【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリクロロエチレンなどを使用する事業所、研究所、廃液処理施設、これらの周辺地域における廃水や地下水中の有機ハロゲン化合物の水質検査に好適に用いられる、水中の有機ハロゲン化合物の濃度測定装置およびそれを用いた濃度測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トリクロロエチレンなどの有機ハロゲン化合物は、人体に悪影響を与える化合物として、大気環境基準、水質環境基準および地下水環境基準などが設定され、行政機関を始め、このような物質を使用する事業所などでは定期的なモニタリングが行われている。
【0003】
特に、地下水の汚染問題に関しては水質汚濁防止法の規制を受けて、行政機関、事業所などが多数のモニタリング井戸を設置し、汚染の度合いに関する継続的なモニタリングが行われている。しかし、これらのモニタリングに要するコストは無視できない状況にある。
【0004】
従来から有機ハロゲン化合物の測定には、一般にガスクロマトグラフ(GC)法が使用されている。GC法は非常に高感度で、かつ高精度な定性定量分析法であるが、装置が高価で、専門技術者を必要とし、屋外測定が困難で、バッチ的な測定しかできない(連続的な測定ができない)などの問題がある。
【0005】
このようなCG装置にフローインジェクションメソッド、またはオートサンプラーとオートインジェクターとを組み合わせれば、間欠的な測定も可能になるが、装置が大掛かりになるだけでなく、電源の確保なども必要になり、このような方法は現場分析として現実的な方法とはいい難い。
近年、可搬のGC装置が市販されているが、基本的に上記の問題は解決されていない。
【0006】
また、特開平5−72136号には、有機塩素化合物を分解して得られた塩素ガスをルミノール発光させ、その強度を光電子倍増管で測定する方法が開示されている。この方法では、有機塩素化合物の濃度を連続的に測定することも可能であるが、吸引ポンプ、酸化剤または加熱白金フィラメント収納部、化学発光用セル、光電子倍増管、増幅器、表示器、高圧電源、光トラップなどの付帯設備が必要であり、装置が高価で大掛かりになる。
【0007】
有機ハロゲン化合物の他の測定方法としては、検知管、PID(光イオン化検出器)、IR(赤外光度計)を用いた方法がある。しかし、検知管は使い捨てなので、これを用いた方法では、自動・連続測定が困難である。PIDは比較的安価で、かつ高感度の検出器であるが、埃や水蒸気などの影響を受け易く、多様な有機物に感度を示すために測定値の信頼性に課題が残る。また、PIDを用いた方法では、吸気ポンプなどの駆動装置が必要になり、装置が大掛かりになる。IRを用いた方法は連続測定に最も適した方法であるが、水蒸気の影響を受け易いために微量測定には適さず、装置が高価な割に感度が低い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のCG法や検知管を用いた方法では、試料の準備や標準試料の測定(検量線の作成)などが必要であり、試料採取から分析完了までに長時間を要した。また、試料の採取時や保存時に測定対象の有機ハロゲン化合物が揮散して濃度変化が起こることもあり、試料の取り扱いに十分な注意が必要であった。
【0009】
本発明は、水中のトリクロロエチレンなどの有機ハロゲン化合物の濃度を、簡易で迅速かつ連続的に測定し得る測定装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、光照射により有機ハロゲン化合物を酸化分解させ得るn型半導体触媒膜がガラス感応膜の外表面に形成された表面修飾光触媒分解型のpH電極またはイオン選択性電極と、参照電極と、n型半導体触媒膜に光照射するための光源とを備えた水中の有機ハロゲン化合物の濃度測定装置が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、pH電極またはイオン選択性電極と、前記電極の近傍に設置され、光照射により有機ハロゲン化合物を酸化分解させ得るn型半導体触媒膜が前記電極と対峙する表面に形成された部材と、参照電極と、n型半導体触媒膜に光照射するための光源とを備えた水中の有機ハロゲン化合物の濃度測定装置が提供される。
【0012】
さらに、本発明によれば、上記の測定装置を測定対象水に浸漬し、測定対象水に光照射して該対象水中の有機ハロゲン化合物を酸化分解させ、ハロゲンイオンの放出に伴って増加したプロトン量を参照電極との電位差としてpH電極で測定するか、あるいは放出されたハロゲンイオン量を参照電極との電位差としてイオン選択性電極で測定し、得られた結果から測定対象水中の有機ハロゲン化合物の濃度を求めることを特徴とする水中の有機ハロゲン化合物の濃度測定方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】
一般にTiO2膜に代表されるn型半導体の表面に紫外光などの光が照射されると、その表面に吸着した有機化合物が酸化分解することが知られている。本発明の有機ハロゲン化合物の濃度測定装置は、このようなn型半導体の有機ハロゲン化合物の酸化分解作用を応用するものである。
【0014】
本発明の有機ハロゲン化合物の濃度測定装置は、
▲1▼光照射により有機ハロゲン化合物を酸化分解させ得るn型半導体触媒膜がガラス感応膜の外表面に形成された表面修飾光触媒分解型のpH電極またはイオン選択性電極と、参照電極と、n型半導体触媒膜に光照射するための光源とを備えるか、
▲2▼pH電極またはイオン選択性電極と、前記電極の近傍に設置され、光照射により有機ハロゲン化合物を酸化分解させ得るn型半導体触媒膜が前記電極と対峙する表面に形成された部材と、参照電極と、n型半導体触媒膜に光照射するための光源とを備える。
【0015】
すなわち、n型半導体触媒膜に光源から光が照射されると、n型半導体触媒膜に吸着する測定対象水中に含有するトリクロロエチレンなどの有機ハロゲン化合物は酸化分解して、ハロゲンイオンを放出する。本発明の測定装置は、この放出されたハロゲンイオン量をそのカウンターイオンとなるプロトンの増加量としてpH電極で測定するか、あるいはハロゲンイオン量をイオン選択性電極で測定して、演算により測定対象の化合物を定量するものである。具体的には、pH電極およびイオン選択性電極では、イオン量を参照電極との電位差として測定する。
【0016】
有機ハロゲン化合物の水質環境基準値は、代表的なトリクロロエチレンでは30ppb、最も高いトリクロロエタンでは1ppm、最も低い四塩化炭素および1,3−ジクロロプロペンでは2ppbである。これらの化合物が完全に酸化分解した場合に放出される塩素イオン濃度は、トリクロロエチレンでは0.68μモル/リットル、1,1,1−トリクロロエタンでは22.5μモル/リットル、四塩化炭素では0.052μモル/リットル、1,3−ジクロロプロペンでは0.036μモル/リットルである。また、この場合のカウンターイオンとなるプロトン濃度は、塩素イオンとほぼ同じ濃度になる。
【0017】
したがって、本発明の測定装置に用いられるpH電極およびイオン選択性電極は、最低でも0.01μモル/リットルのプロトンまたはハロゲンイオンに対して感度を有するもの、すなわちイオン量の変化を参照電極との電位差として検出し得るものであれば、特に限定されない。具体的には、ガラス電極およびFET電極に代表される作用電極が挙げられる。
【0018】
一般に市販されているpH電極の測定範囲はpH0〜14であり、非常に廉価なものでも測定範囲はpH2〜12程度である。プロトン濃度0.01μモル/リットルはpH8の電位差に相当するので、市販の安価なpH電極でも本発明の測定装置に用いることができる。また、市販のpH計を改造して、本発明の測定装置とすることもできる。
【0019】
n型半導体触媒膜は、pH電極またはイオン選択性電極のガラス感応膜の外表面、あるいは前記電極の近傍に設置された部材における電極と対峙する表面に形成される。
部材としては、測定対象水に浸漬させても化学的に安定で、測定操作に耐え得る機械的な強度を有するものであれば特に限定されない。また、その形状は、光照射により放出されるハロゲンイオンをイオン選択性電極に効率よく検知させ得るか、あるいはカウンターイオンとなるプロトンをpH電極に効率よく検知させ得る形状であれば、特に限定されない。例えば、ガラス製の、円筒状もしくは半球状のプレートまたは円筒状もしくは半球状のネットなどが挙げられる。
【0020】
n型半導体触媒膜は、測定対象水中の有機ハロゲン化合物が吸着しやすい表面構造であるのが好ましく、例えば、粒子径1〜100nmのTiO2微粒子を膜厚10〜1000μmで固着した膜が挙げられる。より具体的には、粒子径約20nmのTiO2微粒子を膜厚約100μm程度で固着した膜が挙げられる。また、TiO2としては、結晶構造が光触媒に適している点でアナターゼ型TiO2が好ましい。
【0021】
n型半導体触媒膜は、ゾルゲル法、錯体法などにより調製したTiO2のアルコキシドを、ドット状、縞状などの任意の形状にマスキングした上記の電極または部材上に、スプレーコーティング法、ディップコーティング法などで塗布し、乾燥、任意に焼成することより、形成することができる。図3はTiO2膜10をドット状に固着させたガラス感応膜7である。また、n型半導体触媒膜は、TiO2粉末をテフロン系などの接着剤と混合して薄膜とした後、酸素プラズマのような方法で表面処理することにより、形成することもできる。
【0022】
光源は、n型半導体触媒を励起させて、触媒膜に吸着する有機ハロゲン化合物またはその近傍の有機ハロゲン化合物をイオンに分解させる紫外光などの光を照射するものであれば特に限定されない。光源としては、例えば、水銀ランプなどの紫外光ランプが挙げられ、n型半導体触媒膜に光を効果的に照射するために、局所的に光を照射し得る光ファイバ−を用いるのが好ましく、その先端部は、球形に加工されているのが好ましい。
【0023】
参照電極は、pH電極またはイオン選択性電極と組み合わせて、対象水中の電位差を測定し得るものであれば、特に限定されない。
【0024】
次に図を用いて本発明の装置について説明する。
図1は本発明の有機ハロゲン化合物の測定装置の一例を示す概略模式図である。この装置は、支持管6内に指示電極5を有するpH電極1、pH電極1を囲むように設置されたガラス製の半球状プレート2、pH電極1の胴体部分の外壁に設置された光ファイバー4および参照電極(図示せず)からなる。半球状プレート2のpH電極1と対峙する表面、すなわち半球状プレート2の内壁には、n型半導体触媒膜(光触媒層)3が形成されている。
【0025】
図2は本発明の別の有機ハロゲン化合物の測定装置の一例を示す概略模式図である。この装置は、支持管6内に光ファイバー4および指示電極5を有するpH電極1、参照電極(図示せず)および反射板9からなる。pH電極1のガラス感応膜7の外表面には、n型半導体触媒膜3が形成されている。また、反射板9はpH電極1の周囲を覆うように設けられ、光ファイバー4から照射された紫外光8を反射して、紫外光を間接的にn型半導体触媒膜に照射し、また照射された紫外光が外部に影響を与えないように遮蔽する働きをする。
【0026】
本発明によれば、上記の測定装置を測定対象水に浸漬し、測定対象水に光照射して該対象水中の有機ハロゲン化合物を酸化分解させ、ハロゲンイオンの放出に伴って増加したプロトン量を参照電極との電位差としてpH電極で測定するか、あるいは放出されたハロゲンイオン量を参照電極との電位差としてイオン選択性電極で測定し、得られた結果から測定対象水中の有機ハロゲン化合物の濃度を求めることを特徴とする水中の有機ハロゲン化合物の濃度測定方法が提供される。
【0027】
pH電極またはイオン選択性電極で測定した電位差(pH値)から測定対象水中の有機ハロゲン化合物の濃度を求める。
例えば、トリクロロエチレンは測定対象水中において次式のように分解する。
C2HCl3 + H2O + 3/2O2 → 2CO2 + 3H+ + 3Cl−
したがって、測定対象水中のトリクロロエチレン濃度(x)は、近似的に次式により求められる。
log(3x/131.5/1000)=−[pH]
【0028】
また、テトラクロロエチレンは測定対象水中において次式のように分解する。
C2Cl4 + 2H2O + O2 → 2CO2 + 4H+ + 4Cl−
したがって、測定対象水中のテトラクロロエチレン濃度(y)は、近似的に次式により求められる。
log(4y/166/1000)=−[pH]
【0029】
測定対象となる有機ハロゲン化合物としては、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの有機塩素化合物が好ましい。しかしながら、本発明において測定対象となる化合物は、これらの有機ハロゲン化合物に限定されない。すなわち、測定対象とする化合物が紫外光や可視光の照射によって炭酸イオンやその他のイオンなどに分解する化合物であって、その分解によって放出されるイオンを選択的に検知し得る電極を選定できるのであれば、対象化合物の濃度を測定することができる。
【0030】
pH電極またはイオン選択性電極で測定した参照電極との電位差(pH値)から有機ハロゲン化合物の濃度を求める一連の演算を演算装置で行い、この結果を表示部に表示したり、記録装置に記録することができる。
【0031】
【実施例】
本発明を実施例により以下に具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
【0032】
(実施例1)
図1に示す測定装置を用いて、水中の有機ハロゲン化合物の濃度を測定した。この装置において、1は支持管6内に指示電極5を有する先端部の直径10mm、長さ150mmのpH電極であり、2はpH電極を囲むように設置された直径20mmのガラス製の半球状プレートである。この半球状プレート2がpH電極1と対峙する半球状プレート2の表面、すなわち半球状プレート2の内壁には、ゾル=ゲル法により調製した粒子径約20nmのアナターゼ型TiO2微粒子が光触媒層3としてスプレーコーティング法により厚さ約100μmで固着されている。また、4はpH電極1の胴体部分の外壁に設置された光ファイバーであり、紫外光を光触媒層3にほぼ均一に照射できるように8本配置されている。なお、参照電極(図示しない)は、pH電極の近傍に設置されている。
【0033】
測定装置をトリクロロエチレンが3ppm含まれる試料水中に浸漬した。
まず、紫外光を照射しない状態で試料水のpHを測定した。pHは7.0を示した。次いで、紫外光を照射して試料水のpHの変化を測定した。pHは紫外光の照射と共に変化し、約5分後に一定値4.2を示した。
【0034】
トリクロロエチレンの光触媒的分解反応式:
C2HCl3 + H2O + 3/2O2 → 2CO2 + 3H+ + 3Cl−
から、試料水中のトリクロロエチレン濃度(x)は、近似的に濃度換算式:
log(3x/131.5/1000)=−[pH]
を解くことにより求まる。この式からpH=4.2のとき、トリクロロエチレン濃度は2.8ppmとなった。
【0035】
(実施例2)
図2に示す測定装置を用いて、水中の有機ハロゲン化合物の濃度を測定した。この装置において、1は支持管6内に光ファイバー4および指示電極5を有する先端部の直径10mm、長さ150mmのpH電極であり、pH電極1のガラス感応膜7の外表面に、ゾル=ゲル法により調製した粒子径約20nmのアナターゼ型TiO2微粒子が光触媒層3としてスプレーコーティング法により直径2mm、厚さ約100μmのドット状に固着されている(図3参照、図番10はTiO2膜である)。支持管6内の光ファイバー4は、紫外光8を光触媒層3にほぼ均一に照射できるように先端部が球形に加工されている。また、9は紫外光の反射と遮蔽のための反射板である。なお、参照電極(図示しない)は、pH電極の近傍に設置されている。
【0036】
測定装置をテトラクロロエチレンが0.5ppm含まれる試料水中に浸漬した。
まず、紫外光を照射しない状態で試料水のpHを測定した。pHは7.0を示した。次いで、紫外光を照射して試料水のpHの変化を測定した。pHは紫外光の照射と共に変化し、約1分後に一定値5.0を示した。
【0037】
テトラクロロエチレンの光触媒的分解反応式:
C2Cl4 + 2H2O + O2 → 2CO2 + 4H+ + 4Cl−
から、試料水中のテトラクロロエチレン濃度(y)は、近似的に濃度換算式:
log(4y/166/1000)=−[pH]
を解くことにより求まる。この式からpH=5.0のとき、テトラクロロエチレン濃度は0.4ppmとなった。
【0038】
(実施例3)
図2に示す測定装置が組み込まれた図4に示す測定システムを用いて、水中の有機ハロゲン化合物の濃度を連続的に測定した。
トリクロロエチレンが30ppm含まれる試料水11を流量1ml/分で、トリクロロエチレンを含まない環境水12を流量9ml/分で、それぞれペリスタポンプ13aおよび13bを用いて送液し、それらをミキシング部14を介して混合した後に、測定装置15を設置した測定セル16に導入した。測定セルの容量は10mlとした。図中、17は廃水タンクを示す。
【0039】
まず、紫外光を照射しない状態で測定セル16の対象水のpHを測定した。pHは7.1を示した。次いで、紫外光を照射して対象水のpHの変化を測定した。pHは紫外光の照射と共に変化し、約2分後に一定値4.2を示した。紫外光の照射を停止するとpHは約2分後に7.1に戻った。以上の操作を繰り返したところ、同様のpH変化を示した。
【0040】
次に、試料水11および環境水12をそれぞれ流量5ml/分に変化させた後に、上記と同様にしてpHの変化を測定した。pHは紫外光の照射と共に変化し、約2分後に一定値3.5を示した。紫外光の照射を停止するとpHは約2分後に7.1に戻った。以上の操作を繰り返したところ、同様のpH変化を示した。
図5にpHの経時変化を示す。
【0041】
実施例1と同様にして、紫外光の照射により変化し、安定したときのpHからトリクロロエチレン濃度を求めた。括弧内は対象水のトリクロロエチレン濃度を示す。
pH=4.2のとき 2.8ppm(対象水 3ppm)
pH=3.5のとき 14ppm(対象水 15ppm)
【0042】
【発明の効果】
本発明の有機ハロゲン化合物の濃度測定装置は、TiO2などのn型半導体に紫外光などの光を照射することによって、水中のトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどの有機ハロゲン化合物を酸化分解し、放出されたハロゲンイオン量をそのカウンターイオンとなるプロトンの増加量としてpH電極で測定するか、あるいはハロゲンイオン量をイオン選択性電極で測定して、測定対象の化合物を定量するものである。
したがって、水中の有機ハロゲン化合物を簡便で迅速かつ連続的に測定することができる。
【0043】
また、本発明の有機ハロゲン化合物の濃度測定装置は、有機ハロゲン化合物に限らず、紫外光や可視光の照射によって、ハロゲンイオン、炭酸イオン、その他のイオンなどに分解されるような全ての有機化合物を、そのイオンを選択的に感応するイオン選択性電極を用いて測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機ハロゲン化合物の測定装置の概略模式図である。
【図2】本発明の別の有機ハロゲン化合物の測定装置の概略模式図である。
【図3】図2の測定装置のガラス感応膜の外表面の拡大模式図である。
【図4】本発明の有機ハロゲン化合物の測定装置が組み込まれた測定システムの模式図である。
【図5】実施例3におけるpHの経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 pH電極
2 半球状プレート
3 光触媒層
4 光ファイバー
5 指示電極
6 支持管
7 ガラス感応膜
8 紫外光
9 反射板
10 TiO2膜
11 試料水
12 環境水
13a、13b ペリスタポンプ
14 ミキシング部
15 測定装置
16 測定セル
17 廃水タンク[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention is a facility for measuring the concentration of an organic halogen compound in water, which is suitably used for an office, a research institute, a waste liquid treatment facility, and a water quality test of an organic halogen compound in a wastewater or groundwater in these surrounding areas. And a concentration measuring method using the same.
[0002]
[Prior art]
Organohalogen compounds such as trichlorethylene have air quality standards, water quality environment standards, and groundwater environment standards as compounds that have an adverse effect on the human body, and are regularly used by government agencies and establishments that use such substances. Monitoring is being conducted.
[0003]
In particular, regarding the problem of groundwater pollution, under the regulations of the Water Pollution Control Law, administrative agencies and business establishments have installed a number of monitoring wells and are continuously monitoring the degree of pollution. However, the costs of these monitoring tasks cannot be ignored.
[0004]
Conventionally, gas chromatography (GC) has been generally used for measurement of organic halogen compounds. The GC method is a very sensitive and high-precision qualitative quantitative analysis method, but the equipment is expensive, requires specialized technicians, is difficult to measure outdoors, and can only be measured in batches (continuous measurement). Is not possible).
[0005]
If such a CG device is combined with a flow injection method or an autosampler and an autoinjector, intermittent measurement becomes possible, but not only the device becomes large-scale, but also it becomes necessary to secure a power supply, Such a method is hardly a realistic method for on-site analysis.
In recent years, portable GC devices have been marketed, but the above problems have not been basically solved.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-72136 discloses a method in which chlorine gas obtained by decomposing an organic chlorine compound is luminol-emitted, and the intensity is measured by a photomultiplier tube. In this method, it is possible to continuously measure the concentration of the organochlorine compound. However, a suction pump, an oxidizing agent or a heated platinum filament storage section, a cell for chemiluminescence, a photomultiplier tube, an amplifier, a display, a high-voltage power supply However, additional equipment such as a light trap is required, and the apparatus is expensive and large-scale.
[0007]
As another method for measuring the organic halogen compound, there is a method using a detection tube, a PID (photoionization detector), and an IR (infrared photometer). However, since the detection tube is disposable, it is difficult to perform automatic and continuous measurement by using the detection tube. Although the PID is a relatively inexpensive and highly sensitive detector, it is susceptible to dust and water vapor, and has a problem in the reliability of measured values because it exhibits sensitivity to various organic substances. Further, in the method using the PID, a driving device such as an intake pump is required, and the device becomes large. Although the method using IR is the most suitable method for continuous measurement, it is not suitable for trace measurement because it is easily affected by water vapor, and the sensitivity is low in spite of the expensive apparatus.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional CG method and the method using a detection tube, preparation of a sample, measurement of a standard sample (preparation of a calibration curve), and the like are required, and a long time is required from sampling to completion of analysis. In addition, when the sample is collected or stored, the organic halogen compound to be measured volatilizes and the concentration may change, so that sufficient care must be taken in handling the sample.
[0009]
An object of the present invention is to provide a measuring device capable of simply, quickly and continuously measuring the concentration of an organic halogen compound such as trichloroethylene in water.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
Thus, according to the present invention, a surface-modified photocatalytic decomposition type pH electrode or ion-selective electrode in which an n-type semiconductor catalyst film capable of oxidatively decomposing an organic halogen compound by light irradiation is formed on the outer surface of the glass-sensitive film, Provided is a device for measuring the concentration of an organic halogen compound in water, comprising a reference electrode and a light source for irradiating the n-type semiconductor catalyst film with light.
[0011]
Further, according to the present invention, a pH electrode or an ion-selective electrode and an n-type semiconductor catalyst film provided near the electrode and capable of oxidatively decomposing an organic halogen compound by light irradiation are formed on a surface facing the electrode. The present invention provides an apparatus for measuring the concentration of an organic halogen compound in water, comprising:
[0012]
Further, according to the present invention, the above measuring device is immersed in the water to be measured, and the water to be measured is irradiated with light to oxidatively decompose the organic halogen compound in the water to be measured, and the protons increased with the release of the halogen ions. The amount is measured with a pH electrode as the potential difference from the reference electrode, or the amount of released halogen ions is measured with an ion-selective electrode as the potential difference from the reference electrode, and from the results obtained, the amount of the organic halogen compound in the water to be measured is determined. There is provided a method for measuring the concentration of an organic halogen compound in water, which comprises determining the concentration.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
It is generally known that when light such as ultraviolet light is irradiated on the surface of an n-type semiconductor typified by a TiO 2 film, an organic compound adsorbed on the surface is oxidized and decomposed. The apparatus for measuring the concentration of an organic halogen compound of the present invention applies the oxidative decomposition action of such an organic halogen compound of an n-type semiconductor.
[0014]
The organic halogen compound concentration measuring device of the present invention,
{Circle around (1)} A surface-modified photocatalytic decomposition type pH electrode or ion-selective electrode in which an n-type semiconductor catalyst film capable of oxidatively decomposing an organic halogen compound by light irradiation is formed on the outer surface of a glass sensitive film; a reference electrode; A light source for irradiating the type semiconductor catalyst film with light,
(2) a pH electrode or an ion-selective electrode, and a member provided near the electrode and having an n-type semiconductor catalyst film capable of oxidatively decomposing an organic halogen compound by light irradiation formed on a surface facing the electrode; A reference electrode and a light source for irradiating the n-type semiconductor catalyst film with light are provided.
[0015]
That is, when light is irradiated from the light source to the n-type semiconductor catalyst film, the organic halogen compound such as trichloroethylene contained in the water to be measured adsorbed on the n-type semiconductor catalyst film is oxidatively decomposed to release halogen ions. The measuring device of the present invention measures the amount of the released halogen ions as an increase in the number of protons serving as counter ions with a pH electrode, or measures the amount of halogen ions with an ion-selective electrode, and calculates the amount of the object to be measured. Is determined. Specifically, in a pH electrode and an ion-selective electrode, the amount of ions is measured as a potential difference from a reference electrode.
[0016]
Water quality environmental standards for organic halogen compounds are 30 ppb for typical trichloroethylene, 1 ppm for the highest trichloroethane, and 2 ppb for the lowest carbon tetrachloride and 1,3-dichloropropene. The chlorine ion concentration released when these compounds are completely oxidatively decomposed is 0.68 μmol / liter for trichlorethylene, 22.5 μmol / liter for 1,1,1-trichloroethane, and 0.052 μmol for carbon tetrachloride. Mol / l, 0.036 μmol / l for 1,3-dichloropropene. In this case, the concentration of protons serving as counter ions is substantially the same as the concentration of chloride ions.
[0017]
Therefore, the pH electrode and the ion-selective electrode used in the measuring device of the present invention are those which are sensitive to at least 0.01 μmol / liter of protons or halogen ions, that is, the change in the amount of ions is compared with the reference electrode There is no particular limitation as long as it can be detected as a potential difference. Specifically, a working electrode typified by a glass electrode and an FET electrode is used.
[0018]
Generally, the measuring range of a commercially available pH electrode is pH 0 to 14, and the measuring range is about pH 2 to 12 even if it is very inexpensive. Since a proton concentration of 0.01 μmol / liter corresponds to a potential difference of pH 8, a commercially available inexpensive pH electrode can be used in the measuring apparatus of the present invention. Further, a commercially available pH meter can be modified to provide the measuring device of the present invention.
[0019]
The n-type semiconductor catalyst film is formed on the outer surface of the glass-sensitive film of the pH electrode or the ion-selective electrode, or on the surface of a member placed near the electrode facing the electrode.
The member is not particularly limited as long as it is chemically stable even when immersed in the water to be measured and has mechanical strength enough to withstand the measurement operation. The shape is not particularly limited as long as the ion-selective electrode can efficiently detect halogen ions emitted by light irradiation, or the pH electrode can efficiently detect protons serving as counter ions. . For example, a cylindrical or hemispherical plate or a cylindrical or hemispherical net made of glass may be used.
[0020]
The n-type semiconductor catalyst film preferably has a surface structure in which an organic halogen compound in the water to be measured is easily adsorbed, for example, a film in which TiO 2 fine particles having a particle diameter of 1 to 100 nm are fixed to a film thickness of 10 to 1000 μm. . More specifically, a film in which TiO 2 fine particles having a particle diameter of about 20 nm are fixed to a film thickness of about 100 μm is exemplified. Further, as TiO 2 , anatase type TiO 2 is preferable in that the crystal structure is suitable for a photocatalyst.
[0021]
The n-type semiconductor catalyst film is formed by spray coating, dip coating, or the like on the above-mentioned electrode or member obtained by masking an alkoxide of TiO 2 prepared by a sol-gel method, a complex method, or the like into an arbitrary shape such as a dot or a stripe. It can be formed by applying, drying, and optionally baking. FIG. 3 shows a glass sensitive film 7 in which a TiO 2 film 10 is fixed in a dot shape. Further, the n-type semiconductor catalyst film can also be formed by mixing TiO 2 powder with an adhesive such as Teflon to form a thin film, and then performing a surface treatment by a method such as oxygen plasma.
[0022]
The light source is not particularly limited as long as it irradiates light such as ultraviolet light that excites the n-type semiconductor catalyst and decomposes the organic halogen compound adsorbed on the catalyst film or an organic halogen compound in the vicinity thereof into ions. As the light source, for example, an ultraviolet light lamp such as a mercury lamp may be used, and in order to effectively irradiate the n-type semiconductor catalyst film with light, it is preferable to use an optical fiber that can locally irradiate light, The tip is preferably processed into a spherical shape.
[0023]
The reference electrode is not particularly limited as long as it can measure the potential difference in the target water in combination with the pH electrode or the ion-selective electrode.
[0024]
Next, the apparatus of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of the apparatus for measuring an organic halogen compound of the present invention. The apparatus comprises a pH electrode 1 having an indicator electrode 5 in a support tube 6, a hemispherical plate 2 made of glass installed so as to surround the pH electrode 1, and an optical fiber 4 installed on the outer wall of the body of the pH electrode 1. And a reference electrode (not shown). An n-type semiconductor catalyst film (photocatalytic layer) 3 is formed on the surface of the hemispherical plate 2 facing the pH electrode 1, that is, on the inner wall of the hemispherical plate 2.
[0025]
FIG. 2 is a schematic diagram showing an example of another apparatus for measuring an organic halogen compound of the present invention. The apparatus comprises a pH electrode 1 having an optical fiber 4 and an indicator electrode 5 in a support tube 6, a reference electrode (not shown), and a reflector 9. An n-type semiconductor catalyst film 3 is formed on the outer surface of the glass sensitive film 7 of the pH electrode 1. The reflecting plate 9 is provided so as to cover the periphery of the pH electrode 1, reflects the ultraviolet light 8 emitted from the optical fiber 4, irradiates the ultraviolet light indirectly to the n-type semiconductor catalyst film, and irradiates the ultraviolet light. It acts to block the ultraviolet light from affecting the outside.
[0026]
According to the present invention, the above measuring device is immersed in the water to be measured, and the water to be measured is irradiated with light to oxidatively decompose the organic halogen compound in the water to be measured, thereby increasing the amount of protons increased with the release of the halogen ions. Measure the potential difference from the reference electrode with a pH electrode, or measure the amount of released halogen ions with an ion-selective electrode as the potential difference with the reference electrode, and determine the concentration of the organic halogen compound in the measurement target water from the obtained result. A method for measuring the concentration of an organic halogen compound in water is provided.
[0027]
The concentration of the organic halogen compound in the water to be measured is determined from the potential difference (pH value) measured with the pH electrode or the ion-selective electrode.
For example, trichlorethylene decomposes in the water to be measured as follows.
C 2 HCl 3 + H 2 O + 3 / 2O 2 → 2CO 2 + 3H + + 3Cl -
Therefore, the trichlorethylene concentration (x) in the water to be measured is approximately determined by the following equation.
log (3x / 131.5 / 1000) =-[pH]
[0028]
In addition, tetrachlorethylene decomposes in the water to be measured as in the following formula.
C 2 Cl 4 + 2H 2 O + O 2 → 2CO 2 + 4H + + 4Cl -
Therefore, the tetrachloroethylene concentration (y) in the water to be measured can be approximately determined by the following equation.
log (4y / 166/1000) =-[pH]
[0029]
As the organic halogen compound to be measured, an organic chlorine compound such as trichloroethylene and tetrachloroethylene is preferable. However, the compounds to be measured in the present invention are not limited to these organic halogen compounds. That is, since the compound to be measured is a compound that decomposes into carbonate ions or other ions by irradiation of ultraviolet light or visible light, an electrode capable of selectively detecting ions released by the decomposition can be selected. If so, the concentration of the target compound can be measured.
[0030]
A series of calculations for calculating the concentration of the organic halogen compound from the potential difference (pH value) from the reference electrode measured with the pH electrode or the ion-selective electrode are performed by an arithmetic device, and the results are displayed on a display unit or recorded on a recording device. can do.
[0031]
【Example】
The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0032]
(Example 1)
The concentration of the organic halogen compound in the water was measured using the measuring device shown in FIG. In this apparatus, reference numeral 1 denotes a pH electrode having a diameter of 10 mm and a length of 150 mm at a distal end having an indicator electrode 5 in a support tube 6, and 2 is a hemispherical glass-made glass having a diameter of 20 mm provided so as to surround the pH electrode. Plate. On the surface of the hemispherical plate 2 where the hemispherical plate 2 faces the pH electrode 1, that is, on the inner wall of the hemispherical plate 2, anatase type TiO 2 fine particles having a particle diameter of about 20 nm prepared by a sol-gel method are coated on the photocatalytic layer 3. Is fixed at a thickness of about 100 μm by a spray coating method. Reference numeral 4 denotes an optical fiber provided on the outer wall of the body of the pH electrode 1, and eight optical fibers are arranged so that the photocatalyst layer 3 can be irradiated with ultraviolet light almost uniformly. The reference electrode (not shown) is provided near the pH electrode.
[0033]
The measuring device was immersed in sample water containing 3 ppm of trichlorethylene.
First, the pH of the sample water was measured without irradiation with ultraviolet light. The pH showed 7.0. Next, the sample was irradiated with ultraviolet light to measure a change in pH of the sample water. The pH changed with irradiation of ultraviolet light, and showed a constant value of 4.2 after about 5 minutes.
[0034]
Photocatalytic decomposition reaction formula of trichlorethylene:
C 2 HCl 3 + H 2 O + 3 / 2O 2 → 2CO 2 + 3H + + 3Cl -
From the above, the trichlorethylene concentration (x) in the sample water is approximately calculated from a concentration conversion formula:
log (3x / 131.5 / 1000) =-[pH]
Is obtained by solving. From this equation, when pH = 4.2, the trichlorethylene concentration was 2.8 ppm.
[0035]
(Example 2)
The concentration of the organic halogen compound in the water was measured using the measuring device shown in FIG. In this apparatus, reference numeral 1 denotes a pH electrode having a diameter of 10 mm and a length of 150 mm at a tip end having an optical fiber 4 and an indicator electrode 5 in a support tube 6, and sol = gel on the outer surface of a glass-sensitive film 7 of the pH electrode 1. Anatase-type TiO 2 fine particles having a particle diameter of about 20 nm prepared by the method are fixed as dots having a diameter of 2 mm and a thickness of about 100 μm as a photocatalytic layer 3 by a spray coating method (see FIG. 3, FIG. 10 is a TiO 2 film). Is). The tip of the optical fiber 4 in the support tube 6 is processed into a spherical shape so that the ultraviolet light 8 can be applied to the photocatalyst layer 3 almost uniformly. Reference numeral 9 denotes a reflector for reflecting and blocking ultraviolet light. The reference electrode (not shown) is provided near the pH electrode.
[0036]
The measuring device was immersed in a sample water containing 0.5 ppm of tetrachloroethylene.
First, the pH of the sample water was measured without irradiation with ultraviolet light. The pH showed 7.0. Next, the sample was irradiated with ultraviolet light to measure a change in pH of the sample water. The pH changed with the irradiation of the ultraviolet light, and showed a constant value of 5.0 after about 1 minute.
[0037]
Reaction formula for photocatalytic decomposition of tetrachloroethylene:
C 2 Cl 4 + 2H 2 O + O 2 → 2CO 2 + 4H + + 4Cl -
From the above, the tetrachlorethylene concentration (y) in the sample water is approximately calculated as a concentration conversion formula:
log (4y / 166/1000) =-[pH]
Is obtained by solving. From this equation, when pH = 5.0, the tetrachloroethylene concentration was 0.4 ppm.
[0038]
(Example 3)
The concentration of the organic halogen compound in the water was continuously measured using the measurement system shown in FIG. 4 in which the measurement device shown in FIG. 2 was incorporated.
Sample water 11 containing 30 ppm of trichlorethylene is sent at a flow rate of 1 ml / min, and environmental water 12 containing no trichlorethylene is sent at a flow rate of 9 ml / min using peristaltic pumps 13a and 13b, respectively, and they are mixed via a mixing unit 14. After that, it was introduced into the measuring cell 16 in which the measuring device 15 was installed. The capacity of the measurement cell was 10 ml. In the figure, reference numeral 17 denotes a wastewater tank.
[0039]
First, the pH of the target water in the measurement cell 16 was measured without irradiation with ultraviolet light. The pH showed 7.1. Then, the change in pH of the target water was measured by irradiating ultraviolet light. The pH changed with the irradiation of the ultraviolet light, and showed a constant value of 4.2 after about 2 minutes. When irradiation with ultraviolet light was stopped, the pH returned to 7.1 after about 2 minutes. When the above operation was repeated, the same pH change was shown.
[0040]
Next, the sample water 11 and the environmental water 12 were each changed to a flow rate of 5 ml / min, and the change in pH was measured in the same manner as described above. The pH changed with the irradiation of the ultraviolet light, and showed a constant value of 3.5 after about 2 minutes. When irradiation with ultraviolet light was stopped, the pH returned to 7.1 after about 2 minutes. When the above operation was repeated, the same pH change was shown.
FIG. 5 shows the change over time in pH.
[0041]
In the same manner as in Example 1, the concentration was changed by irradiation with ultraviolet light, and the concentration of trichlorethylene was determined from the stable pH. The values in parentheses indicate the concentration of trichlorethylene in the target water.
When pH = 4.2 2.8ppm (Target water 3ppm)
When pH = 3.5 14ppm (Target water 15ppm)
[0042]
【The invention's effect】
The apparatus for measuring the concentration of an organic halogen compound of the present invention irradiates an n-type semiconductor such as TiO 2 with light such as ultraviolet light to oxidatively decompose an organic halogen compound such as trichloroethylene or tetrachloroethylene in water, and emits the halogen. The amount of ions is measured with a pH electrode as an increase in the number of protons serving as counter ions, or the amount of halogen ions is measured with an ion-selective electrode to quantify the compound to be measured.
Therefore, an organic halogen compound in water can be measured simply, quickly and continuously.
[0043]
In addition, the organic halogen compound concentration measuring device of the present invention is not limited to organic halogen compounds, and all organic compounds that are decomposed into halogen ions, carbonate ions, other ions, and the like by irradiation of ultraviolet light or visible light. Can be measured using an ion-selective electrode that selectively responds to the ion.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of an apparatus for measuring an organic halogen compound of the present invention.
FIG. 2 is a schematic diagram of another apparatus for measuring an organic halogen compound of the present invention.
FIG. 3 is an enlarged schematic view of the outer surface of a glass-sensitive film of the measuring device of FIG.
FIG. 4 is a schematic diagram of a measurement system in which the organic halogen compound measurement device of the present invention is incorporated.
FIG. 5 is a graph showing a change over time in pH in Example 3.
[Explanation of symbols]
1 pH electrode 2 hemispherical plate 3 photocatalyst layer 4 optical fibers 5 indicator electrode 6 support tube 7 glass-sensitive film 8 ultraviolet light 9 reflector 10 TiO 2 film 11 sample water 12 environmental water 13a, 13b peristaltic pump 14 mixing section 15 measuring device 16 measures Cell 17 wastewater tank