JP3569383B2 - Semiconductor laser control method and apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタ、デジタル複写機、光ディスク装置、光通信装置等における光源として用いられる半導体レーザを駆動制御するための半導体レーザ制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザは極めて小型であって、かつ、駆動電流により高速に直接変調を行うことができるので、近年、レーザプリンタ等の光源として広く使用されている。
【0003】
しかし、半導体レーザの駆動電流と光出力との関係は、温度により著しく変化するので、半導体レーザの光強度を所望の値に設定しようとする場合に問題となる。この問題を解決して半導体レーザの利点を活かすために、従来、様々なAPC(Automatic Power Control)回路が提案されている。
【0004】
このAPC回路は以下の▲1▼〜▲3▼の3つの方式に大別される。
▲1▼ 半導体レーザの光出力を受光素子によりモニタし、この受光素子に発生する半導体レーザの光出力に比例する受光電流に比例する信号と、発光レベル指令信号とが等しくなるように、常時、半導体レーザの順方向電流を制御する光・電気負帰還ループにより半導体レーザの光出力を所望の値に制御する方式。
▲2▼ パワー設定期間内には半導体レーザの光出力を受光素子によりモニタし、この受光素子に発生する受光電流(半導体レーザの光出力に比例する)に比例する信号と、発光レベル指令信号とが等しくなるように半導体レーザの順方向電流を制御し、パワー設定期間外にはパワー設定期間中に設定した半導体レーザの順方向の値を保持することにより、半導体レーザの光出力を所望の値に制御するとともに、パワー設定期間外にはパワー設定期間中に設定した半導体レーザの順方向電流を情報に基づいて変調することにより半導体レーザの光出力に情報を載せる方式。
▲3▼ 半導体レーザの温度を測定し、その測定した温度信号によって半導体レーザの順方向電流を制御したり、又は、半導体レーザの温度を一定とするように制御することで、半導体レーザの光出力を所望の値に制御する方式。
【0005】
半導体レーザの光出力を所望の値とするためには、▲1▼の方式が望ましい。しかし、受光素子の動作速度や、光・電気負帰還ループを構成している増幅素子の動作速度等の限界により制御速度に限界が生じる。例えば、制御速度の目安として、光・電気負帰還ループの開ループでの交叉周波数を考慮した場合、この交叉周波数をf0 としたとき、半導体レーザの光出力のステップ応答特性は、
Pout =P0{1−exp(−2πf0t)}
Pout ;半導体レーザの光出力
P0 ;半導体レーザの設定された光強度
t ;時間
により近似される。
【0006】
半導体レーザの多くの使用目的では、半導体レーザの光出力を変化させた直後から、設定された時間τ0 が経過するまでの全光量(光出力の積分値∫Pout・dt)が所定の値となることが必要とされ、
∫Pout ・dt
=P0・τ0{1−(1/2πf0τ0 )[1−exp(−2πf0τ0 )]}
のような式で表される。
【0007】
仮に、τ0 =50ns、誤差の許容範囲を0.4%とした場合、f0 >800MHzとしなければならず、これは極めて困難である。
【0008】
また、▲2▼の方式では、▲1▼の方式による上記のような問題は発生せず、半導体レーザを高速に変調することが可能であるので多用されている。しかし、この▲2▼の方式によると、半導体レーザの光出力を常時制御している訳ではないので、外乱等により容易に半導体レーザの光量変動を生じてしまう。外乱としては、例えば、半導体レーザのドゥループ特性があり、半導体レーザの光量はこのドゥループ特性により容易に数%程度の誤差を生じてしまう。半導体レーザのドゥループ特性を抑制する試みとして、半導体レーザの熱時定数に半導体レーザ駆動電流の周波数特性を合わせて補償する方法などが提案されているが、半導体レーザの熱時定数は各半導体レーザ毎に個別にばらつきがあり、また、半導体レーザの周囲環境により異なる等の問題がある。
【0009】
このような点を考慮した改良方式が、例えば、特開平2−205086号公報により提案されている。同公報によれば、図9に示すように、半導体レーザ1の光出力を受光素子2によりモニタし、その出力と発光レベル指令信号(DATA)とが等しくなるように、常時、半導体レーザ1の順方向電流を制御する光・電気負帰還ループ3と、発光レベル指令信号(DATA)を半導体レーザ1の順方向電流に変換する電流駆動部4とを有し、光・電気負帰還ループ3の制御電流と電流駆動部4により生成された駆動電流の和(又は、差)の電流によって半導体レーザ1の光出力を制御する方式が開示されている。図示例では、前記光・電気負帰還ループ3は半導体レーザ1と受光素子2とIDA1 なる定電流源5と反転増幅器6とにより構成され、この反転増幅器6の出力により、抵抗Re とともに半導体レーザ1に直列に接続された駆動トランジスタ7を駆動制御するように構成されている。また、電流駆動部4はIDA2 なる定電流源8により構成されている。
【0010】
これによれば、半導体レーザ1を電流駆動部4により直接駆動する電流に相当する光出力をPS とした場合、半導体レーザ1の光出力のステップ応答特性は、
Pout =P0 +(PS −P0 ){1−exp(−2πf0t )}
で近似される。PS ≒P0 であれば、瞬時に半導体レーザの光出力がP0 に等しくなるので、f0 の値は光・電気負帰還ループ3のみの場合に比べて小さくてよい。図10(a)が光・電気負帰還ループ3のみによる場合の光出力の変化の様子を示すのに対し、図10(b)は電流駆動部4による定電流分IDA2 が付加された場合の光出力の変化の様子を示す。現実的には、f0 =40MHz程度であればよく、この程度の交叉周波数であれば容易に実現できる。
【0011】
次に、レーザプリンタを例に採り、1ドット多値化技術の経緯について説明する。レーザプリンタは、当初、ラインプリンタに代わるノンインパクトプリンタとして開発されたが、レーザプリンタの高速高解像性からイメージプリンタとしての適用が早くから検討され、ディザ法をベースとした様々な記録方法が実用化されている。また、近年の半導体技術の急速な進展により、処理可能な情報量が急速に増大し、レーザプリンタにおいては、1ドット多値化技術が実用化され、より確実にイメージプリンタとしての地位を固めつつある。しかしながら、現行の多値化レベルはハイエンド機においては8ビット相当の出力レベルを備えているが、ローエンド機では高々数値程度に抑えられている。これは、一因としては情報量の多さもあるが、主として、1ドット多値化出力を実現する半導体レーザ制御変調部の回路規模が大きく高価であることによる。
【0012】
現在、1ドット多値化出力を行う半導体レーザ制御変調方式としては、
A.光強度変調方式
B.パルス幅変調方式
C.パルス幅強度混合変調方式
が提案されている。
【0013】
A.光強度変調方式(PM=Power Modulation)
光出力自身を変化させて記録する方式であり、中間露光領域を利用して中間調記録を実現するため、印字プロセスの安定化が重要な要件であり、印字プロセスに対する要求が厳しくなる。しかしながら、半導体レーザの制御変調は容易となる。
【0014】
B.パルス幅変調方式(PWM=Pulse Width Modulation)
光出力レベルとしては2値であるが、その発光時間(つまり、パルス幅)を変化させて記録する方式であるので、PM方式と比較すると、中間露光領域の利用度が少なく、さらに、隣接ドットを結合させることにより中間露光領域を一層低減させることが可能となる(印字プロセス安定性に対する要求が低減する)。しかし、パルス幅設定を8ビット、かつ、隣接ドット結合を実現する場合には半導体レーザ制御変調部の構成は複雑となる。
【0015】
C.パルス幅強度混合変調方式(PWM+PM方式)
PM方式では印字プロセスの安定化への要求が厳しくなり、PWM方式では半導体レーザ制御変調部が複雑となる問題を有することから、これらのPM方式とPWM方式とを組み合わせた方式であり、例えば、特開平6−347852号公報中に開示されている。
【0016】
この変調方式は、基本的には2値記録方式であり、印字プロセスに対して安定であるPWM方式を基調とし、そのパルス間の移り変わり部をPM方式により補完する方式である。この変調方式は、同じ階調数を実現する場合、各々単独の変調方式に比較して、必要となるパルス幅数、パワー値数が組み合わせることにより少なくなるので、各々の方式分の構成を容易に達成でき、印字プロセスに対して安定であると同時に集積化に適しており、小型化・低コスト化を図ることができる。
【0017】
このような変調方式を実現するため、半導体レーザ制御装置には、基本的には図11に示すような画像データと画素クロックとを入力とするパルス幅生成部及びデータ変調部11が設けられ、このパルス幅生成部及びデータ変調部11が図9に例示したような回路構成の半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12に対する発光レベル指令信号なるDATAを出力するように構成されている。即ち、入力される画像データに従ってパルス幅生成部及びデータ変調部11によりPWM方式を基調とし、その移り変わり部をPM方式により補完する。その半導体レーザの光出力波形の基本概念図を図12に示す。図12にはパルス幅3値、パワー6値の合計18階調を出力する場合における半導体レーザの光出力波形を模式的に示すものである。
【0018】
この変調方式は、図示のように基本的にはPWM方式であるので、中間露光領域を利用するパワー変調部は最小パルス幅で出力する必要がある。このような光出力を得るためには、例えば、図13に示すようにパルス幅をPWMとすると、PWMOUT とPWMOUT+PMOUT(PMOUT は最小パルス幅)、又は、PWMOUT とPMOUT (PMOUT は最小パルス幅)との2パルスを生成すればよい。PWMOUT のパルスにおいて全ビットをHレベルにし、PMOUT のパルスにおいてデータに従って各ビットをオン・オフさせれば、図12や図13に示すような光出力の波形を得ることができる。図12中、上段が右寄せの右モード、下段が左寄せの左モードを示す。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
このような技術的背景を考えた場合、常時最適化された理想的な光出力の波形を高速制御下に得るためには、図10(b)中に示すPS 分を適正に設定し、より矩形波に近付けることが重要といえる。特に、図12等で説明したパルス幅強度混合方式を用いてより多階調の変調を実現しようとする場合には重要となる。
【0020】
ここに、半導体レーザはその一般的な特性として、図14に示すような温度による動作電流変化特性、図15に示すような経時変化(特に、微分量子効率の変化)による動作電流変化特性がある。この内、温度による動作電流変化特性に関しては図9中に示したような光・電気負帰還ループ3を常に動作させることにより半導体レーザ1の発振閾値電流Ithが温度により変化してもその変化に制御系が追従するため、常に、制御系が発振閾値電流Ithを半導体レーザ1の順方向電流として流すことにより対処される。
【0021】
しかし、経時変化、特に、微分量子効率の変化に伴う動作電流変化特性は、図示の如く、一般に、温度による場合よりも大きな変化特性を示す。この変化特性が、図10(b)中に示すPS 分に影響を及ぼし、得ようとする光出力Pout に対して大きすぎてオーバシュートを生じたり、小さすぎたりして高速制御に支障を来す等の不都合がある。
【0022】
つまり、上述したような技術的背景においては、半導体レーザの微分量子効率の検出精度に関して特に工夫されておらず、その検出精度が悪く、自由度が少ないため、光出力波形を理想的な矩形波に近付ける点で不十分となっている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、入力データに基づいて、前記入力データに対しパルス幅変調と強度変調とを同時に行う発光指令信号を生成するパルス幅変調・強度変調信号生成部と、半導体レーザと、この半導体レーザの光出力をモニタする受光素子と、誤差増幅部とで光・電気負帰還ループを形成して前記受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比例した受光信号と前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号とが等しくなるように前記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部と、前記誤差増幅部の出力を所望の電位分瞬時に電圧シフトする電圧シフト部として構成されて前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号に応じた駆動電流を前記半導体レーザに順方向電流として流す電流駆動部と、前記半導体レーザの微分量子効率を検出する微分量子効率検出部と、この微分量子効率検出部の検出結果を記憶するメモリ部と、このメモリ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検出結果により最大電流に対応する電流が設定されており、発光指令電流生成部において既に設定された最大発光状態の電位より大きい場合にはオフ、小さい場合にはオンとして前記電流駆動部において設定された最大電流に対応する電流を設定する加算電流設定部と、タイミング生成部と、をバイポーラトランジスタにより集積化させた1チップの集積回路として備え、イニシャライズ時に前記タイミング生成部により前記誤差増幅部の制御速度より十分に遅いタイミング信号を生成し、そのタイミング信号に基づき前記微分量子効率検出部により前記半導体レーザの微分量子効率を検出し、各タイミングでの検出結果を前記メモリ部に記憶し、このメモリ部に記憶された検出結果に従い発光指令信号に対応する電流を設定するようにした。
【0024】
請求項5記載の発明は、入力データに基づいて、前記入力データに対しパルス幅変調と強度変調とを同時に行う発光指令信号を生成するパルス幅変調・強度変調信号生成部と、半導体レーザと、この半導体レーザの光出力をモニタする受光素子と、誤差増幅部とで光・電気負帰還ループを形成して前記受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比例した受光信号と前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号とが等しくなるように前記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部と、前記誤差増幅部の出力を所望の電位分瞬時に電圧シフトする電圧シフト部として構成されて前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号に応じた駆動電流を前記半導体レーザに順方向電流として流す電流駆動部と、前記半導体レーザの微分量子効率を検出する微分量子効率検出部と、イニシャライズ時にこの微分量子効率検出部の検出動作を制御するタイミング信号を生成するタイミング生成部と、前記微分量子効率検出部の各タイミングでの検出結果を記憶するメモリ部と、このメモリ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検出結果により最大電流に対応する電流が設定されており、発光指令電流生成部において既に設定された最大発光状態の電位より大きい場合にはオフ、小さい場合にはオンとして前記電流駆動部において設定された最大電流に対応する電流を設定する加算電流設定部と、をバイポーラトランジスタにより集積化させた1チップの集積回路として備えている。
【0025】
従って、これらの請求項1や請求項5記載の発明によれば、省電力化や小型化を図る上で好ましいバイポーラトランジスタにより集積化させた1チップの集積回路において、経時変化に伴う半導体レーザの微分量子効率の変化を、電源投入時やリセット解除時といったイニシャライズ時に検出して最適な電流加算値を設定し直すことにより、光・電気負帰還ループなる制御部による高速制御分を極力少なくすることができ、半導体レーザの光出力波形をオーバシュートやアンダシュートのない、理想の方形波に近付け、常時、最適化された理想的な光出力波形が得られる。
【0026】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、電流駆動部は、誤差増幅部内における電圧シフト部であり、その電圧シフト量を変化させる差動回路を含んで光・電気負帰還ループ内に設けられ、加算電流設定部は、前記発光指令信号に対応する電流が最大の時に前記半導体レーザの光出力が所望の最大値となり前記発光指令信号に対応する電流が最小の時に前記半導体レーザの光出力が所望の最小値となるように前記差動回路の電流を設定するものとし、イニシャライズ時において、或るタイミングT0に半導体レーザの光出力を所望の最大値とし前記タイミングT0から或る一定時間経過したタイミングT1に前記半導体レーザの光出力を所望の最小値として、前記タイミングT1とこのタイミングT1より或る一定時間経過したタイミングT2との間に前記微分量子効率検出部及び加算電流設定部を動作させて電流を設定するようにしている。
【0027】
従って、所望の高速電圧シフト量の最大値を検出することにより、光出力波形を理想的な方形波に近付け得る1手段を提供できる。
【0028】
請求項2や請求項7記載の発明は、タイミング生成部が外付け素子を含み、この外付け素子により設定されたタイミング信号を生成するようにしている。従って、例えば遅延回路により構成した場合、光・電気負帰還ループの制御速度を自由に設定できる上に、半導体レーザ‐受光素子の周波数特性の影響を受けない光出力波形を得ることもでき、集積化された回路のイニシャライズ時間を最適化を図る上で都合がよい。
【0029】
請求項3や請求項8記載の発明は、タイミング生成部が発振回路を含み、この発振回路の発振出力に基づき複数のタイミング信号を生成するようにしている。従って、タイミング生成部に発振回路を用いることにより、生成すべきタイミング数が多い場合であっても唯一の外付けコンデンサを設けるだけでそのタイミングを自在に設定できる。さらには、そのコンデンサの容量を変更するだけで、周波数特性を補償する回路も不要にできる。
【0030】
請求項4や請求項9記載の発明は、タイミング生成部が、発振回路と多段のラッチ回路とを含み、前記発振回路の発振出力に基づき前記各ラッチ回路がタイミング信号を生成するようにしている。従って、発振回路に対してフリップフロップではなくラッチ回路を組み合わせることにより、素子を削減した回路構成とすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図6に基づいて説明する。本発明の半導体レーザ制御装置は、例えば、レーザプリンタ等における光書込用に用いられる半導体レーザの光出力を制御するための制御装置として適用されている。ここに、本実施の形態にあっても基本的には前述したようなパルス幅強度混合変調方式や、光・電気負帰還ループの負担を軽減させる光・電気負帰還ループ+加算電流値制御方式を踏襲しており、図9ないし図15で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示す。
【0032】
即ち、本実施の形態における半導体レーザ制御装置13は、概略的には、図11に示したように、パルス幅生成部及びデータ変調部11と半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12とにより構成されている。ここに、前記半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12は、図9に示したように光・電気負帰還ループ3と電流駆動部4とを主体として構成されている。これにより、パルス幅生成部及びデータ変調部11によって既にPWM変調を受けたデータが定電流源5,8に入力され、定電流源5の電流値IDA1 は反転増幅器6、半導体レーザ1、受光素子2を介して光・電気負帰還ループ3を形成し、定電流源8の電流値IDA2 は半導体レーザ1の順方向電流となり高速に半導体レーザ1の光出力に変換されることで、高速に半導体レーザ1の制御及び駆動が可能となる。この場合、電流駆動部4として機能する定電流源8による電流IDA2 、従って、光出力PS の値を所望の値に設定することで、前述したように半導体レーザ1の光出力を高速にPWM及びPM変調することが可能とされている。
【0033】
図1に、本実施の形態における半導体レーザ制御装置13の、より詳細な構成例を示す。まず、本実施の形態では、入力データをパルス幅変調データと強度変調データとに変換した複数のパルスを生成するパルス幅生成部及びデータ変調部11と半導体レーザ制御部及び駆動部12とが、その一部の構成要素を除く殆どの要素に関して1チップの集積回路20として集積化されて構成されている。より詳細には、一部の回路構成に関して後述する如く、バイポーラトランジスタにより1チップ化されている。ここに、パルス幅生成部及びデータ変調部11に関しては、特に詳述しないが、例えば、タイミングの異なる複数のパルスを生成するPLL構成のパルス生成手段と、入力された画像データをパルス幅変調データと強度変調データとに変換する論理記述を含むデータ変換部と、このデータ変換部から得られるパルス幅変調データに従ってパルス生成手段の出力中からパルスを選択するパルス幅変調部等を備えて構成されるが、これらの論理記述等を実行するバイポーラトランジスタによる回路構成とされている。
【0034】
以下では、半導体レーザ制御部及び駆動部12側について説明する。まず、光・電気負帰還ループ3は、発光指令信号設定部21と発光指令信号生成部22と誤差増幅器23(反転増幅器6に相当する)と電流駆動部24と半導体レーザ1と受光素子2とにより構成されている。動作としては、変調されたデータに従って発光指令信号生成部22にて生成された電流と、半導体レーザ1の光出力に比例して受光素子2より出力されるモニタ電流とを比較し、その誤差分を誤差増幅器23及び電流駆動部24を介して半導体レーザ1の順方向電流に変換することにより光・電気負帰還ループ3を構成する。ここで、一般に半導体レーザ1の微分量子効率や受光素子2の光・電気変換受光感度には素子ばらつきがあるので、各々の特性に合わせて、電流値を設定する必要がある。このような素子ばらつきに関しては、前記発光指令信号設定部21において、半導体レーザ1が所望の光出力となるように外部からの電流設定信号により電流値IDA1 、即ち、直流動作的には受光素子2のモニタ電流値を設定することにより、個体差を吸収して半導体レーザ1が常に所望の光出力となるように設定することが可能となる。
【0035】
前記電流駆動部24は、例えば差動スイッチ構成で前記誤差増幅器23の出力を所望の電位分瞬時に電圧シフトする電圧シフト部25として構成されている。この電圧シフト部25による電圧シフトは、瞬時に半導体レーザ1の順方向電流となり、半導体レーザ1の光出力の高速変調が可能とされている。特に、光・電気負帰還ループ3なる制御系内にこの電流駆動部24として機能する電圧シフト部25を有して光・電気負帰還ループ3側と同一の出力部を持たせることにより、回路を構成する上で、素子数の低減と消費電力の低減とを図れる。
【0036】
図2に誤差増幅器23及び電圧シフト部25のバイポーラトランジスタを用いた回路構成例を示す。まず、発光指令信号生成部22にあるPD端子において、この発光指令信号生成部22中のD/A変換部により入力されたデータを電流IDA1 に変換し、受光素子2より半導体レーザ1の光出力に比例して流れるモニタ電流IPDと比較し、その結果を発光指令信号生成部22中のトランジスタQ1 のベースにおいて検出する。この結果をトランジスタQ2 ,Q3 等で構成される差動アンプ41に入力し、その出力を抵抗R1 を介してLD端子より半導体レーザ1の順方向電流とする光・電気負帰還ループ3を構成している。ここに、差動アンプ41よりLD端子に至る間に、トランジスタQ4 ,Q5 ,抵抗R2 等で構成されて差動回路となる差動スイッチ42によりその出力を所望の電位分、瞬時に電圧シフトするように電圧シフト部25が構成されている。この電圧シフトは、トランジスタQ6 〜Q8 等で構成されるエミッタフォロワ43を介して瞬時に半導体レーザ1の順方向電流となる。ここに、本実施の形態においては、前述したように、最終的に半導体レーザ1を駆動する駆動トランジスタ7と抵抗Re とを集積回路20に対して外付けとしており、この駆動トランジスタ7と抵抗Re には、半導体レーザ1を駆動するために数十〜数百mA程度の電流を流す必要があるが、本実施の形態のような構成の場合、半導体レーザ制御部及び半導体レーザ駆動部12内部における電流は、駆動部につながる出力部においてもせいぜい数mAで十分であるので、消費電力が低減し、集積化が容易となる。図2に示す回路において、電流駆動部24の電圧シフト量を決定しているのが、抵抗R2 ,R3 、トランジスタQ9 等であるが、上述したように半導体レーザ1の微分量子効率には素子ばらつきがあり、また、経時変化による効率劣化があるため、半導体レーザ1の微分量子効率を検出し、この電圧シフト量を設定する構成とすることにより、前述した図10(b)に示したような光出力PS が重畳された光出力を得ることができる。また、図2に示す回路において、トランジスタQ2 ,Q3 等で構成される差動アンプ41は、抵抗R4 において電源電圧Vccよりの降下電圧としてその出力を構成しているが、光・電気負帰還ループ3は半導体レーザ1の光出力をリアルタイムで制御しているので、電源電圧変動も同時に制御している。また、受光素子2を経てPD端子(発光指令信号生成部22中のトランジスタQ4 のベース電位)にて検出した結果を、差動アンプ41に入力する過程で、トランジスタQ11,Q12,抵抗R4 を介して帰還をかけており、この差動アンプ41の電圧ゲインを抵抗R5 ,R6 の抵抗値により決定し、ゲインを小さくすることでこの差動アンプ41の交叉周波数をより高くし制御速度を向上させている。
【0037】
半導体レーザ1の微分量子効率を検出し、電圧シフト量を設定する機能を実現するためのブロックが、図1中では、タイミング生成部31、微分量子効率検出部32、メモリ部33及び加算電流設定部34により構成されている。これにより、概略的には、タイミング生成部31において誤差増幅器23の制御速度より十分遅いタイミング信号を生成し、そのタイミングにおいて半導体レーザ1の微分量子効率を微分量子効率検出部32により検出し、その検出結果をメモリ部33に記録し、そのメモリ部33のデータに従い、加算電流設定部34の電流値を設定する。この動作は電源投入時若しくはリセット時(半導体レーザ1の光出力オフ時)といった所定のイニシャライズ時だけイニシャライズ動作として行われ、通常動作時には、加算電流設定部34の電流値を保持する。
【0038】
また、タイミング生成部31に対してはスタートアップ部35が接続されている。このスタートアップ部35は、電源投入時に電源電圧がまだ所定の値に達するまでの期間に、半導体レーザ1に過大電流が流れることにより発生する半導体レーザ1の劣化や破損からの保護と、前記タイミング生成部31において必要なイニシャライズ開始信号の生成を行う役目を担う。このスタートアップ部35に設定される或る設定電位は、なるべく電源電圧の所定の電位に近い電位に設定される。例えば、電源電圧の所定の電位が5.0Vの場合において、或る設定電位が2〜3V程度に設定した場合にはまだ回路全体が所望の動作をしているとはいえないが、4.5V程度に設定すればほぼ回路全体が所望の動作をしていると考えてよく、より安全に半導体レーザ1の保護とイニシャライズ開始信号の生成とを行うことができる。具体的制御としては、受光素子2の端子の電位を強制的にHレベルとすることにより誤差増幅器23の出力が強制的なLレベルとされ、半導体レーザ1の順方向電流が流れないように抑制することで半導体レーザ1の保護を行う。また、同時に、後述するように、TDSTART端子 の電位を強制的にHレベルとすることで、前記タイミング生成部31における発振回路(後述する)を強制的に発振しないように抑制する。そして、電源電圧(ここでは、Vcc)が或る設定電位以上になると、半導体レーザ1の保護を解除して通常動作状態とし、かつ、前記タイミング生成部31における発振回路の発振抑制を解除することにより発振開始信号とする。同時に、前記タイミング生成部31の電流源を生成するVPTDSTART端子電位 を出力する。
【0039】
前記タイミング生成部31は、例えば、遅延回路を用いて構成することも可能であるが、本実施の形態では、発振回路36とバイアス回路(図示せず)とラッチ回路37とにより構成されている。概略的には、発振回路36において生成された発振信号をラッチ回路37にてラッチし、ラッチしたデータを次段に順次伝達することにより、例えば、T0〜T5なる6個のタイミング信号を生成し、最終タイミングと同時に前記発振回路36を強制的に発振しないように抑制する構成とされている。
【0040】
前記微分量子効率検出部32は、例えば、前記誤差増幅器23の誤差出力中のピーク値を検出するサンプルホールド回路38と、このサンプルホールド回路38の出力値を所定値と比較する比較器39とにより構成されている。
【0041】
前記メモリ部33は、前記比較器39の比較結果を前記タイミング生成部31により生成されるタイミングT1〜T5に同期して保持する機能を有する。前記加算電流設定部34は、例えば、5ビットのD/A変換器40により構成されている。
【0042】
次に、これらの各部の構成、作用等について説明する。まず、前記発振回路36のバイポーラトランジスタによる回路構成例を図3に示す。また、イニシャライズ時の概略動作を図5に示す。トランジスタQ22のコレクタ電位VQ22Cが図4中の発振動作として表され、このトランジスタQ22のコレクタ電流が、トランジスタQ24,Q25で構成される差動スイッチ46によりオン、オフし、トランジスタQ22のコレクタ電流がオンの時にトランジスタQ21のコレクタ電流よりも大きい場合には、トランジスタQ22のコレクタ電位VQ22Cは、各々の電流がコンデンサC1 へのチャージ、ディスチャージを繰り返すことにより発振する。
【0043】
まず、図4中に示すタイミング0、即ち、電源投入時より、前記スタートアップ部35から発振開始タイミング信号TSが送られてくるまでの間は、TDSTART 端子の電位は強制的にHレベル(殆どVccと同電位)であり、また、VPTDSTART 端子は0Vであるので、VPTDSTART 端子より生成されるトランジスタQ23のコレクタ電流は0であり、差動スイッチ46もトランジスタQ25がLレベルであるが、トランジスタQ23のコレクタ電流が0であるので、トランジスタQ22のコレクタ電流も0となっている。その後、発振開始タイミング信号TSを過ぎると、トランジスタQ22のコレクタ電流が流れ始め、差動スイッチ46においてトランジスタQ25がLレベルであるので、トランジスタQ23のコレクタ電流がトランジスタQ22,Q26によるカレントミラー回路47により折り返され、トランジスタQ22のコレクタ電流となる。このタイミングTSでは、電源部(図示せず)の電流は0であるので、トランジスタQ22のコレクタ電流がトランジスタQ21のコレクタ電流より大きい場合にはトランジスタQ22のコレクタ電位VQ22C、即ち、TDSTART端子電位 は、徐々に低下する。そして、トランジスタQ24のベース電位がトランジスタQ25のべース電位と同電位若しくはより低下する瞬間に、差動スイッチ46が動作し、トランジスタQ24がオンとなりトランジスタQ26のコレクタ電流、従って、トランジスタQ22のコレクタ電流がオフとなり、トランジスタQ25のベース電位はトランジスタQ24のコレクタ電流と抵抗R11とで決まる電位分上昇する。この瞬間が、タイミングT0である。
【0044】
タイミングT0を過ぎると、トランジスタQ22のコレクタ電流がオフとなるので、トランジスタQ22のコレクタ電位VQ22C、即ち、TDSTART端子電位 は、徐々に上昇する。そして、トランジスタQ24のベース電位がトランジスタQ25のベース電位と同電位若しくはより上昇する瞬間に、差動スイッチ46が反転し、トランジスタQ22のコレクタ電流がオンとなる発振動作を繰り返す。この発振の振幅は、トランジスタQ24のコレクタ電流と抵抗R11とで決まる電位で決定され、周期はトランジスタQ21のコレクタ電流、トランジスタQ22のコレクタ電流、コンデンサC1 の容量により決定され、これらの値を適正に決定することにより所望のタイミング信号を得ることができる。
【0045】
このような動作において、トランジスタQ22のコレクタ電流がトランジスタQ21のコレクタ電流の丁度2倍の時、トランジスタQ21のコレクタ電流と、(トランジスタQ22のコレクタ電流)−(トランジスタQ21のコレクタ電流)なる電流とが等しくなり、コンデンサC1 にチャージ、ディスチャージされる単位時間当たりの電荷量が等しくなるので、図4中に示すような、立上り時間と立下り時間とが等しい三角波となる。
【0046】
このような発振回路36の発振出力としてトランジスタQ25のベースに方形波が得られ、電圧シフト、スイング量調整、反転なる処理がなされた後、図4中に示すトランジスタQX のエミッタ電位VQXE の出力波形が得られる。
【0047】
次に、前記ラッチ回路37の1構成単位となるラッチ回路48の回路構成例を図4に示す。前記ラッチ回路37は、本実施の形態においては、タイミング信号T0〜T5を生成するため、ラッチ回路48が6段に接続されて構成されるが、図4にその1構成単位となりタイミング信号T0生成用のラッチ回路48を示す。図示例にあっては、複数のトランジスタ、抵抗を構成要素として構成されており、この内、トランジスタQ31〜Q33で1つのスイッチ49aを形成し、また、トランジスタQ34〜Q36で1つのスイッチ49bを形成している。前記スイッチ49aにおいては、前記トランジスタQ33のコレクタ電流がオンの時、トランジスタQ31のベース電位、即ち、データをトランジスタQ37のベース電位及びエミッタ電位に反転して出力する。また、スイッチ49bにおいては、トランジスタQ36のコレクタ電流がオンの時、トランジスタQ34のベースがトランジスタQ37のエミッタに接続されるので、出力をそのまま保持する動作となる。
【0048】
トランジスタQ33のベースをCLK 、トランジスタQ36のベースを/CLK (信号に関して、“/”は反転を示す)、トランジスタQ31のベースをDATA0 、トランジスタQ37のエミッタを出力Qとして、これらの関係を論理式で表すと、
Q=CLK・DATA0 +/CLK・Q
となる。
【0049】
ここで、前述したようにトランジスタQX (図5参照)のエミッタ電位VQXE 、つまり、トランジスタQ36のベース/CLK は、タイミングTSよりタイミングT0までHレベルで出力保持状態にあり、また、トランジスタQ38,Q39等で構成される電流源50は、スタートアップ部35からのVPTDSTART をベース電位とすることにより、タイミングTSまでは電流が0でタイミングTSとなる瞬間より電流が流れるので、出力QはタイミングT0までHレベルとなっている。タイミングT0となると、出力Qが初めてLレベルとなり、タイミングT0以降、トランジスタQ31のベース(入力データ)がLレベルであるので、出力QはLレベルの状態を保持する。この状態を、図5中のトランジスタQ37のエミッタ電位VQ37E(タイミング信号T0)の波形として示す。
【0050】
図示しない次段では、CLK を反転入力し、トランジスタQ37のエミッタ電位VQ37EをDATA1 とすると、
Q′=/CLK・DATA1 +CLK・Q′
とすることで、図5中にVQ37(1)Eで示すタイミング信号T1を得ることができる。
【0051】
以下、同様にタイミング信号T2〜T5を得ることができる。図5中のVQ37(n)E における“n”は段数1〜5を示す。
【0052】
さらに、タイミング信号T5を生成する最終段のラッチ回路において、そのベースがデータ入力部であるトランジスタ(図4中のトランジスタQ31に相当)のコレクタ電流をトランジスタ等を介して発振回路36中のトランジスタQ 23 のベース電流、即ち、この発振回路36を駆動させる電流とすることで、タイミングTSよりタイミングT5までは電流を流すが、タイミングT5となる瞬間にトランジスタQ 23 のベース電流、従って、コレクタ電流をオフさせることが可能となる。
【0053】
つまり、必要なタイミング信号を生成する間のみ発振し、所望のタイミング信号を生成し終わると同時に発振を停止することで、発振回路36の発振動作が他の回路に雑音や電流変動等の悪影響を及ぼさない回路構成とされている。また、前述したようなタイミング信号T0〜T5を生成するためには遅延回路等を用いて構成することも可能であるが、本実施の形態のように、発振回路36を用いて構成することにより、唯一、コンデンサC1 をLSI(集積回路20)外の外付け素子とすることで多数のタイミング信号を生成する場合であっても、発振回路36のタイミングを自在に設定することができる。もっとも、タイミング生成部31を遅延回路を用いて構成した場合、タイミングを自在に設定するためには各々のタイミングを決定する外付け素子を必要とするが、必要とするタイミング数が少ない場合には遅延回路を用いるほうがラッチ回路を必要としない利点がある。何れにしても、光・電気負帰還ループ3の制御速度を自由に設定できる上に、半導体レーザ1・受光素子2の周波数特性の影響を受けない光出力波形を得ることもでき、集積回路20のイニシャライズ時間を最適化を図る上で都合がよい。
【0054】
また、一般に、半導体レーザ1・受光素子2間には、周波数特性が存在し、この周波数特性が、上述の制御系(光・電気負帰還ループ3)の動作や上述のタイミング設定に影響を及ぼさない良好な特性である場合には問題はないが、この周波数特性がよくない場合には、もし、上述のタイミングが一定である場合には、この半導体レーザ1・受光素子2間の周波数特性を補償するための回路を追加するか、或いは、上述のタイミングを十分遅くなるように設定する必要がある。しかし、このようなタイミングを十分に遅く設定すると、それだけイニシャライズの時間が長くなってしまい、かといって、周波数特性補償回路を付加すると素子数が増えてしまい、何れにしても好ましくない。この点、本実施の形態のように、タイミング生成部31を発振回路36を用いて構成することにより、コンデンサC1 の容量を変更するだけで周波数特性を補償するための回路を必要とせず、かつ、全てのイニシャライズ時間が長くなることもないので、素子数を低減させつつ効率的なイニシャライズを行わせることができる。さらに、このような発振回路36を用いてタイミング信号を生成する場合、通常は、フリップフロップを用いるが、本実施の形態のように必要段数のラッチ回路48を組み合わせたラッチ回路37を用いることにより、素子数を低減させ得る。
【0055】
次に、これらのタイミング信号により制御されるイニシャライズ時の概略動作を図5のタイムチャート、図6に示す微分量子効率検出部32の回路構成例を参照して説明する。まず、半導体レーザ1の光出力を、タイミングTSに強制的なオフ状態より所望の最大発光状態とする。この最大発光値は、発光指令電流生成部22において既に設定されているものとする。そして、タイミングT0に入力データを全て0としてオフセット発光状態とし、この状態をタイミングT5まで維持した後、タイミングT5以降を本来の入力データを受け付ける通常動作状態とする。光・電気負帰還ループ3を動作させるためには、半導体レーザ1の光出力を完全にオフにはさせず、わずかに光らせるオフセット発光が必要であり、実際には、半導体レーザ1の光出力は、設定した最大発光とオフセット発光との間で光・電気負帰還ループ3により制御される。
【0056】
半導体レーザ1の光出力は、イニシャライズ時、即ち、電源投入時やリセット解除時において、必ず、図5に示すようなシーケンス動作を実行することにより微分量子効率をその度に検出し、適切な加算電流値を設定する。
【0057】
図5中に示すような最大発光とオフセット発光との差分、即ち、動作電流Iop−発振閾値電流Ithが微分量子効率であるので、微分量子効率検出部32中のサンプルホールド回路38においてこの差分を検出する。概略動作としては、この差分は電圧としては抵抗R 1 (図2参照)の端子間電圧であり、電流駆動部24なる電圧シフト部25が動作していない状態においては誤差増幅器24におけるトランジスタQ 12 のエミッタ電位出力であるので、最大発光時のこのトランジスタQ 12 のエミッタ電位をサンプルホールドし、タイミングT0においては0であった電圧シフト部25の電位シフト量を加算電流設定部34により徐々に変化させて、前記差分を、電圧シフト部25における抵抗R 2 の電位変化とすることにより微分量子効率を検出する。
【0058】
詳細には、トランジスタQ 12 のエミッタ電位、即ち、VCOMP 端子はトランジスタQ42のエミッタフォロワ51を介してトランジスタQ43のベース電位となる。このトランジスタQ43のベース電位はトランジスタQ45等で構成される電流源52の電流が流れている間は、トランジスタQ41,Q46,Q47,Q48等で構成されるボルテージフォロワ53によりトランジスタQ44のベース電位と同電位となる。タイミングT0で電流源52の電流をオフさせると、トランジスタQ43のベース電位の変化はVCOMP 端子の電位変化をそのまま示すが、トランジスタQ44のベース電位はコンデンサC2 の容量が大きいほど変化せず、タイミングT0におけるトランジスタQ43のベース電位、つまり、最大発光時のトランジスタQ 12 (図2参照)のエミッタ電位をサンプルホールドすることが可能となる。図5中の下部にこれらのトランジスタQ43,Q44によりサンプルホールドされる概略波形を示す。
【0059】
サンプルホールドされたこれらのトランジスタQ43,Q44のベース電位をトランジスタQ49,Q50等による比較器39に入力してその大小を比較し、比較結果をタイミング信号T1〜T5に同期してメモリ部33にて保持する。従って、このメモリ部33は、特に構成例を図示しないが、比較器39の比較出力をタイミング信号T1〜T5に同期して保持し得る機能を有していればよく、例えば、タイミング生成部31で用いたような5段のラッチ回路で構成し、比較器39の比較においてトランジスタQ43側のベース電位がトランジスタQ44側のベース電位よりも高い場合にLレベルを出力するように構成すればよい。
【0060】
加算電流設定部34は、2段の差動スイッチで構成される5個のスイッチと、これらのスイッチ部の電流源に電流を供給するカレントミラー回路と、各スイッチ部の出力を加算して電流駆動部(電圧シフト部25)の出力とするカレントミラー回路とにより構成されている。ここに、5個のスイッチ部により基本的に5ビットのD/A変換器40が構成され、これらのスイッチ部の電流源は、最小ビット電流をI1とすると、次のビットのスイッチ部では2*I1、さらに上位ビットのスイッチ部毎に4*I1,8*I1,16*I1となるように設定されている。これにより、スイッチ部全体の出力電流としては最大31*I1となり、この時に、電流駆動部(電圧シフト部25)において設定される最大電流(最大電圧)が、前述した(動作電流Iop)−(発振閾値電流Ith)の最大値よりも大きくなるように設定する。
【0061】
ここで、タイミングT0に、図5に示すように半導体レーザ1の光出力を最大発光状態よりオフセット発光状態とすると同時にスイッチ部の最上位ビットの電流を強制的に出力する。この状態では、最大発光状態からオフセット状態となって最上位ビットのスイッチ部の電流を強制的に出力することにより電圧シフト部の端子間電位にも電位変化を生ずるので、光・電気負帰還ループ3なる制御系により半導体レーザ1の光出力がオフセット発光状態となるように制御が働くので、これらの電位変化の差分を補うように変化する。このような変化分を微分量子効率検出部32において検出しその出力を最大発光状態と比較し、その比較結果をメモリ部33に格納する。メモリ部33ではこの結果をタイミングT1においてラッチし、加算電流設定部34の最上位ビットのスイッチ部を再設定し、最大発光状態の電位より大きい場合にはオフ、小さい場合にはオンとする。ここで、タイミングT1−T0は、この間に光・電気負帰還ループ3なる制御系が十分収束する時間に設定する必要がある。
【0062】
タイミングT1においてもタイミングT0の場合と同様に、上位2ビット目を強制的に出力させ、タイミングT2にてその結果を再設定する。本実施の形態では、微分量子効率を5ビット分のD/Aの精度で検出しているので、5ビット分、同様に繰り返して行う。この時のベース電位の変化の様子を図示すると、図5中の下部に示すトランジスタQ44のベース電位の場合と同様になる。この場合の図示例は、下位ビットより順に
1,1,1,0,1
となった場合の波形を示している。
【0063】
本実施の形態では、微分量子効率検出部32及び加算電流設定部34の検出精度を5ビットとしているが、さらにビット数を増やして検出精度を上げれば、図10(b)に示す光出力波形において、PS 分の光出力分が所望の光出力となり、光・電気負帰還ループ3なる制御系による光出力の制御分が少なくなり、光出力波形がより理想的な方形波に近付く。
【0064】
また、本実施の形態では、電流駆動部24を光・電気負帰還ループ3中に介在させた電圧シフト部25により構成した例で説明したが、例えば、図7に示すように、光・電気負帰還ループ3から分離させて独立して電流駆動部24を設けた構成としてもよい。さらには、発光指令信号生成部、発光指令信号設定部に関しても、図8に示すように、IDA1 専用の発光指令信号生成部22a及び発光指令信号設定部21aと、IDA2 専用の発光指令信号生成部22b及び発光指令信号設定部21bとに分けて構成してもよい。この場合、発光指令信号設定部21bが加算電流設定部34となる。
【0065】
【発明の効果】
請求項1及び5記載の発明によれば、パルス幅変調・強度変調信号生成部と誤差増幅部と電流駆動部とともに、半導体レーザの微分量子効率を検出する微分量子効率検出部と、この微分量子効率検出部の検出結果を記憶するメモリ部と、このメモリ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検出結果により最大電流に対応する電流が設定されており、発光指令電流生成部において既に設定された最大発光状態の電位より大きい場合にはオフ、小さい場合にはオンとして電流駆動部において設定された最大電流に対応する電流を設定する加算電流設定部と、タイミング生成部とをバイポーラトランジスタにより集積化させた1チップの集積回路として備え、イニシャライズ時にタイミング生成部により誤差増幅部の制御速度より十分に遅いタイミング信号を生成し、そのタイミング信号に基づき微分量子効率検出部により半導体レーザの微分量子効率を検出し、各タイミングでの検出結果をメモリ部に記憶し、このメモリ部に記憶された検出結果に従い電流駆動部において設定された最大電流に対応する電流を設定するようにしたので、省電力化や小型化を図る上で好ましいバイポーラトランジスタにより集積化させた1チップの集積回路において、経時変化に伴う半導体レーザの微分量子効率の変化を、電源投入時やリセット解除時といったイニシャライズ時に検出して最適な電流加算値を設定し直すことにより、光・電気負帰還ループなる制御部による高速制御分を極力少なくすることができ、半導体レーザの光出力波形をオーバシュートやアンダシュートのない、理想の方形波に近付け、常時、最適化された理想的な光出力波形を得ることができる。
【0066】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明において、電流駆動部は、誤差増幅部内における電圧シフト部であり、その電圧シフト量を変化させる差動回路を含んで光・電気負帰還ループ内に設けられ、加算電流設定部は、前記発光指令信号に対応する電流が最大の時に前記半導体レーザの光出力が所望の最大値となり前記発光指令信号に対応する電流が最小の時に前記半導体レーザの光出力が所望の最小値となるように前記差動回路の電流を設定するものとし、イニシャライズ時において、或るタイミングT0に半導体レーザの光出力を所望の最大値とし前記タイミングT0から或る一定時間経過したタイミングT1に前記半導体レーザの光出力を所望の最小値として、前記タイミングT1とこのタイミングT1より或る一定時間経過したタイミングT2との間に前記微分量子効率検出部及び加算電流設定部を動作させて電流を設定するようにしたので、所望の高速電圧シフト量の最大値を検出することにより、光出力波形を理想的な方形波に近付け得る1手段を提供することができる。
【0067】
請求項2や請求項7記載の発明によれば、タイミング生成部が外付け素子を含み、この外付け素子により設定されたタイミング信号を生成するようにしたので、例えば、タイミング生成部を遅延回路により構成した場合、光・電気負帰還ループの制御速度を自由に設定できる上に、半導体レーザ‐受光素子の周波数特性の影響を受けない光出力波形を得ることもでき、集積化された回路のイニシャライズ時間を最適化を図る上で都合がよい。
【0068】
請求項3や請求項8記載の発明によれば、タイミング生成部が発振回路を含み、この発振回路の発振出力に基づき複数のタイミング信号を生成するようにしたので、タイミング生成部に発振回路を用いることにより、生成すべきタイミング数が多い場合であっても唯一の外付けコンデンサを設けるだけでそのタイミングを自在に設定でき、さらには、そのコンデンサの容量を変更するだけで、周波数特性を補償する回路も不要にすることができる。
【0069】
請求項4や請求項9記載の発明によれば、タイミング生成部が、発振回路と多段のラッチ回路とを含み、前記発振回路の発振出力に基づき前記各ラッチ回路がタイミング信号を生成するようにしているので、発振回路に対してフリップフロップではなくラッチ回路を組み合わせることにより、素子を削減した回路構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す概略ブロック図である。
【図2】誤差増幅部及び電圧シフト部の構成例を示す回路図である。
【図3】発振回路の構成例を示す回路図である。
【図4】ラッチ回路の構成例を示す回路図である。
【図5】各部の波形を示すタイムチャートである。
【図6】微分量子効率検出部の構成例を示す回路図である。
【図7】変形例を示す概略ブロック図である。
【図8】異なる変形例を示す概略ブロック図である。
【図9】従来の電流駆動部によるIDA2 加算方式を示す回路図である。
【図10】IDA2 に伴うPS の有無による光出力制御例を示す特性図である。
【図11】パルス幅強度混合方式用の構成例を示すブロック図である。
【図12】パルス幅強度混合方式の光出力とドットイメージとの関係を示す模式図である。
【図13】その波形生成法を示すタイムチャートである。
【図14】温度による動作電流変化特性を示す特性図である。
【図15】経時変化による動作電流変化特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ
2 受光素子
3 光・電気負帰還ループ
23 誤差増幅部
24 電流駆動部
25 電圧シフト部
31 タイミング生成部
32 微分量子効率検出部
33 メモリ部
34 加算電流設定部
36 発振回路
37 ラッチ回路
42 差動回路[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor laser control method and apparatus for driving and controlling a semiconductor laser used as a light source in a laser printer, a digital copying machine, an optical disk device, an optical communication device, and the like.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Semiconductor lasers are extremely small and can be directly modulated at high speed by a drive current. Therefore, in recent years, semiconductor lasers have been widely used as light sources for laser printers and the like.
[0003]
However, the relationship between the drive current and the light output of the semiconductor laser changes remarkably depending on the temperature, and this poses a problem when trying to set the light intensity of the semiconductor laser to a desired value. In order to solve this problem and utilize the advantages of the semiconductor laser, various APC (Automatic Power Control) circuits have been conventionally proposed.
[0004]
This APC circuit is roughly classified into the following three systems (1) to (3).
(1) The light output of the semiconductor laser is monitored by the light receiving element, and a signal proportional to the light receiving current proportional to the light output of the semiconductor laser generated in the light receiving element is always set to be equal to the light emission level command signal. A method in which the optical output of a semiconductor laser is controlled to a desired value by an optical / electrical negative feedback loop that controls the forward current of the semiconductor laser.
(2) During the power setting period, the light output of the semiconductor laser is monitored by the light receiving element, and a signal proportional to a light receiving current (proportional to the light output of the semiconductor laser) generated in the light receiving element, a light emission level command signal and By controlling the forward current of the semiconductor laser so that the values become equal, and maintaining the forward value of the semiconductor laser set during the power setting period outside the power setting period, the optical output of the semiconductor laser is set to a desired value. And the information is loaded on the optical output of the semiconductor laser by modulating the forward current of the semiconductor laser set during the power setting period based on the information outside the power setting period.
(3) The optical output of the semiconductor laser is measured by measuring the temperature of the semiconductor laser and controlling the forward current of the semiconductor laser based on the measured temperature signal or controlling the temperature of the semiconductor laser to be constant. To control to a desired value.
[0005]
In order to set the optical output of the semiconductor laser to a desired value, the method (1) is desirable. However, the control speed is limited by the operating speed of the light receiving element and the operating speed of the amplifier element forming the optical / electrical negative feedback loop. For example, when the crossover frequency of the open loop of the optical / electrical negative feedback loop is considered as a standard of the control speed, this crossover frequency is expressed as f0 Then, the step response characteristic of the optical output of the semiconductor laser is
Pout= P0{1-exp (-2πf0t)}
PoutLight output of semiconductor laser
P0 Set light intensity of the semiconductor laser
t: time
Is approximated by
[0006]
In many applications of the semiconductor laser, a set time τ is set immediately after the light output of the semiconductor laser is changed.0 (The integral value of the light output ∫PoutDt) is required to be a predetermined value,
∫Pout・ Dt
= P0・ Τ0{1- (1 / 2πf0τ0 ) [1-exp (-2πf)0τ0 )]}
It is represented by the following equation.
[0007]
If τ0 = 50 ns and the allowable range of error is 0.4%, f0 > 800 MHz, which is extremely difficult.
[0008]
The method (2) is frequently used because the above-mentioned problem caused by the method (1) does not occur and the semiconductor laser can be modulated at a high speed. However, according to the method (2), since the light output of the semiconductor laser is not always controlled, the light quantity of the semiconductor laser easily fluctuates due to disturbance or the like. As the disturbance, for example, there is a droop characteristic of the semiconductor laser, and the light amount of the semiconductor laser easily causes an error of about several% due to the droop characteristic. As an attempt to suppress the droop characteristic of a semiconductor laser, a method of compensating the thermal time constant of the semiconductor laser with the frequency characteristic of the semiconductor laser drive current has been proposed. However, the thermal time constant of the semiconductor laser is different for each semiconductor laser. There is a problem that there is an individual variation, and that it varies depending on the surrounding environment of the semiconductor laser.
[0009]
An improved system in consideration of such a point has been proposed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 2-205086. According to the publication, as shown in FIG. 9, the light output of the
[0010]
According to this, the optical output corresponding to the current for directly driving the
Pout= P0 + (PS -P0 ) {1-exp (−2πf)0t)}
Is approximated by PS≒ P0 Then, the optical output of the semiconductor laser instantaneously becomes P0 , So f0 May be smaller than in the case where only the optical / electrical
[0011]
Next, using a laser printer as an example, the history of the one-dot multi-value conversion technique will be described. Laser printers were initially developed as non-impact printers to replace line printers.However, due to the high speed and high resolution of laser printers, their application as image printers was studied from an early stage, and various recording methods based on the dither method were practically used. Has been Also, with the rapid progress of semiconductor technology in recent years, the amount of information that can be processed has rapidly increased, and in a laser printer, a one-dot multivalued technology has been put into practical use. is there. However, the current multi-valued level has an output level equivalent to 8 bits in a high-end device, but is suppressed to a numerical value at most in a low-end device. This is partly due to the large amount of information, but mainly due to the large and expensive circuit size of the semiconductor laser control and modulation unit that realizes one-dot multilevel output.
[0012]
Currently, as a semiconductor laser control modulation method for performing one-dot multilevel output,
A. Light intensity modulation method
B. Pulse width modulation method
C. Pulse width intensity mixed modulation method
Has been proposed.
[0013]
A. Light intensity modulation method (PM = Power Modulation)
This is a method of recording by changing the light output itself. Since halftone recording is realized using the intermediate exposure area, stabilization of the printing process is an important requirement, and the requirements for the printing process become strict. However, the control modulation of the semiconductor laser becomes easy.
[0014]
B. Pulse width modulation method (PWM = Pulse Width Modulation)
Although the light output level is binary, the light emission time (that is, the pulse width) is changed so that the recording is performed. Therefore, compared with the PM method, the use of the intermediate exposure area is small, Can further reduce the intermediate exposure area (requirements for printing process stability are reduced). However, when the pulse width is set to 8 bits and adjacent dot combination is realized, the configuration of the semiconductor laser control modulator becomes complicated.
[0015]
C. Pulse width intensity mixed modulation method (PWM + PM method)
In the PM system, the demand for stabilizing the printing process becomes severe, and in the PWM system, there is a problem that the semiconductor laser control modulator is complicated. Therefore, the PM system is a system combining the PM system and the PWM system. It is disclosed in JP-A-6-347852.
[0016]
This modulation method is basically a binary recording method, and is based on a PWM method which is stable to a printing process, and complements a transition portion between pulses with a PM method. In order to realize the same number of gradations, the required number of pulse widths and the required number of power values are reduced by combining these modulation schemes when compared to a single modulation scheme. In addition to being stable to the printing process, it is suitable for integration, and can be reduced in size and cost.
[0017]
In order to realize such a modulation method, the semiconductor laser control device is basically provided with a pulse width generation unit and a
[0018]
Since this modulation method is basically a PWM method as shown in the figure, the power modulation unit using the intermediate exposure area needs to output with a minimum pulse width. In order to obtain such an optical output, for example, if the pulse width is PWM as shown in FIG.OUTAnd PWMOUT+ PMOUT(PMOUTIs the minimum pulse width) or PWMOUTAnd PMOUT(PMOUTIs the minimum pulse width). PWMOUT, All bits are set to H level, and PMOUTBy turning on / off each bit in accordance with the data in the pulse of (1), a light output waveform as shown in FIGS. 12 and 13 can be obtained. In FIG. 12, the upper part shows the right mode of right alignment, and the lower part shows the left mode of left alignment.
[0019]
[Problems to be solved by the invention]
In view of such a technical background, in order to obtain an ideal optical output waveform that is always optimized under the high-speed control, the waveform shown in FIG.SIt can be said that it is important to properly set the minute and to make it closer to a square wave. In particular, this is important in the case where modulation of more gradations is to be realized using the pulse width intensity mixing method described with reference to FIG.
[0020]
Here, as the general characteristics of the semiconductor laser, there are an operating current change characteristic due to temperature as shown in FIG. 14 and an operating current change characteristic due to temporal change (particularly, change in differential quantum efficiency) as shown in FIG. . Of these, regarding the operating current change characteristics due to temperature, even if the oscillation threshold current Ith of the
[0021]
However, as shown in the figure, the operating current change characteristic accompanying the change with time, particularly, the change in the differential quantum efficiency generally shows a larger change characteristic than the case with the temperature. This change characteristic corresponds to the P shown in FIG.SThe light output P that affectsoutIs too large for overshoot or too smallJustThere are inconveniences such as hindering high-speed control.
[0022]
In other words, in the technical background as described above, no special measures have been taken regarding the detection accuracy of the differential quantum efficiency of the semiconductor laser, and the detection accuracy is poor and the degree of freedom is small. Inadequate in approaching
[0023]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to
[0024]
The invention according to
[0025]
Therefore, according to the first and fifth aspects of the present invention, in a one-chip integrated circuit integrated by a bipolar transistor which is preferable for power saving and miniaturization, a semiconductor laser with a change with time is provided. By detecting changes in differential quantum efficiency during initialization such as when power is turned on or when reset is released, the optimal current addition value is set again, thereby minimizing high-speed control by the optical / electrical negative feedback loop control unit. Thus, the optical output waveform of the semiconductor laser is approximated to an ideal square wave with no overshoot or undershoot, and an optimized ideal optical output waveform is always obtained.
[0026]
According to a sixth aspect of the present invention, in the invention of the fifth aspect, the current driver is a voltage shifter in the error amplifier, and includes a differential circuit for changing the amount of the voltage shift. The addition current setting unit is provided within the semiconductor laser when the light output of the semiconductor laser is a desired maximum value when the current corresponding to the light emission command signal is the maximum and the current corresponding to the light emission command signal is the minimum. The current of the differential circuit is set so that the optical output of the differential circuit becomes a desired minimum value. At the time of initialization, the optical output of the semiconductor laser is set to a desired maximum value at a certain timing T0, and a certain value is obtained from the timing T0. The optical output of the semiconductor laser is set to a desired minimum value at a timing T1 at which a certain time has elapsed, and the timing T1 and a certain time after the timing T1 have elapsed. Wherein by operating the differential quantum efficiency detection unit and the addition current setting unit is to set the current between the timing T2.
[0027]
Therefore, by detecting the maximum value of the desired high-speed voltage shift amount, it is possible to provide one means for bringing the optical output waveform closer to an ideal square wave.
[0028]
According to the second and seventh aspects of the present invention, the timing generation section includes an external element, and generates a timing signal set by the external element. Therefore, for example, when a delay circuit is used, the control speed of the optical / electrical negative feedback loop can be set freely, and an optical output waveform that is not affected by the frequency characteristics of the semiconductor laser-photodetector can be obtained. This is convenient for optimizing the initialization time of the integrated circuit.
[0029]
According to the third and eighth aspects of the present invention, the timing generation section includes an oscillation circuit, and generates a plurality of timing signals based on the oscillation output of the oscillation circuit. Therefore, by using an oscillation circuit for the timing generation unit, even when the number of timings to be generated is large, the timing can be set freely only by providing a single external capacitor. Further, a circuit for compensating the frequency characteristics can be dispensed with only by changing the capacitance of the capacitor.
[0030]
According to a fourth or ninth aspect of the present invention, the timing generation section includes an oscillation circuit and a multi-stage latch circuit, and each of the latch circuits generates a timing signal based on an oscillation output of the oscillation circuit. . Therefore, by combining a latch circuit instead of a flip-flop with an oscillation circuit, a circuit configuration with reduced elements can be obtained.
[0031]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. The semiconductor laser control device of the present invention is applied, for example, as a control device for controlling the optical output of a semiconductor laser used for optical writing in a laser printer or the like. Here, even in the present embodiment, basically, the pulse width intensity mixed modulation system as described above, or the optical / electrical negative feedback loop + addition current value control system for reducing the load on the optical / electrical negative feedback loop And the same parts as those shown in FIGS. 9 to 15 are denoted by the same reference numerals.
[0032]
That is, the semiconductor
[0033]
FIG. 1 shows a more detailed configuration example of the semiconductor
[0034]
Hereinafter, the semiconductor laser control unit and the
[0035]
The current driver 24 is configured as a
[0036]
FIG. 2 shows a circuit configuration example using the bipolar transistors of the
[0037]
In FIG. 1, a block for realizing the function of detecting the differential quantum efficiency of the
[0038]
Further, a start-up
[0039]
The
[0040]
The differential quantum efficiency detection unit 32 includes, for example, a
[0041]
The
[0042]
Next, the configuration, operation, and the like of each of these units will be described. First, FIG. 3 shows a circuit configuration example of the
[0043]
First, the potential of the TDSTART terminal is forcibly set to the H level (almost Vcc) from the
[0044]
After the timing T0, the transistor Q22Is turned off, the transistor Q22Collector potential VQ22CThat is, the TDSTART terminal potential gradually increases. And the transistor Q24Of transistor Q25At the same time as or higher than the base potential of the transistor Q, the differential switch 46 is inverted and the transistor Q22Oscillation operation in which the collector current is turned on is repeated. The amplitude of this oscillation is24Collector current and resistance R11And the cycle is determined by the transistor Q21Collector current of transistor Q22Collector current, capacitor C1 The desired timing signal can be obtained by appropriately determining these values.
[0045]
In such an operation, the transistor Q22The collector current of transistor Q21When the collector current is just twice the current of transistor Q21Collector current and (transistor Q22Collector current)-(transistor Q21Of the capacitor C)1 Since the amount of charge per unit time charged and discharged becomes equal, a triangular wave having the same rise time and fall time as shown in FIG. 4 is obtained.
[0046]
As an oscillation output of the
[0047]
Next, FIG. 4 shows a circuit configuration example of a latch circuit 48 which is one configuration unit of the
[0048]
Transistor Q33The base of CLK and transistor Q36(In the signal, “/” indicates inversion), and the transistor Q31The base of DATA0 and transistor Q37When these relations are expressed by a logical expression with the emitter of
Q = CLK · DATA0 + / CLK · Q
It becomes.
[0049]
Here, as described above, the transistor QX(See FIG. 5) Emitter potential VQXE That is, the transistor Q36Is in an output holding state at H level from timing TS to timing T0, and the transistor Q38, Q39In the
[0050]
At the next stage (not shown), CLK is inverted and the transistor Q37Emitter potential VQ37ELet DATA1 be
Q '= / CLK.DATA1 + CLK.Q'
As a result, V in FIG.Q37 (1) ECan be obtained.
[0051]
Hereinafter, timing signals T2 to T5 can be similarly obtained. V in FIG.Q37 (n) E In the above, "n" indicates the number of
[0052]
Further, in the last-stage latch circuit that generates the timing signal T5, a transistor whose base is a data input unit (the transistor Q in FIG. 4)31Of the collector circuit of the
[0053]
In other words, oscillation occurs only during the generation of the necessary timing signal, and the oscillation is stopped at the same time as the generation of the desired timing signal. Thus, the oscillation operation of the
[0054]
In general, a frequency characteristic exists between the
[0055]
Next, a schematic operation at the time of initialization controlled by these timing signals will be described with reference to a time chart of FIG. 5 and a circuit configuration example of the differential quantum efficiency detection unit 32 shown in FIG. First, the light output of the
[0056]
When the optical output of the
[0057]
Since the difference between the maximum light emission and the offset light emission as shown in FIG. 5, that is, the operating current Iop−the oscillation threshold current Ith is the differential quantum efficiency, the difference is calculated by the sample and hold
[0058]
In detail, the transistorQ 12 , The VCOMP terminal is the transistor Q42Transistor Q through the
[0059]
These transistors Q sampled and held43, Q44Base potential of transistor Q49, Q50And the like, and compares the magnitudes, and holds the comparison result in the
[0060]
The addition
[0061]
Here, at the timing T0, as shown in FIG. 5, the optical output of the
[0062]
At timing T1, as in the case of timing T0, the second upper bit is forcibly output, and the result is reset at timing T2. In the present embodiment, the differential quantum efficiency is detected with an accuracy of D / A for 5 bits, so that the same is repeated for 5 bits. The state of the change of the base potential at this time is shown in FIG.44Is the same as in the case of the base potential. In the illustrated example in this case,
1,1,1,0,1
Shows the waveform when.
[0063]
In the present embodiment, the detection accuracy of the differential quantum efficiency detection unit 32 and the addition
[0064]
Further, in the present embodiment, an example has been described in which the current driver 24 is constituted by the
[0065]
【The invention's effect】
According to the first and fifth aspects of the present invention, the pulse width modulation / intensity modulation signal generation section, the error amplification section, and the current drive section, the differential quantum efficiency detection section for detecting the differential quantum efficiency of the semiconductor laser, and the differential quantum efficiency detection section A memory unit for storing a detection result of the efficiency detection unit, and a detection result of the differential quantum efficiency detection unit stored in the memory unit.The current corresponding to the maximum current has been set and has already been set in the light emission command current generation unit.An integrated current setting unit that sets a current corresponding to the maximum current set in the current driving unit and a timing generation unit using bipolar transistors are turned off when the potential is larger than the potential in the maximum light emitting state and turned on when the potential is smaller than the maximum. A timing signal that is sufficiently slower than the control speed of the error amplifier is generated by the timing generator at the time of initialization, and the differential quantum efficiency detector detects the differential quantum efficiency of the semiconductor laser based on the timing signal. Detects and stores the detection result at each timing in the memory unit, and sets the current corresponding to the maximum current set in the current drive unit according to the detection result stored in this memory unit. And integration of one chip integrated with bipolar transistors preferable for miniaturization. In the optical / electrical negative feedback loop control unit, the change in the differential quantum efficiency of the semiconductor laser due to aging is detected at initialization such as when power is turned on or when reset is released, and the optimal current addition value is set again. Can reduce the amount of high-speed control by the laser as much as possible, bringing the optical output waveform of the semiconductor laser closer to an ideal square wave without overshoot or undershoot, and always obtaining an optimized ideal optical output waveform. it can.
[0066]
According to a sixth aspect of the present invention, in the invention of the fifth aspect, the current driver is a voltage shifter in the error amplifier, and includes a differential circuit for changing the amount of the voltage shift. Provided in the feedback loop, the addition current setting unit is configured such that when the current corresponding to the light emission command signal is the maximum, the light output of the semiconductor laser becomes a desired maximum value and the current corresponding to the light emission command signal is the minimum. The current of the differential circuit is set so that the optical output of the semiconductor laser becomes a desired minimum value. At the time of initialization, the optical output of the semiconductor laser is set to a desired maximum value at a certain timing T0, and from the timing T0. The light output of the semiconductor laser is set to a desired minimum value at a timing T1 after a certain time has passed, and the timing T1 and a certain time after the timing T1 have passed. Since the differential quantum efficiency detection unit and the addition current setting unit are operated to set the current between the timing T2 and the timing T2, the optical output waveform is changed by detecting the maximum value of the desired high-speed voltage shift amount. One means can be provided that can approach an ideal square wave.
[0067]
According to the second and seventh aspects of the present invention, the timing generator includes an external element and generates a timing signal set by the external element. In addition to being able to freely set the control speed of the optical / electrical negative feedback loop, it is also possible to obtain an optical output waveform that is not affected by the frequency characteristics of the semiconductor laser-light-receiving element. This is convenient for optimizing the initialization time.
[0068]
According to the third and eighth aspects of the present invention, the timing generation section includes an oscillation circuit, and the timing generation section generates a plurality of timing signals based on the oscillation output of the oscillation circuit. By using it, even if the number of timings to be generated is large, the timing can be set freely by only providing an external capacitor, and the frequency characteristics can be compensated by simply changing the capacitance of the capacitor. This can eliminate the need for a circuit for performing the operation.
[0069]
According to the fourth and ninth aspects of the present invention, the timing generation section includes an oscillation circuit and a multi-stage latch circuit, and each of the latch circuits generates a timing signal based on an oscillation output of the oscillation circuit. Therefore, by combining the oscillation circuit with a latch circuit instead of a flip-flop, a circuit configuration with reduced elements can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic block diagram showing one embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a circuit diagram illustrating a configuration example of an error amplification unit and a voltage shift unit.
FIG. 3 is a circuit diagram illustrating a configuration example of an oscillation circuit.
FIG. 4 is a circuit diagram illustrating a configuration example of a latch circuit.
FIG. 5 is a time chart showing waveforms of respective parts.
FIG. 6 is a circuit diagram illustrating a configuration example of a differential quantum efficiency detection unit.
FIG. 7 is a schematic block diagram showing a modification.
FIG. 8 is a schematic block diagram showing a different modification.
FIG. 9 is a graph showing the relationship between I and I of a conventional current driver.DA2It is a circuit diagram showing an addition method.
FIG. 10DA2P accompanyingSFIG. 4 is a characteristic diagram showing an example of light output control depending on the presence or absence of a light beam.
FIG. 11 is a block diagram showing a configuration example for a pulse width intensity mixing system.
FIG. 12 is a schematic diagram showing the relationship between the light output of the pulse width intensity mixing method and the dot image.
FIG. 13 is a time chart showing the waveform generation method.
FIG. 14 is a characteristic diagram showing an operating current change characteristic with temperature.
FIG. 15 is a characteristic diagram showing an operating current change characteristic due to a change over time.
[Explanation of symbols]
1 Semiconductor laser
2 Light receiving element
3 Optical / electrical negative feedback loop
23 Error amplifier
24 Current driver
25 Voltage shift unit
31 Timing generator
32 Differential quantum efficiency detector
33 Memory section
34 Addition current setting section
36 Oscillation circuit
37 Latch circuit
42 differential circuit
Claims (9)
半導体レーザと、この半導体レーザの光出力をモニタする受光素子と、誤差増幅部とで光・電気負帰還ループを形成して前記受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比例した受光信号と前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号とが等しくなるように前記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部と、
前記誤差増幅部の出力を所望の電位分瞬時に電圧シフトする電圧シフト部として構成されて前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号に応じた駆動電流を前記半導体レーザに順方向電流として流す電流駆動部と、
前記半導体レーザの微分量子効率を検出する微分量子効率検出部と、
この微分量子効率検出部の検出結果を記憶するメモリ部と、
このメモリ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検出結果により最大電流に対応する電流が設定されており、発光指令電流生成部において既に設定された最大発光状態の電位より大きい場合にはオフ、小さい場合にはオンとして前記電流駆動部において設定された最大電流に対応する電流を設定する加算電流設定部と、
タイミング生成部と、
をバイポーラトランジスタにより集積化させた1チップの集積回路として備え、
イニシャライズ時に前記タイミング生成部により前記誤差増幅部の制御速度より十分に遅いタイミング信号を生成し、そのタイミング信号に基づき前記微分量子効率検出部により前記半導体レーザの微分量子効率を検出し、各タイミングでの検出結果を前記メモリ部に記憶し、このメモリ部に記憶された検出結果に従い発光指令信号に対応する電流を設定するようにしたことを特徴とする半導体レーザ制御方法。Based on the input data, a pulse width modulation / intensity modulation signal generation unit that generates a light emission command signal that simultaneously performs pulse width modulation and intensity modulation on the input data,
A semiconductor laser, a light receiving element for monitoring the light output of the semiconductor laser, and a light receiving signal proportional to the light output of the semiconductor laser obtained from the light receiving element by forming an optical / electrical negative feedback loop with an error amplifier. An error amplification unit that controls a forward current of the semiconductor laser so that a light emission command signal given from the pulse width modulation / intensity modulation signal generation unit is equal;
The output of the error amplifying unit is configured as a voltage shift unit that instantaneously shifts the voltage by a desired potential, and a drive current corresponding to a light emission command signal provided from the pulse width modulation / intensity modulation signal generation unit is sequentially applied to the semiconductor laser. A current driver that flows as a directional current;
A differential quantum efficiency detector for detecting the differential quantum efficiency of the semiconductor laser,
A memory unit for storing a detection result of the differential quantum efficiency detection unit,
The current corresponding to the maximum current is set according to the detection result of the differential quantum efficiency detection unit stored in the memory unit, and is turned off when the potential is higher than the potential of the maximum emission state already set in the emission command current generation unit. An addition current setting unit that sets the current corresponding to the maximum current set in the current driving unit to be turned on when smaller,
A timing generator,
As a one-chip integrated circuit integrated by bipolar transistors,
At the time of initialization, the timing generator generates a timing signal sufficiently slower than the control speed of the error amplifier, and the differential quantum efficiency detector detects the differential quantum efficiency of the semiconductor laser based on the timing signal. And a current corresponding to the light emission command signal is set in accordance with the detection result stored in the memory unit.
半導体レーザと、この半導体レーザの光出力をモニタする受光素子と、誤差増幅部とで光・電気負帰還ループを形成して前記受光素子から得られる前記半導体レーザの光出力に比例した受光信号と前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号とが等しくなるように前記半導体レーザの順方向電流を制御する誤差増幅部と、
前記誤差増幅部の出力を所望の電位分瞬時に電圧シフトする電圧シフト部として構成されて前記パルス幅変調・強度変調信号生成部から与えられる発光指令信号に応じた駆動電流を前記半導体レーザに順方向電流として流す電流駆動部と、
前記半導体レーザの微分量子効率を検出する微分量子効率検出部と、
イニシャライズ時にこの微分量子効率検出部の検出動作を制御するタイミング信号を生成するタイミング生成部と、
前記微分量子効率検出部の各タイミングでの検出結果を記憶するメモリ部と、
このメモリ部に記憶された前記微分量子効率検出部の検出結果により最大電流に対応する電流が設定されており、発光指令電流生成部において既に設定された最大発光状態の電位より大きい場合にはオフ、小さい場合にはオンとして前記電流駆動部において設定された最大電流に対応する電流を設定する加算電流設定部と、
をバイポーラトランジスタにより集積化させた1チップの集積回路として備えることを特徴とする半導体レーザ制御装置。Based on the input data, a pulse width modulation / intensity modulation signal generation unit that generates a light emission command signal that simultaneously performs pulse width modulation and intensity modulation on the input data,
A semiconductor laser, a light receiving element for monitoring the light output of the semiconductor laser, and a light receiving signal proportional to the light output of the semiconductor laser obtained from the light receiving element by forming an optical / electrical negative feedback loop with an error amplifier. An error amplification unit that controls a forward current of the semiconductor laser so that a light emission command signal given from the pulse width modulation / intensity modulation signal generation unit is equal;
The output of the error amplifying unit is configured as a voltage shift unit that instantaneously shifts the voltage by a desired potential, and a drive current corresponding to a light emission command signal provided from the pulse width modulation / intensity modulation signal generation unit is sequentially applied to the semiconductor laser. A current driver that flows as a directional current;
A differential quantum efficiency detector for detecting the differential quantum efficiency of the semiconductor laser,
A timing generation unit that generates a timing signal for controlling the detection operation of the differential quantum efficiency detection unit at the time of initialization;
A memory unit that stores a detection result at each timing of the differential quantum efficiency detection unit,
The current corresponding to the maximum current is set according to the detection result of the differential quantum efficiency detection unit stored in the memory unit, and is turned off when the potential is higher than the potential of the maximum emission state already set in the emission command current generation unit. An addition current setting unit that sets the current corresponding to the maximum current set in the current driving unit to be turned on when smaller,
A semiconductor laser control device comprising a single-chip integrated circuit in which is integrated by bipolar transistors.
加算電流設定部は、前記発光指令信号に対応する電流が最大の時に前記半導体レーザの光出力が所望の最大値となり前記発光指令信号に対応する電流が最小の時に前記半導体レーザの光出力が所望の最小値となるように前記差動回路の電流を設定するものとし、
イニシャライズ時において、或るタイミングT0に半導体レーザの光出力を所望の最大値とし前記タイミングT0から或る一定時間経過したタイミングT1に前記半導体レーザの光出力を所望の最小値として、前記タイミングT1とこのタイミングT1より或る一定時間経過したタイミングT2との間に前記微分量子効率検出部及び加算電流設定部を動作させて電流を設定するようにしたことを特徴とする請求項5記載の半導体レーザ制御装置。The current driver is a voltage shifter in the error amplifier, and is provided in the optical / electrical negative feedback loop including a differential circuit that changes the amount of voltage shift.
When the current corresponding to the light emission command signal is the maximum, the light output of the semiconductor laser becomes a desired maximum value, and when the current corresponding to the light emission command signal is the minimum, the light output of the semiconductor laser is desired. The current of the differential circuit is set to be the minimum value of,
At the time of initialization, the optical output of the semiconductor laser is set to a desired maximum value at a certain timing T0, and the optical output of the semiconductor laser is set to a desired minimum value at a timing T1 after a certain time has elapsed from the timing T0. 6. The semiconductor laser according to claim 5, wherein the differential quantum efficiency detection unit and the addition current setting unit are operated to set a current between the timing T1 and a timing T2 after a certain time has elapsed. Control device.
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