JP3582027B2 - コンクリート住宅等の建築工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築現場において、鉄筋又は鉄骨を配設したコンクリート床及びコンクリート壁を造成して互いに結合することより、家屋又は店舗等を構築するようにしたコンクリート住宅等の建築工法に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解消するために成されたもので、躯体構造として必要なコンクリート床とコンクリート壁を建築現場で倒伏状態にして造成すると共に、このコンクリート壁の造成時に、外壁処理、窓枠等の仕上げ、或は電気配線、電話線、ガス管、水道管等を付設しておき、躯体完成後は建築物の内装だけを行うことによって建築物を完成させるようにしたコンクリート住宅等の建築工法を提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明の請求項1のコンクリート住宅等の建築工法は、地盤に造成した土台の上に鉄筋又は鉄骨を配したコンクリート床を構築して該コンクリート床の面上に介離材を敷き、該介離材の上面に仮枠を周設して鉄筋又は鉄骨を配したコンクリート壁を倒伏状態で造成し、さらにこのコンクリート壁の面上に介離材及び仮枠を設けて他のコンクリート壁を順次同方法で造成するようにしたコンクリート住宅等の建築工法において、
前記倒伏状態にあるコンクリート壁の上面に外装処理を施す一方、所定箇所に窓枠を取り付けた後にコンクリートを流し込み、また硬化前のコンクリート壁の上面に対してタイル貼りを行い、さらには前記コンクリート壁を起立する前に、該コンクリート壁の内部に電気配線等を挿通した管、水道管又はガス管等の配管を配設するようにし、また前記コンクリート床と前記コンクリート壁及び前記コンクリート壁同士の隣接せる箇所に一対の蟻溝を形成し、前記土台の両側の基盤にレールを敷設して該レールに前記土台を跨いだ状態で門形トラスを走行可能に搭載すると共に、該門形トラスの梁間に付設した横行レールに沿って走行自在にチェーンブロックを設けることにより、前記造成後の倒伏状態にあるコンクリート壁を前記チェーンブロックの牽引によって順次起立した後、前記一対の蟻溝内に補強筋を挿入すると共にコンクリートを流し込んで硬化させるようにするか、又はネジ締結により結合するようにしたことを特徴とする。
【0010】
【従来の技術】
従来、鉄筋又は鉄骨等を配設したコンクリート建築物を構築する場合、鉄筋等を組んだ後、仮枠を付設してその間にコンクリートを流し込み、コンクリートの硬化後に仮枠を外して建物の床部や壁部を構築するようにしていたが、特に壁部を構築する場合、壁部の鉄筋等を挟んで両側に仮枠を設ける必要があるため、狭隘な建築現場ではこの仮枠の付設が困難であり、仮枠材料の使用量が多くなると同時に、多大な作業時間を要し、生産コストが高騰するものであった。
【0011】
加えて外壁部を構築する場合、足場を組んでの高所作業がほとんどであるため、作業の危険率が高くなり、作業性が極めて悪いものであった。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明においては、土台上でコンクリート床を構築し、このコンクリート床の平坦性を利用してコンクリート壁を造成すると共に、さらに倒伏状態にしたコンクリート壁の平坦性を利用して他のコンクリート壁を順次造成することができるため、驅体構造に必要なコンクリート床及びコンクリート壁をすべて建築現場で造成することが可能となる。
【0013】
なお、この方法によると、一階のコンクリート壁を結合した後、その上に二階のコンクリート床を造成することにより、この二階のコンクリート床の平坦面を利用して二階のコンクリート壁を順次造成することができる。
【0014】
従って、本発明は、一層のコンクリート建築物ばかりでなく、二層以上のコンクリート建築物をも構築することが可能である。
【0015】
また、本発明においては、上記のようにコンクリート壁を倒伏状態にして造成する際、コンクリート壁の上面に対して外装処理を施しておくと、この外装処理を施した上面を外壁部として起立させることができる。
【0016】
このような外装処理において、倒伏状態のコンクリート壁のコンクリートが硬化しないうちにタイル貼りを行うようにすると、倒伏したコンクリートの上面に対してこの作業を行うことができる。
【0017】
また、コンクリート壁の造成の際、所定箇所に窓枠を取り付けた後にコンクリートを流し込むようにすれば、この窓枠を開口部の仮枠として機能させることができる。
【0018】
さらに、コンクリート壁の起立前に、上記の外装処理及び窓枠等の取り付け等の他、電気線を挿通した管、水道管又はガス管等の必要な配管をすべて配設しておけば、コンクリート壁を起立し互いに結合した後は、ただちに内装工事に取りかかることができ、狭隘な作業現場においても、外装工事の必要がなくなる。
【0019】
また、コンクリート床とコンクリート壁及びコンクリート壁同士を結合するために、コンクリート床と夫々のコンクリート壁の造成の際に形成した蟻溝同士を合致させ、その内部に補強筋を配してコンクリートで結合させる方法を用いたため、従来のように鉄筋又は鉄骨の合わせ作業及び接合を不要とし、結合強度の増強を図り、作業を簡易化することができる。
【0020】
また、コンクリート床とコンクリート壁及びコンクリート壁同士をネジ締結により結合するようにしてもよい。なお、この方法は上記の一対のあり溝を形成して結合する方法と併用することも可能である。
【0021】
さらに、土台の両側の基盤にレールを敷設して該レールに土台を跨いだ状態で門形トラスを走行可能に搭載すると共に、該門形トラスの梁間に付設した横行レールに沿って走行自在にチェーンブロックを設けることにより、造成後の倒伏状態にあるコンクリート壁をチェーンブロックの牽引によって順次起立することができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は本発明の建築工法における土台とレールと門形トラスの平面図である。図2は図1の側面図である。図3は本発明の建築工法におけるコンクリート床を造成する工程を示す縦断面図である。図4は本発明の建築工法におけるコンクリート壁を造成する工程を示す縦断面図である。図5は本発明の建築工法における他のコンクリート壁を造成する工程を示す縦断面図である。図6は図1のA−A線矢示方向に相当する立面図であり、図3乃至図5に示した工程によって造成したコンクリート壁を起立する状況を示す図である。図7は本発明の建築工法におけるコンクリート床の上にコンクリート壁を起立して結合した状態を示す縦断面図である。図8は本発明の建築工法における四方のコンクリート壁を起立結合した状態を示す横断面図である。図9(a) 乃至(c) は本発明の建築工法におけるコンクリート壁同士の結合工程を示す斜視図である。図10(a) 乃至(c) は本発明の建築工法におけるコンクリート床とコンクリート壁との結合工程を示す斜視図である。図11はコンクリート壁同士の結合を他の手段によって行うようにした部分上面図である。
【0024】
図1において、地盤10上に構築した土台11の両側に沿って、桁行方向に平行にレール用土台22を付設し、夫々のレール用土台22上にレール21を平行に固設する。
【0025】
図1、図2、図6において、門形トラス24は、各レール用土台22上にレール21を二本ずつ固設して該門形トラス24の支持強度或は起立状態の安定性を図るようにしてある。門形トラス24を現場で組み立てるには、まず片側ずつのトラス柱25を組み立て、各トラス柱25の下端に支持プレート25aを固定して、少なくとも4個の車輪26を四方に配置し、これらの車輪26を介して各トラス柱25を片側二本ずつのレール21上に搭載する。この状態で両側のトラス柱25、25は夫々自立した状態となる。
【0026】
次いで両側のトラス柱25、25にトラス梁27を架設して成る門形トラス24の水平荷重に対抗してトラス柱25とトラス梁27の各隅部に筋交い28を固設する。トラス柱25とトラス梁27は鉄骨材のトラス構造とし、現場で組み立てて分解できる構造とする。
【0027】
また、トラス梁27の下面に沿って梁間方向に横行レール29を付設し、この横行レール29に沿って走行自在にチェーンブロック31が設けてある。チェーンブロック31は電動モータで自走する一般構造を有し、不図示の押釦コードにより遠隔操作することができる。
【0028】
チェーンブロック31にはロードチェーン32が動力により牽引可能に垂下してあり、ロードチェーン32の下端に設けたフック33を後述するコンクリート壁2(図6においては、起立途中のコンクリート壁2’として示してある)を縛りつけたロープ34等に引っ掛け、この状態でチェーンブロック31の横行走行と門形トラス24の縦行走行により該チェーンブロック31を自由な位置に移動することができる。
【0029】
また、レール21の走行方向に沿って門形トラス24の両側に鉄骨トラス17による足場18を設けるようにすることができる。
【0030】
ここで、土台11上に構築する躯体構築の工法を、図3、4、5を用いて説明する。
【0031】
まず、図3に示すように、土台11の隙間を埋めるように床用仮枠12aを固設し、土台11と床用仮枠12aとの成す上面を平坦にし、土台11の側面に沿って端面用仮枠12bを付設する。
【0032】
次いで、床用仮枠12a上に鉄筋6又は鉄骨を組んだ後、生コンクリート20を所定厚さだけ流し込んでコンクリート床1の板材を造成する。このコンクリート床1の床面には必要により孔部13や段差部14を空けておく。
【0033】
また、生コンクリート20を流し込む前に、電気配線を挿通した管、水道管又はガス管等の必要な配管7をすべて配設して予め埋め込んでおく。この配管7として、蛇腹式の屈曲性に富むプラスチック管を使用すれば、内部の鉄筋6等を避けて配置することができる。
【0034】
さらに、コンクリート床1を造成する際に、図10に示すように、後述するコンクリート壁2との接合面の必要箇所に蟻溝3を形成しておく。この蟻溝3の形成方法は、蟻溝形の板材を形成箇所に配置しておき、コンクリート硬化後にこれを抜き取る方法によればよい。
【0035】
なお、このコンクリート床1を造成する際に、床仕上げ1aを行うようにすることができる。ただし、後述するコンクリート壁2の起立後には、床部は解放されるため、床仕上げはこの時に行うようにしてもよい。
【0036】
次に、図4において、孔部13上面を板材で塞ぐか、発泡スチロール樹脂板で閉塞し、段差部14は仮枠を設けるなどしてコンクリート床1の床面を略平坦にした後、コンクリート床1の上面にビニールシート等の介離材4を敷設する。このビニールシートはコンクリートとの剥離性に優れ、可撓性にも富み、安価であるので剥離材として好適するものである。
【0037】
そして、介離材4上にコンクリート壁2の周囲を形成するための壁用仮枠5を設け、出入口孔及び窓孔等の開口部15に壁2の厚さと等しい肉厚の発泡スチロール樹脂板16を付設した後、鉄骨又は鉄筋6を組み、生コンクリート20を流し込んでコンクリート壁2を造成する。
【0038】
また、所定箇所に窓枠19を配設してから生コンクリート20を流し込むと、窓枠用の仮枠が不要となり、生コンクリート20の硬化後には窓枠19も所定箇所に固定される。
【0039】
さらに、生コンクリート20が硬化しないうちに、コンクリート壁2の上面に対してタイル貼り等の外壁処理2aを行うようにしてもよい。また、外壁を塗装仕上げするときは、コンクリートの硬化後に行ってもよい。
【0040】
さらにまた、外壁処理2aを塗装仕上げとしたり、防水処理を施したりするには、生コンクリート20が硬化した後に行うようにしてもよい。
【0041】
また、上記の床コンクリート1に対して施した配管7の取り付けを、このコンクリート壁2の造成時に行うようにしてもよい。
【0042】
なお、図4には、コンクリート床1上の剥離材4の上面で、二枚のコンクリート壁2、2を同時に造成するようにしてある。これは、コンクリート床1の面で二枚のコンクリート壁2、2が造成できることを示すものである。この場合、必要に応じて二枚分の壁用仮枠5を設ける。このように、狭い二枚のコンクリート壁2、2を並設すれば、その上面を次ぎの他の広いコンクリート壁2の造成用として利用するのに必要な面積を確保することができる。
【0043】
このとき、蟻溝3を、コンクリート壁2にも、図10のコンクリート床1の蟻溝3との対向位置と、図9のコンクリート壁2同士の角部にも設ける。
【0044】
次に、図5において、コンクリート壁2、2が硬化した後、その上面に介離材4を付設し、この上にさらに残りの壁2を上記と同方法で造成する。この場合にも、両コンクリート壁2の開口部15等に発泡スチロール樹脂板16を詰め込み、上面をできるだけ平坦にする。
【0045】
また、窓枠19を配設してから生コンクリート20を流し込むこと、或は生コンクリート20の硬化前にタイル貼り等の外壁処理を行うこと、塗装仕上げ或は防水処理を施したりする外壁処理2aを生コンクリート20の硬化後に行うこと、さらには各種の配管7の取り付け等は、上記のコンクリート壁2の造成と同様に行っておく。
【0046】
なお、図5のコンクリート壁2は広い側の壁を造成する場合を示すが、コンクリート床1の面積が狭い場合は、コンクリート壁2を分割して造成しておき、後で結合すればよい。このとき、コンクリート壁2同士の継ぎ手部にも一対の蟻溝3、3を対向位置に形成しておく。
【0047】
そして、最上段のコンクリート壁2が硬化した後、上記のチェーンブロック31を用いて各コンクリート壁2、2、…の起立作業を行う。
【0048】
この作業は、図6に示すように、チェーンブロック31の横行走行と門形トラス24の縦行走行によりチェーンブロック31を所定位置に移動し、チェーンブロック31からロードチェーン32を引き出して下端のフック33をコンクリート壁2に縛りつけたロープ34等に引っ掛け、さらにチェーンブロック31と門形トラス24の移動により、コンクリート壁2を牽引して起立させる。
【0049】
なお、図6には、起立途中のコンクリート壁2’(一点鎖線)と起立を終了した状態のコンクリート壁2”(二点鎖線)が図示してある。
【0050】
こうして、コンクリート壁2、2…を所定位置に起立すると共に、図9(a) 乃至(c) 及び図10(a) 乃至(c) の工程に従ってコンクリート床1とコンクリート壁2又はコンクリート壁2、2同士の結合を行う。
【0051】
この結合方法は、コンクリート床1とコンクリート壁2又はコンクリート壁2、2同士の端面を合致したときに形成される一対の蟻溝3、3の成す空所8に縦筋9aを複数の横筋9bで連結した補強筋を挿入し、生コンクリート20を流し込んで硬化させればよい。
【0052】
なお、コンクリート床1とコンクリート壁2又はコンクリート壁2、2同士の接合面を接着剤或はシーリング剤等を介して接合すれば、互いの接合面の結合力が増強するうえ、水分の浸透を防止することができる。
【0053】
また、上記の蟻溝3を利用した結合方法のほか、図11に示すように、結合すべき所定箇所に対してネジ孔36を穿設しておいてネジ35を螺締することにより、結合力を補助するようにしてもよい。
【0054】
上記工程によれば、外壁処理2aを施した建築躯体が完了し、同時にコンクリート内に予め埋め込んでおいた窓枠19、各種配管7等の施行をすべて完了することができ、直ちに内装の処理に取りかかることができる。
【0055】
また、コンクリート壁2、2…の上端に屋根を葺く。この際にも、門形トラス24とチェーンブロック31、又は足場18を利用することができる。
階またコンクリート壁2、2…上に階上を造成する場合、従来の工法に従って二階部分の床を構築するか、図6に示すように、コンクリート壁2、2…の上端に予め蟻溝3、3…を形成しておき、二階部分の床を上記の最下部のコンクリート床1として、その上に上記と同様の方法で二階部分を建造する。
【0056】
なお、本発明において、門形トラス24とチェーンブロック31とは、コンクリート壁2の起立用として説明してあるが、各コンクリート壁2を起立して結合後に、門形トラス24の移動性を利用して壁の装飾施行、屋根の葺き作業等に適宜使用できる。また、このチェーンブロックにより他の材料等を引上げることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコンクリート住宅等の建築工法によれば、倒伏状態に造成したコンクリート床とコンクリート壁の上面の平坦性をそのまま利用して他のコンクリート床及びコンクリート壁を順次倒伏状態に造成していくことができるから、従来の工法における壁用の仮枠を用いずに、低位置にて、各コンクリート板材を建築物の内方ですべて建造することができ、従来の仮枠を付設する余裕のない狭隘な敷地においても本発明による建築物の構築が可能となる。
【0058】
また、上記の方法を順次繰り返して階上へと築造することにより多層のコンクリート住宅にも適用可能である。
【0059】
また、コンクリート壁の造成時に該コンクリート壁の外壁部に対して外装処理すようにすれば、倒伏状態のコンクリート壁の上面が起立後の外壁部に相当するため、低位置にある倒伏時の上面に対して外装工事を行うことができ、非常に作業が容易である。特に、隣設する建築物との隙間が狭い場所であっても、それとは無関係に外装処理を行うことができる。
【0060】
このような外装処理において、倒伏状態のコンクリート壁のコンクリートが硬化しないうちにタイル貼りを行うようにすると、倒伏したコンクリートの上面に対してこの作業を行うことができる。
【0061】
さらに、コンクリート壁の起立前に上記の外装処理のほか、開口部に対する窓枠の取り付け、さらには電気配線を挿通した管、水道管又はガス管等の必要な配管をすべて配設して予め埋め込くようにすれば、コンクリート壁を起立し互いに結合した後は、ただちに内装工事に取りかかることができ、狭隘な作業現場においても、外装工事の必要がなくなる。
【0062】
また、各コンクリート部材の結合手段として採用した蟻溝による結合方法は、接合すべき部材間の一体的性に優れ、高強度のジョイント構造を実現することができ、しかも対向する蟻溝内には塑性体であるコンクリートを充填するのであるから、互いの蟻溝の合致状態にずれが生じても、接合すべきコンクリート部材の納まりを優先して連結することが可能となる。
【0063】
さらに、造成したコンクリート壁を起立させる作業に関して、桁行方向に移動可能な門形トラスと梁間方向に移動可能なチェーンブロックを用いて、硬化後のコンクリート壁を起立することができるため、作業員の力作業を軽減し、又はクレーン使用の際の必要地盤を不要とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の建築工法における土台とレールと門形トラスの平面図である。
【図2】図2は図1の側面図である。
【図3】図3は本発明の建築工法におけるコンクリート床を造成する工程を示す縦断面図である。
【図4】図4は本発明の建築工法におけるコンクリート壁を造成する工程を示す縦断面図である。
【図5】図5は本発明の建築工法における他のコンクリート壁を造成する工程を示す縦断面図である。
【図6】図6は図1のA−A線矢示方向に相当する立面図であり、図3乃至図5に示した工程によって造成したコンクリート壁を起立する状況を示す図である。
【図7】図7は本発明の建築工法におけるコンクリート床の上にコンクリート壁を起立して結合した状態を示す縦断面図である。
【図8】図8は本発明の建築工法における四方のコンクリート壁を起立結合した状態を示す横断面図である。
【図9】図9(a) 乃至(c) は本発明の建築工法におけるコンクリート壁同士の結合工程を示す斜視図である。
【図10】図10(a) 乃至(c) は本発明の建築工法におけるコンクリート床とコンクリート壁との結合工程を示す斜視図である。
【図11】図11はコンクリート壁同士の結合を他の手段によって行うようにした部分上面図である。
【符合の説明】
1…コンクリート床、1a…床処理、2…コンクリート壁、2a…外壁処理、
3…蟻溝、4…介離材、5…壁用仮枠、6…鉄筋、7…配管、8…空所、
9a、9b…補強筋、10…地盤、11…土台、12a…床用仮枠、
12b…端面用仮枠、15…窓枠、20…生コンクリート、21…レール、
24…門形トラス、25…トラス柱、27…トラス梁、29…横行レール、
31…チェーンブロック、32…ロードチェーン、35…ボルト、
36…ボルト孔。
Claims (1)
- 地盤に造成した土台の上に鉄筋又は鉄骨を配したコンクリート床を構築して該コンクリート床の面上に介離材を敷き、該介離材の上面に仮枠を周設して鉄筋又は鉄骨を配したコンクリート壁を倒伏状態で造成し、さらにこのコンクリート壁の面上に介離材及び仮枠を設けて他のコンクリート壁を順次同方法で造成するようにしたコンクリート住宅等の建築工法において、
前記倒伏状態にあるコンクリート壁の上面に外装処理を施す一方、所定箇所に窓枠を取り付けた後にコンクリートを流し込み、また硬化前のコンクリート壁の上面に対してタイル貼りを行い、さらには前記コンクリート壁を起立する前に、該コンクリート壁の内部に電気配線等を挿通した管、水道管又はガス管等の配管を配設するようにし、また前記コンクリート床と前記コンクリート壁及び前記コンクリート壁同士の隣接せる箇所に一対の蟻溝を形成し、前記土台の両側の基盤にレールを敷設して該レールに前記土台を跨いだ状態で門形トラスを走行可能に搭載すると共に、該門形トラスの梁間に付設した横行レールに沿って走行自在にチェーンブロックを設けることにより、前記造成後の倒伏状態にあるコンクリート壁を前記チェーンブロックの牽引によって順次起立した後、前記一対の蟻溝内に補強筋を挿入すると共にコンクリートを流し込んで硬化させるようにするか、又はネジ締結により結合するようにしたことを特徴とするコンクリート住宅等の建築工法。
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