JP3603288B2 - 動作制御装置および方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は動作制御装置および方法に関し、特に所定のアイコンが選択されたとき、直ちに対応する命令を実行することができるようにした動作制御装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、コンピュータを中心とする電子機器において、使用者とのマン・マシンインタフェースの改善が施され、各種のコマンドがアイコン化され、モニタに表示されるようになってきた。使用者は、所定のアイコンを選択することで、電子機器に対して、そのアイコンに対応する命令を入力する。従って、使用者は、単にアイコンを選択するだけの操作を行うだけでよく、複数の文字からなるコマンドをキーボードなどより入力する必要がなく、初心者でも簡単にAV機器を制御することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシステムにおいては、所定の動作を指令するとき、複数のアイコンのうち、所定のアイコン上にカーソルを移動する操作を行い、カーソルが所望のアイコン上に位置した状態において、選択を確定する操作を、さらに行う必要があった。
【0004】
従って、少なくとも2回の操作を行わなければならず、操作性が悪い課題があった。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、操作性を改善するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の動作制御装置は、移動手段によりカーソルが所定のアイコン上に移動した場合、カーソルが位置するアイコンに対応する命令が第1の命令であるとき、選択操作手段による選択操作を待たずに命令を実行し、カーソルが位置するアイコンに対応する命令が第2の命令であるとき、選択操作手段による選択操作を待って命令を実行する実行手段を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項7に記載の動作制御方法は、カーソルがアイコン上に移動された場合、対応する命令が第1の命令であるとき、さらにカーソルが位置するアイコンを選択するための選択操作が行われるのを待たずに命令を実行し、対応する命令が第2の命令であるとき、さらに選択操作が行われるのを待って命令を実行することを特徴とする。
【0008】
【作用】
請求項1に記載の動作制御装置においては、移動手段によりカーソルがアイコン上に移動した場合、実行手段は、カーソルが位置するアイコンに対応する命令が第1の命令であるとき、選択操作手段による選択操作を待たずに命令を実行し、カーソルが位置するアイコンに対応する命令が第2の命令であるとき、選択操作手段による選択操作を待って、命令を実行する。
【0009】
請求項7に記載の動作制御方法においては、カーソルがアイコン上に移動された場合、対応する命令が第1の命令であるとき、さらにカーソルが位置するアイコンを選択するための選択操作が行われるのを待たずに命令が実行され、対応する命令が第2の命令であるとき、さらに選択操作が行われるのを待って、命令が実行される。
【0010】
【実施例】
図1は、本発明を適用した電子番組ガイドを伝送する送信装置の構成例を表している。この送信装置は、スイッチャ301を備え、このスイッチャ301には、CNN、GAORA、朝日、STAR、TRY、MTV、スーパー、スポ、BBC、CSNI、グリーンなどの各放送局から供給されるビデオデータとオーディオデータがデジタルデータとして入力される。あるいはまた、このスイッチャ301には、図示せぬデジタルビデオテープレコーダ(DVTR)より再生されたデジタルビデオ信号とオーディオ信号が入力されるようになされている。スイッチャ301は、番組送出制御装置308に制御され、入力されたビデオ信号とオーディオ信号のうち、所定の複数のチャンネル(但し、この場合、ビデオ信号とオーディオ信号を1つのチャンネルとして数えている)を選択し、プロモーションチャンネル生成装置302に出力する。
【0011】
さらにまた、スイッチャ301は、入力された信号から所定の、5個の放送チャンネルを選択し、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1に出力する。同様に、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−2乃至303−7にも、所定の5チャンネル分の信号を選択し、出力する。
【0012】
プロモーションチャンネル生成装置302は、入力された複数の放送チャンネルの信号のうち、例えば16放送チャンネル分の信号を1つの画面の信号(1画面を16分割したマルチ画面の各子画面に16放送チャンネル分の各画像を縮小して配置した信号)に変換すると共に、他の16放送チャンネル分の信号を他の1つの画面の信号(1画面を16分割したマルチ画面の各子画面に16放送チャンネル分の各画像を縮小して配置した信号)に変換する処理を行う。さらにまた、別の2つのチャンネルの信号を、それぞれ独立に処理する。そして、合計4放送チャンネル分の信号とする。
【0013】
また、このプロモーションチャンネル生成装置302には、EPGデータ生成装置309が番組送出制御装置308の制御の下に発生した伝送すべきアイコン、ステーションロゴ、カテゴリロゴなどのビットマップデータが入力されている。プロモーションチャンネル生成装置302は、このビットマップデータをスイッチャ301より入力される各子画面のビデオ信号に重畳する。
【0014】
プロモーションチャンネル生成装置302は、処理したデータを、マルチプレクサ(MUX)304−1に出力する。なお、このプロモーションチャンネル生成装置302の詳細については、図2を参照して後述する。
【0015】
MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1乃至303−7は、スイッチャ301より入力された、それぞれ5放送チャンネル分ずつのビデオ信号とオーディオ信号をエンコードできるように、5チャンネル分の(5台の)MPEGビデオ/オーディオエンコーダを内蔵している。MPEGビデオ/オーディオエンコーダ303−1乃至303−7は、入力されたビデオデータとオーディオデータをエンコードし、対応するマルチプレクサ304−2乃至304−8に出力する。
【0016】
また、これらのマルチプレクサ304−2乃至304−8には、EPGデータ生成装置309により生成された第1のEPGデータ(EPG1)が供給されている。このEPG1は、比較的短い期間のEPGデータを含んでいる。また、マルチプレクサ304−1には、この他、EPG1のEPGデータと、それより後の期間のEPGデータを含む第2のEPGデータ(EPG2)が供給されている。
【0017】
マルチプレクサ304−2乃至304−8とマルチプレクサ304−1は、これらのEPG1またはEPG2を、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1乃至303−7、あるいはプロモーションチャンネル生成装置302より入力されるビデオデータおよびオーディオデータと多重化し、デジタル変調回路305−2乃至305−8またはデジタル変調回路305−1に出力する。デジタル変調回路305−1乃至305−8は、入力されたデジタルデータを所定の方式(例えばQPSK方式)でデジタル変調する。これらのデジタル変調回路305−1乃至305−8の出力が、それぞれ衛星のトランスポンダ(図示せず)に対応して割り当てられる。
【0018】
合成回路306は、デジタル変調回路305−1乃至305−8の出力を合成し、アンテナ307を介して衛星に向けて伝送する。
【0019】
図2は、プロモーションチャンネル生成装置302の構成例を表している。スイッチャ301より供給された16放送チャンネル分のデータは、マルチ画面生成装置331−1に入力され、16放送チャンネルの画面が、16分割された1枚の画面(マルチ画面)の子画面になるように変換される。従って、マルチ画面生成装置331−1より出力されるデータは、1放送チャンネル分のデータとなる。
【0020】
マルチ画面生成装置331−1より出力されたデータは、スーパーインポーザ333−1に入力され、EPGデータ生成装置309より供給されたアイコン等のビットマップデータが各子画面毎に重畳される。そして、スーパーインポーザ333−1より出力されたデータが、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1に入力され、エンコードされるようになされている。
【0021】
同様に、スイッチャ301より出力された他の16放送チャンネル分のデータが、マルチ画面生成装置331−2により1放送チャンネル分のマルチ画面とされ、スーパーインポーザ333−2に入力される。スーパーインポーザ333−2は、このデータにEPGデータ生成装置309より供給されたデータをスーパーインポーズし、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−2に出力している。
【0022】
一方、スイッチャ301より出力された他の1つの放送チャンネルのデータは、単独画面生成装置332−1により、単独の画面として処理される。そして、その出力は、スーパーインポーザ333−3に入力され、EPGデータ生成装置309より供給されたデータが、スーパーインポーズされる。そして、スーパーインポーザ333−3の出力が、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−3に出力されている。
【0023】
同様に、スイッチャ301より出力された、残りの1放送チャンネル分のデータは、単独画面生成装置332−2により単独で処理された後、スーパーインポーザ333−4に入力され、EPGデータ生成装置309より入力されたデータがスーパーインポーズされる。スーパーインポーザ333−4より出力されたデータは、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−4に入力され、エンコードされるようになされている。
【0024】
なお、オーディオデータはマルチ画面生成装置331−1,331−2に16チャンネル分取り込まれるが、これはMPEGビデオ/オーディオエンコーダ334−1,334−2において、すべてエンコードされる。また、単独画面生成装置332−1,332−2に取り込まれた1チャンネル分ずつのオーディオデータは、MPEGビデオ/オーディオエンコーダ334−3,334−4でそれぞれエンコードされる。
【0025】
MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1乃至334−4より出力されたデータは、マルチプレクサ335により多重化され、マルチプレクサ304−1に出力されるようになされている。
【0026】
このようにして、衛星を介して、各家庭に配置された受信装置(後述するIRD)に向けて行われるデジタルビデオ放送の欧州規格が、欧州の放送事業者やメーカなどを中心に約150社が参加するプロジェクトDVB(Digital Video Broadcasting)によりまとめられたが、受信側においては、この規格に準じて、このようにして伝送されるEPGデータから電子番組ガイドの画面を生成し、モニタ装置に表示させることができる。
【0027】
図3乃至図5は、このようにして表示される電子番組ガイドの表示例を表している。
【0028】
図3は、全チャンネルの電子番組ガイド(全体番組表)を表しており、縦軸に放送局名が、横軸に時刻が表されており、その2つの軸で規定される位置に、その放送局で、その時刻に放送される番組のタイトルが表示されている。
【0029】
また、図4は、1つの放送局の電子番組ガイド(チャンネル番組表)の表示例を表している。この例においては、上から下に、その放送チャンネルで放送されている番組のタイトルと放送開始時刻が表示されている。
【0030】
図3に示す全体番組表と、図4に示すチャンネル番組表は、所望の番組を選択するのに最低限必要な情報(番組概略説明)である。これに対して、図5に示すように、所定の番組(あるいは、所定の放送局(放送チャンネル))の内容を解説する情報(番組詳細説明)は、番組を選択するのに、必ずしも必要としない情報であるが、番組を選択する上において、参考となる。そこで、この番組詳細説明も、EPGデータとして伝送される。
【0031】
この番組表(番組概略説明)と番組内容(番組詳細説明)の両方を、長時間分、各トランスポンダから伝送するようにすると、その分だけ、本来伝送すべきビデオデータとオーディオデータの伝送レートが悪化してしまうことになる。そこで、通常の番組のデータを伝送する伝送チャンネルの各トランスポンダ(マルチプレクサ304−2乃至304−8)には、EPGデータ生成装置309より、EPG1として、図6(A)に示すように、最大80放送チャンネル分(1トランスポンダにつき、10放送チャンネル分とし、1個の衛星には、8個のトランスポンダを割り当てるとすると、80放送チャンネルとなる。但し、図1の実施例の場合、39(=5×7+4)放送チャンネル分とされている)の24時間分の番組表データと、80チャンネル分(39チャンネル分)の現在(その時刻において)放送されている番組、およびその次の番組に関する番組内容データを伝送するようにする。
【0032】
これにより、各トランスポンダにおいて、本来伝送すべきビデオ信号とオーディオデータの伝送レートが悪化することを防止する。
【0033】
一方、プロモーションチャンネル生成装置302の伝送チャンネル(デジタル変調回路305−1に対応する伝送チャンネル)は、そのとき、他の伝送チャンネル(デジタル変調回路305−2乃至305−8に対応する伝送チャンネル)において放送されている番組の紹介、放送の受信を奨励する番組、番組提供者の宣伝といったプロモーション的な番組を主に(優先的に)伝送するためのチャンネルとされている。このプロモーションチャンネルの情報を伝送するトランスポンダ(以下、ガイドトランスポンダと称する)は、他の通常のトランスポンダと異なり、通常の番組は伝送したとしても、その数は少ないので、番組表データと番組内容データをより多く伝送することが可能である。そこで、このプロモーションチャンネルでは、EPGデータ生成装置309より、EPG2として、図6(B)に示すように、より長時間の番組表データと番組内容データを伝送するようにする。この実施例においては、番組表データは、150時間分のデータとされ、番組内容データは、70時間分のデータとされている。
【0034】
このため、図7に示すように、ガイドトランスポンダ(トランスポンダ1)においては、80チャンネルの各チャンネルの150時間分の番組表データと、80チャンネルの70時間分の番組内容データが伝送される。
【0035】
これに対して、通常のトランスポンダ(トランスポンダ2乃至トランスポンダ8)においては、80チャンネルの24時間分の番組表データと、現在の番組と次の番組までの80チャンネル分の番組内容データとが伝送される。
【0036】
次に、図1と図2に示した実施例の動作について説明する。スイッチャ301は、番組送出制御装置308に制御され、プロモーション用として放送すべき最大34チャンネル分の信号を選択し、プロモーションチャンネル生成装置302に出力する。
【0037】
プロモーションチャンネル生成装置302においては、マルチ画面とすべき16チャンネル分の信号が、マルチ画面生成装置331−1に入力され、1枚の画面を16分割して生成された各子画面の画像に変換される。図8は、このマルチ画面の表示例を表している。この表示例においては、15放送チャンネルの画面が子画面としてマルチ画面に配置されている。
【0038】
一方、EPGデータ生成装置309は、各子画面に重畳して表示するデータを出力する。このデータは、図8の表示例においては、各子画面に表示されている放送局の名称(あるいはロゴ)とされている(例えば図8におけるCNN,GAORAなどのステーションロゴ)。
【0039】
なお、これらのロゴデータをOSDデータとして、後述するIRD側において生成する場合には、送信側から伝送する必要がない。
【0040】
スーパーインポーザ333−1は、マルチ画面生成装置331−1より入力されたマルチ画面の各子画面に対してこれらのロゴデータをスーパーインポーズした後、そのデータをMPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1に出力する。MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1は、入力されたデータをMPEG2方式に従ってエンコードし、出力する。
【0041】
同様の処理が、マルチ画面生成装置331−2、スーパーインポーザ333−2、およびMPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−2においても行われる。従って、この実施例においては、マルチ画面のプロモーションチャンネルが2個生成されることになる。
【0042】
一方、スイッチャ301より出力された1つのチャンネルのデータは、単独画面生成装置332−1において、所定の処理が施された後、スーパーインポーザ333−3に入力される。この単独画面の番組は、例えば所定の番組を宣伝するために、その番組の一部を紹介するものである。図9は、このプロモーション番組の表示例を表している。
【0043】
スーパーインポーザ333−3は、このビデオデータに、EPGデータ生成装置309より入力されるデータをスーパーインポーズする。図9の表示例においては、左上に表示されている項目名としての「プロモーションチャンネル1 CNN」の文字、項目内容としての「番組紹介」の文字、および、この番組を実際に放送している放送局(ステーション)のロゴ(この実施例の場合、「CNN」)を重畳する。
【0044】
そして、スーパーインポーザ333−3の出力が、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−3に入力され、MPEG2方式でエンコードされる。
【0045】
スイッチャ301により選択された他の残りの1つのチャンネルの信号に対しても、単独画面生成装置332−2、スーパーインポーザ333−4およびMPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−4により、同様の処理が行われる。従って、単独画面で番組を紹介するプロモーションチャンネルが、この実施例の場合2つ生成されることになる。
【0046】
なお、図8において、右下の子画面に表示されている3つのアイコン(数字2、文字P1,P2が表示されているアイコン)は、後述する受信側において、生成表示されるものである。
【0047】
また、図9における右側に1列に表示されたアイコンI1乃至I6、アイコン上を移動するカーソルおよび、カーソルの位置に対応して表示されるメッセージ(この実施例の場合「マルチch1を選局します。選択ボタンで選局」の文字)は、受信側において、生成表示されるものである。
【0048】
マルチプレクサ335は、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1乃至334−4より出力された2つのマルチ画面のプロモーションチャンネルのデータと、2つの単独画面よりなるプロモーションチャンネルのデータとを多重化し、マルチプレクサ304−1に出力する。
【0049】
マルチプレクサ304−1は、プロモーションチャンネル生成装置302より入力されたデータに、EPGデータ生成装置309より入力されたEPGデータEPG2を多重化し、パケット化して出力する。デジタル変調回路305−1は、マルチプレクサ304−1より入力されたデータをデジタル変調する。このデジタル変調回路305−1より出力されたデータが、衛星のガイドトランスポンダ(図7のトランスポンダ1)に割り当てられる。
【0050】
一方、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1は、スイッチャ301より入力された5放送チャンネル分のビデオデータとオーディオデータをエンコードして、マルチプレクサ304−2に出力する。マルチプレクサ304−2は、これらの5放送分のデータをパケット化し、多重化して、デジタル変調回路305−2に出力する。デジタル変調回路305−2は、マルチプレクサ304−2より入力されたデータをデジタル変調する。このデジタル変調回路305−2によりデジタル変調されたデータが、トランスポンダのうちの通常のトランスポンダのうちの第1のトランスポンダ(図7のトランスポンダ2)に割り当てられる。
【0051】
以下、同様にして、マルチプレクサ304−3乃至304−8が、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−2乃至303−7によりエンコードされた、他の5ずつのチャンネルのデータをパケット化して多重化し、対応するデジタル変調回路305−3乃至305−8に入力する。デジタル変調回路305−3乃至305−8は、入力されたデータをデジタル変調する。これらのデジタル変調回路305−3乃至305−8により変調されたデータ号が、残りの6個の通常のトランスポンダ(トランスポンダ3乃至8)のそれぞれに割り当てられる。
【0052】
合成回路306は、デジタル変調回路305−1乃至305−8より出力されたデータを合成し、アンテナ307を介して衛星に向けて出力する。衛星は、このデータを8個のトランスポンダで処理し、各受信装置(IRD)に向けて伝送する。
【0053】
次に、EPGデータの詳細についてさらに説明する。EPGデータは、他の付随データと共に、サービス情報SI(Service Information)の一種として、DVBシステムにおいて伝送されるのであるが、このEPGデータから電子番組表を作成するのに必要なデータは、図10に示すデータである。
【0054】
サービス(放送チャンネル)を供給する供給者を特定するサービス供給者、サービスの名称を表すサービス名、サービスのタイプを表すサービス型(サービスタイプ)は、それぞれEPGデータ中のSDT(Service Description Table)に記述されている。このサービスタイプには、例えば、上述した16分割のマルチ画面(mosaic_service)であるのか、あるいは単独画面(promotion_service)であるのかの区別を表す記述が行われる。
【0055】
番組名を表すタイトルは、EIT(Event Inforation Tabl)のShort Event Desciptorのevent_nameとして規定される。サブタイトル(型)は、EITのComponent Descriptorに記述される。
【0056】
現在日時は、TDT(Time and Date Table)にUTC_timeとして規定される。
【0057】
番組開始時刻は、EITのstart_timeとして記述される。番組時間長は、EITのdurationとして記述される。
【0058】
さらに、例えば、所定の年齢以上の者のみの視聴を許容するような場合において、その年齢を規定するパレンタルレート(Parental Rate)は、EITのParental Rating Descriptorに記述される。
【0059】
映像モードは、EITのComponent Descriptorに記述され、提供言語は、PMTのISO639 language Descriptorに記述される。また、提供音声モードは、EITのComponent Descriptorに記述される。
【0060】
カテゴリは、EITのContent Descriptorに記述される。
【0061】
また、上述した番組概略説明は、EITのShort Event Descriptorに記述され、番組詳細説明は、EITのExtended Event Descriptorに記述される。
【0062】
さらに、図9を参照して説明した項目名(プロモーションチャンネル1 CNN)、項目内容(番組紹介)、およびステーションロゴ(CNN)などのプロモーション情報は、SDTのPromotion Descriptorに記述される。
【0063】
図11は、SDTの構成を表している。このSDTは、サービス名、サービス提供者などのシステム内のサービスについて記述するデータを含んでいる。なお図において、括弧内の数字はバイト数を表している。
【0064】
その先頭の10バイトは、ヘッダとされ、共通構造1(3)、トランスポートストリームID(transport_stream_id(2))、共通構造2(3)、およびオリジナルネットワークID(original_network_id(2))から構成されている。トランスポートストリームIDは、SDTが情報を与えるところのトランスポートストリーム(transport stream)を、同じデリバリシステム内で多重化されているその他のトランスポートストリームから識別するためのラベルを提供する。
【0065】
オリジナルネットワークIDは、デリバリシステムの生成元であるネットワークIDを識別するラベルである。
【0066】
ヘッダの次には、サービスデスクリプタループ(service descriptors loop)[0]乃至service descriptorsloop[N]が配置され、最後に、誤り訂正用のCRC_32(4)が配置されている。
【0067】
各サービスデスクリプタループには、service_id(2)、EIT_schedule_flag,EIT_pre/fol_flag,running_status,free_CA_modeが配置されている。
【0068】
service_idは、サービスを同じトランスポートストリーム内の他のサービスから識別するためのラベルを提供する。service_idは、対応するプログラムマップセクション(program_map_section)におけるプログラムナンバー(program_number)と同一である。
【0069】
EIT_schedule_flagは、自らのトランスポートストリーム内のEIT_schedule informationの有無を示す。
【0070】
EIT_present/following_flagは、自らのトランスポートストリーム内のEIT_present/following informationの有無を示す。
【0071】
running_statusは、サービスがまだ開始していないか、数分後に始まるのか(VCRの録画準備のため)、すでに始まっているのか、それともすでに開始しているのか、あるいは現在中断中であるのか、などを示す。
【0072】
free_CA_modeは、サービスが無料でアクセスできるのか、それともコンディショナルアクセス(conditional access)システムにより制御されているのかを表す。
【0073】
その次には、discriptor_loop_lengthが配置されている。これは、続くdescriptors全バイト長を示す。
【0074】
次のservice_descriptor[i]は、service_provider(サービス提供者)名と、service名をテキスト形式で、service_typeとともに供給する。
【0075】
次のcountry_availability_descriptor[i]は、許可国リスト、不許可国リストを表し、最大2回挿入が可能である。
【0076】
次には、descriptorsが配置され、ここに上述したpromotion descriptorなどが含まれる。
【0077】
図12は、EITの構成を表している。先頭の10バイトのヘッダには、共通構造1(3)、service_id(2)、共通構造2(3)、およびtransport_stream_id(2)が配置されている。
【0078】
その次には、original_network_id(2)が配置され、次に、last_table_id(1)が配置されている。このlast_table_id(1)は、最終(=最大)table_idを識別する。1つのテーブルのみが用いられている場合においては、このテーブルのtable_idが設定される。table_idが連続値を取るとき、情報も日付順に保たれる。以下、event descriptors loop[0]乃至eventdescriptors loop[N]が配置され、最後に、CRC_32(4)が配置される。
【0079】
各event descriptorsには、記述するイベントの識別番号を提供するevent_id(2)が配置され、その次に、イベントの開始時刻をUTCとMJD表示するstart_time(5)が配置されている。このフィールドは、16ビットでMJDの16LSBを与え、続く24ビットで4−BITのBCDによる6桁分を表す。例えば、93/10/12 12:45:00は、0XC078124500と符号化される。
【0080】
その次のduration(3)は、イベント(番組)の継続時間を、時、分、秒で表している。
【0081】
次には、running_statusが配置され、さらに、free_CA_modeが配置されている。
【0082】
さらにその次には、descriptor_loop_length(1.5)が配置され、その次には、Short_event_descriptor[i](7+α)が配置されている。これは、イベント名とイベントの短い記述(番組表)をテキスト形式で提供する。
【0083】
次のExtended_event_descriptor[i](11+α)は、上述したShort event descriptorで提供されているものよりさらに詳細なイベント記述(番組内容)を提供する。
【0084】
さらに、audio_component_descriptor[i](6),video_component_descriptor[i](3),subtitle_component_descriptor[i](6)が記述されている。
【0085】
次のCA_identifier_descriptor[i](4)は、スクランブルされているか否か、課金などの限定受信が条件付けされているか否かなどを記述する。
【0086】
さらにその下に、その他のdescriptorsが記述されている。
【0087】
図13は、TDTの構成を表している。同図に示すように、TDTは、共通構造1(3)と、UTC_time(5)から構成されてる。
【0088】
以上のテーブルの他、SIには、次の図14のPAT(Program Association Table)と、図15に示すPMT(Program Map Table)が含まれている。
【0089】
PATは、図14に示すように、共通構造1(3)、transport_stream_id(2)、共通構造2(3)の他、program_map_id_loop[0](4)乃至program_map_id_loop[N](4)により構成され、最後に、CRC_32(4)が配置されている。
【0090】
各program_map_id_loop[i](4)は、program_number[i](2)と、program_map_PID[i](2)(または、network_PID)で構成されている。
【0091】
program_numberは、対応するprogram_map_PIDが有効なプログラムを表している。これが、0x0000にセットされている場合には、次に参照するPIDが、network_PIDとなる。他のすべての場合、このフィールドの値は、ユーザ定義とされる。このフィールドは、PATの1バージョンでは、同じ値を2度以上取ることはない。例えば、program_numberは、放送チャンネル指定として用いられる。
【0092】
network_PIDは、NIT(Network Information Table)を含むtransport streamパケットのPIDを規定する。network_PIDの値は、ユーザ定義(DVPでは0x0010)されるが、他の目的のために予約されている値を取ることはできない。network_PIDの有無は、オプションである。
【0093】
program_map_PIDは、program_numberにより規定されるプログラムに対して有効なPMTを含むtransport streamパケットのPIDを規定する。1以上のprogram_map_PID割当のあるprogram_numberはない。program_map_PIDの値は、ユーザにより定義されるが、他の目的のために予約されている値を取ることはできない。
【0094】
PMTには、図15に示すように、共通構造1(3)、program_number(2)、共通構造2(3)、PCR_PID(1.375)からなる10バイトのヘッダが先頭に配置されている。PCR_PIDは、program_numberで規定されるプログラムに対して有効なPCRフィールドを含むtransport streamパケットのPIDを示す。privade streamに対して、プログラム定義と関連付けられたPCRがない場合には、このフィールドは、0x1FFFの値を取る。
【0095】
次には、program_info_length(1.5)が配置される。これは、このフィールドの直後に続くdescriptorのバイト数を規定する。
【0096】
その次のprogram info descriptorsは、CA_descriptor,Copyright_descriptor,Max_bitrate_descriptorなどが記述される。
【0097】
その次には、stream type loop[0](5+α)乃至stream type loop[N](5+α)と、CRC_32(4)が配置される。
【0098】
各stream type loopは、stream_type(1)、elementary_PID(2)を有している。stream_typeは、elementary_PIDで規定された値を取るPIDをもつパケットで運ばれるelementary stream、またはペイロードの型を規定する。stream_typeの値は、MPEG2にて規定されている。
【0099】
elementary_stream−PIDは、関連するelementary streamや、データを運ぶtransport streamパケットのPIDを規定する。
【0100】
その次には、ES_info_lenght(1.5)が配置され、これは12ビットフィールドで、最初の2ビットは00であり、このフィールドの直後に続く関連するelementary streamのdescriptorのバイト数を規定する。
【0101】
その次に、ES info descriptors[N]が規定される。ここには、CA_descriptor、その他のdescriptorが記述される。
【0102】
図16は、本発明を応用したAV(Audio Video)システムの構成例を示している。この実施例の場合、AVシステム1は、図1の送信装置より伝送された電波を、パラボラアンテナ3で図示せぬ衛星(放送衛星または通信衛星)を介して受信した信号を復調するIRD(Integrated Receiver/Decoder)2と、モニタ装置4により構成されている。モニタ装置4とIRD2は、AVライン11とコントロールライン12により、相互に接続されている。
【0103】
IRD2に対しては、リモートコマンダ5により赤外線(IR:Infrared)信号により指令を入力することができるようになされている。即ち、リモートコマンダ5のボタンスイッチの所定のものを操作すると、それに対応する赤外線信号がIR発信部51から出射され、IRD2のIR受信部39(図19)に入射されるようになされている。
【0104】
図17は、図1のAVシステム1の電気的接続状態を表している。パラボラアンテナ3は、LNB(Low Noise Block downconverter)3aを有し、衛星からの信号を所定の周波数の信号に変換し、IRD2に供給している。IRD2は、その出力を、例えば、コンポジットビデオ信号線、オーディオL信号線、オーディオR信号線の3本の線により構成されるAVライン11を介してモニタ装置4に供給している。
【0105】
さらに、IRD2はAV機器制御信号送受信部2Aを、モニタ装置4はAV機器制御信号送受信部4Aを、それぞれ有している。これらは、ワイヤードSIRCS(Wired Sony Infrared Remote Control System)よりなるコントロールライン12により、相互に接続されている。
【0106】
図18は、IRD2の正面の構成例を表している。IRD2の左側には、電源ボタンスイッチ111が設けられている。この電源ボタンスイッチ111は、電源をオンまたはオフするとき操作される。電源がオンされたときLED112が点灯するようになされている。LED112の右側のLED114は、衛星を介して、このIRD2に対して、所定のメッセージが伝送されてきたとき、点灯するようになされている。ユーザがこのメッセージをモニタ装置4に出力し表示させ、これを確認したとき、LED114は消灯される。
【0107】
メニューボタンスイッチ121は、モニタ装置4にメニューを表示させるとき操作される。
【0108】
セレクトボタンスイッチ116の上下左右には、それぞれアップボタンスイッチ117、ダウンボタンスイッチ118、レフトボタンスイッチ119およびライトボタンスイッチ120が配置されている。これらのアップボタンスイッチ117、ダウンボタンスイッチ118、レフトボタンスイッチ119およびライトボタンスイッチ120は、カーソルを上下左右方向に移動するとき操作される。また、セレクトボタンスイッチ116は、選択を確定するとき(セレクトするとき)操作される。
【0109】
図19は、前述したDSSを受信するためのIRD2の内部の構成例を示している。パラボラアンテナ3のLNB3aより出力されたRF信号は、フロントエンド20のチューナ21に供給され、復調される。チューナ21の出力は、QPSK復調回路22に供給され、QPSK復調される。QPSK復調回路22の出力は、エラー訂正回路23に供給され、エラーが検出、訂正され、必要に応じて補正される。
【0110】
CPU、ROMおよびRAM等からなるICカードにより構成されているCAM(Conditional Access Module)33には、暗号を解読するのに必要なキーが、解読プログラムとともに格納されている。衛星を介して送信される信号が暗号化されている場合、この暗号を解読するにはキーと解読処理が必要となる。そこで、カードリーダインタフェース32を介してCAM33からこのキーが読み出され、デマルチプレクサ24に供給される。デマルチプレクサ24は、このキーを利用して、暗号化された信号を解読する。
【0111】
尚、このCAM33には、暗号解読に必要なキーと解読プログラムの他、課金情報なども格納されている。
【0112】
デマルチプレクサ24は、フロントエンド20のエラー訂正回路23の出力する信号の入力を受け、これをデータバッファメモリ(DRAM(DynamicRandom Access Memory)またはSRAM(StaticRandom Access Memory))35に一旦記憶させる。そして、適宜これを読み出し、解読したビデオ信号をMPEGビデオデコーダ25に供給し、解読したオーディオ信号をMPEGオーディオデコーダ26に供給する。
【0113】
MPEGビデオデコーダ25は、入力されたデジタルビデオ信号をDRAM25aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているビデオ信号のデコード処理を実行する。デコードされたビデオ信号は、NTSCエンコーダ27に供給され、NTSC方式の輝度信号(Y)、クロマ信号(C)、およびコンポジット信号(V)に変換される。輝度信号とクロマ信号は、バッファアンプ28Y,28Cを介して、それぞれSビデオ信号として出力される。また、コンポジット信号は、バッファアンプ28Vを介して出力される。
【0114】
なお、このMPEGビデオデコーダ25としては、SGS−Thomson Microelectronics社のMPEG2復号化LSI(STi3500)を用いることができる。その概略は、例えば、日経BP社「日経エレクトロニクス」1994.3.14(no.603)第101頁乃至110頁に、Martin Bolton氏により紹介されている。
【0115】
また、MPEG2−Transportstreamに関しては、アスキー株式会社1994年8月1日発行の「最新MPEG教科書」第231頁乃至253頁に説明がなされている。
【0116】
MPEGオーディオデコーダ26は、デマルチプレクサ24より供給されたデジタルオーディオ信号をDRAM26aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているオーディオ信号のデコード処理を実行する。デコードされたオーディオ信号は、D/A変換器30においてD/A変換され、左チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Lを介して出力され、右チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Rを介して出力される。
【0117】
RFモジュレータ41は、NTSCエンコーダ27が出力するコンポジット信号と、D/A変換器30が出力するオーディオ信号とをRF信号に変換して出力する。また、このRFモジュレータ41は、TVモードが設定されたとき、ケーブルボックス等のAV機器から入力されるNTSC方式のRF信号をスルーして、VCRや他のAV機器(いずれも図示せず)にそのまま出力する。
【0118】
この実施例の場合、これらのビデオ信号およびオーディオ信号が、モニタ装置4に供給されることになる。
【0119】
CPU(Central Processor Unit)29は、ROM37に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。例えば、チューナ21、QPSK復調回路22、エラー訂正回路23などを制御する。また、AV機器制御信号送受信部2Aを制御し、コントロールライン12を介して、他のAV機器(この実施例の場合、モニタ装置4)に所定のコントロール信号を出力し、また、他のAV機器からのコントロール信号を受信する。
【0120】
このCPU29に対しては、フロントパネル40の操作ボタンスイッチ(図18)を操作して、所定の指令を直接入力することができる。また、リモートコマンダ5(図20)を操作すると、そのIR発信部51より赤外線信号が出射され、この赤外線信号がIR受信部39により受光され、受光結果がCPU29に供給される。従って、リモートコマンダ5を操作することによっても、CPU29に所定の指令を入力することができる。
【0121】
また、デマルチプレクサ24は、フロントエンド20から供給されるMPEGビデオデータとオーディオデータ以外にEPGデータなどを取り込み、データバッファメモリ35のEPGエリア35Aに供給し、記憶させる。EPG情報は現在時刻から最大150時間後までの各放送チャンネルの番組に関する情報(例えば、番組のチャンネル、放送時間、タイトル、カテゴリ等)を含んでいる。このEPG情報は、頻繁に伝送されてくるため、EPGエリア35Aには常に最新のEPGを保持することができる。
【0122】
EEPROM(Electrically Erasable Programable Read Only Memory)38には、電源オフ後も保持しておきたいデータ(例えばチューナ21の4週間分の受信履歴、電源オフの直前に受信していたチャンネル番号(ラストチャンネル))などが適宜記憶される。そして、例えば、電源がオンされたとき、ラストチャンネルと同一のチャンネルを再び受信させる。ラストチャンネルが記憶されていない場合においては、ROM37にデフォルトとして記憶されているチャンネルが受信される。また、CPU29は、スリープモードが設定されている場合、電源オフ時であっても、フロントエンド20、デマルチプレクサ24、データバッファメモリ35など、最低限の回路を動作状態とし、受信信号に含まれる時刻情報から現在時刻を計時し、所定の時刻に各回路に所定の動作をさせる制御なども実行する。例えば、外部のVCRと連動して、タイマ自動録画を実行する。
【0123】
さらに、CPU29は、所定のOSD(On−Screen Display)データを発生したいとき、MPEGビデオデコーダ25を制御する。MPEGビデオデコーダ25は、この制御に対応して所定のOSDデータを生成して、DRAM25aのOSDエリア25aA(図25)に書き込み、さらに読み出して、出力する。これにより、所定の文字、図形など(例えば図3乃至図5の番組表、番組内容、アイコン)などを適宜モニタ装置4に出力し、表示させることができる。
【0124】
SRAM36はCPU29のワークメモリとして使用される。モデム34は、CPU29の制御の下に、電話回線を介してデータを授受する。
【0125】
図20は、リモートコマンダ5のボタンスイッチの構成例を表している。セレクトボタンスイッチ131は、上下左右方向の4つの方向の他、その中間の4つの斜め方向の合計8個の方向に操作(方向操作)することができるばかりでなく、リモートコマンダ5の上面に対して垂直方向にも押下操作(セレクト操作)することができるようになされている。メニューボタンスイッチ134は、モニタ装置4にメニュー画面を表示させるとき操作される。キャンセルボタンスイッチ135は、元の通常の画面に戻る場合などに操作される。
【0126】
チャンネルアップダウンボタンスイッチ133は、受信する放送チャンネルの番号を、アップまたはダウンするとき操作される。ボリウムボタンスイッチ132は、ボリウムをアップまたはダウンさせるとき操作される。
【0127】
0乃至9の数字が表示されている数字ボタン(テンキー)スイッチ138は、表示されている数字を入力するとき操作される。エンタボタンスイッチ137は、数字ボタンスイッチ138の操作が完了したとき、数字入力終了の意味で、それに続いて操作される。チャンネルを切り換えたとき、新たなチャンネルの番号、コールサイン(名称)、ロゴ、メイルアイコンからなるバーナ(banner)が、3秒間表示される。このバーナには、上述したものからなる簡単な構成のものと、これらの他に、さらに、プログラム(番組)の名称、放送開始時刻、現在時刻なども含む、より詳細な構成のものの2種類があり、ディスプレイボタン136は、この表示されるバーナの種類を切り換えるとき操作される。
【0128】
テレビ/ビデオ切換ボタンスイッチ139は、モニタ装置4の入力を、内蔵されているテレビジョンチューナまたはビデオ入力端子からの入力(VCRなど)に切り換えるとき操作される。数字ボタンスイッチ138を操作してチャンネルを切り換えると、切り換え前のチャンネルが記憶され、ジャンプボタンスイッチ141は、この切り換え前の元のチャンネルに戻るとき操作される。
【0129】
ランゲージボタン142は、2カ国語以上の言語により放送が行われている場合において、所定の言語を選択するとき操作される。ガイドボタンスイッチ156は、プロモーションチャンネルを受信するとき操作される。
【0130】
テレビボタンスイッチ146およびDSSボタンスイッチ147はファンクション切り換え用、すなわち、リモートコマンダ5から出射される赤外線信号のコードの機器カテゴリを切り換えるためのスイッチである。テレビボタンスイッチ146は、モニタ装置4に内蔵されているテレビジョンチューナにより受信した信号を表示させるとき操作される。DSSボタンスイッチ147は、衛星を介して受信した信号をIRD2で受信し、モニタ装置4に表示させるとき操作される。LED149,150は、それぞれテレビボタンスイッチ146またはDSSボタンスイッチ147がオンされたとき点灯される。これにより、各種ボタンが押されたときに、どのカテゴリの機器に対して、コードが送信されたのかが示される。
【0131】
テレビ電源ボタンスイッチ152、DSS電源ボタンスイッチ153がそれぞれ操作されたとき、モニタ装置4、またはIRD2の電源がオンまたはオフされる。
【0132】
ミューティングボタンスイッチ154は、モニタ装置4のミューティング状態を設定または解除するとき操作される。スリープボタンスイッチ155は、所定の時刻になったとき、または所定の時間が経過したとき、自動的に電源をオフするスリープモードを設定または解除するとき操作される。
【0133】
図21は、セレクトボタンスイッチ131として用いられる小型スティックスイッチの構成例を表している。この小型スティックスイッチは、本体161からレバー162が突出している構造とされている。そしてセレクトボタンスイッチ131を水平面内における8個の方向に方向操作したとき、その操作方向に対応して回動し、またセレクトボタンスイッチ131をセレクト操作(垂直操作)したとき、レバー162が垂直方向に押し下げられるようになされている。
【0134】
なお、この小型スティックスイッチとしては、例えばアルプス電気株式会社製のモデルRKJXL1004を用いることができる。この小型スティックスイッチの本体161の厚さは、約6.4mmとされている。
【0135】
図22は、レバー162の水平面内における8個の操作方向を表している。同図に示すようにレバー162は、A乃至Hで示す8個の水平面内の方向に方向操作することができるようになされている。
【0136】
図23は、リモートコマンダ5の内部の構成例を表している。同図に示すように、小型スティックスイッチの本体161の内部の接点A乃至Hは、図22に示した8個の方向A乃至Hにそれぞれ対応しており、レバー162をA乃至Dの方向に操作したとき、端子A乃至Dのいずれかと、端子C1が導通するようになされている。また方向E乃至Hのいずれかの方向に、レバー162を回動したとき、これらの端子E乃至Hのいずれか1つと、端子C2とが導通するようになされている。また、HとAの間、およびDとEの間においては、端子C1とC2がともに導通するようになされている。さらに、レバー162を垂直方向に操作したとき、端子1と端子2が導通状態になるようになされている。
【0137】
本体161のこれらの端子の導通状態が、マイコン71を構成するCPU72によりモニタされるようになされている。これによりCPU72は、セレクトボタンスイッチ131の方向操作とセレクト操作を検知することができる。
【0138】
CPU72はまた、ボタンスイッチマトリックス82を常時スキャンして、図20に示したリモートコマンダ5の、他のボタンスイッチの操作を検知する。
【0139】
CPU72は、ROM73に記憶されているプログラムにしたがって、各種の処理を実行し、適宜必要なデータをRAM74に記憶させる。
【0140】
CPU72は、赤外線信号を出力するとき、LEDドライバ75を介して、LED76を駆動し、赤外線信号を出力させる。
【0141】
図24は、ビデオデータ、オーディオデータおよびSIデータ(EPGデータを含む)がパケット化され、伝送された後、IRD2で復調される様子を模式的に表している。送信側のエンコーダにおいては、図24に示すように、SIデータ、ビデオデータ、オーディオデータをパケット化し、衛星に搭載されている12.25Hz〜12.75HzのBSS帯用高出力トランスポンダに対して伝送する。この場合、各トランスポンダに割り当てられている所定の周波数の信号に、複数(最大10個)のチャンネルのパケットを多重化して伝送する。すなわち、各トランスポンダは1つの搬送波で複数のチャンネルの信号を伝送することになる。したがって、例えばトランスポンダの数が23個あれば、最大230(=10×23)チャンネルのデータの伝送が可能となる。
【0142】
IRD2においては、フロントエンド20で所定の1つのトランスポンダに対応する1つの周波数の搬送波を受信し、これを復調する。これにより最大10個のチャンネル(実施例の場合、5個のチャンネル)のパケットデータが得られる。そして、デマルチプレクサ24は、この復調出力から得られる各パケットを、データバッファメモリ35に一旦記憶させて読み出す。EPGデータを含むSIパケットに関しては、ヘッダを除くデータ部分をEPGエリア35Aに記憶させる。ビデオパケットは、MPEGビデオデコーダ25に供給されてデコード処理される。オーディオパケットは、MPEGオーディオデコーダ26に供給されてデコード処理される。
【0143】
各トランスポンダにおいては、転送レートが同一になるようにスケジューリングを行う。各トランスポンダに割り当てられている1つの搬送波当りの伝送速度は、30Mbits/secである。
【0144】
例えばスポーツ番組のように、動きの激しい画像の場合、MPEGビデオデータは、多くのパケットを占有する。このため、このような番組が多くなると、1個のトランスポンダで伝送可能な番組の数は少なくなる。
【0145】
これに対して、ニュース番組のアナウンスの場面などのように、動きの少ない画像のMPEGビデオデータは、少ないパケットで伝送することができる。このため、このような番組が多い場合においては、1個のトランスポンダで伝送可能な番組の数は大きくなる。
【0146】
図25は、モニタ装置4に番組表の画面を表示するまでのデータの処理を、模式的に表している。
【0147】
CPU29は、デマルチプレクサ24に内蔵されているレジスタ24aに、フロントエンド20より入力されるデータの転送先を予め設定しておく。そしてフロントエンド20より供給されたデータは、データバッファメモリ35に一旦記憶された後、デマルチプレクサ24により読み出されれ、レジスタ24aに設定されている転送先に転送される。
【0148】
上述したように各パケットにはヘッダが付加されており、デマルチプレクサ24は、このヘッダを参照してMPEGビデオデータをMPEGビデオデコーダ25に供給し、MPEGオーディオデータをMPEGオーディオデコーダ26に転送する。またそのヘッダに含まれるPID(Packet ID)が、SDT,EITである場合においては、これらのEPGデータ(SIデータ)は、レジスタ24aに設定されているEPGエリア35Aの所定のアドレスに記憶される。
【0149】
なお、ヘッダはこの転送が完了したとき不要となるため、廃棄される。
【0150】
このようにして、例えば通常のトランスポンダからの電波を受信しているとき、80(39)チャンネル分の現在時刻から24時間後までの番組概略説明データ(番組表)と、現在の番組および次の番組の番組詳細説明(番組内容)をEPGエリア35Aに取り込むのであるが、このEPGデータは、通常のどのトランスポンダからも受信することが可能とされている。すなわち、通常のどのトランスポンダからも同一のEPGデータが伝送されてくる。
【0151】
これに対して、ガイドトランスポンダからの電波を受信しているとき(プロモーションチャンネルを受信しているとき)、80(39)チャンネル分の現在時刻から150時間後までの番組概略説明データと、70時間後までの番組詳細説明データが取り込まれる。
【0152】
CPU29は、この全EPGテーブル240から所定の表示領域250のチャンネル(例えば図3の例においては、15個のチャンネル)の所定の範囲の時間(図3の例においては、現在時刻から約4時間後までの時間)の番組のデータをEPGエリア35Aから読み出し、DRAM25aのOSDエリア25aAに、ビットマップデータとして書き込ませる。そして、MPEGビデオデコーダ25がOSDエリア25aAのビットマップデータを読み出して、モニタ装置4に出力することで、モニタ装置4に、全体番組表(図3)などのEPGを表示させることができる。
【0153】
OSDデータとして文字などを表示する場合、EPGエリア35Aに記憶されている文字データは圧縮されているため、辞書を使って元に戻す処理を行う。このためROM37には、圧縮コード変換辞書が記憶されている。
【0154】
ROM37にはまた、文字コードとフォントのビットマップデータの格納位置との対応表(アドレス変換テーブル)が記憶されている。この変換テーブルを参照することで、所定の文字コードに対応するビットマップデータを読み出し、OSDエリア25aAに書き込むことができる。勿論ROM37には、このビットマップデータ自体も所定のアドレスに記憶されている。
【0155】
さらにROM37には、Logo(ロゴ)を表示するためのLogoデータが記憶されているとともに(カテゴリロゴを含む各種のロゴデータ。但し、ステーションロゴのデータは必要に応じて記憶される)、Logo IDと、そのIDに対応するLogoデータ(ビットマップデータ)を呼び出すためのアドレスの変換テーブルが記憶されている。Logo IDが判ったとき、そのIDに対応するアドレスに記憶されているLogoデータを読み出し、OSDエリア25aAに書き込むことにより、各番組のカテゴリを表すLogoなどをモニタ装置4に表示することができるようになされている。ステーションLogoは、図2のスーパーインポーザ333−1乃至333−4によりスーパーインポーズされ、送信側から伝送されるが、伝送されてこないようにした場合は、そのID伝送し、IDに対応するビットマップデータをROM37から読み出すようにする。
【0156】
次に、図26のフローチャートを参照して、モニタ装置4に、通常の番組を受信している状態から、プロモーションチャンネルの全体番組表を表示させる場合の処理例について説明する。この処理を開始させるとき、使用者は、図20のリモートコマンダ5のガイドボタン156を操作する。このガイドボタン156が操作されたとき、図26のフローチャートに示す処理が開始される。
【0157】
すなわちリモートコマンダ5のCPU72は、ボタンスイッチマトリックス82またはセレクトボタンスイッチ131の本体161を介して、所定のボタンスイッチが操作されたことを検出すると、LEDドライバ75を介して、LED76を駆動し、操作されたボタンスイッチに対応する赤外線信号を出力させる。
【0158】
IRD2のCPU29は、IR受信部39を介して、この赤外線信号の入力を受け、入力された信号からリモートコマンダ5のいずれのボタンスイッチが操作されたのかを判定する。そして、操作されたのが、ガイドボタンスイッチ156であるとき、図26のフローチャートの処理を開始する。
【0159】
最初にステップS1において、CPU29は、いま、受信している放送チャンネルにおけるSIデータ中のSDTのservice_typeに、promotion_serviceがあるか否かを判定する。所定の番組を見ている状態において、ガイドボタンスイッチ156が操作されたとき、単独画面のプロモーションチャンネルの放送が行われていれば、SDTのservice_typeにpromotion_serviceが記述されている。そこで、この場合においてはステップS2に進み、現在プロモーションチャンネル以外の放送チャンネルを見ている状態であるので、CPU29は、プロモーションチャンネルを受信すべく、ガイドトランスポンダからの電波を受信するように、チューナ21を制御する。この制御に対応して、チューナ21は、ガイドトランスポンダからの電波を受信し、復調する。
【0160】
次にステップS3に進み、デマルチプレクサ24により、プロモーションチャンネルのビデオパケットとオーディオパケットを抽出し、それぞれMPEGビデオデコーダ25とMPEGオーディオデコーダ26に供給させ、デコードさせる。このビデオパケットとオーディオパケット抽出は、上述したPATからPMTのPIDを検出し、PMTからデコード対象とされるビデオパケットとオーディオパケットのPIDを検出することで実行される。
【0161】
次にステップS4に進み、PMTのfunction_descriptorに記述されているfunction_id(その時点において、有効なもののみが記述されている)を取得し、それに対応するアイコンのビットマップデータをROM37から読み出し、これをDRAM25aのOSDエリア25aAに展開させる。そして、これをステップS3で取り込んだビデオ画像のデータに重畳し、これを読み出してモニタ装置4に出力し、表示させる。これにより、モニタ装置4に、例えば単独の画面からなる2つのプロモーションチャンネルのうちの一方(例えばプロモーションチャンネル1)の画像が、図27に示すように表示される。この実施例の場合、アイコンは、画面の右端に、縦に並んで表示される。
【0162】
このとき、図27に示すように、アイコンを選択するためのカーソルが同時に表示されるが、このカーソルは、各アイコンの最も上方の初期状態の位置(図27において「初期」の文字で表される位置)に配置される。
【0163】
さらに、画面の左上に、「プロモーションチャンネル1 CNN 番組紹介」の文字と、CNNのロゴが表示されるが、これらは、すでに画像データに重畳された状態で伝送されてきたものである。ただし、伝送側において重畳していない場合は、上述したように、promotion descriptorに記述があるので、その記述に従って、IRD2側において、アイコンと同様にして、生成、表示される。
【0164】
次に、ステップS5に進み、アイコンが選択されるまで待機する。すなわち使用者は、リモートコマンダ5のセレクトボタンスイッチ131を上下方向に方向操作することで、カーソルを所定のアイコン上に移動させ、選択する。
【0165】
アイコンが選択されるとステップS6に進み、選択されたアイコンのfunction_idを取得する。そしてステップS7において、そのfunction_idに対応する処理を実行する。
【0166】
ステップS1において、SDTのservice_typeにpromotion_serviceが存在しないと判定された場合、単独画面のプロモーション放送が行われていないことになる。そこで、ステップS8に進み、CPU29は、「プロモーション放送は行われておりません」といったメッセージをモニタ装置4に表示させる。
【0167】
選択されたアイコンに対応する処理について、さらにその具体例を説明すると、例えば図27に示すように、カーソルが初期位置にある時、カーソルを初期位置の下のアイコンI1に移動させ、これを選択すると、CPU29は、図4に示すように、そのときプロモーションチャンネル1において、放送(宣伝)しているチャンネル(いまの場合CNN)で放送されている番組のチャンネル番組表を表示させる。
【0168】
カーソルを、さらに図5に示すように、アイコンI2上に移動させると、このアイコンI2は、番組詳細説明を表示させるためのアイコンであるため、同図に示すように、番組の内容を解説する説明(番組内容)が表示される。
【0169】
カーソルを、さらにアイコンI3上に移動させると、図28に示すように、「ご覧の番組を選局します 選択ボタンで選局」のメッセージが表示される。すなわち、いま、プロモーションチャンネル1でCNNの番組紹介番組を見ているのであるが、セレクトボタンスイッチ131をセレクト操作すると、CNNの放送が実際に受信され、表示される。これにより、プロモーションチャンネル1で紹介されていた番組を、紹介番組としてではなく、本来の番組として視聴することができる。
【0170】
カーソルを、図29に示すようにアイコンI4の位置に移動させると、このアイコンは、全チャンネルの番組表を表示させるためのアイコンであるため、「全チャンネルの番組表を表示します 選択ボタンで表示」のメッセージを表示させる。そこで、この状態において、使用者が、セレクトボタンスイッチ131をセレクト操作すると、図3に示すように、全体番組表が表示されることになる。
【0171】
図30に示すように、さらにカーソルをアイコンI5上に移動させると、このアイコンは、プロモーションチャンネル2を選択するためのアイコンであるため、「プロモch2を選局します 選択ボタンで選局」のメッセージが表示される。この状態において、使用者が、セレクトボタンスイッチ131をセレクト操作すると、図31に示すように、プロモーションチャンネル2の単独画面のプロモーション番組が表示される。
【0172】
この図31の表示例においては、「予約」のアイコンI7が表示されている。すなわち、この図31に示すプロモーションチャンネル2で、いま紹介されている番組は、現時刻においては放送されておらず、所定時間の後に放送される番組であるため、上述したそのとき放送されている番組を選択するためのアイコンI3に代えて、この予約のためのアイコンI7が表示される。
【0173】
また、図30の表示例において表示されていたプロモーションチャンネル2を選択するためのアイコンI5に代えて、図31の表示例では、プロモーションチャンネル1を選択するためのアイコンI8が表示される。これは、図30に示す状態においては、現在受信表示されているチャンネルが、プロモーションチャンネル1であるため、さらにプロモーションチャンネル1を選択するためのアイコンを設ける必要がなく、逆に図31においては、現在、受信表示されている番組がプロモーションチャンネル2の番組であるため、プロモーションチャンネル2を選択するアイコンが不要となるからである。
【0174】
このようにして、必要なアイコンのみが画面上に表示されるように、伝送するfunction_idを伝送側で調節することで、誤操作が抑制される。
【0175】
予約アイコンI7を選択すれば、プロモーションチャンネル2で、そのときプロモーションされている番組を予約する処理が行われるのはもとよりである。
【0176】
カーソルを、さらに図9に示すように、一番下のアイコンI6上に移動させると、このアイコンは、マルチ画面のプロモーションチャンネルを選択するためのアイコンであるため、「マルチch1を選局します 選択ボタンで選局」のメッセージが表示される。そこで、使用者がセレクトボタンスイッチ131をセレクト操作すると、図8に示すように、マルチチャンネル1の画像が表示される。
【0177】
なお、マルチ画面においては、右下の子画面を除いて、15個の子画面に、そのとき放送されている15個のチャンネルの番組が紹介できるようになされている。この15個の子画面上の画像は、ステーションロゴを含めて、送信装置側から送られてきたものである。
【0178】
それに対して、右下の1つの子画面上に表示されている3つのアイコンは、そのIDが送信装置側から送られてくるが、表示データ自体は、IRD2側において生成したものである。
【0179】
勿論、このアイコンも、それを特定するIDだけでなく、表示データも放送局側から伝送させるようにすることも可能である。
【0180】
図32のフローチャートは、例えば、図27に示すような状態において、カーソル操作が行われた場合におけるCPU29の処理例を表している。ステップS21においては、リモートコマンダ5のセレクトボタンスイッチ131が方向操作されたか否かが判定され、方向操作されていないと判定された場合、ステップS22に進み、セレクト操作されたか否かが判定される。セレクト操作されていないと判定された場合においてはステップS21に戻る。このようにして、方向操作、またはセレクト操作がされるまで待機する。
【0181】
ステップS21において、セレクトボタンスイッチ131が方向操作されたと判定された場合においては、ステップS23に進み、CPU29は、セレクトボタンスイッチ131の操作された方向に対応する方向にカーソルを移動させる。そして、ステップS24において、移動された後のアイコンが直接実行命令であるか否か(確認後実行命令であるか否か)が判定される。
【0182】
アイコンに対応されている命令が直接実行命令であると判定された場合、ステップS25に進み、カーソルが移動された後、0.5秒間が経過したか否かが判定される。0.5秒間が経過していない場合、ステップS26において、さらにセレクトボタンスイッチ131が方向操作されたか否かが判定され、方向操作されていなければ、さらにステップS27に進み、セレクト操作されたか否かが判定される。セレクト操作がされていない場合においては、ステップS25に戻り、再び0.5秒間が経過したか否かが判定される。
【0183】
以上のようにして、カーソルが所定のアイコン上に移動すると、そのアイコンに対応されている命令が、直接実行命令である場合においては、0.5秒間が経過するまで待機し、0.5秒間が経過したときステップS28に進み、そのアイコンに対応されている命令(いまの場合、直接実行命令)を実行する。
【0184】
0.5秒間が経過するまでの間に、方向操作が行われたとステップS26において判定された場合、ステップS23に戻り、カーソルを、その操作された方向に移動する。そして、移動後の新たなアイコンに対応されている命令が、直接実行命令であるか否かが判定される。
【0185】
0.5秒間が経過するまでの間にセレクト操作がされた場合においては、ステップS27からステップS28に進み、その命令が実行される。
【0186】
一方、ステップS24において、アイコンに対応されている命令が直接実行命令ではないと判定された場合(確認後実行命令であると判定された場合)、ステップS21に戻り、再び方向操作されたか否かが判定される。そして、方向操作されていなければ、ステップS22に進み、セレクト操作されたか否かが判定される。セレクト操作されていなければ、再びステップS21に戻る。このようにして、新たに方向操作がされるか、または、セレクト操作されるまで待機する。
【0187】
そしてステップS22において、セレクト操作されたと判定された場合、ステップS28に進み、対応する命令を実行する。
【0188】
以上の動作を、表示例を参照して、さらに説明すると、次のようになる。図27に示すように、カーソルが初期位置にある状態から、下方向に移動され、図4に示すように、チャンネル番組表を表示する命令が対応されているアイコンI1上に移動されると、この命令は直接実行命令とされているため、0.5秒間が経過すると、図4に示すように、チャンネル番組表が表示される。
【0189】
従って、使用者は、チャンネル番組表を表示させるには、カーソルを、このアイコンI1上に移動させるだけでよく、さらにセレクト操作を行う必要がない。
【0190】
ただし、カーソルを初期位置からアイコンI2に移動させるとき、カーソルが一時的にアイコンI1上に位置する。このとき、直ちにチャンネル番組表を表示させるようにすると、いまの場合、カーソルがアイコンI1上を通過するに過ぎず、選択した訳ではないので、かえって操作性が悪くなる。そこで、0.5秒間の経過を待って、0.5秒間カーソルがアイコンI1上に位置する場合においては、このアイコンが選択されたものとして、チャンネル番組表を表示させるようにするのである。
【0191】
カーソルが、図5に示すように、アイコンI2上に移動したとき、このアイコンI2も、いま表示されている番組の説明、あるいは、いま選択されているチャンネルの説明を表示させる直接実行命令が対応されているため、図5に示すように、この実施例においては、番組詳細説明が0.5秒間の経過を待って、表示される。
【0192】
カーソルが0.5秒間経過するまでの間に、さらに、図28に示すように、アイコンI3上に移動されると、番組詳細説明は表示されない。
【0193】
アイコンI3は、所望の番組を選択する確認後実行命令が対応されているため、そこにカーソルが0.5秒間以上配置されていたとしても、命令は直ちには実行されず、図28に示すように、このアイコンを選択するには、さらにセレクト操作を行う必要があることを示すメッセージが表示される。
【0194】
以下、図29に示すアイコンI4、図30に示すアイコンI5、図9に示すアイコンI6上に、それぞれカーソルを移動された場合においても、これらのアイコンに対応する命令は、確認後実行命令とされているため、それらの図に示すように、それらのアイコンを選択するには、さらにセレクト操作が必要であるメッセージが表示される。
【0195】
図28に示す状態において、セレクト操作が行われれば、単独画面のプロモーションチャンネルでいま、表示されている番組が選択受信され、図29に示す状態においてセレクト操作が行われれば、図3に示すように、全体番組表が表示され、図30に示す状態においてセレクト操作が行われれば、図31に示すように単独画面のプロモーションチャンネル2が選択受信され、図9に示す状態においてセレクト操作が行われれば、図8に示すようにプロモーションチャンネル1のマルチ画面が選択受信される。
【0196】
このように、確認後実行命令については、カーソルが移動されただけではなく、さらに確認操作が行われた後、その命令を実行させるようにした方が、使用者にとっては、誤操作のおそれが少なくなり、操作がし易くなる。
【0197】
なお、以上の実施例においては、直接実行命令のアイコンと確認後実行命令のアイコンとを区別しないで配列したが、例えば図33に示すように、これらを区別するできるように配置することも可能である。
【0198】
図33(A)では、直接実行命令のアイコンD1を縦に垂直に配置し、確認後実行命令のアイコンD2を水平方向に配置するようにしている。
【0199】
また、図33(B)では、直接実行命令が対応されたアイコンD1と、確認後実行命令が対応されたアイコンD2を、それぞれ異なる列に垂直に表示している。
【0200】
図33(C)においては、直接実行命令が対応されたアイコンD1と、確認後実行命令が対応されたアイコンD2を、それぞれ形状を異ならせることで、識別できるようにしている。また、図33(D)では、両者が異なる色彩(または明るさ)とすることにより、識別できるようになされている。
【0201】
以上、本発明をIRD2に応用した場合を例として説明したが、このIRDは実質的にモニタ装置4(テレビジョン受像機)に内蔵させることも可能である。
【0202】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の動作制御装置および請求項7に記載の動作制御方法によれば、カーソルがアイコン上に移動された場合、対応する命令が第1の命令であるとき、さらにカーソルが位置するアイコンを選択するための選択操作が行われるのを待たずに命令を実行し、対応する命令が第2の命令であるとき、さらに選択操作が行われるのを待って命令を実行するようにしたので、迅速且つ確実に、所定の動作を実行させることが可能となり、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電子番組ガイドを伝送する送信装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のプロモーションチャンネル生成装置302の構成例を示すブロック図である。
【図3】全体番組表の表示例を示す図である。
【図4】チャンネル番組表の表示例を示す図である。
【図5】番組詳細説明(番組内容)の表示例を示す図である。
【図6】番組表と番組内容の範囲を説明する図である。
【図7】トランスポンダにおけるEPG情報の伝送を説明する図である。
【図8】マルチ画面の表示例を示す図である。
【図9】マルチ画面を選択する場合の表示例を示す図である。
【図10】EGPデータを説明する図である。
【図11】SDTの構成を説明する図である。
【図12】EITの構成を説明する図である。
【図13】TDTの構成を説明する図である。
【図14】PATの構成を説明する図である。
【図15】PMTの構成を説明する図である。
【図16】本発明を応用したAVシステムの構成例を示す斜視図である。
【図17】図16のAVシステムの電気的接続状態を示すブロック図である。
【図18】図16のIRD2の正面の構成例を示す正面図である。
【図19】図16のIRD2の内部の構成例を示すブロック図である。
【図20】図16のリモートコマンダ5の上面の構成例を示す平面図である。
【図21】図20のセレクトボタンスイッチ131を構成する小型スティックスイッチの構成例を示す斜視図である。
【図22】図21のレバー162の水平面内における操作方向を示す図である。
【図23】図20のリモートコマンダ5の内部の構成例を示すブロック図である。
【図24】送信側のエンコーダにおける処理とその出力を受信するIRD2の処理の概略を説明する図である。
【図25】図19のEPGエリア35Aに記憶されるEPGデータを説明する図である。
【図26】IRD2のプロモーション処理を説明するフローチャートである。
【図27】プロモーションチャンネルの初期状態の表示例を示す図である。
【図28】プロモーションチャンネルから所定の番組を選択する場合の表示例を示す図である。
【図29】プロモーションチャンネルから全体番組表を選択する場合の表示例を示す図である。
【図30】プロモーションチャンネルから他のプロモーションチャンネルを選択する場合の表示例を示す図である。
【図31】他のプロモーションチャンネルの表示例を示す図である。
【図32】カーソルを移動する場合の処理例を表すフローチャートである。
【図33】異なる種類のカーソルを識別する例を表す図である。
【符号の説明】
1 AVシステム
2 IRD
3 パラボラアンテナ
4 モニタ装置
5 リモートコマンダ
21 チューナ
23 エラー訂正回路
24 デマルチプレクサ
25 MPEGビデオデコーダ
25a DRAM
26 MPEGオーディオデコーダ
26a DRAM
29 CPU
35 データバッファメモリ
35A EPGエリア
36 SRAM
37 ROM
38 EEPROM
39 IR受信部
131 セレクトボタンスイッチ
156 ガイドボタンスイッチ
Claims (7)
- 所定の命令が対応された複数のアイコンのいずれかの上にカーソルを移動させる移動手段と、
前記カーソルが位置するアイコンを選択するための選択操作手段と、
前記移動手段により前記カーソルが所定のアイコン上に移動した場合、該カーソルが位置するアイコンに対応する前記命令が第1の命令であるとき、前記選択操作手段による選択操作を待たずに命令を実行し、該カーソルが位置するアイコンに対応する前記命令が第2の命令であるとき、前記選択操作手段による選択操作を待って命令を実行する実行手段と
を備えることを特徴とする動作制御装置。 - 前記実行手段は、前記命令が第1の命令であるとき、所定の時間が経過した後、前記選択操作手段による選択操作を待たずに命令を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の動作制御装置。 - 前記実行手段は、前記命令が第2の命令であるとき、前記選択操作が行われる前に、該命令に関するメッセージを表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の動作制御装置。 - 前記アイコンは、電子番組ガイドにおいて番組を選択する際に用いられるアイコンである
ことを特徴とする請求項1に記載の動作制御装置。 - 前記第1の命令は、所定のチャンネルの番組表を表示させる命令、所定の番組の内容を表示させる命令、または選択されているチャンネルの説明を表示させる命令である
ことを特徴とする請求項1に記載の動作制御装置。 - 前記第1の命令が対応されているアイコンと第2の命令が対応されているアイコンは、相互に識別することができるように表示される
ことを特徴とする請求項1に記載の動作制御装置。 - 複数のアイコンのそれぞれに所定の命令を対応させ、
カーソルが前記アイコン上に移動された場合、対応する前記命令が第1の命令であるとき、さらに前記カーソルが位置するアイコンを選択するための選択操作が行われるのを待たずに命令を実行し、対応する前記命令が第2の命令であるとき、さらに前記選択操作が行われるのを待って命令を実行する
ことを特徴とする動作制御方法。
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1995
- 1995-04-17 JP JP11516095A patent/JP3603288B2/ja not_active Expired - Lifetime
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