JP3591932B2 - 半導体受光素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、2種類の波長の光を同じファイバに通すことによって双方向通信を行う光加入者系ONUに関するものである。まず双方向通信、ONU、ONU用光モジュールについて説明する。
【0002】
光通信というのは、光ファイバに信号光を通すことによって情報を伝達することである。近年、光ファイバの伝送損失が著しく低下し、半導体レ−ザ(以下LDと略すこともある)や半導体受光素子(PDと略すこともある)の特性が向上したので、光通信が盛んになりつつある。特に、光ファイバの損失の小さい1.3μmと1.55μmの波長の光を使って信号の伝送(電話、ファクシミリ、テレビ画像など)の試みが盛んになされている。
【0003】
光通信と言っても元の信号は電気信号であるから、現在の電気信号と同じように2種類の信号伝送形態がある。つまり低速のデジタル通信と、高速のアナログ通信である。
低速のデジタル通信というのは、電話やファクシミリの信号伝送を行うものである。低いビットレートのデジタル信号を扱う。しかもこれは双方向通信でなければならない。
【0004】
高速のアナログ伝送というのは、TV信号を有線(CATV)で伝送するものである。これは放送局からの一方向通信である。信号を光信号によって伝送する光通信を採用する場合、低速デジタル信号用の光ファイバと、高速アナログ信号用の光ファイバを別々にするという可能性もありえよう。
しかし2本の光ファイバを敷設するのはコスト高になる。1本の光ファイバによって、低速デジタル双方向通信と、高速アナログ一方向通信を同時に行えるようにしたいものである。
【0005】
【従来の技術】
そのような目的を達成するための光通信システムが開発されつつある。未だに完成されたものはない。しかし小規模であるが実験的なものの試みがなされている。図1にそのような光通信システムの概略を示す。
【0006】
ひとつの基地局1と、多数の加入者側端末2がある。これらは、光ファイバ3によってつながれている。途中に分岐器4があり、主になる光ファイバから、各端末2につながる光ファイバに分岐される。基地局1では、電話やTVの信号を増幅し、光信号とし1本の光ファイバによって送り出す。これは何度か分岐を通り、対象になる家庭の近くで例えば16分割される。光信号のまま分割されるのである。ここから16本の家庭用光ファイバによって16の家庭に信号が送られる。基地局に対して、家庭端末を加入者側端末(ONU)と呼ぶ。これはOPTICAL NETWORK UNITの略である。
【0007】
TV信号の場合は、基地局1からの一方向伝送である。しかし電話やファクシミリの場合は端末から基地局へ、或いは基地局から端末へと、信号が双方向に送られる。このように光ファイバを配置するのは、基地局のファイバ本数を減らし、光ファイバ敷設のコストを下げるためである。このように、基地局から各家庭へ光によって信号伝送するシステムを光加入者系という。
【0008】
基地局1から伝送されてきた光信号は、加入者側端末(ONU)で電気信号に変換される。図1によって一つの端末の機構を説明する。光路aを通ってきた1.3μm光+1.55μm光は、波長分波器5によって、1.3μm光と、1.55μm光とに分離される。1.3μm光は光路bに、1.55μm光は光路cに分配される。
【0009】
1.55μm光は、アナログ光を正確に再現するアナログPD6に入射する。ここで光信号が電気信号に変換される。さらに信号処理部7において各種の信号処理をした後、TVセット8に導かれ画像になる。
【0010】
1.3μm光は、1:2の分岐器(以下光カップラ9と呼ぶ)に入りここで2つの光線に分離される。このうち一方がデジタルPD10によって受光され電気信号になる。これが信号処理部11による処理を受けて、電話機・ファクシミリ機13に導かれる。電話やファクシミリは双方向通信であるので、端末2から基地局1へ信号を送る必要がある。このために電話、ファクシミリから与えられた電気信号を、デジタルLD12によって、1.3μmの光信号に変換する。光信号は、波長分波器5を逆に通過し、分岐器4から主となる光ファイバに合流し、基地局1に送信される。前記の光カップラ9は光信号による双方向通信を可能にするために、光ファイバ系の途中に挿入されている。
【0011】
加入者系端末2には、このように、1.3μm光と1.55μm光を分離し統合するための波長分波器5、双方向通信の為の光カップラ9と、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードPD6、10、電気信号を光信号に変換するレ−ザダイオードLD12が必要である。波長分波器、光カップラ、PD、LDを組み合わせたユニットをONUモジュールという。本発明はONUモジュールの新規な構成に関する。
【0012】
ONUモジュールに関しては実用化されたものは未だに存在しない。しかしONUモジュールに関して多くの提案がなされている。実施されている訳ではないが、これらの提案について概観する。
【0013】
[従来例▲1▼:ミラー式ONUモジュールの例](図2)
これは、波長分波器と光カップラをミラーによって構成したものである。基地局につながる光ファイバ20が光コネクタ21により、モジュール内に導かれる。これ以後は、自由空間の光路aを光が進行する。光ファイバから出た光は発散するのでコリメータレンズ22によって平行光にする。これをミラー式の波長分波器23に入射し、1.3μm光と1.55μm光に分離する。
【0014】
低速デジタル信号を担う1.3μm光は、自由空間の光路bを通り、ミラー式カップラ24に至る。これはハーフミラーであって、1.3μm光を1:1の割合で反射、透過する。透過光は多層膜フィルタ25に導かれる。これは混在している1.55μm光をより完全に除去するためのものである。この後、光はレンズ26によって絞られてデジタルPD27に入射し光電変換される。この後電話、ファクシミリに送られて音声、文字に変換される。
【0015】
一方、電話、ファクシミリからの低速デジタル信号は、デジタルLD28によって電気信号から1.3μmの光信号に変換される。光信号は集光レンズ29によって絞られ、カップラ24によって反射される。これはミラー式波長分波器23を通り、コリメータレンズ22を経て光ファイバ20に入射する。その後光ファイバ20によって基地局1に導かれる。
【0016】
高速のデジタル信号を搬送する1.55μm光は、ミラー式波長分波器23によって反射されて、1.3μm光と分離される。1.55μm光は光路cを通り、多層膜フィルタ30を通過し、レンズ31によって絞られ光コネクタ32を経て、光ファイバ33によってアナログPDまで伝送される。光信号から電気信号に変換され、各種の信号処理をされた後、TVセットに導かれる。
【0017】
このようにミラーによって波長分波器や光カップラを作製したONUモジュールの試みは、
▲1▼湯本満、国兼達郎、大川原龍弘、横田隆「低コストシングルモードWDMモジュール」1990年電子情報通信学会春季全国大会予稿講演番号C−203(P4−258)
▲2▼足立明宏、本島邦明、中島康雄、山下純一郎、笠原久美雄「小型・薄型光合分波モジュール」1990年電子情報通信学会秋季全国大会予稿講演番号C−222(P4−264)
などによって提案されている。
【0018】
このシステムの難点は、1.3μm光と、1.55μm光の分離不完全ということである。分離が不完全であるとクロストークを生じる。電話、TVの双方にノイズが入る事になる。その理由は次のようである。
ミラー式波長分波器23だけでは1.3μm光と、1.55μm光を完全に分離する事が難しい。ミラー式波長分波器は屈折の異なる誘電体薄膜を何層にも重ねて、ある波長の光は反射し、ある波長の光は透過するようにしたものである。これは1.3μm光を通し、1.55μm光を45度方向に全部反射するように設計されている。しかし相手側の光の減衰比は、高々1/100の程度に過ぎない。
【0019】
このモジュールを実用化するには、1.3μm受信側に漏れてくる1.55μm光パワーが1/10000以下である必要がある。同様に、1.55μm受信側に漏れる1.3μm光パワーは1/10000以下である必要がある。このように選ばれなかった光の、選ばれた光のパワーに対する比を、ここでは減衰比ということにする。
【0020】
つまりモジュールは1.3μm側にも、1.55μm側にも10−4以下の減衰比を要求する。一方ミラー式波長分波器の減衰比は10−2である。10−2の減衰比が足りない。そこで、それぞれの光路に所望の波長の光のみを通す多層膜フィルタ30、25が設けられる。波長分波器と多層膜フィルタによってからくも10−4の減衰比の要求を満足するようにしている。
【0021】
[従来例▲2▼:ミラー式ONUモジュールの例](図3)
図3に最近精力的に研究されている平面導波路を用いたONUモジュールを示す。例えば、
▲3▼照井博、関根聡、小林盛男、永沼充「低速光加入者分岐光モジュール」、NTTR&D Vol.42,No.7,p903−912,(1993)
などによって提案されている。導波路式のモジュールの利点は、部品点数を削減し小型化できるということである。
【0022】
図3(a)において、入力シングルモードファイバ34の端部は、PLC(平面導波路)35の端面に接合される。PLC35には光導波路36が縦方向に形成される。これが途中の分岐点37において二つの光導波路38、39に分岐する。光導波路38が1.3μm光の受信側光路となる。光導波路39が1.3μm光の送信側光路となる。分岐点37が送信受信光を合波分波する光カップラ40を構成する。
【0023】
さらに光導波路41がPLC35の上に設けられる。これは始端42において光導波路36に近接している。始端42において、光導波路36、41は互いに光パワーを交換できる。光パワーの交換に波長選択性を持たせることによって波長分波器43としている。近接部の距離や長さを適当に選ぶ事により光路aから1.3μm光は全て光路bに、1.55μm光は光路cにそれぞれ配分される。
【0024】
1.3μm光は導波路38から、多層膜フィルタ44を通りデジタルPD45によって受信される。多層膜フィルタ44は1.55μm成分を除去するためのフィルタである。一方電話、ファクシミリからのデジタル電気信号は、デジタルLD46によって1.3μmの光信号に変換される。光信号は集光レンズ47を経て光導波路39の端部48に入射する。送信光信号は分岐点37で光路bに合体し、導波路36から光ファイバ34へと伝搬する。これは最終的に基地局に送られる。
【0025】
波長分波器43によって分離された1.55μm光は、光導波路41を通り、多層膜フィルタ49によって、1.3μm光を完全に除いた後、アナログ出力シングルモードファイバ50に入射する。
【0026】
PLC(平面光導波路:Planar Lightwave Circuit)35のA−B断面を図3(b)に示す。Si基板52の上に石英系クラッド層53を堆積させる。さらに屈折率を上げる不純物を連続的にドープして高屈折率の領域(コア)を線条に形成する。これが光導波路38、39、41である。不純物としては例えばGeなどを用いる。石英を用いるのは、1.3μm光、1.55μm光に対して透明であるからである。このような光導波路を部分的に接近させる事によって波長分波器43を作る。またY分岐を形成する事によって光カップラとする事ができる。このような石英系光導波路については、
【0027】
▲4▼河内正夫「プレーナ光波回路技術の現状と将来」、NTT R&D Vol.43,No.11,p1273ー1280(1994)
によって提案されている。
光導波路による波長分波器43の減衰比も高々1/100の程度である。減衰比を10−4にするために、多層膜フィルタ44、49がそれぞれの光導波路38、41の終端に接着される。
【0028】
LD46の光が広がるので集光レンズ47によって光を収束させて光導波路39の端面のコアに入射させている。しかし残りの二つのビームについてはレンズを設けていない。導波路38とデジタルPD45の間は極めて近接しているからレンズが要らないのである。導波路41の端面にアナログ出力ファイバ50が接合してあるからやはりその間にはレンズが要らない。
石英系光導波路によるモジュールは、PLCが光ファイバと同じ材料であって、導波路のサイズもほぼ同じであるので、光ファイバとの馴染みが優れて良いと言われている。湾曲した光導波路を用いるモジュールは、
【0029】
▲5▼栗林昌樹、磯野秀樹、国兼達郎、大森康宏、江守俊行「石英系光導波路を用いたWDM内蔵光双方向モジュール」1993年電子情報通信学会秋季全国大会予稿講演番号C−158(P4−238)
によって提案されている。
【0030】
[従来例▲3▼:光ファイバ波長分波器の例](図4)
光ファイバによる波長分波器、光ファイバによる光カップラは既に工業化されている。光ファイバによって全体を構成したONUモジュールも提案されている。光ファイバ波長分波器のみによっては波長分離が完全でないために、光ファイバを突き合わせた僅かな空間に多層膜フィルタを挿入し不要波長の光を排除するようにしている。図4によってその概略を説明する。
【0031】
シングルモードファイバ60を伝搬する光信号は、光コネクタ61によってONUモジュールに導かれる。経路aから光ファイバ波長分波器62に進み、ここで1.3μm光と1.55μm光に分離される。1.3μm光はさらに光コネクタ63を通り、光ファイバカップラ64に至る。これは送信光と受信光を結合するためのものである。経路bが分岐点65で光ファイバ66、67に分岐する。波長分波器も光ファイバカップラも2本の光ファイバのコアを接近させる事によって光パワーを選択的に分配するようにしたものである。
【0032】
接近の距離や長さによってカップラや波長分波器にすることができる。光ファイバ66は多層膜フィルタ68を経て、光コネクタ69に至りデジタルPDモジュール70によって受信される。送信光は、デジタルLDモジュール81によって電気光変換される。光コネクタ80を経てONUモジュールに入り、カップラ64によって経路bに導かれ、光コネクタ61から光ファイバ60へと送り出される。
【0033】
このように、波長分波器やカップラ、これらを接続する部分も全て光ファイバによって構成されている。光ファイバは自由に曲げられるし融着によって部品とつなぎ合わせることができ、距離も自在に調節できる。電気回路をどのように配置しても光ファイバによって結合する事ができる。回路構成の自由度が高いという利点がある。
【0034】
[半導体受光素子の従来例] 以上に双方向光通信に用いられるONUモジュールの提案例を説明した。何れにしても、1.3μm光、1.55μm光を検知するための受光素子が必要である。図5は従来の半導体受光素子の一例を示す縦断斜視図である。
【0035】
受光素子のパッケージ86は鉄、コバール、銅タングステンなどの金属製である。パッケージ86は下方に複数のリードピン87、88、89を備える。パッケージ86の上面には、サブマウント90を介してフォトダイオードチップ91が半田付け(AuGe、AuSn)される。サブマウント90はセラミックの両面にメタライズしたものである。サブマウントは省く事もある。
【0036】
フォトダイオード91の電極、サブマウント90面はワイヤによってリードピン87、89に接続される。パッケージ86の上面には球レンズ92を備えたキャップ93が固定される。球レンズ92の中心と、フォトダイオードチップ91の中心は面直角方向に合致するようにしてある。さらにパッケージ86には円筒形のスリーブ94が固定される。
【0037】
スリーブ94の上には、フェルールホルダ−95が溶接される。フェルールホルダ−95の中心には孔96があってここにフェルール97が挿入されている。フェルール97はシングルモードファイバ98の先端99を保持するものである。端面は8度の傾斜をなすように切断してある。光ファイバから出た光が丁度フォトダイオードチップに像を結ぶように調芯してある。さらに光ファイバ98の強い湾曲を防止するために弾性材よりなるベンドリミッタ104をフェルールホルダ−95にはめ込む。
【0038】
これは図1〜図4に現れるデジタルPD、アナログPDの何れかに該当するものである。信号光は光ファイバを伝搬し、光ファイバの先端から出射される。これがレンズによって集光されフォトダイオードに入る。ここで光電気変換されて電気信号になる。フォトダイオードは波長1.0μm〜1.65μmの波長の光に対して広く感度を有するInGaAsを受光層とするPIN−PDが用いられる。光ファイバは石英系の光ファイバを用いる。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】
1.3μm光、1.55μm光を感受するためのフォトダイオードは何れもInGaAsを受光層とし近赤外光に関して十分な感度を持つ。波長分波器によって、1.3μm光と1.55μm光を分離するが、十分に両者を分離する事ができない。
【0040】
初めに述べたように1.3μm光用のフォトダイオードに1.55μm光が1/1000でも混入するとTVの画像が乱れたり、電話やファクシミリにノイズが入ったりする。混信によるノイズを避けるためには、減衰比は1/10000以下でなければならない。既存の波長分波器の減衰比の不足を補うために、多層膜フィルタ25、30、44、49、68、83を挿入しているのである。
【0041】
従来のONUモジュールは、1.3μm光と1.55μm光を完全に分離するために、必ず多層膜フィルタを分離後の経路のどこかに挿入する必要があった。これは受光素子であるInGaAsが、何れの波長の光に対しても高い感度を有するからである。多層膜フィルタは適当な屈折率、厚さの誘電体多層膜を何層にも重ねたものである。屈折率、厚さを選ぶ事によって、波長の選択性を与える事ができる。
【0042】
受光素子の直前に波長選択性のあるフィルタを入れるという構造は幾つも提案されている。何れも誘電体多層膜などよりなり嵩高く、部品コストも高く、部品配置の自由度を損なう、という難点がある。
【0043】
▲6▼特開昭62−229209号「受光装置」…ファイバの端面に波長選択フィルタを貼り付けている。
▲7▼特開昭62−229207号「受光装置」…受光素子の窓ガラスの上に波長選択フィルタを貼り付けている。
▲8▼特開昭63−29714号「誘電体多層膜付受光素子モジュール」…光ファイバと受光素子の間に誘電体多層膜よりなるフィルタを挟んである。
これらは波長多重送受信系の受光素子として設計されている。
【0044】
ONUモジュールでは、二つの異なる波長の光を用いるから、多層膜フィルタは二つ必要である。多層膜フィルタの挿入は部品の点数を増やし、部品コストを押し上げる。それだけでなく組立の工数を増大させる。またフィルタを挿入するスペースを必要とする。
【0045】
多層膜フィルタのこのような難点を克服し、部品点数を増やす事なく不要な波長成分の減衰比を低くすることのできるようにした半導体受光素子モジュールを提供する事が本発明の第1の目的である。多層膜フィルタを省く事により、より小型化する事のできるONUモジュールを可能にするのが本発明の第2の目的である。減衰比を小さく保ちつつ、より組立容易としたONUモジュールを提供するのが本発明の第3の目的である。
【0046】
【課題を解決するための手段】
本発明は波長選択性を持つ光ファイバグレーティングを受光素子モジュールの内部の光ファイバの一部に形成する事によって、不要な波長成分を除去する。受光素子モジュールは図5に示すように、信号光を導くための光ファイバの一端をフェルールによって保持している。この光ファイバの一部に光ファイバグレーティングを設ける。
【0047】
グレーティング(格子)は元々平面上に等間隔に平行な溝を多数設けたものである。白色光を当てると波長毎に回折方向が異なるので波長の異なる光を分離する事ができる。つまり分光器に用いられる。二次元的な面に平行溝を多数有し分光作用を持つのが本来の格子である。
しかしここでは光ファイバグレーティングを用いる。これはGe添加石英光ファイバを水素添加処理した後、244nm付近の波長のレ−ザ光を干渉縞ができる条件で光ファイバに照射したときに、光ファイバ内に屈折率の周期的変化が引き起こされたものである。屈折率変化は10−5の程度である。
【0048】
屈折率の変化は僅かであるが、ある程度の長さがあれば、その周期Pの2倍の波長の光(λ=2nP)を完全に反射することができる。空間格子と異なり、方向によって反射波長が変動するということはない。光ファイバ自体1次元であるから光ファイバの格子はある特定の波長の光を反射する。もちろん反射波長にはある程度の幅がある。
【0049】
光ファイバグレーティングはいくつかの論文によって提案されている。しかし現在でも尚広く知られているものではないからここに説明する。
例えば、
▲9▼ K. O. Hill, Y.Fujii, D. C. Johnson and B.S.Kawasaki, Appl. Phys. Lett., 32 (1978) p647
光ファイバグレーティングの現象を発見したという報告である。Geドープ石英光ファイバにアルゴンレ−ザの光を2光束干渉法によって照射し屈折率の周期的変化を生成できたというものである。
【0050】
(10) James P. Bernardin & N.M. Lawandy, ”Dynamics of the formation of Bragg gratings in germanosilicate optical fibers”, Optics Communications Vol.79, No.3,4, p194(1990)
これまでに提案されているクラーマース・クローニッヒ機構、双極子作用、圧縮モデルいずれも10−5という大きい屈折率の変化を十分に説明できないとしている。
【0051】
そこでSi−Geの酸素欠陥の密度の2光子吸収による時間変化のモデルを作り、レ−ザ光の照射によって酸素欠陥密度が増大する現象を説明している。酸素欠陥の増加によって屈折率が増加するとしている。これはレ−ザ光の照射によって2光子吸収が起こり、これによって屈折率が時間と共に増えることを説明している。用途については述べていない。
【0052】
(11) G. Meltz, W. W. Morey & W. H. Glenn,”Formation of Bragg gratings inoptical fibers by a transverse holographic method”, Optics Letters, Vol. 14, No.15 p823,(1989)
これはGeファイバにホログラフィックな方法によってグレーティングを形成することを述べている。波長486nm〜500nmエキシマレ−ザを光源とする。これを非線形結晶によって2倍高調波とし244nmの光を得ている。これを2光束干渉露光によって、Geドープ光ファイバに照射する。これによって576.1nmに強い吸収をもつ光ファイバが得られたという。
【0053】
(12) 公表特許公報昭和62−500052「光ファイバ内に格子を形成する方法」これは1本の光ファイバ内に、2光束干渉露光法によって複数の格子を作る。このファイバを対象物に張り付けて歪を感知するセンサを提案している。
【0054】
(13) 稲井麻紀、伊藤真澄、井上亨「水素処理ファイバを用いた高反射率ファイバグレーティングの作製」電子情報通信学会94秋季大会講演番号C−208(1994)
これはGe添加石英ファイバにおいて水素処理をすると屈折率の変化が10−5から10−3のオーダにまで増加するということを発見したと述べている。
【0055】
(14) 井上亨、茂原政一、伊藤真澄、稲井麻紀、服部保次「ファイバグレーティングの作成と応用について」電子情報通信学会技術研究報告OPE94−5、PP25−30(1994)
これは光ファイバグレーティングの作成方法、グレーティングの屈折率差を上げる方法、応用などを紹介している。
【0056】
応用として最も期待されるのが、ファイバレ−ザへの応用である。これはErドープファイバの優れた増幅率を利用したレ−ザである。共振器の一方を金鏡面、もう一方を光ファイバグレーティングにする。カップラから励起光(1.48μm)を入射しErファイバを励起すると、1.55μmに中心波長を持つ発振光が得られる。共振器によって繰り返し反射される光が増幅され、この波長のレ−ザ光が得られる。グレーティングに張力をかけて引っ張ると、グレーティングの周期が延びるから反射波長が異なる。
【0057】
ために波長可変レ−ザになるはずである。図17は水素添加ファイバのグレーティング反射スペクトルである。1549nm〜1551nmの光に対して高い反射率を示す。光ファイバを引っ張ると、この反射率の分布がずれる。張力を0g〜2500gに変化させると、発振波長が1551nm〜1583nmまでリニヤに変動するとしている。
【0058】
もう一つのグレーティングファイバの応用として提案されているのは、温度センサである。温度が上がると光ファイバが延びグレーティングの格子間隔も延びる。すると反射光の波長が異なる。それで温度が分かる。
【0059】
(15) 特開平4−288510号「光の方向転換をするブラッグ回折格子加工を内部に施した光導波路の構成」
これは光ファイバに格子を等間隔斜めに形成して特定波長の光を外部に取り出すものである。反射鏡として使うのではない。変わった利用法である。グレーティングの間隔をPとして、光の波長をλとすると、P=λcosθを満足する方向に光が出てゆくというものである。格子を斜めにすると格子面の方向に出射光の方向が決まる。光ファイバのコアとクラッドの屈折率の差によって光をコアに閉じ込めているのであるが、光ファイバグレーティングの屈折率の増大程度でクラッドでの全反射を阻止できるかどうか疑問がある。
【0060】
以上のように、▲9▼〜(15)の文献、公報などに光ファイバグレーティングが説明されている。
Geドープ石英ガラス光ファイバに紫外線を照射するとその部分の屈折率が変化する。そこで紫外線をある空間周期をもつように照射する事によって、周期的に屈折率変化した部分を形成する事ができる。これによって反射鏡を光ファイバの内部に作製できる。
【0061】
格子というのは本来二次元の広がりを持つものである。光ファイバは初めから一次元の広がりしかない。であるから光ファイバに形成したものをグレーティングと呼ぶのは少しおかしい。しかし格子と同様に、屈折率変化が周期的に変化するのでこれを光ファイバグレーティングと名付けている。
【0062】
光ファイバグレーティングを作るにはいくつかの方法がある。2光束干渉法は(λ=240nm付近の)レ−ザ光を2本のビームに分割し、面法線の両側から同じ傾き角度をなすように照射することによって干渉縞を作り、縞にそった屈折変化を引き起こす。あるいは直角二等辺三角形状の断面を持つプリズムに、レ−ザ光を二つに分けて異なる部位より入射させて、プリズムの下に置かれた光ファイバに照射させる。
入射の角度を変える事によって、異なる周期のグレーティングを作ることができる。
【0063】
しかし紫外線の照射によってどうしてGeドープ光ファイバの屈折率が増えるのかについては未だ明かではない。一つの説は、Geドープガラスには、Ge−Si結合の吸収帯が240nm付近に存在する。レ−ザ光を吸収することによってGeーSiの結合が切れる。切れることによって開放された電子がGeにトラップされて新たな吸収帯ができる。この吸収帯の存在によって屈折が変化するというものである。
【0064】
これはクラーマース・クローニッヒ機構と呼ばれる屈折率の変化である。今一つの説は、Ge−Siの結合が切れる事によって電子が放出され、これがGeによってトラップされるが、これが双曲子モーメントを作り、直流電場を生ずるので電気光学効果によって屈折率が変化するというものである。もう一つの説は、紫外線照射によってガラス結合が切れ、ガラス機構がつぶれる。密度が増大し屈折率が上昇するというものである。
【0065】
いずれも憶測であって決定的でない。しかし紫外線照射によって屈折率が増大する現象は認められる。光ファイバグレーティングによって反射される光の波長はλ=2nPである。ここでPはグレーティングのピッチ、nは屈折率である。光ファイバのコア屈折率は決まっているが、ピッチPを変える事によって任意の波長の光を反射するようにできる。
【0066】
光ファイバグレーティングの応用としては、ファイバレ−ザの共振器がある。Er添加ファイバは、光を通す事によって信号光を増幅する。そこである部分に2つのグレーティングを設けて光を繰り返し反射し、パワーを増幅しレ−ザとする。
【0067】
本発明はこのような光ファイバグレーティングを受光素子モジュールの内部の光ファイバに設ける。元々光ファイバの存在するところをグレーティングを形成した光ファイバによって置換するのであるから、余計な空間を必要としない。さらまたモジュールの内部に多層膜と同じ機能の物を設けるので組立が難しくならない。部品が増えないので、多層膜がない物と比べても部品コストが殆ど変わらない。
【0068】
【発明の実施の形態】
図6に光ファイバグレーティングの構成を示す。光ファイバ99は中心のコア100とこれを囲むクラッド101から成る。シングルモードファイバの場合はコア径は10μmである。クラッド径は125μmである。紫外線の2光束干渉法によって、コア内部に屈折率の周期的に変動する部分102を形成する。グレーティング部102の屈折率縞の周期をλ =nPとなるようにして決める。ここにλ の波長の光と、λ の波長の光を入れると、λ の光は反射される。屈折率変化部分102をλ が透過することができない。λ が通らず、λ が通る。これを1.55μm光と1.3μm光を分離する事が必須であるONUモジュールに利用したというのが本発明の要旨である。
【0069】
図7は受光素子モジュールの光ファイバに光ファイバグレーティングを形成した物を示す。光ファイバの先端99のコア100の部分にグレーティング部102を設けて、これをフェルール97の孔に差し込み固定する。端面103は斜めに研磨してある。これは戻り光が半導体レ−ザに入らないようにするためである。図7において左端はさらに左方連続する。
【0070】
光ファイバはGeO を6wt%含む石英シングルモードファイバである。これを水素添加処理し、さらにアルゴンレ−ザの2次高調波(SHG:λ=244nm)を2光束干渉露光法によって光ファイバに照射した。水素添加処理するのはレ−ザ光照射による屈折率変化をより容易にするためである。グレーティング部の長さは5mmである。フェルールはステンレス製で、長さは約15mmである。
【0071】
1.3μm光を選択するために、1.55μmを反射するように周期を決めてある。λ =1.55μm=nPとなるようにPを決める。これによって1.55μm光に対して、99%以上の反射率を得た。これは減衰比でいうと、1/100以下にできるということである。何らかの形態の波長分波器を別に設けるのであるから、その減衰比と併せて全体の減衰比を10−4以下にすることができる。それ以上に減衰比を小さくしたいという場合であれば、グレーティングの長さをさらに増大させれば良い。長さを2倍にすれば、減衰比が2乗になって減少する。
【0072】
【実施例】
[実施例▲1▼:モジュール内にグレーティングを有する]
図8は本発明の実施例に係る半導体受光素子モジュールの縦断斜視図である。図5と合致するように書いてある。光ファイバにグレーティングを設けた点だけが違う。
【0073】
受光素子のパッケージ86は鉄、コバール、銅タングステンなどの金属製である。直径は5.6mmである。パッケージ86は下方に複数のリードピン87、88、89を備える。パッケージ86の上面には、サブマウント90を介してフォトダイオードチップ91が半田付け(AuGe、AuSn)される。サブマウント90はセラミックの両面にメタライズしたものである。サブマウントはここではアルミナである。
【0074】
フォトダイオード91の電極、サブマウント90面は直径20μmの金ワイヤによってリードピン87、89に接続される。パッケージ86の上面には球レンズ92を備えたキャップ93が固定される。キャップ93は窒素雰囲気で溶接し内部を気密封止する。ここで球レンズ92の中心と、フォトダイオードチップ91の中心は面直角方向に合致するようにしてある。さらにパッケージ86には円筒形のスリーブ94が電気溶接によって固定される。
【0075】
シングルモードファイバは先程述べたように、6重量%のGeO を含む石英ファイバである。水素添加処理して、244nmの波長の光を2光束干渉露光法によって光ファイバ先端部に照射し、干渉縞を作り、屈折率の周期的変化を引き起こすようにしている。グレーティングが光ファイバに形成される。グレーティングの長さは5mmである。
【0076】
フェルールホルダ−95の孔96にこのシングルモードファイバ98の先端99を挿入する。フェルールホルダ−95とスリーブ94を近接させた状態で、光ファイバの光を受光素子によって検知し、軸垂直方向にスリーブを動かして、光量が最大になるようにフェルールホルダ−95のスリーブ上の位置を決め、YAGレ−ザによって両者を溶接する。さらにフェルールを軸方向に動かして最適結合位置を探し、ここでフェルールホルダ−に対し、フェルールをYAGレ−ザにより溶接する。つまり光ファイバから出射された光がPDチップの受光部に集光するように、フェルールホルダ−とスリーブ、フェルールホルダ−とフェルールを固定するのである。
【0077】
端面は8度の傾斜をなすように切断してある。光ファイバから出た光が丁度フォトダイオードチップに像を結ぶように調芯してある。さらに光ファイバ98の強い湾曲を防止するために弾性材よりなるベンドリミッタ104をフェルールホルダ−95にはめ込む。
【0078】
これは1.3μm光を受信するための受光素子モジュールである。PD自体は1.55μmにも感度を持つ。しかし光ファイバの先端部99にはファイバグレーティング102があるので、1.55μm光の減衰比をこれによって1/100にすることができる。分波器によっても1.55μm光を遮断しているので、これと併せて10−4以下の減衰比にすることができる。
【0079】
同様に、1.55μm光のみを通し、1.3μm光を反射する半導体受光素子モジュールをも製作した。受光層はInGaAsであって、先程のものと同じである。しかしグレーティングの部分のピッチPが違う。今度は、2nP=1.3μmという条件によってピッチを決める。この場合グレーティングの長さは4mmである。これによって1.3μm光を1/100以下に低減する事ができる。
【0080】
こうして半導体受光素子モジュールができたので、これらを図4に示す光ファイバ式ONUモジュールに組み込んだ。但し、多層膜フィルタ68、83を除去し、デジタルPDモジュール70とアナログPDモジュール85に本発明の受光素子モジュールを用いている。つまり分波器とカップラは光ファイバを組み合わせたものを用いる。
【0081】
これによると、デジタルPDモジュール70(1.3μm光を受光)の出力において、ノイズである1.55μm光は1/10000以下に減衰していた。アナログPDモジュールにおいて1.3μm光は1/10000以下に減衰していた。ノイズを10−4以下に減らすことができるので、電話やTVにノイズが入らず、実用的に極めて有効であることが分かった。多層膜フィルタを省くことができるので、部品の数を減らし、コストを下げ、小型化することができる。
【0082】
光ファイバグレーティングを不要光の排除に用いるという本発明の思想を実現するのであれば、図9のようにグレーティングフィルタ109をモジュール110の外部の光ファイバ111の一部に設けるという可能性も有り得よう。光ファイバのモジュール内の部分ではなくて、外部にグレーティングを形成するのである。こうすれば、図5に示す従来例に係る半導体受光素子モジュールをそのまま利用できるという利点がある。
【0083】
しかし本発明者は図9のような構成は好まない。そのようなものは、組立作業が煩雑になろう。また外部にグレーティング部が出ているから保護ケースに入れたり、別途固定するなどの手間がかかる。さらに取扱いも不便である。小型化を図る上で難がある。
【0084】
[実施例▲2▼ジルコニアキャピラリを用いるもの]
直接に光ファイバの先端をステンレスパイプに入れるものの他、図10に示すように光ファイバ112の先端をセラミックのキャピラリー114に入れるものもある。これはジルコニアのキャピラリー114である。フェルール113にキャピラリーを入れ一体化して端面を斜めに研磨する。この例では他端にはFCコネクタ115があり、ジルコニアフェルール116によって他の光学素子に結合できるようにしてある。光パワーメータに接続することもできる。この場合においても、フェルール内部の光ファイバ先端部にグレーティングを設ける。これはピグテイルタイプのコネクタになっている。
【0085】
[実施例▲3▼レセプタクルタイプ]
本発明はピグテイルタイプのコネクタの他に、レセプタクルタイプのモジュール117にも適用することができる。図11によって説明する。ファイバコード118の先端は被覆を剥してありガラス部分が露出している。ジルコニアなどのフェルール119によって先端部が保護される。シングルモードファイバ120の先端はこの場合丸く研磨してある。一方のコネクタのハウジング121に前記のフェルール119が固定されている。ハウジング121の外周部には、勘合用の袋ナット122がある。前方には円周方向の位置を決めるためのキイ123が突出している。
【0086】
他方のコネクタには、レンズを持つフォトダイオードが設けられる。レンズホルダ−124は金属円筒形部材である。内部に球レンズ125がはめ込まれている。円筒の端部には、ファイバホルダ−126があってここにダミーファイバ127が固定されている。ダミーファイバは短い光ファイバであって、端部が斜めに切断される。戻り光の防止のためである。特徴的なのは、ダミーファイバにグレーティングを設けたことである。これによって不要な光を反射してPDにまで到達できないようにする。
【0087】
レンズホルダ−124の端部には、フェルールを差し込むためのハウジング128が溶接される。ハウジング128のフランジ部129には、止めネジ用穴130が穿孔されている。ハウジング128の前端には、雄ねじ131が刻まれている。これは勘合用袋ナット122に螺合することができる。ハウジング128の中心軸孔には、円筒形のスリーブ132がはめ込まれている。これはフェルール119を差し込むための部材である。
【0088】
レンズホルダ−124の他方の端には、パッケージ133が設けられる。パッケージ133の上面にはサブマウント134が半田付けされる。さらにこの上にPDチップ135がダイボンドされる。チップ135の電極やサブマウント134はワイヤ137によってリードピン136に接続される。受光素子チップ135は窓付きのキャップ138によって封止される。窓にはシール用窓ガラス139が設けられる。
【0089】
フェルール119をスリーブ132に差し込み、袋ナット122をネジ131にねじ込むことによってハウジング121、128を結合することができる。この場合、シングルモードファイバ120の先端がダミーファイバ127に接触する。光はファイバ120からファイバ127へと伝搬する。
【0090】
レセプタクルタイプの受光素子モジュールに本発明を適用した例を説明した。新規な部分は、ダミー用の光ファイバにグレーティングを設けて、不要な光を完全に排除するようにしたことである。この例もハウジング外部にグレーティングを設けるのではない。ハウジング内部のダミー用のファイバにグレーティングを形成している。小型化に好適で、部品点数は増えず、取扱い便利という長所がある。ホルダ−によって支持しているからグレーティング部の劣化を防止することができる。
【0091】
[実施例▲4▼バタフライ型パッケージへの適用]
本発明は様々な形態のパッケージに収容した半導体受光素子に適用することができる。図12はバタフライ型パッケージの受光素子に応用した例を示す。バタフライ型受光素子140は、平板型のパッケージ141の内部に受光素子チップや集光レンズを収容するものである。パッケージ141の側面には適数本のリードピン142が面平行に延びるように設けられる。ピンの形状によってバタフライ型と呼ばれる。
【0092】
パッケージ141の中心部にはレンズホルダ−143があって、これが凸レンズ144を保持している。軸線上最奥部にはチップキャリヤ150があってそのレンズ側の面にフォトダイオードチップ151が固定される。
パッケージ141の反対側の端面には、開口145があって、ここに鍔付き円柱状のフェルール146が挿入される。フェルール146にはシングルモードファイバ147の先端が差し込まれている。ファイバの先端部にグレーティング部149が形成される。これによって不要な光がパッケージ内部に入らないようにする。この場合もグレーティングを形成した部分はパッケージの内部にあってフェルールによって保護されている。その部分が劣化するのを防ぐ。
【0093】
[実施例▲5▼より単純な2波長光通信のPDモジュールに適用]
先に説明したものは、1.3μm光を双方向に、1.55μm光を一方向に用いている。より単純化して1.3μm光は送信のみ、1.55μm光は受信のみに用いるONUモジュールを想定する。この場合、従来の方法であれば、分波器によって、1.3μmと1.55μmを分離しさらに、1.55μmの受光素子の前に、1.3μmを除くための多層膜フィルタが必要とされる。
本発明はそのような場合において多層膜フィルタを省きさらに波長分波器自体をカップラによって置き換えることができる。そのような利点もあるのである。
【0094】
図13は2波長光通信の光ファイバによる従来例の構成を示す。基地局につながるシングルモードファイバは光コネクタ152によってモジュール内の光ファイバにつながる。これは光ファイバ波長分波器(WDM)153によって1.3μm光と、1.55μm光に分離される。この系では1.3μm光は受信には使わないので理想的には1.3μm成分は存在しない。しかし他のONUモジュールからの信号が混ざることもあり、やはり1.3μmと1.55μmを分離しなければならない。ために波長分波器153を用いる。
【0095】
送信信号はLDモジュール158によって電気/光変換され光ファイバ157、光コネクタ156を通り、光ファイバ154から波長分波器153に至る。波長分波器によって分離された1.55μm光は多層膜フィルタ159を通り、光コネクタ160を通ってPDモジュール161に入る。ここで受信光信号が電気信号に変換される。入力ファイバは、1.3μm光をも含むのでやはり多層膜フィルタ159を必要とするし、波長分波器も必須である。
【0096】
ところが受光素子モジュールに本発明を適用することによって構成をより単純化できる。図14は本発明を適用したと仮定して系を構成したものである。
入力シングルモードファイバ162は光コネクタ163を経てONUモジュールに入り、光ファイバカップラ164によって単純に2分割される。光カップラ164は単に送信1.3μm光と受信1.55μm光を一本のファイバ162によって送信するための工夫にすぎない。
【0097】
送信電気信号はレ−ザモジュール171によって光信号に変えられる。これが光ファイバ170を通り光コネクタ168、光ファイバ166からファイバ162に出てゆく。
【0098】
カップラ164によって分割された1.55μm光は光ファイバ167、光コネクタ169を通り、PDモジュール173に入る。この受光素子モジュール173は本発明のモジュールである。フェルールの内部の光ファイバには1.3μm光を反射するグレーティングが設けてある。たとえファイバ162からモジュールに向かう光に1.3μm成分が含まれていたとしても、波長分波器を使わず、カップラによって受信光を分離すれば良い。1.3μm光はグレーティングによって排除され、受光素子チップには入らずノイズを引き起こさない。
【0099】
受光素子モジュールにグレーティングを付加することによって、波長分波器と誘電体多層膜フィルタの両方を省くことができる。光カップラによって波長分波器を置き換えるのであるが、カップラの方が波長分波器よりもずっと製造容易で安価である。
【0100】
[実施例▲6▼釣り鐘型受光素子モジュールに適用した場合]
図15によって本発明を釣り鐘型の受光素子に適用した実施例について説明する。光ファイバ174の先端にはフェルール175が取り付けられる。フェルールの先端は斜めにカットされる。フェルール175は円錐形のハウジング176のボス部に穿孔された通し孔202に差し込まれる。ハウジング176の広い方の端面は、円筒形のスリーブ177の上面に固定される。
【0101】
円盤状のヘッダ178はいくつかのリードピン179を有する。マウント180にはフォトダイオードチップ181がボンドされる。フォトダイオード181の電極とピン179がワイヤ182によって接続される。ヘッダ178の上面はさらに窓184を有するキャップ183によって覆われる。窓184はガラスがはめ込んである。チップの空間は窒素ガスによって気密封止される。
【0102】
スリーブ177の上方の開口部185にはレンズ186が設けられる。フォトダイオードチップを光らせて、集光レンズ186の上から光を観察し、位置合わせした後スリーブ177の端面188をA点においてYAG溶接する。
さらに光ファイバ174の他端に光パワーメータを設けて、光ファイバに入る光量が最大になるようにハウジング176とスリーブ177の位置を調整し、フェルール175の高さも調整してB点をYAG溶接する。
【0103】
このような構造は新規でない。本発明によって提案されるのは、光ファイバの先端部にグレーティング189を設けたという点である。これによって不要光を排除することができる。
【0104】
[実施例▲7▼DIPパッケージへの適用例]
本発明はDIPパッケージにも勿論利用できる。図16によって説明する。図16の(a)は断面図、(b)は背面図、(c)は斜視図である。ハウジング190は、キャップ200とパッケージ本体201とよりなる。ハウジング190の内部には、レンズホルダ−191があり、これによって集光レンズ192が保持されている。レンズの軸方向の後方にはヘッダ193がある。ヘッダ193にはフォトダイオードチップ194がダイボンドされている。
【0105】
フォトダイオードチップ194の電極とリードピン195はワイヤ196によって電気的に接続されている。フォトダイオードのある方向と反対の位置には、光ファイバ197の先端を保持したフェルール198が差し込まれている。この光ファイバの先端にもグレーティング199が形成されている。これも一定の波長の光を反射しフォトダイオードまで到達しないようにする働きがある。
【0106】
【発明の効果】
本発明は多層膜フィルタに代えて、光ファイバグレーティングフィルタを光ファイバの内部に設けることにより不要光を排除する。波長分波器に加えて光ファイバグレーティングフィルタを設けるから、不要光によるノイズを完全に遮断することができる。
【0107】
ファイバグレーティングを用いると多層膜よりもそれ自体において有利な点がある。それはグレーティングの長さによって減衰比を簡単に下げることができるということである。実施例で述べたように、1.3μm光受光用の受光素子に4mmの長さのグレーティングを作ると1.55μm光を10−2以下に(−20dB)減衰させることができる。グレーティングの長さを8mmにすると10−4(−40dB)以下に減らすことができる。このようにグレーティングの長さを長くすれば減衰比を幾らでも小さくできる。このような性質は波長によらない。1.55μm光受光用の受光素子に4mmのグレーティングを作ると減衰比を1/100にすることができる。これを8mmにすると減衰比を1/10000にできる。
【0108】
光ファイバは初めから存在し、これにレ−ザの強い光を2光束干渉法によって照射するのであるから、露光の範囲を広くする事によって簡単にグレーティングを長くすることができる。
これに反して多層膜の減衰比を減らそうとすると、多層膜の膜数を増やさなくてはならない。材料、製作時間がそれだけ増え、コストをさらに押し上げるようになってしまう。
【0109】
グレーティングフィルタによって不要光を遮断できるので、従来の多層膜フィルタを省く事ができる。光ファイバの部分を処理してフィルタにしたのであるからフィルタの存在によって体積は全く増えない。多層膜フィルタの容積分だけ必要空間を減らすことができる。多層膜フィルタによる部品コスト、組立コストなどを削減することができる。ONU光モジュールとしてより小型、安価な装置を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】双方向光通信の加入者側端末の原理図。
【図2】ミラー式波長分波器、カップラを用いるONUモジュールの原理図。
【図3】石英平面導波路による波長分波器、カップラを用いるONUモジュールの原理図。(a)が平面図。(b)がA−B断面図。
【図4】光ファイバ波長分波器、光ファイバカップラを用いる光ファイバタイプONUモジュールの原理図。
【図5】従来の半導体受光素子モジュールの縦断斜視図。
【図6】光ファイバグレーティングフィルタの原理図。
【図7】グレーティングを有する光ファイバをフェルールに固定した物の縦断面図。
【図8】本発明の半導体受光素子モジュールの縦断斜視図。
【図9】光ファイバグレーティングをモジュールの外に設けた物の斜視図。
【図10】シングルモードファイバをFCコネクタに取り付けて、FCコネクタから延びるフェルールをモジュールに取り付けるためのFCコネクタ、フェルールの正面図。
【図11】フェルールの直前にグレーティングを設けたダミーファイバを固定してあり、ダミーファイバを通って信号光がPDチップに入射するようにした実施例を示す概略正面図。
【図12】バタフライタイプのパッケージを用いる受光素子モジュールに本発明を適用した場合の概略断面図。
【図13】1.3μm光を送信に、1.55μm光を受信に用いた、より単純なONUモジュールにおいて、ファイバ部品による従来のモジュール構成図。
【図14】図13と同じ機能を有するものを本発明の受光素子を利用して構成したONUモジュールの構成図。
【図15】釣り鐘型の受光素子モジュールに本発明を適用したものの縦断面図。
【図16】DIP型パッケージに収容される受光素子に本発明を適用したものを示す図。(a)が断面図、(b)が背面図、(c)が斜視図である。
【図17】水素添加石英ファイバに1.55μm光反射用のグレーティングを形成したものの波長と反射率の関係を示す反射スペクトル図。
【符号の説明】
1 基地局
2 加入者側端末
3 光ファイバ
4 分岐器
5 波長分波器
6 アナログPD
7 信号処理部
8 TV
9 光カップラ
10 デジタルPD
11 信号処理部
12 デジタルLD
13 電話・ファクシミリ
20 光ファイバ
21 光コネクタ
22 コリメータレンズ
23 ミラー式波長分波器
24 ミラー式カップラ
25 多層膜フィルタ
26 集光レンズ
27 デジタルPD
28 デジタルLD
29 集光レンズ
30 多層膜フィルタ
31 集光レンズ
32 光コネクタ
33 光ファイバ
34 シングルモードファイバ
35 平面導波路
36 光導波路
37 分岐点
38 光導波路
39 光導波路
40 光カップラ
41 光導波路
42 波長分波器のファイバ接近領域
43 波長分波器
44 多層膜フィルタ
45 デジタルPD
46 デジタルLD
47 集光レンズ
48 端面
49 多層膜フィルタ
50 アナログ出力シングルモードファイバ
51 パッケージ
52 Si基板
53 石英系クラッド層
60 入力シングルモードファイバ
61 光コネクタ
62 光ファイバ波長分波器
63 光コネクタ
64 光ファイバカップラ
65 分岐
66 光ファイバ
67 光ファイバ
68 多層膜フィルタ
69 光コネクタ
70 デジタルPDモジュール
80 光コネクタ
82 光ファイバ
83 多層膜フィルタ
84 光コネクタ
85 アナログPDモジュール
86 パッケージ
87 アノードピン
88 パッケージのケースピン
89 カソードピン
90 サブマウント
91 フォトダイオードチップ
92 球レンズ
93 球レンズ付きキャップ
94 スリーブ
95 フェルールホルダ−
96 孔
97 フェルール
98 シングルモードファイバ
99 ファイバの先端
100 コア
101 クラッド
102 グレーティング部
103 斜め研磨部
104 ベンドリミッタ
109 ファイバグレーティングフィルタ
110 PDモジュール
111 光ファイバ
112 シングルモードファイバ
113 フェルール
114 セラミックキャピラリ
115 FCコネクタ
116 ジルコニアフェルール
117 レセプタクルタイプ受光素子モジュール
118 ファイバコード
119 フェルール
120 シングルモードファイバ
121 ハウジング
122 勘合用袋ナット
123 キイ
124 レンズホルダ−
125 レンズ
126 ファイバホルダ−
127 ダミーファイバ
128 ハウジング
129 フランジ部
130 止めネジ用穴
131 雄ネジ部
132 スリーブ
133 パッケージ
134 サブマウント
135 PDチップ
136 リードピン
137 ワイヤ
138 キャップ
139 シール用窓ガラス
140 バタフライ型受光素子
141 パッケージ
142 リードピン
143 レンズホルダ−
144 レンズ
145 穴
146 フェルール
147 光ファイバ
149 グレーティング部
150 チップキャリヤ
151 フォトダイオードチップ
152 光コネクタ
153 光ファイバ波長分波器
154 光ファイバ
155 光ファイバ
156 光コネクタ
157 光ファイバ
158 LDモジュール
159 多層膜フィルタ
160 光コネクタ
161 PDモジュール
162 ファイバ
163 光コネクタ
164 光ファイバカップラ
165 光ファイバ
166 光ファイバ
168 光コネクタ
171 LDモジュール
173 PDモジュール
174 光ファイバ
175 フェルール
176 ハウジング
177 スリーブ
178 ヘッダ
179 リード
180 マウント
181 フォトダイオードチップ
182 ワイヤ
183 キャップ
184 窓
185 開口部
186 集光レンズ
187 端面
188 端面
189 グレーティング
190 ハウジング
191 レンズホルダ−
192 集光レンズ
193 ヘッダ
194 フォトダイオードチップ
195 リードピン
196 ワイヤ
197 光ファイバ
198 フェルール
199 グレーティング
200 キャップ
201 パッケージ
202 通し穴

Claims (10)

  1. 光信号を電気信号に変換するフォトダイオードチップと、電気信号を外部に取り出すリードピンと、フォトダイオードチップ及びリードピンを支持するパッケージと、外部から光信号を伝送してくる光ファイバと、光ファイバの端を支持するフェルールとよりなる半導体受光素子において、所望の波長の光を選択的に反射するファイバグレーティングフィルタがフェルール内部の光ファイバの一部に設けられ、フェルールがパッケージに固定されていることを特徴とする半導体受光素子。
  2. 光信号を電気信号に変換するフォトダイオードチップと、電気信号を外部に取り出すリードピンと、フォトダイオードチップ及びリードピンを支持するパッケージと、外部からの光信号を受けてフォトダイオードチップに向けて光信号を伝達するダミー光ファイバと、そのダミー光ファイバを支持しパッケージに固定されるファイバホルダーと、外部の光ファイバと嵌合して外部光ファイバとダミー光ファイバを対向させるためのパッケージに固定されたレセプタクルとよりなる半導体受光素子において、所望の波長の光を選択的に反射するファイバグレーティングフィルタがファイバホルダー内の光ファイバの一部に設けられていることを特徴とする半導体受光素子。
  3. ファイバグレーティングフィルタが石英系シングルモードファイバの一部に形成されていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の半導体受光素子。
  4. フォトダイオードチップがInGaAs或いはInGaAsPの受光層を有することを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の半導体受光素子。
  5. 選択的に反射する光の波長が1.3μm帯もしくは1.55μm帯であることを特徴とする請求項3或いは請求項4に記載の半導体受光素子。
  6. リードピンを有するパッケージと、パッケージの面に固定されたサブマウントと、サブマウントを介してパッケージに固定され光信号を電気信号に変換するフォトダイオードチップと、フォトダイオードチップの電極、サブマウントの電極とリードピンを結合するワイヤと、光透過窓若しくは集光レンズを持ち不活性ガスが充填された状態でパッケージに気密固着されるキャップと、光信号を伝送するシングルモードファイバと、シングルモードファイバの先端部を保持するフェルールと、フェルールを保持しパッケージに対して固定されるフェルールホルダーと、フェルール内部においてシングルモードファイバに形成された特定波長の光を反射するファイバグレーティングとよりなることを特徴とする半導体受光素子。
  7. リードピンを有するパッケージと、パッケージに固定されたチップキャリヤと、チップキャリヤを介してパッケージに固定され光信号を電気信号に変換するフォトダイオードチップと、フォトダイオードチップの電極、チップキャリアの電極とリードピンを結合するワイヤと、集光レンズを持ち不活性ガスが充填された状態でパッケージに気密固着されるレンズホルダーと、光信号を伝送するシングルモードファイバと、シングルモードファイバの先端部を保持しパッケージに対して固定されるフェルールと、フェルール内部においてシングルモードファイバに形成された特定波長の光を反射するファイバグレーティングとよりなることを特徴とする半導体受光素子。
  8. リードピンを有するヘッダと、ヘッダに形成されたマウントと、マウントを介してパッケージに固定され光信号を電気信号に変換するフォトダイオードチップと、フォトダイオードチップの電極とリードピンを結合するワイヤと、光透過窓を持ち不活性ガスが充填された状態でパッケージに気密固着されるキャップと、集光レンズを支持しヘッダに固定される円筒形スリーブと、光信号を伝送するシングルモードファイバと、シングルモードファイバの先端部を保持するフェルールと、フェルールを保持しパッケージに対して固定される円錐形ハウジングと、フェルール内部においてシングルモードファイバに形成された特定波長の光を反射するファイバグレーティングとよりなることを特徴とする半導体受光素子。
  9. 底面に下向きリードピンを有するパッケージと、パッケージに固定されたヘッダと、ヘッダを介してパッケージに固定され光信号を電気信号に変換するフォトダイオードチップと、フォトダイオードチップの電極、ヘッダの電極とリードピンを結合するワイヤと、集光レンズを持ち不活性ガスが充填された状態でパッケージに気密固着されるレンズホルダーと、光信号を伝送するシングルモードファイバと、シングルモードファイバの先端部を保持しパッケージに対して固定されるフェルールと、フェルール内部においてシングルモードファイバに形成された特定波長の光を反射するファイバグレーティングとよりなることを特徴とする半導体受光素子。
  10. リードピンを有するパッケージと、パッケージに固定されたサブマウントと、サブマウントを介してパッケージに固定され光信号を電気信号に変換するフォトダイオードチップと、フォトダイオードチップの電極、サブマウントの電極とリードピンを結合するワイヤと、不活性ガスが充填された状態でパッケージに気密固着され集光レンズを支持しハウジングに固定される円筒形レンズホルダーと、外部からの光信号を受けてフォトダイオードチップに伝達するダミーファイバと、ダミーファイバを支持しレンズホルダーに固定されたファイバホルダーと、レンズホルダーに固定され外部の光ファイバと嵌合するための円筒形のハウジングと、ファイバホルダー内部においてダミーファイバに形成された特定波長の光を反射するファイバグレーティングとよりなることを特徴とする半導体受光素子。
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