JP3577970B2 - 帯状布材の折り曲げ方法と装置 - Google Patents

帯状布材の折り曲げ方法と装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細長い帯状のものとなるように縦に折りたたんだエアバッグのような帯状布材を渦巻き形状に巻き込んで折り曲げるための折り曲げ方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車用のエアバッグの場合には、格納状態にあるエアバッグの占める容積を可及的に小さくすると共に、ガスが注入されたときに拡開しやすくするために、布材からなる袋状のエアバッグを先ず細長い帯状のものとなるように縦に折りたたみ、帯状布材となったエアバッグを更に渦巻き状に巻き込むように折り曲げるという方法をとることがある。
【0003】
このように帯状布材を渦巻き形状に折り曲げる従来の装置においては、図9及び図10に示すように、中空円筒状のパイプからなる巻き取り具50の外殻の一部を縦に切欠いて溝51を形成し、その溝51に帯状布材Wの一端を挿入してから巻き取り具50を回転させて、巻き取り具50の外周上に帯状布材Wを巻き付けて積層体を形成し、更に積層体が偏平な形になるように上下方向に押圧して、帯状布材Wを折り曲げるという方法が行われている。なお、これらの図において52は帯状布材Wの他端側を保持する保持具を、53は巻き取り具50の回転駆動部を、54は装置の可動支持部をそれぞれ示しており、巻き取り具50は軸受55,56を介してハウジング57によって軸支され、ベルト伝動機構58を介して回転駆動部53により回転駆動されるようになっている。
【0004】
図9及び図10に示す従来の装置では、パイプ状の巻き取り具50の外周に強固に帯状布材Wを巻き付けると、巻き付けた後に帯状布材Wの積層体から巻き取り具50を抜き取るときに、帯状布材Wと巻き取り具50との間の摩擦が大きくなるために、巻き取り具50を抜き取ることが難しくなる。また、このときに巻き取り具50を無理に引き抜くと、帯状布材Wの積層体の形状が崩れてしまう恐れがある。しかし、巻き取り具50の抜き取りが容易になるように帯状布材Wを巻き取り具50に緩く巻き付けると、巻き取り具50を引き抜いて上下方向に押しつぶしたときに、帯状布材の折り曲げ幅のばらつきが大きくなるとか、折り曲げ幅が所定の寸法よりも大きくなるというような問題があった。なお、巻き取り具50を偏平な形状にすれば積層体から巻き取り具を引き抜いただけで概ね目的の積層体の形状が得られるが、偏平な巻き取り具はコーナー部が帯状布材に強く接触していて非常に抜き取りにくく、一層形崩れしやすくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の問題に鑑み、巻芯となるクランプ具に帯状布材を巻き付けるときは従来よりも強固に巻き付けることができるにもかかわらず、渦巻き状に巻いた帯状布材の積層体からクランプ具を容易に抜き取ることができるような、また、クランプ具を引き抜いただけで目的とする形状を有する積層体が得られるような、改良された帯状布材の折り曲げ方法と装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するための手段として、本発明は、請求項1に記載した帯状布材の折り曲げ方法を提供する。
上記手段を採用したことにより、クランプ具は、それを構成する一対のクランプ片が開閉することによって帯状布材の一端をクランプし、クランプした後に回転することによって、クランプ具上に帯状布材を巻き込んで折り曲げ、クランプ具の上に帯状布材の積層体を形成する。そして、積層体からクランプ具を抜き取るときは、まずクランプ具の一対のクランプ片が積層体の内部で小さな開閉運動をすることにより、一対のクランプ片と帯状布材との接触面に僅かな隙間を形成するので、摩擦抵抗が低減して、積層体からクランプ具を容易に引き抜くことができ、引き抜くときに積層体の形状が崩れて折り曲げられた寸法が変化することが防止される。
【0007】
従って、帯状布材が折り曲げに対し硬くて曲がりにくい場合には、クランプ具のコーナーにおいて直角に折り曲がらないため、巻取り時に強固に巻いてもクランプ具から浮き上がった部分が生じるが、クランプ具を引き抜く前にクランプ具の一対のクランプ片に小さな開閉運動をさせることにより、浮き上がり分が帯状布材とクランプ片との間の接触面に均等に分布する僅かな隙間に変化して、クランプ具が移動可能になる。
【0008】
請求項2に記載された帯状布材の折り曲げ装置においては、クランプ駆動部と、回転駆動部と、可動支持部と、クランプハウジングと、開閉機構と、シャフトと、伝達部と、弾性具とが設けられているので、クランプ駆動部が伝達部を介してシャフトに与える軸方向力を大きくすると、その軸方向力が弾性具の反発力よりも大きくなったときにクランプ具の一対のクランプ片が開く。また、クランプ駆動部がシャフトに与える軸方向力が小さくなって弾性具の反発力以下になると、弾性具の反発力によってクランプ具が閉じて帯状布材をクランプする。
【0009】
帯状布材の一端をクランプしたクランプ具が回転して、クランプ具の上に帯状布材の積層体が形成されたとき、クランプ駆動部がシャフトに与える軸方向力の値を所定の大きさにすることにより、帯状布材の積層体の中でクランプ具のクランプ片が少しだけ開き、且つ閉じるという小さな開閉運動をすることによって、前述のように積層体の中に小さな隙間が形成されて積層体からクランプ具を容易に引き抜くことができる。しかも、この際にクランプ駆動部によって発生する軸方向力は弾性具の反発力より僅かに大きい程度(殆ど同程度)であるから、クランプ駆動部の出力は小さくてよい。
【0010】
帯状布材の硬さのばらつきにより、クランプ具上に巻き上げられた帯状布材の積層体における前述の浮き上がり分のばらつきが大きいときでも、クランプ駆動部が発生する弾性具の反発力よりも僅かに大きい略同程度の軸方向力によって開閉機構を作動させるので、クランプ具を少し開いたときに帯状布材に作用する力を布材の強度よりも小さくすることができ、帯状布材の巻き付け状態に関係なくクランプ片の周囲に僅かな隙間を形成することができると共に、その際に帯状布材が損傷することを防止できる。
【0011】
請求項3に記載された手段によれば、クランプ駆動部である圧力シリンダーに少なくとも高低2段階に切り換えられた流体の圧力が供給されるので、伝達部とシャフトを介して開閉機構に伝達される軸方向力は強弱2段階以上に変化する。従って、最初に帯状布材の一端をクランプするときは、圧力シリンダーに高圧の流体を供給して軸方向力を発生させることにより、一対のクランプ片を大きく拡開させる一方、クランプ後の巻き取り中は、圧力シリンダー内から高圧を放出することによりクランプ片を閉じさせる。また、クランプ具の抜き取りの前に、巻き上げられた積層体の内部でクランプ片に小さな開閉運動をさせるときは、圧力シリンダーに高圧と低圧の流体を順次切り換えて供給し、比較的大きい軸方向力と、それよりも小さくて弾性具の反発力よりも僅かに大きい程度の軸方向力を順次発生させて、クランプ片を開閉させる。しかし、高圧を供給するときでもクランプ片に作用する拡開力は小さいから、クランプ片によって帯状布材が損傷することがない。
【0012】
請求項4に記載された手段によれば、伝達部に所定の隙間が形成されることによって、クランプ駆動部からシャフトへ軸方向力を伝達する機構に所定の大きさの遊びができるから、最初にクランプ具によって帯状布材の一端をクランプするときに、クランプ力を発生する弾性具の反発力が、クランプ駆動部に妨げられることなく開閉機構に伝えられる。
【0013】
請求項5に記載された手段によれば、クランプ具のクランプ片にスリットを設けることにより、帯状布材の積層体からクランプ具を抜き取るときに、このスリットに棒状体を挿入し、帯状布材の積層体を側面から押圧すれば、積層体の形状が崩れるのを確実に防止しながら、一層容易に積層体からクランプ具を引き抜くことが可能になる。
【0014】
このようにして、いずれの場合も、クランプ具上に帯状布材を巻き付ける時は従来よりも強固に巻き付けることが可能になるため、折れ曲がりの寸法のばらつきが小さくなり、折り曲げにくい固い帯状布材であっても、所定の寸法に確実に折り曲げることが可能になる。また、クランプ具を偏平な形状にしておけば、積層体からクランプ具を引き抜いただけで、押しつぶす必要なしに目的の形状が得られるし、押しつぶすときに積層体の形状が崩れる恐れもなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の具体的な実施例の構成を説明する。図1及び図2に示すように、本発明の実施例としての帯状布材Wの折り曲げ装置は、概括的には、帯状布材Wの一端をクランプして巻き込むクランプ部1と、クランプ部1のクランプ動作を行うための空圧等の圧力シリンダー(クランプ駆動部)2と、クランプ部1の巻き込み回転動作を行うモータ(回転駆動部)3と、圧力シリンダー2の移動変位をクランプ部1に伝える伝達部4と、伝達部4の移動変位に応じて移動するシャフト5等からなっている。
【0016】
図示実施例におけるクランプ部1は、細長い帯状のものとなるように縦に折りたたんだエアバッグのような帯状布材Wの一端を挟んでクランプする可動の一対の偏平なクランプ片6a,6bからなるクランプ具6と、シャフト5の移動変位をクランプ具6の開閉運動、即ち平行運動に変換する開閉機構7と、クランプ具6においてクランプ力を発生させるためのスプリング(弾性具)8と、クランプ部1を支持するクランプハウジング9等から構成されている。なお、図において10は、クランプ具6が帯状布材Wの一端をクランプして巻き込むときに帯状布材Wに発生する張力に抗して帯状布材Wの中間部分(他端部であってもよい)を挟持して固定するための一対の保持具を示している。
【0017】
図示実施例におけるクランプ部1の一部である開閉機構7の構造を更に詳細に説明する。クランプハウジング9の内部の円筒状空間9aには軸受11,12によって回転可能にスリーブ(筒軸)13が軸支されており、スリーブ13の、図1において左端側には門型のクランプヘッド13aが形成されている。スリーブ13の内部には円筒状の空間13bが形成され、それに対して摺動可能に前述のシャフト5の軸頭部5aが挿入される。また、前述のスプリング8は、クランプ具6のクランプ片6a,6bに必要なクランプ力を発生させ得る程度に圧縮された状態で円筒状空間13b内に装填され、軸頭部5aを図1において左方へ付勢している。なお、14は軸受11,12のためのスペーサとしてスリーブ13に装着されるチューブである。
【0018】
クランプヘッド13aには、一対の顎部13c,13dをそれぞれ2つの部分に分割するように、シャフト5と同じ方向のスリット13eが形成されていると共に、スリット13eと共通の面をなすように、前述の軸頭部5aにもスリット5bが形成されている。そして、それらのスリット5b,13eの中で回動することができるように、一対の第1リンク15a,15bの各一端がシャフトの軸頭部5aに枢着される。スリット13eの中において、顎部13c,13dの先端にはそれぞれ長い第2リンク16a,16bの中間部分が枢着されており、第2リンク16a,16bの各一端はそれぞれ第1リンク15a,15bの他端側に枢着されると共に、第2リンク16a,16bの各他端は、それぞれ前述のクランプ片6a,6bから直角に立ち上がっている基部6c,6dに枢着されている。そして、第2リンク16a,16bとは別に、クランプ片6a,6bの基部6c,6dと、クランプヘッド13aの一対の顎部13c,13dとの間を連結するように、それぞれ一端及び他端がそれらに枢着される一対の短い第3リンク17a,17bが設けられて、一対の平行四辺形のリンク機構からなる開閉機構7が構成される。
【0019】
開閉機構7はこのように構成されているから、クランプ駆動部である圧力シリンダー2から伝達部4を介して加えられる軸方向力により、シャフト5がスプリング8の付勢力に抗してそれを圧縮しながら図1に示すaの方向に移動すると、第1リンク15a,15bに引かれて第2リンク16a,16bが傾斜し、平行四辺形リンク機構の作用によって、クランプ片6a,6bが平行な状態を保持しながら相反する方向に移動して、それらの間の間隔が大きくなる(開く)。その状態でクランプ片6a,6bの間に帯状布材Wの一端をクランプするために挿入したり、クランプされた帯状布材Wの一端を解放することができる。
【0020】
また、それと反対に、圧力シリンダー2による軸方向力が加えられていないときは、スプリング8の付勢力(反発力)によってシャフト5の軸頭部5aが図1に示すbの方向に押されることにより、第1リンク15a,15bと第2リンク16a,16bによるトグル作用と、平行四辺形リンク機構の作用によって、クランプ具6のクランプ片6a,6bが相互に平行な状態を維持しながら接近する(閉じる)。それによってクランプ片6a,6bの間に帯状布材Wを適度の強さの力によってクランプすることができる。
【0021】
このようにクランプ具6は、スプリング8の付勢力と、圧力シリンダー2による軸方向力がシャフト5に作用することによって開閉するので、クランプ具6のクランプ片6a,6bの間隔を開くときに、シャフト5をスリーブ13内でaの方向に摺動させるために、圧力シリンダー2と共に、圧力シリンダー2が発生する力をクランプ部1の回転とは無関係にシャフト5に伝えるための伝達部4が設けられている。
【0022】
圧力シリンダー2は圧縮空気のような流体圧によって駆動されるアクチュエータであるが、空圧や油圧の他に、ソレノイドのように電磁気力を利用したり、人力によって直接に駆動することもできる。図示実施例においては、圧力シリンダー2としてクランプハウジング9と一体化されてフレーム9bに取り付けられた空圧シリンダーが用いられている。この場合、圧力シリンダー2は、ピストンロッド2aに連結されたピストン2bと、ピストン2bの図1において左側に形成される圧力室2cを備えており、圧力室2cには図示しない切換弁によって低圧と高圧の圧縮空気が切り換えて供給され、圧力室2cから圧縮空気が排出されて無圧即ち大気圧となる状態と合わせて、3段階の状態をとることができる。なお、スプリング8の付勢力を助けるように作用する戻しばねとして、圧縮スプリングをピストン2bの右側の室内に装填することもできる。
【0023】
圧力シリンダー2のピストンと一体化されているピストンロッド2aには直角の方向にアーム18の基端が取り付けられており、アーム18の先端はシャフト5の端部に取り付けられた円形のスプール19の縁部19a,19bと係合可能となっている。しかし、図1において左側の縁部19bは殆ど無用のものであるから始めから設けなくてもよい。圧力シリンダー2の圧力室2c内が無圧の状態で、ピストン2bが図1においてストロークの左端位置にあるときに、スプール19の縁部19aがアーム18の先端に接触することがないように、それらの間には予め所定の大きさの隙間cが与えられている。従って、その状態ではスプリング8が隙間cの範囲内で実質的に何の抵抗も受けないで伸長し、クランプ具6を閉じることができるようになっている。このように、前述の伝達部4は、特別の位置関係を与えられたアーム18とスプール19等から構成されている。
【0024】
更に、クランプ具6を回転させるために、スリーブ13は前述の軸受11及び12によって軸支されてクランプハウジング9の円筒状空間9a内で回転することができる。そしてスリーブ13を回転させるために、スリーブ13の端部にはプーリ20が取り付けられており、それに対してクランプハウジング9と一体のフレーム9bに支持されている前述の回転駆動部(モータ)3の回転軸にはプーリ21が取り付けられていて、それらのプーリ20,21の間にベルト22が巻き掛けられてベルト伝動機構23を構成している。言うまでもなくベルト伝動機構23は歯車伝動機構のような他の形式の伝動機構によって置き換えることができる。モータ3の回転はベルト伝動機構23を介してスリーブ13に伝えられ、更にスリット5b,13eと第1リンク15a,15bを介してシャフト5の軸頭部5aに伝えられて、クランプ具6を回転させる。この際に、シャフト5が軸方向に移動しても、回転はそれとは無関係にクランプ具6に伝達される。
【0025】
更に、図示実施例の帯状布材Wの折り曲げ装置は図2に略示したような可動支持部24を備えている。可動支持部24は、例えば空圧シリンダーのようなものから構成されていて、回転しないで移動のみが可能なピストンロッド24aの端部によってクランプハウジング9或いはフレーム9bが支持されている。図示していないが、可動支持部24の内部にスプリングを設けて、クランプハウジング9が保持具10から遠ざかる方向に常時付勢しておくこともできる。また、クランプハウジング9、従って、クランプ具6は保持具10に対して、例えば可動支持部24の内部へ供給される圧縮空気のような流体の圧力を調節することによって任意の状態で移動させることができるし、同時に帯状布材Wに作用する張力の大きさも調節することができる。更に、例えば、可動支持部24を空圧シリンダーによって構成し、その内部の空気をオリフィスを介して流出させるか、或いはオリフィスを介して内部へ空気を流入させることによって、帯状布材Wに一定の張力を加えてクランプ具6を移動させることもできる。
【0026】
可動支持部24が適切に設定されたとき、クランプ具6を始めクランプハウジング9に取り付けられた全体の機構が帯状布材Wの張力によって保持具10の方へ移動することができるし、そのように移動するときでも、ピストンロッド24aには図示しない回り止めが設けられていることよって回転しないから、クランプハウジング9等は可動支持部24のピストンロッド24aの軸線の延長線上で移動するだけで、可動支持部24によって確実に支持される。なお、可動支持部24を2個以上並列に設けてもよく、その場合はピストンロッド24aに回り止めを設ける必要はない。なお、図示実施例においてはスプリング8を圧縮ばねとして使用しているが、スプリング8の装填位置を変更すれば、引っ張りばねとして使用することもできる。
【0027】
次に、上記のように構成された図示実施形態の帯状布材の折り曲げ装置の全体の作動について説明する。
まず、保持具10によって帯状布材Wの中間部分或いは端部を挟持している状態で、圧力シリンダー2の圧力室2cに高圧の圧縮空気を供給してピストン2bと、それに連動する伝達部4のアーム18を矢印aの方向に移動させる。図5に示すように隙間cが閉じた後はスプール19やシャフト5も連動し、同様に矢印aの方向に移動する。それによってスプリング8が圧縮され、図3の(a)及び(b)に示すように開閉機構7によりクランプ具6はクランプ片6a,6bの間隔を例えば数mm程度開くので、その間に帯状布材Wの一端を挿入する。
【0028】
次に、圧力シリンダー2内の圧力を抜く(図示しない切換弁を切替えて圧力室2c内の圧縮空気を放出する)と、スプリング8の反発力によりシャフト5が矢印bの方向に移動し、開閉機構7によってクランプ具6が閉じて、図1、図2、及び図4の(a)に示すように、帯状布材Wの一端をクランプする。
【0029】
そこで、モータ3によりクランプ部1を回転させて、図4(b)〜(f)に示すように帯状布材Wをクランプ具6の外周に巻き付ける。それによってクランプ部1が帯状布材Wを介して保持具10の方へ引っ張られるので、可動支持部24を付勢して帯状布材Wに作用する張力の大きさを調整し、帯状布材Wが強固にクランプ具6の外周に巻き付くようにすると共に、クランプ具6とクランプハウジング9等を一体として保持具10の方へ移動させる。
【0030】
図4の(f)及び図6に示すように、帯状布材Wをクランプ具6上に最終部分まで巻き終わった後に、巻き上げられた帯状布材Wの積層体を外部から図示しない一対のパッドによって押圧してその位置を保持させた状態で、切換弁から圧力シリンダー2の圧力室2cへ高圧の圧縮空気を供給すると、それによって発生するa方向の力が、クランプ具6を閉じているスプリング8の反発力を相殺した後に、余剰の力によってクランプ具6を開こうとする。しかし、巻き上げられた帯状布材Wがクランプ具6の拡開を妨げるので、クランプ片6a,6bは互いに僅かに反対方向に移動した後に停止する。それでも、クランプ具6上の帯状布材Wの巻き層の間には僅かな隙間ができるので、圧力シリンダー2の圧力室2cへ供給される圧縮空気を低圧に切り換える(高圧の圧縮空気の一部を放出する)と、クランプ片6a,6bが僅かに閉じ気味となって、クランプ片6a,6bと帯状布材Wとの間の全ての接触面に隙間が形成されて、帯状布材Wによるクランプ具6の締めつけは解消する。
【0031】
この状態では、クランプ具6は内側及び外側の帯状布材いずれからも強く押し付けられることがないので、巻き上げられた帯状布材から容易にクランプ具6を抜き取ることができるようになる。抜き取りは図示しない圧力シリンダーによって行われるが、その際に、図7に示したようにクランプ具6のクランプ片6a,6bに軸方向のスリット6eを形成しておき、そのスリット6eに丸棒25を挿入して、巻き上げられた帯状布材Wの積層体を側面から押圧するようにすれば、クランプ具6上から積層体を形崩れの恐れなしに、更に容易に抜き取ることができる。
【0032】
以上の作用の要部について図8を参照しながら更に詳細に説明する。帯状布材Wをクランプ具6上に最後まで巻き付けた状態を詳しく見ると、図8の(a)に示すように、巻き上げられた帯状布材Wはクランプ具6の表面に完全に密着しているのではなく、少し浮いた状態になっている。この状態では小さな力でもクランプ具6のクランプ片6a,6bを図中で上下に開くことが可能であるから、前述のように圧力シリンダー2を付勢してスプリング8の反発力を相殺した後の余剰の力だけで、図8の(b)に示すようにクランプ片6a,6bを拡開させることができる。従って、圧力シリンダー2の圧力室2cへ高圧の圧縮空気が供給されるときでも、シャフト5に作用する軸方向力はスプリング8の反発力よりも若干大きい程度で十分である。
【0033】
最後に、圧力室2cへ供給する圧縮空気を低圧に切り換えると、図8の(c)に示すように、クランプ片6a,6bの実質的に全面において帯状布材Wとの間に微小な隙間が形成され、抜き取り時の摩擦抵抗が小さくなるので、帯状布材Wの積層体からクランプ片6a,6bを容易に抜き取ることが可能になり、その際に積層体が崩れるというような恐れがない。また、クランプ具6を偏平なものとすれば、抜き取っただけで特に押しつぶさなくても目的の形状の積層体が得られる。従って、クランプ具6から抜き取った後にも帯状布材Wの折り曲げ形状及び寸法を確実に保持することができる。
【0034】
図示実施例によれば、このようにして、帯状布材Wをクランプ具6上に巻き上げる時は強固に巻き付けることができるにもかかわらず、抜き取る前にクランプ具6のクランプ片6a,6bに僅かな開閉運動をさせて、その全面と帯状布材Wとの間に僅かな隙間を形成し、その後に帯状布材Wの積層体からクランプ具6を抜き取るので、帯状布材Wを折り曲げた寸法のばらつきが小さくなり、所定の寸法内に折り曲げることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である帯状布材の折り曲げ装置の概略構成を示す一部縦断正面図であって、帯状布材のクランプ部が閉じた状態を示している。
【図2】図1に示す折り曲げ装置の側面図である。
【図3】実施例の折り曲げ装置において、帯状布材のクランプ部が開いた状態を示すもので、(a)は一部縦断正面図、(b)は側面図である。
【図4】(a)〜(f)はクランプ部に帯状布材を巻き付けている状態を順序に従って示す経時図である。
【図5】一時期の作動状態を示す部分的な縦断正面図である。
【図6】帯状布材を巻き付けた後のクランプ具の状態を示す正面図である。
【図7】スリットを設けたクランプ片を示す平面図である。
【図8】本発明の特徴とする作用を順序に従って説明する経時図である。
【図9】従来の巻き付け方式をとる折り曲げ装置の要部の縦断正面図である。
【図10】図9に示す従来の装置の側面図である。
【符号の説明】
1…クランプ部
2…圧力シリンダー(クランプ駆動部)
2c…圧力室
3…モータ(回転駆動部)
4…伝達部
5…シャフト
5b…スリット
6…クランプ具
6a,6b…クランプ片
6e…スリット
7…開閉機構
8…スプリング
9…クランプハウジング
10…保持具
13…スリーブ
13a…クランプヘッド
13e…スリット
15〜17…リンク
23…ベルト伝動機構
24…可動支持部
25…丸棒

Claims (7)

  1. 開閉可能な一対のクランプ片から構成されて帯状布材の一端をクランプすることができるクランプ具閉じて前記一対のクランプ片の間に前記帯状布材の一端をクランプした後に前記クランプ具回転させ、前記帯状布材を巻き込んで前記クランプ片の形に合わせて折り曲げることにより、前記クランプ具の上に前記帯状布材の積層体を形成し、次に前記一対のクランプ片前記積層体の内部で小さな開閉運動をさせることにより、前記一対のクランプ片と前記帯状布材との接触面に僅かな隙間形成、それによって前記積層体から前記クランプ具を容易に引き抜くことができるようにしたことを特徴とする帯状布材の折り曲げ方法
  2. 開閉可能な一対のクランプ片から構成されて帯状布材の一端をクランプすることができるクランプ具と、前記クランプ具を開閉するクランプ駆動部と、前記クランプ具を回転させる回転駆動部と、前記クランプ具上に前記帯状布材が巻き付けられるのに従って前記クランプ具を含むクランプ部を移動させる可動支持部と、前記クランプ部を支持するクランプハウジングと、前記クランプ具の前記一対のクランプ片を開閉させる開閉機構と、前記開閉機構を作動させるシャフトと、前記クランプ駆動部の移動変位を前記シャフトに伝える伝達部と、前記クランプ具にクランプ力を発生させる弾性具とが設けられていることを特徴とする帯状布材の折り曲げ装置。
  3. 請求項2において、前記クランプ駆動部が圧力シリンダーからなり、前記圧力シリンダーに供給される流体の圧力が少なくとも高低2段階に切り換えられ得ることを特徴とする帯状布材の折り曲げ装置。
  4. 請求項2において、前記伝達部に所定の大きさの隙間が形成されることを特徴とする帯状布材の折り曲げ装置。
  5. 請求項ないし4のいずれかにおいて、前記クランプ具上に前記帯状布材の積層体が形成された後に、前記積層体から前記クランプ具を抜き取ることを容易にするために、前記クランプ具を構成する前記クランプ片の少なくとも一方に棒状体が挿入され得るスリットが形成されていることを特徴とする帯状布材の折り曲げ装置。
  6. エアバッグを先ず細長い帯状のものとなるように縦に折りたたみ、開閉可能な一対のクランプ片から構成されて前記帯状のエアバッグの一端をクランプすることができるクランプ具を閉じて前記一対のクランプ片の間に前記帯状のエアバッグの一端をクランプした後に前記クランプ具を回転させ、前記帯状のエアバッグを巻き込んで前記クランプ片の形に合わせて折り曲げることにより、前記クランプ具の上に前記帯状のエアバッグの積層体を形成し、次に前記一対のクランプ片に前記積層体の内部で小さな開閉運動をさせることにより、前記一対のクランプ片と前記帯状のエアバッグとの接触面に僅かな隙間を形成し、それによって前記積層体から前記クランプ具を容易に引き抜くことができるようにしたことを特徴とするエアバッグの折り曲げ方法。
  7. エアバッグを先ず細長い帯状のものとなるように縦に折りたたみ、開閉可能な一対のクランプ片から構成されて前記帯状のエアバッグの一端をクランプすることができるクランプ具を閉じて前記一対のクランプ片の間に前記帯状のエアバッグの一端をクランプした後に前記クランプ具を回転させ、前記帯状のエアバッグを巻き込んで前記クランプ片の形に合わせて折り曲げることにより、前記クランプ具の上に前記帯状のエアバッグの積層体を形成し、次に前記一対のクランプ片に前記積層体の内部で小さな開閉運動をさせることにより、前記一対のクランプ片と前記帯状のエアバッグとの接触面に僅かな隙間を形成し、それによって前記積層体から前記クランプ具を容易に引き抜くことができるようにしたことを特徴とするエアバッグの製造方法。
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