JP3579372B2 - 木質成形体の製造方法 - Google Patents
木質成形体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3579372B2 JP3579372B2 JP2001183810A JP2001183810A JP3579372B2 JP 3579372 B2 JP3579372 B2 JP 3579372B2 JP 2001183810 A JP2001183810 A JP 2001183810A JP 2001183810 A JP2001183810 A JP 2001183810A JP 3579372 B2 JP3579372 B2 JP 3579372B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- woody
- resin film
- thermoplastic resin
- wood
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は軽量な木質成形体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の木質成形体は、木粉等の木質材料と熱可塑性樹脂とをエクストルーダーや加熱溶融型ニーダー等で混合し押出成形したり、混合物をホットプレスしたりすることによって製造されている。このような木質成形体は建築板や家具として有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにして製造される従来の木質成形体の表面には木質材料が部分的に露出し、該木質成形体は水分を吸収し易いので、得られる木質成形体の防水性が悪かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、熱可塑性樹脂の溶融物をパイプダイ (5) から空洞部 (3) を1個または複数個有する筒状の樹脂膜 (2) を押出成形し、該樹脂膜 (2) の内部の空洞部 (3) に上方から木質材料Wを供給充填し、該木質材料Wを充填した樹脂膜 (2) をマット状にプレス成形して成形マットとする木質成形体 (1) の製造方法を提供するものである。
【0005】
また該パイプダイの空洞部には、木質材料を供給するシューター (17) と、エアーを吹き出すエアー管 (18) を設けてもよい。
【0006】
該木質材料Wには合成樹脂Rが添加されていることが望ましい。通常、該木質材料Wに添加されている合成樹脂Rは熱可塑性樹脂R 2 である。
【0007】
該木質材料Wに添加される熱可塑性樹脂R 2 は繊維状および/またはリボン状であることが望ましい。
【0008】
この場合、該樹脂膜 (2) の内部の空洞部 (3) には上方から木質材料Wとストランドダイ (10) またはメルトブローダイから吐出される加熱溶融状態の繊維状および/またはリボン状の熱可塑性樹脂R 2 を供給充填することが望ましい。
【0009】
一般的に木質材料Wとしてはフレーク形状の木片が使用される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明を以下、詳細に説明する。
【0011】
〔樹脂膜〕
本発明の樹脂膜(2) の材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレンターポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が使用される。なおこれらの熱可塑性樹脂は単独で、または2種以上混合して使用してもよい。
【0012】
なお本発明の樹脂膜(2) の材料である熱可塑性樹脂として、例えば農業用熱可塑性樹脂シート、包装用熱可塑性樹脂袋、熱可塑性繊維製品、家庭電化製品のキャビネット、自動車のバンパー等の熱可塑性樹脂製品の廃材を再利用してもよい。
【0013】
〔木質材料〕
本発明において使用される木質材料Wとしては、木片、ストランド、木粉、木毛、木質繊維束、木質パルプ等がある。該木質材料は例えば木造建築物を構築あるいは解体する際に発生する端切れや廃材等から得られるものであってもよい。特にフレーク形状の木片であることが好ましい。フレーク形状の木片は例えばパールマン社のリングフレーカーを用いて薄削片状にした形状で、幅0.5〜20mm、長さ1〜50mm、厚み0.1〜5mmのものが好ましく、更に幅0.5〜10mm、長さ4〜30mm、厚み0.1〜2.5mmのものが好ましく、特に幅4〜8mm、長さ20〜25mm、厚み0.5〜1mmの木片を木質材料として用いることが望ましい。
また木片は水分を含んでいると加熱の際に木片から水蒸気が発生し、木片と熱可塑性樹脂との間に水蒸気膜を作ってしまい、木片と熱可塑性樹脂との密着が悪くなるので、上記木片は、通常木片化された後にドライヤーによって含水率を8%未満、好ましくは5%未満に乾燥される。
【0014】
〔合成樹脂〕
本発明においては、上記木質材料Wに合成樹脂Rを添加混合してもよい。このような合成樹脂Rとしてはフェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン共縮合樹脂、レゾルシノール樹脂等の熱硬化性樹脂R1 や、上記樹脂膜(2) の材料である熱可塑性樹脂と同様な熱可塑性樹脂R2 が使用される。上記熱硬化性樹脂R1 や熱可塑性樹脂R2 は2種以上混合使用されてもよい。上記合成樹脂Rは多くは粉状で提供されるが、該熱可塑性樹脂R2 は熱可塑性樹脂製品の廃材を利用することが望ましい。また熱可塑性樹脂R2 の場合には木質材料Wと絡み合い易く分離しにくい繊維状またはリボン状とする。また木質成形体のリサイクルのことを考えると、熱可塑性樹脂のみの使用が望ましい。
【0015】
該熱可塑性樹脂R2 を繊維状に成形するには、例えば熱可塑性樹脂溶融物をストランドダイやメルトブローダイから吐出させる溶融紡糸法、熱可塑性樹脂製品の廃材粉砕物をリファイナーで繊維状に磨砕する方法、熱可塑性樹脂繊維製品の廃材をリファイナーで解繊する方法等によって製造され、溶融紡糸法にあっては材料として熱可塑性樹脂廃材を使用することが望ましい。
ここでストランド紡糸法とは、熱可塑性樹脂溶融物を延伸なしで吐出するもの、メルトブロー紡糸法とは熱可塑性樹脂溶融物を風圧により延伸細化するものをいう。
一方、リボン状の熱可塑性樹脂R2 は、例えば熱可塑性樹脂R2 のフイルムをシュレッダーで細断することによって製造されるが、該熱可塑性樹脂R2 のフイルムは、熱可塑性樹脂フイルム廃材をそのまま、あるいは熱可塑性樹脂廃材を溶融して押出法やカレンダー法でフイルムにしたものを使用することが望ましい。
【0016】
上記繊維状および/またはリボン状の熱可塑性樹脂R2 としては、2種類以上の繊維状および/またはリボン状の熱可塑性樹脂R2 が混合したものであってもよいし、また熱可塑性樹脂R2 を溶融紡糸あるいは溶融してフイルムとする場合にあっては2種類以上の熱可塑性樹脂R2 を混合溶融してもよく、この場合相溶化剤を熱可塑性樹脂R2 の混合物に添加してもよい。
【0017】
本発明のように熱可塑性樹脂R2 を繊維状および/またはリボン状にして木質材料Wとのバインダーとして使用すれば、2種類以上混合したものも使用出来るから熱可塑性樹脂廃材の選別の手間も省くことが出来る。
【0018】
〔第三成分〕
本発明の木質成形体(1) においては、上記木質材料Wと合成樹脂R以外に、例えば、撥水剤、防水剤、酸化防止剤、酸化抑制剤等の老化防止剤、着色材、接着改良材等が添加されてもよし、2種以上の熱可塑性樹脂を混合する場合には相溶化剤を添加してもよい。
【0019】
〔木質成形体の製造方法〕
本発明の木質成形体(1) は、熱可塑性樹脂R2 の溶融物をパイプダイ(5) にて内部に1個または複数個の空洞部(3) を有する筒状の樹脂膜(2) を押出成形し、該樹脂膜(2) の空洞部(3) 中に木質材料W、または木質材料Wと合成樹脂Rとの混合物を供給充填し、該木質材料Wを充填した樹脂膜(2) をマット状にプレス成形する工程を経て製造される。
【0020】
本発明の筒状の樹脂膜(2) を成形するために使用されるパイプダイ(5) の樹脂吐出孔(8) は、例えば空洞部(3) を1個有する樹脂膜(2A)を成形する場合に使用されるパイプダイ(5A)は図1に示すように外側角筒(6A)の内側に内側角筒(7A)を挿着した構造を有し、外側角筒(6A)を内側角筒(7A)との間に樹脂吐出孔(8A)が形成され、内側角筒(7A)の内側には材料供給孔(9A)が形成されている。また空洞部(3) を2個以上有する樹脂膜(2) を成形する場合(例えば2個の空洞部(3B)を有する樹脂膜(2B)を形成する場合)に使用されるパイプダイ(5B)には図2に示すように外側角筒(6B)の内側に2個の内側角筒(7B)を挿着した構造を有し、外側角筒(6B)を内側角筒(7B)との間に樹脂吐出孔(8B)が形成され、内側角筒(7B)の内側には2個の材料供給孔(9B)が形成されている。なお樹脂吐出孔(8) の形状は矩形形状に限られるものではなく、例えば円環形状であってもよい。
【0021】
上記パイプダイ(5A,5B) は押出機(4) の先端に取付けられ、押出機(4) から押出された樹脂溶融物は上記パイプダイ(5A,5B) の樹脂吐出孔(8A,8B) に供給され、該樹脂吐出孔(8A,8B) から筒状の樹脂膜(2A,2B) として連続的に吐出され、上記樹脂膜(2A,2B) の空洞部(3A,3B) の中には上記木質材料W、または木質材料Wと合成樹脂Rとの混合物Mが充填される(図3および図4参照)。
【0022】
該樹脂膜(2) の中に充填される木質材料Wあるいは木質材料Wと合成樹脂Rとの混合物M(以下、単に材料と言う)は、パイプダイ(5) の上方両側に配置した材料供給コンベア(14,14) によって供給される。該材料供給コンベア(14,14) の途中には、串状ロール(15,15) が設けられており、該ロール(15,15) により材料の厚みがある程度均一に揃えられ、該材料はコンベア(14,14) の末端に到ると該末端に設けられている散布ロール(16,16) によりパイプダイ(5) に向けて散布される。
本発明のパイプダイ(5) の内側には材料供給孔(9) が設けられているので、散布された材料は該材料供給孔(9) を通過して樹脂膜(2) の空洞部(3) 内へと供給され充填される。
【0023】
また樹脂膜(2) の空洞部(3) 内に材料を供給する場合、図5および図6に示すように、コンベア(14,14) の末端の位置からパイプダイ(5) の樹脂吐出孔(8) の位置、あるいは該位置よりも更に下方にかけてシューター(17)を設けてもよい。該シューター(17)の下部はパイプダイ(5) の材料供給孔(9) の内側に位置しており、コンベア(14,14) より運ばれてくる材料を該シューター(17)の内側を通過させて樹脂膜(2) の空洞部(3) 内に無駄なく確実に供給する。該シューター(17)の内側形状は所望の勾配を有しており、材料の供給を行い易くしている。
【0024】
ところで、パイプダイ(5) から溶融吐出されたパイプ状の熱可塑性樹脂である樹脂膜(2) は、下方に行くにしたがって引っ張られて次第に空洞部(3) が狭くなるネックインという現象が起こり易くなり、そのため該樹脂膜(2) の空洞部(3) は必要な空洞径を維持できなくなる場合がある。
そこで図5および図6に示すように、樹脂膜(2) 内にエアーを吹き出させるエアー管(18)を設けることが望ましい。該エアー管(18)はパイプダイ(5) の内側に位置し、好ましくは上下方向に摺動可能とされ、該エアー管(18)の先端部はパイプダイ(5) の樹脂吐出孔(8) の位置あるいは更に下方に位置している。該先端部の側面にはエアー吹き出し口(19)が複数個設けられおり、該吹き出し口(19)より吹き出されたエアーにより樹脂膜(2) の空洞部(3) の径の縮小は抑制され、該樹脂膜(2) は必要な空洞径を維持出来る。
更に本発明では図6および図7に示すようにパイプダイ(5) の直下に圧縮ロール(20)を配置して木質材料Wが充填されている樹脂膜(2) を厚み方向で圧縮してもよい。この場合には該圧縮ロール(20)の直上までエアー管(18)を設ければ、精度の良い成形が可能となる。
なお上記の場合においては、樹脂膜(2) の厚み方向に対して生じるネックイン現象を利用することで圧縮ロール(20)の樹脂膜(2) に対する接触面積を少なくすることが出来、円滑に樹脂膜(2) を圧縮することが出来る。
【0025】
なお該木質材料Wに繊維状の熱可塑性樹脂R2 が添加混合される場合には、熱可塑性樹脂R2 溶融物をストランドダイ(10)から連続的または断続的に繊維状に吐出させ、該繊維状熱可塑性樹脂R2 を溶融状態で該木質材料Wと混合しつつパイプダイ(5) の上方から落下させ、該パイプダイ(5) から吐出成形されている樹脂膜(2) の空洞部(3) 内に供給充填することが望ましい。
【0026】
ストランドダイ(10)を使用して繊維状の熱可塑性樹脂R2 を木質材料Wに混合しつつ樹脂膜(2A)の空洞部(3A)内に充填する場合を図8に示す。
ストランドダイ(10)の樹脂吐出孔(11)より吐出された繊維状の熱可塑性樹脂R2 は溶融状態で材料供給コンベア(14,14) から供給される木質材料Wに混合され、該混合物Mは、該ストランドダイ(10)の直下に位置するパイプダイ(5A)の材料供給孔(9) を通り抜けて樹脂(2A)の空洞部(3A)内へと供給充填される。この場合吐出された繊維状の熱可 塑性樹脂R2 は加熱軟化状態にあるので、風圧で延伸するメルトブロー法を適用してもよい。メルトブロー法にあっては上記風圧によって発生した随伴流(負圧域)により、材料供給コンベア(14,14) より供給される木質材料Wと絡み易い状態となっている。
【0027】
なおストランドダイ(10)から吐出された繊維状の熱可塑性樹脂R2 を保温して溶融状態を維持する目的で、保温カバー(12)を使用してもよい。上記ストランドダイを使用した場合における保温カバー(12)の使用例を図9に示す。即ちストランドダイ(10)の下部からパイプダイ(5A)の上部にかけて保温カバー(12)を設けることにより、吐出された 加熱軟化状態にある熱可塑性樹脂R2 の保温効果が向上する。なお保温カバー(12)には木質材料Wがコンベア(14,14) から供給できるように供給口(13)が設けられている。
【0028】
上記のようにして樹脂膜(2) の空洞部(3) 内に材料が充填さたものである材料充填樹脂膜(21)は、パイプダイ(5) の鉛直方向に設置されているコンベア(22)上に載せられ、マット状にプレス成形される。
上記成形方法としては、樹脂膜(2) および材料内の熱可塑性樹脂R2 を加熱溶融状態において成形プレス、あるいは樹脂膜(2) および材料内の熱可塑性樹脂R2 の加熱軟化温度以上の温度による加熱成形プレスする方法があり、上記プレスは例えば該コンベア(22)上に設けられたロールプレスや圧締プレス等により行う方法がある。
ストランドダイ(10)から熱可塑性樹脂R2 溶融物を繊維状に吐出させる場合には、溶融軟化状態にある繊維状の熱可塑性樹脂R2 が木質材料Wに混合され樹脂膜(2A)に直 接供給充填されるので、材料充填樹脂膜(21)内部で材料は加熱状態を保持しており、プレス成形時の熱効率が良く、また保温カバー(12)を使用することで更に熱効率を良くすることが出来る。
【0029】
材料充填樹脂膜(21)は上記プレス成形によって板状の成形体となり、該成形体は所望なれば引続き冷却工程に付され、木質成形体(1) が得られる。
本発明の木質成形体(1) の製造における成形体の冷却方法としては、例えば上記コンベアに設けられる冷間ロールプレスに通して冷却するかまたは冷間プレス等がある。
【0030】
なお本発明の木質成形体(1) の表面両側または片側に凹凸柄を施してもよく、例えば上記冷却工程を冷間ロールプレスで行った場合には、該冷間ロールプレスの後段に、凹凸表面を有するエンボスロールを設置することで木質成形体(1) に凹凸柄を施すことが出来る。
【0031】
本発明の木質成形体(1) は、空洞部(3) を1個または複数個有する筒状の熱可塑性樹脂膜(2) の中に木質材料W、または木質材料Wと合成樹脂Rとの混合物Mを供給充填してプレス成形することによって製造される。該木質成形体(1) の表面には上記熱可塑性樹脂膜(2) によるスキン層(23)が形成されている(図10参照)。上記空洞部(2B)を複数個有する樹脂膜(2B)を用いて製造した木質成形体(1B)にあっては、該木質成形体(1B)の表面にスキン層(23B) が、内部に熱可塑性樹脂からなる樹脂隔膜(24)が形成され、多層状となる(図11参照)。
【0032】
また本発明の木質成形体(1) の廃材は、切削、粉砕、あるいは解繊して木質材料とし、再び木質成形体の原料や木質セメント板の原料として再利用が出来る。このような木質成形体の再利用においてはリサイクル性は非常に高いものであり、間接的には熱可塑性樹脂のリサイクル性が大幅に向上する。しかもこのような木質成形体は建築板、家具素材、コンクリート型枠等に大量使用されるからリサイクル熱可塑性樹脂も大量に消費出来る。
またフレーク形状の木片は改築解体廃木材を加工したものを用いることが出来るので、木質分の焼却により発生する二酸化炭素ガスを抑制することになり、環境負荷を低減できる。
【0033】
以下、実施例により本発明を説明する。
【0034】
〔実施例1〕
ポリプロピレン樹脂廃材を粉砕溶融したものを図12に示すパイプダイ(5C)を有する押出機(4) により樹脂膜(2C)を押出し成形し、該樹脂膜(2C)の空洞部(3C)内に、材料供給コンベア(14,14) によって間伐材からフレーク化した木片(1. 0〜5. 0mm×5. 0〜15. 0mm×0.5〜2. 0mm)を該パイプダイ(5C)の材料供給孔(9C)を通過させ、一方該パイプダイ(5C)の上方から加熱溶融状態の繊維状ポリプロピレンを3列樹脂吐出孔(11)を有するストランドダイ(10)から吐出させ、木片および繊維状ポリプロピレンとを絡ませながら充填して、材料充填樹脂膜(21)とした(図13参照)。
該材料充填樹脂膜(21)を圧延ロールプレスし、更に冷間ロールプレスして木質成形体を製造した。
【0035】
本実施例により得られた木質成形体(1) の表面には、木片が露出することなくポリプロピレンからなるスキン層(23)が形成されるので防水性に優れている。また木質成形体(1) 内部には、木片間に多くの空隙Sが残っているので、軽量な木質成形体(1) となる。
【0036】
〔実施例2〕
実施例1と同様の材料を用いて、1個の空胴部(3) を有する角筒状のパイプダイ(5) を用いて図6および図7に示すように、パイプダイ(5) から樹脂膜(2) を押出成形すると共に該樹脂膜(2) 内に木質材料Wを充填し、その直後に圧縮ロール(20)で厚み方向に対して圧縮を行った。
この圧縮した材料充填樹脂(21)の上に、さらに図示しない並設された同様のパイプダイ2機から押出されて圧縮された材料充填樹脂膜(21)を積層し、3層として、その後圧延ロールプレス、熱間ロールプレス、冷間ロールプレスを行い、木質成形体を製造した。
【0037】
本実施例により得られた木質成形体も表面に木質材料が露出することなく、樹脂膜からなるスキン層(23)が形成されているので防水性に優れ、また該木質成形体の内部には、多くの空隙が残っているので、軽量な木質成形体となる。
【0038】
なお本発明は上記実施例に限られるものではない。
【0039】
【発明の効果】
本発明の木質成形体は、表面が熱可塑性樹脂からなるスキン層で覆われるので、木質材料を露出させることなく防水性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空洞部を1個有する樹脂膜を吐出するパイプダイの底面図
【図2】空洞部を2個有する樹脂膜を吐出するパイプダイの底面図
【図3】樹脂膜の空洞部内に材料が供給充填される工程を示す説明図
【図4】樹脂膜の2個の空洞部内に材料が供給充填される工程を示す説明図
【図5】シューターおよびエアー管付きパイプダイの説明図
【図6】シューターおよびエアー管付きパイプダイの正断面図
【図7】パイプダイ直下の圧縮ロールにて樹脂膜を圧縮する工程を示す説明図
【図8】ストランドダイを使用して繊維状の熱可塑性樹脂を樹脂膜の空洞部内に供給する工程を示す説明図
【図9】ストランドダイに保温カバーを取付けた状態を示す説明図
【図10】木質成形体の断面図
【図11】多層状の木質成形体の断面図
【図12】空洞部を3個有する樹脂膜を吐出するパイプダイの底面図
【図13】樹脂膜の3個の空洞部内に材料が供給される工程を示す説明図
【符号の説明】
1 木質成形体
2 樹脂膜
3 空洞部
5 パイプダイ
10 ストランドダイ
W 木質材料
R 合成樹脂
R2 熱可塑性樹脂
M 混合物
Claims (7)
- 熱可塑性樹脂の溶融物をパイプダイから空洞部を1個または複数個有する筒状の樹脂膜を押出成形し、該樹脂膜の内部の空洞部に上方から木質材料を供給充填し、該木質材料を充填した樹脂膜をマット状にプレス成形して成形マットとすることを特徴とする木質成形体の製造方法
- 該パイプダイの空洞部に木質材料を供給するシューターと、エアーを吹きだすエアー管が具備されている請求項1に記載の木質成形体の製造方法
- 該木質材料には合成樹脂が添加されている請求項1または2に記載の木質成形体の製造方法
- 該木質材料に添加されている合成樹脂は熱可塑性樹脂である請求項3に記載の木質成形体の製造方法
- 該木質材料に添加される熱可塑性樹脂は繊維状および/またはリボン状である請求項4に記載の木質成形体の製造方法
- 該樹脂膜の内部の空洞部には上方から木質材料とストランドダイまたはメルトブローダイから吐出される加熱溶融状態の繊維状および/またはリボン状の熱可塑性樹脂が供給充填される請求項5に記載の木質成形体の製造方法
- 木質材料がフレーク形状の木片である請求項1〜6に記載の木質成形体の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001183810A JP3579372B2 (ja) | 2001-06-18 | 2001-06-18 | 木質成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001183810A JP3579372B2 (ja) | 2001-06-18 | 2001-06-18 | 木質成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002370212A JP2002370212A (ja) | 2002-12-24 |
JP3579372B2 true JP3579372B2 (ja) | 2004-10-20 |
Family
ID=19023692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001183810A Expired - Fee Related JP3579372B2 (ja) | 2001-06-18 | 2001-06-18 | 木質成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3579372B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2761072B1 (en) * | 2011-09-30 | 2016-08-31 | Owens Corning Intellectual Capital, LLC | Method of forming a web from fibrous materails |
GB2521829A (en) * | 2014-01-01 | 2015-07-08 | Alireza Shafiei | Wood flakes board (WFB) |
KR102025112B1 (ko) * | 2019-02-12 | 2019-11-04 | (주) 크로바가구 | 복합 판재의 테두리 성형방법 및 그 제품 |
-
2001
- 2001-06-18 JP JP2001183810A patent/JP3579372B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002370212A (ja) | 2002-12-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3563704B2 (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
US5217655A (en) | Methods for preparation of composite materials | |
US8057614B2 (en) | Polymer/WUCS mat for use in sheet molding compounds | |
CN101657308A (zh) | 使用再利用毯废料的木材-塑料复合材料及其生产系统和方法 | |
JP4132551B2 (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
JP3579372B2 (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
CA2678653C (en) | Method and device for producing a molded part and molded part as heat insulating and/or sound absorbing element | |
AU2007215670B2 (en) | Apparatus and method for manufacturing pipe with multi-layer wall | |
JPH091513A (ja) | 古紙ボードの製造方法 | |
JP3676248B2 (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
RU2813278C2 (ru) | Многослойная композитная доска из сыпучих материалов и пластика | |
JP3974316B2 (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
KR200260186Y1 (ko) | 왕겨 합성수지 판재 | |
KR200247247Y1 (ko) | 폐종이 재생 합성수지 판재 | |
JP2005262544A (ja) | 木質成形体および木質成形体の製造方法 | |
EP1254008A1 (en) | Method for manufacturing anti-crash panels, apparatus for carrying out the method, and panel manufactured thereby | |
JP2005305905A (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
JP2005254713A (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
JP4091890B2 (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
JP2022535707A (ja) | 個別材料およびプラスチックの多層複合板 | |
KR20020047527A (ko) | 종이재생 합성수지 판재 및 그 제조방법 | |
JP2003127134A (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
JP2005219438A (ja) | 木質成形体および木質成形体の製造方法 | |
NZ571074A (en) | Apparatus for manufacturing a pipe with multiple layers including a middle layer of fused resin which has adjustable thickness |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20031225 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040217 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040316 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20040611 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040706 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040715 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070723 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |