JP3575648B2 - ホログラムカラーフィルター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラムカラーフィルターに関し、特に、色のクロストークを減らすことにより色純度の低下を招かずに色再現性が良好で、照明光の利用効率を大幅に向上させたホログラムカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、顔料、染料等による吸収カラーフィルターを用いたカラー液晶表示装置においては、表示のためにバックライトは必要不可欠なものである。しかしながら、カラー液晶表示装置の背後から白色光をそのまま照射しただけでは、その利用効率は非常に低い。その原因として、主に下記に示す理由があげられる。
【0003】
▲1▼各色のセル以外のブラック・マトリックスが占める面積が広く、そこに当たった光は無駄になる。
▲2▼各画素へ入射する白色光の中、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルターを透過する色成分が制限されてしまうので、その他の補色成分は無駄となってしまう。
▲3▼カラーフィルターでの吸収による損失が伴う。
【0004】
このような問題を解決すべく、例えばマイクロレンズアレーをカラーフィルターの前面に設置し、白色光のバックライトをそれぞれカラーフィルターセルR、G、Bへ集光させるようにすることにより、バックライトの利用効率を上げる方法が従来より知られている。
【0005】
しかしながら、この方法でも、白色光3を各カラーフィルターセルR、G、Bへ分光して照射することはできないために、上記▲2▼に示す問題の解決はできない。
【0006】
さらに、このようなカラーフィルターを用いずに、ダイクロイックミラー3枚とマイクロレンズアレーを用いて、光の利用効率を向上させた液晶プロジェクターが特開平4−60538号において提案されている。この場合、上記のような顔料、染料等による吸収カラーフィルターが不要になり、上記の▲1▼〜▲3▼の問題が解決され、カラー映像の輝度は向上するが、3枚のダイクロイックミラーを必要とするため、光学系・装置が大きくなり嵩張ってしまう。また、コストも高いものになってしまう問題がある。
【0007】
このような状況に鑑み、本出願人は、特願平5−12170号等において、液晶表示用バックライト等の利用効率を大幅に向上させるために、ホログラムを利用したカラーフィルター及びそれを用いた液晶表示装置を提案した。
【0008】
さらに、このようなホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置を投影型に変更して、スクリーン上で明るいカラー映像を表示する液晶投影表示装置も、特願平5−242292号等において提案した。
【0009】
以下、簡単にこのようなホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置及び液晶投影表示装置について説明する。
まず、図4の断面図を参照にして第1のタイプのホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置について説明する。同図において、規則的に液晶セル6′(画素)に区切られた液晶表示素子6のバックライト3入射側にカラーフィルターを構成するホログラムアレー5が離間して配置される。液晶表示素子6背面には、各液晶セル6′の間に設けられたブラック・マトリックス4が配置される。以上の他、図示しない偏光板がホログラムアレー5の入射側と液晶表示素子6の射出側に配置される。なお、ブラック・マトリックス4の間には、従来のカラー液晶表示装置と同様に、R、G、Bの分色画素に対応した色の光を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置するようにしてもよい。
【0010】
ホログラムアレー5は、R、G、Bの分色画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子6の紙面内の方向に隣接する3つの液晶セル6′の組各々に対応して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に配置された微小ホログラム5′からなり、微小ホログラム5′は液晶表示素子6の紙面内の方向に隣接する3つの液晶セル6′各組に整列して各々1個ずつ配置されており、各微小ホログラム5′は、ホログラムアレー5の法線に対して角度θをなして入射するバックライト3の中の緑色の成分の光を、その微小ホログラム5′に対応する3つの分色画素R、G、Bの中心の液晶セルG上に集光するようにフレネルゾーンプレート状に形成されているものである。そして、微小ホログラム5′は、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、位相型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。ここで、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ないとは、リップマンホログラムのように、特定の波長だけを回折し、他の波長はほとんど回折しないタイプのものではなく、1つの回折格子で何れの波長も回折するものを意味し、この回折効率の波長依存性が少ない回折格子は、波長に応じて異なる回折角で回折する。
【0011】
このような構成であるので、ホログラムアレー5の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対して角度θをなして入射する白色のバックライト3を入射させると、波長に依存して微小ホログラム5′による回折角は異なり、各波長に対する集光位置はホログラムアレー5面に平行な方向に分散される。その中の、赤の波長成分は赤を表示する液晶セルRの位置に、緑の成分は緑を表示する液晶セルGの位置に、青の成分は青を表示する液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光するように、ホログラムアレー5を構成配置することにより、それぞれの色成分はブラック・マトリックス4でほとんど減衰されずに各液晶セル6′を通過し、対応する位置の液晶セル6′の状態に応じた色表示を行うことができる。なお、ホログラムアレー5へのバックライト3の入射角度θは、ホログラム記録条件、ホログラムアレー5の厚み、ホログラムアレー5と液晶表示素子6との距離等の種々の条件により定まるものである。
【0012】
このように、ホログラムアレー5をカラーフィルターとして用いることにより、従来のカラーフィルター用バックライトの各波長成分を無駄なく吸収なく各液晶セル6′へ入射させることができるため、その利用効率を大幅に向上させることができる。
【0013】
次に、図5の断面図を参照にして第2のタイプのホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置について説明する。同図において、第2のタイプのホログラムカラーフィルター10は、ホログラム7と集光性マイクロレンズアレー8とからなり、マイクロレンズアレー8を構成するマイクロレンズ8′は、R、G、Bの分色画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子6の紙面内の方向に隣接する3つの液晶セル6′の組各々に対応して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に配置されている。また、ホログラム7は、回折格子の作用をする平行で一様な干渉縞からなり、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、位相型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。液晶表示素子6背面には、各液晶セル6′の間に設けられたブラック・マトリックス4が配置される。以上の他、図示しない偏光板が液晶表示素子6の両側に配置される。なお、ブラック・マトリックス4の間には、従来のカラー液晶表示装置と同様に、R、G、Bの分色画素に対応した色の光を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置するようにしてもよい。
【0014】
このような構成であるので、ホログラム7の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対して角度θをなしてバックライト3を入射させると、波長に依存して異なる角度で回折され、ホログラム7の射出側に分散される。ホログラム7の入射側又は射出側に配置されたマイクロレンズ8′により、この分散された光は、その焦点面に波長毎に分離されて集光する。その中の、赤の波長成分は赤を表示する液晶セルRの位置に、緑の成分は緑を表示する液晶セルGの位置に、青の成分は青を表示する液晶セルBの位置にそれぞれ回折集光するように、カラーフィルター10を構成配置することにより、それぞれの色成分はブラック・マトリックス4でほとんど減衰されずに各液晶セル6′を通過し、対応する位置の液晶セル6′の状態に応じた色表示を行うことができる。
【0015】
このような配置において、ホログラム7として、集光性でなく一様な干渉縞からなる回折効率の波長依存性が少ない透過型ホログラムを用いることができるため、ホログラム7をマイクロレンズアレー8の各マイクロレンズ8′と位置合わせする必要がない点、及び、マイクロレンズアレー8のピッチが各液晶セル6′各々に対応して1個のマイクロレンズを配置する従来の場合の3倍になり、作りやすくかつ整列しやすい点に特長がある。
【0016】
また、図4及び図5に示したような構成のホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置をそのまま用いて直視型の液晶表示装置として、あるいは、投影表示用の空間光変調素子として利用して液晶投影表示装置として用いることができる。図6は図4の液晶表示装置を液晶投影表示装置として構成する場合の断面図であり(図5の場合も同様)、ホログラムアレー5の入射側に近接あるいは一体に第1の偏光板12が、液晶表示素子6の射出側に近接あるいは一体に第2の偏光板13が配置されている。そして、このカラー液晶表示装置11は、例えばメタルハライドランプ15と放物面鏡16の組み合わせからなる照明装置14からの白色の平行なバックライト3によって照明され、カラー液晶表示装置11で変調された表示像は、液晶表示装置11の近傍に配置されたフィールドレンズ17を経て、投影レンズ18により拡大されてスクリーン19上に拡大結像され、明るい投影像を得ることができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置を特に投影装置用として用いた場合、バックライトの平行度が悪いと、ホログラムカラーフィルターで回折された光の一部が、対応する色を表示する液晶セルでなく、それに隣接する別の色を表示すべき液晶セルに入射してしまい、この色のクロストークにより液晶表示装置に表示されるカラー映像の色純度の低下が起こり、表示の忠実な色再現がされないおそれがあることが分かっている。
【0018】
この点をもう少し詳しく説明すると、図4、図5の液晶表示素子6の分色画素R、G、Bの配列とカラーフィルター5、10の微小ホログラム5′又はマイクロレンズ8′の2次元配置は、従来、図7〜図9に示したようになっている。すなわち、図7〜図9は液晶表示素子6の背面側から見た図であり、カラーフィルター5、10が組み込まれる液晶表示装置のR、G、B表示用の液晶セル6′を符号R、G、B(分色画素)で表わすものとし、また、カラーフィルター5、10の各微小ホログラム5′又はマイクロレンズ8′をAijで表すものとする。ここで、添字のiは列番号を、jはその列における上端からの番号を示すものとする。また、図7〜図9において、実線は分色画素R、G、Bを、点線はそれらの上に配置される微小ホログラム又はマイクロレンズAijを表すものとする。
【0019】
図7は、分色画素R、G、Bが各列で揃って配置されている場合(ストライプ型)の微小ホログラム又はマイクロレンズAijの配置を示すもので、列番号iが異なっても微小ホログラム又はマイクロレンズAijは同じ位置にある。すなわち、各微小ホログラム又はマイクロレンズAijは縦横両方向に整列して配置されている。
【0020】
これに対して、図8は、液晶カラー表示装置の特定の列iの分色画素R、G、Bの周期は、隣接する上手の列i−1から1/3周期遅れて配置されており、表示色は異なるが、行方向に着色セル又はそれらに対応する液晶セルがB、G、Rと周期的に並んでいる場合(モザイク型)の微小ホログラム又はマイクロレンズAijの配置を示すもので、隣接する列の微小ホログラム又はマイクロレンズAijも同様に1/3周期遅れて配置される。
【0021】
また、図9は、液晶カラー表示装置の特定の列iの着色セル又はそれらに対応する液晶セルR、G、Bの周期は、隣接する上手の列i−1から1/2周期遅れて配置されており、行方向に着色セル又はそれらに対応する液晶セルが揃っていない場合(トライアングル型)の微小ホログラム又はマイクロレンズAijの配置を示すもので、隣接する列の微小ホログラム又はマイクロレンズAijも同様に1/2周期遅れて配置される。
【0022】
このような従来のストライプ型、モザイク型、トライアングル型何れにおいても、分色画素R、G、Bは、列方向に整列して周期的に配置されており、図10に1列のみの分色画素R、G、Bの並びを示してある。ただし、この図は、液晶表示素子6を背面から見た図である。そして、ブラック・マトリックス4の画素開口20は縦横に所定の寸法を有し、列方向に分色画素間の間隔と同じ間隔で規則的に並んでいる。ホログラムアレー5等により分光されたRの光21、Gの光22、Bの光23もそれぞれ対応する色の分色画素R、G、Bの画素開口20R、20G、20B上の縦長領域に集光するが、図のように、Rの光21が、赤を表示すべき分色画素Rのみでなく、隣接する青を表示すべき分色画素Bの画素開口20Bに、また、Bの光23が、青を表示すべき分色画素Bのみでなく、隣接する赤を表示すべき分色画素Rの画素開口20Rに一部が達する場合がある。このような表示色のクロストークが起きる原因は、バックライト3が完全に平行でなく、平行成分に対して±Δ°の間の角度に分布する散乱成分が混ざっていることによる。すなわち、バックライト3の平行度が悪く、分光光21〜23の分布が理想値より広がり、隣接する対応しない色の分色画素に入射してしまうからである。このような表示色のクロストークがあると、色純度の低下が起きて表示色が濁ってしまい、忠実なカラー映像表示ができない。
【0023】
なお、図10において、分光方向及びそれに直角な方向の何れにおいても、Gの光22が最も幅が狭く、Rの光21、Bの光23は幅が広くなる理由は、微小ホログラム5′で回折された赤成分、緑成分、青成分の集光位置は、微小ホログラム5′から全てが同じ距離にあるのではなく若干の違いがある。すなわち、赤成分の集光距離が最も短く、緑成分の集光距離が中間で、青成分の集光距離が長くなる。そのため、通常、中間の緑成分の集光位置に合わせてブラック・マトリックス4を配置するが、そうすると赤成分はブラック・マトリックス4の前側で、青成分はブラック・マトリックス4の後側で集光するため、ブラック・マトリックス4上では、緑成分のスポット径に比べて、青成分、赤成分のスポット径は大きくなるためである。
【0024】
本発明は従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、平行度が良くないバックライトを用いても、色のクロストークが少なく色純度の低下を招かずに色再現性が良好で、照明光の利用効率を大幅に向上させたホログラムカラーフィルターを提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のホログラムカラーフィルターは、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解すると共に分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる微小ホログラムを2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルターにおいて、全ての前記微小ホログラムの色成分分解方向が揃えて配置され、その色成分分解方向と直交する方向においては、隣接する前記微小ホログラムが同じ位置に配置され、前記色成分分解方向においては、上手の行の前記微小ホログラムの位置に対して下手の行の前記微小ホログラムの位置が一定量ずれて配置されていることを特徴とするものである。
【0026】
この場合、一定のずれ量が微小ホログラムの色成分分解方向と直交する方向の繰り返しピッチの略2分の1の量とすることが望ましい。
【0027】
本発明のもう1つのホログラムカラーフィルターは、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解する平行で一様な干渉縞からなるホログラム又は回折格子を備え、分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる集光光学素子を2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルターにおいて、前記色成分分解方向と直交する方向においては、隣接する前記集光光学素子が同じ位置に配置され、前記色成分分解方向においては、上手の行の前記集光光学素子の位置に対して下手の行の前記集光光学素子の位置が一定量ずれて配置されていることを特徴とするものである。
【0028】
この場合も、一定のずれ量が集光光学素子の色成分分解方向と直交する方向の繰り返しピッチの略2分の1の量とすることが望ましい。
【0029】
本発明は、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解すると共に分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる微小ホログラムを2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルター、あるいは、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解する平行で一様な干渉縞からなるホログラム又は回折格子を備え、分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる集光光学素子を2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルターを備え、赤、緑、青色表示用の3つの画素がユニットとなってこのユニットが2次元的に配列されてなる液晶表示装置において、全てのユニットの赤、緑、青色表示用の3つの画素の並び方向が揃えて配置され、その並び方向と直交する方向においては、隣接する前記ユニットが同じ位置に配置され、前記並び方向においては、上手の行の前記ユニットの位置に対して下手の行の前記ユニットの位置が一定量ずれて配置されていることを特徴とする液晶表示装置を含むものである。
【0030】
この場合、一定のずれ量がユニットの上記の並び方向と直交する方向の繰り返しピッチの略2分の1の量であることが望ましい。
【0031】
本発明においては、ホログラムカラーフィルターを構成する全ての分光単位(微小ホログラム、集光光学素子と一様な干渉縞からなるホログラム又は回折格子の複合体)の色成分分解方向が揃えて配置され、その色成分分解方向と直交する方向においては、隣接する分光単位が同じ位置に配置され、色成分分解方向においては、上手の行の分光単位の位置に対して下手の行の分光単位の位置が一定量ずれて配置されているので、バックライトが完全に平行でなく散乱成分が混ざっており、ホログラムカラーフィルターによって分光された各色の分光光の分布が理想値より広がっても、隣接する対応しない色の分色画素に入射することは防止でき、表示色のクロストークが起こらず、色純度の低下が起きて表示色が濁ることはなく、忠実なカラー映像表示ができるようになる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるホログラムカラーフィルターの実施例について説明する。本発明は、図4〜図6のような液晶表示装置に用いられるホログラムカラーフィルター5、10の微小ホログラム5′又はマイクロレンズ8′の2次元配列、及び、それに対応した液晶表示素子6の分色画素R、G、Bの2次元配列に関するものである。その他の構成は、図4〜図6と同様である。
【0033】
図2は従来技術の説明で用いた図10に対応する図であり、本発明の基本原理を説明するため図である。この図は、図4、図5のホログラムカラーフィルター5、10と同様なホログラムカラーフィルターを備えた液晶表示素子6をバックライト3入射側から見た図であり、液晶表示素子6の列方向に並んだ1組の分色画素R、G、Bの並び、及び、それに列方向(図の上下方向)において隣接する同様の組の隣接部のみを示してある。そして、液晶表示素子6のブラック・マトリックス4の画素開口20R、20G、20Bは、従来同様、縦横に所定の寸法を有し、分色画素R、G、B内に配置されている。また、図示の中心の組の分色画素R、G、Bに対応する微小ホログラム5′(図4の場合。図5のの場合は、ホログラム7とマイクロレンズ8′)によって分光されたRの光21、Gの光22、Bの光23は、図10の場合と同様であり、それぞれ対応する色の分色画素R、G、Bの画素開口20R、20G、20B上の縦長領域に集光する。その中、Rの光21は、赤を表示すべき分色画素Rのみでなく、図の上方で隣接する分色画素R、G、Bの組の端部に入射し、また、Bの光23も、青を表示すべき分色画素Bのみでなく、図の下方の隣接する分色画素R、G、Bの組の端部に入射する。しかしながら、この図の場合は、列方向において隣接する分色画素R、G、Bの組が行方向(図の左右方向)に半ピッチだけずれて配置されているので、図示の通り、Rの光21は、図の上方で隣接する2つの分色画素R、G、Bの組の境界端部に入射するが、青を表示すべき分色画素Bの画素開口20Bに達せず、また、Bの光23も、図の下方で隣接する2つの分色画素R、G、Bの組の境界端部に入射するが、赤を表示すべき分色画素Rの画素開口20Rに達しないようになる。
【0034】
すなわち、本発明においては、図1に液晶表示素子6の分色画素R、G、Bの2次元配列とカラーフィルター5、10の微小ホログラム5′又はマイクロレンズ8′の2次元配列の1例を示すように、点線で示す微小ホログラム又はマイクロレンズAij(添字のjは行番号を、iはその行における左端からの番号を示すものとする。)は、色成分分解方向(図の上下方向)と直交する行方向(図の左右方向)においては、隣接する微小ホログラムAi−1j、Aij、Ai+1jが同じ位置に配置され、色成分分解方向においては、上手の行の微小ホログラムAij−1の位置に対して下手の行の微小ホログラムAijの位置が一定量ずれて配置されているものである。このずれ方向は、行方向の同じ方向であってもよく、また交互に反対方向になってもよい。交互に反対方向の場合、奇数行の位置は皆同じであり、偶数行の位置も皆同じであり、奇数行と偶数行の間で微小ホログラムの位置に一定量ずれがあることになる。なお、このずれ量が微小ホログラム5′又はマイクロレンズ8′の行方向の繰り返しピッチの半分である場合は、何れの方向にずれていても同じになる(図1参照)。なお、上記のずれ方向が交互に反対方向になる場合であって、そのずれ量が上記繰り返しピッチの3分の1の場合の例を図3に図示する。
【0035】
そして、実線で示す液晶表示素子6の分色画素R、G、Bも、微小ホログラム又はマイクロレンズAijの上記配列に対応して、図の上下方向の色成分分解方向に並べ方向が揃えられており、その並べ方向と直交する方向においては、隣接して同じ位置に同じ色の分色画素が配置され、色成分分解方向においては、上手の行の分色画素R、G、Bの組の位置に対して下手の行の分色画素R、G、Bの組の位置が分色画素R、G、Bの組が行方向(図の左右方向)に一定量ずれて配置されている。
【0036】
したがって、バックライト3が完全に平行でなく、平行成分に対して±Δ°の間の角度に分布する散乱成分が混ざっており、ホログラムカラーフィルター5、10によって分光された各色の分光光21〜23の分布が理想値より広がっても、隣接する対応しない色の分色画素に入射することは防止でき、表示色のクロストークが起こらず、色純度の低下が起きて表示色が濁ることはなく、忠実なカラー映像表示ができるようになる。
【0037】
以上、本発明のホログラムカラーフィルターをその原理と実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれに限定されず種々の変形が可能である。なお、ホログラムカラーフィルター5のホログラムとしては、単層あるいは1枚のホログラムからなるものに限らず、特願平7−290819号、同7−290820号記載のもののように、波長分散の空間的な波長分布は相互に略一致しており、かつ、回折効率のピーク波長が相互に異なっている2枚以上あるいは2層以上の重畳あるいは多重記録されてなるホログラムからなるものであってもよい。また、液晶表示装置等の分色画素を用いる表示装置であってホログラムカラーフィルターを用いないものにおいても、図1に示したような分色画素配列を用いることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のホログラムカラーフィルターによると、ホログラムカラーフィルターを構成する全ての分光単位の色成分分解方向が揃えて配置され、その色成分分解方向と直交する方向においては、隣接する分光単位が同じ位置に配置され、色成分分解方向においては、上手の行の分光単位の位置に対して下手の行の分光単位の位置が一定量ずれて配置されているので、バックライトが完全に平行でなく散乱成分が混ざっており、ホログラムカラーフィルターによって分光された各色の分光光の分布が理想値より広がっても、隣接する対応しない色の分色画素に入射することは防止でき、表示色のクロストークが起こらず、色純度の低下が起きて表示色が濁ることはなく、忠実なカラー映像表示ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくホログラムカラーフィルターの分光単位の2次元配列と液晶表示素子の分色画素の2次元配列の1例を示す図である。
【図2】本発明の基本原理を説明するため図である。
【図3】本発明に基づくホログラムカラーフィルターの分光単位の2次元配列と液晶表示素子の分色画素の2次元配列の別の例を示す図である。
【図4】第1のタイプのホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置の概略断面図である。
【図5】第2のタイプのホログラムカラーフィルターを用いた液晶表示装置の概略断面図である。
【図6】図4の液晶表示装置を用いた液晶投影表示装置の断面図である。
【図7】従来のストライプ型配列の場合の図1と同様な図である。
【図8】従来のモザイク型配列の場合の図1と同様な図である。
【図9】従来のトライアングル型配列の場合の図1と同様な図である。
【図10】従来型の配列における問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
3…バックライト
4…ブラック・マトリックス
5…ホログラムアレー(ホログラムカラーフィルター)
5′…微小ホログラム
6…液晶表示素子
6′…液晶セル(画素)
7…ホログラム
8…マイクロレンズアレー
8′…マイクロレンズ
10…ホログラムカラーフィルター
11…カラー液晶表示装置
12、13…偏光板
14…照明装置
15…メタルハライドランプ
16…放物面鏡
17…フィールドレンズ
18…投影レンズ
19…スクリーン
20…画素開口
20R…ブラック・マトリックスのR分色画素の開口
20G…ブラック・マトリックスのG分色画素の開口
20B…ブラック・マトリックスのB分色画素の開口
21…Rの光
22…Gの光
23…Bの光

Claims (6)

  1. ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解すると共に分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる微小ホログラムを2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルターにおいて、全ての前記微小ホログラムの色成分分解方向が揃えて配置され、その色成分分解方向と直交する方向においては、隣接する前記微小ホログラムが同じ位置に配置され、前記色成分分解方向においては、上手の行の前記微小ホログラムの位置に対して下手の行の前記微小ホログラムの位置が一定量ずれて配置されていることを特徴とするホログラムカラーフィルター。
  2. 前記の一定のずれ量が前記微小ホログラムの前記色成分分解方向と直交する方向の繰り返しピッチの略2分の1の量であることを特徴とする請求項1記載のホログラムを用いたカラーフィルター。
  3. ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解する平行で一様な干渉縞からなるホログラム又は回折格子を備え、分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる集光光学素子を2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルターにおいて、前記色成分分解方向と直交する方向においては、隣接する前記集光光学素子が同じ位置に配置され、前記色成分分解方向においては、上手の行の前記集光光学素子の位置に対して下手の行の前記集光光学素子の位置が一定量ずれて配置されていることを特徴とするホログラムカラーフィルター。
  4. 前記の一定のずれ量が前記集光光学素子の前記色成分分解方向と直交する方向の繰り返しピッチの略2分の1の量であることを特徴とする請求項3記載のホログラムを用いたカラーフィルター。
  5. ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解すると共に分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる微小ホログラムを2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルター、あるいは、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて各色成分に分解する平行で一様な干渉縞からなるホログラム又は回折格子を備え、分解された各色成分をカラー表示の対応する分色画素の開口に集光させる集光光学素子を2次元アレーに配置してなるホログラムを用いたカラーフィルターを備え、赤、緑、青色表示用の3つの画素がユニットとなってこのユニットが2次元的に配列されてなる液晶表示装置において、全てのユニットの赤、緑、青色表示用の3つの画素の並び方向が揃えて配置され、その並び方向と直交する方向においては、隣接する前記ユニットが同じ位置に配置され、前記並び方向においては、上手の行の前記ユニットの位置に対して下手の行の前記ユニットの位置が一定量ずれて配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
  6. 前記の一定のずれ量が前記ユニットの前記並び方向と直交する方向の繰り返しピッチの略2分の1の量であることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
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