JP3584384B2

JP3584384B2 - Meat packaging

Info

Publication number: JP3584384B2
Application number: JP05274197A
Authority: JP
Inventors: 喜一山口; 晏夫梅澤
Original assignee: Asahi Kasei Life and Living Corp
Current assignee: Asahi Kasei Life and Living Corp
Priority date: 1997-03-07
Filing date: 1997-03-07
Publication date: 2004-11-04
Anticipated expiration: 2017-03-07
Also published as: JPH10248482A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば牛肉、豚肉、鶏肉等の食肉の包装体に関する。更に詳しくは、食肉の鮮度保持を目的として、食肉から発生するドリップを吸収するドリップ吸収パッドを敷き込んだ状態で、食肉をバリヤー性フィルムで真空包装した食肉包装体に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、食肉から発生するドリップ等を吸収するドリップ吸収パッドを、吸収剤シートと、この吸収剤シートを表裏から囲繞する表面材とから構成し、一方の表面材を非透液性シート、他方の表面材を透液性シートとすると共に、非透液性シート側が食肉に接するようにして、ドリップ吸収パッドを敷き込んだ状態で食肉をバリヤー性フィルムで真空包装した食肉包装体が知られている（特公平５−８３２１４号公報）。
【０００３】
ところで、一般的なドリップ吸収パッドは、特公平２−２８７１６号公報に記載されているように、両面共に同等の吸水性を有するものである。即ち、当該公告公報に開示されているように、紙又は不織布である２層の基材間に吸水性ポリマー等を挟み込ませたドリップ吸収パッドを、表裏共に不織布とした表面材又は片面を透孔付合成樹脂フィルムとした表面材で包み込んだもので、表裏共に同等の吸水性を有するものとなっている。
【０００４】
上記従来の食肉包装体では、両面が同等の吸水性を有する一般的なドリップ吸収パッドを用いると、ドリップ吸収パッドが過剰に肉汁を吸い出してしまい、食肉の品質低下を招くことから、食肉との接触面を非透液性シートで構成し、食肉と接触しない透液性シート側からドリップを吸収するようにしたドリップ吸収パッドを用いているものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、食肉の真空包装体は、ドリップの発生を抑制すると共に、経時的に内部に気泡を生じた古い商品であるとの誤認を避ける上で、バリヤー性フィルムをできるだけタイトに食肉に密着させ、内部に隙間や気泡を残さないことが好ましい。
【０００６】
しかしながら、上記従来の食肉包装体には、このようなタイトな真空包装体とする場合において、次のような問題がある。
【０００７】
（１）タイトな真空包装体とするためには、真空包装時に、食肉の下に敷き込まれているドリップ吸収パッド内の空気も十分に脱気する必要がある。しかし、従来の包装体に用いられているドリップ吸収パッドの片面は非透液性シートで、通気性もほとんどないことから、ドリップ吸収パッド内を十分に脱気しにくく、ドリップ吸収パッド内に残存する空気が徐々に漏れ出てくることで、包装体内に気泡を生じやすい。また、食肉は脱骨等による凹凸を有することから、食肉の凹部とドリップ吸収パッド間に空気を抱き込みやすく、これも気泡の発生原因となる。
【０００８】
（２）食肉の下に敷き込まれているドリップ吸収パッドは、バリヤー性フィルムが食肉にタイトに密着するほど周縁部が食肉側に引っ張られ、食肉に対して凹状となる。従来の包装体に用いられているドリップ吸収パッドの食肉側の面は非透液性で、当該面からはドリップの吸収がされないため、凹状となったドリップ吸収パッド上にドリップが溜まりやすい問題がある。ドリップ吸収パッド上にドリップが溜って常に食肉と接触していると、食肉の変色や腐敗が早まる結果となる。
【０００９】
（３）従来の包装体におけるドリップの吸収は、ドリップ吸収パッドの非透液面に流れ出たドリップが、ドリップ吸収パッドの裏面側（食肉との非接触面側）に回り込むことで行われる。しかし、タイトな真空包装とすると、このドリップの回り込み自体が生じにくく、ドリップがドリップ吸収パッド上に溜まりやすくなる。
【００１０】
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、ドリップ吸収パッドを敷き込んだ状態で食肉をバリヤー性フィルムで真空包装した食肉包装体において、タイトな真空包装体としやすく、しかもタイトな真空包装体としても、食肉の肉汁を過剰に吸収させることなく、食肉のいずれの表面から発生したドリップでも発生部分に留まらせることなく確実に吸収することができるようにすることを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
このために本発明では、吸収剤シートと、この吸収剤シートを表裏から囲繞する表面材とから構成されたドリップ吸収パッドを敷き込んだ状態で、食肉をバリヤー性フィルムで真空包装した食肉包装体において、ドリップ吸収パッドの片面が微吸水性を有する微吸水面、他面が良吸水性を有する良吸水面となっており、食肉がドリップ吸収パッドの微吸水面と接して包装され、しかもバリヤー性フィルムが真空包装後更に加熱収縮されていることを特徴とする食肉包装体としているものである。
【００１２】
【発明の実施の形態】
図１〜図３に基づいて本発明に係る食肉包装体の一例を説明する。
【００１３】
図１及び図２に示されるように、本包装体は、ドリップ吸収パッド１を敷き込んだ状態で、食肉２をバリヤー性フィルム３でタイトに真空包装したものとなっている。特にドリップ吸収パッド１の食肉２との接触面側は、微吸水性を有する微吸水面、食肉２との非接触面側は良吸水性を有する良吸水面となっている。
【００１４】
ここで、本発明において微吸水性とは、ドリップ吸収パッド１の片面に、室温下で、０．９重量％の塩化ナトリウムを含有する生理食塩水を１ｃｃこぼした時に、後述する吸収剤に吸収するまでに１０分以上を要するが、ガラス板で面圧を加えると２分以内に吸収できる吸水性をいう。また、良吸水性とは、同様に生理食塩水をこぼした時に、２０秒以下で、後述する吸収剤にほぼ吸収する吸水性をいう。
【００１５】
ドリップ吸収パッド１は、通常使用されているものと同様に、吸収剤シート４と、この吸収剤シート４を表裏から囲繞する表面材５ａ，５ｂとから構成されている。特に本例におけるドリップ吸収パッド１においては、微吸水面側の表面材５ａが多数の孔又はスリットを有する合成樹脂フィルム又は疎水性の繊維シート、良吸水面側の表面材５ｂが親水性の繊維シートで構成されている。即ち、本例においては、表面材５ａが多数の孔又はスリットを有する合成樹脂フィルム又は疎水性の繊維シートであることによって、当該表面材５ａ側が微吸水性面となっており、表面材５ｂが親水性の繊維シートであることによって、当該表面材５ｂ側が良吸水性面となっているものである。
【００１６】
上記微吸水性面をもたらす表面材５ａである孔又はスリット付合成樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等、非透水性の一般的合成樹脂フィルムを広く用いることができる。この合成樹脂フィルムに設ける孔又はスリットは、前述した微透水性が得られるよう、その大きさ及び数を調整する。また、疎水性の繊維シートとしては、例えば撥水加工を施したポリエステル、アクリロニトリル、ポリプロピレン等の合成繊維の不織布を用いることができる。この場合、前述した微透水性が得られるよう、撥水加工の程度を調整すればよい。更に、良透水性面をもたらす表面材５ｂである親水性の繊維シートとしては、例えばパルプシート、レーヨン紙等の紙類や、ポリエステル、アクリロニトリル、ポリプロピレン等の合成繊維の不織布で、必要に応じて親水性加工を施したものを用いることができるが、必要な強度が得やすく、しかもヒートシールによって容易に封止できることから、合成繊維の不織布が好ましい。
【００１７】
次に、吸収剤シート４について説明すると、本例における吸収剤シート４は従来から使用されているものと同様のもので、図３に示されるように、親水性の繊維シートで構成された３層の基材６ａ，６ｂ，６ｃ間に粉粒状の吸収材７ａ，７ｂを挾示させ、更に片面（良吸水面側）にやはり親水性の繊維シートで構成されたドリップ誘導シート８を設けたものとなっている。
【００１８】
上記基材６ａ，６ｂ，６ｃを構成する親水性の繊維シートとしては、前述の表面材５ｂと同様に、例えばパルプシート、レーヨン紙等の紙類や、ポリエステル、アクリロニトリル、ポリプロピレン等の合成繊維の不織布で、必要に応じて親水性加工を施したものを用いることができるが、吸水性に優れることから、紙類が好ましい。図示される吸収剤シート４は、３層の基材６ａ，６ｂ，６ｃ間に２層に分けて吸収剤７ａ，７ｂを挟持させたものとなっているが、２層の基材６ａ，６ｂのみとして、両者間に１層の吸収剤７ａを挟持させたものとしたり、更に多層の基材６ａ，６ｂ，６ｃ，……を設けて、３層以上に分けて吸収剤７ａ，７ｂ，……を挟持させたものとすることもできる。
【００１９】
本例における２層の吸収剤７ａ，７ｂはほぼ同様の性能を有するもので、例えばアクリル酸（塩）ブロック共重合体、架橋ポリアクリル酸（塩）、変性ポリビニルアルコール等から構成される吸水性ポリマー又はシリカゲル、活性アルミナ、酸化カルシウム等の吸水剤や、これに活性炭、ハロゲン化カーボン、酸性白土、ケイソウ土、ゼオライト等のガス吸着剤を混合したものを用いることができる。これらの吸着剤７ａ，７ｂは、例えば合成ゴムラテックス、アクリル系エマルジョン等のバインダーを用いて基材６ａ，６ｂ，６ｃ間に付設しても良いが、バインダーを用いることなく、少量の水を含有させた基材６ａ，６ｂ，６ｃ間に吸収剤７ａ，７ｂを挟み、ピンチロールを通して各層間に圧力を加えて圧着させることでも、吸収剤７ａ，７ｂの脱落を防止することができる。
【００２０】
図示されるドリップ誘導シート８は、通常、紙類や綿状パルプで構成されるものである。ドリップ誘導シート８は、基材６ａ，６ｂ，６ｃ，に比して吸水性に優れたもで、ドリップを吸収剤シート４内に取り込みやすくするためのものである。このドリップ誘導シート８は必須のものではないが、ドリップを取り込みやすくする上で設けることが好ましい。また、ドリップ誘導シート８は、基材６ｃの内側に配置してもドリップの吸収促進を図ることができ、特にドリップ誘導シート８として綿状パルプを使用する場合、繊維片の脱落防止のために、基材６ｃの内側に配置することが好ましい。
【００２１】
本包装体は、上述のようなドリップ吸収パッド１を敷き込んだ状態で、食肉２をバリヤー性フィルム３で覆って真空包装したものである。真空包装は、良好な脱気状態を得る上で、高い真空度下で行う程好ましいといえるが、現実的には１ｔｏｒｒ〜１０ｔｏｒｒの真空度下で行うことが好ましい。食肉の水分が真空下では絶えず蒸発してくるので１ｔｏｒｒよりも高い真空度を得るのは設備的な負担が大きく、また１０ｔｏｒｒよりも真空度が下がると脱気が不十分となりやすい。
【００２２】
本発明においては、単なる真空包装ではなく、真空包装した後、バリヤー性フィルム３を更に加熱収縮させたものとなっている。このようにすると、加熱収縮によって食肉２とバリヤー性フィルム３との密着力が増大して更にタイトな包装体となり、バリヤー性フィルム３のしわや、シール部付近に残存する隙間を無くすことができる。従って、しわやシール部付近の隙間へのドリップの滞留を防止でき、またバリヤー性フィルム３がタイトに食肉２に密着することで、この密着面からのドリップの発生を抑制すると同時に発生したドリップをドリップ吸収パッド１付近に集中させることができる。
【００２３】
バリヤー性フィルム３としては二軸延伸フィルムが用いられるが、加熱収縮による食肉２との良好な密着状態を得る上で、縦・横共に２０％以上収縮させるに必要な７５℃において、ＡＳＴＭ・Ｄ−２８３８−６９に基づく収縮応力が、縦・横共に２０ｇ／５ｍｍ幅以上であることが好ましい。また、加熱収縮は、通常、温水に浸漬させることで行われるが、この時に食肉２に悪影響を与えないよう、上記収縮応力が１００℃以下の温水、特に７５〜８５℃の温水への１０秒以内（好ましくは５秒以内）の浸漬で得られることが好ましい。
【００２４】
良好なバリヤー性、加熱収縮性及び高い強度を得る上で、ポリエチレン（ＰＥ）／エチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）／ポリ塩化ビニリデン系樹脂／エチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）／ポリエチレン（ＰＥ）の層構成を有する積層フィルムをバリヤー性フィルム３として用いることが好ましい。当該積層フィルムにおいて、ポリエチレン層はヒートシール層であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体層は接着層、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層はバリヤー層である。また、ポリ塩化ビニリデン系樹脂としては、ポリ塩化ビニリデン（ＰＶＤＣ）の他、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体等であってもよい。また、収縮応力が増大することから、電子線照射加工が施されていることが好ましい。
【００２５】
次に、本発明で用いるドリップ吸収パッド１の第２の例について図４で説明する。
【００２６】
基本的には図１〜図３で説明したものと同様であるが、本例におけるドリップ吸収パッド１の表面材５ａ，５ｂはいずれも親水性の繊維シートで構成されており、しかも吸収剤シート４の微吸収面側の表面は、親水性フィルムであるカバー材９で覆われている点で図１及び図２で説明したものとは相違している。即ち、本例においては、吸収剤シート４の片面が親水性フィルムであるカバー材９で覆われていることで、当該カバー材９側が微吸水性面となっているものである。
【００２７】
上記カバー材９として用いる親水性フィルムとしては、例えばポバール系フィルム、ナイロン系フィルム等の親水性合成樹脂フィルム、セロファンフィルム等のセルロース系フィルム、硫酸加工パーチメント紙等の耐水性紙を用いることができる。これらの親水性フィルムは、前述の微透水性が得られるよう、厚みや親水性度等が調整されるものである。また、表面材５ａ，５ｂを構成する親水性の繊維シートは、図１〜図３の例で説明した表面材５ｂの構成材料と同様である。
【００２８】
微吸水面側である表面材５ａは、図１〜図３の例で説明した表面材５ａと同様に、孔又はスリット付合成樹脂フィルムや疎水性の繊維シートとすることもできる。このようにすると、孔又はスリット付合成樹脂フィルム又は疎水性の繊維シートと、上記親水性フィルムとの両者によって、微吸水面側の吸水性の調整を行うことができる。
【００２９】
本発明で用いるドリップ吸収パッド１の第３の例について図５で説明する。
【００３０】
本例におけるドリップ吸収パッド１の両表面材５ａ，５ｂは、図４の例と同様に、いずれも親水性の繊維シートで構成されている。また、吸収剤シート４の基材６ａ，６ｂ間に挟まれた吸収剤７ａ，７ｂは、中間層１０として設けられた防水シート又は親水性フィルムによって微吸水性面側と良吸水性面側に分れている。
【００３１】
本例における吸収剤７ａ，７ｂは、その吸水能力及び付設量が異なるものとなっている。微吸水性面側である吸収剤７ａは、良吸水面側の吸収剤７ｂに比して吸水能力が低く、しかも少量の付設されている。これに対して良吸水性面側の吸収剤７ｂは、吸水能力に優れ、しかも多量に付設されている。即ち、本例においては、吸収剤７ａ，７ｂの吸水能力及び付設量によって微吸水面と良吸水面が構成されるものとなっている。
【００３２】
中間層１０として用いる防水シート又は親水性フィルムとしては、例えば防水紙、非透水性の合成樹脂フィルム、又は、ポバール系フィルム、ナイロン系フィルム、セロファンフィルム、硫酸加工パーチメント紙等を用いることができる。
【００３３】
微吸水面側である表面材５ａは、図１〜図３で説明した例と同様に、孔又はスリット付合成樹脂フィルムや疎水性の繊維シートとすることもできる。このようにすると、孔又はスリット付合成樹脂フィルム又は疎水性の繊維シートと、上記親水性フィルムとの両者によって、微吸水面側の吸水性の調整を行うことができる。
【００３４】
更に、本発明で用いるドリップ吸収パッド１周囲のヒートシール又は接着ライン１１について図５で説明する。
【００３５】
吸収剤シート４を表裏から囲繞している表面材５ａ，５ｂは、その周縁部がヒートシール又は接着されているが、このヒートシール又は接着ライン１１は、図６（ａ）〜（ｃ）に示されるように、千鳥状や基盤目状不連続角点シール等の断続的なものとすることが好ましい。このようにすると、このドリップ吸収パッド１を敷き込んだ状態で食肉２（図１参照）を真空包装する際に、断続的なヒートシール又は接着ライン１１間の隙間からも、ドリップ吸収パッド１中の空気を脱気することができ、高度な脱気状態が得やすくなり、かつ周辺部からのドリップ誘引吸収効果も向上する。また、ヒートシール又は接着ライン１１間の隙間は、例えば千鳥状にする等、形状や大きさを調整することで、万一吸収材シート４から吸収剤７ａ，７ｂ（図２参照）が離脱しても、外部への飛び出しを阻止することができる。
【００３６】
【実施例】
実施例１
Ａ：食肉の種類
約９．１ｋｇの内股部位の和牛ブロック生肉とした。
【００３７】
Ｂ：バリヤー性フィルム
ＰＥ／ＥＶＡ／ＰＶＤＣ／ＥＶＡ／ＰＥの層構成で、インフレーション延伸（縦・横共に４．１倍）された厚み６０μｍのチューブ状積層延伸フィルム（旭化成工業社製「バリアロンＳ」）を、直径４５０ｍｍ、長さ８００ｍｍのバッグに製袋して用いた。
【００３８】
Ｃ：ドリップ吸収パッド
図３に示されるドリップ吸収パッド１におけるドリップ誘導シート８を基材６ｃの内側に配置したもので、微吸水面側の表面材５ａとしてはスリット入りポリプロピレンフィルム、良吸水面側の表面材５ｂとしてはポリエステル系不織布、基材６ａ，６ｂ，６ｃとしてはレーヨン紙、ドリップ誘導シート８としては綿状パルプを用いた。また、吸収剤７ａとしては、三洋化成社製の吸水性ポリマー「サンウエット（Ｍ５０００Ｄ）」（ＶＯＲＴＥＸ法での吸水速度３秒、付設量１．９ｇ／枚）、吸収剤７ｂとしては、荒川化学社製の吸水性ポリマー「アラソープ８００Ａ」（ＶＯＲＴＥＸ法での吸水速度６秒、付設量１．５ｇ／枚）を用いた。ドリップ吸収パッド１の大きさは、幅１３０ｍｍ、長さ３６０ｍｍで、収納されている吸収剤シート４の大きさは幅１００ｍｍ、長さ３１０ｍｍとした。良吸水面は、０．９重量％の塩化ナトリウムを含む生理食塩水を１ｃｃこぼした時に、５秒で吸収できる吸水性を有していた。微吸水面は、同様に生理食塩水１ｃｃをこぼした時に、３０分経過しても吸収できなかったが、ガラス板で面圧を加えると６０秒で吸収できる吸水性を有していた。
【００３９】
Ｄ：包装手順
上記和牛ブロック生肉の赤身部分に上記ドリップ吸収パッドの微吸水面を当てて上記バリヤー製フィルムの袋に入れ、大型真空包装機（古川製作所製「ＦＶＭ−４ＷＩＩ」）により、真空度２．０ｔｏｒｒ下で真空包装した。真空包装後、真空包装体を８０℃の温水に２秒間浸漬することでバリヤー製フィルムを加熱収縮させた。
【００４０】
上記条件で得られた包装体を、温水から取り出した直後に観察したところ、肉の表面に、凹凸に沿ってバリヤー性フィルムがタイトに密着しており、脱気及び密着状態ともに良好で、残存気泡は認められなかった。
【００４１】
包装体を０℃の低温冷蔵庫に２週間保管し、外部から観察したところ、バリヤー性フィルムの肉との良好な密着が保たれており、気泡の発生は認められなかったと共に、ドリップ吸収パッドにドリップが吸収されている他、他の箇所でのドリップの滞留は認められなかった。包装体を開封してドリップ吸収パッドと肉の間を観察したところ、この箇所での残留ドリップは認められなかった。また、開封時の異臭も全く感じることがなく、肉の色も良好に保たれていた。ドリップ吸収パッドの重量増加量は１６５ｇであった。
【００４２】
包装開始時と、上記２週間保管後の夫々について肉の細菌状態を調べた結果は表１に示す通りで、細菌数の増大はほとんど認められなかった。
【００４３】
【表１】

【００４４】
実施例２
Ａ：食肉の種類
約５．５ｋｇのサーロイン部位の和牛ブロック生肉とした。但し、バッグサイズは直径４００ｍｍ、長さ９００ｍｍとした。
【００４５】
Ｂ：バリヤー性フィルム
実施例１と同じとした。
【００４６】
Ｃ：ドリップ吸収パッド
図４に示されるドリップ吸収パッド１におけるドリップ誘導シート８を基材６ｃの内側に配置したもので、両表面材５ａ，５ｂ共にポリエステル系不織布、カバー材９としては硫酸加工パーチメント紙を用い、周囲のシールを３条の断続点状シールとした以外は実施例１と同様とした。良吸水面は、実施例１と同じ吸水性を有していた。微吸水面は、同様に生理食塩水１ｃｃをこぼした時に、表面材５ａとカバー材９との間に残り、約１０分経過しても吸収できなかったが、ガラス板で面圧を加えると８０秒で吸収できる吸水性を有していた。
【００４７】
Ｄ：包装手順
実施例１と同じとした。
【００４８】
上記条件で得られた包装体を０℃の低温冷蔵庫に２週間保管し、外部から観察したところ、バリヤー性フィルムの肉との良好な密着が保たれており、気泡の発生は認められなかったと共に、ドリップ吸収パッドにドリップが吸収されている他、他の箇所でのドリップの滞留は認められなかった。包装体を開封してドリップ吸収パッドと肉の間を観察したところ、この箇所での残留ドリップは認められなかった。また、開封時の異臭も全く感じることがなく、肉の色も良好に保たれていた。
【００４９】
比較例１
Ａ：食肉の種類
約９．０ｋｇの内股部位の和牛ブロック生肉（実施例１の肉と同一和牛の対応部位）とした。
【００５０】
Ｂ：バリヤー性フィルム
ナイロン／ＥＶＯＨ／ＰＥの層構成の厚み１００μｍの非収縮性筒状フィルムを、直径４５０ｍｍ、長さ８００ｍｍのバッグに製袋して用いた。
【００５１】
Ｃ：ドリップ吸収パッド
片面の表面材をポリプロピレンフィルム（非透液性）、他面の表面材をポリエステル系不織布（透液性）とし、その内側に、２枚のレーヨン紙の基材間に吸収剤を挟持させた吸収剤シートが収納されたドリップ吸収パッド１を用いた。吸収剤としては、荒川化学社製の吸水性ポリマー「アラソープ８００Ａ」（ＶＯＲＴＥＸ法での吸水速度６秒、付設量３．５ｇ／枚）を用いた。
【００５２】
Ｄ：包装手順
ドリップ吸収パッドの非透液性面を肉の赤身部分に当ててバリヤー性フィルムの袋に収納して真空包装し、得られた真空包装体を温水に漬ける代わりに熱風トンネル（１８０℃、３秒）に通して熱処理し、肉に接していないバリヤー性フィルム部分をセルフヒートシールすることで空隙を減少させた以外は実施例１と同じとした。
【００５３】
上記条件で得られた包装体を０℃の低温冷蔵庫に２週間保管し、外部から観察したところ、バリヤー性フィルムに小じわが発生しており、この小じわ部分へのドリップの滞留が認められた他、本来ドリップが発生しない脂肪部分上へのドリップの移行も認められた。包装体を開封して肉の表面を観察したところ、肉の表面へのドリップの付着が認められ、またこの肉の表面に残るドリップには気泡が多数観察された。更に、ドリップ吸収パッドと肉の間を観察したところ、特にドリップ吸収パッドの中央部には吸収されないドリップの滞留が認められた。また、開封時に異臭を感じると共に、肉の変色も認められた。ドリップ吸収パッドの重量増加量は５０．１ｇであった。
【００５４】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した通りのものであり、次の効果を奏するものである。
【００５５】
（１）本発明で用いるドリップ吸収パッド１は、食肉２と接する面が、微吸水性を有し、良吸水性面ほどではないにしろ通気性を有するので、食肉２と接する面を非透液性にした場合に比して、真空包装時にドリップ吸収パッド１内及び食肉２の凹凸表面とドリップ吸収パッド１間の空気も脱気しやすく、容易に包装体内を高度な脱気状態とすることができる。
【００５６】
（２）真空包装後にバリヤー性フィルム３を加熱収縮させることで食肉２に対してタイトにバリヤー性フィルム３を密着させていることから、包装体内に余剰の空隙がほとんどない状態にでき、これによってドリップをドリップ吸収パッド１部分に集中させることができ、他の箇所にドリップを留めることなく、効果的にドリップを吸収することができる。従って、長期間に亙って食肉２の鮮度を良好に維持することができる。
【００５７】
（３）ドリップ吸収パッド１の食肉２との接触面は、吸水性を有するとはいえ微吸水性であるので、過剰に食肉の肉汁を吸収してしまうことがなく、食肉２の品質低下がない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る食肉包装体の各構成材料を示す斜視図である。
【図２】本発明に係る食肉包装体の断面図である。
【図３】図１及び図２におけるドリップ吸収パッドを模式的に示す拡大図である。
【図４】本発明に用いるドリップ吸収パッドの第２の例を模式的に示す拡大断面図である。
【図５】本発明に用いるドリップ吸収パッドの第３の例を模式的に示す拡大断面図である。
【図６】本発明に用いるドリップ吸収パッド周縁のヒートシール又は接着ラインの形状例を示す図である。
【符号の説明】
１ドリップ吸収パッド
２食肉
３バリヤー性フィルム
４吸収剤シート
５ａ表面材
５ｂ表面材
６ａ基材
６ｂ基材
６ｃ基材
７ａ吸収剤
７ｂ吸収剤
８ドリップ誘導シート
９カバー材
１０中間層
１１ヒートシール又は接着ライン[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a package of meat such as beef, pork, and chicken. More specifically, the present invention relates to a meat package in which meat is vacuum-packaged with a barrier film while a drip absorbing pad for absorbing drip generated from meat is laid for the purpose of maintaining freshness of the meat.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a drip absorbing pad that absorbs drip and the like generated from meat is composed of an absorbent sheet and a surface material surrounding the absorbent sheet from the front and back, and one surface material is a liquid-impermeable sheet and the other is a liquid-permeable sheet. A meat package is known in which a surface material is a liquid-permeable sheet, and the liquid-permeable sheet side is in contact with the meat, and the meat is vacuum-packed with a barrier film in a state where a drip absorbing pad is laid. (Japanese Patent Publication No. 5-83214).
[0003]
By the way, a general drip absorbing pad has the same water absorption on both surfaces as described in Japanese Patent Publication No. 2-28716. That is, as disclosed in the publication, a drip absorbing pad in which a water-absorbing polymer or the like is interposed between two layers of paper or non-woven fabric is made of a non-woven fabric on both the front and back surfaces or a single-sided through-hole. It is wrapped with a surface material made of an attached synthetic resin film, and has the same water absorption on both sides.
[0004]
In the above-mentioned conventional meat package, if a general drip absorbing pad having the same water absorption on both sides is used, the drip absorbing pad will excessively suck out the meat juice, and the quality of the meat is deteriorated. A drip absorbing pad is used in which the contact surface is formed of a liquid-impermeable sheet and drip is absorbed from the liquid-permeable sheet side that does not come into contact with meat.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the vacuum packaging of meat, while suppressing the generation of drip, in order to avoid the misconception that it is an old product with air bubbles inside over time, to adhere the barrier film to the meat as tightly as possible, It is preferable not to leave gaps and bubbles inside.
[0006]
However, the conventional meat package has the following problems when such a tight vacuum package is used.
[0007]
(1) In order to form a tight vacuum package, it is necessary to sufficiently deaerate the air in the drip absorbing pad laid under the meat during vacuum packaging. However, one side of the drip absorbing pad used in the conventional package is a liquid-permeable sheet and has little air permeability, so it is difficult to sufficiently deaerate the inside of the drip absorbing pad, and it remains in the drip absorbing pad. The air gradually leaks out, so that air bubbles are easily generated in the package. Further, since meat has unevenness due to deboning or the like, air is easily entrapped between the recess of the meat and the drip absorbing pad, which also causes air bubbles.
[0008]
(2) The peripheral edge of the drip absorbing pad laid under the meat is pulled toward the meat as the barrier film comes into tight contact with the meat, and becomes concave with respect to the meat. The meat-side surface of the drip-absorbing pad used in the conventional package is liquid-impermeable, and drip is not absorbed from the surface, so that drip tends to accumulate on the concave drip-absorbing pad. is there. If the drip accumulates on the drip-absorbing pad and is constantly in contact with the meat, this will result in faster discoloration and spoilage of the meat.
[0009]
(3) The drip in the conventional package is absorbed by the drip flowing out of the liquid-impervious surface of the drip-absorbing pad wrapping around the back surface (non-contact surface with meat) of the drip-absorbing pad. However, if tight vacuum packaging is employed, the drip is hard to wrap around, and the drip tends to accumulate on the drip absorbing pad.
[0010]
The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and in a meat package in which meat is vacuum-packed with a barrier film in a state where a drip absorbing pad is laid, it is easy to form a tight vacuum package. Moreover, even in a tight vacuum package, it is necessary to ensure that the meat juice of meat can be absorbed without excessively absorbing the drip generated from any surface of the meat without remaining in the generated portion. Aim.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
For this purpose, in the present invention, a meat package in which meat is vacuum-packaged with a barrier film in a state where a drip absorbing pad composed of an absorbent sheet and a surface material surrounding the absorbent sheet from the front and back is laid. , One side of the drip-absorbing pad has a slightly water-absorbing surface having a slightly water-absorbing property, and the other side has a good water-absorbing surface having a good water-absorbing property. The meat film is characterized in that the heat-shrinkable film is further heat shrunk after vacuum packaging.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An example of a meat package according to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0013]
As shown in FIG. 1 and FIG. 2, in the present package, meat 2 is tightly vacuum-packed with a barrier film 3 with a drip absorbing pad 1 laid. In particular, the contact surface side of the drip absorption pad 1 with the meat 2 is a fine water absorption surface having slight water absorption, and the non-contact surface side with the meat 2 is a good water absorption surface having good water absorption.
[0014]
Here, the term “small water absorption” in the present invention means that when 1 cc of physiological saline containing 0.9% by weight of sodium chloride is spilled on one surface of the drip absorbing pad 1 at room temperature, the absorbent is described later. It takes 10 minutes or more to complete the process, but refers to the water absorption that can be absorbed within 2 minutes when a surface pressure is applied with a glass plate. Similarly, the term "good water absorption" means water absorption that is substantially absorbed by an absorbent described below in 20 seconds or less when physiological saline is spilled.
[0015]
The drip absorbing pad 1 is composed of an absorbent sheet 4 and

surface materials

5a and 5b surrounding the absorbent sheet 4 from the front and back, similarly to those generally used. In particular, in the drip absorbing pad 1 in this example, the surface material 5a on the slightly water absorbing surface side is a synthetic resin film or a hydrophobic fiber sheet having many holes or slits, and the surface material 5b on the good water absorbing surface side is a hydrophilic fiber. It is composed of sheets. That is, in this example, since the surface material 5a is a synthetic resin film or a hydrophobic fiber sheet having a large number of holes or slits, the surface material 5a side is a slightly water-absorbing surface, and the surface material 5b is Due to the hydrophilic fiber sheet, the surface material 5b side is a good water-absorbing surface.
[0016]
As the synthetic resin film having holes or slits, which is the surface material 5a that provides the slightly water-absorbing surface, general non-water-permeable synthetic resin films such as polyethylene, polypropylene, and vinyl chloride can be widely used. The size and number of the holes or slits provided in the synthetic resin film are adjusted so as to obtain the above-described fine water permeability. Further, as the hydrophobic fiber sheet, for example, a nonwoven fabric of synthetic fibers such as polyester, acrylonitrile, and polypropylene, which has been subjected to a water-repellent treatment, can be used. In this case, the degree of the water repellent treatment may be adjusted so as to obtain the above-described fine water permeability. Further, examples of the hydrophilic fiber sheet as the surface material 5b that provides a good water-permeable surface include papers such as pulp sheet and rayon paper and non-woven fabrics of synthetic fibers such as polyester, acrylonitrile, and polypropylene. A non-woven fabric made of a synthetic fiber is preferable because it can be subjected to hydrophilic processing, but it can easily obtain the required strength and can be easily sealed by heat sealing.
[0017]
Next, the absorbent sheet 4 will be described. The absorbent sheet 4 in this example is the same as that conventionally used. As shown in FIG. 3, the absorbent sheet 4 is made of a hydrophilic fiber sheet. The powdery and

granular absorbents

7a and 7b are sandwiched between the

base materials

6a, 6b and 6c of the layer, and a drip guide sheet 8 which is also made of a hydrophilic fiber sheet is provided on one side (good water absorption side). It has become something.
[0018]
Examples of the hydrophilic fiber sheet constituting the

bases

6a, 6b, 6c include papers such as pulp sheet and rayon paper and synthetic fibers such as polyester, acrylonitrile, and polypropylene, similarly to the above-mentioned surface material 5b. A nonwoven fabric which has been subjected to hydrophilic processing as necessary can be used, but paper is preferred because of its excellent water absorption. The illustrated absorbent sheet 4 has three layers of

base materials

6a, 6b, and 6c in which the

absorbents

7a and 7b are sandwiched in two layers, but has two layers of

base materials

6a and 6b. Only, a single layer of the absorbent 7a is sandwiched between them, or a

multilayer base material

6a, 6b, 6c,... Is provided, and the absorbent 7a, 7b,. … Can be sandwiched.
[0019]
The two-

layer absorbents

7a and 7b in this example have almost the same performance, and are, for example, a water-absorbent composed of acrylic acid (salt) block copolymer, cross-linked polyacrylic acid (salt), modified polyvinyl alcohol, and the like. A water-absorbing agent such as a polymer or silica gel, activated alumina and calcium oxide, or a mixture thereof with a gas adsorbent such as activated carbon, halogenated carbon, acid clay, diatomaceous earth and zeolite can be used. These

adsorbents

7a and 7b may be provided between the

bases

6a, 6b and 6c using a binder such as a synthetic rubber latex or an acrylic emulsion, but contain a small amount of water without using a binder. The

absorbents

7a and 7b can also be prevented from falling off by sandwiching the

absorbents

7a and 7b between the

base materials

6a, 6b and 6c and applying pressure between the respective layers through a pinch roll.
[0020]
The illustrated drip guide sheet 8 is usually made of paper or cotton-like pulp. The drip guide sheet 8 is superior in water absorption compared to the

base materials

6a, 6b, 6c, and is for facilitating the drip to be taken into the absorbent sheet 4. The drip guide sheet 8 is not essential, but is preferably provided to make it easy to take in the drip. Also, the drip guide sheet 8 can promote the absorption of drip even if it is disposed inside the base material 6c. In particular, when the cotton-like pulp is used as the drip guide sheet 8, the drip guide sheet 8 prevents the fiber pieces from falling off. It is preferable to arrange inside the base material 6c.
[0021]
In the present package, the meat 2 is covered with a barrier film 3 and vacuum-packaged with the drip-absorbing pad 1 as described above. In order to obtain a good degassed state, it is preferable to perform the vacuum packaging under a high degree of vacuum. However, in practice, it is preferable to perform the vacuum packaging under a degree of vacuum of 1 torr to 10 torr. Since the water content of meat constantly evaporates under vacuum, obtaining a degree of vacuum higher than 1 torr imposes a heavy burden on equipment, and if the degree of vacuum is lower than 10 torr, degassing tends to be insufficient.
[0022]
In the present invention, the barrier film 3 is further subjected to heat shrinkage after vacuum packaging, rather than merely vacuum packaging. By doing so, the adhesive force between the meat 2 and the barrier film 3 increases due to the heat shrinkage, so that a tighter package is obtained, and wrinkles of the barrier film 3 and gaps remaining near the seal portion can be eliminated. . Therefore, it is possible to prevent wrinkles and stagnation of the drip in gaps near the seal portion, and since the barrier film 3 is tightly adhered to the meat 2, the drip generated from the adhered surface is suppressed and the drip generated at the same time is reduced. It can be concentrated near the drip absorbing pad 1.
[0023]
As the barrier film 3, a biaxially stretched film is used. However, in order to obtain a good adhesion state to the meat 2 by heat shrinkage, ASTM D at 75 ° C. necessary to shrink 20% or more in both length and width. It is preferable that the shrinkage stress based on -2838-69 is not less than 20 g / 5 mm in both length and width. Heat shrinkage is usually performed by immersing in hot water. At this time, the shrinkage stress is 10 seconds or less in hot water of 100 ° C. or less, particularly 75 to 85 ° C. so as not to adversely affect the meat 2. It is preferable to be obtained by immersion within (preferably within 5 seconds).
[0024]
In order to obtain good barrier properties, heat shrinkability and high strength, polyethylene (PE) / ethylene-vinyl acetate copolymer (EVA) / polyvinylidene chloride resin / ethylene-vinyl acetate copolymer (EVA) / polyethylene It is preferable to use a laminated film having a layer structure of (PE) as the barrier film 3. In the laminated film, the polyethylene layer is a heat seal layer, the ethylene-vinyl acetate copolymer layer is an adhesive layer, and the polyvinylidene chloride resin layer is a barrier layer. Further, as the polyvinylidene chloride-based resin, a polyvinylidene chloride-vinyl chloride copolymer or the like may be used in addition to polyvinylidene chloride (PVDC). Further, since the shrinkage stress increases, it is preferable to perform electron beam irradiation processing.
[0025]
Next, a second example of the drip absorbing pad 1 used in the present invention will be described with reference to FIG.
[0026]
Basically, it is the same as that described with reference to FIGS. 1 to 3, but the

surface materials

5 a and 5 b of the drip absorbing pad 1 in this example are both constituted by hydrophilic fiber sheets, and furthermore, the absorbent sheet 4 is different from that described with reference to FIGS. 1 and 2 in that the surface on the slightly absorbing surface side is covered with a cover material 9 which is a hydrophilic film. That is, in this example, one side of the absorbent sheet 4 is covered with the cover material 9 which is a hydrophilic film, so that the cover material 9 side is a slightly water-absorbing surface.
[0027]
As the hydrophilic film used as the cover material 9, for example, a hydrophilic synthetic resin film such as a poval film or a nylon film, a cellulose film such as a cellophane film, or a water-resistant paper such as a sulfuric acid-treated parchment paper can be used. . The thickness, hydrophilicity, and the like of these hydrophilic films are adjusted so as to obtain the above-described fine water permeability. The hydrophilic fiber sheets constituting the

surface materials

5a and 5b are the same as the constituent materials of the surface material 5b described in the examples of FIGS.
[0028]
The surface material 5a on the slightly water-absorbing surface side may be a synthetic resin film with holes or slits or a hydrophobic fiber sheet, similarly to the surface material 5a described in the examples of FIGS. In this case, the water absorption on the slightly water-absorbing surface side can be adjusted by both the synthetic resin film or the hydrophobic fiber sheet having holes or slits and the hydrophilic film.
[0029]
A third example of the drip absorbing pad 1 used in the present invention will be described with reference to FIG.
[0030]
Both

surface materials

5a and 5b of the drip absorbing pad 1 in this example are each formed of a hydrophilic fiber sheet, as in the example of FIG. The

absorbents

7a and 7b sandwiched between the

bases

6a and 6b of the absorbent sheet 4 are provided on the slightly water-absorbing surface side and the good water-absorbing surface side by a waterproof sheet or a hydrophilic film provided as the intermediate layer 10. I know.
[0031]
The

absorbents

7a and 7b in this example have different water absorption capacities and attachment amounts. The absorbent 7a on the slightly water-absorbing surface side has a lower water-absorbing capacity than the absorbent 7b on the good water-absorbing surface side, and is provided with a small amount. On the other hand, the absorbent 7b on the good water-absorbing surface side has excellent water-absorbing ability and is provided in a large amount. That is, in this example, the fine water absorption surface and the good water absorption surface are constituted by the water absorption capacity and the attached amount of the

absorbents

7a and 7b.
[0032]
As the waterproof sheet or hydrophilic film used as the intermediate layer 10, for example, waterproof paper, water-impermeable synthetic resin film, poval-based film, nylon-based film, cellophane film, sulfuric acid-treated parchment paper, or the like can be used.
[0033]
The surface material 5a on the slightly water-absorbing surface side may be a synthetic resin film with holes or slits or a hydrophobic fiber sheet as in the examples described with reference to FIGS. In this case, the water absorption on the slightly water-absorbing surface side can be adjusted by both the synthetic resin film or the hydrophobic fiber sheet having holes or slits and the hydrophilic film.
[0034]
Further, the heat sealing or bonding line 11 around the drip absorbing pad 1 used in the present invention will be described with reference to FIG.
[0035]
The

surface materials

5a and 5b surrounding the absorbent sheet 4 from the front and back are heat-sealed or bonded at their peripheral edges. This heat-sealing or bonding line 11 is shown in FIGS. 6 (a) to 6 (c). As shown, it is preferable to use an intermittent one such as a staggered or base-like discontinuous corner seal. In this way, when the meat 2 (see FIG. 1) is vacuum-packaged with the drip-absorbing pad 1 laid thereon, intermittent heat sealing or gaps between the bonding lines 11 can also be applied to the inside of the drip-absorbing pad 1. Air can be degassed, a high degree of degassing state can be easily obtained, and the effect of absorbing and drip-inducing from the peripheral portion can be improved. In addition, by adjusting the shape and size of the gap between the heat sealing or bonding lines 11, for example, in a staggered manner, the

absorbents

7 a and 7 b (see FIG. 2) may be detached from the absorbent sheet 4. However, it is possible to prevent jumping out.
[0036]
【Example】
Example 1
A: Kind of meat Approximately 9.1 kg of beef block raw meat at the inner thigh region.
[0037]
B: A layered structure of the barrier film PE / EVA / PVDC / EVA / PE, and a 60 μm-thick tube-shaped laminated stretched film (“Varilon S” manufactured by Asahi Kasei Kogyo Co.) ) Was made into a bag having a diameter of 450 mm and a length of 800 mm.
[0038]
C: Drip absorption pad The drip guide sheet 8 in the drip absorption pad 1 shown in FIG. 3 is disposed inside the base material 6c. The surface material 5a on the slightly water absorbing surface side is a polypropylene film with a slit, and the good water absorbing surface side. Polyester-based nonwoven fabric was used as the surface material 5b, rayon paper was used as the

substrates

6a, 6b, and 6c, and cotton-like pulp was used as the drip guide sheet 8. Further, as the absorbent 7a, a water-absorbing polymer “Sunwet (M5000D)” manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd. (water absorption rate by VOREX method: 3 seconds, attached amount: 1.9 g / sheet), and as the absorbent 7b, Arakawa Chemical A water-absorbing polymer “Arasorp 800A” (Vortex method, water absorption rate: 6 seconds, attached amount: 1.5 g / sheet) was used. The size of the drip absorbing pad 1 was 130 mm in width and 360 mm in length, and the size of the stored absorbent sheet 4 was 100 mm in width and 310 mm in length. The good water absorption surface had a water absorption that could be absorbed in 5 seconds when 1 cc of physiological saline containing 0.9% by weight of sodium chloride was spilled. Similarly, when 1 cc of physiological saline was spilled, the slightly water-absorbing surface could not be absorbed even after 30 minutes, but had a water-absorbing property that could be absorbed in 60 seconds by applying a surface pressure with a glass plate.
[0039]
D: Packaging Procedure The lean portion of the raw beef block was placed on the lean film of the drip-absorbing pad and placed in the barrier-made film bag, and the degree of vacuum was measured using a large vacuum packaging machine (FVM-4WII, manufactured by Furukawa Seisakusho). Vacuum packaged under 2.0 torr. After the vacuum packaging, the barrier package was heated and shrunk by immersing the vacuum packaged body in 80 ° C. hot water for 2 seconds.
[0040]
When the package obtained under the above conditions was observed immediately after being taken out of the warm water, the barrier film was tightly adhered to the surface of the meat along the irregularities, and both the deaeration and the adhered state were good and remained. No air bubbles were observed.
[0041]
The package was stored in a low-temperature refrigerator at 0 ° C. for 2 weeks, and when observed from the outside, good adhesion to the meat of the barrier film was maintained, and no bubbles were observed. In addition to the drip being absorbed, no drip was found elsewhere. When the package was opened and the space between the drip absorbing pad and the meat was observed, no residual drip was found at this point. Further, no unpleasant odor was felt at the time of opening, and the color of the meat was well maintained. The weight increase of the drip absorbing pad was 165 g.
[0042]
The results of the examination of the bacterial state of the meat at the start of packaging and after storage for two weeks are shown in Table 1, and an increase in the bacterial count was hardly observed.
[0043]
[Table 1]

[0044]
Example 2
A: Meat type Approximately 5.5 kg of sirloin site raw beef block raw meat. However, the bag size was 400 mm in diameter and 900 mm in length.
[0045]
B: Barrier film Same as Example 1.
[0046]
C: Drip absorption pad The drip guide sheet 8 in the drip absorption pad 1 shown in FIG. 4 is disposed inside the base material 6c. Both

surface materials

5a and 5b are made of a polyester nonwoven fabric, and the cover material 9 is a sulfuric acid-treated parchment. Example 1 was the same as Example 1 except that paper was used and the surrounding seals were made up of three intermittent seals. The good water absorption surface had the same water absorption as in Example 1. Similarly, when 1 cc of physiological saline was spilled, the slightly water-absorbed surface remained between the surface material 5a and the cover material 9 and could not be absorbed even after about 10 minutes had passed. It had a water absorption that could be absorbed in 80 seconds.
[0047]
D: Packaging procedure Same as Example 1.
[0048]
The package obtained under the above conditions was stored in a low-temperature refrigerator at 0 ° C. for 2 weeks, and when observed from the outside, good adhesion with the meat of the barrier film was maintained, and generation of air bubbles was not observed. At the same time, the drip was absorbed by the drip-absorbing pad, and no drip was retained at other locations. When the package was opened and the space between the drip absorbing pad and the meat was observed, no residual drip was found at this point. Further, no unpleasant odor was felt at the time of opening, and the color of the meat was well maintained.
[0049]
Comparative Example 1
A: Kind of meat was about 9.0 kg of inner waist block raw beef block meat (corresponding part of the same wagyu as the meat of Example 1).
[0050]
B: Barrier film A non-shrinkable cylindrical film having a layer structure of nylon / EVOH / PE and a thickness of 100 μm was formed into a bag having a diameter of 450 mm and a length of 800 mm for use.
[0051]
C: Drip absorption pad One side surface material is made of polypropylene film (non-liquid permeable), and the other side surface material is made of polyester non-woven fabric (liquid permeable). The drip absorbing pad 1 in which the absorbent sheet holding the agent was stored was used. As the absorbent, a water-absorbing polymer “ARASORP 800A” manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd. (water absorption rate 6 seconds by VORtex method, attached amount 3.5 g / sheet) was used.
[0052]
D: Packaging Procedure The liquid-permeable surface of the drip-absorbing pad is applied to the lean part of the meat, stored in a barrier film bag, vacuum-packaged, and the resulting vacuum-packaged body is immersed in hot water instead of hot water tunnel (180). (3 ° C., 3 seconds), and the same procedure as in Example 1 was carried out except that the gap was reduced by self-heat-sealing the part of the barrier film not in contact with the meat.
[0053]
The package obtained under the above conditions was stored in a low-temperature refrigerator at 0 ° C. for 2 weeks, and when observed from the outside, fine wrinkles were generated on the barrier film, and stagnation of drip was observed in the fine wrinkles. However, the transfer of the drip to the fat portion where the drip does not originally occur was also recognized. When the package was opened and the surface of the meat was observed, adhesion of the drip to the surface of the meat was observed, and many air bubbles were observed in the drip remaining on the surface of the meat. Furthermore, when the space between the drip absorbing pad and the meat was observed, it was found that drip that had not been absorbed was retained, particularly at the center of the drip absorbing pad. In addition, an unpleasant odor was felt upon opening, and discoloration of the meat was also observed. The weight increase of the drip absorbing pad was 50.1 g.
[0054]
【The invention's effect】
The present invention is as described above, and has the following effects.
[0055]
(1) The surface in contact with the meat 2 of the drip absorbing pad 1 used in the present invention has a slightly water-absorbing property, and has air permeability even though it is not as good as a good water-absorbing surface. As compared with the case of liquid, the air inside the drip absorbing pad 1 and between the uneven surface of the meat 2 and the drip absorbing pad 1 is more easily degassed at the time of vacuum packaging, and the inside of the package is easily made to be in a highly degassed state. be able to.
[0056]
(2) Since the barrier film 3 is tightly adhered to the meat 2 by heating and shrinking the barrier film 3 after vacuum packaging, it is possible to make the packaging body almost free of excess voids. The drip can be concentrated on the drip absorbing pad 1 portion, and the drip can be effectively absorbed without holding the drip in other places. Therefore, freshness of the meat 2 can be favorably maintained over a long period of time.
[0057]
(3) Since the contact surface of the drip absorbing pad 1 with the meat 2 is slightly water-absorbing although it has water absorbing properties, the meat juice of the meat is not excessively absorbed, and the quality of the meat 2 is degraded. Absent.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing each constituent material of a meat package according to the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of a meat package according to the present invention.
FIG. 3 is an enlarged view schematically showing the drip absorbing pad in FIGS. 1 and 2;
FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view schematically showing a second example of the drip absorbing pad used in the present invention.
FIG. 5 is an enlarged cross-sectional view schematically showing a third example of a drip absorbing pad used in the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing an example of a shape of a heat seal or an adhesive line around a drip absorbing pad used in the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Drip absorption pad 2 Meat 3 Barrier film 4 Absorbent sheet

5a Surface material

5b Surface material

6a Base material

6b Base material

6c Base material 7a Absorbent 7b Absorbent 8 Drip induction sheet 9 Cover material 10 Intermediate layer 11 Heat seal or adhesion line

Claims

In a meat package in which meat is vacuum-packaged with a barrier film in a state where a drip absorbing pad composed of an absorbent sheet and a surface material surrounding the absorbent sheet from the front and back is laid, one side of the drip absorbing pad Is a slightly water-absorbing surface having a slight water absorption, the other surface is a good water-absorbing surface having a good water absorption, and the meat is packaged in contact with the slightly water-absorbing surface of the drip absorbing pad, and the barrier film is further vacuum-packed. A meat package characterized by being heat shrunk.

The meat package according to claim 1, wherein the surface on the slightly water-absorbing surface side of the absorbent sheet is covered with a cover material that is a hydrophilic film.

Absorbent sheet has a lower and smaller amount of water absorbing ability than the water absorbing polymer held on the fine water absorbing surface side on the fine water absorbing surface side with the waterproof sheet or hydrophilic film provided as an intermediate layer as a boundary The meat package according to claim 1, wherein the meat package comprises the water-absorbing polymer.

The meat package according to any one of claims 1 to 3, wherein the surface material on the slightly water-absorbing surface side is made of a hydrophobic fiber sheet, and the surface material on the good water-absorbing surface side is made of a hydrophilic fiber sheet.

The synthetic resin film in which the surface material on the slightly water-absorbing surface side has a large number of holes or slits, and the surface material on the good water-absorbing surface side is composed of a hydrophilic fiber sheet. Meat packaging.

6. The barrier film according to claim 1, wherein the barrier film is a laminated film having a layer structure of polyethylene / ethylene-vinyl acetate copolymer / polyvinylidene chloride resin / ethylene-vinyl acetate copolymer / polyethylene. Kano meat package.

The meat package according to any one of claims 1 to 6, wherein a heat seal or an adhesive line for sealing a peripheral edge of the front and back surface materials of the drip absorbing pad is formed intermittently.