JP3566244B2 - 除草装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農作物の周囲に生育する雑草を除草する除草装置に関し、特に水田での除草作業に適した除草装置及び回転除草機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の除草装置には、自走部の前方側に除草部を備えるとともに同自走部の後部にはハンドルを備え、該ハンドルを掴んで自走部を自走させながら除草部により除草作業を行うように構成したものがある。
この除草装置によれば、作業者は、自走部の後部のハンドルを掴みながら自走車の自走に合わせて水田内を歩行し、方向転換の際には、ハンドルを下方に押すことで車軸を支点にして前方側の除草部を水田から浮かせる必要があった。
また、除草部の態様としては、特開平5−252801号に記載されたもののように、回転基部に複数本の鋼線を放射状に設け、それら鋼線を土面に接触させることで回転させ、その回転する鋼線によって、土壌を攪拌し除草しようとする回転除草機構を備えたものがあった。
【0003】
しかしながら、上記従来の除草装置では、土壌に足が埋まって歩き難い水田の中を、自走車の走行に合わせて歩行しなければならず、その歩行に伴う労働負担が大きかった。更に、方向転換の際に、ハンドルを下方に押すことで比較的重量のある除草部を水田から浮かせるのも負担の大きい作業であった。
また、上記回転除草機構では、回転する複数の鋼線により土壌を攪拌する構造であったため、各鋼線と土壌との接触面積が小さいこと等から、土壌を攪拌し掻き出す作用を期待できなかった。
したがって、上記回転除草機構では、雑草を根元から掘り起こすことができず、その雑草を再度成長させてしまう場合があり、除草しきれなかた雑草や再度成長した雑草を、同除草装置を用いて再度除草したり、手作業で除草したり等、余計な労働負担を有する結果となり、改善が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、除草作業の負担を軽減することができる除草装置及び回転除草機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の技術的手段として、請求項1は、駆動源の駆動により車輪を回転させて自走する自走部と、該自走部の前方側に設けられた除草部とを備え、自走部を自走させながら前記除草部によって除草作業を行う除草装置において、前記自走部の後方側に、該自走部に牽引させるように乗用部を設けたことを特徴とする。
【0006】
ここで、該自走部に牽引させるように乗用部を設けたとは、作業者が乗れるように形成した乗用部を、棒状部材等の連結部材によって自走部に牽引させた構成を意味する。
また、上記乗用部は、作業者を乗せた状態で自走部に牽引されて土面上を走行する態様であればよく、この好ましくは、その前端部に前方斜め上方向きに傾斜した傾斜部を有する略そり状に形成され、土面に摺接しながら走行する態様とする。
更に、上記乗用部は、水田走行時の土面との摺接抵抗を小さくするために浮力を有する態様に構成したり、あるいは車輪を有する態様に構成してもよく、前記浮力を有する態様とは、例えば、乗用部が舟状に形成された態様や、乗用部が中空状に形成された態様、乗用部が発泡体等の浮力を有する材料によって形成された態様等を含む。また、車輪を有する態様に構成した場合には、特に畑を走行する際に、走行抵抗を小さくすることができる。
【0007】
そして、上記乗用部は、連結杆を介して上記自走部に接続され、その接続部を、上記自走部の車軸よりも前方側且つ同車軸よりも下方側に有することを特徴とする。
【0008】
更に、請求項2では、上記乗用部は、上記連結杆を介して上記自走部に対して上下回動自在に接続されているとともに、上方に回動された際に上記自走部の車軸よりも後方側に掛脱可能に掛止されることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3では、上記除草部は、土面に対して傾斜した状態で回動するように軸支された回転基部の外周に羽板部を複数放射状に設けてなる回転除草機構を備え、該回転除草機構は、前記羽板部の掻き出し面側が凹曲状に形成され、且つ同羽板部の下側片部が土面と接触するように凸曲状に形成され、その下側辺部を土面に接地させることで前記回転基部を回動するとともに、前記羽板部で土を攪拌し掻き出すように構成されていることを特徴とする。
【0011】
上記技術的手段によれば、本発明は下記の作用を奏する。
(請求項1)作業者が乗用部に乗った状態で自走部を走行させれば、乗用部は、自走部に牽引されて走行し、連結杆の接続部が車軸よりも前方側且つ同車軸よりも下方側にあるため、自走部の走行によって除草部が上方に浮かぼうとする力を回避する。
(請求項2)乗用部を回動させ土面から上げて自走部に掛止させることで、自走部の方向転換が可能になる上、乗用部が自走部の車軸よりも後方側に掛止されるため、乗用部の後端や自走部後方側のハンドル部分等の車軸よりも後方側の部位を下方に押すことで車軸よりも前方側にある除草部を上方に浮かせようとする力が、掛止される乗用部の重量によって補助される。
(請求項3)上記作用に加えて、羽板部が凹曲状の表面で土を攪拌し掻き出すため、土と羽板部との接触面積が大きく攪拌及び掻き出し作用に優れている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至5は、本発明に係わる除草装置の一例を示す。
【0013】
この除草装置Aは、駆動源11の駆動により左右の車輪12,12を回転させて自走する自走部10と、自走部の後部に連結されたハンドル20と、該自走部10に牽引させるように連結された乗用部30と、該自走部10の前方側に角度調整機構50を介して連結された除草部40とを備え、前記ハンドル20を掴んだ状態で乗用部30に乗り、自走部10を自走させながら除草部40によって除草作業を行うように構成されている。
【0014】
自走部10は、駆動源11の駆動により車軸13を介して該車軸13の両側の車輪12,12を回転させるように構成され、各車輪12の外周面には、水田内をスリップせずに走行できるように図示しない滑り止め片が突設されている。
【0015】
ハンドル20は、自走部10の後部で且つ車軸13よりも後方側の位置に連結され、左右方向に動かされることで、車輪12,12の進行方向を若干修正可能にしており、また、下方に押された際に、除草部40が車軸13を支点にして上方に回動されるように配置してある。
【0016】
乗用部30は、図2に示すように、左右の牽引そり部31,31を、所定間隔を置いて平行に設け、T字杆32の左右両端に固定したものである。
【0017】
各牽引そり部31は、その前端部に前方斜め上方向きに傾斜した傾斜部31aを有する側面視略そり状で、且つ、内部が中空で上方を開口した舟状に形成され、若干の浮力を有することで、水田走行時における土面との接触抵抗を軽減している。
左右の牽引そり部31,31には、それぞれの開口上面に足載部33が載置固定されている。また、左右の牽引そり部31,31の間隔は、左右の足載部33,33に左右の足を置いた作業者が水田の二条の作物を跨げるように設定されている。
【0018】
そして、上記乗用部30は、連結部60を介して自走部10の車軸13よりも前方側且つ同車軸13よりも下方側に、上下回動自在に接続されているとともに、掛脱機構70により、上方に回動された際に自走部10の車軸13よりも後方側に掛脱可能に掛止される。
【0019】
連結部60は、左右の連結杆61,61の双方の後端側を平面視略コの字状の連絡ブラケット62により連結固定してなる。各連結杆61は、車軸13の上方側を通って車軸13の後方側から前方側にわたるように側面視略弓形に形成され、その前端部が、自走部10の機枠14における車軸13よりも前方側且つ同車軸13よりも下方側に、回動自在に軸着されている。
【0020】
このようにして各連結杆61の前端部と自走部10の機枠14との接続部61aを車軸13よりも前方側且つ同車軸13よりも下方側に配置したのは、自走部10を走行させた際の反力によって、除草部40が上方に浮き上がろうとする力を回避するためである。
【0021】
つまり、自走部10の走行中、乗用部30には作業者の体重と乗用部30自体の重量との合計の荷重が下方にかかり、その下方向の荷重が連結部60を介して前記接続部61aに伝達される。また、この接続部61aには、連結部60を介して乗用部30が牽引されるため、車軸13よりも下方側の部位において後方へ引張られる荷重が作用する。
したがって、接続部61aに作用する前記下方への荷重及び後方への引張り荷重が、自走部10の走行により除草部40が浮き上がろうとする力に対抗することになり、走行時の除草部40の浮き上がりが回避される。
【0022】
そして、連絡ブラケット62の後端には、乗用部30のT字杆32の前端部が垂直状に止着されるボルト62a及びナット62bにより水平回動可能に接続されている。
【0023】
また、前記ボルト62aとナット62bの間には、T字杆32の前端部を挟むようにしてスラストベアリング62c,62cを介在しており、これらスラストベアリング62cによって、T字杆32がボルト62aを支軸にして略水平方向に回動するようになっている。したがって、当該除草装置Aの走行中にハンドル20を左または右方向に動かせば、連結部60が前記ボルト62aの部位で中折れされるようにして、自走部10の進行方向が修正されることになる。
【0024】
また、掛脱機構70は、略L字棒状の操作棒部71と略コの字状の掛合片部72とからなる。そして、操作棒部71は、その前端にフック片部71aを一体に有し、該フック片部71a下端側がT字杆32の前端部に上下回動自在に軸支されている。また、掛合片部72は、前記操作棒部71のフック片部71aが掛脱されるように、自走部10の機枠14後端にブラケットを介して固定してある。
【0025】
この掛脱機構70によれば、図3(a)及び(b)に示すように、乗用部30が作業者によって持ち上げられて上方に回動された際に、操作棒部71のフック片部71aが掛合片部72に掛合する。
【0026】
そして、この掛合状態においては、乗用部30の重量が自走部10における車軸13よりも後方側にかかることになる。したがって、当該除草装置Aを方向転換させる際、掛合されている乗用部30の重量によって、作業者がハンドル20あるいは乗用部30の後端を下方に押して車軸13よりも前方側にある除草部40を上方に浮かせようとする力が補助されることになる。
【0027】
また、その掛合を外す際には、作業者が掛合している乗用部30を若干持ち上げるとともに手で操作棒部71の後端を上方に回動させるか、あるいは、作業者が乗用部30を若干持ち上げるときの反動で操作棒部71の後端を上方に回動させればよい。
【0028】
除草部40は、自走部10の進行方向に略直交する支持杆41に、前方側から順に、そり部42と、除草タイン43と、回転除草機構44と、除草ローター45とを、それぞれブラケット等を介して支持してなり、角度調整機構50を介して自走部10の機枠14の前端側に連結されている。
【0029】
支持杆41は、当該除草装置Aの運搬収納性を向上するために、図4に示すように、その左右部位の各々を上方に折り曲げ可能に構成してある。
【0030】
そり部42は、前方斜め上方向きの傾斜面42aを有する略板状を呈し、走行時に、その後方側の除草タイン43、及び回転除草機構44、除草ローター45の下端側部位が土壌内に埋まる深さを略一定に維持するものであり、作物の条間の土面を滑らせるように支持杆41の長手方向に複数設けられている。
【0031】
除草タイン43は、スプリング部43aの一端側に、土面に摺接させる折曲状の除草棒部43bを一体に形成したものであり、その除草棒部43bによって比較的根の浅い雑草を引っ掛けたり倒したりするとともに、同除草棒部43bに作物が接触した際には、その作物をスプリング部43aの弾発力により痛めないように後方へ逃がすものである。すなわち、除草時期における作物は、雑草に比較して根が深いため、除草棒部43bに接触されたとしても、スプリング部43aの弾発力によって除草棒部43bが曲がるため、痛められることなく後方へ逃がされる。
【0032】
そして、この除草タイン43は、その除草棒部43bを内方に向けた状態で左右対称となるように、一対に設けられる。そして、その一対の除草タイン43,43は、それらの間に一条の作物が通過するように、支持杆41の長手方向に複数設けられる。例えば、図示例の除草装置Aは、六条に作物が植え付けられた水田に対応するものであるため、一対の除草タイン43,43を、支持杆41の長手方向に、作物が植え付けられた条間隔に対応する間隔で、六組備えている。
【0033】
回転除草機構44は、土面に対して傾斜した状態で回動するように軸支された回転基部44aの外周に、金属若しくは樹脂材料等からなる羽板部44bを複数放射状に設けており、前記羽板部44bの下側辺部44b−2を土面に接地させることで回動するとともに、同羽板部44bの表面で土を攪拌し掻き出す。
【0034】
各羽板部44bは、土を掻き出す効率を向上するために、その掻き出し面44b−1側が凹曲状に形成されている。そして、同羽板部44bは、その下側片部44b−2が土面と接触するように凸曲状に形成され、その土面との接触により土を攪拌し掻き出しながら回転基部44aを回転させる。更に、同羽板部44bは、その先細状の先端部に、土面を掻くように凸状に若干表面積を増やした凸面部44b−3を有し、その凸面部44b−3によって土を攪拌し掻き出す。また、この羽板部44bの厚みは、土を攪拌し掻き出す際の抵抗によって容易に変形しない厚さに設定されている。
【0035】
そして、この回転除草機構44は、土面に接地させる部位を内方に向けた状態で左右対称となるように、一対に設けられる。そして、その一対の回転除草機構44,44は、上記一対の除草タイン43,43の後方側において、それらの間に一条の作物が通過するように、支持杆41の長手方向に複数設けられる。したがって、図示例の除草装置Aでは、一対の回転除草機構44,44を、支持杆41の長手方向に、作物が植え付けられた条間隔に対応する間隔で、六組備えている。
【0036】
上記構成の回転除草機構44は、図5(a)(b)に示すように、羽板部44bの表面で土を攪拌し掻き出すことによって、除草タイン43によって引っ掛けられたり倒されたりして痛められた雑草の根を掘り起こす。この際、雑草と比較して根の深い作物は、一対の回転除草機構44,44間を通過するか、あるいは、回転除草機構44が自走部10の走行速度で回転するため、放射状の羽板部44bの前後間で後方に逃がされて痛められることがない。
【0037】
除草ローター45は、複数の棒状部材45aを水平軸周りに籠状に構成するとともに、回動自在に支持杆41に軸支されたものであり、作物の条間に対応するように支持杆41の長手方向に複数設けられ、前記複数の棒状部材45aによって、作物の条間の雑草を土壌内に押し埋めるものである。
【0038】
角度調整機構50は、クランク操作棒51の回転操作によって、除草部40の土面に対する角度を調整するように構成されており、除草タイン43、及び回転除草機構44、除草ローター45の下端側部位が土壌内に埋まる深さを調整するのに用いられる。
【0039】
上記構成の除草部40によれば、作物近傍の雑草を、除草タイン43及び回転除草機構44によって段階的に除草するとともに、除草タイン43及び回転除草機構44によって除草されない作物の条間の雑草を、除草ローター45によって、土壌内に押し埋める。したがって、その複合的な除草手段によって、作物を痛めることなく効率の高い除草を行うことができる。
【0040】
尚、上記構成の乗用部30は、主に水田走行時における走行抵抗が小さくなるように構成してあるが、畑を走行させるように用いても構わない。その場合には、該乗用部30の牽引そり部31に車輪を設ける等の手段により、畑走行時の走行抵抗を小さくするように構成するのが好ましい。
【0041】
また、上記構成の除草部40は、図6に示すように、上記乗用部30を備えない除草装置Bに具備することも可能である。以下にその場合の構成について述べる。
【0042】
この除草装置Bは、駆動源11の駆動により車輪12を回転させて自走する自走部10と、該自走部10の前方側に設けられた除草部40とを備え、自走部10を自走させながら前記除草部40によって除草作業を行う除草装置において、前記除草部40は、土面に対して傾斜した状態で回動するように軸支された回転基部44aの外周に羽板部44bを複数放射状に設けてなる回転除草機構44を備え、該回転除草機構44は、前記羽板部44bの掻き出し面側が凹曲状に形成され、且つ同羽板部44bの下側片部44b−2が土面と接触するように凸曲状に形成され、その下側片部44b−2を土面に接地させることで前記回転基部44aを回動するとともに、前記羽板部44bで土を攪拌し掻き出すように構成されている。
【0043】
この除草装置Bは、作業者が自走部10の走行に合わせて水田または畑を歩行するように構成したものであり、上述した乗用部30、及び連結部60、掛脱機構70を備えていないこと以外、上記除草装置Aと同様の構成であるため、同一部位に同一の符号を付けることで重複説明を省略する。
【0044】
この除草装置Bによれば、羽板部44bが凹曲状の表面で土を攪拌し掻き出すため、鋼線を用いた従来技術と比較して土との接触面積が大きく、土壌の攪拌効率が高い上、土を掻き出す効果にも優れ、雑草の根を切り掘り起こし、その雑草を土と共に攪拌することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1によれば、乗用部に乗った状態で除草作業ができるため、従来のように自走部の走行に合わせて歩く必要がない。したがって、除草作業の負担を大幅に軽減することができる。
更に、自走部の走行によって除草部が上方に浮かび上がろうとするのを回避できるため、走行安定性がよい。
その上、請求項2によれば、乗用部の後端や自走部後方側のハンドル部分等の車軸よりも後方側の部位を下方に押すことで除草部を上方に浮かせようとする力が、乗用部の重量によって補助されるため、方向転換の際に除草部を水上に上げる作業が容易である。したがって、除草作業の労働負担をより軽減することができる。
また、請求項3によれば、羽板部が凹曲状の面に形成されているため、鋼線を用いた従来技術と比較して土との接触面積が大きく、土を攪拌し掻き出す作用に優れている上、土壌の攪拌効率も高い。すなわち、羽板部の凹曲状の表面で土壌を攪拌し掻き出すことにより、雑草の根を切り、雑草を根元から掘り起こし、その雑草を土と共に攪拌することになる。
したがって、従来技術のように根元から掘り起こされなかった雑草が再度成長するようなことがなく、一回の作業により確実な除草を行えるので、除草作業の負担が少ない。しかも、土壌の攪拌効率が高いため、土壌を耕すことで、作物の成長を促進させることにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる除草装置の一例を示す側面図。
【図2】同除草装置の乗用部を示す斜視図。
【図3】同除草装置の乗用部を上下させて掛脱する状態を(a)乃至(c)に順次に示す側面図。
【図4】同除草装置の除草部を示す正面図。
【図5】除草部の回転除草機構によって除草を行っている状態を示し、(a)は正面図、(b)は前方斜め上方から視た斜視図。
【図6】乗用部を備えない除草装置の一例を示す側面図。
【符号の説明】
10:自走部
13:車軸
20:ハンドル
30:乗用部
40:除草部
50:角度調整機構
60:連結部
61:連結杆
70:掛脱機構
A:除草装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、農作物の周囲に生育する雑草を除草する除草装置に関し、特に水田での除草作業に適した除草装置及び回転除草機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の除草装置には、自走部の前方側に除草部を備えるとともに同自走部の後部にはハンドルを備え、該ハンドルを掴んで自走部を自走させながら除草部により除草作業を行うように構成したものがある。
この除草装置によれば、作業者は、自走部の後部のハンドルを掴みながら自走車の自走に合わせて水田内を歩行し、方向転換の際には、ハンドルを下方に押すことで車軸を支点にして前方側の除草部を水田から浮かせる必要があった。
また、除草部の態様としては、特開平5−252801号に記載されたもののように、回転基部に複数本の鋼線を放射状に設け、それら鋼線を土面に接触させることで回転させ、その回転する鋼線によって、土壌を攪拌し除草しようとする回転除草機構を備えたものがあった。
【0003】
しかしながら、上記従来の除草装置では、土壌に足が埋まって歩き難い水田の中を、自走車の走行に合わせて歩行しなければならず、その歩行に伴う労働負担が大きかった。更に、方向転換の際に、ハンドルを下方に押すことで比較的重量のある除草部を水田から浮かせるのも負担の大きい作業であった。
また、上記回転除草機構では、回転する複数の鋼線により土壌を攪拌する構造であったため、各鋼線と土壌との接触面積が小さいこと等から、土壌を攪拌し掻き出す作用を期待できなかった。
したがって、上記回転除草機構では、雑草を根元から掘り起こすことができず、その雑草を再度成長させてしまう場合があり、除草しきれなかた雑草や再度成長した雑草を、同除草装置を用いて再度除草したり、手作業で除草したり等、余計な労働負担を有する結果となり、改善が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、除草作業の負担を軽減することができる除草装置及び回転除草機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の技術的手段として、請求項1は、駆動源の駆動により車輪を回転させて自走する自走部と、該自走部の前方側に設けられた除草部とを備え、自走部を自走させながら前記除草部によって除草作業を行う除草装置において、前記自走部の後方側に、該自走部に牽引させるように乗用部を設けたことを特徴とする。
【0006】
ここで、該自走部に牽引させるように乗用部を設けたとは、作業者が乗れるように形成した乗用部を、棒状部材等の連結部材によって自走部に牽引させた構成を意味する。
また、上記乗用部は、作業者を乗せた状態で自走部に牽引されて土面上を走行する態様であればよく、この好ましくは、その前端部に前方斜め上方向きに傾斜した傾斜部を有する略そり状に形成され、土面に摺接しながら走行する態様とする。
更に、上記乗用部は、水田走行時の土面との摺接抵抗を小さくするために浮力を有する態様に構成したり、あるいは車輪を有する態様に構成してもよく、前記浮力を有する態様とは、例えば、乗用部が舟状に形成された態様や、乗用部が中空状に形成された態様、乗用部が発泡体等の浮力を有する材料によって形成された態様等を含む。また、車輪を有する態様に構成した場合には、特に畑を走行する際に、走行抵抗を小さくすることができる。
【0007】
そして、上記乗用部は、連結杆を介して上記自走部に接続され、その接続部を、上記自走部の車軸よりも前方側且つ同車軸よりも下方側に有することを特徴とする。
【0008】
更に、請求項2では、上記乗用部は、上記連結杆を介して上記自走部に対して上下回動自在に接続されているとともに、上方に回動された際に上記自走部の車軸よりも後方側に掛脱可能に掛止されることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3では、上記除草部は、土面に対して傾斜した状態で回動するように軸支された回転基部の外周に羽板部を複数放射状に設けてなる回転除草機構を備え、該回転除草機構は、前記羽板部の掻き出し面側が凹曲状に形成され、且つ同羽板部の下側片部が土面と接触するように凸曲状に形成され、その下側辺部を土面に接地させることで前記回転基部を回動するとともに、前記羽板部で土を攪拌し掻き出すように構成されていることを特徴とする。
【0011】
上記技術的手段によれば、本発明は下記の作用を奏する。
(請求項1)作業者が乗用部に乗った状態で自走部を走行させれば、乗用部は、自走部に牽引されて走行し、連結杆の接続部が車軸よりも前方側且つ同車軸よりも下方側にあるため、自走部の走行によって除草部が上方に浮かぼうとする力を回避する。
(請求項2)乗用部を回動させ土面から上げて自走部に掛止させることで、自走部の方向転換が可能になる上、乗用部が自走部の車軸よりも後方側に掛止されるため、乗用部の後端や自走部後方側のハンドル部分等の車軸よりも後方側の部位を下方に押すことで車軸よりも前方側にある除草部を上方に浮かせようとする力が、掛止される乗用部の重量によって補助される。
(請求項3)上記作用に加えて、羽板部が凹曲状の表面で土を攪拌し掻き出すため、土と羽板部との接触面積が大きく攪拌及び掻き出し作用に優れている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至5は、本発明に係わる除草装置の一例を示す。
【0013】
この除草装置Aは、駆動源11の駆動により左右の車輪12,12を回転させて自走する自走部10と、自走部の後部に連結されたハンドル20と、該自走部10に牽引させるように連結された乗用部30と、該自走部10の前方側に角度調整機構50を介して連結された除草部40とを備え、前記ハンドル20を掴んだ状態で乗用部30に乗り、自走部10を自走させながら除草部40によって除草作業を行うように構成されている。
【0014】
自走部10は、駆動源11の駆動により車軸13を介して該車軸13の両側の車輪12,12を回転させるように構成され、各車輪12の外周面には、水田内をスリップせずに走行できるように図示しない滑り止め片が突設されている。
【0015】
ハンドル20は、自走部10の後部で且つ車軸13よりも後方側の位置に連結され、左右方向に動かされることで、車輪12,12の進行方向を若干修正可能にしており、また、下方に押された際に、除草部40が車軸13を支点にして上方に回動されるように配置してある。
【0016】
乗用部30は、図2に示すように、左右の牽引そり部31,31を、所定間隔を置いて平行に設け、T字杆32の左右両端に固定したものである。
【0017】
各牽引そり部31は、その前端部に前方斜め上方向きに傾斜した傾斜部31aを有する側面視略そり状で、且つ、内部が中空で上方を開口した舟状に形成され、若干の浮力を有することで、水田走行時における土面との接触抵抗を軽減している。
左右の牽引そり部31,31には、それぞれの開口上面に足載部33が載置固定されている。また、左右の牽引そり部31,31の間隔は、左右の足載部33,33に左右の足を置いた作業者が水田の二条の作物を跨げるように設定されている。
【0018】
そして、上記乗用部30は、連結部60を介して自走部10の車軸13よりも前方側且つ同車軸13よりも下方側に、上下回動自在に接続されているとともに、掛脱機構70により、上方に回動された際に自走部10の車軸13よりも後方側に掛脱可能に掛止される。
【0019】
連結部60は、左右の連結杆61,61の双方の後端側を平面視略コの字状の連絡ブラケット62により連結固定してなる。各連結杆61は、車軸13の上方側を通って車軸13の後方側から前方側にわたるように側面視略弓形に形成され、その前端部が、自走部10の機枠14における車軸13よりも前方側且つ同車軸13よりも下方側に、回動自在に軸着されている。
【0020】
このようにして各連結杆61の前端部と自走部10の機枠14との接続部61aを車軸13よりも前方側且つ同車軸13よりも下方側に配置したのは、自走部10を走行させた際の反力によって、除草部40が上方に浮き上がろうとする力を回避するためである。
【0021】
つまり、自走部10の走行中、乗用部30には作業者の体重と乗用部30自体の重量との合計の荷重が下方にかかり、その下方向の荷重が連結部60を介して前記接続部61aに伝達される。また、この接続部61aには、連結部60を介して乗用部30が牽引されるため、車軸13よりも下方側の部位において後方へ引張られる荷重が作用する。
したがって、接続部61aに作用する前記下方への荷重及び後方への引張り荷重が、自走部10の走行により除草部40が浮き上がろうとする力に対抗することになり、走行時の除草部40の浮き上がりが回避される。
【0022】
そして、連絡ブラケット62の後端には、乗用部30のT字杆32の前端部が垂直状に止着されるボルト62a及びナット62bにより水平回動可能に接続されている。
【0023】
また、前記ボルト62aとナット62bの間には、T字杆32の前端部を挟むようにしてスラストベアリング62c,62cを介在しており、これらスラストベアリング62cによって、T字杆32がボルト62aを支軸にして略水平方向に回動するようになっている。したがって、当該除草装置Aの走行中にハンドル20を左または右方向に動かせば、連結部60が前記ボルト62aの部位で中折れされるようにして、自走部10の進行方向が修正されることになる。
【0024】
また、掛脱機構70は、略L字棒状の操作棒部71と略コの字状の掛合片部72とからなる。そして、操作棒部71は、その前端にフック片部71aを一体に有し、該フック片部71a下端側がT字杆32の前端部に上下回動自在に軸支されている。また、掛合片部72は、前記操作棒部71のフック片部71aが掛脱されるように、自走部10の機枠14後端にブラケットを介して固定してある。
【0025】
この掛脱機構70によれば、図3(a)及び(b)に示すように、乗用部30が作業者によって持ち上げられて上方に回動された際に、操作棒部71のフック片部71aが掛合片部72に掛合する。
【0026】
そして、この掛合状態においては、乗用部30の重量が自走部10における車軸13よりも後方側にかかることになる。したがって、当該除草装置Aを方向転換させる際、掛合されている乗用部30の重量によって、作業者がハンドル20あるいは乗用部30の後端を下方に押して車軸13よりも前方側にある除草部40を上方に浮かせようとする力が補助されることになる。
【0027】
また、その掛合を外す際には、作業者が掛合している乗用部30を若干持ち上げるとともに手で操作棒部71の後端を上方に回動させるか、あるいは、作業者が乗用部30を若干持ち上げるときの反動で操作棒部71の後端を上方に回動させればよい。
【0028】
除草部40は、自走部10の進行方向に略直交する支持杆41に、前方側から順に、そり部42と、除草タイン43と、回転除草機構44と、除草ローター45とを、それぞれブラケット等を介して支持してなり、角度調整機構50を介して自走部10の機枠14の前端側に連結されている。
【0029】
支持杆41は、当該除草装置Aの運搬収納性を向上するために、図4に示すように、その左右部位の各々を上方に折り曲げ可能に構成してある。
【0030】
そり部42は、前方斜め上方向きの傾斜面42aを有する略板状を呈し、走行時に、その後方側の除草タイン43、及び回転除草機構44、除草ローター45の下端側部位が土壌内に埋まる深さを略一定に維持するものであり、作物の条間の土面を滑らせるように支持杆41の長手方向に複数設けられている。
【0031】
除草タイン43は、スプリング部43aの一端側に、土面に摺接させる折曲状の除草棒部43bを一体に形成したものであり、その除草棒部43bによって比較的根の浅い雑草を引っ掛けたり倒したりするとともに、同除草棒部43bに作物が接触した際には、その作物をスプリング部43aの弾発力により痛めないように後方へ逃がすものである。すなわち、除草時期における作物は、雑草に比較して根が深いため、除草棒部43bに接触されたとしても、スプリング部43aの弾発力によって除草棒部43bが曲がるため、痛められることなく後方へ逃がされる。
【0032】
そして、この除草タイン43は、その除草棒部43bを内方に向けた状態で左右対称となるように、一対に設けられる。そして、その一対の除草タイン43,43は、それらの間に一条の作物が通過するように、支持杆41の長手方向に複数設けられる。例えば、図示例の除草装置Aは、六条に作物が植え付けられた水田に対応するものであるため、一対の除草タイン43,43を、支持杆41の長手方向に、作物が植え付けられた条間隔に対応する間隔で、六組備えている。
【0033】
回転除草機構44は、土面に対して傾斜した状態で回動するように軸支された回転基部44aの外周に、金属若しくは樹脂材料等からなる羽板部44bを複数放射状に設けており、前記羽板部44bの下側辺部44b−2を土面に接地させることで回動するとともに、同羽板部44bの表面で土を攪拌し掻き出す。
【0034】
各羽板部44bは、土を掻き出す効率を向上するために、その掻き出し面44b−1側が凹曲状に形成されている。そして、同羽板部44bは、その下側片部44b−2が土面と接触するように凸曲状に形成され、その土面との接触により土を攪拌し掻き出しながら回転基部44aを回転させる。更に、同羽板部44bは、その先細状の先端部に、土面を掻くように凸状に若干表面積を増やした凸面部44b−3を有し、その凸面部44b−3によって土を攪拌し掻き出す。また、この羽板部44bの厚みは、土を攪拌し掻き出す際の抵抗によって容易に変形しない厚さに設定されている。
【0035】
そして、この回転除草機構44は、土面に接地させる部位を内方に向けた状態で左右対称となるように、一対に設けられる。そして、その一対の回転除草機構44,44は、上記一対の除草タイン43,43の後方側において、それらの間に一条の作物が通過するように、支持杆41の長手方向に複数設けられる。したがって、図示例の除草装置Aでは、一対の回転除草機構44,44を、支持杆41の長手方向に、作物が植え付けられた条間隔に対応する間隔で、六組備えている。
【0036】
上記構成の回転除草機構44は、図5(a)(b)に示すように、羽板部44bの表面で土を攪拌し掻き出すことによって、除草タイン43によって引っ掛けられたり倒されたりして痛められた雑草の根を掘り起こす。この際、雑草と比較して根の深い作物は、一対の回転除草機構44,44間を通過するか、あるいは、回転除草機構44が自走部10の走行速度で回転するため、放射状の羽板部44bの前後間で後方に逃がされて痛められることがない。
【0037】
除草ローター45は、複数の棒状部材45aを水平軸周りに籠状に構成するとともに、回動自在に支持杆41に軸支されたものであり、作物の条間に対応するように支持杆41の長手方向に複数設けられ、前記複数の棒状部材45aによって、作物の条間の雑草を土壌内に押し埋めるものである。
【0038】
角度調整機構50は、クランク操作棒51の回転操作によって、除草部40の土面に対する角度を調整するように構成されており、除草タイン43、及び回転除草機構44、除草ローター45の下端側部位が土壌内に埋まる深さを調整するのに用いられる。
【0039】
上記構成の除草部40によれば、作物近傍の雑草を、除草タイン43及び回転除草機構44によって段階的に除草するとともに、除草タイン43及び回転除草機構44によって除草されない作物の条間の雑草を、除草ローター45によって、土壌内に押し埋める。したがって、その複合的な除草手段によって、作物を痛めることなく効率の高い除草を行うことができる。
【0040】
尚、上記構成の乗用部30は、主に水田走行時における走行抵抗が小さくなるように構成してあるが、畑を走行させるように用いても構わない。その場合には、該乗用部30の牽引そり部31に車輪を設ける等の手段により、畑走行時の走行抵抗を小さくするように構成するのが好ましい。
【0041】
また、上記構成の除草部40は、図6に示すように、上記乗用部30を備えない除草装置Bに具備することも可能である。以下にその場合の構成について述べる。
【0042】
この除草装置Bは、駆動源11の駆動により車輪12を回転させて自走する自走部10と、該自走部10の前方側に設けられた除草部40とを備え、自走部10を自走させながら前記除草部40によって除草作業を行う除草装置において、前記除草部40は、土面に対して傾斜した状態で回動するように軸支された回転基部44aの外周に羽板部44bを複数放射状に設けてなる回転除草機構44を備え、該回転除草機構44は、前記羽板部44bの掻き出し面側が凹曲状に形成され、且つ同羽板部44bの下側片部44b−2が土面と接触するように凸曲状に形成され、その下側片部44b−2を土面に接地させることで前記回転基部44aを回動するとともに、前記羽板部44bで土を攪拌し掻き出すように構成されている。
【0043】
この除草装置Bは、作業者が自走部10の走行に合わせて水田または畑を歩行するように構成したものであり、上述した乗用部30、及び連結部60、掛脱機構70を備えていないこと以外、上記除草装置Aと同様の構成であるため、同一部位に同一の符号を付けることで重複説明を省略する。
【0044】
この除草装置Bによれば、羽板部44bが凹曲状の表面で土を攪拌し掻き出すため、鋼線を用いた従来技術と比較して土との接触面積が大きく、土壌の攪拌効率が高い上、土を掻き出す効果にも優れ、雑草の根を切り掘り起こし、その雑草を土と共に攪拌することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1によれば、乗用部に乗った状態で除草作業ができるため、従来のように自走部の走行に合わせて歩く必要がない。したがって、除草作業の負担を大幅に軽減することができる。
更に、自走部の走行によって除草部が上方に浮かび上がろうとするのを回避できるため、走行安定性がよい。
その上、請求項2によれば、乗用部の後端や自走部後方側のハンドル部分等の車軸よりも後方側の部位を下方に押すことで除草部を上方に浮かせようとする力が、乗用部の重量によって補助されるため、方向転換の際に除草部を水上に上げる作業が容易である。したがって、除草作業の労働負担をより軽減することができる。
また、請求項3によれば、羽板部が凹曲状の面に形成されているため、鋼線を用いた従来技術と比較して土との接触面積が大きく、土を攪拌し掻き出す作用に優れている上、土壌の攪拌効率も高い。すなわち、羽板部の凹曲状の表面で土壌を攪拌し掻き出すことにより、雑草の根を切り、雑草を根元から掘り起こし、その雑草を土と共に攪拌することになる。
したがって、従来技術のように根元から掘り起こされなかった雑草が再度成長するようなことがなく、一回の作業により確実な除草を行えるので、除草作業の負担が少ない。しかも、土壌の攪拌効率が高いため、土壌を耕すことで、作物の成長を促進させることにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる除草装置の一例を示す側面図。
【図2】同除草装置の乗用部を示す斜視図。
【図3】同除草装置の乗用部を上下させて掛脱する状態を(a)乃至(c)に順次に示す側面図。
【図4】同除草装置の除草部を示す正面図。
【図5】除草部の回転除草機構によって除草を行っている状態を示し、(a)は正面図、(b)は前方斜め上方から視た斜視図。
【図6】乗用部を備えない除草装置の一例を示す側面図。
【符号の説明】
10:自走部
13:車軸
20:ハンドル
30:乗用部
40:除草部
50:角度調整機構
60:連結部
61:連結杆
70:掛脱機構
A:除草装置
Claims (3)
- 駆動源の駆動により車輪を回転させて自走する自走部と、該自走部の前方側に設けられた除草部とを備え、自走部を自走させながら前記除草部によって除草作業を行う除草装置において、前記自走部の後方側に、該自走部に牽引させるように乗用部を設け、上記乗用部は、連結杆を介して上記自走部に接続され、その接続部を、上記自走部の車軸よりも前方側且つ同車軸よりも下方側に有することを特徴とする除草装置。
- 上記乗用部は、上記連結杆を介して上記自走部に対して上下回動自在に接続されているとともに、上方に回動された際に上記自走部の車軸よりも後方側に掛脱可能に掛止されることを特徴とする請求項1記載の除草装置。
- 上記除草部は、土面に対して傾斜した状態で回動するように軸支された回転基部の外周に羽板部を複数放射状に設けてなる回転除草機構を備え、
該回転除草機構は、前記羽板部の掻き出し面側が凹曲状に形成され、且つ同羽板部の下側片部が土面と接触するように凸曲状に形成され、その下側辺部を土面に接地させることで前記回転基部を回動するとともに、前記羽板部で土を攪拌し掻き出すように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の除草装置。
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