JP3579282B2 - Wheel excavator with vehicle height adjustment device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車高調整装置を有するホイールショベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ホイールショベル等、タイヤ付き車輪で移動する作業車両は高速走行化の傾向にあり、高速走行時のオペレータの乗り心地性をより向上させるため、例えば特開平6−278438号公報には車体とアクスルとの間にサスペンション機構を備えた作業車両が開示されている。この作業車両では、車体の左右側面に復動式の油圧シリンダを装着してそのボトム室同士を配管を介して接続し、その配管の途中に絞りとアキュムレータが設けられ、油圧シリンダの各シリンダロッドがそれぞれアクスルにピン結合されている。そしてこのようなサスペンション機構により、走行時のアクスルの振動を吸収、減衰し、走行時の乗り心地を向上させている。
【0003】
また、上述した公報記載の作業車両には、後述する制御装置からの信号によって切り換えられる車高調整用の電磁制御弁が設けられ、この電磁制御弁の切換により油圧シリンダを伸縮して車高を調整可能としている。制御装置では、距離検出器によって検出された車体とアクスルとの間の距離の検出値と、予め定められた設定値との間の差を演算し、その差に応じて電磁制御弁に制御信号を出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の作業車両では、制御装置からの信号によって自動的に車高を調整するので、構成が複雑になりコストが上昇する。また、車体とアクスルとの間の距離を目視しながら車高調整を行う訳ではないので、例えば距離検出器が故障した場合などには、誤って車高を調整するおそれがある。したがって、車高調整は車室外からの操作により車体とアクスルとの間の距離を目視しながら行うのが望ましい。
【0005】
ところが、車室外に車高調整用制御弁の操作レバーを設ける場合には、その操作性が困難となるばかりか、前方からの飛散物などにより操作レバーが損傷するおそれがある。また、車高調整用制御弁を中立位置に切り換えてサスペンション回路を形成した場合、制御弁からアキュムレータまでの距離はサスペンション性能に影響を及ぼすので、サスペンション性能(とくにアキュムレータの性能)を十分に発揮させるためには制御弁とアキュムレータとの位置関係を考慮する必要がある。
【0006】
本発明の目的は、車高調整用制御弁の操作レバーを最適な位置に配置することができる車高調整装置を有するホイールショベルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態を示す図1および図6〜8を参照して説明する。
(1) 請求項1の発明は、圧油を発生する油圧源13と、走行体81のアクスル1と車体フレーム70との間に設けられ、圧油の給排により車体フレーム70の高さを調節する油圧シリンダ2と、操作レバー8aの操作によって車高調整時に油圧シリンダ2への油の給排経路を切り換える車高調整弁8と、油圧シリンダ2に接続され、当該油圧シリンダ2をサスペンションとして機能させるアキュムレータ7とを備えた車高調整装置を有するホイールショベルであって、操作レバー8aを、車室外に設け、車両前方に面した車体フレーム73に、車高調整時の指標となる突起状の目印73bを設けることにより上述した目的は達成される。
(2) 請求項2の発明は、請求項1の車高調整装置を有するホイールショベルにおいて、操作レバー8aをアクスル1より車両前方の車体フレーム70の側面から突出して設けるものである。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または2の車高調整装置を有するホイールショベルにおいて、操作レバー8aの車両前方および車両上方がフェンダー61Fによって覆われるものである。
【0008】
なお、本発明の構成を説明する上記課題を解決するための手段の項では、本発明を分かり易くするために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明が適用されるホイールショベルの側面図(一部断面図)である。図1に示すように、ホイールショベルは、下部走行体81と、旋回装置82を介して下部走行体81の上部に旋回可能に連結された上部旋回体83とを有する。上部旋回体83にはブーム84A、アーム84B、バケット84Cからなる作業用フロントアタッチメント84(以下、アタッチメントと呼ぶ)と運転室85とが設けられ、運転室85の入口にはオペレータが搭乗した際に解除位置(A位置)に、降車する際にロック位置(B位置)にそれぞれ操作されるゲートロックレバー86が設けられている。下部走行体81には、シャシフレーム70(以下、フレームと呼ぶ)と、走行用の油圧モータ88、トランスミッション89、プロペラシャフト90およびタイヤ91が設けられ、プロペラシャフト90からの駆動力はアクスル1,1’を介してタイヤ91に伝達される。フレーム70の前後にはタイヤ91の上部を覆うようにフェンダ61F,61Rがそれぞれ設けられ、前側のフェンダー61Fの内側には後述する油圧シリンダ2が設置されている。本実施の形態では、後側のアクスル1’はフレーム70に直接固定され、前側のアクスル1は以下のようなサスペンション機構を介してフレーム70に連結される。
【0010】
図2は本発明が適用されるホイールショベルを底面からみた図(図1の矢視A図)であり、図3は下部走行体81を車両前方から見た図(図1の正面図)、図4は主にアキュムレータ7の取り付け状態を示す図2のIV−IV線断面図である。図2において、アクスル1は油圧シリンダ2の真下に位置するが、その図示は省略する。図2〜4に示すように、フレーム70は、車両前側に配置された左右の側板71,72と、その側板71,72の前後端面にそれぞれ当接された前板73および後板74と、後板74に当接され車両後側に配置された左右の側板75,76(図4に示すように断面略U字形状)と、これら各板71〜76の上面に当接された上板77とを有している。前板73の左右端部は側板71,72よりも出っ張っており、その出っ張り部73aにフェンダ61Fが取り付けられている(図2、3参照)。
【0011】
図2、3に示すように、前側の左右側板71,72には前後に離間して配置された一対のブラケット3が装着され、そのブラケット3の間には伸縮自在な油圧シリンダ2のシリンダチューブが回動可能に挟持されている。また、ピストンロッド2aの先端はピン92を介して回動可能にアクスル1に連結されている。前板73および後板74の左右一方(図では左側)にはリンク4の一端がピン93を介して回動可能に連結され、その他端はフレーム70の底部の開口部70aを通ってアクスル1の中央部(センターラインCL上)に達し、ピン94を介して回動可能に連結されている。これによって、図3に示すように、ピン93を支点にしてリンク4は矢印の如く回動し、ピストンロッド2aの伸縮の範囲内でフレーム70に対してアクスル1は主に上下動する。また、場合によってはピストンロッド2aの伸縮の範囲内でピン94を支点にしてアクスル1は揺動する。前板73の下部中央には図3に示すように内側に突起部73bを有する切欠部73cが設けられ、車両前方からピン94の頭部が見えるようになっている。ピン94の頭部の中心にはグリス注入用のニップル94aが設けられ、このニップル94aと前板73の突起部73bとの位置関係(高さ関係)を目視しながら後述するように車高が調整される。
【0012】
図2に示すように、左右の油圧シリンダ2は配管5を介して接続され、その配管5の途中(中央)には配管6を介してアキュムレータ7が接続されている。アキュムレータ7にはさらに、切換レバー8aの手動操作によってその位置が切り換えられる方向切換弁8が配管9を介して接続され、方向切換弁8は配管10を介してセンタージョイント11に接続されている。方向切換弁8はリンク4とは車両左右向の逆側(右側)に配置され、アキュムレータ7はリンク4のすぐ後方の左右中央に配置されている。油圧回路の詳細は図6により後述する。なお、後述する油圧ポンプ13とタンクは上部旋回体83(図1参照)に設置され、車高調整時には、センタージョイント11を介して油圧ポンプ13からの圧油が下部走行体81に設定されている油圧シリンダ2やアキュムレータ7などに供給されたり、油圧シリンダ2から油が方向切換弁8とセンタージョイント11を介してタンクに排出される。
【0013】
アキュムレータ7は、ダイヤフラムによって内部のガスと油とを分離するいわゆるダイヤフラム式であり、ブラダによって内部のガスと油とを分離するいわゆるブラダ式アキュムレータと比較すると、およそ次のような特徴を有している。すなわち、ダイヤフラム式は全体が円形状を有しており、長手方向の高さはブラダ式に比べ低くなっている。また、ダイヤフラム式はその構造上、姿勢に制約がなく、長手方向を鉛直方向に向けて配置する(以降、これを縦置きと呼ぶ)ことも、長手方向を水平方向に向けて配置する(以降、これを横置きと呼ぶ)ことも可能である。これに対してブラダ式はその構造上、横置きにして用いることは困難である。図2に示すように、本実施の形態ではダイヤフラム式のアキュムレータ7を横置きにして搭載している。
【0014】
図4に示すように、フレーム70の後側の左右側板75,76は断面コの字状に形成され、上板77と側板75,76の間には横長のスペースが設けられている。上板77の下面には断面L字状のブラケット77aが溶接され(図2参照)、そのブラケット77aにはバンド40と一体化された脚部材40aがボルト41で締結されている。バンド40は略C字状に形成され、その内側にはアキュムレータ7が取り付けられている。バンド40の両端部にはボルト42が挿通され、ボルト42にはナット43が螺合されており、ボルト42を締め付けるとバンド40が収縮し、これによってアキュムレータ7が固定される。なお、前述した配管5は配管固定部材44を介して左右の側板75,76に吊持されている。
【0015】
左右の側板75,76の間に形成されたスペース内において、アキュムレータ7は、その上端部がフレーム70の上板77から突出せず、かつその下端部が側板75,76の下端面から突出することなく配置されている。すなわち、アキュムレータ7はその全部がフレーム70の上端面および下端面の内側に収まっている。このようにアキュムレータ7を配置することで、アキュムレータ7はフレーム70の内部に格納され、飛散物などから保護されるとともに、美観が向上する。また、アキュムレータ7は横置きで装着されているため、アキュムレータ7に接続された配管6の下方への出っ張りを防止することができる。なお、この場合、左右の油圧シリンダ2を接続する配管5は側板75,76の最下面より下方に突出して横架されるが、配管6の出っ張りがないためその突出量は最小化することができる。本実施の形態ではダイヤフラム式のアキュムレータ7を用いるが、これに代えてブラダ式のアキュムレータを搭載する場合にはその高さが高くなって、左右の側板75,76と上板77によって形成されるスペース内にアキュムレータを格納することが困難となる。
【0016】
次に、方向切換弁8を切換操作する切換レバー8aの取り付け位置について説明する。図5は図2のa部拡大図(一部断面図)であり、図6は図3のb部拡大図(一部断面図)である。図5、6に示すように、油圧シリンダ2より車両前側の側板71には、上下方向にスロット穴71aが設けられ、切換レバー8aはこのスロット穴71aを貫通して側板71の外側に突出している。車両前側から見ると切換レバー8aの全体がフェンダ61Fの影に隠れており、また切換レバー8aの上方はフェンダ61Fで覆われている。切換レバー8aはスロット穴71aに沿って操作可能であり、図6に示す中立位置から切換レバー8aをA位置側に操作すると方向切換弁8は後述するように切り換えられて車高が高くなり、B位置側に操作すると方向切換弁8は後述するように切り換えられて車高が低くなる。なお、本実施の形態では車高調整時以外の切換レバー8aの動きを拘束するため、2本のチョウナット46によって側板71に着脱可能な固定カバー45が設けられている。固定カバー45はスロット穴71aを覆うように略矩形状の薄板からなり、その一部(切換レバー8aの中立位置に対応した箇所)に切り欠き部45aが設けられ、これによって切換レバー8aの動きが拘束される。
【0017】
図7は、本発明の実施の形態に係わるサスペンションの構成を示す油圧回路図であり、本実施の形態に係わるサスペンションは、走行時のサスペンション機能に加えて車高調整機能とサスペンションロック機能とを有している。図7に示すように、アキュムレータ7は前述した方向切換弁8とセンタージョイント11を介し、さらに油圧パイロット切換弁12を介してメイン油圧源13に接続されている。油圧パイロット切換弁12のパイロットポート12aは電磁切換弁14とロックバルブ15を介してパイロット油圧源16に接続されている。ロックバルブ15は運転室85に設けられたゲートロックレバー86の操作によってその位置が切り換えられる。すなわち、ゲートロックレバー86が解除位置に操作されると位置(イ)に切り換えられ、ロック位置に操作されると位置(ロ)に切り換えられる。電磁切換弁14は、後述する電気信号Iによってそのソレノイド14aが励磁されると位置(ロ)に、ソレノイド14aが消磁されると位置(イ)にそれぞれ切り換えられる。
【0018】
ロックバルブ15と電磁切換弁14がともに位置(ロ)に切り換えられると、油圧パイロット切換弁12のパイロットポート12aにはパイロット油圧源16からのパイロット圧が供給され、油圧パイロット切換弁12は位置(ロ)に切り換えられる。これによって、メイン油圧源13からの圧油が方向切換弁8に供給され、車高を高くする調整が可能となる。また、ロックバルブ15と電磁切換弁14の少なくとも一方が位置(イ)に切り換えられると、油圧パイロット切換弁12のパイロットポート12aはタンクに連通され、油圧パイロット切換弁12は位置(イ)に切り換えられる。これによって、方向切換弁8はタンクと連通され、車高を高くする調整が禁止されて車高を低くする調整が可能となる。
【0019】
方向切換弁8は3ポート3位置切換弁であり、例えば図8に示すようなボールバルブで構成される。切換レバー8aが図6の位置A側に操作されると、方向切換弁8は位置(イ)に切り換えられ、Aポート8AはPポート8Pに連通する。また、切換レバー8aが図6の位置B側に操作されると方向切換弁8は位置(ハ)に切り換えられ、Aポート8AはTポート8Tに連通する。さらに切換レバー8aが中立位置に操作されると方向切換弁8は位置(ロ)に切り換えられ、図9に示すようにAポート8AはPポート8P、Tポート8Tから完全にブロックされ、つまりAポート8Aからの漏れ量はほぼゼロとなる。
【0020】
この方向切換弁8は、Pポート(ポンプポート)8P、Tポート(タンクポート)8TおよびAポート(サービスポート)8Aが設けられたボディ8bと、ボディ8bに内蔵され、上記(イ)位置、(ロ)位置および(ハ)位置に外部操作により切り換えられる切り換えられるボール8cとから構成される。したがって、方向切換弁8は、圧油の流れを切り換える方向切換弁としての機能と、圧油の流れを遮断する漏れ量がほぼゼロのストップ弁としても機能を兼ね備える。そして、(イ)位置と(ロ)位置との間でボール8cが操作される場合には、ボール8cの操作量にに応じた開口面積となり、いわゆるメータリング性を持ったストップ弁とすることができる。
【0021】
図7に示すように、アキュムレータ7に接続される管路6には面積A1の絞り6aが、一対のシリンダブロック3をそれぞれ連通する管路5には面積A2の絞り5aがそれぞれ設けられ、これらの絞り5a,6aには少なくともA1>A2の関係が成立している。したがって、シリンダ2が収縮して管路5内に高圧油が供給されると、その圧油は絞り5a,6aを介してアキュムレータ7に蓄圧され、蓄圧された圧油は車体を中立位置に復帰させるように各々のシリンダ2に供給される。この場合、アキュムレータ7は主に振動を吸収するばねとして機能し、抵抗体としての絞り5a,6aは主に振動を減衰するダンパとして機能する。これらのばねやダンパの特性は、アキュムレータ7に封入されたガス圧や絞り5a,6aの面積によって決定される。
【0022】
管路5はシリンダブロック3内で二手に分岐され、一方はパイロットチェック弁17を介してシリンダ2のボトム室2bに接続され、他方は面積A3(<A1)の絞り5bとパイロットチェック弁17を介してシリンダ2のロッド室2cに接続されている。パイロットチェック弁17のパイロットポートは電磁切換弁18を介してパイロット油圧源16に接続されており、電磁切換弁18の切換によってパイロットチェック弁17の駆動が制御される。電磁切換弁18は、後述する電気信号Iによってそのソレノイド18aが励磁されると位置(ロ)に、ソレノイド18aが消磁されると位置(イ)にそれぞれ切り換えられる。
【0023】
電磁切換弁18が位置(ロ)に切り換えられると、パイロット油圧源16からの圧油がパイロットチェック弁17のパイロットポートへ供給される。これによって、パイロットチェック弁17は単なる開放弁として機能し、各シリンダ2の油室2b,2cからの圧油の移動が可能となる(アンロック状態)。なお、このときボトム室2bとロッド室2cの圧油の流れは絞り5bによって規制され、すなわち、絞り5bは主に振動を減衰するダンパとして機能する。電磁切換弁18が位置(イ)に切り換えられると、パイロット油圧源16からの圧油の供給は停止され、これによって、パイロットチェック弁17は通常のチェック弁として機能し、各シリンダ2の油室2b,2cからの圧油の移動が禁止される(ロック状態)。
【0024】
図9は、本実施の形態に係わるサスペンションの電気回路図である。図9に示すように、電気回路は走行、駐車、作業の各モードに対応してT接点21T、P接点21P、W接点21Wに切り換えられるブレーキスイッチ21と、運転室85からの操作によって車高調整を指令する車高調整スイッチ22と、電源23と、リレー24,25,26とによってリレー回路を構成し、このリレー回路によって電磁切換弁14,18のソレノイド14a,18a、駐車ブレーキ解除用のソレノイド27および作業ブレーキ作動用のソレノイド28への電気信号Iの供給がそれぞれ制御される。
【0025】
図9を詳述すると、ブレーキスイッチ21の共通接点21sは電源23に、T接点21Tはリレー24のa接点24aとリレー25のコイル25cと駐車ブレーキ解除用のソレノイド27に、W接点21Wはリレー26のコイル26cと作業ブレーキ作動用のソレノイド28にそれぞれ接続され、P接点21Pは開放されている。ブレーキスイッチ21がW接点21W側へ切り換えられると、作業ブレーキ作動用のソレノイド28が励磁されて作業ブレーキが作動するとともに、駐車ブレーキ解除用のソレノイド27が消磁されて駐車ブレーキが作動する。ブレーキスイッチ21がP接点21P側へ切り換えられると、駐車ブレーキ解除用のソレノイド27が消磁されて駐車ブレーキが作動する。なお、作業ブレーキ、駐車ブレーキは周知のものであり、その図示は省略する。
【0026】
電磁切換弁18のソレノイド18aはリレー24の共通接点24sに、リレー24のb接点24bはリレー26のa接点26aに、リレー26の共通接点26sは電源23にそれぞれ接続され、リレー26のb接点26bは開放されている。また、電磁切換弁14のソレノイド14aは車高調整スイッチ22に、車高調整スイッチ22はリレー25のa接点25aに、リレー25の共通接点25sは電源23にそれぞれ接続され、リレー25のb接点25bは開放されている。したがって、ブレーキスイッチ21がP接点21P側あるいはW接点21W側へ切り換えられるとリレー25がa接点25a側へ切り換えられ、この状態で車高調整スイッチ22がオンされると、電磁切換弁14のソレノイド14aは電源23と接続されて励磁される。また、ブレーキスイッチ21がP接点21P側に切り換えられ、車高調整スイッチ22がオンされると、リレー24およびリレー26がそれぞれb接点24b側およびa接点26a側に切り換えられ、電磁切換弁18のソレノイド18aは電源23と接続されて励磁される。すなわち、駐車モードで車高調整スイッチ22をオン操作することにより、パイロットチェック弁17が解放状態となり、他の車高調整条件が成立していれば切換レバー8aの操作により車高調整が可能となる。さらに、ブレーキスイッチ21がT接点21T側に切り換えられると、リレー24はa接点24a側へ切り換えられ、電磁切換弁18のソレノイド18aは電源23と接続されて励磁される。これにより、走行時にパイロットチェック弁17は開放とされて、油圧シリンダ2をサスペンションとして利用することができる。
【0027】
続いて、本実施の形態に係わるサスペンションの動作をより具体的に説明する。
(1)走行モード
走行モードにおいては、図9に示すようにブレーキスイッチ21がT接点21T側へ切り換えられる。これによって、作業ブレーキ作動用のソレノイド28が消磁されて作業ブレーキが解除されるとともに、駐車ブレーキ解除用のソレノイド27が励磁されて駐車ブレーキが解除される。また、リレー25のコイル25cが通電されてリレー25はb接点25b側へ切り換えられ、これによって、電磁切換弁14のソレノイド14aへの回路が切断されてソレノイド14aは消磁され、電磁切換弁14は位置(イ)となる。さらに、リレー26のコイル26cへの回路が切断されてリレー26はa接点26a側へ切り換えられるとともに、リレー24のコイル24cへの回路が切断されてリレー24はa接点24a側へ切り換えられ、ソレノイド18aは励磁されて電磁切換弁18は位置(ロ)となる。なお、走行モードにおけるソレノイド14aの消磁、およびソレノイド18aの励磁は、車高調整スイッチ22の操作とは無関係である。
【0028】
図7の油圧回路において、前述したようにソレノイド14aが消磁されると電磁切換弁14は位置(イ)に切り換えられ、油圧パイロット切換弁12のパイロットポート12aはタンクに連通される。これによって、油圧パイロット切換弁12は位置(イ)に切り換えられ、方向切換弁8のPポートはタンクに連通される。また、前述したようにソレノイド18aが励磁されると電磁切換弁18は位置(ロ)に切り換えられ、パイロット油圧源16からの圧油がパイロットチェック弁17のパイロットポートに供給される。これによって、パイロットチェック弁17は単なる開放弁として機能し、各シリンダ2のボトム室2bとロッド室2c、およびアキュムレータ7間での圧油の移動が可能となって、サスペンション機能が発揮される。
【0029】
このような走行モードにおいて、例えば作業車両の高速走行時、路面の凹凸により高サイクルの振動がタイヤ91,アクスル1を介してピストンロッド2aに入力されると、高圧側のシリンダ2(収縮している方のシリンダ)からの圧油(動的な圧油)の一部は絞り5a,6aを介してアキュムレータ7へと移動し、アキュムレータ7に蓄圧された後、車体を中立位置に復帰させるように各々のシリンダ2へ供給される。このとき、アキュムレータ7はピストンロッド2aの振動を吸収するバネとして機能し、アキュムレータ7のガス圧が高いほど堅いサスペンションとなる。また、絞り5a,5b,6aは振動の伝達を規制するダンパとして機能し、絞りが小さいほどシリンダ2がストロークしにくくなって減衰性が増加する。このような圧油の移動を伴うシリンダ2の伸縮により、フレーム70に対してアクスル1が上下動または揺動し、走行中にタイヤ91が路面から外力を受けた場合であっても、その外力がフレーム70へと直接伝達されるのを防止する。なお、この場合、左右のタイヤ91の双方が同一方向の外力を受けた場合等で左右のシリンダ2が同方向に伸縮するとアクスル1が上下動し、また、左右のタイヤの一方のみが外力を受けた場合等で左右のシリンダ2が互いに逆方向に伸縮するとアクスル1が揺動する。
【0030】
また、作業車両の低速走行時、路面の凹凸により低サイクルの振動がピストンロッド2aに入力されると、高圧側のシリンダ2から低圧側のシリンダ2へと圧油(静的な圧油)が供給され、各シリンダ2の圧力は等しくなる。これによって、路面に凹凸があってもタイヤ91の接地圧を等しく保持することができ、作業車両の安定性を高めることができる。一方、作業車両の停止時においては、各シリンダ2の圧力は等しくなって圧油の流れは停止し、アタッチメント84からの重力Wとシリンダ2内のピストン2pに作用する力Fとが均衡(W=F)した位置でシリンダ2は静止する。なお、この場合、ピストン2pに作用する力Fは、ボトム室2側のピストン2pの受圧面積をS1、ロッド室2c側のピストン2pの受圧面積をS2、シリンダ2内の圧力をPとすると、F=P×(S1−S2)となる。
【0031】
(2)駐車モード
駐車モードにおいては、図9に示すようにブレーキスイッチ21がP接点21P側へ切り換えられる。これによって、駐車ブレーキ解除用のソレノイド27と作業ブレーキ作動用のソレノイド28はともに消磁され、駐車ブレーキは作動されて作業ブレーキは解除される。ここで、車高調整スイッチ22がオフ(開)されると、電磁切換弁14のソレノイド14aが消磁されるとともに、リレー24のコイル24cへの回路が切断されてリレー24がa接点24a側へ切り換えられ、電磁切換弁18のソレノイド18aが消磁される。
【0032】
図7に示すように、ソレノイド14a,18aが消磁されると電磁切換弁14,18はともに位置(イ)に切り換えられる。これによって、油圧パイロット切換弁12は位置(イ)に切り換えられ、方向制御弁8のPポートはタンクと連通されるとともに、パイロットチェック弁17のパイロットポートへの圧油の供給は停止され、パイロットチェック弁17はチェック弁となって各シリンダ2の油室2b,2cからの圧油の移動は禁止される。すなわち、車高調整スイッチ22がオフされているときに切換レバー8aが操作されたとしても、油圧シリンダ2に対する圧油の給排が禁止され、車高が不所望に変動することがない。
【0033】
この実施の形態では、使用するアタッチメント84の種類によって車高を所望の高さ位置に調整することができるが、この調整は駐車モードで行う。以下、高さ位置の調整(車高調整)について説明する。初期条件として、標準的な重量wのアタッチメント84が装着され、図10(a)に示すように、シリンダ2の収縮方向と伸張方向のストローク可能量L1,L2がそれぞれ等しい(L1=L2)位置でピストン2pが静止しているとする。ここで、図10(b)に示すように、重量W’(>W)のアタッチメント84’に交換すると、シリンダ2が収縮して前側の車高が低くなり、収縮方向のストローク可能量L1’が小さくなる(L1’<L1)。また、図10(c)に示すように、重量W’’(<W)のアタッチメント84’’に交換すると、シリンダ2が伸張して前側の車高が高くなり、伸張方向のストローク可能量L2’’が小さくなる(L2’’<L2)。このようにアタッチメント84を交換すると、車高が低くまたは高くなり、収縮方向または伸張方向のストローク可能量L1’’,L2’’が小さくなってサスペンション機能を十分に発揮できず乗り心地が悪化する。これを防ぐため、車高調整を行い、アタッチメント84を交換した場合に適正な車高(例えばL1’=L2’,L1’’=L2’’)に保つ。本実施の形態では、この適正な車高状態において、フレーム70の前板73に設けられた突起部73bの高さと、アクスル1のピン94頭部に設けられたニップル94aの高さとが等しくなっている。
【0034】
図9に示すように、駐車モードにおいてはブレーキスイッチ21がP接点21P側へ切り換えられるので、リレー25,26のコイル25c,26cは通電されずリレー25,26はそれぞれa接点25a,26a側へ切り換えられる。ここで、車高調整を行おうとして車高調整スイッチ22がオン(閉)されると電磁切換弁14のソレノイド14aが励磁されるとともに、リレー24のコイル24cが通電されてリレー24がb接点24b側へ切り換えられ、電磁切換弁18のソレノイド18aが励磁される。
【0035】
図7に示すように、ソレノイド14a,18aが励磁されると電磁切換弁14,18はともに位置(ロ)に切り換えられる。また、車高調整を行う場合にはゲートロックレバー86をロック操作し、ロックバルブ15を位置(ロ)に切り換える。これによって、パイロット油圧源16からの圧油は油圧パイロット切換弁12のパイロットポート12aへ供給され、油圧パイロット切換弁12は位置(ロ)に切り換えられるとともに、パイロット油圧源16からの圧油はパイロットチェック弁17のパイロットポートへ供給され、パイロットチェック弁17は開放弁とされる。
【0036】
ここで、例えばシリンダ2が図10(b)の状態(L1’<2’)にあり、すなわちフレーム70の前板73に設けられた突起部73bの高さがアクスル1のピン94先端に設けられたニップル94aの高さより低くなっており、L1’=L2’の状態とするためシリンダ2を伸張させる場合には、フレーム70の右前方から側板71とタイヤ91の間に手を挿入し、チョウナット46を緩めて固定カバー45を取り外す。次いで、切換レバー8aを図6の矢印A側に操作し、方向切換弁8を位置(イ)に切り換える。すると、メイン油圧源13からの圧油が方向切換弁8を介して各シリンダ2の油室2b,2cにそれぞれ供給され、これによって、ピストン2pに作用する力F(伸張方向の力)は大きくなってシリンダ2は伸張し、車高が高くなる。また、シリンダ2が図10(c)の状態(L1’’>L2’’)にあり、すなわちフレーム70の前板73に設けられた突起部73bの高さがアクスル1のピン94先端に設けられたニップル94aの高さより高くなっており、L1’’=L2’’の状態とするためシリンダ2を収縮させる場合には、切換レバー8aを図6の矢印B側に操作し、方向切換弁8を位置(ハ)に切り換える。すると、各シリンダ2の油室2b,2cからの圧油がタンク方向切換弁8を介してタンクに排出され、これによってピストン2pに作用する力Fが小さくなってシリンダ2が収縮し、車高が低くなる。このようにして車高を高くまたは低くし、突起部73bの高さがニップル94aの高さに等しくなると、つまりL1’=L2’,L1’’=L2’’になると、切換レバー8aを中立位置に操作して方向切換弁8を位置(ロ)に切り換える。次いで、切換レバー8aが誤って操作されることがないよう、固定カバー45を取り付ける。
【0037】
(3)作業モード
作業モードにおいては、ブレーキスイッチ21がW接点21W側に切り換えられる。これによって、作業ブレーキ作動用のソレノイド28が励磁され、駐車ブレーキ解除用のソレノイド27が消磁されて、作業ブレーキと駐車ブレーキがともに作動される。また、リレー25のコイル25cが通電されずリレー25はa接点25a側へ切り換えられるとともに、リレー26のコイルが通電されてリレー26はb接点26b側へ切り換えられる。したがって、車高調整スイッチ22が誤ってオン操作され、リレー24のコイル24cが通電されても電磁切換弁18のソレノイド18aは励磁されず、電磁切換弁18は位置(イ)に切り換えられてパイロットチェック弁17はチェック弁として機能する。したがって、車高調整スイッチ22が誤操作されても車高変動が禁止される。
【0038】
さらにこの実施の形態では次のようなインターロックを用いてさらなる安全性を図っている。車高調整スイッチ22が誤ってオン操作されると電磁切換弁14のソレノイド14aは励磁され、電磁切換弁14は位置(ロ)に切り換えられるが、作業モードにおいてはゲートロックレバー86がロック操作されるので、ロックバルブ15は位置(イ)に切り換えられ、したがって、油圧パイロット12のパイロットポート12aには圧油が供給されず、方向切換弁8のPポートはタンクに連通される。作業モードにおいては固定カバー45を取り付けて切換レバー8aの中立位置からの移動を阻止するが、仮に切換レバー8aが中立位置から操作されたとしても、上述したようにパイロットチェック弁17がチェック弁として機能し、かつ方向切換弁8aのPポートがタンクと連通されることで、各シリンダ2の油室2b,2cからの圧油の移動が確実に禁止される。
【0039】
作業モードではパイロット油圧源16からの圧油はロックバルブ15を介して不図示の作業用パイロットバルブへと供給されるので、例えばアタッチメント84を駆動しようとして不図示の操作レバーが操作されると、操作レバーの操作量に比例したパイロット圧油がパイロット式コントロール弁に導かれてコントロール弁が操作され、これによって掘削などの作業が可能となる。このとき、各シリンダ2の油室2b,2cからの圧油の移動は禁止されているので、シリンダ2はストロークされず掘削による反力(掘削反力)はアキュムレータ7に吸収されることなく、サスペンションロック状態で安定して作業を行うことができる。
【0040】
このように構成した本実施の形態による効果を説明する。
(1)ボール式3位置切換弁8を駆動する切換レバー8aをフレーム70の側板71から車両側方へ突出して設け、切換レバー8aの車両前方および車両上方をフェンダ61Fで覆うようにしたので、切換レバー8aは飛散物等から保護される。また、切換レバー8aをアクスル1の真上に位置する油圧シリンダ2より車両前方に配置したので、奥まった所に手を入れる必要がなく操作性が向上するとともに、車両前方から油圧シリンダ2やリンク4の位置変化を目視しながら調整できるので、車高調整を容易にかつ確実に行うことができる。さらに、フレーム70の前板73に突起部73bを有する切欠部73cを設けたので、車両前方から突起部73bとピン94との位置関係を目視でき、微妙な車高の調整も容易となるとともに、アクスル1とフレーム70を連結する際の組立作業性やメンテナンス性も向上する。さらにまた、車高調整用の制御装置等を設ける必要がないので、構成が容易となりコストが低減される。また、ボール式3位置切換弁8をセンタージョイント11の下流に配置したので、すなわち、アキュムレータ7や油圧シリンダ2に近接させて設けたので、ボール式3位置切換弁8とアキュムレータ7との油圧配管長(とくに管路9の管路長)を短くでき、主にアキュムレータ7の容量に基づいて設計されたサスペンション性能に与える影響を小さくできる。さらにこの実施の形態では、管路9をゴムホースとしているので高圧で弾性変形してサスペンション性能が悪化することが予想される。そこで、サスペンション用油圧回路の最高圧力(例えば90kg/cm2)よりも十分高い耐圧(例えば350kg/cm2)のゴムホースを用い、弾性変形量を小さくしてサスペンション性能の悪化を抑制している。
【0041】
(2)油圧シリンダ2への圧油の給排を制御して車高調整する油圧回路において、圧油の給排を切り換える切換弁の機能と、油圧シリンダ2を油圧ポンプ13およびタンクから遮断するストップ弁の機能をボール式3位置切換弁8により実現し、その切換弁8を切換操作する切換レバー8aを中立位置に拘束する固定カバー45を設けたので、切換弁8は常に中立位置に保持され(ストップ弁として機能)、油圧シリンダ2からの圧油の漏れ(リーク)や油圧シリンダ2への圧油の供給を確実に抑制して車高が不所望に変化することがない。また、切換弁とストップ弁を一体化したので小型化が図れる。さらに、ボディ8bに内蔵したボール8cの操作量に応じたメータリング(流量制御特性)が得られるので、車高調整時の上部旋回体83の動きが円滑になる。
【0042】
(3)シリンダ2を連通する管路5の途中にダイヤフラム式のアキュムレータ7を設けたので、同一容量のブラダ式と比較するとその高さは低くなり、したがって、左右の側板75,76と上板77によって形成されたスペース内に、効率よく(スペースを有効に使って)アキュムレータ7を配置することができる。また、アキュムレータ7を横向きに配置したので、アキュムレータ7に接続された配管6を下向きに取り出す必要はなく、配管6も含めたアキュムレータ7の高さを低くすることができる。
【0043】
(4)ブレーキスイッチ21やゲートロックレバー86の操作に連動して切り換えられる切換弁12,14,15を設け、駐車ブレーキを作動し、かつ、ゲートロックレバー86をロック位置(作業禁止状態)へ操作した状態でのみ、つまり駐車モード選択時にのみ方向切換弁8のPポートへ圧油を供給し、切換レバー8aの操作による車高調整を可能としたので、走行時および作業時に車高調整されることはない。その結果、走行時に車高調整機能を考慮する必要がないので、サスペンション性能に係わる各部の設定が容易になるとともに、作業時においてはチェック弁17によって各シリンダ2の油室2b,2cからの圧油の移動を禁止したので、掘削反力を感じながら違和感なく作業することができる。
【0044】
(5)ブレーキスイッチ21とリレー24〜26等によってリレー回路を設け、走行時および作業時に誤って車高調整スイッチ22がオン操作されても、あるいは固定カバー45を装着せずに作業時に切換レバー8aが操作されても(走行中は操作不可能)、車高調整を禁止したので(いわゆるインターロック)、不所望な車高調整を防止することができる。
【0045】
なお、上記実施の形態では、車高調整用兼サスペンション用油圧シリンダ2を油圧ポンプ13またはタンクに接続する切換弁機能と、油圧シリンダ2を油圧ポンプ13およびタンクから遮断してリークを少なくするストップ弁機能を一つのボール式3位置切換弁8により実現したが、特開平7−132723号公報に開示されているようなスプール式の3位置切換弁を用いる場合において、リークの少ない構造のストップ弁をスプール式の3位置切換弁と直列に配置してもよい。この場合のストップ弁としては、図8のようなボール式の開閉弁や、パイロットポートに作用する圧力に応じて開放弁となったりチェック弁となるパイロット式チェック弁などを使用することができる。また、走行時や作業時の車高調整を禁止するインターロックを備えるようにしたが、インターロックを備えなくてもよい。さらに、上記実施の形態では、車高調整を容易にするためフレーム70の前板73の所定位置(ニップル94aに対応する位置)に突起部73bを設けるようにしたが、突起以外の目印(例えばけがき)などを設けるようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように請求項1の発明によれば、車高調整弁を切換操作する操作レバーを車室外に設けるとともに、車両前方に面した車体フレームに、車高調整時の指標となる突起状の目印を設けるようにしたので、車高調整を容易にかつ確実に行うことができ、微妙な車高の調整も容易となる。また、請求項2の発明によれば、操作レバーをアクスルより車両前方の車体フレームの側面から突出して設けたので、奥まった所に手を入れる必要がなく操作性が向上するとともに、車体とアクスルとを接続する油圧シリンダやリンクなどの位置変化を目視しながら車高調整を行うことができる。請求項3の発明によれば、操作レバーの車両前方および車両上方をフェンダーによって覆うようにしたので、飛散物等から操作レバーは保護される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるサスペンションを有するホイールショベルの側面図。
【図2】本発明の実施の形態に係わるサスペンションを有するホイールショベルを底面から見た図(図1の矢視A図)。
【図3】本発明の実施の形態に係わるサスペンションを有するホイールショベルの正面図。
【図4】本発明の実施の形態に係わるサスペンションを有するホイールショベルの断面図(図2のIV−IV線断面図)。
【図5】本発明の実施の形態に係わるサスペンションを有するホイールショベルの要部拡大図(図2のa部拡大図)。
【図6】本発明の実施の形態に係わるサスペンションを有するホイールショベルの要部拡大図(図3のb部拡大図)。
【図7】本発明の実施の形態に係わるサスペンションの油圧回路図。
【図8】本発明の実施の形態に係わるサスペンションのボール式3位置方向切換弁の断面図。
【図9】本発明の実施の形態に係わるサスペンションを有するホイールショベルの電気回路図。
【図10】本発明の実施の形態に係わるサスペンションのシリンダの伸縮状態を示す図。
【符号の説明】
1:アクスル 2:油圧シリンダ
7:アキュムレータ 8:ボール式3位置切換弁
8a:操作レバー 13:油圧ポンプ
61F:フェンダ 81:下部走行体
70:シャシフレーム 73:前板
73b:突起部 94:ピン
94a:ニップル[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a wheel shovel having a vehicle height adjusting device.
[0002]
[Prior art]
In recent years, work vehicles moving with wheels such as wheel shovels have tended to run at high speeds. In order to further improve the ride comfort of an operator during high speed running, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-278438 discloses a vehicle body. A work vehicle provided with a suspension mechanism between the vehicle and an axle is disclosed. In this work vehicle, return-type hydraulic cylinders are mounted on the left and right sides of the vehicle body, the bottom chambers are connected to each other via piping, and a throttle and an accumulator are provided in the middle of the piping, and each cylinder rod of the hydraulic cylinder is provided. Are pinned to the respective axles. With such a suspension mechanism, vibration of the axle during traveling is absorbed and attenuated, and riding comfort during traveling is improved.
[0003]
Further, the work vehicle described in the above-mentioned publication is provided with an electromagnetic control valve for adjusting the vehicle height which is switched by a signal from a control device described later, and the hydraulic cylinder is expanded and contracted by switching the electromagnetic control valve to reduce the vehicle height. Adjustable. The control device calculates a difference between a detected value of the distance between the vehicle body and the axle detected by the distance detector and a predetermined set value, and sends a control signal to the electromagnetic control valve according to the difference. Is output.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the work vehicle described in the above publication, the vehicle height is automatically adjusted by a signal from the control device, so that the configuration becomes complicated and the cost increases. Further, since the vehicle height is not adjusted while visually observing the distance between the vehicle body and the axle, the vehicle height may be erroneously adjusted, for example, when the distance detector breaks down. Therefore, it is desirable to adjust the vehicle height while visually observing the distance between the vehicle body and the axle by an operation from outside the cabin.
[0005]
However, when the operation lever of the vehicle height adjustment control valve is provided outside the vehicle compartment, not only the operability becomes difficult, but also the operation lever may be damaged by a flying object from the front. When the suspension circuit is formed by switching the control valve for vehicle height adjustment to the neutral position, the distance from the control valve to the accumulator affects the suspension performance. For this purpose, it is necessary to consider the positional relationship between the control valve and the accumulator.
[0006]
An object of the present invention is to provide a wheel shovel having a vehicle height adjusting device that can arrange an operation lever of a vehicle height adjusting control valve at an optimum position.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
An embodiment will be described with reference to FIG. 1 and FIGS.
(1) The invention of
(2) According to a second aspect of the present invention, in a wheel shovel having the vehicle height adjusting device according to the first aspect,The operation lever 8a is provided so as to protrude from the side surface of the
(3) According to a third aspect of the present invention, in a wheel shovel having the vehicle height adjusting device according to the first or second aspect,The front of the operation lever 8a and the upper side of the vehicle are covered with a
[0008]
In the meantime, in the section of the means for solving the above-mentioned problems, which explains the configuration of the present invention, the drawings of the embodiments of the present invention are used for easy understanding of the present invention. It is not limited.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a side view (partially sectional view) of a wheel shovel to which the present invention is applied. As shown in FIG. 1, the wheel shovel includes a lower traveling
[0010]
FIG. 2 is a diagram of the wheel shovel to which the present invention is applied, as viewed from the bottom (A view in FIG. 1), FIG. 3 is a diagram of the lower
[0011]
As shown in FIGS. 2 and 3, a pair of
[0012]
As shown in FIG. 2, the left and right
[0013]
The
[0014]
As shown in FIG. 4, the left and
[0015]
In the space formed between the left and
[0016]
Next, the mounting position of the switching lever 8a for switching the direction switching valve 8 will be described. FIG. 5 is an enlarged view (partial sectional view) of the part a in FIG. 2, and FIG. 6 is an enlarged view (partial sectional view) of the part b in FIG. As shown in FIGS. 5 and 6, the
[0017]
FIG. 7 is a hydraulic circuit diagram showing a configuration of a suspension according to the embodiment of the present invention. The suspension according to the embodiment has a vehicle height adjustment function and a suspension lock function in addition to a suspension function during traveling. Have. As shown in FIG. 7, the
[0018]
When both the
[0019]
The direction switching valve 8 is a three-port three-position switching valve, and is constituted by, for example, a ball valve as shown in FIG. When the switching lever 8a is operated toward the position A in FIG. 6, the direction switching valve 8 is switched to the position (a), and the A port 8A communicates with the P port 8P. When the switching lever 8a is operated toward the position B in FIG. 6, the direction switching valve 8 is switched to the position (C), and the A port 8A communicates with the
[0020]
The directional control valve 8 is provided with a
[0021]
As shown in FIG. 7, a throttle 6a having an area A1 is provided in a
[0022]
The
[0023]
When the
[0024]
FIG. 9 is an electric circuit diagram of the suspension according to the present embodiment. As shown in FIG. 9, the electric circuit includes a
[0025]
9, the
[0026]
The
[0027]
Subsequently, the operation of the suspension according to the present embodiment will be described more specifically.
(1) Running mode
In the traveling mode, the
[0028]
In the hydraulic circuit of FIG. 7, when the
[0029]
In such a traveling mode, for example, when the work vehicle is traveling at high speed, when high-cycle vibration is input to the
[0030]
Also, when low cycle vibration is input to the
[0031]
(2) Parking mode
In the parking mode, the
[0032]
As shown in FIG. 7, when the
[0033]
In this embodiment, the vehicle height can be adjusted to a desired height position depending on the type of the
[0034]
As shown in FIG. 9, in the parking mode, since the
[0035]
As shown in FIG. 7, when the
[0036]
Here, for example, the
[0037]
(3) Work mode
In the work mode, the
[0038]
Further, in this embodiment, further safety is achieved by using the following interlock. If the vehicle
[0039]
In the work mode, the pressure oil from the pilot
[0040]
The effect of the present embodiment configured as described above will be described.
(1) Since the switching lever 8a for driving the ball type three-position switching valve 8 is provided to protrude from the
[0041]
(2) In a hydraulic circuit for controlling the supply and discharge of hydraulic oil to and from the
[0042]
(3) Since the
[0043]
(4) The switching
[0044]
(5) A relay circuit is provided by the
[0045]
In the above embodiment, the switching valve function of connecting the
[0046]
【The invention's effect】
As explained in detail aboveClaim 1According to the invention, the operation lever for switching the vehicle height adjustment valve is operated.Outside the cabinEstablishmentIn addition, the vehicle body frame facing the front of the vehicle is provided with a projecting mark that serves as an index when adjusting the vehicle height,Height adjustment can be performed easily and reliablyAlso, it becomes easy to finely adjust the vehicle height. According to the invention of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a wheel shovel having a suspension according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a view of a wheel shovel having a suspension according to the embodiment of the present invention as viewed from a bottom surface (A view in FIG. 1).
FIG. 3 is a front view of a wheel shovel having a suspension according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view (a cross-sectional view taken along line IV-IV in FIG. 2) of the wheel shovel having the suspension according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an enlarged view of a main part of a wheel shovel having a suspension according to the embodiment of the present invention (an enlarged view of a part of FIG. 2).
6 is an enlarged view of a main part of a wheel shovel having a suspension according to the embodiment of the present invention (an enlarged view of a portion b in FIG. 3).
FIG. 7 is a hydraulic circuit diagram of the suspension according to the embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a ball type three-position directional control valve of the suspension according to the embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an electric circuit diagram of a wheel shovel having a suspension according to the embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a diagram showing the expansion and contraction state of the cylinder of the suspension according to the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Axle 2: Hydraulic cylinder
7: Accumulator 8:
8a: Operation lever 13: Hydraulic pump
61F: Fender 81: Undercarriage
70: Chassis frame 73: Front plate
73b: protrusion 94: pin
94a: Nipple
Claims (3)
走行体のアクスルと車体フレームとの間に設けられ、圧油の給排により前記車体フレームの高さを調節する油圧シリンダと、
操作レバーの操作によって車高調整時に前記油圧シリンダへの油の給排経路を切り換える車高調整弁と、
前記油圧シリンダに接続され、当該油圧シリンダをサスペンションとして機能させるアキュムレータとを備えた車高調整装置を有するホイールショベルであって、
前記操作レバーは、車室外に設けられ、
車両前方に面した前記車体フレームに、車高調整時の指標となる突起状の目印を設けたことを特徴とする車高調整装置を有するホイールショベル。A hydraulic source for generating pressurized oil,
A hydraulic cylinder that is provided between the axle of the traveling body and the body frame and that adjusts the height of the body frame by supplying and discharging pressure oil;
A vehicle height adjustment valve that switches an oil supply / drain path to the hydraulic cylinder when the vehicle height is adjusted by operating an operation lever;
A wheel shovel having a vehicle height adjustment device that is connected to the hydraulic cylinder and includes an accumulator that causes the hydraulic cylinder to function as a suspension,
The operation lever is provided outside the vehicle compartment ,
A wheel shovel having a vehicle height adjusting device, wherein a projecting mark serving as an index at the time of adjusting the vehicle height is provided on the body frame facing the front of the vehicle .
前記操作レバーは、前記アクスルより車両前方の前記車体フレームの側面から突出して設けられることを特徴とする車高調整装置を有するホイールショベル。A wheel shovel having the vehicle height adjusting device according to claim 1,
A wheel shovel having a vehicle height adjusting device, wherein the operation lever is provided so as to protrude from a side surface of the vehicle body frame ahead of the axle .
前記操作レバーの車両前方および車両上方はフェンダーによって覆われることを特徴とする車高調整装置を有するホイールショベル。A wheel shovel having the vehicle height adjusting device according to claim 1 or 2,
A wheel excavator having a vehicle height adjusting device, wherein the front of the operation lever and the upper side of the vehicle are covered by a fender .
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