JP3575667B2 - Coating structure - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な意匠性を有する塗膜構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車の車体外板には、意匠性を高めるためにメタリック塗装が広く用いられている。このメタリック塗装は、基板上に下塗り塗膜及び中塗り塗膜を形成し、その表面に光輝顔料を含むメタリック塗装層とクリア塗装層とを積層した構造のものであり、クリア塗装層を通して光輝顔料の物体色と反射光が視認されるため、きらきらと輝く光輝感のある意匠をもっている。
【０００３】
光輝顔料としては、アルミニウム箔顔料、マイカ顔料などが広く用いられている。またマイカ表面に酸化チタンの薄膜を形成したパールマイカ顔料、あるいはマイカ表面に酸化鉄などの薄膜を形成した着色マイカ顔料（ＭＩＯ）なども知られている。パールマイカ顔料などは光干渉により発色し、酸化チタン層の厚さに応じて種々の発色が得られるとともに、その発色と光輝感とが融合された独特の意匠をもっている。
【０００４】
このようなメタリック塗装を利用したものとして、例えば特開昭６２−１９４０３７号のマイクロフィルムには、合成樹脂成形品の表面に、アルミニウム箔顔料を含有した塗装層と、パール顔料を含有した塗装層と、透明着色塗装層と、ハードコート塗装層とをこの順で積層した塗膜構造が開示されている。この塗膜構造によれば、アルミニウム箔顔料の乱反射光がパールマイカ顔料により一部遮られるので、ソフトな金属光沢が得られるという効果がある。
【０００５】
さらに近年では、ホログラム顔料も開発されている。このホログラム顔料は、アルミニウム箔などの表面にエンボス加工を施し、それを透明な樹脂層で被覆したものであり、反射する光が回折現象により分光されるという特徴をもっている。
そして特開平１０−７１６６５号公報には、基材上にホログラム箔層を形成し、その表面にパールマイカ顔料を含む塗装層を形成した塗膜構造が開示されている。この塗膜構造によれば、任意の干渉色パターンが発現できるとともに、深みのある虹色が発色される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記した光輝顔料の発色には、方向性が存在することがわかっている。図１に示すように、例えば入射角度４５度で、つまり塗膜に対して法線から４５度傾斜させて光を照射した場合には、その塗膜の法線に対する受光角度すなわち視認する角度によって発色が異なる。そのため例えばアルミニウム箔顔料を含む塗膜では、受光角度が０〜９０度の範囲ではアルミニウム箔顔料の光輝感が視認されるものの、受光角度が−８０〜０度のシェード域では光輝感を視認することは困難である。またパールマイカ顔料においても、アルミニウム箔顔料と同様に、受光角度が−８０〜０度のシェード域では干渉色を視認することが困難である。
【０００７】
すなわちアルミニウム箔顔料とパールマイカ顔料とでは、その発色を視認できる受光角度が同じ範囲にあるために、特開昭６２−１９４０３７号に開示された塗膜構造では、シェード域の角度で視認すると両顔料による発色の効果が得られないという不具合がある。
また特開昭６２−１９４０３７号に開示された塗膜構造では、アルミニウム箔顔料の金属光輝色とパールマイカ顔料の干渉色との両方が発色するが、パールマイカ顔料の濃度を高くしないと干渉色の発色を視認できず、またパールマイカ顔料の濃度を高くするとアルミニウム箔顔料の発色を視認することが困難となる。これは、アルミニウム箔顔料とパールマイカ顔料では発色を強く視認できる受光角度が同一であるため、互いの発色が打ち消しあうためと考えられる。
【０００８】
一方、ホログラム箔による干渉色の発色は、パールマイカ顔料の干渉色の発色に比べてさらに小さい。そのため特開平１０−７１６６５号公報に開示の塗膜構造では、ホログラム箔の発色がパールマイカ顔料によって遮られるという不具合がある。さらにホログラム箔は高価であるので、塗膜構造も高価なものとなるという問題もある。
【０００９】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、干渉色を視認できる角度範囲を拡大するとともに、安価で新規な意匠を発現させることを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の塗膜構造の特徴は、基材と、基材表面に形成され光輝顔料を１〜 15 重量％含むメタリック塗装層と、メタリック塗装層上に形成されホログラム顔料を 0.5 〜 10 重量％含むホログラム塗装層と、を含み、メタリック塗装層とホログラム塗装層とは同種の樹脂塗料を用いて形成されていることにある。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、ホログラム顔料の光学的特性を鋭意調査した結果、他の光輝顔料では効果が得られない受光角度でも干渉色を視認でき、シェード域でも効果が得られることを見出した。しかしホログラム顔料の干渉色の発色強度は、パールマイカ顔料などに比べて弱いという欠点がある。
【００１２】
そこで本発明の塗膜構造では、メタリック塗装層上にホログラム顔料を含むホログラム塗装層を積層した構成としている。すなわちホログラム顔料を含むホログラム塗装層を最表面に配置することにより、ホログラム顔料の干渉色が強く視認される。また受光角度が−８０〜０度のシェード域でもホログラム顔料の干渉色を視認することができ、シェード域以外の受光角度ではホログラム顔料とメタリック塗装層に含まれる光輝顔料との発色が視認される。したがって受光角度全域で干渉色を視認することができる。
【００１３】
さらにホログラム塗装層とパールマイカ塗装層では、発色を強く視認できる受光角度が異なるため、顔料濃度を低濃度としても互いの発色が打ち消しあうことがない。したがって強い発色を安価に得ることができる。
またメタリック塗装層の表面あるいは光輝顔料表面で反射した光、及びメタリック塗装層を透過して基材表面で反射した光がホログラム塗装層に再び入射する。これによりホログラム塗装層における光干渉が生じやすく、光輝顔料の物体色の光のホログラム塗装層内での干渉も生じるため、特有の深みのある干渉色が発色する。したがってきわめて意匠性の高い塗色を構築することができる。
【００１４】
メタリック塗装層とは、光輝顔料を含む塗装層をいう。この光輝顔料としては、アルミニウム箔顔料、パールマイカ顔料、ＭＩＯなど従来のメタリック塗料に用いられている光輝顔料を用いることができる。
メタリック塗装層における光輝顔料の濃度は、１〜15重量％の範囲とする。光輝顔料の濃度が１重量％より少ないと発色の深みが消失し、15重量％より多くなると表面平滑性が損なわれるようになる。
【００１５】
またホログラム塗装層とは、ホログラム顔料を含む塗装層をいう。ホログラム顔料はアルミニウム箔などの表面にエンボス加工を施し、それを透明な樹脂層で被覆したものであり、反射する光が回折現象により分光されるという特徴をもち、エンボスの工程差及び密度によって各色の鮮やかな干渉色を示す。
ホログラム塗装層におけるホログラム顔料の濃度は、 0.5〜10重量％の範囲とする。ホログラム顔料の濃度が 0.5重量％より少ないとシェード域の発色が視認されず意匠性が低下し、10重量％より多くなるとメタリック塗装層の発色の視認が困難となって意匠性が低下するとともに、高コストとなる。
【００１６】
またメタリック塗装層及びホログラム塗装層を形成するための塗料としては、アクリル−メラミン樹脂塗料、ポリエステル−メラミン樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、酸化重合型塗料、紫外線硬化型樹脂塗料などの架橋系のもの、あるいはアクリル樹脂塗料、セルロースラッカー塗料などの非架橋系のものなど、目的に応じて種々選択することができる。
【００１７】
なおメタリック塗装層とホログラム塗装層とは、同種の樹脂塗料を用いて形成する。このようにすれば、各種塗装欠陥が回避されるとともに、ウェット−オン−ウェット塗装が可能となるので塗装工数を低減することができる。
またホログラム塗装層を最表面としてもよいが、ホログラム塗装層の上にさらにクリア塗装層を積層することが好ましい。これによりホログラム顔料によるホログラム塗装層表面の凹凸が隠蔽され、光沢が向上するとともに耐久性も向上する。また場合によっては、メタリック塗装層とホログラム塗装層の間にクリア塗装層あるいは他の意匠塗装層などを設けることも可能である。
【００１８】
【実施例】
以下、試験例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
（試験例）
アルミニウム箔顔料（「７６４０ＮＳ」東洋アルミ（株）製）が１５重量％含まれたシルバーメタリック色の塗料を調製し、黒色の下地上に膜厚１５μｍに塗装した。この塗板の光学的特性（Ｌ＊ ，ａ＊ ，ｂ＊ ）を表１に示す条件で測定し、結果を図２に示す。
【００１９】
【表１】
【００２０】
さらにホログラム顔料（エンボス加工山と山の距離：約１μｍ、山の高さ：０．１５μｍ、比重：約 １．５、平均粒径：約２２μｍ）が５重量％含まれた塗料を調製し、黒色の下地上に膜厚 μｍに塗装した。この塗板の光学的特性（Ｌ＊ ，ａ＊ ，ｂ＊ ）を表１に示す条件で測定し、結果を図４に示す。
図２〜図４より、アルミニウム箔顔料とパールマイカ顔料とは同じような光学特性を示し、受光角度が同じ範囲で光学特性のピークを示している。また受光角度が−８０〜０度のシェード域では、ａ＊ 及びｂ＊ ともにゼロに近く発色が得られていないことがわかる。
【００２１】
しかしホログラム顔料では、受光角度が広い範囲でａ＊ 及びｂ＊ に値があり、シェード域でも発色していることがわかる。
（実施例１）
図５に本実施例の塗膜構造の模式的断面図を示す。この塗膜構造は、下塗り塗料及び中塗り塗料が塗装され水研ぎされた基材１と、基材１表面に形成されたメタリック塗装層２と、メタリック塗装層２表面に形成されたホログラム塗装層３と、ホログラム塗装層３表面に形成されたクリア塗装層４とから構成されている。
【００２２】
メタリック塗装層２は、アルミニウム箔顔料２０（「７６４０ＮＳ」東洋アルミ（株）製）が１５ＰＨＲ含まれ、カーボンブラックで調色されたシルバーメタリックの意匠を呈し、その膜厚は１５μｍであり明度（Ｌ＊ ）は７０である。このメタリック塗装層２ ホログラム塗装層３は、ホログラム顔料３０（エンボス加工山と山の距離：約１μｍ、山の高さ：０．１５μｍ、比重：約 １．５、平均粒径：約２２μｍ）が１ＰＨＲ含まれ、その膜厚は１５μｍである。なおクリア塗装層４の膜厚は３５μｍであって、塗膜全体の明度（Ｌ＊ ）は６８である。
【００２３】
本実施例の塗膜構造について、アルミニウム箔顔料の金属光輝色とホログラム顔料による干渉色の発色の程度を、晴天時屋外にて目視により官能評価した。結果を表２に示す。なお表２において、○は発色が顕著に認められることを示し、△は発色が僅かに認められることを示し、×は発色がほとんど認められないことを示している。
【００２４】
（実施例２〜５）
表２に示すように、ホログラム塗装層３のホログラム顔料の濃度を３，５，７，１０ＰＨＲと変化させたこと以外は実施例１と同様にして、実施例２〜５の塗膜構造を作成した。これらの実施例についても実施例１と同様に官能評価し、結果を表２に示す。
【００２５】
（実施例６〜１０）
表２に示すように、カーボンブラックの濃度を代えてメタリック塗装層の明度（Ｌ＊ ）を５０とし、ホログラム塗装層３のホログラム顔料の濃度を１，３，５，７，１０ＰＨＲと変化させたこと以外は実施例１と同様にして、実施例６〜１０の塗膜構造を作成した。これらの実施例についても実施例１と同様に官能評価し、結果を表２に示す。
【００２６】
（比較例１）
ホログラム顔料３０に代えてパールマイカ顔料（「イリオジン２３５ＷＩＩ」メルク（株）製）を１ＰＨＲ用いた膜厚１５μｍのパールマイカ塗装層を形成したこと以外は実施例１の塗膜構造と同様にして、比較例１の塗膜構造を作成した。なお塗膜全体の明度（Ｌ＊ ）は７０である。この比較例１の塗膜構造についても実施例１と同様に官能評価し、結果を表２に示す。
【００２７】
（比較例２〜５）
表２に示すように、パールマイカ塗装層のパールマイカ顔料の濃度を３，５，７，１０ＰＨＲと変化させたこと以外は比較例１と同様にして、比較例２〜５の塗膜構造を作成した。これらの比較例についても実施例１と同様に官能評価し、結果を表２に示す。
【００２８】
（比較例６〜１０）
表２に示すように、カーボンブラックの濃度を代えてメタリック塗装層の明度（Ｌ＊ ）を５０とし、パールマイカ塗装層のパールマイカ顔料の濃度を１，３，５，７，１０ＰＨＲと変化させたこと以外は比較例１と同様にして、比較例６〜１０の塗膜構造を作成した。これらの比較例についても実施例１と同様に官能評価し、結果を表２に示す。
【００２９】
（評価）
【００３０】
【表２】
表２より、実施例の塗膜構造では、ホログラム顔料が１ＰＨＲと少なくても良好な干渉色を発色していることがわかる。しかし比較例の塗膜構造では、メタリック塗装層の明度が高い場合には、パールマイカ顔料を１０ＰＨＲ含んでも良好な干渉色の発色が困難である。またメタリック塗装層の明度が低い場合でも、パールマイカ塗装層の顔料濃度が低い場合に干渉色の発色に劣っている。したがって実施例の塗膜構造の方が干渉効果に優れ、これはメタリック塗装層の上にホログラム塗装層を形成した効果であることが明らかである。
【００３２】
【発明の効果】
すなわち本発明の塗膜構造によれば、シェード域でも干渉色を視認することができるとともに、低い顔料濃度でも発色を視認でき安価で新規な意匠を発現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】入射角度と受光角度を示す説明図である。
【図２】アルミニウム箔顔料を含むメタリック塗膜の光学特性を示すグラフである。
【図３】パールマイカ顔料を含むメタリック塗膜の光学特性を示すグラフである。
【図４】ホログラム顔料を含むメタリック塗膜の光学特性を示すグラフである。
【図５】本発明の一実施例の塗膜構造の模式的断面図である。
【符号の説明】
１：基材 ２：メタリック塗装層 ３：ホログラム塗装層
４：クリア塗装層 ２０：アルミニウム箔顔料 ３０：ホログラム顔料[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a coating structure having a novel design.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Metallic coating is widely used for a vehicle body outer panel in order to enhance design. This metallic coating has a structure in which an undercoating film and an intermediate coating film are formed on a substrate, and a metallic coating layer containing a brilliant pigment and a clear coating layer are laminated on the surface thereof. Since the object color and reflected light are visible, the design has a brilliant and brilliant design.
[0003]
Aluminum glitter pigments, mica pigments, and the like are widely used as bright pigments. Also known are pearl mica pigments having a thin film of titanium oxide formed on the surface of mica, and colored mica pigments (MIO) having a thin film of iron oxide or the like formed on the surface of mica. Pearl mica pigments and the like are colored by light interference, and various colors can be obtained according to the thickness of the titanium oxide layer, and have a unique design in which the coloring and the glitter are fused.
[0004]
For example, a microfilm disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 194037/1987 includes a coating layer containing an aluminum foil pigment and a coating layer containing a pearl pigment on the surface of a synthetic resin molded product. And a coating structure in which a transparent colored coating layer and a hard coat coating layer are laminated in this order. According to this coating film structure, the diffuse reflection light of the aluminum foil pigment is partially blocked by the pearl mica pigment, so that there is an effect that a soft metallic luster is obtained.
[0005]
In recent years, hologram pigments have also been developed. This hologram pigment is obtained by embossing the surface of an aluminum foil or the like and coating it with a transparent resin layer, and has a characteristic that reflected light is separated by a diffraction phenomenon.
JP-A-10-71665 discloses a coating film structure in which a hologram foil layer is formed on a base material, and a coating layer containing a pearl mica pigment is formed on the surface of the hologram foil layer. According to this coating film structure, an arbitrary interference color pattern can be developed and a deep rainbow color is developed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, it is known that the coloring of the above-mentioned glitter pigments has directionality. As shown in FIG. 1, for example, when light is irradiated at an incident angle of 45 degrees, that is, at an angle of 45 degrees from the normal to the coating film, the light receiving angle with respect to the normal line of the coating film, that is, the viewing angle, is used. Color development is different. Therefore, for example, in a coating film containing an aluminum foil pigment, the glitter of the aluminum foil pigment is visually recognized in a light receiving angle range of 0 to 90 degrees, but the glitter is visually recognized in a shaded region of a light receiving angle of -80 to 0 degrees. It is difficult. Also in the case of pearl mica pigments, similarly to the aluminum foil pigments, it is difficult to visually recognize the interference color in a shade region where the light receiving angle is -80 to 0 degrees.
[0007]
That is, the aluminum foil pigment and the pearl mica pigment have the same light-receiving angle at which the color development can be visually recognized. There is a problem that the effect of coloring by the pigment cannot be obtained.
In the coating structure disclosed in JP-A-62-194037, both the metallic brilliant color of the aluminum foil pigment and the interference color of the pearl mica pigment develop, but if the concentration of the pearl mica pigment is not increased, the interference color will increase. Cannot be visually recognized, and if the concentration of the pearl mica pigment is increased, it becomes difficult to visually recognize the color development of the aluminum foil pigment. This is considered to be because the aluminum foil pigment and the pearl mica pigment have the same light-receiving angle at which the color development can be visually recognized, so that the mutual color development cancels each other.
[0008]
On the other hand, the interference color produced by the hologram foil is even smaller than the interference color produced by the pearl mica pigment. Therefore, the coating film structure disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-71665 has a disadvantage that the color development of the hologram foil is blocked by the pearl mica pigment. Further, since the hologram foil is expensive, there is a problem that the coating film structure is also expensive.
[0009]
The present invention has been made in view of such circumstances, and has as its object to expand an angle range in which interference colors can be visually recognized and to develop a new design at low cost.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The features of the coating film structure of the present invention that solves the above problems include a substrate, a metallic coating layer formed on the surface of the substrate and containing 1 to 15 % by weight of a brilliant pigment, and a hologram pigment formed on the metallic coating layer of 0.5 % by weight. And a hologram coating layer containing up to 10 % by weight , wherein the metallic coating layer and the hologram coating layer are formed using the same type of resin paint .
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present inventors have conducted intensive studies on the optical characteristics of the hologram pigment, and have found that the interference color can be visually recognized even at a light receiving angle at which the effect cannot be obtained with other bright pigments, and that the effect can be obtained even in a shade region. However, the hologram pigment has a drawback that the color intensity of the interference color is weaker than pearl mica pigment or the like.
[0012]
Therefore, the coating film structure of the present invention has a configuration in which a hologram coating layer containing a hologram pigment is laminated on the metallic coating layer. That is, by arranging the hologram coating layer containing the hologram pigment on the outermost surface, the interference color of the hologram pigment is strongly recognized. In addition, the interference color of the hologram pigment can be visually recognized even in the shade region where the light reception angle is -80 to 0 degrees, and at the light reception angle other than the shade region, the color development of the hologram pigment and the bright pigment contained in the metallic coating layer is visually recognized. . Therefore, the interference color can be visually recognized throughout the light receiving angle.
[0013]
Further, since the hologram coating layer and the pearl mica coating layer have different light receiving angles at which the coloring can be visually recognized, the coloring does not cancel each other even if the pigment concentration is low. Therefore, strong coloring can be obtained at low cost.
Further, light reflected on the surface of the metallic coating layer or on the surface of the bright pigment, and light transmitted through the metallic coating layer and reflected on the surface of the base material again enter the hologram coating layer. As a result, light interference easily occurs in the hologram coating layer, and interference of light of the object color of the bright pigment in the hologram coating layer also occurs, so that an interference color having a specific depth is generated. Therefore, it is possible to construct a paint color having a very high design property.
[0014]
The metallic coating layer refers to a coating layer containing a bright pigment. As the glitter pigment, glitter pigments used in conventional metallic paints such as aluminum foil pigment, pearl mica pigment, and MIO can be used.
The concentration of the bright pigment in the metallic coating layer is in the range of 1 to 15% by weight . If the concentration of the brilliant pigment is less than 1% by weight, the depth of color development disappears, and if it exceeds 15% by weight, the surface smoothness is impaired.
[0015]
The hologram coating layer refers to a coating layer containing a hologram pigment. The hologram pigment is obtained by embossing the surface of an aluminum foil or the like and coating it with a transparent resin layer.The hologram pigment has the characteristic that the reflected light is separated by the diffraction phenomenon. Shows a vivid interference color.
The concentration of the hologram pigment in the hologram coating layer is in the range of 0.5 to 10% by weight . When the concentration of the hologram pigment is less than 0.5% by weight, the coloring in the shade area is not visually recognized and the design property is reduced. When the concentration is more than 10% by weight, the coloring of the metallic coating layer is difficult to visually recognize and the design property is reduced. High cost.
[0016]
Further, as a paint for forming a metallic paint layer and a hologram paint layer, acrylic-melamine resin paint, polyester-melamine resin paint, urethane resin paint, oxidative polymerization type paint, ultraviolet curable resin paint and the like, Alternatively, various types can be selected according to the purpose, such as a non-crosslinked type such as an acrylic resin paint and a cellulose lacquer paint.
[0017]
The metallic coating layer and the hologram coating layer are formed using the same type of resin paint. In this way, various coating defects can be avoided, and wet-on-wet coating can be performed, so that the number of coating steps can be reduced.
Although the hologram coating layer may be the outermost surface, it is preferable that a clear coating layer is further laminated on the hologram coating layer. Thereby, the unevenness of the hologram coating layer surface by the hologram pigment is concealed, and the gloss is improved and the durability is also improved. In some cases, it is also possible to provide a clear coating layer or another design coating layer between the metallic coating layer and the hologram coating layer.
[0018]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Test Examples, Examples, and Comparative Examples.
(Test example)
A silver metallic paint containing 15% by weight of an aluminum foil pigment ("7640NS" manufactured by Toyo Aluminum Co., Ltd.) was prepared, and was coated on a black base to a film thickness of 15 [mu] m. The optical characteristics (L * , a * , b * ) of this coated plate were measured under the conditions shown in Table 1, and the results are shown in FIG.
[0019]
[Table 1]
[0020]
Further, a paint containing 5% by weight of a hologram pigment (distance between embossed peaks and peaks: about 1 μm, peak height: 0.15 μm, specific gravity: about 1.5, and average particle size: about 22 μm) was prepared. It was coated to a film thickness of μm on a black underlayer. The optical characteristics (L * , a * , b * ) of this coated plate were measured under the conditions shown in Table 1, and the results are shown in FIG.
2 to 4, the aluminum foil pigment and the pearl mica pigment show similar optical characteristics, and show a peak of the optical characteristics in the same light receiving angle range. Also, in the shade range where the light receiving angle is -80 to 0 degrees, both a * and b * are close to zero and no color is obtained.
[0021]
However, in the case of the hologram pigment, a * and b * have values over a wide range of the light receiving angle, and it can be seen that the hologram pigment also develops a color in a shaded region.
(Example 1)
FIG. 5 shows a schematic cross-sectional view of the coating film structure of this example. This coating film structure is composed of a base material 1 coated with an undercoating material and an intermediate coating material and polished, a metallic coating layer 2 formed on the surface of the base material 1, and a hologram coating layer formed on the surface of the metallic coating layer 2. 3 and a clear coating layer 4 formed on the surface of the hologram coating layer 3.
[0022]
The metallic coating layer 2 contains 15 PHR of aluminum foil pigment 20 (“7640NS” manufactured by Toyo Aluminum Co., Ltd.), exhibits a silver metallic design toned with carbon black, has a thickness of 15 μm, and has a lightness (L *). ) Is 70. The metallic coating layer 2 and the hologram coating layer 3 have a hologram pigment 30 (distance between embossed peaks: about 1 μm, peak height: 0.15 μm, specific gravity: about 1.5, average particle size: about 22 μm). 1 PHR is included, and the film thickness is 15 μm. The thickness of the clear coating layer 4 was 35 μm, and the lightness (L * ) of the entire coating film was 68.
[0023]
With respect to the coating film structure of this example, the degree of color development of the metallic brilliant color of the aluminum foil pigment and the interference color by the hologram pigment was visually evaluated outdoors in fine weather. Table 2 shows the results. In Table 2, ○ indicates that the color was remarkably recognized, Δ indicates that the color was slightly recognized, and x indicates that the color was hardly recognized.
[0024]
(Examples 2 to 5)
As shown in Table 2, the coating structures of Examples 2 to 5 were prepared in the same manner as in Example 1 except that the concentration of the hologram pigment in the hologram coating layer 3 was changed to 3, 5, 7, and 10 PHR. did. The sensory evaluation of these examples was performed in the same manner as in Example 1, and the results are shown in Table 2.
[0025]
(Examples 6 to 10)
As shown in Table 2, the lightness (L * ) of the metallic coating layer was changed to 50 by changing the concentration of carbon black, and the hologram pigment concentration of the hologram coating layer 3 was changed to 1, 3, 5, 7, and 10 PHR. Except for this, coating films of Examples 6 to 10 were prepared in the same manner as in Example 1. The sensory evaluation of these examples was performed in the same manner as in Example 1, and the results are shown in Table 2.
[0026]
(Comparative Example 1)
Except that a pearl mica coating layer having a film thickness of 15 μm using 1 PHR of a pearl mica pigment (“Iriodin 235WII” manufactured by Merck Ltd.) instead of the
[0027]
(Comparative Examples 2 to 5)
As shown in Table 2, the coating structures of Comparative Examples 2 to 5 were the same as Comparative Example 1 except that the concentration of the pearl mica pigment in the pearl mica coating layer was changed to 3, 5, 7, and 10 PHR. Created. Sensory evaluations of these comparative examples were performed in the same manner as in Example 1, and the results are shown in Table 2.
[0028]
(Comparative Examples 6 to 10)
As shown in Table 2, the lightness (L * ) of the metallic coating layer was changed to 50 by changing the concentration of carbon black, and the pearl mica pigment concentration of the pearl mica coating layer was changed to 1, 3, 5, 7, and 10 PHR. Except for this, the coating films of Comparative Examples 6 to 10 were prepared in the same manner as Comparative Example 1. Sensory evaluations of these comparative examples were performed in the same manner as in Example 1, and the results are shown in Table 2.
[0029]
(Evaluation)
[0030]
[Table 2]
From Table 2, it can be seen that in the coating film structure of the example, the hologram pigment produces a good interference color at least as low as 1 PHR. However, in the case of the coating structure of the comparative example, when the brightness of the metallic coating layer is high, it is difficult to form a good interference color even if the pearl mica pigment is contained at 10 PHR. Even when the brightness of the metallic coating layer is low, the interference color is poor when the pigment concentration of the pearl mica coating layer is low. Therefore, the coating structure of the example is more excellent in the interference effect, and it is clear that this is the effect of forming the hologram coating layer on the metallic coating layer.
[0032]
【The invention's effect】
That is, according to the coating film structure of the present invention, the interference color can be visually recognized even in the shade region, and the color can be visually recognized even at a low pigment concentration, so that a new design can be realized at low cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing an incident angle and a light receiving angle.
FIG. 2 is a graph showing optical characteristics of a metallic coating containing an aluminum foil pigment.
FIG. 3 is a graph showing optical characteristics of a metallic coating film containing a pearl mica pigment.
FIG. 4 is a graph showing optical characteristics of a metallic coating film containing a hologram pigment.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view of a coating film structure according to one embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: base material 2: metallic coating layer 3: hologram coating layer 4: clear coating layer 20: aluminum foil pigment 30: hologram pigment
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