JP3575888B2 - 漏れ防止嵌合容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は気体を発生する発酵食品、例えばカッテージチーズ等のナチュラルチーズ、味噌、発酵バター、発酵マーガリン、コーヒー豆を包装するものに用いられる漏れ防止嵌合容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カッテージチーズ用容器としては図13に示す材質がポリスチレン製の真空成形容器が用いられている。
そして、密封包装するために次のような構成をとっている。すなわち、容器本体の(1)の上部に断面波形の複数のリブ(2)を形成し、これに嵌合する蓋体は該リブに嵌合するリブ(3)を形成すると共に、該リブ(3)の上方に容器本体上部の端縁に圧接するリブ(4)を形成し、蓋体の折曲縁(5)を容器本体のカール部(6)に嵌合している。
なお、本体容器はオフセット印刷が施され、蓋体の上面に面子ラベル(7)が載置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来のものによると、真空成形しているため肉厚が一定に形成されず、寸法精度が落ちるので密封が完全でない。
又、発酵食品としてカッテージチーズを包装する場合、カッテージチーズを容器本体に充填し、キャッパーで蓋体をキャッピングするものであるが、充填した後、消費されるまで(1カ月位)はチルド条件で流通される。
その流通の間、カッテージチーズはナチュラルチーズであるから未だ乳酸菌が生きていて発酵し、気体としての炭酸ガスを発生する。一方ホエーが分離する。したがって密封が完全なものでは発生する気体によって容器が膨張したり、又容器から液体が漏れるということが起きる。この現象は望ましいものではない。特に陳列効果を高めるために容器を縦形におく場合、天面部の表示デザインがよく見えるが、漏れた液体で容器の外側部分を濡らすので好ましくない。
又気体が発生して容器が膨張すると外観上好ましくない。
そこで、本発明は気体を逃出せしめるが、液体は漏出しない容器を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上のような目的を達成するために次のような漏れ防止嵌合容器を提供するものである。すなわち、平面的には蓋体も容器本体も同心円状の合成樹脂製容器であって、蓋体表面全周に設けた凹溝で、蓋体面に突出リブを形成し、該リブ外周に設けた凸状リングからなる密封リブと、容器本体上部内面に設けた凸状リングからなる密封リブとが上下入れ違い状態に重なって嵌合し、蓋体の密封リブが容器本体内面に対して喰い込み状態で圧接して、液漏れのない全周均一な嵌合強度で容器本体に嵌合する内嵌合方式の漏れ防止嵌合容器であって、蓋体の突出リブに設けた密封リブより嵌合強度の強い気体排出リブを突出リブの一部に設け、該気体排出リブによってその近傍の蓋体と容器本体との間に通常は液漏れが防止できる嵌合強度をもち、かつ容器内に発生した気体による内圧の上昇によって気体が逃出できる程度の嵌合強度が得られる部分を構成した漏れ防止嵌合容器である。以上のものに加えて、蓋体に近接して設けた2個の開封用タブの反対側の蓋体に気体排出リブを設け、更に2個の開封用タブと反対側の蓋体の凹溝位置に2個の位置決めリブを設け、これに対応する蓋体の裏面の下向きリブに前記位置決めリブ間の凹溝に嵌合する1個の嵌合リブを設け、これらリブを嵌合することにより開封用タブを一定方向に重ね合わせることができるようにした漏れ防止嵌合容器である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明はガスは逃出させるが液漏れは防止できる漏れ防止嵌合容器であって、請求項1、2に記載された第1、2発明を最大の特徴とするものである。
以上のような発明を構成している基本は、弾性を有する合成樹脂と、この弾性を発生させる蓋体の構造と、容器本体及び蓋体の密封リブの構造にある。
すなわち、本発明の容器は少なくとも、
(1) 平面的には蓋体も容器本体も同心円状の合成樹脂製容器であること、
(2) 蓋体全周に設けた凹溝で蓋体に突出リブを形成し、該凹溝によって弾性を附与するものであること、
(3) 突出リブ外周に設けた凸状リングからなる密封リブと容器本体上部内面に設けた凸状リングからなる密封リングが上下入れ違い状態に重なって嵌合し、容器本体の径よりも大きい蓋径によって蓋体の密封リブが容器本体内面に対して喰い込み状態に圧接すること、
(4) 密封リブよりも圧接強度の強い気体排出リブを内容物がガスを生成する容器の蓋体に設けること、
上記の構成により蓋体の密封リブは放射状に外方に向かって均等な弾性応力で容器本体に接触している状態を形成する。
そして弾性を有する合成樹脂及び蓋体全周に設けたリング状の凹溝によって、容器に弾性が附与されて、全周均一な液漏れ防止ができる嵌合強度が得られるものでありながら、ガス漏れを許容する容器が得られる。
【0006】
請求項2及び3の発明は、上記第1発明の補助的な発明であって、開封用タブと位置決めリブはガスの生成の有無にかかわらず設ける。又蓋体の凹溝は蓋体の下方に向けて形成するものの他、上方に向けて形成してもよいが、下方に向けて形成するのが好ましい。
【0007】
本発明の弾性を有する合成樹脂とは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)などで、これらの一種以上の樹脂を単独、または複合、混合して用いる。本発明で用いる樹脂はこれらに限定されず、成形可能で弾性を有する合成樹脂であればよい。
合成樹脂の厚さとしては、概ね0.2〜1.5mmであるが、極端に大きな容器であるときは1.5mmより厚くなるが、目的とする容器の大きさなどによって適宜設定する。
また、容器の成形方法としては、射出成形、真空成形、圧空成形、真空・圧空成形、インジェクションブロー成形などから適宜、目的により選択する。
しかしながら、本発明の好ましい成形方法は、射出成形である。
本発明の気体排出リブ、すなわちガス抜きリブは、常態(容器内圧がある一定レベル以下)では、密封を保っている。すなわち容器におけるガス抜き部を導入する役目を果たすようにガス抜きリブが形成されていても、このガス抜きリブの形成によって、ある一定の圧力以下では間隙(空隙)は形成されないようにしてある。このガス抜きリブは、容器のガス抜き部を導入する役目を果たすもので、ガス抜きリブを形成してもある一定の圧力以下においては、容器本体と蓋体はガス抜きリブ部においても接触し密封状態が保たれている。容器内部にガスが生成し、このガス圧がある一定の圧力以上になるとガス圧によりこのガス抜きリブ部に部分的に間隙を生じ、それ以下になると再び密封を保つように接触して、間隙がなくなるようになっている。つまりバルブの役目をなしている。
ある一定の圧力とは、容器が膨張を示さない程度の圧力を意味する。したがって、容器の剛性や肉厚によってこの圧力は相違する。つまり膨張を生じるような圧力になると、ガス抜きリブ部付近からガスを排出する。
したがってこのガス抜きリブは、極めて小さなもので、大きさで示すと平面距離でせいぜい、50μ前後〜8μである。このリブは、1本でもよいが、2本が望ましい。2本の場合は、その間隙が平面距離で、おおよそ1〜2mmの間がよい。
蓋体の密封リブは、容器において放射状に常に外方に向かって均等な弾性応力を主とする力で容器本体に圧接接触(密封)している状態を形成する。
この蓋体の弾性応力とガス抜きリブの関係は、容器の密封嵌合状態において容器本体内面を蓋体が外方に押しやる弾性応力は、少なくとも、ガス抜きリブを形成してもなお、密封を保つ応力である。これを保つためのこのガス抜きリブの容器平面方向の凸部の距離は、前記したようにおおむね50μ前後〜8μである。この距離があまり大きすぎると弾性応力に抗して常時間隙ができるようになる。このようになるのは望ましくない。
このようにならないように、本発明の第1発明の容器は圧接接触密封している状態を確保することを特徴とする。
【0008】
図1〜4に示すものは材質がPP(ポリプロピレン)製の射出成形容器であって、印刷済ラベルが同時成形されるインモールドラベル容器である。
インモールドラベル容器とは通常の如く原紙に印刷を施してから、その表面にラミネートを施し、しかる後容器形状に合わせてブランクを打ち抜き、これを射出成形金型へ供給して雄型と雌型とで挟み、ブランクと金型とで構成される型孔内へ合成樹脂を注入して成形し、次いで型開きにして製品を取出す方式である。本発明容器の1例は図2に示すように蓋体(8)の表面に凹溝(9)を設けて蓋体(8)表面に下向きリブ(10)を形成し、該リブ(10)の外周に凸状リングからなる密封リブ(11)を設けると共に、容器本体(12)の上部内面に凸状リングからなる密封リブ(13)を設け、これら密封リブ(11)(13)を図8に示す如く上下入れ違い状態に重なって嵌合する射出成形容器であって、蓋体(8)の密封リブ(11)が容器本体(12)の内面に対し、図10に示す如く喰い込み状態に圧接し、液漏れのない嵌合強度で嵌合する容器である。
図10はその嵌合強度を図解して示す概念図であって、密封リブ(13)部の内径をRとし、密封リブ(11)部の外径をRとするとR>Rであるから、(R−R)÷2=Sで、密封リブ(11)の容器本体(12)に対する喰い込み量hは、密封リブ(13)の高さをhとするとS−h=hとなる。
すなわち、密封リブ(11)の容器本体に対する嵌合強度σはhとなって液漏れ防止の嵌合強度で密着することになる。
なお、嵌合時、密封リブ(13)はガス圧や衝撃等による密封リブ(11)の上方への抜け出し防止の役目をもする。この密封リブ(11)(13)は弧状に図示してあるが、凸状であればよいのでこの形状に限定されるものではない。
【0009】
次に図11に示す如く蓋体(8)の下向きリブ(10)に設けた密封リブ(11)に更に高さ(h)を上載せして形成した2条の突条を形成する気体排出リブ(14)(14)を蓋体(8)の下向きリブ(10)の一部に設けて容器本体(12)に嵌合すると前述した密封リブ(11)の嵌合強度σよりも強い嵌合強度σで容器本体に嵌合することになる。
そして図12の概念図に示す如く気体排出リブ(14)(14)により気体排出リブ(14)(14)間の円周の長さが変わり、気体排出リブ(14)(1 4)間の蓋体(8)と容器本体(12)との容器全体としての嵌合強度はσより大きく、σより小さい嵌合強度が形成され、液体の漏出を防止するものでありながら、容器に気体が発生して内圧が高まるとガス抜き間隙が形成され、気体が(15)部分から逃出するようになる。
すなわち、通常時は液漏れを防止する機能をもち、内圧の高まりに応じてガス逃出機能が発生する構造のものとなる。
図12は以上のような状態を誇大に図示した概念図である。
【0010】
以上のような容器には、さらに必要に応じて図1の如く又蓋体(8)外周の一部に近接した2個の開封用タブ(16)(17)を設ける。この開封用タブ(16)(17)は前記したガス抜き部分(15)と反対側に設ける。その理由を次に述べる。
すなわち、容器の蓋の一部にガス抜き部分を設けた容器嵌合状態によって図6で示すような水平な状態に容器を置いた場合、容器内の気体の発生で内圧が上がるとそのガス抜き部分から気体が逃出する。陳列効果を上げるために図7の如く容器開封タブ(16)(17)を利用して天面を縦状に置いた場合、容器は左右に転がらずに安定した状態に容器を保つことができる。その場合、蓋天面部の表示デザインの天地が正常の位置にあって、表示デザインが見易い。そして開封タブ(16)(17)の反対側にガス抜き部分を設けておけば、気体の発生で内圧が上がっても上方のガス抜き部分から気体が逃出し、容器を膨張せしめることなく、したがって外観を損なうことなく容器を展示できる。
しかしながらガス抜き部分を下面にして容器を置くと、気体と液体とが同時に発生した場合、気体の内圧が液体を押し出す状態となって容器の外側部分を濡らして不具合な状態となる。
したがって容器を図7の如く一定方向に置くことによって液体を濡らさずに気体を内圧によって排出させることができるので、開封タブの反対側にガス抜き部分を設けたのである。
【0011】
又、以上のような容器において、図5、図6の如く2個の開封用タブ(16)(17)と反対側の蓋体(8)の凹溝(9)に2個の位置決めリブ(18)(19)を設け、これに対応する蓋体(8)の裏面の下向きリブ(10)に図5の (イ)に示す如く、前記位置決めリブ(18)(19)間に嵌合する嵌合リブ (20)を設け、これらリブを嵌合することにより蓋体をスタックする場合、図5のロに示す如く開封タブ(16)(17)が一定位置に設定され、充填包装機への容器蓋の供給をよくすることができる。
又、嵌合リブ(20)は図4の如く下向きリブ(10)に数個設けることによって蓋体(8)は水平に積み重ねることができる。
以上のことから開封タブは容器のスタンドとしての機能をもち、又蓋方向規制の機能をも有することになる。
なお、ガス抜き部分は開封用タブの反対側になくともよい。すなわち、気体排出リブは、チーズ等の食品が分離した液体の面よりも上部に設ければよい。しかしながら、このように反対側にある方が確実に液漏れを防止できるので、好ましい。
以上何れにしても本発明の精神の範囲内で任意に設計変更しうるものである。
【0012】
【実施例】
蓋体(8)の密封リブ(11)部の外径(R)を、110.8620mmとし、容器本体(12)の密封リブ(13)部の内径(R)を109.9115mmとし、更に密封リブ(13)の高さ(h)を0.3mmとして密封リブ (11)の容器本体(12)内面に対する嵌合強度をみると、密封リブ(11)部の外径(R)と密封リブ(13)部の内径(R)との差、110.8620mm−109.9115mmは0.9505mmとなり、これを0.9505mm÷2とすると片側におけるリブ間の間隔(S)0.47525mmがえられる。
そこで、これから密封リブ(13)の高さ(h)0.3mmを引くと0.17525mmが容器本体に喰い込む嵌合強度となり、これで液漏れを防止することができた。
次に密封リブ(11)の高さに0.05mm上載せして幅0.3〜0.5mmの気体逃出リブ(14)(14)を形成し、リブ(14)(14)間の距離(15)を1.5〜2.0mmとしたところ、リブの喰い込み量は0.17525mmを約0.18mmとし、これに上載せ分0.05mmを加えることにより、023mmに相当する嵌合強度が得られた。
したがってこのリブ(14)(14)のある以外の部分は0.18mmの嵌合強度で液漏れが防止されリブ(14)(14)は0.23mmの嵌合強度で容器本体に圧接することにより、リブ間に円周率のひずみから容器全体として0.23〜0.18mm内の嵌合強度のある容器が得られ、液漏れは防止するが、ガスを逃出させることのできる強さの嵌合強度をもって接することになる。
以上のものの実施例の実験結果を実験例により示すと次のようになる。
【0013】
実験例1(液漏れおよびガス膨脹試験)
常法により製造したカッテージチーズ200gを従来の容器(真空成形、嵌合蓋方式のポリスチレン(PS)樹脂、口径110mm、深さ35mm、肉厚0.8mm)および本発明2の容器(ガス抜きリブ形成と密封性を附与した容器;射出成形、嵌合蓋方式のポリプロピレン製、口径110mm、深さ35mm、肉厚0.6mm)に、それぞれ48個充填して、施蓋した後、シュリンクフィルム (ポリプロピレン樹脂、厚さ25μm)で全面をシュリンク包装し、それぞれの容器の側面を下にして(本発明2は、スタンドを下にして)置いた状態で5℃及び15℃に15日間保管し、ガス膨張の有無および液漏れの有無を評価した。
これらの評価結果を表1に示した。
表中の数字は評価した結果、不適となった検体数(不良品数)である。
評価方法;
ガス膨張の有無は、容器内部のガス発生による容器の膨らみをガス膨張とみなし、その膨張の程度を測定し、底面(容器底面)または天面(容器蓋体上面)が3mm未満の膨らみを適(良)とし、3mm以上のものを不適(不良)とした。底面と天面の両方とも膨張したものは、その両方を測定して加算した。
また、液漏れは、容器の内部で分離した水分が漏れて容器の外面とシュリンク包装したフィルムの間に溜まった水分の有無を目視で判定し、水分が認められないものを適(良)とし、水分が認められたものを不適(不良)とした。
なお、参考までにその液漏れ量を測定した。
【表1】
Figure 0003575888
表1の如く、本発明2の容器は、液漏れもガス膨張も全く認められず、すべて良好であった。
ガス膨張が認められなかった本発明2の容器は、ガス抜きリブが形成されていても、このガス抜きリブの形成によって、空隙は形成されていないので、このガス抜きリブは、容器のガス抜き部を導入する役目を果していると考えられる。
これにより、本発明2の容器は液漏れ防止および、ガス膨張の防止機能が完全であった。
これに対して従来品は、液漏れが全てに発生した。従来品にガス膨張がみられないのは、密封が完全でない(ガスが抜ける)ためである。
不良品の液漏れ量は、5℃保管品で、平均3.1g、15℃保管品で、平均10.4gであった。
【0014】
実験例2(密封性試験)
常法により製造したモツアレラチーズ150gおよび0.5重量%食塩水50gを従来の容器(真空成形、嵌合蓋方式のポリスチレン(PS)樹脂、口径110mm、深さ35mm、肉厚0.8mm)および本発明1の容器(ガス抜きリブを形成しない密封性を附与した本発明の容器;射出成形、嵌合蓋方式、ポリ塩化ビニール樹脂、口径110mm、深さ35mm、肉厚0.6mm)に、それぞれ48個充填して、施蓋した後、シュリンクフィルム(ポリプロピレン製、厚さ25μm)で全面をシュリンク包装し、それぞれの容器の側面を下にして(本発明1は、スタンドを下にして)置いた状態で5℃および15℃に15日間保管し、液漏れの有無を評価した。
これらの評価を表2に示した。
表中の数字は、評価した結果、不適となった検体数(不良品数)である。
液漏れの評価は、前記実験例1と同様にして行った。
【表2】
Figure 0003575888
表2の如く、本発明1の容器は、液漏れもガス膨張も全く認められず、すべて良好であった。これに対して従来品は、液漏れが全てに発生した。いずれもガス膨張がみられないのは、本実施例の内容物であるモツアレラチーズはガスを生成しないためである。
不良品の液漏れ量は、5℃保管品で、平均41.1g、15℃保管品で、平均44.6gであった。
このことにより、本発明1の容器は、保管温度にかかわらず内容物がガスを生成しない限り密封が完全に確保されていることが確認された。
【0015】
【発明の効果】
本発明請求項1の発明によれば、液漏れが防止でき、ガスの発生による容器内圧の高まりに応じてガスは容器外に逃出し、容器の膨張を防ぎ、外観を損なうことがない。請求項2の発明によれば2個の開封用タブを用いて開封し易く、かつ蓋天面を縦状にして置いた場合、容器は左右に回転することなく開封用タブはスタンドの役目を果たし、天面部の表示デザインの天地を正常な位置にして展示することができ、展示効果を上げることができる。その際、ガス抜き部分が上方となるため液漏れすることなく、ガス抜きが円滑に行われる。気体と液体が発生した状態の容器のガス抜き部分を下面にした状態にすると、気体の内圧が液体を押し出す状態となり、容器の外側部分を濡らして不具合な状態となるが、本発明ではこれを防止し得る。請求項3の発明によれば容器蓋の表面に有する凹溝は2個の開封用タブを一定方向に重ねるための位置決めリブを近接して2個設け、更に凹溝によって形成される下向きリブに前記したリブに対応した位置に位置決めリブを別に1個設けることによりこれらのリブを互いに合わせることができて、2個の開封用タブを一定方向に重ねることができ、充填包装機への容器蓋の供給を順調にし、かつ容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋体と容器本体を分解して示す本発明容器の外観図
【図2】本発明容器の施蓋した状態の断面図
【図3】本発明容器の蓋体の表面図
【図4】同上の裏面図
【図5】位置決めリブの拡大図と開封用タブの位置決めスタック状態説明図
【図6】本発明容器の正常な置き方の説明図
【図7】蓋天面の縦状の置き方説明図
【図8】本発明容器の密封リブの嵌合状態断面図
【図9】蓋体の密封リブの拡大図
【図10】液漏れ防止部分の嵌合状態説明図
【図11】ガス抜き部分の嵌合状態説明図
【図12】ガス抜き部分の平面的にみた説明図
【図13】従来容器の断面図
【符号の説明】
1 容器本体
2 リブ
3 リブ
4 リブ
5 折曲縁
6 カール部
7 面子ラベル
8 蓋体
9 凹溝
10 下向きリブ
11 密封リブ
12 容器本体
13 密封リブ
14 気体排出リブ
15 ガス抜き部分
16 開封用タブ
17 開封用タブ
18 位置決めリブ
19 位置決めリブ
20 嵌合リブ

Claims (3)

  1. 平面的には蓋体も容器本体も同心円状の合成樹脂製容器であって、蓋体表面全周に設けた凹溝で、蓋体面に突出リブを形成し、該リブ外周に設けた凸状リングからなる密封リブと容器本体上部内面に設けた凸状リングからなる密封リブとが上下入れ違い状態に重なって嵌合し、蓋体の密封リブが容器本体内面に対して喰い込み状態に圧接して、液漏れのない全周均一な嵌合強度で容器本体に嵌合する内嵌合方式の漏れ防止嵌合容器であって、蓋体の突出リブに設けた密封リブより嵌合強度の強い気体排出リブを突出リブの一部に設け、該気体排出リブによってその近傍の蓋体と容器本体との間に通常は液漏れが防止できる嵌合強度をもち、かつ容器内に発生した気体による内圧によって気体が逃出する程度の嵌合強度が得られる部分を構成した漏れ防止嵌合容器。
  2. 蓋体に近接して設けた2個の開封用タブの反対側の蓋体に気体排出リブを設けた請求項1記載の漏れ防止嵌合容器。
  3. 2個の開封用タブと反対側の蓋体の凹溝位置に2個の位置決めリブを設け、これに対応する蓋体の裏面の下向きリブに前記位置決めリブ間の凹溝に嵌合する1個の嵌合リブを設け、これらリブを嵌合することにより開封用タブを一定方向に重ね合わせることができるようにした請求項1又は2記載の漏れ防止嵌合容器。
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