JP3578538B2

JP3578538B2 - Baby Food

Info

Publication number: JP3578538B2
Application number: JP01805796A
Authority: JP
Inventors: 誠一郎青江; 貴子文字山; 幸宏高田; 健加藤
Original assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd
Current assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date: 1996-01-09
Filing date: 1996-01-09
Publication date: 2004-10-20
Anticipated expiration: 2016-01-09
Also published as: JPH09187250A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体利用性の高いカルシウム及び骨成長促進作用を有する乳由来塩基性タンパク質画分を配合した離乳食に関する。本発明の離乳食は、乳幼児の骨の発育に有用である。
【０００２】
【従来の技術】
離乳食は、天然の食品素材等を配合して作られ、６〜９カ月齢頃から固形の食事に切り換える時期までに用いられる栄養的にバランスのとれた種々の形態を有する食品である。これらの離乳食の中、おやつ類に属する離乳食については、乳幼児においしく楽しく噛む練習をさせることを目的として用いられているが、最近では、通常の離乳食に不足しがちなミネラル類を強化することも行われるようになってきている。そして、このような離乳食が種々市販されており、ニンジンやレバー等の風味を有するビスケット、カルシウムを強化したウエハースやセンベイ類等が知られている。
しかしながら、近年、幼児から子供に骨軟化症等や骨の成長不良による骨折等が顕在化するようになってきている。これらの現象については、日常の食事がバラエティー化してエネルギー充足は過剰になる一方で、偏食等により栄養のバランスが崩れてきていることが一因であると考えられている。したがって、従来の離乳食のようなカルシウムのみの強化を考慮した離乳食では、必ずしも充分であるとはいえず、カルシウムを含めて、骨の成長を促進する効果を有する物質を添加した離乳食の開発が求められてきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは従来より、種々のカルシウムの生体利用性について研究を進め、乳及び乳原料由来カルシウム、海草由来カルシウム、カキ殻、ウニ殻、イカ甲、魚骨等の海産物由来カルシウム等の天然物由来カルシウムが生体利用性に優れていることを見出した。また、本発明者らは、従来より、食品素材中に含まれる骨成長促進物質についても研究を進め、乳中に含まれる塩基性タンパク質画分に骨成長促進作用があることを見出した。そこで、カルシウム及び乳由来塩基性タンパク質画分を一定の比率で配合した食餌を離乳期のラットに投与する動物実験を行ったところ、カルシウム及び乳由来塩基性タンパク質画分を一定の比率で配合した食餌を投与したラットの方が通常の食餌を投与したラットよりも骨の成長が促進されていることを見出した。そして、このカルシウム及び乳由来塩基性タンパク質画分が離乳食の素材として適していることを見出し、本発明を完成するに至った。したがって、本発明は、乳幼児の離乳期から成長期にかけて必要なカルシウムと骨の発育を促進する乳由来塩基性タンパク質画分とを配合してなる栄養バランスの優れた離乳食を提供することを課題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明の離乳食の特徴は、カルシウム及び乳由来塩基性タンパク質画分を配合することにある。離乳食に配合するカルシウムとしては、乳又は乳由来原料から得られるカルシウム（特開平６−１２５７４０号公報）、海草由来カルシウム、カキ殻、ウニ殻、イカ甲、魚骨等の海産物由来カルシウム等、天然物由来カルシウムを使用することが好ましいが、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、第３リン酸カルシウム等のカルシウム塩を使用しても良い。特に、乳由来のカルシウムは吸収が優れており望ましい。乳由来のカルシウムは乳を脱脂し限外濾過して乳糖及び可溶性ミネラルを除き、さらにカゼインを沈澱させて除去した上清が用いられる。この上清中にはカゼイン結合性カルシウム、コロイド状カルシウム等やリン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム等が複合体の形態で含まれており、多種類のミネラルを含むという点からもこのような上清を用いることが望ましい。この上清は、噴霧乾燥、凍結乾燥等適宜の乾燥手段を用い粉末化して用いるとよい。このような上清中には、粉末当りカルシウムが１０〜１５％含有されている。
【０００５】
また、離乳食に配合する乳由来塩基性タンパク質画分は、牛乳、人乳、山羊乳、羊乳等の哺乳類の乳から得られるものであり、好ましくは、そのアミノ酸組成中に塩基性アミノ酸を１５重量％以上含有している画分である。なお、乳由来塩基性タンパク質画分は、例えば、脱脂乳や乳清等の乳原料を陽イオン交換樹脂と接触させて塩基性タンパク質を吸着させた後、塩濃度０．１Ｍ〜１．０Ｍの溶出液で溶出し、この溶出画分を逆浸透膜や電気透析法等により脱塩及び濃縮し、必要に応じて乾燥することにより得ることができる。
【０００６】
また、乳由来塩基性タンパク質画分を得る方法としては、乳又は乳由来原料を陽イオン交換体に接触させて塩基性タンパク質を吸着させた後、この陽イオン交換体に吸着した塩基性タンパク質を、ｐＨ５を越え、イオン強度０．５を越える溶出液で溶出して得る方法（特開平５−２０２０９８号公報）、アルギン酸ゲルを用いて得る方法（特開昭６１−２４６１９８号公報）、硫酸化エステルを用いて乳から得る方法（特開昭６３−２５５３００号公報）、無機多孔質粒子を用いて乳清から得る方法（特開平１−８６８３９号公報）、あるいは、ウシインスリン様成長因子−１含有物を製造する方法（特願平６− ８５３３３号）等が知られており、本発明では、このような方法で得られた乳由来塩基性タンパク質画分を使用することもできる。
【０００７】
また、本発明における乳由来塩基性タンパク質画分は、あらかじめその原料の乳をペプシン、トリプシン、キモトリプシンなどのタンパク質分解酵素を作用させ、さらに必要に応じてパンクレアチンを作用させて平均分子量３万以下、好ましくは平均分子量４，０００以下のペプチド組成物としこれを用いて前記陽イオン交換樹脂処理して塩基性ペプチドを吸着させ、これを塩濃度０．１Ｍ〜１．０Ｍの溶出液で溶出させて乳由来塩基性ペプチド画分として使用してもよい。さらに、乳由来塩基性タンパク質画分に、ペプシン、トリプシン、キモトリプシンなどのタンパク質分解酵素を作用させ、さらに必要に応じ、パンクレアチンなどのタンパク質分解酵素を作用させて平均分子量３万以下、好ましくは平均分子量４，０００以下の乳由来の塩基性ペプチド画分として用いてもよい。
これらの塩基性ペプチド画分は塩基性タンパク質画分と同様の作用がある限り、本発明の離乳食に配合することができ、本発明における塩基性タンパク質画分として用いられる。
本発明ではこのような塩基性ペプチド画分も塩基性タンパク質画分のなかに包含する。
【０００８】
さらに、本発明の離乳食では、卵、牛乳、小麦粉等、通常の離乳食に含まれている主原料を使用することができる。また、離乳食の使用目的や使用形態によっては、ミネラルの吸収性を損なわない範囲で使用する原料を自由に変更することが可能であり、必要に応じて、ビタミン類及びカルシウム以外のミネラル類も添加することができる。なお、ビタミンとしては、ビタミンＡ、ビタミンＤ、ビタミンＥ、ビタミンＫ、ビタミンＢ_１、ビタミンＢ_２、ビタミンＢ_６、ビタミンＢ_１２、ビタミンＣ、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、コリン、イノシトール、ニコチン酸アミド等を、また、ミネラル類としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン、鉄、イオウ等を、それぞれ例示することができる。
本発明の離乳食において、カルシウムの配合量は特に制限はないが、好ましくは、カルシウムを離乳食原料に対し０．１〜１．０重量％配合すると良い。また、乳由来塩基性タンパク質画分は、離乳食中に含まれるカルシウム量に対し重量比で０．０１〜１倍量配合することが好ましい。本発明の離乳食は離乳児に対しカルシウムとして１日０．１〜０．３ｇ摂取できるようにすると一層好ましい。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の離乳食は、従来の離乳食に、カルシウム及び乳由来塩基性タンパク質を配合し、乳幼児の骨の発育を促進させるものである。このカルシウム及び乳由来塩基性タンパク質の配合量は上記した通りであるが、これらの配合方法については特に制限は無く、粉末状の原料であれば粉々混合したり、ペースト状の原料であれば予め温水に懸濁もしくは溶解して混練したり、乳化タイプの離乳食であれば水相にカルシウム及び乳由来塩基性タンパク質を懸濁もしくは溶解した後、油相と混合乳化すれば良い。そして、それぞれの離乳食の通常の製造方法に従って本発明の離乳食を製造すれば良い。
このようにして、ビスケット、ウエハース、煎餅、タマゴボーロ等のおやつに適した離乳食、あるいは、フリーズドライやレトルトタイプのポタージュ、クリーム煮、シチュー、レバーペースト、グラタン等に加工した離乳食を提供することができる。
【００１０】
【参考例１】
生乳２０リットルを４，５００×ｇで１０分間遠心分離し、脱脂乳１８リットルを得た。次に、この脱脂乳を分画分子量５０，０００の限外濾過膜を装着した限外濾過装置に通液し、乳糖及び可溶性ミネラルを除去した脱脂乳を調製した後、この乳糖及び可溶性ミネラルを除去した脱脂乳９リットルに塩酸溶液を加え、ｐＨを４．６に調整してカゼインを凝固、沈澱させた。そして、４，５００×ｇで１０分間遠心分離して、凝固、沈澱したカゼインを除去し、カゼイン結合性カルシウム及びコロイド状カルシウムを含む上清を回収した後、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮し、凍結乾燥して粉末状の乳由来ミネラル５８ｇを得た。
なお、この乳由来ミネラル中に含まれる主なミネラルの組成を表１に示す。
【００１１】
【表１】

Ｘ線回折により結晶構造を調べた結果、リン酸カルシウムやクエン酸カルシウム等の単純な結晶構造は認められず、むしろハイドロキシアパタイト構造に類似した複合体の形態であることが認められた。
【００１２】
【参考例２】
陽イオン交換樹脂のスルホン化キトパール（富士紡績製）４００ｇを充填したカラムに、未殺菌のチーズホエー４０リットルを通液した後、このカラムを脱イオン水で洗浄し、０．９８Ｍ塩化ナトリウムを含む０．０２Ｍ炭酸緩衝液（ｐＨ７．０）で樹脂に吸着した塩基性タンパク質画分を溶出した。そして、この溶出液を逆浸透膜により脱塩、濃縮し、凍結乾燥して粉末状の乳由来塩基性タンパク質画分１５ｇを得た。
なお、この塩基性タンパク質画分の成分組成を表２に示す。
塩基性タンパク質画分の成分組成は、常法により、タンパク質はケルダール法、脂質はレーゼゴットリーブ法、灰分は湿式灰化法によりそれぞれ定量した。
【００１３】
【表２】

【００１４】
また、この塩基性タンパク質画分中に含まれるアミノ酸の組成を表３に示す。
【００１５】
【表３】

アミノ酸組成は、６Ｎ塩酸溶液にて１１０ ℃、２４時間加水分解後、アミノ酸分析計（日立Ｌ−８５００型）にて測定した。
【００１６】
【参考例３】
陽イオン交換樹脂のスルホン化キトパール（富士紡績（株）製）４００ｇを充填したカラムに未殺菌チーズホエーを４０リットル通液した。通液後、このカラムを脱イオン水で洗浄し、０．９８Ｍ塩化ナトリウムを含む０．０２Ｍ炭酸緩衝液（ｐＨ７．０）で樹脂に吸着した塩基性タンパク質画分を溶出した。次いで、塩酸溶液にてｐＨを１．５に調整した。ペプシン（関東化学（株）製）を２％濃度になるように添加して３７℃で１時間攪拌しながら加水分解した。その後、水酸化ナトリウム溶液でｐＨ６．８に中和後、パンクレアチン（和光純薬（株）製）を０．５％濃度になるように加えて、３７℃で１時間攪拌しながら加水分解した。その後、８５℃で１０分間加熱して酵素を失活させた。そして、この加水分解物を分画分子量２０，０００で限外濾過し、透過液を逆浸透膜により脱塩・濃縮した後、凍結乾燥して粉末状の塩基性ペプチド画分１５ｇを得た。
【００１７】
塩基性ペプチドの成分組成
上記で得られた、塩基性ペプチド画分について、常法に従い、タンパク質はケルダール法、脂質はレーゼゴットリーブ法、灰分は湿式灰化法によりそれぞれ定量した。その成分組成を分析した。その結果を表４に示す。
【００１８】
【表４】

【００１９】
塩基性ペプチドのアミノ酸組成
上記で得られた、塩基性ペプチド画分について、常法に従い、６Ｎ塩酸溶液にて１１０ ℃、２４時間加水分解後、アミノ酸分析計（日立Ｌ−８５００型）にて測定した。
その結果を表５に示す。
【００２０】
【表５】

【００２１】
【実施例１】
カルシウムとして参考例１で得られた乳由来ミネラルと参考例２で得られた乳由来塩基性タンパク質画分とを使用し、ウエハースタイプの離乳食を製造した。なお、シート部の配合を表６に示す。
【００２２】
【表６】

表６に示した配合で、カルシウムとしての乳由来ミネラル及び乳由来塩基性タンパク質画分を含む原料を予め粉々混合し、水を適当量加えてバッターを調製し、ウエハース焼成機で焼成してウエハースのシートを製造した。次に、ショートニング、乳糖、粉糖、脱脂粉乳及び香料を配合して調製したクリームを塗布し、サンドイッチ状にクリームを内層に挟んでカッティングし、ウエハースタイプの離乳食を製造した。なお、カルシウム及び乳由来塩基性タンパク質画分をウエハースのシートに配合しても、シートの膨張性や製品の風味には全く影響がなかった。
【００２３】
【実施例２】
カルシウムとして市販の魚骨由来ミネラル（焼津水産化学工業製）及び参考例２で得られた乳由来塩基性タンパク質画分を使用し、タマゴボーロタイプの離乳食を製造した。なお、タマゴボーロの配合を表７に示す。
【００２４】
【表７】

表７に示した配合の原料をケーキミキサーで混練し、生地を作成後、直径１０ｍｍ前後の球状に成形した後、常法に従って焼成し、冷却してタマゴボーロタイプの離乳食を製造した。なお、カルシウム及び乳由来塩基性タンパク質画分をタマゴボーロに配合しても、タマゴボーロのサクサク性や製品の風味には全く影響がなかった。
【００２５】
【実施例３】
カルシウムとして市販の焼成牛骨粉（エヌ・シー・コーボレーション（株）製）及び参考例３で得られた乳由来塩基性ペプチド画分を使用し、タマゴボーロタイプの離乳食を実施例２と同様の方法で製造した。なお、タマゴボーロの配合を表８に示す。
【００２６】
【表８】

表８に示した配合の原料をケーキミキサーで混練し、生地を作成後、直径１０ｍｍ前後の球状に成形した後、常法に従って焼成し、冷却してタマゴボーロタイプの離乳食おやつを製造した。なお、カルシウム及び乳由来塩基性ペプチド画分を配合しても、タマゴボーロのサクサク性や製品の風味には全く影響を与えなかった。
【００２７】
【試験例１】
カルシウムとして参考例１で得られた乳由来ミネラルあるいは炭酸カルシウムと、参考例２で得られた乳由来塩基性タンパク質画分とを用い、離乳期ラットの骨成長作用を調べた。なお、各群の飼料組成を表９に示す。
Ａ群：炭酸カルシウム投与群
Ｂ群：炭酸カルシウム＋乳由来塩基性タンパク質画分投与群
Ｃ群：乳由来ミネラル投与群
Ｄ群：乳由来ミネラル＋乳由来塩基性タンパク質画分投与群
【００２８】
【表９】

３週齢のＳＤ系雄ラット（日本チャールスリバー製）を用い、３２匹を１群８匹の４群に分け、表９に示した飼料を２週間投与した。２週間後、エーテル麻酔下で大腿骨を摘出し、レオロメーター（ＲＸ−１００、アイテクノ製）で骨強度を測定した。その結果を図１に示す。
骨強度は、乳由来ミネラル＋乳由来塩基性タンパク質画分投与群（Ｄ群）＞炭酸カルシウム＋乳由来塩基性タンパク質画分投与群（Ｂ群）＞乳由来ミネラル投与群（Ｃ群）＞炭酸カルシウム投与群（Ａ群）の順に強かった。したがって、カルシウム又は乳由来ミネラルを単独で使用するよりも乳由来塩基性タンパク質画分を配合することにより、相乗的に骨の成長を促進することができることが判る。
【００２９】
【試験例２】
参考例２及び３で得られた塩基性タンパク質画分及び塩基性ペプチド画分の効果について骨芽細胞の増殖効果で比較した。
培養骨芽細胞細胞様株（ＭＣ３Ｔ３−Ｂ１）を９６穴の平底細胞培養プレートに撒き込み、０．２重量％ウシ血清を含むα−ＭＢＭ培地（ＦｌｏｗＬａｂｏｒａｔｏｒｉｅｓ社製）で１８時間培養した。なお、培養に際しては、培地１００μｌに対し、塩基性タンパク質画分あるいは塩基性ペプチド画分を０．５重量％濃度となるように溶解した溶液２μｌを添加した。培養後、トリチウムでラベルしたチミジンを添加し、２時間後に細胞に取り込まれたチミジンの放射活性を測定することにより骨芽細胞増殖活性を求めた。その結果を図２に示す。図２では、培地に塩基性タンパク質画分あるいは塩基性ペプチド画分を添加しなかった群の放射活性を１００％とし、放射活性の相対値で塩基性タンパク質画分及び塩基性ペプチド画分を添加した群の骨芽細胞増殖活性を表した。これによると、参考例２及び３で得られた塩基性タンパク質画分及び塩基性ペプチド画分を添加した群は、添加しなかった群に比べて、両者とも２倍以上の骨芽細胞増殖活性を示した。
【００３０】
【発明の効果】
本発明の離乳食は、生体利用性の高いカルシウムと骨の成長を促進する乳由来塩基性タンパク質画分を配合した乳幼児の骨の発育に有用な離乳食である。この離乳食を摂取することにより、乳幼児の骨の発育不良を防止することや骨軟化症を予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】試験例１における各飼料の骨強化作用を示す。
【図２】試験例２における骨芽細胞増殖活性を示す。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a baby food containing calcium having high bioavailability and a milk-derived basic protein fraction having a bone growth promoting action. The baby food of the present invention is useful for the growth of bones of infants.
[0002]
[Prior art]
Baby foods are foods having various nutritionally balanced forms that are made by blending natural food materials and the like and are used from about 6 to 9 months of age to the time of switching to a solid meal. Among these baby foods, baby foods belonging to snacks are used for the purpose of making infants cheer deliciously and cheerfully, but recently, minerals that are often lacking in ordinary baby foods can also be strengthened. Is being done. Various kinds of such baby foods are commercially available, and biscuits having a flavor, such as carrots and livers, and calcium-enhanced wafers and seaweeds are known.
However, in recent years, bone fractures and the like due to osteomalacia and poor bone growth have become apparent from infants to children. It is thought that one of the causes of these phenomena is that the variety of daily meals causes excess energy sufficiency, while the nutritional balance is disturbed due to unbalanced eating and the like. Therefore, a baby food in which only calcium is fortified, such as a conventional baby food, is not always sufficient, and development of a baby food containing a substance having an effect of promoting bone growth, including calcium, is required. Have been
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors have been conducting research on bioavailability of various calcium, and have found natural calcium such as calcium derived from marine products such as calcium derived from milk and milk raw materials, calcium derived from seaweed, oyster shell, sea urchin shell, squid shell and fish bone. It has been found that calcium derived from substances is excellent in bioavailability. In addition, the present inventors have conventionally studied on a bone growth promoting substance contained in a food material, and have found that a basic protein fraction contained in milk has a bone growth promoting action. Therefore, when an animal experiment was conducted in which a diet containing calcium and a milk-derived basic protein fraction at a fixed ratio was administered to a weaning rat, the calcium and milk-derived basic protein fraction were mixed at a fixed ratio. It was found that the rats receiving the diet promoted bone growth more than the rats receiving the normal diet. Then, they found that the calcium and the milk-derived basic protein fraction were suitable as materials for baby food, and completed the present invention. Accordingly, an object of the present invention is to provide a baby food with an excellent nutritional balance comprising a combination of calcium and a milk-derived basic protein fraction that promotes bone growth from the weaning period to the growth period of infants. I do.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The feature of the baby food of the present invention is to mix calcium and a milk-derived basic protein fraction. Examples of the calcium to be added to the baby food include calcium obtained from milk or milk-derived raw materials (JP-A-6-125740), seaweed-derived calcium, oyster shells, sea urchin shells, squid shellfish, marine-derived calcium such as fish bones, and the like. Although it is preferable to use calcium derived from a product, calcium salts such as calcium carbonate, calcium gluconate, calcium lactate, calcium citrate, and tribasic calcium phosphate may be used. In particular, calcium derived from milk is desirable because of its excellent absorption. For calcium derived from milk, a supernatant obtained by defatting milk and performing ultrafiltration to remove lactose and soluble minerals and further precipitating and removing casein is used. The supernatant contains casein-binding calcium, colloidal calcium and the like, and phosphorus, sodium, potassium, magnesium and the like in the form of a complex. It is desirable to use The supernatant may be powdered using an appropriate drying means such as spray drying or freeze drying. Such a supernatant contains 10 to 15% of calcium per powder.
[0005]
Further, the milk-derived basic protein fraction to be incorporated into the baby food is obtained from milk of mammals such as cow's milk, human milk, goat's milk, and sheep's milk, and preferably contains 15 amino acids in its amino acid composition. It is a fraction containing at least% by weight. In addition, the milk-derived basic protein fraction is, for example, after adsorbing the basic protein by contacting a milk material such as skim milk or whey with a cation exchange resin, a salt concentration of 0.1M to 1.0M. It can be obtained by eluting with an eluate, desalting and concentrating this eluted fraction by a reverse osmosis membrane, electrodialysis, or the like, and drying if necessary.
[0006]
In addition, as a method for obtaining a milk-derived basic protein fraction, after contacting milk or milk-derived raw material with a cation exchanger to adsorb the basic protein, the basic protein adsorbed on the cation exchanger is removed. , A method obtained by eluting with an eluent exceeding pH 5 and an ionic strength of 0.5 (JP-A-5-202098), a method obtained by using an alginic acid gel (JP-A-61-246198), and sulfation. A method of obtaining from milk using an ester (JP-A-63-255300), a method of obtaining from whey using inorganic porous particles (JP-A-1-86839), or bovine insulin-like growth factor-1 A method for producing the content (Japanese Patent Application No. 6-85333) is known, and in the present invention, a milk-derived basic protein fraction obtained by such a method may be used. That.
[0007]
In addition, the milk-derived basic protein fraction in the present invention is prepared by subjecting the milk of the raw material to a protease such as pepsin, trypsin, and chymotrypsin in advance and, if necessary, further reacting pancreatin to obtain an average molecular weight of 30,000 or less. Preferably, a peptide composition having an average molecular weight of 4,000 or less is used and treated with the cation exchange resin to adsorb a basic peptide, which is eluted with an eluate having a salt concentration of 0.1 M to 1.0 M. May be used as a milk-derived basic peptide fraction. Further, the milk-derived basic protein fraction, pepsin, trypsin, act a protease such as chymotrypsin, and, if necessary, further act a protease such as pancreatin, the average molecular weight of 30,000 or less, preferably the average It may be used as a milk-derived basic peptide fraction having a molecular weight of 4,000 or less.
These basic peptide fractions can be blended with the baby food of the present invention as long as they have the same action as the basic protein fraction, and are used as the basic protein fraction in the present invention.
In the present invention, such a basic peptide fraction is also included in the basic protein fraction.
[0008]
Further, in the baby food of the present invention, main ingredients contained in a normal baby food such as eggs, milk, and flour can be used. In addition, depending on the purpose and form of use of the baby food, it is possible to freely change the raw materials used within a range that does not impair the absorbability of minerals, and add minerals other than vitamins and calcium as necessary. can do. As the vitamins, vitamin A, vitamin D, vitamin E, vitamin K, vitamin _{B 1,} vitamin _{B 2,} vitamin _{B 6,} vitamin _{B 12,} vitamin C, folic acid, niacin, pantothenic acid, choline, inositol, nicotinic acid Examples of amides and examples of minerals include sodium, potassium, magnesium, phosphorus, iron, and sulfur.
In the baby food of the present invention, the amount of calcium is not particularly limited, but is preferably 0.1 to 1.0% by weight of calcium based on the raw material of the baby food. In addition, it is preferable that the milk-derived basic protein fraction is blended in an amount of 0.01 to 1 times by weight based on the amount of calcium contained in the baby food. It is more preferable that the baby food of the present invention be capable of ingesting 0.1 to 0.3 g of calcium per day for a baby.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The baby food of the present invention is obtained by blending calcium and a milk-derived basic protein with a conventional baby food to promote the growth of bones of infants. The amounts of the calcium and the milk-derived basic protein are as described above, but there is no particular limitation on the method of blending them. It may be suspended or dissolved in warm water and kneaded, or in the case of an emulsion type baby food, calcium or milk-derived basic protein may be suspended or dissolved in an aqueous phase and then mixed and emulsified with an oil phase. Then, the baby food of the present invention may be manufactured according to a normal manufacturing method of each baby food.
In this way, it is possible to provide a baby food suitable for snacks such as biscuits, wafers, rice crackers, and eggs, or a baby food processed into freeze-dried or retort-type potage, boiled cream, stew, liver paste, gratin, or the like. .
[0010]
[Reference Example 1]
20 liters of raw milk was centrifuged at 4,500 × g for 10 minutes to obtain 18 liters of skim milk. Next, the skim milk was passed through an ultrafiltration apparatus equipped with an ultrafiltration membrane having a molecular weight cutoff of 50,000 to prepare skim milk from which lactose and soluble minerals had been removed. A hydrochloric acid solution was added to 9 liters of the removed skim milk to adjust the pH to 4.6 to coagulate and precipitate casein. Then, it was centrifuged at 4,500 × g for 10 minutes to remove the coagulated and precipitated casein. The supernatant containing casein-binding calcium and colloidal calcium was collected, concentrated under reduced pressure using a rotary evaporator, and freeze-dried. As a result, 58 g of a powdered milk-derived mineral was obtained.
Table 1 shows the composition of the main minerals contained in this milk-derived mineral.
[0011]
[Table 1]

X Senkai result of examining the crystal structure by folding, simple crystal structure, such as calcium phosphate or calcium citrate was not observed, it was found in the form of a complex similar to the hydroxyapatite structure rather.
[0012]
[Reference Example 2]
After passing 40 liters of unsterilized cheese whey through a column filled with 400 g of cation exchange resin sulfonated chitopearl (manufactured by Fuji Boseki), the column is washed with deionized water and contains 0.98 M sodium chloride. The basic protein fraction adsorbed on the resin was eluted with a 0.02 M carbonate buffer (pH 7.0). The eluate was desalted with a reverse osmosis membrane, concentrated, and lyophilized to obtain 15 g of a powdery milk-derived basic protein fraction.
Table 2 shows the component composition of the basic protein fraction.
The component composition of the basic protein fraction was quantified by a conventional method, the protein was quantified by the Kjeldahl method, the lipid was quantified by the Rese Gottlieb method, and the ash was quantified by the wet ash method.
[0013]
[Table 2]

[0014]
Table 3 shows the composition of amino acids contained in the basic protein fraction.
[0015]
[Table 3]

The amino acid composition was measured with an amino acid analyzer (Hitachi L-8500) after hydrolyzing with a 6N hydrochloric acid solution at 110 ° C. for 24 hours.
[0016]
[Reference Example 3]
Forty liters of unsterilized cheese whey was passed through a column filled with 400 g of a cation exchange resin sulfonated chitopearl (manufactured by Fuji Boseki Co., Ltd.). After the passage, the column was washed with deionized water, and the basic protein fraction adsorbed on the resin was eluted with a 0.02 M carbonate buffer (pH 7.0) containing 0.98 M sodium chloride. Next, the pH was adjusted to 1.5 with a hydrochloric acid solution. Pepsin (manufactured by Kanto Chemical Co., Ltd.) was added to a concentration of 2%, and the mixture was hydrolyzed with stirring at 37 ° C. for 1 hour. Then, after neutralizing with sodium hydroxide solution to pH 6.8, pancreatin (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added to a concentration of 0.5%, and the mixture was hydrolyzed with stirring at 37 ° C. for 1 hour. . Thereafter, the enzyme was inactivated by heating at 85 ° C. for 10 minutes. The hydrolyzate was subjected to ultrafiltration at a molecular weight cutoff of 20,000, and the permeate was desalted and concentrated using a reverse osmosis membrane, followed by lyophilization to obtain 15 g of a powdery basic peptide fraction.
[0017]
Component composition of basic peptide The basic peptide fraction obtained above was quantified by the Kjeldahl method for proteins, the Reese-Gottlieb method for lipids, and the wet ash method for ash, respectively, according to conventional methods. The component composition was analyzed. Table 4 shows the results.
[0018]
[Table 4]

[0019]
Amino acid composition of basic peptide The basic peptide fraction obtained above is hydrolyzed with a 6N hydrochloric acid solution at 110 ° C for 24 hours according to a conventional method, and then subjected to amino acid analysis (Hitachi L-8500 type). ) Was measured.
Table 5 shows the results.
[0020]
[Table 5]

[0021]
Embodiment 1
Using the milk-derived mineral obtained in Reference Example 1 and the milk-derived basic protein fraction obtained in Reference Example 2 as calcium, a wafer-type baby food was produced. Table 6 shows the composition of the sheet portion.
[0022]
[Table 6]

In the formulation shown in Table 6, raw materials containing milk-derived minerals and milk-derived basic protein fractions as calcium were previously mixed and shattered, and an appropriate amount of water was added to prepare batter. Was manufactured. Next, a cream prepared by blending shortening, lactose, powdered sugar, skim milk powder and a flavor was applied, and the cream was sandwiched between inner layers and cut into a sandwich to produce a wafer-type baby food. The addition of calcium and the milk-derived basic protein fraction to the wafer sheet had no effect on the swellability of the sheet or the flavor of the product.
[0023]
Embodiment 2
Using a commercially available fish bone-derived mineral (manufactured by Yaizu Suisan Kagaku Kogyo) and the milk-derived basic protein fraction obtained in Reference Example 2 as calcium, an egg-burring-type baby food was produced. Table 7 shows the composition of the eggs.
[0024]
[Table 7]

The raw materials having the composition shown in Table 7 were kneaded with a cake mixer to prepare a dough, formed into a spherical shape having a diameter of about 10 mm, baked in accordance with a conventional method, and cooled to produce an egg-borough type baby food. In addition, even if calcium and a milk-derived basic protein fraction were added to egg burdock, the crispness of the egg burdock and the flavor of the product were not affected at all.
[0025]
Embodiment 3
Using a commercially available baked beef bone meal (manufactured by NCC Corporation) and the milk-derived basic peptide fraction obtained in Reference Example 3 as calcium, the same method as in Example 2 was used for the egg-gobolo type baby food. Manufactured by Table 8 shows the composition of Egg Bolo.
[0026]
[Table 8]

Raw materials having the composition shown in Table 8 were kneaded with a cake mixer to prepare dough, formed into a spherical shape having a diameter of about 10 mm, baked in accordance with a conventional method, and cooled to produce an egg-bottle type baby food snack. In addition, even if calcium and a milk-derived basic peptide fraction were blended, the crispness of eggs and the flavor of the product were not affected at all.
[0027]
[Test Example 1]
Using the milk-derived mineral or calcium carbonate obtained in Reference Example 1 as calcium and the milk-derived basic protein fraction obtained in Reference Example 2, the bone growth effect of weaning rats was examined. Table 9 shows the feed composition of each group.
Group A: group administered with calcium carbonate Group B: group administered with calcium carbonate + milk-derived basic protein fraction Group C: group administered with milk-derived mineral Group D: group administered with milk-derived mineral + milk-derived basic protein fraction
[Table 9]

Using three-week-old male SD rats (Charles River Japan), 32 rats were divided into 4 groups of 8 rats, and the diets shown in Table 9 were administered for 2 weeks. Two weeks later, the femur was excised under ether anesthesia, and the bone strength was measured with a rheometer (RX-100, manufactured by I-Techno). The result is shown in FIG.
The bone strength was determined by the group administered with milk-derived mineral + milk-derived basic protein fraction (group D)> the group administered with calcium carbonate + milk-derived basic protein fraction (group B)> the group administered with milk-derived mineral (group C)> carbonate The calcium administration group (group A) was stronger in the order. Therefore, it can be seen that by adding a milk-derived basic protein fraction rather than using calcium or milk-derived mineral alone, it is possible to synergistically promote bone growth.
[0029]
[Test Example 2]
The effects of the basic protein fraction and the basic peptide fraction obtained in Reference Examples 2 and 3 were compared based on the osteoblast proliferation effect.
The cultured osteoblast-like cell line (MC3T3-B1) was inoculated into a 96-well flat bottom cell culture plate, and cultured in an α-MBM medium (Flow Laboratories) containing 0.2% by weight of bovine serum for 18 hours. During the culture, 2 μl of a solution in which a basic protein fraction or a basic peptide fraction was dissolved to a concentration of 0.5% by weight was added to 100 μl of the medium. After the culture, thymidine labeled with tritium was added, and 2 hours later, the radioactivity of thymidine incorporated into the cells was measured to determine the osteoblast proliferation activity. The result is shown in FIG. In FIG. 2, the radioactivity of the group in which the basic protein fraction or the basic peptide fraction was not added to the medium was defined as 100%, and the basic protein fraction and the basic peptide fraction were added in relative values of the radioactivity. The osteoblast proliferating activity of the group obtained was expressed. According to this, in the group to which the basic protein fraction and the basic peptide fraction obtained in Reference Examples 2 and 3 were added, the osteoblast proliferation activity was twice or more as compared with the group without the addition. showed that.
[0030]
【The invention's effect】
The baby food of the present invention is a baby food containing calcium having high bioavailability and a milk-derived basic protein fraction which promotes bone growth, which is useful for bone growth of infants. By ingesting the baby, it is possible to prevent that and Hone軟sclerosis for preventing stunted bone infant.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the bone strengthening effect of each feed in Test Example 1.
FIG. 2 shows the osteoblast proliferation activity in Test Example 2.

Claims

After contacting milk or milk-derived raw material with a cation exchange resin to adsorb the basic protein, the milk-derived basic protein fraction obtained by elution with an eluate having a salt concentration of 0.1 M to 1.0 M and calcium are separated . A baby food that promotes the growth of bone, characterized in that it is blended.

The baby food according to claim 1, wherein milk-derived calcium is blended as calcium.

Milk-derived basic protein fraction is obtained by decomposing milk or milk-derived raw materials with a protease and contacting it with a cation exchange resin, and then eluted with an eluate having a salt concentration of 0.1 M to 1.0 M to obtain a milk-derived base. sex peptide fraction or claim 1 or 2 baby food according milk-derived basic protein fraction is a milk-derived basic peptide fraction obtained by degradation with a proteolytic enzyme.

The baby food according to any one of claims 1 to 3, wherein 0.1 to 1.0% by weight of calcium is blended with respect to the baby food raw material.

The baby food according to any one of claims 1 to 4, wherein a milk-derived basic protein fraction is added in a weight ratio of 0.01 to 1 times the amount of calcium contained in the baby food.