JP3579309B2 - 画質調整方法及びその方法を使用した映像通信装置及びその方法を記録した記録媒体 - Google Patents

画質調整方法及びその方法を使用した映像通信装置及びその方法を記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、GSTN、ISDM,PHS,PDCなどの通信網を介した映像音声通信ならびに映像ファイリングにおいて使用する、映像符号化における画質調整方法及びその方法を使用した映像通信装置及びその方法をコンピュータで実施するプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ITU−T、H.263などでは、SQCIF、QCIF、CIF、4CIF及び16CIFの5つの画像フォーマットが規定されている。テレビ電話、会議システムではこれらの中で、主に図1A,1B,1Cの画像F1, F2, F3で示す画像フォーマットSQCIF, QCIF, CIFを使用し、映像の送受信を行っている。SQCIF は128×96画素、QCIFは176×144画素、CIFは352×288画素で構成されている。更に、階調を表す1画素あたりのデータ量は、映像品質設定により決定されていた。このため映像品質設定が別途必要で、これにより画像の動きを優先させるのか、精細さを優先させるのかが決められ、結果的に符号化フレームレートが決定されていた。ここで映像品質は動き重視(符号化フレームレートを高く)とすると、1画素あたりのデータ量が低く抑えられ画質は落ちるが、フレームレートは向上する。一方、画質重視(符号化フレームレートを低く)とすると、1画素あたりのデータ量が高くなリ画質は良くなるが、フレームレートは低下する。この様に従来、テレビ電話、会議システムで画質調整を行うユーザインタフエースとしては、送信映像の画像フォーマットと映像品質との両方を組み合わせることが必要であった。
【0003】
図2に従来のコンピュータ表示画面上で行うユーザインタフェースの一つの例を示す。図2のユーザインタフェース画面D20 上で、ユーザは選択ボタンD22 を押すことで、画像フォーマット又は映像品質を変更できる。ここで、映像品質という用語は一般の利用者に分かりやすくするために用いられたもので、実際は符号化フレームレートを指している。画像フォーマットと映像品質のどちらを変更するかはアクティブサインD21 で表示できるようになっていた。更に画像フォーマットを変更するには、表示「画像フォーマット」に対し選択ボタンD22 でアクティブサインD21 を表示させ、変更ボタンD23 を押すことで、可能となっていた。変更ボタンD23 の押下により、フォーマット表示D24 で示される様に、CIF, QCIF,SQCIF などの画像フォーマットに変更を行う。また、同様に映像品質を選択ボタンD22 でアクティフサイン表示させ、変更ボタンD23 を押下することで映像品質(符号化フレームレート)変更可能である。そこで動き重視D25 にするか、画質重視にするかは変更ボタンD23 の押下で変更する。
【0004】
更に、図3にて従来のユーザインタフェースの操作手順を示す。通信が開始され、ステップS1において画像フォーマットを変更したいと判定した場合は、ステップS2で画像フォーマットの変更を行う。次にステップS3において映像品質(符号化フレームレート)の変更をしたいと判定した場合は、ステップS4で映像品質(符号化フレームレート)を変更する。次にステップS5で、ユーザの望む総合的な映像品質が満足できたと判定されると、次の処理手順に移行できるが、そうでなければ再度ステップS1の判定処理に戻る。以上述べたように、画質調整のユーザインタフェースとしては、送信映像の画像フォーマットと映像品質(符号化フレームレート)との両方を組み合わせるというように、二度の操作手順が必要であった。
【0005】
また、従来、例えば日本国特許出願公開5−328341号で、テレビ電話の話者が自然な動画を得るための画質設定方法が示されているが、この従来方法では圧縮データ量が所定の値より大きいか小さいかによって、符号化パラメータを変更するものである。これは国際標準機関ITU−T において検討が進められている各種映像符号化方式(H.261、H.262、H.263)で前提としている符号化量制御法に類するものであり、そのままでは、利用者は画質調整する時には、画像フォーマットとフレームレートとの、少なくとも二つのパラメータを変更しなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来方式では以上のように、通信の開始にあたってユーザは映像通信装置のユーザインタフェースにおいて、自分の望む映像の品質と動きを得るために、画像フォーマットと映像品質というように、二つのパラメータに対して操作をしなければならなかった。このため、映像の総合的な画質調整の設定にあたっては図4に表で示すように、画像フォーマットと映像品質の二つのパラメータを組み合わせて値Q11,Q21,Q31,Q12,Q22,Q32 に相当する画質を選択しなくてはならず、二度手間の操作手順が必要であったために、通信の開始時にかなりの時間と手間を要してしまっていた。
【0007】
この発明の目的は、符号化映像の総合的な画質調整において、画像フォーマットとフレームレートの二つを独立に操作することなく、一つの操作のみにて総合的な画質調整を実現する画質調整方法及びその方法を使用した映像通信装置及びその方法を記録した記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の観点による、画質調整パラメータを入力して、映像を符号化する際の符号化パラメータを調整することにより上記映像の画質を調整する画質調整方法は、以下のステップを含む:
(a) 予め決めた少なくとも1つの符号化ビットレートに対し画像フォーマットごとに符号化フレームレートの適用範囲を定めた特性情報を予め記憶し、
(b) 画質を指定するパラメータを入力し、
(c) 上記パラメータをキーとして上記特性情報を参照して、画像フォーマットと符号化フレームレートを決定する。
【0009】
この発明の第2の観点による映像符号化調整方法は、上記方法において画像フォーマットごとに符号化するのに要する符号化所要時間を測定し、上記測定結果を用いて画像フォーマットごとに設定可能な映像フレーム枚数を算出し、上記算出結果及び入力された画質調整パラメータに基づいて画像フォーマット及び符号化フレームレートを決定する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図5にこの発明の映像通信装置に用いられる映像符号化装置10の原理的構成を示し、図6にその動作処理フロー図を示す。この発明では、画像フォーマットごとにその画像フォーマットに適用可能な符号化ビットレートと、符号化フレームレートを定めた特性情報をパラメータ変換データとして予め記憶部13に記憶しておく。パラメータ入力部11は、例えばユーザインタフェース画面を表示する表示部を含む。そのユーザインタフェース画面上で入力を設定するキーボード及び/又はマウスを含む。操作者は、パラメータ入力部11を使って画質調整パラメータPqを入力し(ステップS1)、画質調整部12において、その入力された画質調整パラメータPqをキーとして記憶部13のパラメー夕変換データを参照することによって、符号化フレームレートと画像フォーマットFiを決定し(ステップS2)、それらを符号化処理部14に与えて入力映像データDpを、それら決定された画像フォーマットFiとフレームレートRfで符号化して符号化映像データCpを出力する(ステップS3)。
【0011】
この発明は、映像情報の通信、蓄積を行う映像通信装置の画像調整において、画像フォーマットと符号化フレームレートを個別に設定するのではなく、これらを一つに統合することで利用者は一つの設定項目のみにて総合的な画質調整が行える様にしたことを最も大きな特徴とするものである。これにより、従来の符号化映像画質調整では、画像フォーマットと符号化フレームレートの二つを独立に操作、調整しなければならなかったのに対し、この発明では、ユーザインタフエースにおいて、画質優先なのか、動きを優先させるのかを一つのパラメータで調整するだけで、最適な画像フォーマットと符号化フレームレートを選択し、総合的な映像の画質調整を短時間に簡単に行うことができる。
【0012】
以下、この発明の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
図7、図8は、この発明の画質調整法の実施例での設定画面の例である。図9は、この発明にあたってこの発明者らが発見した画像の符号化パラメータと画質の関係をまとめたものである。
図7に示した様に、この発明の実施例では、利用者はユーザインタフェース画面D20 上の画質設定の一つの選択項目「画質」を変更ボタンD23 により例えば品質重視か動き重視に設定するのみで、画像フォーマットと映像品質の双方を調整することができる。これにより、その時点での最適な画像フォーマットで、動きを優先させるのか、画質の精細さを優先させるのかを自動で行うことが可能である。なお、図7の画質設定において選択項目の代わりに、任意の数字を直接指定すると、より細かく希望する映像の画質を瞬時に調整できることは言うまでもない。また、図7では、符号化専用ハードウェア装置をリモコン等で操作する場合の設定画面を示したが、ウィンドウ操作が可能なパソコン等においては、画質調整に図8で示すようなスライダーD26 やプルダウンメニュー(図示せず)等を利用すれば、更に操作性が向上できる。
【0013】
この発明においては、総合的な画質の優劣と、画像フォーマット及びフレームレートの値との関係を明らかにし、画像フォーマット及びフレームレートの値と画質の優劣の対応表を作成する必要があった。そこで、この発明者は、各種映像符号化データを作成し、綿密な主観評価実験を実施し、各種画像フォーマットの適応範囲は、図9で示す通りであることを発見した。即ち、画像フォーマットQCIFに最適な領域B2 は高フレームレート、高ビットレートから低フレームレート、低ビットレートに帯状となっており、その帯状領域B2 より低ビットレート側領域B1 がSQCIF に最適な領域であり、帯状領域B2 より高ビットレート側領域B3 がCIF に最適な領域となっている。従って、図9に示すように、この帯状領域B2 を斜めに切る符号化ビットレートの一定値Rb を適当に選ぶことにより、符号化フレームレートの大、中、小の区間が決められ、これらの区間に対し最適な画像フォーマットをSQCIF, QCIF, CIF と決める。与えられたフレームレートがこれら区間のどれに属するかを判定するだけで、最適な画像フォーマットを決めることができる。
【0014】
【実施例】
以下に、この発明の第1の実施例を示す。
図10はこの発明の第1の実施例における変換テーブルの例を示したもので、符号化ビットレートが固定の場合の例である。この例では画質はフレームレートで1〜13を7段階で変化させることができる。一番動き重視としたい場合は、画像フォーマットSQCIF 、符号化フレームレート13/secとなり、一番画質重視としたい場合は、画像フォーマットCIF 、符号化フレームレート1/secとなる。利用者は単に画質として7段階のうちのいづれかを指示するだけで、画像フォーマットや符号化フレームレートは意識せずに、総合的な画質調整ができる。
【0015】
図11は、この発明の第1の実施例に関わる映像符号化装置10の構成例を示したものである。これにより、前述の変換テーブルの意義を更に明確に説明する。
操作者は、本装置の使用開始時に、利用する通信網ならびに伝送速度を設定する。あるいは、これらは装置の製造段階で設定されていてもよい。これにより、符号化ビットレートRb が例えば図9で示したように固定的に設定される。変換テーブルは、図9で決めた固定の符号化ビットレートRb に対応させ、図10のように画質調整パラメータPqから画像フォーマットと符号化フレームレートが7段階で求められるように構成され、記憶部13に予め記憶しておく。
【0016】
次に、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を構成したパラメータ入力部11から映像の画質調整パラメータPqのみを画質調整部12に入力することで、画質調整部12は、画質調整パラメータPqをキーとして記憶部13の変換テーブルを参照して画像フォーマットFiと符号化フレームレートRfの値を生成することができ、生成した二つの値Fi, Rfと符号化ビットレートRbを映像符号化処理部14に入力する。この画像フォーマットFiと符号化フレームレートRfと符号化ビットレートRbの値により、映像符号化処理部14は、入力された映像データDpに対し、操作者が所望する画質で映像符号化処理を行い、符号化映像データを出力する。
【0017】
図12に、本実施例で利用者が操作する手順を示す。まず、最初に使用する通信網/伝送速度を設定する(ステップS1)。本実施例の場合、符号化ビットレートRb は固定であることを前提としているので、この設定が不要な場合が有り得る(製造段階で設定されている場合や、次回以降の通信の場合などである)。次に通信開始後(ステップS2)、画質調整パラメータPqの設定の入力操作あるいは変更の入力操作を行う(ステップS3)。映像の画質が希望するものになったか判定し(ステップS4)、なっていなければ操作を終了する。この画質調整パラメータPqの入力操作により、映像は希望する最適な画質となっているので、従来方法と比べてよリ迅速かつ的確に画質調整を行うことができる。ステップS4で画質が希望するものとなっていなければステップS3に戻り、画質調整パラメータPqを変更する。
【0018】
次に、この発明の第2の実施例を示す。第1の実施例では符号化ビットレートを1つの値に固定する場合を示したが、この第2実施例は、図9中にRb1, Rb2, Rb3で示すように予め決めた複数の符号化ビットレートが通信の開始時に選択可能とされている。
図13は、この第2実施例に関わる映像符号化装置10の構成例を示した図である。また、図14は、本装置の画質調整部の動作例と共に本実施例での画質調整方法の処理フローを示した図である。図15は本実施例でのパラメータ変換データの構成例である。
【0019】
操作者は通信の開始時に、利用する通信網ならびに伝送速度を設定する。これにより、符号化ビットレートRbが設定される(ステップS1)。あるいは、直に符号化ビットレートRbをパラメータ入力部11から入力してもよい。パラメータ変換データは、図9を基に、符号化ビットレートRb1, Rb2,...ごとに作成された図15のものを、記憶部13に予め記憶しておく。次に、パラメータ入力部11から映像の画質調整パラメータPqを画質調整部12に入力することで(ステップS2)、画質調整部12は、符号化ビットレートRbと画質調整パラメータPqをキーとして記憶部13のパラメータ変換データを参照して画像フォーマットFiと符号化フレームレートRfの値を取得し(ステップS3)、取得した二つの値Rf, Pqと符号化ビットレートRbを映像符号化処理部14に入力する(ステップS4)。この画像フォーマットFiと符号化フレームレートRfと符号化ビットレートRbの値により、映像符号化処理部14は、画像キャプチャーボードや、ディジタルカメラである映像入力部15から入力された映像データDpに対し、操作者が所望する画質で映像符号化処理を行い、符号化映像データCpを出力する。
【0020】
本実施例における利用者が操作する手順は、図12と同様である。始めに、通信網/通信速度を設定する(ステップS1)。次に通信開始後(ステップS2)、画質調整パラメータの設定の入力操作あるいは変更の入力操作を行う(ステップS3)。映像の画質が希望するものになったか判定し(ステップS4)、なったなら操作を終了し、ならなかったらステップS3に戻る。画質調整パラメータPqの入力操作をした時点で、映像は希望する最適な画質となっているので、従来方法と比べてより迅速かつ的確に画質調整を行うことができる。
【0021】
次に、この発明の第3の実施例を示す。第2実施例においては、選択したビットレートに対し、予めとり得るフレームレートの数が図15の例では7つのため、フレームレートの値が例えば1,3,5,....(符号化ビットレートが64kbpsの時)と、予め決めたとびとびの値しかとることができないが、この第3実施例は、符号化フレームレートが連続的に変化/設定可能な場合の例である。
【0022】
図16は、第3実施例に関わる映像符号化装置10の構成例を示した図である。また図17は、本装置の画質調整部の動作例とともに本実施例での画質調整方法の処理フローを示した図である。更に図18は、本実施例での符号化フレームレートRfと適用可能な画像フォーマットFiの関係を示す変換テーブルである。
パラメータ変換テーブルは、図9を基に、図18に示すように複数の符号化ビットレートRbの値に対しそれぞれ符号化フレームレートRfの範囲と、その範囲に適した画像フォーマットFiが対応するように作成され、記憶部13に予め記憶される。変換テーブルに示すように、各符号化ビットレートに対し動作可能なフレームレートRfの最大範囲が、例えばビットレート32kbpsに対して1〜7フレーム/sec、64kbpsに対して1〜13フレーム/secと決められており、これらの各フレームレート最大範囲は図9に基づいてそれぞれ画像フォーマットCIF, QCIF, SQCIFに対し最適となるように3つの領域に分割されている。この実施例では各符号化ビットレートが選択されると、対応するフレームレートRfの最大範囲が例えば図8のスライダD26 の最大可動範囲となるように設定される。
【0023】
操作者は通信の開始時に、利用する通信網ならびに伝送速度を設定する。あるいは、直に符号化ビットレートRbをパラメータ入力部11から入力してもよい。これにより、符号化ビットレートRbが設定される(ステップS1)。次に、操作者がパラメータ入力部11から映像の画質調整パラメータPq(図8のスライダD26 の位置)を画質調整部12に入力することで、画質調整部12の符号化フレームレート決定部12a は、符号化ビットレートRbの値に対応して符号化フレームレートRfの最大可変範囲(図8のスライダのレバーD26 で設定可能なフレームレートの範囲)を決定する(ステップS3)。操作者(利用者)が設定した画質調整パラメータPqの値(図8のスライダのレバーの位置)から符号化フレームレートRfを決定する(ステップS4)。画質調整部12の画像フォーマット決定部12b は、符号化フレームレート決定部12a で決定された符号化フレームレートRfと符号化ビットレートRbから図18の変換テーブルに従って画像フォーマットFiを決定する(ステップS5)。このようにして得られた画像フォーマットFiと符号化ビットレートRbと符号化フレームレートRfを映像符号化処理部14に入力する(ステップS6)。この画像フォーマットFiと符号化フレームレ一トRfと符号化ビットレートRbにより、映像符号化処理部14は、映像入力部15から入力された映像データDpに対し、操作者が設定した画質調整パラメータに対応する画質で映像符号化処理を行い、符号化映像データCpとして出力する。
【0024】
図9に示した画質の主観評価に基づく3つの画像フォーマットCIF, QCIF, SQCIFに対する最適領域は互いに直線を境界とするように示されているが、主観評価による実際の実験結果によればこれら3つの領域は境界で互いに重なり合った境界領域を有している。そのため、一定符号化ビットレートにおけるこれら最適領域は図19に示すようになる。即ち、CIF とQCIFの領域の隣接端縁は互いに重なり、またQCIFとSQCIF の領域の隣接端縁も互いに重なり合う。従って、この実験結果をそのまま利用すると、同一入力画質調整パラメータに対し、互いに重なり合う境界領域では2つの画像フォーマットが条件を満足していることになる。しかしながら、入力調整パラメータに対し、いずれか1つの画像フォーマットを選択しなければならない。
ところで、前述の図9に示した主観評価に基づく各画像フォーマットの最適領域の調査過程において、次の事実を発見した。上記パラメータ変換データの作成や画像フォーマットの決定にあたり、符号化ビットレートと符号化フレームレートの同じ組み合わせに対して複数の画像フォーマットが適用可能な場合、同一フレームレート、同一符号化ビットレートの条件下では、より大きな画像フォーマットを利用する方が(即ちSQCIFよりはQCIF、QCIFよりはCIFの方が)より高い画質となる。この性質を利用して、図19で示した重なり合う境界領域では画像フォーマットの大きい方を優先的に選択するように画像フォーマットを決定することができる。図18の表はこのようにして決められた領域の例を示している。また、符号化フレームレートの範囲に応じて、大きい画像フォーマットを優先するか、小さい画像フォーマットを優先するか決定することも容易に実現できる。
【0025】
本実施例における利用者が操作する手順は、図12と同様である。始めに、通信網/通信速度を設定する(ステップS1)。次に通信開始後(ステップS2)、画質調整パラメータの設定の入力操作あるいは変更の入力操作を行う(ステップS3)。映像の画質が希望するものになったか判定し(ステップS4)、なったならば操作を終了し、なってなければステップS3に戻る。画質調整パラメータの入力操作をした時点で、映像は希望する最適な画質となっているので、従来方法と比べてより迅速かつ的確に画質調整を行うことができる。
【0026】
上述のステップS4において、操作者はGUI上でスライダレバーD26 を動かして所望の画質を選択するが、その画質の調整は、現在のスライダ位置に対応して決定された符号化フレームレートと画像フォーマットに基づいて符号化された映像信号を復号して表示装置に再生し、その映像をみながら操作者が送信画像の画質を調整するように映像通信装置を構成すればよい。その例を図20に示す。
【0027】
図20に示す映像通信装置100 は映像符号化装置10と、多重化部21と、通信処理部22と、多重分離部23と、復号化部24と、映像出力部25と、表示装置26とを有している。映像符号化装置10は前述したどの実施例のものでもよい。ここでは図16にした実施例を簡略化して示しており、図16の記憶部13は画質調整部12’ に含まれているものとする。映像符号化装置10により生成された符号化映像データCp(複数の符号化映像パラメータにより構成されている)は、多重化部21により多重化され(必要に応じて符号化音声パラメータと共に多重化され)、通信処理部22により送信データに変換され、回線50を介して他の映像通信装置300 に送信される。映像通信装置300 は映像通信装置100 と同様に構成されている。映像通信装置300 が送信した送信データは通信処理部22で多重化データに変換され、その多重化データは多重分離部23により符号化映像データDpに分離される。符号化映像データは復号化部24で復号され、映像データとされ、この映像データは映像出力部25で映像信号Spに変換され、表示装置26に表示される。
【0028】
図20の映像通信装置において、装置100 の操作者が、自分の送信する映像の画質をこの発明の映像符号化装置10において調整する場合、通信処理部22に与える多重化符号化映像データを破線で示すように多重分離部23にも与えることにより、送信データを映像通信装置100 内の多重分離部、復号化部24で再生し、映像出力部25により表示装置26に表示する。操作者はその表示映像をモニタしながら、画質調整を行うことができる。
【0029】
あるいは、映像通信装置300 の操作者が映像通信装置300 の映像符号化装置10内の画質調整パラメータ入力部(図示せず)により生成した画質調整パラメータとしてのスライダ位置情報を映像通信装置100 に送信し、映像通信装置100 は受信した位置情報を画質調整部12’ に与えて送信映像の画質(フレームレート及び画像フォーマット)を制御して映像を送信し、映像通信装置300 の操作者は受信した映像をみながらスライダの位置を調整して送信する位置情報を制御してもよい。
【0030】
上述の図5、図11、図13、図16で示した実施例の一部もしくは全部を、コンピュータを用いて機能させることができること、あるいは、図6、図14、図17で示したフロー図での処理の段階をコンピュータで実行させることができることは言うまでもなく、コンピュータでその機能を実現するためのプログラム、あるいは、コンピュータでその処理の段階を実行させるためのプログラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば、FD(フロッピーディスク)や、MO(磁気光ディスク), ROM、メモリカード、CD, DVD(デジタルビデオディスク)、リムーバブルディスクなどに記録して提供し、配布することが可能である。
【0031】
ところで、通信システムの最大伝送ビットレートを一定とすれば、映像品質を動き重視(符号化フレームレートを高く)とすると、1画素あたりのデータ量が低く抑えられ画質は落ちるが、フレームレートは向上する。一方、画質重視とすると、1画素あたりのデータ量が大きくなり画質は良くなるが、フレームレートは低下する。この様に従来、テレビ電話、会議システムにおける画質調整法では利用者自らが送信映像の画像フォーマットと映像品質を指定していた。
【0032】
ここで一般的な映像通信装置では、符号化フレームレートは1から30フレーム/secまで選択可能であり、ユーザが通信する相手に、より精細な画像を送りたい場合は1フレーム/secに近づけ(従って動きは遅くなる)、逆に、より動きのある画像を送りたい場合は、30フレーム/secに近づけ(この場合、逆に精細さは無くなる)る。
【0033】
しかし、実際、映像通信装置に搭載された、映像符号化ソフトウェアで、通信相手に符号化フレームレートの最大値である30フレーム/secを指定しても、映像通信装置自身の処理能力や、映像をキャプチャするデバイスの処理能力などの限界により抑えられてしまい、実際の符号化フレームレートは、希望とする符号化フレームレートの値に達しない場合や、映像符号化ソフトウエア自身の処理能力の限界により、指定した符号化フレームレートの値を出せない場合がある。例えば、フレームレートを15フレーム/secとした時に、映像符号化ソフトウェアの処理能力が20フレーム/sec出せるにも関わらず、映像通信装置の処理能力が、13フレーム/secであるため、結果として最大13フレーム/secまでしか実現できない場合や、符号化フレームレートを15フレーム/secとした時に、映像通信装置の処理能力は20フレーム/sec出せるにも関わらず、映像符号化ソフトウェアの処理能力が13フレーム/secであるため、結果として、最高13フレーム/secしか出せなくなっている場合がある。
【0034】
そのため、例えば符号化フレームレートの値を順次大きくして、映像を現在の動きよりも速くしようとしても、動きが速くならなかった場合は、既にそのフレームレートの値、もしくはその値より小さいフレームレートで、映像通信装置、または、映像符号化ソフトウェアの限界により、いくら符号化フレームレートの値を大きくしたとしても、それ以上の速い動きを得ることができない状態であったと推定される。また、フレームレートを大きくして動きが速くなったのだが、更にもっと速い動きを得たいと思った場合は、再度フレームレートの設定を大きくし、実際に映像の動きが速くなったか判断を行わなければならなかった。つまりユーザは、映像通信装置で、CIF, QCIF, SQCIFといった、画像フォーマットごとに、実際に送信される映像の符号化フレームレートが、どれだけであるかといった事を知るためには、符号化フレームレートの最小値1から順次増加して各フレームレートでそれぞれの画像フォーマットがどれだけの符号化フレームレートを出せるのかといった事を、調べておかなければならない。
【0035】
また、以上では説明を簡潔にするため、映像通信装置に映像符号化ソフトウェアを搭載させて映像符号化を行う場合について説明記載しているが、この映像通信装置は、専用の装置(ハードウエア)のみを指すものではない。映像通信装置は汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。ところが、汎用のパーソナルコンピュータでは、中央演算器CPUの処理能力は機種によりまちまちである。
【0036】
そこで同一の映像符号化ソフトウェアを走行させても、異なる映像通信装置(汎用のパーソナルコンピュータも、含む)を使用すると、映像符号化ソフトウェアの処理能力と映像通信装置の処理能力の間に齟齬が発生してしまい、上述と同様の操作が必要であった。
このように映像符号化ソフトウェアは一般にどんな映像通信装置に搭載されるのか分からないため、低速な映像通信装置に搭載された場合でも、その映像通信装置の処理能力を超えた符号化パラメータを指定できてしまう。このため、実際には所望の映像品質を得られないということが生じる。あるいは、映像符号化処理のみで、映像通信装置の演算処理能力を一杯に使ってしまい、同一の映像通信上で同時に処理される他の演算処理が円滑に実行されなくなってしまい、例えば、音声符号化処理を同時に処理させようとすると、音声が時々途切れるなどの支障があるという問題が生じる。
【0037】
従来の映像符号化方式ではこのように、映像品質(符号化フレームレート)は、それぞれの画像フォーマットごとに、最大で30フレーム/secまでの値をとることが理論上は可能である。そこで、前述したように、映像符号化ソフトウェアはどれぐらいの処理能力を有する映像通信装置上で走行させるのかが不明であるため、映像符号化ソフトウェアの処理能力と映像通信装置の処理能力との間に齟齬が発生していた。このために、所望の映像品質が得られない。更には、映像通信装置上で走行させている他の演算処理が円滑に実行できなくなってしまうという問題があった。後者については、特に、音声符号化処理と同時に走行させている場合では、処理が間欠的にしか実行できず、音声に途切れが発生するなど、映像音声の同時通信が実行できないという重大な問題がある。
【0038】
このため、ユーザはある符号化ソフトウェアを使い、ある映像通信装置でどれだけ動きのある画像を送ることが出来るのかといった事を、事前にCIF, QCIF, SQCIFの画像フォーマットごとに、符号化フレームレートの値を少しづつ大きくして行き、その限界を事前に調べておかなけれぱならなかった。
以下に説明するこの発明の第4実施例は、これらの問題を解決するように前述の実施例を改善したものである。
【0039】
図21は、この発明による映像符号化装置の第4実施例を示し、図22はその動作処理フロー図である。図21に示すように、映像符号化装置10は、パラメータ入力部11と、画質調整部12と、映像入力部15と、映像符号化処理部14と、記憶部13とを有すると共に、更に符号化時間測定部17と、符号化フレームレート算出部18が設けられている。また、画質調整部12は、映像調整処理メイン部12Mと、映像符号化パラメータ生成部12abとを有している。
【0040】
図において、画質調整部12の映像調整処理メイン部12Mから映像符号化パラメータ生成部12abヘキャリブレーションの指示を行い、その指示を受けた映像符号化パラメータ生成部12abは映像符号化処理部14に対して、CIF, QCIF, SQCIF それぞれの画像フォーマットFiと、ある固定の符号化ビットレートRbを与えて符号化を行わせる。
【0041】
その符号化結果を受けて、符号化時間測定部17では、それぞれの画像フォーマットについて映像符号化にどれだけの所要時間Tを要したのか測定を行う(ステップS1)。次に、この測定結果から符号化フレームレート算出都18によりそれぞれの画像フォーマットでどれだけの符号化フレームレートRf=1/Tを出せるのか計算する(ステップS2)。計算された結果を、記憶部13に映像の画質調整パラメータと対応付けて記憶しておく(ステップS3)。この算出された符号化フレームレートは、与えられた符号化パラメータ(Fin, Rb)に対し、とり得る最大のフレームレートを表している。映像符号化パラメータ生成部12abは、ステップS4で操作者により映像調整処理メイン部12Mに入力された所望の画質調整パラメータPqと、それに対応して記憶部13に記憶されている符号化フレームレートRfに基づいて、映像の符号化パラメータの調整を行うことで、例えば動き重視を最大にした時に、その映像符号化ソフトウェアと映像通信装置100 で出せる符号化フレームレートの最大値及び画像フォーマットを決定し(ステップS5)、それらの結果を映像符号化処理部14に与えて符号化を行う。
【0042】
図23は図21の映像符号化装置10が使用された、図20の実施例と同様な映像通信装置100 の構成を示す。ただし、この例では音声信号処理用デバイスとして音声入力部27及び音声符号化部28が設けられ、入力音声を符号化し、多重化部21で符号化映像データと多重化し、通信処理部22から送出される。キャリブレーション時には、パラメータ入力部11及び通信処理部22は動作されず、多重化部21の出力は多重分離部23の入力に与えられる。画質調整部12により指定された符号化ビットレートRbと各画像フォーマットとの組を映像符号化処理部14に与えて、入力映像を所定フレーム数だけ符号化し、その符号化に必要とされた時間を符号化時間測定部17により測定する。即ち、符号化時間測定部17は、映像入力部15による1フレーム分の画像データの取り込み処理と、映像符号化処理部14によるその画像データの符号化処理と、復号化部24による符号化映像データの復号処理と、映像出力部25による復号映像データの表示処理の一連の処理シーケンス(プログラムシーケンス)を所定回数繰り返す(従って、所定フレーム数の映像が順次表示される)のに必要とされた時間を測定する。その測定結果から符号化フレームレート算出部18により、1フレーム当たりの符号化に要した時間Tを求め、更にその逆数1/T をフレームレートとして求める。
【0043】
図24に、記憶部13に記憶された符号化パラメータと画質調整パラメータの対応付けの一例を示す。映像符号化装置を含む映像通信装置によっては処理能力が異なるため、通信の開始に先立ち、上述のキャリブレーションを行い、CIF, QCIF, SQCIFで1秒間に何フレームまで映像符号化をすることができるかを計測する。例えばCIF で5フレーム分の符号化を行わせ、その符号化に要した時間が、1250msであるならば、1フレームの平均符号化時間は250ms である。そこで、1秒間に符号化できるフレーム枚数は4フレームとなる。ここでCIF が4フレーム、QCIFが10フレーム、SQCIF が13フレームであるならば、CIF の最小フレーム枚数1からSQCIF の最大フレーム枚数13を、画質調整パラメータの段階数(7−1) で均等割し、そのフレームレートと、それに対応づくフォーマットを映像符号化パラメータとする。この場合の算出方法は(13−1)/(7−1)=2となり、CIF の最小フレーム枚数1から2段階飛びでいくと、CIF のフレームレートは1と3が選択される。続いて、フレームレートが5となるが、CIF の最大フレーム枚数が4であるため、QCIFのフォーマットを選択する。このように続いて、QCIFでのフレームレートは5, 7, 9 と選択されるが、フレームレート11となった時に、QCIFの最大フレーム枚数が10であるため、次にSQCIF のフォーマットを選択する。そして、SQCIF ではフレームレート11、13を使用することになる。
【0044】
映像符号ソフトウェアの処理能力の適切な利用を行うため、映像符号化装置10自身の処理能力の他に、映像キャプチャデバイス15、音声処理用デバイス27,28の処理等に対し、音声途切れを起こさせない等、処理能力の適切な割り当てを実現するため、映像通信装置等の処理能力の影響を受けない非実時間処理の条件下で映像符号化シュミレーションソフトウェアを使用して画質評価を実施し、次の性質を得た。
【0045】
(1) 同一の符号化フレームレート、同一の符号化ビットレートで、画質評価をした結果、CIF が最も評価が高いため、ある符号化フレームレートにおいて、符号化器の処理能力の点で、CIF が使用可能であればCIF を利用し、そうでなければQCIFを使用し、更にそうでなければSQCIF を利用し、更にそうでなければそのフレームレートは利用対象外とする。
【0046】
(2) 符号化処理のステップ数は常に同じなので、映像符号化所要時間は、符号化フレームレート及び符号化ビットレートには依存せず一定であり、画像フォーマットCIF, QCIF, SQCIFそれぞれの1フレーム当たりのビット数に依存する。そのため、符号化所要時間はCIF, QCIF, SQCIFの順に小さくなる。このため、映像通信装置の多重化部(図19参照)においてビットレートの制限がないものとした場合、一組の適当な符号化フレームレートRfと符号化ビットレートRbを与えて符号化所要時間を計測すれば、あらゆる符号化フレームレートと符号化ビットレートに適用できる。
【0047】
以上の評価結果が得られたが、実際には映像通信装置の処理能力は有限であり、これを考慮に入れた形で実装するためにも、処理能力のキャリブレーションを行い、実利用状態に近い状態で、各画像フォーマットで処理可能な最大符号化フレームレートを求める。キャリブレーションの契機としては、映像符号化装置の初回使用開始時、画像(受信・送信)の有無、キャプチャデバイス(映像入力手段)の登録又は変更・音声(受信・送信)の有無、映像符号化を実行させるためのプログラムと同時に動作する他のソフトウェアの登録又は変更時、ユーザによるマニュアル指示時がある。
【0048】
キャリブレーションを行うには、まず、ビデオキャプチャ(映像入力部15)、表示装置26、音声入力部27、音声符号化部28、を設定どおり動作させた状態で、映像符号化を行う。また、多重化部21の伝送ビットレートを無限大と仮定し、図2中に示すように多重化部21の出力を多重分離部23の入力に与えることにより、ローカルループバックで相手画像として復号化し、表示装置26に表示させるか、もしくは読み捨てる。映像符号化所要時間は、符号化フレームレート及び符号化ビットレートには依存せず一定であることの評価結果を利用し、各画像フォーマットにおいて、画像キャプチャから映像符号化までを、例えば符号化ビットレート32kbps、符号化フレームレート3fps で動作させる。順次各画像フォーマットについて、例えば連続して5フレームずつキャプチヤと符号化を繰り返し行ない、第2フレームから第6フレームまでの計5フレームの所要時間T(秒)の平均値を求める。各画像フォーマットについて求めたこの逆数1/T をその画像フォーマットの符号化フレームレートの上限とする。
【0049】
上述のキャリブレーションにより、画像フォーマットCIF, QCIF, SQCIFに対する符号化フレームレートの上限Rfc, Rfq, Rfs がそれぞれ決められ、これらを第1実施例の説明で図9に示した適用領域と共に図25に示す。第1実施例での斜め帯状領域が適用されるのは符号化ビットレートが比較的に低い場合であり、それより高い符号化ビットレートでは、符号化ビットレートの大きさによらず、最適な画像フォーマットの領域は符号化フレームレートの低い方から順にCIF, QCIF, SQCIFに適した3つの水平な帯状領域H3, H2, H1となる。従って、実際にそれらの結果を利用する場合は、これら斜め帯状領域と、水平帯状領域の組み合わせを使用し、例えば、画像フォーマットSQCIFに適した領域は図25中にハッチングで示してある。画像フォーマットQCIF及びCIFの場合も同様の組み合わせで使用する。
【0050】
図26は、この発明による映像符号化装置の第6実施例を示し、図27はこの装置の動作フローを示す。
図26は、映像符号化を行う演算器の種別と映像入力部の種別を入力することにより、各画像フォーマットごとに設定可能な、映像符号化フレーム枚数を規定する手段を備えた映像符号化装置10の構成を示している。
【0051】
まず、この映像符号化装置10を動作させるにあたって、必ず利用者は、パラメータ入力部11からこの映像符号化装置10の演算器(映像符号化装置を構成する例えば図示してないコンピュータのCPU)の種別を画質調整部12に入力する。更に、映像入力部15の種別を画質調整部12に入力する(ステップS2)。画質調整部12では、入力された演算器の種別と、映像入力部15の種別を記憶部13に出力する。記憶部13には、図28に示すように演算器の種別と映像入力部15の種別の組合せごとに映像の画質調整パラメータPqに対応する符号化パラメータ(フレームレートと画像フォーマット)を規定したテーブルが予め記憶されており(ステップS1)、画質調整部12から入力された演算器種別と映像入力部15の種別と画質調整パラメータPqの組をもとに、以降参照すべき映像符号化パラメータ(画像フォーマット及び符号化フレームレート)値を読出す(ステップS4)。
【0052】
そこで映像符号化処理を開始する際には、利用者はパラメータ入力部11により動きを重視したいのかあるいは映像(映像分解機能)を重視したいのかを指定する画質調整パラメータPqを画質調整部12に入力する。画質調整部12はこの画質調整パラメータPqと、先に入力されている演算器と映像入力部の種別をもとに、対応する符号化パラメータ(符号化フレームレートと画像フォーマット)を読出して、映像符号化処理部14に出力する。これにより、映像入力部15から入力された映像が、所望の画質で映像符号化処理部14により符号化されて出力される。
【0053】
なお、以上では、説明を簡潔にするために、画質調整部12に対し、演算器の種別及び、映像入力部15の種別をまずはじめに入力し、次に画質調整パラメータPqを入力する場合について示したが、これらについて同時に入力しても構わない。更に、演算器の種別及び、映像入力部15の種別の入力は、映像符号化処理部14の動作開始以前であればいつでもよく、例えば、映像符号化ソフトウェアを映像通信装置に搭載する時点(インストール時)に一度だけ入力し、以降その値を画質調整部12あるいは記憶部13に保持し続けることで、利用者の手間が省け同様の処理ができることは言うまでもない。更に、以上では利用者が演算器と映像入力部の種別を入力する場合について説明したが、利用者が入力するのではなく、例えば汎用パーソナルコンピュータなどで環境設定情報を参照することなどにより画質調整部12で映像通信装置の演算器の種別及び映像入力部の種別を判別することで同様に利用者の手間が省け、同じ処理ができることも言うまでもない。
【0054】
図28は記憶部13に記憶された映像入力部の種別と演算器の種別の各組に対し予め決めた画質調整パラメータと画像フォーマット及び符号化フレームレートの関係の一例を示す。なお、同図においては、図を簡潔にするために、映像入力部15としてビデオキャプチャボード/カードとパラレルポートカメラの種類のみを抽出して他のパラメータ値との関係を示している。これは、パラレルポートカメラを動作させる場合に、演算器の処理が多くなるため他との区別が特に必要であるためでもある。しかし、この発明は、この2種類に限定するものではなく、例えば、ビデオキャプチャボード、ビデオキャプチャカード(PCMCIAカードなどのこと)、及びパラレルポートカメラのように3種類を抽出したり、更に細かく、映像入力部の機器型番をそのまま指定することで、より正確に符号化パラメータを調整できることは言うまでもない。また「演算器の種別」では、処理能力は「タイプA」<「タイプB」<…とする。
【0055】
これにより,図29に示すように,ステップS1において、符号化フレームレートを今よりも速くすると、その時点で、映像符号化ソフトウェアと映像通信装置の、処理能力を最大限に使用した状態での符号化フレームレートが自動的に得られることになる。そのため、ユーザは実際に動きが符号化ソフトウエアと装置の処理能力による限界になっているのか、なっていないのかの判断をする必要がなく、またステップS2の判断において、動きを最大にしたい場合は、ステップS1の設定においてその画質調整パラメータを最大に設定すれば、無条件に映像の動きがソフトウエアと装置による限定の最大になる。
【0056】
なお、図21、図26で示した構成部の機能の一部もしくは全部を、コンピュータを用いて実現することができること、あるいは、図22、図27などで示した処理手順をコンピュータで実行することができることは言うまでもなく、コンピュータでその機能を実現するためのプログラム、あるいは、コンピュータでその処理手順を実行するためのプログラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば、FD(フロッピーディスク)や、M0、ROM、メモリカード、CD、DVD、リムーバブルディスクなどに記録して提供し、配布することが可能である。
【0057】
上述した第4及び第5実施例によれば、画像フォーマット毎の映像符号化の処理時間の測定して画質調整パラメータに対応して画像フォーマットとフレームレートの範囲を決定するテータを得ることで、あるいは予め符号化処理する演算器と映像入力部の組み合わせ毎に画質調整パラメータに対応して画像フォーマットとフレームレートの範囲を決定するデータを登録しておくことで、映像通信装置の種別に左右されることなく、カメラなどの映像入出力装置や、スピーカなどのオーディオ入出力装置が接続された映像通信装置で、通信網を介したテレビ電話会議通信や映像の蓄積を行う場合などに、画像フォーマットと符号化フレームレートの最適な符号化パラメータを決定できるようにしたので、音の途切れなどを起こすことなく、映像符号化ソフトウェア等の符号化処理手段を最大限に動作させることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明により、映像情報の通信、蓄積を行う映像通信装置等のユーザインタフェースにおいて、画像フォーマット、符号化フレームレートの選択による映像の画質調整を、一つのパラメータ操作で行わせることにより、画質を優先させるのか、動きを優先させるのかといった、総合的な映像の画質調整を迅速かっ的確に実現可能である。
【0059】
また、この第4及び第5実施例によれば、カメラなどの映像入出力装置や、スピーカなどのオーディオ入出力装置が接続された映像通信装置で、通信網を介したテレビ電話会議通信や、映像の蓄積を行う場合など、異なった映像通信装置それぞれでの処理能力に合わせて、音声の途切れ等を起こすことなく、映像符号化ソフトウェアを最大限に動作させることが可能となり、画像フォーマットと符号化フレームレートの最適な処理パラメータの設定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは画像フォーマットSQCIF を説明するための図、Bは画像フォーマットQCIFを説明するための図、Cは画像フォーマットCIF を説明するための図。
【図2】従来例でのユーザインタフェースによる映像設定画面を例示する図。
【図3】従来例でのユーザインタフェースによる操作手順を説明する図。
【図4】従来例でのユーザインタフェースによる映像の画質について説明する図。
【図5】この発明の原理を説明する構成図。
【図6】この発明の原理を説明する処理フロー図。
【図7】この発明の実施例によるユーザインタフェースの映像設定画面を例示する図である。
【図8】この発明の実施例によるユーザインタフェースの映像設定画面を例示する図。
【図9】この発明の実施例における符号化フレームレートと符号化ビットレート選択時における、画像フォーマットの適用範囲を説明する図。
【図10】この発明の第1の実施例での変換テーブルの一例を示す図。
【図11】この発明の第1の実施例に関わる映像符号化装置の構成図。
【図12】この発明の実施例におけるユーザインタフェースによる操作手順を説明する図。
【図13】この発明の第2の実施例に関わる映像符号化装置の構成図。
【図14】この発明の第2の実施例における画質調整部の動作例とともに画質調整方法の例を示す処理フロー図。
【図15】この発明の第2の実施例におけるパラメータ変換データの構成例を示す図。
【図16】この発明の第3の実施例に関わる映像符号化装置の構成図。
【図17】この発明の第3の実施例における画質調整部の動作例とともに画質調整方法の例を示す処理フロー図。
【図18】この発明の第3の実施例における符号化フレームレートと適用可能な画像フーオーマットの関係を示す図。
【図19】主観調査に基づく各画像フォーマットに対する最適な符号化フレームレートの領域を示す図。
【図20】この発明の映像符号化装置を用いた映像通信装置の構成例を示す図。
【図21】この発明に関わる映像符号化装置の第の実施例を説明する図。
【図22】図21の装置の動作フロー図。
【図23】図21の映像符号化装置を使用した映像通信装置の構成を示す図。
【図24】上記第5の実施例における記憶部での画質調整パラメータの対応付けの例を示す図。
【図25】各画像フォーマットに対しキャリブレーションにより求めた符号化フレームレートの上限を図9の領域と共に示す図。
【図26】この発明に関わる映像符号化装置の第6の実施例を説明する図。
【図27】この発明に関わる映像通信方法の第2の実施例を説明する図。
【図28】上記第6の実施例における記憶部でのパラメータの対応付けの例を示す図。
【図29】この発明によるユーザインタフェースによる操作手順を示す図である。

Claims (3)

  1. 画質調整パラメータを取得して、映像を符号化する際の符号化パラメータを調整することにより上記映像の画質を調整する画質調整方法であり、以下のステップを含む:
    (a)予め決めた少なくとも1つの符号化ビットレートに対し、上記画質調整パラメータの調整範囲と対応づけた符号化フレームレート範囲を分割して、映像符号化処理を行う演算器の種別及び映像入力手段の種別の組み合わせごとに、画像フォーマットごとに符号化フレームレートの適用範囲を定めた変換テーブルを予め記憶し、
    上記映像符号化を実行する装置において、上記装置の環境設定情報から映像符号化を行う演算器の種別及び上記装置に対し符号化されるべき映像を入力する映像入力手段の種別を検出し、
    (b)画質を指定するパラメータを上記画質調整パラメータとして取得し、
    上記画質調整パラメータ及び上記検出結果をもとに、上記変換テーブルを参照して画像フォーマット及び符号化フレームレートを決定する。
  2. 請求項1に記載の画質調整方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  3. 画質調整パラメータを入力して、映像を符号化する際の符号化パラメータを調整することにより上記映像の画質を調整可能な映像符号化装置を有する映像通信装置であり、上記映像符号化装置は、
    予め決めた少なくとも1つの符号化ビットレートに対し、上記画質調整パラメータの調整範囲と対応付けた符号化フレームレート範囲を分割して、映像符号化処理を実行する演算器の種別及び映像入力手段の種別の組み合わせごとに、上記画像フォーマットごとに符号化フレームレートの適用範囲が定められた変換テーブルを記憶する記憶部と、
    上記映像符号化装置の環境設定情報から映像符号化を行う演算器の種別及び映像入力手段の種別を検出し、画質を指定するパラメータ及び上記検出結果が入力され、上記変換テーブルを参照して画像フォーマット及び符号化フレームレートを決定して出力する画質調整部と、
    上記映像を、画質調整部において決定された上記画像フォーマットと符号化フレームレートに基づいて符号化し、送信すべき符号化映像データを出力する符号化処理部、
    とを含む。
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