JP3592926B2 - 映像符号化装置及び映像復号化装置 - Google Patents

映像符号化装置及び映像復号化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は映像(動画像)信号に含まれる情報量を圧縮削減して、符号化するための映像符号化処理及び、符号化された情報を復号して映像信号を復元するための映像復号化処理に関するものであり、特にモバイル通信網など、伝送誤りに耐性が必要な処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PHS(Personal Handy phone System)やデジタルセルラー等の移動体通信網の整備、普及が急速に進展しており、従来ISDNなどの有線網が中心であった画像通信を、移動体通信にも適用することが行われている。
【0003】
一般に、映像情報に含まれる情報量は非常に多いために、特に移動体通信等の伝送容量の小さい伝送路で、映像信号をそのまま伝送することは不可能である。そこで、映像信号にはその情報に多くの冗長性が含まれているために、この冗長度を取り除くことによって、情報量を削減する(圧縮する)ことが可能である。このために、高能率な映像の(圧縮)符号化技術が重要となる。そのため、ITU−TやISO/IECでは超低ビットレートでの映像符号化方式の国際標準化作業が進められている。
【0004】
映像信号には、映像に含まれる動きなどの変化による時間的な情報と、1枚の画像(画像フレームまたは画像フィールド、以下両方を合わせて画像フレームという)信号の内容に関する空間的な情報の2つが存在し、それぞれが冗長性を有している。
【0005】
動き補償フレーム間予測直交変換符号化方法では、動き補償フレーム間予測によって、時間的な冗長度を取り除いた後に、更にフレーム間予測誤差信号に対して直交変換符号化によって、空間的な冗長度を取り除くというハイブリッド構成となっている。
【0006】
上述の動き補償フレーム間予測直交変換符号化方法の原理を図4に示す。動き補償フレーム間予測部41では、フレームメモリ43に記憶されている既に符号化された映像信号から、入力された映像信号の予測値を作成し、該予測値と入力映像信号との差分を予測誤差信号として出力する。このとき、予測値を作成するために利用する動き情報である動きベクトル情報なども出力する。
【0007】
予測誤差符号化部42では、前記予測誤差信号を直交変換などの手法を用いて符号化し、更に冗長度を抑圧する。この符号化された予測誤差信号は、局部復号され、フレームメモリ43に格納され、次の画像フレームの予測に利用される。この動き補償フレーム間予測部41、予測誤差符号化部42、フレームメモリ43では、入力された映像信号を冗長度抑圧符号化する処理が行われているため、これらを合わせて情報源符号化部45と呼んでいる。
【0008】
符号列構成部44では、動き補償フレーム間予測部41からの動きベクトルなどの情報、予測誤差符号化部42から符号化予測誤差情報として出力される単位領域ごとの符号化/非符号化の区別、量子化幅情報などの符号化制御情報、及び、量子化されて可変長符号化された直交変換係数、などを合成して一つの符号列に組み立てて出力する。このようにして映像符号化装置から出力される符号列の構成の一例を図5(a)に示す。符号化単位領域ごとに、符号化制御情報、動きベクトル情報、直交変換係数が出力される。
【0009】
図6に、従来の映像復号化装置の構成を示す。映像復号化装置は、映像符号化装置と逆の動作を行うことによって、符号列から映像信号を復号して出力する。
【0010】
符号列分解部64では、伝送されてきた符号列を解読して、動きベクトルなどの情報、符号化予測誤差情報である単位領域ごとの符号化/非符号化の区別、量子化幅情報などの符号化制御情報、及び、量子化されて可変長符号化された直交変換係数、などに分解して、それぞれ出力する。
【0011】
動き補償フレーム間予測部61では、フレームメモリ63に記憶されている既に復号化された映像信号と、前記符号列分解部64からの動きベクトルなどの情報とから、映像信号の予測値を作成して、該予測値と予測誤差復号化部62からの予測誤差信号とから、映像信号を復元して出力する。
【0012】
該復元された映像信号は、外部に出力されるとともに、フレームメモリ63に格納され、次の画像フレームの予測に利用される。前述の従来の映像符号化装置と同様、動き補償フレーム間予測部61、予測誤差復号化部62、フレームメモリ63では、符号化映像情報を復号化して映像信号を復元する処理が行われているため、これらを合わせて情報源復号化部65と呼ぶ。
【0013】
さて、上記したように、移動体通信など、伝送路の状態が不安定な場合は、伝送誤りによる問題が発生する。上記のように、映像の符号化では、映像信号に含まれる冗長度を抑圧するため、情報を削減しているために、誤りが生じると影響が大きくなってしまうという問題がある。
【0014】
冗長度を抑圧する手法として、可変長符号化が行われている。これは、発生確率の大きい情報には短い符号語、発生確率の小さい情報には長い符号語を割り当てるように符号表を構成することによって、情報の表現に必要な符号量を最少化しようとするものである。
【0015】
このような可変長符号では、例えば先頭から順次復号していけば、符号語の終わりを確実に認識でき、符号語の境界や長さの情報が含まれていなくとも、符号語の終わりを特定することが可能である。このような性質は「一意に復号可能な符号である」と呼ばれている。
【0016】
しかし、このような可変長符号では、符号列の一部に一旦誤りが発生すると、異なる符号語として復号されるだけでなく、その符号語の終わり、すなわち次の符号語との境界を正しく認識できず、符号列中の後続する符号語がすべて間違って認識されてしまうという、可変長符号の同期はずれと呼ばれる現象が発生する。
【0017】
また、映像の符号化では、上記のような動き補償フレーム間予測を行っているため、符号化側と復号側で同一の予測値を作成する必要がある。しかし、伝送誤りが生じて復号側で誤った情報を受信すると、符号化映像信号を正しく復元することができなくなってしまう。この時、相手に正しく情報が伝送されたことを想定している符号化側と、誤った情報を受信している復号側とで、全く異なる映像信号が復元されることとなり、予測値の不一致を生じる。
【0018】
このような不一致が一度生じると、間違った情報からの予測を行いつづけることになり、その影響が後続する画像フレームに波及して、著しい映像品質劣化を引き起こすことになる。
【0019】
このような伝送誤りによる可変長符号の誤復号、さらにはそれによる映像品質の劣化を防ぐために、従来の映像符号化装置では、同期マーカ符号の挿入などの方法による対策が行われている。
【0020】
図5(b)に従来の映像符号化装置から出力される同期マーカ符号を挿入した符号列の構成の一例を示す。これは、符号列中に適当な間隔で同期マーカ符号を挿入することで、誤りによって可変長符号語が正しく復号できなくなった場合でも、次の同期マーカ符号位置での同期の回復、すなわち、符号語が再び正しい先頭位置から復号されるようにすることによって、誤りの影響を局所化しようとするものである。
【0021】
この時、同期マーカ符号は、いずれかの符号、あるいはそれらの適当な組み合わせからは得られないユニークな符号語で構成されるため、可変長符号を順次復号する処理とは独立に、符号列中で同期マーカ符号と一致するパターンを探索することによって、検出が可能である。
【0022】
また、伝送誤りによって、同期マーカ符号自体が正しく伝送されないことによる見逃しの防止や、符号列中に本来現れるはずのない同期マーカ符号と同一のパターンが発生(エミュレーション)することによる誤検出を防ぐため、同期マーカ符号語の挿入位置が、符号列の先頭から数えて必ずmビットの整数倍となるようにしたり、同期マーカ符号の挿入間隔が、あらかじめ定めたデータ長nバイトに最も近い情報の境界、あるいはnバイト以上で最初に現れた情報の境界となるようにすることが行われている。これは、復号側で同期マーカ符号を探索する場合に、限定された位置のみを探索したり、あるいは、挿入位置を想定してその周辺のみを探索したりすることにより、同期マーカ符号の検出見逃しや、エミュレーションによる誤検出を防止するものである。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来方式による映像符号化及び映像復号化装置では、たとえ、伝送誤りの影響を局所化したとしても、誤りをゼロにできるものではなく、正しく復号できなかった部分の映像品質の劣化が生じ、これは符号化側と復号化側での予測値の不一致として以降の映像品質が劣化し続けるという問題点があった。
【0024】
そこで、本発明では、前記問題点に鑑み、映像情報が情報源符号化された結果である符号化映像情報を情報種別ごとに一度分解して、映像品質への影響が大きい情報と、影響が小さい情報とを区別し、さらに、種別の異なる情報の境界に境界符号を挿入することで、分類された情報がそれぞれ独立に復号可能となるように符号列を合成して伝送することによって、伝送誤りが生じて、ある種別の情報が復号できなかった場合にも、その影響が別の種別の情報へ波及することを防止し、正しく復号できた情報を復号して映像信号を復元することによって、伝送誤りによる映像品質劣化を小さくすることにより上記課題を解決する。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1によれば、入力される映像信号を符号化して符号化映像情報を出力する情報源符号化手段と、該情報源符号化手段からの符号化映像情報を所定のフォーマットの伝送符号列として出力する伝送符号列生成手段と、種別の異なる情報の境界に境界符号を挿入する境界符号挿入手段とを備える映像符号化装置であって、前記伝送符号列生成手段は、前記符号化映像情報を少なくとも直交変換係数の低域成分と高域成分とそれ以外の情報に分解するとともに、前記伝送符号列において誤りが発生した際に同期を回復するための同期マーカ符号を前記分解後の符号化映像情報に基づいて挿入し、前記境界符号挿入手段は、前記分解された当該低域成分の直後の境界のみに境界符号を挿入することにより、上記課題を解決する。
【0029】
本発明の請求項によれば、入力される伝送符号列を解析する伝送符号列解析手段と、該伝送符号列解析手段の解析に基づいて伝送符号列を復号化し映像信号を出力する情報源復号化手段とを備える映像復号化装置であって、前記伝送符号列解析手段は、伝送符号列において誤りが発生した際に同期を回復するための同期マーカ符号と、符号化映像情報を構成する少なくとも直交変換係数の低域成分と高域成分とそれ以外の情報に分解された当該低域成分の直後の境界のに挿入された境界符号を検出し、前記情報源復号化手段は、前記検出された同期マーカ符号と境界符号に基づいて前記入力された伝送符号列を映像信号に復号することにより、上記課題を解決する。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明の映像符号化装置の構成を示す図である。図1の映像符号化装置は、入力された映像信号を冗長度抑圧符号化して出力する情報源符号化部11、情報源符号化部11からの符号化映像情報を所定のフォーマットに整列して出力する伝送符号列生成部12とから構成されている。
【0038】
伝送符号列生成部12は、符号化映像情報を情報種別ごとに分解する符号化情報分解部13と、該分解された符号化映像情報を再度一つの符号列に合成して伝送符号列を生成して出力する符号列合成部14とから構成されている。
【0039】
これらのうち、情報源符号化部11は、従来から行われている映像符号化手法と同様であるために、説明は割愛する。本発明の映像符号化装置は、前記伝送符号列生成部12において、符号化情報分解部13で符号化映像情報を情報種別ごとに分解して、該分解された符号化映像情報を符号列合成部14において、種別の異なる情報の境界を示す境界符号、及び適当な間隔で同期マーカ符号を挿入して一つの符号列に合成して伝送符号列を生成して出力する点が従来の手法とは異なる点である。
【0040】
以下に、本発明の伝送符号列生成部での処理の流れを図7のフローチャートを用いて説明する。ステップS1(以下S1)ではまず、各データ種別ごとに設けられたデータ長カウンタをリセットする。
【0041】
ステップS2では、情報源符号化部11から、入力映像信号が符号化された結果である、動きベクトル情報(a)、符号化映像情報(b)が入力され、伝送符号列生成部12へ入力される。
【0042】
S3以降の処理において、符号化情報分解部13でこれら情報を種類ごとに分類し、それぞれを符号列合成部14へ送る。符号列合成部14ではこれらの情報を所定の規則に基づいて、所定のフォーマットに整列し、一つの符号列を合成して出力する。
【0043】
この時、符号列合成部14は、異なる種別の情報を組み合わせる場合に、その境界に境界符号を挿入する。また、同一種別の情報が連続する場合でも、所定の間隔で同期マーカ符号を挿入する。
【0044】
この処理は図7のフローチャートのS3〜S9により実行される。S3において、現在、所定の同期マーカ符号の挿入位置であれば、S4により同期マーカ符号を挿入する。この所定の同期マーカ符号の挿入位置であるか否かは、S8(a)〜(d)において、各情報のデータ長をカウントし、このカウントにより、同期マーカ符号が所定の間隔で挿入される。また、S9で全体の情報のデータ長をカウントしており、このカウントによっても同様に、同期マーカ符号が挿入される。
【0045】
またS5では、情報の種別が変化したか否かを判断し、情報の種別が変化していると判断された場合には、S6で境界符号を挿入する。
【0046】
図3に符号列合成部14で合成されて出力された符号列の例を示す。図3(a)は、同期マーカ符号の挿入間隔が、予め定められたデータ長(nバイト)に最も近くなるように、複数の連続する符号化単位領域の符号化映像情報が、同期マーカ符号で挟まれており、その内部が境界符号を境として、情報種類別に分けられている例である。
【0047】
この場合、前記全体のデータ長のカウント値が所定のnバイトに最も近くなったタイミング、つまりは、S9でカウントされた数値をS3で判断して、S4により同期マーカ符号を挿入する。
【0048】
このデータ長は予め規定された固定値であってもよいし、伝送ビットレート、符号化する映像信号のフレームレート、映像フォーマットなど、符号化処理が実行されている条件から適当な値を決定してもよい。
【0049】
また、本発明の特徴として、この情報種別として、情報源符号化部11で符号化された直交変換係数の低域成分と、高域成分とが区別される。これは、直交変換係数のうち、低域の成分にはもとの映像信号のエネルギーのほとんどが集中しており、すなわち、低域成分は映像の品質に与える影響が大きいのに対し、高域成分は視覚的な映像の品質に与える影響が非常に小さいことによるものである。
【0050】
したがって、直交変換係数の高域成分に誤りが発生して可変長符号が正しく復号できなくなっても、次の境界符号または同期マーカ符号の位置で、再び可変長符号語を先頭から正しく復号できるため、誤りの影響を高域成分のみに制限することができる。また、このように高域成分に誤りが発生しても、それによる映像品質の劣化を視覚的にはほとんど認識できないようにできる。
【0051】
なお、直交変換係数の低域成分に誤りが発生した場合は、映像品質の劣化を生じることは、従来の映像符号化装置と同様であるが、符号列中でどの位置で誤りが発生するかはランダムであり、したがって、図3(a)のように低域成分の情報を集中して伝送することは、低域成分の情報に誤りが発生する確率を低下させることになる。つまりは、映像品質への影響が大きい情報に誤りが発生して品質が劣化する確率を低減することができる。
【0052】
図3(b)は、同期マーカ符号間だけでなく、同期マーカ符号と、境界符号の間隔、及び境界符号同士の間隔が予め定められたnバイトのデータ長に近くなるように、これらの符号が挿入されて合成された符号列の例である。
【0053】
この場合、図7のフローチャートのS8(a)〜(d)においてカウントされたデータ長が、所定のnバイトに近くなったか否かをS3又はS5で判断し、S4で同期マーカ符号、S6で境界符号、をそれぞれ挿入する。
【0054】
この図3(b)の例では、同期マーカ符号のみならず、境界符号もその挿入位置が、ほぼnバイト間隔となるために、境界符号の見逃し、誤検出を防止することができ、さらに伝送誤りに強い符号化が可能となる。
【0055】
また、図3(c)は同期マーカ符号の挿入間隔が、予め定められたnバイトのデータ長にもっとも近くなるように、連続する複数の符号化単位領域の直交変換係数の高域成分を除く符号化映像情報が、同期マーカで挟まれるように構成されている。直交変換係数の高域部分は、隣接する同期マーカ符号間に含まれる複数の符号化単位領域を1単位として、複数単位の符号化単位領域の情報が含まれるように符号列が構成されている。
【0056】
例えば、ある同期マーカ符号と、次の同期マーカ符号との間に、l番目からl+k番目までの符号化単位領域の情報が含まれており、その次の同期マーカ符号、あるいは境界符号との間には、l+k+1番目からl+j番目までの符号化単位領域の情報が含まれているとすると、境界符号を挿入した後、次の同期マーカ符号もしくは境界符号との間には、l番目からl+j番目までの符号化単位領域の直交変換係数の高域成分を含むように符号列を構成する。このときに、l番目からl+k番目までの符号化制御情報、動きベクトル情報、直交変換係数(低域)がほぼnバイトとなるように構成される。つまりは、S8(a)、(b)、(c)を足しあわせたデータ長がほぼnバイトとなった時点で、同期マーカをS4で挿入するように構成している。そして、境界符号がS6で挿入された後に、lからl+j番目までの符号化単位領域の直交変換係数の高域成分を含むように構成する。このように構成することによって、図3(a)、図3(b)の方式に比べて多数の境界符号の挿入を必要とせず、より効率的な符号化、伝送が可能となる。
【0057】
図2に本発明の映像復号化装置の構成を示す。図2の映像復号化装置は、伝送されてきた適当なフォーマットに従う伝送符号列を解読して符号化映像情報を出力する伝送符号列解析部21、伝送符号列解析部21からの符号化映像情報を復号化して映像信号を復元して出力する情報源復号化部22とから構成されている。
【0058】
伝送符号列解析部21は、一つの符号列からなる伝送符号列を分解して情報種別ごとに符号化映像情報を出力する符号列分解部23、分解された符号化映像情報をまとめて出力する符号化情報出力部24とから構成されている。
【0059】
これらのうち、情報源復号化部22の動作は、従来からの映像復号化処理と同様である。本発明の映像復号化処理は伝送符号列解析部21において、符号列分解部23で所定の間隔で挿入されている同期マーカ符号、種別の異なる情報の境界を示す境界符号を検出して符号列を複数種別の情報に分解して、分解された符号化映像情報を符号化情報出力部24に送る点で従来と相違する。
【0060】
以下に、図8のフローチャートを用いて、本発明における伝送符号列解析部の処理の流れを説明する。伝送符号列解析部での処理は図7の伝送符号列生成部での処理の流れと大きくは変わらない。
【0061】
S11において、情報種類別、またデータ全体のデータ長をカウントする各データ長カウンタをリセットし、S12では伝送符号列解析部21に伝送符号列を入力する。
【0062】
S13では、各データ長カウンタから同期マーカ符号の挿入位置であるか否かを判断する。S13で同期マーカの挿入位置であると考えられる場合は、S14で同期マーカ符号を探索する。
【0063】
同様に、S15で各データ長カウンタから境界符号の挿入位置であるか否かを判断する。S15で境界符号の挿入位置であると考えられる場合は、S16で境界符号を探索する。
【0064】
境界符号あるいは同期マーカ符号が探索により検出されると、その符号の直後から各情報をS17(a)〜(d)の処理により分解する。この時にこの情報のデータ長は前記各データ長カウンタにS18(a)〜(d)の処理により記録される。また、S20により、全体の情報データ長もカウントされカウンタに記録される。
【0065】
S19(a)及び(b)により、S17により分解された各情報は動きベクトル情報及び符号化映像情報として情報源復号化部22に出力され、出力映像信号に復号される。
【0066】
図3のそれぞれの構成の符号列を処理する場合について、具体的に説明する。図3(a)の場合は、同期マーカ符号があらかじめ定められたデータ長(例えばnバイト)に最も近くなるように挿入されているため、符号列分解部23はnバイトのデータ長から同期マーカ符号が存在する可能性のある位置を想定して(S13)、符号列中でその周辺を探索して、同期マーカ符号を検出する(S14)。この例では、同期マーカ符号で挟まれた内部が、境界符号を境として、情報種別ごとに集められているため、同期マーカを検出した後、その間にある境界符号を探索して(S16)検出する。
【0067】
図3(b)の場合は、同期マーカ符号または境界符号が、あらかじめ定められたnバイトのデータ長に近くなるように挿入されているため、符号列分解部23は、データ長、すなわち各種別の情報のデータ長のカウント値から、同期マーカあるいは境界符号が存在する可能性のある位置を想定して(S13、S15)、符号列中でその周囲を探索する(S14、S16)。ここで、この図3(b)の場合は、同期マーカ符号、境界符号のいずれかが検出されるため、検出された符号を識別して、符号列中での現在の位置に存在する情報の種別を特定してそれぞれの分類に出力し、各データ長をカウントする(S17、S18)。
【0068】
図3(c)の場合は、図(a)と同様に、同期マーカ符号、境界符号を探索するが、境界符号の後に続く直交変換係数の高域成分は、既に検出されている同期マーカ符号に挟まれた部分の複数分が含まれているため、S18(c)、(d)において、これを合成してS19(b)で符号化映像情報を出力する。
【0069】
また、上記図3(a)〜(c)のいずれの場合でも、同期マーカ符号、境界符号はそれ自体が伝送誤りによって正確に伝送されないことがあるため、想定した位置を探索する場合、符号列分解部23は、同期マーカ符号、あるいは境界符号と完全に一致する符号パターンが検出できなくても、数ビットの違いであれば、それを同期マーカ符号、または境界符号であると判断するとしてもよい。このように構成することにより、符号の見逃しにより復号誤り、つまりは映像品質の劣化が発生することを防止できる。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、複数種別の符号化映像情報において、種別の異なる情報の境界に境界符号を挿入して、複数種別の情報を合成した伝送符号列を生成し、また、それを復元することにより、伝送誤りなどによって符号化映像情報が正確に伝送できない場合でも、ある種別の情報にだけ、誤りの影響が生じるようにして、かつ誤りの影響を局所化できるため、簡単な手段で伝送誤りの影響を減少させ、映像品質の劣化を防止することができる。
【0071】
本発明によれば、直交変換係数の低域成分と高域成分を別の情報として処理することによって、伝送誤りの映像品質への影響が小さい情報、特に視覚的に劣化が認知しにくい情報にのみ誤りが発生する確率を増加させ、相対的に映像品質への影響が大きい情報に誤りが発生する確率を減少させることにより、さらに誤りに対する耐性を強化できる。
【0072】
本発明によれば、上記の境界符号に加えて、ほぼ所定のデータ数ごととなるように、同期マーカ符号を挿入し、その同期マーカ符号に基づいて、画像情報の復元を行うために、可変長符号の同期はずれによる画像情報への誤りの影響を局所化することができ、さらに誤りに対する耐性を強化できる。また、所定のデータ数ごとに同期マーカ符号及び境界符号が挿入されているために、復元時に同期マーカ符号及び境界符号の位置をある程度予測づけて復元が可能であり、符号の見逃し、誤検出を低減できる。
【0073】
本発明によれば、複数の符号化単位領域の、複数の情報種別のデータを所定のデータ数となるように、境界符号を挿入することにより、境界符号や同期マーカ符号の挿入数を減らすことができ、境界符号や同期マーカ符号が非常に多くなることによるデータの冗長化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における映像符号化装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明における映像復号化装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明における映像符号化装置から出力される符号列の例を示す図である。
【図4】従来の映像符号化装置の例を示すブロック図である。
【図5】従来の映像符号化装置から出力される符号列の例を示す図である。
【図6】従来の映像復号化装置の例を示すブロック図である。
【図7】本発明における伝送符号列生成部の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明における伝送符号列解析部の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 情報源符号化部
12 伝送符号列生成部
13 符号化情報分解部
14 符号列合成部
21 伝送符号列解析部
22 情報源復号化部
23 符号列分解部
24 符号化情報出力部

Claims (2)

  1. 入力される映像信号を符号化して符号化映像情報を出力する情報源符号化手段と、
    該情報源符号化手段からの符号化映像情報を所定のフォーマットの伝送符号列として出力する伝送符号列生成手段と、
    種別の異なる情報の境界に境界符号を挿入する境界符号挿入手段とを備える映像符号化装置であって、
    前記伝送符号列生成手段は、複数の符号化単位領域に対応する前記符号化映像情報を少なくとも直交変換係数の低域成分と高域成分とそれ以外の情報に分類し当該分類された同一種別の情報が連続するように整列するとともに、前記伝送符号列において誤りが発生した際に同期を回復するための同期マーカ符号を前記複数の符号化単位領域の符号化映像情報を挟むように挿入し、
    前記境界符号挿入手段は、前記整列された符号化映像情報の前記境界の一部に境界符号を挿入することを特徴とする映像符号化装置。
  2. 入力される伝送符号列を解析する伝送符号列解析手段と、
    該伝送符号列解析手段の解析に基づいて伝送符号列を復号化し映像信号を出力する情報源復号化手段とを備える映像復号化装置であって、
    前記伝送符号列解析手段は、伝送符号列において誤りが発生した際に同期を回復するための同期マーカ符号であって複数の符号化単位領域に対応する符号化映像情報を挟むように挿入された同期マーカ符号を検出するとともに、
    種別の異なる情報の境界に挿入される境界符号であって少なくとも直交変換係数の低域成分と高域成分とそれ以外の情報に分類され同一種別の情報が連続するように整列された前記符号化映像情報の境界の一部に挿入された境界符号を検出し、
    前記情報源復号化手段は、前記検出された同期マーカ符号と境界符号に基づいて前記入力された伝送符号列を映像信号に復号することを特徴とする映像復号化装置。
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