JP3584007B2 - プラズマ質量フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
本出願は、1998年11月16日に出願され、共願で現在許可されている米国特許出願第09/192,945号の部分継続特許である、1999年12月15日に出願された共願の米国特許出願第09/464,518号の部分継続特許出願である。本パラグラフで特定された出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概ね、個々の質量に応じてプラズマ内の荷電粒子を分離することができる装置および機器に関する。特に、本発明は、特定の質量範囲の粒子を多相プラズマから抽出する、エネルギー効率の高い濾過装置に関する。本発明は、特に、高質量の粒子から低質量の粒子を分離するため、エネルギー効率が高く処理量が多いフィルタとして有用であるが、それに制限されるものではない。
【0003】
【従来の技術】
プラズマ遠心分離機を操作する一般原理はよく知られ、よく理解されている。要するに、プラズマ遠心分離機は、粒子をその質量に応じて相互から分離させる力を、荷電粒子に対して発生する。特に、プラズマ遠心分離機は、交差した電界と磁界とが荷電粒子に与える影響を利用する。知られているように、交差する電界と磁界により、プラズマ内の荷電粒子は、中心に向いた縦軸の周囲で、個々の螺旋状の経路上で遠心分離機内を移動する。荷電粒子がこれらの交差した電界と磁界の影響下で遠心分離機を通過すると、言うまでもなく様々な力を受ける。特に、半径方向、つまり遠心分離機内の粒子の回転軸に対して垂直の方法では、これらの力は、1)粒子の運動によって生じる遠心力Fc、2)電界Erによって粒子に加わる電気的力E、および3)磁界Bzによって粒子に加わる磁力Fである。数学的に、これらの力はそれぞれ以下のように表現される。
Fc=Mrω
=eEr
=erωBz
ここで、
Mは粒子の質量、
rは粒子のその回転軸からの距離、
ωは粒子の角周波数、
eは粒子の電荷、
Eは電界強度、
Bzは磁界の磁束密度である。
【0004】
プラズマ遠心分離機では、電界が半径方向内側に向くことが一般に受け入れられている。言い換えると、遠心分離機の回転軸から遠いほど、プラスの電圧が増加する。このような状態で、電気的力Fは、粒子に作用する遠心力Fcに対抗し、磁力は、回転の方向に応じて外側への遠心力に対抗するか、これを助ける。したがって、遠心分離機の半径方向の平衡状態は、下式で表現することができる。
ΣFr=0(プラスの方向半径方向外側)
Fc−F−F=0
Mrω−eEr−erωBz=0 (式1)
式1は2つの実数の解があり、1つはプラス、1つはマイナスである。つまり、下式の通りである。
Figure 0003584007
ここでΩ=eBz/Mである。
【0005】
プラズマ遠心分離機では、遠心力Fcによって粒子をその質量に応じて相互から分離できる遠心分離機の状態を生成するよう、平衡を求めようとする。こうするのは、遠心力が、特定の粒子の質量(M)に応じて粒子ごとに異なるせいである。したがって、粒子の質量が大きいほど、経験するFcが大きく、これより小さい遠心力を経験する比較的質量の小さい粒子より、遠心分離機の外縁に向かって大きく移動する。その結果、相互の回転軸から外側への方向に、軽い粒子から重い粒子へと分布する。しかし、よく知られているように、プラズマ遠心分離機は、前述した方法で全ての粒子を完全に分離するわけではない。
【0006】
式1に関連して上述したように、イオンを制限するよう電界Eが選択され、イオンが制限された軌道を呈する全ての状態で、力の平衡を達成することができる。本発明のプラズマフィルタでは、遠心分離機とは異なり、イオンを抽出するため反対の記号の電界を選択する。その結果、臨界値Mcより質量が大きいイオンは、制限されない軌道に乗る。臨界質量Mcは、電界および磁界の強度を調節することによって選択することができる。プラズマフィルタの基本的特徴は、ハミルトンの形式を使用して述べることができる。
【0007】
総エネルギー(位置エネルギー+運動エネルギー)は運動の定数であり、ハミルトンの演算子で表現することができる。
Figure 0003584007
ここでP=MV
Figure 0003584007
およびPz=MVzは、モーメントの個々の成分であり、eΦは位置エネルギーである。Ψ=rBz/2は磁束関数に関連し、Φ=αΨ+Vctrは電位である。E=−▽Φは、問題のフィルタのケースでゼロより大きくなるよう選択された電界である。ハミルトンを下式のように書き換えることができる。
Figure 0003584007
【0008】
パラメータはz軸に沿って変化しないと仮定するので、Pzと
Figure 0003584007
とは両方とも運動の定数である。左辺の定数の項全てを展開し、再編成すると、下式のようになる。
Figure 0003584007
ここで、Ω=eB/Mである。
【0009】
最後の項はrに比例するので、Ω/4+α<0の場合は、第2の項が1/rとして減少するので、粒子が半径方向外側に移動するにつれ、左辺を一定に維持するため、P は増加しなければならない。その結果、下式により与えられた臨界質量より大きい質量については、軌道が制限されない。
Mc=e(Ba)/(8Vctr)、ここで下式を使用した:
Figure 0003584007
ここでaは室の半径である。
【0010】
したがって、例えば陽子質量Mpを正規化して式2を書き換え、大きい質量を損失軌道に乗せるのに必要な電圧を与えることができる。
Figure 0003584007
【0011】
このように、装置の半径を1m、臨界質量比を100、磁界を200ガウスにするには、48ボルトの電圧が必要となる。
【0012】
下式によって与えられる単純な力の平衡の式を見ることにより、臨界質量について同じ結果が得られる。
ΣFr=0(プラスの方向は半径方向外側)
Figure 0003584007
これは、電界の記号のみが式1と異なり、下記の解を有する。
Figure 0003584007
したがって、4E/rBzΩ>1の場合は、ωが虚数の根を有し、力の平衡は達成されない。円筒形の半径が「a」、中心電圧がVctr、壁の電圧がゼロのフィルタ装置の場合、臨界質量に関する同じ式は以下のようになる。
Figure 0003584007
【0013】
荷電粒子の質量Mが閾値(M>Mc)より大きい場合、粒子は壁に衝突するまで半径方向外側に移動し続け、より大きい質量の粒子は、装置の出口に収容され、収集することができる。より大きい質量の粒子は、様々な方法を使用して壁から回収することもできる。
【0014】
任意の装置について、式3のMcの値は磁界Bzの大きさ、および室の中心における(つまり縦軸に沿った)電圧Vctrによって決定されることに留意することが重要である。この2つの変数は設計の考慮事項であり、制御することができる。濾過条件(式2および式3)は、境界の状態に依存しないことも重要である。特に、多種プラズマの各粒子が室に入る速度および位置は、交差した電界と磁界が高質量粒子(M>Mc)を追い出しながら、低質量粒子(M<Mc)を回転軸から距離「a」内にある軌道に制限することができる能力に影響を与えない。
【0015】
プラズマを生成し、次にこれを操作する全てのプロセスで、大量のエネルギーが必要である。特に、プラズマ材料を蒸発させ、イオン化するためにエネルギーが必要である。その上、プラズマを包含し、操作するのに必要な磁界および電界を生成するために、追加のエネルギーが必要である。その結果、1つの材料を別の材料から分離するためにプラズマ質量フィルタまたはプラズマ遠心分離機などのプラズマプロセスを使用することの経済的実現性は、エネルギーの問題点に大きく依存する。さらに、処理量および分離効率も、プラズマプロセスの操作に必要なエネルギー入力に影響を与える。
【0016】
プラズマ質量フィルタなどのプラズマプロセスでは、粒子は電界の線に沿っていずれかの方法に移動する傾向がある。その結果、磁界に導入された粒子については、粒子の約半分が磁界の線に沿って一方向に移動し、残りの粒子が磁界の線に沿って反対方向に移動する。磁界の線が円筒の軸に平行であり、粒子を容器の一方端から導入する円筒形容器では、粒子の約半分しか第2端部に向かって移動しない。粒子の他の半分は、容器内の導入箇所に集合する。その結果、単純な円筒形状を有するプラズマ質量フィルタでは、一方端から導入した材料の約半分しか、反対側の端部にある出口に向かって効果的に移動して分離されるだけである。その結果、材料の約半分は再処理が必要である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
以上を鑑みて、高質量粒子から低質量粒子を分離するために、エネルギー効率、処理量および分離効率が上がるよう構成されたプラズマ質量フィルタを提供することが、本発明の目的である。磁界の線に垂直に蒸気を磁界に導入することにより、単純な円筒形のプラズマ質量フィルタの2倍の処理量を有するプラズマ質量フィルタを提供し、それによってフィルタ内で生成されたプラズマの半分が、第1コレクタに向かって第1方向に磁界線に沿って移動し、残りのプラズマが第2コレクタに向かって反対方向に移動できるようにすることが、本発明の別の目的である。高質量粒子から低質量粒子を分離するために、粒子の有意の量が導入箇所で容器から出ることを防止するプラズマ質量フィルタを提供することが、本発明の別の目的である。本発明のさらに別の目的は、簡単に使用でき、相対的に製造が単純で、比較的コスト効率がよいプラズマ質量フィルタを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
多種プラズマの高質量粒子から低質量粒子を分離するプラズマ質量フィルタは、縦軸の周りに中空の室を囲円筒形の壁を含む。室の外側には、磁界Bzを生成する磁気コイルがある。この磁界は、室内確立され、前記縦軸にほぼ平行に生成される。また、室の一方端には、電界Erを生成する一連の電圧制御リングがあり、この電界E rは半径方向外側に向き、磁界にほぼ垂直に向けられる。かくして、BzとErは交差する磁界と電界とを生成する。電界は、縦軸Vctr上にプラスの電位を、室の壁にほぼゼロの電位を有することが重要である。
【0019】
使用時には、磁界Bzの大きさおよびプラスの電位Vctfの大きさを室の縦軸に沿って設定する。次に、回転する多種プラズマを室の一方端に注入し、交差する磁界と電界と相互作用させる。あるいは、シリンダの両端のほぼ中間に位置する入口を通して、蒸気状態の材料を室に注入することができる。蒸気は、室に注入されると、蒸気を高周波(rf)エネルギーに露出させることにより、イオン化して多種プラズマを生成することができる。室内で円筒壁に高周波アンテナを装着し、蒸気のイオン化に必要な高周波エネルギーを生成することができる。イオン化されると、プラズマ内に生じた圧力勾配により、イオン化した粒子が磁界線に沿ってシリンダ端部へと移動する。以下で詳細に述べるように、低質量粒子は、各シリンダ端でシリンダを出て、高質量粒子はシリンダ壁に衝突し、これに捕捉される。特に、縦軸と室の壁との間に「a」の距離を有する室で、BzおよびVctrが設定されると、Mcは下式によって決定される。
Figure 0003584007
【0020】
その結果、多種プラズマ中の全粒子のうち、臨界質量Mcより質量が小さい低質量粒子(M<Mc)は、室を通過する間、室内に制限される。他方、臨界質量より大きい質量を有する高質量粒子(M>Mc)は、室の壁に射出され、したがって室を通過しない。
【0021】
本発明の新規の特徴、さらに本発明自体は、その構造および操作の両方について、添付の説明に関連させて添付図面を考慮することにより最もよく理解され、図面では同様の参照文字は同様の部品を指す。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、プラズマ質量フィルタが図示され、概ね10で指定されている。図示にように、フィルタ10は、室14を囲み、縦軸16を画定するほぼ円筒形の壁12を含む。室14の実際の寸法は、多少は設計の選択肢の問題であるが、そればかりではない。縦軸16と壁12との半径方向の距離「a」は、フィルタ10の動作に影響するパラメータであり、本明細書の他の箇所で明瞭に指示されているように、考慮に入れなければならない。
【0023】
図1には、フィルタ10が、壁12の外面に装着されて室14を囲む複数の磁気コイル18を含むことも図示されている。当技術分野でよく知られている方法で、コイル18を起動し、縦軸16にほぼ沿った方向の成分Bzを有する磁界を室14内に生成することができる。また、フィルタ10は複数の電圧制御リング20を含み、そのうち電圧リング20a〜cは代表的なものである。図示のように、これらの電圧制御リング20a〜cは、円筒形壁12の一方端に配置され、概ね縦軸16にほぼ垂直な面にある。この組合せにより、半径方向の電界Erが生成される。電圧制御の代替構成は、図2に示す螺旋状電極20dである。
【0024】
プラズマ質量フィルタ10では、磁界Bzおよび電界Erは、交差した電界と磁界を生成するよう特に配向される。当業者にはよく知られているように、電界と磁界が交差すると、荷電粒子(つまりイオン)が、図1の経路22のような螺旋状の経路を移動する。実際、プラズマ遠心分離機には交差した電界と磁界が広く使用されていることが、よく知られている。しかし、プラズマ遠心分離機とは全く異なり、本発明のプラズマ質量フィルタ10は、通常はゼロ電圧である壁12の電圧に対して、縦軸16に沿った電圧Vctrがプラスの電圧である必要がある。
【0025】
プラズマ質量フィルタ10の操作では、回転する多種プラズマ24を、図1に示すように室14の一方端25に注入することができる。プラズマ24内に制限された荷電粒子は、交差した電界と磁界の影響により、経路22と同様の縦軸16を中心とした螺旋状の経路にほぼ沿って移動する。特に、図1に示すように、多種プラズマ24は、質量が相互に異なる荷電粒子を含む。開示のために、プラズマ24は少なくとも2つの異なる種類の荷電粒子、つまり高質量粒子26および低質量粒子28を含む。しかし、実際には低質量粒子28のみが室14を通過できることもある。
【0026】
上記の数学的計算によると、低質量粒子28と高質量粒子26との境界は臨界質量Mcであり、これは下式によって確立することができる。
Figure 0003584007
上式で、eは電子の電荷、aは室14の半径、Bzは磁界の大きさ、Vctrは縦軸16に沿って確立されたプラスの電圧である。式のこれらの変数のうち、eは分かっている定数である。これに対して、「a」、BzおよびVctrは、プラズマ質量フィルタ10の操作のために全て特に設計的に選択または確立することができる。
【0027】
交差した電界と磁界との形状、および重要なことであるが、縦軸16に沿ったプラスの電圧Vctrのために、プラズマ質量フィルタ10は、多種プラズマ24中の電荷粒子が室14を通過するにつれ、それに異なった挙動をさせる。特に、高質量荷電粒子26(つまりM>Mc)は、室14を通過できず、壁12に射出される。他方、低質量荷電粒子28(つまりM<Mc)は、室14を通過する間、室14内に制限される。したがって、低質量粒子28は室14から出て、それによって高質量粒子26から効果的に分離される。
【0028】
図3は、円筒壁12の端部32、34のほぼ中央に配置された室入口30を室14に形成したプラズマ質量フィルタ10の実施形態を示す。インジェクタ33を使用し、室入口30を通して矢印36の方向で室14内に蒸気状態の材料(蒸気35)を注入することができる。本発明では、当技術分野で知られているインジェクタ33を使用することができる。蒸気35は、室14内に注入されると、蒸気35を高周波(rf)エネルギーに露出させることにより、イオン化して多種プラズマ24を生成することができる。図3に示すように、高周波アンテナ38を室14内部の壁12に装着して、蒸気35を多種プラズマ24にイオン化するのに必要な高周波エネルギーを生成することができる。図示のように、多種プラズマ24は高質量粒子26、低質量粒子28および電子40を含む。
【0029】
室14内に入ると、多種プラズマ24内に生じた圧力勾配により、多種プラズマ24の一部が端部32に向かってドリフトし、残りの多種プラズマ24は端部34に向かって反対方向にドリフトする。上述したように、電界と磁界が交差することにより、多種プラズマ24は、プラズマ24が端部32、34に向かってドリフトするにつれ、縦軸16を中心とする概ね螺旋状の経路22を移動する。しかし、上述した数学的計算によると、低質量粒子28のみが、実際には室14を通過し、2つの端部32、34を通って室14を出ることができる。上述したように、高質量粒子26は制限されない軌道上を移動する。これらの非制限軌道により、高質量粒子26は壁12に衝突し、これに捕捉される。
【0030】
本明細書で図示し、詳細に開示したような特定のタンデム型プラズマ質量フィルタは、十分に目的を達成し、上述した利点を提供することができるが、これは本発明の現在好ましい実施形態の例示にすぎず、請求の範囲で述べるもの以外に、本明細書で示す構造または設計の詳細には制限を設けないものとすることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】明快さを期して一部を切り取ったプラズマ質量フィルタの斜視図である。
【図2】電圧制御リングの実施形態の上面図である。
【図3】明快さを期して一部を切り取ったタンデムプラズマ質量フィルタの斜視図である。
【符号の説明】
10 プラズマ質量フィルタ
12 壁
14 室
16 縦軸
18 磁気コイル
20 電圧制御リング
22 経路
24 多種プラズマ
25 端
26 高質量粒子
28 低質量粒子
30 室入口
32 端部
33 インジェクタ
34 端部
35 蒸気
36 矢印
38 高周波アンテナ
40 電子

Claims (3)

  1. 高質量粒子低質量粒子を分離するプラズマ質量フィルタであって、
    縦軸の周りで室を囲む円筒形の壁を備え、前記円筒形の壁の第1端と第2端との間のほぼ中央に少なくとも1つの室入口が形成され、さらに、
    前記室は磁界を生成する手段を備え、前記磁界は、前記縦軸にほぼ平行に生成され、
    前記磁界にほぼ垂直の電界を生成して、磁界と電界とを交差させる手段を備え、前記電界は、前記縦軸上でプラスの電位、前記壁でほぼゼロの電位を有し、さらに、
    前記室入口を通って前記室内へ蒸発した材料を注入する手段と、
    前記室内で前記の蒸発した材料をイオン化して前記室内で多種プラズマを生成し、前記の交差した磁界と電界とに相互作用させ、前記高質量粒子を前記壁へと射出し、前記低質量粒子を、前記室の通過中にその中に閉じ込めて、前記高質量粒子前記低質量粒子を分離する手段とを備えるフィルタ。
  2. 「e」が粒子の電荷であり、前記壁が前記縦軸から距離「a」にあって、前記縦軸に沿った方向の磁界が値「Bz」を有し、前記縦軸のプラスの電位が値「Vctr」を有し、前記壁がほぼゼロの電位を有し、前記低質量粒子が下記式で与えられるMc、
    Figure 0003584007
    未満の質量である、請求項1に記載のフィルタ。
  3. 高質量粒子低質量粒子を分離する方法であって、
    縦軸の周りで室を円筒形の壁で囲むステップを含み、前記円筒形の壁の第1端と第2端との間のほぼ中央に少なくとも1つの室入口を形成し、さらに、
    前記室内に磁界を生成するステップを含み、前記磁界は、前記縦軸にほぼ平行に生成し、また、前記磁界にほぼ垂直な電界を生成して、磁界と電界とを交差させ、前記電界は、前記縦軸上でプラスの電位、前記壁でほぼゼロの電位を有し、さらに、
    前記室入口を通して前記室内へ蒸発した材料を注入するステップと、
    前記室内で前記蒸発した材料をイオン化して前記室内で多種プラズマを生成し、前記の交差した磁界と電界とに相互作用させ、前記高質量粒子を前記壁へと射出し、前記低質量粒子を、前記室の通過中にその中に閉じ込めて、前記高質量粒子前記低質量粒子を分離するステップとを含む方法。
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