JP3603218B2 - 写真システム及び写真フィルム焼付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は異種のコマサイズを連続的に有する写真フィルムを焼付するのに適用して好適な写真システム及び写真フィルム焼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現行の一般写真用の35mmフィルム(システム135)は、そのサイズなどがJISやIOSなどにより規定されている。
【0003】
図18は、その規定されているサイズの一部を示すもので(許容誤差については省略)、写真フィルム1の幅35mm、フィルム送り用パーフォレーション2の対向間隔は25mm、パーフォレーション2のピッチは4.75mmである。そして、このような写真フィルム1に対して、コマ3が写真フィルム1の幅方向には24mm、長さ方向には36mmの大きさの長方形に形成されるとともに、このコマ3のピッチは、パーフォレーション2のピッチを基準としてその8倍の38mmとされている。
【0004】
ところで先に特開平2−64621号公報、特開平2−64622号公報、特開平2−67537号公報にて開示する如く、35mm写真フィルムを、その両端に形成されている従来使用されていた寸法のスプロケット孔を無くすことで、有効撮影エリアをフィルム幅方向に約30mmとし、フィルムの有効使用量を拡大するものが提案されている。
【0005】
即ち、写真フィルムカメラにおいては電子化が進み、モータによる駆動制御もかなりの精度で行うことができ、従来のような大きなスプロケット及びパーフォレーション2を使用しなくても、十分な精度でフィルムの駆動ができることを、実験により確認できた。
【0006】
そこで、35mm幅の写真フィルム1からパーフォレーション2を除くとともに、そのパーフォレーション2のあった位置までコマのフィルム幅方向の長さを拡大する。すなわち、そのようにすれば、実質的な有効撮影エリアを約40%拡大でき、したがって、それだけ画質を向上できる。
【0007】
そこで、図19Aに示すように、フィルム1の幅は、現行のフィルム幅に等しい35mmとし、パーフォレーションは設けない。
そして、有効撮影エリアであるコマ3のフィルム幅方向における長さ及びフィルム長さ方向における長さは、30mm及び40mmとする。
【0008】
さらに、コマ3のピッチ、すなわち、フィルム1の送りピッチは例えば42.0mmとする。
ただし、このコマ3のサイズ及びピッチは、現行のテレビ放送システムに対処したものであり、したがって、コマ3のアスペクトレシオは3:4になっている。
【0009】
そして、HDTV(いわゆるハイビジョン)に対処するときには、図19Bに示すように、コマ3の大きさは、30mm×53.3mm、ピッチは例えば57.75mmとする。なお、アスペクトレシオは9:16である。
【0010】
さらに、上述の数値はフルサイズの場合であり、ハーフサイズの場合は、図19C及びDに示すように、現行のテレビ放送システムのとき、コマ3の大きさは30mm×22.5mm、ピッチは例えば26.2mm、HDTVのとき、コマ3の大きさは30mm×16.9mm、ピッチは例えば21.0mmとする。
【0011】
そして、以上のフォーマットを有するフィルム1は、図示しないが、現行の35mmフィルムと同様のパトローネ(カートリッジ)に収納される。
【0012】
さらに、コマ3のフィルム幅方向における長さは30mmなので、コマ3とフィルム1の両側縁部との間には、それぞれ2.5mmの非撮影エリアを得ることができ、これにより、撮影時におけるフィルム1の平面性の確保、フィルム1の制御、あるいはデータの読み出しや書き込みなどを実現できる。
さらに、写真フィルムカメラにフィルム給送用のスプロケットを設ける必要がないので、カメラを小型化及び軽量化できる。
【0013】
ところで現像所に集められたフィルムは、多数同時処理行程(サービスサイズ処理行程)と個別処理行程に分けて処理される。多数同時処理行程では、毎時数千枚にもおよぶ処理をなすことで、処理スピードを上げてサービスサイズ等の現像焼付けコストを削減することを目的としている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィルム内に異種コマサイズが混在するような場合、およびスプライス後の1本のマガジン内に同様に混在する場合、タイミング(ノッチャーパンチャ)においてフィルムの送りを人間が送り制御してノッチ開けを行なう必要が生じ、毎時何千枚の処理を不可能としていた。
この結果、フィルム内に異種コマサイズがある場合には、日本国内では、各現像所の取扱が拒否という現象が生じていた。また、世界に目を向けると、スプライス後の1本のマガジン内に異種コマサイズが混在することを嫌い、ハーフサイズのコマ撮りしたフィルムの受取を拒否している現像所も多く存在する。
【0015】
この問題は、現像した後でないと、コマサイズが判明しないことによる。予め判れば、個別処理行程に振り分けて行えるように、撮影後のフィルムに判別用のマークシールを添付する方法が考えられているが、このシールを長年にわたり供給することは、困難であり、本質的な解決となっていない。
【0016】
本発明は斯る点に鑑み、連続する写真フィルム内に異種のコマサイズが存在していても自動的に焼付けすることができるようにすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明写真システムは例えば図1〜図4及び図10〜図14に示す如く、写真フィルム1の有効撮影エリア20とこの写真フィルム1の縁部との間の非撮影エリアに配された光学的位置検出用透孔19間にこの写真フィルム1に関する情報を有した写真フィルムの上下一方の、縁部に沿った非撮影エリアに、この写真フィルムの送り方向に並んで順次コマサイズ信号12a及び焼付けを制御する制御信号40aを記録する写真フィルム用カメラと、このカメラにより撮影され、現像処理されたこの写真フィルム1を駆動し、この駆動された写真フィルムの長さをネガ送り検出器S 3 で検出し、この写真フィルムに記録されたこのコマサイズ信号12a及びこの焼付けを制御する制御信号40aをコマサイズセンサS1で順次検出し、この駆動された写真フィルム1の長さに基づいて、順次検出した複数の信号よりこのコマサイズ信号12aを判別した場合、このコマサイズ信号をカウントし、コマ中心センサS 2 によりこの制御信号40aを検出したら、この写真フィルム1の駆動を停止し、このカウントに基づいてマスクサイズを選択し、この写真フィルム1の有効撮影エリア20に記録された画像を焼付ける写真フィルム焼付装置とからなるものである。
【0018】
斯る本発明によれば写真フィルム用カメラにより写真フィルム1の非撮影エリアに、コマサイズ信号12a、焼付けを制御する制御信号40aを記録し、写真フィルム焼付装置により、この写真フィルム1の非撮影エリアに記録されたこのコマサイズ信号12a、焼付けを制御する制御信号40aを検出し、このコマサイズ信号12aのカウントに対応したマスクサイズを選択し、この制御信号に基づいて、この写真フィルム1の有効撮影エリア20に記録された画像を焼付けるようにしたので、異種のコマサイズを連続的に有する写真フィルムであっても自動的に良好に焼付けができる。
【0019】
また本発明写真フィルム焼付装置は例えば図1〜図4に示す如く現像処理された写真フィルム1を駆動し、この駆動された写真フィルムの長さをネガ送り検出器S 3 で検出し、この写真フィルムの有効撮影エリア20と縁部との間で上下一方の縁部に沿った非撮影エリアでこの写真フィルムの送り方向に並んで順次記録されたコマサイズ信号12a及び焼付けを制御する制御信号40aをコマサイズセンサS 1 で検出し、この駆動された写真フィルムの長さに基づいて、順次検出した複数の信号よりこのコマサイズ信号12aを判別した場合、このコマサイズ信号をカウントし、コマ中心センサS 2 によりこの制御信号40aを検出したら、この写真フィルム1の駆動を停止し、このカウントに基づいてマスクサイズを選択し、この写真フィルム1の有効撮影エリア20に記録された画像を焼付けるようにしたものである。
【0020】
斯る本発明によれば写真フィルム1の非撮影エリアに記録されたコマサイズ信号12a及び焼付けを制御する制御信号40aを検出し、この検出されたコマサイズ信号12aのカウントによりマスクサイズを選択し、この制御信号40aに基づいて、写真フィルム1の有効撮影エリア20に記録された画像を焼付けるようにしたので、異種のコマサイズを連続的に有する写真フィルムであっても自動的に良好に焼付けができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明写真システム及び写真フィルム焼付装置の実施の形態の例につき説明しよう。
先ず、図7、図8及び図9を参照して本例に使用される写真フィルム1につき説明するに、図7、図8は撮影終了後の写真フィルムの例を示し、図9A及びBは撮影前の写真フィルムの例を示す。
【0022】
この図9において、16はパトローネを示し、このパトローネ16内の35mmの写真フィルム1のフィルム撮影時に撮影方向の上方、図9では下方の図19の非撮影エリアに相当する側辺より2.5mm幅の中心位置に所定ピッチ例えば図7例では5.25mmピッチ、図8例では6.28mmピッチで径が約1mmのフィルム位置検出用小孔19を設ける如くする。
【0023】
この場合このフィルム位置検出用小孔19を5.25mmピッチ及び6.28mmピッチで設けたときの各コマサイズに対するフィルムの送り量を表1に示す如くする。
【0024】
【表1】
【0025】
この図9Aは写真フィルム1の撮影したときの上端側縁にフィルム位置検出用小孔19を設けると共にフィルム先端加工工程を製造から削除し、コストを削減するようにしたものであり、図9Bは写真フィルム1の撮影したときの上端側縁にフィルム位置検出用小孔19を設けると共にこの写真フィルム1の先端の下部に舌片を設ける様にする。この場合、後述する如く位置検出用としてフォトカプラーを使用したときにフィルム1のフィルム位置検出用小孔19の位置が写真フィルム1の写真フィルムカメラへの装填時、この写真フィルム1の側縁部を位置検出用のフォトカプラ内に手動で挿入する必要がなく、機構による巻き取り時に自動的にこのフォトカプラ内に挿入される。
【0026】
尚、本例の写真フィルム1の先端の舌片は通常の35mm写真フィルムにおける位置とは上下逆である。
【0027】
次に本例による写真フィルムが使用される写真フィルムカメラにつき図10〜図14を参照して説明する。図10は本例による写真フィルムカメラの図11に示す如き後蓋を取り去ったカメラ本体を後方より見た図で、4は暗箱を示し、この暗箱4内には従来使用されているものと同様のパトローネ16が収納されるパトローネ収納部17と、このパトローネ収納部17よりの写真フィルム1をレンズよりの光により露光する露光用開口部7と、撮影後の写真フィルム1を収納するフィルム収納部18とを有している。
【0028】
この場合パトローネ収納部17に収納されたパトローネ16よりの写真フィルム1は露光用開口部7を介してフィルムガイド30,31によりフィルム幅方向が規制され、フィルム収納部18に撮影後移動される如くなされている。
【0029】
このフィルム収納部18にはフィルム自動セッティング用のガイドローラ32が設けられると共にフィルム1を巻回するフィルムスプロール9が設けられる。
【0030】
またこのフィルムスプロール9は後述するモータ10により駆動する如くする。
【0031】
また下側のフィルムガイド30及び31間の写真フィルム1の側縁のフィルム位置検出用小孔19に対応する部分にこの小孔19を検出するLED5aを設けると共にこのLED5aに写真フィルム1を介して対応する後蓋の圧板上に例えば1.5φのフォトデテクタ5bを設ける如くする。
【0032】
この場合このLED5aとしては写真フィルム1の感光波長からずれた赤外線の940nmの波長のものを使用する。このLED5a及びフォトデテクタ5bよりなる小孔検出装置5の出力信号をマイクロコンピュータより成るシステムコントローラ8のカウンタに供給し、このシステムコントローラ8において写真フィルムの位置を知るようにしている。
【0033】
またこのLED5a及びフォトデテクタ5bの代わりに、LEDとフォトデテクタとが対向して配されたフォトカプラが使用できる。
【0034】
また露光用開口部7はこの開口部7の左右よりせり出せる如く配された移動マスク15によりサイズが決定されフィルムの送り方向のサイズが例えば図10に破線で示す如く53.33mm、40.00mm、22.5mm及び16.90mmの4種類に変更できる如くなされる。
【0035】
即ち図12、図13及び図14に示す如く、この左及び右の移動マスク15は夫々フィルム開口部7の左及び右の側面壁に収納される如くなされると共にこの移動マスク15の下面には直線状ギヤ33が設けられ、ギヤボックス35の送りギヤ34により、この移動マスク15は直線状に移動する如くなされる。
【0036】
6はコマサイズ設定スイッチを示し、この移動マスク15によるコマサイズの変更はこのコマサイズ設定スイッチ6により決定したコマサイズの指令信号がシステムコントローラ8に供給され、このシステムコントローラ8より、希望のコマサイズにする為の制御信号がステッピングモータ駆動回路13を介してステッピングモータ14に供給され、このステッピングモータ14により移動マスク15を移動すると共にこの移動マスク15の移動に合わせて、LED5a及びフォトデテクタ5bより成る小孔検出装置5よりのフィルム位置検出信号をシステムコントローラ8で演算処理し、このシステムコントローラ8で得られる制御信号を増幅回路36を介してモータ10に供給し、このモータ10によりフィルムスプロール9を回転し、写真フィルム1を所定長送る如くする。
上述によりフィルム撮影時のフィルムの送り制御は成される。
【0037】
この写真フィルム1はコマサイズ設定スイッチ6により決められた量だけ送られるのであるが、ここで小孔間隔6.28mmのときのHDTVフルサイズ30mm×53.3mmとNTSCフルサイズ30mm×40mmとの異種サイズ混合撮影の例につき図15を参照して説明する。
【0038】
図15AはNTSCフルサイズの連続撮影を行う場合であり、7ピッチずつ小孔19を送り制御することで、撮影エリア30mm×40mmを確保できる。そしてNTSCフルサイズよりHDTVフルサイズへの切り換えは図15Bに示す如く小孔19を8ピッチ送ることで撮影エリアを確保することができる。またHDTVフルサイズの連続撮影を行う場合は図15Cに示すように小孔19を9ピッチ送ることで撮影エリア30mm×53.3mmを確保することができる。
【0039】
またHDTVフルサイズからNTSCフルサイズへの切り換えでは図15Dに示す如く小孔19を8ピッチ送ることで、撮影エリアを確保することができる。
【0040】
なおこのフィルムコマサイズ変更時は、フィルム撮影と同時に送られるため、予め送られたコマピッチ数に対してNTSCフルサイズからHDTVフルサイズに切り換えたときは、始め小孔19を7ピッチ送り、更に1ピッチ送る如くし、またHDTVフルサイズからNTSCフルサイズに切り換えたときは、始め9ピッチ送り、その後1ピッチ戻す如く制御する。
【0041】
またこの場合図15Eに示すようにコマサイズ変更時に多少多めにフィルム1を送るようにしても異種サイズのコマ3を混合することができる。
【0042】
また図7、図8は上述の如くして同一フィルム上に異種サイズのコマ3を有効撮影エリアに記録した写真フィルム1を示し、この図7例では9対16のHDTVフルサイズ(フィルム幅方向30mm×フィルム送り方向53.3mm)と、3対4のNTSCフルサイズ(フィルム幅方向30mm×フィルム送り方向40mm)とを示し、フィルムの上端側縁に設けられた小孔19の間隔は5.25mmであり、図8例はこの小孔19の間隔が6.25mmの上述同様の例である。この図8例の場合、HDTVフルサイズの1コマ分は小孔19が9ピッチであり、NTSCフルサイズの1コマ分は小孔19が7ピッチであり、共に奇数であるため、コマ中心位置に小孔19を配置でき、各コマ3の中心位置検出が容易になる。
【0043】
また図10及び図13において、37はシャッタ釦を示し、このシャッタ釦37を操作したときにマイクロコンピュータより成るシステムコントローラ8は露光制御をすると共に撮影コマ3の中心を示す中心マーク(有効撮影エリア位置信号)を記録するマーク記録回路38及びコマ番号を記録するコマ番号記録回路39に夫々所定の制御信号を供給し、カメラ本体の下側のフィルムガイド30,31部に設けられた中心マーク記録用のLED40及びコマ番号記録用のLED41を使用して図7、図8に示す如く撮影したコマ3の中心を示す中心マーク40a及びコマ番号41aをフィルム上端側縁に記録する。
【0044】
またこのときシステムコントローラ8は同様にしてコマサイズ記録回路11にコマサイズ(有効撮影エリア幅信号)に応じた制御信号を供給し、カメラ本体の下側のフィルムガイド30,31部に設けられたコマサイズ記録用のLED12を使用して図7、図8に示す如く撮影したコマ3のサイズ信号12aを記録する。
【0045】
このコマサイズ記録用のLED12は例えば4素子のLEDから構成し、コマサイズ設定スイッチ6により設定されたコマサイズのコマサイズ信号12aを撮影時に記録する。このコマサイズ信号12aとしては例えば表2に示す如きものとする。
【0046】
【表2】
【0047】
また本例においてはこのフィルム撮影と同時にこのマイクロコンピュータより成るシステムコントローラ8より情報記録回路42に所望の情報信号を供給し、カメラ本体の上側のフィルムガイド30,31部に設けられた情報記録用のLED43を使用して図7、図8に示す如くフィルムの下側縁にこの情報43aを記録する如くする。
【0048】
この情報43aとしては、レンズ及びカメラ本体からの撮影時のデータ情報及び撮影者がカメラ本体の後蓋の外側に設けられた入力装置44から入力されたデータ例えば撮影年月日、撮影者、撮影情況等であり、この記録できる情報量はフィルムのコマサイズに応じて決定され、記録できる情報量(文字数)は入力装置44の表示素子44aに表示される。この場合このコマサイズに応じて情報記録用のLED43の発光素子数が切換られる如くなされている。
【0049】
この場合においてフィルムの情報記録位置と小孔19の設ける位置とにつき使用者の便利さ及び心理学的効果につき検討したところ次の結果を得た。
【0050】
(1)フィルムの有効撮影エリア外縁を撮影者の情報記録帯として利用した場合に、撮影後の焼付けプリント段階では情報記録位置を下端側縁に配置した方が、より好まれる。
【0051】
(2)フィルム現像所の現像焼付工程を調査した結果、プリント上端側縁に位置するようにフィルムネガに、フィルム内容の情報を焼付ける場合が多く見られ、このフィルム内容情報と、撮影者による情報記録帯と混在することを無くすことが好ましい。
【0052】
この結果より図9に示す如く写真フィルム1の位置検出用小孔19はフィルム撮影時に撮影方向の上方に位置するように配置することが好ましい。
【0053】
図1は本例によるフィルム1の焼付けに用いられる自動焼付機(プリンタ)の構成を示し、この図1において、45は印画紙46を供給するペーパー供給リール、47はペーパーデッキ、48は印画しようとする印画紙の大きさを決定する可変ペーパーマスク、49はペーパー押え板、50はペーパー送りローラ、51はペーパー巻取りリールである。
【0054】
また、52は現像したフィルム1を供給するフィルム供給リール、53はフィルムデッキ、54はネガキャリア可変スリット、55はネガ押え板、56はフィルム送りローラ、57はフィルム巻取りリール、58はレンズ、59は蛇腹、60は光源ランプ、61はブラックシャッタ、62はフィルタ(Y.M.C)、63は拡散ボックスである。
【0055】
本例においては、このネガ押え板55の所定位置にフィルム1に記録されたコマサイズ信号12aを検出するコマサイズセンサS1 及びフィルム1に記録されたコマ中心を示す中心マーク40aを検出するコマ中心センサS2 を設ける。
【0056】
この場合コマ中心センサS2 によりコマ3の中心マーク40aを検出し、フィルム送りローラ56を制御して、コマ中心位置をネガキャリア可変スリット54の中心に合わせる。またこのコマサイズセンサS1 により検出されたコマサイズ信号12aにより可変ペーパーマスク48及びネガキャリア可変スリット54の大きさを制御する。
【0057】
コマサイズが例えばHDTVサイズのときはネガキャリア可変スリット54を図5Aに示す如くすると共に可変ペーパーマスク48を図6Aに示す如くする。またコマサイズが例えばNTSCサイズのときはネガキャリア可変スリット54を図5Bに示す如くすると共に可変ペーパーマスク48を図6Bに示す如くする。
【0058】
図2は本例によるこの自動焼付機の制御装置を示し、この図2においてはこのコマサイズセンサS1 及びコマ中心センサS2 として、フォトカプラを使用し、之等によりフィルム1の上端側縁に記録されたコマサイズ信号12a及び中心マーク40aを検出する。
【0059】
コマ中心センサS2 により検出される中心マーク40aにより写真フィルム1のコマ中心位置がきめられこのコマ中心位置がきめられたコマ3のコマサイズはコマサイズセンサS1 により先読みされたコマサイズ信号12aによりマイコンよりなるマイクロプロセッサ64で判断され、このフィルムコマサイズに合致させるように、マスクサイズ駆動用モータM3 を制御して可変ペーパーマスク48を制御すると共にこのマイクロプロセッサ64によりネガキャリア可変スリット駆動用モータM2 を制御して、ネガキャリア可変スリット54を制御する。
【0060】
また、この場合フィルム1を先読したコマサイズ信号12aに応じて、フィルムネガ送り用モータM1 を制御して、フィルム送りローラ56を制御し、フィルム1を所定量送る如くすると共にペーパー送り用モータM4 を制御してペーパー送りローラ50を制御し、印画紙46を所定量送る如くする。
【0061】
図3は、この現像された写真フィルム1とコマ中心センサS2 及びコマサイズセンサS1 との関係を示し、フィルム1の送り方向で、コマサイズ信号12aをコマサイズセンサS1 により位置決め前に検出し、フィルム1の送りとネガキャリア可変スリット54及び可変ペーパーマスク48を制御するもので、このコマサイズ信号12aはマイクロプロセッサ64で演算処理され、このフィルム1のコマ3のコマ中心位置がだされた時には、このコマサイズが決められる如くなされたものである。
【0062】
この図3A及びBに示されるように、フィルム1上では各コマ位置で、中央にコマ中心位置を示す中心マーク40aが記録され、フィルム送り方向で、先方向にコマサイズ信号12aが記録され、この中心マーク40aの後方向にフィルム1のコマ番号41aが記録されている。
【0063】
上述例においてはこのコマ中心センサS2 及びコマサイズセンサS1 とはほぼ同一位置にあるが、之等は同一位置にある必要はなく、コマ中心センサS2 のみがネガキャリア可変スリット54及び可変ペーパーマスク48の中央位置にあれば良く、コマサイズセンサS1 はフィルムデッキ53上のフィルム進入位置に配置しても良い。
【0064】
図4は現像されたフィルム即ちネガフィルム1及び印画紙即ちプリントペーパー46の送りの制御とネガキャリア可変スリット54及び可変ペーパーマスク48の制御とに関するマイクロプロセッサ64のフローチャートを示し、ネガフィルム1の駆動は中心マーク40aがコマ中心センサS2 により検出するまでなされ、この中心マーク40aがコマ中心センサS2 により検出されたときにネガフィルム1の駆動が停止される。このネガフィルム1が停止されるまでの間、コマサイズ信号12aをコマサイズセンサS1 が検出し、この数をカウントする如くする。
【0065】
このコマサイズ信号12aが「3」のときはネガキャリア可変スリット54の幅を38mmとすると共に可変ペーパーマスク48の幅を119mmとし、またこれに対応してプリントペーパー46を移動し、その後焼付けを行い終了する。この場合プリントペーパー46の送りは各プリントされたコマサイズとプリントされたコマを囲む余白部及びこれに加えて各プリントコマ間の切断用余白部からなる(この切断用余白部は、通常、プリントと同時に孔が形成され、ペーパーカット時に自動カット用位置信号となる。)。
【0066】
またこのときコマサイズ信号12aが「4」のときはネガキャリア可変スリット54の幅を51mmとすると共に可変ペーパーマスク48の幅を158mmとし、これに対応してプリントペーパー46を移動し、その後焼付けを行い終了する。
【0067】
またこのコマサイズ信号12aが「1」又は「2」のときも上述と同様になされる。
【0068】
また、この場合このコマサイズ信号12aはフィルム1の上端側縁に記録されているため、中心マーク40aと誤判別する可能性があるが、図2に示す如くネガ送り機構のモータM1 に関連して、このネガ送り量を検出するネガ送り検出器S3 を設け、このネガ送り量をカウンタ65でカウントし、このカウンタ65のカウント値をマイクロプロセッサ64にフィードバックするようにすればこのネガ送り量によりフィルム1上のコマサイズ信号12aの信号幅が検出でき、これによりコマサイズ信号12aか、中心マーク40aか、コマ番号41aかを判別することができる。
【0069】
本例においては写真フィルム1の側縁に記録された中心マーク40aをコマ中心センサS2 で検出されるまで、この写真フィルム1の送り量が制御され、写真フィルム1のコマ中心位置が決められたコマ3のコマサイズはコマサイズセンサS1 により先読みされたコマサイズ信号12aよりマイクロプロセッサ64で判断され、このコマサイズに合致させるように可変ペーパーマスク48、ネガキャリア可変スリット54及び印画紙46の送り量が制御されているので異種のコマサイズの写真フィルムであっても自動的に良好に焼付けができる利益がある。
【0070】
尚上述例においてはフィルム位置検出用小孔19を検出するのにLED5a及びフォトデテクタ5bを対向して設けるようにしたが、この代わりに、図16及び図17に示す如くフィルム位置検出用のフォトデテクタ及びLEDを一体化したフォトカプラ66をカメラ本体のフィルムガイド30部に設けるようにしても良い。
【0071】
このフォトカプラ66の位置は図16、図17に示されるようにフィルムガイド30部の任意の位置に配置することができ、特に図17に示す如くこのフォトカプラ66にフィルムのコマ番号41a及びコマ中心位置の中心マーク40aを撮影と同時に露光記録するLED41及び40を更に設けるようにしても良い。
【0072】
また上述例においては、フィルムの位置検出用の小孔検出装置5は一組のLEDとフォトデテクタとにより構成したが、これに限らず、異種サイズのコマ送りのピッチ送り量のずれ分を含め、二組のLEDとフォトデテクタとでこの小孔検出装置5を構成するようにしても良いことは勿論である。
【0073】
また、上述例においては同一写真フィルムに異種のコマサイズを設けた例につき述べたが、異種コマサイズの写真フィルムをつなぎ合せて自動焼付する場合にも適用することができる。
【0074】
また本発明は上述例に限ることなく、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成が採り得ることは勿論である。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば異種のコマサイズを連続的に有する写真フィルムであっても自動的に良好に焼付けができる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明写真フィルム焼付装置の例を示す構成図である。
【図2】図1の制御装置の例を示す構成図である。
【図3】図1の説明に供する線である。
【図4】本発明の説明に供する線図てある。
【図5】図1の説明に供する線図である。
【図6】図1の説明に供する線図である。
【図7】写真フィルムの例を示す線図である。
【図8】写真フィルムの例を示す線図である。
【図9】写真フィルムの例を示す正面図である。
【図10】写真フィルムカメラの例を示す構成図である。
【図11】図10の後蓋の例を示す正面図である。
【図12】図10のIII−III 線断面図である。
【図13】図10の制御装置の例を示す構成図である。
【図14】図12の要部の一部拡大図である。
【図15】図10の説明に供する線図である。
【図16】写真フィルムカメラの他の例を示す構成図である。
【図17】写真フィルムカメラの他の例を示す構成図である。
【図18】従来の写真フィルムの例を示す線図である。
【図19】従来の写真フィルムの例を示す線図である。
【符号の説明】
1‥‥写真フィルム、3‥‥コマ、6‥‥コマサイズ設定スイッチ、12a‥‥コマサイズ信号、19‥‥フィルム位置検出用小孔、20‥‥有効撮影エリア、38‥‥マーク記録回路、40a‥‥中心マーク、41a‥‥コマ番号、46‥‥印画紙、48‥‥可変ペーパーマスク、50‥‥ペーパー送りローラ、54‥‥ネガキャリア可変スリット、56‥‥フィルム送りローラ、64‥‥マイクロプロセッサ、M1 ,M2 ,M3 ,M4 ‥‥モータ、S1 ‥‥コマサイズセンサ、S2 ‥‥コマ中心センサ
Claims (3)
- 写真フィルムの有効撮影エリアと前記写真フィルムの縁部との間の非撮影エリアに配された光学的位置検出用透孔間に前記写真フィルムに関する情報を有した写真フィルムの上下一方の縁部に沿った非撮影エリアに、前記写真フィルムの送り方向に並んで順次コマサイズ信号及び焼付けを制御する制御信号を記録する写真フィルム用カメラと、前記カメラにより撮影され、現像処理された前記写真フィルムを駆動し、前記駆動された写真フィルムの長さをネガ送り検出器で検出し、前記写真フィルムに記録された前記コマサイズ信号及び前記焼付けを制御する制御信号をコマサイズセンサで順次検出し、前記駆動された写真フィルムの長さに基づいて、順次検出した複数の信号より前記コマサイズ信号を判別した場合、前記コマサイズ信号をカウントし、コマ中心センサにより前記制御信号を検出したら、前記写真フィルムの駆動を停止して前記カウントに基づいてマスクサイズを選択し、前記写真フィルムの有効撮影エリアに記録された画像を焼付ける写真フィルム焼付装置とからなることを特徴とする写真システム。
- 現像処理された写真フィルムを駆動し、前記駆動された写真フィルムの長さをネガ送り検出器で検出し前記写真フィルムの有効撮影エリアと縁部との間で上下一方の縁部に沿った非撮影エリアで前記写真フィルムの送り方向に並んで順次記録されたコマサイズ信号及び焼付けを制御する制御信号をコマサイズセンサで順次検出し、前記駆動された写真フィルムの長さに基づいて、順次検出した複数の信号より前記コマサイズ信号を判別した場合、前記コマサイズ信号をカウントし、コマ中心センサにより前記制御信号を検出したら、前記写真フィルムの駆動を停止して前記カウントに基づいてマスクサイズを選択し、前記写真フィルムの有効撮影エリアに記録された画像を焼付けることを特徴とする写真フィルム焼付装置。
- 請求項2記載の写真フィルム焼付装置において、
前記写真フィルムの前記非撮影エリアは、更に写真フィルムに関する情報が記録されていることを特徴とする写真フィルム焼付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07525699A JP3603218B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 写真システム及び写真フィルム焼付装置 |
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JPH11316423A JPH11316423A (ja) | 1999-11-16 |
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1999
- 1999-03-19 JP JP07525699A patent/JP3603218B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH11316423A (ja) | 1999-11-16 |
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