JP3580413B2 - ダイナミック型論理回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高、低2種類のしきい値電圧のMOSトランジスタにより構成されたスリープ機能を有するダイナミック型論理回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路の消費電力を削減することを目的として、標準値より低電源電圧で動作するスタティック型CMOS回路が提案されている。現在の大規模集積回路のほとんどを占めるスタティック型CMOS回路において、消費電力は電源電圧の2乗にほぼ比例するため、電源電圧を下げることにより、効果的にその消費電力を削減することができる。
【0003】
低電源電圧スタティック型CMOS回路の一例であるMTCMOS(Multi−Threshold CMOS)回路を図23に示す。図中、MPはpMOSトランジスタ、MNはnMOSトランジスタを表す(以下、同じ。)。MPa,MPbは高しきい値MOSトランジスタであり、MPc,MPd,MPe,MNa,MNb,MNcは低しきい値MOSトランジスタである。SLは回路の動作モードをスリープ状態と動作状態の間で切替えるための制御信号であり、このSLの論理レベルが「0」のとき高しきい値MOSトランジスタMPa、MPbが導通して回路は動作状態にあり、「1」のとき非導通となりスリープ状態にある。
【0004】
動作状態にあるとき、低しきい値電圧のMOSトランジスタMPc,MPd,MPe,MNa,MNb,MNcが論理動作に関わるため、低電源電圧においても回路は高速に動作する。またスリープ状態にあるとき、高しきい値電圧のMOSトランジスタMPa,MPbがリーク電流をカットするため、リーク電流を削減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、こうした低電源電圧CMOS回路の速度性能は、標準的な電源電圧のCMOS回路の速度性能に比べてかなり劣るといった問題がある。これは、電源電圧の低電圧化の程度が高い程、より一層顕著である。しきい値電圧には物理的下限があるため、電源電圧の低電圧化に合わせてしきい値電圧を低下させることが次第に困難となり、しきい値電圧が電源電圧に対し相対的に高くなる。この結果、デバイスの飽和電流値が減少し、回路の動作速度が低下する。
【0006】
本発明の目的は、電源電圧の低化に伴って劣化する回路動作速度を、MOSトランジスタのしきい値電圧を低くするだけでなく、スタティック型からダイナミック型への回路形式の変更により補償し、且つ、スリープ時の静的なリーク電流も抑制して消費電力の低減を図ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための第1の発明は、低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプルダウンネットワークと、低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるディスチャージトランジスタと、高しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプリチャージトランジスタとより構成される単位ダイナミック回路を複数段有し、前段の単位ダイナミック回路と後段の単位ダイナミック回路との間にスタティック型CMOS論理ゲートを接続してドミノ回路を構成し、該スタティック型CMOS論理ゲートを高しきい値電圧を有するnMOSトランジスタと低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタにより構成し、スリープ時に前記ドミノ回路へのデータ入力信号の全てを論理レベル「1」に固定し、動作時に該入力信号をそのまま加える入力制御回路を有し、スリープ時に前記プリチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記ディスチャージトランジスタを導通状態にし、且つ動作時のプリチャージ期間にプリチャージトランジスタを導通状態にすると共にディスチャージトランジスタを非導通状態とし、該動作時の論理評価期間に前記プリチャージトランジスタを非導通状態にすると共にディスチャージトランジスタを導通状態にするクロック信号を加えるクロックツリー回路を有するようにした。
【0008】
第2の発明は、低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプルアップネットワークと、高しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプリディスチャージトランジスタと、低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるチャージトランジスタとより構成される単位ダイナミック回路を複数段有し、前段の単位ダイナミック回路と後段の単位ダイナミック回路との間にスタティック型CMOS論理ゲートを接続してドミノ回路を構成し、該スタティック型CMOS論理ゲートを低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタと高しきい値電圧を有するpMOSトランジスタにより構成し、スリープ時に前記ドミノ回路へのデータ入力信号の全てを論理レベル「0」に固定し、動作時に該入力信号をそのまま加える入力制御回路を有し、スリープ時に前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタを導通状態にし、且つ動作時のプリディスチャージ期間に前記プリディスチャージトランジスタを導通状態にすると共に前記チャージトランジスタを非導通状態とし、該動作時の論理評価期間に前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタを導通状態にするクロック信号を加えるクロックツリー回路を有するようにした。
【0009】
第3の発明は、低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプルダウンネットワークと、低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるディスチャージトランジスタと、高しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプリチャージトランジスタより構成される第1の単位ダイナミック回路と、低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプルアップネットワークと、高しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプリディスチャージトランジスタと、低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるチャージトランジスタより構成される第2の単位ダイナミック回路とを具備し、前記第1の単位ダイナミック回路と前記第2のダイナミック回路を交互に連続接続してnp−CMOS回路構成とし、スリープ時に該np−CMOS回路に対するデータ入力信号の内で前記第1の単位ダイナミック回路に接続されているものを論理レベル「1」に固定すると共に前記第2の単位ダイナミック回路に接続されているものを論理レベル「0」に固定し、且つ動作時に前記入力信号をそのまま加える入力制御回路を有し、スリープ時に前記プリチャージトランジスタと前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタと前記ディスチャージトランジスタを導通状態にし、且つ動作時のプリチャージ/プリディスチャージ期間に前記プリチャージトランジスタと前記プリディスチャージトランジスタを導通状態にすると共に前記チャージトランジスタと前記ディスチャージトランジスタを非導通状態にし、該動作時の論理評価期間に前記プリチャージトランジスタと前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタと前記ディスチャージトランジスタを導通状態にするクロック信号を加えるクロックツリー回路を具備するようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態のダイナミック型論理回路の構成を示す図であり、nMOSトランジスタのプルダウンネットワークにより論理機能を実現したドミノ回路によるダイナミック型論理回路全体のブロック図である。本回路は、ドミノ回路1、クロックツリー回路2、入力制御回路3の3つの回路ブロックからなる。
【0011】
ドミノ回路1の構成例を図2に示す。MP1、MP2はプリチャージトランジスタ、MN3,MN6はディスチャージトランジスタである。101はnMOSプルダウンネットワークを構成するトランジスタMN1、MN2と前記したトランジスタMP1,MN3からなる単位ダイナミック回路である。102はトランジスタMP3,MN4からなるスタティック型CMOSインバータである。103はnMOSプルダウンネットワークを構成するトランジスタMN5と前記トランジスタMP2,MN6からなる単位ダイナミック回路である。104はトランジスタMP4,MN7からなるスタティック型CMOSインバータである。これらのトランジスタの内、MP1,MP2,MN4,MN7は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0012】
入力制御回路3の構成例を図3(a)に示す。この回路3は、制御信号であるCNTと入力ベクタであるIN[n:0]を入力として出力ベクタであるX[n:0]を出力する。その内部構成は、図3(b)に示す論理ゲート301を入力ベクタのビット数だけアレイ上に配置した構成をとっている。図3(c)に、図3(b)の論理ゲート301の回路図を示す。トランジスタMP5〜MP7,MN8〜MN10の内、MN10は高しきい値MOSトランジスタであり、その他は低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0013】
入力制御回路3の動作について説明する。CNTの論理レベルが「1」の場合、出力ベクタX[n:0]には、入力ベクタIN[n:0]がそのまま出力される。CNTの論理レベルが「0」の場合、出力ベクタX[n:0]の全てのビットが論理レベル「1」に固定される。このとき同時に、図3(c)における高しきい値MOSトランジスタMN10が非導通となるので、該論理ゲート301の静的リーク電流を削減することができる。
【0014】
なお、図3(a)に示した入力制御回路3の構成では、リーク電流カット用の高しきい値トランジスタMN10を個々の論理ゲート301で独立に用意したが、図4(a)に示すように論理ゲート301からそのMOSトランジスタMN10を取り外した論理ゲート302を使用し、その各論理ゲート302間でそのMOSトランジスタMN10を共有するようにしても良い。図4(b)は論理ゲート302のシンボル、図4(c)はその論理ゲート302の回路図である。
【0015】
クロックツリー回路2の構成例を図5(a)に示す。ここでは、2入力NANDゲート201をツリー状に配置した構成をとっている。2入力NANDゲート201のシンボルを図5(b)に、その回路図を図5(c)に示す。図5(a)において制御信号であるCNTは全て、2入力NANDゲート201の入力端子であるA2に接続していることに注意されたい。制御信号CNTの論理レベルを「1」とすることにより、クロック信号CKを*ST1(*はST1の相補信号であることを表す。以下同じ。)に出力し、CNTの論理レベルを「0」とすることにより、論理レベル「1」を*ST1に出力する。後者の時同時に、図5(c)における高しきい値MOSトランジスタMN12を非導通とすることができるので、該2入力NANDゲート201の静的リーク電流を削減することができる。
【0016】
なお、図5(a)に示したクロックツリー回路2の構成では、リーク電流カット用の高しきい値トランジスタMN12を個々の2入力NANDゲート201で独立に用意したが、図6(a)に示すように2入力NANDゲート201からそのMOSトランジスタMN12を取り外した2入力NANDゲート202を使用し、その各2入力NANDゲート202間でそのMOSトランジスタMN12を共有するようにしても良い。図6(b)は2入力NANDゲート202のシンボル、図6(c)はその2入力NANDゲート202の回路図である。
【0017】
次に、図1のダイナミック型論理回路全体の動作について説明する。制御信号CNTの論理レベルが「0」の場合、本回路は、静的リーク電流の少ないスリープ状態となる。このとき、入力制御回路3の出力信号であるX[n:0]の全ビットは論理レベル「1」となり、クロックツリー回路2からの出力信号である*ST1は論理レベル「1」となる。
【0018】
この結果、図2に示したドミノ回路1において、*ST1=「1」、X[0]=「1」、X[1]=「1」であるので、MP1,MP2,MN4,MN7が非導通、その他のMOSトランジスタが導通状態となる。非導通となっているのは、高しきい値MOSトランジスタため、低しきい値MOSトランジスタに起因する静的リーク電流を抑制することができる。また、図3(a)の入力制御回路3でも、CNT=「0」であるので、内部の論理ゲート301(図3(c))において、高しきい値MOSトランジスタMN10が非導通となるため、静的リーク電流を小さくすることができる。さらに、図5(a)のクロックツリー回路2でも、A2=CNT=「0」であるので、内部の2入力NANDゲート201(図5(c))において、高しきい値MOSトランジスタMN12が非導通となるため、リーク電流を削減することができる。
【0019】
一方、制御信号であるCNTの論理レベルが「1」の場合、本回路は動作状態となる。この時、入力制御回路3の出力であるX[n:0]には、入力データであるIN[n:0]がそのまま伝えられ、クロックツリー回路2からの出力である*ST1には、クロック信号CKがそのまま伝えられる。
【0020】
プリチャージ期間中は、*ST1の論理レベルが「0」となり、図2のダイナミック回路本体1では、高しきい値nMOSトランジスタMP1,MP2を介して各タイナミックノードN1,N3がプリチャージされる。この時、ディスチャージトランジスタMN3,MN6が非導通となっているため、各ダイナミックノードN1、N3は、単位ダイナミック回路101、103ごとに並列にプリチャージされる。このため、高しきい値pMOSトランジスタMP1,MP2を介してプリチャージ動作を行っているものの、プリチャージ時間の増大を最小とすることができる。
【0021】
論理評価期間中は、*ST1の論理レベルが「1」となり、図2のダイナミック回路本体1では、低しきい値nMOSトランジスタMN3,MN6を介して各ダイナミックノードN1,N3が個々のプルダウンネットワークの導通条件に応じてディスチャージされる。プルダウンネットワークは低しきい値nMOSトランジスタにより構成されているため、本動作を高速に行うことができる。
【0022】
図7はドミノ回路1の第2の構成例を示す回路図である。MP10,MP11,MP15,MN16,MN17,MN20は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は、低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0023】
MP10,MN13〜MN15からなる単位ダイナミック回路105の出力ノードN4と、MP15,MN21〜MN23からなる単位ダイナミック回路106の出力ノードN5が、MP12,MP13,MN16,MN17からなるCMOSスタティック型2入力NANDゲート107に入力されている。該2入力NANDゲート107の出力ノードN6は、MP11,MN18,MN19からなる単位ダイナミック回路108に入力され、該単位ダイナミック回路108の出力ノードN7は、MP14,MN20からなるスタティック型CMOSインバータ109に入力され、その出力がドミノ回路1の出力Yとなる。各トランジスタの内、MP10,MP11,MP15はプリチャージトランジスタ、MN15,MN19,MN23はディスチャージトランジスタ、MN13,MN14,MN18,MN21,MN22はnMOSプルダウンネットワークを構成するトランジスタである。
【0024】
図2の回路と同様に、スリープ時には、*ST1=「1」となり、X[0],X[1],X[2],X[3]は全て論理レベル「1」となる。その結果,各高しきい値MOSトランジスタが非導通となり、静的リーク電流を削減することができる。また、動作時には、*ST1にはCKがそのまま伝えられ、X[0]〜X[3]には入力がそのまま伝えられる。その結果,高しきい値pMOSトランジスタを介したプリチャージ動作に要する時間の増大を最小限に押さえながら、低しきい値nMOSトランジスタにより論理動作を高速に行うことができる。
【0025】
図8はドミノ回路1の第3の構成例を示す回路図である。MP16,MP17,MP19,MP20,MN27,MN30は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は、低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0026】
MP16,MN24〜MN26からなる単位ダイナミック回路110の出力ノードN8が、MP18,MN27からなるスタティック型CMOSインバータ111に入力されている。該CMOSインバータ111の出力ノードN9は、MP19,MN28,MN29からなる単位ダイナミック回路112に入力され、該単位ダイナミック回路112の出力ノードN10は、MP21,MN30からなるスタティック型CMOSインバータ113に入力され、その出力がドミノ回路1の出力Yとなる。各トランジスタの内、MP16,MP19はプリチャージトランジスタ、MN26,MN29はディスチャージトランジスタ、MN24,MN25,MN28はnMOSプルダウンネットワークを構成するトランジスタである。
【0027】
この回路では、論理評価期間中、論理レベル「1」にあるダイナミックノードN8,N10の保持電圧を論理しきい値以上に維持するため、保持トランジスタMP17,MP20をそのダイナミックノードN8,N10にそれぞれ付加している。該保持トランジスタMP17,MP20のゲートには、後続するCMOSインバータ111や113の出力を接続し、ドレインには各ダイナミックノードを、ソースにはVDDを接続している。
【0028】
図2の回路と同様に、スリープ時には、*ST1=「1」となり、X[0],X[1]は全て論理レベル「1」となる。その結果,各高しきい値MOSトランジスタが非導通となり、静的リーク電流を削減することができる。また、動作時には、*ST1にはCKがそのまま伝えられ、X[0],X[1]には入力がそのまま伝えられる。その結果,高しきい値pMOSトランジスタを介したプリチャージ動作に要する時間の増大を最小限に押さえながら、低しきい値nMOSトランジスタにより論理動作を高速に行うことができる。
【0029】
[第2の実施形態]
図9は本発明の第2の実施形態のダイナミック型論理回路の構成を示す図であり、pMOSトランジスタのプルアップネットワークにより論理機能を実現したドミノ回路によるダイナミック型論理回路全体のブロック図である。本回路は、ドミノ回路4、クロックツリー回路5、入力制御回路6の3つの回路ブロックからなる。7はインバータである。
【0030】
ドミノ回路4の構成例を図10に示す。MN41,MN43はプリディスチャージトランジスタ、MP41,MP42はチャージトランジスタである。401はpMOSプルアップネットワークを構成するトランジスタMP43,MP44、前記したトランジスタMP41,MN41からなる単位ダイナミック回路である。402はトランジスタMP45,MN42からなるスタティック型CMOSインバータである。403はpMOSプルアップネットワークを構成するトランジスタMP46、前記したトランジスタMP42、MN43からなる単位ダイナミック回路である。404はトランジスタMP47,MN44からなるスタティック型CMOSインバータである。これらのトランジスタの内、MN41,MN43,MP45,MP47は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0031】
入力制御回路6の構成例を図11(a)に示す。制御信号CNTの相補信号である*CNTと、入力ベクタであるIN[n:0]を入力として、出力ベクタであるX[n:0]を出力する。その内部構成は、図11(b)に示す論理ゲート601を入力ベクタのビット数だけアレイ上に配置した構成をとっている。図11(c)に、図11(b)の論理ゲート601の回路図を示す。図11(c)において、MP48は高しきい値pMOSトランジスタであり、その他のMOSトランジスタは低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0032】
入力制御回路6の動作について説明する。*CNTの論理レベルが「0」の場合、出力ベクタであるX[n:0]には、入力ベクタであるIN[n:0]がそのまま出力される。*CNTの論理レベルが「1」の場合、出力ベクタであるX[n:0]の全てのビットが論理レベル「0」に固定される。このとき同時に、図11(c)における高しきい値pMOSトランジスタMP48が非導通となるので、該論理ゲート601の静的リーク電流を削減することができる。
【0033】
なお、図11(a)に示した入力制御回路6の構成では、リーク電流カット用の高しきい値トランジスタMP48を個々の論理ゲート601で独立に用意したが、図12(a)に示すように論理ゲート601からそのMOSトランジスタMP48を取り外した論理ゲート602を使用し、その各論理ゲート602間でそのMOSトランジスタMP48を共有するようにしても良い。図12(b)はその論理ゲート602のシンボル、図12(c)はその論理ゲート602の回路図である。
【0034】
クロックツリー回路5の構成例を図13(a)に示す。ここでは、2入力NORゲート501をツリー状に配置した構成をとっている。2入力NORゲート501のシンボルを図13(b)に、その回路図を図13(c)に示す。図13(a)において、制御信号の相補信号である*CNTは全て、2入力NORゲート501の入力端子であるA2に接続していることに注意されたい。*CNTの論理レベルを「0」とすることにより、クロック信号CKの相補信号である*CKをST1に出力し、*CNTの論理レベルを「1」とすることにより、論理レベル「0」をST1に出力する。後者の時同時に、図13(c)における高しきい値pMOSトランジスタMP51を非導通とすることができるので、該2入力NORゲート501の静的リーク電流を削減することができる。
【0035】
なお、図13(a)に示したクロックツリー回路5の構成では、リーク電流カット用の高しきい値pMOSトランジスタMP51を個々の2入力NORゲート501で独立に用意したが、図14(a)に示すようにその2入力NORゲート501からMOSトランジスタMP51を外した2入力NORゲート502を使用し、その各2入力NORゲート502間でそのMOSトランジスタMP51を共有するようにしても良い。図14(b)はその2入力NORゲート502のシンボル、図14(c)はその2入力NORゲート502の回路図である。
【0036】
次に、図9のダイナミック型論理回路全体の動作について説明する。制御信号CNTの論理レベルが「0」の場合、本回路は、静的リーク電流の少ないスリープ状態となる。このとき、入力制御回路6の出力信号であるX[n:0]の全ビットは、論理レベル「0」となり、クロックツリー回路5からの出力信号であるST1は論理レベル「0」となる。
【0037】
この結果、図10に示したドミノ回路4において、ST1=「0」、X[0]=「0」、X[1]=「0」であるので、MN41,MN43,MP45,MP47が非導通、その他のMOSトランジスタが導通状態となる。非導通となっているのは、高しきい値MOSトランジスタため、低しきい値MOSトランジスタに起因する静的リーク電流を抑制することができる。また、図11(a)の入力制御回路6でも、*CNT=「1」であるので、内部の論理ゲートである図11(c)において、高しきい値pMOSトランジスタMP48が非導通となるため、静的リーク電流を小さくすることができる。さらに、図13(a)のクロックツリー回路5でも、A2=*CNT=「1」であるので、内部の2入力NORゲート501である図13(c)において、高しきい値pMOSトランジスタMP51が非導通となるため、リーク電流を削減することができる。
【0038】
一方、制御信号であるCNTの論理レベルが「1」の場合、本回路は動作状態となる。この時、入力制御回路6の出力であるX[n:0]には、入力データであるIN[n:0]がそのまま伝えられ、クロックツリー回路5からの出力であるST1には、クロック信号CKの相補信号*CKが伝えられる。
【0039】
プリディスチャージ期間中は、ST1の論理レベルが「1」となり、図10のダイナミック回路本体4では、高しきい値nMOSトランジスタMN41,MN43を介して各ダイナミックノードであるN41,N43がそれぞれプリディスチャージされる。この時、チャージトランジスタMP41,MP42が非導通となっているため、各ダイナミックノードN41、N43は、単位ダイナミック回路401,403ごとに並列にプリディスチャージされる。このため、高しきい値nMOSトランジスタMN41,MN43を介してプリディスチャージ動作を行っているものの、本動作に要する時間の増大を最小とすることができる。
【0040】
論理評価期間中は、ST1の論理レベルが「0」となり、図10のダイナミック回路本体4では、低しきい値MOSトランジスタMP41,MP42を介して各ダイナミックノードであるN41,N43が個々のプルアップネットワークの導通条件に応じてチャージされる。プルアップネットワークは低しきい値pMOSトランジスタにより構成されているため、本動作を高速に行うことができる。
【0041】
図15はドミノ回路4の第2の構成例を示す回路図である。MP59,MP60,MP63,MN50,MN51,MN54は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は、低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0042】
MP53〜MP55,MN50からな単位ダイナミック回路405の出力ノードN44と、MP56〜MP58,MN51からなる単位ダイナミック回路406の出力ノードN45が、MP59,MP60,MN52,MN53からなるCMOSスタティック型2入力NANDゲート407に入力されている。該2入力NANDゲート407の出力ノードN46は、MP61,MP62,MN54からなる単位ダイナミック回路408に入力され、該単位ダイナミック回路408の出力ノードN47は、MP63,MN55からなるスタティック型CMOSインバータ409に入力され、その出力がドミノ回路4の出力Yとなる。各トランジスタの内、MN50,MN51,MN54はプリディスチャージトランジスタ、MP53,MP56,MP61はチャージトランジスタ、MP54,MP55,MP57,MP58,MP62はpMOSプルアップネットワークを構成するトランジスタである。
【0043】
図10の回路と同様に、スリープ時には、ST1=「0」となり、X[0],X[1],X[2],X[3]は全て論理レベル「0」となる。その結果,各高しきい値MOSトランジスタが非導通となり、静的リーク電流を削減することができる。また、動作時には、ST1=「1」となり、X[0]〜X[3]には入力がそのまま伝えられる。その結果,高しきい値nMOSトランジスタを介したプリディスチャージ動作に要する時間の増大を最小限に抑えながら、低しきい値pMOSトランジスタにより論理動作を高速に行うことができる。
【0044】
図16はドミノ回路4の第3の構成例を示す回路図である。MP67,MP70,MN56,MN57,MN59,MN60は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は、低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0045】
MP64〜MP66,MN56からなる単位ダイナミック回路410の出力ノードN48が、MP67,MN58からなるスタティック型CMOSインバータ411に入力されている。該CMOSインバータ411の出力ノードN49は、MP68,MP69,MN59からなる単位ダイナミック回路412に入力され、該単位ダイナミック回路412の出力ノードN50は、MP70,MN61からなるスタティック型CMOSインバータ413に入力され、その出力がドミノ回路4の出力Yとなる。各トランジスタの内、MN56,MN59はプリディスチャージトランジスタ、MP64,MP68はチャージトランジスタ、MP65,MP66,MP69はpMOSプルアップネットワークを構成するトランジスタである。
【0046】
この回路では、論理評価期間中、論理レベル「0」にあるダイナミックノードN48,N50の保持電圧を論理しきい値以下に維持するため、保持トランジスタMN57,MN60を単位ダイナミック回路410,412のダイナミックノードN48,N50にそれぞれ付加している。該保持トランジスタMN57,MN60のゲートには、後続するCMOSインバータ411,413の出力を接続し、ドレインには各ダイナミックノードを接続し、ソースにはGNDを接続している。
【0047】
図10の回路と同様に、スリープ時には、ST1=「0」となり、X[0],X[1]は全て論理レベル「0」となる。その結果,各高しきい値MOSトランジスタが非導通となり、静的リーク電流を削減することができる。また、動作時には、ST1=「1」となり、X[0],X[1]には入力がそのまま伝えられる。その結果,高しきい値nMOSトランジスタを介したプリディスチャージ動作に要する時間の増大を最小限に抑えながら、低しきい値pMOSトランジスタにより論理動作を高速に行うことができる。
【0048】
[第3の実施形態]
図17は本発明の第3の実施形態のダイナミック型論理回路の構成を示す図であり、np−CMOS回路により論理機能を実現したダイナミック型論理回路全体のブロック図である。本回路は、np−CMOS回路8、クロックツリー回路9、第1入力制御回路10、第2入力制御回路11の4つの回路ブロックからなる。12,13はインバータである。
【0049】
np−CMOS回路8の構成例を図18(a)、(b)に示す。図18(a)は入力信号を受ける初段の単位ダイナミック回路801がnMOSプルダウンネットワークによるものであり、図18(b)は入力信号を受ける初段の単位ダイナミック回路804がpMOSプルアップネットワークによるものを示している。
【0050】
図18(a)に示すnp−CMOS回路において、MP81,MP84はプリチャージトランジスタ、MP82はチャージトランジスタ、MN83,MN86はディスチャージトランジスタ、MN84はプリディスチャージトランジスタである。前記した単位ダイナミック回路801はnMOSプルダウンネットワークを構成するトランジスタMN81,MN82、前記したトランジスタMP81,MN83からなる。802はpMOSプルアップネットワークを構成するトランジスタMP83、前記したトランジスタMP82,MN84からなる単位ダイナミック回路である。803はnMOSプルダウンネットワークを構成するトランジスタMN85、前記したトランジスタMP84,MN86からなる単位ダイナミック回路である。MP81,MP84,MN84は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。このように、この図18(a)のnp−CMOS回路は初段をnMOSプルダウンネットワークの単位ダイナミック回路(第1のダイナミック回路)として、それとpMOSプルアップネットワークの単位ダイナミック回路(第2のダイナミック回路)を交互に連続接続したものである。
【0051】
一方、図18(b)に示すnp−CMOS回路において、MP88はプリチャージトランジスタ、MN89はディスチャージトランジスタ、MP85,MP89はチャージトランジスタ、MN87,MN90はプリディスチャージトランジスタである。前記した単位ダイナミック回路804はpMOSプルアップネットワークを構成するトランジスタMP86,MP87、前記したトランジスタMP85,MN87から構成されている。805はnMOSプルダウンネットワークを構成するトランジスタMN88、前記したトランジスタMP88,MN89からなる単位ダイナミック回路である。806はpMOSプルアップネットワークを構成するトランジスタMP90、前記したトランジスタMP89,MN90からなる単位ダイナミック回路である。MP88,MN87,MN90は高しきい値電圧を有するMOSトランジスタであり、その他は低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。このように、この図18(b)のnp−CMOS回路は、初段をpMOSプルアップネットワークの単位ダイナミック回路(第2のダイナミック回路)として、それとnMOSプルダウンネットワークの単位ダイナミック回路(第1のダイナミック回路)を交互に連続接続したものである。
【0052】
第1入力制御回路10の構成例を図19(a)に示す。制御信号であるCNTと入力ベクタであるINA[m:0]を入力として、出力ベクタであるXA[m:0]を出力する。その内部構成は、図19(b)に示す論理ゲート1001を入力ベクタのビット数だけアレイ上に配置した構成をとっている。図19(c)に図19(b)の論理ゲート1001の回路図を示す。MN93は高しきい値MOSトランジスタであり、その他のMOSトランジスタは低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0053】
第1入力制御回路10の動作について説明する。CNTの論理レベルが「1」の場合、出力ベクタであるXA[m:0]には、入力ベクタであるINA[m:0]がそのまま出力される。CNTの論理レベルが「0」の場合、出力ベクタであるXA[m:0]の全てのビットが論理レベル「1」に固定される。このとき同時に、図19(c)における高しきい値MOSトランジスタMN93が非導通となるので、該論理ゲートの静的リーク電流を削減することができる。
【0054】
なお、図19(a)に示した第1入力制御回路10の構成では、リーク電流カット用の高しきい値nMOSトランジスタMN93を個々の論理ゲート1001で独立に用意したが、図20(a)に示すようにその論理ゲート1001からそのMOSトランジスタMN93を取り外した論理ゲート1002を使用し、その各論理ゲート1002間でそのMOSトランジスタMN93を共有するようにしても良い。図20(b)はその論理ゲート1002のシンボル、図20(c)はその論理ゲート1002の回路図である。
【0055】
第2入力制御回路11の構成例を図21(a)に示す。制御信号CNTの相補信号である*CNTと、入力ベクタであるINB[n:0]を入力として、出力ベクタであるXB[n:0]を出力する。その内部構成は、図21(b)に示す論理ゲート1101を入力ベクタのビット数だけアレイ上に配置した構成をとなっている。図21(c)に、図21(b)の論理ゲート1101の回路図を示す。MP96は高しきい値MOSトランジスタであり、その他のMOSトランジスタは低しきい値電圧を有するMOSトランジスタである。
【0056】
第2入力制御回路11の動作について説明する。*CNTの論理レベルが「0」の場合、出力ベクタであるXB[n:0]には、入力ベクタであるINB[n:0]がそのまま出力される。*CNTの論理レベルが「1」の場合、出力ベクタであるXB[n:0]の全てのビットが論理レベル「0」に固定される。このとき同時に、図21(c)における高しきい値pMOSトランジスタMP96が非導通となるので、該論理ゲート1101の静的リーク電流を削減することができる。
【0057】
なお、図21(a)に示した第2入力制御回路11の構成では、リーク電流カット用の高しきい値pMOSトランジスタMP96を個々の論理ゲート1101で独立に用意したが、図22(a)に示すようにその論理ゲート1101からそのMOSトランジスタMP96を取り外した論理ゲート1102を使用し、その各論理ゲート1102間でそのMOSトランジスタMP96を共有するようにしても良い。図22(b)はその論理ゲート1102のシンボル、図22(c)はその論理ゲート1102の回路図である。
【0058】
クロックツリー回路9には図5(a)と図13(a)に示したものを同時に用い、*ST1とST1の両方を生成する。制御信号CNTの論理レベルを「1」とすることにより、クロック信号CKを*ST1に、その相補信号である*CKをST1に出力する。また、CNTの論理レベルを「0」とすることにより、*ST1を論理レベル「1」に、ST1を論理レベル「0」に固定する。後者の時同時に、クロックツリー回路9を構成する論理ゲート内部の高しきい値MOSトランジスタを非導通とすることができるので、該論理ゲートの静的リーク電流を削減することができる。
【0059】
なお、図5(a)、図13(a)の構成では、リーク電流カット用の高しきい値MOSトランジスタを個々の論理ゲートで独立に用意したが、図6(a)および図14(a)に示したように論理ゲート間で共有するようにしても良い。
【0060】
図17のダイナミック型論理回路全体の動作について説明する。制御信号であるCNTの論理レベルが「0」の場合、本回路は、静的リーク電流の少ないスリープ状態となる。このとき、第1入力制御回路10の出力信号であるXA[m:0]の全ビットは論理レベル「1」となり、第2入力制御回路11の出力信号であるXB[n:0]の全ビットは論理レベル「0」となる。また、クロックツリー回路9からの出力信号である*ST1とST1は、それぞれ*ST1=「1」、ST1=「0」となる。
【0061】
この結果、図18(a)のnp−CMOS回路においては、MP81,MN84,MP84が非導通、その他のMOSトランジスタが導通状態となる。また図18(b)のnp−CMOS回路においては、MP88,MN87,MN90が非導通、その他のMOSトランジスタが導通状態となる。どちらのnp−CMOS回路においても、非導通となっているのは高しきい値MOSトランジスタであるため、低しきい値MOSトランジスタに起因する静的リーク電流を抑制することができる。また、図19の第1入力制御回路10および図21の第2入力制御回路11でも、内部の論理ゲート1001,1101の高しきい値MOSトランジスタが非導通となるため、静的リーク電流を小さくすることができる。さらに、図5(a)および図13(a)のクロックツリー回路でも、ツリーを構成する個々の論理ゲート201,501において、高しきい値MOSトランジスタが非導通となるため、リーク電流を削減することができる。
【0062】
制御信号であるCNTの論理レベルが「1」の場合、本回路は動作状態となる。この時、第1入力制御回路10の出力であるXA[m:0]には、入力データであるINA[m:0]がそのまま伝えられ、第2入力制御回路11の出力であるXB[n:0]には、入力データであるINB[n:0]がそのまま伝えらる。また、クロックツリー回路9からの出力信号である*ST1とST1は、それぞれ*ST1=CK、ST1=*CKとなる。
【0063】
np−CMOS回路の動作を、図18(a)の回路をもとに説明する。図18(b)の回路においても同様である。プリチャージあるいはプリディスチャージ期間中においては、*ST1の論理レベルが「0」、ST1の論理レベルが「1」となる。図18(a)のnp−CMOS回路では、高しきい値MOSトランジスタMP81,MN84、MP84を介して各ダイナミックノードN81,N82,Yがプリチャージあるいはプリディスチャージされる。この時、チャージトランジスタMP82、ディスチャージトランジスタMN83、MN86が非導通となっているため、各ダイナミックノードは、単位ダイナミック回路801,802,803ごとに並列にプリチャージあるいはプリディスチャージされる。このため、高しきい値MOSトランジスタを介してはいるものの、本動作に要する時間の増大を最小とすることができる。
【0064】
論理評価期間においては、*ST1の論理レベルが「1」,ST1の論理レベルが「0」となる。図18(a)のnp−CMOS回路では、低しきい値MOSトランジスタMN83,MP82,MN86を介して各ダイナミックノードN81,N82,Yが、個々のプルアップ、あるいはプルダウンネットワークの導通条件に応じてチャージあるいはディスチャージされる。プルアップ、プルダウンネットワークは低しきい値MOSトランジスタにより構成されているため、本動作を高速に行うことができる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、スリープ時は、高しきい値電圧のプリチャージトランジスタやプリディスチャージトランジスタが非導通となるので、低しきい値電圧のチャージトランジスタやディスチャージトランジスタが導通し、低しきい値電圧のnMOSプルダウンネットワークトランジスタやpMOSプルアップネットワークトランジスタが導通となっても、リーク電流を削減できる。また、こうすることにより、スリープ時に回路内のノードの電位が不安定になることを防止できる。さらに、動作時は、プリチャージやプリディスチャージに要する時間の増大を最小限に抑えながら、低しきい値のトランジスタにより高速な論理動作が行われ、低電源電圧において、スタティック型回路を用いた場合よりCMOS回路を高速動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のダイナミック型論理回路全体のブロック図である。
【図2】図1におけるドミノ回路の構成例を示す回路図である。
【図3】(a)は図1における入力制御回路の構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図4】(a)は図3(a)に示した入力制御回路を変形した第2構成例の回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図5】(a)は図1におけるクロックツリー回路の構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図6】(a)は図5(a)に示したクロックツリー回路を変形した第2構成例の回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図7】図2に示したドミノ回路の変形した第2構成例の回路図である。
【図8】図2に示したドミノ回路の変形した第3構成例の回路図である。
【図9】本発明の第2の実施形態のダイナミック型論理回路全体のブロック図である。
【図10】図9におけるドミノ回路の構成例を示す回路図である。
【図11】(a)は図9における入力制御回路の構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図12】(a)は図11(a)に示した入力制御回路を変形した第2構成例の回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図13】(a)は図9におけるクロックツリー回路の構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図14】(a)は図13(a)に示したクロックツリー回路を変形した第2構成例の回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図15】図9に示したドミノ回路の変形した第2構成例の回路図である。
【図16】図9に示したドミノ回路の変形した第3構成例の回路図である。
【図17】本発明の第3の実施形態のダイナミック型論理回路全体のブロック図である。
【図18】(a)は図17におけるnp−CMOS回路のうちnMOSプルダウンネットワークを入力とする構成例を示す回路図、(b)は同様のpMOSプルアップネットワークを入力とする構成例を示す回路図である。
【図19】(a)は図17における第1入力制御回路の構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図20】(a)は図19(a)に示した第1入力制御回路を変形した第2構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図21】(a)は図17における第2入力制御回路の構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図22】(a)は図21(a)に示した第1入力制御回路を変形した第2構成例を示す回路図、(b)はその個々の単位論理ゲートのシンボルを示す図、(c)はその単位論理ゲートの回路図である。
【図23】従来の低電圧スタティック型CMOS回路の一例であるMTCMOS回路の回路図である。

Claims (3)

  1. 低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプルダウンネットワークと、低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるディスチャージトランジスタと、高しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプリチャージトランジスタとより構成される単位ダイナミック回路を複数段有し、前段の単位ダイナミック回路と後段の単位ダイナミック回路との間にスタティック型CMOS論理ゲートを接続してドミノ回路を構成し、
    該スタティック型CMOS論理ゲートを高しきい値電圧を有するnMOSトランジスタと低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタにより構成し、
    スリープ時に前記ドミノ回路へのデータ入力信号の全てを論理レベル「1」に固定し、動作時に該入力信号をそのまま加える入力制御回路を有し、
    スリープ時に前記プリチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記ディスチャージトランジスタを導通状態にし、且つ動作時のプリチャージ期間にプリチャージトランジスタを導通状態にすると共にディスチャージトランジスタを非導通状態とし、該動作時の論理評価期間に前記プリチャージトランジスタを非導通状態にすると共にディスチャージトランジスタを導通状態にするクロック信号を加えるクロックツリー回路を有することを特徴とするダイナミック型論理回路。
  2. 低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプルアップネットワークと、高しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプリディスチャージトランジスタと、低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるチャージトランジスタとより構成される単位ダイナミック回路を複数段有し、前段の単位ダイナミック回路と後段の単位ダイナミック回路との間にスタティック型CMOS論理ゲートを接続してドミノ回路を構成し、
    該スタティック型CMOS論理ゲートを低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタと高しきい値電圧を有するpMOSトランジスタにより構成し、
    スリープ時に前記ドミノ回路へのデータ入力信号の全てを論理レベル「0」に固定し、動作時に該入力信号をそのまま加える入力制御回路を有し、
    スリープ時に前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタを導通状態にし、且つ動作時のプリディスチャージ期間に前記プリディスチャージトランジスタを導通状態にすると共に前記チャージトランジスタを非導通状態とし、該動作時の論理評価期間に前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタを導通状態にするクロック信号を加えるクロックツリー回路を有することを特徽とするダイナミック型論理回路。
  3. 低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプルダウンネットワークと、低しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるディスチャージトランジスタと、高しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプリチャージトランジスタより構成される第1の単位ダイナミック回路と、
    低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるプルアップネットワークと、高しきい値電圧を有するnMOSトランジスタからなるプリディスチャージトランジスタと、低しきい値電圧を有するpMOSトランジスタからなるチャージトランジスタより構成される第2の単位ダイナミック回路とを具備し、
    前記第1の単位ダイナミック回路と前記第2のダイナミック回路を交互に連続接続してnp−CMOS回路構成とし、
    スリープ時に該np−CMOS回路に対するデータ入力信号の内で前記第1の単位ダイナミック回路に接続されているものを論理レベル「1」に固定すると共に前記第2の単位ダイナミック回路に接続されているものを論理レベル「0」に固定し、且つ動作時に前記入力信号をそのまま加える入力制御回路を有し、
    スリープ時に前記プリチャージトランジスタと前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタと前記ディスチャージトランジスタを導通状態にし、且つ動作時のプリチャージ/プリディスチャージ期間に前記プリチャージトランジスタと前記プリディスチャージトランジスタを導通状態にすると共に前記チャージトランジスタと前記ディスチャージトランジスタを非導通状態にし、該動作時の論理評価期間に前記プリチャージトランジスタと前記プリディスチャージトランジスタを非導通状態にすると共に前記チャージトランジスタと前記ディスチャージトランジスタを導通状態にするクロック信号を加えるクロックツリー回路を具備することを特徴とするダイナミック型論理回路。
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