JP3577381B2 - ベーンポンプの駆動軸支持構造 - Google Patents

ベーンポンプの駆動軸支持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベーンポンプの駆動軸支持構造に関し、特に車両のパワーステアリング装置等の油圧源として最適なベーンポンプの駆動軸支持構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両では油圧を用いたパワーステアリング装置を備えており、油圧供給源としては、従来からベーンポンプが採用されており、このような、ベーンポンプの駆動軸支持構造としては、図3に示すようなものが知られている。
【0003】
このベーンポンプは、ボディ107の内周にポンプカートリッジ3を構成するカムリング30、ローター31及びベーン32を収装したもので、カムリング30及びローター31はボディ107に締結されたカバー106と、ボディ107の内周に固設されたサイドプレート108との間に配設される。
【0004】
ローター31はボディ107を貫通した駆動軸90とスプライン結合しており、この駆動軸90の基端90B側には機関と連結した図示しないプーリーが結合され、ローター31及びベーン32を駆動する。
【0005】
この駆動軸90は、基端90B側をボディ107の内周に設けた軸受120で、先端90A側をカバー106の内周に設けた軸受121でそれぞれ軸支され、先端90Aはカバー106を貫通することなく当接支持される。
【0006】
ローター31と駆動軸90は、駆動軸90の所定の外周に形成したリング溝52にサークリップ等の止め輪33を嵌合し、駆動軸90がボディ107から抜ける方向への力が加わると、止め輪33がサイドプレート108に摺接するローター31に係止されて、駆動軸90は図中右側へ向かう軸線に沿う方向への変位は規制される。
【0007】
逆に、駆動軸90をカバー106側へ押圧する力が加わると、駆動軸90は図中左側へ向けて変位しようとするが、先端90Aがカバー106の内面に当接するため、駆動軸90の変位は規制される。
【0008】
なお、このベーンポンプでは、ボディ107の内部にはサイドプレート108との間に画成された高圧室101、この高圧室101と流量制御弁4のバルブ穴を連通する通路111、ボディ107の外部と連通する吸込コネクタ105及び流量制御弁4で余剰となった作動油をポンプカートリッジ3に還流させる低圧連通路109が形成されており、駆動軸90を駆動すると、サイドプレート108の連通孔を介してポンプカートリッジ3から圧送された作動油は、高圧室101、通路111及び流量制御弁4を介して図示しないパワーステアリング装置へ必要な流量が供給される一方、流量制御弁4からの余剰流量及び吸込コネクタ105からの作動油は、低圧連通路109からカバー106の内部へ流入し、このカバー106内で二股状に分岐するように屈曲形成された中空の二股通路102、102を介してポンプカートリッジ3の吸込領域へ送られる。
【0009】
また、実開昭63−118388号公報に開示されるように、駆動軸を片持ち支持するもの知られており、これは、図4に示すように、ボディ207とカバー206との間に、上記と同様にしてカムリング、ローター及びベーンからなるポンプカートリッジ203が挟持されたもので、ポンプカートリッジ203のローターはボディ207を貫通した駆動軸190とスプライン結合しており、駆動軸190の基端190B側がボディ207の内周に設けた軸受218によって片持ち支持される。
【0010】
一方、カバー206内に突出する先端190Aは、カバー206に形成された凹部224内と当接することなく収装される。
【0011】
この場合の駆動軸190の抜け止め手段としては、ローターとスプライン結合された駆動軸190の前後に止め輪233、234が嵌合しており、駆動軸190に軸方向の力が加わると、止め輪233または234がローターに係止されるため、駆動軸190の軸方向の変位を規制することができるのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の従来例においては、駆動軸90をボディ107の軸受120と、カバー106端面の軸受121でそれぞれ軸支する構成となっているため、ベーンポンプの組立工程では、カバー106側に軸受121を圧入する工程が必要となり、カバー106端面と駆動軸90の直角度及び軸受120及び121と駆動軸90の同軸度を確保するため、カバー106とボディ107の合わせ面は、所定の面精度で仕上げねばならず、加工工数または加工時間が増大して製造コストの上昇を招くという問題があり、また、駆動軸90は止め輪33によって図3の右方向への変位を規制されるが、逆にカバー106側へ変位した場合には、駆動軸90の先端90Aはカバー106の内面に当接するため、その分の肉厚強度を確保する必要がある軸受121を圧入するカバー106における受け穴の深さ等の寸法管理を厳密に行う必要があり、カバー106の鋳造後に機械加工が必要となって、加工工数及び時間の増大を招いて製造コストを増大させる一因となっており、さらに、サイドプレート108を貫通する駆動軸90の外径が大きいため、ローター31に対するプレッシャーローディング領域の確保が難しく、ポンプ効率の向上が困難になるという問題があった。
【0013】
また、前記後者の従来例では、駆動軸190の抜け止め手段として、ローターの前後で止め輪233、234を嵌合させたが、ベーンポンプの組み立て工程においては止め輪233、234の組み付けを、ローターの両面から行う必要があるため作業性が悪く組み立て工数が増大して生産性が低下し、さらに、ロボットなどによる組み立てラインの自動化が難しくなるという問題があった。
【0014】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、駆動軸の抜け止めを確実に行いながらベーンポンプの加工工数の低減及び組み立て性を向上させて、かつ、ポンプ効率を向上させることが可能なベーンポンプの駆動軸支持構造を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、駆動軸とスプライン結合したローターと、これに出入り自在に設けたベーンとを回転自在に収装するカムリングと、このカムリングを収装するとともに、前記駆動軸を軸支する軸穴を備えたポンプボディと、このボディとカムリング端面との間に介装されてボディ内に高圧室を画成するとともに、この高圧室とカムリングの吐出領域とを連通する連通路を設けたサイドプレートと、前記ボディの開口端面を封止するカバーとを備えたベーンポンプの駆動軸支持構造において、前記駆動軸はローターと結合する小径部と、この小径部よりも大なる外径で形成されて前記ボディの外部へ突出する大径部とを備え、この小径部と大径部との間に段部を形成し、前記ボディの軸穴にはこの段部と当接可能な肩部を設けるとともに、この段部と肩部との間には所定の間隙が形成され、前記軸穴には大径部を支持する第1の軸受と小径部を支持する第2の軸受とを配設し、前記サイドプレートを貫通する駆動軸は小径部であるとともに、この小径部の先端は、前記段部が前記肩部に当接した状態でカバー内面と当接しないように突出し、さらに駆動軸とローターとの間には駆動軸がボディの外部へ抜ける方向の変位を規制する抜け止め手段を備える。
【0018】
【作用】
したがって、第1の発明は、ローターとスプライン結合された駆動軸は、小径部と大径部との間に段部を備え、小径部では抜け止め手段を介してローターと係合し、駆動軸がボディから抜ける方向への変位が規制されるため、駆動軸はボディから脱落することはなく、一方、ボディの軸穴内周に設けた段部によって、駆動軸がカバー側へ向かう軸線に沿う方向の変位が規制されるため、駆動軸先端はカバーに当接することはなく、カバー側に駆動軸の変位を規制する手段を設けたりカバーの肉厚強度を増す必要がなくなって、確実に駆動軸の抜け止めを行いながらカバー側での軸支を不要にしてカバーの構成を簡易にでき、加工工数の低減を図るとともに、ベーンポンプの組み立て時には、駆動軸を小径部から軸穴へ挿入すると、段部が軸穴の肩部に当接して変位が規制され、この状態でサイドプレート及びローター及びカムリング等をボディへ組み付けた後に、抜け止め手段を駆動軸とローターとの間に装着すればよく、駆動軸の段部及び軸穴の肩部を組み立て時の位置決め手段として利用することができる。
【0019】
た、サイドプレートを貫通する駆動軸が小径部であるため、その分カムリングの吐出領域と連通した高圧室に面したサイドプレート端面における受圧面積を拡大することができ、高圧室に流入した高圧油によってサイドプレートをカムリング端面へ向けて確実に押圧し、カムリングとサイドプレートとの当接面からの圧油の漏れを低減して、ベーンポンプの効率を向上させることができる。
【0020】
た、駆動軸は大径部と小径部でそれぞれ第1及び第2の軸受で軸支されるため、ボディによって片持ち支持となる駆動軸の小径部の振れを抑制することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に本発明を適用したベーンポンプの一実施形態を示す。
【0022】
図1において、1は駆動軸5を軸支するとともに、ローター31及びベーン32を回転自在に収装したカムリング30からなるベーンポンプのポンプカートリッジ3及び流量制御弁4を収装するボディで、このボディ1の開口端面1Aにはカバー2が結合される。
【0023】
ボディ1の内部には開口端面1A側からサイドプレート8、ポンプカートリッジ3が順次収装され、サイドプレート8とボディ1との間に画成された高圧室12、この高圧室12と流量制御弁4のバルブ穴を連通する通路11が形成され、さらに、ポンプボディ1の外部と連通する吸込コネクタ7及び流量制御弁4で余剰となった作動油をポンプカートリッジ3に還流させる低圧連通路9が形成される。
【0024】
ポンプカートリッジ3の吐出領域に対向したサイドプレート8の連通孔81を介して作動油が高圧室12へ圧送され、通路11及び流量制御弁4を介して図示しないパワーステアリング装置へ必要な流量が供給される一方、流量制御弁4からの余剰流量及び吸込コネクタ7からの作動油は、低圧連通路9からカバー2の内部へ流入し、このカバー2内で二股状に分岐するように屈曲形成された二股通路6、6を介してポンプカートリッジ3の吸込領域へ送られる。
【0025】
駆動軸5の基端5Bには機関と連結した図示しないプーリが結合され、この基端5Bとは反対側の先端5A側にはスプライン部53を介してローター31と駆動軸5は回転方向で結合する一方、軸線に沿う方向の変位が許容される。
【0026】
ここで、駆動軸5は先端5A側をカバー2の凹部24内面と当接することのないように突出しており、この先端5A側の外径は基端5Bの外径よりも小さく、この先端5Aから軸線に沿う方向へ所定の位置までを所定の外径の小径部54として形成され、この小径部54の反対側において、ボディ1の外部へ突出した基端5B側を小径部54より大なる外径の大径部55として形成されて、大径部55と小径部54との間には段部56が形成される。
【0027】
一方、ボディ1のほぼ中央部には駆動軸5を支持する軸穴100が貫通形成され、この軸穴100には駆動軸5の大径部55を支持する第1の軸受18が配設されると共に、小径部54を軸支する第2の軸受19が、軸穴100の小径部100B内周に配設され、駆動軸5は、ボディ1の内部で大径部55及び小径部54の2カ所において軸受18、19でそれぞれ支持される。
【0028】
そして、小径部54には先端5A側から、抜け止め手段としてサークリップ等の止め輪33を嵌合するためのリング溝52、ローター31と回転方向で結合するためのスプライン部53の順に形成され、このスプライン部53と段部56との間で軸受19に軸支され、このスプライン部53と軸受19との間でサイドプレート8を貫通する。
【0029】
そして、ボディ1の軸穴100には、小径部100Bとの間に肩部1Eが径方向に形成され、この肩部1Eは駆動軸5の段部56と対向する関係において所定の間隙Δxが形成され、この間隙Δxは駆動軸5をその軸線に沿って押し込んだ場合に段部56と肩部1Eが当接可能な所定値に設定される。
【0030】
この軸穴100の小径部100Bを設けたボディ1のボス部の外周ではサイドプレート8の内周に嵌合するとともに、このボディ1のボス部の高圧室12に位置する部分には、サイドプレート8の端面内周側とボディ1との間にOリング41が介装され、さらに、サイドプレート8の端面外周側とボディ1との間にもOリング42が介装される。これら、Oリング41、42によって高圧室12内の圧油の漏れが防止されるとともに、Oリング41、42により囲まれた環状端面部分には、高圧室12内の高圧油が作用し、それによりサイドプレート8をポンプカートリッジ3端面へ向けて押圧するプレッシャローディング領域が形成される。
【0031】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0032】
図示しないプーリを介して駆動軸5を駆動することでポンプカートリッジ3のローター31が回転し、ポンプカートリッジ3の吐出領域における高圧油はサイドプレート8の高圧ポート81から高圧室12へと圧送され、さらにボディ1内部の高圧室12、通路11を介して流量制御弁4へと導かれ、必要流量のみが図示しない吐出口からパワーステアリング装置へ供給される一方、余剰流量は低圧連通路9へ還流され、吸込コネクタ7からの作動油と合流して、再びポンプカートリッジ3の吸い込み領域へ流入する。一方、高圧室12に導かれた高圧油は、Oリング41と42の間のプレッシャローディング領域でサイドプレート8をポンプカートリッジ3端面へ向けて押圧し、カムリング30とサイドプレート8の間からの圧油の漏れを抑制する。
【0033】
そして、ボディ1の軸穴100で片持ち支持される駆動軸5は、大径部55を軸受18で、小径部54を軸受19でそれぞれ軸支されるため、前記前者の従来例のようにカバー側の軸受を省略してカバー2の構造を簡易にしながら、前記後者の従来例のような片持ち支持に比して駆動軸5の先端部の振れを抑制することができ、ベーンポンプの耐久性を向上させることができる。
【0034】
そして、駆動軸5が図中左側へ向かう軸線方向の変位量が所定値を越えると、段部56が肩部1Eに当接して駆動軸5の図中左側へ向かう変位が規制され、駆動軸5の先端部50Aがカバー2の逃げ凹部24の底部と当接するのを防止することができ、一方、駆動軸5がボディ1から抜ける方向、すなわち、図中右方向へ変位しようとすると、止め輪33がローター31を係止し、このローター31はサイドプレート8と摺接して係止されるので、駆動軸5は軸線に沿う方向で係止され、駆動軸5がボディ1から抜けるのを防止することができる。なお、段部56と肩部1Eの間隙Δxは、止め輪33がローター31と当接した状態で、の所定値に設定される。すなわち、駆動軸5は、肩部1Eとの間に軸方向へ若干のガタを備えて、熱膨張等を吸収可能となっている。
【0035】
こうして、駆動軸5の支持は軸穴100、100Bに固設された軸受18、19の2カ所で行われ、カバー2には、駆動軸5の先端5Aとの当接を回避する凹部24が形成されるだけで、前記前者の従来例のようにカバー側で駆動軸を軸支する必要がなくなり、同軸度や直角等を厳密に仕上げる必要がなくなり、カバー2の構成を簡易にして部品点数及び加工工数を削減しながら、駆動軸5の抜け止めを確実に行うことができ、製造コストの低減を図りながらカバー2の肉厚寸法を低減して、ベーンポンプの小型化、軽量化を図ることができる。
【0036】
また、このようなベーンポンプの組み立ては、駆動軸5を小径部54側からボディ1の軸穴100へ挿入して段部56をボディ1側の肩部1Eへ当接させて、ボディ1の開口端面1A側からその凹状のボディ内部へ、サイドプレート8、ポンプカートリッジ3を順次組み込んでから、リング溝52に止め輪33を装着することでローター31と駆動軸5は軸方向で結合され、上記したように、段部56及び肩部1Eは駆動軸5の軸方向の変位を規制するだけでなく、組み立て時の位置決め用に利用することもでき、このようなポンプの組み立ては開口端面1A側から行うことができるため、前記後者の従来例に比して作業性を向上させるとともに、ロボットなどによる組み立てラインの自動化を容易に推進できるのである。
【0037】
そして、軸受18、19はボディ1の軸穴100及び小径部100Bに配設されるため、ボディ1の成型後にこれら軸穴100と小径部100Bの機械加工を同一の刃物で行うことができるのに加えて、同軸度の確保を前記従来例に比して容易に行うことができ、加工工数の低減と工作精度の向上を共に図ることができるのである。
【0038】
また、駆動軸5は段部56を境にして外径の小さい小径部54でサイドプレート8を貫通するため、前記従来例に比して、サイドプレート8の端面内周側と高圧室12との間に介装するOリング41の内径を縮小することがき、その分サイドプレート8のプレッシャローディング領域を拡大することによって、ベーンポンプの効率を向上させることも可能となり、さらに、小径部54の外径を縮小することによって軽量化を推進することができるのである。
【0039】
図2は第2の実施形態を示し、前記第1実施形態の小径部54の軸受19を廃止して軸受18のみによる片持支持としたもので、その他の構成は前記第1実施形態とほぼ同様に構成される。
【0040】
ボディ1’に形成された軸穴100の小径部100B’は,駆動軸50の小径部54を挿通するだけとなり、前記第1実施形態の軸受19を配設しない分、サイドプレート8及びOリング41を嵌合する小径部100B’を設けたボディ1のボス部の外径をさらに縮小でき、高圧室12の油圧が作用するサイドプレート8の受圧面積を増しその分カムリング30端面へ向けて押圧するプレッシャローディング領域をさらに拡大することができ、前記第1実施形態の作用に加えて、ポンプの効率をさらに向上させることができると共に、小径部54を短縮することで駆動軸50の全長を短縮し、ベーンポンプの小型軽量化をさらに推進することができるのである。
【0041】
【発明の効果】
以上のように第1の発明によれば、ローターとスプライン結合された駆動軸は、小径部と大径部との間に段部を備え、小径部では抜け止め手段を介してローターと係合し、駆動軸がボディから抜ける方向への変位が規制されるため、駆動軸はボディから脱落することはなく、一方、ボディの軸穴内周に設けた肩部と駆動軸の段部によって、駆動軸がカバー側へ向かう軸方向の変位が規制されるため、駆動軸先端がカバーに当接することはなく、前記従来例のようにカバー側に駆動軸の変位を規制する手段を設ける必要がなくなって、確実に駆動軸の抜け止めを行いながらカバーの構成を簡易にしてカバー側の加工工数の低減を図るとともに、駆動軸の全長を前記従来例に比して短縮すると同時に肉厚強度も薄くすることができ、ベーンポンプの小型軽量化を実現でき、さらに、ベーンポンプの組み立て時には、駆動軸を小径部から軸穴へ挿入すると、段部が軸穴の肩部に当接して変位が規制され、この状態でサイドプレート及びローター及びカムリング等をボディへ組み付けた後に、抜け止め手段を駆動軸とローターとの間に装着すればよく、駆動軸の段部及び軸穴の肩部を組み立て時の位置決め手段として利用することができ、前記後者の従来例に比して組み立て工程の工数を低減することが可能となって製造コストの低減を推進でき、さらに、ベーンポンプの組み立てを、単一の方向から行うことができるため組み立てラインの自動化を容易に行う事ができる。
【0042】
た、駆動軸の小径部がサイドプレートを貫通するため、カムリングの吐出領域と連通した高圧室がサイドプレートと対向する領域を拡大することができ、高圧室に流入した圧油によってサイドプレートをカムリングへ向けて確実に押圧し、カムリングとサイドプレートとの当接面からの圧油の漏れを低減して、ベーンポンプの効率を向上させることが可能となり、駆動軸の小径化によって小型軽量化をさらに推進できる。
【0043】
た、駆動軸は大径部と小径部でそれぞれ第1及び第2の軸受で軸支されるため、ボディによって片持ち支持される駆動軸の小径部の振れを抑制することができ、ベーンポンプの耐久性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すベーンポンプの断面図である。
【図2】第2の実施形態を示し、駆動軸の段部近傍の拡大断面図。
【図3】従来の例を示すベーンポンプの断面図である。
【図4】他の従来例を示すベーンポンプの断面図。
【符号の説明】
1 ボディ
1A 開口端面
1E 肩部
2 カバー
3 ポンプカートリッジ
4 流量調整弁
5 駆動軸
5A 先端
5B 基端
8 サイドプレート
12 高圧室
18、19 軸受
24 凹部
30 カムリング
31 ロータ
32 ベーン
33 止め輪
52 リング溝
53 スプライン部
54 小径部
55 大径部
56 段部
100 軸穴
100B 小径部

Claims (1)

  1. 駆動軸とスプライン結合したローターと、これに出入り自在に設けたベーンとを回転自在に収装するカムリングと、このカムリングを収装するとともに、前記駆動軸を軸支する軸穴を備えたポンプボディと、このボディとカムリング端面との間に介装されてボディ内に高圧室を画成するとともに、この高圧室とカムリングの吐出領域とを連通する連通路を設けたサイドプレートと、前記ボディの開口端面を封止するカバーとを備えたベーンポンプの駆動軸支持構造において、前記駆動軸はローターと結合する小径部と、この小径部よりも大なる外径で形成されて前記ボディの外部へ突出する大径部とを備え、この小径部と大径部との間に段部を形成し、前記ボディの軸穴にはこの段部と当接可能な肩部を設けるとともに、この段部と肩部との間には所定の間隙が形成され、前記軸穴には大径部を支持する第1の軸受と小径部を支持する第2の軸受とを配設し、前記サイドプレートを貫通する駆動軸は小径部であるとともに、この小径部の先端は、前記段部が前記肩部に当接した状態でカバー内面と当接しないように突出し、さらに駆動軸とローターとの間には駆動軸がボディの外部へ抜ける方向の変位を規制する抜け止め手段を備えたことを特徴とするベーンポンプの駆動軸支持構造。
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