JP3578454B2 - 飛行体発射用玩具銃 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛行体発射用玩具銃に関し、より詳細には、拳銃状の発射装置を用いて飛行体をより遠く且つより長く飛行させることが可能な飛行体発射用玩具銃に関する。
【0002】
【従来の技術】
幼児及び子供たちは動的な動きを有する玩具類に特別な興味をもつ。その中でも、特に推進力を用いるか、或いは空気の揚力のみで飛行体を飛行させる玩具類は、子供たちが最も好んでおり、最も興味を感じる玩具類の一つである。このような飛行玩具類は、子供たちに科学的な好奇心を持たせるとともに、未来指向的な思考を発達させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、空気の揚力のみで飛行体を空中に浮べる玩具類、例えば円盤またはプロペラ状の飛行体などを飛行させる玩具類は、別途の推進力を使用しないため、飛行体を遠く飛行させることができないか、或いは遠く飛行させても飛行時間を長く持続させることができないという欠点があった。従って、飛行体をより遠く且つより長く飛行させることを可能にすれば、子供たちに一層興味と関心を持たせることができる。
【0004】
従って、本発明の目的は、子供たちの関心と興味を誘発することができるように、飛行体をより遠く且つより長く飛行させることを可能にした飛行体発射用玩具銃を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような本発明の目的は、発射台を有する本体と、前記本体の発射台に沿って後方の発射準備位置と前方の発射完了位置との間を滑走し得るように設置され、飛行体を離脱可能な状態で搭載するための滑走ブロックと、前記滑走ブロックを発射準備位置に装填させ得るように、前記発射台に沿って運動可能に設置される装填把持部と、前記滑走ブロックを後方の発射準備位置から前方の発射完了位置に移動させて飛行体を前方に飛ばせる発射手段と、前記滑走ブロックが発射台に沿って滑走するにつれて、前記飛行体に回転力を印加する回転手段とを含む飛行体発射用玩具銃によって達成することができる。
【0006】
【発明の実施形態】
以下、本発明に係る飛行体発射用玩具銃の好適な実施例を添付図に基づいて詳細に説明する。
【0007】
まず、図1に示すように、本発明に係る飛行体発射用玩具銃は、発射装置10と、発射装置10によって発射されるプロペラ型飛行体12とからなる。
【0008】
より詳しくは、発射装置10は本体20を有する。本体20は、図2に示すように、左右に分けられる左本体部22と右本体部24からなる。分割された左本体部22と右本体部24はボルトBによって組み立てられ、拳銃状の本体20を成す。
【0009】
本体20は、銃身状の発射台30を備えており、発射台30の一側にはグリップ部40が設けられている。特に、発射台30の上面には飛行体12の滑走が可能な幅の広い滑走面32を備えており、図2及び図3に示すように、発射台30の内部には作動空間34が設けられている。作動空間34は左本体部22と右本体部24とが組み立てられることにより設けられるもので、その両側壁には、図3に示すように、ガイド溝36が互いに対向して形成されている。ここで、ガイド溝36は、左本体部22と右本体部24の内部面に長手方向に沿って上下に並設されるガイドレール36a、36bによって設けられる。
【0010】
また、作動空間34のいずれか一側壁には、長手方向に沿ってラックギヤ38が設けられている。本発明では、添付図によれば、前記ラックギヤ38が右本体部24の内部面に形成されている。そして、図1の如く、発射台30の滑走面32にはガイドスロット32aが長手方向に沿って設けられているが、このガイドスロット32aは本体20の作動空間34と連通している。
【0011】
一方、図4を参照すると、発射台30の作動空間34にはガイド溝36に沿って後方の「発射準備位置」(A)と前方の「発射完了位置」(B)との間を往復動しながら滑走する滑走ブロック50が設置される。滑走ブロック50は、飛行体12に推進力を印加するもので、垂直軸線を中心として回転可能な回転軸52を備えている。回転軸52は滑走ブロック50を垂直に貫通するもので、その両端が滑走ブロック50の上面と下面に突出するように構成される。このような回転軸52は垂直軸線を中心として回転可能に設置されるとともに、上下軸方向移動ができるように構成される。
【0012】
このように、回転軸52は軸方向移動が可能であるが、その一方で、常時上方に向けて弾支されるように構成される(「一方」の意味が多少分かりにくかったので、このように書き直しました)。このために、滑走ブロック50の内部には、回転軸52の周りに嵌められた状態で一端が滑走ブロック50に支持され且つ他端が回転軸52に支持され、前記回転軸52を上方に付勢するコイルスプリング54が配置される。このように、回転軸52は上方に弾支された状態で軸方向に沿って移動できるように構成される。ここで、回転軸52には、上方に弾支される前記回転軸52が滑走ブロック50から分離されないように、滑走ブロック50と係合する外環突部52aが設けられている。すなわち、コイルスプリング54は、回転軸52の周囲に挿嵌され、前記外環突部52aと滑走ブロック50の底面との間に弾装されている。(説明を加えました)
一方、回転軸52の上端には結合部55が設けられており、結合部55の下方にはピニオンギヤ56が設けられている。結合部55は飛行体12が嵌合されるように構成されるもので、発射台30のガイドスロット32aを通過して滑走面32の上面に突出するように構成される。結合部55に関する内容は後述する。
【0013】
また、ピニオンギヤ56は、作動空間34の側部のラックギヤ38に噛み合うように構成される。ラックギヤ38に噛み合うピニオンギヤ56は、図5に示すように、前記滑走ブロック50がガイド溝37に沿って移動するにつれて、ラックギヤ38に噛み合ったままで回転することにより、回転軸52の結合部55に嵌合される飛行体12に回転力を印加する。つまり、ラックギヤ38とピニオンギヤ56は飛行体12を回転させる回転手段として作用する。
【0014】
一方、このような構成の滑走ブロック50は、図4に示すように、弾性発射手段によって発射台30の後方の「発射準備位置」(A)から発射台30の前方の「発射完了位置」(B)に速く移動する。これにより、飛行体12は推進力を得て発射台30の前方に飛び立つ。このような弾性発射手段は、一端が発射台30の先端に、他端が滑走ブロック50にそれぞれ固定される弾性体、例えばコイルスプリング60からなる。勿論、コイルスプリング60の代りに、ゴム紐または火薬を用いることも可能であるが、本明細書では、便宜上、弾性変形率の高いコイルスプリング60を例として弾性発射手段を説明する。
【0015】
一方、滑走ブロック50の回転軸52は、ガイド溝36を滑走する途中で、前記ガイド溝36の前端部から瞬間的に落下するように(軸方向下方に移動するように)構成されるが、これは飛行体12に結合された回転軸52の結合部55が前記飛行体12から容易に分離できるようにするためである。このため、本発明では回転軸落下手段が提供される。回転軸落下手段は、図4に示すように、回転軸52の周りに設けられるフランジ58と、回転軸52と共に前方に移動する前記フランジ58を押圧することができるように、本体20の前方に設けられる傾斜突部25とから構成される。このような回転軸落下手段は、傾斜突部25によって、「発射完了位置」(B)に移動するフランジ58を押圧することにより、回転軸52を落下させ(軸方向下方に移動させ)、結合された飛行体12と回転軸52の結合部55とを互いに分離させる役割を果たす。さらに、本体20の作動空間34の前部には隔壁27が設けられており、この隔壁27には、「発射準備位置」(A)から「発射完了位置」(B)へ弾性移動する滑走ブロック50の速度を減らすとともに本体20との衝突を防止するように、衝撃吸収パッド28が配置される。
【0016】
さらに、図2及び図5を参照すると、本発明の玩具は、滑走ブロック50を「発射準備位置」(A)に装填させる装填把持部70を備える。この装填把持部70は、図2に示すように、左半分部72と右半分部74からなるもので、ボルトBによって互いに組み立てられた状態で、図5に示すように、発射台30に沿って前方の「待機位置」(C)と後方の「装填位置」(D)との間を往復動できるように設置される。特に、装填把持部70の左右半分部72、74には内側に突出する押圧片72a、74aが設けられているが、この押圧片72a、74aは、左本体部22と右本体部24の長手方向に沿って設けられたガイドスロット22a、24aを貫通して本体20の作動空間34の内側に突出するように構成され、作動空間34の内側に突出した状態で滑走ブロック50の前面を押圧するように構成される。このような押圧片72a、74aは、前記装填把持部70が前方の「待機位置」(C)から後方の「装填位置」(D)に移動するにつれて、前記滑走ブロック50を「発射完了位置」(B)から「発射準備位置」(A)に装填(移動)させる役割を果たす。一方、装填把持部70は滑走ブロック50を「発射準備位置」(A)に装填(移動)させた後、自動的に「待機位置」(C)に復帰するように構成されるが、このため、本体20の作動空間34には、一端が装填把持部70の押圧片72a、74aに連結され且つ他端が本体20の先端に連結されるコイルスプリング76が設置される。
【0017】
また、本発明の発射装置10には、「発射準備位」(A)に装填された滑走ブロック50をロックさせ或いはロック解除して「発射完了位置」(B)への移動を許容するロック及びロック解除手段が設置される。ロック及びロック解除手段は、図4に示すように、滑走ブロック50の後端に設けられる係止フック80と、ヒンジ軸を中心として本体20に回転可能に設置される引き金82と、引き金82の一側から延長される延長片82aと、この延長片82aと連動して回転するように、本体20に回転可能に設置されるロッカー84と、「発射準備位置」(A)に配置された滑走ブロック50の係止フック80に係止されてロックさせるロック突起86と、滑走ブロック50をロックさせる方向に前記ロッカー84を弾支するスプリング88とからなる。ここで、ロック突起86は、後方の「発射準備位置」(A)へ移動する係止フック80の進入を許容するようにその上面が前方及び下方に傾かなければならない。
【0018】
このような構成により、滑走ブロック50が「発射準備位置」(A)に固定された状態でユーザが引き金82を引くと、延長片82aが回転し、延長片82aの回転に伴ってロッカー84も回転することになり、係止フック80からロック突起86を離隔させてロックを解除する。このような状態でコイルスプリング60によって付勢された滑走ブロック50は、「発射準備位置」(A)から「発射完了位置」(B)に速く移動することができる。そして、飛行体12を再装填するために、滑走ブロック50を「発射完了位置」(B)から「発射準備位置」(A)に移動させると、スプリング88によって弾支されるロッカー84のロック突起86は、滑走ブロック50の進入を自然に許容しながら再び係止フック80に係止され、前記滑走ブロック50を「発射準備位置」(A)にロックさせる。
【0019】
一方、本発明の玩具には、「発射準備位置」(A)にロックされた滑走ブロック50の発射を制限するように、引き金安全装置が設置される。特に、引き金安全装置は、図5に示すように、装填把持部70が「待機位置」(C)に復帰した状態でのみ引き金82の回転を許容するように構成される。このような安全装置は、図4に示すように、発射台30の作動空間34に「施錠位置」(X)と「解錠位置」(Z)との間を往復動できるように設置され、「施錠位置」(X)で引き金82の回転を制限するストッパー90と、ストッパー90を「施錠位置」(X)方向に付勢するように、一端と他端が本体20とストッパー90にそれぞれ支持されるスプリング92と、「待機位置」(C)に移動する装填把持部70に押圧されるにつれて、ストッパー90を「施錠位置」(X)から「解錠位置」(Z)に移動させる解錠ピン94とから構成される。特に、ストッパー90は本体20の先端から引き金82まで長く形成され、解錠ピン94は図5に示すようにストッパー90の先端両側から本体20を貫通して外側に延在するように構成される。勿論、本体20には、解錠ピン94の前後移動を許容するようにスロット29が設けられている。
【0020】
このような安全装置は、装填把持部70が「待機位置」(C)に復帰した状態でのみ引き金82の回転を許容することにより、ユーザのミスまたは外部的な原因により飛行体12が誤発射されることを前もって防止する。
【0021】
さらに、図1より、発射台30の滑走面32には滑走カバー100が配置されることが分る。この滑走カバー51は、滑走ブロック50に装着される飛行体12を発射台30の前方に案内するもので、滑走通路102を備えている。特に、滑走通路102は、図4に示すように、上部が開口されている入口104と、前方が開口されている出口106を備えているが、このような滑走カバー100は、入口104から投入される飛行体12が出口106を介して発射されるように案内する役割を果たす。
【0022】
一方、前方に発射されるプロペラ型飛行体12を考察すると、飛行体12は、図1に示すように、ボディ14を有し、このボディ14の中心には多角形結合孔14aが設けられており、多角形結合孔14aには滑走ブロック50の結合部55が嵌合されるように構成される。この際、結合部55の回転に伴って飛行体12のボディ14も共に回転しなければならないので、これに嵌合される結合部55も断面多角形にする。ここで、結合孔14aと結合部55は、前記飛行体12が発射されると同時に互いに分離されなければならないので、充分な結合力を維持しながら容易に分離される六角形にすることが好ましい。
【0023】
そして、ボディ14の周りには複数の翼16が設けられている。この翼16はボディ14が回転することにより揚力を発生させるもので、ボディ14の周りに等間隔で設けられる。このような翼16は飛行体12の用途、即ち飛行体12を遠く飛行させるか、或いは飛行体を高く飛行させるかによって、その個数、角度及び形状を適切に調節する。特に、翼の角度を適切に調節することにより、前記飛行体12を発射位置に戻らせるブーメラン機能を持たせることも可能である。一方、このような翼16はその上面が全て幅方向に沿って丸く形成されなければならないが、これはベルヌーイの定理によって揚力を発生させるためである。
【0024】
次に、このような構成を有する飛行体発射用玩具銃の使用方法を図1、図4及び図5に基づいて考察する。まず、装填把持部70を用いて前記滑走ブロック50を「発射完了位置」(B)から「発射準備位置」(A)に移動させた後、飛行体12を回転軸52の上端の結合部55に装着する。この際、滑走ブロック50はロック及びロック解除手段のロッカー84によって「発射準備位置」(A)に位置固定され、コイルスプリング60によって前方に付勢されている。
【0025】
一方、滑走ブロック50の装填が完了すると、装填把持部70は「待機位置」(C)に復帰される。すると、装填把持部70は安全装置の解錠ピン94を押圧し、これにより解錠ピン94に連結されたストッパー90も「施錠位置」(X)から「解錠位置」(Z)に移動しながら解錠することになる。
【0026】
そして、このような状態でロック及びロック解除手段の引き金82を引くと、滑走ブロック50の係止フック80からロッカー84のロック突起86が離隔し、これにより滑走ブロック50はロックが解除されるとともに「発射準備位置」(A)から「発射完了位置」(B)に速く移動することになる。この際、回転軸52に装着される飛行体12は、前方に移動する滑走ブロック50によって推進力を得ると共にラックギヤ38とピニオンギヤ56によって回転力を得ながら滑走カバー100の滑走通路102に沿って前方に滑走する。そして、最終的に、前記飛行体12は滑走ブロック50の回転軸52から分離され、滑走通路102の出口106を介して前方に発射される。
【0027】
一方、滑走ブロック50の回転軸52は前方に滑走する過程の末期に回転軸落下手段によって瞬間的に落下し、これにより飛行体12は回転軸52の結合部55から容易に分離され、前方に発射されることができる。
【0028】
以上、本発明の好適な実施例を例示的に説明したが、本発明はこのような特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範疇内で適切に変更することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の飛行体発射用玩具銃は、飛行体に推進力及び回転力を印加するように、発射台に沿って滑走する滑走ブロック及び回転手段を備えることにより、装填される飛行体をより遠く且つより長く飛行させることができて、子供たちの注意を引いて興味と関心を誘発することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る飛行体発射用玩具銃の外観図である。
【図2】本発明に係る飛行体発射用玩具銃の構成を示す分解斜視図である。
【図3】図1のI−I線に沿った断面図である。
【図4】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図5】図4のIII−III線に沿った断面図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛行体発射用玩具銃に関し、より詳細には、拳銃状の発射装置を用いて飛行体をより遠く且つより長く飛行させることが可能な飛行体発射用玩具銃に関する。
【0002】
【従来の技術】
幼児及び子供たちは動的な動きを有する玩具類に特別な興味をもつ。その中でも、特に推進力を用いるか、或いは空気の揚力のみで飛行体を飛行させる玩具類は、子供たちが最も好んでおり、最も興味を感じる玩具類の一つである。このような飛行玩具類は、子供たちに科学的な好奇心を持たせるとともに、未来指向的な思考を発達させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、空気の揚力のみで飛行体を空中に浮べる玩具類、例えば円盤またはプロペラ状の飛行体などを飛行させる玩具類は、別途の推進力を使用しないため、飛行体を遠く飛行させることができないか、或いは遠く飛行させても飛行時間を長く持続させることができないという欠点があった。従って、飛行体をより遠く且つより長く飛行させることを可能にすれば、子供たちに一層興味と関心を持たせることができる。
【0004】
従って、本発明の目的は、子供たちの関心と興味を誘発することができるように、飛行体をより遠く且つより長く飛行させることを可能にした飛行体発射用玩具銃を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような本発明の目的は、発射台を有する本体と、前記本体の発射台に沿って後方の発射準備位置と前方の発射完了位置との間を滑走し得るように設置され、飛行体を離脱可能な状態で搭載するための滑走ブロックと、前記滑走ブロックを発射準備位置に装填させ得るように、前記発射台に沿って運動可能に設置される装填把持部と、前記滑走ブロックを後方の発射準備位置から前方の発射完了位置に移動させて飛行体を前方に飛ばせる発射手段と、前記滑走ブロックが発射台に沿って滑走するにつれて、前記飛行体に回転力を印加する回転手段とを含む飛行体発射用玩具銃によって達成することができる。
【0006】
【発明の実施形態】
以下、本発明に係る飛行体発射用玩具銃の好適な実施例を添付図に基づいて詳細に説明する。
【0007】
まず、図1に示すように、本発明に係る飛行体発射用玩具銃は、発射装置10と、発射装置10によって発射されるプロペラ型飛行体12とからなる。
【0008】
より詳しくは、発射装置10は本体20を有する。本体20は、図2に示すように、左右に分けられる左本体部22と右本体部24からなる。分割された左本体部22と右本体部24はボルトBによって組み立てられ、拳銃状の本体20を成す。
【0009】
本体20は、銃身状の発射台30を備えており、発射台30の一側にはグリップ部40が設けられている。特に、発射台30の上面には飛行体12の滑走が可能な幅の広い滑走面32を備えており、図2及び図3に示すように、発射台30の内部には作動空間34が設けられている。作動空間34は左本体部22と右本体部24とが組み立てられることにより設けられるもので、その両側壁には、図3に示すように、ガイド溝36が互いに対向して形成されている。ここで、ガイド溝36は、左本体部22と右本体部24の内部面に長手方向に沿って上下に並設されるガイドレール36a、36bによって設けられる。
【0010】
また、作動空間34のいずれか一側壁には、長手方向に沿ってラックギヤ38が設けられている。本発明では、添付図によれば、前記ラックギヤ38が右本体部24の内部面に形成されている。そして、図1の如く、発射台30の滑走面32にはガイドスロット32aが長手方向に沿って設けられているが、このガイドスロット32aは本体20の作動空間34と連通している。
【0011】
一方、図4を参照すると、発射台30の作動空間34にはガイド溝36に沿って後方の「発射準備位置」(A)と前方の「発射完了位置」(B)との間を往復動しながら滑走する滑走ブロック50が設置される。滑走ブロック50は、飛行体12に推進力を印加するもので、垂直軸線を中心として回転可能な回転軸52を備えている。回転軸52は滑走ブロック50を垂直に貫通するもので、その両端が滑走ブロック50の上面と下面に突出するように構成される。このような回転軸52は垂直軸線を中心として回転可能に設置されるとともに、上下軸方向移動ができるように構成される。
【0012】
このように、回転軸52は軸方向移動が可能であるが、その一方で、常時上方に向けて弾支されるように構成される(「一方」の意味が多少分かりにくかったので、このように書き直しました)。このために、滑走ブロック50の内部には、回転軸52の周りに嵌められた状態で一端が滑走ブロック50に支持され且つ他端が回転軸52に支持され、前記回転軸52を上方に付勢するコイルスプリング54が配置される。このように、回転軸52は上方に弾支された状態で軸方向に沿って移動できるように構成される。ここで、回転軸52には、上方に弾支される前記回転軸52が滑走ブロック50から分離されないように、滑走ブロック50と係合する外環突部52aが設けられている。すなわち、コイルスプリング54は、回転軸52の周囲に挿嵌され、前記外環突部52aと滑走ブロック50の底面との間に弾装されている。(説明を加えました)
一方、回転軸52の上端には結合部55が設けられており、結合部55の下方にはピニオンギヤ56が設けられている。結合部55は飛行体12が嵌合されるように構成されるもので、発射台30のガイドスロット32aを通過して滑走面32の上面に突出するように構成される。結合部55に関する内容は後述する。
【0013】
また、ピニオンギヤ56は、作動空間34の側部のラックギヤ38に噛み合うように構成される。ラックギヤ38に噛み合うピニオンギヤ56は、図5に示すように、前記滑走ブロック50がガイド溝37に沿って移動するにつれて、ラックギヤ38に噛み合ったままで回転することにより、回転軸52の結合部55に嵌合される飛行体12に回転力を印加する。つまり、ラックギヤ38とピニオンギヤ56は飛行体12を回転させる回転手段として作用する。
【0014】
一方、このような構成の滑走ブロック50は、図4に示すように、弾性発射手段によって発射台30の後方の「発射準備位置」(A)から発射台30の前方の「発射完了位置」(B)に速く移動する。これにより、飛行体12は推進力を得て発射台30の前方に飛び立つ。このような弾性発射手段は、一端が発射台30の先端に、他端が滑走ブロック50にそれぞれ固定される弾性体、例えばコイルスプリング60からなる。勿論、コイルスプリング60の代りに、ゴム紐または火薬を用いることも可能であるが、本明細書では、便宜上、弾性変形率の高いコイルスプリング60を例として弾性発射手段を説明する。
【0015】
一方、滑走ブロック50の回転軸52は、ガイド溝36を滑走する途中で、前記ガイド溝36の前端部から瞬間的に落下するように(軸方向下方に移動するように)構成されるが、これは飛行体12に結合された回転軸52の結合部55が前記飛行体12から容易に分離できるようにするためである。このため、本発明では回転軸落下手段が提供される。回転軸落下手段は、図4に示すように、回転軸52の周りに設けられるフランジ58と、回転軸52と共に前方に移動する前記フランジ58を押圧することができるように、本体20の前方に設けられる傾斜突部25とから構成される。このような回転軸落下手段は、傾斜突部25によって、「発射完了位置」(B)に移動するフランジ58を押圧することにより、回転軸52を落下させ(軸方向下方に移動させ)、結合された飛行体12と回転軸52の結合部55とを互いに分離させる役割を果たす。さらに、本体20の作動空間34の前部には隔壁27が設けられており、この隔壁27には、「発射準備位置」(A)から「発射完了位置」(B)へ弾性移動する滑走ブロック50の速度を減らすとともに本体20との衝突を防止するように、衝撃吸収パッド28が配置される。
【0016】
さらに、図2及び図5を参照すると、本発明の玩具は、滑走ブロック50を「発射準備位置」(A)に装填させる装填把持部70を備える。この装填把持部70は、図2に示すように、左半分部72と右半分部74からなるもので、ボルトBによって互いに組み立てられた状態で、図5に示すように、発射台30に沿って前方の「待機位置」(C)と後方の「装填位置」(D)との間を往復動できるように設置される。特に、装填把持部70の左右半分部72、74には内側に突出する押圧片72a、74aが設けられているが、この押圧片72a、74aは、左本体部22と右本体部24の長手方向に沿って設けられたガイドスロット22a、24aを貫通して本体20の作動空間34の内側に突出するように構成され、作動空間34の内側に突出した状態で滑走ブロック50の前面を押圧するように構成される。このような押圧片72a、74aは、前記装填把持部70が前方の「待機位置」(C)から後方の「装填位置」(D)に移動するにつれて、前記滑走ブロック50を「発射完了位置」(B)から「発射準備位置」(A)に装填(移動)させる役割を果たす。一方、装填把持部70は滑走ブロック50を「発射準備位置」(A)に装填(移動)させた後、自動的に「待機位置」(C)に復帰するように構成されるが、このため、本体20の作動空間34には、一端が装填把持部70の押圧片72a、74aに連結され且つ他端が本体20の先端に連結されるコイルスプリング76が設置される。
【0017】
また、本発明の発射装置10には、「発射準備位」(A)に装填された滑走ブロック50をロックさせ或いはロック解除して「発射完了位置」(B)への移動を許容するロック及びロック解除手段が設置される。ロック及びロック解除手段は、図4に示すように、滑走ブロック50の後端に設けられる係止フック80と、ヒンジ軸を中心として本体20に回転可能に設置される引き金82と、引き金82の一側から延長される延長片82aと、この延長片82aと連動して回転するように、本体20に回転可能に設置されるロッカー84と、「発射準備位置」(A)に配置された滑走ブロック50の係止フック80に係止されてロックさせるロック突起86と、滑走ブロック50をロックさせる方向に前記ロッカー84を弾支するスプリング88とからなる。ここで、ロック突起86は、後方の「発射準備位置」(A)へ移動する係止フック80の進入を許容するようにその上面が前方及び下方に傾かなければならない。
【0018】
このような構成により、滑走ブロック50が「発射準備位置」(A)に固定された状態でユーザが引き金82を引くと、延長片82aが回転し、延長片82aの回転に伴ってロッカー84も回転することになり、係止フック80からロック突起86を離隔させてロックを解除する。このような状態でコイルスプリング60によって付勢された滑走ブロック50は、「発射準備位置」(A)から「発射完了位置」(B)に速く移動することができる。そして、飛行体12を再装填するために、滑走ブロック50を「発射完了位置」(B)から「発射準備位置」(A)に移動させると、スプリング88によって弾支されるロッカー84のロック突起86は、滑走ブロック50の進入を自然に許容しながら再び係止フック80に係止され、前記滑走ブロック50を「発射準備位置」(A)にロックさせる。
【0019】
一方、本発明の玩具には、「発射準備位置」(A)にロックされた滑走ブロック50の発射を制限するように、引き金安全装置が設置される。特に、引き金安全装置は、図5に示すように、装填把持部70が「待機位置」(C)に復帰した状態でのみ引き金82の回転を許容するように構成される。このような安全装置は、図4に示すように、発射台30の作動空間34に「施錠位置」(X)と「解錠位置」(Z)との間を往復動できるように設置され、「施錠位置」(X)で引き金82の回転を制限するストッパー90と、ストッパー90を「施錠位置」(X)方向に付勢するように、一端と他端が本体20とストッパー90にそれぞれ支持されるスプリング92と、「待機位置」(C)に移動する装填把持部70に押圧されるにつれて、ストッパー90を「施錠位置」(X)から「解錠位置」(Z)に移動させる解錠ピン94とから構成される。特に、ストッパー90は本体20の先端から引き金82まで長く形成され、解錠ピン94は図5に示すようにストッパー90の先端両側から本体20を貫通して外側に延在するように構成される。勿論、本体20には、解錠ピン94の前後移動を許容するようにスロット29が設けられている。
【0020】
このような安全装置は、装填把持部70が「待機位置」(C)に復帰した状態でのみ引き金82の回転を許容することにより、ユーザのミスまたは外部的な原因により飛行体12が誤発射されることを前もって防止する。
【0021】
さらに、図1より、発射台30の滑走面32には滑走カバー100が配置されることが分る。この滑走カバー51は、滑走ブロック50に装着される飛行体12を発射台30の前方に案内するもので、滑走通路102を備えている。特に、滑走通路102は、図4に示すように、上部が開口されている入口104と、前方が開口されている出口106を備えているが、このような滑走カバー100は、入口104から投入される飛行体12が出口106を介して発射されるように案内する役割を果たす。
【0022】
一方、前方に発射されるプロペラ型飛行体12を考察すると、飛行体12は、図1に示すように、ボディ14を有し、このボディ14の中心には多角形結合孔14aが設けられており、多角形結合孔14aには滑走ブロック50の結合部55が嵌合されるように構成される。この際、結合部55の回転に伴って飛行体12のボディ14も共に回転しなければならないので、これに嵌合される結合部55も断面多角形にする。ここで、結合孔14aと結合部55は、前記飛行体12が発射されると同時に互いに分離されなければならないので、充分な結合力を維持しながら容易に分離される六角形にすることが好ましい。
【0023】
そして、ボディ14の周りには複数の翼16が設けられている。この翼16はボディ14が回転することにより揚力を発生させるもので、ボディ14の周りに等間隔で設けられる。このような翼16は飛行体12の用途、即ち飛行体12を遠く飛行させるか、或いは飛行体を高く飛行させるかによって、その個数、角度及び形状を適切に調節する。特に、翼の角度を適切に調節することにより、前記飛行体12を発射位置に戻らせるブーメラン機能を持たせることも可能である。一方、このような翼16はその上面が全て幅方向に沿って丸く形成されなければならないが、これはベルヌーイの定理によって揚力を発生させるためである。
【0024】
次に、このような構成を有する飛行体発射用玩具銃の使用方法を図1、図4及び図5に基づいて考察する。まず、装填把持部70を用いて前記滑走ブロック50を「発射完了位置」(B)から「発射準備位置」(A)に移動させた後、飛行体12を回転軸52の上端の結合部55に装着する。この際、滑走ブロック50はロック及びロック解除手段のロッカー84によって「発射準備位置」(A)に位置固定され、コイルスプリング60によって前方に付勢されている。
【0025】
一方、滑走ブロック50の装填が完了すると、装填把持部70は「待機位置」(C)に復帰される。すると、装填把持部70は安全装置の解錠ピン94を押圧し、これにより解錠ピン94に連結されたストッパー90も「施錠位置」(X)から「解錠位置」(Z)に移動しながら解錠することになる。
【0026】
そして、このような状態でロック及びロック解除手段の引き金82を引くと、滑走ブロック50の係止フック80からロッカー84のロック突起86が離隔し、これにより滑走ブロック50はロックが解除されるとともに「発射準備位置」(A)から「発射完了位置」(B)に速く移動することになる。この際、回転軸52に装着される飛行体12は、前方に移動する滑走ブロック50によって推進力を得ると共にラックギヤ38とピニオンギヤ56によって回転力を得ながら滑走カバー100の滑走通路102に沿って前方に滑走する。そして、最終的に、前記飛行体12は滑走ブロック50の回転軸52から分離され、滑走通路102の出口106を介して前方に発射される。
【0027】
一方、滑走ブロック50の回転軸52は前方に滑走する過程の末期に回転軸落下手段によって瞬間的に落下し、これにより飛行体12は回転軸52の結合部55から容易に分離され、前方に発射されることができる。
【0028】
以上、本発明の好適な実施例を例示的に説明したが、本発明はこのような特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範疇内で適切に変更することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の飛行体発射用玩具銃は、飛行体に推進力及び回転力を印加するように、発射台に沿って滑走する滑走ブロック及び回転手段を備えることにより、装填される飛行体をより遠く且つより長く飛行させることができて、子供たちの注意を引いて興味と関心を誘発することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る飛行体発射用玩具銃の外観図である。
【図2】本発明に係る飛行体発射用玩具銃の構成を示す分解斜視図である。
【図3】図1のI−I線に沿った断面図である。
【図4】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図5】図4のIII−III線に沿った断面図である。
Claims (6)
- 発射台を有する本体と、
前記本体の発射台に沿って後方の発射準備位置と前方の発射完了位置との間を滑走し得るように設置され、飛行体を離脱可能な状態で搭載するための滑走ブロックと、
前記滑走ブロックを発射準備位置に装填させ得るように、前記発射台に沿って移動可能に設置される装填把持部と、
前記滑走ブロックを後方の発射準備位置から前方の発射完了位置に移動させて飛行体を前方に飛ばせる発射手段と、
前記滑走ブロックが発射台に沿って滑走するにつれて、前記飛行体に回転力を印加する回転手段とを含むことを特徴とする飛行体発射用玩具銃。 - 前記発射手段は、一端と他端が前記発射台の先端と前記滑走ブロックにそれぞれ固定されるコイルスプリングであることを特徴とする請求項1に記載の飛行体発射用玩具銃。
- 前記回転手段は、前記発射台に長手方向に沿って設置されるラックギヤと、前記ラックギヤに噛み合うように、前記滑走ブロックに回転可能に設置されるピニオンギヤと、前記ピニオンギヤと作動的に連結されて装着される飛行体を回転させる回転軸であることを特徴とする請求項1に記載の飛行体発射用玩具銃。
- 前記滑走ブロックを発射準備位置でロックさせ或いはロック解除して発射完了位置への移動を許容するロック及びロック解除手段を含み、前記ロック及びロック解除手段は、ヒンジ軸を中心として本体に回転可能に設置される引き金と、前記引き金と作動的に連結され、ロック突起を備えているロッカーと、前記ロッカーのロック突起に係止されるように滑走ブロックに設けられる係止フックと、前記ロックロッカーが前記係止フックに係止される方向に前記ロッカーを弾支するスプリングとからなることを特徴とする請求項1に記載の飛行体発射用玩具銃。
- 発射準備位置にロックされた前記滑走ブロックのロック解除を選択的に制限することが可能な引き金安全装置をさらに含み、前記引き金安全装置は、前記発射台に施錠位置と解錠位置との間を往復動できるように設置され、施錠位置で前記引き金の回転を制限するストッパーと、前記ストッパーを施錠位置方向に付勢するスプリングと、前記装填把持部に押圧され、前記ストッパーを施錠位置から解錠位置へ移動させる解錠ピンとからなることを特徴とする請求項4に記載の飛行体発射用玩具銃。
- 前記本体は拳銃状であることを特徴とする請求項1に記載の飛行体発射用玩具銃。
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