JP3585525B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3585525B2
JP3585525B2 JP11764594A JP11764594A JP3585525B2 JP 3585525 B2 JP3585525 B2 JP 3585525B2 JP 11764594 A JP11764594 A JP 11764594A JP 11764594 A JP11764594 A JP 11764594A JP 3585525 B2 JP3585525 B2 JP 3585525B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
cylinder
end opening
guide passage
opened
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11764594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07301135A (ja
Inventor
雅彦 加藤
Original Assignee
ヤマハマリン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヤマハマリン株式会社 filed Critical ヤマハマリン株式会社
Priority to JP11764594A priority Critical patent/JP3585525B2/ja
Priority to US08/435,715 priority patent/US5711148A/en
Priority to US08/476,361 priority patent/US5836155A/en
Priority to US08/480,304 priority patent/US6135100A/en
Publication of JPH07301135A publication Critical patent/JPH07301135A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3585525B2 publication Critical patent/JP3585525B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動二輪車や自動車等に用いられるエンジンに関し、より詳しくは、排気の性状を検出する排気センサを設けて、この排気センサの検出信号により、気筒内に吸入される混合気の空燃比を調整するようにしたエンジンの空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等に搭載されるエンジンには、従来、エンジンの排気の性状を検出する排気センサを設け、この排気センサにより、排気管内の排気の性状を検出し、この排気センサの検出信号により、混合気の空燃比を調整して、これにより、上記エンジンの性能の向上や、燃料の無駄な消費を抑制させるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジンが特に2サイクルエンジンである場合には、その掃気過程で、新気の吹き抜け現象が生じ、上記排気中に、新気中のO成分が混在することとなっている。
【0004】
そして、上記O成分の量については、気筒内の燃焼で生じた既燃ガス中のO成分の約100倍程度に達することがある。
【0005】
このため、上記従来構成では、排気の性状を検出しても、これによっては既燃ガスの性状を正確には把握することはできず、つまり、そのときの空燃比を正確に把握することができないこととなっている。
【0006】
よって、上記従来構成では、排気の性状の検出に基づいては、空燃比の調整を所望値に正確にすることができず、この結果、エンジン性能の向上や、燃料の無駄な消費の抑制が、十分には達成できないという不都合がある。
【0007】
【発明の目的】
この発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、排気の性状の検出に基づき、空燃比をより正確に所望値に調整できるようにして、エンジン性能の向上や、燃料の無駄な消費の抑制をより効果的に達成させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためのこの発明のエンジンの空燃比制御装置は、次の如くである。なお、この項において各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「発明の実施の形態」の項の内容に限定解釈するものではない。
【0009】
請求項1の発明は、気筒16〜18内の燃焼で生じた既燃ガスを含む排気100の性状を検出する排気センサ91を設け、この排気センサ91の検出信号により、同上気筒16〜18内に吸入される混合気99の空燃比を調整するようにしたものであって、上記排気100を系外に案内する案内通路115を設け、この案内通路115に連通する蓄圧室119を設け、この蓄圧室119の排気100の性状を上記排気センサ91により検出するようにし
【0010】
記案内通路115の一端開口117をある気筒内に開口させ、同上案内通路115の他端開口118を他の気筒16〜18内に開口させて同上他の気筒のピストン26の作動で上記他端開口118が開閉するようにし、上記一端開口117を他端開口118よりも上死点側に位置させ、同上案内通路115の中途部に蓄圧室119を介設したものである
【0011】
請求項2の発明は、複数の気筒16〜18の一方の側に排気マニホールド42を取り付けて、この排気マニホールド42内の排気通路43の一端側を上記各気筒16〜18内に開口させ、上記気筒16〜18内の燃焼で生じた既燃ガスを含む排気100の性状を検出する排気センサ91を設け、この排気センサ91の検出信号により、同上気筒16〜18内に吸入される混合気99の空燃比を調整するようにしたものであって、上記排気100を系外に案内する案内通路115を設け、この案内通路115に連通する蓄圧室119を設け、この蓄圧室119の排気100の性状を上記排気センサ91により検出するようにし、上記複数の気筒16〜18の一方の側とは反対側に上記排気センサ91と蓄圧室119とを配設したものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2の発明に加え、案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18内に開口させ、同上の案内通路115の他端開口118を排気通路43,47,48に開口させ、同上案内通路115の中途部に蓄圧室119を介設したものである
【0013】
請求項4の発明は、請求項2の発明に加え、案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18内に開口させ、他端開口118を大気に開口させ、同上案内通路115の中途部に蓄圧室119を介設したものである
【0014】
請求項5の発明は、請求項2の発明に加え、案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18内に開口させ、他端開口118を蓄圧室119に開口させたものである
【0015】
請求項6の発明は、請求項1から5のうちいずれか1つの発明に加え、案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18の気筒内に開口させ、この一端開口117を上記気筒の掃気ポート41aよりも上死点側に位置させたものである
【0016】
請求項7の発明は、請求項1,3から6のうちいずれか1つの発明に加え、船外機3用のエンジン10であって、クランク軸20の軸心がほぼ垂直となるよう上記複数の気筒16〜18を上下に積み重ね、これら気筒16〜18のうちの最上の気筒16内に上記案内通路115の一端開口117を開口させたものである。
【0017】
【作 用】
上記構成による作用は次の如くである。
【0018】
請求項1の発明は、排気100の性状を検出する排気センサ91の検出信号により、気筒16〜18内に吸入される混合気99の空燃比を調整するようにした場合において、上記排気100を系外に案内する案内通路115を設け、この案内通路115に連通する蓄圧室119を設け、この蓄圧室119の排気100の性状を上記排気センサ91により検出するようにしてある。
【0019】
このため、圧力の大きい排気100が上記案内通路115を通って蓄圧室119に流入すれば、上記排気100の大きい圧力が上記蓄圧室119に一旦蓄圧されることとなる。このため、この直後に、圧力の低い排気100が同上蓄圧室119に流入しようとしても、この流入は阻止される。そして、上記圧力の大きい排気100の性状が排気センサ91によって検出される。
【0020】
ところで、特に2サイクルのエンジン10では、気筒16〜18内は「爆発過程」において、最大圧となり、これから「掃気過程」に向うに従い上記圧力は漸減する。
【0021】
そして、「爆発過程」では、気筒16〜18内から排出されようとする排気100はほとんどが既燃ガスで構成されていて、上記最大圧時には、上記気筒16〜18内は、ほぼ既燃ガスで満たされている。
【0022】
一方、上記「掃気過程」においては、上記気筒16〜18内から排気100が排気通路43,47,48内に排出されるが、この排出の直後において、上記排気通路43,47,48内が最大圧となり、掃気が進むに従い上記圧力は漸減する。
【0023】
そして、上記排気100が排気通路43,47,48内に排出された直後では、掃気は始まったばかりであって、排気通路43,47,48側への新気の吹き抜けは少ないため、このときの上記排気通路43,47,48内の排気100はほとんどが既燃ガスで構成されており、つまり、上記最大圧時には、上記排気通路43,47,48内は、ほぼ既燃ガスで満たされている。
【0024】
よって、気筒16〜18内や、排気通路43,47,48内などの排気系において最大圧を生じさせる排気100はいずれもほとんどが既燃ガスで構成されており、この圧力の大きい排気100が案内通路115を通って蓄圧室119に流入した際、上記排気100はそのほとんどが既燃ガスである。
【0025】
そして、前記したように、大きい圧力の排気100が上記蓄圧室119に一旦蓄圧されると、その直後に、O成分を多く含む新気の混合気99が上記蓄圧室119に流入しようとしても、これは圧力が低いため、上記流入が阻止される。このため、上記したようにほとんどが既燃ガスである排気100の性状が排気センサ91によって検出されることとなる。
【0026】
よって、上記排気センサ91による検出に基づけば、そのときの混合気99の空燃比が正確に把握され、これによれば、その後の空燃比を所望値により精度よく調整させることができる。
【0027】
また、上記案内通路115の一端開口117をある気筒内に開口させ、同上案内通路115の他端開口118を他の気筒16〜18内に開口させて同上他の気筒のピストン26の作動で上記他端開口118が開閉するようにし、上記一端開口117を他端開口118よりも上死点側に位置させ、同上案内通路115の中途部に蓄圧室119を介設してある
【0028】
このため、「爆発過程」における排気100を、「気筒内」からより直接的に蓄圧室119に流入させることができ、よって、この排気100の性状をより精度よく検出できてそのときの混合気99の空燃比がより正確に把握される。
【0029】
また、上記一端開口117が開いたときのこの一端開口117における圧力は、他端開口118が開いたときのこの他端開口118における圧力よりも大きくなる。
【0030】
このため、上記一端開口117が開くと、ある気筒の排気100が蓄圧室119内に十分に蓄えられ、その後、他端開口118が開くと、上記蓄えられていた排気100は上記他端開口118を通り他の気筒に円滑に流される。
【0031】
よって、ある気筒の排気100を各サイクル毎に蓄圧室119内に確実に導入できて、エンジン10の燃焼状態を正確に検出できると共に、上記した他の気筒から蓄圧室119内に新気である混合気99が流入することを防止できる。
【0032】
請求項3の発明は、上記案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18内に開口させ、同上の案内通路115の他端開口118を排気通路43,47,48に開口させ、同上案内通路115の中途部に蓄圧室119を介設してある
【0033】
このため、「爆発過程」における排気100を、「気筒内」からより直接的に蓄圧室119に流入させることができ、よって、この排気100の性状をより精度よく検出できてそのときの混合気99の空燃比がより正確に把握される。
【0034】
しかも、案内通路115における一端開口117と他端開口118との差圧が十分に大きくなるため、上記案内通路115を通しての蓄圧室119内への排気100の流入がより円滑となり、排気センサ91による検出精度が向上する。
【0035】
請求項4の発明は、上記案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18内に開口させ、他端開口118を大気に開口させ、同上案内通路115の中途部に蓄圧室119を介設してある
【0036】
このため、案内通路115における一端開口117と他端開口118との差圧が、更に十分に大きくなるため、上記案内通路115を通しての蓄圧室119内への排気100の流入がより円滑となり、排気センサ91による検出精度が向上する。
【0037】
請求項5の発明は、案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18内に開口させ、他端開口118を蓄圧室119に開口させてある
【0038】
このため、蓄圧室119は排気100の行き止まりになるため、この蓄圧室119に一旦排気100が流入すると、上記蓄圧室119からの排気100のリークが少なく抑えられる。よって、蓄圧室119には排気100が長期に溜められて、排気センサ91による検出精度が向上する。
【0039】
請求項6の発明は、案内通路115の一端開口117をある気筒16〜18の気筒内に開口させ、この一端開口117を上記気筒の掃気ポート41aよりも上死点側に位置させてある
【0040】
このため、「爆発過程」におけるピストン26の作動により、上記掃気ポート41aよりも早いタイミングで上記一端開口117が開くこととなり、よって、この一端開口117を通して排気100が蓄圧室119内に円滑に流入すると共に、その圧力で、上記掃気ポート41aから「気筒内」に流入した混合気99が上記蓄圧室119内に流入することは防止される。
【0041】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面により説明する。
【0042】
(実施例1)
【0043】
図1から図10は、実施例1を示している。
【0044】
図2において、符号1は乗り物である船で、矢印Frは船1の進行方向前方を示している。なお、下記する左右とは、上記前方に向っての方向をいうものとする。
【0045】
上記船1は船体2を有し、この船体2の船尾には船外機3が着脱自在に取り付けられている。この船外機3は、上記船尾に取り付けられるブラケット4と、このブラケット4に対し枢支軸5により枢支される船外機本体6とで構成されている。
【0046】
上記船外機本体6は動力伝達装置8を備え、この動力伝達装置8はその外殻を構成する伝動ケース9と、この伝動ケース9内に収容される伝動機構とで構成され、上記伝動ケース9が上記ブラケット4に対し上記枢支軸5により枢支されている。また、上記船外機本体6は内燃機関である2サイクルの多気筒エンジン10を有し、このエンジン10は上記伝動ケース9の上端に着脱自在に取り付けられて、カバー11で開閉自在に覆われている。上記伝動ケース9は、水中に向って下方に延びこの伝動ケース9の下端に円筒状のシャフト13が支承され、このシャフト13にプロペラ14が取り付けられている。
【0047】
そして、上記エンジン10の出力部に、上記動力伝達装置8の伝動機構を介して上記プロペラ14が連動するよう連結されている。
【0048】
図2から図8において、上記エンジン10は、第1気筒16、第2気筒17、および第3気筒18の複数(三つ)の気筒を備え、これらは上下に積み重ねられている。
【0049】
上記エンジン10は、上記各気筒16〜18に共通のクランクケース19を有し、このクランクケース19には軸心がほぼ垂直の縦向きのクランク軸20が収容され、このクランク軸20は上記クランクケース19に対しその軸心回りに回転自在に支承されている。
【0050】
上記クランクケース19の後部に、上記各気筒16〜18のそれぞれのシリンダ本体22が一体的に取り付けられ、これらシリンダ本体22の軸心は互いに平行に前後に延びている。また、これら各シリンダ本体22の突出端にはシリンダヘッド23が着脱自在に取り付けられている。上記シリンダ本体22同士は互いに一体化されてシリンダブロック24を構成し、上記シリンダヘッド23同士も互いに一体化されている。
【0051】
上記各シリンダ本体22は、その内部にそれぞれ軸心が前後に延びるシリンダ孔25を有し、これら各シリンダ孔25にピストン26が前後に摺動自在に嵌入されている。これら各ピストン26は、それぞれ上記クランク軸20に連接棒27により連結されている。
【0052】
上記シリンダ孔25内でシリンダヘッド23とピストン26とで囲まれた空間が「気筒内」に相当し、上記ピストン26が上記シリンダヘッド23にある程度接近した状態の上記「気筒内」が燃焼室29となる。上記シリンダヘッド23には、各燃焼室29に対応して三つの点火プラグ30が取り付けられ、これら各点火プラグ30の放電部31が上記燃焼室29に臨んでいる。
【0053】
上記クランクケース19の前面には三つの吸気ポート33が形成され、これら各吸気ポート33にそれぞれリード弁34が取り付けられている。また、これらリード弁34の前面には、吸気マニホールド35、スロットル弁36aを収容するスロットルボディ36、およびサイレンサ37が順次連設されている。また、上記サイレンサ37の上端には後方に向って開口する入口管38が取り付けられている。上記入口管38、サイレンサ37、スロットルボディ36、吸気マニホールド35、およびリード弁34は、これらの各内部にそれぞれ設けられた吸気通路39によって互いに連通させられ、かつ、これら各吸気通路39は上記吸気ポート33に連通している。
【0054】
上記各スロットルボディ36は連動手段40により互いに連結されている。そして、オペレータが操作部を操作すれば、上記連動手段40を介し各スロットルボディ36が互いに同期して、同じ開閉弁動作を行うようになっている。
【0055】
上記各シリンダ孔25の周りの上記シリンダ本体22には、各シリンダ孔25についてそれぞれ複数(三つ)の掃気通路41が形成されている。これら各掃気通路41は、上記クランクケース19内を燃焼室29に連通させている。
【0056】
上記シリンダブロック24の左側には排気マニホールド42が取り付けられ、この排気マニホールド42内の第1排気通路43の一端側は複数(三つ)に分岐し、各シリンダ本体22に形成された排気ポート44を介し各燃焼室29内に開口している。一方、上記シリンダブロック24と伝動ケース9との間には排気ガイド46が介設され、この排気ガイド46内の第2排気通路47と、上記第1排気通路43の他端側とが互いに連通させられている。前記伝動ケース9内に第3排気通路48が形成され、この第3排気通路48の一端が上記第2排気通路47に連通し、他端が前記シャフト13内を通して水中に開口している。
【0057】
図4と図7において、上記エンジン10には、水冷式の冷却装置50が設けられている。この冷却装置50は、各シリンダ孔25の周りでシリンダブロック24に形成される第1冷却水ジャケット51と、上記排気マニホールド42に形成される第2冷却水ジャケット52と、上記第2排気通路47を囲むように排気ガイド46に形成される第3冷却水ジャケット53と、上記第3排気通路48を囲むように伝動ケース9に形成される第4冷却水ジャケット54とを備え、これら各冷却水ジャケット51〜54は、直接に、もしくは冷却水連通路55を介して互いに連通している。また、上記第4冷却水ジャケット54の下端は上記第3排気通路48の下流側に連通している。
【0058】
上記第1冷却水ジャケット51に対し海水などの冷却水56を供給する水ポンプが設けられ、上記冷却水56は上記各冷却水ジャケット51〜54を冷却水連通路55を介し順次通り抜け、かつ、第3排気通路48の下流端を通って水中に排水され、この流れの途中で、上記第1〜第3気筒16〜18を冷却する。
【0059】
図2において、上記エンジン10に燃料59を供給する燃料供給装置60が設けられている。この燃料供給装置60は第1〜第3気筒16〜18に対応する複数(三つ)の燃料噴射弁61を有し、これら各燃料噴射弁61はスロットルボディ36に着脱自在に取り付けられている。これら燃料噴射弁61は、スロットルボディ36からリード弁34に至る間の吸気通路39内に向って、適宜燃料59を噴射する。
【0060】
上記各燃料噴射弁61に燃料タンク63内に溜められた燃料59を吸引して供給する低圧燃料ポンプ64と、この低圧燃料ポンプ64からの燃料59を加圧して供給する高圧燃料ポンプ65とが直列に設けられている。また、これら低圧燃料ポンプ64と高圧燃料ポンプ65の間には水分離フィルター66とベーパーセパレータ67とが直列に介設されている。また、上記のように燃料噴射弁61に供給される燃料59の圧力を所定圧に調整する調圧器69が設けられ、上記各機器は燃料通路70により互いに連結されている。
【0061】
上記各燃料噴射弁61は電磁式で、これを電気的にオン(もしくはオフ)すれば、その期間だけ、燃料59が吸気通路39内に噴射されるようになっている。
【0062】
上記の場合、燃料供給装置60のうち燃料タンク63だけが船体2に支持されており、他のものは船外機3を構成している。
【0063】
図2において、エンジン10を制御するためのエンジン制御装置73が設けられている。このエンジン制御装置73は電子的な制御装置本体74を備え、上記各点火プラグ30、燃料噴射弁61、低圧燃料ポンプ64、および高圧燃料ポンプ65が、上記制御装置本体74に電気的に接続されている。また、前記クランク軸20の上端にはフライホイールマグネト75が取り付けられている。このフライホイールマグネト75は、直接もしくはバッテリを介し、上記制御装置本体74に電力を供給するようになっている。
【0064】
上記エンジン10の駆動状態を検出する各種センサが設けられ、これらはいずれも上記制御装置本体74に電気的に接続されている。
【0065】
即ち、上記センサとして、上記クランク軸20の回転角を検出するクランク角センサ76、クランクケース19内の圧力を検出するクランクケース内圧センサ77、各気筒16〜18内の圧力を検出する筒内圧センサ78、同上気筒16〜18内の状態を検出するノックセンサ79、吸気通路39内の温度を検出する吸気温センサ80、スロットルボディ36の開度を検出するスロットル開度センサ81が設けられている。
【0066】
また、各気筒16〜18の温度を検出するシリンダ温度センサ82、第3排気通路48内の上流側の圧力を検出する背圧センサ83、大気圧を検出する大気圧センサ84、冷却水56の温度を検出する冷却水温度センサ85、動力伝達装置8の変速状態を検出するシフトセンサ86、枢支軸5回りの船外機3の上下回動位置を検出するトリム角センサ87が設けられている。
【0067】
一方、空燃比制御装置89が設けられ、この空燃比制御装置89は排気導入手段90と、この排気導入手段90に設けられる排気センサ91とを備えている。
【0068】
その他、93はスタータ、94はオイルタンクである。
【0069】
図2から図8において、エンジン10の駆動時に、第1〜第3気筒16〜18のそれぞれにおいて、ピストン26がクランク軸20側の下死点位置から燃焼室29側に移動すると、上記ピストン26によって掃気通路41と排気ポート44とが順次閉じられる。また、このように、ピストン26が燃焼室29側に移動すると、クランクケース19内が負圧になる。すると、上記サイレンサ37、スロットルボディ36、吸気マニホールド35、リード弁34、および吸気ポート33内の吸気通路39が順次負圧になって、空気である外気97が上記吸気ポート33から上記吸気通路39に吸入される。
【0070】
次に、上記吸気98に対し燃料噴射弁61によって燃料59が噴射され、混合気99が生成される。そして、この混合気99が上記クランクケース19内に吸入される。これが「吸入過程」である。
【0071】
一方、上記のように掃気通路41と排気ポート44とが閉じられた後、更に、同上ピストン26が燃焼室29側へ移動すれば、この燃焼室29に既に吸入されていた混合気99が圧縮される。これが「圧縮過程」である。
【0072】
上記ピストン26が上死点に達する直前で、エンジン制御装置73により制御された点火プラグ30の放電部31の放電により、上記混合気99が着火、燃焼させられて気体が膨張し、これにより、上記ピストン26が上死点を越えた後クランク軸20側に押し戻される。これが「爆発過程」である。
【0073】
上記ピストン26のクランク軸20側への移動により、前記クランクケース19内に吸入されていた混合気99が予圧縮される。なお、このときの圧力でリード弁34は閉弁させられている。
【0074】
上記ピストン26がクランク軸20側へ移動する途中で、まず、排気ポート44が開かれる。すると、この排気ポート44を通し、混合気99の既燃ガスである排気100が、上記排気ポート44を通って排出される。これが「排気過程」である。
【0075】
そして、上記排気100は第1排気通路43、第2排気通路47、第3排気通路48、およびシャフト13内を順次通って水中に排出される。この場合、各気筒16〜18を冷却した後の冷却水56が第4冷却水ジャケット54と冷却水連通路55を通り、上記排気100と共に上記水中に排出される。
【0076】
上記したようにピストン26がクランク軸20側に移動して排気ポート44が開かれると、これに続いて掃気通路41が開かれる。すると、上記したようにクランクケース19内で予圧縮されていた混合気99が上記掃気通路41を通って燃焼室29に流入させられ、この混合気99が上記燃焼室29に残留している上記既燃ガスの一部を第1排気通路43に押し出すと共に、上記混合気99が上記燃焼室29に充満する。これが「掃気過程」である。そして、この後、ピストン26は前記下死点位置に戻る。
【0077】
上記の場合、掃気通路41を通って燃焼室29に流入した混合気99のいくらかは、第1排気通路43側に吹き抜け(これを「新気の吹き抜け現象」という)、これは上記既燃ガスと混ざって上記排気100として排出される。
【0078】
上記状態から、ピストン26が再び燃焼室29側に移動し、以下、上記した各過程が繰り返されて、クランク軸20が回転させられる。そして、このクランク軸20を通しエンジン10が動力を出力し、この動力は動力伝達装置8を介してプロペラ14を回転させ、被駆動体である船1を航走可能とさせる。
【0079】
図10において、第1気筒16、第2気筒17、および第3気筒18は、この順序で、クランク角が120°の位相差で駆動する。
【0080】
図1から図9において、前記排気センサ91は上記排気100の性状を検出するものである。上記排気センサ91の検出信号は上記制御装置本体74に入力され、これにより、燃料噴射弁61の燃料噴射期間が長短制御されて、混合気99の空燃比(A/F)が適正値に自動調整されるようになっている。
【0081】
また、この場合、前記クランク角センサ76等の各種センサによりエンジン10の駆動状態が同上制御装置本体74に入力され、これにより、上記空燃比が更に所望値になるよう燃料噴射弁61の作動が制御されるようになっている。このようにして、エンジン性能の向上や、燃料59の無駄な消費が抑制されている。
【0082】
図9において、上記排気センサ91は次のように構成されている。
【0083】
即ち、上記排気センサ91は円形の板金製保護外筒104を有し、この保護外筒104の一端に締結具105が取り付けられている。また、同上保護外筒104内にジルコニア製の素子106が収容され、この素子106の一端は、上記保護外筒104の一端から突出している。上記素子106を前記制御装置本体74に電気的に接続させるリード線107が設けられている。
【0084】
上記素子106はその内部に空洞部108が形成されている。同上素子106の内外両表面に白金の電極がメッキされており、この素子106内外の酸素濃度差に応じて発生する起電力によって、排気100の性状である酸素濃度が検出される。
【0085】
また、上記素子106の突出端を開閉自在に閉じるプロテクタ109が設けられている。このプロテクタ109は円筒状の板金製プロテクタ本体110と、このプロテクタ本体110に形成される複数の貫通孔111とで構成され、上記プロテクタ本体110は上記保護外筒104の一端に着脱自在に取り付けられている。また、上記貫通孔111を通して、排気100がプロテクタ本体110の内外を自由に流動できるようになっている。
【0086】
また、上記素子106内にはセラミック製のヒータ112が設けられ、このヒータ112による素子106の適宜、適度の加熱により、排気センサ91の精度向上が図られている。
【0087】
また、上記排気センサ91を構成する上記保護外筒104等の部品はいずれも同一の軸心113上に位置して全体的に細長い形状をなしている。
【0088】
図1から図9において、前記空燃比制御装置89の排気導入手段90は、排気100を系外である各シリンダ孔25の外部に案内する案内通路115を有し、この案内通路115は円形の金属製案内パイプ116で構成されている。
【0089】
上記案内通路115の一端開口117は、ある気筒の一例である上記第2気筒17の「気筒内」に開口し、上記一端開口117は、上記第2気筒17のピストン26の作動で開閉するようになっている。また、同上案内通路115の他端開口118は、他の気筒の一例である第1気筒16の「気筒内」に開口し、上記他端開口118は、上記第1気筒16のピストン26の作動で開閉するようになっている。
【0090】
上記の場合、一端開口117は他端開口118よりもわずかに上死点(燃焼室29)側に位置している。また、上記一端開口117は、排気ポート44の上死点側端よりもわずかに上死点側(もしくは、排気ポート44の上死点側端とほぼ同位置)に位置し、かつ、掃気ポート41aよりも上死点側に位置している。
【0091】
上記案内通路115の中途部に蓄圧室119が介設され、この蓄圧室119は直方体形状の板金製蓄圧ケース120で成形されている。
【0092】
上記蓄圧室119を、図1によってより詳しく説明すると、上記案内通路115の中途部が切断されており、この案内通路115の一端開口117側の一方の切断端122が上記蓄圧ケース120の下壁に連結され、同上案内通路115の他端開口118側の他方の切断端123が上記蓄圧ケース120の上壁に連結されている。また、蓄圧ケース120の後側壁に上記排気センサ91の締結具105が着脱自在に締結され、素子106の突出端と、これを覆うプロテクタ109とが上記蓄圧ケース120内の蓄圧室119に位置させられている。
【0093】
図10において、各気筒16〜18の位相において、それぞれ上死点から約90°のところで排気ポート44が開き(図10中a部)、約120°のところで掃気ポート41aが開く(図10中b部)。また、約240°のところで同上掃気ポート41aが閉じ(図10中c部)、約270°のところで同上排気ポート44が閉じ(図10中d部)、上記上死点に戻る。以下、これが繰り返される。
【0094】
図3から図6と、図10において、第1気筒16の「排気過程」と「掃気過程」で、この第1気筒16におけるピストン26の摺動により、掃気ポート41aが開かれた直後に、他端開口118が燃焼室29内に開かれる(図10中A部)。すると、予め蓄圧室119に溜まっていた排気100が、上記他端開口118を通り第1気筒16内に逃がされ、上記蓄圧室119内に蓄圧されていた圧力が低下する(図10中A〜B部)。
【0095】
この蓄圧室119内の圧力の低下の途中で、第2気筒17におけるピストン26の摺動により、排気ポート44が開く直前(もしくは、ほぼ同時)、および掃気ポート41aが開く前に一端開口117が燃焼室29内に開かれる(図10中B部)。この際、第2気筒17は「爆発過程」の直後であり、第2気筒17内の排気100の圧力は高いため、この排気100が上記一端開口117から案内通路115を通って蓄圧室119に勢いよく流入して十分に蓄えられ、この蓄圧室119内の圧力が急上昇する(図10中B〜C部)。
【0096】
一方、上記一端開口117は他端開口118よりも上死点側に位置しているため、第1気筒16において他端開口118が開くタイミングは、第2気筒17において一端開口117が開くタイミングよりも遅れることとなり、上記一端開口117が開いたときのこの一端開口117における圧力は、他端開口118が開いたときのこの他端開口118における圧力よりも大きくなる。
【0097】
よって、上記したように一端開口117が開くと、第2気筒17の排気100が蓄圧室119に十分に蓄えられ、その後、他端開口118が開くと、上記蓄えられていた排気100は上記他端開口118を通り上記第1気筒16に円滑に流される。
【0098】
この結果、ある気筒の排気100を各サイクル毎に蓄圧室119内に確実に導入できて、エンジン10の燃焼状態を正確に検出できると共に、上記した他の気筒から蓄圧室119内に新気である混合気99が流入することを防止できて、上記したある気筒の排気100の性状がより正確に検出される。
【0099】
上記の場合、他端開口118が開口している時におけるこの他端開口118の圧力が蓄圧室119内の圧力よりも確実に低くなるように、一端開口117と他端開口118の各開口位置が設定されており、よって、上記作用、効果が更に向上する。
【0100】
なお、上記一端開口117はピストン26の作動にかかわらず、常に開いたままとなるよう、より上死点側に開口させてもよい。
【0101】
また、前記したように、特に図6で示すように、案内通路115の一端開口117は、上記気筒の掃気ポート41aよりも上死点側に位置させられている。
【0102】
このため、「爆発過程」におけるピストン26の作動により、上記掃気ポート41aよりも早いタイミングで上記一端開口117が開くこととなり、よって、この一端開口117を通して排気100が蓄圧室119内に円滑に流入すると共に、その圧力で、その後に上記掃気ポート41aから「気筒内」に流入した混合気99が上記蓄圧室119内に流入することは防止され、よって、第2気筒17の排気100の性状がより正確に検出される。また、この場合、蓄圧室119内の排気100は第2気筒17の「気筒内」に逆流する。
【0103】
上記の場合、一端開口117が開いてから掃気ポート41aが開くまでの間に蓄圧室119内に蓄えられる排気100の圧力が、その後、同上一端開口117と上記掃気ポート41aとが開いた状態における上記一端開口117の圧力よりもより高い状態を保つよう、この蓄圧室119の容積が定められており、よって、上記蓄圧室119への混合気99の流入阻止など上記作用、効果が更に向上する。
【0104】
次に、上記したように第2気筒17において上記一端開口117が「気筒内」に開かれた直後に、第1気筒16において他端開口118が閉じられる(図3、図5、図10中C部)。その後、上記一端開口117は、第2気筒17が「吸入過程」から「圧縮過程」に移るときに閉じられる(図10中D部)。
【0105】
上記のように、他端開口118が閉じられ、一端開口117が開いている間(図10中C〜D部)は、圧力の高くなった蓄圧室119内から、第2気筒17へ排気100の逆流が生じ(図1中、排気100の矢印と逆方向)、上記蓄圧室119の圧力は下降する。
【0106】
また、この後は、一端開口117と他端開口118とは共に閉じられたままに保たれるが(図10中D〜A部)、蓄圧室119内の圧力は第1気筒16や第2気筒17内へのリークによって、漸減する。この後、図10中A部に戻り、以下、上記作用が繰り返される。
【0107】
なお、図10中A部で、他端開口118が再び開いたとき、第1気筒16では掃気ポート41aが開いた直後で、その「気筒内」の圧力は低いため、図10中A〜C部間では、他端開口118を通り蓄圧室119内の排気100が第1気筒16の「気筒内」に流入する。
【0108】
そして、上記図10中C〜D部において、蓄圧室119内の排気100の性状が排気センサ91によって検出される。この場合、第2気筒17における「爆発過程」では、この第2気筒17から排出されようとする排気100はほとんどが既燃ガスで構成されていることから、上記蓄圧室119は上記既燃ガスで満たされることとなる。よって、混合気99が混入していない分、排気100の性状が排気センサ91により精度よく検出される。
【0109】
図10中符号Eは、他端開口118が開いているときの、この他端開口118における圧力である。また、図10中符号Fは、一端開口117が開いているときの、この一端開口117の圧力である。
【0110】
また、上記他端開口118が開いているときの、第1気筒16の「気筒内」の最大圧力にほぼ等しい値の圧力が所定圧P0 である。
【0111】
そして、上記蓄圧室119内の排気100の最低圧は所定圧P0 以上の高圧に保たれるようになっている。このため、第2気筒17の「掃気過程」で、O成分を多く含む新気である混合気99が上記蓄圧室119に流入しようとしても、これは、上記所定圧P0 よりも圧力が低いため、上記混合気99の蓄圧室119への流入は阻止される。よって、混合気99が混入しておらず、ほとんどが既燃ガスで占められた排気100の性状が排気センサ91により検出されることとなり、つまり、高精度のO濃度の検出が確保される。
【0112】
図1において、上記したように、排気100は蓄圧室119内に流入する一方、この蓄圧室119内から流出するが、より具体的には、上記排気100は、案内通路115の一端開口117と一方の切断端122とを順次通って蓄圧室119内に流入する一方、同上案内通路115の他方の切断端123と他端開口118を順次通って蓄圧室119から流出する。そして、この場合、案内通路115の一方の切断端122は排気センサ91の素子106とプロテクタ109から外れた蓄圧室119の一部分に向って開口している。
【0113】
このため、上記蓄圧室119に流入したときの排気100が直接に素子106やプロテクタ109に衝突することは防止される。よって、排気100中にはエンジンオイルの粒子が含まれているが、これが上記素子106やプロテクタ109に直接に衝突して、付着するということが防止される。このため、排気センサ91の精度上の耐久性が向上する。
【0114】
そして、上記のようにして排気センサ91により検出された高精度の検出信号が前記制御装置本体74に入力され、よって、この入力信号に基づき、そのときの実際の空燃比の演算が精度よく行われる。
【0115】
一方、同上制御装置本体74には、前記スロットル開度センサ81やシリンダ温度センサ82等の各検出信号が入力され、これら入力信号に基づいてエンジン10の駆動状態が判定され、この駆動状態に適した目標空燃比が決定される。
【0116】
そして、上記実際の空燃比と、目標空燃比とが比較されて、これにより、燃料噴射弁61による燃料59の噴射時間(噴射量)等の噴射条件が定められ、その後の混合気99の空燃比がエンジン10の駆動状態に合致する所望値となるよう自動調整される。
【0117】
以下の各図は、実施例2から実施例9を示している。これら実施例は前記実施例1と構成、作用において多くの点で共通しているため、これら共通するものについては図面に共通の符号を付してその説明を省略し、異なる点につき主に説明する。
【0118】
(実施例2)
【0119】
図11は、実施例2を示している。
【0120】
これによれば、案内通路115の一端開口117はある気筒の一例である第1気筒16の「気筒内」に開口し、他端開口118はスロットルボディ36内の吸気通路39におけるスロットル弁36aの下流側に開口し、つまり、十分に負圧の高いところに開口している。
【0121】
この実施例によれば、一端開口117は正圧で、他端開口118は高い負圧となって、一端開口117と他端開口118の差圧が十分に大きくなるため、案内通路115を通しての蓄圧室119内への排気100の流入が極めて円滑となり、排気センサ91による検出精度が向上する。また、上記のように排気100の流入が円滑となる分、案内通路115の断面積が小さくされ、空燃比制御装置89が構成簡単、かつ、コンパクトになる。
【0122】
なお、上記他端開口118は、吸気通路39におけるスロットル弁36aの上流側に開口させてもよい。
【0123】
(実施例3)
【0124】
図12と図13は、実施例3を示している。
【0125】
これによれば、案内通路115の一端開口117がある気筒の一例である第1気筒16の「気筒内」に開口し、他端開口118は他の気筒の一例である第1気筒16のクランクケース19内のクランク室側に開口している。
【0126】
上記案内通路115の中途部に蓄圧室119が介設されている。また、同上案内通路115における蓄圧室119の上流側に第1逆止弁128が介設されると共に、同上蓄圧室119の下流側に第2逆止弁129が介設されている。これら第1逆止弁128と第2逆止弁129はいずれも一端開口117側から他端開口118側への排気100の流動のみを許容する。
【0127】
この実施例によれば、第1気筒16の「気筒内」から蓄圧室119内に達した排気100が同上第1気筒16側に逆流することが確実に防止され、他端開口118に向かってのみ流される。
【0128】
よって、一端開口117と他端開口118の差圧が小さくても、第1気筒16の排気100を各サイクル毎に蓄圧室119内に確実に導入できて、エンジン10の燃焼状態を正確に検出できると共に、上記排気100の性状がより正確に検出される。
【0129】
また、掃気ポート41aから流入した混合気99によって、シリンダ本体22は早いタイミングで冷却される。
【0130】
なお、上記他端開口118は、いずれかの排気通路43,47,48に開口させてもよく、吸気通路39や大気に開口させてもよい。
【0131】
(実施例4)
【0132】
図14から図16は、実施例4を示している。
【0133】
これによれば、シリンダブロック24にブラケット125が着脱自在に締結され、また、このブラケット125に蓄圧ケース120が着脱自在に締結されている。
【0134】
案内通路115の一端開口117は第1気筒16の「気筒内」に開口している。そして、上記第1気筒16の「爆発過程」における排気100が蓄圧室119内に案内されるようになっている。また、同上案内通路115の他端開口118は排気系である第1排気通路43に開口している。
【0135】
この実施例によれば、案内通路115における一端開口117と他端開口118との差圧が十分に大きくなるため、上記案内通路115を通しての蓄圧室119内への排気100の流入がより円滑となり、排気センサ91による検出精度が向上する。また、上記のように排気100の流入が円滑となる分、案内通路115の断面積が小さくされて、空燃比制御装置89が構成簡単、かつ、コンパクトにされている。
【0136】
なお、以上は図示の例によるが、案内通路115の他端開口118は大気に開放させてもよい。
【0137】
このようにすれば、案内通路115における一端開口117と他端開口118との差圧がより大きくなり、上記諸効果が助長される。
【0138】
(実施例5)
【0139】
図17から図19は、実施例5を示している。
【0140】
これによれば、シリンダブロック24にブラケット126が着脱自在に締結され、また、このブラケット126に蓄圧ケース120が着脱自在に締結されている。
【0141】
案内通路115の一端開口117は、ある気筒の一例である第1気筒16の「気筒内」に開口し、他端開口118は蓄圧室119に開口し、この蓄圧室119は排気100の行き止まりとなっている。そして、上記第1気筒16の「爆発過程」における排気100が蓄圧室119内に案内されるようになっている。
【0142】
この実施例によれば、蓄圧室119は排気100の行き止まりになるため、この蓄圧室119に一旦排気100が流入すると、上記蓄圧室119からの排気100のリークが少なく抑えられる。よって、蓄圧室119には排気100が長期に溜められて、排気センサ91による検出精度が向上する。
【0143】
図20は、上記実施例5の変形例を示している。
【0144】
これによれば、一端開口117がある気筒の「気筒内」に開口し、他端開口118が蓄圧室119内に開口している。
【0145】
他の構成、作用は、前記実施例1の図1について示したものと同様である。
【0146】
(実施例6)
【0147】
図21と図22は、実施例6を示している。
【0148】
これによれば、シリンダ本体22を構成するシリンダヘッド23の後面上部に蓄圧室119を有する蓄圧ケース120が着脱自在に取り付けられている。
【0149】
案内通路115の一端開口117がある気筒の一例である第1気筒16の「気筒内」の燃焼室29に開口し、他端開口118は蓄圧室119に開口している。この場合、案内通路115はシリンダヘッド23に直線的に形成されている。
【0150】
この実施例によれば、蓄圧室119は燃焼室29の近傍に位置し、かつ、直線的に連通するため、上記実施例と同様の作用、効果が生じることに加え、より圧力の高い排気100が上記蓄圧室119内に流入させられて、上記効果が更に向上する。
【0151】
また、より高温の排気100が蓄圧室119内に流入させられるため、低速域で、排気100の温度が低い場合でも、排気センサ91の素子106の温度が高温側で安定することとなる。よって、排気センサ91の検出精度が向上する。
【0152】
(実施例7)
【0153】
図23は、実施例7を示している。
【0154】
これによれば、排気ガイド46に案内通路115が形成されている。この案内通路115の一端開口117が排気通路の一例である第2排気通路47に開口し、他端開口118は、上記第2排気通路47よりも下流側の排気通路の一例である第3排気通路48に開口している。
【0155】
また、上記案内通路115の中途部に蓄圧室119が設けられている。この蓄圧室119も上記排気ガイド46に形成され、この排気ガイド46は第3冷却水ジャケット53に囲まれて、冷却水56により冷却されるようになっている。また、上記排気ガイド46に排気センサ91が着脱自在に取り付けられている。
【0156】
ところで、各気筒16〜18の前記「掃気過程」においては、ピストン26の摺動により気筒16〜18内が排気通路43,47,48側に開かれて、上記気筒16〜18内からの排気100が排気通路43,47,48内に排出されるが、この排出の直後において、上記排気通路43,47,48内が最大圧となり、掃気が進むに従い上記圧力は漸減する。
【0157】
そして、上記排気100が排気通路43,47,48内に排出された直後では、掃気は始まったばかりであって、排気通路43,47,48側への新気の吹き抜けは少ないため、上記排気通路43,47,48内の排気100はほとんどが既燃ガスで構成されており、つまり、上記最大圧時には、上記排気通路43,47,48内は、ほぼこの既燃ガスで満たされている。
【0158】
よって、排気通路43,47,48において最大圧を生じさせる排気100はほとんどが既燃ガスで構成されており、圧力の大きい排気100が案内通路115を通って蓄圧室119に流入した際、上記排気100はそのほとんどが既燃ガスである。
【0159】
そして、上記排気100の大きい圧力が上記蓄圧室119に一旦蓄圧されると、その直後に、O成分を多く含む新気の混合気99が上記蓄圧室119に流入しようとしても、これは圧力が低いため、上記流入が阻止される。このため、上記したようにほとんどが既燃ガスである排気100の性状が排気センサ91によって検出されることとなる。
【0160】
よって、上記排気センサ91による検出に基づけば、そのときの混合気99の空燃比が正確に把握される。また、この実施例によれば、配管が不要であって、成形作業や、構成が簡単である。
【0161】
また、上記排気ガイド46には主に第2排気通路47のみが設けられているため、この第2排気通路47に対する排気センサ91の取り付けは容易である。また、同上排気ガイド46はエンジン10を支持するものであって強固なものであるため、上記排気ガイド46への排気センサ91の取り付けは十分の強度でなされる。
【0162】
(実施例8)
【0163】
図24は、実施例8を示している。
【0164】
これによれば、蓄圧室119は案内通路115で第2排気通路47に連通し、上記蓄圧室119は排気100の行き止まりとなっている。
【0165】
この実施例の他の構成は、上記実施例7と同様であり、作用は前記実施例5から実施例7とほぼ同様である。
【0166】
(実施例9)
【0167】
図25は、実施例9を示している。
【0168】
これによれば、シリンダブロック24側である排気マニホールド42に案内通路115が形成されている。この案内通路115の一端開口117が排気ポート44近傍の第1排気通路43の上流側に開口し、他端開口118は排気系である同上第1排気通路43の下流側に開口している。また、上記排気マニホールド42に排気センサ91が取り付けられている。
【0169】
また、上記の場合、案内通路115の一端開口117は、複数の気筒16〜18からそれぞれ導出された第1排気通路43が互いに合流する合流部よりも上流側のある気筒である第1気筒16の第1排気通路43に開口している。
【0170】
このため、他の気筒である第2気筒17や第3気筒18の排気100が、上記蓄圧室119内に流入することが防止され、第1気筒16の排気100の性状がより正確に検出される。
【0171】
特に、船外機3においては、複数の気筒16〜18から導出された第1排気通路43は、合流させられている。この場合、各気筒16〜18の排気ポート44から合流部に至る各第1排気通路43の長さは互いに相違しており、このため、各気筒に吸入される空気量も互いに相違することとなっている。
【0172】
よって、予め上記空気量がどの程度相違するかを求め、これに応じて燃料噴射量の補正値を定めておく、そして、特定の気筒の排気100の性状を上記のように正確に検出しさえすれば、他の気筒については上記補正値により、適正な燃料噴射を設定でき、この結果、全ての気筒において、適正な空燃比が得られることとなっている。
【0173】
なお、図中仮想線で示すように、第2冷却水ジャケット52を広くしてもよく、この場合、案内通路115の他端開口118を蓄圧室119に開口させて、この蓄圧室119を行き止まりにしてもよい。
【0174】
この実施例による他の作用は、前記実施例7や実施例8と同様である。
【0175】
【発明の効果】
この発明による効果は、次の如くである。
【0176】
請求項1の発明は、気筒内の燃焼で生じた既燃ガスを含む排気の性状を検出する排気センサを設け、この排気センサの検出信号により、同上気筒内に吸入される混合気の空燃比を調整するようにしたエンジンの空燃比制御装置であって、上記排気を系外に案内する案内通路を設け、この案内通路に連通する蓄圧室を設け、この蓄圧室の排気の性状を上記排気センサにより検出するようにしてある。
【0177】
このため、圧力の大きい排気が上記案内通路を通って蓄圧室に流入すれば、上記排気の大きい圧力が上記蓄圧室に一旦蓄圧されることとなる。このため、この直後に、圧力の低い排気が同上蓄圧室に流入しようとしても、この流入は阻止される。そして、上記圧力の大きい排気の性状が排気センサによって検出される。
【0178】
ところで、例えば、特に2サイクルのエンジンでは、気筒内は「爆発過程」において、最大圧となり、これから「掃気過程」に向うに従い上記圧力は漸減する。
【0179】
そして、「爆発過程」では、気筒内から排出されようとする排気はほとんどが既燃ガスで構成されていて、上記最大圧時には、上記気筒内は、ほぼ既燃ガスで満たされている。
【0180】
一方、上記「掃気過程」においては、上記気筒内から排気が排気通路内に排出されるが、この排出の直後において、上記排気通路内が最大圧となり、掃気が進むに従い上記圧力は漸減する。
【0181】
そして、上記排気が排気通路内に排出された直後では、掃気は始まったばかりであって、排気通路側への新気の吹き抜けは少ないため、このときの上記排気通路内の排気はほとんどが既燃ガスで構成されており、つまり、上記最大圧時には、上記排気通路内は、ほぼ既燃ガスで満たされている。
【0182】
よって、気筒内や、排気通路内などの排気系において最大圧を生じさせる排気はいずれもほとんどが既燃ガスで構成されており、この圧力の大きい排気が案内通路を通って蓄圧室に流入した際、上記排気はそのほとんどが既燃ガスである。
【0183】
そして、前記したように、大きい圧力の排気が上記蓄圧室に一旦蓄圧されると、その直後に、O成分を多く含む新気の混合気が上記蓄圧室に流入しようとしても、これは圧力が低いため、上記流入が阻止される。このため、上記したようにほとんどが既燃ガスである排気の性状が排気センサによって検出されることとなる。
【0184】
よって、上記排気センサによる検出に基づけば、そのときの混合気の空燃比が正確に把握され、これによれば、その後の空燃比を所望値により精度よく調整させることができる。この結果、エンジン性能の向上や、燃料の無駄な消費の抑制を、より効果的に達成できる。
【0185】
また、上記蓄圧室は、排気通路の位置等にこだわらずに案内通路を延ばすことにより所望位置に設けることができるため、この蓄圧室や、この蓄圧室に対し設けられる排気センサの配設の自由度が向上する。
【0186】
また、案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、同上案内通路の他端開口を他の気筒内に開口させて同上他の気筒のピストンの作動で上記他端開口が開閉するようにし、上記一端開口を他端開口よりも上死点側に位置させ、同上案内通路の中途部に蓄圧室を介設してある
【0187】
このため、「爆発過程」における排気を、「気筒内」からより直接的に蓄圧室に流入させることができ、よって、この排気の性状をより精度よく検出できてそのときの混合気の空燃比がより正確に把握される。
【0188】
また、上記一端開口が開いたときのこの一端開口における圧力は、他端開口が開いたときのこの他端開口における圧力よりも大きくなる。
【0189】
このため、上記一端開口が開くと、ある気筒の排気が蓄圧室内に十分に蓄えられ、その後、他端開口が開くと、上記蓄えられていた排気は上記他端開口を通り他の気筒に円滑に流される。
【0190】
よって、ある気筒の排気を各サイクル毎に蓄圧室内に確実に導入できて、エンジンの燃焼状態を正確に検出できると共に、上記した他の気筒から蓄圧室内に新気である混合気が流入することを防止できて、上記ある気筒の排気の性状がより正確に検出される。
【0191】
請求項2の発明は、複数の気筒の一方の側に排気マニホールドを取り付けて、この排気マニホールド内の排気通路の一端側を上記各気筒内に開口させ、上記気筒内の燃焼で生じた既燃ガスを含む排気の性状を検出する排気センサを設け、この排気センサの検出信号により、同上気筒内に吸入される混合気の空燃比を調整するようにしたエンジンの空燃比制御装置であって、
上記排気を系外に案内する案内通路を設け、この案内通路に連通する蓄圧室を設け、この蓄圧室の排気の性状を上記排気センサにより検出するようにし、上記複数の気筒の一方の側とは反対側に上記排気センサと蓄圧室とを配設してある。
【0192】
このため、上記段落番号「0177」―「0185」に記載の効果が生じる。
【0193】
請求項3の発明は、上記案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、同上の案内通路の他端開口を排気通路に開口させ、同上案内通路の中途部に蓄圧室を介設してある
【0194】
このため、「爆発過程」における排気を、「気筒内」からより直接的に蓄圧室に流入させることができ、よって、この排気の性状をより精度よく検出できてそのときの混合気の空燃比がより正確に把握される。
【0195】
しかも、案内通路における一端開口と他端開口との差圧が十分に大きくなるため、上記案内通路を通しての蓄圧室内への排気の流入がより円滑となり、排気センサによる検出精度が向上する。
【0196】
請求項4の発明は、上記案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、他端開口を大気に開口させ、同上案内通路の中途部に蓄圧室を介設してある
【0197】
このため、案内通路における一端開口と他端開口との差圧が、更に十分に大きくなるため、上記案内通路を通しての蓄圧室内への排気の流入がより円滑となり、排気センサによる検出精度が向上する。また、上記のように排気の流入が円滑となる分、案内通路の断面積を小さくして、空燃比制御装置をコンパクトにさせることができる。
【0198】
請求項5の発明は、案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、他端開口を蓄圧室に開口させてある
【0199】
このため、蓄圧室は排気の行き止まりになるため、この蓄圧室に一旦排気が流入すると、上記蓄圧室からの排気のリークが少なく抑えられる。よって、蓄圧室には排気が長期に溜められて、排気センサによる検出精度が向上する。また、一端開口から他端開口に至る案内通路を短くできるなど、構成が簡単になる。
【0200】
請求項6の発明は、案内通路の一端開口をある気筒の気筒内に開口させ、この一端開口を上記気筒の掃気ポートよりも上死点側に位置させてある
【0201】
このため、「爆発過程」におけるピストンの作動により、上記掃気ポートよりも早いタイミングで上記一端開口が開くこととなり、よって、この一端開口を通して排気が蓄圧室内に円滑に流入すると共に、その圧力で、上記掃気ポートから「気筒内」に流入した混合気が上記蓄圧室内に流入することは防止され、よって、ある気筒の排気の性状がより正確に検出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で、図3の部分拡大断面図である。
【図2】実施例1で、全体線図である。
【図3】実施例1で、エンジンの側面図である。
【図4】実施例1で、エンジンの背面部分断面図である。
【図5】実施例1で、図3の5‐5線矢視断面図である。
【図6】実施例1で、図3の6‐6線矢視断面図である。
【図7】実施例1で、船外機の下部背面部分断面図である。
【図8】実施例1で、エンジンの平面図である。
【図9】実施例1で、排気センサの縦断面図である。
【図10】実施例1で、エンジンサイクルに基づく作用説明図である。
【図11】実施例2で、図4に相当する図である。
【図12】実施例3で、図4に相当する図である。
【図13】実施例3で、図3に相当する図である。
【図14】実施例4で、図3に相当する図である。
【図15】実施例4で、図4に相当する図である。
【図16】実施例4で、図8に相当する図である。
【図17】実施例5で、図3に相当する図である。
【図18】実施例5で、図4に相当する図である。
【図19】実施例5で、図8に相当する図である。
【図20】実施例5の変形例で図1に相当する図である。
【図21】実施例6で、図3に相当する図である。
【図22】実施例6で、図4に相当する図である。
【図23】実施例7で、図4の一部に相当する図である。
【図24】実施例8で、図4の一部に相当する図である。
【図25】実施例9で、図4の一部に相当する図である。
【符号の説明】
10 エンジン
16 第1気筒(気筒)
17 第2気筒(気筒)
18 第3気筒(気筒)
20 クランク軸
24 シリンダブロック
26 ピストン
29 燃焼室
39 吸気通路
41a 掃気ポート
42 排気マニホールド
43 第1排気通路(排気通路)
44 排気ポート
47 第2排気通路(排気通路)
48 第3排気通路(排気通路)
59 燃料
89 空燃比制御装置
90 排気導入手段
91 排気センサ
97 外気
98 吸気
99 混合気
100 排気
115 案内通路
116 案内パイプ
117 一端開口
118 他端開口
119 蓄圧室

Claims (7)

  1. 気筒内の燃焼で生じた既燃ガスを含む排気の性状を検出する排気センサを設け、この排気センサの検出信号により、同上気筒内に吸入される混合気の空燃比を調整するようにしたエンジンの空燃比制御装置であって、
    上記排気を系外に案内する案内通路を設け、この案内通路に連通する蓄圧室を設け、この蓄圧室の排気の性状を上記排気センサにより検出するようにし
    上記案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、同上案内通路の他端開口を他の気筒内に開口させて同上他の気筒のピストンの作動で上記他端開口が開閉するようにし、上記一端開口を他端開口よりも上死点側に位置させ、同上案内通路の中途部に蓄圧室を介設したエンジンの空燃比制御装置。
  2. 複数の気筒の一方の側に排気マニホールドを取り付けて、この排気マニホールド内の排気通路の一端側を上記各気筒内に開口させ、上記気筒内の燃焼で生じた既燃ガスを含む排気の性状を検出する排気センサを設け、この排気センサの検出信号により、同上気筒内に吸入される混合気の空燃比を調整するようにしたエンジンの空燃比制御装置であって、
    上記排気を系外に案内する案内通路を設け、この案内通路に連通する蓄圧室を設け、この蓄圧室の排気の性状を上記排気センサにより検出するようにし、上記複数の気筒の一方の側とは反対側に上記排気センサと蓄圧室とを配設したエンジンの空燃比制御装置。
  3. 案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、同上の案内通路の他端開口を排気通路に開口させ、同上案内通路の中途部に蓄圧室を介設した請求項に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  4. 案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、他端開口を大気に開口させ、同上案内通路の中途部に蓄圧室を介設した請求項に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  5. 案内通路の一端開口をある気筒内に開口させ、他端開口を蓄圧室に開口させた請求項に記載のエンジンの空燃比制御装置。
  6. 案内通路の一端開口をある気筒の気筒内に開口させ、この一端開口を上記気筒の掃気ポートよりも上死点側に位置させた請求項1から5のうちいずれか1つに記載のエンジンの空燃比制御装置。
  7. 船外機用のエンジンであって、クランク軸の軸心がほぼ垂直となるよう上記複数の気筒を上下に積み重ね、これら気筒のうちの最上の気筒内に上記案内通路の一端開口を開口させた請求項1,3から6のうちいずれか1つに記載のエンジンの空燃比制御装置
JP11764594A 1994-05-06 1994-05-06 エンジンの空燃比制御装置 Expired - Fee Related JP3585525B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11764594A JP3585525B2 (ja) 1994-05-06 1994-05-06 エンジンの空燃比制御装置
US08/435,715 US5711148A (en) 1994-05-06 1995-05-05 Sensor arrangement for engine control system
US08/476,361 US5836155A (en) 1994-05-06 1995-06-07 Sensor arrangement for engine control system
US08/480,304 US6135100A (en) 1994-05-06 1995-06-07 Sensor arrangement for engine control system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11764594A JP3585525B2 (ja) 1994-05-06 1994-05-06 エンジンの空燃比制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07301135A JPH07301135A (ja) 1995-11-14
JP3585525B2 true JP3585525B2 (ja) 2004-11-04

Family

ID=14716818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11764594A Expired - Fee Related JP3585525B2 (ja) 1994-05-06 1994-05-06 エンジンの空燃比制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3585525B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005016376A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Honda Motor Co Ltd 船外機
JP2005016377A (ja) 2003-06-25 2005-01-20 Honda Motor Co Ltd 船外機
JP2011226313A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Isuzu Motors Ltd 排気センサー

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07301135A (ja) 1995-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5584281A (en) Engine control system
EP0831219A2 (en) Method for controlling the operation of an internal combustion engine
US6508680B2 (en) Engine control arrangement for four stroke watercraft
US6752672B2 (en) Fuel injection control for marine engine
US20020115357A1 (en) Engine control unit for water vehicle
US6439938B1 (en) Cowling arrangement for outboard motor
US5522370A (en) Multi-cylinder engine control system
US6019074A (en) Porting arrangement for two cycle engine
US6568372B1 (en) Control system for outboard motor
JPH11287144A (ja) 筒内燃料噴射式エンジンの制御装置
US7029347B2 (en) Water preclusion device for marine engine
JP3585525B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JPH11280523A (ja) 筒内燃料噴射式エンジンの制御装置
US5832907A (en) Engine feedback control system
US5666935A (en) Fuel injection control for engine
JPH11182291A (ja) 筒内燃料噴射式エンジンの制御装置
US20020112696A1 (en) Air induction system for multi-cylinder engine
JP3585531B2 (ja) エンジンの排気センサ保護装置
US20020144669A1 (en) Air induction system for multi-cylinder engine
US6517394B2 (en) Engine control system for watercraft
JPH09256888A (ja) 船外機の燃料噴射制御装置
JPH0828323A (ja) エンジンの空燃比制御装置
JPH08135481A (ja) エンジンの空燃比制御装置におけるセンサ保護構造
JPH0821271A (ja) エンジンの排気検出装置
JPH08135480A (ja) エンジンの空燃比制御用のセンサ装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813

Year of fee payment: 6

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120813

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees