JP3569053B2 - 大地電位検出表示装置 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、落雷等により大地電位が急激に上昇するのを検出および表示するための大地電位検出表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄塔や高いビル等の落雷が予想される高い建造物には、落雷電流を速やかに大地に放電すべく適宜なアース接地がなされている。しかるに、大地の抵抗や容量成分により、必らずしも速やかな放電はなされず、落雷電流により大地電位が急激に上昇する場合がある。この大地電位の急激な上昇により、この大地にアース接地される電気機器が破損を受ける虞がある。特に、近年の半導体素子を用いた電気機器にあっては耐サージ電圧が充分でなく、破損を受け易い。
【0003】
そこで、かかる電気機器の破損の原因を知るために、大地電位の上昇を検出する技術として、特公昭53−30897号公報に示されたものがある。この技術を簡単に説明すれば、以下のごときものである。まず、落雷が予想される高い建造物から異なる距離だけ離れた2点の大地にそれぞれ接地電極を設ける。そして、これらの2つの接地電極間が放電表示器を介して接続されたものである。落雷電流により一方の接地電極が設けられた大地電位が他方の大地に比べて急激に高くなると、放電表示器は放電を記録する。そこで、この放電表示器による記録から、大地電位が上昇したことを知り得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術にあっては、フィルムカットアウトや透明ガラス管を用いた筒形ヒューズ等が放電表示器として利用されていた。これらは、いずれも放電があったか否かを遠くから視認することができない。そこで、保守管理を容易にするためには、遠方より視認できるように、赤い表示布を落下させまたは落雷毎に機械的カウンタの大きな表示を1つだけ増加させるよう制御することが望まれる。そして、この表示布の落下等には、高い大地電位を検出できるとともに、繰り返して使用できる半導体素子が組み込まれた検出表示機器を用い得ることが望ましい。
【0005】
本発明は、上述のごとき従来技術の事情に鑑みてなされたもので、大きなサージ電圧が印加されることなしに、大地電位の上昇を検出してこれを表示できる大地電位検出表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の大地電位検出表示装置は、落雷の予想される高い建造物の近くの大地に第1の接地電極を設け、前記高い建造物から離れた大地に第2の接地電極を設け、前記第2の接地電極に近接した大地に第3の接地電極を設け、前記第1の接地電極を大きな抵抗値の第1の抵抗および小さい抵抗値の第2の抵抗を順次に直列に介して前記第2の接地電極に接続し、前記第1と第2の抵抗の接続点をバリスタを介して前記第3の接地電極に接続し、前記第2の抵抗の両端電位差が所定値を超えるとこれを検出表示手段で検出するとともに表示動作するように構成されている。
【0007】
そして、前記第1の接地電極をネオン電線を介して前記第1の抵抗に接続して構成することもできる。
【0008】
また、前記検出表示手段の表示動作を、表示布を落下させ、または検出毎にカウンタの検出回数表示を1つ増加させるように構成することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
まず、発明者らが創作した大地電位検出表示装置を、図1を参照して説明する。図1は、発明者らが創作した大地電位検出表示装置の回路図である。
【0010】
図1において、高い建造物としての鉄塔10の近くの大地に第1の接地電極12が設けられる。また、鉄塔10から離れた大地に第2の接地電極14が設けられる。第1の接地電極12は、ネオン電線16を介して検出表示手段18の一方の入力端に接続され、この検出表示手段18の他方の入力端が第2の接地電極14にアース接続される。ここで、ネオン電線16は、高耐圧の絶縁電線であり、第1の接地電極12から検出表示手段18までの接続用の電線として好適である。
【0011】
そして、検出表示手段18の一例は、以下のごとく構成される。まず、第1の接地電極12は、ネオン電線16を経て一方の入力端に接続された大きな抵抗値(例えば100キロオーム)の第1の抵抗20の一端に接続され、その他端が小さな抵抗値(例えば3ないし10オーム)の第2の抵抗22の一端に接続され、その他端が他方の入力端に接続されて第2の接地電極14にアース接続される。そして、第2の抵抗22の両端間にバリスタ24と全波整流回路26が並列に介装される。さらに、この全波整流回路26の直流出力電圧が抵抗28,30で分圧される。抵抗30の両端にはツエナーダイオード32が並列接続され、この抵抗30に現われる分圧電圧がサイリスタ34のゲート・カソード間にゲート信号として与えられる。このサイリスタ34のカソードは、全波整流回路26のマイナス側出力端に接続される。さらに、サイリスタ34のアノードは、電磁石のコイル36と抵抗38と電池40を直列に介してカソードに接続される。抵抗38と電池40の直列接続体に、コンデンサ42が並列接続される。そして、電磁石のコイル36により吸引されるプランジャ44の動作により表示布46が落下するように構成されている。なお、検出表示手段18は、鉄塔10から離して設けられている。
【0012】
かかる構成において、鉄塔10に落雷があると、その落雷電流48が大地に放電されるが、大地の抵抗や容量等により第1の接地電極12が設けられた地点の大地電位が急激に上昇する。第2の接地電極14が設けられた地点の大地電位は、ほぼ変化しない。そこで、第1と第2の接地電極12,14間に大きなサージ状の電位差が生じる。この電位差が、第1と第2の抵抗20,22で分圧され、小さな分圧電圧が全波整流され、さらに適宜に分圧されてサイリスタ34にゲート信号として与えられる。ここで、抵抗28,30の分圧により、第1と第2の接地電極12,14の間の電位差が所定値を超えると、サイリスタ34が導通するように設定される。ツエナーダイオード32は過大なゲート信号が加わらないように規制するものである。そして、コンデンサ42は、抵抗38で電流制限されて電池40から充電されており、サイリスタ34が導通すると、コンデンサ42の充電電圧がコイル36を介して放電され、プランジャ44をばね等に抗して吸引動作させる。このプランジャ44の吸引動作で表示布46は落下される。コンデンサ42からの放電が終わると、抵抗38により電池40から流れる電流が制限されているのでサイリスタ34は導通状態を維持できずに非導通となる。このようにして、落雷による大地電位の上昇が検出され、表示布46の落下によりこれが表示される。なお、上記検出表示手段18の技術は、第1と第2の抵抗20,22を除いて、実開平4−79268号公報に示される技術と同様である。
【0013】
上記の大地電位検出表示装置にあっては、落雷により予測以上の高電圧が生じた場合に、第2の抵抗22の両端間に並列に介装されたバリスタ24が導通するが、必ずしも確実に第2の抵抗22の両端間の電位差を予測する値以下とすることができない虞がある。また、第2の接地電極14が大地に充分に電気的接続されていない場合には、落雷により第1の接地電極12に印加される高電位が、第1の抵抗20と第2の抵抗22で分圧されることなしに、検出表示手段18に印加されて、これを破損させる虞がある。そこで、発明者らは、上記大地電位検出表示装置をさらに改良し、本発明の大地電位検出表示装置を発明した。
【0014】
本発明の一実施例を、図2を参照して説明する。図2は、本発明の大地電位検出表示装置の一実施例の回路図である。図2において、図1と同じ部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0015】
図2において、第1と第2の抵抗20,22が設けられる分圧手段50は、他の回路が組み込まれる検出表示手段52とは分離され、第2の抵抗22の両端電位が分圧手段50から検出表示手段52に与えられる。この分圧手段50と検出表示手段52との分離により、サージ状の高電圧が検出表示手段52に与えられて回路素子が破損する虞を無くすことができる。また、分圧手段50において、第1と第2の抵抗20,22の接続点が、バリスタ54を介して、第2の接地電極14の近くの大地に設けられた第3の接地電極56に接続される。バリスタ54と第3の接地電極56を設けることで、第1と第2の接地電極12,14間の電位差が予測以上の大きさとなって第2の抵抗22の両端間の電位差が過大になった場合や、また第2の接地電極14が充分に大地に対して電気的接続がなされていない場合等に、バリスタ54が導通して、第1と第2の抵抗20,22の接続点の電圧が抑制され、もって検出表示手段52に高電圧が加わるのを防止することができる。さらに、検出表示手段52にあっては、プランジャ44が機械式カウンタ58に連結され、プランジャ44が1回動作する毎に、数字による表示を1つ増加させるように構成される。機械式カウンタ58の表示を初期状態で“0”に設定することで、表示される数字は落雷の検出回数を表示するように作用する。機械式カウンタ58の表示は、遠方から数字を視認できるように、大きいことが望ましい。
【0016】
なお、上記実施例において、検出表示手段18,52の回路構成は、上記実施例に限られるものでない。また、動作表示も、表示布46の落下や機械式カウンタ58に限られず、落雷を検出してこれを表示できれば、いかなる構成であっても良い。そして、第1の接地電極12と第1の抵抗20を結ぶネオン電線16は、絶縁に優れているために用いられており、接続用の電線を適宜に絶縁できるならばネオン電線16に限られるものでない。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の大地電位検出表示装置は構成されているので、以下のごとき格別な効果を奏する。
【0018】
請求項1記載の大地電位検出表示装置にあっては、落雷電流により生ずるサージ状の高電圧が第1と第2の抵抗で分圧され、比較的に小さい分圧電圧が検出表示手段に与えられるので、検出表示手段に組み込まれる回路素子が高電圧等で破損されるようなことがない。しかも、第1と第2の抵抗の接続点が、バリスタを介して第3の接地電極で大地に接続されるので、落雷により予測以上の高電圧が生じた場合、または第2の接地電極が大地に充分に電気的接続されていない場合等に、第1と第2の抵抗の接続点と第3の接地電極の間に介装されたバリスタが導通し、検出表示手段に高電圧が加わってこれが破損される虞がない。
【0019】
そして、請求項2記載の大地電位検出表示装置にあっては、第1の接地電極と第1の抵抗の間の高電圧が加わる電線に、ネオン電線を用いることで、ネオン電線自体の高耐圧性能を利用でき、装置全体の構成が簡単である。
【0020】
また、請求項3記載の大地電位検出表示装置にあっては、落雷等が検出されると、表示布が落下されまたはカウンタの数字が1つずつ増加されるので、遠方より望遠鏡等を用いてこれらを視認することができ、それだけ保守管理が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明者らが創作した大地電位検出表示装置の回路図である。
【図2】本発明の大地電位検出表示装置の一実施例の回路図である。
【符号の説明】
10 鉄塔
12 第1の接地電極
14 第2の接地電極
16 ネオン電線
18,52 検出表示手段
20 第1の抵抗
22 第2の抵抗
46 表示布
54 バリスタ
56 第3の接地電極
58 機械式カウンタ
【発明の属する技術分野】
この発明は、落雷等により大地電位が急激に上昇するのを検出および表示するための大地電位検出表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄塔や高いビル等の落雷が予想される高い建造物には、落雷電流を速やかに大地に放電すべく適宜なアース接地がなされている。しかるに、大地の抵抗や容量成分により、必らずしも速やかな放電はなされず、落雷電流により大地電位が急激に上昇する場合がある。この大地電位の急激な上昇により、この大地にアース接地される電気機器が破損を受ける虞がある。特に、近年の半導体素子を用いた電気機器にあっては耐サージ電圧が充分でなく、破損を受け易い。
【0003】
そこで、かかる電気機器の破損の原因を知るために、大地電位の上昇を検出する技術として、特公昭53−30897号公報に示されたものがある。この技術を簡単に説明すれば、以下のごときものである。まず、落雷が予想される高い建造物から異なる距離だけ離れた2点の大地にそれぞれ接地電極を設ける。そして、これらの2つの接地電極間が放電表示器を介して接続されたものである。落雷電流により一方の接地電極が設けられた大地電位が他方の大地に比べて急激に高くなると、放電表示器は放電を記録する。そこで、この放電表示器による記録から、大地電位が上昇したことを知り得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術にあっては、フィルムカットアウトや透明ガラス管を用いた筒形ヒューズ等が放電表示器として利用されていた。これらは、いずれも放電があったか否かを遠くから視認することができない。そこで、保守管理を容易にするためには、遠方より視認できるように、赤い表示布を落下させまたは落雷毎に機械的カウンタの大きな表示を1つだけ増加させるよう制御することが望まれる。そして、この表示布の落下等には、高い大地電位を検出できるとともに、繰り返して使用できる半導体素子が組み込まれた検出表示機器を用い得ることが望ましい。
【0005】
本発明は、上述のごとき従来技術の事情に鑑みてなされたもので、大きなサージ電圧が印加されることなしに、大地電位の上昇を検出してこれを表示できる大地電位検出表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の大地電位検出表示装置は、落雷の予想される高い建造物の近くの大地に第1の接地電極を設け、前記高い建造物から離れた大地に第2の接地電極を設け、前記第2の接地電極に近接した大地に第3の接地電極を設け、前記第1の接地電極を大きな抵抗値の第1の抵抗および小さい抵抗値の第2の抵抗を順次に直列に介して前記第2の接地電極に接続し、前記第1と第2の抵抗の接続点をバリスタを介して前記第3の接地電極に接続し、前記第2の抵抗の両端電位差が所定値を超えるとこれを検出表示手段で検出するとともに表示動作するように構成されている。
【0007】
そして、前記第1の接地電極をネオン電線を介して前記第1の抵抗に接続して構成することもできる。
【0008】
また、前記検出表示手段の表示動作を、表示布を落下させ、または検出毎にカウンタの検出回数表示を1つ増加させるように構成することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
まず、発明者らが創作した大地電位検出表示装置を、図1を参照して説明する。図1は、発明者らが創作した大地電位検出表示装置の回路図である。
【0010】
図1において、高い建造物としての鉄塔10の近くの大地に第1の接地電極12が設けられる。また、鉄塔10から離れた大地に第2の接地電極14が設けられる。第1の接地電極12は、ネオン電線16を介して検出表示手段18の一方の入力端に接続され、この検出表示手段18の他方の入力端が第2の接地電極14にアース接続される。ここで、ネオン電線16は、高耐圧の絶縁電線であり、第1の接地電極12から検出表示手段18までの接続用の電線として好適である。
【0011】
そして、検出表示手段18の一例は、以下のごとく構成される。まず、第1の接地電極12は、ネオン電線16を経て一方の入力端に接続された大きな抵抗値(例えば100キロオーム)の第1の抵抗20の一端に接続され、その他端が小さな抵抗値(例えば3ないし10オーム)の第2の抵抗22の一端に接続され、その他端が他方の入力端に接続されて第2の接地電極14にアース接続される。そして、第2の抵抗22の両端間にバリスタ24と全波整流回路26が並列に介装される。さらに、この全波整流回路26の直流出力電圧が抵抗28,30で分圧される。抵抗30の両端にはツエナーダイオード32が並列接続され、この抵抗30に現われる分圧電圧がサイリスタ34のゲート・カソード間にゲート信号として与えられる。このサイリスタ34のカソードは、全波整流回路26のマイナス側出力端に接続される。さらに、サイリスタ34のアノードは、電磁石のコイル36と抵抗38と電池40を直列に介してカソードに接続される。抵抗38と電池40の直列接続体に、コンデンサ42が並列接続される。そして、電磁石のコイル36により吸引されるプランジャ44の動作により表示布46が落下するように構成されている。なお、検出表示手段18は、鉄塔10から離して設けられている。
【0012】
かかる構成において、鉄塔10に落雷があると、その落雷電流48が大地に放電されるが、大地の抵抗や容量等により第1の接地電極12が設けられた地点の大地電位が急激に上昇する。第2の接地電極14が設けられた地点の大地電位は、ほぼ変化しない。そこで、第1と第2の接地電極12,14間に大きなサージ状の電位差が生じる。この電位差が、第1と第2の抵抗20,22で分圧され、小さな分圧電圧が全波整流され、さらに適宜に分圧されてサイリスタ34にゲート信号として与えられる。ここで、抵抗28,30の分圧により、第1と第2の接地電極12,14の間の電位差が所定値を超えると、サイリスタ34が導通するように設定される。ツエナーダイオード32は過大なゲート信号が加わらないように規制するものである。そして、コンデンサ42は、抵抗38で電流制限されて電池40から充電されており、サイリスタ34が導通すると、コンデンサ42の充電電圧がコイル36を介して放電され、プランジャ44をばね等に抗して吸引動作させる。このプランジャ44の吸引動作で表示布46は落下される。コンデンサ42からの放電が終わると、抵抗38により電池40から流れる電流が制限されているのでサイリスタ34は導通状態を維持できずに非導通となる。このようにして、落雷による大地電位の上昇が検出され、表示布46の落下によりこれが表示される。なお、上記検出表示手段18の技術は、第1と第2の抵抗20,22を除いて、実開平4−79268号公報に示される技術と同様である。
【0013】
上記の大地電位検出表示装置にあっては、落雷により予測以上の高電圧が生じた場合に、第2の抵抗22の両端間に並列に介装されたバリスタ24が導通するが、必ずしも確実に第2の抵抗22の両端間の電位差を予測する値以下とすることができない虞がある。また、第2の接地電極14が大地に充分に電気的接続されていない場合には、落雷により第1の接地電極12に印加される高電位が、第1の抵抗20と第2の抵抗22で分圧されることなしに、検出表示手段18に印加されて、これを破損させる虞がある。そこで、発明者らは、上記大地電位検出表示装置をさらに改良し、本発明の大地電位検出表示装置を発明した。
【0014】
本発明の一実施例を、図2を参照して説明する。図2は、本発明の大地電位検出表示装置の一実施例の回路図である。図2において、図1と同じ部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0015】
図2において、第1と第2の抵抗20,22が設けられる分圧手段50は、他の回路が組み込まれる検出表示手段52とは分離され、第2の抵抗22の両端電位が分圧手段50から検出表示手段52に与えられる。この分圧手段50と検出表示手段52との分離により、サージ状の高電圧が検出表示手段52に与えられて回路素子が破損する虞を無くすことができる。また、分圧手段50において、第1と第2の抵抗20,22の接続点が、バリスタ54を介して、第2の接地電極14の近くの大地に設けられた第3の接地電極56に接続される。バリスタ54と第3の接地電極56を設けることで、第1と第2の接地電極12,14間の電位差が予測以上の大きさとなって第2の抵抗22の両端間の電位差が過大になった場合や、また第2の接地電極14が充分に大地に対して電気的接続がなされていない場合等に、バリスタ54が導通して、第1と第2の抵抗20,22の接続点の電圧が抑制され、もって検出表示手段52に高電圧が加わるのを防止することができる。さらに、検出表示手段52にあっては、プランジャ44が機械式カウンタ58に連結され、プランジャ44が1回動作する毎に、数字による表示を1つ増加させるように構成される。機械式カウンタ58の表示を初期状態で“0”に設定することで、表示される数字は落雷の検出回数を表示するように作用する。機械式カウンタ58の表示は、遠方から数字を視認できるように、大きいことが望ましい。
【0016】
なお、上記実施例において、検出表示手段18,52の回路構成は、上記実施例に限られるものでない。また、動作表示も、表示布46の落下や機械式カウンタ58に限られず、落雷を検出してこれを表示できれば、いかなる構成であっても良い。そして、第1の接地電極12と第1の抵抗20を結ぶネオン電線16は、絶縁に優れているために用いられており、接続用の電線を適宜に絶縁できるならばネオン電線16に限られるものでない。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の大地電位検出表示装置は構成されているので、以下のごとき格別な効果を奏する。
【0018】
請求項1記載の大地電位検出表示装置にあっては、落雷電流により生ずるサージ状の高電圧が第1と第2の抵抗で分圧され、比較的に小さい分圧電圧が検出表示手段に与えられるので、検出表示手段に組み込まれる回路素子が高電圧等で破損されるようなことがない。しかも、第1と第2の抵抗の接続点が、バリスタを介して第3の接地電極で大地に接続されるので、落雷により予測以上の高電圧が生じた場合、または第2の接地電極が大地に充分に電気的接続されていない場合等に、第1と第2の抵抗の接続点と第3の接地電極の間に介装されたバリスタが導通し、検出表示手段に高電圧が加わってこれが破損される虞がない。
【0019】
そして、請求項2記載の大地電位検出表示装置にあっては、第1の接地電極と第1の抵抗の間の高電圧が加わる電線に、ネオン電線を用いることで、ネオン電線自体の高耐圧性能を利用でき、装置全体の構成が簡単である。
【0020】
また、請求項3記載の大地電位検出表示装置にあっては、落雷等が検出されると、表示布が落下されまたはカウンタの数字が1つずつ増加されるので、遠方より望遠鏡等を用いてこれらを視認することができ、それだけ保守管理が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明者らが創作した大地電位検出表示装置の回路図である。
【図2】本発明の大地電位検出表示装置の一実施例の回路図である。
【符号の説明】
10 鉄塔
12 第1の接地電極
14 第2の接地電極
16 ネオン電線
18,52 検出表示手段
20 第1の抵抗
22 第2の抵抗
46 表示布
54 バリスタ
56 第3の接地電極
58 機械式カウンタ
Claims (3)
- 落雷の予想される高い建造物の近くの大地に第1の接地電極を設け、前記高い建造物から離れた大地に第2の接地電極を設け、前記第2の接地電極に近接した大地に第3の接地電極を設け、前記第1の接地電極を大きな抵抗値の第1の抵抗および小さい抵抗値の第2の抵抗を順次に直列に介して前記第2の接地電極に接続し、前記第1と第2の抵抗の接続点をバリスタを介して前記第3の接地電極に接続し、前記第2の抵抗の両端電位差が所定値を超えるとこれを検出表示手段で検出するとともに表示動作するように構成したことを特徴とする大地電位検出表示装置。
- 請求項1記載の大地電位検出表示装置において、前記第1の接地電極をネオン電線を介して前記第1の抵抗に接続して構成したことを特徴とする大地電位検出表示装置。
- 請求項1記載の大地電位検出表示装置において、前記検出表示手段の表示動作を、表示布を落下させ、または検出毎にカウンタの検出回数表示を1つ増加させるように構成したことを特徴とする大地電位検出表示装置。
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1995
- 1995-09-18 JP JP26348995A patent/JP3569053B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0980088A (ja) | 1997-03-28 |
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