JP3567832B2 - Winding machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転する巻枠に導線を巻き付けてコイルを形成する巻線機に関し、特に、導線の先端部を巻枠にクランプする部分の好適な構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機や発電機などの回転電機において、高出力化のためにコイルの巻き回数を増加することが行われるが、単純にこの回数を増加すると回転電機の大型化を招く。そこで、回転電機の磁極間の、コイルを納めるスロットの断面積に対するコイルを形成する導線の断面積の総和の割合(以下、占積率と記す)を高めることが行われる。占積率を高めるとは、すなわち導線を隙間なく配列することであり、このために導線を整列させて巻くコイル成形方法およびコイル成形装置が開発されている。このような装置に、特開平7−183152号公報がある。
【0003】
また、占積率を向上するためには平角導線を用いることが効果的である。平角導線とは四角形の断面積を有する導線である。円形断面の導線を用いるのと比較して、平角導線を用いることにより、さらに導線間の隙間を小さくできる。
【0004】
このようなコイル成形は、回転電機の磁極またはこれに相当する形状を有する巻枠(芯金)に、導線を一列ずつ隣接する導線と隙間を空けずに巻き、コイルの全長分を巻き終わると、その上の層を同様に巻き付け、所定数の層を形成して行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のコイル成形においては、まず最初に導線の先端部が巻枠に固定される。導線固定用のクランプ構造は、例えば特開平9−320881号公報に開示されている。
【0006】
ここで、クランプ時、導線の先端から適当な長さ(余裕長さ)の部分が巻枠には巻かれないように、導線を固定することが好適である。この巻枠に巻かれない部分は、接続部として機能し、例えばコイル同士の接続やコイル−電源間の接続に用いられる。そのため、接続部は、コイルの接続形態に応じた適当な長さをもつ必要がある。しかしながら、上記特開平9−320881号公報に示されるような従来構造では、接続部を十分に長くとれない場合がある。
【0007】
またクランプ構造においては、導線先端部が巻枠に確実に固定される必要がある。何故なら、導線を巻き付けるために巻枠を回転するとき、導線には大きな張力が作用するからである。特に、比較的剛性の高い導線を巻枠に隙間なく整列させるためには、大きな張力を導線に与えることが必要である。このような大きな張力を考慮すると、できるだけ確実に導線を巻枠にクランプすることが望まれる。例えば、本出願人による特願平11−62690号には、楔作用を利用して導線を巻枠にクランプする装置が開示されており、この技術により導線を確実にクランプできる。しかし、他にも適当な導線クランプ構造を提供することが望まれる。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、導線の先端の接続部を十分に長くとれるようなクランプ構造を有する巻線機を提供することにある。
【0009】
また本発明の目的の一つは、導線の先端を確実に巻枠にクランプできる巻線機を提供することにある。
【0010】
また本発明の目的の一つは、導線のクランプを自動的に行うことができる巻線機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、回転する巻枠に導線を巻き付けることによりコイルを形成する巻線機において、導線固定用のクランプ装置を有し、該クランプ装置が、導線の先端付近の所定クランプ部位を巻枠に固定する固定手段と、前記クランプ部位から先端側の導線部分を巻枠回転方向に屈曲させる屈曲手段と、を含む。本発明によれば、導線の先端部が巻枠回転方向に屈曲した状態で巻枠に固定される。したがって導線先端の接続部を長く設定したとしても、巻枠回転の際に妨げとならないように導線先端部を配置でき、これにより接続部の延長が可能となる。
【0012】
なお、導線を屈曲させる方向としての巻枠回転方向とは、本発明では、巻枠回転軸の周りを回る方向を意味しており、巻枠の実際の回転と一致する方向と、反対方向とのどちらでもよい。
【0013】
本発明の好ましい一態様においては、前記固定手段と前記屈曲手段が一体化され、導線上の同一部位を固定かつ屈曲させる。本発明によれば、導線の先端部が巻枠回転方向に屈曲した状態で巻枠に固定されるので、導線が確実に巻枠に固定され、大きな張力が導線に作用しても導線が外れるのを回避できる。
【0014】
好ましくは、前記先端部を固定するクランプ位置は、前記巻枠の導線巻付け面から巻枠回転軸方向にオフセットした位置に設定されている。これにより、導線先端部分と後続する導線部分との干渉、すなわち導線巻付け面に巻き付く導線部分との干渉が回避されるので、巻付け動作が円滑に行われる。
【0015】
また好ましくは、巻線機は、導線の先端部を前記クランプ位置に導く導線誘導手段を含む。この態様によれば、導線の先端部が導線誘導手段によって自動的にクランプ位置に導かれて、クランプ位置で固定される。したがって導線を巻枠にクランプするための手作業を減らすことができる。
【0016】
また好ましくは、前記巻枠は導線巻付け面の端部に巻枠フランジを有し、前記クランプ位置は前記巻枠フランジに設けられ、前記導線誘導手段は、前記巻枠フランジに設けられ、前記クランプ位置へ続く誘導溝を含み、巻枠へ供給された導線は前記誘導溝を通って前記クランプ位置に達する。この態様によれば、フランジ部に溝を設けるという簡単な構成により、自動クランプが実現される。
【0017】
また好ましくは、前記巻枠に対して巻枠回転方向に相対移動して導線を前記巻枠に押し付けるクランプ部材を有し、前記クランプ部材は、アクチュエータによってクランプ開放方向に駆動され、かつ、弾性部材によって締め付け方向に付勢される。弾性部材としては、例えば、ばねが好適である。
【0018】
この態様によれば、弾性部材の弾性力によって導線がクランプされ、アクチュエータによりクランプが開放される。すなわち巻枠回転中は、弾性部材の機能で導線がクランプされる。巻枠が停止しているときにアクチュエータが機能してクランプを開放する。巻枠回転中にはアクチェータが機能しなくてもよいので、アクチュエータは巻枠とともに回転しなくてもよい。アクチュエータを回転部に搭載しなくてよいので、装置の複雑化を回避できる。また回転部の重量を低減でき、巻枠回転モータの負荷を軽減できる。
【0019】
本発明のもう一つの好ましい一態様においては、前記固定手段と前記屈曲手段が一体化されており、前記固定手段が導線の前記クランプ部位を固定するとき、前記屈曲手段が前記クランプ部位よりも先端側の部分に作用して導線を屈曲させる。本発明によれば、固定手段と屈曲手段が一体化されているので、クランプと屈曲を一つの動作で行える。さらに、屈曲手段がクランプ部位より先端側の部分に作用して導線を屈曲させるので、導線先端のより長い部分を巻枠回転の妨げとならないように配置でき、したがって、導線先端部の接続部をさらに長く設定可能となる。
【0020】
好ましくは、前記屈曲手段は、巻枠回転方向に回動して導線に当接し屈曲させる屈曲用回動部材を含む。本発明によれば、屈曲用回動部材が回動しながら導線を所望の形状へと導くので、導線を大きく屈曲でき、これにより接続部を長くとれる。
【0021】
好ましくは、さらに、前記屈曲用回動部材とともに回動して導線に当接し固定するクランプ部材が設けられ、前記屈曲用回動部材よりも回動軸に近い位置で前記クランプ部材が導線をクランプする。この態様では、屈曲用回動部材は、クランプ機能付きの屈曲用回動部材、クランプ屈曲用回動部材などということができる。
【0022】
本発明によれば、屈曲用回動部材の回動によって、クランプと屈曲を同時に行える。一つの回動部材にクランプ機能と屈曲機能をもたせたので構成が簡単であるという利点が得られる。
【0023】
好ましくは、前記クランプ部材は、前記屈曲用回動部材の回動軸に偏心して設けられている。本発明によれば、導線をクランプ部位から引き抜こうとする力が作用したときに、クランプ部材によるクランプ力が増幅されるので、確実なクランプが可能となる。クランプ部材は、例えば偏心して取り付けられたピンであり、また例えばカムである。
【0024】
好ましくは、前記屈曲用回動部材が回動するときに前記クランプ部材および前記屈曲用回動部材により導線を押し付けられる押付け面であって、所定の屈曲形状に対応する押付け面を有する屈曲台部材が設けられる。本発明によれば、導線を所望の形状に屈曲させることができ、接続部の長さのばらつきを減らし、安定させることができる。
【0025】
好ましくは、前記屈曲用回動部材がクランプ開放状態にあるとき、導線を巻枠回転方向に変形せずとも、巻枠に向けて導かれた導線が、前記クランプ部材と前記屈曲台部材との間を通過するように、前記クランプ部材および前記屈曲台部材が構成される。本発明によれば、簡単な誘導手段を用いて、あるいは特別な誘導手段を用いなくとも、導線をクランプ装置へと適当に導くことができる。
【0026】
好ましくは、前記屈曲用回動部材をクランプ締付け方向に付勢する弾性部材と、前記屈曲用回動部材を前記クランプ締付け方向と反対のクランプ開放方向に回動させるクランプ用アクチュエータと、が設けられる。本発明によれば、弾性部材とアクチュエータで両方向への力を与える簡単な構成により、クランプ屈曲用回動部材の動きを制御することができる。クランプ締付け状態は弾性部材により得られるので、巻枠回転中はアクチュエータが機能しなくてもよい。したがってアクチュエータを回転部に搭載しなくてよく、これにより装置の複雑化を回避できる。また回転部の重量を低減でき、巻枠回転モータの負荷を軽減できる。
【0027】
また本発明の好ましい一態様では、前記屈曲用回動部材をクランプ締付け状態位置から所定の開閉境界位置までの締付け側回動領域ではクランプ締付け方向に付勢し、かつ、前記開閉境界位置を越えた開放側回動領域では前記クランプ締付け方向と反対のクランプ開放方向に付勢する開閉用弾性部材が設けられる。
【0028】
本発明によれば、開閉用弾性部材の付勢力によって、外部から他の力を加えなくてもクランプ状態での締付けのための力が得られる。さらには同じ開閉用弾性部材の付勢力によって、アンクランプ状態を保持するための力が得られる。したがって、巻線機の構成を簡単にすることができる。また弾性部材の付勢力で回動部材が締め付け方向に跳ね戻るといったような回動部材の急激な動作を防止することができる。
【0029】
好ましくは、前記開閉用弾性部材は、前記屈曲用回動部材が前記開閉境界位置にあるときに弾性変形量が最大になり、前記屈曲用回動部材が前記開閉境界位置から両側に離れるにしたがって弾性変形量が少なくなるように設けられる。
【0030】
好ましくは、前記開閉用弾性部材は、引張り力によって前記屈曲用回動部材を付勢するばねであり、前記屈曲用回動部材が前記開閉境界位置にあるときにばね長さが最も長くなるように、ばねの一端が前記屈曲用回動部材に取り付けられる。
【0031】
好ましくは、前記締付け側回動領域および前記開放側回動領域の双方において、前記開閉用弾性部材の付勢方向と反対方向に前記屈曲用回動部材を回転させるクランプ用アクチュエータを有する。このようなアクチュエータを設けることにより、屈曲用回動部材を滑らかに動かすことができる。また回転部材たる巻枠にアクチュエータを搭載しなくてもすみ、上述したような利点が得られる。
【0032】
好ましくは、前記クランプ用アクチュエータは往復動部材を有し、前記締付け側回動領域では往復動部材が一方向に移動して前記屈曲用回動部材をクランプ開放方向に回転させ、前記開放側回動領域では前記往復動部材が他方向に移動して前記屈曲用回動部材をクランプ締付け方向に回転させる。好ましくは、前記往復動部材は、その往復動作によって、クランプ開放方向とクランプ締付け方向の両側から前記屈曲用回動部材に当接する形状を有する。この態様によれば、往復動する簡単な構成のアクチュエータ、例えば圧力シリンダを用いて本発明の巻線機を実現できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
【0034】
<実施形態1.>
図1は本実施形態の巻線機の斜視図であり、図2は正面図であり、図3は平面図である。発明を理解しやすいように、各図は部分的に断面で示され、また適宜簡略化されている。さらに図4は巻線機の機構を示している。
【0035】
まず図4を参照して巻線機の機構を説明する。巻線機は左右対称に構成されているので、ここでは主として右半部のみを説明する。巻枠(芯金)1の回転軸3は、装置ベース(図示せず)に回転可能に支持されている。回転軸3はモータ5によって回転される。
【0036】
巻枠1の近傍であって回転軸3を挟んで両側にはガイド部材7,8が設けられている。これらのガイド部材は、巻枠1に巻き付けられる導線に当接し、導線の巻付き位置を規定することにより、導線のずれを防止する。
【0037】
ガイド部材7,8は、本発明のガイド保持リンク機構9に保持されている。このリンク機構は、以下に説明するように、回転軸3と同軸に同期回転するように設けられており、さらにリンク機構は、リンク要素の回転軸方向の移動をガイド部材の巻枠径方向の移動に変換するように設定されている。
【0038】
リンク機構9は、保持リンク11、駆動リンク13および変換リンク15を有する。保持リンク11は、巻枠回転軸3と同軸に同期回転するように設けられた第1円筒11aと、第1円筒11aから放射状に延びる放射部11bを有する。装置の具体的構成においては放射部は円板形状を有する。そして放射部11bには、巻枠径方向にスライド可能にガイド部材7,8が保持されている。
【0039】
駆動リンク13は、回転軸3と同軸に同期回転するように設けられた第2円筒13aにより構成される。回転軸3、第1円筒11aおよび第2円筒13aは、回転方向には互いに拘束されるが、軸方向には拘束されない。したがって回転軸3、保持リンク11および駆動リンク13は軸方向には相対移動する。
【0040】
変換リンク15は、保持リンク11の放射部11bと駆動リンク13とを連結している。図示のように、変換リンク15は回転軸3に対して斜めに設けられている。
【0041】
またガイド部材8は、巻枠回転軸方向に伸縮自在なアーム8aを介して保持リンク11に保持されている。
【0042】
次に図4のリンク機構の動作を説明する。第1アクチュエータ17は、保持リンク11を回転軸方向に移動させる。保持リンク11は回転軸3に対して相対的に軸方向に移動し、これによりガイド部材7,8は巻枠1に対して回転軸方向に移動する。
【0043】
また第2アクチュエータ19は伸縮アーム8aの長さを変更する。これにより、ガイド部材8は、保持リンク11に対して回転軸方向に相対移動することができ、そしてガイド部材7と軸方向に異なる場所に位置することができる。
【0044】
ここで、図4に示すように、アクチュエータ19は、アーム8aを両側から挟むフォーク19aを有し、フォークを動かすことによりアーム8aを伸縮する。フォーク19aはアーム8aと摺接する。摺接の摩擦抵抗が殆ど発生しないように、フォーク19aはボールを介してアーム8aと接している。このような構成により、アクチュエータ19は、巻枠とともに回転することなくアームを伸縮できる。
【0045】
また第3アクチュエータ21は、保持リンク11に対して駆動リンク13を回転軸方向に相対移動させる。駆動リンク13の移動は、変換リンク15により、ガイド部材7,8の径方向の移動に変換される。すなわち、図4の状態から駆動リンク13が巻枠1に近づくと、回転軸3と変換リンク15の角度が小さくなる。そしてガイド部材7,8が回転軸3に引き寄せられる。駆動リンク13が巻枠1から遠ざかったときは、逆にガイド部材7,8が回転軸3から離れる。傘の骨組みと同様の原理が適用されている。
【0046】
以上により、ガイド部材7,8は巻枠1と同期回転しながら、巻枠1に対して回転軸方向および径方向に移動することができる。ガイド部材7,8は回転軸方向に独立して移動し、径方向には同位置をとる。巻線機の構成は左右対象なので、合計4つのガイド部材が設けられている。すなわち、巻枠に対して径方向および回転軸方向の両側にガイド部材が配置され、それぞれ独立して巻枠1に対して移動する。
【0047】
本実施形態では、リンク機構を動かすアクチュエータ17,19,21は、駆動対象部材を巻枠回転軸方向にのみ移動させる。この場合、各アクチュエータ17,19,21は、巻枠1とともに回転しないでも必要な機能が果たせる。そこで、各アクチュエータは回転しないように装置ベース等に設置されている。
【0048】
なお、左右の駆動リンク13は、一つのアクチュエータ21によって移動される。また制御部23は、巻枠回転モータ5、アクチュエータ17,19,21および他のアクチュエータ類を連携して動作させる。制御部23は、巻線機に設けられたセンサからの信号に基づいて各アクチュエータに制御信号を送る。
【0049】
次に、図2および図3を参照し、巻線機の具体的な構成を説明する。
【0050】
装置ベース30の両端に巻枠支持台32が設置され、支持台32により巻枠1と回転軸3が軸支されている。回転軸3の両端のプーリ34に駆動ベルト36が掛けられ、駆動ベルト36は、装置ベース30の下側にある駆動シャフト38のプーリ40にも掛けられている。駆動シャフト38が巻枠回転モータ5によりベルト駆動され、これにより巻枠1が回転する。
【0051】
装置ベース30上にはガイドテーブル42が搭載されている。ガイドテーブル42は、装置ベース30に設けられたレール44に沿って巻枠回転軸方向にスライド可能である。左右のテーブルは、それぞれモータ46a,46bにより独立して駆動される。モータ46a,46bは図4の第1アクチュエータ17に相当する。
【0052】
ガイドテーブル42にはガイド保持台48が固定されている。ガイド保持台48は、回転軸3と同軸に設けられた保持リング50を軸支する。この保持リング50は、後述する駆動円筒66を介して回転軸3と回転方向に拘束され、回転軸3と同期回転する。また保持リング50は、ガイド保持台48に対して軸方向に拘束されている。この保持リング50が、図4で示した保持リンクに相当する。
【0053】
保持リング50は、ガイド爪アーム54,56を保持しており、アーム54,56の先端にガイド爪が設けられている。このガイド爪が図4のガイド部材に相当する。ガイド爪アーム54,56は、保持リング50のレール58に取り付けられ、保持リング50に対して径方向にスライド可能である。
【0054】
また一方のガイド爪アーム56は、軸方向に伸縮可能であり、図4の伸縮アームに相当する。アーム56の先端側の部分は、円板60に取り付けられている。テーブル42に固定されたアクチュエータ19のフォーク19aが、円板60を挟んでいる。このフォーク19aが円板60を軸方向に移動し、これによりアーム56が伸縮する。
【0055】
なお、円板60は、保持リング50に保持されており、巻枠1と同軸に同期回転する。円板60も、伸縮可能なアーム61により保持リング50に取り付けられている。またアーム56の先端側の部分は、円板60に対して軸方向には固定されているが、径方向には移動可能に設けられている。
【0056】
さらに、ガイドテーブル42には駆動円筒支持台62が搭載されている。支持台62は、テーブル42上のレール64に取り付けられ、テーブル42に対して巻枠回転軸方向にスライド可能である。
【0057】
駆動円筒支持台62は駆動円筒66を軸支している。駆動円筒66は回転軸3と同軸に設けられている。駆動円筒66は、回転軸3に対して回転方向に拘束されており、両者は同期回転する。この駆動円筒66が、図4で説明した駆動リンクに相当する。駆動円筒66は、変換リンク15を介して保持リング50と連結されている。
【0058】
以上のように、図2および図3の巻線機は、図4で説明した機構を備えている。したがって巻線機は図4で説明したように動作し、各ガイド爪は巻枠1に対して径方向および軸方向に移動することができる。
【0059】
次に図3を参照して、駆動円筒66をテーブル上で移動させるための構成を説明する。図3に示すように、一方のガイドテーブル42(本実施形態では左側のテーブル)にモータ68が固定されている。モータ68は、図4で説明した第3アクチュエータ21に相当する。
【0060】
モータ68は、巻枠回転軸と平行に設けられた第1シャフト70を回転させる。第1シャフト70は、駆動円筒支持台62と噛み合ってボールねじ機構72を形成している。支持台62は、逆さ配置されたT字型を有しており、回転軸に対して直角方向に延びた足部分で第1シャフト70と係合している。
【0061】
第1シャフト70は、もう一方のガイドテーブル42、すなわち右側のテーブルまで延びている。第1シャフト70は右側テーブルで軸受支持部74に支持されている。
【0062】
右側テーブルには、第1シャフト70と平行に第2シャフト76が設けられ、第2シャフト76は軸受支持部78で支持されている。第2シャフト76も、第1シャフト70と同様に、駆動円筒支持台と係合してボールねじ機構を形成している。
【0063】
第1シャフト70に取り付けられた歯車80と、第2シャフト76に取り付けられた歯車82が噛み合っており、両歯車の歯数は同一である。各シャフトと歯車との間にはボールスプライン機構が設けられている。したがってシャフト70,76は、それぞれ歯車80,82に対して軸方向に移動できる。
【0064】
モータ68が第1シャフト70を回転させると、歯車を介して第2シャフト76も同じだけ回転する。そして、左右両テーブルで同時にボールねじ機構が機能して、駆動円筒支持台62が軸方向に移動する。これにより、駆動円筒66が保持リング50に対して軸方向に移動する。
【0065】
第1シャフト70と第2シャフト76は反対方向に同じだけ回転するので、両側の駆動円筒は装置ベース上で反対方向に(巻枠を基準にしたときは同方向に)同じ量だけ動く。つまり両駆動円筒は同時に巻枠に近づき、あるいは巻枠から遠ざかる。
【0066】
上述のように、シャフト70,76と歯車80,82はスライド可能である。このスライド移動は、テーブル42が装置ベース30に対して移動したときに生じる。このスライドにより、テーブル42が移動しても両歯車の噛み合い状態が確保される。
【0067】
このように、本実施形態では、一つのアクチュエータ68により、両側の駆動円筒66が常に同時に同じ量だけ移動する。したがって4本のガイド爪を巻枠径方向に同時に動かし、回転軸から同じ距離に位置させることができる。そして、コイルの各層の巻き付けを行うときに、その層の導線に4つのガイド爪が当接して導線の巻付き位置を案内することができる。このような動作を一つのアクチュエータのみで行うので、アクチュエータの数を削減できるという利点が得られる。
【0068】
次に、巻枠1に導線を供給するための構成を説明する。図5の模式図を参照すると、巻枠1の近傍には4つのガイド爪BL,BR,FL,FRが位置している。これらのガイド爪は、上述した4つのガイド爪に相当する。導線は、巻枠1の近傍に設置されたノズル85から供給される。図示のように、ノズル85は、直角方向に配置された2対のローラにより構成され、これらのローラの隙間を通って導線は巻枠に供給される。
【0069】
ここでノズル85は、図示しないアクチュエータにより巻枠1に対して相対移動可能に設けられており、巻枠回転軸方向に往復移動する。この往復移動により導線の供給方向が変わり、導線は一つの列から次の列へ移行することができる。すなわち、本実施形態ではノズル85およびノズル駆動機構(図示せず)が、導線に列替えを行わせる列替駆動手段として機能する。
【0070】
次に、図6〜図12を参照し、本実施形態の巻線機による導線巻付けの動作を説明する。ここでは、図6に示す台形型のコイルを製造する場合を取り上げる。ただし、他の形状のコイルも同様に形成できることはもちろんである。また本実施形態では、図示のように、四角形断面を有する導線である平角線を用いてコイルが形成される。
【0071】
図7は第1層の巻付け過程を示している。(a)まず導線の先端部が、巻枠1の両端のフランジの一方にクランプされる。このとき、ガイド爪BL,BRはフランジのところ、すなわち導線巻付け面の端部に位置している。なお、残りのガイド爪FL,FRは、第1層の巻付け時には機能しないので図から省略されているが、これらのガイド爪FL,FRは導線と干渉しない位置に待避している。
【0072】
(b)次に巻枠が回転を開始することにより導線が巻き付き始める。巻枠が1回転する直前に(巻枠が約270度回転したとき)、ガイド爪BLが回転軸方向に移動して、巻枠に巻き付けられる導線に回転軸方向に当接して、導線を押さえつける。このとき、ノズルは回転軸方向に移動する。移動方向は、第1列から第2列へ向かう方向である。
【0073】
(c)は、巻枠1がちょうど1回転した状態である。ノズルは、一旦大きく移動した後、第2列に対応する位置まで戻されている。すなわちノズルは、(a)の状態から導線1本分だけシフトしている。このようにして第1列の巻付けが終了し、巻枠は回転を継続して第2列の巻付け工程に移る。
【0074】
(d)および(e)は第2列の巻付け工程である。(b)および(c)に示した第1列の巻付け工程と同様である。
【0075】
ただし図8に示すように、ガイド爪BL,BRの間に第2列目の導線を挟み込むとき、一旦ガイド爪BLが大きく移動する。これにより、両ガイド爪の隙間は導線2本分より大きく広がる。それから第2列目の導線が両ガイド爪の間に受け入れられる。そしてガイド爪の隙間が閉じ、2本の導線が2つのガイド爪の間に挟まれる。
【0076】
このようなガイド爪の動作により、導線がガイド爪に引っかかったり、両者が擦れ合うことが防止される。これにより導線の損傷、特に絶縁被膜の損傷が防止される。
【0077】
また図8の動作では、導線を受け入れた後に両ガイド爪が閉じて、形成途中のコイルを両端から拘束している。従ってコイルの形状が確実に保持され、コイルの形状精度が向上する。
【0078】
なお、同様の動作は、図7に示されていない残りの2本のガイド爪が導線を挟み込むときにも同様に行われる。
【0079】
図7に戻り、(f)は、第3列および第4列の巻付けも同様に行われた結果、第1層の巻付けが終了した状態である。
【0080】
図9は、本実施形態のガイド爪が適用されない場合を示している。導線には、巻枠の回転に伴って大きな張力が作用している。そして列替えのために導線の進行方向を変えるとき、すでに巻付けられた導線が軸方向に引きずられる。その結果、図9(c)に示すように導線が軸方向にずれてしまうことがある。列替えの度に導線のずれが発生し、このずれが集積されると、全体のずれ量は大きくなる。そして図9(d)に示すように、導線のずれが原因で最終列の巻付けが不可能になることもあり得る。
【0081】
一方、本実施形態では、ガイド爪が導線の巻付き位置を規定するので、図9に示したような導線のずれが抑えられる。これにより、各層の列数を確保することができ、コイル全体も正確な形状にすることができる。
【0082】
次に図10を参照し、第2層の巻付け工程を説明する。(a)まずガイド爪BL,BRが、導線1本分だけ回転軸から遠ざけられる。前述したように、一つのアクチュエータの動作により、両ガイド爪が同じ距離だけ回転軸から離れる。この状態で巻枠が1回転し、第2層の第1列の巻き付けが行われる。
【0083】
(b)および(c)では、第1列から第2列へ導線が移行する。ここでの動作は、第1層(図9(b),(c))と対象である。巻枠が1回転する直前に(約270度回転したとき)、ガイド爪BRが回転軸方向に移動して導線に回転軸方向に当接して、導線を押さえつける。ノズルは回転軸方向に大きく移動し、それから反対方向に戻される。そしてノズルは第2列に対応する位置に配置される。(c)は、(a)から巻枠1がちょうど1回転した状態であり、第2列への列替えが終了している。同様の巻付け工程が第3列および第4列に対して行われ、第2列の巻付けが終了する(d)。
【0084】
次に図11を参照し、第3層の巻付け工程を説明する。ここでは台形コイルを形成する場合を取り上げている。そのため、第3層の列数は3であり、第1層および第2層の列数4より少ない。この列数変更のため、第3層は以下のようにして巻き付けられる。
【0085】
(a)は、第3層の巻付け開始時の状態を示している。ここでは4本のガイド爪BL,BR,FL,FRが機能する。全ガイド爪は巻枠フランジのところに位置している。全ガイド爪は、第2層の巻付け終了の状態に対して、導線1本分だけ回転軸から遠ざけられる。前述したように、一つのアクチュエータの動作により、全ガイド爪が同じ距離だけ回転軸から離れる。また導線約1本分だけ回転軸方向にノズルがシフトする。これにより第3層の列数が第2層より少なくなり、コイルが台形になる。
【0086】
(a)の状態から巻枠が回転し、第3層の巻付けが始まる。図には示されないが、巻枠が約90度回転したときにガイド爪FRが回転軸方向に移動し、導線に当接する。
【0087】
(b)さらに、巻枠が約270度回転したとき、ガイド爪BLが回転軸方向に移動して導線に当接する。このとき、第2列への列替えのため、ノズルは軸方向に大きく移動する。
【0088】
(c)は巻枠がちょうど1回転した状態である。上述したように、第1列の巻付け中にガイド爪FR,BLが移動して導線に当接している。ノズルは、軸方向に大きく移動し後に戻され、第2列に対応する位置に配置されている。このノズルの往復移動の結果、第2列への列替えが完了している。
【0089】
ここで、(b)および(c)に示すように、ガイド爪FRおよびガイド爪BLは、導線が第3層の第1列の位置(第2層の第3列の真上)に巻き付くように、導線の巻付き位置を規定している。ガイド爪FRを設けたことにより、第2層と第3層に導線1本分の段差が確実に形成され、これにより正確な形状の台形コイルが形成される。すなわち、第1列の導線が巻枠端部(巻枠フランジ)の方にずれて台形形状が乱れる、といったことが防止される。またガイド爪BLの機能により、他の層の場合と同様に、導線の列替え方向へのずれが効果的に防止される。
【0090】
第3層の第2列、第3列の巻付けは、第1層と同様にして行われる。ただし、図11(b),(c)のガイド爪FRによる拘束状態は維持される。このような巻付け動作の結果、図11(d)に示すように台形コイルが完成する。
【0091】
図12は、第3層の巻付け工程の変形例である。図12(b)に示すように、ガイド爪BRが、第3層第1列の導線に軸方向に当接している。ガイド爪BRは、巻枠が1回転する直前(約270度回転したとき)に移動する。ガイド爪BRおよびガイド爪BLにより導線が挟み込まれる。これにより、導線は、その巻き付くべき位置に確実に保持される。また、ガイド爪BRおよびガイド爪FRが、巻枠端部側から導線を支持する。したがって台形コイルの段差(第2層と第3層の段差)が一層確実に形成される。
【0092】
さらに図12では、ガイド爪FLも軸方向に移動して導線に当接する。ガイド爪FLおよびガイド爪FRが、形成途中のコイルを両端から拘束する。ガイド爪FLは、巻枠1回転に一度、回転軸方向にシフトする(導線1本分待避する)。このとき、図8を用いて説明したように、導線を受け入れるときにガイド爪の隙間が開かれ、ガイド爪と導線の干渉に起因する導線の損傷が防止される。
【0093】
図12の巻付け動作では、4本のガイド爪を同時に使って導線の巻付き位置が規定される。導線のずれが一層確実に防止され、完成コイルの形状のさらなる安定が得られる。
【0094】
以上にコイルの巻付け動作を説明した。ここでは図5の台形コイルを作る場合を取り上げて説明したが、本巻線機が他の形状のコイルもつくれることはもちろんである。コイルの層数や列数が異なっていてもよい。また各層の列数が任意に設定されたコイルを形成できる。長方形断面のコイルを作れることももちろんである。
【0095】
また本実施形態ではガイド爪が巻枠と同期回転する。したがって、上記のガイド爪の移動と、ガイド爪による導線位置の規定は、巻枠の回転を継続しながら行われている。
【0096】
次に図13を参照し、完成したコイルを巻枠から取り外す動作を説明する。図13(a)は、図12(d)と同様であり、コイルが完成した状態である。
【0097】
まず図13(b)に示すように巻枠1が2つに切り離される。巻枠は、導線巻付き部と巻枠フランジとの間で分離可能に構成されている。そこで、一方の巻枠フランジが巻付け部から切り離される。このとき、巻枠フランジとともに2本のガイド爪BR,BLも移動される。
【0098】
具体的には、図2,3に示したように本実施形態では巻枠の両側に回転軸が取り付けられている。回転軸はアクチュエータ(図示せず)により軸方向に移動可能に構成されている。一方の回転軸が巻枠フランジとともに軸方向に移動する。これによりフランジが後退し、導線巻付け部から切り離される。
【0099】
それから、図13(c)に示すように、ガイド爪BL,BRが同時に回転軸方向に移動して、コイルを巻枠から押し出す。好ましくは、図示のようにガイド爪BL,BRは、回転軸に近づいた位置でコイルを押す。コイル端面の広い範囲を押すことができ、コイルの型くずれを防止できる。
【0100】
図13(d)に示すように、巻枠の導線巻付け部から完全にコイルが抜けたところで、作業者がコイルを取り外す。コイルは自動搬送装置等により取り外されてもよい。
【0101】
なお、変形例として、4本のガイド爪でコイルの両端を挟んだ状態で、コイルを巻枠から軸方向に抜いてもよい。これにより、コイルの型くずれを確実に防止することができる。
【0102】
「導線クランプ装置の構成」
次に図14および図15を参照し、巻付け開始のときに導線の先端を巻枠に自動的にクランプする装置について説明する。
【0103】
図14は巻枠1を3方向から見た図であり、巻枠1を拡大して示している。(c)は、(a)のラインA−Aで巻枠1を切断した図である。巻枠1は、導線が巻き付けられる巻付け部100を有する。巻付け部100は、形成目標のコイルに対応した形状を有し、すなわちコイルが装着されるモータの磁極とほぼ同等の形状を有する。
【0104】
さらに巻枠1は、巻付け部100の両側に巻枠フランジ102,104を有する。巻枠フランジ102,104は、形成途中のコイルの端面を支持して型崩れを防止するためのものである。巻枠フランジ102,104は、導線の巻付き位置を規定するガイド爪との干渉をさけるために切り欠かれ、逃げ部106が形成されている。4本のガイド爪は、この逃げ部106を通り、巻付け部100に巻き付けられる導線に当接する。
【0105】
一方の巻枠フランジ102には、導線の先端部をクランプ位置Bに導くための誘導溝108が設けられている。図14(c)に示すように、誘導溝108は、巻付け部100の4つの頂点のうちの一つの近傍で始まる。そして、誘導溝108は、巻付け部100の一辺に沿って進み、フランジ上端のクランプ位置Bまで続く。誘導溝108は、開始点からクランプ位置Bにかけて徐々に深くなる。
【0106】
また図14(c)に示すように、フランジ102の上端には、フランジ端に沿って移動可能にクランプ爪110が設けられている。クランプ爪110の先端がクランプ位置B(誘導溝108の出口)に配置されている。図示のように、クランプ爪110の先端は、フランジ端部との間に楔型の隙間を形成している。これは、後述するように、誘導溝108から突き出した導線をクランプ爪110が押すときに、押付け方向に導線を屈曲させるためである。
【0107】
クランプ爪110には、コイル型のクランプばね(リターンスプリング)112の一端が取り付けられている。ばね112の他端は、フランジ102にボルトで固定されたばね支持アーム114に取り付けられている。このクランプばね112は、クランプ爪110をクランプ位置B(誘導溝108の出口)の方向へ付勢している。
【0108】
クランプ爪110には、クランプばね112の反対側に解除ロッド116が取り付けられている。解除ロッド116は、クランプばね112と同軸に設けられ、フランジ上端と平行に延びる。解除ロッド116は、ロッド支持アーム118に支持されている。ロッド支持アーム118は、クランプばね112を支持するアーム114とは反対側のフランジ端面にボルトで固定されている。解除ロッド116は、支持アーム118の貫通穴に挿入されており、この貫通穴内を自由に移動できる。また解除ロッド116のストッパー凸部117は、支持アーム118の壁面に当たっている。このストッパー凸部117により、解除ロッド116の可動範囲が規定されている。
【0109】
クランプ解除アクチュエータ120は、装置ベース(図示せず)に対して固定されている。アクチュエータ120は、クランプ解除ロッド116を押して移動させることができる。アクチュエータ120のプッシュアーム122が右方向に移動してロッド116を押すと、ばね112の抵抗に打ち勝ってクランプ爪110が移動し、クランプ位置Bから離れる。アクチュエータ120がプッシュアーム122を戻すと、クランプ爪110はクランプばね112に押され、元のクランプ位置Bに戻る。
【0110】
さらに、図14(a)に示すように、巻枠1の近傍には導入アクチュエータ124が設けられている。導入アクチュエータ124は、巻枠の軸方向に移動可能な導入アーム126を有する。アクチュエータ124は、導入アーム126を進退させることにより、ノズル(図示せず)から供給される導線の先端を誘導溝108へと導く。
【0111】
次に図15を参照し、クランプ装置の動作を説明する。
【0112】
(a)まずクランプ解除アクチュエータ120がプッシュアーム122を移動させて、解除ロッド116を押す。クランプばね112の抵抗に打ち勝ってクランプ爪110が移動し、誘導溝108の出口が開かれる。
【0113】
(b)次に、ノズルから導線を繰り出すとともに、誘導アクチュエータ124が導入アーム126をフランジ102の方へ動かす。これにより、導線の先端が誘導溝108に進入し、誘導溝108の中を進む。導線は、導入アーム126に押されているので、誘導溝108の底部に沿って進む。導線の先端部が所定の長さだけ誘導溝108の出口から突出するまで、ノズルから導線が供給される。
【0114】
(c)次に、クランプ解除アクチュエータ120がプッシュアーム122を後退させる。ロッド116およびクランプ爪110は、クランプばね112に押されてアーム122に追従する。ロッド116の凸部117が支持アーム118に当たるとロッド116が止まる。アーム122は、ロッド116から離れる位置まで後退する。
【0115】
クランプ爪110は、ばね112に押されて移動するとき、誘導溝108から突き出した導線先端部を屈曲させ、屈曲部分をフランジ102に押しつける。この屈曲部分でクランプ爪110により導線が巻枠にクランプされる。
【0116】
以上のようにして導線のクランプが自動的に行われる。この後、巻枠が回転し、導線の巻付けが行われる。また、コイルの巻付けが完了したときは、クランプ解除アクチュエータ120が再び動作し、クランプ爪110を移動させる。これによりクランプ状態が解除されるので、コイルを巻枠から取り外すことができる。
【0117】
本実施形態では、導線先端部が、フランジの端部に沿う方向に屈曲した状態でクランプされる。すなわち導線は巻枠回転方向に屈曲した状態でクランプされる。したがって下記のように先端部を確実にクランプできる。
【0118】
導線を巻き付けるときは、導線に大きな張力が作用し、導線を巻枠から外そうとする。しかし、導線を巻枠回転方向に屈曲した状態で保持しているので、導線に作用する張力に対して効果的に対抗することができる。これにより、クランプ状態を確実に維持できる。
【0119】
なお、このクランプのための構成に関し、巻枠回転方向とは、巻枠回転軸の周りを回る方向を意味しており、時計回りと反時計回りの両方向を意味する。言い換えれば、巻枠回転方向は、コイル形成のために実際に巻枠が回る方向と、その反対の方向の両方を含む。そして、クランプのために導線先端を屈曲させる方向は、どちらの方向でもよい。
【0120】
具体的には、図14(c)の例では、コイル形成のときに巻枠は時計回りに回転する。クランプ爪は導線を反時計回りの方向に屈曲させている。変形例としては、クランプ爪が導線を時計回りの方向に、すなわち巻枠の回転と同一の方向に屈曲させてもよい。この場合、クランプ爪は導入溝の反対側に位置し、他の構成も対称に設けられる。
【0121】
以上に本実施形態の好適な巻線機について説明した。次に、本実施形態の巻線機の各種の利点を説明する。
【0122】
本実施形態では、図14および図15に示したように、導線先端部が、フランジの端部に沿う方向に屈曲した状態でクランプされ、すなわち導線は巻枠回転方向に屈曲した状態でクランプされる。導線先端部は、コイル同士の接続やコイル−電源間接続等のための接続部として用いることができる。本実施形態では、上記の屈曲状態のクランプにより、導線先端の接続部を長く設定したとしても、巻枠回転の際に妨げとならないように導線先端部を配置でき、これにより接続部の延長が可能となる。
【0123】
また、本実施形態では、導線の先端部が巻枠回転方向に屈曲した状態で、その屈曲部分で先端部が巻枠に固定される。固定手段と屈曲手段が一体化され、導線方向に屈曲した状態で巻枠に固定される。回転方向に導線がクランプされるので強い拘束力が得られる。そして、導線に大きな張力が作用したときでも、この張力により導線がクランプ部から引き抜かれるのを効果的に防止できる。
【0124】
また本実施形態では、クランプ位置が巻枠フランジ上に設定されている。すなわち、巻枠の導線巻付け部から巻枠回転軸方向にクランプ位置がオフセットしている。したがって導線先端部分と後続する導線部分との干渉を避けることができ、巻付け動作が円滑に行われる。
【0125】
また本実施形態では、図14および図15に示したように、巻枠フランジ102に誘導溝108が設けられ、また導線を誘導溝108に導くアクチュエータ124が設けられている。したがって手作業によらずに自動的に導線をクランプ位置に導くことができ、生産性の向上が図れる。
【0126】
また本実施形態では、図14および図15に示したように、巻枠が停止しているときにアクチュエータ120が作動して、クランプ爪によるクランプを解除する。そして、巻枠回転中は、クランプばね112によりクランプ爪が付勢され、クランプ状態が得られる。したがって巻枠回転中はアクチュエータが機能しなくてもよい。そこで、アクチュエータは装置ベース等に適当に固定されている。以上より、回転部分に搭載するべきアクチュエータを減らすことができるので、装置の構造が簡単である。また、回転部分の重量を小さくできるので、巻枠回転モータの負担が軽く、モータを小型化できる。
【0127】
<実施形態2.>
以下、本発明の好適な第2の実施形態について説明する。本実施形態では、モータ用の2連続コイルを形成する巻線機に本発明が適用される。
【0128】
まず、本発明のクランプ装置を説明する前に、巻線機全体の構成と動作を説明する。
【0129】
図16は、本実施形態の巻線機の斜視図である。巻線機は部分的に分解され、かつ模式的に示されている。この巻線機は、素線が巻き付けられた素線供給ロール210と、巻取り被駆動歯車213と、被駆動歯車213の両側に装着される第1巻枠211および第2巻枠212と、被駆動歯車213を回転させる駆動機構214とを含む。本実施形態においては、クランプ装置が第1巻枠211に設けられているが、図面を分かりやすくするためにここでは図示されていない。クランプ装置については、後述にて別の図面を用いて説明する。
【0130】
素線供給ロール210は、ロールアクチュエータ215により軸方向(矢印216)に往復移動可能である。ロール210には、素線としての平角線が巻き付けられている。平角線とは四角形の断面を有する導線である。平角線を用いることにより、円形断面の導線を用いるのと比較して、導線間の隙間を小さくできる。巻枠を回転させると、素線が引っ張られ、ロール210から引き出される。なお、これ以降素線が平角線の場合を説明するが、本発明は素線断面が丸であっても適用できる。
【0131】
巻取り被駆動歯車213の側面には巻枠台座217が設けられている。被駆動歯車213の反対側の側面にも、同一形状の台座が対称に設けられている。第1巻枠(芯金)211は、巻付け部(芯部)211aとフランジ部211bを有する。第2巻枠(芯金)212も同様に、巻付け部(芯部、図示せず)およびフランジ部212bを有する。フランジ部211b、212bは、歯車側の巻枠台座217と同一形状を有する。
【0132】
第1巻枠211は、スライドタイプの第1巻枠アクチュエータ221により駆動され、被駆動歯車213の回転軸方向(矢印223)に移動可能である。コイル形成時、第1巻枠211は、被駆動歯車213の台座に密着するように配置される。このとき、第1巻枠211の中心が被駆動歯車213の回転軸上に位置するように、かつ、台座とフランジが同一角度位置で向き合うように、巻枠が位置決めされる。
【0133】
第2巻枠212についても同様である。すなわち、第2巻枠212は、スライド式の第2巻枠アクチュエータ222により駆動され、被駆動歯車213の回転軸方向(矢印224)に移動可能である。そしてコイル形成時、被駆動歯車213に巻枠212が密着される。これにより、被駆動歯車213の両側に対称的に第1巻枠211および第2巻枠212が配置される。
【0134】
図16に示されるように、巻取り被駆動歯車213の外周面には、接続区間ガイド溝225が設けられている。このガイド溝225は接続区間ガイド手段として機能する。ガイド溝225は、第1巻枠211から第2巻枠212へと、コイル同士の接続区間の導線を所定の経路(溝底を通る経路)に沿って導く。ガイド溝225は、歯車回転軸に対して斜めに設けられている。
【0135】
次に、被駆動歯車213を回転させる駆動機構214は、巻取り駆動モータ226と、巻取り駆動モータ226の出力により回転する3つの駆動歯車227を含む。3つの駆動歯車227は、被駆動歯車213を取り囲んでおり、等間隔を開けて配置されており、それぞれ被駆動歯車213と噛み合っている。これら3つの駆動歯車227は、図示しない歯車機構を介して繋がっており、同期回転する。
【0136】
ここで、図16では被駆動歯車213および駆動歯車227の歯が省略されているが、各歯車には任意な適当なタイプの歯を適用できる。例えば、平歯車またはヘリカルギアが適用できる。
【0137】
上記の複数のアクチュエータ、つまりロールアクチュエータ215、第1巻枠アクチュエータ221、第2巻枠アクチュエータ222および巻取り駆動モータ226は、制御部228により制御されている。制御部228は、これらのアクチュエータを同期して動作させる。制御部228は、その他にも巻線機全体を制御する。
【0138】
次に、図17(a)〜図17(d)の参照し、本実施形態の巻線機の動作を説明する。図17では、図16の装置の一部の構成が簡略化のために省略されている。
【0139】
まず、図17(a)に示すように、第1巻枠211および第2巻枠212が巻取り被駆動歯車213の両側面に密着される。そして、素線供給ロールから引き出された素線の先端が、第1巻枠211の所定位置にクランプ装置を用いて固定される。クランプ装置については後述にて詳細に説明する。
【0140】
次に、図17(b)に示すように、駆動モータの回転が開始され、素線が第1巻枠211に巻き付けられる。
【0141】
このとき、巻枠211の回転と同期した適当なタイミングで、供給ロール210が往復移動する。巻枠211の1回転に1度、ロール210が導線1本分移動する。これにより、導線が一列ずつ隣接する導線と隙間を空けずに巻かれる。巻枠の全長分(コイルの全長分)を巻き終わると第1層が出来上がる。それからその上の層が同様に巻き付けられる。同様の巻付けが繰り返され、所定数の層が形成される。このようにして、必要なターン数の巻付けが終わると、一つ目のコイルが完成する。
【0142】
上記の巻付け動作では、素線の整列巻付けが行われる。素線が隙間無く並ぶので、同一サイズでも素線の巻数が多くなる。これにより、モータ組付け時の占積率が増大する。占積率とは、回転電機の磁極間の、コイルを納めるスロットの断面積に対するコイルを形成する導線の断面積の総和の割合である。また本実施形態では、平角線の採用によっても占積率が増大している。この占積率の増大により、モータの高出力化が可能である。
【0143】
図17に戻り、図17(c)は、一つ目のコイルから2つ目のコイルへ移行するときの動作を示している。ここでは、以下に述べるように、駆動モータとロールアクチュエータとガイドアクチュエータが同期して動作する。
【0144】
被駆動歯車213の外周面にはガイド溝225が設けられている。モータの回転により、ローラ210の方を向く所定角度にガイド溝225が到達する。このときに、ロールアクチュエータにより供給ロール210が第2巻枠212側へと移動される。またガイドアクチュエータ229(図16には示さず)が、素線を第2巻枠212へ向けて付勢する。素線は、アクチュエータ229のアームに押され、ガイド溝225を通り抜ける。溝の傾斜を考慮し、溝の両端の周方向の距離d(図17(d)参照)と対応する角度だけ歯車213が回転する間に素線がガイド溝225を通り抜けるように、アクチュエータが制御される。
【0145】
次に、図17(d)に示すように、第2巻枠212に素線が巻き付けられ、2つ目のコイルが形成される。このときの巻付け動作は、1つ目のコイル巻付けと同様である。所定ターン数の巻き付けにより、所定の列数および層数をもつ整列コイルが形成される。第2のコイルが出来上がると、切断装置230(図16では示さず)により、素線が所定の位置で切断される。
【0146】
次に、図18に示すように、ガイド溝225が下側に位置する状態で、被駆動歯車213が停止する。そして、第1巻枠211および第2巻枠212が、それぞれ、第1巻枠アクチュエータ221および第2巻枠アクチュエータ222によって、被駆動歯車213から離され、所定の待機位置に運ばれる。これにより、完成した2つのコイル231、232は、接続区間233の素線を介して繋がったまま、自重により下方へ落下し、取り出される。
【0147】
この後、再び両巻枠211、212が歯車213に密着される。図17(a)に戻り、次のコイルの巻付けが開始される。
【0148】
以上、巻線機全体の構成と動作を説明した。
【0149】
なお、本実施形態では、図16に示したように、2つの巻枠211、212は被駆動用歯車213から脱着された。これに対し、一方または両方の巻枠が歯車213の側面に一体的に設けられ、あるいは常に取り付けられていてもよい。この場合は、フランジ部分のみが脱着される。その他、巻枠を適当に分割する構成が採用されてもよい。
【0150】
また本実施形態では、3つの駆動歯車が設けられた。これに対し、一部の歯車が削除され、あるいはアイドラーとして機能してもよい。ただし、この場合でも駆動歯車がガイド溝を越えるために必要な機能は確保されるように構成する。
【0151】
また、図17(c)のガイドアクチュエータ229を設けないでもよい。モータの回転と供給ロールの軸方向移動の同期によって、素線がガイド溝に導かれる。
【0152】
「導線クランプ装置」
次に、本実施形態における導線クランプ装置について説明する。
【0153】
図19を参照すると、巻枠211(コイル巻芯金)は、図16に示した第1巻枠に相当する。フランジ部211bに設けられた切欠きは、適宜、素線整列用の爪との干渉防止などのために用いられる。
【0154】
フランジ部211bには、適当な曲面(略半円でもよい)を周囲にもつクランプ屈曲台部241がボルト等を用いて固定され、一体化されている。押付け面243は、クランプ屈曲台部241の外周円筒面であり、押し付けられた素線に適当な屈曲形状(本実施形態の場合は湾曲)を与える。
【0155】
クランプ屈曲台部241の周りを囲むように、三日月形状を有するクランプ屈曲用のアーム245が設けられている。アーム245は、その一端の支点247(回動軸)にてフランジ部211bに取り付けられている。アーム245は、支点247を中心に、巻枠回転方向に回動可能に設けられている。
【0156】
なお、本実施形態でも、クランプ関連の構成において、巻枠回転方向とは、巻枠回転軸の周りを回る方向を意味しており、巻枠の実際の回転と一致する方向と、反対方向とのどちらでもよい。巻枠回転方向は、巻枠回転軸に対して角度(垂直でなくてもよい)をなす面(平面でなくてもよい)内で、巻枠回転軸を取り巻くような線に沿って移動する方向であればよく、巻枠回転方向は、巻枠回転軸を中心とする円を描く必要はない。したがって図19に示すようなアームの動作も、巻枠回転方向の回転に含まれる。
【0157】
図19に戻り、アーム245の支点247には、クランプ部材としてのクランプピン249が回動可能に設けられている。クランプピン249はアーム245に取り付けられ、共に回動する。クランプピン249は、支点247に対して偏芯して設けられている。
【0158】
アーム245がクランプ屈曲台部241に向けて移動すると(矢印X)、クランプピン249が素線に接してこれを固定する。逆にアーム245がクランプ屈曲台部241から離れる方向に移動すると(矢印Y)、クランプピン249が素線から離れ、クランプが開放される。すなわち前者の矢印Xの方向がクランプ締付け方向であり、後者の矢印Yの方向がクランプ開放方向である。
【0159】
また、アーム245における支点247と反対側の端には、屈曲部材としての素線折曲げピン251が取り付けられている。素線折曲げピン251は、アーム245がクランプ締付け方向Xに回動するときに、素線をクランプ屈曲台部241に押し付けて屈曲させる。
【0160】
上記のアーム245および素線折曲げピン251により本発明の屈曲用回動部材が構成され、この屈曲用回動部材にクランプピン249が備えられ、これらは一体になって回動する。図19に示されるように、本実施形態では、巻枠211における巻付け部211aが直方体である。巻付け部211aの一つの面に沿って素線が進むと、素線の先が、クランプピン249に到達するように、クランプピン249が配置されている。クランプピン249は、クランプ屈曲台部241の押付け面243における最初の部分と対向している。
【0161】
さらに、素線折曲げピン251は、クランプピン249の先(巻枠211から遠い位置)に配置されている。したがって素線折曲げピン251は、アーム回動に伴い、素線のクランプ部位より先の部分に作用して、折り曲げる。本実施形態では、巻枠回転方向への屈曲の一形態として、素線が約180度折り返される。屈曲部分は、押付け面に沿ったカーブを描く。
【0162】
次に、アーム245を回動するための構成、すなわちクランプ開閉用の構成について説明する。
【0163】
アーム245の先端には、クランプ用の弾性部材の一形態であるクランプばね253の一端が取り付けられている。クランプばね253の他端は、巻枠211のフランジ部211bに取り付けられている。クランプばね253の両端のフックがそれぞればねポスト253a、253bに引っかけられている。
【0164】
クランプばね253は、アーム245を巻枠締付け方向に付勢している。図19のクランプ状態においてもアーム245に十分な強さの付勢力が作用するように、クランプばね253の配置および構成(サイズ、ばね定数等)が設定されている。本実施形態では、弦巻ばねを採用することにより、コンパクトな構成が実現されている。
【0165】
一方、アーム245の中央部には、アーム動作用ピン255が取り付けられている。アーム動作用ピン255の上方には、クランプ・アンクランプ用シリンダ257(本発明のクランプ用のアクチュエータの一形態)が設けられている。クランプ・アンクランプ用シリンダ257は、押下げ部材である押下げ板259を直線的に往復動させる。
【0166】
押下げ板259が、クランプばね253の付勢力に対向して、アーム動作用ピン255を押し下げると、アーム245がクランプ開放方向に移動する。押下げ板259が上昇すると、アーム動作用ピン255とともにアーム245がクランプ締付け方向に回動する。このとき、クランプばね253の付勢力が働いているので、アーム動作用ピン255が押下げ板259に追従し、なめらかな動作が得られる。
【0167】
また、押下げ板259の往復動にともなって、アーム動作用ピン255は、押下げ板259上を往復動作方向と垂直方向に、すなわち板面上を横方向に移動する。したがって、往復動タイプの簡単なアクチュエータによりアーム245を回動可能である。
【0168】
さらに、図19に示すように、巻線機にはガイド用シリンダ261が設けられている。ガイド用シリンダ261はガイド爪263を上下に往復させる。またガイド用シリンダ261自体が、スライド機構265によって巻枠回転軸方向(矢印Z)に移動する。この上下動と、回転軸方向の移動とによって、ガイド爪263は、素線を適当な方向に案内する。
【0169】
以上に本実施形態のクランプ装置の構成を説明した。なお、上記のクランプ・アンクランプ用シリンダ257およびガイド用シリンダ261の動作は、他の構成と同様に、図16の制御部228により制御される。
【0170】
次に、図20〜図22を参照し、このクランプ装置によるクランプ動作について説明する。
【0171】
まず、図20に示すように、クランプ・アンクランプ用シリンダ257が押下げ板259を下降させ、アーム動作用ピン255を押し下げる。アーム245がクランプばね253に逆らいながら回転する。アーム245が約90度回転するまで、アーム動作用ピン255が押し下げられる。これにより、クランプピン249とクランプ屈曲台部241の間に、素線の厚さ以上の隙間が空く。また同時に、ガイド用シリンダ261はガイド爪263を下降させる。
【0172】
次に、図21に示すように、素線供給ロールから巻枠211に向けて素線が送り出される。素線の先端は、巻付け部211aの一つの面に沿って進み、さらに延びてクランプピン249を通り過ぎ、さらに素線折曲げピン251を通り過ぎる。素線を折り曲げなくとも、図21の状態を矢印Z(巻枠回転軸方向)から見たときには、クランプピン249とクランプ屈曲台部241の間を素線が通り、かつ、素線折曲げピン251の上またはそれより高い所を素線が通るように、各構成が配置されている。
【0173】
巻枠端部から素線の先端までの長さが所定の余裕長さに達するまで、ロールから素線が送り出される。所定の余裕長さは、素線の先端部分が接続部として適切に機能できるように設定されている。すなわち、コイルが完成後に取り付けられるモータでの接続構造に適した長さに設定されている。
【0174】
素線が適当な長さだけ送り出されると、スライド機構265が動作して、ガイド爪263が素線を巻枠回転軸方向Zにガイドする。これにより、クランプピン249とクランプ屈曲台部241の隙間へと素線が入り込む。また素線折曲げピン251の上方に素線が位置する。
【0175】
次に、図22に示すように、クランプ・アンクランプ用シリンダ257が押下げ板259を上昇させる。クランプばね253はばね力でアーム245を引っ張る。アーム245はクランプ締付け方向Xに回動し、素線折曲げピン251が素線に当接し、素線を上方に曲げる。素線は押付け面243のカーブに沿って約180度折り曲げ返される。
【0176】
素線の折り曲げと同時にクランプピン249により素線が以下のようにクランプされる。クランプピン249もアーム245とともに元の位置に戻ろうと回動する。クランプピン249は支点247に対して偏心している。したがって、アーム245が回動すると、クランプピン249とクランプ屈曲台部241の間の隙間が狭くなり、この隙間で素線が巻枠211に対してロックされる。
【0177】
クランプ・アンクランプ用シリンダ257は押下げ板259を元の待機位置に戻す。またガイド用シリンダ261およびスライド機構265も、ガイド爪263を元の待機位置に戻す。これによりクランプが完了する。
【0178】
クランプが完了すると、前述したように、巻枠211が回転され、コイルの巻付けが開始される。巻付け工程では、素線に対して大きな張力が作用する。本実施形態では、クランプピン249が支点247に対して偏心して設けられている。したがって、素線にかかる張力が大きくなるほど、素線のクランプ力も大きくなり、素線が抜けにくくなる。
【0179】
コイル巻付け工程が終わると、完成したコイルが巻枠211から取り外される。このときは、再度、クランプ・アンクランプ用シリンダ257が押下げ板259を下降させる。押下げ板259によりアーム動作用ピン255が押し下げられ、アーム245がクランプ開放方向Yに回動する。クランプピン249と押付け面243の間の隙間が広がり、クランプ状態が解除される。そして、完成したコイルが取り出される。
【0180】
本実施形態では上述したように2連続巻コイルが形成される。完成したコイルは、素線先端に十分な長さの接続部を有している。この接続部は、コイルをステータコアに挿入したとき、動力線の結線に用いられ、あるいは中性点の結線に用いられる。
【0181】
以上に本実施形態の好適な巻線機のクランプ装置について説明した。次に、本実施形態の各種の利点を説明する。
【0182】
本実施形態では、導線先端部が巻枠回転方向に屈曲した状態でクランプされる。したがって、導線先端の接続部を長く設定したとしても、巻枠回転の際に妨げとならないように導線先端部を配置でき、これにより接続部の延長が可能となる。
【0183】
特に、本実施形態では、アーム245、クランプピン249、素線折曲げピン251等が素線の固定手段および屈曲手段を構成する。そして、クランプピン249よりも素線の先端側で、素線折曲げピン251が素線を折り曲げる。このように、本実施形態では、固定手段と屈曲手段が一体化されており、固定手段が導線のクランプ部位を固定するとき、屈曲手段がクランプ部位よりも先端側の部分に作用して導線を屈曲させる。
【0184】
したがって本実施形態によれば、固定手段と屈曲手段が一体化されているので、クランプと屈曲を一つの動作で行える。さらに、屈曲手段がクランプ部位より先端側の部分に作用して導線を屈曲させるので、導線先端の比較的長い部分を巻枠回転の妨げとならないように配置でき、したがって、導線先端部の接続部をかなり長く設定可能である。
【0185】
具体例としては、前出の図14および図15の実施形態では、屈曲により素線が約90度しか折り曲げられていない。これに対し、本実施形態の例では、素線が約180度折り曲げられている。クランプ部位から先の部分にて、素線折曲げピン251と押付け面243を用いて素線が屈曲されている。素線は曲線を描いており、無理な変形はない。折り返された素線は、巻枠211のフランジ部211bに沿って進んでいる。巻枠211から外向きに飛び出さないように素線が配置されている。以上より、素線先端の接続部を比較的長くとることが可能となっている。
【0186】
また本実施形態では、素線折曲げピン251とアーム245により屈曲用回動部材が構成される。素線折曲げピン251は屈曲部材として、巻枠回転方向に回転して導線に当接し、これを屈曲させる。屈曲部材が回動しながら導線を所望の形状へと導いていくので、導線の屈曲角度を大きくでき、これにより接続部を長くとれる。
【0187】
また本実施形態では、クランプピン249がアーム245に備えられている。すなわち、クランプ部材が屈曲用回動部材とともに回動する。したがってクランプと屈曲を同時に行える。一つの回動部材にクランプ機能と屈曲機能をもたせることができ、構成が簡単であるという利点が得られる。
【0188】
また本実施形態では、クランプピン249が支点247(回動軸)に対して偏心して設けられている。したがって、導線をクランプ部位から引き抜こうとする力が作用したときに、クランプ部材によるクランプ力が増幅されるので、確実なクランプが可能となる。
【0189】
ここで、本実施形態のクランプピン249は、偏心して取り付けられており、一種のカムとして機能している。クランプピン249の外周面は、円筒でなくてもよく、任意の適当なカム形状を採用できる。同様の機能が得られれば、偏心部材の形状は特に限定されないことはもちろんである。
【0190】
また本実施形態では、クランプ屈曲台部241の押付け面243に導線が押し付けられる。押付け面243は目標の屈曲形状を有している。この押付け面243に沿って導線が屈曲するので、導線を所望の形状に屈曲させることができる。したがって接続部の長さのばらつきを減らし、安定させることができる。
【0191】
また本実施形態では、クランプ開放状態にあるときに、導線を巻枠回転方向に変形せずとも、巻枠211に向けて導かれた導線が、クランプピン249とクランプ屈曲台部241との間を通過するように、各構成が配置されている。したがって、導線を容易にクランプ位置へとセットできる。図16の例では、往復動タイプのガイド用シリンダ261を用いて導線を巻枠回転軸方向Z方向に押すだけで、導線がクランプ位置へ導かれる。
【0192】
また変形例としては、巻枠211に対する素線の送り出し方向に適当な角度をもたせることにより、直接クランプ屈曲台部241とクランプピン249の間へと素線を挿入することも好適である。これにより、ガイド用シリンダ261や、そのスライド機構265を廃止することが可能となる。すなわち、接続部としての余裕長さを確保しつつ素線をクランプできる本発明の機構を、シリンダ1本のみの簡単な構成にて成立させることができる。
【0193】
また本実施形態では、アーム245をクランプ締付け方向に付勢する弾性部材としてのクランプばね253と、反対のクランプ開放方向に回動させるクランプ用アクチュエータとしてのクランプ・アンクランプ用シリンダ257が設けられる。弾性部材とアクチュエータで両方向への力を与える簡単な構成により、クランプ屈曲用回動部材の動きを制御することができる。上述の実施形態と同様に、巻枠回転中はアクチュエータが機能しなくてもよいので、アクチュエータを回転部に搭載しなくてよい。したがって、装置の複雑化を回避できるなどの利点が得られる。
【0194】
また上記の実施形態の応用例の一つとして、クランプピン249の偏心量を変更可能に構成することが好適である。偏心量の異なる複数種類のピンを用意し、取り替えてもよい。これにより、断面形状およびそのサイズが異なる複数種類の素線をクランプできる。クランプピン249に限らず、任意の偏心部材を適用した場合にも同様である。この構成は、下記の実施形態にも適用できる。
【0195】
<実施形態3.>
次に、本発明の好適な第3の実施形態について説明する。
【0196】
図23は本実施形態の巻線機の全体構成を示している。本実施形態でも、上記の実施形態と同様の巻線機に本発明が適用される。そして、本実施形態のクランプ装置は、巻枠のフランジ部に設けられている。
【0197】
図24は、本実施形態のクランプ装置を示している。図24において、図16のクランプ装置と同様の構成には同一符号を付してあり、これらの構成についての説明は省略する。以下、図16と図24の装置の相違点を中心にして、本実施形態のクランプ装置を説明する。
【0198】
図24においては、クランプ・アンクランプ用シリンダ271が往復動ブロック273を往復移動させる。往復動ブロック273は押下げ部275および引上げ部277を有する。
【0199】
押下げ部275は、図16の押下げ板に相当し、アーム245のアーム動作用ローラ279を押し下げる。なお、本実施形態では、アーム動作用ピンの代わりにローラが設けられ、これにより摩擦抵抗を低減でき、アームの動作を滑らかにできる(この構成はもちろん図16の装置にも適用できる)。
【0200】
一方、引上げ部277は、押下げ部275の下面から突出している。引上げ部277は、アーム動作用ローラ279の下方に回り込めるように折れ曲がっている。すなわち、引上げ部277と押下げ部275の間には、ローラ279を配置するための隙間が設定されている。クランプ・アンクランプ用シリンダ271が往復動ブロック273を引き込む方向に動作するとき、引上げ部277によりアーム動作用ローラ279が引き上げられ、アーム245がクランプ締付け方向Xに回動する。
【0201】
このように、本実施形態では、クランプ・アンクランプ用シリンダ271が、アーム245を両方向に回動可能に構成されている。
【0202】
次に、図25を参照し、アーム245およびクランプばね281の配置と構成を説明する。図面を分かりやすくするため、クランプばね281はその外形のみを想像線で簡略的に示す。
【0203】
図25には、本実施形態においてアーム245がとる3つの回動位置が示されている。すなわち、クランプ締付け状態位置A、開閉境界位置Bおよびクランプ開放状態位置Cである。
【0204】
巻線機が図24の状態にあって素線がクランプされているとき、アーム245はクランプ締付け状態位置Aにある。また素線のクランプ動作を開始する前もアーム245は位置Aにある(詳細には、素線の有無に応じた分だけアーム位置が異なる)。
【0205】
開閉境界位置Bは、アーム245がクランプ締付け状態位置Aからある程度クランプ開放方向Yに回動したところに設定されている。開閉境界位置Bでは、ばね両端とアーム回動軸が一直線に並ぶ。すなわち、ばね両端を結ぶ線上にアーム回動軸が位置する。図24では、巻枠側ばねポスト285、アーム245の支点247およびアーム側ばねポスト283が一直線に並ぶ。このとき、巻枠側ばねポスト285がアーム側ばねポスト283から最も遠ざかり、したがってクランプばね281の長さが最大になり(伸び量が最大)、ばね引張り力も最大になる。
【0206】
ここでクランプ締付け状態位置Aから開閉境界位置Bまでの領域を締付け側回動領域とする。また開閉境界位置Bを超えた領域を開放側回動領域とする。締付け側回動領域ではクランプ締付け方向Xに、そして開放側回動領域ではクランプ開放方向Yにアーム245が付勢される。開閉境界位置Bからアーム245が遠ざかるほど、クランプばね281の長さが短くなり、ばね引張り力も小さくなる。
【0207】
クランプ開放状態位置Cは、素線をクランプ位置へ導くときのアーム位置である。位置Cは開放側回動領域内に設定されているので、アーム245はクランプ開放方向Yに付勢されている。アーム245が位置Cに保持されるように、巻枠側に設けられた図示しないストッパ部がアーム245をクランプ締付け方向Xに支えている。
【0208】
次に、本実施形態のクランプ装置の動作を説明する。
【0209】
図26を参照すると、クランプ開始前、アーム245はクランプ締付け状態位置(図25参照)にある。クランプ・アンクランプ用シリンダ271が往復動ブロック273を下降させると、押下げ部275がアーム動作用ローラ279を押し下げる。アーム245はクランプばね281に逆らいながら回転する。アーム245の回動に伴い、アーム動作用ローラ279は押下げ部275の下面を横方向に転がる。同時にガイド用シリンダ261はガイド爪263を下降させる。
【0210】
アーム245が回るほどクランプばね281が長くなり、ばね引張り力が増す。巻枠側ばねポスト285、支点247およびアーム側ばねポスト283が一直線に並ぶとき、すなわちアーム245が開閉境界位置(図25参照)に到達したとき、クランプばね281の長さが最大になり、ばね引張り力も最大になる。
【0211】
図27に示すように、アーム245は、クランプ・アンクランプ用シリンダ271により、開閉境界位置を越えて回動される。開閉境界位置から先では、クランプばね281はアーム245をクランプ開放方向Yに付勢する。アーム245はクランプ開放状態位置へと移動し、巻枠側のストッパ部(図示せず)に当接する。図27ではまだアーム動作用ローラ279が往復動ブロック273の押下げ部275に接しているように見えるが、この直後にローラ279は押下げ部275から離れて引上げ部277に当接する。そしてローラ279は引上げ部277により下側から支持される。
【0212】
上述のように、図27の直後に押下げ部275から引上げ部277へアーム動作用ローラ279が受け渡される。したがって、アーム動作用ローラ279が横方向に最大限に移動しても押下げ部275から転がり落ちないように、押下げ部275の形状が適切に設定されている。
【0213】
図28および図29では、アーム245がクランプ開放状態位置(図25参照)まで回動され、保持されている。このとき、クランプピン249とクランプ屈曲台部241の間には、素線を挿入可能な隙間が空いている。アーム245はばね引張り力によりクランプ開放方向Yに付勢され、かつ、巻枠側のストッパ部により支持されて静止している。図ではさらにクランプ・アンクランプ用シリンダ271がストッパ手段または保持手段として機能している。このように本実施形態では、クランプばね281により、クランプ締付け力だけでなく、クランプを開放するための力も得られている。
【0214】
そして、図28および図29に示すように、素線供給ロールから素線が送り出され、クランプ位置へと導かれる。ガイド用シリンダ261およびスライド機構265が動作して、ガイド爪263に素線を案内させる。この部分の動作は、上述の実施形態における図21の動作と同様である。なお、ここでも上述の実施形態と同様、素線供給角度を調整することにより、ガイド用シリンダ261およびスライド機構265を廃止してもよい。
【0215】
次に、図30に移り、クランプ締め付け動作に移行する。クランプ・アンクランプ用シリンダ271が往復動ブロック273を上昇させると、引上げ部277がアーム動作用ローラ279を引き上げる。これにより、クランプばね281のばね力に逆らって、アーム245がクランプ締付け方向Xに移動する。
【0216】
両ばね端(ばねポスト)とアーム支点が一直線に並ぶ開閉境界位置を越えると、ばね力による付勢方向が反転し、アーム245はクランプ締付け方向Xに回ろうとする。今度は、往復動ブロック273の押下げ部275が有効に働き、アーム245が急激に跳ね戻ってしまうのを防ぐ。押下げ部275の上昇にアーム動作用ローラ279が追従し、アーム245はスムーズにクランプ状態へと進む。
【0217】
また図30におけるアーム回動位置では、アーム動作用ローラ279が最も巻枠211から遠ざかる。この状態でもアーム動作用ローラ279が押下げ部275から転がり落ちないように、往復動ブロック273の形状が設定されている。
【0218】
また図30に示すように、アーム245がクランプ締付け方向Xに回動するのにつれて、素線折曲げピン251が素線を上方に曲げる。最終的に素線は押付け面243のカーブに沿って約180度折り曲げ返される。同時に、偏心配置されたクランプピン249により素線がクランプされる。素線折曲げピン251およびクランプピン249の機能については、図16の実施形態と同様である。
【0219】
図31および図32は、クランプ完了状態を示している。クランプ・アンクランプ用シリンダ271およびガイド用シリンダ261は、待機位置に後退している。アクチュエータによる外力が加えられなくとも、クランプばね281の引っ張り力でクランプ状態が維持されている。クランプ完了後、上述の実施形態と同様に、巻枠211が回転され、コイルの巻付けが開始される。
【0220】
コイル巻付け工程が終わると、完成したコイルを巻枠211から取り外す工程に移る。図33に示すように、再度、クランプ・アンクランプ用シリンダ271が往復動ブロック273を下降させ、アーム245をクランプ開放状態位置(図25参照)に移動させる。これにより、クランプピン249とクランプ屈曲台部241の隙間が開き、クランプが解除される。
【0221】
次に、前出の図23に示すように、巻枠211全体がクランプ装置ごと巻枠回転軸方向に移動され、コイルから巻枠211が抜き取られる。
【0222】
このとき、クランプ・アンクランプ用シリンダ271は静止しており、巻枠回転軸方向にはスライド移動されない。したがって、巻枠211が移動すると、アーム245のアーム動作用ローラ279がクランプ・アンクランプ用シリンダ271の往復動ブロック273から外れる。
【0223】
ローラ279が往復動ブロック273から外れても、アーム245は回動しない。アーム245はクランプばね281の付勢力でクランプ開放方向Yに付勢されて、巻枠側の図示しないストッパー部に突き当たっているからである。
【0224】
このように、本実施形態では、クランプばね281のばね力の適切な作用により、コイル取外しの際にアーム245が開ききったまま、ロックされる。
【0225】
ここで仮に本実施形態のようなばね作用がなかったとすると、アーム245は、シリンダ271に拘束されなくなった瞬間に、クランプ締付け方向Xへと跳ね戻る。そしてクランプピン249と素線折曲げピン251の少なくとも一方がクランプ屈曲台部241に激突する。これにより異音が生じ、また装置の損傷を招く可能性があり、また装置の寿命が低下し得る。
【0226】
このような跳ね戻りを防ぐために、クランプ・アンクランプ用シリンダ271を巻枠211に追従してスライド移動させることも考えられる。しかしながら、スライド機構を設けることは、装置の複雑化やコスト増を招き、好ましくない。
【0227】
これに対し、本実施形態では、クランプばね281の適切な作用によって、アンクランプ時のロックが可能である。シリンダ移動機構など設けなくても、簡単な構成によりアーム跳戻りを回避できる。
【0228】
以上に本実施形態の好適な巻線機のクランプ装置について説明した。次に、本実施形態の各種の利点を説明する。
【0229】
本実施形態では、クランプばね281が、本発明の開閉用弾性部材の一形態として設けられている。またアーム245が素線折曲げピン251とともに屈曲用回動部材を構成している。そしてクランプばね281は、締付け側回動領域ではアーム245をクランプ締付け方向Xに付勢するが、開閉境界位置Bを超えた開放側回動領域ではアーム245をクランプ開放方向Yに付勢する。
【0230】
これにより、外部から他の力を加えなくてもクランプ状態での締付けのための力が得られる。さらには同じ開閉用弾性部材の付勢力によって、アンクランプ状態を保持するための力が得られる。したがって、巻線機の構成を簡単にすることができる。また上述したように、クランプばね281の付勢力でアーム245がクランプ締付け方向X跳ね戻るといったような急激な動作を防止し、逆にばね付勢力を利用してアンクランプ状態のロックができる。
【0231】
なお、本実施形態では開閉用弾性部材は弦巻ばねであり、引っ張り状態で用いられた。そしてこれによりクランプ装置がコンパクトに構成された。しかし、その他の弾性部材が用いられてもよい。例えば、弦巻ばねを圧縮状態で用いることができる。また弦巻ばね以外のばね部材、例えば板ばねが用いられてもよい。さらにゴム等の他の種類の弾性部材が用いられてもよい(この点は、上述の実施形態2についても同様である)。
【0232】
また本実施形態では、クランプ・アンクランプ用シリンダ271が本発明のクランプ用アクチュエータとして設けられており、締付け側回動領域および開放側回動領域の双方において、クランプばね281の付勢方向と反対方向にアーム245を回転させる。このアクチュエータによりアーム245は滑らかに動く。また、回転部材たる巻枠にアクチュエータを搭載しなくてもすみ、上述の実施形態で説明した各種利点が得られる。
【0233】
さらに、上記構成のアクチュエータをクランプばね281(開閉用弾性部材)とともに適用したことで、以下に説明するように、アーム245(屈曲用回動部材)を広い回動範囲で回動させることが可能となっている。
【0234】
前述の図16の実施形態では、アクチュエータがアームに対して一方向にのみ作用したので、開閉境界位置を超えた範囲ではアーム245の動きを制御できなかった。これに対し、本実施形態ではアクチュエータがアームを両方向に動かせるので、開閉境界位置を超えた範囲でもアーム245の動きを制御できる。したがって開閉境界位置(本実施形態ではクランプばね281両端とアーム支点が一直線に並ぶ位置)を超えた領域までアーム245を移動させて使用することが可能となっている。この拡大領域でのばね作用は、上述のようにコイル取り外しの際の適切なアーム動作に有効に利用され、これにより本発明の効果が好適に得られる。
【0235】
また本実施形態では、クランプ・アンクランプ用シリンダ271は、往復動部材としてのブロック273を有している。往復動ブロック273は、締付け側回動領域では一つの方向(延び方向)に移動してアーム245をクランプ開放方向に回転させる。また開放側回動領域では逆方向(引込み方向)に移動してアーム245をクランプ締付け方向に回転させる。具体的には、往復動ブロック273は、クランプ開放方向とクランプ締付け方向の両側から、それぞれ押下げ部275および往復動部材273によってアーム245を回動させる。このような構成を採用したので、往復動タイプの簡単な構成のアクチュエータ、例えば本実施形態の圧力シリンダを用いることが可能となっている。
【0236】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、導線の先端の接続部を長くとれ、導線を確実にクランプでき、クランプを自動的に行え、その他の上述した各種効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の巻線機を示す斜視図である。
【図2】図1の巻線機の正面図である。
【図3】図1の巻線機の平面図である。
【図4】図1の巻線機の機構を示す図である。
【図5】図1の巻線機に導線を供給するノズルを示す模式図である。
【図6】図1の巻線機を用いて形成されるコイルの例を示す図である。
【図7】図6のコイルの第1層の巻付け過程を示す図である。
【図8】コイルの巻付け過程でガイド爪が導線を挟み込むときの動作を示す図である。
【図9】ガイド爪を使用しない場合の巻付け過程を示す図である。
【図10】第2層の巻付け過程を示す図である。
【図11】第3層の巻付け過程を示す図である。
【図12】第3層の巻付け過程の変形例を示す図である。
【図13】完成したコイルを巻枠から取り外す過程を示す図である。
【図14】導線の先端を巻枠に自動的にクランプする装置を示す図である。
【図15】図14のクランプ装置の動作を示す図である。
【図16】本発明の実施形態2の巻線機の全体構成を示す図である。
【図17】図16の巻線機の動作を示す図である。
【図18】図16の巻線機のコイル取出し方法を示す図である。
【図19】図16の巻線機に設けられる実施形態2のクランプ装置を示す図である。
【図20】図19のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第1の図である。
【図21】図19のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第2の図である。
【図22】図19のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第3の図である。
【図23】本発明の実施形態3の巻線機の全体構成を示す図である。
【図24】図23の巻線機に設けられる実施形態3のクランプ装置を示す図である。
【図25】図24のクランプ装置におけるアームとクランプばねの配置と構成を示す図である。
【図26】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第1の図である。
【図27】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第2の図である。
【図28】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第3の図である。
【図29】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第4の図である。
【図30】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第5の図である。
【図31】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第6の図である。
【図32】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第7の図である。
【図33】図24のクランプ装置による素線クランプ工程を示す第8の図である。
【符号の説明】
1 巻枠、3 回転軸、5 モータ、100 巻付け部、102,104 巻枠フランジ、106 逃げ部、108 誘導溝、110 クランプ爪、112 クランプばね、116 解除ロッド、120 クランプ解除アクチュエータ、122 プッシュアーム、124 導入アクチュエータ、126 導入アーム、
211 巻枠、211a 巻付け部、211b フランジ部、241 クランプ屈曲台部、243 押付け面、245 アーム、247 支点、249 クランプピン、251 素線折曲げピン、253,281 クランプばね、255 アーム動作用ピン、257,271 クランプ・アンクランプ用シリンダ、259押下げ板、261 ガイド用シリンダ、273 往復動ブロック、275 押下げ部、277 引上げ部、279 アーム動作用ローラ。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a winding machine that forms a coil by winding a conducting wire around a rotating bobbin, and particularly to a preferable configuration of a portion that clamps a leading end portion of the conducting wire to the bobbin.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In a rotating electric machine such as a motor or a generator, the number of windings of a coil is increased in order to increase output. However, simply increasing the number of windings causes an increase in the size of the rotating electric machine. Therefore, the ratio of the sum of the cross-sectional areas of the conductors forming the coil to the cross-sectional area of the slot accommodating the coil between the magnetic poles of the rotating electric machine (hereinafter referred to as space factor) is increased. To increase the space factor, that is, to arrange conductors without gaps, has been developed a coil forming method and a coil forming apparatus for aligning and winding conductors. Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-183152 discloses such an apparatus.
[0003]
Further, in order to improve the space factor, it is effective to use a rectangular conductor. A rectangular conductor is a conductor having a square cross-sectional area. By using a rectangular conductor, a gap between the conductors can be further reduced as compared with using a conductor having a circular cross section.
[0004]
In such coil forming, the conductors are wound around a magnetic pole of a rotating electric machine or a winding frame (core metal) having a shape corresponding to the conductors one line at a time without leaving a gap with an adjacent conductor, and when the entire length of the coil is finished. , And the layers above it are similarly wound to form a predetermined number of layers.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described coil forming, first, the leading end of the conductive wire is fixed to the bobbin. A clamp structure for fixing a conductive wire is disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-320883.
[0006]
Here, at the time of clamping, it is preferable to fix the conducting wire so that a portion of an appropriate length (a margin length) from the leading end of the conducting wire is not wound around the winding frame. The part that is not wound around the winding frame functions as a connection part, and is used for connection between coils or between a coil and a power supply, for example. Therefore, the connection portion needs to have an appropriate length according to the connection form of the coil. However, in the conventional structure as disclosed in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-320881, the connection portion may not be sufficiently long.
[0007]
Further, in the clamp structure, it is necessary to securely fix the leading end of the conductive wire to the bobbin. This is because a large tension acts on the conductor when the bobbin is rotated to wind the conductor. In particular, it is necessary to apply a large tension to the conductor in order to align the relatively rigid conductor with the winding frame without any gap. In view of such a large tension, it is desired to clamp the conductor to the bobbin as securely as possible. For example, Japanese Patent Application No. 11-62690 filed by the present applicant discloses a device for clamping a conductor to a bobbin using a wedge effect, and this technique can reliably clamp the conductor. However, it would be desirable to provide other suitable wire clamp structures.
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above problems, and one of the objects thereof is to provide a winding machine having a clamp structure capable of obtaining a sufficiently long connection portion at a leading end of a conductive wire.
[0009]
Another object of the present invention is to provide a winding machine capable of securely clamping the leading end of a conductive wire to a bobbin.
[0010]
Another object of the present invention is to provide a winding machine that can automatically clamp a conductor.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention relates to a winding machine for forming a coil by winding a conductive wire around a rotating bobbin, the device having a clamp device for fixing a conductive wire, and the clamp device is provided near a tip of the conductive wire. Fixing means for fixing the predetermined clamp portion to the bobbin, and bending means for bending a lead wire portion on the distal end side from the clamp portion in the bobbin rotation direction are included. ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the front-end | tip part of a conducting wire is fixed to a reel in the state bent in the reel rotation direction. Therefore, even if the connecting portion at the leading end of the wire is set to be long, the leading end portion of the conducting wire can be arranged so as not to hinder the rotation of the bobbin, whereby the connecting portion can be extended.
[0012]
Note that, in the present invention, the bobbin rotation direction as a direction in which the conductor is bent means a direction around the bobbin rotation axis, and a direction coinciding with the actual rotation of the bobbin, and an opposite direction. Either may be used.
[0013]
In a preferred aspect of the present invention, the fixing means and the bending means are integrated to fix and bend the same portion on the conductor. ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, since the front-end | tip part of a conducting wire is fixed to a bobbin in the state bent in the bobbin rotation direction, a conducting wire is reliably fixed to a bobbin, and a conducting wire detaches even if a large tension acts on a conducting wire. Can be avoided.
[0014]
Preferably, the clamp position for fixing the distal end portion is set at a position offset from the conducting wire winding surface of the winding frame in the direction of the rotation axis of the winding frame. Accordingly, interference between the leading end portion of the conductor and the subsequent conductor portion, that is, interference with the conductor portion wound around the conductor winding surface is avoided, so that the winding operation is performed smoothly.
[0015]
Further preferably, the winding machine includes a conductor guiding means for leading a leading end of the conductor to the clamp position. According to this aspect, the leading end of the conductor is automatically guided to the clamp position by the conductor guiding means, and is fixed at the clamp position. Therefore, manual work for clamping the conductor to the bobbin can be reduced.
[0016]
Also preferably, the reel has a reel flange at an end of a wire winding surface, the clamp position is provided on the reel flange, and the conductor guiding means is provided on the reel flange, Including a guide groove leading to the clamping position, the conductor supplied to the bobbin reaches the clamp position through the guide groove. According to this aspect, automatic clamping is realized by a simple configuration in which a groove is provided in the flange portion.
[0017]
Also preferably, the clamp has a clamp member that moves relative to the reel in a reel rotation direction and presses a conductive wire against the reel. The clamp member is driven by an actuator in a clamp opening direction, and has an elastic member. Urged in the tightening direction. As the elastic member, for example, a spring is preferable.
[0018]
According to this aspect, the conductive wire is clamped by the elastic force of the elastic member, and the clamp is opened by the actuator. That is, during rotation of the bobbin, the conductor is clamped by the function of the elastic member. When the bobbin is stopped, the actuator functions to release the clamp. Since the actuator does not need to function during the rotation of the bobbin, the actuator does not have to rotate with the bobbin. Since the actuator does not need to be mounted on the rotating unit, the device can be prevented from becoming complicated. Further, the weight of the rotating section can be reduced, and the load on the winding frame rotating motor can be reduced.
[0019]
In another preferred aspect of the present invention, the fixing means and the bending means are integrated, and when the fixing means fixes the clamped portion of the conducting wire, the bending means is more distal than the clamped portion. Acts on the side part to bend the conductor. According to the present invention, since the fixing means and the bending means are integrated, clamping and bending can be performed by one operation. Furthermore, since the bending means acts on the portion on the tip side of the clamp portion to bend the wire, a longer portion of the wire tip can be disposed so as not to hinder the rotation of the bobbin. It can be set longer.
[0020]
Preferably, the bending means includes a bending rotation member that rotates in the bobbin rotation direction to contact and bend with the conductive wire. According to the present invention, the conducting wire is guided into a desired shape while the bending rotating member rotates, so that the conducting wire can be largely bent, and thereby the connection portion can be lengthened.
[0021]
Preferably, there is further provided a clamp member which rotates together with the turning member for bending and abuts and fixes on the lead, and the clamp member clamps the lead at a position closer to a rotation axis than the turning member for bending. I do. In this aspect, the turning member for bending can be referred to as a turning member for bending with a clamping function, a turning member for clamp bending, or the like.
[0022]
According to the present invention, the clamping and the bending can be performed simultaneously by the rotation of the bending rotation member. Since one rotating member has a clamping function and a bending function, the advantage that the configuration is simple is obtained.
[0023]
Preferably, the clamp member is provided eccentrically to a rotation axis of the bending rotation member. ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, when the force which pulls out a conducting wire from a clamp site | part acts, the clamp force by a clamp member is amplified and a reliable clamp is attained. The clamping member is, for example, an eccentrically mounted pin, for example a cam.
[0024]
Preferably, a bending table member having a pressing surface against which a conducting wire is pressed by the clamp member and the bending rotation member when the bending rotation member rotates, the pressing surface corresponding to a predetermined bending shape. Is provided. ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, a conductive wire can be bent to a desired shape, and the dispersion | variation in the length of a connection part can be reduced and stabilized.
[0025]
Preferably, when the bending rotating member is in the clamp open state, the conductive wire guided toward the bobbin does not deform the conductive wire in the bobbin rotation direction, and the conductive wire guided toward the bobbin is formed between the clamp member and the bending base member. The clamp member and the bending base member are configured to pass between them. ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, a conducting wire can be suitably guided to a clamp apparatus using a simple guide means or without using special guide means.
[0026]
Preferably, an elastic member for urging the bending turning member in a clamp tightening direction and a clamp actuator for rotating the bending turning member in a clamp opening direction opposite to the clamp tightening direction are provided. . According to the present invention, the movement of the clamp bending turning member can be controlled by a simple configuration in which forces are applied in both directions by the elastic member and the actuator. Since the clamped state is obtained by the elastic member, the actuator does not have to function during the rotation of the bobbin. Therefore, it is not necessary to mount the actuator on the rotating section, and this can avoid complication of the device. Further, the weight of the rotating section can be reduced, and the load on the winding frame rotating motor can be reduced.
[0027]
In a preferred aspect of the present invention, the bending turning member is urged in a clamp tightening direction in a tightening-side turning area from a clamp tightening state position to a predetermined opening / closing boundary position, and moves beyond the opening / closing boundary position. In the open rotation area, an opening / closing elastic member that urges in a clamp opening direction opposite to the clamp tightening direction is provided.
[0028]
According to the present invention, the force for tightening in the clamped state can be obtained by the urging force of the opening / closing elastic member without applying any other external force. Further, a force for maintaining the unclamped state is obtained by the same urging force of the elastic member for opening and closing. Therefore, the configuration of the winding machine can be simplified. Further, it is possible to prevent a sudden movement of the rotating member, such as the spring member rebounding in the tightening direction due to the urging force of the elastic member.
[0029]
Preferably, the opening / closing elastic member has a maximum amount of elastic deformation when the bending rotation member is at the opening / closing boundary position, and as the bending rotation member moves away from the opening / closing boundary position on both sides. It is provided so that the amount of elastic deformation is reduced.
[0030]
Preferably, the opening / closing elastic member is a spring that urges the bending turning member by a tensile force, and the spring length is the longest when the bending turning member is at the opening / closing boundary position. Then, one end of a spring is attached to the bending turning member.
[0031]
Preferably, a clamp actuator for rotating the bending rotation member in a direction opposite to a biasing direction of the opening / closing elastic member is provided in both the tightening side rotation region and the opening side rotation region. By providing such an actuator, the turning member for bending can be moved smoothly. Further, it is not necessary to mount the actuator on the winding frame as the rotating member, and the above-described advantages can be obtained.
[0032]
Preferably, the clamp actuator has a reciprocating member, and the reciprocating member moves in one direction in the tightening-side rotation area to rotate the bending rotation member in a clamp opening direction, and the opening-side rotation In the movement region, the reciprocating member moves in the other direction to rotate the bending turning member in the clamp tightening direction. Preferably, the reciprocating member has a shape in which the reciprocating member comes into contact with the bending rotating member from both sides in the clamp opening direction and the clamp tightening direction. According to this aspect, the winding machine of the present invention can be realized using an actuator having a simple configuration that reciprocates, for example, a pressure cylinder.
[0033]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention (hereinafter, referred to as embodiments) will be described with reference to the drawings.
[0034]
<First embodiment. >
FIG. 1 is a perspective view of the winding machine of the present embodiment, FIG. 2 is a front view, and FIG. 3 is a plan view. Each drawing is partially shown in section and is simplified as appropriate for easy understanding of the invention. FIG. 4 shows the mechanism of the winding machine.
[0035]
First, the mechanism of the winding machine will be described with reference to FIG. Since the winding machine is symmetrical, only the right half will be described here. The
[0036]
Guide members 7 and 8 are provided near the winding
[0037]
The guide members 7 and 8 are held by the guide holding link mechanism 9 of the present invention. The link mechanism is provided so as to rotate synchronously coaxially with the
[0038]
The link mechanism 9 has a holding link 11, a driving link 13, and a
[0039]
The drive link 13 is constituted by a second cylinder 13 a provided so as to rotate synchronously coaxially with the
[0040]
The
[0041]
Further, the guide member 8 is held by the holding link 11 via an arm 8a that can be extended and contracted in the direction of the reel rotation axis.
[0042]
Next, the operation of the link mechanism of FIG. 4 will be described. The
[0043]
The
[0044]
Here, as shown in FIG. 4, the
[0045]
The third actuator 21 moves the drive link 13 relative to the holding link 11 in the rotation axis direction. The movement of the drive link 13 is converted by the
[0046]
As described above, the guide members 7 and 8 can move in the rotation axis direction and the radial direction with respect to the winding
[0047]
In the present embodiment, the
[0048]
The left and right drive links 13 are moved by one actuator 21. Further, the
[0049]
Next, a specific configuration of the winding machine will be described with reference to FIGS.
[0050]
A
[0051]
A guide table 42 is mounted on the
[0052]
A
[0053]
The holding
[0054]
Further, one
[0055]
The
[0056]
Further, a driving
[0057]
The
[0058]
As described above, the winding machine shown in FIGS. 2 and 3 includes the mechanism described with reference to FIG. Accordingly, the winding machine operates as described with reference to FIG. 4, and each guide claw can move in the radial direction and the axial direction with respect to the
[0059]
Next, a configuration for moving the driving
[0060]
The
[0061]
The
[0062]
A
[0063]
A
[0064]
When the
[0065]
Since the
[0066]
As described above, the
[0067]
Thus, in the present embodiment, the
[0068]
Next, a configuration for supplying a conductive wire to the
[0069]
Here, the
[0070]
Next, with reference to FIGS. 6 to 12, an operation of conducting wire winding by the winding machine of the present embodiment will be described. Here, a case where the trapezoidal coil shown in FIG. 6 is manufactured will be described. However, it goes without saying that coils of other shapes can be similarly formed. Further, in the present embodiment, as illustrated, the coil is formed using a rectangular wire that is a conductive wire having a square cross section.
[0071]
FIG. 7 shows the winding process of the first layer. (A) First, the leading end of the conductor is clamped to one of the flanges at both ends of the
[0072]
(B) Next, when the winding frame starts rotating, the conductive wire starts to wind. Immediately before the bobbin makes one rotation (when the bobbin rotates about 270 degrees), the guide claw BL moves in the direction of the rotational axis, abuts on the conductor wound around the bobbin in the rotational axis direction, and presses down the conductor. . At this time, the nozzle moves in the rotation axis direction. The moving direction is a direction from the first row to the second row.
[0073]
(C) is a state where the winding
[0074]
(D) and (e) are the winding steps of the second row. This is the same as the winding process of the first row shown in (b) and (c).
[0075]
However, as shown in FIG. 8, when the second-row conductive wires are sandwiched between the guide claws BL and BR, the guide claws BL once move greatly. As a result, the gap between the two guide claws widens more than two conductors. Then the second row of leads is received between the two guide claws. Then, the gap between the guide claws is closed, and the two conducting wires are sandwiched between the two guide claws.
[0076]
Such an operation of the guide claw prevents the conductive wire from being caught on the guide claw and rubbing against each other. As a result, damage to the conductor, particularly damage to the insulating coating, is prevented.
[0077]
In the operation shown in FIG. 8, both guide claws are closed after the conductor is received, and the coil being formed is restrained from both ends. Therefore, the shape of the coil is reliably held, and the accuracy of the shape of the coil is improved.
[0078]
Note that the same operation is performed similarly when the remaining two guide claws (not shown in FIG. 7) sandwich the conducting wire.
[0079]
Returning to FIG. 7, (f) shows a state in which the winding of the first layer has been completed as a result of the same winding of the third and fourth rows.
[0080]
FIG. 9 shows a case where the guide claws of the present embodiment are not applied. A large tension acts on the conductor as the winding frame rotates. Then, when changing the direction of travel of the conductors for changing rows, the already wound conductors are dragged in the axial direction. As a result, the conductor may be displaced in the axial direction as shown in FIG. Each time a row is replaced, a displacement of the conductor occurs, and if this displacement is accumulated, the total displacement increases. Then, as shown in FIG. 9D, the winding of the last row may not be possible due to the displacement of the conductor.
[0081]
On the other hand, in the present embodiment, the guide claw defines the winding position of the conductor, so that the displacement of the conductor as shown in FIG. 9 is suppressed. As a result, the number of rows in each layer can be secured, and the entire coil can be formed in an accurate shape.
[0082]
Next, the winding process of the second layer will be described with reference to FIG. (A) First, the guide claws BL, BR are moved away from the rotation axis by one conductor. As described above, the operation of one actuator moves both guide claws away from the rotation axis by the same distance. In this state, the winding frame makes one rotation, and the first row of the second layer is wound.
[0083]
In (b) and (c), the conductor moves from the first row to the second row. The operation here is for the first layer (FIGS. 9B and 9C). Immediately before the winding frame makes one rotation (when it rotates about 270 degrees), the guide claw BR moves in the direction of the rotation axis and abuts on the conductor in the direction of the rotation axis to press the conductor. The nozzle moves largely in the direction of the axis of rotation and is then returned in the opposite direction. Then, the nozzles are arranged at positions corresponding to the second row. (C) is a state in which the
[0084]
Next, the winding step of the third layer will be described with reference to FIG. Here, a case where a trapezoidal coil is formed is taken up. Therefore, the number of columns in the third layer is three, which is smaller than the number of columns in the first layer and the second layer. To change the number of rows, the third layer is wound as follows.
[0085]
(A) has shown the state at the time of starting winding of a 3rd layer. Here, four guide claws BL, BR, FL, and FR function. All guide claws are located at the bobbin flange. All the guide claws are moved away from the rotation axis by one conductor with respect to the state where the winding of the second layer is completed. As described above, the operation of one actuator moves all the guide claws away from the rotation axis by the same distance. Also, the nozzle shifts in the direction of the rotation axis by about one conductor. As a result, the number of rows of the third layer becomes smaller than that of the second layer, and the coil becomes trapezoidal.
[0086]
From the state of (a), the winding frame rotates, and the winding of the third layer starts. Although not shown in the drawing, when the winding frame is rotated by about 90 degrees, the guide claw FR moves in the direction of the rotation axis and comes into contact with the conductor.
[0087]
(B) Further, when the bobbin is rotated by about 270 degrees, the guide claw BL moves in the rotation axis direction and comes into contact with the conductor. At this time, the nozzle is largely moved in the axial direction for switching to the second row.
[0088]
(C) is a state where the winding frame has just made one rotation. As described above, during the winding of the first row, the guide claws FR and BL move and come into contact with the conductor. The nozzle is largely moved in the axial direction and returned later, and is arranged at a position corresponding to the second row. As a result of the reciprocating movement of the nozzle, the row switching to the second row has been completed.
[0089]
Here, as shown in (b) and (c), in the guide claws FR and the guide claws BL, the conductor is wound around the position of the first row of the third layer (immediately above the third row of the second layer). Thus, the winding position of the conductor is defined. By providing the guide claws FR, a step corresponding to one conductive wire is reliably formed in the second layer and the third layer, thereby forming a trapezoidal coil having an accurate shape. That is, it is possible to prevent the first-row conductors from being displaced toward the reel end (the reel flange) to disturb the trapezoidal shape. In addition, the function of the guide claws BL effectively prevents the wires from shifting in the column switching direction, as in the case of the other layers.
[0090]
The winding of the second and third rows of the third layer is performed in the same manner as in the first layer. However, the restrained state by the guide claws FR of FIGS. 11B and 11C is maintained. As a result of such a winding operation, a trapezoidal coil is completed as shown in FIG.
[0091]
FIG. 12 shows a modification of the third layer winding step. As shown in FIG. 12B, the guide claws BR are in axial contact with the third-layer first-row conductors. The guide claw BR moves immediately before the winding frame makes one rotation (when it rotates about 270 degrees). The conducting wire is sandwiched between the guide claws BR and the guide claws BL. This ensures that the conductor is held in its winding position. Further, the guide claws BR and the guide claws FR support the conductor from the end of the bobbin. Therefore, the step of the trapezoidal coil (the step between the second layer and the third layer) is more reliably formed.
[0092]
Further, in FIG. 12, the guide claw FL also moves in the axial direction and contacts the conductor. The guide claw FL and the guide claw FR restrain the coil being formed from both ends. The guide claw FL shifts in the rotation axis direction once for each rotation of the winding frame (retreats by one conductor). At this time, as described with reference to FIG. 8, a gap between the guide claws is opened when the conductor is received, and damage to the conductor caused by interference between the guide claws and the conductor is prevented.
[0093]
In the winding operation of FIG. 12, the winding position of the conductor is defined by using four guide claws simultaneously. Displacement of the conductor is more reliably prevented, and further stability of the shape of the completed coil is obtained.
[0094]
The winding operation of the coil has been described above. Here, the case of making the trapezoidal coil of FIG. 5 has been described, but it goes without saying that the present winding machine has a coil of another shape. The number of layers and the number of rows of the coils may be different. Further, a coil in which the number of rows of each layer is arbitrarily set can be formed. Needless to say, a coil with a rectangular cross section can be made.
[0095]
In this embodiment, the guide claw rotates synchronously with the winding frame. Therefore, the movement of the guide claws and the definition of the position of the conductive wire by the guide claws are performed while the rotation of the bobbin is continued.
[0096]
Next, an operation of removing the completed coil from the bobbin will be described with reference to FIG. FIG. 13A is similar to FIG. 12D, and shows a state in which the coil is completed.
[0097]
First, as shown in FIG. 13B, the
[0098]
Specifically, as shown in FIGS. 2 and 3, in the present embodiment, the rotating shafts are attached to both sides of the bobbin. The rotating shaft is configured to be movable in the axial direction by an actuator (not shown). One rotating shaft moves in the axial direction together with the bobbin flange. As a result, the flange retracts and is separated from the wire winding portion.
[0099]
Then, as shown in FIG. 13 (c), the guide claws BL and BR are simultaneously moved in the direction of the rotation axis to push the coil out of the bobbin. Preferably, as shown, the guide claws BL, BR push the coil at a position near the rotation axis. A wide range of the coil end surface can be pressed, and the coil can be prevented from being deformed.
[0100]
As shown in FIG. 13D, when the coil is completely removed from the wire winding portion of the bobbin, the operator removes the coil. The coil may be removed by an automatic transfer device or the like.
[0101]
As a modified example, the coil may be pulled out from the winding frame in the axial direction with both ends of the coil sandwiched by four guide claws. As a result, it is possible to reliably prevent the coil from being deformed.
[0102]
"Construction of wire clamp device"
Next, with reference to FIGS. 14 and 15, a description will be given of an apparatus for automatically clamping the leading end of a conductive wire to a bobbin at the start of winding.
[0103]
FIG. 14 is a view of the
[0104]
Further, the
[0105]
One of the winding
[0106]
Further, as shown in FIG. 14C, a
[0107]
One end of a coil type clamp spring (return spring) 112 is attached to the
[0108]
A
[0109]
The
[0110]
Further, as shown in FIG. 14A, an
[0111]
Next, the operation of the clamp device will be described with reference to FIG.
[0112]
(A) First, the
[0113]
(B) Next, the wire is paid out from the nozzle, and the
[0114]
(C) Next, the
[0115]
When the
[0116]
As described above, the conductor is automatically clamped. Thereafter, the winding frame is rotated, and the wire is wound. When the winding of the coil is completed, the
[0117]
In the present embodiment, the leading end of the conductive wire is clamped in a state of being bent in a direction along the end of the flange. That is, the conducting wire is clamped in a state of being bent in the winding frame rotation direction. Therefore, the tip can be reliably clamped as described below.
[0118]
When winding a conductive wire, a large tension acts on the conductive wire and tends to remove the conductive wire from the bobbin. However, since the conductor is held in a state of being bent in the winding frame rotation direction, it is possible to effectively counter the tension acting on the conductor. Thereby, the clamped state can be reliably maintained.
[0119]
In the configuration for the clamp, the winding frame rotation direction means a direction around the winding frame rotation axis, and means both clockwise and counterclockwise directions. In other words, the direction of rotation of the bobbin includes both the direction in which the bobbin actually rotates to form the coil and the opposite direction. The direction in which the leading end of the lead wire is bent for clamping may be either direction.
[0120]
Specifically, in the example of FIG. 14 (c), the bobbin rotates clockwise during coil formation. The clamp pawl bends the wire in a counterclockwise direction. As a variant, the clamp pawl may bend the wire in a clockwise direction, ie in the same direction as the rotation of the bobbin. In this case, the clamp claws are located on the opposite side of the introduction groove, and other configurations are provided symmetrically.
[0121]
The preferred winding machine of the present embodiment has been described above. Next, various advantages of the winding machine of the present embodiment will be described.
[0122]
In this embodiment, as shown in FIGS. 14 and 15, the leading end of the conductor is clamped in a state of being bent in a direction along the end of the flange, that is, the conductor is clamped in a state of being bent in the direction of rotation of the bobbin. You. The leading end of the conductive wire can be used as a connection portion for connection between coils, connection between a coil and a power supply, and the like. In the present embodiment, even if the connecting portion at the leading end of the lead wire is set long by the clamp in the bent state, the leading end portion of the lead wire can be arranged so as not to hinder rotation of the bobbin, thereby extending the connecting portion. It becomes possible.
[0123]
Further, in the present embodiment, in a state where the leading end of the conductive wire is bent in the bobbin rotation direction, the leading end is fixed to the bobbin at the bent portion. The fixing means and the bending means are integrated and fixed to the bobbin in a state of being bent in the conductive wire direction. Since the conductor is clamped in the rotation direction, a strong restraining force is obtained. And even when a large tension acts on the conductor, the tension can effectively prevent the conductor from being pulled out of the clamp portion.
[0124]
In the present embodiment, the clamp position is set on the reel flange. In other words, the clamp position is offset from the wire winding portion of the bobbin in the direction of the bobbin rotation axis. Therefore, interference between the leading end portion of the conductor and the subsequent conductor portion can be avoided, and the winding operation is performed smoothly.
[0125]
In this embodiment, as shown in FIGS. 14 and 15, a
[0126]
In this embodiment, as shown in FIGS. 14 and 15, when the bobbin is stopped, the
[0127]
<Embodiment 2. >
Hereinafter, a preferred second embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, the present invention is applied to a winding machine that forms two continuous coils for a motor.
[0128]
First, before describing the clamp device of the present invention, the configuration and operation of the entire winding machine will be described.
[0129]
FIG. 16 is a perspective view of the winding machine of the present embodiment. The winding machine is partially exploded and shown schematically. The winding machine includes a
[0130]
The element
[0131]
A winding
[0132]
The first winding
[0133]
The same applies to the second winding
[0134]
As shown in FIG. 16, a connection
[0135]
Next, the
[0136]
Here, the teeth of the driven
[0137]
The plurality of actuators described above, that is, the
[0138]
Next, the operation of the winding machine according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. 17 (a) to 17 (d). In FIG. 17, a part of the configuration of the apparatus in FIG. 16 is omitted for simplification.
[0139]
First, as shown in FIG. 17A, the first winding
[0140]
Next, as shown in FIG. 17B, rotation of the drive motor is started, and the element wire is wound around the first winding
[0141]
At this time, the
[0142]
In the above-described winding operation, the element wires are aligned and wound. Since the wires are arranged without gaps, the number of turns of the wires increases even with the same size. Thereby, the space factor at the time of assembling the motor increases. The space factor is the ratio of the total cross-sectional area of the conductor forming the coil to the cross-sectional area of the slot that houses the coil between the magnetic poles of the rotating electric machine. In this embodiment, the space factor is also increased by adopting the rectangular wire. By increasing the space factor, the output of the motor can be increased.
[0143]
Returning to FIG. 17, FIG. 17C shows the operation when shifting from the first coil to the second coil. Here, as described below, the drive motor, the roll actuator, and the guide actuator operate in synchronization.
[0144]
A
[0145]
Next, as shown in FIG. 17D, the element wire is wound around the second winding
[0146]
Next, as shown in FIG. 18, the driven
[0147]
Thereafter, the two winding
[0148]
The configuration and operation of the entire winding machine have been described above.
[0149]
In the present embodiment, as shown in FIG. 16, the two winding
[0150]
In this embodiment, three drive gears are provided. On the other hand, some gears may be omitted or function as an idler. However, even in this case, the function required for the drive gear to pass over the guide groove is ensured.
[0151]
Further, the
[0152]
"Wire clamp device"
Next, the wire clamp device according to the present embodiment will be described.
[0153]
Referring to FIG. 19, the bobbin 211 (coil core metal) corresponds to the first bobbin shown in FIG. 16. The notch provided in the
[0154]
A
[0155]
A
[0156]
In this embodiment, also in the clamp-related configuration, the bobbin rotation direction means a direction around the bobbin rotation axis, and a direction coinciding with the actual rotation of the bobbin, and an opposite direction. Either may be used. The bobbin rotation direction moves along a line surrounding the bobbin rotation axis within a plane (not necessarily a plane) making an angle (not necessarily perpendicular) to the bobbin rotation axis. Direction, and the bobbin rotation direction need not draw a circle about the bobbin rotation axis. Therefore, the operation of the arm as shown in FIG. 19 is also included in the rotation in the winding frame rotation direction.
[0157]
Returning to FIG. 19, a
[0158]
When the
[0159]
Further, a
[0160]
The
[0161]
Further, the
[0162]
Next, a configuration for rotating the
[0163]
One end of a
[0164]
The
[0165]
On the other hand, an
[0166]
When the
[0167]
Further, with the reciprocating movement of the press-
[0168]
Further, as shown in FIG. 19, the winding machine is provided with a
[0169]
The configuration of the clamp device according to the present embodiment has been described above. The operations of the clamp /
[0170]
Next, a clamp operation by the clamp device will be described with reference to FIGS.
[0171]
First, as shown in FIG. 20, the clamp /
[0172]
Next, as shown in FIG. 21, the strand is sent out from the strand supply roll toward the
[0173]
The wire is fed from the roll until the length from the end of the bobbin to the tip of the wire reaches a predetermined margin length. The predetermined margin length is set so that the distal end portion of the strand can appropriately function as a connection portion. That is, the length is set to be suitable for the connection structure of the motor to be mounted after the coil is completed.
[0174]
When the strand is fed by an appropriate length, the
[0175]
Next, as shown in FIG. 22, the
[0176]
Simultaneously with the bending of the wire, the wire is clamped by the
[0177]
The clamping /
[0178]
When the clamping is completed, the winding
[0179]
When the coil winding step is completed, the completed coil is removed from the
[0180]
In the present embodiment, as described above, the two continuous winding coils are formed. The completed coil has a sufficiently long connecting portion at the wire tip. This connecting portion is used for connecting a power line when the coil is inserted into the stator core, or used for connecting a neutral point.
[0181]
The preferred clamping device for the winding machine according to the present embodiment has been described above. Next, various advantages of the present embodiment will be described.
[0182]
In the present embodiment, the conductor is clamped in a state where the leading end portion is bent in the winding frame rotating direction. Therefore, even if the connecting portion at the leading end of the conductive wire is set to be long, the leading end portion of the conductive wire can be arranged so as not to hinder the rotation of the bobbin, whereby the connecting portion can be extended.
[0183]
In particular, in the present embodiment, the
[0184]
Therefore, according to this embodiment, since the fixing means and the bending means are integrated, clamping and bending can be performed by one operation. Furthermore, since the bending means acts on the portion on the distal end side of the clamp portion to bend the conductive wire, a relatively long portion of the conductive wire tip can be arranged so as not to hinder the rotation of the bobbin. Can be set quite long.
[0185]
As a specific example, in the embodiments of FIGS. 14 and 15 described above, the strand is bent only by about 90 degrees due to bending. On the other hand, in the example of the present embodiment, the strand is bent by about 180 degrees. The wire is bent by using the
[0186]
Further, in the present embodiment, a bending turning member is configured by the
[0187]
In the present embodiment, the
[0188]
In the present embodiment, the
[0189]
Here, the
[0190]
Further, in the present embodiment, the conductor is pressed against the
[0191]
Further, in the present embodiment, when the clamp is in the open state, the conductor guided toward the
[0192]
As a modified example, it is also preferable that the wire is directly inserted between the clamp
[0193]
In this embodiment, a
[0194]
Further, as one application example of the above-described embodiment, it is preferable that the eccentric amount of the
[0195]
<
Next, a third preferred embodiment of the present invention will be described.
[0196]
FIG. 23 shows the overall configuration of the winding machine of the present embodiment. Also in the present embodiment, the present invention is applied to a winding machine similar to the above embodiment. And the clamp device of this embodiment is provided in the flange part of the winding frame.
[0197]
FIG. 24 shows a clamp device of the present embodiment. In FIG. 24, the same components as those in the clamp device of FIG. 16 are denoted by the same reference numerals, and description of these components will be omitted. Hereinafter, the clamp device according to the present embodiment will be described with a focus on the differences between the devices of FIGS. 16 and 24.
[0198]
In FIG. 24, a clamp /
[0199]
The
[0200]
On the other hand, the pulling
[0201]
As described above, in the present embodiment, the clamp /
[0202]
Next, the arrangement and configuration of the
[0203]
FIG. 25 shows three rotation positions that the
[0204]
When the winding machine is in the state of FIG. 24 and the strand is clamped, the
[0205]
The opening / closing boundary position B is set at a position where the
[0206]
Here, an area from the clamp tightening state position A to the opening / closing boundary position B is defined as a tightening-side rotation area. An area beyond the opening / closing boundary position B is defined as an open-side rotation area. The
[0207]
The clamp open state position C is an arm position when the strand is guided to the clamp position. Since the position C is set in the opening side rotation area, the
[0208]
Next, the operation of the clamp device of the present embodiment will be described.
[0209]
Referring to FIG. 26, before starting the clamp, the
[0210]
As the
[0211]
As shown in FIG. 27, the
[0212]
As described above, immediately after FIG. 27, the
[0213]
In FIGS. 28 and 29, the
[0214]
Then, as shown in FIG. 28 and FIG. 29, the strand is fed from the strand supply roll and guided to the clamp position. The
[0215]
Next, the procedure moves to FIG. 30, and the procedure moves to the clamp tightening operation. When the clamp /
[0216]
When the two spring ends (spring posts) and the arm fulcrum exceed the opening / closing boundary position in a straight line, the biasing direction by the spring force is reversed, and the
[0219]
In the arm rotation position in FIG. 30, the
[0218]
Further, as shown in FIG. 30, as the
[0219]
FIG. 31 and FIG. 32 show a clamp completed state. The clamp /
[0220]
When the coil winding step is completed, the process proceeds to a step of removing the completed coil from the winding
[0221]
Next, as shown in FIG. 23, the
[0222]
At this time, the clamp /
[0223]
Even if the
[0224]
As described above, in the present embodiment, the
[0225]
Here, if there is no spring action as in the present embodiment, the
[0226]
In order to prevent such bouncing back, it is conceivable to slide the clamp /
[0227]
On the other hand, in the present embodiment, the lock at the time of unclamping can be performed by an appropriate operation of the
[0228]
The preferred clamping device for the winding machine according to the present embodiment has been described above. Next, various advantages of the present embodiment will be described.
[0229]
In the present embodiment, the
[0230]
Thereby, a force for tightening in the clamped state can be obtained without applying any other external force. Further, a force for maintaining the unclamped state is obtained by the same urging force of the elastic member for opening and closing. Therefore, the configuration of the winding machine can be simplified. As described above, the urging force of the
[0231]
In the present embodiment, the elastic member for opening and closing is a helical spring, which is used in a tensioned state. As a result, the clamp device was made compact. However, other elastic members may be used. For example, a helical spring can be used in a compressed state. Further, a spring member other than the helical spring, for example, a leaf spring may be used. Further, another kind of elastic member such as rubber may be used (this is the same in the second embodiment).
[0232]
In the present embodiment, the clamp /
[0233]
Further, by applying the actuator having the above configuration together with the clamp spring 281 (opening and closing elastic member), the arm 245 (turning member for bending) can be turned over a wide turning range as described below. It has become.
[0234]
In the embodiment of FIG. 16 described above, since the actuator acted on the arm in only one direction, the movement of the
[0235]
In this embodiment, the clamp /
[0236]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the connection portion at the tip of the conductor can be lengthened, the conductor can be securely clamped, the clamp can be automatically performed, and the other various effects described above can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a winding machine according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view of the winding machine shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a plan view of the winding machine of FIG. 1;
FIG. 4 is a view showing a mechanism of the winding machine of FIG. 1;
FIG. 5 is a schematic view showing a nozzle for supplying a conductor to the winding machine of FIG. 1;
FIG. 6 is a diagram illustrating an example of a coil formed by using the winding machine of FIG. 1;
FIG. 7 is a view showing a process of winding a first layer of the coil of FIG. 6;
FIG. 8 is a diagram illustrating an operation when a guide claw sandwiches a conductive wire in a winding process of a coil.
FIG. 9 is a diagram illustrating a winding process when a guide claw is not used.
FIG. 10 is a view showing a winding process of a second layer.
FIG. 11 is a diagram showing a winding process of a third layer.
FIG. 12 is a view showing a modified example of the winding process of the third layer.
FIG. 13 is a diagram showing a process of removing a completed coil from a bobbin.
FIG. 14 is a view showing an apparatus for automatically clamping the leading end of a conductive wire to a bobbin.
FIG. 15 is a view showing the operation of the clamp device of FIG. 14;
FIG. 16 is a diagram illustrating an overall configuration of a winding machine according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 17 is a view showing the operation of the winding machine shown in FIG. 16;
FIG. 18 is a view showing a coil removing method of the winding machine of FIG. 16;
FIG. 19 is a diagram illustrating a clamp device according to a second embodiment provided in the winding machine of FIG. 16;
FIG. 20 is a first diagram showing a strand clamping step by the clamp device of FIG. 19;
FIG. 21 is a second diagram showing a strand clamping step by the clamp device of FIG. 19;
FIG. 22 is a third diagram showing a strand clamping step by the clamp device of FIG. 19;
FIG. 23 is a diagram illustrating an overall configuration of a winding machine according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 24 is a diagram illustrating a clamp device according to a third embodiment provided in the winding machine of FIG. 23;
FIG. 25 is a view showing the arrangement and configuration of an arm and a clamp spring in the clamp device of FIG. 24;
FIG. 26 is a first view showing a strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
FIG. 27 is a second diagram showing a strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
FIG. 28 is a third diagram illustrating a strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
FIG. 29 is a fourth diagram showing the strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
FIG. 30 is a fifth view showing the strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
FIG. 31 is a sixth diagram illustrating the strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
FIG. 32 is a seventh diagram showing the strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
FIG. 33 is an eighth diagram showing a strand clamping step by the clamp device of FIG. 24;
[Explanation of symbols]
1 winding frame, 3 rotating shafts, 5 motors, 100 winding portions, 102, 104 winding frame flanges, 106 relief portions, 108 guide grooves, 110 clamp claws, 112 clamp springs, 116 release rods, 120 clamp release actuators, 122 pushes Arm, 124 introduction actuator, 126 introduction arm,
211 winding frame, 211a winding portion, 211b flange portion, 241 clamp bending base portion, 243 pressing surface, 245 arm, 247 fulcrum, 249 clamp pin, 251 strand bending pin, 253,281 clamp spring, 255 arm operation Pin, 257, 271 Clamping / unclamping cylinder, 259 push-down plate, 261 guide cylinder, 273 reciprocating block, 275 push-down section, 277 pull-up section, 279 Arm operation roller.
Claims (20)
導線固定用のクランプ装置を有し、該クランプ装置が、
導線の先端付近の所定クランプ部位を巻枠に固定する固定手段と、
前記クランプ部位から先端側の導線部分を巻枠回転方向に屈曲させる屈曲手段と、
を含み、導線の先端部を巻枠回転方向に屈曲した状態で巻枠に固定することを特徴とする巻線機。In a winding machine that forms a coil by winding a conductive wire around a rotating bobbin,
It has a clamp device for fixing the lead wire, and the clamp device is
Fixing means for fixing a predetermined clamp portion near the end of the conductor to the bobbin;
Bending means for bending the lead wire portion from the clamp site in the bobbin rotation direction,
A winding machine characterized in that the end of a conducting wire is fixed to a bobbin in a state bent in the bobbin rotation direction.
前記固定手段と前記屈曲手段が一体化され、導線上の同一部位を固定かつ屈曲させることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 1,
A winding machine, wherein the fixing means and the bending means are integrated to fix and bend the same portion on a conductive wire.
前記先端部を固定するクランプ位置は、前記巻枠の導線巻付け面から巻枠回転軸方向にオフセットした位置に設定されていることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 1 or 2,
A winding machine, wherein a clamp position for fixing the distal end portion is set at a position offset in a winding shaft rotation axis direction from a conductive wire winding surface of the winding frame.
導線の先端部をクランプ位置に導く導線誘導手段を含むことを特徴とする巻線機。The winding machine according to any one of claims 1 to 3,
A winding machine comprising: a wire guiding means for guiding a leading end of a wire to a clamp position.
前記巻枠は導線巻付け面の端部に巻枠フランジを有し、
前記クランプ位置は前記巻枠フランジに設けられ、
前記導線誘導手段は、前記巻枠フランジに設けられ、前記クランプ位置へ続く誘導溝を含み、巻枠へ供給された導線は前記誘導溝を通って前記クランプ位置に達することを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 4,
The reel has a reel flange at an end of a wire winding surface,
The clamp position is provided on the reel flange,
The wire guide means includes a guide groove provided on the bobbin flange and leading to the clamp position, and a lead supplied to the bobbin reaches the clamp position through the guide groove. Machine.
前記巻枠に対して巻枠回転方向に相対移動して導線を前記巻枠に押し付けるクランプ部材を有し、
前記クランプ部材は、アクチュエータによってクランプ開放方向に駆動され、かつ、弾性部材によって締め付け方向に付勢されることを特徴とする巻線機。The winding machine according to any one of claims 1 to 5,
A clamp member for moving the wire relative to the bobbin in the bobbin rotation direction and pressing a conductive wire against the bobbin,
The winding machine, wherein the clamp member is driven in a clamp opening direction by an actuator, and is urged in a tightening direction by an elastic member.
前記弾性部材はばねであることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 6,
The winding machine, wherein the elastic member is a spring.
前記固定手段と前記屈曲手段が一体化されており、前記固定手段が導線の前記クランプ部位を固定するとき、前記屈曲手段が前記クランプ部位よりも先端側の部分に作用して導線を屈曲させることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 1,
The fixing means and the bending means are integrated, and when the fixing means fixes the clamp portion of the conductive wire, the bending means acts on a portion on the tip side of the clamp portion to bend the conductive wire. A winding machine.
前記屈曲手段は、巻枠回転方向に回動して導線に当接し屈曲させる屈曲用回動部材を含むことを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 8,
The winding machine according to claim 1, wherein the bending unit includes a bending rotation member that rotates in a winding frame rotation direction to contact and bend the conductive wire.
さらに、前記屈曲用回動部材とともに回動して導線に当接し固定するクランプ部材が設けられていることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 9,
The winding machine further includes a clamp member that rotates together with the bending rotation member and abuts and fixes the conductor.
前記クランプ部材は、前記屈曲用回動部材の回動軸に偏心して設けられていることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 10,
The winding machine, wherein the clamp member is provided eccentrically to a rotation axis of the bending rotation member.
前記屈曲用回動部材が回動するときに前記クランプ部材および前記屈曲用回動部材により導線を押し付けられる押付け面であって、所定の屈曲形状に対応する押付け面を有する屈曲台部材を含むことを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 11,
A bending surface member having a pressing surface against which a conducting wire is pressed by the clamp member and the bending rotation member when the bending rotation member rotates, and having a pressing surface corresponding to a predetermined bending shape. Winding machine.
前記屈曲用回動部材がクランプ開放状態にあるとき、導線を巻枠回転方向に変形せずとも、巻枠に向けて導かれた導線が、前記クランプ部材と前記屈曲台部材との間を通過するように、前記クランプ部材および前記屈曲台部材が構成されていることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 12,
When the bending rotating member is in the clamp open state, the conductive wire guided toward the bobbin passes between the clamp member and the bending base member without deforming the conductive wire in the bobbin rotation direction. The winding machine, wherein the clamp member and the bending base member are configured so as to perform the operation.
前記屈曲用回動部材をクランプ締付け方向に付勢する弾性部材と、
前記屈曲用回動部材を前記クランプ締付け方向と反対のクランプ開放方向に回動させるクランプ用アクチュエータと、
を含むことを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 11,
An elastic member for urging the bending turning member in a clamp tightening direction,
A clamp actuator for rotating the bending rotating member in a clamp opening direction opposite to the clamp tightening direction,
A winding machine characterized by including:
前記屈曲用回動部材をクランプ締付け状態位置から所定の開閉境界位置までの締付け側回動領域ではクランプ締付け方向に付勢し、かつ、前記開閉境界位置を越えた開放側回動領域では前記クランプ締付け方向と反対のクランプ開放方向に付勢する開閉用弾性部材が設けられていることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 11,
The bending rotation member is urged in a clamp tightening direction in a tightening rotation region from a clamp tightened state position to a predetermined opening / closing boundary position, and the clamp is opened in an opening rotation region beyond the opening / closing boundary position. A winding machine provided with an opening / closing elastic member for urging in a clamp opening direction opposite to a tightening direction.
前記開閉用弾性部材は、前記屈曲用回動部材が前記開閉境界位置にあるときに弾性変形量が最大になり、前記屈曲用回動部材が前記開閉境界位置から両側に離れるにしたがって弾性変形量が少なくなるように設けられていることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 15,
The opening / closing elastic member has a maximum elastic deformation amount when the bending turning member is at the opening / closing boundary position, and the elastic deformation amount increases as the bending rotating member moves away from the opening / closing boundary position on both sides. A winding machine, characterized in that the winding machine is provided so as to reduce the number of windings.
前記開閉用弾性部材は、引張り力によって前記屈曲用回動部材を付勢するばねであり、
前記屈曲用回動部材が前記開閉境界位置にあるときにばね長さが最も長くなるように、ばねの一端が前記屈曲用回動部材に取り付けられていることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 15 or 16,
The opening and closing elastic member is a spring that biases the bending turning member by a tensile force,
A winding machine, wherein one end of a spring is attached to the bending rotation member so that the spring length is the longest when the bending rotation member is at the opening / closing boundary position.
前記締付け側回動領域および前記開放側回動領域の双方において、前記開閉用弾性部材の付勢方向と反対方向に前記屈曲用回動部材を回転させるクランプ用アクチュエータを有することを特徴とする巻線機。The winding machine according to any one of claims 15 to 17,
A winding actuator for rotating the bending rotation member in a direction opposite to a biasing direction of the opening / closing elastic member in both the tightening side rotation region and the opening side rotation region. Wire machine.
前記クランプ用アクチュエータは往復動部材を有し、前記締付け側回動領域では往復動部材が一方向に移動して前記屈曲用回動部材をクランプ開放方向に回転させ、前記開放側回動領域では前記往復動部材が他方向に移動して前記屈曲用回動部材をクランプ締付け方向に回転させることを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 18,
The clamp actuator has a reciprocating member, the reciprocating member moves in one direction in the tightening-side rotating region to rotate the bending rotating member in the clamp opening direction, and in the opening-side rotating region, A winding machine wherein the reciprocating member moves in the other direction to rotate the bending turning member in a clamp tightening direction.
前記往復動部材は、その往復動作によって、クランプ開放方向とクランプ締付け方向の両側から前記屈曲用回動部材に当接する形状を有することを特徴とする巻線機。The winding machine according to claim 19,
The winding machine, wherein the reciprocating member has a shape in which the reciprocating member comes into contact with the bending turning member from both sides in a clamp opening direction and a clamp tightening direction by the reciprocating operation.
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