【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、アーク溶接、切断などに使われるアーク加工装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、アーク起動に高周波高電圧を使った場合の従来装置の例である。図1において、10は加工用主電源、1ないし3は1次入力線、4は加工用トーチに保持される電極、5は被加工物、6は電極側ケーブル、7は被加工物側ケーブル、8は起動スイッチ、9は遠隔出力調整器である。加工用主電源10内で、DR1は1次整流回路、TR1はインバータ回路、T1はインバータトランス、DR2は2次整流回路、LD1は直流リアクトル、C1は高周波バイパスコンデンサ、HFは高周波高電圧発生器、CCはカップリングコイル、CT1は出力電流検出器、CL1は制御回路、Tm1は電極側出力端子、Tm2は被加工物側出力端子である。
【0003】
図1において、起動スイッチ8を押すと、制御回路CL1はまず第一に図示を省略したガス供給回路を駆動する。ガス供給回路は電極4と被加工物5との間にシールドガスを放出する。シールドガスが電極4に達する時間を見計らって制御回路CL1は、インバータ回路TR1および高周波高電圧発生器HFを駆動する。インバータ回路TR1は、数10KHzの周波数でスイッチング動作し、インバータトランスT1の2次側に加工用主アークに必要な電圧を誘起し2次整流回路DR2に加えるが、無負荷電圧がカップリングコイルCCの2次巻線を経て電極側出力端子Tm1と被加工物側出力端子Tm2に現れ、電極4と被加工物5との間に加わる。高周波発生器HFは高周波高電圧をカップリングコイルCCの1次コイルに加え、2次コイルに誘起する高周波高電圧は電極側の出力端子Tm1、電極側ケーブル6、高周波バイパスコンデンサC1、被加工物側出力端子Tm2を経て電極4と被加工物5との間に加わり火花放電を発生させる。この火花放電が発生すると電極4と被加工物5との間の絶縁が破壊されて加工用主アークが誘発される。
【0004】
図2には、アーク起動に電極4と被加工物5をスクラッチさせる場合の従来装置の例を示す。同図は図1から高周波高電圧発生器HF、カップリングコイルCCおよび高周波バイパスコンデンサC1を取り除いたものに相当する。同図においてその他は、図1と同じ機能の部品またはアセンブリであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0005】
図2において、加工の開始に当り、作業者が起動スイッチ8を押す。制御回路CL1は、起動スイッチ8からの起動信号を受けてインバータ回路TR1を起動する。つぎに、作業者が電極4を被加工物5にスクラッチさせる。すなわち、一旦電極4と被加工物5とを接触させて引き離すと、電極4と被加工物5との間に加工用主アークが発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図1の場合、高周波高電圧が大地へもれ出したり、空中に電磁波を発生させたりする。その結果自機および他機にノイズ障害をもたらす虞がある。
【0007】
図2の場合、アーク起動時に電極4が被加工物5に短絡したまますなわち固着してアークが発生しないことがある。アークが発生した場合でも電極金属の被加工物5への移行量が多い。この結果、電極4の消耗量が多い。また、固着を避けるために電極を早く引き上げるとアーク切れが起こる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来装置の問題点を解決するために、高周波高電圧を用いず、アーク起動用の補助電源を用いて電極4を被加工物にスクラッチさせて一旦小さなアークを発生させ、つぎに加工用主アークへの移行を図って、ノイズ障害が少なく、電極消耗が少ない良好なアーク起動を確保するものである。
【0009】
【実施例】
以下、本発明を図示の実施例によって説明する。
【0010】
図3は本発明の実施例である。12はアーク起動用の補助電源である。アーク起動用の補助電源12内において、DR4は整流回路、R2は抵抗器、SW2はスイッチである。T3はインバータトランスであるが、互いに絶縁された2組の2次巻き線をもっている。1組は2次整流回路DR2に接続される主巻線であり、他の1組はアーク起動用の補助電源12内の整流回路DR4に接続され補助巻線である。SR1はサイリスタ、CL3は制御回路である。整流回路DR4の出力電圧は2次整流回路DR2側の無負荷電圧よりやや高め、例えば100V程度に選択している。アーク起動用の補助電源12の出力は、電極側出力端子T m1 と被加工物側出力端子T m2 との間に接続されている。SDは短絡検出器、AN1はアンドゲート、CT2は電流検出器であり、アーク起動用の補助電源12の出力電流を検出する。VDはアーク電圧検出器である。アーク電圧検出器VDは、電極側出力端子T m1 と被加工物側出力端子T m2 との間の電圧によって、電極4と被加工物5との間に発生した小さなアークの有無を検出する。同図においてその他は、図1と同じ機能の部品またはアセンブリであるので、同一の符号を付して説明を省略する。短絡検出器SDは電極4と被加工物5との間に短絡またはアークが発生した場合にHIGHレベル信号を出力する。
【0011】
図4は短絡検出器SDの実施例を示す。同図において、E3ないしE4は直流電源、R31ないしR33は抵抗器、PC1はフォトカプラ、DR6はダイオード、AN2はアンド回路である。直流電源E4の出力電圧はつぎの動作が得られるように設定する。すなわち、入力端が短絡状態にあるか通常のアーク電圧以下の電圧が印加されているときは、フォトカプラPC1の発光ダイオードに電流が流れ、フォトトランジスタがONとなり、抵抗器R31の端子電圧はHIGHレベルとなり、このとき起動スイッチ8が押されていてその出力がHIGHレベルであればアンド回路AN2の出力、即ち短絡検出回路の出力はHIGHレベルとなる。入力端が開放状態であったりまたは通常のアーク電圧より高い無負荷電圧が印加されているとき、あるいは起動スイッチ8が押されていなければ出力はLOWレベルとなる。なお、DR6は逆電圧を短絡し、逆電圧印加時には、出力はLOWレベルとなる。
【0012】
【0013】
【0014】
図3の場合、電極4と被加工物5とを短絡させずに、起動スイッチを押しただけでは短絡検出器SDが動作を開始して、電極4と被加工物5との間には図4に示す直流電源E4の出力電圧があらわれる。この電圧は無負荷電圧より充分低い値、例えば10V程度に選ぶ。このときアーク起動用の補助電源12もインバータ回路TR1も起動していないので、電極4と被加工物5との間には無負荷電圧は現れないので安全である。
【0015】
ここで、補助電源12は、上記のように起動ときの電極4と被加工物5との接触・引離しによる小さなアークに電力を供給するための電源であるから、加工用主電源10からの電力が供給されるようになれば切離してもよい。また、より安定な主アークへの移行を確保するためには、主アークの発生後一定時間遅れて切離すのが望ましい。さらに、補助電源12は接続したままでもよく、その場合は加工中を通じてアーク不安定時のアーク切れを防止することができる。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
図5は、図3の実施例において用いる電極4側出力端子Tm1と被加工物側出力端子Tm2との間の電圧がアーク電圧の値であることを判定するアーク電圧検出器VDの例を示す接続図である。図5において、E1ないしE2は直流電源、R10およびR20は可変抵抗器、R11ないしR13およびR21ないしR23は抵抗器、OP1ないしOP2はオペレーショナルアンプ、Z1ないしZ2はツエナーダイオード、AN3はアンドゲートである。抵抗器R11ないしR13、オペレーショナルアンプOP1およびツエナーダイオードZ1は比較器CP1を構成している。また、抵抗器R21ないしR23、オペレーショナルアンプOP2およびツエナーダイオードZ2も比較器CP2を構成している。可変抵抗R10が設定する電圧すなわちP1点の電圧は比較器CP1の基準電圧であり、前記の小さなアークの電圧として検出するアーク電圧の下限値を設定する。また、可変抵抗R20が設定する電圧すなわちP2点の電圧は比較器CP2の基準電圧であり、前記の小さなアークの電圧として検出するアーク電圧の上限値を設定する。
【0022】
図5において、比較器CP1は出力端子Tm1とTm2との間の電圧がP1点の電圧より大きいとき、ツエーナーダイオードZ1できまる電圧をHIGHレベル信号として出力する。比較器CP2は出力端子Tm1とTm2との間の電圧がP2点の電圧より小さいとき、ツエーナーダイオードZ2できまる電圧をHIGHレベル信号として出力する。アンドゲートAN3の入力は比較器CP1の出力とCP2の出力であるから、アンドゲートAN3の出力すなわちPout 点の電圧は、アーク電圧である出力端子Tm1とTm2との間の電圧がアーク電圧の下限値から上限値の間にあるときはHIGHレベルを出力し、下限値より小さいか上限値より大きいときはLOWレベルを出力する。
【0023】
図3において、加工の開始に当り、作業者が電極4を被加工物5に軽く接触させた状態で起動スイッチ8を押す。短絡検出器SDは、起動スイッチ8からの起動信号を受けて動作を開始する。短絡検出器SDが、電極4と被加工物5との間の短絡を検出すると、HIGHレベル信号をアンドゲートAN1に送る。アンドゲートAN1は、起動スイッチ8と短絡検出器SDからそれぞれのHIGHレベル信号を受けて、起動信号を制御回路CL3に送る。制御回路CL3は、アンドゲートAN1からの起動信号を受けてスイッチSW2を閉じ、かつ、インバータ回路TR1を起動する。つぎに、作業者が電極4を被加工物5から引き離す。このとき電極4と被加工物5との間に供給されるアーク起動用の補助電源12からの電力によってアークが発生し、そのアーク電流は抵抗器R2によって小さな値に制限されている。
【0024】
また、この時点まではサイリスタSR1は導通していないので、インバータTR1は起動しているが変圧器T3の出力側の2次整流回路DR2、直流リアクトルLD1側からのエネルギーの供給はない。ここで、この小さなアークの電圧をアーク電圧検出器VDが検出し、その検出信号を制御回路CL3に送る。そのアーク電圧検出信号を受けて制御回路CL3がサイリスタSR1へ信号を送ると、サイリスタSR1が導通となり、加工用主電源の2次整流回路DR2、直流リアクトルLD1側からエネルギーの供給が開始され、小さなアークは加工用主アークに成長する。この場合、小さなアークの電圧を検出して、主電源から電力の供給を開始するので、電極4が被加工物5に固着することを防止できる。この場合、制御回路CL3がアーク電圧検出器VDの検出信号を受けてから所定の時間遅れの後にサイリスタSR1へ信号を送るようにすると、電極4を被加工物5から引き離す時の手振れなどにによって再接触が発生したときもこの遅れ時間を適当に選定することにより固着を防止するのことができる。
【0025】
なお、同図の場合においても、補助電源回路12の出力を主電源回路10の投入後にも継続するかあるいは遮断するかは上記と同様に決定すればよい。
【0026】
図6は、単一極性の直流を交互に極性を切り換えて交流の加工用主出力を得るインバータ制御方式に、図3の実施例に示した本発明を適用した場合の例を示す。TR2ないしTR5はトランジスタ、CL4は制御回路、SD1は短絡検出器、VD1はアーク電圧検出器である。短絡検出器SD1は図4の入力回路に、アーク電圧検出器VD1は図5の入力回路にそれぞれ整流回路を挿入したものに相当するものを用いればよいので実施例の図示は省略する。図6において、その他は図3と同じ機能の部品またはアセンブリに同符号を付して説明を省略する。
【0027】
図6において、加工の開始に当り、作業者が電極4を被加工物5に軽く接触させた状態で起動スイッチ8を押す。短絡検出器SD1は、起動スイッチ8からの起動信号を受けて動作を開始する。短絡検出器SD1が、電極4と被加工物5との間の短絡を検出すると、HIGHレベル信号をアンドゲートAN1に送る。アンドゲートAN1は、起動スイッチ8と短絡検出器SD1からそれぞれのHIGHレベル信号を受けて、起動信号を制御回路CL4に送る。制御回路CL4は、アンドゲートAN1からの起動信号を受けてインバータ回路TR1を起動するとともにスイッチSW2を閉じてインバータ回路TR1の出力で駆動される補助電源回路12の出力を出力端子Tm1と出力端子Tm2との間に供給する。また、このときトランジスタTR2ないしTR5を非導通に保持する。つぎに、作業者が電極4を被加工物5から引き離すと電極4と被加工物5との間に供給されたアーク起動用の補助電源12側からの電力により抵抗器R2によって制限された小さなアークが発生する。
【0028】
アーク電圧検出器VD1は電極側出力端子Tm1と被加工物側出力端子Tm2との間の電圧によって小さなアークの発生を検出して検出信号を制御回路CL4に送り、制御回路CL4はトランジスタTR3とTR4を非導通のままTR2とTR5を導通させる。これにより、加工用主電源の2次整流回路DR2、直流リアクトルLD1側から電力が供給され、小さなアークは加工用主アークに成長する。つぎに、トランジスタTR3とTR4を導通に、TR2とTR5を非導通にする。その後トランジスタTR3とTR4またはTR2とTR5を交互に導通させると、交流アークが得られる。
【0029】
この場合、トランジスタTR2とトランジスタTR5、またはトランジスタTR3とトランジスタTR4のいずれかの組のみを導通させるか、これらの一方の組のみをON−OFF繰り返し動作させれば直流出力または直流パルス状の出力が得られる。
【0030】
図7は、正負両極性の直流を交互に切り換えて交流出力を得るインバータ制御方式に図3の実施例に示した本発明を適用した場合の別の例を示す。T4はインバータトランス、DR5は2次整流回路、LD2は直流リアクトル、CL5は制御回路である。直流リアクトルLD2は一つの鉄心に巻数が略等しい二つの巻線が巻かれており各巻線LD2aとLD2bとは互いに磁気的に密に結合しており、かつそれぞれに流れる電流によって共有する鉄心に同方向の磁束を発生する極性になるようにその巻方向が定められている。
【0031】
図7において、加工の開始に当り、作業者が電極4を被加工物5に軽く接触させた状態で起動スイッチ8を押す。短絡検出器SD1は、起動スイッチ8からの起動信号を受けて動作を開始する。短絡検出器SD1が、電極4と被加工物5との間の短絡を検出すると、HIGHレベル信号をアンドゲートAN1に送る。アンドゲートAN1は、起動スイッチ8と短絡検出器SD1からそれぞれのHIGHレベル信号を受けて、起動信号を制御回路CL5に送る。制御回路CL5は、アンドゲートAN1からの起動信号を受けてインバータ回路TR1を起動し、スイッチSW2を閉じてインバータ回路TR1の出力で駆動される補助電源回路12の出力を出力端子Tm1と出力端子Tm2との間に供給する。また、このときトランジスタTR2およびTR3を非導通にする。つぎに、作業者が電極4を被加工物5から引き離すと電極4と被加工物5との間に供給されたアーク起動用の補助電源12側からの電力が抵抗器R2によって制限されて小さなアークが発生する。
【0032】
アーク電圧検出器VD1は電極側出力端子Tm1と被加工物側出力端子Tm2との間の電圧によって小さなアークの発生を検出して検出信号を制御回路CL5に送り、制御回路CL5はトランジスタTR3を非導通のままTR2を導通させる。これにより、加工用主電源の2次整流回路DR2、直流リアクトルLD2a側から電力が供給され、小さなアークは加工用主アークに成長する。つぎに、トランジスタTR3を導通に、TR2を非導通にすると出力電流の極性が反転するが、リアクトルLD2の各巻線LD2aとLD2bとは共通の鉄心に巻かれて磁気的に密に結合されているので、その直前まで巻線LD2aに流れていた電流によって巻線LD2aに蓄えられていた電磁エネルギーが、巻線LD2bに直ちに移行して先と同じ値で極性が逆の電流が巻線LD2bに直ちに流れ始めることになる。この結果、出力電流の極性が急俊に切り替わる特性の出力電流となる。その後トランジスタTR2またはTR3を交互に導通させることによって交流電流出力が得られる。
【0033】
図7の実施例に置いても、図6の実施例と同様にトランジスタTR2またはトランジスタTR3のいずれか一方を導通させるか、いずれか一方のみをON−OFF繰り返し動作させることによって直流出力または直流パルス状出力を得ることができる。
【0034】
ところで、補助電源による小さなアークを検出するときに電流検出器のみによってこれを行なうと、電極4と被加工物5とが短絡していてもアークとして検出してしまうことがあり、また、アーク電圧検出器のみによるときは、小さなアークがないときでもアーク電圧検出器VDがノイズをアーク電圧として検出してしまうことがある。図8は、小さなアークの検出に電流検出器とアーク電圧検出器の両方を使う場合の例を示す。同図において、各部品は図3と同機能の部品またはアセンブリに同符号を付して説明を省略する。図8においては、電流検出器CT2とアーク電圧検出器VDを用いて、制御回路CL5が電流検出器CT2の検出信号とアーク電圧検出器VDの検出信号の両方があるとき小さなアークがあると判断するようにすることによって上述の問題を解決することができる。
【0035】
前記いずれの実施例においても、加工用主電源の主回路はインバータ制御式を用いて説明したが、本発明の実施に当たっては加工用主電源の主回路方式はインバータ制御式に限られるものではない。すなわちトランスの2次側でのサイリスタ制御、直流のチョッパ制御等であってもよい。さらにその出力形態は先に説明した直流出力でも交流出力でも良くさらには直流あるいは交流の各波形に周期的に脈動する成分を含むものやパルス波形のものでも良いのはもちろんである。
さらにまた、補助電源としては、図3図6ないし図8の実施例に示したように抵抗器で出力電流を制限するものに限るのではなく、トランジスタやサイリスタなどの半導体制御素子を用いて出力電流・電圧をアナログ的にまたはスイッチングにより制御を行なうものでも良い。
【0036】
なお、本発明は、アーク溶接、アーク切断、パイロットアークを用いない方式のプラズマアーク加工など電極と被加工物との間にアークを発生させて加工を行なういずれのものにも適用できる。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、上記の通り高周波を使わずにアーク起動を行うので、ノイズ障害を低減でき、トーチまたは被加工物までのケーブルが長くても安定なアーク起動ができる。アーク起動時の電流をアーク起動用の補助電源より供給して小さな値に制限しているので、電極先端の消耗が少ない。
【0038】
また、電極と被加工物との接触後に発生する小さなアークの電圧を検出して、主電源から電力の供給を開始するときは、電極と被加工物との固着を確実に防ぎ、スムーズに加工用主アークへ移行することができる。
【0039】
さらに、起動時の小さなアークの電圧と小さなアークの電流の両者を検出して、主電源から電力の供給を開始するときは、短絡を小さなアークと混同することもなくなり、さらにノイズ電圧をアーク電圧と混同することも少なくなり、確実に加工用主アークへ移行することができる。
【0040】
さらに上記のいずれの場合においても、小さなアークの発生を検出した後の主電源からの電力供給の開始までの時間を調整することによりスタート時のアーク切れも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高周波高電圧回路によってアーク起動する従来装置の例を示す接続図
【図2】電極と被加工物をスクラッチしてアーク起動する従来装置の例を示す接続図
【図3】本発明の実施例を示す接続図
【図4】図3の実施例に用いる短絡検出器の例を示す接続図
【図5】図3の実施例に用いるアーク電圧検出器の例を示す線接続図
【図6】交流出力を得るときの本発明の実施例を示す接続図
【図7】交流出力を得るときの本発明の別の実施例を示す接続図
【図8】電流検出器とアーク電圧検出器とを用いる本発明の実施例を示す接続図
【符号の説明】
4 電極
5 被加工物
6 電極側ケーブル
7 被加工物側ケーブル
8 起動スイッチ
9 遠隔出力調整器
10 加工用主電源
12 アーク起動用の補助電源
DR1 1次整流回路
DR2 2次整流回路
DR4 整流回路
DR5 2次整流回路
DR6 ダイオード
TR1 インバータ回路
TR2ないしTR5 トランジスタ
T3 インバータトランス
T4 インバータトランス
LD1 直流リアクトル
LD2 直流リアクトル
CT1 出力電流検出器
CT2 電流検出器
CL1 制御回路
CL2 制御回路
CL3 制御回路
CL4 制御回路
CL5 制御回路
Tm1 電極側出力端子
T m2 被加工物側出力端子
SW2 スイッチ
SD 短絡検出器
SD1 短絡検出器
VD アーク電圧検出器
VD1 アーク電圧検出器
AN1ないしAN3 アンドゲート
E1ないしE4 直流電源
R2 抵抗器
R10、R20 可変抵抗器
R11ないしR13 抵抗器
R21ないしR23 抵抗器
R31ないしR33 抵抗器
PC1 フォトカプラ
SR1 サイリスタ
OP1、OP2 オペレーショナルアンプ
Z1、Z2 ツエナーダイオード[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to an improvement in an arc processing apparatus used for arc welding, cutting, and the like.
[0002]
[Prior art]
FIG. 1 shows an example of a conventional apparatus in which a high-frequency high voltage is used for starting an arc. In FIG. 1, reference numeral 10 denotes a main power supply for processing, 1 to 3 denote primary input wires, 4 denotes an electrode held by a torch for processing, 5 denotes a workpiece, 6 denotes an electrode-side cable, and 7 denotes a workpiece-side cable. , 8 is a start switch, and 9 is a remote output adjuster. In the processing main power supply 10, DR1 is a primary rectifier circuit, TR1 is an inverter circuit, T1 is an inverter transformer, DR2 is a secondary rectifier circuit, LD1 is a DC reactor, C1 is a high frequency bypass capacitor, and HF is a high frequency high voltage generator. , CC is a coupling coil, CT1 is an output current detector, CL1 is a control circuit, Tm1 is an electrode side output terminal, and Tm2 is a workpiece side output terminal.
[0003]
In FIG. 1, when the start switch 8 is pressed, the control circuit CL1 first drives a gas supply circuit (not shown). The gas supply circuit discharges a shielding gas between the electrode 4 and the workpiece 5. The control circuit CL1 drives the inverter circuit TR1 and the high-frequency high-voltage generator HF in view of the time when the shield gas reaches the electrode 4. The inverter circuit TR1 performs a switching operation at a frequency of several tens of KHz to induce a voltage necessary for the main arc for processing on the secondary side of the inverter transformer T1 and to apply the voltage to the secondary rectifier circuit DR2. Appearing at the electrode side output terminal Tm1 and the workpiece side output terminal Tm2 through the secondary winding, and is applied between the electrode 4 and the workpiece 5. The high-frequency generator HF applies a high-frequency high voltage to the primary coil of the coupling coil CC and applies a high-frequency high voltage induced in the secondary coil to the electrode-side output terminal Tm1, the electrode-side cable 6, the high-frequency bypass capacitor C1, and the workpiece. A spark discharge is generated between the electrode 4 and the workpiece 5 via the side output terminal Tm2. When this spark discharge occurs, the insulation between the electrode 4 and the workpiece 5 is broken, and a main arc for processing is induced.
[0004]
FIG. 2 shows an example of a conventional apparatus in which the electrode 4 and the workpiece 5 are scratched when starting an arc. This figure corresponds to FIG. 1 from which the high-frequency high-voltage generator HF, the coupling coil CC and the high-frequency bypass capacitor C1 have been removed. In the figure, the other parts are parts or assemblies having the same functions as those in FIG.
[0005]
In FIG. 2, at the start of processing, an operator presses a start switch 8. The control circuit CL1 activates the inverter circuit TR1 in response to the activation signal from the activation switch 8. Next, the operator scratches the electrode 4 on the workpiece 5. That is, once the electrode 4 and the workpiece 5 are brought into contact with each other and separated from each other, a main processing arc is generated between the electrode 4 and the workpiece 5.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of FIG. 1, a high-frequency high voltage leaks to the ground or generates an electromagnetic wave in the air. As a result, there is a possibility that a noise disturbance may occur in the own device and the other device.
[0007]
In the case of FIG. 2, the electrode 4 may remain short-circuited to the workpiece 5 at the time of starting the arc, that is, may be stuck and no arc is generated. Even when an arc is generated, the amount of the electrode metal transferred to the workpiece 5 is large. As a result, the amount of consumption of the electrode 4 is large. In addition, if the electrode is pulled up quickly to avoid sticking, an arc break occurs.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention solves the above-mentioned problems of the conventional apparatus by using an auxiliary power source for starting an arc without using a high-frequency high voltage, causing the electrode 4 to be scratched on a workpiece, and once generating a small arc. In this case, the transition to the main arc for processing is intended to ensure good arc starting with less noise disturbance and less electrode wear.
[0009]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to the illustrated embodiments.
[0010]
FIG. 3 shows an embodiment of the present invention. Reference numeral 12 denotes an auxiliary power supply for starting an arc. In the auxiliary power supply 12 for starting an arc, DR4 is a rectifier circuit, R2 is a resistor, and SW2 is a switch. T3 is an inverter transformer, which has two sets of secondary windings insulated from each other. One set is a main winding connected to the secondary rectifier circuit DR2, and the other set is an auxiliary winding connected to the rectifier circuit DR4 in the auxiliary power supply 12 for starting an arc. SR1 is a thyristor, and CL3 is a control circuit. The output voltage of the rectifier circuit DR4 is selected to be slightly higher than the no-load voltage on the secondary rectifier circuit DR2 side, for example, about 100V. The output of the auxiliary power supply 12 for starting the arc is connected between the electrode-side output terminal Tm1 and the workpiece-side output terminal Tm2 . SD is a short-circuit detector, AN1 is an AND gate, and CT2 is a current detector, which detects the output current of the auxiliary power supply 12 for starting an arc. VD is an arc voltage detector. The arc voltage detector VD detects the presence or absence of a small arc generated between the electrode 4 and the workpiece 5 based on the voltage between the electrode-side output terminal Tm1 and the workpiece-side output terminal Tm2 . In the figure, the other parts are parts or assemblies having the same functions as those in FIG. The short circuit detector SD outputs a HIGH level signal when a short circuit or arc occurs between the electrode 4 and the workpiece 5.
[0011]
FIG. 4 shows an embodiment of the short-circuit detector SD. In the figure, E3 to E4 are DC power supplies, R31 to R33 are resistors, PC1 is a photocoupler, DR6 is a diode, and AN2 is an AND circuit. The output voltage of the DC power supply E4 is set so as to obtain the following operation. That is, when the input terminal is in a short-circuit state or when a voltage lower than the normal arc voltage is applied, a current flows through the light emitting diode of the photocoupler PC1, the phototransistor turns on, and the terminal voltage of the resistor R31 becomes HIGH. At this time, if the start switch 8 is pressed and its output is at the HIGH level, the output of the AND circuit AN2, that is, the output of the short-circuit detection circuit, becomes the HIGH level. When the input terminal is open, when a no-load voltage higher than the normal arc voltage is applied, or when the start switch 8 is not pressed, the output becomes LOW level. DR6 short-circuits the reverse voltage, and when the reverse voltage is applied, the output becomes LOW level.
[0012]
[0013]
[0014]
In the case of FIG. 3, the short-circuit detector SD starts to operate only by pressing the start switch without short-circuiting the electrode 4 and the workpiece 5, and there is a diagram between the electrode 4 and the workpiece 5. The output voltage of the DC power supply E4 shown in FIG. This voltage is selected to be sufficiently lower than the no-load voltage, for example, about 10V. At this time, neither the auxiliary power supply 12 for starting the arc nor the inverter circuit TR1 has been activated, so that no load voltage appears between the electrode 4 and the workpiece 5, which is safe.
[0015]
Here, the auxiliary power supply 12 is a power supply for supplying power to a small arc due to the contact / separation between the electrode 4 and the workpiece 5 at the time of starting as described above. It may be disconnected when power is supplied. In addition, in order to secure a more stable transition to the main arc, it is desirable that the main arc be separated with a certain time delay after the occurrence of the main arc. Further, the auxiliary power supply 12 may be kept connected, and in this case, it is possible to prevent arc breakage when the arc is unstable during machining.
[0016]
[0017]
[0018]
[0019]
[0020]
[0021]
FIG. 5 shows an example of an arc voltage detector VD which determines that the voltage between the electrode 4 side output terminal Tm1 and the workpiece side output terminal Tm2 used in the embodiment of FIG. 3 is the value of the arc voltage. FIG. In FIG. 5 , E1 to E2 are DC power supplies, R10 and R20 are variable resistors, R11 to R13 and R21 to R23 are resistors, OP1 and OP2 are operational amplifiers, Z1 and Z2 are Zener diodes, and AN3 is an AND gate. . The resistors R11 to R13, the operational amplifier OP1, and the Zener diode Z1 constitute a comparator CP1. Further, the resistors R21 to R23, the operational amplifier OP2, and the Zener diode Z2 also constitute the comparator CP2. The voltage set by the variable resistor R10, that is, the voltage at the point P1 is a reference voltage of the comparator CP1, and sets the lower limit value of the arc voltage detected as the small arc voltage. The voltage set by the variable resistor R20, that is, the voltage at the point P2 is a reference voltage of the comparator CP2, and sets the upper limit of the arc voltage detected as the small arc voltage.
[0022]
In FIG. 5 , when the voltage between the output terminals Tm1 and Tm2 is higher than the voltage at the point P1, the comparator CP1 outputs a voltage determined by the zener diode Z1 as a HIGH level signal. When the voltage between the output terminals Tm1 and Tm2 is smaller than the voltage at the point P2, the comparator CP2 outputs a voltage formed by the zener diode Z2 as a HIGH level signal. Since the input of the AND gate AN3 is the output of the comparator CP1 and the output of CP2, the output of the AND gate AN3, that is, the voltage at the point Pout is the arc voltage, which is the voltage between the output terminals Tm1 and Tm2, which is the lower limit of the arc voltage. When the value is between the value and the upper limit, a HIGH level is output, and when the value is smaller than the lower limit or larger than the upper limit, a LOW level is output.
[0023]
In FIG. 3 , at the start of the processing, the operator presses the start switch 8 with the electrode 4 lightly in contact with the workpiece 5. The short-circuit detector SD starts operation in response to a start signal from the start switch 8. When the short circuit detector SD detects a short circuit between the electrode 4 and the workpiece 5, it sends a HIGH level signal to the AND gate AN1. The AND gate AN1 receives respective HIGH level signals from the activation switch 8 and the short-circuit detector SD, and sends an activation signal to the control circuit CL3. The control circuit CL3 receives the start signal from the AND gate AN1, closes the switch SW2, and starts the inverter circuit TR1. Next, the operator pulls the electrode 4 away from the workpiece 5. At this time, an arc is generated by electric power from the auxiliary power supply 12 for starting the arc supplied between the electrode 4 and the workpiece 5, and the arc current is limited to a small value by the resistor R2.
[0024]
Up to this point, since the thyristor SR1 is not conducting, the inverter TR1 is activated but no energy is supplied from the secondary rectifier circuit DR2 on the output side of the transformer T3 and the DC reactor LD1. Here, the voltage of the small arc is detected by the arc voltage detector VD, and the detection signal is sent to the control circuit CL3. When the control circuit CL3 receives the arc voltage detection signal and sends a signal to the thyristor SR1, the thyristor SR1 becomes conductive, and energy is started to be supplied from the secondary rectifier circuit DR2 of the main power source for processing and the DC reactor LD1 side. The arc grows into a working main arc. In this case, since the supply of electric power from the main power supply is started by detecting the voltage of the small arc, it is possible to prevent the electrode 4 from sticking to the workpiece 5. In this case, if the control circuit CL3 sends a signal to the thyristor SR1 after a predetermined time delay from receiving the detection signal of the arc voltage detector VD, if the electrode 4 is separated from the workpiece 5 due to hand shake or the like, Even when re-contact occurs, it is possible to prevent sticking by appropriately selecting the delay time.
[0025]
Note that, in the case of FIG. 4 as well, whether to continue or cut off the output of the auxiliary power supply circuit 12 after the main power supply circuit 10 is turned on may be determined in the same manner as described above .
[0026]
FIG. 6 shows an example in which the present invention shown in the embodiment of FIG. 3 is applied to an inverter control system for alternately switching the polarity of a single-polarity DC to obtain a main output for AC machining. TR2 to TR5 are transistors, CL4 is a control circuit, SD1 is a short-circuit detector, and VD1 is an arc voltage detector. The input circuit of the short-circuit detector SD1 is 4, illustration of the arc voltage detector VD1 embodiment because the may be used which corresponds to the insertion of the respective rectifier circuit in the input circuit of FIG. 5 will be omitted. 6 , parts or assemblies having the same functions as those in FIG. 3 are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0027]
In FIG. 6 , at the start of processing, the operator presses the start switch 8 with the electrode 4 lightly in contact with the workpiece 5. The short-circuit detector SD1 starts operation in response to a start signal from the start switch 8. When the short circuit detector SD1 detects a short circuit between the electrode 4 and the workpiece 5, it sends a HIGH level signal to the AND gate AN1. The AND gate AN1 receives respective HIGH level signals from the start switch 8 and the short-circuit detector SD1, and sends a start signal to the control circuit CL4. The control circuit CL4 receives the start signal from the AND gate AN1, activates the inverter circuit TR1, closes the switch SW2, and outputs the output of the auxiliary power supply circuit 12 driven by the output of the inverter circuit TR1 to the output terminal Tm1 and the output terminal Tm2. And supply between. At this time, the transistors TR2 to TR5 are kept off. Next, when the operator pulls the electrode 4 away from the workpiece 5, a small voltage limited by the resistor R <b> 2 is supplied from the auxiliary power supply 12 for starting the arc supplied between the electrode 4 and the workpiece 5. An arc occurs.
[0028]
The arc voltage detector VD1 detects the occurrence of a small arc by the voltage between the electrode side output terminal Tm1 and the workpiece side output terminal Tm2 and sends a detection signal to the control circuit CL4. The control circuit CL4 includes the transistors TR3 and TR4. Are made non-conductive, TR2 and TR5 are made conductive. As a result, electric power is supplied from the secondary rectifier circuit DR2 and the DC reactor LD1 of the processing main power supply, and the small arc grows into the processing main arc. Next, the transistors TR3 and TR4 are turned on, and the transistors TR2 and TR5 are turned off. Thereafter, when the transistors TR3 and TR4 or TR2 and TR5 are turned on alternately, an AC arc is obtained.
[0029]
In this case, if only one set of the transistor TR2 and the transistor TR5 or the transistor TR3 and the transistor TR4 is made conductive, or only one of these sets is repeatedly turned on and off, a DC output or a DC pulse-shaped output is obtained. can get.
[0030]
FIG. 7 shows another example in which the present invention shown in the embodiment of FIG. 3 is applied to an inverter control system for obtaining an AC output by alternately switching between positive and negative DC. T4 is an inverter transformer, DR5 is a secondary rectifier circuit, LD2 is a DC reactor, and CL5 is a control circuit. In the DC reactor LD2, two windings having substantially the same number of windings are wound around one iron core, and the windings LD2a and LD2b are magnetically tightly coupled to each other, and are the same as the iron core shared by the current flowing therethrough. The winding direction is determined so as to have a polarity that generates a magnetic flux in the direction.
[0031]
In FIG. 7 , at the start of processing, the operator presses the start switch 8 with the electrode 4 lightly in contact with the workpiece 5. The short-circuit detector SD1 starts operation in response to a start signal from the start switch 8. When the short circuit detector SD1 detects a short circuit between the electrode 4 and the workpiece 5, it sends a HIGH level signal to the AND gate AN1. The AND gate AN1 receives respective HIGH level signals from the activation switch 8 and the short-circuit detector SD1, and sends an activation signal to the control circuit CL5. The control circuit CL5 receives the start signal from the AND gate AN1, starts the inverter circuit TR1, closes the switch SW2, and outputs the output of the auxiliary power supply circuit 12 driven by the output of the inverter circuit TR1 to the output terminal Tm1 and the output terminal Tm2. And supply between. At this time, the transistors TR2 and TR3 are turned off. Next, when the worker pulls the electrode 4 away from the workpiece 5, the power from the auxiliary power supply 12 for starting the arc supplied between the electrode 4 and the workpiece 5 is limited by the resistor R2 and is small. An arc occurs.
[0032]
The arc voltage detector VD1 detects the occurrence of a small arc by the voltage between the electrode-side output terminal Tm1 and the workpiece-side output terminal Tm2 and sends a detection signal to the control circuit CL5, which turns off the transistor TR3. TR2 is made conductive while it is still conductive. As a result, power is supplied from the secondary rectifier circuit DR2 and the DC reactor LD2a of the processing main power supply, and the small arc grows into the processing main arc. Next, when the transistor TR3 is turned on and the transistor TR2 is turned off, the polarity of the output current is inverted, but the windings LD2a and LD2b of the reactor LD2 are wound around a common iron core and are magnetically tightly coupled. Therefore, the electromagnetic energy stored in the winding LD2a due to the current flowing through the winding LD2a until immediately before that is immediately transferred to the winding LD2b, and the current having the same value and the opposite polarity is immediately applied to the winding LD2b. It will start flowing. As a result, the output current has a characteristic in which the polarity of the output current switches rapidly. Thereafter, by alternately turning on the transistors TR2 or TR3, an AC current output is obtained.
[0033]
In the embodiment of FIG. 7, as in the embodiment of FIG. 6 , either one of the transistor TR2 and the transistor TR3 is turned on or only one of them is repeatedly turned on and off, so that the DC output or the DC pulse is generated. State output can be obtained.
[0034]
By the way, if a small arc is detected by the auxiliary power supply using only the current detector, the arc may be detected even if the electrode 4 and the workpiece 5 are short-circuited. When only the detector is used, the arc voltage detector VD may detect noise as an arc voltage even when there is no small arc. FIG. 8 shows an example in which both a current detector and an arc voltage detector are used to detect a small arc. In the figure, the components will be omitted with denoted by the same reference numerals to components or assemblies having the same functions as those in FIG. 3. In FIG. 8 , using the current detector CT2 and the arc voltage detector VD, the control circuit CL5 determines that there is a small arc when both the detection signal of the current detector CT2 and the detection signal of the arc voltage detector VD are present. By doing so, the above-mentioned problem can be solved.
[0035]
In each of the above embodiments, the main circuit of the processing main power supply has been described using the inverter control type. However, in the embodiment of the present invention, the main circuit method of the processing main power supply is not limited to the inverter control type. . That is, thyristor control on the secondary side of the transformer, DC chopper control, or the like may be used. Further, the output form may be the DC output or the AC output described above, and may be a DC or AC waveform containing a periodically pulsating component or a pulse waveform.
Further, the auxiliary power source is not limited to the one in which the output current is limited by a resistor as shown in the embodiment of FIGS. 3 to 6 , but is output by using a semiconductor control element such as a transistor or a thyristor. The current / voltage may be controlled in an analog manner or by switching.
[0036]
The present invention can be applied to any method in which an arc is generated between an electrode and a workpiece to perform processing, such as arc welding, arc cutting, and plasma arc processing without a pilot arc.
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, since arc starting is performed without using a high frequency as described above, noise disturbance can be reduced, and stable arc starting can be performed even when a cable to a torch or a workpiece is long. Since the current at the time of starting the arc is supplied from the auxiliary power supply for starting the arc and is limited to a small value, the consumption of the electrode tip is small.
[0038]
Also, when the voltage of the small arc generated after the contact between the electrode and the workpiece is detected and the supply of power from the main power supply is started, the adhesion between the electrode and the workpiece is reliably prevented, and the processing is performed smoothly. It can shift to the main arc.
[0039]
Furthermore, when both the voltage of the small arc and the current of the small arc at the time of startup are detected and the supply of power from the main power supply is started, the short circuit is not confused with the small arc, and the noise voltage is further reduced to the arc voltage. Is less likely to be confused, and it is possible to reliably shift to the main arc for processing.
[0040]
Furthermore, in any of the above cases, the arc break at the start can be prevented by adjusting the time from when the occurrence of a small arc is detected until the start of power supply from the main power supply.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a connection diagram showing an example of a conventional device that starts an arc by a high-frequency high-voltage circuit. FIG. 2 is a connection diagram showing an example of a conventional device that starts an arc by scratching an electrode and a workpiece. FIG. FIG. 4 is a connection diagram showing an example of a short-circuit detector used in the embodiment of FIG. 3; FIG. 5 is a line connection diagram showing an example of an arc voltage detector used in the embodiment of FIG . 3; FIG. 6 is a connection diagram showing an embodiment of the present invention when obtaining an AC output. FIG . 7 is a connection diagram showing another embodiment of the present invention when obtaining an AC output. FIG. 8 is a current detector and an arc voltage detection. Connection diagram showing an embodiment of the present invention using a device.
4 Electrode 5 Workpiece 6 Electrode side cable 7 Workpiece side cable 8 Start switch 9 Remote output adjuster
10 Main power supply for processing
12 Auxiliary power supply DR1 for arc starting Primary rectifier circuit
DR2 secondary rectifier circuit
DR4 Rectifier circuit DR5 Secondary rectifier circuit DR6 Diode TR1 Inverter circuit
TR2 or TR5 transistor
T3 inverter transformer
T4 Inverter transformer LD1 DC reactor LD2 DC reactor CT1 Output current detector CT2 Current detector CL1 Control circuit CL2 Control circuit CL3 Control circuit CL4 Control circuit CL5 Control circuit Tm1 Electrode side output terminal
T m2 Workpiece side output terminal
SW2 Switch SD Short-circuit detector SD1 Short-circuit detector VD Arc voltage detector VD1 Arc voltage detectors AN1 to AN3 AND gate
E1 to E4 DC power supply
R2 resistors R10, R20 Variable resistors R11 to R13 Resistors R21 to R23 Resistors R31 to R33 Resistor PC1 Photocoupler SR1 Thyristor OP1, OP2 Operational amplifier Z1, Z2 Zener diode