JP3605514B2 - 円筒形電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばアルカリ乾電池などの円筒形電池に関するもので、さらに詳しくは、円筒状の電池ケースの開口部を封口するためにかしめ加工した折曲かしめ部の外側に絶縁リングを配した円筒形電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
円筒形のアルカリ電池、例えばアルカリ乾電池は、電解液として、低温でもイオン伝導性の大きい高濃度のカ性カリ水溶液などの強アルカリ液を用いることにより、負荷に強く、低温特性が良好である特性を得ており、これにより、特に、モータ駆動などのパワーを要する機器に賞用されている。その反面、電解液として用いる強アルカリ液は、浸透性に富むため、僅かな隙間でも浸透していく所謂クリーピングによる漏液を起こし易い。そのため、アルカリ乾電池では密封性の高い封口構造を有しており、以下に説明する。
【0003】
図4は、従来のアルカリ乾電池の封口構造を示す半裁縦断面図で、同図において、有底円筒状の電池ケース(正極)1の開口部には、棒状の負極集電子2を挿入孔3aに圧入固定させた樹脂製封口体(ガスケット)3が挿入されており、負極集電子2の頭部の電極部2aには、負極端子板4の中央部が溶接により電気的接続状態に連結されている。電池ケース1の底部開口端を内方へ折り曲げてかしめ加工することにより形成される折曲かしめ部1aは、樹脂製封口体3に形成される折り返し部3bを負極端子板4に強く押圧して、電池ケース1の開口部を密封状態に封口する。
【0004】
ところで、例えば複数個のアルカリ乾電池を直列接続して使用する機器では、そのアルカリ乾電池のうちの1個が誤って逆極性に接続された場合に、逆極性に接続された電池が隣接する電池により充電されて、その電池の内部に強いガス発生反応が生じる。このアルカリ乾電池は、上述のように密封性の高い封口構造を有しているために電池内圧が上昇していき、電池内圧が一定圧力以上に高まると、封口体3の防爆用薄肉部3cが破断して、電池ケース1内のガスが薄肉部3cの破断により生じた孔から負極端子板4のガス排出孔4aを通じて外部に放出される。これにより、封口構造が有する耐圧以上に電池内圧が上昇することによる電池の破裂を未然に防止するようになっている。
【0005】
ところで、上述の封口体3の薄肉部3cと負極端子板4のガス排出孔4aとによる防爆構造だけでは、電池の破裂を未然に防止できるが、強アルカリ性の電解液がガスと共にガス排出孔4aから噴出して広範囲に飛散し、この電解液が付着することによって使用機器が損傷したりするのを防止できない。そこで、従来では、図4に示すように、ガス排出孔4aから電解液が外部に噴出するのを防止するための絶縁リング7を、ガス排出孔4aを遮蔽できる位置に配置して、電池ケース1の開口部をかしめ加工した折曲かしめ部1aの外側に当接させている。また、電池ケース1の外側周面に貼着されたのちに熱収縮されて電池ケース1を被覆するよう設けられた外装ラベル8は、その開口周端を内方に折り曲げて絶縁リング7の外側面に貼着されており、絶縁リング7は、外装ラベル8の折り曲げ部8aで被覆されて保持されている。
【0006】
また、前記絶縁リング7は、電解液の噴出防止の他に、正極である電池ケース1と負極端子板4とが電気的に短絡されるのを防止する機能を兼ね備えている。
【0007】
すなわち、上述のように熱収縮性の外装ラベル8で被覆されたタイプの電池では、電池の輸送中での摩擦や落下が発生した際、或いは使用機器の電池収納ボックスへの出し入れの際に、外装ラベル8の開口端の折り曲げ部8aに、剥がれ、切れ或いは破断などが生じることがある。このような場合、上記の絶縁リング7が設けられていないと、外装ラベル8の折り曲げ部8aの破断などにより剥き出しとなった電池ケース1の折曲かしめ部1aと負極端子板4とが、電池の装填時や取り出し時に使用機器のコイルばねからなる負極端子が共に接触して、この負極端子を通じ電気的に接続されてしまうおそれがある。このように電池の正負間に短絡が発生すると、電池の高温化や漏液を招くことになる。そこで、電池ケース1の折曲かしめ部1aの外側面を絶縁リング7で遮蔽してしまうことにより、外装ラベル8の折り曲げ部8aに破断などが生じても、上述のような電池の正負間の短絡発生を未然に防止できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、絶縁リング7は、外装ラベル8の内径つまり電池ケース1の外径と略等しい外径を有しているとともに、外側面に被覆するよう重ね合わされた外装ラベル8の折り曲げ部8aによる粘着と熱収縮のみで保持された構成になっている。そのため、例えば、図4に示すように、電池が傾いた姿勢で落下してその角部が何らかの物体9に衝突したような場合、絶縁リング7は、強い衝撃力を直接的に受けて電池の幅方向へずれてしまい、外装ラベル8を突き破って電池から脱落するおそれがある。
【0009】
また、絶縁リング7は、外装ラベル8における折り曲げ部8aの形成前の開口部に圧入手段で固定する目的で、上述のように外装ラベル8の内径に略等しい外径を有する形状になっているから、外装ラベル8の開口部への圧入工程が困難となる。例えば、絶縁リング7を外装ラベル8の開口部へ挿入する過程において、絶縁リング7が外装ラベル8に接して片寄った状態で挿入されたり、絶縁リング7が外装ラベル8を上から押さえて変形させて外観不良を発生するなどの不具合が多発して、歩留りを低下させている。
【0010】
これとは別に、絶縁リング7を接着剤で電池ケース1の折曲かしめ部1aに固定することにより、強い衝撃力を受けた場合にも絶縁リング7が脱落するのを防止する技術が提案されている。しかし、この電池は、高価な接着剤の使用によって材料コストが高くなるのに加えて、電池ケース1における僅かな面積の折曲かしめ部1aへの接着剤の塗布工程を有することから、生産性が低下して製造コストも増大するので、かなりのコスト高となる。しかも、接着剤は、電池ケース1の折曲かしめ部1a以外の箇所にも付着するおそれがあり、例えば、接着剤が負極端子板4に付着した場合には、負極端子板4と使用機器の負極端子との間で接触不良が発生するおそれがあり、電池の品質低下を招く。したがって、このような電池は実用化し難い。
【0011】
そこで本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、接着剤を用いることなく絶縁リングを保持しながらも、電池の角部に強い衝撃力を受けた場合にも絶縁リングを脱落することなく確実に保持できる円筒形電池を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、円筒状の電池ケースにおける開口部を内方へ折り曲げてかしめ加工した折曲かしめ部が、絶縁性の封口体の折り返し部を介在して負極端子板に押圧されることにより、前記開口部が密閉に封口され、前記折曲かしめ部の外面に当接された絶縁リングが、前記電池ケースの外周面を被覆する外装ラベルの開口端の内方への折り曲げ部の被覆により保持された円筒形電池において、前記絶縁リングの外径が前記電池ケースの外径よりも小さく設定されて、前記絶縁リングの外周端および前記電池ケースの外面に共通に接する接線と電池の軸心とがなす角度が、30°以上になるよう設定されている。
【0013】
この円筒形電池では、鉛直線に対する軸心の角度が30°以下の範囲内の傾斜状態で自然落下して水平な物体に衝突した場合、絶縁リングの受ける衝撃力が、電池の軸心方向つまり絶縁リングの厚み方向への成分が殆どであって、電池の幅方向つまり絶縁リングの径方向への成分が僅かである。一方、鉛直線に対する軸心の角度が30°以上で90°以下の傾斜状態で落下して水平な物体に衝突した場合には、電池ケースの外周面が最初に物体に衝突して、絶縁リングには大きな衝撃力が加わらない。そのため、絶縁リングは、接着剤を用いることなく、外装ラベルによる粘着と熱収縮のみによって保持する構成としても、電池の幅方向へずれるような大きな衝撃力が加わらない構造になっていることから、外装ラベルを突き破って電池から脱落するおそれが全くない。
【0014】
また、この電池では、絶縁リングの外径が電池ケースの外径つまり外装ラベルの内径よりも小さく設定されているので、製造に際して、絶縁リングを外装ラベルの開口部に挿入して電池ケースの折曲かしめ部に接触させる取付工程を容易、且つ迅速に行えるとともに、挿入される絶縁リングによって外装ラベルの開口部が変形されて外観不良が生じることがない。
【0015】
上記発明において、負極端子板の外方側の端子面が、外装ラベルの折り曲げ部の外面よりも内方に凹んでいる構成とすることができる。これにより、複数個の電池を直列接続して使用する機器において、誤って逆極性の配置で電池収納ボックスにセットされた場合、隣接する2個の電池の各々の外装ラベルの折り曲げ部が互いに接触し、各々の負極端子板の各端子面は接触できないことから電気的に導通状態とならない。したがって、逆極性に接続された電池は、隣接する電池により充電されることがないから、逆接続状態で長時間放置されても、防爆機構が作動して電解液が電池ケースの外部に漏れ出ることがなく、電池の所期の寿命を確保できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る円筒形電池を示す半裁縦断面図で、同図において、図4と同一若しくは同等のものには同一の符号を付してあり、この円筒形電池は以下のような構成になっている。すなわち、有頭円筒状の電池ケース1は、その上端面に正極端子10が突設され、外側周面が貼着および熱収縮の手段により固着された熱収縮性の外装ラベル8で被覆されている。この電池ケース1内には、二酸化マンガンと導電材として添加された黒鉛とにより円筒状に成型した正極合剤11が挿入されている。この正極合剤11の内側には、水酸化カリウムを溶解させたアルカリ性電解液にゲル化剤と共に亜鉛合金粉末を均一分散させたゲル状亜鉛負極12が、セパレータ13を介在して注入されている。
【0017】
また、電池ケース1の底部である開口部は、真鍮からなる棒状の負極集電子2を挿通孔3aに圧入させた樹脂製封口体3が挿入されて閉塞されている。さらに、負極集電子2には、これの頭部の電極部2aに溶接して電気的接続状態で負極端子板4が固着されている。そして、電池ケース1の底部開口端が内方へ折り曲げてかしめ加工されることにより、その折曲かしめ部1aで樹脂製封口体3に形成された折り返し部3bが負極端子板4に強く押圧され、電池ケース1の開口部が密封状態に封口されている。
【0018】
さらに、絶縁リング14は、その内孔に負極端子板4を挿入させた配置で電池ケース1の折曲かしめ部1aの外側面に当接され、外装ラベル8の開口端が内方に折り曲げられてなる折り曲げ部8aが絶縁リング14の外側面に貼着され、そののちに熱収縮された折り曲げ部8aによって絶縁リング14が固定されている。すなわち、絶縁リング14は、接着剤を用いずに、熱収縮性の外装ラベル8による粘着と熱収縮のみによって保持されている。
【0019】
図2は上記実施の形態の電池の説明図を示し、絶縁リング14の外径rは、電池ケース1の外径つまり外装ラベル8の内径Rよりも小さく、且つ同図に破線で示す絶縁リング14の外周端と電池ケース1の折曲かしめ部1aの外面とに共通に接する接線と、電池の軸心(電池の軸方向の直線)とがなす角度θ、つまり電池の軸心に対する前記接線の仰角θが30°以上になるよう設定されている。
【0020】
この電池では、負極端子板4が下方を向いた状態で、且つ鉛直線に対する軸心の角度が30°以下の範囲内の傾斜状態で自然落下して水平な物体に衝突した場合、上記角度が0°の場合を除いて絶縁リング14の外周端面の角部が最初に物体に衝突するが、このときの上記角度θ、つまり絶縁リング14の径方向と水平な衝突面との角度θが30°以下と小さいことから、絶縁リング14が受ける衝撃力は、電池の軸心方向つまり絶縁リング14の厚み方向への成分が殆どであって、電池の幅方向つまり絶縁リング14の径方向への成分は僅かである。そのため、絶縁リング14は、外装ラベル8による粘着と熱収縮のみによって保持されているだけであるにも拘わらず、電池の幅方向へずれるような大きな衝撃力が加わらないことから、外装ラベル8を突き破って電池から脱落するおそれが全くない。
【0021】
一方、負極端子板4が下方を向いた状態で、且つ鉛直線に対する軸心の角度が30°以上で90°以下の傾斜状態で電池が自然落下して水平な物体に衝突した場合には、電池ケース1の外周面が最初に物体に衝突して、絶縁リング14には大きな衝撃力が加わらない。したがって、絶縁リング14は、やはり電池の幅方向へずれるような衝撃力が加わらないことから、外装ラベル8を突き破って電池から脱落するおそれが全くない。すなわち、上記電池は、絶縁リング14が、接着剤を用いることなく、外装ラベル8による粘着と熱収縮のみによって保持されているにも拘わらず、いかなる姿勢で落下して物体に衝突した場合においても、絶縁リング14に外装ラベル8を突き破って脱落するような大きな衝撃力が加わることのない構造になっている。
【0022】
また、この電池では、絶縁リング14の外径rが電池ケース1の外径つまり外装ラベル8の内径よりも小さく設定されているので、製造に際して、絶縁リング14を外装ラベル8の開口部に挿入して電池ケース1の折曲かしめ部1aに接触させる取付工程を容易、且つ迅速に行えるとともに、挿入される絶縁リング14によって外装ラベル8の開口部に変形されて外観不良が生じることがない。
【0023】
上述の効果を確認するために、以下のような試験を行った。本発明に係るテスト用の電池として、図2に示す角度θつまり絶縁リング14の外周端と電池ケース1の折曲かしめ部1aの外面とに共に接する接線と、電池の軸心とのなす角度がそれぞれ0°、10°、20°、30°、45°となるような外径の異なる5種類の絶縁リング14を用いて、これら各絶縁リング14を、接着剤を用いずに、いずれも外装ラベル8による粘着と熱収縮のみにより固定した5種類の電池をそれぞれ100個ずつ作製した。なお、絶縁リング14の外装ラベル8の開口部への挿入は、この作業用に開発した自動挿入機を用いて行った。この各電池について、絶縁リング14の挿入時の接触に起因する外装ラベル8の開口部の折れ込みなどの変形発生による外観不良の発生を調べたところ、角度θが0°の電池は100個中の100個、 角度θが30°の電池は100個中の390個にそれぞれ外観不良が発生したが、角度θが20°以上の各電池には、いずれも100個中に外観不良が全く発生しなかった。
【0024】
また、図3に示すように、水平な設置床面17に対する角度αを任意に可変設定できる角度調整板18を用いて落下試験を行った。すなわち、角度調整板18の上記角度αを、0〜90°の範囲、具体的には0°、30°、45°、60°、90°に順次設定して、各角度に設定する毎に、上述の5種類の各電池Baを、その軸心が鉛直線に一致する姿勢を保持しながら設置床面17から一定の高さH、例えば1mの高さHから角度調整板18上に自然落下させて、落下後の電池Baにおける絶縁リング14の脱落の有無を確認した。
【0025】
その結果、絶縁リング14の外周端と電池ケース1の折曲かしめ部1aの外面とに共に接する接線と電池Baの軸心とのなす角度θが10°の電池Baを、上記角度αを45°および60°に設定した角度調整板18上に落下させた場合と、上記角度θが20°の電池Baを、上記角度αを45°に設定した角度調整板18上に落下させた場合とに、絶縁リング14が脱落する不具合の発生が認められた。ところが、上記角度θが30°以上の各電池Baでは、上記角度αに拘わらず、絶縁リング14の脱落発生が一切認められなかった。
【0026】
したがって、この試験結果から、上記実施の形態の電池は、絶縁リング14の外径rを、絶縁リング14の外周端と電池ケース1の折曲かしめ部1aの外面とに共に接する接線と電池の軸心とがなす角度θが30°以上になるよう設定しているので、いかなる姿勢で落下して物体に衝突した場合においても絶縁リング14が外装ラベル8を突き破って脱落することがなく、また、角度θが20°以上であることから、製造に際しての絶縁リング14の挿入動作に起因する外装ラベル8の開口部の折れ込みなどの変形による外観不良が全く発生しないことが判明した。
【0027】
また、この実施の形態の電池では、図1に示すように、負極端子板4の外側の端子面4bが、外装ラベル8における絶縁リング14の外面に貼着した折り曲げ部8aの外表面よりも僅かに凹んだ構成になっており、端子面4bの折り曲げ部8aの外表面に対する凹み深さdは、約1mm程度の極めて小さな値に設定されている。
【0028】
この電池は、複数個の電池を直列接続して使用する機器において、図1に2点鎖線で示す隣接する電池に対し誤って逆極性の配置で電池収納ボックスにセットされた場合、両電池の互いに対面する各々の負極側における外装ラベル8の折り曲げ部8aが互いに接触し、各々の負極端子板4の各端子面4bは、凹み深さdの2倍の間隙を存して対向して、接触できないことから電気的に導通状態とならない。したがって、逆極性に接続された電池は、隣接する電池により充電されることがないから、逆接続状態で長時間放置されても、封口体3の薄肉部3cなどからなる防爆機構が作動して電解液が絶縁リング14と負極端子板4との隙間から電池ケース1の外部に漏れ出るといった事態が生じることがなく、電池の所期の寿命を確保できる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明の円筒形電池によれば、絶縁リングの外径が電池ケースの外径よりも小さく設定されて、絶縁リングの外周端および電池ケースの外面に共通に接する接線と電池の軸心とがなす角度が、30°以上になるよう設定した構成としたので、鉛直線に対する軸心の角度が30°以下の範囲内の傾斜状態で落下して水平な物体に衝突した場合、絶縁リングの受ける衝撃力は、電池の軸心方向つまり絶縁リングの厚み方向への成分が殆どであって、電池の幅方向つまり絶縁リングの径方向への成分が僅かであり、一方、鉛直線に対する軸心の角度が30°以上で90°以下の傾斜状態で落下して水平な物体に衝突した場合には、電池ケースの外周面が最初に物体に衝突して、絶縁リングには大きな衝撃力が加わらない。そのため、絶縁リングは、接着剤を用いることなく、外装ラベルによる粘着と熱収縮のみによって保持する構成としても、電池の幅方向へずれるような大きな衝撃力が加わらない構造になっていることから、外装ラベルを突き破って電池から脱落するおそれが全くない。
【0030】
しかも、絶縁リングの外径が電池ケースの外径つまり外装ラベルの内径よりも小さく設定されているので、製造に際して、絶縁リングを外装ラベルの開口部に挿入して電池ケースの折曲かしめ部に接触させる取付工程を容易、且つ迅速に行えるとともに、挿入される絶縁リングによって外装ラベルの開口部が変形されて外観不良が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る円筒形電池を示す半裁縦断面図。
【図2】同上円筒形電池の説明図。
【図3】同上円筒形電池の試験装置の説明図。
【図4】従来の円筒形電池の封口部分の半裁縦断面図。
【符号の説明】
1 電池ケース
1a 折曲かしめ部
3 封口体
3b 折り返し部
4 負極端子板
4b 端子面
8 外装ラベル
8a 折り曲げ部
14 絶縁リング
r 絶縁リングの外径
R 外装ケースの内径
θ 角度
Claims (2)
- 円筒状の電池ケースにおける開口部を内方へ折り曲げてかしめ加工した折曲かしめ部が、絶縁性の封口体の折り返し部を介在して負極端子板に押圧されることにより、前記開口部が密閉に封口され、前記折曲かしめ部の外面に当接された絶縁リングが、前記電池ケースの外周面を被覆する外装ラベルの開口端の内方への折り曲げ部の被覆により保持された円筒形電池において、
前記絶縁リングの外径が前記電池ケースの外径よりも小さく設定されて、前記絶縁リングの外周端および前記電池ケースの外面に共通に接する接線と電池の軸心とがなす角度が、30°以上になるよう設定されている円筒形電池。 - 負極端子板の外方側の端子面が、外装ラベルの折り曲げ部の外面よりも内方に凹んでいる請求項1に記載の円筒形電池。
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JP2000048782A JP2000048782A (ja) | 2000-02-18 |
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Family Applications (1)
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JP21517498A Expired - Lifetime JP3605514B2 (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 円筒形電池 |
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-
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- 1998-07-30 JP JP21517498A patent/JP3605514B2/ja not_active Expired - Lifetime
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