JP3601028B2 - Driving history management system - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の位置や向きを計測することにより車両の走行履歴を作成し、車両事故が発生した際に活用する走行履歴管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の衝突等の事故が発生した場合の事故原因の究明は、事後的な現場検証や、当事者または目撃者の記憶に基づいて行われており、確実性や安定性に欠けるため、あらかじめ車両の走行履歴を取得することで事故時の原因究明を確実に行うシステムが検討されている。
このようなシステムにおいて、車両の走行履歴は、所定時間ごとに車両の位置や、速度、加速度を各種センサーで取得することで得られ、これらのうち、車両位置は、GPS(Global Positioning System)を用いて行われる。このGPSは、GPS衛星からの電波(GPS電波)をGPS受信部のアンテナで受信し、GPS電波の到達時間からアンテナの現在位置を割り出すものであり、このアンテナの位置から車両の現在位置を知ることができる。
さらに、取得した走行履歴は、車両に不揮発性メモリ等を備えた記憶装置に記録され、事故が発生した場合には、この記録装置に記録されている走行履歴が照会される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして走行履歴を取得するシステムが、前記の各種センサーで取得した情報を車両ごとに処理し、記録するためには、高価な処理装置や、容量の大きい記録媒体が必要であるためシステムの価格を引き上げたり、車両重量を増加させたりする原因となっていた。さらに、事故の状況によっては、記録媒体自体が焼失等により失われることがあるため、走行履歴を照会することができない可能性もある。
また、記録されている走行履歴のみでは事故時の車両の向きや、衝突位置等の判定をすることができないため、事故の状況や原因を把握することが困難であったので、警察署における事故証明書の発行や、保険会社の保険金支給額の算定請求に時間がかかるという不具合があった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、簡便なシステムでありながら、車両の状態に関らず、確実に車両の走行履歴を取得することで事故後の処理を迅速に進めることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、高精度なGPSによって車両の位置を演算するシステムにおいて、複数のアンテナを有する車両が受信したGPS衛星からの電波に基づく複数の受信データを取得し、受信データを用いて車両の位置を演算する位置演算手段と、演算により得られた車両の位置を、車両ごとに蓄積し走行履歴とする履歴作成手段と、走行履歴を蓄積する記憶手段と、車両の事故時に車両から複数の各受信データが取得できるか否かによって車両の破損箇所を判断し、その破損箇所および走行履歴に基づいて、事故状況に関する事故データを作成する事故データ作成手段とを有する走行履歴管理システムとした。このように構成した走行履歴管理システムは、車両のアンテナで受信したGPS衛星からの電波に基づいて位置演算手段が車両の位置を正確に演算し、得られた車両の位置を記録手段に所定時間ごとに記録することで車両の正確な走行履歴が得られる。さらに、このような走行履歴管理システムは、事故に至るまでの車両の走行履歴や事故時の車両の破損箇所を事故データとして作成することで事故証明書の発行や、保険金支払い等の事故後の処理を迅速に、かつ、確実に行うものである。また、このような構成を車両の外部に設けると、車両の事故時に、走行履歴を失うことなく、有効に活用できる。
【0006】
また、本発明の請求項2に係る発明は、高精度なGPSによって車両の位置を演算するシステムにおいて、複数のアンテナを有する車両が受信したGPS衛星からの電波に基づく複数の受信データを取得し、受信データを用いて車両の位置を演算する位置演算手段と、演算により得られた車両の位置を、車両ごとに蓄積し走行履歴とする履歴作成手段と、走行履歴を蓄積する記憶手段と、車両からの複数の受信データに基づいて前記車両の向きを特定する方向演算手段と、車両の位置を特定するために道路地図を記憶する道路地図データベースと、車両の事故時に方向演算手段が特定した車両の向きと道路地図データベースに記憶されている道路地図とから道路通行阻害状況を判断し、その道路通行阻害状況および走行履歴に基づいて、事故状況に関する事故データを作成する事故データ作成手段とを有する走行履歴管理システムとした。このように構成した走行履歴管理システムは、車両のアンテナで受信したGPS衛星からの電波に基づいて位置演算手段が車両の位置を正確に演算し、得られた車両の位置を記録手段に所定時間ごとに記録することで車両の正確な走行履歴が得られる。さらに、このような走行履歴管理システムは、事故に至るまでの車両の走行履歴や事故時の道路通行阻害状況を事故データとして作成することで事故証明書の発行や、保険金支払い等の事故後の処理を迅速に、かつ、確実に行うものである。また、このような構成を車両の外部に設けると、車両の事故時に、走行履歴を失うことなく、有効に活用できる。
【0007】
さらに、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の走行履歴管理システムが取得する受信データの発信源であり、車両に搭載される走行履歴管理システムであって、GPS衛星からの電波を受信可能な複数のアンテナと、アンテナの各々が受信したGPS電波から受信データを作成するGPS受信部と、受信データに基づいて作成される送信データを無線手段により遠隔地に送信する通信装置とを有する走行履歴管理システムとした。GPS衛星からの電波を複数のアンテナで受信することで、車両の位置を決定する際の精度を高めたり、車両の走行時または事故時の向きや、事故時の車両の破損状況、変形状況、道路通行阻害状況の判定を行うことが可能となる。また、このような走行履歴管理システムは、所定のデータを遠隔地に送信し、遠隔地においてデータの管理を行うことで車両側の設備を最小限にとどめるものである。
【0008】
そして、本発明の請求項4に係る発明は、請求項3に記載の走行履歴管理システムにおいて、アンテナは、車両の走行方向に対して前後となる位置に配置されている構成とした。車両の走行方向に対して前後の位置となるように配置されたアンテナは、これらから得られる位置情報に基づいて車両の前後方向の向きを特定するために用いられる。また、これらのアンテナは、車両の前後方向の破損状況を確認のために用いることもできる。
【0009】
また、本発明の請求項5に係る発明は、請求項3または請求項4に記載の走行履歴管理システムにおいて、アンテナは、車両の走行方向に対して左右となる位置に配置されている構成とした。車両の走行方向に対して左右の位置となるように配置されたアンテナは、これらから位置情報を独立に取得することで、事故時に車両の左右方向の破損状況を確認するために用いられる。また、これらのアンテナから取得した情報に基づいて、車両の横方向の向きを特定し、これに基づいて車両の前後方向を特定することもできる。
【0010】
そして、本発明の請求項6に係る発明は、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の走行履歴管理システムにおいて、受信データから車両の位置を演算する位置演算手段を有し、通信装置から送信されるデータは、車両の位置を与えるデータであることとした。このような走行履歴管理システムは、車両のアンテナで受信したGPS電波から、受信時刻における車両の現在位置を位置演算手段で演算し、得られた車両位置および受信時刻を通信装置から遠隔地にあるセンターサーバ等に送信し、センターサーバ等において車両ごとの位置を蓄積し、管理する。車両において少なくとも位置の演算までを行うことにより車両の位置に関する情報をカーナビゲーションシステム等に応用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における走行履歴管理システムの構成図である。
図1に示すように、走行履歴管理システム1は、移動局を構成する車両2と、車両2に搭載されたGPS受信部3で受信した電波(GPS電波)の受信データから車両2の走行履歴を作成するセンターサーバ4とを含んで構成される。なお、本実施の形態において、GPSは、位置検出精度が高く、高い処理速度が期待できるRTK(Real Time Kinematic)−GPSを用いている。このRTK−GPSは、基準局19および移動局において、複数のGPS衛星5(図1には一つのみを記載してある)からのGPS電波を受信し、基準点の位置から移動点の位置(絶対位置)を決定するものである。
【0012】
ここで、走行履歴管理システム1の各々の構成要素について順番に説明する。移動局を構成する車両2は、GPS衛星5からのGPS電波を受信するアンテナP1を備えたGPS受信部3を有している。このGPS受信部3は、同時に複数のチャンネルで複数のGPS衛星5からのGPS電波を受信するとともに所定のプログラムに従い、リアルタイムで受信データを作成する。また、車両2は、受信データを公知の無線技術等を用いてセンターサーバ4に送信するための通信装置6を備えている。この通信装置6は、特定小電力無線、DMCA(Digital Multi−Channel Access)無線、携帯電話等に用いられる送受信用端末が利用でき、通信装置6は、受信データに車両2の情報や、センターサーバ4のアドレス等を付加した送信データを、複数のうちから適宜選択される基地局7に送信する。
【0013】
車両2からの情報を受信する基地局7は、ネットワーク8に接続されており、このネットワーク8を利用して、センターサーバ4に受信した送信データを送る。例えば、携帯電話システムを利用する場合の基地局7は、通常の通話に用いられる基地局をそのまま使用でき、この場合のネットワーク8は公衆回線となる。なお、基地局7を走行履歴管理システム1の専用基地局として、基地局7をセンターサーバ4を専用回線で接続することも可能である。
【0014】
センターサーバ4は、基地局7で受信した送信データをネットワーク8を介して取得する通信手段11と、CPU(Central Processing Unit)等から構成される処理部12と、ディスプレイ等である出力部13、キーボード等からなる入力部14、ならびに、各種データを記憶する記憶手段15とから構成されている。また、センターサーバ4は、図示しないDVD(Digital Video Disk)ドライブ等の外部記憶手段を備えたり、複数のコンピュータとネットワーク接続可能な構成とすることもできる。
【0015】
センタ−サーバ4を構成する処理部12は、CPUや、メモリ、ならびに、所定の電気・電子回路等から構成されており、ここに所定のプログラムを展開させることで各種の処理を行っている。本実施の形態において、処理部12は、車両2のアンテナP1で観測した受信データに基づいて車両2の位置を演算する位置演算手段16と、演算した車両位置を記憶手段15に蓄積して走行履歴を作成する履歴作成手段17と、車両2が事故を起こした際に事故証明書の発行等に利用する事故データ26を作成する事故データ作成手段18として機能する。なお、事故データ26は、図2(a)に示すように、車両2のナンバーや所有者の氏名、車両2にかけられている任意保険に関する情報であるユーザデータDUや、事故現場の住所や、走行履歴、ならびに、必要に応じて附属データDAから構成される。附属データDAとしては、事故を説明するテキストデータからなる説明データや、事故の様子をCG(Computer Graphics)で再現するデータや、事故の当事者から入手した情報等があげられる。
【0016】
位置演算手段16は、通信手段11を介して取得した受信データを基準局19で測定した基準データで補正することで車両2の位置を演算する。例えば、車両2のGPS受信部3のアンテナP1で受信したGPS電波の位相と、基準局19で受信したGPS電波の位相から、基準局19から車両2のGPS受信部3のアンテナP1の位置までの基線ベクトルを算出し、この基線ベクトルと基準局19の位置(既知)から車両2のGPS受信部3のアンテナP1の位置を演算する。
【0017】
センタ−サーバ4を構成する記憶手段15には、車両位置を特定するために一般の道路地図を記憶した道路地図DB(Data Base)20と、本システムに登録したユーザの個人情報および車両2に関する情報が蓄積されたユーザ情報DB21と、処理部12で作成した走行履歴を車両2ごとに管理するために用いられる走行履歴DB22、ならびに、事故データ26の附属データDAを作成する際に使用する情報を記憶させた事故情報DB23を備えている。
【0018】
ユーザ情報DB21には、ユーザの個人情報として、ユーザの住所、氏名の他に、免許書番号や、ユーザが加入している保険会社の連絡先および保険の種類が登録され、車両2に関する情報としては、車種、型式が登録されている。なお、本実施の形態における走行履歴管理システム1において、ユーザまたは車両2は、ユーザおよび/または車両2を特定するためにセンターサーバ4により付与される識別番号により管理することが望ましい。
走行履歴DB22は、車両2の位置が、数十msecごと、数分ごと等、任意の時間間隔で記録され、このようなデータの蓄積が走行履歴となり、この走行履歴は、数分から数時間分(記憶手段15の容量によっては数日分)、蓄積される。また、この走行履歴を更新する場合は、古いデータから順番に新しいデータに書き換えられる。なお、走行履歴DB22に記憶される時間情報は、すべての車両2のアンテナP1がGPS電波を受信した時間を使用している。
事故情報DB23は、典型的な事故の形態や、事故原因についてのデータがテキストデータとして記憶されている。また、事故情報DB23には、車速や、加速度、道路状態等から事故の形態を特定するためのテンプレートを複数登録しておくことも可能である。これにより、例えば、走行履歴から車速、加速度が小であると判定できる場合は渋滞中の追突事故であるとか、走行履歴および道路地図データから局率半径の小さいカーブを高速度で走行していたと判定できる場合は、カーブを曲がりきれずにオーバランした等の事故の形態が検索できるので、この検索結果を事故データ26に付加することが可能となる。
【0019】
さらに、センターサーバ4は、ネットワーク8を介して、警察署24や保険会社25にデータを送受信することが可能となっている。これは、車両2が事故に遭った場合に、警察署24に通報したり、事故証明書の基礎データとなる事故データ26を送信したり、保険会社25が保険金の支払額を算定する際の資料として事故データ26を要求した場合に、該当する車両2の事故データ26を送信するためである。
【0020】
次に、本実施の形態において、走行履歴を作成する処理手順と、車両2が事故に遭った場合の処理について図1および図2(a)、(b)を参照しながら説明する。なお、図2(b)は、本実施の形態におけるセンターサーバ4の処理手順を示すフローチャートである。
まず、車両2が通常状態で走行している場合は、車両2がGPS電波を受信し、受信データに基づく送信データを通信装置6から送信する。
そして、図2(b)のステップS11に示すようにセンターサーバ4は、基地局7で受信した送信データをネットワーク8から取得し、ステップS12において、この送信データに含まれる受信データに基づいて処理部12で車両2の位置を演算する。つまり、位置演算手段16が、受信データと基準局19で受信した基準データとから前記のようにして車両2の位置を演算する。この車両2の位置は、例えば、緯度、経度、高さ(海抜)で表される。この車両2の位置は、ステップS13において走行履歴DB22に記録し、蓄積され、車両2ごとの走行履歴が作成される。車両2が事故を起こしていない場合は、ステップS14から、ステップS11に戻り、前記の処理(ステップS11からステップS13)を繰り返すが、車両2が事故を起こした場合(Yes)は、ステップS15に進み、事故データ26を作成する。
【0021】
走行履歴を作成している車両2が追突事故等に遭遇した場合は、事故の通報を受けて、ステップS15として、事故データ作成手段18が図2(a)に示す事故データ26を作成する。
事故データ作成手段18は、走行履歴DB22から事故車両2の走行履歴を抽出し、ユーザ情報DB21から事故を起こした車両2(事故車両2)、および、事故車両2の所有者のデータを抽出し、ユーザデータDUを作成する。さらに、事故データ作成手段18は、走行履歴の車両位置(経度、緯度、高さ)で道路地図DB20を検索し、事故現場の住所を特定し、事故現場データDSを作成する。また、必要に応じて事故の様子を再現する再現CGを作成したり、電子メールや電話等で当事者から連絡があった場合に、事故の認定に有益と思われるデータを付記的な情報(附属データDA)として付加する。
ここで、再現CGは、例えば、車種ごとに決まっている外形寸法からモデリングした三次元構造におけるアンテナ位置と、走行履歴に記憶されている車両2の位置とを一致させることにより作成される。また、事故説明は、事故データ作成手段18が走行履歴データDHや、事故現場データDSを検索条件として、事故情報DB23から事故の原因や事故状況に関する文字データを抽出し、キーワードとして添付したり、所定のエディタを用いて事故を説明する簡単な文章を作成することにより得られる。
【0022】
そして、事故データ作成手段18により作成された事故データ26は、ステップS16において通信手段11から、警察署24や、保険会社25に送信される。このとき、事故データ26が送信される警察署24は、特定した事故現場の地域を管轄する警察署であり、保険会社25は、ユーザが予め登録してユーザ情報DB21に記憶されている保険会社である。この事故データ26を受信した警察署24は、所定の手続きを経て事故証明書を作成し、発行する。また、保険会社25は、この事故データ26に基づいてユーザに支払う保険金を算定する。
【0023】
このような走行履歴管理システム1は、RTK−GPSを用いることで車両2の位置や、事故現場の位置を正確に特定することができるので、走行履歴を精度良く取得することができる。また、走行履歴を遠隔地のセンターサーバ4で管理することにより、事故時に車両2の破損が激しい場合等であってもデータの消失を防止できる。さらに、事故データ作成手段18で事故の再現CGや事故の説明文等を作成することで、事故証明作成作業の効率化や、保険金支払い業務の効率化を図ることができる。
【0024】
なお、事故を通報する手段としては、ユーザが携帯電話で連絡する場合や、車両2に通報ボタンを設け、図1の通信装置6を用いてセンターサーバ4に事故を通報する構成があげられる。また、車両2に加速度センサ等の公知の衝撃検知手段を設け、衝撃検知手段が許容値以上の衝撃を検知した場合に、通信装置6を介して事故発生を知らせるデータをセンターサーバ4に送信する構成としても良い。
【0025】
次に、本発明の第二の実施の形態について図3、図4(a)、(b)、ならびに図5を参照しながら詳細に説明する。なお、前記の第一の実施の形態と同一の構成要素や、同一の機能については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3に示すように、走行履歴管理システム1は、移動局を構成する車両2と、車両2に搭載されたGPS受信部3で受信したGPS電波の受信データから車両2の走行履歴を作成するセンターサーバ4とを含んで構成され、本実施の形態において車両2は、車両2の向きを特定するためにGPS電波を受信する二つのアンテナP1、P2を有している。
【0026】
本実施の形態における車両2は、例えば、図4(a)に示すように、車両2の進行方向(矢印F)に対して前側にアンテナP1を配置し、後側にアンテナP2を配置している。ここで、理解の便宜のためにアンテナP1、P2は○印で示してある。また、図4(a)、(b)は車両2を平面図を模式的に表したもので、符号32は、車両2のタイヤである。
このアンテナP1、P2は、独立に、GPS衛星5からのGPS電波を受信することができる。また、GPS受信部3は、二つのアンテナP1、P2で受信した二つの受信データを多重化し、通信装置6から送信データとして基地局7に送信する。なお、受信データの多重化は、時分割、周波数分割等、任意の方式が取られる。また、センターサーバ4の処理部12において、アンテナP1の受信データとアンテナP2の受信データとが識別できる方式であれば、多重化以外の任意の方式を取ることもできる。
【0027】
センターサーバ4の処理部12は、位置演算手段16が、送信データから、それぞれのアンテナP1,P2に対応する受信データを取り出し、それぞれのアンテナP1,P2の位置(緯度、経度、高さ)を演算する。なお、本実施の形態において車両2の位置は、アンテナP1またはアンテナP2の位置、あるいは、二つのアンテナP1,P2の中間位置、もしくは、二つのアンテナP1,P2の位置および車種情報に基づいて定められる箇所(例えば、運転席と助手席の中間位置)とすることができ、これらの選択は、ユーザもしくはセンターサーバ4により行われ、GPS受信部3またはセンターサーバ4の処理部12に登録される。また、本実施の形態において、処理部12は、方向演算手段32としても機能し、この方向演算手段32は、それぞれのアンテナP1、P2の位置から車両2の向きを特定する方向ベクトルdを算出する。車両2の向きを判定する指標としてベクトルを用いるのは、道路の形状や向き、車両の進行方向F(図4(a)参照)に関らず車両2の向きを容易に特定できるからである。
そして、履歴作成手段17は、それぞれのアンテナP1、P2の位置、方向ベクトルd、および、アンテナP1、P2がGPS電波を受信した受信時刻を走行履歴DB22に記録する。
【0028】
ここで、本実施の形態におけるセンターサーバ4の処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の説明の理解の便宜上、位置演算手段16により演算されたアンテナP1、P2の位置を緯度x、経度y、高さhで表すことにする。
【0029】
まず、ステップS21として、車両2から送信データを、無線やネットワーク8(図3参照)を介して取得し、ステップS22において、位置演算手段16が、車両2の二つのアンテナP1、P2のそれぞれの位置を第一の実施の形態と同様にして演算する。これにより、図4(a)に示すように、アンテナP1の位置(x1,y1,h1)、アンテナPの位置(x1,y2,h1)が得られる。
さらに、ステップS23に進み、方向演算手段32が、二つのアンテナP1、P2の位置から、車両2の方向ベクトルdを演算する。例えば、方向ベクトルdは、アンテナP1の位置からアンテナP2の位置を引くことで得られ、図4(a)の場合は、(0,y1−y2,0)となる。この場合は、方向ベクトルdのx(緯度)成分およびh(高さ)成分がゼロであるため、車両2は、緯度に沿って高低差の無い道路を走行していることがわかる。なお、車両2が経線に沿って走行する場合には、方向ベクトルdのy成分がゼロとなる。
また、車両2が図4(b)に示すように、向きを変えてアンテナP1の位置が(x3,y3,h1)に、アンテナP2の位置が(x4,y4,h1)となった場合には、アンテナP1、アンテナP2の位置から方向ベクトルdは、図4(b)に示すように(x3−x4,y3−y4,0)となる。
そして、ステップS24において、履歴作成手段17が、ステップS22、S23で得られた車両2の位置および方向、ならびに、GPS電波の受信時刻を走行履歴DB22に書き込む。このとき履歴作成手段17は、ユーザ情報DB21を参照して、該当する車両2のユーザや車種に関するデータを必要に応じて走行履歴DB22に書き込む。
【0030】
その後、ステップS25において、車両2が事故を起こしていない場合には、ステップS21に戻り、以降、所定時間間隔ごとに車両2の走行履歴を作成する。一方、車両2が事故を起こした場合は、ステップS26に進む。
ステップS26では、事故を起こした車両2についての事故データ26を作成する。本実施の形態においては、車両2に搭載された二つのアンテナP1、P2から車両2の向きが分かっているので、例えば、事故直前の車両2の軌跡において、蛇行運転をしていることが確認された場合は、居眠り運転の可能性がある等の記載や、軌跡がループ状になっている場合は車両2がスピンした旨の記載を付加したり、衝突事故の場合の衝突箇所の大まかな判断をすることが可能となる。さらに、事故後の車両2の向きと道路地図DB20に記憶されている道路地図とから、車両2が道路を塞ぐように停止していると判断した場合は、その道路の通行が阻害される旨を事故情報として、所定の機関を通じて公表して渋滞緩和や二次的な事故の発生防止を図ることもできる。
【0031】
さらに、本発明の第三の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、前記の第一、第二の実施の形態と同一の構成要素や、同一の機能については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施の形態の走行履歴管理システム1は、図1または図3に示すような移動局を構成する車両2と、車両2に搭載されたGPS受信部3で受信したGPS電波の受信データから車両2の走行履歴を作成するセンターサーバ4とを含んで構成されている点については、第一、第二の実施の形態と同様であるが、本実施の形態において車両2は、GPS電波を受信するアンテナを車両2の前方に二つ、後方に二つの合計四つ有している。
【0032】
本実施の形態における車両2は、例えば、図6(a)に示すように、車両2の前方かつ左側にアンテナP1を、前方かつ右側にアンテナP2を有している。さらに、車両2の後方かつ左側にアンテナP3を、後方かつ右側にアンテナP4を有している。これらの四つのアンテナP1〜P4のうち隣り合う二つは、車両2の左右方向または前後方向に対して並列に配置されている。各アンテナP1〜P4は、独立に、GPS衛星5からのGPS電波を受信することができ、GPS受信部3は、各アンテナP1〜P4で受信した四つの受信データを多重化し、通信装置6から送信データとして基地局7に送信する。なお、センターサーバ4の処理部12において、各アンテナP1〜P4の受信データがそれぞれ識別できる方式であれば、多重化以外の任意の方式を取ることもできるのは、第二の実施の形態と同様である。
【0033】
センターサーバ4の処理部12は、位置演算手段16が、送信データから、それぞれのアンテナP1〜P4に対応する受信データを取り出し、それぞれのアンテナP1〜P4の位置(緯度、経度、高さ)を演算する。なお、本実施の形態において車両2の位置は、各アンテナP1〜P4から選択した一つのアンテナの位置、または、複数箇所から演算した位置とする。
また、方向演算手段32は、それぞれのアンテナP1〜P4のうちの少なくとも二つのアンテナ位置から車両2の向きを特定する方向ベクトルdを算出する。そして、事故データ作成手段18は、車両2の事故時に、アンテナP1〜P4の破損状態や、各アンテナP1〜P4の位置のずれから車両2の衝突位置や車両2の破損状況を推測する。
【0034】
ここで、本実施の形態における走行履歴管理システム1の処理フローについて、センターサーバ4の処理を中心に第二の実施の形態でも参照した図5のフローチャートを用いて説明する。なお、第二の実施の形態と同様に、位置演算手段16により演算されたアンテナP1〜P4の位置を緯度x、経度y、高さhで表すことにする。
【0035】
まず、ステップS21として、車両2から送信データを、無線やネットワーク8(図3参照)を介して取得し、ステップS22において、位置演算手段16が、車両2の四つのアンテナP1〜P4のそれぞれの位置を第二の実施の形態と同様にして演算する。これにより、図6(a)に示すように、アンテナP1の位置(x1,y1,h1)、アンテナP2の位置(x2,y1,h1)、アンテナP3の位置(x1,y2,h1)、アンテナP4の位置(x2,y2,h1)が得られる。さらに、ステップS23に進み、方向演算手段32が、車両2の方向ベクトルを演算する。方向ベクトルdは、例えば、図6(a)においてアンテナP1とアンテナP3を選択した場合は、(0,y1−y2,0)となる。これは、アンテナP2とアンテナP4を選択した場合であっても同様である。
また、左右方向に位置するアンテナP1とアンテナP2、または、アンテナP3とアンテナP4を選択した場合は、横方向ベクトルdsが求められ、これにx軸とy軸を軸変換する等の所定の操作を行うことで方向ベクトルdを得ることができる。
そして、車両2に対して対角線上に位置するアンテナP1とアンテナP4、または、アンテナP2とアンテナP3とから対角方向ベクトルdcを取得し、これに所定の操作を行うことで方向ベクトルdを得ることができる。
ただし、横方向ベクトルds、対角方向ベクトルdcからは方向ベクトルdの大きさを正しく得ることができないので、横方向ベクトルdsおよび対角方向ベクトルdcは、事故の発生時やアンテナP1〜P4の故障時に方向ベクトルdが直接求められない場合に活用することが望ましい。
【0036】
そして、ステップS24において、履歴作成手段17が、ステップS22、S23で得られた車両2の位置および方向、ならびに、各アンテナP1〜P4におけるGPS電波の受信時刻を走行履歴DB22に書き込む。このとき履歴作成手段17は、ユーザ情報DB21を参照して、該当する車両2のユーザや車種に関するデータを必要に応じて走行履歴DB22に書き込む。
その後、ステップS25において、車両2が事故を起こしていない場合には、ステップS21に戻り、以降、所定時間間隔ごとに車両2の走行履歴を作成する。一方、車両2が事故を起こした場合は、ステップS26に進む。
【0037】
ステップS26では、事故を起こした車両2についての事故データ26を作成する。本実施の形態においては、車両2に搭載されたアンテナP1〜P4のうちの二つを用いて車両2の向きが分かるので、例えば、事故直前の車両2の軌跡から事故原因についての記載を付加したり、衝突事故の場合の衝突箇所や、車両2の破損状況の判断をすることが可能となる。
例えば、図6(b)に示すように、車両2の左前が衝突によりつぶれてアンテナP1が破損した場合は、アンテナP1からの受信データのみがセンターサーバ4で取得できなくなるので、事故データ作成手段18は、車両2の左前側が衝突して破損していると判断する。また、この事故の直前において、アンテナP1とアンテナP3とから方向ベクトルdを演算していた場合は、方向ベクトルdが得られなくなるので、アンテナP2とアンテナP4とから方向ベクトルdを演算する。
また、車両2の前側が全体的に潰れて、センターサーバ4がアンテナP1およびアンテナP2からの受信データを取得できない場合は、アンテナP3およびアンテナP4から演算した横方向ベクトルdsを基にして方向ベクトルdを演算する。一方、車両2の後側が追突により破損した場合は、アンテナP1とアンテナP2から演算した横方向ベクトルdsを基にして方向ベクトルdを演算する。
【0038】
さらに、車両2の左側のアンテナP1およびアンテナP3からの受信データを取得できなくなった場合や、車両2の右側のアンテナP2およびアンテナP4からの受信データを取得できなくなった場合は、車両2が側面衝突したと判断する。
そして、各アンテナP1〜P4からの受信データは取得できているが、車両2の左側のアンテナP1、P3から演算した方向ベクトルdと、車両2の右側のアンテナP2、P4から演算した方向ベクトルdとが一致しない場合は、事故により車両が変形しているが、車両2の破損は軽微であると判定する。このときは、これらの方向ベクトルdに加えて、横方向ベクトルds、対角方向ベクトルdcも加味することで衝突箇所を判定する。例えば、アンテナP1を用いて演算したベクトルd、ds、dcが、他のアンテナP2〜P4のみを用いて演算したベクトルd、ds、dcからずれている場合は、アンテナP1の近傍の領域、つまり、車両2の左前側が衝突したと判定する。
【0039】
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されずに、広く応用することが可能である。
例えば、車両2に位置演算手段16を設けて、車両2が自己の現在位置をリアルタイムで演算し、通信装置6でセンターサーバ4に車両2の現在位置を送信する構成とすることもできる。この場合は、センターサーバ4の履歴作成手段17が得られた車両位置を走行履歴DB22に逐次、書き込んで走行履歴を作成し、事故時には、この走行履歴に基づいて事故データ作成手段18が事故データ26を作成する。また、基準局19の基準データは、無線手段により車両2の通信装置6に送信され、位置演算手段16による演算処理に用いられる。このような構成とすると、車両2において演算した現在位置をカーナビゲーションシステムに使用することができる共に、センターサーバ4で処理するデータ処理量を低減することができる。また、車両2に位置演算手段16に加えて、方向演算手段32を備えることで車両2において走行方向を演算する構成としても良い。
さらに、これらに加えて、履歴作成手段17および走行履歴DB22を備え、走行履歴を車両内で作成し、事故時に、通信装置6から走行履歴をセンターサーバ4に送信する構成としても良い。この場合、センターサーバ4は、取得した走行履歴から事故データ26を作成し、警察署24等に送信する。また、車両2から走行履歴を直接、警察署24等に送信しても良い。そして、事故データ作成手段18や事故情報DB23も車両2で保有する構成とすると、センターサーバ4を設けずに、すべての処理をユーザと警察署24または保険会社25の間で行うことが可能となる。
【0040】
また、第二、第三の実施の形態において、車両2の方向を判定する指標をベクトルd、ds、dcとする替わりに、この演算したベクトルd、ds、dcが車両の進行方向F(図4(a)参照)に対してなす角度を演算し、この角度を持って車両2の方向を判定することもできる。
さらに、車両2が複数のアンテナP1・・を有する場合に、車両2の位置精度を向上させる処理を行うことも可能である。例えば、図4(a)に示すように、二つのアンテナP1、P2を有する場合に、アンテナP1から求めた車両2の中心位置とアンテナP2から求めた車両2の中心位置とを比較したり、各アンテナP1、P2の設置位置またはアンテナ間距離を予め登録しておき、これらの登録値と実測値とを比較することで、アンテナP1、P2の不具合や外乱が車両履歴の取得に与える悪影響を除去することができる。
そして、車両2の位置や外形形状の特定に関する情報や、ユーザ情報については、ユーザ情報DB21において車両2ごとに登録しておく替わりに、車両2に設けた記憶手段に登録しておき、必要に応じて通信装置6からセンターサーバ4に送信される構成にしても良い。
【0041】
また、各実施の形態において、基準局19は複数箇所に設けることも可能であり、このような場合は、基準局19からの基準データもネットワーク8を介して取得する構成とすることができる。そして、GPS衛星5を基準局19とすることもできる。
さらに、走行履歴管理システム1のセンターサーバ4を警察署24や保険会社25が保有する構成とすることもできる。
そして、車両2に搭載するアンテナP1・・の数および配置は任意の形態とすることができる。アンテナP1を車両2の側部ドア付近に配置すると、側面衝突時の破損状況を適確に把握することができる。アンテナP1の数が多い場合は、通常時は複数のアンテナP1・・から選択した少数のアンテナP1・・の受信データのみを活用し、事故時には、すべてのアンテナP1・・を活用して破損状況を確認する構成とすると、通常時に処理する情報量を減少することができる。この場合は、GPS受信部3または通信装置6が、アンテナP1・・の選択や、使用しているアンテナP1・・を特定するデータを作成することが望ましい。
また、各実施の形態における走行履歴取得システム1において車両2に、加速度センサや、ジャイロ等の各種センサを設け、これらのデータをGPS電波の受信データを補完するデータとして活用しても良い。より細かい走行履歴の作成が実現できると共に、車両2がGPS電波を受信し難い場所、例えばトンネル内等を走行している場合であっても確実に走行履歴を作成することが可能となる。一方、車両2の通信装置6において通信障害が発生することもあるので、車両2には、短時間分の受信データや送信データ、その他のデータを蓄積しておくメモリを備え、通信障害が解消された後にこれらのデータを通信装置6からセンターサーバ4に再送信するようにすることが望ましい。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、GPS電波を車両のアンテナで受信することで車両の位置を正確に得ることができ、これを活用することで車両の位置精度の高い走行履歴を得ることができる。この走行履歴は車両外の記憶手段に記録すると、車両の事故時に、走行履歴を失うことを防止しつつ、事故証明の作成や、保険金の支払い等に有効に活用できる。また、車両にGPS電波を受信するアンテナを複数設けることで、車両の位置の演算精度を高めたり、車両の向きや、事故時の破損状況を判定することが可能となり、これらの情報を走行履歴として活用することにより、事故原因の推定や事故の状況把握が容易になるため、事故後の処理を適切に、かつ、円滑に行うことが可能となる。特に、アンテナを車両に対して前後方向に配置することで、車両の前後方向の向きの特定や、車両の前後方向の破損状況の確認を行うことができるようになる。一方、アンテナを車両に対して左右方向に配置することで、車両の左右方向の向きの特定や、車両の左右方向の破損状況の確認を行うことができるようになる。そして、アンテナの配置を前後方向、左右方向を適宜組み合わせることで、より詳細な破損状況の把握ができるようになる。さらに、これらに加えて、車両に位置演算手段を設けることで、車両の位置情報をユーザが活用することが可能となる。そして、走行履歴管理システムが、道路地図データベースを備えることで、その道路地図データベースに記憶されている道路地図と車両の向きから道路通行阻害状況を判断できるので、所定の機関を通じて公表して渋滞緩和や二次的な事故の発生防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における走行履歴管理システムの構成図である。
【図2】(a)事故データの構成を示す構成図、(b)第一の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第二の実施の形態における走行履歴管理システムの構成図である。
【図4】第二の実施の形態における、(a)アンテナの配置を示す概略図、(b)車両の方向ベクトルdを説明する説明図である。
【図5】第二の実施の形態における処理手順を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第三の実施の形態における、(a)アンテナの配置を示す概略図、(b)車両の方向ベクトルdおよび破損状況を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 走行履歴管理システム
2 車両
3 GPS受信部
4 センターサーバ
6 通信装置
11 通信手段
12 処理部
15 記憶手段
16 位置演算手段
17 履歴作成手段
18 事故データ作成手段
20 道路地図DB
21 ユーザ情報DB
22 走行履歴DB
23 事故情報DB
32 事故データ作成手段
P1、P2、P3、P4 アンテナ
d 方向ベクトル
ds 横方向ベクトル
dc 対角方向ベクトル[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a travel history management system that creates a travel history of a vehicle by measuring the position and orientation of the vehicle and uses the history when a vehicle accident occurs.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, investigation into the cause of an accident such as a vehicle collision has been conducted based on post-site inspections and the memories of the parties or witnesses, and lacks certainty and stability. A system is being studied which reliably obtains the cause of an accident by acquiring the running history of a vehicle.
In such a system, the running history of the vehicle is obtained by acquiring the position, speed, and acceleration of the vehicle at predetermined time intervals using various sensors. Among these, the vehicle position is determined by using a GPS (Global Positioning System). It is performed using. This GPS receives a radio wave (GPS radio wave) from a GPS satellite with an antenna of a GPS receiving unit, and calculates the current position of the antenna from the arrival time of the GPS radio wave. The current position of the vehicle is known from the position of the antenna. be able to.
Further, the acquired traveling history is recorded in a storage device provided with a non-volatile memory or the like in the vehicle, and when an accident occurs, the traveling history recorded in the recording device is referred.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in order for the system that acquires the traveling history in this way to process and record the information acquired by the various sensors for each vehicle, an expensive processing device and a large-capacity recording medium are required. As a result, the cost of the system was increased and the weight of the vehicle was increased. Furthermore, depending on the situation of the accident, the recording medium itself may be lost due to burning or the like, so that it may not be possible to refer to the traveling history.
In addition, since it was not possible to determine the direction of the vehicle at the time of the accident, the collision position, etc. based on the recorded driving history alone, it was difficult to grasp the situation and cause of the accident. There was a problem that it took time to issue a certificate or calculate the amount of insurance money paid by an insurance company.
Therefore, the problem to be solved by the present invention is to promptly carry out post-accident processing by reliably acquiring the running history of the vehicle regardless of the state of the vehicle, even though the system is simple.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 of the present invention for solving the above-mentioned problems is as follows. A system that calculates the position of a vehicle using high-precision GPS has multiple antennas Based on radio waves from GPS satellites received by the vehicle plural Position calculating means for acquiring the received data and calculating the position of the vehicle using the received data; history creating means for accumulating the position of the vehicle obtained by the calculation for each vehicle to make a running history; and storing the running history Storage means and in the event of a vehicle accident Determine the damaged location of the vehicle based on whether a plurality of received data can be obtained from the vehicle, A traveling history management system having an accident data creating means for creating accident data relating to an accident situation based on the traveling history. In the running history management system configured as described above, the position calculation means accurately calculates the position of the vehicle based on the radio wave from the GPS satellite received by the antenna of the vehicle, and the obtained position of the vehicle is stored in the recording means for a predetermined time. By recording each time, an accurate running history of the vehicle can be obtained. In addition, such a running history management system provides a vehicle running history leading up to an accident and a vehicle history at the time of an accident. Damaged part Is generated as the accident data, and the post-accident processing such as the issuance of the accident certificate and the payment of the insurance money is quickly and reliably performed. In addition, when such a configuration is provided outside the vehicle, it can be effectively used without losing the running history in the event of a vehicle accident.
[0006]
Claims of the
[0007]
Claims of the
[0008]
And the claims of the present invention 4 The invention according to
[0009]
Claims of the
[0010]
And the claims of the
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A first embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a configuration diagram of a travel history management system according to the present embodiment.
As shown in FIG. 1, the traveling history management system 1 includes a
[0012]
Here, each component of the travel history management system 1 will be described in order. The
[0013]
The base station 7 that receives information from the
[0014]
The center server 4 includes a
[0015]
The
[0016]
The position calculation means 16 calculates the position of the
[0017]
The storage means 15 constituting the center server 4 includes a road map DB (Data Base) 20 storing a general road map for specifying a vehicle position, and personal information of the user registered in the present system and the
[0018]
In the
In the
The
[0019]
Further, the center server 4 can transmit and receive data to and from the
[0020]
Next, in the present embodiment, a processing procedure for creating a traveling history and a processing when the
First, when the
Then, as shown in step S11 in FIG. 2B, the center server 4 acquires the transmission data received by the base station 7 from the
[0021]
When the
The accident data creation means 18 extracts the traveling history of the
Here, the reproduction CG is created, for example, by matching the antenna position in a three-dimensional structure modeled from the external dimensions determined for each vehicle type with the position of the
[0022]
Then, the
[0023]
Such a running history management system 1 can accurately specify the position of the
[0024]
In addition, as a means for reporting an accident, there is a configuration in which a user contacts with a mobile phone or a configuration in which a reporting button is provided on the
[0025]
Next, a second embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIGS. 3, 4A, 4B, and 5. FIG. The same components and the same functions as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
As shown in FIG. 3, the travel history management system 1 creates a travel history of the
[0026]
In the
The antennas P1 and P2 can independently receive GPS radio waves from the
[0027]
In the
Then, the
[0028]
Here, the processing of the center server 4 in the present embodiment will be described using the flowchart of FIG. For convenience of understanding the following description, the positions of the antennas P1 and P2 calculated by the position calculation means 16 are represented by latitude x, longitude y, and height h.
[0029]
First, in step S21, transmission data is acquired from the
Further, the process proceeds to step S23, where the direction calculation means 32 calculates the direction vector d of the
When the
Then, in step S24, the
[0030]
Thereafter, in step S25, when the
In step S26, the
[0031]
Further, a third embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. The same components and the same functions as those in the first and second embodiments are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
The travel history management system 1 according to the present embodiment includes a
[0032]
The
[0033]
In the
In addition, the
[0034]
Here, the processing flow of the travel history management system 1 in the present embodiment will be described with reference to the flowchart of FIG. Note that, similarly to the second embodiment, the positions of the antennas P1 to P4 calculated by the position calculation means 16 are represented by latitude x, longitude y, and height h.
[0035]
First, in step S21, transmission data is obtained from the
When the antennas P1 and P2 or the antennas P3 and P4 located in the left and right directions are selected, a horizontal vector ds is obtained, and a predetermined operation such as axis conversion between the x axis and the y axis is performed. Is performed, the direction vector d can be obtained.
Then, a diagonal direction vector dc is obtained from the antennas P1 and P4 or the antennas P2 and P3 located diagonally with respect to the
However, since the magnitude of the direction vector d cannot be correctly obtained from the lateral direction vector ds and the diagonal direction vector dc, the lateral direction vector ds and the diagonal direction vector dc are not obtained when an accident occurs or when the antennas P1 to P4 It is desirable to utilize this when the direction vector d cannot be directly obtained at the time of failure.
[0036]
Then, in step S24, the
Thereafter, in step S25, when the
[0037]
In step S26, the
For example, as shown in FIG. 6B, when the front left of the
When the front side of the
[0038]
Further, when the reception data from the antennas P1 and P3 on the left side of the
Although the reception data from each of the antennas P1 to P4 has been obtained, the direction vector d calculated from the antennas P1 and P3 on the left side of the
[0039]
The present invention is not limited to the above embodiments, but can be widely applied.
For example, a configuration may be adopted in which the
Further, in addition to the above, a configuration may be provided in which a
[0040]
In the second and third embodiments, instead of using the vectors d, ds, and dc as indices for determining the direction of the
Further, when the
Then, information relating to the specification of the position and the external shape of the
[0041]
Further, in each embodiment, the
Further, the center server 4 of the travel history management system 1 may be held by the
The number and arrangement of the antennas P1... Mounted on the
Further, in the travel history acquisition system 1 in each embodiment, the
[0042]
【The invention's effect】
According to the present invention, the position of the vehicle can be accurately obtained by receiving the GPS radio wave with the antenna of the vehicle, and the traveling history with the high positional accuracy of the vehicle can be obtained by utilizing this. If this travel history is recorded in storage means outside the vehicle, it can be effectively used for creating an accident certificate, paying an insurance money, etc. while preventing the loss of the travel history in the event of a vehicle accident. In addition, by providing a plurality of antennas for receiving GPS radio waves in a vehicle, it is possible to improve the calculation accuracy of the position of the vehicle, to determine the direction of the vehicle, and to determine the damage status at the time of an accident. By utilizing the information as described above, it is easy to estimate the cause of the accident and to grasp the situation of the accident, so that the post-accident processing can be performed appropriately and smoothly. In particular, by arranging the antenna in the front-rear direction with respect to the vehicle, it is possible to specify the direction of the vehicle in the front-rear direction and to check the damage state of the vehicle in the front-rear direction. On the other hand, by arranging the antenna in the left-right direction with respect to the vehicle, it becomes possible to specify the direction of the vehicle in the left-right direction and to check the damage state of the vehicle in the left-right direction. By combining the antenna arrangement in the front-rear direction and the left-right direction as appropriate, a more detailed Understanding damage status Will be able to Further, in addition to the above, by providing the vehicle with the position calculation means, the user can utilize the position information of the vehicle. Since the travel history management system includes the road map database, the road traffic obstruction state can be determined from the road map and the direction of the vehicle stored in the road map database. And secondary accidents can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a travel history management system according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2A is a configuration diagram illustrating a configuration of accident data, and FIG. 2B is a flowchart illustrating a processing procedure according to the first embodiment.
FIG. 3 is a configuration diagram of a travel history management system according to a second embodiment of the present invention.
FIGS. 4A and 4B are schematic diagrams illustrating (a) an arrangement of antennas and (b) a direction vector d of a vehicle according to the second embodiment.
FIG. 5 is a flowchart illustrating a processing procedure according to the second embodiment.
FIGS. 6A and 6B are schematic diagrams illustrating the arrangement of antennas according to a third embodiment of the present invention, and FIGS. 6B and 6B are explanatory diagrams for explaining a direction vector d and a damage state of a vehicle.
[Explanation of symbols]
1 running history management system
2 vehicles
3 GPS receiver
4 Center server
6 Communication equipment
11 Communication means
12 processing unit
15 Storage means
16 Position calculation means
17 History creation means
18 Accident data creation means
20 road map DB
21 User information DB
22 Driving history DB
23 accident information DB
32 Accident data creation means
P1, P2, P3, P4 antenna
d direction vector
ds horizontal vector
dc diagonal vector
Claims (6)
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