JP3572458B2

JP3572458B2 - Injection nozzle for pinning method and pinning method

Info

Publication number: JP3572458B2
Application number: JP2001350110A
Authority: JP
Inventors: 正吾藤田
Original assignee: Ｄｇｐ・ホリ・コンダクター株式会社; 有限会社デー・ジー・ピー
Priority date: 2001-11-15
Filing date: 2001-11-15
Publication date: 2004-10-06
Anticipated expiration: 2021-11-15
Also published as: JP2003147971A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、「浮き」が生じた建物外壁面の補修（ピンニング）について使用するピンニング工法用注入ノズルおよびピンニング工法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のピンニング工法として、例えば、特開平８−９３２３９号公報に記載のものが知られている。このピンニング工法は、タイル等の仕上げ材を貫通し且つ駆体を所定の深さまで穿孔した挿填穴に対し、その開口部を布性ウエスで覆うと共に、布性ウエスを突破って注入ノズルを挿填穴の奥底部にまで挿入し、この状態で、接着系の樹脂を注入することで行われる。
この場合、注入ノズルは、硬質樹脂或いは金属材料で構成されると共に、基部側の所定位置から先端部の樹脂注入口に向かってテーパ状に形成され、このテーパ部分を利用して布性ウエスと共に、挿填穴の開口部を押圧封止した状態で樹脂を注入する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のピンニング工法においては、挿填穴の開口部の表面では穿孔に伴って微小な凹凸が生ずるため、布性ウエスが挿填穴開口部に充分に密着せず、そのシール性が悪い。このため、樹脂注入時に、注入ポンプの圧力で、樹脂が挿填穴から溢れ出てき、そのために開口部の拭取り作業を事後的に必要としていた。また、挿填穴内の圧力が開口部に逃げて下がる結果、仕上げ材と駆体との間に経時的に発生した隙間（「浮き」）に、樹脂が充分に流動してゆかない不具合があった。
もっとも、シール性を向上するべく、布性ウエスに代えてゴム構造のものを単純に使用すると、注入する樹脂によっては、ゴムが膨潤し或いは複数回使用によりゴムが溶解するおそれがある。このため、開口部の封止が損なわれたり、注入ノズルを損傷してしまう問題がある。
また、従来のピンニング工法は、施工効率が極めて悪いものとなっている。すなわち、挿填穴毎に布性ウエスを用意し且つその開口部を注入ノズルで適宜閉塞しなければならない。また、開口部から溢れた樹脂の拭取り作業では、溶剤の処理を含め、作業が極めて煩雑になる問題がある。
【０００４】
本発明は、樹脂注入を適切に行うことができると共に、外壁面の補修作業の簡素化を図ることができるピンニング工法用注入ノズルおよびピンニング工法を提供することをその目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明のピンニング工法用注入ノズルは、仕上げ材を貫通し且つ駆体を所定の深さまで穿孔して形成された挿填穴に対し、接着系の樹脂を注入するピンニング工法用注入ノズルであって、軸心に樹脂注入流路を有するノズル本体と、ノズル本体の軸心に進退自在に保持され、ノズル本体の樹脂注入流路に連なる樹脂注入流路を形成した注入針と、を備え、ノズル本体は、挿填穴に挿入される挿入部と、挿入部の尾端側に連続し挿填穴の開口部に密着し且つこれを押圧封止可能なテーパ部と、テーパ部の尾端側に連続した筒体とを有すると共に、樹脂に対し耐溶剤性を有する弾性材料で一体に形成されていることを特徴とする。
【０００６】
この構成によれば、弾性材料から成るテーパ部でもって、ノズル本体の挿填穴への挿入深さが規制されると共に、挿填穴の開口部に強密着し、開口部を微小な隙間無く封止することができる。これにより、挿填穴内の圧を逃がすことがないため、仕上げ材と駆体との間の隙間にも樹脂を適切に注入することができる。また、テーパ部が、注入樹脂に対し耐溶剤性（非反応性、不溶性）を有しているため、注入樹脂に接触しても変形することなく、封止状態を適切に且つ確実に維持することができる。なお、駆体は、コンクリートや木造モルタル等であり、また仕上げ材は、モルタル、タイル、石材等である。またさらに、樹脂としては、エポキシ樹脂を使用することが好ましい。
そのうえ、上記の構成によれば、別部材のテーパ部をノズル本体に装着した構造で想定され得る不具合を回避して、テーパ部の押圧封止状態をより確実に維持した状態とすることができる。すなわち、ノズル本体の押付け力およびテーパ部が樹脂注入時に受ける圧に起因した、装着関係にある両者の接触隙間に樹脂が浸入する不具合を回避することができる。また、ピンニング工法用注入ノズル自体を簡単に製造することができる。
なお、注入針は、ノズル本体の先端部にスライド自在に保持され且つ樹脂の注入力を受けて挿填穴の奥底部に向かって前進する構造とすることが、好ましい。このようにすれば、樹脂が注入されると、その注入力（樹脂の流動抵抗）を受けてノズル本体から注入針が前進してゆき、注入針が挿填穴の奥底部に達したところで、その樹脂注入口から樹脂が吐出する。これにより、樹脂注入口を挿填穴の奥底部に臨ませた状態で、樹脂の注入を開始することができ、樹脂を挿填穴の奥底部から手前に向かって注入することができる。
また、樹脂注入口は、注入針の先端部を斜めに切断して形成されていることが、好ましい。この構成によれば、樹脂注入口が挿填穴の奥底部に近接あるいは当接しても、樹脂を円滑に吐出（注入）させることができる。
【０００９】
この場合、弾性材料は、フッ素ゴムであることが、好ましい。
【００１０】
この構成によれば、シール性を好適に発揮すると共に、特に、この工法に一般的に使用される注入樹脂であるエポキシ樹脂に対し、有効に耐溶剤性を発揮する。なお、フッ素ゴムとしては、例えば、バイトン（デュポンダウエラストマーの登録商標）がある。
【００１１】
本発明のピンニング工法は、駆体および仕上げ材から成る外壁の要補修箇所に仕上げ材を貫通し且つ駆体を所定の深さまで穿孔した挿填穴に対し、上記したピンニング工法用注入ノズルを用いて接着系の樹脂を注入し、仕上げ材を駆体に固定して外壁を補修するピンニング工法であって、外壁の穿孔に先立ち、要補修箇所に挿填穴の開口形成部を包含すると共に挿填穴と共に穿孔される弱粘着テープを貼着することを特徴とする。
【００１２】
この構成によれば、弱粘着テープを要補修箇所（穿孔位置）の目印とすることができる他、後工程においても活用することができる。すなわち、仮に、注入した樹脂が挿填穴から溢れ出たとしても、弱粘着テープを剥離することで、その樹脂垂れを一掃することができる。このため、事後処理となる開口部の清掃処理を省力することができる。
なお、貫通後の弱粘着テープは、一体に剥離される程度に、挿填穴の開口部よりも大きいことが好ましい。
なお、弱粘着テープの貼着は、打鍵テストやレントゲンテストなどの探査工程により決定された要補修箇所に基づいて行われる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係るピンニング工法用注入ノズルおよびピンニング工法について説明する。このピンニング工法は、外壁の「浮き部」などの要補修箇所に穿孔した挿填穴に対し、ピンニング工法用注入ノズルを有する樹脂注入器を使用して、その開口部を封止した状態で接着系の樹脂を注入することで、外壁の補修を行うものである。
【００１４】
図１は、外壁に対して樹脂注入器を使用する模式図である。外壁１は、その下地であるコンクリート駆体２と、コンクリート駆体２の外面に所定の厚みを有して設けられた仕上げ材３とで構成されている。仕上げ材３は、接着剤の機能を持つモルタル層４、これに貼ったタイル５または石材などからなり、コンクリート駆体２の表面を装飾し且つ保護する。同図に表すように、外壁１は経時的に、コンクリート駆体２と仕上げ材３との界面において剥離して隙間６（「浮き」）を生じることがあり、その補修方法の一つとしてピンニング工法が一般化している。
【００１５】
同図（ａ）は、仕上げ材３が、モルタル層４のみからなり、同図（ｂ）は、仕上げ材３が、コンクリート駆体２側から順にモルタル層４とタイル５とからなり、タイル５がモルタル層４を介してコンクリート駆体２に接着されている様子を示している。以下の説明では、重複した記載を避けるため、同図（ａ）の場合について中心に説明する。
【００１６】
外壁１には、これを補修するべく、モルタル層４を貫通しコンクリート駆体２を所定の深さまで穿孔した挿填穴７が形成されている。また、挿填穴７には、モルタル層４の部分における開口部において、コンクリート駆体２内の挿填穴７の径よりも大きい径の座ぐり穴８が形成されている。そして、挿填穴７に対し、樹脂注入器１０による樹脂Ｒの注入とアンカーピン５０（図４参照）の挿填とが行われることで、外壁の補修が行われる。座ぐり穴８は、アンカーピン５０のピン頭部５１に対応した形状に形成されている。
【００１７】
ここで、樹脂注入器１０について、図２および図３を参照して詳細に説明する。樹脂注入器１０は、樹脂Ｒを供給するポンプ形式の注入器本体１１と、注入器本体１１に着脱自在に装着されたピンニング工法用注入ノズル１２（以下、注入ノズル１２という）とで構成されている。
【００１８】
注入器本体１１は、筒状のケーシング１４と、ケーシング１４が着脱自在に取り付けられるポンプ本体１５と、ポンプ本体１５に保持された略「Ｌ」字状レバー１６とを備えている。ポンプ本体１５には、樹脂Ｒが装填されたケーシング１４が図２示右側からセットされ、図２示左側から注入ノズル１２が装着される。そして、注入器本体１１は、手動でレバー１６を操作（往復回動）することにより、樹脂Ｒを一定量づつ注入ノズル１２から吐出するようになっている。
【００１９】
樹脂Ｒは、接着系の樹脂であり、ここではピンニング工法に一般的に使用されるエポキシ系樹脂を用いている。なお、挿填穴７への注入剤は、接着剤の機能を有するものであればよいため、例えば、酢酸ビニル系溶剤型接着剤であってもよい。
【００２０】
注入ノズル１２は、図３に表すように、樹脂注入口３５（吐出口）を有する細径の注入針２１と、注入針２１を先端側にスライド自在に保持したノズル本体２２と、ノズル本体２２を注入器本体１１に着脱自在に装着するためのジョイント金具２３と、ノズル本体２２をジョイント金具２３に固定的に取り付ける略筒状の締結部材２４とで構成されている。注入ノズル１２は、注入針２１の尾端側をノズル本体２２に対し入れ子形式で係合させ、ノズル本体２２に尾端側からジョイント金具２３を差し込むと共に、先端側から締結部材２４をかぶせ、締結部材２４をジョイント金具２３に螺合することにより、組み立てられている。
【００２１】
ノズル本体２２は、先端側に延在し挿填穴７に挿入される挿入部２６と、挿入部２６の尾端側に連続し且つ挿入部２６側にかけてテーパ状に形成されたテーパ部２７と、テーパ部２７の尾端側に連続した大きな筒体２８と、で一体に構成されている。ノズル本体２２は、注入する樹脂Ｒに対し耐溶剤性を有する弾性材料で構成されている。弾性材料はフッ素ゴムを材料とし、この場合、フッ素ゴムとしてバイトン（デュポンダウエラストマーの登録商標）が用いられている。
【００２２】
挿入部２６は、挿填穴７の穿孔径よりも僅かに細径に形成されていて、挿填穴７に完全挿入可能に構成されている。挿入部２６の先端部は、注入針２１の径に対応して開口しており、ここから注入針２１が露出している。テーパ部２７は、先端側に向かってテーパ状になっており、注入ノズル１２の挿填穴７への挿入深さを規制すると共に、この規制状態で、挿填穴７の座ぐり穴８の底部を封止する。
【００２３】
すなわち、テーパ部２７が座ぐり穴８の底部に当接し、これを封止するようになっている。この場合、テーパ部２７は、弾性材料であるため、座ぐり穴８に強密着し且つこれを押圧封止するができ、座ぐり穴８に対し適切なシール効果を挙げることができるようになっている。このため、樹脂Ｒを注入する際に、挿填穴７からの樹脂Ｒの戻りを適切に且つ確実に阻止できるようになっている。また、テーパ部２７の軸心には、挿入部２６の軸心に形成された樹脂Ｒの流路（樹脂注入流路）と連通する同径の流路が形成されており、この流路が筒体２８の軸心に形成された流路に連通している。
【００２４】
筒体２８は、テーパ部２７に連続し略円錐形状に形成された外周部分を有するノズル側円錐部３０と、ノズル側円錐部３０に連続して尾端側に所定の長さ延在するノズル側円筒部３１とから成る。ノズル側円錐部３０は、テーパ部２７内の流路と連通する同径の流路を内部に構成し、ノズル側円筒部３１は、この流路に連通し且つこれよりも太径の装着口３２を内部に構成している。装着口３２は、尾端側を開口して形成され、ここにジョイント金具２３のノズル連結部４０が差し込まれ、ノズル連結部４０内の流路とノズル側円錐部３０の流路とが連通している。
【００２５】
注入針２１は、ステンレスなどの金属で形成された注射針様の形態を有し、ノズル本体２２のテーパ部２７内等で、軸心上を進退自在に保持されていると共に、同時に、弾性材料であるノズル本体２２の心材として機能している。注入針２１は、先端部に形成した樹脂注入口３５と、尾端部にロート状に拡開形成した規制部３６とを有し、樹脂注入口３５に連なる内部の流路がノズル本体２２（ジョイント金具２３）の流路と連通している。樹脂注入口３５は、注入針２１の先端部を斜めに切断して形成した断面楕円状の開口となっており、これにより、注入針２１の先端部を挿填穴７の奥底部に当接させた状態であっても、樹脂Ｒを注入することができるようになっている。
【００２６】
規制部３６は、ノズル本体２２に差し込んだジョイント金具２３内から流れてくる樹脂Ｒを注入針２１内へと導入しやすいように拡開形成されていると共に、ノズル本体２２に対する注入針２１の先方へのスライドを規制するようになっている。すなわち、ノズル本体２２に差し込まれたノズル連結部４０は、内径が規制部３６の形状よりも太径に形成されており、装着口３２を除くノズル本体２２の内径は、注入針２１の外径と略同じに形成されている。したがって、注入針２１は、ノズル本体２２に対し最大にスライドしても、規制部３６がノズル連結部４０の先端部の位置で当接するため、ノズル本体２２の先端から抜け落ちないようになっている。
【００２７】
この場合、注入器本体１１から供給される樹脂Ｒは、ジョイント金具２３および注入針２１（厳密にはノズル本体２２の一部も）と順に伝播してゆくが、注入針２１は、規制部３６を利用してジョイント金具２３から樹脂Ｒを誘い込む際に、このジョイント金具２３を流れる樹脂Ｒの流動抵抗により規制部３６が先端側へと押される。したがって、注入針２１は、樹脂Ｒの注入力を受けてノズル本体２２に対し先端側へとスライド移動すると共に、その先端部が挿填穴７の奥底部に当接した際に、スライド移動を抑止される。これにより、挿填穴７の穿孔深さに対応した注入ノズル１２を適宜選択・調整することなく、注入ノズル１２の樹脂注入口３５を、挿填穴７の奥底部に常に臨ませることができるようになっている。
【００２８】
なお、挿填穴７の穿孔深さに対し、ノズル本体２２の挿入部２６をその先端側において周方向に適宜切断して、挿入部２６の軸方向長さを短くすることで、挿入部２６の長さを適宜調整するようにしてもよい。これにより、挿填穴７の穿孔深さと挿填穴７に対するノズル本体２２の挿入長さとの関係から、注入する樹脂Ｒの量を定量化しておくことで、適量の樹脂Ｒを挿填穴７に注入することができる。
【００２９】
ジョイント金具２３は、上記のノズル連結部４０と、ノズル連結部４０の尾端側に連続した中間の締結用雄ねじ部４１と、締結用雄ねじ部４１から注入器本体１１側に延在するポンプ側雄ねじ部４２とで構成されている。ジョイント金具は、ステンレス等で一体に構成され、その軸心には、注入針２１の進退移動を許容する樹脂Ｒの流路が形成されている。ポンプ側雄ねじ部４２は、注入器本体１１のポンプ本体１５に形成された雌ねじ部（図示省略）に螺合し、注入ノズル１２を注入器本体１１に着脱自在に装着させる。
【００３０】
ノズル連結部４０は、ノズル本体２２の装着口３２の内径と同一の外径を有して円筒状に形成されていると共に、装着口３２の長さに対応した所定の長さを有して延在している。そして、ノズル連結部４０を装着口３２に差し込み、ノズル連結部４０の先端部を装着口３２の底部に当接させることで、ノズル連結部４０の流路とノズル本体２２の流路とが連通すると共に、ノズル本体２２とジョイント金具２３とが仮連結される。
【００３１】
締結用雄ねじ部４１は、ノズル本体２２の筒体２８の外径よりもやや太径に形成されていると共に、締結部材２４に形成された締結用雌ねじ部４８に螺合される。すなわち、締結用雄ねじ部４１と締結用雌ねじ部４８との螺合により、締結部材２４がジョイント金具２３に固定され、この締結力を受けた筒体２８がノズル連結部４０に強密着する。これにより、ノズル本体２２とジョイント金具２３との本連結がなされている。
【００３２】
なお、この本連結により、ノズル本体２２の筒体２８が僅かに弾性変形する場合を考慮して、ノズル連結部４０の長さを装着口３２の長さよりも僅かに長く（例えば、２ｍｍ）形成しておくことが好ましく、締結用雄ねじ部４１でノズル本体２２を受けるノズル受け部を兼ねるようにするとよい。また、図３示中の符号４３は、締結用雄ねじ部４１の尾端側を面取りしたスパナ掛け部であり、スパナ掛け部４３を介して注入ノズル１２を注入器本体１１に強く螺合することができるようになっている。
【００３３】
締結部材２４は、ノズル本体２２のノズル側円錐部３０に対応して形成した締結側円錐部４６と、ノズル側円筒部３１に対応して形成した締結側円筒部４７とで、スチール等で一体に構成されている。締結側円筒部４７内の後半部には、ジョイント金具２３の締結用雄ねじ部４１と螺合する締結用雌ねじ部４８が形成されている。締結側円錐部４６は、その内周部分の勾配とノズル側円錐部３０の外周部分の勾配とが同一に構成されていると共に、その先端内径がノズル側円錐部３０の先端外径に比してやや太径に形成されている。
【００３４】
これにより、ジョイント金具２３を仮連結した状態のノズル本体２２の先端側から締結部材２４をかぶせ、締結部材２４をジョイント金具２３に螺合すると、ノズル本体２２が尾端側に押し込まれながら螺合されてゆき、上記の本連結がなされる。なお、締結部材２４は、スパナ掛け部４３を露出した（残した）状態でジョイント金具２３に螺合するようになっている。
【００３５】
次に、図４を参照して、アンカーピン５０について説明する。アンカーピン５０は、ステンレスなどで構成されており、座ぐり穴８の形状に対応した断面円形状のピン頭部５１と、ピン頭部５１と一体に形成された棒状のピン胴部５２と、ピン胴部５２のピン頭部５１側のネック部位に装着したＯリング５３（シール部材）とから構成されている。挿填穴７に挿填したアンカーピン５０は、そのピン頭部５１およびＯリング５３が座ぐり穴８の部分に位置し、ピン胴部５２が挿填穴７の最奥部まで達する。
【００３６】
ピン胴部５２には、引抜き強度を高めるべくその外周面に雄ねじが刻設されており、挿填穴７の径よりも幾分細径に形成されている。ピン頭部５１は、天面である上端面が仕上げ材３（モルタル層４あるいはタイル５）の表面に合わせて、焼付け塗装などにより仕上げ処理がなされている。Ｏリング５３は、ピン頭部５１の形状よりもやや大きめの外径を有して、ピン胴部５２に嵌装された状態でピン頭部５１に接触している。
【００３７】
そして、アンカーピン５０は、挿填穴７に挿填されると、ピン胴部５２が樹脂Ｒを介してコンクリート駆体２と仕上げ材３とをアンカリングし、Ｏリング５３が座ぐり穴８の内周面に密接する。そして、ピン頭部５１とＯリング５３とが座ぐり穴８を閉塞すると共に、ピン頭部５１の天面が仕上げ材３の表面と面一になる。すなわち、アンカーピン５０は、Ｏリング５３により座ぐり穴８からの樹脂Ｒの溢れを防止し、この状態で樹脂Ｒが凝固することで、ピン胴部５２が樹脂Ｒを介して挿填穴７に固着される。なお、アンカーピン５０は、Ｏリング５３を備えないものであってもよく、Ｏリング５３の役割をピン頭部５１で兼ねてもよい。
【００３８】
次に、図５ないし図７の工程図を参照して、上記の樹脂注入器１０およびアンカーピン５０を用いた、外壁１の補修を行うピンニング工法について施工手順に従って説明する。このピンニング工法は、外壁１を打鍵して挿填穴７の穿孔位置を決定する打鍵工程と、その穿孔位置に弱粘着テープ５７を貼着する貼着工程と、外壁１に挿填穴７を穿孔する穿孔工程と、樹脂注入器１０を使用して挿填穴７に樹脂Ｒを注入する樹脂注入工程と、樹脂Ｒが注入された挿填穴７にアンカーピン５０を挿填するピン挿填工程と、最終処理として、外壁１から弱粘着テープ５７を剥離する剥離工程とから成る。
【００３９】
打鍵工程では、ハンマー等を用いて外壁１を打鍵し、その打鍵音に基づいて外壁１の要補修箇所、すなわち仕上げ材３の駆体からの浮き部を探査し、挿填穴７の穿孔位置を決定する。これに続いて、この穿孔位置に適宜、弱粘着テープ５７を貼着して穿孔位置をマーキングしていく貼着工程が行われる。すなわち、打鍵工程および貼着工程は、穿孔位置の数分繰り返して行われる。弱粘着テープ５７は、図５（ａ）に表すように、挿填穴７の座ぐり穴８の穿孔径よりも大きな形状を有しており、形成される座ぐり穴８を包含する大きさに構成されている。
【００４０】
穿孔工程では、同図（ｂ）に表すように、ダイヤモンドコアドリル等などの穿孔工具５８を使用して、外壁１の各穿孔位置を穿孔する。すなわち、弱粘着テープ５７と共に仕上げ材３であるモルタル層４を貫通するようにして、コンクリート駆体２を所定の深さまで穿孔し、挿填穴７を形成する。この場合に、ダイヤモンドコアドリル５８の基部に補助ビット５９を装着したものを用い、挿填穴７と座ぐり穴８とを同時に形成するようにする（二段掘り作業）。その後、挿填穴７内に付着した切紛をブロワ等で吸引・清掃し、樹脂注入工程へと進む。
【００４１】
樹脂注入工程では、ノズル本体２２のテーパ部２７が当接してその挿入深さを規制されるまで、挿填穴７に注入ノズル１２を挿入し、テーパ部２７で座ぐり穴８の底部を封止する。この状態では、図６（ａ）に表すように、注入針２１の樹脂注入口３５が挿填穴７の奥底部に達していないものとなっているが、この状態で、テーパ部２７で座ぐり穴８を押し付けて、注入器本体１１のレバー１６を操作（ポンピング操作）して、樹脂Ｒを挿填穴７に注入していく。
【００４２】
樹脂Ｒは、注入針２１をノズル本体２２に対し奥底部へと前進させ、注入針２１の先端部を挿填穴７の奥底部に当接させた状態で、樹脂注入口３５より吐出されて、挿填穴７の奥底部から注入され始める（図６（ｂ）参照）。レバー１６をさらに操作することで、樹脂Ｒは挿填穴７の奥底部から開口部に向かって注入されてゆく。これにより樹脂Ｒは、注入針２１を包み込み続いてノズル本体２２（挿入部２６）も包み込んでゆき、さらにコンクリート駆体２とモルタル層４との界面の隙間６にも注入されてゆく。
【００４３】
樹脂Ｒが座ぐり穴８の近傍まで充填されると、ポンピングが極端に重くなり、樹脂Ｒの注入が完了したことが体感される（図６（ｃ）参照）。この場合に、テーパ部２７で座ぐり穴８に強密着し且つこれを押圧封止した状態で樹脂Ｒを注入しているため、注入時に挿填穴７から樹脂Ｒが溢れ出てくることがない。また、挿填穴７の奥底部から樹脂Ｒが確実に注入されるため、奥底部に空隙（エアー溜まり）が生じることなく、適切に樹脂Ｒを注入することができるようになっている。そして、樹脂注入後、樹脂注入器１０を挿填穴７から引き出し、ピン挿填工程へと進む。なお、挿填穴７にエアーが封入されないため、挿填穴７から注入ノズル１２を引き抜いても樹脂Ｒが漏れ出ることはない（逆に挿填穴７内は負圧となる）。
【００４４】
ピン挿填工程では、樹脂Ｒが注入された挿填穴７に対し、アンカーピン５０のピン胴部５２を案内させながら挿填していく（図７（ａ）参照）。アンカーピン５０は、挿填穴７内の樹脂Ｒを押し込むように奥底部に対し挿填されていく。それに伴い、樹脂Ｒは、ピン胴部５２となじむように隙間６に流動し、さらにその一部は座ぐり穴８に向かって押し出されていく。アンカーピン５０のピン胴部５２が奥底部に達するところで、Ｏリング５３が座ぐり穴８の内周面に密接し、ピン頭部５１が座ぐり穴８に収容され、ピン頭部５１の天面がモルタル層４の表面と面一となる。
【００４５】
したがって、座ぐり穴８はＯリング５３により封止され、注入された樹脂Ｒは挿填穴７から漏れることがなく、この状態で養生することにより、アンカーピン５０は樹脂Ｒを介してコンクリート駆体２とモルタル層４とを十分な引抜き強度を持ってアンカリングする。（図７（ｂ）参照）。なお、アンカーピン５０の挿入に伴い、挿填穴７から樹脂Ｒが溢れ出ないようにするには、既述のように、ノズル本体２２の挿入部２６の長さを調整しておくとよい。
【００４６】
剥離工程では、穿孔に伴い貫通した弱粘着テープ５７を外壁１から剥離する。すなわち、全挿填穴７にアンカーピン５０を装填した後、貫通した使用済み弱粘着テープ５７を一体に剥離する。これにより、仮に、アンカーピン５０の挿填等により挿填穴７から樹脂Ｒが溢れ出たとしても、弱粘着テープ５７を剥離することで、その樹脂垂れを一掃することができる。このため、開口部の清掃処理を省力することができるようになっている。
【００４７】
このように、上記工程により、外壁１を補修する工程の簡素化を図れると共に、十分なピンニングの強度を保つことができる。特に、注入ノズル１２が挿填穴７の開口部を微小な隙間無く封止することができると共に、その封止部材が注入樹脂Ｒに対し耐溶剤性を有しているため、注入樹脂Ｒに接触しても変形することがない。このため、封止状態を適切に且つ確実に維持することができる。したがって、仕上げ材３および駆体間の隙間６にも樹脂Ｒを適切に流動させることができる。
【００４８】
次に、注入ノズルの第２実施形態について図８を参照して説明する。本実施形態の注入ノズル６１は、注入針６２と、注入針６２をスライド自在に保持するノズル本体６３と、ノズル本体６３の基端側に一体形成したジョイント部６４と、ノズル本体６３の外周面に装着したシール部材６５とで構成されている。注入針６２は、上記実施形態と同様の構成からなり、内部の流路がノズル本体６３の軸心の流路と連通している。
【００４９】
ジョイント部６４は、注入器本体１１のポンプ本体１５に形成された雌ねじ部に螺合するポンプ側雄ねじ部６８と、ポンプ側雄ねじ部６８と一体に形成された突当て部６９とからなり、軸心には樹脂Ｒの流路が形成されている。突当て部６９は、ポンプ側雄ねじ部６８を注入器本体１１に螺合するための工具係合部と、シール部材６５を受けるシール受け部とを兼ねている。
【００５０】
ノズル本体６３は、硬質樹脂で構成され、所定の長さを有して挿填穴７に挿入可能に形成されると共に、突当て部６９に形成された樹脂Ｒの流路と連通する同径の流路を内部に有している。ノズル本体６３は、先端部を除く内径が注入針６２の規制部７１の形状よりも大きい径を有し、且つ先端部の内径が注入針６２の外径と略同じに形成されている。これにより、上記実施形態と同様に、注入針６２は、ノズル本体６３に対し最大にスライドしても、規制部７１がノズル本体６３の先端部の位置で当接するため、ノズル本体６３の先端から抜け落ちないようになっている。
【００５１】
シール部材６５は、ノズル本体６３の外径に対応した中空部分を有して略円筒状に形成されており、基端側の太径の円筒部７３と、円筒部７３と一体に先端側に向かってテーパ状に形成されたテーパ部７４とで構成されている。シール部材６５は、上記実施形態のノズル本体６３と同様の弾性材料からなり、注入する樹脂Ｒに対し耐溶剤性を有している。シール部材６５は、ノズル本体６３の外周部分に圧入されることで、円筒部７３が突当て部６９を受けとしてノズル本体６３に装着されている。そして、テーパ部７４が、注入ノズル６１の挿填穴７への挿入深さを規制し、この状態で、挿填穴７の座ぐり穴８の底部に当接してこれを封止する。
【００５２】
このように、本実施形態によれば、注入ノズル６１を単純構造として、挿填穴７の開口部８を微小な隙間無く封止した状態を適切に且つ確実に維持した状態で、挿填穴７に樹脂Ｒを注入することができる。なお、シール部材６５をノズル本体６３に対し、着脱自在に構成するようにしてよい。また、本実施形態の注入ノズル６１を上記の複数工程から成るピンニング工法に適用できることは言うまでもない。
【００５３】
【発明の効果】
本発明のピンニング工法用注入ノズルによれば、弾性材料であるテーパ部が挿填穴の開口部に押圧封止可能に強密着するため、挿填穴への樹脂注入を適切に且つ安定して行うことができる。また、注入樹脂に対しテーパ部が耐溶剤性を有しているため、ピンニング工法用注入ノズルを半恒久的に使用することができる。
【００５４】
本発明のピンニング工法によれば、挿填穴の穿孔位置を示すマーキングを、挿填穴の穿孔径よりも大きな形状の弱粘着テープを貼着して行い、これを含めて仕上げ材を貫通して所定の穿孔深さの挿填穴を形成し、最終処理として、弱粘着テープを剥離している。このため、仮に注入した樹脂が挿填穴から溢れ出たとしても、これを弱粘着テープの剥離で簡単に一掃することができる。また、上述のピンニング工法用注入ノズルを使用することで、外壁補修に要する施工工程を一層減らすことができ、外壁補修工事の簡素化・スピード化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係るピンニング工法用注入ノズルを有する樹脂注入器を、外壁に形成した挿填穴に対して使用する断面模式図である。
【図２】樹脂注入器を示す平面図である。
【図３】ピンニング工法用注入ノズルを示す平面図である。
【図４】アンカーピンの平面図である。
【図５】ピンニング工法の施工工程を示す（ａ）貼着工程図、および（ｂ）穿孔工程図である。
【図６】ピンニング工法の施工工程を示す（ａ）樹脂注入工程前期図、（ｂ）樹脂注入工程中期図、および（ｃ）樹脂注入工程後期図である。
【図７】ピンニング工法の施工工程を示す（ａ）ピン挿填工程前期図、および（ｂ）ピン挿填工程後期図である。
【図８】第２実施形態に係るピンニング工法用注入ノズルを示す（ａ）平面図、および（ｂ）断面図である。
【符号の説明】
１外壁
２コンクリート駆体
３仕上げ材
６隙間
７挿填穴
８座ぐり穴
１０樹脂注入器
１１注入器本体
１２注入ノズル
２１注入針
２２ノズル本体
２３ジョイント金具
２４締結部材
２７テーパ部
５０アンカーピン
５７弱粘着テープ
Ｒ樹脂[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an injection nozzle for a pinning method and a pinning method used for repairing (pinning) an outer wall surface of a building in which “floating” has occurred.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this type of pinning method, for example, a method described in JP-A-8-93239 has been known. In this pinning method, the opening is covered with a cloth and the opening is penetrated through a finishing material such as a tile and the precursor is drilled to a predetermined depth. Insertion is performed by inserting the resin into the insertion hole to the bottom of the insertion hole, and in this state, injecting an adhesive resin.
In this case, the injection nozzle is formed of a hard resin or a metal material, and is formed in a tapered shape from a predetermined position on the base side toward the resin injection port on the distal end portion. The resin is injected while the opening of the insertion hole is pressed and sealed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In such a conventional pinning method, since fine irregularities occur along with the perforation on the surface of the opening of the insertion hole, the cloth waste does not sufficiently adhere to the opening of the insertion hole, and the sealing property is poor. bad. For this reason, at the time of injecting the resin, the resin overflows from the insertion hole by the pressure of the injection pump, and for this reason, the work of wiping the opening is required afterwards. In addition, as a result of the pressure in the insertion hole escaping to the opening and falling, there is a problem that the resin does not sufficiently flow into a gap ("floating") generated with time between the finishing material and the vehicle body. Was.
However, if a rubber structure is simply used instead of the cloth waste to improve the sealing property, depending on the resin to be injected, the rubber may swell or the rubber may be dissolved by multiple uses. Therefore, there is a problem that the sealing of the opening is damaged or the injection nozzle is damaged.
In addition, the conventional pinning method has a very poor construction efficiency. That is, a cloth waste must be prepared for each insertion hole, and the opening thereof must be appropriately closed with an injection nozzle. Further, there is a problem that the operation of wiping the resin overflowing from the opening becomes extremely complicated, including the treatment of the solvent.
[0004]
An object of the present invention is to provide an injection nozzle for a pinning method and a pinning method which can appropriately perform resin injection and simplify the repair work of an outer wall surface.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The injection nozzle for a pinning method of the present invention is an injection nozzle for a pinning method for injecting an adhesive resin into an insertion hole formed by penetrating a finishing material and piercing a precursor to a predetermined depth. A nozzle body having a resin injection channel in the axis,An injection needle, which is held at the axis of the nozzle body so as to be able to advance and retreat, and has a resin injection flow path connected to the resin injection flow path of the nozzle body, comprising: an insertion portion inserted into the insertion hole; Continue to the tail end of the insertion sectionA tapered portion that is in close contact with the opening of the insertion hole and is capable of pressing and sealing the opening;It has a continuous cylindrical body at the tail end side of the tapered portion, and is integrally formed of an elastic material having solvent resistance to resin.It is characterized by the following.
[0006]
According to this configuration, the insertion depth of the nozzle body into the insertion hole is regulated by the tapered portion made of the elastic material, and the nozzle body is strongly adhered to the opening of the insertion hole, and the opening is formed without a minute gap. Can be sealed. Thereby, since the pressure in the insertion hole is not released, the resin can be appropriately injected into the gap between the finishing material and the driving body. In addition, since the tapered portion has solvent resistance (non-reactivity, insolubility) with respect to the injected resin, the sealing state is appropriately and reliably maintained without being deformed even when contacting the injected resin. be able to. The driving body is concrete, wooden mortar, or the like, and the finishing material is mortar, tile, stone, or the like. Further, it is preferable to use an epoxy resin as the resin.
In addition, according to the above configuration, it is possible to avoid a problem that can be assumed in a structure in which the tapered portion of another member is attached to the nozzle body, and to maintain the pressure sealing state of the tapered portion more reliably. . In other words, it is possible to avoid a problem that the resin intrudes into the contact gap between the two members in the mounting relationship due to the pressing force of the nozzle body and the pressure applied to the tapered portion during the resin injection. Further, the injection nozzle for the pinning method can be easily manufactured.
In addition, it is preferable that the injection needle is configured to be slidably held at the distal end of the nozzle body and to advance toward the deep bottom of the insertion hole upon receiving the injection of resin. With this configuration, when the resin is injected, the injection needle advances from the nozzle body in response to the injection force (flow resistance of the resin), and when the injection needle reaches the deep bottom of the insertion hole, The resin is discharged from the resin injection port. Thus, resin injection can be started with the resin injection port facing the bottom of the insertion hole, and the resin can be injected from the bottom of the insertion hole toward the near side.
Further, it is preferable that the resin injection port is formed by cutting the tip of the injection needle obliquely. According to this configuration, the resin can be smoothly discharged (injected) even when the resin injection port approaches or abuts on the deep bottom of the insertion hole.
[0009]
In this case, the elastic material is preferably a fluoro rubber.
[0010]
According to this configuration, the sealing property is suitably exhibited, and particularly, the solvent resistance is effectively exhibited with respect to the epoxy resin which is an injection resin generally used in this method. In addition, as the fluororubber, for example, there is Viton (registered trademark of DuPont Dow Elastomer).
[0011]
The pinning method of the present invention is an insertion hole that penetrates a finishing material into a required repair portion of an outer wall composed of a precursor and a finishing material and drills a precursor to a predetermined depth.Using the injection nozzle for the pinning method described aboveInject adhesive resinAndA pinning method in which a finishing material is fixed to a vehicle body to repair an outer wall, and a weak adhesive tape that includes an opening forming portion of an insertion hole at a repair required portion and is drilled together with the insertion hole before drilling the outer wall. Is attached.
[0012]
According to this configuration, the weak adhesive tape can be used as a mark of a repaired portion (perforation position), and can also be used in a subsequent process. That is, even if the injected resin overflows from the insertion hole, the resin dripping can be wiped out by removing the weak adhesive tape. For this reason, it is possible to save labor for cleaning the opening, which is post-processing.
In addition, it is preferable that the weak adhesive tape after penetration is larger than the opening of the insertion hole to such an extent that it is peeled off integrally.
The weak adhesive tape is attached based on the required repair location determined by an exploration process such as a keying test or an X-ray test.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an injection nozzle for a pinning method and a pinning method according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. This pinning method uses a resin injector with an injection nozzle for the pinning method, and seals the opening to an insertion hole drilled at a required repair point such as a “floating part” on the outer wall with the opening part sealed The outer wall is repaired by injecting the system resin.
[0014]
FIG. 1 is a schematic diagram in which a resin injector is used for an outer wall. The outer wall 1 is composed of a concrete vehicle 2 as a base thereof and a finishing material 3 provided on the outer surface of the concrete vehicle 2 with a predetermined thickness. The finishing material 3 is composed of a mortar layer 4 having an adhesive function, a tile 5 attached to the mortar layer 4, a stone material, or the like, and decorates and protects the surface of the concrete precursor 2. As shown in the figure, the outer wall 1 sometimes peels off at the interface between the concrete precursor 2 and the finishing material 3 with time, causing a gap 6 (“floating”). One of the repairing methods is pinning. Construction methods are becoming common.
[0015]
FIG. 3A shows that the finishing material 3 is composed of only the mortar layer 4, and FIG. 3B is that the finishing material 3 is composed of the mortar layer 4 and the tile 5 in order from the concrete driving body 2 side, and Shows a state in which is adhered to the concrete precursor 2 via the mortar layer 4. In the following description, in order to avoid redundant description, the case of FIG.
[0016]
In order to repair the outer wall 1, an insertion hole 7 which penetrates the mortar layer 4 and drills the concrete precursor 2 to a predetermined depth is formed. In the insertion hole 7, a counterbore 8 having a diameter larger than the diameter of the insertion hole 7 in the concrete precursor 2 is formed at an opening in the mortar layer 4. Then, the resin R is injected into the insertion hole 7 by the resin injector 10 and the anchor pin 50 (see FIG. 4) is inserted, so that the outer wall is repaired. The counterbore 8 is formed in a shape corresponding to the pin head 51 of the anchor pin 50.
[0017]
Here, the resin injector 10 will be described in detail with reference to FIGS. 2 and 3. The resin injector 10 includes a pump-type injector main body 11 that supplies the resin R, and a pinning method injection nozzle 12 (hereinafter, referred to as an injection nozzle 12) detachably mounted on the injector main body 11. I have.
[0018]
The injector body 11 includes a cylindrical casing 14, a pump body 15 to which the casing 14 is detachably attached, and a substantially “L” -shaped lever 16 held by the pump body 15. A casing 14 loaded with the resin R is set on the pump body 15 from the right side in FIG. 2, and the injection nozzle 12 is mounted from the left side in FIG. The injector body 11 is configured to discharge the resin R from the injection nozzle 12 by a predetermined amount by manually operating (reciprocatingly rotating) the lever 16.
[0019]
The resin R is an adhesive resin, and here, an epoxy resin generally used for a pinning method is used. In addition, since the injection | pouring agent to the insertion hole 7 should just have an adhesive function, for example, a vinyl acetate type | system | group solvent type adhesive may be used.
[0020]
As shown in FIG. 3, the injection nozzle 12 includes a small-diameter injection needle 21 having a resin injection port 35 (discharge port), a nozzle main body 22 slidably holding the injection needle 21 on the distal end side, and a nozzle main body 22. And a substantially cylindrical fastening member 24 for fixing the nozzle body 22 to the joint fitting 23 in a detachable manner. The injection nozzle 12 engages the tail end side of the injection needle 21 with the nozzle body 22 in a nested manner, inserts the joint fitting 23 into the nozzle body 22 from the tail end side, covers the fastening member 24 from the tip end side, and tightens. It is assembled by screwing the member 24 to the joint fitting 23.
[0021]
The nozzle body 22 includes an insertion portion 26 that extends toward the distal end and is inserted into the insertion hole 7, and a tapered portion 27 that is continuous with the tail end of the insertion portion 26 and that is formed in a tapered shape toward the insertion portion 26. , And a large cylindrical body 28 that is continuous with the tail end side of the tapered portion 27. The nozzle body 22 is made of an elastic material having solvent resistance to the resin R to be injected. The elastic material is made of fluoro rubber, and in this case, Viton (registered trademark of DuPont Dow Elastomer) is used as the fluoro rubber.
[0022]
The insertion portion 26 is formed to have a slightly smaller diameter than the diameter of the insertion hole 7, and is configured to be able to be completely inserted into the insertion hole 7. The distal end of the insertion portion 26 is opened corresponding to the diameter of the injection needle 21, and the injection needle 21 is exposed therefrom. The tapered portion 27 has a tapered shape toward the distal end, and regulates the insertion depth of the injection nozzle 12 into the insertion hole 7, and in this restricted state, the counterbore 8 of the insertion hole 7 is formed. Seal the bottom.
[0023]
That is, the tapered portion 27 abuts on the bottom of the counterbore 8 to seal it. In this case, since the tapered portion 27 is made of an elastic material, the tapered portion 27 can be tightly adhered to the counterbore 8 and can be pressed and sealed, so that an appropriate sealing effect can be obtained for the counterbore 8. ing. Therefore, when the resin R is injected, the return of the resin R from the insertion hole 7 can be appropriately and reliably prevented. Further, a flow path of the same diameter that is communicated with a flow path (resin injection flow path) of the resin R formed on the axial center of the insertion section 26 is formed at the axis of the tapered portion 27. It communicates with a flow path formed at the axis of the cylinder 28.
[0024]
The cylindrical body 28 includes a nozzle-side conical portion 30 having an outer peripheral portion formed in a substantially conical shape continuous with the tapered portion 27, and a nozzle extending a predetermined length to the tail end side continuously with the nozzle-side conical portion 30. And a side cylindrical portion 31. The nozzle-side conical portion 30 internally forms a flow path having the same diameter that communicates with the flow path in the taper portion 27, and the nozzle-side cylindrical portion 31 communicates with this flow path and has a larger-diameter mounting port. 32 are configured inside. The mounting port 32 is formed with an opening at the tail end side, into which the nozzle connecting part 40 of the joint fitting 23 is inserted, and the flow path in the nozzle connecting part 40 communicates with the flow path of the nozzle-side conical part 30. ing.
[0025]
The injection needle 21 has an injection needle-like form made of a metal such as stainless steel, and is held on the axial center in a tapered portion 27 of the nozzle body 22 so as to be able to advance and retreat. And functions as a core material of the nozzle body 22. The injection needle 21 has a resin injection port 35 formed at the distal end and a regulating section 36 formed in a funnel shape at the tail end, and an internal flow path connected to the resin injection port 35 is formed in the nozzle body 22 ( It communicates with the flow path of the joint fitting 23). The resin injection port 35 is an opening having an elliptical cross section formed by obliquely cutting the tip of the injection needle 21, so that the tip of the injection needle 21 abuts on the bottom of the insertion hole 7. Even in this state, the resin R can be injected.
[0026]
The restricting portion 36 is formed so as to be expanded so that the resin R flowing from inside the joint fitting 23 inserted into the nozzle body 22 can be easily introduced into the injection needle 21, and the tip of the injection needle 21 with respect to the nozzle body 22. It is designed to regulate the slide to. That is, the inner diameter of the nozzle connecting portion 40 inserted into the nozzle body 22 is formed larger than the shape of the regulating portion 36, and the inner diameter of the nozzle body 22 excluding the mounting port 32 is the outer diameter of the injection needle 21. It is formed almost the same as. Therefore, even if the injection needle 21 slides to the maximum with respect to the nozzle body 22, the restricting portion 36 abuts at the position of the tip of the nozzle connecting portion 40, so that the injection needle 21 does not fall off from the tip of the nozzle body 22. .
[0027]
In this case, the resin R supplied from the injector main body 11 sequentially propagates through the joint fitting 23 and the injection needle 21 (strictly, a part of the nozzle main body 22). When the resin R is introduced from the joint fitting 23 by using the above, the restricting portion 36 is pushed toward the distal end by the flow resistance of the resin R flowing through the joint fitting 23. Accordingly, the injection needle 21 slides toward the distal end with respect to the nozzle body 22 in response to the injection input of the resin R, and when the distal end abuts against the bottom of the insertion hole 7, the injection needle 21 slides. Be deterred. Accordingly, the resin injection port 35 of the injection nozzle 12 can always face the bottom of the insertion hole 7 without appropriately selecting and adjusting the injection nozzle 12 corresponding to the depth of the insertion hole 7. It has become.
[0028]
The insertion portion 26 of the nozzle body 22 is appropriately cut in the circumferential direction at the distal end side with respect to the depth of the insertion hole 7 to shorten the length of the insertion portion 26 in the axial direction. May be adjusted as appropriate. By quantifying the amount of the resin R to be injected from the relationship between the depth of the insertion hole 7 and the insertion length of the nozzle body 22 into the insertion hole 7, an appropriate amount of the resin R can be inserted into the insertion hole 7. Can be injected.
[0029]
The joint fitting 23 includes the above-described nozzle connecting portion 40, an intermediate male thread portion 41 for fastening continuous with the tail end side of the nozzle connecting portion 40, and a pump side extending from the male thread portion 41 for fastening to the injector body 11 side. And a male screw portion 42. The joint fitting is integrally formed of stainless steel or the like, and a flow path of the resin R that allows the injection needle 21 to move forward and backward is formed at the axis thereof. The pump-side male screw part 42 is screwed into a female screw part (not shown) formed on the pump body 15 of the injector body 11, and the injection nozzle 12 is detachably attached to the injector body 11.
[0030]
The nozzle connecting portion 40 is formed in a cylindrical shape having the same outer diameter as the inner diameter of the mounting port 32 of the nozzle body 22, and has a predetermined length corresponding to the length of the mounting port 32. Extending. Then, the nozzle connecting portion 40 is inserted into the mounting port 32, and the flow path of the nozzle connecting portion 40 and the flow path of the nozzle main body 22 communicate with each other by bringing the tip of the nozzle connecting portion 40 into contact with the bottom of the mounting port 32. At the same time, the nozzle body 22 and the joint fitting 23 are temporarily connected.
[0031]
The fastening male screw portion 41 is formed to have a slightly larger diameter than the outer diameter of the cylindrical body 28 of the nozzle body 22, and is screwed to a fastening female screw portion 48 formed on the fastening member 24. That is, the fastening member 24 is fixed to the joint fitting 23 by the screwing of the fastening male screw portion 41 and the fastening female screw portion 48, and the cylinder 28 that has received the fastening force comes into close contact with the nozzle connecting portion 40. Thus, the main connection between the nozzle body 22 and the joint fitting 23 is made.
[0032]
In addition, in consideration of the case where the cylinder 28 of the nozzle body 22 is slightly elastically deformed by the main connection, the length of the nozzle connecting portion 40 is formed slightly longer (for example, 2 mm) than the length of the mounting port 32. It is preferable that the male screw part 41 for fastening also serves as a nozzle receiving part for receiving the nozzle body 22. Reference numeral 43 in FIG. 3 denotes a wrench hooking portion in which the tail end side of the fastening male screw portion 41 is chamfered, and the injection nozzle 12 is strongly screwed into the injector body 11 via the wrench hooking portion 43. Can be done.
[0033]
The fastening member 24 includes a fastening-side conical portion 46 formed corresponding to the nozzle-side conical portion 30 of the nozzle body 22 and a fastening-side cylindrical portion 47 formed corresponding to the nozzle-side cylindrical portion 31 using steel or the like. Is configured. A female screw part 48 for fastening that is screwed with the male screw part 41 for fastening of the joint fitting 23 is formed in a rear half part of the cylindrical part 47 on the fastening side. The fastening-side conical portion 46 is configured such that the gradient of the inner peripheral portion and the gradient of the outer peripheral portion of the nozzle-side conical portion 30 are the same, and the inner diameter of the distal end is slightly smaller than the outer diameter of the distal end of the nozzle-side conical portion 30. And a large diameter.
[0034]
Thereby, when the fastening member 24 is covered from the tip end side of the nozzle body 22 in a state where the joint fitting 23 is temporarily connected, and the fastening member 24 is screwed into the joint fitting 23, the nozzle body 22 is screwed while being pushed into the tail end side. Then, the above-mentioned book connection is made. The fastening member 24 is screwed to the joint fitting 23 with the spanner hook 43 exposed (remaining).
[0035]
Next, the anchor pin 50 will be described with reference to FIG. The anchor pin 50 is made of stainless steel or the like, and has a pin head 51 having a circular cross section corresponding to the shape of the counterbore 8, a rod-shaped pin body 52 integrally formed with the pin head 51, An O-ring 53 (seal member) is attached to the neck portion of the pin body 52 on the pin head 51 side. The anchor pin 50 inserted into the insertion hole 7 has the pin head 51 and the O-ring 53 positioned at the counterbore 8, and the pin body 52 reaches the innermost part of the insertion hole 7.
[0036]
An external thread is engraved on the outer peripheral surface of the pin body 52 to increase the pull-out strength, and is formed to have a diameter slightly smaller than the diameter of the insertion hole 7. The pin head 51 is finished by baking or the like so that the upper end surface, which is the top surface, matches the surface of the finishing material 3 (mortar layer 4 or tile 5). The O-ring 53 has an outer diameter slightly larger than the shape of the pin head 51, and is in contact with the pin head 51 when fitted to the pin body 52.
[0037]
When the anchor pin 50 is inserted into the insertion hole 7, the pin body 52 anchors the concrete precursor 2 and the finishing material 3 via the resin R, and the O-ring 53 counterbore 8 Close contact with the inner peripheral surface. Then, the pin head 51 and the O-ring 53 close the counterbore 8, and the top surface of the pin head 51 is flush with the surface of the finishing material 3. That is, the anchor pin 50 prevents the resin R from overflowing from the counterbore hole 8 by the O-ring 53 and solidifies the resin R in this state, so that the pin body 52 is inserted into the insertion hole 7 through the resin R. To be fixed. Note that the anchor pin 50 may not include the O-ring 53, and the role of the O-ring 53 may be combined with the pin head 51.
[0038]
Next, a pinning method for repairing the outer wall 1 using the resin injector 10 and the anchor pin 50 will be described with reference to the process charts of FIGS. This pinning method includes a keying step of tapping the outer wall 1 to determine a punching position of the insertion hole 7, a sticking step of sticking the weak adhesive tape 57 to the punching position, and a step of attaching the insertion hole 7 to the outer wall 1. A perforating step of perforating, a resin injecting step of injecting the resin R into the insertion hole 7 using the resin injector 10, and a pin insertion of inserting the anchor pin 50 into the insertion hole 7 into which the resin R has been injected. And a peeling step of peeling the weak adhesive tape 57 from the outer wall 1 as a final treatment.
[0039]
In the keying process, the outer wall 1 is hit with a hammer or the like, and the repaired portion of the outer wall 1, that is, the floating portion of the finishing material 3 from the vehicle body is searched based on the keying sound. To determine. Following this, a sticking step of sticking the weak adhesive tape 57 to the punching position and marking the punching position as appropriate is performed. That is, the keying step and the sticking step are repeatedly performed for several times at the punching position. As shown in FIG. 5A, the weak adhesive tape 57 has a shape larger than the hole diameter of the counterbore hole 8 of the insertion hole 7 and has a size including the formed counterbore hole 8. Is configured.
[0040]
In the drilling step, as shown in FIG. 3B, a drilling tool 58 such as a diamond core drill is used to drill at each drilling position on the outer wall 1. That is, the concrete precursor 2 is pierced to a predetermined depth so as to penetrate the mortar layer 4 as the finishing material 3 together with the weak adhesive tape 57, and the insertion hole 7 is formed. In this case, an insert bit 7 and a counterbore hole 8 are formed at the same time by using a diamond core drill 58 with an auxiliary bit 59 attached to the base thereof (two-step digging operation). Thereafter, the chips attached to the insertion hole 7 are suctioned and cleaned with a blower or the like, and the process proceeds to a resin injection step.
[0041]
In the resin injection step, the injection nozzle 12 is inserted into the insertion hole 7 until the tapered portion 27 of the nozzle body 22 abuts and the insertion depth is regulated, and the bottom of the counterbore hole 8 is sealed by the tapered portion 27. Stop. In this state, as shown in FIG. 6A, the resin injection port 35 of the injection needle 21 does not reach the deep bottom of the insertion hole 7, but in this state, the resin injection port 35 is seated by the tapered portion 27. By pressing the counterbore 8 and operating the lever 16 of the injector body 11 (pumping operation), the resin R is injected into the insertion hole 7.
[0042]
The resin R is discharged from the resin injection port 35 in a state where the injection needle 21 is advanced to the inner bottom with respect to the nozzle body 22 and the tip of the injection needle 21 is in contact with the inner bottom of the insertion hole 7. Then, the injection starts from the bottom of the insertion hole 7 (see FIG. 6B). By further operating the lever 16, the resin R is injected from the bottom of the insertion hole 7 toward the opening. As a result, the resin R wraps around the injection needle 21 and subsequently wraps around the nozzle body 22 (the insertion portion 26), and is further injected into the gap 6 at the interface between the concrete precursor 2 and the mortar layer 4.
[0043]
When the resin R is filled up to the vicinity of the counterbore 8, the pumping becomes extremely heavy, and it is felt that the injection of the resin R is completed (see FIG. 6C). In this case, since the resin R is injected in a state where the resin R is tightly adhered to the counterbore hole 8 by the tapered portion 27 and is pressed and sealed, the resin R may overflow from the insertion hole 7 at the time of injection. Absent. Further, since the resin R is reliably injected from the bottom portion of the insertion hole 7, the resin R can be appropriately injected without generating a gap (air pool) at the bottom portion. Then, after the resin is injected, the resin injector 10 is pulled out from the insertion hole 7, and the process proceeds to a pin insertion step. Since the air is not sealed in the insertion hole 7, even if the injection nozzle 12 is pulled out from the insertion hole 7, the resin R does not leak out (conversely, the inside of the insertion hole 7 becomes a negative pressure).
[0044]
In the pin insertion step, the resin R is inserted into the insertion hole 7 into which the resin R has been injected while guiding the pin body 52 of the anchor pin 50 (see FIG. 7A). The anchor pin 50 is inserted into the bottom portion so as to push the resin R in the insertion hole 7. Along with this, the resin R flows into the gap 6 so as to fit into the pin body 52, and a part thereof is extruded toward the counterbore 8. When the pin body 52 of the anchor pin 50 reaches the inner bottom, the O-ring 53 comes into close contact with the inner peripheral surface of the counterbore 8, and the pin head 51 is housed in the counterbore 8, and the top of the pin head 51 is The surface is flush with the surface of the mortar layer 4.
[0045]
Therefore, the counterbore hole 8 is sealed by the O-ring 53, and the injected resin R does not leak from the insertion hole 7, and is cured in this state. The body 2 and the mortar layer 4 are anchored with sufficient pulling strength. (See FIG. 7B). In order to prevent the resin R from overflowing from the insertion hole 7 with the insertion of the anchor pin 50, the length of the insertion portion 26 of the nozzle body 22 may be adjusted as described above. .
[0046]
In the peeling step, the weak adhesive tape 57 penetrated with the perforation is peeled from the outer wall 1. That is, after the anchor pins 50 are loaded in all the insertion holes 7, the used weak adhesive tape 57 that has penetrated is integrally peeled off. Thereby, even if the resin R overflows from the insertion hole 7 due to the insertion of the anchor pin 50 or the like, the resin dripping can be wiped out by peeling the weak adhesive tape 57. For this reason, the cleaning process of the opening can be saved.
[0047]
As described above, the above-described process can simplify the process of repairing the outer wall 1 and maintain sufficient pinning strength. In particular, the injection nozzle 12 can seal the opening of the insertion hole 7 without a minute gap, and the sealing member has solvent resistance to the injection resin R. It does not deform when touched. For this reason, the sealing state can be appropriately and reliably maintained. Therefore, the resin R can be made to flow appropriately also in the gap 6 between the finishing material 3 and the precursor.
[0048]
Next, a second embodiment of the injection nozzle will be described with reference to FIG. The injection nozzle 61 of the present embodiment includes an injection needle 62, a nozzle body 63 slidably holding the injection needle 62, a joint portion 64 integrally formed on the base end side of the nozzle body 63, and an outer peripheral surface of the nozzle body 63. And a seal member 65 attached to the first member. The injection needle 62 has a configuration similar to that of the above-described embodiment, and an internal flow path communicates with an axial flow path of the nozzle body 63.
[0049]
The joint portion 64 includes a pump-side male screw portion 68 that is screwed into a female screw portion formed in the pump body 15 of the injector body 11, and a butting portion 69 formed integrally with the pump-side male screw portion 68. A flow path for the resin R is formed in the core. The butting portion 69 also serves as a tool engaging portion for screwing the pump-side male screw portion 68 into the injector body 11 and a seal receiving portion for receiving the seal member 65.
[0050]
The nozzle body 63 is made of a hard resin, has a predetermined length, is formed so as to be insertable into the insertion hole 7, and has the same diameter that communicates with a flow path of the resin R formed in the abutting portion 69. Is provided inside. The nozzle body 63 has an inner diameter excluding the distal end portion larger than the shape of the regulating portion 71 of the injection needle 62, and is formed such that the inner diameter of the distal end portion is substantially the same as the outer diameter of the injection needle 62. Thus, as in the above-described embodiment, even if the injection needle 62 slides to the maximum with respect to the nozzle body 63, the regulating portion 71 abuts at the position of the tip of the nozzle body 63. It does not fall off.
[0051]
The seal member 65 is formed in a substantially cylindrical shape having a hollow portion corresponding to the outer diameter of the nozzle body 63, and has a large-diameter cylindrical portion 73 on the base end side and a distal end side integrally with the cylindrical portion 73. And a tapered portion 74 formed in a tapered shape. The seal member 65 is made of the same elastic material as the nozzle body 63 of the above embodiment, and has solvent resistance to the injected resin R. The seal member 65 is mounted on the nozzle body 63 by press-fitting the outer peripheral portion of the nozzle body 63 so that the cylindrical portion 73 receives the abutting portion 69. Then, the tapered portion 74 regulates the insertion depth of the injection nozzle 61 into the insertion hole 7, and in this state, abuts against the bottom of the counterbore hole 8 of the insertion hole 7 to seal it.
[0052]
As described above, according to this embodiment, the injection nozzle 61 has a simple structure, and the state in which the opening 8 of the insertion hole 7 is sealed without a minute gap is appropriately and reliably maintained. 7, resin R can be injected. Note that the seal member 65 may be configured to be detachable from the nozzle body 63. Needless to say, the injection nozzle 61 of the present embodiment can be applied to the above-described pinning method including a plurality of steps.
[0053]
【The invention's effect】
According to the injection nozzle for the pinning method of the present invention, the taper portion, which is an elastic material, is firmly adhered to the opening of the insertion hole so as to be able to be pressed and sealed, so that the resin injection into the insertion hole is performed appropriately and stably. It can be carried out. Further, since the tapered portion has solvent resistance to the injected resin, the injection nozzle for the pinning method can be used semi-permanently.
[0054]
According to the pinning method of the present invention, the marking indicating the perforation position of the insertion hole is performed by attaching a weak adhesive tape having a shape larger than the perforation diameter of the insertion hole, and penetrating the finishing material including this. Thus, an insertion hole having a predetermined perforation depth is formed, and as a final treatment, the weak adhesive tape is peeled off. For this reason, even if the injected resin overflows from the insertion hole, it can be easily wiped out by peeling the weak adhesive tape. Further, by using the above-described injection nozzle for the pinning method, the number of construction steps required for outer wall repair can be further reduced, and simplification and speedup of outer wall repair work can be achieved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of a resin injector having an injection nozzle for a pinning method according to an embodiment of the present invention used for an insertion hole formed in an outer wall.
FIG. 2 is a plan view showing a resin injector.
FIG. 3 is a plan view showing an injection nozzle for a pinning method.
FIG. 4 is a plan view of an anchor pin.
FIG. 5 is a (a) sticking process diagram and (b) a perforation process diagram showing a construction process of the pinning method.
FIGS. 6A and 6B are diagrams showing an application step of a pinning method, in which FIG. 6A is a first half of a resin injection step, FIG. 6B is a middle half of a resin injection step, and FIG.
FIGS. 7A and 7B are a diagram showing a pinning process and a diagram showing a pinning process before the pinning process, and FIGS.
8A is a plan view and FIG. 8B is a cross-sectional view illustrating an injection nozzle for a pinning method according to a second embodiment.
[Explanation of symbols]
1 outer wall
2 concrete drive
3 Finishing materials
6 gap
7 Insertion hole
8 Counterbore hole
10 Resin injector
11 Injector body
12 Injection nozzle
21 Injection needle
22 Nozzle body
23 Joint fittings
24 Fastening members
27 Taper
50 anchor pin
57 Weak adhesive tape
R resin

Claims

An injection nozzle for a pinning method for injecting an adhesive resin into an insertion hole formed by penetrating the finishing material and piercing the precursor to a predetermined depth,
A nozzle main body having a resin injection flow path at an axis thereof, and an injection needle which is held movably at the axis of the nozzle main body and forms a resin injection flow path connected to the resin injection flow path of the nozzle main body,
Said nozzle body includes an insertion portion inserted into the charging hole, and the insertion portion of the continuously tail side the the charging close contact with the opening of the hole and which can be pressed sealing taper portion, tapered An injection nozzle for a pinning method , comprising: a continuous cylinder at the tail end side of the portion; and integrally formed of an elastic material having solvent resistance to the resin .

The injection nozzle for a pinning method according to claim 1 , wherein the elastic material is fluororubber.

The injection nozzle for a pinning method according to claim 1 or 2 is inserted into an insertion hole that penetrates the finishing material into a required repair location of an outer wall made of the precursor and the finishing material and drills the precursor to a predetermined depth. using an adhesive-based resin and injected, a pinning method for repairing the outer walls to secure the finish to the precursor,
A pinning method comprising, prior to perforating the outer wall, attaching a weak adhesive tape that includes an opening forming portion of the insertion hole and that is perforated with the insertion hole at the repair-required portion.