JP3591174B2 - Nonlinear optical element and method of manufacturing the same - Google Patents
Nonlinear optical element and method of manufacturing the same Download PDFInfo
- Publication number
- JP3591174B2 JP3591174B2 JP32392496A JP32392496A JP3591174B2 JP 3591174 B2 JP3591174 B2 JP 3591174B2 JP 32392496 A JP32392496 A JP 32392496A JP 32392496 A JP32392496 A JP 32392496A JP 3591174 B2 JP3591174 B2 JP 3591174B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core region
- region
- optical waveguide
- electric field
- optical element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非線形光学素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光を利用した通信、計測、情報処理の分野の発展に伴い、高機能で信頼性の高いSiO2−GeO2ガラスを用いた光学素子や、電気光学効果や第二高調波発生等の非線形特性を有する光学素子の開発が求められている。特に石英系材料を用いた導波路型の光素子は、その低損失性に加え複雑な回路を平面基板上に一括して形成できる可能性があることから最も注目を集めている。
【0003】
これら導波路型の光素子は、バッファ層(下側クラッド層)と呼ばれる低屈折率層を有するSi基板や、石英基板上に、相対的に屈折率の高いコアと呼ばれる光の伝搬領域を形成し、このコア部分をさらに低屈折率のクラッド層で覆った構造をとるのが一般的である。特にコア部分の材料組成は、光ファイバの低損失コア材料として実績のあるSiO2−GeO2組成ガラスが有効とされている。
【0004】
ところで、一般に、シリカガラスのような無機ガラスは光学的に等方性物質であり、その反転対称性のために本来、電気光学効果や第二高調波発生等の非線形光学特性を持たないと考えられてきた。
【0005】
しかし、最近このような光学的等方体であるガラス材料でも、ポーリング処理を行うことによって二次の光非線形性が誘起されることが明らかにされた。
【0006】
ここで、ポーリング処理とは、高温状態において試料、すなわちガラス材料に直流電場を加え、電場を印加したまま一定時間保持した後放熱させ、光導波路が室温まで低下した後で直流電場を解除する処理である。このようなガラス材料の非線形光学効果は、これまでにシリカガラスの他にテルライトガラスやリン酸塩ガラス等種々のガラスにおいて確認されている。
【0007】
しかしながら、ポーリング処理による非線形光学効果の誘起のメカニズムは詳細に解明されておらず、この非線形光学効果の起源に関する要因は幾つか存在するものと考えられている。すなわち、ポーリング処理によりガラス中に誘起される電気双極子には、ガラスの構造、組成、ポーリング処理条件等によって以下のような幾つかの異なる種類があると考えられる。
【0008】
まず、不純物としての可動プロトンイオン(Na+等)のドリフトにより、ポーリング処理時に陽極近傍での陽イオン欠乏領域(空間電荷層)が形成され、この陽イオン欠乏領域が電気双極子の配向をもたらすことがある。この場合には主に陽極側数十μmの表面層のみが光学的異方性領域となる。
【0009】
これに対し、点欠陥、OH基、非架橋酸素等の存在に関連した要因で生じる電気双極子は、これらの要因が光導波路全体に存在すれば、ポーリング処理により電場を印加した光導波路全体にわたって光学的異方性が観測される。
【0010】
このように光学的等方性であるガラス材料に異方性特徴を組み込むという新しい試みが、ますます学問的、実用的な興味を集めるようになった。特にSiO2を主成分とするシリカガラスは、低損失性、信頼性の点で現在のオプトエレクトロニクスの中枢部を担う材料であり、既に光ファイバ化や平面光導波路化の製造技術も確立している。また、シリカガラスは特にバンドギャップが広く、通信分野以外でも紫外領域、遠紫外領域での素子として将来的におおいに期待できる材料である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光変調器や光スイッチ、或いは波長変換素子等実用的な光素子を実現するためには、これまでに報告されているガラス材料における非線形光学効果はまだ微弱である。現状のレベルでは、例えば電気光学効果を利用して光スイッチング動作を行うためには、素子長(光導波路のコア領域の長さ)が数十cmも必要であり、導波光を制御する駆動電圧が数百Vも必要なため現実的とはいえない。少なくとも既に非線形光学素子として実用化されているLiNbO3のような強誘電体材料に匹敵する非線形光学効果の実現と最適な素子の開発が望まれる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、低損失で信頼性が高く小型で駆動エネルギーの小さい非線形光学素子及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するためには、ガラス材料の組成、製法、ポーリング処理方法、或いは光素子の構造等あらゆる観点から最適な条件を見出ださなければならない。
【0014】
本発明は、このような観点に立ちGeドープのSiO2ガラスに着目した。この材料は前述のように低損失、高信頼性或いは素子形成のための加工性等多くの優れた特性を有し、既に通信用の受動素子として実用になっているものである。このような材料を用いて高い効率で非線形光学効果を誘起することができれば、さらに多くの光機能素子に応用することができる。しかもポーリング処理による非線形光学効果のメカニズムを考察すれば、GeドープのSiO2ガラスは、他のガラス材料よりも大きな非線形光学効果が得られることが分かった。
【0015】
すなわち上記目的を達成するために本発明の非線形光学素子の製造方法は、基板上に屈折率の高いGeドープのSiO2ガラスからなるコア領域を形成し、該コア領域を屈折率の低いクラッド領域で囲んだ光導波路に光学的異方性領域を形成した非線形光学素子の製造方法において、上記光導波路と交差するように外部から直流高電圧の電場を印加すると同時に電場及び光導波路と交差するように波長550nm以下の励起光を照射することによりコア領域に光学的異方性領域を形成する際に、上記励起光の電界の偏向方向が、上記直流高電圧の電場の方向と略平行になるようにしたものである。
【0016】
本発明の非線形光学素子の製造方法は、基板上に屈折率の高いGeドープのSiO2ガラスからなるコア領域を形成し、該コア領域を屈折率の低いクラッド領域で囲んだ光導波路に光学的異方性領域を形成した非線形光学素子の製造方法において、上記光導波路と交差するように外部から直流高電圧の電場を印加すると同時にコア領域内に波長550nm以下の励起光を伝搬させることによりコア領域に光学的異方性領域を形成する際に、上記励起光の電界の偏向方向が、上記直流高電圧の電場の方向と略平行になるようにしたものである。
【0017】
本発明の非線形光学素子の製造方法は、基板上に屈折率の高いGeドープのSiO 2 ガラスからなるコア領域を形成し、該コア領域を屈折率の低いクラッド領域で囲んだ光導波路に、上記光導波路と交差するように外部から直流高電圧の電場を印加すると同時に波長550nm以下の励起光を上記コア領域に照射するか又は上記コア領域を伝播させることによって光学的異方性領域を形成する非線形光学素子の製造方法において、上記コア領域を高周波スパッタリング法によって形成するものである。
【0018】
本発明の非線形光学素子の製造方法は、基板上に屈折率の高いGeドープのSiO 2 ガラスからなるコア領域を形成し、該コア領域を屈折率の低いクラッド領域で囲んだ光導波路に、上記光導波路と交差するように外部から直流高電圧の電場を印加すると同時に波長550nm以下の励起光を上記コア領域に照射するか又は上記コア領域を伝播させることによって光学的異方性領域を形成する非線形光学素子の製造方法において、上記光導波路が形成された基板を高温水素雰囲気或いは高圧水素雰囲気に一定時間保持するか或いは上記光導波路の少なくとも一部を酸水素バーナーによって炙った後、直流高電圧の外部電場を印加すると同時に光導波路内部のコア領域に励起光を照射するか或いはコア領域内に伝搬させて形成したものである。
【0019】
上記構成に加え本発明の非線形光学素子の製造方法は、コア領域を局所的に高温加熱し、高温状態において直流高電圧の外部電場を印加すると同時にコア領域に励起光を照射するか或いはコア領域内を伝搬させ、一定時間経過した後放熱させ、光導波路の温度が室温まで低下した後に直流高電圧の電場の解除及び励起光の照射の停止を行うことによりコア領域に光学的異方性領域を形成するのが好ましい。
【0020】
上記構成に加え本発明の非線形光学素子の製造方法は、光導波路への直流高電圧の電場の印加と同時にコア領域に照射されるか或いはコア領域内を伝搬する波長550nm以下の励起光はHgランプ光、Arレーザ、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、Arレーザ或いは色素レーザの第二高調波或いはNd3 +:YLFレーザの第四高調波のいずれかであるのが好ましい。
【0021】
上記構成に加え本発明の非線形光学素子の製造方法は、直流高電圧を印加するための電極のうちコア領域により近い方の電極を陽極とするのが好ましい。
【0022】
上記構成に加え本発明の非線形光学素子の製造方法は、高電圧印加用電極の材料に、アルミニウム或いは透明導電体を用いるのが好ましい。
【0023】
上記構成に加え本発明の非線形光学素子の製造方法は、高電圧印加用電極のうち少なくとも一方を透明電極とし、直流高電圧印加と同時にこの透明電極を透過して光導波路に対し交差する方向から励起光を照射するのが好ましい。
【0024】
本発明の非線形光学素子は、屈折率の高いGeドープのSiO2ガラスからなるコア領域と、該コア領域を囲む屈折率の低いクラッド領域とを備えた光導波路に光学的異方性領域を形成した非線形光学素子において、少なくとも一対のアルミニウム或いは透明導電体を用いた駆動電極が同一面上に形成されており、該駆動電極により外部電場を光導波路と交差する方向に印加し導波光の伝搬を制御するようにしたものである。
【0025】
本発明の非線形光学素子は、屈折率の高いGeドープのSiO2ガラスからなるコア領域と、該コア領域を囲む屈折率の低いクラッド領域とを備えた光導波路に光学的異方性領域を形成した非線形光学素子において、上記コア領域を囲む周辺のクラッド領域の断面形状が、側面が傾斜した台形形状をなし、少なくとも一対の駆動電極がこの傾斜した側面上に形成されており、該駆動電極により光導波路に対して交差する方向に外部電場を印加して導波光の伝搬を制御するようにしたものである。
【0026】
本発明の非線形光学素子は、屈折率の高いGeドープのSiO2ガラスからなるコア領域と、該コア領域を囲む屈折率の低いクラッド領域とを備えた光導波路に光学的異方性領域を形成した非線形光学素子において、上記コア領域の下方部には低抵抗半導体層が形成され、コア領域の上方部には透明電極或いは金属電極が形成され、導波光の伝搬を制御する外部電場を光導波路に対して厚さ方向に印加するようにしたものである。
【0027】
本発明によれば、ガラス導波路内に大きな非線形光学係数をもつ光学的異方性領域を実現することができる。そのメカニズムは以下のように推測される。
【0028】
前述のように種々のガラス材料は、ポーリング処理することにより非線形光学効果が誘起される。その要因として可動プロトンイオンや点欠陥、OH基、非架橋酸素等種類の異なった電気双極子の形成が関与していると考えられる。
【0029】
本発明のSiO2−GeO2ガラスにおける非線形光学効果は、これらの種々の要因のうち主にSiO2−GeO2ガラス中の酸素欠乏欠陥を利用したものである。
【0030】
GeO2をドープしたSiO2ガラスは、5eV帯に吸収をもつ2種類のNOV(中性酸素欠陥)及びGLPC(Geの孤立電子対)と呼ばれる酸素欠乏欠陥が存在する。このうちNOVは、化1式で表される構造をもつ欠陥であり、エキシマレーザのような紫外光やArレーザ等の青緑光を照射すると化2式で表される光化学反応が進行し、GeE´センタと呼ばれる常磁性中心と電気双極子とが同時に生成する。
【0031】
【化1】
【0032】
【化2】
【0033】
ところでGeE´センタの生成に関しては、前述のNOVによる構造変化だけでなく、高光子密度の紫外光によって4配位Geの電子捕獲中心(GEC)への変化を経て、さらにその一部がGeE´センタに構造変化するという過程や、=Ge: の構造をもつGLPCと水素分子H2との反応によって、NOVへの構造変化を経由してGeE´センタが生成するという過程も存在すると考えられる。GeE´センタは6.3eV帯に吸収ピークをもち、吸収帯の変化に従って屈折率が増加する。このGeE´センタが生成される現象は、現在光誘起により光ファイバ等にグレーティングを書き込むことに広く利用されている。
【0034】
本発明はGeE´センタの存在よりも、むしろ同時に生成される電気双極子の生成に着目しこれを利用するものである。
【0035】
しかしながらGeE´センタ生成過程において、GeE´センタと電気双極子とは対をなして生成されるので、結果として誘起される非線形光学効果はGeE´センタの濃度に比例することになる。
【0036】
本発明は、以上のような電気双極子生成のメカニズムを利用し、最も効率よく非線形光学効果を誘起するものである。そのための着眼のポイントを以下に述べる。
【0037】
まず、NOVやGLPCの酸素欠乏欠陥そのものの絶対量を増加させる必要がある。次にGeE´センタへの構造変化を促進し電気双極子の生成効率を高めなければならない。そして電気双極子の生成と同時に強力な外部電場により規則的な電気双極子の配向性により光学的異方性を誘起させることが重要である。
【0038】
このような観点から本発明が提案されたのである。
【0039】
酸素欠乏欠陥の絶対量はGeの濃度だけでなく、ガラスの製法によっても大きく異なる。GeO2を含有したSiO2をターゲットとした高周波スパッタリング法によって形成したGeドープSiO2ガラス膜は、電子ビーム蒸着やガラスの微粒子を溶融させて形成する方法よりも酸素欠乏欠陥が多く含まれていることが分かった。また波長550nm以下の励起光をGeドープSiO2ガラス膜の近傍から照射したり、導波構造をとるコア領域内を伝搬させることにより高エネルギー密度を実現し、電気双極子の発生効率を高めることができる。また前述のようにGLPCとH2との反応によってもGeE´センタと電気双極子とが生成されるので、この反応を促進させるために高温或いは高圧水素雰囲気中に光導波路を一定時間保持する工程、或いは光導波路の少なくとも一部を酸水素バーナで炙る工程を経て、直流高電圧の電場を印加すると同時にコア領域に励起光を照射するか或いはコア領域内に伝搬させてもよい。
【0040】
電気双極子の規則的な配向性を高めるため、本発明では光導波路に印加する直流高電圧の電場の方向とコア領域に照射されるか或いはコア領域内を伝搬する励起光の電界の偏光方向が略平行になるようにした。また直流高電圧の電場の印加及び励起光の照射と同時に、基板を高温状態に保持し、これにより電気双極子の配向を促進させている。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0042】
図1は本発明の非線形光学素子の製造方法の一実施の形態を示す概念図である。
【0043】
非線形光学素子としての光導波路11は、石英基板12の上に形成されGeがドープされたSiO2ガラスからなるコア領域13と、コア領域13より低い屈折率を有しコア領域13を囲むクラッド領域14とで構成されている。
【0044】
コア領域13は、GeO2を含有したSiO2をターゲットとして高周波スパッタリング法によって石英基板12上に形成されたコア膜がホトリソグラフィ法によって導波路のパターニングが行われ、CHF3ガスを用いた反応性イオンエッチング法により矩形断面形状に形成されたものである。
【0045】
クラッド領域14は、火炎堆積法でコア領域13が形成された後、石英基板12の上全体に火炎加水分解反応によりSiO2にP(リン)とB(ホウ素)とを添加したガラス微粒子が堆積され、石英基板12ごと1300℃の高温で焼結されて、微粒子が透明ガラス化されたものである。
【0046】
PをSiO2に添加するとSiO2の屈折率が高くなり、BをSiO2へ添加すると逆にSiO2の屈折率が低くなる。PとBとの量を調整することによりクラッド領域14の屈折率は石英基板12の屈折率と略等しくなる。本実施の形態においては、コア領域13の断面寸法を約5×5μmとし、コア領域13とクラッド領域14との比屈折率差を0.8%とした。
【0047】
このようにして形成されたクラッド領域14の表面にコア領域13を挟むように両側に一対の電極15,16を形成した。
【0048】
これら二つの電極15,16を直流高電圧電源17に接続すると、電場が光導波路11のコア領域13に対して横方向に発生する。電場の発生と同時にコア領域13及び電場に対し交差する方向(図では上方から)に励起光を矢印A方向に照射することにより、光導波路11のコア領域13に光学的異方性領域が形成される。
【0049】
励起光は、図示しないシリンドリカルレンズにより線状に集光されコア領域13の長手方向にわたって照射される。尚、励起光をレンズによって集光し得られた円形ビームを、コア領域13の長手方向に走査させながら照射しても特定の長さの光学的異方性領域がコア領域13の内部に形成される。本実施の形態では電極15,16によってコア領域13に印加される電場の強さを約106〜107V/cmとした。
【0050】
直流高電圧の印加と同時にコア領域13に照射される励起光には、100〜200mJ、10ppsのKrFエキシマレーザが用いられ、その照射時間は20〜30分間とした。尚、励起光は、これに限定されず、波長550nm以下のHgランプ光、Arレーザ、ArFエキシマレーザ、Arレーザ、色素レーザの第二高調波或いはNd3+:YLFレーザの第四高調波によっても同様な非線形光学効果が得られる。
【0051】
ここで、低エネルギーのHgランプ励起の場合は、1光子吸収過程により酸素欠乏欠陥NOVがGeE´に構造変化し、Arレーザ励起の場合は同様の構造変化が2光子吸収過程によって行われると考えられる。また、エキシマレーザ等の高エネルギー密度の紫外励起光照射の場合には、2光子吸収過程による無欠陥構造のGECへの変化と、さらにその一部がGeE´センタに変化する2段階反応も寄与していると考えられる。
【0052】
また、この励起光照射のときの電気双極子の配向性を高めるために、励起光の電界の偏光方向が直流高電圧電場の電気力線と略平行になるようにした。さらにポーリング処理時、すなわち直流高電圧の印加と同時に行われる励起光照射の間(20〜30分間)は、石英基板12全体を約300℃に保持することによってもコア領域13に誘起される光学的異方性が増強される傾向が見られ、ポーリング処理時の高温保持も有効である。
【0053】
また電気双極子の生成過程の効率を高めるために、直流高電圧電場を発生させると同時に光導波路11内のコア領域13に励起光を照射する工程の前処理として、高温或いは高圧水素雰囲気に光導波路11を石英基板12ごと一定時間保持する工程、或いは光導波路11の少なくとも一部を酸水素バーナによって炙る工程を経ても光学的異方性が増強される効果がみられる。これは前述のようにGLPCと水素分子との反応によってGeE´センタが生成するという過程が促進されるためと考えられる。
【0054】
尚、本実施の形態ではコア領域13が前述のようにGeO2をターゲットとした高周波スパッタリング法により形成されている。コア領域13を形成するためのGeドープSiO2層は、本実施の形態のようなスパッタリング法だけでなく、電子ビーム蒸着法や火炎堆積法を用いて形成してもよい。しかし、コア領域13内の欠陥の量はコア層の形成方法に大きく依存するので、検討の結果、本実施の形態で採用した高周波スパッタリング法が最も有効であることが分かった。
【0055】
図1に示した実施の形態では励起光としてエネルギー密度の高いKrFエキシマレーザを用いた。レーザ光は主にコア領域に照射されるが、その一部は電極15,16にも照射されるので、電極15,16が熱的な損傷を受けるおそれがある。この熱的な損傷を防止するため電極の材料としてアルミニウムを採用した。エキシマレーザの波長帯での金属の反射率は、例えば金を材料とした場合では約32.9%であるのに対し、アルミニウムを材料とした場合では約92.4%と非常に高く、金属材料の中ではアルミニウムが吸収による熱的損傷が最も起こりにくい。尚、電極15,16の材料としては、アルミニウムのように反射によって熱的損傷を防止する以外に、ITO(indium-tin-oxide)等の透明電極材料を用いても励起光照射による電極15,16の損傷を防止するのに有効である。
【0056】
図1に示した電極15,16は、コア領域13に光学的異方性領域を形成するために使用した高電圧印加用の電極であるが、これはそのまま直流高電圧電源17を適当な制御用電源に取り替えれば、光導波路11のコア領域13を伝搬する導波光を高速で制御する駆動電極として使用することができる。
【0057】
図2は、本発明の非線形光学素子の製造方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【0058】
図1に示した実施の形態との相違点は、クラッド領域22の形状が台形断面形状となっており、クラッド領域22の両斜面上に電極23,24が形成されている点であり、非線形光学効果の誘起効率、或いは導波光を制御するための駆動電圧印加効率をさらに向上させることを目的としたものである。
【0059】
光導波路21は、図1に示した光導波路11と同様に、屈折率の高いGeドープのSiO2ガラスからなるコア領域13と、このコア領域13を囲む屈折率の低いクラッド領域22とで構成されている。コア領域13を囲む周辺のクラッド領域22の断面形状は側面が傾斜をもった台形形状をなし、この傾斜した側面上に非線形光学効果を誘起させるための高電圧印加用の電極23,24が形成されている。
【0060】
ポーリング処理時の励起光の照射方法等は図1に示した場合と同様に、電極23,24間に直流高電圧を印加すると同時に矢印B方向に励起光を照射することである。コア領域13を囲む周辺のクラッド領域22の断面形状を側面が傾斜をもった台形状にするためには、図1に示した実施の形態と同様に火炎堆積法により平坦なクラッド層を形成した後、コア領域13の上部をマスクし、例えば反応性イオンエッチング等を用いることにより形成できる。コア領域13を囲むクラッド領域22の側面の傾斜角度はマスクのサイドエッチングによって異なるが、マスクの材料或いはエッチング条件によって決定される。台形断面形状のクラッド領域22の形成方法は、平坦化に適した火炎堆積法及びエッチング加工を用いる以外にも、例えばバイアススパッタリング法を用いても可能である。バイアススパッタリングは火炎堆積法よりも平坦化作用は小さく、SiO2をコア上部に堆積させるだけで直接図2に示したような形状を形成することができる。同図に示したような構造は、ポーリング処理時に非線形光学効果の誘起効率を高めるだけでなく、高電圧印加用の電極23,24をそのまま導波光を制御するための駆動電極として使用すれば、より小さな電圧で導波光を制御することができる。
【0061】
図1及び図2に示した実施の形態では、直流高電圧の電場が印加され、同時に励起光が光導波路11(21)のコア領域13に対して交差する方向(図では上部方向)から照射する場合で説明したが、これに限定されず励起光をコア領域13内に伝搬させてもよい。
【0062】
尚、励起光としてエキシマレーザを用いたが、これに限定されず、波長約488nmのArレーザを導波路に入射してもよい。図1或いは図2に示したように励起光を導波路と交差する方向に照射する方法では、Arレーザの方がより高光エネルギーを有するエキシマレーザよりも非線形光学効果を誘起する効率は小さい。
【0063】
しかし、光導波路11(21)のコア領域13内を励起光が伝搬すれば、その光エネルギー密度は数MW/cm2にも達するため、2光子吸収過程によって高い効率で光学的異方性領域を誘起できる。但し、この場合も光導波路11(21)のコア領域13に伝搬される励起光の電界の偏光方向が、直流高電圧の電場の方向と平行になるようにした方が非線形光学効果の誘起効率を高めることができる。
【0064】
図3は本発明の非線形光学素子の製造方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【0065】
図1に示した実施の形態との相違点は、直流高電圧が石英基板12の厚さ方向に印加され、直流高電圧電場と交差する方向の励起光がコア領域13に照射される点である。
【0066】
石英基板12、コア領域13及びクラッド領域31からなる光導波路32の石英基板12の上部及び下部に電極33,34が形成され、石英基板12の厚さ方向(図では上下方向)に直流高電圧を印加すると同時にコア領域13へコア領域13の長手方向と交差する方向(図では矢印C方向)に励起光が照射される。このような構造のため光導波路32に電極を形成するのが容易となる。尚、一般に、二つの電極間に直流高電圧を印加してポーリング処理する場合、陽極側の方が光学的異方性領域を形成しやすいことが知られている。そのため図3に示す実施の形態ではコア領域13の真上にある電極33が陽極側になるように設定されている。照射される励起光の電界の方向は、前述と同様に印加される直流高電圧電場の電気力線の方向と平行になるように設定されている。電極33,34の材料としてはアルミニウムが用いられる。
【0067】
この光導波路32の場合、図1に示した実施の形態のように励起光をコア領域13の上方から照射することはできない。そのため図3に示すようにコア領域13の側面から励起光を照射しているが、光導波路32の側面とコア領域13との間の距離Lが長いと、励起光が側面からコア領域に達するまでにビーム径が拡がってしまい高いエネルギー密度で照射できないことがある。
【0068】
そこで、光導波路を細長く切断し、側面からの照射でも十分コア領域13に励起光が照射されるようにしているが、回路構成によっては側面からの効率よい照射は難しい場合がある。このような場合には電極33,34としてITO等の透明電極を用いることにより、励起光を透明電極を透過してコア領域13の上方から効率よく照射することができる。
【0069】
尚、励起光をコア領域13の側面から照射する代わりに、コア領域13に直接入射して長手方向に伝搬させてもよい。
【0070】
また、基板として石英基板を用いたが、これに限定されず低抵抗半導体基板を用いてもよい。低抵抗半導体基板を用いる場合には、電極を光導波路の表裏に形成し、厚さ方向に直流高電圧電場を印加すればよい。この場合、半導体基板は低抵抗であるため陰極として機能し、図3に示すような電極34を基板裏面にわざわざ設ける必要はない。
【0071】
さらに基板に低抵抗Si基板を用いた場合には、Si基板上に熱酸化或いはスパッタリングによってSiO2膜をバッファ層(下部クラッド層)として形成するのが好ましい。コア領域13はバッファ層の上に形成され、それ以外の構造は図3と同様である。Si基板による導波光の吸収が無視できるように、バッファ層の厚さは約20μmが好ましい。励起光は図3と同様コア領域の側面から照射する。或いはコア領域の上側の電極に透明電極を用いれば、コア上部からも励起光を照射することができる。図3に示した実施の形態では石英基板を用いているため、電極33と電極34との間隔は大きい。そのためコア領域13内に大きな電場を印加するには、両電極33,34間に非常に高い直流電圧を印加しなければならない。これに対し、低抵抗半導体基板を陰極として用いれば、コア領域13の上側の電極と陰極(低抵抗基板)との間隔は数十μm程度に接近するので、より低い電圧の電源を用いてもコア領域13に大きな電場を印加することができる。基板に低抵抗半導体基板を用い、この低抵抗半導体基板を陰極とすることは、コア領域13に光学的異方性領域を誘起するポーリング処理の時だけでなく、導波光を制御する場合にも低い駆動電圧で動作するので有利である。
【0072】
図4は本発明の非線形光学素子の一例を示す概念図であり、電気光学効果を用いたMach−Zehnder型の光変調器41を示したものである。
【0073】
光変調器41は、石英基板42上にコア領域43が形成され、コア領域43を囲むようにクラッド領域44が形成されている。導波光の入力側及び出力側にそれぞれY分岐45,46が形成されている。矢印D方向に入射する導波光は入力側のY分岐45で2等分され、同じ長さの2本の導波路アーム47,48を伝搬するようになっている。
【0074】
クラッド領域44上の一方の導波路アーム47の両側にはこの導波路アーム47を挟んで二つの電極49,50が形成され、交流電源51と接続されている。導波路アーム47内を伝搬する導波光は交流電圧の電場によって位相変化を受ける。この導波光を出力側のY分岐46で他方の導波路アーム48を伝搬してきた参照導波光と合波・干渉させることにより、両導波光の位相差に対応して出力強度が変化して矢印E方向に出射する。
【0075】
ここで光変調器41に入射する導波光の偏光は、交流電場の方向と平行になるようにする。尚、位相変化を生じさせるための電極49,50は、両電極49,50で挟まれた導波路アーム47のコア内に光学的異方性領域を誘起させるポーリング処理時に使用した電極をそのまま使用することができる。ポーリング処理時には電極49,50間に図には示されない直流高電圧電源が接続され、数百〜数KVの高電圧が印加される。これに対し導波光の伝搬を制御し変調器として動作させるには、数Vの交流電源を接続すれば十分である。
【0076】
以上において本発明によれば、従来微弱な非線形光学効果しか実現されていなかったGeドープのSiO2ガラスにおいて、非常に大きな光学的異方性領域を効率的に誘起できる。これにより、電気光学効果や第2高調波発生等の非線形光学効果を利用した光のスイッチング、変調、波長変換等の各種機能を石英系の平面光回路内部に集積できる。その結果、低損失で信頼性が高く小型で駆動エネルギーの小さい機能性光素子が実現できる。
【0077】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0078】
光導波路と交差するように外部から直流高電圧の電場を印加すると同時に電場及び光導波路と交差するように波長550nm以下の励起光を照射することにより、光導波路のコア領域に光学的異方性領域が形成され、低損失で信頼性が高く小型で駆動エネルギーの小さい非線形光学素子及びその製造方法の実現を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非線形光学素子の製造方法の一実施の形態を示す概念図である。
【図2】本発明の非線形光学素子の製造方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【図3】本発明の非線形光学素子の製造方法の他の実施の形態を示す概念図である。
【図4】本発明の非線形光学素子の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
11 光導波路
12 基板(石英基板)
13 コア領域
14 クラッド領域
15,16 電極
17 直流高電圧電源[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a nonlinear optical element and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
With the development of the fields of communication, measurement and information processing using light, highly functional and highly reliable SiO2-GeO2There is a demand for the development of an optical element using glass and an optical element having nonlinear characteristics such as an electro-optic effect and second harmonic generation. In particular, a waveguide-type optical element using a quartz-based material has received the most attention because it has the possibility of forming a complicated circuit on a flat substrate in addition to its low loss.
[0003]
In these waveguide type optical elements, a light propagation region called a core having a relatively high refractive index is formed on a Si substrate having a low refractive index layer called a buffer layer (lower cladding layer) or a quartz substrate. In general, the core portion is further covered with a low refractive index cladding layer. In particular, the material composition of the core portion is SiO 2 which has been proven as a low-loss core material for optical fibers.2-GeO2Composition glass is considered to be effective.
[0004]
By the way, in general, inorganic glass such as silica glass is an optically isotropic substance, and originally considered to have no nonlinear optical characteristics such as an electro-optic effect and second harmonic generation due to its inversion symmetry. I have been.
[0005]
However, recently, it has been revealed that even in such an optically isotropic glass material, a second-order optical nonlinearity is induced by performing the poling process.
[0006]
Here, the poling process is a process of applying a DC electric field to a sample, that is, a glass material in a high temperature state, keeping the electric field applied for a certain period of time, radiating heat, and releasing the DC electric field after the optical waveguide has dropped to room temperature. It is. The nonlinear optical effect of such a glass material has been confirmed in various glasses such as tellurite glass and phosphate glass in addition to silica glass.
[0007]
However, the mechanism of inducing the nonlinear optical effect by the poling process has not been elucidated in detail, and it is considered that there are some factors relating to the origin of the nonlinear optical effect. That is, it is considered that there are several different types of electric dipoles induced in the glass by the poling treatment depending on the structure, composition, poling treatment conditions and the like of the glass as follows.
[0008]
First, mobile proton ions (Na+), A cation-deficient region (space charge layer) near the anode is formed during the poling process, and this cation-deficient region may cause electric dipole orientation. In this case, only the surface layer several tens of μm on the anode side mainly becomes the optically anisotropic region.
[0009]
In contrast, electric dipoles generated by factors related to the presence of point defects, OH groups, non-crosslinking oxygen, and the like, if these factors are present in the entire optical waveguide, the electric dipole is applied to the entire optical waveguide by the poling process. Optical anisotropy is observed.
[0010]
New attempts to incorporate anisotropic features in such optically isotropic glass materials have attracted increasing academic and practical interest. Especially SiO2Is a material that plays a central role in the current optoelectronics in terms of low loss and reliability, and the production technology for optical fibers and planar optical waveguides has already been established. In addition, silica glass has a particularly wide band gap and is a material that can be greatly expected in the future as an element in the ultraviolet region and the far ultraviolet region even in fields other than the communication field.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, in order to realize a practical optical device such as an optical modulator, an optical switch, or a wavelength conversion device, the nonlinear optical effect in glass materials reported so far is still weak. At the current level, for example, in order to perform an optical switching operation using the electro-optic effect, an element length (the length of the core region of the optical waveguide) is required to be several tens of cm, and a driving voltage for controlling the guided light is required. However, it is not practical because several hundred volts are required. LiNbO at least already in practical use as a nonlinear optical element3It is desired to realize a nonlinear optical effect comparable to a ferroelectric material such as described above and to develop an optimum element.
[0012]
SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to solve the above-mentioned problems and to provide a small-sized nonlinear optical element having low loss, high reliability, small driving energy, and a method of manufacturing the same.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, it is necessary to find optimal conditions from all viewpoints such as the composition of the glass material, the production method, the poling method, and the structure of the optical element.
[0014]
In view of this, the present invention provides a Ge-doped SiO.2I focused on glass. As described above, this material has many excellent characteristics such as low loss, high reliability, and workability for element formation, and has already been put into practical use as a passive element for communication. If a nonlinear optical effect can be induced with high efficiency by using such a material, it can be applied to even more optical functional elements. Moreover, considering the mechanism of the nonlinear optical effect due to the poling process, it is found that Ge-doped SiO2It has been found that glass has a larger nonlinear optical effect than other glass materials.
[0015]
That is, in order to achieve the above object, a method for manufacturing a nonlinear optical element according to the present invention uses a Ge-doped SiO 2 having a high refractive index on a substrate.2Forming a core region made of glass,TheSurround the core region with a low refractive index cladding regionIsOptical waveguideOptical anisotropic regionFormationdidIn a method for manufacturing a nonlinear optical element,the aboveAn optically anisotropic region is formed in the core region by applying a DC high voltage electric field from the outside so as to cross the optical waveguide and irradiating excitation light having a wavelength of 550 nm or less so as to cross the electric field and the optical waveguide.At this time, the direction of deflection of the electric field of the excitation light was made substantially parallel to the direction of the electric field of the DC high voltage.Things.
[0016]
The method for manufacturing a nonlinear optical element according to the present invention includes the steps of:2Forming a core region made of glass,TheSurround the core region with a low refractive index cladding regionIsOptical waveguideOptical anisotropic regionFormationdidIn a method for manufacturing a nonlinear optical element,the aboveAt the same time as applying a DC high voltage electric field from outside so as to cross the optical waveguideCore areaForming an optically anisotropic region in the core region by propagating excitation light having a wavelength of 550 nm or less withinAt this time, the direction of deflection of the electric field of the excitation light was made substantially parallel to the direction of the electric field of the DC high voltage.Things.
[0017]
The method for manufacturing a nonlinear optical element according to the present invention includes the steps of: 2 A DC high voltage electric field is externally applied to an optical waveguide in which a core region made of glass is formed and the core region is surrounded by a cladding region having a low refractive index so as to intersect the optical waveguide. In a method for manufacturing a nonlinear optical element in which an optically anisotropic region is formed by irradiating the core region with light or by propagating the core region, the core region is formed by a high-frequency sputtering method.
[0018]
The method for manufacturing a nonlinear optical element according to the present invention includes the steps of: 2 A DC high voltage electric field is externally applied to an optical waveguide in which a core region made of glass is formed and the core region is surrounded by a cladding region having a low refractive index so as to intersect the optical waveguide. In the method for manufacturing a nonlinear optical element in which an optically anisotropic region is formed by irradiating the core region with light or by propagating the core region, the substrate on which the optical waveguide is formed is heated in a high-temperature hydrogen atmosphere or a high-pressure hydrogen atmosphere. After maintaining in an atmosphere for a certain period of time or burning at least a part of the optical waveguide with an oxyhydrogen burner, applying an external electric field of DC high voltage and simultaneously irradiating the core region inside the optical waveguide with excitation light, or It is formed by propagating inside.
[0019]
In addition to the above structure, the method for manufacturing a nonlinear optical element according to the present invention includes locally heating the core region at a high temperature, applying an external electric field of a DC high voltage in a high temperature state, and simultaneously irradiating the core region with excitation light, or After a certain period of time, the heat is released, and after the temperature of the optical waveguide has dropped to room temperature, the electric field of DC high voltage is released and the irradiation of the excitation light is stopped, so that the optically anisotropic region is formed in the core region. Is preferably formed.
[0020]
In addition to the above structure, the method of manufacturing a nonlinear optical element according to the present invention is characterized in that the excitation light having a wavelength of 550 nm or less which is irradiated to the core region simultaneously with the application of the high-voltage DC electric field to the optical waveguide or propagates in the core region is Hg. Lamp light, Ar laser, ArF excimer laser, KrF excimer laser, second harmonic of Ar laser or dye laser or Nd3 +: Preferably one of the fourth harmonics of a YLF laser.
[0021]
In addition to the above configuration, in the method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention, it is preferable that an electrode closer to the core region among the electrodes for applying a high DC voltage is used as the anode.
[0022]
In the above configurationIn addition, in the method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention, it is preferable to use aluminum or a transparent conductor as the material of the high voltage application electrode.
[0023]
In addition to the above configuration, the method for manufacturing a nonlinear optical element according to the present invention is configured such that at least one of the electrodes for applying a high voltage is a transparent electrode. Irradiation with excitation light is preferred.
[0024]
The present inventionIs a high refractive index Ge-doped SiO.2A core region made of glass;TheWith a low refractive index cladding region surrounding the core regionOptically anisotropic region formed in optical waveguideIn a nonlinear optical element, at least one pairUsing aluminum or transparent conductorThe drive electrodes are formed on the same surface, and the drive electrodesDepartmentA field is applied in a direction crossing the optical waveguide to control the propagation of the guided light.
[0025]
The nonlinear optical element of the present invention has a high refractive index of Ge-doped SiO.2A core region made of glass;TheWith a low refractive index cladding region surrounding the core regionOptically anisotropic region formed in optical waveguideIn nonlinear optical elements,the aboveThe cross-sectional shape of the peripheral cladding region surrounding the core region has a trapezoidal shape with inclined side surfaces, and at least a pair of drive electrodes are formed on the inclined side surfaces and intersect the optical waveguide by the drive electrodes. An external electric field is applied in the direction to control the propagation of the guided light.
[0026]
The nonlinear optical element of the present invention has a high refractive index of Ge-doped SiO.2A core region made of glass;TheWith a low refractive index cladding region surrounding the core regionOptically anisotropic region formed in optical waveguideIn nonlinear optical elements,the aboveLow resistance semiconductor under the core areaLayerA transparent electrode or a metal electrode is formed above the core region, and an external electric field for controlling propagation of guided light is applied to the optical waveguide in the thickness direction.
[0027]
According to the present invention, it is possible to realize an optically anisotropic region having a large nonlinear optical coefficient in a glass waveguide. The mechanism is presumed as follows.
[0028]
As described above, a nonlinear optical effect is induced in various glass materials by performing poling. It is considered that the formation of different types of electric dipoles, such as mobile proton ions, point defects, OH groups, and non-crosslinked oxygen, is involved as the cause.
[0029]
SiO of the present invention2-GeO2The nonlinear optical effect in glass is mainly due to SiO2-GeO2It utilizes oxygen deficiency defects in glass.
[0030]
GeO2Doped SiO2Glass has two types of NOV (neutral oxygen vacancies) having absorption in the 5 eV band and oxygen deficiency defects called GLPCs (lone electron pairs of Ge). Among them, NOV is a defect having a structure represented by the following formula (1). When irradiated with ultraviolet light such as an excimer laser or blue-green light such as an Ar laser, a photochemical reaction represented by the following formula (2) proceeds and GeE A paramagnetic center called an 'center' and an electric dipole are simultaneously generated.
[0031]
Embedded image
[0032]
Embedded image
[0033]
Incidentally, regarding the formation of the GeE 'center, not only the above-mentioned structural change due to NOV, but also the change of the tetracoordinate Ge to an electron trapping center (GEC) due to the high photon density ultraviolet light, and a part of the GeE' center is further changed to GeE '. The process of structural change to the center, the GLPC having the structure of = Ge: and the hydrogen molecule H2It is thought that there is also a process in which a GeE 'center is generated via a structural change to NOV by the reaction with The GeE 'center has an absorption peak in the 6.3 eV band, and the refractive index increases as the absorption band changes. The phenomenon that this GeE 'center is generated is now widely used for writing a grating in an optical fiber or the like by photo-induced light.
[0034]
The present invention focuses on the generation of an electric dipole generated at the same time, rather than the existence of a GeE 'center, and utilizes this.
[0035]
However, during the GeE 'center generation process, the GeE' center and the electric dipole are generated in pairs, so that the resulting nonlinear optical effect is proportional to the concentration of the GeE 'center.
[0036]
The present invention utilizes the mechanism of electric dipole generation as described above to induce the nonlinear optical effect most efficiently. The points of interest for that purpose are described below.
[0037]
First, it is necessary to increase the absolute amount of the oxygen deficiency defect itself of NOV or GLPC. Next, it is necessary to promote the structural change to the GeE 'center and increase the generation efficiency of the electric dipole. At the same time as the generation of the electric dipole, it is important to induce optical anisotropy by regular electric dipole orientation by a strong external electric field.
[0038]
The present invention has been proposed from such a viewpoint.
[0039]
The absolute amount of oxygen deficiency defects greatly varies not only with the Ge concentration but also with the glass manufacturing method. GeO2Containing SiO2Doped SiO formed by a high frequency sputtering method with a target of2It was found that the glass film contains more oxygen deficiency defects than the method of forming by melting electron beam evaporation or glass fine particles. In addition, excitation light having a wavelength of 550 nm or less is2Irradiation from the vicinity of the glass film or propagation in a core region having a waveguide structure realizes a high energy density and can increase the generation efficiency of electric dipoles. Also, as described above, GLPC and H2A GeE ′ center and an electric dipole are also generated by the reaction with, and in order to promote this reaction, a step of holding the optical waveguide in a high-temperature or high-pressure hydrogen atmosphere for a certain time, or at least a part of the optical waveguide is performed. After the step of burning with an oxyhydrogen burner, a DC high-voltage electric field may be applied, and at the same time, the core region may be irradiated with excitation light or propagated in the core region.
[0040]
In order to enhance the regular orientation of the electric dipole, in the present invention, the direction of the DC high voltage electric field applied to the optical waveguide and the polarization direction of the electric field of the excitation light irradiated to the core region or propagated in the core region Were made substantially parallel. At the same time as applying a DC high-voltage electric field and irradiating the excitation light, the substrate is kept at a high temperature, thereby promoting the orientation of the electric dipole.
[0041]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0042]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing one embodiment of a method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention.
[0043]
The
[0044]
The
[0045]
After the
[0046]
P for SiO2When added to2Has a high refractive index, and B is converted to SiO2When added to SiO2Has a low refractive index. By adjusting the amounts of P and B, the refractive index of the
[0047]
A pair of
[0048]
When these two
[0049]
The excitation light is condensed linearly by a cylindrical lens (not shown) and is irradiated over the longitudinal direction of the
[0050]
A KrF excimer laser of 100 to 200 mJ and 10 pps was used as the excitation light applied to the
[0051]
Here, in the case of low-energy Hg lamp excitation, the oxygen-deficient defect NOV undergoes a structural change to GeE 'by a one-photon absorption process, and in the case of Ar laser excitation, a similar structural change is performed by a two-photon absorption process. Can be In addition, in the case of irradiation with high-energy-density ultraviolet excitation light such as an excimer laser, a two-step reaction in which the defect-free structure changes to GEC by the two-photon absorption process and a part of the structure changes to the GeE 'center also contributes. it seems to do.
[0052]
In addition, in order to enhance the orientation of the electric dipole at the time of irradiation with the excitation light, the polarization direction of the electric field of the excitation light was set to be substantially parallel to the lines of electric force of the DC high-voltage electric field. Further, during the poling process, that is, during the excitation light irradiation (20 to 30 minutes) performed simultaneously with the application of the DC high voltage, the optical material induced in the
[0053]
Further, in order to enhance the efficiency of the electric dipole generation process, as a pretreatment of the step of generating a DC high voltage electric field and simultaneously irradiating the
[0054]
In this embodiment, the
[0055]
In the embodiment shown in FIG. 1, a KrF excimer laser having a high energy density is used as the excitation light. Although the laser light is mainly applied to the core region, a part of the laser light is also applied to the
[0056]
The
[0057]
FIG. 2 is a conceptual diagram showing another embodiment of the method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention.
[0058]
The difference from the embodiment shown in FIG. 1 is that the shape of the
[0059]
The
[0060]
The method of irradiating the excitation light at the time of the poling process is to apply a high DC voltage between the
[0061]
In the embodiment shown in FIGS. 1 and 2, an electric field of a DC high voltage is applied, and at the same time, the excitation light is irradiated from a direction (upward direction in the figure) crossing the
[0062]
Although an excimer laser is used as the excitation light, the present invention is not limited to this, and an Ar laser having a wavelength of about 488 nm may be incident on the waveguide. In the method of irradiating the excitation light in a direction intersecting with the waveguide as shown in FIG. 1 or FIG. 2, the efficiency of inducing the nonlinear optical effect of the Ar laser is smaller than that of the excimer laser having higher light energy.
[0063]
However, if the excitation light propagates in the
[0064]
FIG. 3 is a conceptual diagram showing another embodiment of the method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention.
[0065]
The difference from the embodiment shown in FIG. 1 is that a DC high voltage is applied in the thickness direction of the
[0066]
[0067]
In the case of the
[0068]
Therefore, the optical waveguide is cut into a long and narrow shape so that the
[0069]
Instead of irradiating the excitation light from the side surface of the
[0070]
Although a quartz substrate is used as the substrate, the present invention is not limited to this, and a low-resistance semiconductor substrate may be used. When a low-resistance semiconductor substrate is used, electrodes may be formed on the front and back of the optical waveguide, and a DC high-voltage electric field may be applied in the thickness direction. In this case, since the semiconductor substrate has low resistance, it functions as a cathode, and it is not necessary to provide the
[0071]
Further, when a low-resistance Si substrate is used as the substrate, SiO 2 is formed on the Si substrate by thermal oxidation or sputtering.2Preferably, the film is formed as a buffer layer (lower cladding layer). The
[0072]
FIG. 4 is a conceptual diagram showing an example of the nonlinear optical element of the present invention, and shows a Mach-Zehnder type
[0073]
In the
[0074]
Two
[0075]
Here, the polarization of the guided light incident on the
[0076]
As described above, according to the present invention, Ge-doped SiO 2 which has conventionally only realized a weak nonlinear optical effect has been realized.2In glass, a very large optically anisotropic region can be efficiently induced. This makes it possible to integrate various functions such as light switching, modulation, wavelength conversion and the like utilizing the non-linear optical effect such as the electro-optical effect and the second harmonic generation in the quartz-based planar optical circuit. As a result, a functional optical device having low loss, high reliability, small size, and low driving energy can be realized.
[0077]
【The invention's effect】
In short, according to the present invention, the following excellent effects are exhibited.
[0078]
An optical anisotropy is applied to the core region of the optical waveguide by applying a DC high voltage electric field from the outside so as to intersect the optical waveguide and irradiating excitation light having a wavelength of 550 nm or less so as to intersect the electric field and the optical waveguide. It is possible to provide a non-linear optical element in which a region is formed, which has a small loss, high reliability, small size, and small driving energy, and a method of manufacturing the same.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing one embodiment of a method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention.
FIG. 2 is a conceptual diagram showing another embodiment of the method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention.
FIG. 3 is a conceptual diagram showing another embodiment of the method for manufacturing a nonlinear optical element of the present invention.
FIG. 4 is a conceptual diagram showing an example of the nonlinear optical element of the present invention.
[Explanation of symbols]
11 Optical waveguide
12 Substrate (quartz substrate)
13 core area
14 Cladding area
15, 16 electrodes
17 DC high voltage power supply
Claims (12)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32392496A JP3591174B2 (en) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | Nonlinear optical element and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32392496A JP3591174B2 (en) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | Nonlinear optical element and method of manufacturing the same |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10161164A JPH10161164A (en) | 1998-06-19 |
JP3591174B2 true JP3591174B2 (en) | 2004-11-17 |
Family
ID=18160154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32392496A Expired - Fee Related JP3591174B2 (en) | 1996-12-04 | 1996-12-04 | Nonlinear optical element and method of manufacturing the same |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3591174B2 (en) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU740686B2 (en) * | 1998-03-12 | 2001-11-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of fabricating optical nonlinear thin film waveguide and optical nonlinear thin film waveguide |
JPH11258643A (en) * | 1998-03-16 | 1999-09-24 | Toyota Motor Corp | Manufacture of light wave control material and light wave control material |
JP3852213B2 (en) | 1998-07-30 | 2006-11-29 | トヨタ自動車株式会社 | Nonlinear optical silica material and nonlinear optical element |
KR100441716B1 (en) | 1999-02-16 | 2004-07-23 | 도요다 지도샤 가부시끼가이샤 | Optical nonlinearity material and production method therefor |
JP2000258810A (en) * | 1999-03-08 | 2000-09-22 | Shin Etsu Chem Co Ltd | Secondary optical nonlinear glass material and its production |
-
1996
- 1996-12-04 JP JP32392496A patent/JP3591174B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10161164A (en) | 1998-06-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4865406A (en) | Frequency doubling polymeric waveguide | |
Tanaka | Optical nonlinearity in photonic glasses | |
AU711701B2 (en) | Inducing or enhancing electro-optical properties in optically transmissive material | |
Madden et al. | High‐performance integrated optics with tellurite glasses: status and prospects | |
Dussauze et al. | Nonlinear optical properties of glass | |
Chen et al. | Ridge waveguides and Y-branch beam splitters in KTiOAsO 4 crystal by 15 Mev oxygen ion implantation and femtosecond laser ablation | |
US6751386B2 (en) | Periodic optical poling of waveguides for quasi phase matching | |
Shen et al. | Near-infrared optical properties of Yb3+-doped silicate glass waveguides prepared by double-energy proton implantation | |
JP3591174B2 (en) | Nonlinear optical element and method of manufacturing the same | |
Liu et al. | One-dimensional and two-dimensional Er3+-doped germanate glass waveguides by combination of He+ ion implantation and precise diamond blade dicing | |
Myers et al. | Recent advances in the second-order nonlinear optical properties of amorphous silica materials | |
Hao et al. | Buried Optical Waveguide in Photo-Thermo-Refractive Glass by Ion Exchange Technology | |
Margulis et al. | Poled glasses | |
JP3988403B2 (en) | Method for manufacturing nonlinear optical element | |
Liu et al. | Optical ridge waveguides in Nd3+‐doped fluorophosphate glasses fabricated by carbon ion implantation and femtosecond laser ablation | |
Nazabal et al. | Second harmonic generation in chalcogenide glasses | |
JP3695054B2 (en) | Method for manufacturing nonlinear optical element and nonlinear optical element | |
JP2001337302A (en) | Optical waveguide element and method for manufacturing the same as well as optical polling method | |
Khalil et al. | Modal dispersion phase-matched frequency doubling in composite planar waveguide using ion-exchanged glass and optically nonlinear poled polymer | |
JP2002311465A (en) | Manufacturing method of nonlinear optical element | |
JP2765112B2 (en) | Optical waveguide device, optical wavelength conversion element, and short wavelength laser light source | |
JP3305741B2 (en) | Nonlinear optical element | |
Mizunami et al. | Second-harmonic generation from thermally-poled twin-hole silica-glass optical fiber and enhancement by quasi phase matching | |
JP3264023B2 (en) | Manufacturing method of nonlinear optical material | |
Myers et al. | Temporal and spectral studies of large X2 in fused silica |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040511 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040521 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040803 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040816 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070903 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080903 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090903 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |