく遅延した凝結、高い粘度及び著しく低い流動性を示す。そして、上記のような水酸基含有非イオン系水溶性セルロースエーテルとアクリル系重合体を含有するセメント組成物は、これにAE剤を併用しても、良好な空気泡の連行性を示さず、そのようなセメント組成物からの硬化体は、耐凍害性が十分でない。
【0008】
上記特開平 3−237049 号公報に開示のコンクリートは、添加された高性能AE減水剤によって高い流動性を示し、そして添加されたセルロース系増粘剤によって非分離性を示すが、凝結の遅延及び初期強度発現の低下などが起こる。従って、冬季におけるような低温での施工においては工期が遅延し、そして、コンクリート製品の成形においては、コンクリートの打設から脱型するまでの時間が延びるため、型枠の使用回転率が低下する。
【0009】
本発明は、凝結の遅延を示さず、AE剤を併用しても良好な空気泡の連行性を示し、そして耐凍害性にも優れる硬化体を与える如き非分離性を示すセメント組成物を提供しようとするものである。
【0010】
本発明の非分離性を示すセメント組成物は、1m 当たり、セメントを300〜600kg、このセメントに対し40重量%の濃度に調整された水溶液が20℃の温度で25〜45cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩0.1〜2.5重量%、及びこのセメントに対し20重量%の濃度に調整された水溶液が20℃の温度で50〜1000cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩0.01〜5重量%を配合し、且つ50〜70cmのスランプフロー値が得られるように水、細骨材及び粗骨材を配合したことを特徴とする。
【0011】
分離性を示すセメント組成物に使用されるセメントの例としては、水和反応によって硬化を起こすものであって、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、水硬性の石膏などが挙げられる。
【0012】
分離性を示すセメント組成物としては、セメントペースト、モルタル、コンクリートの何れの形態を有していてもよい。この分離性は、これら均一なセメント組成物から水、粗骨材、砂のいずれかの配合成分が分離し、当初の配合比率とは異なる配合比率を有するセメント組成物が生じる性質である。例えば、これら組成物の製造直後にブリーディングが起こるような過大な水セメント比を有するセメント組成物、水中に打設したとき、或いは過度の締固めを行ったときに砂、骨材などの分離が起こるようなセメント組成物が挙げられる。
【0013】
メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩は、これを水に溶解させることにより、20重量% のメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩水溶液を調製したとき、当該水溶液が20℃の温度で50〜1000cpの粘度を示すものである。このようなメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩は、公知の方法により製造することができる。
【0014】
このようなメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩は、例えば、水溶媒中、メラミン1モルに対して、ホルムアルデヒド 2.5〜6 モル及び亜硫酸塩 0.3〜1.5 モルの比率で、これらメラミン、ホルムアルデヒド及び亜硫酸塩を、10〜13のpH及び60〜80℃の温度で20〜60分加熱した後、この加熱によって生成した液に塩酸、硫酸等の通常の鉱酸類或いはアミドスルホン酸等の酸を加えて液のpHを4〜6に調節し、次いでこのpHに調整された液を40〜60℃の温度に加熱し、この加熱によって生成した液を 7.5〜13のpH、20重量% の固形分濃度及び20℃の温度に調整したとき、この調整された液が50〜1000cpの粘度を示すようになった時点で、この加熱を停止して液のpHを直ちに11.5〜13.5に調整し、そして冷却する方法により製造することができる。
【0015】
このようなメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩は、上記方法に限定されるものではなく、例えば、特公昭 43ー21659 号公報、特公平 1ー40850号公報、特公昭 61ー58082 号公報、特公昭 63ー37058 号公報、特公平2ー43763 号公報、特開平 3ー285851 号公報等に記載の方法によっても製造することができる。
メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩は、分離性を示すセメント組成物に、この分離性を示すセメント組成物中のセメントに対して、0.01〜5 重量% 程度、好ましくは 0.1〜2 重量% 添加される。
【0016】
非分離性を示すセメント組成物の好ましい例としては、1m当たり、上記セメントを300 〜600kg 、このセメントに対し 0.1〜2.5 重量% の通常コンクリート用混和剤のメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩、及び上記20重量% の濃度に調整された水溶液が20℃の温度で50〜1000cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩をこのセメントに対して 0.1〜2 重量% 配合し、且つ、50〜70cmのスランプフロー値が得られるように水、細骨材及び粗骨材を配合したものが挙げられる。
【0017】
本発明の非分離性を示すセメント組成物は、本発明の目的が達成される限り、他の添加剤を含有することができる。好ましい添加剤の例としては、セメント混和剤として従来から使用されている減水剤、AE剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等を挙げることができる。
【0018】
【作用】
分離性を示すセメント組成物に、20重量% の濃度に調整された水溶液が20℃の温度で50〜1000cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩を添加すると、このメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩は特異な性能、すなわち、非分離性のセメント組成物を与えるのみならず、その非分離性のセメント組成物は、その凝結時間が著しく遅延しないこと、更にAE剤を併用しても良好な空気連行泡を保有し、耐凍害性にも優れるセメント硬化体を与えることが見いだされた。
【0019】
けれども、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩として、上記濃度と温度で測定したとき、50cp以下の粘度を示すようなメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩を添加したセメント組成物は、十分な非分離性を示さない。この粘度が50cp以上高い程、セメント組成物に非分離性を与えるのに効果的であるが、1000cp以上にも高い粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩は、これをセメント組成物に添加しても、その効果の向上は見られない。
【0020】
メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩を、分離性を示すセメント組成物に、その中のセメントに対して、0.01重量% 以下の比率に添加しても、十分な非分離性を示すセメント組成物が得られない。そしてこのメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩の添加量を、セメントに対して5重量% 以上に高めても、その割には効果が向上せず、セメント組成物を調製するには効率的でない。
【0021】
【実施例】
実施例1
この例では、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩(A)及び(A)の各水溶液が調製された。
(A)の水溶液
温度計、撹伴器、コンデンサーを備えた反応器に、40% ホルマリン473 重量部を投入し、これに、撹伴下純水120 重量部、35% 酸性亜硫酸ソーダ625 重量部、メラミン265 重量部及び32% 苛性ソーダ水溶液142 重量部を投入することにより反応混合物を形成させ、次いで撹伴下20分を要してこの反応混合物を70℃まで昇温し、引き続き30分間反応させた後、60℃に冷却した。
【0022】
次いで、この反応混合物に純水1400部、75% 硫酸約99重量部を加えることにより、この反応混合物のpHを5〜6に調整し、反応混合物の温度を60℃に保ちながら縮合反応を進行させた。この縮合反応は、反応混合物の濃度を20重量% に調製し、そして中和することによりpHを約12とした後20℃に冷却し、この反応混合物の粘度が200 cpになった時点で中止した。この間縮合反応には、約 150〜300 分を要した。この縮合反応の終了後、反応混合物に直ちに10% 苛性ソーダ水溶液を加え、反応混合物のpHを12に調整し、そして冷却することにより、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩(A)の水溶液を調製した。
【0023】
この(A)の水溶液は、23重量% の不揮発分を含有し、12.0のpHを示した。この水溶液の不揮発分濃度を20重量% に調整した後、20℃で粘度を測定したところ、200 cpの粘度が観測された。
(A)の水溶液
縮合反応の中止を、反応混合物の濃度を20重量% に調整し、そして中和することによりpHを約12に調整した後20℃に冷却し、この反応混合物の粘度が20cpとなった時点に変えた他は、上記同様にしてメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩(A)の水溶液を調製した。
【0024】
この水溶液は、23重量% の不揮発分を含有し、12.0のpHを示した。この水溶液の不揮発分濃度を20重量% に調整した後、20℃で粘度を測定したところ、20cpの粘度が観測された。
実施例2
この例では、第1表に記載の単位量の配合により、コンクリート組成物(Q)〜(Q)が調製され、そしてそれら組成物について、 (イ) 凝結性テスト、 (ロ) 分離性テスト、 (ハ) 空気連行性テスト及び (ニ) 硬化コンクリートの耐凍害性テストが行われた。(Q)、(Q)及び(Q)は比較例である。
【0025】
コンクリート組成物の調製に先立ち、所要材料として、3.16の比重を有する市販の普通ボルトランドセメント(C) 、 2.6の比重と3.1%の吸水率を有する細骨材(S) 、 2.6の比重と0.7%の吸水率を有する粗骨材(G) 、セルロース系水溶性高分子化合物(M) としてhi−メトローズ 90 SH−15000の商品名が付された市販品 、AE剤としてヴィンソルの商品名が付された市販品、メラミン系高性能減水剤(SMF) として40重量% の濃度のとき20℃で25〜45cpの粘度を示すアクセリート100 の商品名が付された市販品を用意した。
【0026】
配合では、パン型強制練りミキサーが使用され、3分間の混練が行われた。

Figure 0003605853
テストは下記方法により行われた。
【0027】
(イ)凝結性テスト
JIS A 6204の付属書1に記載のコンクリートの凝結時間試験方法に従って、コンクリートの凝結時間を測定する。
(ロ)分離性テスト
コンクリート組成物の製造に10年以上従事した当該技術分野の熟達者5人の肉眼観察により、コンクリート組成物に、モルタルと粗骨材の分離、ブリーディングの何れも発生していないと判定されたものを非分離性を示すコンクリート組成物と判定して〇印で、モルタルと粗骨材の分離、ブリーディングの何れか一つ以上が発生ものを分離性を示すコンクリート組成物と判定して×印でそれぞれ表す。
【0028】
(ハ)空気連行性テスト
JIS A 1118に記載のまだ固まらないコンクリートの空気量の容積を測定する方法(容積方法)に従って、まだ固まらないコンクリートの空気量を測定する。
(ニ)耐凍害性テスト
ASTM C 666に準じて水中での急速凍結融解試験を行い耐久性指数を算出する。
【0029】
これら測定結果を第2表に示す。
Figure 0003605853
第2表の結果は、本発明のコンクリート組成物(Q)は、非分離性を示すのみならず、凝結を遅延させないで、適度の空気量を保有し、硬化コンクリートに耐凍害性も与えることを示している。
【0030】
これに対して、20重量% の濃度のとき20℃で20cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩(A)を使用した(Q)のコンクリート組成物、及び分離防止剤を使用していない(Q)のコンクリート組成物では、やはり分離性を示した。
分離低減用混和剤として市販のセルロース系水溶性高分子化合物を使用した(Q)のコンクリート組成物では、非分離性を示したが、凝結が著しく遅延し、更に連行空気量も大きく、そして耐凍害性に乏しいことを示している。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、分離性を示すセメント組成物を、容易に非分離性を示すセメント組成物に変換させることができる。この非分離性を示すセメント組成物は、遅延した凝結を示すことはなく、そしてAE剤を併用したときにもその良好な空気連行性が妨げらることがなく、高い耐凍害性を示す。
【0032】
本発明の非分離性セメント組成物は、通常の方法、例えば、従来の生コンクリートプラント、二次製品成形工場の装置、建設現場の装置などを使用して調製することができる。この非分離性セメント組成物は、特に、振動機、突き棒、木づち等による所謂締固めを施さない高流動化コンクリート用に好適である。[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a non-separable cement composition. In particular, this non-separable cement composition is suitable for application as a highly fluidized concrete composition without performing so-called compaction with a vibrator, a stick, a wood stick, or the like.
[0002]
[Prior art]
Heretofore, cement compositions have generally been used in the form of cement paste, mortar, concrete, and the like, and various compounding compositions have been employed.
In particular, in a cement composition to which high fluidity has been imparted, separation of the components often occurs. For example, in a cement paste in which cement and a large amount of water are blended, separation of the blended water and cement is likely to occur. In the case of mortar containing cement, sand and a large amount of water, and concrete containing cement, sand, coarse aggregate and a large amount of water, water is easily separated from other components. The phenomenon that water in an object separates from other components is generally called bleeding.
[0003]
Separation of the compounding water called bleeding is performed by adding a large amount of a normal water reducing agent, an AE water reducing agent, a high-performance water reducing agent, and a high-performance AE water reducing agent added in a large amount to the cement composition in order to improve the fluidity of the cement composition. It may also be generated by a fluidizing agent.
In addition to the bleeding described above, in the concrete mix, the coarse aggregate of the mix component may separate from the remaining mortar. Furthermore, even when the cement composition is poured into water, separation of the components may occur due to water in the environment surrounding the cement composition.
[0004]
Such a cement composition in which the homogeneity of the cement composition is lost and any one of the components is separated is called a cement composition exhibiting separability, and there have been some proposals for improving the cement composition. .
For example, as a method of suppressing such separation, a cement composition exhibiting separability is prepared by adding a hydroxyl group-containing nonionic water-soluble cellulose ether such as hydroxyethylcellulose, hydroxyethylmethylcellulose, or hydroxypropylmethylcellulose to an acrylic polymer such as polyacrylamide. There is known a method for containing the union.
[0005]
JP-A-3-237049 discloses concrete as a non-separable cement composition to which a water-soluble polymer substance such as a cellulosic substance or an acrylic substance and a high-performance AE water reducing agent are added. It is shown that the concrete did not separate during casting in air.
Japanese Patent Publication No. 52-13991 discloses a method for producing a low-viscosity aqueous solution of a water reducing agent to be added to a cement composition. The water reducing agent disclosed in this publication is a melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt in which an aqueous solution adjusted to a concentration of 20% by weight exhibits a viscosity of 5 to 40 cp at a temperature of 20 ° C.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As shown in the above-mentioned Japanese Patent Publication No. 52-13991, a water reducing agent comprising a melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt, which is generally used, has a low viscosity in an aqueous solution, and the cement composition exhibits a separability. Does not give a cement composition exhibiting non-separability.
[0007]
The cement composition to which the above-mentioned hydroxyl group-containing nonionic water-soluble cellulose ether and acrylic polymer are added exhibits remarkably delayed setting, high viscosity and remarkably low fluidity. And the cement composition containing the hydroxyl group-containing nonionic water-soluble cellulose ether and the acrylic polymer as described above does not show good entrainment of air bubbles even when used in combination with the AE agent. A cured product from such a cement composition has insufficient frost damage resistance.
[0008]
The concrete disclosed in the above-mentioned JP-A-3-237049 shows high fluidity by the added high-performance AE water-reducing agent and non-separability by the added cellulosic thickener. A decrease in the initial strength expression occurs. Therefore, in the construction at a low temperature such as in winter, the construction period is delayed, and in the molding of a concrete product, the time from casting of concrete to demolding is extended, and the rotation rate of the formwork is reduced. .
[0009]
The present invention provides a cement composition which shows no delay in setting, shows good entrainment of air bubbles even when an AE agent is used in combination, and shows a non-separable property giving a hardened body having excellent frost damage resistance. What you are trying to do.
[0010]
The non-separable cement composition of the present invention comprises 300 to 600 kg of cement per 1 m 3 , and an aqueous solution adjusted to a concentration of 40% by weight based on this cement exhibits a viscosity of 25 to 45 cp at a temperature of 20 ° C. Melaminesulfonic acid formaldehyde condensate salt 0.1 to 2.5% by weight and an aqueous solution adjusted to a concentration of 20% by weight with respect to the cement exhibiting a viscosity of 50 to 1000 cp at a temperature of 20 ° C. Water, fine aggregate and coarse aggregate so that a slump flow value of 50 to 70 cm is obtained .
[0011]
Examples of the cement used in the cement composition exhibiting separability include those that cause hardening by a hydration reaction, and include, for example, ordinary Portland cement, early-strength Portland cement, ultra-high-strength Portland cement, and moderate heat Portland cement. , Sulfate-resistant Portland cement, blast furnace cement, silica cement, fly ash cement, hydraulic gypsum and the like.
[0012]
The cement composition exhibiting separability may have any form of cement paste, mortar, and concrete. The separability is a property that any one of water, coarse aggregate, and sand is separated from the uniform cement composition to produce a cement composition having a mixing ratio different from the initial mixing ratio. For example, a cement composition having an excessive water-cement ratio such that bleeding occurs immediately after the production of these compositions, when poured into water, or when excessive compaction is performed, separation of sand, aggregate, etc. Cement compositions as may occur.
[0013]
Melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt is dissolved in water to prepare a 20% by weight aqueous solution of melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt, the aqueous solution shows a viscosity of 50 to 1000 cp at a temperature of 20 ° C. Things. Such a melaminesulfonic acid formaldehyde condensate salt can be produced by a known method.
[0014]
Such a melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt is, for example, a melamine in an aqueous solvent in a ratio of 2.5 to 6 mol of formaldehyde and 0.3 to 1.5 mol of sulfite per 1 mol of melamine. After heating formaldehyde and sulfite at a pH of 10 to 13 and a temperature of 60 to 80 ° C. for 20 to 60 minutes, the resulting liquid is mixed with ordinary mineral acids such as hydrochloric acid and sulfuric acid or acids such as amidosulfonic acid. Is added to adjust the pH of the solution to 4 to 6, and then the solution adjusted to this pH is heated to a temperature of 40 to 60 ° C. %, And when the adjusted liquid has a viscosity of 50 to 1000 cp, the heating is stopped to immediately adjust the pH of the liquid to 11%. It was adjusted to 5 to 13.5, and can be prepared by a method of cooling.
[0015]
Such melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salts are not limited to the above-mentioned method, and examples thereof include JP-B-43-21659, JP-B-1-40850, JP-B-61-58082, and JP-B-sho. It can also be produced by the methods described in JP-A-63-37058, JP-B-2-43766, JP-A-3-285851 and the like.
The melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt is added to the cement composition exhibiting separability in an amount of about 0.01 to 5% by weight, preferably 0.1 to 2% by weight, based on the cement in the cement composition exhibiting separability. % Is added.
[0016]
Preferable examples of the non-separable cement composition include 300 to 600 kg of the above cement per 1 m 3 , and 0.1 to 2.5 wt% of melamine sulfonic acid formaldehyde condensation of an ordinary concrete admixture with respect to the cement. 0.1 to 2% by weight of a melamine sulfonate formaldehyde condensate salt having a viscosity of 50 to 1000 cp at a temperature of 20 ° C. with the aqueous solution adjusted to a concentration of 20% by weight. And a mixture of water, fine aggregate and coarse aggregate so as to obtain a slump flow value of 50 to 70 cm.
[0017]
The non-separable cement composition of the present invention may contain other additives as long as the object of the present invention is achieved. Examples of preferable additives include a water reducing agent, an AE agent, an AE water reducing agent, a high performance water reducing agent, a high performance AE water reducing agent and the like conventionally used as a cement admixture.
[0018]
[Action]
When an aqueous solution adjusted to a concentration of 20% by weight is added to a melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt having a viscosity of 50 to 1000 cp at a temperature of 20 ° C. to a cement composition exhibiting separability, the melamine sulfonic acid formaldehyde condensate is added. The salt not only provides a unique performance, that is, a non-separable cement composition, but the non-separable cement composition does not significantly delay the setting time, and has a good property even when used together with the AE agent. It has been found that it gives a hardened cement body that has air entrained foam and has excellent frost damage resistance.
[0019]
However, as a melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt, a cement composition to which a melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt having a viscosity of 50 cp or less as measured at the above concentration and temperature shows sufficient non-separability. Absent. The higher the viscosity is 50 cp or more, the more effective it is to impart non-separability to the cement composition. However, a melaminesulfonic acid formaldehyde condensate salt having a viscosity as high as 1000 cp or more is added to the cement composition. However, the effect has not been improved.
[0020]
Even if the melamine sulfonic acid formaldehyde condensate salt is added to a cement composition exhibiting separability at a ratio of 0.01% by weight or less based on the cement therein, a cement composition exhibiting sufficient non-separability is obtained. Can not be obtained. Even if the amount of the melamine sulfonic acid formaldehyde condensate is increased to 5% by weight or more based on the cement, the effect is not improved for that reason, and it is not efficient for preparing a cement composition.
[0021]
【Example】
Example 1
In this example, aqueous solutions of sodium salts (A 1 ) and (A 2 ) of melaminesulfonic acid formaldehyde condensate were prepared.
473 parts by weight of 40% formalin was charged into a reactor equipped with an aqueous thermometer, a stirrer, and a condenser of (A 1 ), and 120 parts by weight of pure water and 625 parts by weight of 35% sodium acid sulfite were added thereto with stirring. Parts by weight, 265 parts by weight of melamine and 142 parts by weight of a 32% aqueous solution of caustic soda to form a reaction mixture. Then, the reaction mixture was heated to 70 ° C. in 20 minutes with stirring, and then reacted for 30 minutes. After that, it was cooled to 60 ° C.
[0022]
Next, 1400 parts of pure water and about 99 parts by weight of 75% sulfuric acid are added to the reaction mixture to adjust the pH of the reaction mixture to 5 to 6, and the condensation reaction proceeds while maintaining the temperature of the reaction mixture at 60 ° C. I let it. The condensation reaction is adjusted to a concentration of 20% by weight of the reaction mixture, neutralized to a pH of about 12, then cooled to 20 ° C. and stopped when the viscosity of the reaction mixture reaches 200 cp. did. The condensation reaction required about 150 to 300 minutes. Immediately after the completion of the condensation reaction, a 10% aqueous solution of caustic soda was added to the reaction mixture, the pH of the reaction mixture was adjusted to 12, and the aqueous solution of the sodium salt of melaminesulfonic acid formaldehyde condensate (A 1 ) was cooled. Prepared.
[0023]
The aqueous solution of (A 1 ) contained 23% by weight of non-volatile components and exhibited a pH of 12.0. After adjusting the non-volatile content of this aqueous solution to 20% by weight, the viscosity was measured at 20 ° C., and a viscosity of 200 cp was observed.
The suspension of the aqueous condensation reaction of (A 2 ) was stopped by adjusting the concentration of the reaction mixture to 20% by weight, adjusting the pH to about 12 by neutralization, and cooling to 20 ° C. An aqueous solution of a sodium salt (A 2 ) of a melaminesulfonic acid formaldehyde condensate was prepared in the same manner as described above, except that the time was changed to 20 cp.
[0024]
The aqueous solution contained 23% by weight of non-volatiles and had a pH of 12.0. After adjusting the non-volatile content concentration of this aqueous solution to 20% by weight, the viscosity was measured at 20 ° C., and a viscosity of 20 cp was observed.
Example 2
In this example, concrete compositions (Q 1 ) to (Q 4 ) were prepared by blending the unit amounts shown in Table 1 , and the compositions were subjected to (a) a setting test, and (b) a separability. (C) Air entrainment test and (d) Frost resistance test of hardened concrete. (Q 2 ), (Q 3 ) and (Q 4 ) are comparative examples.
[0025]
Prior to the preparation of the concrete composition, as necessary materials, commercially available ordinary bolt land cement (C) having a specific gravity of 3.16, fine aggregate (S) having a specific gravity of 2.6 and a water absorption of 3.1% , A coarse aggregate (G) having a specific gravity of 2.6 and a water absorption of 0.7%, and a commercially available product having a trade name of hi-metroze 90 SH-15000 as a cellulose-based water-soluble polymer compound (M). A commercial product with the trade name of Vinsol as an AE agent, and an Accelate 100 having a viscosity of 25 to 45 cp at 20 ° C at a concentration of 40% by weight as a melamine-based high-performance water reducing agent (SMF). A commercially available product was prepared.
[0026]
In the compounding, a pan-type forced kneading mixer was used, and kneading was performed for 3 minutes.
Figure 0003605853
The test was performed by the following method.
[0027]
(A) Setting test The setting time of concrete is measured according to the concrete setting time test method described in Appendix 1 of JIS A 6204.
(B) Separability According to the naked eye observation of five experts in the technical field who have been engaged in the production of the test concrete composition for more than 10 years, both the separation of the mortar and the coarse aggregate and the bleeding have occurred in the concrete composition. The concrete composition which is determined to be non-separable is determined as a non-separable concrete composition and is marked with a mark 分離, the separation of the mortar and coarse aggregate, and the concrete composition which exhibits separability of one or more of bleeding and bleeding. Judged and represented by x mark.
[0028]
(C) Air entrainment test In accordance with the method for measuring the volume of the air volume of the unconsolidated concrete described in JIS A 1118 (volume method), the air volume of the unconsolidated concrete is measured.
(D) Frost damage test A quick freeze-thaw test in water is performed in accordance with ASTM C666 to calculate a durability index.
[0029]
Table 2 shows the measurement results.
Figure 0003605853
The results in Table 2 show that the concrete composition (Q 1 ) of the present invention not only exhibits non-separability, but also has an appropriate amount of air without delaying the setting, and imparts frost resistance to hardened concrete. It is shown that.
[0030]
On the other hand, a concrete composition (Q 2 ) using a sodium salt (A 2 ) of a melamine sulfonic acid formaldehyde condensate having a viscosity of 20 cp at 20 ° C. at a concentration of 20% by weight, and a separation preventing agent were used. The concrete composition not used (Q 3 ) also showed separability.
The concrete composition (Q 4 ) using a commercially available cellulosic water-soluble polymer compound as an admixture for separation reduction showed non-separability, but the setting was significantly delayed, and the amount of entrained air was large. This indicates that the frost resistance is poor.
[0031]
【The invention's effect】
According to the present invention, a cement composition exhibiting separability can be easily converted to a cement composition exhibiting non-separability. This non-separable cement composition does not show delayed setting and does not hinder its good air entrainment when combined with an AE agent and shows high frost resistance.
[0032]
The non-separable cement composition of the present invention can be prepared by a conventional method, for example, using a conventional ready-mixed concrete plant, an apparatus for a secondary product molding plant, an apparatus for a construction site, or the like. This non-separable cement composition is particularly suitable for highly fluidized concrete that is not subjected to so-called compaction by a vibrator, a ram, a wood stick or the like.

Claims (1)

1m 当たり、セメントを300〜600kg、このセメントに対し40重量%の濃度に調整された水溶液が20℃の温度で25〜45cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩0.1〜2.5重量%、及びこのセメントに対し20重量%の濃度に調整された水溶液が20℃の温度で50〜1000cpの粘度を示すメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩0.01〜5重量%を配合し、且つ50〜70cmのスランプフロー値が得られるように水、細骨材及び粗骨材を配合したことを特徴とする非分離性セメント組成物。 An aqueous solution adjusted to a concentration of 300 to 600 kg of cement per 1 m 3 , and a concentration of 40% by weight based on the cement, has a viscosity of 25 to 45 cp at a temperature of 20 ° C and a melaminesulfonic acid formaldehyde condensate salt of 0.1 to 2. 5% by weight, and 0.01 to 5% by weight of a melamine sulfonate formaldehyde condensate salt having a viscosity of 50 to 1000 cp at a temperature of 20 ° C. A non-separable cement composition containing water, fine aggregate and coarse aggregate so as to obtain a slump flow value of 50 to 70 cm .
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