JP3577033B2 - Hydraulic tensioner - Google Patents

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JP3577033B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チェーンやベルトに適正な緊張力を作用させるための液圧テンショナに関し、詳細には、液圧低下時などにおいてプランジャの縮退を防止するためのラチェット機構を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
液圧テンショナは、一般に、ハウジングと、ハウジングに形成された穴にスライド自在に挿入され、スプリングによって突出方向に付勢されたプランジャと、ハウジングの穴およびプランジャにより限定された流体チャンバとから主として構成されている。テンショナの運転中において、チェーンまたはベルトからプランジャ先端に作用する押付力は、チャンバ内の液圧およびスプリングの弾性反発力による抗力と釣り合っている。
【0003】
ところで、自動車用のタイミングシステムに適用される液圧テンショナにおいては、エンジンの始動時などのように、チャンバ内に十分な液圧が作用していない状況下では、チェーンからプランジャ先端に押付力が作用したとき、プランジャがハウジング内に容易に押し込まれてプランジャが縮退し、その結果、ノイズや振動が発生することがある。
【0004】
そこで、このようなプランジャの縮退を防止するために、例えば、特開2000−136859号公報や特開2001−304360号公報などに示すような、ラチェット機構を備えた液圧テンショナが提案されている。
【0005】
特開2000−136859号公報に示すものは、ハウジングに形成された縦方向の穴にスライド自在に支持されたラック部材と、ハウジングに形成された横方向のキャビティにスライド自在に支持され、ラック部材と係合するラチェットと、キャビティ内に収容され、ラック部材と係合する方向にラチェットを付勢するスプリングとから構成されている。
【0006】
このようなラック部材およびラチェットの係合により、プランジャの突出方向の移動が許容される一方、プランジャの縮退方向の移動が防止されるようになっているが、この場合には、プランジャとは別個にラック部材が設けられているため、構造が複雑である。
【0007】
一方、特開平2001−304360号公報に示すものは、ピストン外周面に形成されたラック溝と、ハウジング内に形成された横穴にスライド自在に支持され、ピストンのラック溝と係合する爪部材と、横穴内に収容され、ラック溝と係合する方向に爪部材を付勢するスプリングとから構成されている。
【0008】
この場合には、ピストン外周面にラック溝が一体に形成されることにより、構造が簡略化されているものの、ラック溝と係合する方向に爪部材を付勢するスプリングが依然として必要であり、部品点数が多い。
【0009】
本発明は、このような従来の問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、部品点数を削減でき、構造を簡略化できるラチェット機構を備えた液圧テンショナを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る液圧テンショナは、一端に開口する穴が形成されたハウジングと、穴にスライド自在に挿入され、穴との間で流体チャンバを形成するとともに、ラック歯が外周面の少なくとも一部に形成されたプランジャと、プランジャを突出方向に付勢する付勢部材と、ラチェット部材とを備えている。ラチェット部材は、ハウジングの穴の開口部内に配置され、概略リング状の本体部と、本体部から内方に延びかつプランジャのラック歯と弾性的に係合し得る係合片とから構成されている。
【0011】
請求項1の発明によれば、テンショナの運転中において、プランジャが突出方向に移動する際には、ラチェット部材の係合片がプランジャのラック歯に弾性的に当接した状態でプランジャの移動が行われる。一方、プランジャが縮退方向に移動する際には、ラチェット部材の係合片が、開口部内の壁面とプランジャのラック歯との間でストラット(strut) つまり突っ張り棒として作用し、これにより、プランジャの縮退を防止できる。
【0012】
この場合には、ラチェット部材の係合片が弾性作用を有しており、このため、ラチェット部材とは別に付勢部材を設ける必要がない。これにより、部品点数を削減でき、構造を簡略化できる。また、ラチェット部材をプランジャと一体化できるので、テンショナの組立てが容易になる。
【0013】
また、請求項の発明では、付勢部材がプランジャの外周に配設されるので、プランジャを中空の部材にする必要がなく、チャンバの容量を小さくできる。これにより、運転開始時に短時間でチャンバ内にオイルを充填できるようになり、テンショナの応答特性を向上できる。また、ラチェット部材の本体部が、ハウジングの穴の開口部において、開口部内の壁面と係止部材の後端面とで形成される隔室内に軸方向の間隙を介して配置されるので、この間隙の分だけ、テンショナのバックラッシュ量を増大できる。これにより、比較的大きなバックラッシュ量を要求される、芯間距離の長いチェーンシステムに好適なテンショナを提供できる。
【0014】
さらに、請求項の発明によれば、プランジャの最大伸長時には、プランジャ外周面の当接面がチェット部材の係合片を介して係止部材のストッパ面に当接する。これにより、プランジャの抜け落ちを確実に防止できる。
【0015】
係止部材は、請求項の発明に記載されているように、ハウジング穴の開口部に形成された大径の取付穴に取り付けられているのが好ましい。この場合には、取付穴の底壁面が開口部内の壁面を構成することになる。これにより、ラチェット部材の係合片がストラットして作用する際に、係合片の基端側部分つまりラチェット部材の本体部がこの取付穴の底壁面で安定して支持されることになる。
【0016】
ラチェット部材の係合片は、請求項の発明に記載されているように、プランジャの軸線に対してプランジャの先端側に向かいつつ斜め方向に延びているのが好ましい。これにより、係合片がプランジャのラック歯に対して効果的にラチェット機能を発揮するようになる。
【0017】
係合片は、請求項の発明に記載されているように、対向配置された一対の係合片から構成されているのが好ましい。この場合には、とくにプランジャの後退時において、プランジャがハウジングの穴内部でこじることなく、各係合片によりバランスよく支持されるようになる。
【0018】
請求項の発明によれば、プランジャのラック歯が、プランジャの外周面においてラチェット部材の係合片の周方向位置に対応して設けられている。そして、プランジャをその軸線回りに回転させることにより、プランジャは、ラック歯が係合片と係合した係合状態となる係合位置と、ラック歯が係合片から離れて係合状態が解除される非係合位置とをとり得るようになっている。すなわち、この場合には、ラチェット部材のリセット構造が設けられている。
【0019】
これにより、プランジャが一旦伸長した場合であっても、プランジャを所定角度回転させることによりプランジャのラック歯とラチェット部材の係合片との係合状態が解除され、この状態からプランジャをハウジング内に押し込むことによって、容易にプランジャを再び縮退状態にすることができる。このリセット構造を利用して、プランジャの組立てや、エンジン内へのプランジャの組み込み、プランジャの交換作業などを容易に行えるようになる。
【0020】
請求項の発明では、ハウジングに形成された貫通孔にリテーナピンを挿入して、該リテーナピンをプランジャの係止孔に係止することにより、テンショナ据付前にプランジャが最大縮退状態で保持できるようになる。また、テンショナ据付け後は、リテーナピンを抜くことにより、テンショナが作動可能状態におかれる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1および図2は本発明の一実施態様による液圧テンショナの縦断面図であって、図1はプランジャ最大縮退時の状態を示す図、図2はプランジャ最大伸長時の状態を示す図、図3(a)は図1の液圧テンショナにおけるプランジャの正面図、同図(b)はプランジャの平面図、図4(a)は図1の液圧テンショナにおけるラチェット部材の右側面図、同図(b)は(a)のB−B線断面図、図5はテンショナ運転中においてプランジャ伸長時の状態を示す図、図6はテンショナ運転中においてプランジャ後退時の状態を示す図、図7はプランジャ最大伸長時においてラチェット機構がリセットされた状態を示す図、図8はプランジャ最大縮退時においてラチェット部材による係合状態が解除された状態を示す図、図9はラチェット部材による係合状態が解除された状態を示す横断面図、図10はラチェット部材による係合状態を示す横断面図である。
【0022】
図1および図2に示すように、液圧テンショナ1は、ハウジング2と、ハウジング2に形成された穴2a内にスライド自在に挿入された中実のプランジャ3と、プランジャ3の外周に配設され、プランジャ3を穴2aから突出する方向に付勢するスプリング4とから主として構成されている。
【0023】
ハウジング2内において、プランジャ3の後端面3aおよび穴2aの内壁面から流体チャンバ20が形成されている。プランジャ3の外周面の一部には、ラック歯3bが形成されている。ラック歯3bは、プランジャ3の外周面において対向する二面に形成されている(図3(a),(b)参照)。また、プランジャ3の先端には、図示しないチェーンと当接する当接部30が設けられている。スプリング4の一端は、当接部30に圧接している。
【0024】
ハウジング2の穴2aの開口部には、穴2aよりも大径の取付穴22が形成されており、該取付穴22内には、スプリング4の他端が係止される係止部材5が取り付けられている。係止部材5の中央に形成された貫通穴5aには、プランジャ3の先端側部分がスライド自在に支持されるようになっている。
【0025】
取付穴22内には、プランジャ3の縮退を防止するためのラチェット部材6が設けられている。ラチェット部材6は、図4(a)に示すように、リング状の本体部6aと、本体部6aからそれぞれ内方に延びかつ対向配置された概略矩形状の一対の係合片6bとから構成されている。各係合片6bは、同図(b)に示すように、中心軸線C、つまりプランジャ3の軸線L(図1)に対して、斜め方向に交差する方向にプランジャ先端側に延びている。また、ラチェット部材6の係合片6bの各先端部は、プランジャ3のラック歯3bと弾性的に係合している。
【0026】
このような構成により、ラチェット部材6は、プランジャ3の突出方向の移動を許容する一方、プランジャ3の後退方向の移動を防止するラチェット機能を効果的に発揮するようになっている。また、ラチェット部材6の係合片が、対向配置された一対の係合片6bから構成されるので、とくにプランジャ3の後退時において、プランジャ3がハウジング2の穴2a内部でこじることなく、係合片6bによりバランスよく支持されるようになる。
【0027】
また、ラチェット部材6の本体部6aは、取付穴22内において、取付穴22の底壁面22aと係止部材5の後端面5bとで限定される隔室内において、軸方向の間隙を有している。
【0028】
係止部材5の貫通穴5aの後端側開口部には、傾斜面状のストッパ面5cが形成されている。一方、プランジャ3の外周面には、ストッパ面5cに対応する傾斜面状の当接面3cが形成されている。
【0029】
ハウジング2には、テンショナ据付前にプランジャ3を最大縮退状態で保持するためのリテーナピン(図示せず)を挿入するための横方向の貫通孔21が形成されている。プランジャ3には、リテーナピンが係止される係止孔31が形成されている。
【0030】
次に、テンショナ運転中のラチェット部材6の作動について説明する。
エンジンが始動すると、テンショナ1のチャンバ20には、外部のオイルポンプからオイルが供給される。チャンバ20内にオイルが充填されると、オイルの液圧による力とスプリング4の弾性反発力との合成による押付力が、プランジャ先端の当接部30からテンショナアーム(図示せず)を介してチェーンに作用する。
【0031】
運転中にチェーンの伸びなどが原因でプランジャ3が突出方向に移動する、つまりプランジャ3が伸長する場合には、図5に示すように、ラチェット部材6の係合片6bとプランジャ3のラック歯3bとの弾性的な接触状態を介して、つまり、係合片6bの弾性力によるドラッグを介して、ラチェット部材6が取付穴22内においてプランジャ3の突出方向への移動とともに図右方に移動し、ラチェット部材6の本体部6aが係止部材5の後端面5bに当接する。
【0032】
この状態から、プランジャ3がさらに伸長する場合には、ラチェット部材6の本体部6aが係止部材5に当接した状態のまま、ラチェット部材6の係合片6bがプランジャ3のラック歯3bを乗り越えつつ、プランジャ3が突出方向に移動する。
【0033】
なお、プランジャ3の最大伸長時には、図2に示すように、プランジャ3の当接面3cが、ラチェット部材6の係合片6bを介して係止部材5のストッパ面5cに当接するようになっている。これにより、プランジャ3のハウジング穴3aからの抜け落ちを確実に防止できる。
【0034】
その一方、図5に示す状態から、チェーン緊張力の増加などが原因でチェーンからプランジャ先端の当接部30に押付力が作用することにより、プランジャ3が後退方向に移動する場合には、図6に示すように、ラチェット部材6の係合片6bの先端がプランジャ3のラック歯3bと係合することにより、ラチェット部材6がプランジャ3と一体的に図左方に移動する。これにより、ラチェット部材6の本体部6aが取付穴22内の底壁面22aに当接する。この状態では、ラチェット部材6の係合片6bが底壁面22aとプランジャ3のラック歯3bとの間でストラット(strut) 、つまり突っ張り棒として作用するので、プランジャ3の後退が確実に防止される。
【0035】
次に、エンジンの始動時などのように、チャンバ20内に十分な液圧が作用していない状況下において、チェーンからプランジャ先端の当接部30に押付力が作用した場合には、同様に、ラチェット部材6の係合片6bが底壁面22aとプランジャ3のラック歯3bとの間でストラットとして作用することにより(図6参照)、プランジャ3の縮退を確実に防止できる。
【0036】
次に、テンショナの組立時において、プランジャ3を最大縮退状態に保持する際には、プランジャ3の最前端側のラック歯3bにラチェット部材6の係合片6bを係合させた状態でハウジング2内に組み込み、この状態から、ハウジング2の貫通孔21にリテーニングピンを挿入して、プランジャ3の係止孔31に係止させる。これにより、プランジャ3を容易に最大縮退状態に保持することができる。テンショナをチェーンに組み付けた後は、リテーニングピンを貫通孔21から抜くことにより、プランジャ3が伸長してテンショナが作動可能状態におかれる。
【0037】
また、最大伸長状態におかれたプランジャを再び最大縮退状態にする場合には、図2に示す状態から、プランジャ先端の当接部30を把持し、当接部30を介してプランジャ3をその軸線Lの回りに約90度回転させる。すると、図7に示すように、プランジャ3の当接面3cに当接していたラチェット部材6の係合片6bが、当接面3cから離れて円柱状のプランジャ外周面上に移動する。
【0038】
このとき、ラチェット部材6の各係合片6bとプランジャ3のラック歯3bとの位置関係は、図9に示すようになっており、対向配置された各係合片6bの間にラック歯3bが配置されている。なお、図9に示されるように、プランジャ3の当接部30は、相対する一対の切欠き30aを有しており、これらの切欠き30aによって当接部30が把持されやすくなっているとともに、切欠き30aの位置によって、プランジャ3のラック歯3bの位置が容易に把握できるようになっている。
【0039】
次に、図8に示すように、プランジャ3の当接部30を介してプランジャ3をハウジング2内に押し込む。このとき、プランジャ3のラック歯3bとラチェット部材6の係合片6bとは、依然として係合状態が解除された非係合状態のままである。
【0040】
この状態から、プランジャ先端の当接部30を把持し、当接部30を介してプランジャ3をその軸線Lの回りに約90度回転させる。すると、図1に示すように、プランジャ3のラック歯3bがラチェット部材6の係合片6bの側に移動し、係合片6bがラック歯3bと係合する。このとき、プランジャ先端の当接部30、ラック歯3bおよび係合片6bの位置関係は、図10に示すようになっている。
【0041】
この場合には、ラック歯3bに対するラチェット部材6の係合状態を解除し得るようなリセット機構が設けられたことにより、プランジャが一旦伸長した場合であっても、容易にプランジャを再び縮退状態にすることができる。これにより、プランジャの組立てや、エンジン内へのプランジャの組み込み、プランジャの交換作業などを容易に行えるようになる。
【0042】
このように本実施態様によれば、テンショナの運転中において、プランジャ3が突出方向に移動する際には、ラチェット部材6の係合片6bがプランジャ3のラック歯3bに弾性的に当接した状態でプランジャ3の移動が行われる。一方、プランジャ3が縮退方向に移動する際には、ラチェット部材6の係合片6bが、取付穴22内の底壁面22aとプランジャ3のラック歯3bとの間でストラットとして作用し、これにより、プランジャ3の縮退を防止できる。
【0043】
この場合には、ラチェット部材6の係合片6b自体が弾性作用を有しており、このため、ラチェット部材6と別個に付勢部材を設ける必要がない。これにより、部品点数を削減でき、構造を簡略化できる。また、ラチェット部材6をプランジャ3と一体化できるので、テンショナの組立てが容易になる。なお、ラチェット部材6に設ける係合片6bの個数としては、プランジャ径などに応じて、円周方向に均等間隔で3個以上配置したり、また、プランジャ3がこじるおそれがなければ、一つのみ配置することも可能である。
【0044】
また、本実施態様では、スプリング4がプランジャ3の外周に配設されるので、プランジャ3を中空の部材にする必要がなく、チャンバ20の容量を小さくできる。これにより、運転開始時に短時間でチャンバ20内にオイルを充填できるようになり、テンショナの応答特性を向上できる。また、ラチェット部材6の本体部6aが、取付穴22の底壁面22aと係止部材5の後端面5bとで形成される隔室内に軸方向の間隙を介して配置されるので、この間隙の分だけ、テンショナのバックラッシュ量を増大できる。これにより、比較的大きなバックラッシュ量を要求される、芯間距離の長いチェーンシステムに好適なテンショナを提供できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る液圧テンショナによれば、プランジャのラック歯と弾性的に係合し得る係合片を有するラチェット部材を設けるようにしたので、ラチェット部材とは別に付勢部材を設ける必要がなくなり、これにより、部品点数を削減でき、構造を簡略化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様による液圧テンショナの縦断面図であって、プランジャ最大縮退時の状態を示す図である。
【図2】本発明の一実施態様による液圧テンショナの縦断面図であって、プランジャ最大伸長時の状態を示す図である。
【図3】(a)は図1の液圧テンショナにおけるプランジャの正面図、(b)はプランジャの平面図である。
【図4】(a)は図1の液圧テンショナにおけるラチェット部材の右側面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図5】テンショナ運転中においてプランジャ伸長時の状態を示す図である。
【図6】テンショナ運転中においてプランジャ後退時の状態を示す図である。
【図7】プランジャ最大伸長時においてラチェット部材による係合状態が解除された非係合状態を示す図である。
【図8】プランジャ最大縮退時においてラチェット部材による係合状態が解除された非係合状態を示す図である。
【図9】ラチェット部材による係合状態が解除された非係合状態を示す横断面図である。
【図10】ラチェット部材による係合状態を示す横断面図である。
【符号の説明】
1: 液圧テンショナ
2: ハウジング
2a: 穴
20: 流体チャンバ
21: 貫通孔
22: 取付穴
22a: 底壁面
3: プランジャ
3b: ラック歯
3c: 当接面
31: 係止孔
4: スプリング
5: 係止部材
5b: 後端面
5c: ストッパ面
6: ラチェット部材
6a: 本体部
6b: 係合片
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a hydraulic tensioner for applying an appropriate tension to a chain or a belt, and more particularly, to a hydraulic tensioner having a ratchet mechanism for preventing the plunger from retracting when the hydraulic pressure decreases.
[0002]
[Prior art and its problems]
A hydraulic tensioner generally comprises a housing, a plunger slidably inserted into a hole formed in the housing and urged in a projecting direction by a spring, and a fluid chamber defined by a hole in the housing and the plunger. Have been. During operation of the tensioner, the pressing force acting on the tip of the plunger from the chain or the belt is balanced with the hydraulic pressure in the chamber and the drag due to the elastic repulsion of the spring.
[0003]
By the way, in a hydraulic tensioner applied to a timing system for an automobile, a pressing force is applied from the chain to the tip of the plunger when sufficient hydraulic pressure is not applied to the chamber, such as when starting an engine. When actuated, the plunger is easily pushed into the housing and the plunger retracts, which may result in noise and vibration.
[0004]
In order to prevent such plunger contraction, for example, a hydraulic tensioner provided with a ratchet mechanism as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 2000-136859 and 2001-304360 has been proposed. .
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-136859 discloses a rack member slidably supported in a vertical hole formed in a housing, and a rack member slidably supported in a horizontal cavity formed in a housing. And a spring housed in the cavity and biasing the ratchet in a direction to engage with the rack member.
[0006]
The engagement of the rack member and the ratchet allows the plunger to move in the protruding direction, while preventing the plunger from moving in the retracting direction. In this case, the plunger is separated from the plunger. Since the rack member is provided, the structure is complicated.
[0007]
On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-304360 discloses a rack groove formed on an outer peripheral surface of a piston and a claw member slidably supported by a lateral hole formed in a housing and engaged with the rack groove of the piston. And a spring that is housed in the lateral hole and biases the claw member in a direction that engages with the rack groove.
[0008]
In this case, although the rack groove is integrally formed on the outer peripheral surface of the piston, the structure is simplified, but a spring for urging the claw member in the direction of engaging with the rack groove is still required, There are many parts.
[0009]
The present invention has been made to solve such a conventional problem, and an object of the present invention is to provide a hydraulic tensioner having a ratchet mechanism capable of reducing the number of parts and simplifying the structure.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The hydraulic tensioner according to the first aspect of the present invention has a housing having a hole formed at one end and a housing slidably inserted into the hole to form a fluid chamber between the housing and the rack teeth. It includes a plunger formed at least in part, a biasing member for biasing the plunger in a protruding direction, and a ratchet member. The ratchet member is disposed in the opening of the hole in the housing, and includes a substantially ring-shaped main body, and an engaging piece extending inward from the main body and capable of elastically engaging with the rack teeth of the plunger. I have.
[0011]
According to the first aspect of the present invention, during operation of the tensioner, when the plunger moves in the protruding direction, the movement of the plunger is performed in a state where the engagement piece of the ratchet member elastically abuts the rack teeth of the plunger. Done. On the other hand, when the plunger moves in the retracting direction, the engagement piece of the ratchet member acts as a strut or strut between the wall surface in the opening and the rack teeth of the plunger. Degeneration can be prevented.
[0012]
In this case, the engagement piece of the ratchet member has an elastic action, so that it is not necessary to provide an urging member separately from the ratchet member. Thereby, the number of parts can be reduced and the structure can be simplified. Further, since the ratchet member can be integrated with the plunger, the tensioner can be easily assembled.
[0013]
According to the first aspect of the present invention, since the biasing member is disposed on the outer periphery of the plunger, the plunger does not need to be a hollow member, and the capacity of the chamber can be reduced. Accordingly, the oil can be filled in the chamber in a short time at the start of the operation, and the response characteristics of the tensioner can be improved. In addition, since the main body of the ratchet member is disposed at the opening of the hole of the housing in the compartment formed by the wall surface in the opening and the rear end surface of the locking member with an axial gap therebetween, , The amount of backlash of the tensioner can be increased. This makes it possible to provide a tensioner suitable for a chain system requiring a relatively large backlash amount and having a long center-to-center distance.
[0014]
Furthermore, according to the first aspect of the present invention, when the plunger is at its maximum extension, the contact surface of the outer peripheral surface of the plunger contacts the stopper surface of the locking member via the engagement piece of the cheet member. This makes it possible to reliably prevent the plunger from falling off.
[0015]
Locking member, as described in the invention of claim 2, preferably attached to the mounting holes of large diameter formed at the opening of the housing bore. In this case, the bottom wall surface of the mounting hole forms the wall surface in the opening. Thus, when the engaging piece of the ratchet member acts as a strut, the base end portion of the engaging piece, that is, the main body of the ratchet member is stably supported by the bottom wall surface of the mounting hole.
[0016]
The engagement piece of the ratchet member preferably extends obliquely toward the distal end of the plunger with respect to the axis of the plunger, as described in the third aspect of the present invention. As a result, the engagement piece effectively exerts a ratchet function on the rack teeth of the plunger.
[0017]
It is preferable that the engagement piece is constituted by a pair of engagement pieces arranged to face each other, as described in the invention of claim 4 . In this case, particularly when the plunger is retracted, the plunger is supported by the engagement pieces in a well-balanced manner without prying inside the hole of the housing.
[0018]
According to the fifth aspect of the present invention, the rack teeth of the plunger are provided on the outer peripheral surface of the plunger corresponding to the circumferential positions of the engagement pieces of the ratchet member. Then, by rotating the plunger about its axis, the plunger is disengaged from the engaging position where the rack teeth are engaged with the engaging pieces and the rack teeth are separated from the engaging pieces. In a disengaged position. That is, in this case, a reset structure of the ratchet member is provided.
[0019]
Thus, even when the plunger is once extended, the engagement state between the rack teeth of the plunger and the engagement pieces of the ratchet member is released by rotating the plunger by a predetermined angle, and the plunger is moved into the housing from this state. By pushing the plunger, the plunger can be easily brought into the retracted state again. Utilizing this reset structure, the assembly of the plunger, the incorporation of the plunger into the engine, and the replacement of the plunger can be easily performed.
[0020]
In the invention of claim 6 , the retainer pin is inserted into the through hole formed in the housing and the retainer pin is locked in the locking hole of the plunger, so that the plunger can be held in the maximum retracted state before the tensioner is installed. Become. After the tensioner is installed, the tensioner is put into an operable state by removing the retainer pin.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
1 and 2 are longitudinal sectional views of a hydraulic tensioner according to an embodiment of the present invention. FIG. 1 is a diagram showing a state when the plunger is fully retracted, FIG. 2 is a diagram showing a state when the plunger is fully extended, 3A is a front view of a plunger in the hydraulic tensioner of FIG. 1, FIG. 3B is a plan view of the plunger, FIG. 4A is a right side view of a ratchet member in the hydraulic tensioner of FIG. 7 (b) is a cross-sectional view taken along the line BB of FIG. 7 (a), FIG. 5 is a view showing a state where the plunger is extended during tensioner operation, FIG. 6 is a view showing a state where the plunger is retracted during tensioner operation, FIG. FIG. 8 is a view showing a state in which the ratchet mechanism is reset when the plunger is fully extended, FIG. 8 is a view showing a state in which the engagement state by the ratchet member is released when the plunger is fully retracted, and FIG. Cross sectional view showing the engagement state is released, FIG. 10 is a cross-sectional view showing an engagement state by the ratchet member.
[0022]
As shown in FIGS. 1 and 2, a hydraulic tensioner 1 is provided on a housing 2, a solid plunger 3 slidably inserted into a hole 2 a formed in the housing 2, and an outer periphery of the plunger 3. And a spring 4 for urging the plunger 3 in a direction protruding from the hole 2a.
[0023]
In the housing 2, a fluid chamber 20 is formed from the rear end surface 3a of the plunger 3 and the inner wall surface of the hole 2a. Rack teeth 3 b are formed on a part of the outer peripheral surface of the plunger 3. The rack teeth 3b are formed on two opposing surfaces on the outer peripheral surface of the plunger 3 (see FIGS. 3A and 3B). At the tip of the plunger 3, there is provided a contact portion 30 for contacting a chain (not shown). One end of the spring 4 is in pressure contact with the contact portion 30.
[0024]
At the opening of the hole 2 a of the housing 2, a mounting hole 22 having a larger diameter than the hole 2 a is formed, and a locking member 5 for locking the other end of the spring 4 is formed in the mounting hole 22. Installed. The distal end portion of the plunger 3 is slidably supported in a through hole 5 a formed in the center of the locking member 5.
[0025]
A ratchet member 6 for preventing the plunger 3 from retracting is provided in the mounting hole 22. As shown in FIG. 4A, the ratchet member 6 includes a ring-shaped main body 6a, and a pair of substantially rectangular engaging pieces 6b extending inward from the main body 6a and arranged to face each other. Have been. Each engagement piece 6b extends to the plunger tip side in a direction obliquely intersecting the center axis C, that is, the axis L of the plunger 3 (FIG. 1), as shown in FIG. Further, each tip of the engagement piece 6 b of the ratchet member 6 is elastically engaged with the rack teeth 3 b of the plunger 3.
[0026]
With such a configuration, the ratchet member 6 allows the plunger 3 to move in the protruding direction while effectively exerting a ratchet function of preventing the plunger 3 from moving in the retreating direction. Further, since the engagement piece of the ratchet member 6 is constituted by a pair of engagement pieces 6b arranged opposite to each other, the plunger 3 does not pry inside the hole 2a of the housing 2 particularly when the plunger 3 is retracted. The pieces 6b are supported in a well-balanced manner.
[0027]
Further, the main body portion 6a of the ratchet member 6 has an axial gap in the compartment defined by the bottom wall surface 22a of the attachment hole 22 and the rear end surface 5b of the locking member 5 in the attachment hole 22. I have.
[0028]
An inclined stopper surface 5c is formed at the rear end side opening of the through hole 5a of the locking member 5. On the other hand, on the outer peripheral surface of the plunger 3, an inclined contact surface 3c corresponding to the stopper surface 5c is formed.
[0029]
The housing 2 is formed with a lateral through hole 21 for inserting a retainer pin (not shown) for holding the plunger 3 in the maximum retracted state before installing the tensioner. The plunger 3 has a locking hole 31 for locking the retainer pin.
[0030]
Next, the operation of the ratchet member 6 during the operation of the tensioner will be described.
When the engine starts, oil is supplied to the chamber 20 of the tensioner 1 from an external oil pump. When the chamber 20 is filled with oil, the pressing force due to the combination of the oil pressure and the elastic repulsive force of the spring 4 is applied from the contact portion 30 at the tip of the plunger via a tensioner arm (not shown). Act on the chain.
[0031]
When the plunger 3 moves in the projecting direction due to elongation of the chain during operation, that is, when the plunger 3 is extended, as shown in FIG. 5, the engagement piece 6b of the ratchet member 6 and the rack teeth of the plunger 3 are moved. The ratchet member 6 moves in the mounting hole 22 in the protruding direction of the plunger 3 in the mounting hole 22 to the right through the elastic contact state with the engagement piece 6b, that is, through the drag of the engagement piece 6b by the elastic force. Then, the main body 6a of the ratchet member 6 comes into contact with the rear end face 5b of the locking member 5.
[0032]
When the plunger 3 is further extended from this state, the engaging piece 6b of the ratchet member 6 moves the rack teeth 3b of the plunger 3 while the main body 6a of the ratchet member 6 is in contact with the locking member 5. The plunger 3 moves in the protruding direction while getting over.
[0033]
When the plunger 3 is fully extended, as shown in FIG. 2, the contact surface 3c of the plunger 3 comes into contact with the stopper surface 5c of the locking member 5 via the engagement piece 6b of the ratchet member 6. ing. Thereby, it is possible to reliably prevent the plunger 3 from falling out of the housing hole 3a.
[0034]
On the other hand, when the plunger 3 moves in the retreating direction from the state shown in FIG. 5 when a pressing force acts on the contact portion 30 at the tip of the plunger from the chain due to an increase in chain tension or the like, FIG. As shown in FIG. 6, the tip of the engagement piece 6b of the ratchet member 6 engages with the rack teeth 3b of the plunger 3, whereby the ratchet member 6 moves integrally with the plunger 3 to the left in the drawing. As a result, the main body 6 a of the ratchet member 6 comes into contact with the bottom wall surface 22 a in the mounting hole 22. In this state, the engagement piece 6b of the ratchet member 6 acts as a strut between the bottom wall surface 22a and the rack teeth 3b of the plunger 3, that is, a rod, so that the plunger 3 is reliably prevented from retreating. .
[0035]
Next, if a pressing force is applied from the chain to the contact portion 30 at the tip of the plunger in a situation where sufficient fluid pressure is not acting in the chamber 20, such as when starting the engine, the same applies. Since the engagement piece 6b of the ratchet member 6 acts as a strut between the bottom wall surface 22a and the rack teeth 3b of the plunger 3 (see FIG. 6), the retraction of the plunger 3 can be reliably prevented.
[0036]
Next, at the time of assembling the tensioner, when holding the plunger 3 in the maximum retracted state, the housing 2 is engaged with the engagement piece 6b of the ratchet member 6 in engagement with the rack teeth 3b on the front end side of the plunger 3. In this state, a retaining pin is inserted into the through hole 21 of the housing 2 and locked in the locking hole 31 of the plunger 3 from this state. Thereby, the plunger 3 can be easily maintained in the maximum contracted state. After assembling the tensioner to the chain, by pulling out the retaining pin from the through hole 21, the plunger 3 is extended and the tensioner is in an operable state.
[0037]
When the plunger placed in the maximum extension state is again brought into the maximum contraction state, the contact portion 30 at the tip of the plunger is gripped from the state shown in FIG. 2 and the plunger 3 is moved through the contact portion 30. Rotate about 90 degrees about axis L. Then, as shown in FIG. 7, the engagement piece 6b of the ratchet member 6, which has been in contact with the contact surface 3c of the plunger 3, moves away from the contact surface 3c and onto the outer peripheral surface of the cylindrical plunger.
[0038]
At this time, the positional relationship between the engagement pieces 6b of the ratchet member 6 and the rack teeth 3b of the plunger 3 is as shown in FIG. 9, and the rack teeth 3b are located between the opposed engagement pieces 6b. Is arranged. As shown in FIG. 9, the contact portion 30 of the plunger 3 has a pair of notches 30a facing each other, and the contact portions 30 are easily gripped by these notches 30a. The position of the rack teeth 3b of the plunger 3 can be easily grasped by the position of the notch 30a.
[0039]
Next, as shown in FIG. 8, the plunger 3 is pushed into the housing 2 via the contact portion 30 of the plunger 3. At this time, the rack teeth 3b of the plunger 3 and the engaging pieces 6b of the ratchet member 6 are still in the disengaged state where the engaged state has been released.
[0040]
From this state, the contact portion 30 at the tip of the plunger is grasped, and the plunger 3 is rotated about its axis L by about 90 degrees via the contact portion 30. Then, as shown in FIG. 1, the rack teeth 3b of the plunger 3 move toward the engagement piece 6b of the ratchet member 6, and the engagement piece 6b engages with the rack tooth 3b. At this time, the positional relationship between the contact portion 30, the rack tooth 3b, and the engagement piece 6b at the tip of the plunger is as shown in FIG.
[0041]
In this case, even if the plunger is once extended, the plunger can be easily brought into the retracted state even if the plunger is once extended by providing the reset mechanism which can release the engagement state of the ratchet member 6 with the rack teeth 3b. can do. This facilitates assembly of the plunger, installation of the plunger in the engine, replacement of the plunger, and the like.
[0042]
As described above, according to the present embodiment, when the plunger 3 moves in the protruding direction during operation of the tensioner, the engagement piece 6b of the ratchet member 6 elastically abuts the rack teeth 3b of the plunger 3. The plunger 3 is moved in this state. On the other hand, when the plunger 3 moves in the retracting direction, the engagement piece 6b of the ratchet member 6 acts as a strut between the bottom wall surface 22a in the mounting hole 22 and the rack teeth 3b of the plunger 3, thereby. Thus, the plunger 3 can be prevented from contracting.
[0043]
In this case, the engagement piece 6b of the ratchet member 6 itself has an elastic action, and therefore, there is no need to provide an urging member separately from the ratchet member 6. Thereby, the number of parts can be reduced and the structure can be simplified. In addition, since the ratchet member 6 can be integrated with the plunger 3, the tensioner can be easily assembled. The number of the engagement pieces 6b provided on the ratchet member 6 may be one or more at equal intervals in the circumferential direction according to the plunger diameter or the like. It is also possible to arrange only.
[0044]
Further, in this embodiment, since the spring 4 is disposed on the outer periphery of the plunger 3, it is not necessary to make the plunger 3 a hollow member, and the capacity of the chamber 20 can be reduced. Thus, the oil can be filled into the chamber 20 in a short time at the start of the operation, and the response characteristics of the tensioner can be improved. Further, since the main body 6a of the ratchet member 6 is disposed in the compartment formed by the bottom wall surface 22a of the mounting hole 22 and the rear end surface 5b of the locking member 5 with an axial gap therebetween, The amount of backlash of the tensioner can be increased by the amount. This makes it possible to provide a tensioner suitable for a chain system requiring a relatively large backlash amount and having a long center-to-center distance.
[0045]
【The invention's effect】
As described above, according to the hydraulic tensioner according to the present invention, since the ratchet member having the engagement piece that can be elastically engaged with the rack teeth of the plunger is provided, the urging member is provided separately from the ratchet member. Need not be provided, thereby reducing the number of parts and simplifying the structure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a hydraulic tensioner according to an embodiment of the present invention, showing a state at the time of maximum retraction of a plunger.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a hydraulic tensioner according to an embodiment of the present invention, showing a state in which a plunger is fully extended.
3A is a front view of a plunger in the hydraulic tensioner of FIG. 1, and FIG. 3B is a plan view of the plunger.
4A is a right side view of a ratchet member in the hydraulic tensioner of FIG. 1, and FIG. 4B is a cross-sectional view taken along line BB of FIG.
FIG. 5 is a diagram showing a state when a plunger is extended during tensioner operation.
FIG. 6 is a diagram illustrating a state in which the plunger is retracted during the operation of the tensioner.
FIG. 7 is a view showing a disengaged state in which the engaged state by the ratchet member is released when the plunger is fully extended.
FIG. 8 is a diagram showing a non-engaged state in which the engaged state by the ratchet member is released at the time of maximum retraction of the plunger.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a disengaged state in which the engaged state by the ratchet member is released.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing an engagement state by a ratchet member.
[Explanation of symbols]
1: hydraulic tensioner 2: housing 2a: hole 20: fluid chamber 21: through hole 22: mounting hole 22a: bottom wall 3: plunger 3b: rack teeth 3c: contact surface 31: locking hole 4: spring 5: engagement Stop member 5b: Rear end surface 5c: Stopper surface 6: Ratchet member 6a: Main body 6b: Engagement piece

Claims (6)

チェーンに緊張力を作用させるための液圧テンショナであって、
一端に開口する穴が形成されたハウジングと、
前記穴にスライド自在に挿入され、前記穴との間で流体チャンバを形成するとともに、ラック歯が外周面の少なくとも一部に形成されたプランジャと、
前記プランジャを突出方向に付勢する付勢部材と、
前記ハウジングの前記穴の開口部内に配置され、概略リング状の本体部と、前記本体部から内方に延びかつ前記プランジャの前記ラック歯と弾性的に係合し得る係合片とを有し、前記プランジャの突出方向の移動を許容するとともに、前記プランジャの縮退時に前記係合片が前記開口部内の壁面と前記プランジャの前記ラック歯との間でストラットして作用することにより、前記プランジャの縮退を防止するラチェット部材とを備え
前記付勢部材が、前記プランジャの外周に配設されるとともに、その一端が前記プランジャの先端部に係止されており、
前記ハウジングの前記穴の前記開口部には、前記プランジャが挿通する貫通穴を有するとともに、前記付勢部材の他端が係止される係止部材が設けられており、
前記ラチェット部材の前記本体部が、前記ハウジングの前記穴の前記開口部において、前記開口部内の壁面と前記係止部材の後端面とで形成される隔室内に軸方向の間隙を介して配置されており、
前記係止部材の前記貫通穴の後端側開口部には、前記プランジャが前記ハウジングの前記穴から抜け落ちるのを防止するためのストッパ面が形成されており、前記プランジャの外周面には、前記係止部材のストッパ面に対応して形成されるとともに、前記プランジャの最大伸長時に前記ラチェット部材の前記係合片を介して前記ストッパ面に当接する当接面が形成されている、
ことを特徴とする液圧テンショナ。
A hydraulic tensioner for applying tension to the chain,
A housing having a hole opened at one end;
A plunger slidably inserted into the hole to form a fluid chamber between the hole and a rack tooth formed on at least a part of an outer peripheral surface;
An urging member for urging the plunger in a protruding direction;
A substantially ring-shaped main body is disposed in the opening of the hole of the housing, and has an engagement piece extending inward from the main body and capable of elastically engaging with the rack teeth of the plunger. The plunger is allowed to move in the protruding direction, and when the plunger is retracted, the engaging piece acts as a strut between the wall surface in the opening and the rack teeth of the plunger, thereby acting on the plunger. and a ratchet member for preventing degeneration,
The urging member is disposed on the outer periphery of the plunger, and one end of the urging member is locked to a tip end of the plunger,
The opening of the hole of the housing has a through hole through which the plunger is inserted, and a locking member for locking the other end of the biasing member is provided,
The main body of the ratchet member is disposed at an opening of the hole of the housing in a compartment formed by a wall surface in the opening and a rear end surface of the locking member via an axial gap. And
A stopper surface for preventing the plunger from falling out of the hole of the housing is formed at a rear end side opening of the through hole of the locking member, and an outer peripheral surface of the plunger is formed on the outer peripheral surface of the plunger. A contact surface is formed corresponding to the stopper surface of the locking member, and a contact surface that contacts the stopper surface via the engagement piece of the ratchet member when the plunger is fully extended,
A hydraulic tensioner characterized in that:
請求項において、
前記係止部材が、前記ハウジングの前記穴の前記開口部に形成された、前記穴よりも大径の取付穴に取り付けられており、前記取付穴の底壁面が前記開口部内の前記壁面を構成している、
ことを特徴とする液圧テンショナ。
In claim 1 ,
The locking member is attached to a mounting hole formed in the opening of the hole of the housing and having a larger diameter than the hole, and a bottom wall surface of the mounting hole forms the wall surface in the opening. are doing,
A hydraulic tensioner characterized in that:
請求項1または2において、
前記ラチェット部材における前記係合片の延設方向が、前記プランジャの軸線に対して前記プランジャの先端側に向かいつつ斜め方向に延びている、
ことを特徴とする液圧テンショナ。
In claim 1 or 2 ,
The extending direction of the engagement piece in the ratchet member extends obliquely toward the distal end side of the plunger with respect to the axis of the plunger.
A hydraulic tensioner characterized in that:
請求項において、
前記係合片が対向配置された一対の係合片から構成されている、
ことを特徴とする液圧テンショナ。
In claim 3 ,
The engagement piece is constituted by a pair of engagement pieces arranged to face each other,
A hydraulic tensioner characterized in that:
請求項またはにおいて、
前記プランジャの前記ラック歯が、前記プランジャの前記外周面において前記ラチェット部材の前記係合片の周方向位置に対応して設けられており、前記プランジャをその軸線回りに回転させることにより、前記プランジャは、前記ラック歯が前記係合片と係合した係合状態となる係合位置と、前記ラック歯が前記係合片から離れて前記係合状態が解除される非係合位置とをとり得るようになっている、
ことを特徴とする液圧テンショナ。
In claim 3 or 4 ,
The rack teeth of the plunger are provided on the outer peripheral surface of the plunger at positions corresponding to circumferential positions of the engagement pieces of the ratchet member. By rotating the plunger about its axis, the plunger is rotated. Takes an engagement position where the rack teeth are engaged with the engagement piece and is in an engaged state, and a non-engagement position where the rack teeth are separated from the engagement piece and the engagement state is released. Is to gain,
A hydraulic tensioner characterized in that:
請求項1において、
前記ハウジングには、テンショナ据付前に前記プランジャを最大縮退状態で保持するためのリテーニングピンが挿入される横方向の貫通孔が形成されており、前記プランジャには、前記リテーニングピンが係止される係止孔が形成されている、
ことを特徴とする液圧テンショナ。
In claim 1,
The housing has a lateral through-hole into which a retaining pin for holding the plunger in the maximum retracted state before the tensioner is installed, and the retaining pin is engaged with the plunger. Locking holes are formed,
A hydraulic tensioner characterized in that:
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