JP3573535B2 - 芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂およびその用途 - Google Patents

芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂およびその用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なヒドロキシカルボン酸樹脂、その製造法およびその用途に関するものである。本発明のヒドロキシカルボン酸樹脂は、感度及び解像度に優れたフォトレジスト用樹脂組成物、可とう性や耐酸化性及び耐水性に優れた性能を有する金属キレート樹脂、感圧紙用顕色材及びその中間体、エポキシ樹脂硬化剤等として有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
フォトレジスト用樹脂としては、フェノールあるいはクレゾールノボラック樹脂が一般的に使用されている。キノンジアジドスルホン酸エステルとノボラック樹脂からなる組成物は、300〜500nmの光照射によりキノンジアジド基が分解してカルボキシル基を生ずることにより、アルカリ不溶の状態からアルカリ可溶性になることを利用してポジ型レジストとして用いられる。このポジ型レジストはネガ型レジストに比べ解像度が著しく優れているという特徴を有し、ICやLSI などの集積回路の作成に利用されている。近年集積回路に付いては高集積化に伴う微細化が進み、現在サブミクロンのパターン形成が要求されている。その結果ポジ型レジストについてもより優れた解像度が求められるようになった。しかし、キノンジアジドスルホン酸エステルとノボラック樹脂からなるレジスト材料に於いては、従来からある材料の組み合わせでは解像度の向上には限界があった。例えば、解像度を向上させるにはキノンジアジド化合物の量を増やすことが考えられる。ところが、キノンジアジド化合物の量を増やすことは感度の低下や現像残査の増加といった重大な欠点がある。従って、解像度の向上には限度があり、フェノール或いはクレゾールノボラック樹脂に換わるベ−ス樹脂が求められている。
【0003】
また、添加剤として、レジスト組成物に特定の化合物を配合することにより、レジストの感度や現像性を改善することも試みられている。例えば、特開昭61−141441にはトリヒドロキシベンゾフェノンを含有するポジ型組成物が開示されている。このトリヒドロキシベンゾフェノンを含有するポジ型フォトレジストでは感度および現像性が改善されるが、トリヒドロキシベンゾフェノンの添加により耐熱性が悪化するという問題があった。また、特開昭64−44439、特開平1−177032、特開平1−280748、特開平2−10350には、トリヒドロキシベンゾフェノン以外の芳香族ポリヒドロキシ化合物を添加することにより、耐熱性を悪化させないで高感度化する工夫が示されているが、現像性の改良については必ずしも十分とはいえない。
【0004】
一方、金属キレート樹脂、セメント分散剤、金属被覆粘着剤、繊維処理剤、感圧紙用顕色材等として、サリチル酸ノボラック樹脂が既に知られている。この種の樹脂はサリチル酸を酸触媒の存在化にホルムアルデヒドと反応させることによって製造される(例えば、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.) 27 1424(1962)及びこれらに引用されている文献等)。また、特開昭62−164716、62−176875に、新規なサリチル酸系ザイロック樹脂が開示されている。 しかしながら、フェノールホルムアルデヒド樹脂に代表されるノボラック樹脂と同様に、サリチル酸ノボラック樹脂も可とう性に乏しく、また酸化劣化を受けやすい等の欠点のため、近年の高度な要求物性に対して、樹脂自体の改良が不可欠であることが認識されてきている。また、サリチル酸系ザイロック樹脂は、耐水性が悪いという欠点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ひとつには高集積回路製造時に要求される高解像度、高感度なフォトレジスト用組成物を提供することであり、またひとつには可とう性、耐酸化性、成形加工性等に優れた性能を示し、金属キレート樹脂や感圧紙用顕色剤及びその中間体、エポキシ樹脂硬化剤等として有用な新規ヒドロキシカルボン酸樹脂及びその製造法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明の芳香族ヒドロキカルボン酸樹脂を見いだした。
すなわち、本発明は、一般式(1)(化11)で表される芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂に関するものである。
【0007】
【化11】
Figure 0003573535
(式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基を表し、同一でも、異なっていてもよく、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、lは0〜100 、mは0〜20、nは0〜3の整数を表す。但し、Aがフェニル基の場合はmは0ではない。)
なお、一般式(1)における結合は、下記(化12)の意味を表す。その他の式においても同様である。
【0008】
【化12】
Figure 0003573535
【0009】
また、本発明は、一般式(2)(化13)で表されるアラルキル化サリチル酸樹脂、一般式(3)(化14)で表されるアラルキル化ヒドロキシナフトエ酸樹脂、一般式(4)(化15)で表されるヒドロキシナフトエ酸樹脂、並びに、一般式(5)(化16)で表されるヒドロキシナフトエ酸、一般式(6)(化16)で表されるヒドロキシ安息香酸および一般式(7)(化16)で表されるキシリレン化合物を反応させて得られるヒドロキシナフトエ酸共縮合樹脂、さらに、一般式(5)で表されるヒドロキシナフトエ酸と一般式(7)で表されるキシリレン化合物を反応させるヒドロキシナフトエ酸樹脂の製造法、一般式(8)(化17)あるいは(10)(化17)で表される樹脂と一般式(9)(化17)で表されるアラルキル化合物とを反応させる前記アラルキル化樹脂の製造法に関するものである。
【0010】
【化13】
Figure 0003573535
【0011】
【化14】
Figure 0003573535
【0012】
【化15】
Figure 0003573535
【0013】
【化16】
Figure 0003573535
【0014】
【化17】
Figure 0003573535
(上式中、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、Yはハロゲン原子、水酸基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、lは0〜100、mは1〜20、nは0〜3の整数を表す)
【0015】
さらにまた、本発明は、一般式(11)(化18)で表されるヒドロキシカルボン酸樹脂の部分エステル化物、一般式(11)で表されるヒドロキシカルボン酸樹脂またはその部分エステル化物を含有してなるフォトレジスト用組成物、一般式(1)で表されるヒドロキシカルボン酸樹脂の多価金属化合物およびこれを含有する顕色シートに関するものである。
【0016】
【化18】
Figure 0003573535
(式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基を表し、同一でも、異なっていてもよく、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、lは0〜100、mは0〜20、nは0〜3の整数を表す。但し、Aがフェニル基の場合はmは0ではない。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂は、一般式(12)(化19)で表されるヒドロキシカルボン酸と、前記一般式(7)で表されるキシリレン誘導体とを反応させて得られるヒドロキシカルボン酸樹脂、及び該樹脂に更に、前記一般式(9)で表されるアラルキル化合物を反応させることにより得られるアラルキル化ヒドロキシカルボン酸樹脂をいう。
【0018】
【化19】
Figure 0003573535
(式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基を表す)
【0019】
一般式(12) で表されるヒドロキシカルボン酸の例としては、Aがフェニル基の場合は、置換基を有していてもよい2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。また、Aがナフチル基の場合は、置換基を有していてもよい1−ヒドロキシ−2− ナフトエ酸、 2− ヒドロキシ−1− ナフトエ酸 、2−ヒドロキシ−3− ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6− ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−4− ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−5− ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−7− ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−8− ナフトエ酸等が挙げられる。
置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、オクチル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ヘキサフルオロブチル基、ヘキサフルオロノニル基等のハロゲン化アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。尚、本発明では、一般式(12)で表されるヒドロキシカルボン酸の代わりに、そのエステル類を使用してもよい。
【0020】
一般式(7)で表されるキシリレン誘導体の例としては、α,α’−ジヒドロキシ−o−キシレン、α,α’−ジヒドロキシ−m−キシレン、α,α’−ジヒドロキシ−p−キシレン、α,α’−ジメトキシ−m−キシレン、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、α,α’−ジエトキシ−o−キシレン、α,α’−ジエトキシ−p−キシレン、α,α’−ジエトキシ−m−キシレン、α,α’−ジイソプロポキシ−o−キシレン、α,α’−ジイソプロポキシ−m−キシレン、α,α’−ジイソプロポキシ−p−キシレン、α,α’−ジ−n−プロポキシ−p−キシレン、α,α’−ジ−n−ブトキシ−m−キシレン、α,α’−ジ−n−ブトキシ−p−キシレン、α,α’−ジ−sec −ブトキシ−p−キシレン、α,α’−ジイソブチル−p−キシレン、α,α’−ジクロロ−o−キシレン、α,α’−ジクロロ−m−キシレン、α,α’−ジクロロ−p−キシレン、α,α’−ジブロモ−o−キシレン、α,α’−ジブロモ−m−キシレン、α,α’−ジブロモ−p−キシレン、α,α’−ジフルオロ−o−キシレン、α,α’−ジフルオロ−m−キシレン、α,α’−ジフルオロ−p−キシレン、α,α’−ジヨード−o−キシレン、α,α’−ジヨード−m−キシレン、α,α’−ジヨード−p−キシレン等が挙げられる。好ましい化合物としては、α,α’−ジヒドロキシ−p−キシレン、α,α’−ジクロロ−p−キシレン、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、α,α’−ジヒドロキシ−m−キシレン、α,α’−ジクロロ−m−キシレン、α,α’−ジメトキシ−m−キシレン等である。
【0021】
一般式(9)で表されるアラルキル化合物の例としては、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、3−メチルベンジルクロライド、4−メチルベンジルブロマイド、4−メトキシベンジルブロマイド、2−メトキシベンジルクロライド、3−エトキシベンジルクロライド、2−ニトロベンジルブロマイド、4−ニトロベンジルブロマイド、3−ヒドロキシベンジルブロマイド、α− クロロエチルベンゼン、α− ブロモエチルベンゼン等が挙げられる。
【0022】
本発明の一般式(1)で表される芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂のうち、m=0であるヒドロキシカルボン酸樹脂の製造において、ヒドロキシカルボン酸とキシリレン誘導体との反応は、ヒドロキシカルボン酸1モルに対して、キシリレン誘導体を0.1 〜1.0 モル、好ましくは、0.3 〜0.8 モル使用し、無触媒で、または酸触媒の存在下で行われる。反応温度は50〜250 ℃で、反応時間は1 〜20時間である。
【0023】
酸触媒としては、無機及び有機の酸が挙げられる。無機の酸としては塩酸、燐酸、硫酸等の鉱酸、塩化亜鉛、塩化第二錫、塩化第二鉄等のフリーデルクラフツ型触媒、有機の酸としてはメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸が挙げられる。これらの触媒は単独で使用しても良いし、併用しても良い。触媒の使用量は、一般式(12)のヒドロキシカルボン酸及び一般式(7)のキシリレン誘導体の全重量の約0.01〜15重量%である。
また、本発明の反応では溶媒を使用してもよい。溶媒としては、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の含硫溶媒が挙げられる。
【0024】
また、本発明の一般式(1)で表される芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂のうち、mが0でないアラルキル化ヒドロキシカルボン酸樹脂は、先に得たヒドロキシカルボン酸樹脂に、一般式(9) で表されるアラルキル化合物を反応させることにより得られる。一般式(9) で表されるアラルキル化合物の使用量は、先に得たヒドロキシカルボン酸樹脂に対して、0.01〜10重量比、好ましくは0.1 〜1 重量比である。この反応は、無触媒または酸触媒の存在下、50〜250 ℃の温度で1 〜20時間行われる。
酸触媒としては前記のものが使用され、その使用量は、一般式(1)のヒドロキシカルボン酸及び一般式(9)のアラルキル化合物の全重量 100重量部当たり、約0.01〜15重量部である。また、この反応には溶媒を使用してもよく、その溶媒としては前記の溶媒は勿論、さらに、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン等の含窒素溶媒も用いられる。
尚、ヒドロキシカルボン酸の代わりに、ヒドロキシカルボン酸エステルを使用して反応を行った場合には、縮合反応後、または、アラルキル化反応後、該カルボン酸樹脂を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリで加水分解し、カルボン酸にする必要がある。
【0025】
一般式(11) で表されるカルボン酸基の一部がエステル化した部分エステル化ヒドロキシカルボン酸樹脂は、先の方法で得たヒドロキシカルボン酸を公知のエステル化剤で部分エステル化することにより得られる。
部分エステル化反応は、カルボン酸基1モルに対して、エステル化剤を 0.1〜70モル%、好ましくは、1〜50モル% 使用し、アルカリの存在下、有機溶媒中で、50〜150 ℃の温度で1〜20時間反応させる。使用するエステル化剤としては、沃化メチル、沃化エチル、沃化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、塩化メチル、塩化ブチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等の硫酸エステル、p−トルエンスルホン酸エステル等が挙げられる。
使用するアルカリとしては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩、酸化マグネシウム、酸化銀等の酸化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物等が挙げられる。
また、反応の際に用いる溶媒としては、含窒素溶媒を含め、前記の各種溶媒が挙げられる。
【0026】
本発明の樹脂をフォトレジスト用に使用するときの様態を以下に記載する。
フォトレジスト用組成物とは、本発明の一般式(11)で表される芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂および/またはその部分エステル化樹脂、その他のアルカリ可溶性樹脂、キノンジアジドスルホン酸エステル及び溶剤からなり、必要に応じて付加物として少量の樹脂や染料、感度調整剤等を添加しても良い。
本発明の樹脂の全アルカリ可溶性樹脂中に占める割合は、0.1 〜100 重量%であり、好ましくは、0.5 〜50重量%であり、さらに好ましくは、1 〜30重量%である。
【0027】
本発明の樹脂の中で好ましい化合物としては、一般式(2) で表される数平均分子量450 〜20000 、より好ましくは、500 〜7000で、カルボン酸当量が245 〜440g/eq であるアラルキル化サリチル酸樹脂、一般式(3) で表される数平均分子量510 〜20000 、より好ましくは、520 〜7000で、カルボン酸当量が232 〜400g/eq であるアラルキル化ヒドロキシナフトエ酸樹脂、一般式(4) で表される数平均分子量500 〜50000 、より好ましくは、550 〜7000で、カルボン酸当量が240 〜288g/eq であるヒドロキシナフトエ酸樹脂、ヒドロキシナフトエ酸とヒドロキシ安息香酸の共縮合樹脂で、数平均分子量370 〜50000 、好ましくは400 〜7000である共縮合樹脂、および、それらの樹脂のカルボン酸基の1〜50モル% がエステル化されたエステル化物等が挙げられる。最も好ましくは、一般式(2)で表されるアラルキル化サリチル酸樹脂で、かつ、lが0〜10、mが1〜10、nが0〜3の樹脂、一般式(4)で表されるヒドロキシナフトエ酸樹脂で、かつ、ヒドロキシ基とカルボキシル基がオルソ位にあり、lが0〜10の樹脂、および、そのカルボン酸基の1〜50モル% がエステル化された樹脂である。
【0028】
これら化合物をフォトレジスト組成物として使用する場合、溶剤に対する溶解性が高いことが好ましく、溶剤に2%以上、より好ましくは、10% 以上の溶解度が必要である。その点で一部エステル化物は、エステル化前の樹脂に比べ、溶解度が高くなり好ましい。なお、その他の特性はエステル化前の樹脂を用いた場合と同等である。
その他のアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラック等のフェノールおよび/ またはナフトール類とアルデヒド類を縮合して得られる所謂ノボラック樹脂、フェノール類または/ およびナフトール類とジシクロペンタジエンとの共重合樹脂、ポリヒドロキシスチレンおよびその水素化物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
【0029】
本発明で用いるキノンジアジドスルホン酸エステルとしては、フェノール類化合物から誘導されるものであればいずれでも良い。例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、フロログルシン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,3’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,5’−ペンタヒドロキシベンゾフェノンなどのヒドロキシベンゾフェノン類、没食子酸アルキルエステル、2,2−ビス((ポリ)ヒドロキシフェニル)アルカン類、2−(3−ヒドロキシフェニル)−2−(2,5−ジヒドロキシフェニル)プロパンなどのビス((ポリ)ヒドロキシフェニル)アルカン類、オキシフラバン類等の1,2−ナフトキノンジアジド−4− スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5− スルホン酸エステル類が例示される。
キノンジアジドスルホン酸エステル成分の添加量は、組成物中の全固形物中に占める割合が10〜50重量%の範囲であることが好ましい。
【0030】
溶剤は、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発して均一で平滑な塗膜を与えるものがよい。このような溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、プロピレングリコール、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2− メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3− メチルブタン酸メチル、ピルビン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等が挙げられる。溶媒としては単独で使用しても良いし、併用してもよい。
【0031】
本発明のフォトレジスト組成物においては、固形物濃度は20〜40重量% になるようにするのが好ましい。
調製した組成物はフィルターで濾過することにより不溶解物を除去することが好ましい。これを回転塗布機を用いてシリコンウエハー等の基板上に塗布する。次いで、このシリコンウエハーを50〜150 ℃で30〜180 秒間ベークする。ついでフォトマスクを介してこのウエハーに露光機を用いて、露光し、アルカリ性水溶液で現像することによりパターンを得ることができる。
アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピペリジン、1 ,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を濃度が通常1〜10重量% 、好ましくは2〜5重量% となるように溶解したアルカリ性水溶液が用いられる。
【0032】
露光の際に使用される放射線としては、i線等の紫外線が好ましいが、組成物の特性等に応じて、各種の放射線を選択して用いることができる。
本発明のヒドロキシカルボン酸樹脂を含有するフォトレジスト組成物が高感度であり、高解像度である理由は、感光剤であるナフトキノンジアジドとヒドロキシカルボン酸が水素結合することにより、光照射前後の樹脂のアルカリ溶液に対する溶解性の差を大きくしている為と推察される。
【0033】
次に、本発明の一般式(1)で表される芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂の多価金属化物の製造、および、それを感圧紙用顕色剤として使用する態様について記述する。
本発明の樹脂から多価金属化物を製造するには、いくつかの公知の方法を適用できる。例えば、本樹脂のアルカリ金属塩と水溶性多価金属塩とを、水または双方可溶な溶媒中で反応させて製造できる。すなわち、樹脂に対してアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩またはアルコキシド等を反応させて、樹脂のアルカリ金属塩またはそれらの水溶液、アルコール溶液、或いは水−アルコール混合溶液を得た後、水溶性多価金属塩を反応せしめて生成する方法である。樹脂中のカルボン酸1モルに対して約 0.5〜1グラム等量の水溶性多価金属塩を反応させることが望ましい。
【0034】
また、本発明の樹脂と、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、吉草酸、カプロン酸、ステアリン酸または安息香酸等の有機カルボン酸の多価金属塩とを混合し、加熱溶融することによっても製造できる。場合によっては、さらに塩基性物質、例えば、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、安息香酸アンモニウムを添加し、加熱溶融反応させても良い。
さらに、本発明の樹脂と、多価金属の炭酸塩、酸化物または水酸化物を使用し、ぎ酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、カプロン酸アンモニウム、ステアリン酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム等の有機カルボン酸アンモニウム等の塩基性物質と加熱溶融反応させた後冷却して製造できる。
加熱溶融して本発明の樹脂の金属塩を製造する場合、溶融温度は通常100〜180℃で行い、反応時間は樹脂組成、溶融温度、多価金属塩の種類、使用量によるが、1〜数時間程度である。また多価金属塩は、樹脂全重量に対して金属が1重量%〜約20重量%存在するように多価金属の有機カルボン酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物を使用することが望ましい。
塩基性物質の使用量については特に制限はないが、通常、樹脂全量に対して1〜15重量%使用する。塩基性物質を使用する際は、あらかじめ多価金属塩と混合して使用するのがさらに好ましい。
本発明の樹脂の多価金属化物の金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルキル金属類を除く金属を包含するが、好ましい多価金属としては、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、亜鉛、錫、バリウム、コバルト及びニッケルが挙げられ、より好ましくは、亜鉛が挙げられる。
【0035】
本発明の顕色シートは、
▲1▼該金属化物の水性懸濁液を用いた水性塗料を紙等の支持体に塗布する方法、▲2▼抄紙時に該金属化物をすきこむ方法、
▲3▼該金属化物を有機溶剤に溶解または懸濁した油性塗料を支持体に塗布する方法、等のいずれかの方法で製造される。
これらの塗料を作製する際しては、カオリン粘土類、炭酸カルシウム、澱粉、合成及び天然ラテックス等を配合して、適当な粘度、塗工適性を有する塗料とする。塗料において、該金属化物が占める割合は、全固形物中の10〜70重量%が望ましく、その割合が10重量%未満では十分な発色性を発揮しえず、また、70重量%を越えると顕色シ−トの紙面特性が低下する傾向がある。
また、塗料の塗布量は、乾燥重量で 0.5g/m 以上、好ましくは、1〜10g/m である。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
合成例1
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、サリチル酸メチル 913部、トリフルオロメタンスルホン酸 0.2部を装入し、140 〜150 ℃に昇温し、α,α’−ジメトキシ−p− キシレン 498部を同温度で5時間かけ滴下した。更に、150 ℃で2時間熟成した。次に、ポンプで10mmHgに減圧し、150 〜180 ℃で未反応のサリチル酸メチルを回収した。100 ℃に放冷後、トルエン 350mlを加え、サリチル酸エステル樹脂のトルエン溶液を得た。温度計、攪拌機を装着した反応装置に、可性ソーダ 160部、水 907部を装入し、先に得たトルエン溶液を85〜90℃で4 時間かけて滴下した。さらに、100 ℃に昇温し、トルエンを留去した。
不溶解物を除去後、8%塩酸水溶液2250部で中和し、析出した固体を濾別、水洗、乾燥した。収量は 720部であった。
次に、温度計、攪拌機を装着した反応装置に、さきに得たサリチル酸樹脂〔 GPC分析による組成比(Area%) はl=0;50.4%, l=1;23.6%, l=2;1.5%,l≧3;4.0%,その他;0.5% 、数平均分子量=533〕 100部、ベンジルクロライド33.5部、1,1,2−トリクロロエタン400 部、および塩化亜鉛0.4 部を装入し、110 ℃で3 時間反応を行った。反応終了後、水1000部を加え、共沸により、1,1,2−トリクロロエタンを留去し、析出した固体を濾別、乾燥し、121 部のアラルキル化サリチル酸樹脂を得た。数平均分子量は 632であり、カルボン酸当量は、249g/eq であった。このもののDTA 分析データを(図1)に、IR(KBr錠剤法) の測定結果を(図2)に示した。
なお、カルボン酸当量は、0.1Nの水酸化カリウムメタノール溶液をもちいて、室温で、クレゾールレッドを指示薬として滴定により求めた。
【0037】
合成例2
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、2−ヒドロキシ−3− ナフトエ酸 200部、スルホラン 200部、及び触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸0.06部を加え、140 〜150 ℃で、5時間かけてα,α’−ジメトキシ−p−キシレン58.9部を滴下し、さらに 150℃で2時間反応を行った。反応混合物を水1000部に排出し、析出した固体を濾別し、乾燥した。得られた固体をトルエン1500部に入れ、加熱、撹拌した後、熱濾過する操作を3回繰り返し、未反応原料を除去し、精製物を 154部得た。GPC 分析による組成比(Area%) は、l=0;53.2%, l=1;31.2%, l≧2;13.5%, その他;2.1% で、カルボン酸当量 250g/eq、数平均分子量 673であった。この樹脂の DTA分析結果を(図3)に、IR分析結果(KBr 錠剤法)を(図4)に示した。
【0038】
合成例3
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、合成例2で得られたヒドロキシナフトエ酸樹脂 100部、塩化亜鉛 0.4部及びスルホラン 300部を装入し、100 ℃に昇温し、塩化ベンジル 40.8 部を同温度で1時間かけ滴下した。120 ℃で5時間、130 ℃で2時間、140 ℃で3時間加熱攪拌した。放冷後、水1500部に排出し、析出した固体をデカントで取り出した。得られた固体を水1500部に加え、スラッジし、残存スルホランを除去した。固体を濾別、水洗、乾燥し、90部のアラルキル化ヒドロキシナフトエ酸樹脂を得た。
数平均分子量は 870で、カルボン酸当量は 307g/eqであった。このもののDTA分析データを(図5)に、GPC分析データを(図6)に示した。
【0039】
合成例4
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、2−ヒドロキシ−3− ナフトエ酸 133部( 0.74モル) 、サリチル酸49部(0.355モル) 、スルホラン 200部、及び触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸0.06部を加え、140 〜150 ℃で、5 時間かけて、α,α’−ジメトキシ−p− キシレン58.9部(0.355モル) を滴下し、さらに 150℃で2時間反応を行った。反応混合物を水1000部に排出し、析出した固体を濾別し、乾燥した。得られた固体をトルエン1500部に入れ、加熱、撹拌した後、熱濾過する操作を3回繰り返し、未反応原料を除去し、ヒドロキシナフトエ酸共縮合樹脂の精製物 148部を得た。数平均分子量 678で、カルボン酸当量は 231g/eqであった。このもののDTA 分析データを(図7)に、IR(KBr錠剤法) の測定結果を(図8)に示した。
【0040】
合成例5
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、サリチル酸メチル 913部を装入し、100 〜110 ℃に昇温し、α,α’−ジクロロ−p− キシレン 525部を同温度で5時間かけ分割装入した。更に、150 ℃で2時間熟成した。次に、ポンプで10mmHgに減圧し、150 〜180 ℃で未反応のサリチル酸メチルを回収した。100 ℃に放冷後、トルエン 350mlを加え、サリチル酸エステル樹脂のトルエン溶液を得た。温度計、攪拌機を装着した反応装置に可性ソーダ 160部、水 907部を装入し、先に得たトルエン溶液を85〜90℃で4時間かけて滴下した。さらに、100 ℃に昇温し、トルエンを留去した。不溶解物を除去後、8%塩酸水溶液2250部で中和し、析出した固体を濾別、水洗、乾燥した。収量は 705部であった。次に、温度計、攪拌機を装着した反応装置に、さきに得たサリチル酸樹脂〔 GPC分析による組成比(Area%) はl=0;51.1%, l=1;22.3%, l=2;20.3%, l≧3;4.3%,その他;1.0% 、数平均分子量=543〕 100部、ベンジルクロライド33.5部、1,1,2−トリクロロエタン 400部、および塩化亜鉛0.4 部を装入し、110 ℃で3時間反応を行った。反応終了後、水1000部を加え、共沸により、1,1,2−トリクロロエタンを留去し、析出した固体を濾別、乾燥し、121 部のアラルキル化サリチル酸樹脂を得た。数平均分子量は 641であり、カルボン酸当量は 251g/eqであった。
【0041】
合成例6
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、2−ヒドロキシ−3− ナフトエ酸 200部、o−ジクロロベンゼン 200部を加え、140 〜150 ℃で、5時間かけてα,α’−ジクロロ−p−キシレン 62.1 部を分割装入し、さらに 150℃で2時間反応を行った。反応混合物から水蒸気蒸留によりo−ジクロロべンゼンを留去し、析出した固体を濾別、乾燥した。得られた固体に、メチルイソブチルケトン1l、水2lを加え、炭酸水素カリウム水溶液でpHを 5.9に調整し、未反応2−ヒドロキシ−3− ナフトエ酸を水層に除去した。同様の操作を計3回行った。その後有機層を1%塩酸水溶液2lで洗浄後、水洗し、有機溶媒を減圧留去し、精製物を 142部得た。GPC 分析による組成比(Area%) は、l=0;53.0%, l=1;31.0%, l≧2;12.1%, その他;1.8% で、カルボン酸当量 243g/eq、数平均分子量 685であった。
【0042】
合成例7
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、合成例6で得られたヒドロキシナフトエ酸樹脂 100部、塩化亜鉛 0.2部及びスルホラン 300部を装入し、100 ℃に昇温し、塩化ベンジル 20. 4部を同温度で1時間かけ滴下した。120 ℃で5時間、130 ℃で2時間、140 ℃で3時間加熱攪拌した。放冷後、水1500部に排出し、析出した固体をデカントで取り出した。得られた固体を水1500部に加え、スラッジし、残存スルホランを除去した。固体を濾別、水洗し、乾燥した。112 部のアラルキル化ヒドロキシナフトエ酸樹脂を得た。数平均分子量は 851で、カルボン酸当量は 291g/eqであった。
【0043】
合成例8
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、2−ヒドロキシ−3− ナフトエ酸 133部(0.74モル) 、サリチル酸49部(0.355モル) 、スルホラン 200部及び触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸 0.1部を加え、140 〜150 ℃で、5 時間かけてα,α’−ジメトキシ−m− キシレン70.7部(0.426モル) を滴下し、さらに150 ℃で2時間反応を行った。反応混合物を水1000部に排出し、析出した固体を濾別し、乾燥した。得られた固体に、メチルイソブチルケトン 1.5l、水3lを加え、炭酸水素カリウム水溶液でpHを 5.8に調整し、未反応原料を水層に除去した。同様の操作を計3回行った。その後有機層を1%塩酸水溶液2lで洗浄後、水洗し、有機溶媒を減圧留去し、精製物を 138部得た。数平均分子量 685で、カルボン酸当量は 239g/eqであった。
【0044】
合成例9
温度計、攪拌機を装着した反応装置に、合成例2で得たヒドロキシナフトエ酸樹脂50部、炭酸カリウム22部、テトラヒドロフラン200 部を装入し、70℃に昇温した。同温度で沃化メチル20部を2時間かけ滴下し、さらに5時間加熱攪拌した。反応終了後、水1000部に排出し、析出した固体を濾別、水洗、乾燥した。カルボン酸当量は 265g/eqであった。
【0045】
合成例10
オートクレーブに、m−クレゾール 53.0 部、2,3−キシレノール 25.4 部、37% ホルムアルデヒド水溶液 51.1 部、シュウ酸2水和物 4.41 部、水 58.5 部、ジオキサン 272部を仕込み、反応温度130 ℃で8時間加熱攪拌した。反応後、室温まで冷却後、内容物をエバポレーターにより、濃縮し、ノボラック樹脂(Mw=8200) を得た。この樹脂をノボラック樹脂(NA)とする。
【0046】
合成例11
オートクレーブに、m−クレゾール 108.1部、2,3−キシレノール 61.1 部、3,4−キシレノール 20.5 部、37% ホルムアルデヒド水溶液 100部、水 110部、ジオキサン 700部、シュウ酸2水和物 8.8部を仕込み、130 ℃で7時間加熱攪拌を行った以外は、合成例9と同様に処理して、ノボラック樹脂(Mw=8700) を得た。この樹脂をノボラック樹脂(NB)とする。
【0047】
合成例12
攪拌機、冷却管および温度計を装着したフラスコにm−クレゾール 64.1 部、2,3−キシレノール 9.0部、3,4−キシレノール 9.0部、ホルムアルデヒドの 40%ブタノール溶液 50.2 部、シュウ酸2水和物 0.5部を装入したのち、100 ℃で2時間加熱攪拌した。その後、180 ℃/30 〜50mmHgで揮発分を除去し、室温まで冷却して、ノボラック樹脂(Mw=9200) を得た。この樹脂をノボラック樹脂(NC)とする。
【0048】
合成例13
攪拌機、温度計及び還流冷却機を備えたガラス製反応器に1,2−ナフトキノン− ジアジド−4− スルホン酸クロライド 118.1部(0.44mol) 、4,4’− ジヒドロキシベンゾフェノン20.2部(0.1mol)をジメチルアセトアミド 300部に溶解し、攪拌を行いながら、トリエチルアミン21.2部を30分間で滴下し、さらに2時間攪拌を続けた。析出物を濾別したのち、得られた濾液に、1%塩酸水溶液 250部を滴下し、反応生成物を析出させた。析出物を濾別、水洗後、乾燥した。GPC による純度は99.5% であった。この感光剤を感光剤(A)とする。
【0049】
合成例14
1,3,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5− スルホニルクロリド 2.5モルを用い、合成例13と同様に合成を行った。GPC による純度は99.8% であった。この感光剤を感光剤(B)とする。
【0050】
合成例15
1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4− ヒドロキシフェニル)ブタン1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−4− スルホニルクロライド 2.5モルを用い、合成例13と同様に合成を行った。GPC による純度は、99.3% であった。この感光剤を感光剤(C)とする。
【0051】
実施例1
合成例1で得られた樹脂17部、感光剤(A)5部を、エチルセロソルブアセテート48部に溶解した。この溶液を、0.2 μmのテフロン性フィルターで濾過することによりレジスト液を調製した。これを、常法によって洗浄したシリコンウエハーに、回転塗布機を用いて1.2 μmの膜厚に塗布した。ついで、このシリコンウエハーを 100℃のホットプレートで60秒間ベークした。
ついで、このウエハーに、436 nm(g線)の露光波長を有する縮小投影露光機( GCA社 DSW4800 NA=0.28)を用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。これを、2%コリン溶液で1分間現像することにより、ポジ型パターンを得た。ついで、露光量の対数に対する規格化膜厚(=残膜厚/初期膜厚)をプロットし、その傾きθを求め tanθをγ値とした。γ値は、4.3であった。
【0052】
実施例2
合成例2で得られた樹脂17部、感光剤(A)5部を用いた以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンのγ値は4.1であった。
実施例3
合成例3で得られた樹脂17部、感光剤(A)5部を用いた以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンのγ値は4.2であった。
実施例4
合成例4で得られた樹脂17部、感光剤(A)5部を用いた以外は実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンのγ値は4.2であった。
比較例1
ノボラック樹脂(NA)17部、感光剤(A)5部を用いた以外は、実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンのγ値は、2.0であった。
【0053】
実施例5〜26
表−1(表1〜表5)に示すアルカリ可溶性樹脂、感光剤を、エチルセロソルブアセテート48部に溶解した溶液を、0.2 μmのテフロン性フィルターで濾過することによりレジスト液を調製した。これを常法によって洗浄したシリコンウエハーに回転塗布機を用いて 1.2μmの膜厚に塗布した。次いで、このシリコンウエハーを 100℃のホットプレートで60秒間ベークした。
次いで、このウエハーに 365nm(i線)の露光波長を有する縮小投影露光機(ニコン社 NSR−17551i7A NA=0.50 )を用いて露光した。その後、110 ℃に保持したホットプレート上で1分間焼成した。これを 2.4重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で1分間現像することにより、ポジ型パターンを得た。得られたレジストパターンについて、下記の方法で、その評価を行った。評価結果を表−1に示した。
表−1に示したように、フォーカス許容性、感度、解像度、現像性、パターン形状、耐熱性いずれも良好であった。
比較例2
ノボラック樹脂(NB)17部、感光剤(A)5部を用いた以外は、実施例5と同様にしてレジストパターンを形成した。得られたレジストパターンの評価結果を表−1に示した。
【0054】
〔レジストの評価法〕
・感度
縮小投影露光機〔ニコン社 NSR−17551i7A NA=0.50 〕を露光時間を変化させ、波長 365nmのi線により露光したのち、2.4 重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で60秒間現像し、ウエハー上にポジ型レジストを形成した。その最適露光時間〔線幅0.35μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の幅に生成する露光時間〕を感度とした。
・解像度
最適露光時間で露光したときに解像されている最小のレジストパターンの寸法を解像度とし、比較例と同等の寸法のものをB、それより小なる寸法のものをAとした。
・フォーカス許容性
線幅0.35μmの1L1Sを走査型電子顕微鏡を用いて観察し、解像されるパターン寸法がマスクの設計寸法の±10% 以内であり、かつ、レジストパターンの現像前の膜の厚さに対する現像後の厚さの割合( 残膜率) が 90%以上である場合の焦点の振れ幅からフォーカス許容性を評価した。比較例と同等のものをB、それより振れ幅の大きいものをAとした。
・現像性
走査型電子顕微鏡を用いて、比較例よりスカムや現像残りの少ないものをA、比較例と同等のものをBとした。
・パターン形状
線幅0.35μmの1L1Sの方形状断面の下辺の寸法L1と上辺の寸法L2とを走査型電子顕微鏡を用いて測定し、0.85≦L2/L1 ≦1であり、かつパターン形状が垂直である場合をAとした。
・耐熱性
レジストパターンを形成したウエハーをオーブンで 130℃、2分間加熱し、パターン形状が崩れない場合をAとした。
【0055】
【表1】
Figure 0003573535
【0056】
【表2】
Figure 0003573535
【0057】
【表3】
Figure 0003573535
【0058】
【表4】
Figure 0003573535
【0059】
【表5】
Figure 0003573535
【0060】
実施例27
合成例1で得られた樹脂10gを粉砕し、0.8 %可性ソーダー水溶液 100gに分散させた。この分散液を攪拌しながら70℃に加熱溶解した。次に、この溶液を30〜35℃に保ちながら、攪拌下、あらかじめ無水塩化亜鉛 2.0gを水30mlに溶解させた溶液を30分間で滴下した。白色の沈澱が析出し、同温度で2時間攪拌を続けた後、濾過、水洗、乾燥し白色粉末 9.8gを得た。これは樹脂の亜鉛塩であり、亜鉛含有量は 7.0%であった。
上記で得た樹脂の金属塩を懸色剤として用い、下記組成にてサンドグラインヂィングミルで分散させて懸濁液を作製した。
Figure 0003573535
次に、該懸濁液を用いて下記組成の塗料を調製した。
Figure 0003573535
これらの塗料を上質紙に乾燥塗布量が 5.0〜 5.5g/mとなるように塗布乾燥し、顕色シートを得た。この顕色シートについて、下記の方法で評価を行い、その評価結果を表−2(表6)に示した。
【0061】
〔感圧複写紙懸色シートの性能評価方法〕
1.発色速度及び濃度(20℃、65%RHの恒温恒湿室内で実施)
青発色の場合は、クリスタルバイオレットラクトン(CVL)を主たる感圧色素とする市販の青発色用上用紙(十条製紙製NW−40T)を用い、水性塗料を塗布した顕色シート(下用紙)との両塗布面を対向させて重ね合わせ、電子タイプライターで打圧発色させる。
打刻後30秒後、及び24時間後の2点について、反射率をΣ−80色差計(東京電色工業(株)製)で測色し、Y値で表示する。
2.発色像の耐光堅牢度
1.の方法で発色させた懸色シートをカーボンアークフェードメーター(スガ試験機製)に、2時間(及び4時間)暴露し照射後の濃度をΣ−80色差計を用いて測色し、Y値で表示した。Y値が低く、且つ試験前値との差が小さいほど光による退色が少なく好ましい。
3.耐可塑剤性
ジオクチルフタラレート(DOP )を芯物質とする平均粒径5.0μmのメラミン−ホルムアルデヒド樹脂膜マイクロカプセルを調製し、少量の澱粉系バインダーを加えた塗液をエアナイフコーターで上質紙上に乾燥塗布量が5g/mとなるように塗布、乾燥しDOP マイクロカプセル塗布紙を用意する。該DOP マイクロカプセル塗布紙と1.で発色させた顕色シートの発色面を対向させたのち 100kg/cmの線圧を有するスーパーカレンダーロールを通過させ、発色面にDOP を均一に浸透させる。
試験後1時間後の濃度をΣ−80色差計を用いて測色し、Y値で表示する。Y値が低く、かつ、試験前値との差が小さいほど発色像の可塑剤耐性が良好であることを意味する。
4.発色像の耐水性
1.の方法で発色させた顕色シートを水中に2時間浸漬し、発色像の濃度変化を肉眼で観察した。
【0062】
5.顕色シートの黄変性
(5−1)NOによる黄変
JIS L−0855(染色物及び染料の酸化窒素ガス堅牢度試験方法)にもとずき、顕色シートを NaNO(亜硝酸ナトリウム)と燐酸との反応により発生するNOガス雰囲気の密閉容器中に1時間保存して、黄変の程度を調べる。
試験終了後、1時間目にΣ−80色差計を用いて測色し、WB値で表示する。
WB値が大きく、かつ、未試験シートのWB値との差が小さいほどNO雰囲気下での黄変性が少ないことを意味する。
(5−2)光により黄変
顕色シートをカーボンアークフェードメーター(スガ試験機製)に4時間照射して、試験後Σ−80色差計を用いて測色し、WB値で表示する。
WB値が大きく、かつ、未試験シートのWB値との差が小さいほど光照射により黄変性が少ないことを意味する。
【0063】
比較例3
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸Znを用いて、実施例27と同様に顕色シートを作製し、評価を行った。評価結果を表−2に示した。
【0064】
【表6】
Figure 0003573535
実施例28〜30
表−3(表7)に示す樹脂の金属塩を実施例27と同様に合成し、顕色シートを得た。得られた顕色シートについて、実施例27と同様の方法で性能試験を行った。その試験結果を表−3に示した。
【0065】
【表7】
Figure 0003573535
実施例31〜40
表−4(表8、表9)に示す樹脂の金属塩を実施例27と同様に合成し、顕色シートを得た。得られた顕色シートについて、実施例27と同様の方法で性能試験を行った。その試験結果を表−5 (表10、表11)に示した。
【0066】
【表8】
Figure 0003573535
【0067】
【表9】
Figure 0003573535
【0068】
【表10】
Figure 0003573535
【0069】
【表11】
Figure 0003573535
【0070】
表−1の結果から明らかなように、本発明のヒドロキシカルボン酸樹脂を含有してなる感光性樹脂組成物は、高解像度なポジ型パターンを形成するのに好適なものであり、アルカリ可溶性樹脂として従来のノボラック樹脂を単独で用いたものに比べ、加工精度に優れた微細パターンを得ることができる。これはかかる産業分野において要求されるより集積度を増す半導体デバイスの製造に沿うものである。また、表−3及び5から明らかなように、本発明のヒドロキシカルボン酸樹脂の金属塩は、顕色剤として有用であり、耐NO黄変性、耐光黄変性、耐可塑性、耐水性に優れた顕色シートを提供する。
【0071】
【発明の効果】
本樹脂は、感度及び解像度に優れたフォトレジスト用樹脂、可とう性や耐酸化性及び耐水性に優れた性能を有する金属キレート樹脂、感圧紙用顕色材及びその中間体として有用であるが、更にその構造からして、エポキシ樹脂用硬化剤等として使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で得られた樹脂のDTAチヤート。
【図2】合成例1で得られた樹脂のIRチヤート。
【図3】合成例2で得られた樹脂のDTAチヤート。
【図4】合成例2で得られた樹脂のIRチヤート。
【図5】合成例3で得られた樹脂のDTAチヤート。
【図6】合成例3で得られた樹脂のGPCチヤート。
【図7】合成例4で得られた樹脂のDTAチヤート。
【図8】合成例4で得られた樹脂のIRチヤート。

Claims (12)

  1. 一般式(1)(化1)で表される芳香族ヒドロキシカルボン酸樹脂。
    Figure 0003573535
    (式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基を表し、同一でも、異なっていてもよく、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、lは0〜100、mは0〜20、nは0〜3の整数を表す。但し、Aがフェニル基の場合はmは0ではない。)
  2. 一般式(2)(化2)で表され、かつ、数平均分子量が450〜20000で、カルボン酸当量が245〜440g/eqのアラルキル化サリチル酸樹脂である請求項1記載の樹脂。
    Figure 0003573535
    (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、lは0〜100、mは1〜20、nは0〜3の整数を表す)
  3. 一般式(3)(化3)で表され、かつ、数平均分子量が510〜20000で、カルボン酸当量が232〜400g/eqのアラルキル化ヒドロキシキシナフトエ酸樹脂である請求項1記載の樹脂。
    Figure 0003573535
    (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、lは0〜100、mは1〜20、nは0〜3の整数を表す)
  4. 一般式(4)(化4)で表され、かつ、数平均分子量が500〜50000で、カルボン酸当量が240〜288g/eqのヒドロキシナフトエ酸樹脂である請求項1記載の樹脂。
    Figure 0003573535
    (式中、lは0〜100の整数を表す)
  5. 一般式(5)(化5)で表されるヒドロキシナフトエ酸、一般式(6)(化5)で表されるヒドロキシ安息香酸、および、一般式(7)(化5)で表されるキシリレン化合物とを、〔キシリレン化合物/(ヒドロキシナフトエ酸およびヒドロキシ安息香酸)〕モル比=0.1〜1.0で、且つ、(ヒドロキシナフトエ酸/ヒドロキシ安息香酸)モル比=0.01〜100で反応させて得られる数平均分子量370〜50000のヒドロキシナフトエ酸共縮合樹脂である請求項1記載の樹脂。
    Figure 0003573535
    (上式中、R3 は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、Yはハロゲン原子、水酸基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表す)
  6. 一般式(8)(化6)で表されるサリチル酸樹脂と、一般式(9)(化6)で表されるアラルキル化合物とを、アラルキル化合物/サリチル酸樹脂の重量比=0.01〜10で反応させることを特徴とする請求項2記載の樹脂の製造方法。
    Figure 0003573535
    (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、Xはハロゲン原子を表し、lは0〜100の整数を表す)
  7. 一般式(10)(化7)で表されるヒドロキシナフトエ酸樹脂と、一般式(9)(化7)で表されるアラルキル化合物とをアラルキル化合物/ヒドロキシナフトエ酸樹脂の重量比=0.01〜10で反応させることを特徴とする請求項3記載の樹脂の製造方法。
    Figure 0003573535
    (式中、lは0〜100の整数を表し、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、Xはハロゲン原子を表す)
  8. 一般式(5)(化8)で表されるヒドロキシナフトエ酸と、一般式(7)(化8)で表されるキシリレン化合物とを、〔キシリレン化合物/ヒドロキシナフトエ酸〕モル比=0.1〜1.0で反応させる請求項4記載の樹脂の製造方法。
    Figure 0003573535
    (式中、Yはハロゲン原子、水酸基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表す)
  9. 一般式(11)(化9)で表されるカルボン酸基の一部がエステル化された部分エステル化ヒドロキシカルボン酸樹脂。
    Figure 0003573535
    (式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基を表し、同一でも、異なっていてもよく、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、lは0〜100、mは0〜20、nは0〜3の整数を表す)
  10. 一般式(11)(化10)で表されるヒドロキシカルボン酸樹脂または該樹脂のカルボン酸基の一部がエステル化された部分エステル化ヒドロキシカルボン酸樹脂の少なくとも1種を含有するフォトレジスト用組成物。
    Figure 0003573535
    (式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基を表し、同一でも、異なっていてもよく、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2 は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ニトロ基またはヒドロキシ基を表し、lは0〜100、mは0〜20、nは0〜3の整数を表す。但し、Aがフェニル基の場合はmは0ではない
  11. 請求項1記載のヒドロキシカルボン酸樹脂と多価金属化合物を反応させて得られるヒドロキシカルボン酸樹脂の多価金属化物。
  12. 請求項11に記載の樹脂の多価金属化物を含有することを特徴とする顕色シート。
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