JP3578360B2 - 撹拌装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、接着剤、塗料などの粘性の高い液体を均一に撹拌するための撹拌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
接着剤や塗料などの液体を物に塗布する場合、図4に示すようにその液体16をポンプ14・フィルター15を介し、循環させながら行うのが一般的である。接着剤などの塗布工程において、処理槽13から戻って来た液体16を撹拌装置12で十分に撹拌し、液体16に含まれる成分の比率を均一に保つ必要がある。特に近年、液体16を塗布する対象物17の高品質化により、塗膜を高レベルで均一にする必要から、液体16の中に気泡や異物が混入すると種々の不都合がある。
【0003】
従来、使用されている一般的な撹拌装置を、図5の(a)から(e)に示した。各撹拌装置に装備される撹拌翼は、(a)をパドル翼18、(b)をタービン翼19、(c)をプロペラ翼20、(d)をアンカー翼21、(e)をリボン翼22、と言う。構造の簡単なパドル翼18、タービン翼19、プロペラ翼20などが通常よく使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上で紹介した従来の撹拌装置(図5(a)〜(e)参照)により、接着剤などの粘性の高い液体を撹拌する場合、次に示すような不都合がある。
【0005】
(1) パドル翼18、タービン翼19、プロペラ翼20によると、円周方向の流れの発生が中心となり、半径方向、軸方向の流れの発生が不十分となる。通常プロペラ翼20は、プロペラ状の翼の回転による軸方向推力で、軸方向の流れを発生させる効果があるが、粘度の高い液体の場合その効果は少なくなることからである。従って撹拌翼の回転軸附近や撹拌槽の底部が撹拌されにくく、前記液体の凝集塊などが撹拌槽の底部に沈澱する。特に、プロペラ翼20では、液面附近も撹拌されない傾向がある。ここでこれらの弊害を改善し前記撹拌翼で撹拌の効率を上げるために前記撹拌翼の回転数を上げた場合、円周方向の流れが大きくなり、前記液体に働く遠心力が増大する。かかる遠心力により撹拌槽に溜められた液体の表面の中心部が低下し、液体内に気泡を巻き込むこととなる。
【0006】
(2) アンカー翼21によると、撹拌槽の底部を撹拌し凝集塊などの沈澱物の堆積を防止する効果はあるが、軸方向の流れの発生が不十分であり、軸方向の撹拌が十分に行われない。
【0007】
(3) リボン翼22によると、粘性の高い液体における軸方向の撹拌に優れるが、構造が複雑であることから取り扱いに不便であり、耐久性に劣る。また、処理槽での液体の消費により撹拌槽の液面レベルが低下すると、リボン翼22が液面から突出し、液体中に気泡を巻き込む原因となる。
【0008】
以上のように従来の撹拌装置はそれぞれ別々の撹拌能力を持つため、一の撹拌装置では、粘性が高く、かつ液面レベルが上下する液体について、回転軸附近や撹拌槽の底部などの全体について液体を均一に、しかも液体中の気泡を巻き込まずに撹拌するのに不都合がある。
【0009】
かかる不都合を軽減するため、以下の改善策が取られている。
【0010】
(A) 前記撹拌翼は回転軸方向の流れによる撹拌、半径方向の流れによる撹拌などの個々の性質を持つため、双方の機能が必要な場合には撹拌翼を複数段に組み合わせ対処していた。本例の先行技術として、特開昭60−64621号が挙げられる。
【0011】
(B) 一の撹拌翼に回転軸方向の流れによる撹拌、半径方向の流れによる撹拌などの別個の性質を持つ二種類の撹拌翼を組み込んで対処していた。本例の先行技術として、特開平4−22431号が挙げられる。
【0012】
しかし、(A)についても撹拌翼を複数段に組み合わせるため主撹拌翼と補助撹拌翼が必要であり、補助撹拌翼の取り付け位置は主撹拌翼の動きを妨害しないようにするため制約を受け、回転軸を長くして撹拌槽底部に取り付ける等の自由度が少なく、応用範囲が狭かった。また、構造が複雑になり、撹拌翼の分解、組み立ての手間が増加した。さらに、(B)についても塗料などの粘性の高い液体を撹拌する場合、プロペラ翼(c)と同様に回転軸方向の流れが不十分であり、撹拌槽底部や軸心部の撹拌が十分に行われない。従って、(A)及び(B)の双方とも前記不都合を効果的に改善するものではない。
【0013】
本発明は上述の従来の不都合を解決するためになされたもので、塗料などの粘性が高く、撹拌槽内で液面レベルが上下する液体について、凝集塊などが沈澱せず、また液体内に気泡を巻き込まないように、均一に撹拌することができる撹拌装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の撹拌装置は、円筒状の撹拌槽の槽底付近に、円板状の撹拌翼を設置した撹拌装置において、円板の周方向に沿って略等間隔で、外周縁から中心近傍に向け複数の切り込みを設け、その切り込みのうち前記円板の回転方向に対し後ろ側を、槽底方向に折り曲げることにより前記撹拌翼を形成し、また、前記撹拌槽の槽底を、前記撹拌翼の回転によりえがかれる回転体の下面形状に対応する形状に形成し、さらに、前記撹拌翼の直径を前記撹拌槽の直径の50%から80%に、前記撹拌翼のうち折り曲げた部分の面積を前記円板の面積の8%から15%にそれぞれ設定している
【0015】
請求項2の撹拌装置は、円筒状の撹拌槽の槽底附近に、円板状の撹拌翼を設置した撹拌装置において、円板の周方向に沿って略等間隔で、外周縁から中心近傍に向け複数の切り込みを設け、その切り込みのうち前記円板の回転方向に対し後ろ側を、槽底方向に折り曲げることにより前記撹拌翼を形成し、また、前記撹拌槽の槽底を、前記撹拌翼の回転によりえがかれる回転体の下面形状に対応する形状に形成し、さらに、前記撹拌翼について、前記円板の周方向に沿って180°間隔で2カ所の切り込みを設けている
【0017】
【作用】
請求項1の撹拌装置によれば、塗料などの粘性の高い液体について以下に示す理由により、前記従来のプロペラ翼、タービン翼のような円周方向の流れによる撹拌、リボン翼のような軸方向の流れによる撹拌、かつアンカー翼のような槽底の撹拌を行うことができる。従って、液体の滞留による沈澱物の発生を防止でき、液体の組成比率を均一に保つことができる。
【0018】
▲1▼ プロペラ翼は回転により軸方向の推力を発生するが、粘性の高い液体の場合その効果は少ない。一方本撹拌翼においてもまた前記折り曲げた部分の回転により、プロペラ翼と同様の軸方向の推力を発生するが、本撹拌翼の場合小さな切り込み部分以外は円板によりふさがれているので、撹拌翼での液体の流束断面積が小さい。従って、プロペラ翼の場合と同様の回転数を与えた場合、プロペラ翼に比べ撹拌翼での軸方向の流速が大きくなる。このため粘性の高い液体においても軸方向の流れによる撹拌が可能となる。
【0019】
▲2▼ 通常のプロペラ翼の場合、羽根車により押し上げられた液体の代わりに循環している液体がすぐに補充される。しかし本撹拌装置によると、円板状の撹拌翼により槽底部が覆われ、撹拌翼と槽底との間は、ある程度密閉された状態となる。特に粘性の高い液体の場合その密閉性は高い。従って折り曲げた部分により押し上げられた液体の代わりに、すぐに循環している液体が補充されず、撹拌翼より下の部分は圧力が低くなる。この圧力差のため液体が、撹拌翼の円板周縁と槽筒との狭い隙間から槽底部に比較的高速で流れ込み、槽底に沈澱した異物を巻き上げ槽底部の撹拌が十分におこなえる結果となる。また、撹拌翼の回転体の形状と槽底部の形状とは対向し、撹拌翼の折り曲げた部分と槽底とは近接しているので、アンカー翼と同様に槽底部の撹拌効果がある。さらに、槽底の中心部、周縁部が盛り上がっているので沈澱物が堆積せず、撹拌が不十分になり易い所を補っている。
【0020】
▲3▼ 円板状の撹拌翼のうち槽底方向に折り曲げた部分は、上述の軸方向の流れによる撹拌と共に、プロペラ翼と同様の効果により円周方向の流れを起こし、円周方向の撹拌も可能とする。
【0021】
また、本撹拌装置によると以下に示す理由により液体中に気泡を巻き込むことはない。
【0022】
▲1▼ 撹拌翼を撹拌槽の低い位置に設置することから、液面レベルが底下してもリボン翼のように撹拌翼が液面に出ることがない。
【0023】
▲2▼ 上述のように本撹拌装置によると、比較的低回転で液体を撹拌できることから、上記円周方向の流れを小さく抑えることができる。このため渦の発生により液面が下がり気泡を巻き込むことから回避できる。
【0024】
特に、円板状の撹拌翼により槽底部を被覆する割合、つまり撹拌翼と槽底との間の密閉性が大きいため、撹拌翼の下部に液体が補充されにくいことによる前記圧力差も大きくなる。従って、撹拌翼の円板周縁と槽筒との狭い隙間から槽底部に流れ込む液体の速度も大きく、槽底に沈澱した異物を巻き上げ槽底部の撹拌がより一層効果的におこなえることとなる。
【0025】
請求項2の撹拌装置は、切り込み数が最少の場合である。なぜなら切り込みが一箇所の場合、円板状の撹拌翼に懸かる力に偏りが生じ、撹拌翼と回転軸の結合部に不具合を生じることからである。また撹拌翼の折り曲げ部分の形状は、羽根車の役割を与える関係上ある程度一定であることから、本撹拌装置の場合、円板状の撹拌翼により槽底部を被覆する割合、つまり撹拌翼と槽底との間の密閉性を大きくし易くなる。このために上述した槽底部の撹拌が効果的におこなえることとなり易い構成である。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の撹拌装置を具体化した実施例を図を参照して説明する。
【0027】
図1は本実施例に係る撹拌翼の平面図、図2は図1の撹拌翼の正面図、図3は本実施例に係る撹拌装置の断面図である。
【0028】
本実施例の撹拌翼1は、図1に示すように一の円板について、周方向に沿って180°間隔で2箇所に、外周縁から中心近傍に向け切り込み8を設ける。またその切り込み8により分けられた両側のうち、円板の回転方向に対し後ろ側の部分9を、前記円板の中心10を通る直線を折り曲げ軸11として槽底方向に折り曲げる。その折り曲げ角は、円板に対して45°〜90°にする。45°以下では軸方向の推力が小さく、90°以上では軸方向の推力が生じないことからである。また、図2に示すように折り曲げた部分9の下部9aは、槽底2aの形状に沿うように折り曲げ軸11と平行に切り取る。また、前記撹拌翼1のうち折り曲げた部分9の面積を前記円板の面積の8%から15%に設定する。前記比率が8%以下の場合、羽根車が小さすぎて軸方向の推力による軸方向の撹拌が不十分となり、15%以上の場合、撹拌翼1による上記密閉性がなくなることからである。かかる観点から上記比率は、好ましくは9.5%から12.5%にするとよい。
【0029】
本実施例の撹拌槽2は、図3に示すように円筒状の槽筒2bについて、槽底2aと槽蓋2cにより槽筒2bの下面と上面とをふさぐように形成されている。また、槽底2aは、上記撹拌翼1による回転体の下面の形状に対向する形状になっている。つまり、槽底2aの中心部と周縁部が高く、中心部と周縁部との間(排出口5の周辺)が低く形成されている。また槽筒2bには、液の取り入れ口6が設けられ、槽底2aの低くくぼんだ部分に排出口5が設けられている。
【0030】
本実施例は、図3に示すように前記撹拌槽2に前記撹拌翼1が回転軸3を介して取り付けられている。また、回転軸3は、可変速電動機4により駆動されている。このとき撹拌翼1の直径は、撹拌槽2の直径の20%から90%、好ましくは50%から80%にする。前記比率があまりに小さすぎると、上述の撹拌翼1による密閉性が得られず、大きすぎると密閉しすぎて液体が槽底2aに流れなくなることからである。撹拌翼1は、槽底2aから10mm〜40mm程度の位置に設置する。40mm以上の場合アンカー翼21(図5参照)と同様の槽底2aを撹拌する効果が無く、10mm以下の場合撹拌翼1と撹拌槽2が接近しすぎて、撹拌翼1の少しの揺れでも両者が接触してしまうことからである。
【0031】
本実施例に係る撹拌装置により以下に示す実験を行った。
図3に示す撹拌装置において、撹拌槽2の直径を210mm、撹拌翼1の直径を120mmとし、撹拌翼1の下端が槽底2aから30mmの高さに設置した。この撹拌槽2の中に、熱可塑性ウレタン樹脂、カーボンブラック、THF(テトラヒドロフラン)、MEK(メチルエチルケトン)からなる塗料を約半分の高さまで入れ、撹拌翼1の回転数が80rpmで一週間連続して撹拌した。その結果、撹拌中には本撹拌槽2内の塗料が液面で気泡を巻き込むことなく動揺し、また一週間後にも槽底2aに、堆積物は生じなかった。つまり撹拌は十分行われたと言える。
【0032】
一方、従来のプロペラ翼20(図5参照、3枚羽根を用いた)により上記と同様の実験を行った。その結果、撹拌中には液面の動揺がほとんど無く、一週間後には槽底2aの全域、特に周縁部で塗料の凝集塊が堆積し、撹拌は不十分であった。このため撹拌翼1の回転数を150rpmにして同様の実験を行った結果、撹拌中には液面が激しく動揺し、気泡の巻き込を生じていた。また一週間後、槽底2aの中心附近には堆積物が発見できなかったが、槽底2aの周縁部には上記と同様の堆積物が見られた。つまりこれでも撹拌は改善されなかった。
【0033】
以上の結果から、本実施例の撹拌装置によれば従来(図5参照)のプロペラ翼20、タービン翼19のような円周方向の撹拌と共に、リボン翼22のような軸方向の撹拌が可能となり、かつアンカー翼21のような槽底2a(図3参照)の撹拌の効果も発揮する。このため塗料などのような粘性の高い液体の撹拌に有効である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、塗料などの粘性の高い液体を撹拌する場合、本発明の撹拌装置によれば次のような効果がある。
【0035】
(1) プロペラ翼は軸方向の推力を発生するが粘性の高い液体の場合その効果は小さい。一方本撹拌翼の場合、円板の折り曲げた部分が上記プロペラ翼と同様に軸方向の推力を発生するが、小さな切り込み部分以外は円板によりふさがれているので、撹拌翼と同一面上での流束断面積が小さくなる。この結果撹拌翼の回転数がプロペラ翼と同じ場合、プロペラ翼に比べ軸方向の流速が大きくなる。このため粘性の高い液体においても軸方向の流れによる撹拌が可能となる。
【0036】
(2) 通常のプロペラ翼の場合、羽根車により押し上げられた液体の代わりに循環している液体がすぐに補充されるが、本撹拌装置の場合、円板状の撹拌翼により槽底部が覆われ、撹拌翼と槽底との間はある程度密閉された状態となる。従って折り曲げた部分により押し上げられた液体の代わりに、すぐに循環している液体が補充されず、撹拌翼より下の部分の圧力は低下する。この時生じる圧力差のため、液体が撹拌翼の円板周縁と槽筒との狭い隙間から槽底部に比較的高速で流れ込み、槽底に沈澱した異物を巻き上げ槽底部の撹拌が十分におこなえる結果となる。また、撹拌翼の回転体の形状と槽底部の形状とは対向し、撹拌翼の折り曲げた部分と槽底とは近接しているので、アンカー翼と同様に槽底部の撹拌効果がある。さらに、槽底の中心部、周縁部が盛り上がっているので沈澱物が堆積せず、撹拌が不十分になり易い所を補っている。
【0037】
(3) 円板状の撹拌翼のうち槽底方向に折り曲げた部分が、プロペラ翼と同様の効果を発揮し粘性の高い液体の場合、上記軸方向の流れの他に円周方向の流れも生じさせる。このため円周方向の撹拌も可能となる。
【0038】
(4) 撹拌翼を撹拌槽の低い位置に設置することから、液面レベルが底下してもリボン翼のように撹拌翼が液面に出ることがない。このため液体中に気泡を巻き込むことを防止できる。
【0039】
(5) 通常撹拌翼を高回転で駆動すると、遠心力が働き、渦による液面の中心部の低下をもたらす。このことは液体に気泡を巻き込む原因や、撹拌翼が液面に出ることによる気泡の巻き込みなどの原因となる。一方、本撹拌装置によると、上述の効果により比較的低回転で液体を撹拌できることから、液体中に気泡を巻き込むことが防止できる。
【0040】
(6) 撹拌翼の構造が簡単であることから、製造、取り扱い、整備などが容易である。
【0041】
(7) 特に、撹拌翼と槽底との間の密閉性が大きいため、撹拌翼の下部に液体が補充されにくいことによる前記圧力差も大きくなる。この圧力差の大きさと、撹拌翼の円板周縁と槽筒との隙間の狭さが相俟って、槽底部に流れ込む液体の速度も大きく、槽底に沈澱した異物を巻き上げ槽底部の撹拌がより一層効果的におこなえることとなる。
【0042】
(8) 切り込みが一箇所の場合、円板状の撹拌翼に懸かる力に偏りが生じ、撹拌翼と回転軸の結合部に不具合を生じることから、請求項2記載の撹拌装置は、切り込みの数が最少の場合である。また、撹拌翼の折り曲げ部分は、羽根車の役割を与える関係上ある程度一定の形状であることから、本撹拌装置の場合は、撹拌翼により槽底部を被覆する割合、つまり撹拌翼と槽底との間の密閉性を大きくし易くなる。このために上述した槽底部の撹拌が効果的におこなえることとなり易い構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る撹拌翼を示す平面図である。
【図2】図1の撹拌翼を示す正面図である。
【図3】本発明の実施例に係る撹拌装置を示す断面図である。
【図4】塗料等を塗布する一般的な行程を示すシステム図である。
【図5】従来の一般的な撹拌装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 撹拌翼
2 撹拌槽
3 回転軸
4 可変速電動機
5 排出口
6 取り入れ口
7 撹拌装置

Claims (2)

  1. 円筒状の撹拌槽の槽底附近に、円板状の撹拌翼を設置した撹拌装置において、
    円板の周方向に沿って略等間隔で、外周縁から中心近傍に向け複数の切り込みを設け、その切り込みのうち前記円板の回転方向に対し後ろ側を、槽底方向に折り曲げることにより前記撹拌翼を形成し、
    また、前記撹拌槽の槽底を、前記撹拌翼の回転によりえがかれる回転体の下面形状に対応する形状に形成し、
    さらに、前記撹拌翼の直径を前記撹拌槽の直径の50%から80%に、前記撹拌翼のうち折り曲げた部分の面積を前記円板の面積の8%から15%にそれぞれ設定したことを特徴とする撹拌装置。
  2. 円筒状の撹拌槽の槽底附近に、円板状の撹拌翼を設置した撹拌装置において、
    円板の周方向に沿って略等間隔で、外周縁から中心近傍に向け複数の切り込みを設け、その切り込みのうち前記円板の回転方向に対し後ろ側を、槽底方向に折り曲げることにより前記撹拌翼を形成し、
    また、前記撹拌槽の槽底を、前記撹拌翼の回転によりえがかれる回転体の下面形状に対応する形状に形成し、
    さらに、前記撹拌翼について、前記円板の周方向に沿って180°間隔で2カ所の切り込みを設けたことを特徴とする撹拌装置
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