JP3584055B2 - Novel compound B1371A or B1371B and process for producing them - Google Patents

Novel compound B1371A or B1371B and process for producing them Download PDF

Info

Publication number
JP3584055B2
JP3584055B2 JP01811594A JP1811594A JP3584055B2 JP 3584055 B2 JP3584055 B2 JP 3584055B2 JP 01811594 A JP01811594 A JP 01811594A JP 1811594 A JP1811594 A JP 1811594A JP 3584055 B2 JP3584055 B2 JP 3584055B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inhibitory activity
calpain
measured
reaction
culture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01811594A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JPH06298796A (en
Inventor
勲 金子
裕之 嶺倉
裕子 竹内
健太郎 小玉
健道 中村
英幸 春山
義陽 境田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP01811594A priority Critical patent/JP3584055B2/en
Publication of JPH06298796A publication Critical patent/JPH06298796A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3584055B2 publication Critical patent/JP3584055B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、システインプロテアーゼの酵素阻害活性を示す新規ペプチド系化合物B1371AまたはB1371B、それらの製法、生産菌及び用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
システインプロテアーゼの一種のカルパインは通常細胞内に存在し、中性条件下でCa2+により活性化される酵素であり、Ca2+要求性を異にする二つの分子種(I型(μカルパイン)、II型(mカルパイン))が存在する。通常、I型、II型ともに分子量約80K及び共通する30Kのサブユニットから成る不活性前駆体として存在するが、細胞内Ca2+濃度が上昇すると、前駆体はCa2+と結合し、活性型に変換する。しかし、何らかの原因、例えば虚血等により、Ca2+が細胞内に過剰流入すると、カルパインが無秩序に活性化される。その結果、細胞質内の蛋白質のプロセシングを必要以上に亢進させたり、細胞機能・構造維持に必須な酵素、蛋白質を不可逆的に切断・分解する。このようなカルパインの無秩序な活性化に基づく疾患として、筋ジストロフィー、脳梗塞、心筋梗塞、白内障、血栓、炎症などが挙げられる(Kawashima, S. ら,蛋白質核酸酵素,37巻,2144〜2160,(1992))。
【0003】
一方、システインプロテアーゼの一種カテプシンBは好中球やマクロファージ等の食細胞のリソゾーム中に多く含まれ、細胞内外の異物を分解・消化する役割を果たす。しかし、カテプシンBの活性が必要以上に亢進すると、異物だけでなく自己組織までも分解・消化する。このようなカテプシンB活性の亢進に基づく疾患としては、炎症、筋ジストロフィー、骨粗鬆症、癌転移等が挙げられる(Katsunuma, N. ら、実験医学,5巻,926〜930,(1987))。従って、これらの疾患に対してカルパイン、カテプシンB等のシステインプロテアーゼの酵素活性を阻害する物質を用いて、病状の進行を予防或いは治療することが可能である。
【0004】
従来知られているシステインプロテアーゼに対する低分子量阻害剤のうち代表的なものとしてロイぺプチン(Aoyagi,T. ら,J. Antibiot., vol.22,558−568,(1969))、E−64(Hanada, K.ら Agric. Biol. Chem., vol. 42(3),523〜528(1978))、カルペプチン(Tsujinaka, T. ら,Biochem. Biophys. Res. Commun.,vol. 153,1201〜1208(1988)),ストレピン(Ogura, K. ら, Agric. Biol. Chem., vol.49,799〜805,(1985)),スタッコピン(Saito, M. ら,Agric. Bilo. Chem, vol. 51(3),861〜868,(1987))等が知られており、いずれもC未満にアルデヒド基を有する。
【0005】
E−64の類縁化合物としては、E−64d(Tamai, M. ら,J.Pharmacobio−Dyn., vol.9,672−677,(1986)),NCO−700(Takano, H.ら,Biochem. Med. Metab. Biol., vol.45(1),41〜47,(1991))等が知られており、いずれもエポキシコハク酸を活性中心に持つ。これらの化合物はセリンプロテアーゼは阻害しないが、システインプロテアーゼに対する阻害活性は必ずしも強くない。
【0006】
このような観点から、システインプロテアーゼに対してロイペチン誘導体或いはE−64類縁体ではなく、新規構造を有し、またシステインプロテアーゼに特異的な強い阻害活性を示す生理活性物質が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、新規な構造を有し、システインプロテアーゼの一種カルパインの酵素阻害活性を示す生理活性物質を微生物代謝産物より見出すべく鋭意探索を行った。その結果、日本国宮城県牡鹿半島の海岸で採集したアオノリから分離した海洋細菌SANK70992株の培養液からシステインプロテアーゼに対して酵素阻害活性を示す新規生理活性物質B1371A及びB1371Bが産生されることを見出し本発明を完成させた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1) 新規化合物B1371A、
(2) 新規化合物B1371B、
(3) 海洋細菌SANK70992を培養し、その培養物より新規化合物B1371AまたはB1371Bを採取することを特徴とするB1371AまたはB1371Bの製造方法、
(4) 海洋細菌SANK70992株に関する。
【0009】
本発明のB1371AまたはB1371Bは下記の構造式および性状を有する。
【0010】
[B1371A]
(1)構造式
【0011】
【化5】

Figure 0003584055
【0012】
(2)物性
1)性質;中性脂溶性の白色、吸湿性粉末。アルカリ性溶液では室温で不安定。
【0013】
2)溶解性;メタノールに易溶、水、クロロホルム、ヘキサンに難溶。
【0014】
3)呈色試験;坂口反応、ニンヒドリン反応、Fluorescamine 反応に陰性。
【0015】
4)分子式;C466711
5)分子量;LSI−MASS法により決定(M+H)
866.4918(測定値)
866.4915(計算値)
6)比施光度(測定値);〔α〕 25 −26.4°(C 0.27,メタノール)
7)紫外線吸収スペクトル;λmax nm( ε)
メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは以下に示す通りである。
227.4(3.45×10
223.6(1.91×10
8)赤外線吸収スペクトル;νmax(KBr)cm−1
KBr ディスクで測定した赤外線吸収スペクトルは以下の極大吸収を示す。
【0016】
1516.939,1536.626,1668.284,1747.731,2931.559,2962.582,3315.963
9) H−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMS(テトラメチルシラン)を使用して測定した H−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0017】
0.90(3H,t),0.95(6H,d),1.02(3H,d),1.07(3H,d),1.2−1.50(12H,m),1.98(1H,m),2.14(1H,m),2.25−2.50(4H,m),2.73(1H,dd),2.86(1H,dd),2.93(3H,s),3.21(2H,m),3.80−4.10(5H,m),4.20(1H,d),4.40(1H,d),4.52(1H,dd),4.79(1H,m),6.25(1H,d),6.45(1H,dd),6.70(2H,d),6.75(2H,d),7.02(2H,d),7.08(2H,d)
10)13C−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMSを使用して測定した13C−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0018】
14.4(1C,q),16.5 (1C,q),18.6 (1C,q),19.9 (1C,q),20.0 (1C,q),23.7 (1C,t),26.7 (1C,t),30.0 (1C,d),30.4 (1C,t),30.7 (1C,t),31.3 (1C,d),33.0 (1C,t),34.6 (1C,t),37.6 (1C,t),38.3 (1C,t),40.2 (1C,q),42.0 (1C,t),44.6 (1C,t),50.4 (1C,d),56.4 (1C,d),59.4 (1C,d),60.4 (1C,d),64.3 (1C,t),68.2 (1C,d),69.8 (1C,d),70.0 (1C,d),116.2(2C,d),116.6(2C,d),126.1(1C,d),129.9(1C,s),130.5(1C,s),131.2(4C,d),141.1(1C,d),155.5(1C,s),156.0(1C,s),169.0(1C,s),170.8(1C,s)171.5 (1C,s),171.7(1C,s),173.2(1C,s),173.6(1C,s)
11)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム;μBondasphere 5μC18−100A(カラムサイズ、Φ3.9×150mm,ウオーターズ社製)
溶媒; 37%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸
流速; 1.0ml/分
検出; UV220nm
保持時間; 9.68分
[B1371B]
1)構造式
【0019】
【化6】
Figure 0003584055
【0020】
2)性質;中性脂溶性の白色、吸湿性粉末。アルカリ性溶液では室温で不安定。
【0021】
3)溶解性;メタノールに易溶、水、クロロホルム、ヘキサンに難溶。
【0022】
4)呈色試験;ニンヒドリン反応、坂口反応、Fluorescamine 反応に陰性。
【0023】
5)分子式;C568314
6)分子量;LSI−MASS法により決定(M+H)
1078.6083 (測定値)
1078.6076 (計算値)
7)比施光度(測定値);〔α〕 25 −38.0°(C0.37,メタノール)
8)紫外線吸収スペクトル;λmax nm( ε)
メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは以下に示す通りである。
【0024】
278.2(2.93×10
223.5(2.16×10
9)赤外線吸収スペクトル;νmax cm−1
臭化カリウム(KBr) ディスクで測定した赤外線吸収スペクトルは、以下の極大吸収を示す通りである。
【0025】
1516.694,1534.701,1642.775,1746.642,2929.240,2962.498,3310−3330,3360−3400
10) H−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMSを使用して測定した H−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0026】
0.89(3H,t),0.95(6H,d),0.98(6H,d),0.99(3H,d),1.04(3H,d),1.20−1.42(8H,m),1.95(1H,m),2.03(2H,m),2.10−2.25(2H,m),2.32−2.55(4H,m),2.71(1H,dd),2.82(1H,dd),2.92(3H,s),2.97(2H,d),3.16(1H,dd),3.22(1H,dd),3.56(1H,dd),3.66(1H,dd),3.90(1H,m),3.95(1H,dd),4.01(1H,dd),4.05−4.18(3H,m),4.21(1H,d),4.23(1H,m),4.42(1H,d),4.48(1H,dd),4.75(1H,m),5.42(1H,m),5.54(1H,m),6.25(1H,d),6.45(1H,dd),6.66(2H,d),6.70(2H,d),7.00(2H,d),7.04(2H,d)
11)13C−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMSを使用して測定した13C−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0027】
14.4(1C,q),14.8(1C,q),16.6(1C,q),18.4(1C,q),18.6(1C,q),19.9(1C,q),20.0(1C,q),23.7(1C,t),28.4(1C,t),30.1(1C,t),30.1(1C,d),30.5(1C,t),31.2(1C,d),31.3(1C,d),32.9(1C,t),34.6(1C,t),35.6(1C,t),37.8(1C,t),40.2(1C,q),41.7(1C,t),41.8(1C,t),50.4(1C,d),56.0(1C,d),56.3(1C,d),59.3(1C,d),60.5(1C,d),61.3(1C,d),62.4(1C,t),64.2(1C,t),68.0(1C,d),68.5(1C,d),70.0(1C,d),116.2(2C,d),116.3(2C,d),123.1(1C,d),126.1(1C,d),129.8(1C,s),130.5(1C,s),131.3(4C,d),134.7(1C,d),141.1(1C,d),156.9(1C,s),157.6(1C,s),170.9(1C,s),173.1(1C,s)173.2(1C,s),173.3(1C,s),174.1(2C,s),174.5(1C,s),174.6(1C,s)
12)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム;μBondasphere 5μC18−100A(カラムサイズ、Φ3
.9×150mm,ウオーターズ社製)
溶媒; 37%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸
流速; 1.0ml/分
検出; UV220nm
保持時間; 14.28分
本発明のペプチド系化合物B1371AまたはB1371Bを生産する上記SANK70992株は宮城県の牡鹿半島の海岸で採取したアオノリから分離した海洋細菌である。B1371AまたはB1371 Bの生産菌であるSANK70992株の菌学的性状は次の通りである。
【0028】
1.形態学的性状
マリンアガー(ディフコ社製)上で23℃、24時間培養後の観察では、細胞は直径0.3〜0.4μm、長さ1.5〜2.0μm、螺旋形である。単極毛を有し、運動する。大型球状細胞(coccoid body) を形成しない。胞子を形成せず、グラム染色は陰性である。
【0029】
2.マリンアガー上での生育状態
23℃で、48時間培養したコロニーはいくぶんピンク白をおびた灰白色、不透明で円形、全縁である。水溶性の色素を生成しない。
【0030】
3.生理学的性状
1)海水の要求性(プロテオースペプトンNo.3(ディフコ社製)0.1%、酵母エキス(ディフコ社製)0.1%、ファイトンペプトン(BBL社製)0.1%の組成の培地を用いた場合):生育に海水を要求する。
【0031】
2)O−F(オキシダティブ−ファーメンタティブ)テスト〔ヒュー・レイフソン(Hugh Leifson) 法、酵母エキス(ディフコ社製)0.05%添加、75%人工海水で調整]:グルコースを酸化的に分解する。
【0032】
3)カタラーゼ:+
4)酸素に対する挙動:好気的
5)硝酸塩の還元:−
6)デンプンの加水分解:−
7)寒天の分解:−
8)ゼラチンの液化:−
9)生育温度:8℃では微弱に生育し、12℃〜40℃では良好な生育を示す。50℃では生育しない。
【0033】
10)栄養要求性(ジャーナル オブ バクテリオロジー(Jounal of Bacteriology) ,107巻,268−294頁(1971年)記載の基礎培地を用いた場合):酵母エキスを要求する。
【0034】
11)炭素化合物の利用性(ジャーナル オブ バクテリオロジー(Jounal of Bacteriology) ,107巻,268−294頁(1971年)記載の基礎培地に酵母エキスを0.02%加え、7日間静置培養を行った場合):L−アラビノース −,蔗糖 −,D−キシロース −,コハク酸ソーダ +,D−グルコース +,酢酸ソーダ +,麦芽糖 −,グリセロール +
4.化学分類学的性状
1)DNAのG+C(グアニン+シトシン)含量:49.8モル%(HPLC法)
2)キノン系:ユビキノンQ−10
以上の菌学的性状を有するSANK70992株はバージーズ マニュアル オブ システマティック バクテリオロジー(Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology) ,1巻(1984年)の分類にしたがえば、海洋環境から分離され、生育に海水を要求、細胞が螺旋状、DNAのG+Cの含量が49.8%であることからオーシャノスピリレム(Oceanospirillum)属にもっとも近いと考えられる。しかし、SANK70992の鞭毛は単極毛で細胞の一方の極のみ着生されるのに対し、オーシャノスピリレム属細菌の鞭毛は多極毛、稀に単極毛であるが細胞の両極に着生される。また、SANK70992株は糖から好気的に酸を生成するのに対し、オーシャノスピリレム属細菌は酸を生成しない。さらに、SANK70992株にはオーシャノスピリレム属細菌に観察される大型球状細胞はみられない。それ故、本発明者らは本菌をオーシャノスピリレム属に近い新属、新種の海洋細菌SANK70992株(寄託機関、工業技術院生命工学工業技術研究所:寄託番号、微工研条寄第4158(FERM BP−4158)号:寄託日、平成5年(1993年)1月5日)とした。
【0035】
以上、SANK70992株について説明したが、海洋細菌の諸性質は一定したものではなく、自然的、人工的に容易に変化することは周知の通りであり、本発明で使用しうる菌株は海洋細菌に属するB1371AまたはB1371Bを生産する全ての菌株を包含するものである。
【0036】
本発明の化合物B1371AまたはB1371Bの効率的な工業的製造法は該化合物の生産能を有するSANK70992株を好適な培地で培養し、その培養物から分離する方法である。
【0037】
本発明物質を製造するのに使用される培地は、液体培地による振盪培養または通気攪拌培養が最も適しているが、これに限定されない。培地はB1371AまたはB1371B生産菌が生育して培地中に該化合物を蓄積するものが望ましい。例えば、炭素源としてはグルコース、グリセリン、糖蜜、有機酸類などが使用できる。また窒素源としては、例えばバクトトリプトン、イーストエキストラクト、ペプトン、アミノ酸類、アンモニウム塩、硝酸塩その他の各種有機あるいは無機窒素化合物が用いられる。無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムや、各種燐酸塩等を添加してもよい。また、菌の成育及びB1371AまたはB1371Bの生産を促進するようなビタミン類、補酵素類等を添加してもよい。
【0038】
B1371AまたはB1371B生産菌の培養における培養温度、培養期間、攪拌速度、通気量、培養液のpHなどの条件は、B1371AまたはB1371Bの蓄積量が最大となるように適当に選択、調節される。例えば、通常の通気攪拌培養の場合、培養温度23℃〜30℃、1〜3日間の培養が好ましく、また培養液のpHはpH5.0〜8.5に調節するのが好ましい。
【0039】
培養の経過に伴って培養液中に蓄積されるB1371AまたはB1371Bの量の経時変化は、後述の阻害活性或いは逆相HPLCにより測定することができる。通常は、48時間から72時間の培養でその生産量は最大に達する。培養終了後、主としてその液体部分に蓄積するB1371AまたはB1371Bは、菌体その他の固形部分を濾過操作または遠心分離によって除去し、その濾液または上清液から分離するのが好ましいが、必要に応じて菌体を除去することなく培養液から該化合物を分離することも可能である。培養液からのB1371AまたはB1371Bの分離、精製には、その物理化学的特性に基づく種々の方法を用いることができる。例えば、濾液または上清中に存在するB1371AまたはB1371Bは、中性pH条件下で水と混和しない有機溶媒、例えば酢酸エチル、n−ブタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、塩化エチレン、塩化メチレンなどの単独またはそれらの組み合わせにより抽出精製することができる。あるいは吸着剤として、例えばダイヤイオンHP−20(三菱(株)製)等が使用される。B1371AまたはB1371Bを含む含む画分を、上記の吸着剤の層を通過させて不純物を吸着させて取り除くか、または、B1371AまたはB1371Bを吸着させた後、メタノール水、アセトン水などを用いて溶出させることにより該化合物を得ることができる。更にシリカゲル、フロリジルのような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフィー、セファデックスLH−20(ファルマシア社製)、トヨパールHW−40(東ソー(株)製)などを用いた分配カラムクロマトグラフィー、セファデックスG25(ファルマシア社製)などを用いたゲル濾過クロマトグラフィー、および順相、逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーなどでB1371AまたはB1371Bを精製することができる。
【0040】
本発明は、B1371AまたはB1371Bを有効成分とする、抗脳梗塞剤、抗心筋梗塞剤、抗血栓症剤、抗白内障剤、抗筋ジストロフィー剤、抗炎症剤、抗骨粗鬆症剤または癌転移防止剤に関するものである。
【0041】
本発明のB1371AまたはB1371Bを抗脳梗塞剤、抗心筋梗塞剤、抗血栓症剤、抗白内障剤、抗筋ジストロフィー剤、抗炎症剤、抗骨粗鬆症剤または癌転移防止剤として用いる場合、種々の形態で投与される。その投与形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤等による経口投与また注射剤(静脈内、筋肉内、皮下)、点眼剤、座薬等による非経口投与を挙げることができる。
【0042】
これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、縣濁剤、コーティング剤等既知の医薬製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。その使用量は症状、年齢、体重、投与方法および剤形等によって異なるが通常は成人に対して1日50mg乃至1000mgを投与することができる。
【0043】
【実施例】
次に実施例、及び製剤例をあげて本発明を更に具体的に説明する。
【0044】
(実施例1)B1371AまたはB1371Bの精製
(A)培養
SANK70992株を滅菌した後述の組成の培地1リットルを含む5リットルの三角フラスコ(種フラスコ)に接種した。次いでこれを26℃で3日間、200rpmのロータリー振盪機で前培養した。更に同培地100 リットルを含む200 リットルタンクに、この種培養液を1 リットル入れ、26℃で47時間、通気量1.0vvmで攪拌速度を110rpmにして攪拌培養した。
【0045】
【表1】
培地組成
バクトトリプトン(ディフコ社製) 16g
イーストエキストラクト(ディフコ社製) 10g
……………………………………………………………………………………………
人工海水 Jamarin S (ジャーマリン・ラボラトリー製) 1000ml
pH6.8
(B)単離
Ishiguro, H.らの方法(Biochemistry, vol. 26,2863−2870(1987))に準じ、ウシ腎臓より調製したII型カルパインに対する阻害活性を測定することにより、B1371AまたはB1371Bを単離精製した。
【0046】
II型カルパインの活性はYoshimura,N らの方法(J. Biol. Chem.,vol.258,8883−8889(1983))に準じた下記の方法により測定した。
【0047】
0.25%カゼイン、5mMシステイン、5mM CaCl 、100mM Imidazol−HCl(pH7.5)を含む溶液に酵素標品を添加し、反応を開始した。最終液量は500μlとした。30℃、30分間反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。5mM CaCl の代わりにEDTAを5mMとして反応させたものをブランクとして差し引き、II型カルパイン活性とした。この方法で測定し、A280 を1増加させるII型カルパイン活性を1酵素単位と定義した。
【0048】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、0.1酵素単位を含む上記反応液に、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加して同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。
【0049】
50%阻害に必要なB1371AまたはB1371Bの濃度を算出し、IC50(μg/ml)値とした。
【0050】
200 リットルタンク2基分の培養液200 リットルを連続遠心分離し、得られた上清190 リットルを塩酸でpH7.0に調整した後、200 リットルの酢酸エチルエステルを添加し、抽出操作を行った。酢酸エチルエステル層を無水硫酸ナトリウムによる脱水後、濃縮し、107gの黒色シロップ状物質を得た。この黒色シロップ状物質をジクロロメタンに溶解し、ジクロロメタンで平衡化したシリカゲルを充填した400mlのカラムに供与し、ジクロロメタンで洗浄後、ジクロロメタン/メタノール(75/25:v/v )の混合液で溶出した。カルパイン阻害活性画分を集め濃縮し、43gの黒色シロップ状物質を得た。この黒色シロップ状物質をメタノールに溶解した後、30%メタノール溶液になるように調製し、同じ組成の溶媒で平衡化したCosmosil 140C18−OPN(ナカライテスク(株)製)カラムに供与し、同じ溶媒で洗浄後、60%メタノールで溶出した。カルパイン阻害活性画分を集め濃縮し、23.6gの褐色シロップ状物質を得た。この褐色シロップ状の物質をアセトニトリルに溶解した。この画分を30%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸溶液になるように調製し、同じ組成の溶媒で平衡化したCosmosil 140C18−OPN(ナカライテスク(株)製)カラムにこの画分を供与し、同じ溶媒で洗浄後、50%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸で溶出した。阻害活性画分を集め濃縮し、褐色シロップ状物質17.6gを得た。このものを分取用逆相HPLCでさらに精製した。すなわち、一回の操作において約2gの上述の褐色シロップ状物質をメタノールに溶解した後、分取用逆相HPLC(TSKgel ODS−120T,直径21.5mm×長さ300mm,東ソー(株)製)に供与し、室温、流速9.9ml/分,30%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸で洗浄後、37%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸で溶出し、保持時間が54分(B1371Aが溶出)、及び96分(B1371Bが溶出)前後の画分をそれぞれ集めた。残りの褐色シロップ状物質についても同様な操作を行い、採取した溶出液をそれぞれプールした。それぞれの溶出液を減圧下において濃縮、凍結乾燥し、B1371Aは9.1mg、B1371Bは27.3mgの白色粉末を得た。
【0051】
(製剤例1)経口用カプセル剤
【0052】
【表2】
Figure 0003584055
上記処方の粉末を混合し、30メッシュのふるいを通したのち、この粉末350mgをゼラチンカプセルにいれ、カプセル剤とした。
【0053】
【発明の効果】
次に試験例を挙げて本発明の効果を説明する。
【0054】
(試験例1)B1371AまたはB1371BのII型カルパインに対する阻害活性
実施例1で得られたB1371AまたはB1371Bについて、II型カルパインに対する阻害活性を実施例1に記載した方法で測定した。
【0055】
0.25%カゼイン、5mMシステイン、5mM CaCl 、100mM
イミダゾール塩酸(Imidazol−HCl:pH7.5)を含む溶液に0.1酵素単位II型カルパインを添加し、反応を開始した。最終液量は500μlとした。30℃、30分反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。5mM CaCl の代わりにEDTAを5mMとして反応させたものをブランクとして差し引き、II型カルパイン活性とした。
【0056】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加し、最終液量を500μlとして同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。ロイペプチン、及びE−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0057】
【表3】
II型カルパイン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.038
B1371B 0.080
ロイペプチン 0.119
E−64 0.300
B1371AまたはB1371BはII型カルパインに対して、ロイペプチン及びE−64より強い阻害活性を示した。
【0058】
(試験例2)B1371AまたはB1371BのI型カルパインに対する阻害活性
I型カルパインはウシ腎臓より、Inomata, M. らの方法(J. Biochem., vol. 93,291−294(1983))に準じて調製した。
【0059】
I型カルパインの活性はYoshimura,N らの方法(J. Biol.Chem., vol. 258,8883−8889(1983))に準じた下記の方法により測定した。
【0060】
0.25%カゼイン、5mMシステイン、5mM CaCl 、100mM
イミダゾール塩酸(Imidazol−HCl:pH7.5)を含む溶液に0.1酵素単位I型カルパインを添加し、反応を開始した。最終液量は500μlとした。30℃、30分反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。5mM CaCl の代わりにEDTAを5mMとして反応させたものをブランクとして差し引き、I型カルパイン活性とした。
【0061】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加し、最終液量を500μlとして同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。E−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0062】
【表4】
I型カルパイン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.040
B1371B 0.091
E−64 0.295
B1371AまたはB1371BはI型カルパインに対して、E−64より強い阻害活性を示した。
【0063】
(試験例3)B1371AまたはB1371Bのカテプシンに対する阻害活性
カテプシンBの活性はBarrett,A.J.らの方法(Methods in Enzymology,vol.80,535−561(1981))に準じて測定した。
【0064】
1mM EDTA、75mMリン酸緩衝液(pH6.0)、0.045%Brij35、2mM DTT,1μg/mlカテプシンBを含む溶液に、10μM Carbobenzoxy−L−Arginyl−L−Argine−4−Methyl−Coumaryl−7−Amide(Cbz−Arg−Arg−MCA)を添加し、最終液量を1000μlとして反応を開始した。30℃、30分間反応させた後、50%トリクロロ酢酸100μlを加えて反応を停止させた。遊離したアミノメチルクマリンを蛍光光度計にて測定した(Excitation: 370nm、Emmission:460nm)。
【0065】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、上記反応液よりCbz−Arg−Arg−MCA を除いたものに、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μl を添加し30℃、5分間インキュベートした後、Cbz−Arg−Arg−MCA を添加し、同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。ロイペプチン、E−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0066】
【表5】
カテプシンB阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.0034
B1371B 0.0121
ロイペプチン 0.0070
E−64 0.0189
B1371AまたはB1371BはカテプシンBに対して、E−64より強い阻害活性を示した。
【0067】
(試験例4)B1371AまたはB1371Bのパパインに対する阻害活性
パパインの活性はOgura,K.らの方法(Agric. Biol. Chem,vol.49,799−805(1985))に準じて測定した。
【0068】
0.25%カゼイン、50mM Tris−HCl(pH8.0),2mM EDTA,5mMシステインを含む溶液に、0.1酵素単位パパインを添加し、最終液量は500μlとして反応を開始した。37℃、10分間反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。なお、この方法で測定し、A280 を1増加させるパパイン活性を1酵素単位と定義した。
【0069】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、該化合物を含まないDMSO溶液のみを加えたときの比較によって求めた。対照としてロイペプチン、E−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0070】
【表6】
パパイン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.27
B1371B 0.40
ロイペプチン 0.22
E−64 0.09
(試験例5)B1371AまたはB1371Bのトリプシンに対する阻害活性
トリプシンの活性はOgura,K.らの方法(Agric. Biol. Chem,vol.49,799−805(1985))に準じて測定した。
【0071】
0.25%カゼイン、50mM Tris−HCl(pH8.0)を含む溶液に、0.1酵素単位トリプシンを添加し、最終液量は500μlとして反応を開始した。37℃、10分間反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。なお、この方法で測定し、A280 を1増加させるトリプシン活性を1酵素単位と定義した。
【0072】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加し、最終液量を500μlとして同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。ロイペプチン、及びE−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0073】
【表7】
トリプシン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A >250
B1371B >350
ロイペプチン 0.86
E−64 >360
B1371AまたはB1371Bはロイペプチンと異なり、トリプシンに対して阻害活性を示さなかった。[0001]
[Industrial applications]
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a novel peptide compound B1371A or B1371B exhibiting cysteine protease enzyme inhibitory activity, a method for producing the same, a producing bacterium and a use thereof.
[0002]
[Prior art]
Calpain, a type of cysteine protease, is normally present in cells, and under neutral conditions,2+Is an enzyme activated by2+There are two molecular species with different requirements: type I (μ calpain) and type II (m calpain). Normally, both type I and type II exist as inactive precursors composed of subunits having a molecular weight of about 80K and a common 30K,2+As the concentration increases, the precursor becomes Ca2+And convert to the active form. However, for some reason, such as ischemia, Ca2+Excessive influx into cells activates calpain randomly. As a result, the processing of proteins in the cytoplasm is unnecessarily enhanced, and enzymes and proteins essential for maintaining cell functions and structures are irreversibly cleaved and degraded. Such diseases based on the unregulated activation of calpain include muscular dystrophy, cerebral infarction, myocardial infarction, cataract, thrombus, inflammation and the like (Kawashima, S. et al., Protein Nucleic Acid Enzyme, 37, 2144-2160, ( 1992)).
[0003]
On the other hand, cathepsin B, a kind of cysteine protease, is contained abundantly in lysosomes of phagocytes such as neutrophils and macrophages, and plays a role of decomposing and digesting foreign substances inside and outside cells. However, if the activity of cathepsin B is increased more than necessary, not only foreign substances but also self tissues are decomposed and digested. Diseases based on such increased cathepsin B activity include inflammation, muscular dystrophy, osteoporosis, cancer metastasis and the like (Katsunuma, N. et al., Experimental Medicine, 5, 926-930, (1987)). Therefore, it is possible to prevent or treat the progress of the disease state using a substance that inhibits the enzyme activity of cysteine protease such as calpain and cathepsin B for these diseases.
[0004]
Representative examples of conventionally known low molecular weight inhibitors for cysteine protease include leupeptin (Aoyagi, T. et al., J. Antibiot., Vol. 22, 558-568, (1969)), E-64. (Hanada, K. et al., Agric. Biol. Chem., Vol. 42 (3), 523-528 (1978)), and carpeptin (Tsujinaka, T. et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., Vol. 1208 (1988)), streptin (Ogura, K. et al., Agric. Biol. Chem., Vol. 49, 799-805, (1985)), stuccopine (Saito, M. et al., Agric. Biol. Chem, v. ol. 51 (3), 861-868, (1987)), etc., all of which have an aldehyde group below C.
[0005]
As analogs of E-64, E-64d (Tamai, M. et al., J. Pharmacobio-Dyn., Vol. 9, 672-677, (1986)), NCO-700 (Takano, H. et al., Biochem). Med .. Metab. Biol., Vol.45 (1), 41-47, (1991)), all of which have epoxysuccinic acid as an active center. These compounds do not inhibit serine proteases, but do not always have a strong inhibitory activity on cysteine proteases.
[0006]
From such a viewpoint, a bioactive substance having a novel structure and not showing a strong cysteine protease-specific inhibitory activity, instead of a leupine derivative or an E-64 analog, is desired for cysteine protease.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Means for Solving the Problems The present inventors have conducted intensive searches to find a physiologically active substance having a novel structure and exhibiting an enzyme inhibitory activity of calpain, a kind of cysteine protease, from microbial metabolites. As a result, it has been found that novel physiologically active substances B1371A and B1371B exhibiting enzyme inhibitory activity against cysteine protease are produced from a culture solution of a marine bacterium SANK70992 strain isolated from Aonori collected on the coast of Oshika Peninsula, Miyagi Prefecture, Japan. The present invention has been completed.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention
(1) Novel compound B1371A,
(2) Novel compound B1371B,
(3) a method for producing B1371A or B1371B, which comprises culturing the marine bacterium SANK70992 and collecting a novel compound B1371A or B1371B from the culture;
(4) A marine bacterium, SANK70992.
[0009]
B1371A or B1371B of the present invention has the following structural formula and properties.
[0010]
[B1371A]
(1) Structural formula
[0011]
Embedded image
Figure 0003584055
[0012]
(2) Physical properties
1) Properties: neutral fat-soluble white, hygroscopic powder. Unstable at room temperature with alkaline solution.
[0013]
2) Solubility; easily soluble in methanol, poorly soluble in water, chloroform and hexane.
[0014]
3) Color test; negative for Sakaguchi reaction, ninhydrin reaction, and Fluorescamine reaction.
[0015]
4) Molecular formula; C46H67N5O11
5) Molecular weight; determined by LSI-MASS method (M + H)+
866.4918 (measured)
866.4915 (calculated value)
6) Specific light intensity (measured value); [α]D 25  -26.4 ° (C 0.27, methanol)
7) UV absorption spectrum; λmax nm (ε)
The ultraviolet absorption spectrum measured in methanol is as shown below.
227.4 (3.45 × 103)
223.6 (1.91 × 104)
8) Infrared absorption spectrum; νmax (KBr) cm-1
An infrared absorption spectrum measured on a KBr disk shows the following maximum absorptions.
[0016]
1516.939, 1536.626, 1668.284, 1747.731, 2931.559, 2962.582, 3315.963
9)1  H-nuclear magnetic resonance spectrum; (δ: PPM)
Measured in heavy methanol using TMS (tetramethylsilane) as internal standard1  The H-nuclear magnetic resonance spectrum (400 MHz) is as shown below.
[0017]
0.90 (3H, t), 0.95 (6H, d), 1.02 (3H, d), 1.07 (3H, d), 1.2-1.50 (12H, m), 1 .98 (1H, m), 2.14 (1H, m), 2.25-2.50 (4H, m), 2.73 (1H, dd), 2.86 (1H, dd), 2. 93 (3H, s), 3.21 (2H, m), 3.80-4.10 (5H, m), 4.20 (1H, d), 4.40 (1H, d), 4.52 (1H, dd), 4.79 (1H, m), 6.25 (1H, d), 6.45 (1H, dd), 6.70 (2H, d), 6.75 (2H, d) , 7.02 (2H, d), 7.08 (2H, d)
10)ThirteenC-nuclear magnetic resonance spectrum; (δ: PPM)
Measured in heavy methanol using TMS as internal standardThirteenThe C-nuclear magnetic resonance spectrum (400 MHz) is as shown below.
[0018]
14.4 (1C, q), 16.5 (1C, q), 18.6 (1C, q), 19.9 (1C, q), 20.0 (1C, q), 23.7 (1C , T), 26.7 (1C, t), 30.0 (1C, d), 30.4 (1C, t), 30.7 (1C, t), 31.3 (1C, d), 33 0.0 (1C, t), 34.6 (1C, t), 37.6 (1C, t), 38.3 (1C, t), 40.2 (1C, q), 42.0 (1C, t) t), 44.6 (1C, t), 50.4 (1C, d), 56.4 (1C, d), 59.4 (1C, d), 60.4 (1C, d), 64. 3 (1C, t), 68.2 (1C, d), 69.8 (1C, d), 70.0 (1C, d), 116.2 (2C, d), 116.6 (2C, d) ), 126.1 ( C, d), 129.9 (1C, s), 130.5 (1C, s), 131.2 (4C, d), 141.1 (1C, d), 155.5 (1C, s), 156.0 (1C, s), 169.0 (1C, s), 170.8 (1C, s) 171.5 (1C, s), 171.7 (1C, s), 173.2 (1C, s) s), 173.6 (1C, s)
11) High performance liquid chromatography
Separation column; μBondasphere 5 μC18-100A (column size, Φ3.9 × 150mm, manufactured by Waters)
Solvent: 37% acetonitrile / 0.1% trifluoroacetic acid
Flow rate: 1.0 ml / min
Detection; UV 220nm
Retention time: 9.68 minutes
[B1371B]
1) Structural formula
[0019]
Embedded image
Figure 0003584055
[0020]
2) Properties: neutral fat-soluble white, hygroscopic powder. Unstable at room temperature with alkaline solution.
[0021]
3) Solubility; easily soluble in methanol, poorly soluble in water, chloroform and hexane.
[0022]
4) Color test; negative for ninhydrin reaction, Sakaguchi reaction, and Fluorescamine reaction.
[0023]
5) molecular formula; C56H83N7O14
6) Molecular weight; determined by LSI-MASS method (M + H)+
1078.6083 (measured value)
1078.6076 (calculated value)
7) Specific light intensity (measured value); [α]D 25  -38.0 ° (C0.37, methanol)
8) UV absorption spectrum; λmax nm (ε)
The ultraviolet absorption spectrum measured in methanol is as shown below.
[0024]
278.2 (2.93 × 103)
223.5 (2.16 × 104)
9) infrared absorption spectrum; νmax cm-1
The infrared absorption spectrum measured on a potassium bromide (KBr) disk shows the following maximum absorption.
[0025]
1516.694, 1534.701, 1642.775, 1746.642, 2929.240, 296.498, 3310-3330, 3360-3400
10)1  H-nuclear magnetic resonance spectrum; (δ: PPM)
Measured in heavy methanol using TMS as internal standard1  The H-nuclear magnetic resonance spectrum (400 MHz) is as shown below.
[0026]
0.89 (3H, t), 0.95 (6H, d), 0.98 (6H, d), 0.99 (3H, d), 1.04 (3H, d), 1.20-1 .42 (8H, m), 1.95 (1H, m), 2.03 (2H, m), 2.10-2.25 (2H, m), 2.32-2.55 (4H, m ), 2.71 (1H, dd), 2.82 (1H, dd), 2.92 (3H, s), 2.97 (2H, d), 3.16 (1H, dd), 3.22. (1H, dd), 3.56 (1H, dd), 3.66 (1H, dd), 3.90 (1H, m), 3.95 (1H, dd), 4.01 (1H, dd) , 4.05-4.18 (3H, m), 4.21 (1H, d), 4.23 (1H, m), 4.42 (1H, d), 4.48 (1H, dd), 4.75 (1H, m), 5.42 (1H m), 5.54 (1H, m), 6.25 (1H, d), 6.45 (1H, dd), 6.66 (2H, d), 6.70 (2H, d), 7. 00 (2H, d), 7.04 (2H, d)
11)ThirteenC-nuclear magnetic resonance spectrum; (δ: PPM)
Measured in heavy methanol using TMS as internal standardThirteenThe C-nuclear magnetic resonance spectrum (400 MHz) is as shown below.
[0027]
14.4 (1C, q), 14.8 (1C, q), 16.6 (1C, q), 18.4 (1C, q), 18.6 (1C, q), 19.9 (1C , Q), 20.0 (1C, q), 23.7 (1C, t), 28.4 (1C, t), 30.1 (1C, t), 30.1 (1C, d), 30 .5 (1C, t), 31.2 (1C, d), 31.3 (1C, d), 32.9 (1C, t), 34.6 (1C, t), 35.6 (1C, t). t), 37.8 (1C, t), 40.2 (1C, q), 41.7 (1C, t), 41.8 (1C, t), 50.4 (1C, d), 56. 0 (1C, d), 56.3 (1C, d), 59.3 (1C, d), 60.5 (1C, d), 61.3 (1C, d), 62.4 (1C, t) ), 64.2 (1C, t), 68.0 (1C, d), 68. (1C, d), 70.0 (1C, d), 116.2 (2C, d), 116.3 (2C, d), 123.1 (1C, d), 126.1 (1C, d) , 129.8 (1C, s), 130.5 (1C, s), 131.3 (4C, d), 134.7 (1C, d), 141.1 (1C, d), 156.9 ( 1C, s), 157.6 (1C, s), 170.9 (1C, s), 173.1 (1C, s), 173.2 (1C, s), 173.3 (1C, s), 174 .1 (2C, s), 174.5 (1C, s), 174.6 (1C, s)
12) High performance liquid chromatography
Separation column; μBondasphere 5 μC18-100A (column size, Φ3
. 9 × 150mm, Waters)
Solvent: 37% acetonitrile / 0.1% trifluoroacetic acid
Flow rate: 1.0 ml / min
Detection; UV 220nm
Retention time: 14.28 minutes
The above-mentioned SANK70992 strain producing the peptide-based compound B1371A or B1371B of the present invention is a marine bacterium isolated from Aonori collected on the coast of Oshika Peninsula in Miyagi Prefecture. The mycological properties of the SANK70992 strain, which is a B1371A or B1371B producing bacterium, are as follows.
[0028]
1. Morphological properties
When observed on a marine agar (manufactured by Difco) after culturing at 23 ° C. for 24 hours, the cells are 0.3 to 0.4 μm in diameter, 1.5 to 2.0 μm in length, and spiral. Has unipolar hair and exercises. Does not form large spheroid cells (coccoid bodies). No spores are formed and Gram staining is negative.
[0029]
2. Growth on marine agar
Colonies cultured at 23 ° C. for 48 hours are somewhat pinkish grayish white, opaque, round, full-edge. Does not form water-soluble dyes.
[0030]
3. Physiological properties
1) Requirement of seawater (proteose peptone No. 3 (manufactured by Difco) 0.1%, yeast extract (manufactured by Difco) 0.1%, phyton peptone (manufactured by BBL) 0.1% When using a medium): Requires seawater for growth.
[0031]
2) OF (oxidative-fermentative) test [Hugh Leifson method, yeast extract (manufactured by Difco) 0.05% added, adjusted with 75% artificial seawater]: glucose is oxidized Decompose.
[0032]
3) Catalase: +
4) Behavior to oxygen: aerobic
5) Reduction of nitrate:-
6) Starch hydrolysis:-
7) Decomposition of agar:-
8) Liquefaction of gelatin:-
9) Growth temperature: It grows slightly at 8 ° C and shows good growth at 12 ° C to 40 ° C. Does not grow at 50 ° C.
[0033]
10) auxotrophy (when using a basal medium described in Journal of Bacteriology, Vol. 107, pp. 268-294 (1971)): Require yeast extract.
[0034]
11) Utilization of carbon compounds (0.02% of yeast extract in a basal medium described in Journal of Bacteriology, Vol. 107, pp. 268-294 (1971)), followed by stationary culture for 7 days ): L-arabinose-, sucrose-, D-xylose-, sodium succinate +, D-glucose +, sodium acetate +, maltose-, glycerol +
4. Chemical taxonomic properties
1) G + C (guanine + cytosine) content of DNA: 49.8 mol% (HPLC method)
2) Quinones: Ubiquinone Q-10
The SANK70992 strain having the above mycological properties is separated from the marine environment according to the classification of Bergey's Manual of Systematic Bacteriology (Bergey's Manual of Systematic Bacteriology), Volume 1 (1984), and seawater is used for growth. The requirement is that the cells are helical and the G + C content of the DNA is 49.8%, so it is considered to be closest to the genus Oceanospirilum. However, the flagellum of SANK70992 is monopolar, and only one pole of the cell is formed. On the other hand, the flagella of the genus Oceanospirilem are multipolar, and rarely monopolar, but are attached to both poles of the cell. Be born. In addition, the SANK70992 strain aerobically produces an acid from sugar, whereas the genus Oceanospirilem does not produce an acid. Further, the SANK70992 strain does not show the large spherical cells observed in bacteria belonging to the genus Oceanospirilem. Therefore, the present inventors proposed that this bacterium be a new genus close to the genus Oceanospirilem, a new species of marine bacterium, SANK70992 (deposited by the National Institute of Bioscience and Human Technology: Deposit No. 4158 (FERM BP-4158): the date of deposit, January 5, 1993.
[0035]
Although the SANK70992 strain has been described above, it is well known that various properties of marine bacteria are not constant, and are easily changed naturally and artificially. It is well known that marine bacteria can be used in the present invention. It encompasses all strains producing B1371A or B1371B belonging thereto.
[0036]
An efficient industrial production method of the compound B1371A or B1371B of the present invention is a method of culturing SANK70992 strain capable of producing the compound in a suitable medium and isolating it from the culture.
[0037]
The medium used for producing the substance of the present invention is most preferably, but not limited to, shaking culture or aeration-agitation culture using a liquid medium. The medium is preferably one in which B1371A or B1371B-producing bacteria grow and accumulate the compound in the medium. For example, glucose, glycerin, molasses, organic acids and the like can be used as the carbon source. As the nitrogen source, for example, bactotryptone, yeast extract, peptone, amino acids, ammonium salts, nitrates and other various organic or inorganic nitrogen compounds are used. As the inorganic salt, sodium chloride, calcium chloride, magnesium chloride, various phosphates and the like may be added. Further, vitamins, coenzymes and the like which promote the growth of bacteria and the production of B1371A or B1371B may be added.
[0038]
Conditions such as culturing temperature, culturing period, stirring speed, aeration rate, and pH of the culture solution in culturing B1371A or B1371B-producing bacteria are appropriately selected and adjusted so that the accumulated amount of B1371A or B1371B is maximized. For example, in the case of ordinary aeration and stirring culture, the culture is preferably performed at a culture temperature of 23 ° C. to 30 ° C. for 1 to 3 days, and the pH of the culture solution is preferably adjusted to pH 5.0 to 8.5.
[0039]
The time-dependent change in the amount of B1371A or B1371B accumulated in the culture solution over the course of the culture can be measured by the below-described inhibitory activity or reverse-phase HPLC. Usually, the production reaches its maximum in culture for 48 to 72 hours. After completion of the culturing, B1371A or B1371B mainly accumulated in the liquid portion is preferably obtained by removing bacterial cells and other solid portions by filtration or centrifugation, and separating from the filtrate or supernatant, if necessary. It is also possible to separate the compound from the culture solution without removing the cells. For separation and purification of B1371A or B1371B from the culture solution, various methods based on its physicochemical properties can be used. For example, B1371A or B1371B present in the filtrate or supernatant is an organic solvent that is immiscible with water under neutral pH conditions, such as ethyl acetate, n-butanol, dichloromethane, chloroform, ethylene chloride, methylene chloride, etc., or alone. Can be extracted and purified. Alternatively, for example, Diaion HP-20 (manufactured by Mitsubishi Corporation) or the like is used as the adsorbent. The fraction containing B1371A or B1371B is passed through the above-mentioned layer of the adsorbent to remove impurities by adsorption, or after adsorbing B1371A or B1371B, eluted with methanol water, acetone water or the like. Thus, the compound can be obtained. Further, adsorption column chromatography using a carrier such as silica gel or florisil, distribution column chromatography using Sephadex LH-20 (manufactured by Pharmacia), Toyopearl HW-40 (manufactured by Tosoh Corporation), and Sephadex G25 B1371A or B1371B can be purified by gel filtration chromatography using (Pharmacia) or high-performance liquid chromatography using a normal phase or reverse phase column.
[0040]
The present invention relates to an anti-cerebral infarction agent, an anti-myocardial infarction agent, an anti-thrombotic agent, an anti-cataract agent, an anti-muscular dystrophy agent, an anti-inflammatory agent, an anti-osteoporosis agent or a cancer metastasis inhibitor comprising B1371A or B1371B as an active ingredient. It is.
[0041]
When B1371A or B1371B of the present invention is used as an anti-cerebral infarction agent, an anti-myocardial infarction agent, an anti-thrombotic agent, an anti-cataract agent, an anti-muscular dystrophy agent, an anti-inflammatory agent, an anti-osteoporosis agent or a cancer metastasis inhibitor, in various forms. Is administered. Examples of the administration form include oral administration by tablets, capsules, granules, syrups and the like, and parenteral administration by injections (intravenous, intramuscular, subcutaneous), eye drops, suppositories and the like.
[0042]
These various preparations can be usually used in the field of known pharmaceutical preparations such as excipients, binders, disintegrants, lubricants, flavoring agents, solubilizing agents, suspending agents, coating agents, etc. in the main drug according to a conventional method. It can be formulated using known auxiliaries. The amount used depends on symptoms, age, body weight, administration method, dosage form, etc., but usually 50 mg to 1000 mg per day can be administered to an adult.
[0043]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Preparation Examples.
[0044]
(Example 1) Purification of B1371A or B1371B
(A) Culture
The SANK70992 strain was inoculated into a 5-liter Erlenmeyer flask (seed flask) containing 1 liter of a sterilized medium having the composition described below. This was then pre-cultured at 26 ° C. for 3 days on a rotary shaker at 200 rpm. Further, 1 liter of this seed culture solution was placed in a 200 liter tank containing 100 liters of the same medium, and cultured under stirring at 26 ° C. for 47 hours with aeration of 1.0 vvm and a stirring speed of 110 rpm.
[0045]
[Table 1]
Medium composition
Bacto Tripton (Difco) 16g
Yeast Extract (Difco) 10g
…………………………………………………………………………
Artificial seawater Jamarin S (manufactured by Jarmarin Laboratory) 1000ml
pH 6.8
(B) Isolation
Ishiguro, H .; B1371A or B1371B was isolated and purified by measuring the inhibitory activity on type II calpain prepared from bovine kidney according to the method of Biochemistry, vol. 26, 2863-2870 (1987).
[0046]
The activity of type II calpain was measured by the following method according to the method of Yoshimura, N. et al. (J. Biol. Chem., Vol. 258, 8883-8889 (1983)).
[0047]
0.25% casein, 5 mM cysteine, 5 mM CaCl2  , 100 mM Imidazol-HCl (pH 7.5) was added with an enzyme preparation to initiate a reaction. The final liquid volume was 500 μl. After reacting at 30 ° C. for 30 minutes, the reaction was stopped by adding 500 μl of 10% trichloroacetic acid, left at 4 ° C. for 30 minutes, and then centrifuged.280  Was measured. 5 mM CaCl2  What reacted with 5 mM of EDTA instead of was subtracted as a blank, and the result was defined as type II calpain activity. Measured by this method, A280  The type II calpain activity that increases by 1 was defined as 1 enzyme unit.
[0048]
The inhibitory activity of B1371A or B1371B was determined by adding 5 μl of a DM137 solution of B1371A or B1371B to the above reaction solution containing 0.1 enzyme unit, and was determined by comparison with a control (DMSO).
[0049]
The concentration of B1371A or B1371B required for 50% inhibition was calculated and IC50(Μg / ml).
[0050]
200 liters of the culture solution for two 200 liter tanks was continuously centrifuged, and 190 liters of the obtained supernatant was adjusted to pH 7.0 with hydrochloric acid, and then 200 liters of ethyl acetate was added to perform an extraction operation. . The ethyl acetate layer was dehydrated with anhydrous sodium sulfate and then concentrated to obtain 107 g of a black syrup. This black syrup was dissolved in dichloromethane, applied to a 400 ml column packed with silica gel equilibrated with dichloromethane, washed with dichloromethane, and eluted with a mixture of dichloromethane / methanol (75/25: v / v). . The calpain inhibitory activity fractions were collected and concentrated to obtain 43 g of a black syrup-like substance. After dissolving this black syrup-like substance in methanol, Cosmosil 140C prepared to be a 30% methanol solution and equilibrated with a solvent of the same composition.18It was applied to an -OPN (manufactured by Nacalai Tesque, Inc.) column, washed with the same solvent, and eluted with 60% methanol. The fractions with calpain inhibitory activity were collected and concentrated to give 23.6 g of a brown syrup. This brown syrup was dissolved in acetonitrile. This fraction was prepared to be a 30% acetonitrile-0.1% trifluoroacetic acid solution, and Cosmosil 140C equilibrated with a solvent having the same composition.18This fraction was applied to an -OPN (manufactured by Nacalai Tesque, Inc.) column, washed with the same solvent, and eluted with 50% acetonitrile-0.1% trifluoroacetic acid. Fractions with inhibitory activity were collected and concentrated to give 17.6 g of a brown syrup. This was further purified by preparative reverse phase HPLC. That is, after dissolving about 2 g of the above brown syrup-like substance in methanol in one operation, reverse phase HPLC for preparative separation (TSKgel ODS-120T, 21.5 mm in diameter × 300 mm in length, manufactured by Tosoh Corporation) After washing with 30% acetonitrile-0.1% trifluoroacetic acid at room temperature and at a flow rate of 9.9 ml / min, elution was performed with 37% acetonitrile-0.1% trifluoroacetic acid, and the retention time was 54 minutes (B1371A). Eluted) and the fractions before and after 96 minutes (B1371B eluted). The same operation was performed on the remaining brown syrup-like substances, and the collected eluates were pooled. Each eluate was concentrated and lyophilized under reduced pressure to obtain 9.1 mg of B1371A and 27.3 mg of B1371B as white powder.
[0051]
(Formulation Example 1) Oral capsule
[0052]
[Table 2]
Figure 0003584055
After mixing the powder having the above formulation and passing through a 30-mesh sieve, 350 mg of this powder was placed in a gelatin capsule to prepare a capsule.
[0053]
【The invention's effect】
Next, effects of the present invention will be described with reference to test examples.
[0054]
(Test Example 1) Inhibitory activity of B1371A or B1371B on type II calpain
For B1371A or B1371B obtained in Example 1, the inhibitory activity against type II calpain was measured by the method described in Example 1.
[0055]
0.25% casein, 5 mM cysteine, 5 mM CaCl2  , 100 mM
Imidazole-HCl:(pH 7.5) was added to the solution containing 0.1 enzyme unit type II calpain to initiate the reaction. The final liquid volume was 500 μl. After reacting at 30 ° C. for 30 minutes, the reaction was stopped by adding 500 μl of 10% trichloroacetic acid, and left at 4 ° C. for 30 minutes, followed by centrifugation.280  Was measured. 5 mM CaCl2  What reacted with 5 mM of EDTA instead of was subtracted as a blank, and the result was defined as type II calpain activity.
[0056]
The inhibitory activity of B1371A or B1371B was determined by adding 5 μl of a DM137 solution of B1371A or B1371B, making the final volume 500 μl, and measuring similarly, and comparing with the control (DMSO). The inhibitory activities of leupeptin and E-64 were simultaneously measured. Result (IC50Are shown below.
[0057]
[Table 3]
Type II calpain inhibitory activity (IC50; Μg / ml)
B1371A 0.038
B1371B 0.080
Leupeptin 0.119
E-64 0.300
B1371A or B1371B showed stronger inhibitory activity against type II calpain than leupeptin and E-64.
[0058]
(Test Example 2) Inhibitory activity of B1371A or B1371B on type I calpain
Type I calpain was obtained from bovine kidney by Inomata, M .; It was prepared according to the method of J. Biochem., Vol. 93, 291-294 (1983).
[0059]
The activity of type I calpain was measured by the following method according to the method of Yoshimura, N. et al. (J. Biol. Chem., Vol. 258, 8883-8889 (1983)).
[0060]
0.25% casein, 5 mM cysteine, 5 mM CaCl2  , 100 mM
Imidazole-HCl:(pH 7.5) was added to the solution containing 0.1 enzyme unit type I calpain to initiate the reaction. The final liquid volume was 500 μl. After reacting at 30 ° C. for 30 minutes, the reaction was stopped by adding 500 μl of 10% trichloroacetic acid, and left at 4 ° C. for 30 minutes, followed by centrifugation.280  Was measured. 5 mM CaCl2  What was reacted with 5 mM of EDTA instead of was subtracted as a blank to determine the type I calpain activity.
[0061]
The inhibitory activity of B1371A or B1371B was determined by adding 5 μl of a DM137 solution of B1371A or B1371B, making the final volume 500 μl, and measuring similarly, and comparing with the control (DMSO). E-64 inhibitory activity was also measured. Result (IC50Are shown below.
[0062]
[Table 4]
Type I calpain inhibitory activity (IC50; Μg / ml)
B1371A 0.040
B1371B 0.091
E-64 0.295
B1371A or B1371B showed stronger inhibitory activity against type I calpain than E-64.
[0063]
(Test Example 3) Inhibitory activity of B1371A or B1371B on cathepsin
Cathepsin B activity is described in Barrett, A .; J. The measurement was carried out according to the method of these methods (Methods in Enzymology, vol. 80, 535-561 (1981)).
[0064]
In a solution containing 1 mM EDTA, 75 mM phosphate buffer (pH 6.0), 0.045% Brij35, 2 mM DTT, 1 μg / ml cathepsin B, 10 μM Carbobenzoxy-L-Arginyl-L-Argine-4-Methyl-Coumaryl- 7-Amide (Cbz-Arg-Arg-MCA) was added, and the reaction was started with a final volume of 1000 μl. After reacting at 30 ° C. for 30 minutes, 100 μl of 50% trichloroacetic acid was added to stop the reaction. The released aminomethyl coumarin was measured with a fluorometer (Excitation: 370 nm, Emission: 460 nm).
[0065]
The inhibitory activity of B1371A or B1371B was determined by adding 5 μl of a DMSO solution of B1371A or B1371B to the above reaction solution from which Cbz-Arg-Arg-MCA had been removed and incubating at 30 ° C. for 5 minutes, followed by Cbz-Arg-Arg- MCA was added, measured similarly, and determined by comparison with a control (DMSO). The inhibitory activities of leupeptin and E-64 were measured at the same time. Result (IC50Are shown below.
[0066]
[Table 5]
Cathepsin B inhibitory activity (IC50; Μg / ml)
B1371A 0.0034
B1371B 0.0121
Leupeptin 0.0070
E-64 0.0189
B1371A or B1371B showed stronger inhibitory activity against cathepsin B than E-64.
[0067]
(Test Example 4) Inhibitory activity of B1371A or B1371B on papain
Papain activity is described in Ogura, K. et al. The measurement was performed according to the method of Agric. Biol. Chem, vol. 49, 799-805 (1985).
[0068]
0.1 enzyme unit papain was added to a solution containing 0.25% casein, 50 mM Tris-HCl (pH 8.0), 2 mM EDTA, and 5 mM cysteine, and the reaction was started at a final volume of 500 μl. After reacting at 37 ° C. for 10 minutes, the reaction was stopped by adding 500 μl of 10% trichloroacetic acid, left at 4 ° C. for 30 minutes, and then centrifuged.280  Was measured. In addition, it measures by this method and A280  The papain activity that increases by one was defined as one enzyme unit.
[0069]
The inhibitory activity of B1371A or B1371B was determined by comparison when only a DMSO solution not containing the compound was added. As a control, the inhibitory activities of leupeptin and E-64 were simultaneously measured. Result (IC50Are shown below.
[0070]
[Table 6]
Papain inhibitory activity (IC50; Μg / ml)
B1371A 0.27
B1371B 0.40
Leupeptin 0.22
E-64 0.09
(Test Example 5) B1371A or B1371B inhibitory activity against trypsin
The activity of trypsin is described in Ogura, K .; The measurement was carried out according to the method of Agric. Biol. Chem, vol. 49, 799-805 (1985).
[0071]
0.1 enzyme unit trypsin was added to a solution containing 0.25% casein and 50 mM Tris-HCl (pH 8.0), and the reaction was started with a final volume of 500 μl. After reacting at 37 ° C. for 10 minutes, the reaction was stopped by adding 500 μl of 10% trichloroacetic acid, left at 4 ° C. for 30 minutes, and then centrifuged.280  Was measured. In addition, it measures by this method and A280  Was defined as one enzyme unit.
[0072]
The inhibitory activity of B1371A or B1371B was determined by adding 5 μl of a DM137 solution of B1371A or B1371B, making the final volume 500 μl, and measuring similarly, and comparing with the control (DMSO). The inhibitory activities of leupeptin and E-64 were simultaneously measured. Result (IC50Are shown below.
[0073]
[Table 7]
Trypsin inhibitory activity (IC50; Μg / ml)
B1371A> 250
B1371B> 350
Leupeptin 0.86
E-64> 360
B1371A or B1371B showed no inhibitory activity against trypsin, unlike leupeptin.

Claims (4)

式(I)で表される新規化合物B1371A。
Figure 0003584055
A novel compound B1371A represented by the formula (I).
Figure 0003584055
式(II)で表される新規化合物B1371B。:
Figure 0003584055
A novel compound B1371B represented by the formula (II). :
Figure 0003584055
海洋細菌SANK70992(FERM BP−4158)を培養し、その培養物より次式(I)または(II)
Figure 0003584055
Figure 0003584055
で表される化合物B1371AまたはB1371Bを採取することを特徴とするB1371AまたはB1371Bの製造方法。
The marine bacterium SANK70992 (FERM BP-4158) was cultured, and the following formula (I) or (II) was obtained from the culture.
Figure 0003584055
Figure 0003584055
A method for producing B1371A or B1371B, which comprises collecting compound B1371A or B1371B represented by the formula:
請求項1の式(I)で表される新規化合物B1371Aまたは請求項2の 式(II)で表される新規化合物B1371Bを産生する、海洋細菌SANK70992(FERM BP−4158)株。 A marine bacterium, SANK70992 (FERM BP-4158) , which produces the novel compound B1371A represented by the formula (I) of claim 1 or the novel compound B1371B represented by the formula (II) of claim 2 .
JP01811594A 1993-02-18 1994-02-15 Novel compound B1371A or B1371B and process for producing them Expired - Fee Related JP3584055B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01811594A JP3584055B2 (en) 1993-02-18 1994-02-15 Novel compound B1371A or B1371B and process for producing them

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-28815 1993-02-18
JP2881593 1993-02-18
JP01811594A JP3584055B2 (en) 1993-02-18 1994-02-15 Novel compound B1371A or B1371B and process for producing them

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06298796A JPH06298796A (en) 1994-10-25
JP3584055B2 true JP3584055B2 (en) 2004-11-04

Family

ID=26354734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01811594A Expired - Fee Related JP3584055B2 (en) 1993-02-18 1994-02-15 Novel compound B1371A or B1371B and process for producing them

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3584055B2 (en)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06298796A (en) 1994-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
OA10066A (en) Lipopeptides of actinoplanes with pharmacological activity for their production and use
JP3584055B2 (en) Novel compound B1371A or B1371B and process for producing them
JP3111240B2 (en) FA-70D substance, its production method and its use
EP0668358B1 (en) Antibiotic WAP-8294A, method for preparing the same and antibacterial composition
EP1136488A1 (en) Sf2809-i, ii, iii, iv, v and vi substances exhibiting chymase-inhibiting activities
JPH0881431A (en) New compound b1371e or b1371f and its production
JP3326793B2 (en) FR901451 substance, its production method and its use
JP2001131133A (en) New myeloperoxidase inhibitor and method for producing the same
US5391486A (en) Physiologically active substance BE-16627
JP3643925B2 (en) FA-70C1 substance
WO1994019481A1 (en) Novel compound b1371a or b1371b and process for producing the same
JPH08151394A (en) Dipeptide compound
AU2002339519B2 (en) Coniosulphides and their derivatives, method for their production and use as medicaments
JPH05294952A (en) Antibiotic substance wap-4068, its derivative and production thereof
JPH10101630A (en) New compounds b-5354a, b-5354b and b-5354c
JP3686693B2 (en) Novel physiologically active substances veractin A and B and method for producing the same
JP3092877B2 (en) Novel peptides SNA-115 and SNA-115T, method for producing the same, and novel peptide-producing strains
JP3448334B2 (en) Piperastatin A, a novel physiologically active substance and a method for producing the same
JP3638341B2 (en) Novel bioactive substance AHPA-Val-Phe, production method thereof and use thereof
JP3304358B2 (en) WS79089 substance from Streptosporangium
JP2006176438A (en) F-19848a and method for producing the same
JPH0987265A (en) Amino acid derivative
JP2003113192A (en) Antibiotic wap-2607b, method of production for the same and antimicrobial agent
JPH10251262A (en) Protease-inhibiting substance and its production
WO1992022562A1 (en) Substances wb2663, production thereof and use

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees