JP3565363B2 - Manufacturing method of information recording medium - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電圧印加時露光記録方法により記録された静電情報を可視情報として得ることのできる情報記録媒体に関し、特に液晶駆動電圧の制御が可能な情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電極上に光導電層を積層した光センサーと、電極上に高分子分散型液晶からなる情報記録層を積層した情報記録媒体とを対向させて光軸上に配置し、両電極層間に電圧を印加しつつ露光し、光センサーにより形成される電界により液晶層を配向させて情報記録を行い、情報記録の再生にあたっては透過光あるいは反射光により可視情報として再生する情報記録再生方法は、先に特願平4−3394号、特願平4−24580号、特願平4−24722号、特願平5−266646号として出願した。この情報記録再生方法は偏向板を使用しなくとも記録された情報を可視化できる。このような情報記録層においては、未露光部においては、液晶分子の複屈折性により不透明性となり、露光部においては液晶分子が電界の方向に配列するために透明状態となり、これにより情報記録がなされる。
【0003】
一般に、液晶分子を電界方向に配列させるために必要な電圧(駆動電圧)は、液晶ドメインの径に依存すると考えられ、液晶ドメインが小さいほど液晶分子が外壁(樹脂)から受ける束縛力は強くなるため液晶を電界方向に配列させるためには高電圧が必要である。このため、高分子分散型液晶中に大きな液晶ドメインと小さな液晶ドメインとが共存する場合には、電圧変化に対して緩やかな透過率変化となり。また、液晶ドメインの径が均一であると電圧変化に対して急峻な透過率変化となる。
【0004】
これまで、高分子分散型液晶を使用して情報記録層を形成する方法としては、液晶を樹脂溶液中に高速攪拌機を用いて機械的に分散させたり、超音波ホモジナイザー等を用いて分散させた分散液を電極層上に塗布して形成されているが、このような方法で作製した情報記録層においては、その液晶のドメインの粒径分布を制御し、液晶駆動電圧を制御することは困難であり、例えば光センサーとの対向配置して情報露光しても、その印加電圧によってはハイライト部の飛んだ情報記録が行われるという問題がある。
【0005】
また、電圧無印加状態で入射光を散乱する能力は、液晶球の径に依存するが、これは光の波長と液晶/樹脂界面の数に関連するものであって、液晶球の大きさは大きすぎても、また小さすぎても充分な光散乱状態は得られない。そのため、情報記録相において高コントラスト、低電圧駆動及び急峻性を同時に実現するには、液晶球の径を均一とし、適性化することが必要とされるが、液晶/高分子複合膜における液晶球の径は、塗布されるエマルジョン中の液晶粒子径により決定される。そのため、液晶粒子径を制御するには、エマルジョンにおける液晶粒の径を制御することが必要とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電極上に光導電層を積層した光センサーを使用して情報記録される高分子分散型液晶を情報記録層とする情報記録媒体の改良に関し、特に、液晶駆動電圧の制御が可能な情報記録媒体であって、高品質の情報記録が可能な情報記録媒体の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報記録媒体の作製方法は、電極層、光導電層、情報記録層、電極層が順次設けられ、該電極層のうち少なくとも一方の電極が透明であり、両電極間に電圧を印加しつつ情報光を照射して該情報記録層における液晶相を配向させて情報光のパターンに応じた記録が行われる情報記録媒体の作製方法において、該情報記録層が、多孔質膜を介して水溶性樹脂溶液中に液晶を圧入して得られる液晶粒径の揃った水中油滴型エマルジョンにおいて各種の液晶粒径を有する水中油滴型エマルジョンが作製された後、混合されることにより液晶粒径が制御された液晶分散物を、前記光導電層、または電極層上に塗布乾燥されることにより形成されることを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の情報記録媒体は、電極層、光導電層、情報記録層、電極層を順次設けた情報記録媒体であって、該電極層のうち少なくとも一方の電極が透明であり、かつ情報記録層が、多孔質膜を介して水溶性樹脂溶液中に液晶を圧入して得られる水中油滴型エマルジョンの塗布乾燥物であり、かつ、液晶粒径の制御された液晶分散物であることを特徴とする。
【0009】
図1(a)は本発明の第1の情報記録媒体の断面を模式的に説明するための図で、図中3は情報記録媒体、11は情報記録層、13は電極層、15は基板である。
【0010】
情報記録層11は、マトリックス樹脂中に液晶粒子(液滴状)が分散してなるものであり、多数の貫通した孔を有する多孔質膜の一方の面に沿って樹脂水溶液を流しつつ、膜の他方の面より所定の圧力をもって液晶を樹脂水溶液中に圧入して、液晶粒子が分散した水中油滴型のエマルジョンを製造する工程と、得られた液晶エマルジョンを電極相13上に塗布、乾燥することにより形成されるものである。
【0011】
マトリックス樹脂としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アクリル酸共重合体、水溶性アルキッド樹脂等の水溶性、又は水分散性樹脂であり、好ましくはポリビニルアルコールである。ポリビニルアルコールは鹸化度の低いものを使用するとよく、また、ポリビニルアルコール自体が界面活性性を有するので、他の界面活性剤を使用しなくとも良好な液晶エマルジョンとすることができる。
【0012】
次に、液晶としてはスメクチック液晶、ネマチック液晶、コレステリック液晶あるいはこれらの混合物が挙げられる。液晶としては、液晶の配向性を保持し、情報を永続的に保持させる、所謂メモリー性の観点からスメクチック液晶を使用するのが好ましい。スメクチック液晶としては、液晶性を呈する物質の末端基の炭素鎖が長いシアノビフェニル系、シアノターフェニル系、フェニルエステル系、更に弗素系等のスメクチックA相を呈する液晶物質、強誘電性液晶として用いられるスメクチックC相を呈する液晶物質、或いはスメクチックH、G、E、F等を呈する液晶物質等が挙げられる。又、ネマチック液晶を使用してもよく、スメクチック或いはコレステリック液晶と混合することによりメモリー性を向上させることができ、例えば、シッフ塩基系、アゾキシ系、アゾ系、安息香酸フェニルエステル系、シクロヘキシル酸フェニルエステル系、ビフェニル系、ターフェニル系、フェニルシクロヘキサン系、フェニルピリジン系、フェニルオキサジン系、多環エタン系、フェニルシクロヘキセン系、シクロヘキシルピリミジン系、フェニル系、トラン系等の公知のネマチック液晶を使用できる。
【0013】
なお、液晶中にコントラスト或いは色調を改善させるために色素を含有させることができる。色素として二色性色素を添加した場合には、散乱−透過型の表示素子としてばかりでなく、色素のゲスト−ホスト効果により、光吸収(着色)−透明状態でスイッチングする表示媒体として使用することもできる。
【0014】
情報記録層における液晶の含有割合は、30重量%〜90重量%、好ましくは40重量%〜80重量%である。液晶の含有量が30重量%未満であるとコントラストが不足し、また、90重量%を越えると膜が良好に形成されないため、好ましくない。
【0015】
また、情報記録層の膜厚は4μm〜15μmとするとよく、膜厚が4μm未満であるとコントラストが不足し、また、15μmを超えると駆動電圧が高くなるという問題がある。
【0016】
また、配向した液晶の光屈折率と樹脂の光屈折率とをほぼ同じものとしておくことにより、電界のかからない状態では光散乱により不透明であり、電界がかかると液晶相が配向し、情報記録部を透明状態とすることができ、情報再生に際しても偏向板が不用であり、読み取りに際しての光学系が単純化できる。
【0017】
次に、情報記録層の形成方法について説明する。情報記録層を形成するための液晶エマルジョンは、所謂「膜乳化法」を用いて得られるものであり、近年、医薬品、化粧品、食品等の製造に利用が期待されているものである(中島忠夫他1名、PHARM TECH JAPAN 4巻、10号(1988)参照)。
【0018】
この膜乳化法では、液晶エマルジョン粒子の大きさは用いる多孔質膜の細孔径に依存するため、細孔径分布の狭い多孔質膜を用いることにより、粒子径の揃ったエマルジョンを得ることが可能となる。エマルジョン中の液晶分散粒子の径は0.5〜7μmの範囲にあることが好ましく、特に、1〜5μmの範囲であることが更に好ましい。
【0019】
多孔質膜としては、均一な細孔径を有し、妥当な機械的強度を保持する必要があり、例えばNa2 O−B2 O3 −SiO2 系ガラスの分相現象を利用して作られる多孔質ガラスを挙げることができる(米国特許第2,215,039号明細書参照)。好ましい1例として、パイプ状に加工された多孔質ガラスを用いる液晶エマルジョンの製造装置の概念図を図2に示す。
【0020】
製造装置におけるエマルジョンタンク(d)には、必要に応じて界面活性剤を含有した樹脂水溶液を入れ、これをポンプ(e)により、バルブ(i)、多孔質膜の管内圧力系(j)及びニードルバルブ(k)にいたるラインに沿って循環させる。循環ポンプ(e)は、精製したエマルジョン粒子が破壊されない様に、剪断力が低く、且つ更に脈流の小さな機種を選ぶことが好ましい。
【0021】
一方、液晶タンク(c)は、窒素ボンベ(b)から導入される窒素の圧力によって加圧されており、バルブ(f)によって圧力調整された液晶は内面に多孔質体の開口部が解放されている管状体(a)中に圧入され、管内を流れている樹脂水溶液中に微細球状に分散させられる。この際使用する多孔質体の細孔径は通常は0.1〜1μmであり、好ましくは0.2〜0.4μmである。
【0022】
また、液晶圧入圧力は、装置のサイズ、液晶の種類、多孔質体の微孔径、分散媒体の組成等によって異なるが、通常は1〜10kgf/cm2 であり、好ましくは1.5〜4kgf/cm2 である。
【0023】
また、タンク(d)に入れる樹脂水溶液は、その粘度等により乳化に支障をきたす場合には、タンク(d)には必要に応じて界面活性剤を添加した水とし、エマルジョンを製造した後にマトリックス樹脂を溶解もしくは分散してもよい。
【0024】
液晶エマルジョンを製造した後には、塗布に適するように水を除去し、濃縮するとよい。また、マトリックス樹脂の溶解性や塗工適正を良好にするたに、エタノール、エチルセロゾルブ等の水溶性有機溶剤を添加してもよい。
【0025】
このようにして液晶粒子分散液が得られるが、各種の液晶粒径を有する液晶粒子分散液を作製した後、要求される駆動電圧レンジに応じて、適宜混合して使用される。
【0026】
本発明の別の好ましい実施態様では、膜乳化法により得られた液晶エマルジョンを処理して、液晶を内包するマイクロカプセルを製造し、マイクロカプセル分散液をそのまま塗布液としてもよく、或いは、マイクロカプセルを分離した後再度塗布液としてもよい。マイクロカプセルを製造する方法としては、化学的作製法及び物理化学的作製法の両者を利用することができる。
【0027】
化学的作成法については合成反応を用いる界面重合法、in situ重合法及び高分子物性変化を生じさせる液中硬化被覆法がある。界面重合法は、重縮合或いは重付加反応するような二種のモノマーとして水溶性のものと油溶性のものを選択し、いずれかを分散させてその界面で反応させる方法である。in situ重合法は、核材の内または外の一方からリアクタント(モノマー及び開始剤)を供給し、カプセル壁膜表面で反応させる方法である。
【0028】
物理化学的作成法としては、相分離を利用したコアセルベーション法、界面沈澱法、液中濃縮法、液中乾燥法及び二次エマルジョン法等がある。溶解性の減少により相分離を生じさせる単純コアセルベーション法、電気的相互作用により相分離を生じさせる複合コアセルベーション法も用いることができる。
【0029】
界面沈澱法は激しい反応や急激なpH変化等が伴わない、温和な条件でカプセル化が可能な方法であり、例えば、液晶核材を分散したエマルジョンを疏水性高分子の溶剤溶液中に分散させた後、更に保護コロイド水溶液に再分散させる方法である。
【0030】
次に、情報記録層の形成方法について説明する。情報記録層を形成するには、電極層上に液晶粒子分散液を直接塗布するか、または基板上に通常の塗布方法で塗布し乾燥し、成膜した後、電極層13上に転写して形成される。塗布方法としてはブレードコーティング、ナイフコーティング、ロッドコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、ビードコーティング、スプレーコーティング、スクリーン印刷等が挙げられる。また、パターン状にコーティングする場合には、液晶エマルジョンに適当な増粘剤を加えて増粘させ、メッシュのないメタルスクリーン印刷による方法が好適であり、この方法によれば所定の位置に所定のサイズの液晶/高分子複合膜を形成することが可能で、高価な液晶を無駄に使用よることがなく経済的である。
【0031】
なお、硬化性のマトリクス樹脂を用いる場合には熱、紫外線、電子線等のしかるべき硬化手段を採用して硬化させるとよい。また、情報記録層中の液晶の状態は球状であるが、その一部は合一していてもよい。
【0032】
電極層13は、情報記録層に記録された情報を透過光で読み取る場合には電極層は透明性であることが要求され、比抵抗値が106 Ω・cm以下の金属薄膜導電膜、酸化インジウム錫等の無機金属酸化物導電膜、四級アンモニウム塩等の有機導電膜等である。電極層は蒸着、スパッタリング、CVD、コーティング、メッキ、ディッピング、電解重合等の方法により形成される。またその膜厚は電極を構成する材料の電気特性、および情報記録の際の印加電圧により変化させる必要があるが、例えばITO膜では100〜3000Å程度であり、情報記録層との間の全面、或いは情報記録層の形成パターンに合わせて形成される。
【0033】
また、情報記録層に記録された情報を反射光で読み取る場合には、電極層を光反射性とするか、または上記透明電極層に光反射層を積層するとよい。電極層を光反射性とするには、例えばアルミニウム等の金属電極とするとよい。また、光反射層としては、例えば誘電体ミラー層が挙げられ、電極層の少なく共一方、または両面に設けるとよい。
【0034】
基板15は、情報の読取りを透過光で行なうかまたは反射光で行なうかにより、透明または不透明なもののいずれでもよい。情報記録媒体は、カード、フィルム、テープ、ディスク等の形状を有することができるが、支持体はその情報記録媒体を強度的に支持するものであり、情報記録層が支持性を有する場合には設ける必要がない。支持体の材質、厚みは特に制限がなく、例えば可撓性のあるプラスチックフィルム、或いは硝子、プラスチックシート、カード等の剛体が使用される。具体的には、情報記録媒体がフレキシブルなフィルム、テープ、ディスク、カード形状をとる場合には、フレキシブル性のあるプラスチックフィルムが使用され、強度が要求される場合には、剛性のあるシート、ガラス等の無機材料等が使用される。
【0035】
尚、透過光で情報を再生する場合には、基板に必要に応じて反射防止効果を有する層を積層するか、また反射防止効果を発現しうる膜厚に透明基板を調整するか、更に両者を組み合わせることにより反射防止性を付与するとよい。
【0036】
次に、本発明の第1の情報記録媒体への情報記録方法について説明する。情報記録には、光センサー、熱、レーザー、コロナ帯電等の方法を使用して、記録されるが、好ましくは、光センサーを使用し、情報記録するとよい。
【0037】
光センサーとしては、透明基板上に電極層、光導電層を積層してなるもので、その光導電層としては情報光に応じた電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する単層系のものと、電極層上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した積層系のものがある。光導電層は、一般には光が照射されると照射部分で光キャリア(電子、正孔)が発生し、それらのキャリアが層幅を移動することができる機能を有するものであり、特に電界が存在する場合にその効果が顕著である層である。
【0038】
単層系の光導電層は、無機光導電性物質または有機光導電性物質から形成される。無機光導電性物質としてはSe、Se−Te、ZnO、TiO2、Si、CdS等が挙げられ、蒸着法、スパッタ法、CVD法等により電極層上に、単独または混合系で5〜30μm、好ましくは20〜30μmの膜厚で積層される。また、前述の無機光導電体を微粒子として、有機絶縁性樹脂、例えばシリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂等に分散させて光導電層としてもよく、この場合樹脂1重量部に対して光導電性微粒子を0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の割合で分散させたものとするとよい。
【0039】
また、有機光導電性物質は高分子光導電性物質、及び低分子光導電物質の絶縁性バインダー中への分散物がある。高分子光導電性物質としては、例えばポリビニルカルバゾール(PVK)、PVKにおけるビニル基の代わりにアリル基、アクリロキシアルキル基のエチレン性不飽和基が含まれたポリ−N−エチレン性不飽和基置換カルバゾール類、また、ポリ−N−アクリルフェノチアジン、ポリ−N−(β−アクリロキシ)フェノチアジン等のポリ−N−エチレン性不飽和基置換フェノチアジン類、ポリビニルピレン等がある。中でもポリ−N−エチレン性不飽和基置換カルバゾール類、特にポリビニルカルバゾールが好ましく用いられる。
【0040】
また、低分子光導電物質としては、アルキルアミノフェニル基等で置換されたオキサジアゾール類、トリフェニルメタン誘導体、ヒドラゾン誘導体、ブタジエン誘導体、スチルベン誘導体等が挙げられ、低分子光導電体1重量部を、例えばシリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、スチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などの電気絶縁性樹脂0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜1重量部中に分散させて、皮膜形成性の有機光導電物質としてもよい。
これらの有機光導電性物質の乾燥後膜厚は5〜30μm、好ましくは10〜30μmで電極上に積層される。
【0041】
また、有機光導電性層には、必要に応じて特願平4−287983号に記載した持続導電性付与剤が添加される。上述の有機光導電層は、それ自体持続導電性を有するが、この持続導電性付与剤は、上述の有機光導電層における持続導電性を強化させることを目的として添加されるものである。持続導電性付与剤は、有機光導電性物質1重量部に対して0.001〜1重量部、好ましくは0.001〜0.1重量部の割合で添加される。持続導電性付与剤の添加量が1重量部を越えると、光導電層としての増幅機能が著しく低下するので好ましくない。また、持続導電性付与物質は、分光感度が可視光にないものもあり、可視光領域の光情報を利用する場合には、可視光領域に感度をもたすために電子受容性物質、増感色素等を更に添加することができる。電子受容性物質としては、例えばニトロ置換ベンゼン、ジアノ置換ベンゼン、ハロゲン置換ベンゼン、キノン類、トリニトロフルオレノン等がある。また増感色素としてはトリフェニルメタン色素、ピリリウム塩色素、キサンテン色素などが挙げられる。電子受容性物質、増感色素等は、有機光導電性物質1重量部に対して0.001〜1重量部、好ましくは0.01〜1重量部の割合で添加される。同時に光情報が赤外領域にある場合には、フタロシアニン等の顔料、ピロール系、シアニン系等の色素を同量程度添加するとよく、逆に紫外領域にあるいはそれ以下の波長域に情報光がある場合には、それぞれの波長吸収物質を同量添加することで目的が達成される。
【0042】
次に、積層系光導電層は、電極上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層して形成され、無機材料系光導電層と有機材料系光導電層とがある。
無機系における電荷発生層は、Se−Te、硫黄や酸素等をドープしたSi等を蒸着法、スパッタ法、CVD法等により電極上に、0.05μm〜1μmの膜厚に積層される。次いで、この電荷発生層上に電荷輸送層として、Se、As2 Se3 、Si、メタン等をドープしたSi等を同様にして10μm〜50μmの膜厚に積層して形成するとよい。
【0043】
次に、有機系における電荷発生層は電荷発生物質とバインダーからなり、電荷発生物質としては、フルオレノンアゾ系顔料、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、ピロール系顔料、アズレニウム塩系顔料、フタロシアニン系顔料、多環芳香族系顔料、ピリリウム塩系色素、トリアゾ系顔料、スクアリリウム塩系色素、ペリレン系顔料、アントアントロン顔料、シアニン顔料、多環キノン顔料、イミダゾール顔料等が挙げられ、具体的には特願平4−287983号に記載した公報記載の電荷発生物質が挙げられる。
【0044】
バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、飽和または不飽和ポリエステル樹脂、PMMA樹脂、塩ビ樹脂、酢ビ樹脂、塩ビ−酢ビ混合樹脂等が挙げられ、上記電荷発生物質をバインダー中に分散して形成される。電荷発生剤として好ましくはフルオレノンアゾ顔料、ビスアゾ顔料であり、またバインダーとして好ましくはポリエステル樹脂、塩ビ−酢ビ混合樹脂が挙げられる。これらの電荷発生剤とバインダーの混合比は、電荷発生剤1重量部に対してバインダーを0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜1重量部の割合で使用するとことが望ましい。電荷発生層は乾燥後膜厚として0.01〜1μmであり、好ましくは0.1〜0.3μmとするとよい。
【0045】
電荷輸送層は電荷輸送物質とバインダーとからなる。電荷輸送物質は、電荷発生物質で発生した電荷の輸送特性が良い物質であり、例えばヒドラゾン系、ピラゾリン系、PVK系カルバゾール系、オキサゾール系、トリアゾール系、芳香族アミン系、アミン系、トリフェニルメタン系、ブタジエン系、スチルベン系、多環芳香族化合物系等があり、ホール輸送性の良い物質とすることが必要である。好ましくは、ブタジエン系、スチルベン系電荷輸送剤が挙げられ、具体的には特願平4−287983号に記載した公報記載の電荷輸送材料が挙げられる。
【0046】
バインダーとしては、上記した電荷発生層におけるバインダーと同様のものが使用できるが、好ましくはポリビニルアセタール樹脂、スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂である。バインダーは、電荷輸送剤1重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜1重量部の割合で使用することが望ましい。電荷輸送層は乾燥後膜厚として1〜50μmであり、好ましくは10〜30μmとするとよい。
【0047】
これらの電荷発生物質と電荷輸送物質の組合せとしては、例えばフルオレノンアゾ顔料(電荷発生物質)とスチルベン系の電荷輸送剤の組合せ、ビスアゾ系顔料(電荷発生物質)とブタジエン系、ヒドラゾン系の電荷輸送剤の組合せ等が良好である。
【0048】
また、単層系光導電層の項で説明した持続導電性付与剤、及び電子受容性物をこの積層系光導電層における電荷発生層、電荷輸送層中にそれぞれ同様の割合で添加することができるが、好ましくは電荷発生層中に添加するとよい。
【0049】
また、単層系光導電層、積層系光導電層を有機光導電層とする場合には、溶剤としてジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、モノクロロベンゼン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、ジオキサン、1,2,3−トリクロロプロパン、エチルセルソルブ、1,1,1,−トリクロロエタン、メチルエチルケトン、クロロホルム、トルエン等を使用して塗布溶液とするとよく、塗布方法としては、ブレードコーティング法、ディッピング法、スピンナーコーティング法等が挙げられる。
【0050】
また、光導電層は、電荷注入制御層を介して電極上に設けられてもよい。電荷注入制御層は、必要に応じて設けられるもので、電極から光導電層への電荷注入性を制御して情報記録媒体に実質的に印加される電圧を調節するために設けられるものであるが、本発明の情報記録媒体においては、情報記録層における液晶の動作電圧領域に光導電層の感度を設定することが必要である。即ち、露光部において情報記録層に印加される電位(明電位)と未露光部において情報記録層に印加される電位(暗電位)との差(コントラスト電位)を、液晶の動作領域において大きく取ることが必要であるからである。
【0051】
そのため、例えば光導電層の未露光部の液晶層にかかる暗電位は液晶の動作開始電位程度に設定する必要があり、光導電層バルクに105 V/cm〜106 V/cmの電界が与えられた状態で10−4〜10−8A/cm2 の暗電流が生じる程度の導電性が要求され、好ましくは10−5〜10−6A/cm2 の範囲が好ましい。暗電流が10−8A/cm2 以下の光導電層では液晶層が露光状態でも配向せず、また10−4A/cm2 以上の暗電流の光導電層では未露光状態でも電圧印加と同時に電流が多く流れ、情報記録層における液晶が配向していまい、露光したとしてもその透過率の差がえられない。電荷注入制御層は、このような情報記録媒体の特性との関係で適宜設けられる。光導電層における暗電位を低く抑えることが必要な場合には、電荷注入制御層は電荷注入防止性を有する層とされる。電荷注入防止層は、いわゆるトンネリング効果を利用した層と整流効果を利用した層との二種類のものがあり、特願平4−287983号に記載したものを使用できる。
【0052】
この公報に記載された光センサーは、光照射時において情報記録媒体に付与される電界または電荷量が光照射につれて増幅され、また光照射を終了した後でも電圧を印加し続けるとその導電性を持続し、引続き電界または電荷量を情報記録媒体に付与し続ける作用を有するものである。
【0053】
光センサーを組み込んだ情報記録装置を図3に示す。図中1は光センサー、3は情報記録媒体、13、13′は電極層、14は光導電層、11は情報記録層、15は基板、19はスペーサー、21は光源、22は駆動機構を有するシャッター、23はパルスジェネレーター(電源)、24は暗箱を示す。
【0054】
電極13、13′間に、パルスジェネレーター23により電圧を印加しつつ、光源21から情報光を入射させると、光が入射した部分の光導電層14で発生した光キャリアは、両電極により形成される電界により情報記録層11側の界面まで移動し、電圧の再配分が行われ、情報記録層11における液晶相が配向し、情報光のパターンに応じた記録が行なわれる。図においては感光体側を正極とし、情報記録媒体側を負極としているが、光センサーの放電特性に応じてその極性が設定されることはいうまでもない。
【0055】
印加電圧を設定するにあたっては、液晶材料によっては低電圧で作動するものもあるので、光センサー、空気ギャップ、情報記録媒体のそれぞれの電圧配分を適宜設定して、情報記録層にかかる電圧をその作動電圧領域に設定するとよい。この光センサーによる情報記録は、面状アナログ記録が可能であり、また液晶相の配向が静電電荷レベルで配向させることができるので、銀塩写真法と同様の高解像度が得られ、また、露光パターンは液晶相の配向により可視像化されて保持される。
【0056】
本発明の第1の情報記録媒体への情報入力方法としては、カメラによる方法、またレーザーによる記録方法がある。カメラによる方法としては、通常のカメラに使用されている写真フィルムの代わりに情報記録媒体が使用され、記録部材とするもので、光学的なシャッタも使用しうるし、また電気的なシャッタも使用しうるものである。また、プリズム及びカラーフィルターにより光情報を、R、G、B光成分に分離し、平行光として取り出しR、G、B分解した情報記録媒体3セットで1コマを形成するか、または1平面上にR、G、B像を並べて1セットで1コマとすることにより、カラー撮影することもできる。
【0057】
また、レーザーによる記録方法としては、光源としてはアルゴンレーザー(514.488nm)、ヘリウム−ネオンレーザー(633nm)、半導体レーザー(780nm、810nm等)が使用でき、画像信号、文字信号、コード信号、線画信号に対応したレーザー露光をスキャニングにより行うものである。画像のようなアナログ的な記録は、レーザーの光強度を変調して行い、文字、コード、線画のようなデジタル的な記録は、レーザー光のON−OFF制御により行う。また画像において網点形成されるものには、レーザー光にドットジェネレーターON−OFF制御をかけて形成するものである。
【0058】
情報記録媒体に記録された静電情報は、図4に示すように、透過光により情報を再生すると、情報記録部では液晶が電界方向に配向するために光Aは透過するのに対して、情報を記録していない部位においては光Bは散乱し、情報記録部とのコントラストがとれる。液晶の配向により記録された情報は、目視による読み取りが可能な可視情報であるが、投影機により拡大して読み取ることもでき、レーザースキャニング、或いはCCDを用いて読み取りをすることにより高精度で情報を読み取ることができ、必要に応じてシュリーレン光学系を用いることにより散乱光を防ぐことができる。更に、上述したように、電極層自体を光反射性とするか、または電極層に光反射層を積層することにより、反射光により読み取ることができる。
【0059】
次に、本発明の第2の情報記録媒体について説明する。第2の情報記録媒体は、第1の情報記録媒体に光導電層を組み込んだものであり、情報記録に際しては光センサー等を必要とせず、それ自体で情報記録が可能なものである。
図1(b)はその断面を模式的に説明するための図で、図中3は情報記録媒体、11は情報記録層、13、13′は電極層、14は光導電層、15は基板である。
【0060】
電極13′上に積層される光導電層14は、上述した光センサーにおける光導電層と同様であり、この光導電層上には、上記第1の情報記録媒体の項で説明した情報記録層11が、上記の第1の情報記録媒体と同様にして積層される。
【0061】
電極層13、13′は、上述の第1の情報記録媒体における電極層と同様の材料及び形成方法を採用することができるが、透過光で記録情報を読み取る場合には、透明性が要求され、また反射光で読み取る場合には、何れか一方の電極層を光反射性とするか、また何れか一方の電極層に誘電体ミラー層等の光反射層を積層するとよい。また、情報記録層上の電極13上には基板を積層してもよい。
【0062】
次に、第2の情報記録媒体においては、光導電層14と情報記録層11との間に図1(c)に示すように、中間層12を設けるとよい。この中間層12は光導電層が溶媒を使用して形成される有機感光層である場合に、溶媒によっては相互作用により情報記録層における液晶が溶出したり、又、情報記録層を光導電層上に塗布形成する際に、情報記録層形成用の溶媒により光導電材料が溶出し、画像ムラが生じるので、これを防止する場合に設けられるものである。
【0063】
このような中間層としては、無機材料として SiO2 、TiO2、CeO2、Al2O3 、GeO2、Si3N4 、AlN 、TiN 、MgF2、ZnS 等を使用し、蒸着法、スパッタ法、ケミカル・ベーパー・デポジション(CVD)法等により積層して形成するとよい。また、有機溶剤に対して相溶性の少ない水溶性樹脂としてポリビニルアルコール、水系ポリウレタン、水ガラス等の水溶液を使用し、スピンコート法、ブレードコート法、ロールコート法等により積層してもよい。更に、塗布可能な弗素樹脂を使用してもよく、この場合には弗素系溶剤に溶解し、スピンコート法により塗布するか、またブレードコート法、ロールコート法等により積層してもよい。塗布可能な弗素樹脂としては、特願平4−24722号に記載した弗素樹脂を好適に使用することができる。
【0064】
また、真空系で膜形成される有機材料の場合は、膜形成時に光導電層を溶解する恐れはない。このうち蒸着法により膜形成される材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(モノクロロトリフルオロエチレン)、ポリテトラフルオロエチレン等を使用でき、また、CVD法により膜形成される材料としては特願平4−24722号に具体的に記載したポリパラキシレン等を使用することができる。
【0065】
上述した種々の材料の中でも、特に、ポリビニルアルコールを使用することが好ましく、鹸化度が97%以上で、かつ重合度が1500以上のものを使用すると、情報記録層の形成を良好なものとできる。
【0066】
中間層の形成にあたっては、有機光導電層形成材料、情報記録層形成材料のいずれに対しても相溶性を有しないことが必要であり、また導電性を有する場合には空間電荷の拡散が生じ、解像度の劣化が生じることから107 Ωcm以上の絶縁性が要求される。中間層の膜厚は、薄くすぎると、経時的な相互作用による画像ノイズの発生ばかりでなく、積層塗布する時にピンホール等の欠陥による浸透の問題が生じる。浸透性は積層塗布する材料の固形分比率、溶媒の種類、粘度により異なることから、積層塗布されるものについてその膜厚は適宜設定されるとよい。中間層は、透明性が要求され、また、各層に掛かる電圧分配を考慮した場合、薄膜化と共に誘電率の高い材料が好ましい。なお、光導電層が無機材料より形成され、情報記録層との液晶滲み出し等の相互作用がない場合には、中間層を設ける必要はない。
【0067】
第2の情報記録媒体への情報記録方法について、図5により説明する。まず、電源により電極13、13′間に電圧を印加しつつ、情報光18が入射すると、光が入射した部分の光導電層14で発生した光キャリアは、両電極により形成される電界により移動し、電圧の再配分が行われることで情報記録層における液晶相が配向し、情報光18のパターンに応じた記録が行なわれる。なお、情報光18を入射しつつ、電圧を所定時間印加してもよい。
【0068】
液晶によって作動電圧及び範囲が異なるものもあるので、印加電圧及び印加電圧時間を設定するにあたっては、情報記録媒体における電圧配分を適宜設定し、情報記録層にかかる電圧配分を液晶の動作電圧領域に設定するとよい。
【0069】
この情報記録方法は、面状アナログ記録が可能であり、液晶粒子レベルでの記録が得られるので高解像度が得られ、また露光パターンは液晶相の配向により可視像化されて保持される。また、情報入力方法としては、第1の情報記録媒体の項で説明した、カメラによる方法、またレーザーによる方法と同様の方法が使用できる。また、レーザーによる記録方法としても同様に行うことができる。また、光導電層の分光特性は、パンクロマティックである必要はなく、レーザー光源の波長に感度を有していればよい。
【0070】
第2の情報記録媒体に記録された情報は、透過光で読み取る場合には、図4に示した第1の情報記録媒体の場合と同様にして情報記録層側からの透過光により再生され、また、反射光で読み取る場合にも同様である。
【0071】
次に、本発明の第2の情報記録媒体においては、その中間層12を絶縁性光反射層、透明絶縁層との積層物としてもよい。これにより、記録情報を情報記録層側からの読取り光を入射させ、その反射光で読み取ることができる。
【0072】
絶縁性光反射層は、例えば誘電体ミラー層、光反射性を有する遮光膜等が挙げられる。誘電体ミラー層としては、λ/4の膜厚で、例えば二酸化硅素と二酸化チタン、または硫化亜鉛と弗化マグネシウム等の組合せで形成されるものが挙げられる。また、光反射性を有する遮光膜としては、例えば絶縁材料である酸化アルミニウムと遮光材料であるゲルマニウムとを別々の蒸着源より、酸化アルミニウムの蒸着速度を50Å/秒、ゲルマニウムの蒸着速度を20Å/秒として同時に蒸着させ、膜厚1μm程度としたものが挙げられる。
【0073】
透明絶縁層は、絶縁性光反射層上に情報記録層を直接形成すると絶縁性光反射層が剥離するという問題があり、その剥離を防止し、情報記録層11の形成を良好なものとするために設けられる。透明絶縁層は、上述した中間層12と同じである。
【0074】
この情報記録媒体は、その情報読み出しに際して読み出し光が一般的に着色している光導電層を通過しないので、再生情報をノイズのないものとできる。
【0075】
なお、本発明の第1、第2の情報記録媒体において上述した電極層、光反射層或いは光反射防止層、基板等のそれぞれの層間には、密着性を向上させるためにプライマー層を設けてもよい。
【0076】
プライマー層は、電極層、光反射層或いは光反射防止層、基板のそれぞれの材質を考慮して選択され、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂を塗布して形成するか、また、無機材料と有機材料との組合せの場合には公知のシランカップリング剤、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物等の有機金属化合物を使用するとよい。また、電極層と情報記録層との間にも、プライマー層を設けてもよく、その材質としては上記のものを同様に使用することができ、この場合の膜厚は、0.01μm〜10μmの範囲である。密着性を向上させると共に、膜厚を変化させることにより情報記録層への印加電圧を制御できるので、記録可能な露光レンジを制御することができる。
【0077】
更に、本発明の第1、第2の情報記録媒体は、その使用態様に応じて適宜の大きさにその層幅方向に切断されて使用されるが、情報記録媒体を適宜形状に切断した後、その切断面に上記同様に樹脂層を塗布法またはラミネート法により同様に積層し、その切断面を保護するとよい。
【0078】
また、本発明の第1、第2の情報記録媒体は、静電情報を液晶の配向により可視化した状態で記録するものであるが、液晶と樹脂との組合せを選ぶことにより、一旦配向し、可視化した情報は消去せず、メモリ性が付与される。メモリーを消去するには等方相転移付近の高温に加熱するとよく、再度情報記録に使用することができる。
【0079】
【作用及び発明の効果】
本発明の第1、第2の情報記録媒体は、膜乳化法により情報記録層を形成することにより、その液晶粒子径を制御できるので、液晶の駆動電圧レンジを制御でき、液晶駆動電圧を広いレンジでカバーすることができるものであり、また、高品質の情報記録が可能な情報記録媒体とすることができる。
以下、実施例を説明するが、実施例中、「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0080】
【実施例】
(液晶エマルジョンの製法1)
図2に示す液晶エマルジョン製造装置(伊勢化学工業社製)の膜乳化システムを使用し、下記の条件で、樹脂:液晶(重量比)=1:2の液晶エマルジョンを作製した。
【0081】
液晶:スメクチック液晶(BDH社製S−6が40重量部とBDH社製E−31LVが4重量部との混合液晶)
樹脂:ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製KP−06、鹸化率%)をメタノールにより精製した5%水溶液
多孔質ガラス:伊勢化学工業社製MPG(細孔径0.27μm)
管内圧力:2.35〜2.45 Kgf/cm2
管内流速:0.8m/sec
これにより、50%平均粒径が1μmの粒径を有する液晶エマルジョンが得られた。
【0082】
(液晶エマルジョンの製法2)
膜乳化システムの運転条件を下記の条件に変更した以外は、液晶エマルジョンの製法1と同様の方法で、樹脂:液晶(重量比)=1:2の液晶エマルジョンを作製した。
【0083】
多孔質ガラス:伊勢化学工業社製MPG(細孔径0.37μm)
管内圧力:2.75〜2.85 Kgf/cm2
これにより、50%平均粒径が2μmの粒径を有する液晶エマルジョンが得られた。
【0084】
(実施例1)
洗浄した厚さ1.1mmのガラス基板上に、膜厚1000Åの酸化インジウム錫(ITO)膜をスパッタ法により成膜し、電極層を得た。
その電極層上に、上記の製法1で調製した液晶エマルジョン50重量部と製法2で調製した液晶エマルジョン50重量部との混合エマルジョンをブレードコーターにより塗布した後、40℃で5時間、減圧(100mmHg)下で乾燥させ、膜厚6μmの情報記録層を形成し本発明の第1の情報記録媒体を作製した。
【0085】
この情報記録層上に金電極を蒸着させて後、両電極間に600V、0.1秒のノコギリ波の電圧を印加し、その10%光透過率を示す電圧(T10)を測定したところ、200Vであった。また、γ{(T90−T10)/膜厚}は8V/μmであった。
【0086】
(光センサーの作製)
・電荷発生剤として下記構造
【0087】
【化1】
【0088】
を有するフルオレノンアゾ顔料(日本感光色素社製)3部、ポリエステル樹脂(東洋紡社製、バイロン200)1部、1,4−ジオキサン:シクロヘキサノン=1:1の混合溶媒を使用して、固形分2%とした100g溶液をペイントシェーカーで充分分散して塗工液とし、膜厚500Å、抵抗値80Ω/cm2のITO膜を有するガラス基板のITO側に、2ミルのギャップのブレードコーターを使用して塗布し、100℃、1時間乾燥して、膜厚0.3μmの電荷発生層を積層した。
【0089】
この電荷発生層上に、電荷輸送剤として下記構造
【0090】
【化2】
【0091】
のパラジメチルスチルベンを25部、ポリスチレン樹脂(デンカ社製、HRM−3)5部、1,1,2−トリクロロエタン102部、ジクロロメタン68部とを混合した塗工液を、ブレードコーターを使用して塗布し、80℃、2hr乾燥して電荷輸送層を積層し、電荷発生層と電荷輸送層とからなる膜厚20μmの光導電層を設け、光センサーを得た。
【0092】
得られた光センサーと、上記で作製した情報記録媒体とを、10μmのPETフイルムをスペーサーとして対向して配置し、図2の記録装置に組み込み、光センサー側を正、情報記録媒体側を負として、露光方法として通常のカメラを使用し、750Vの直流電圧を印加した状態で、露出f=1.4、シャッタースピード1/60秒で、屋外、昼間の被写体撮影を行った。露光後、情報記録媒体を取り出すと、階調性を有する画像形成がなされており、400nmの波長光で良好な読取りができた。
【0093】
(比較例1)
実施例1における情報記録媒体において、その情報記録層として、上記の製法1で調製した液晶エマルジョンをブレードコーターにより塗布した後、40℃で5時間、減圧(100mmHg)下で乾燥させ、膜厚6μmの情報記録層を形成した。
【0094】
この情報記録層上に金電極を蒸着させて後、両電極間に500V、0.1秒のノコギリ波の電圧を印加し、その10%光透過率を示す電圧(T10)を測定したところ、200Vであった。また、γ{(T90−T10)/膜厚}は4V/μmであった。上記の実施例1における情報記録層に比して、駆動電圧域が狭いことがわかる。
【0095】
また、得られた情報記録媒体を実施例1における情報記録媒体にかえて、使用した以外は、実施例1と同様にして撮影したところ、ハイライト部がとんでしまった画像が得られた。
【0096】
(実施例2)
実施例1で作製した光センサーにおける光導電層上に、含フッ素樹脂サイトップ(商品名;旭硝子 (株)製、吸水率0.01%、比抵抗1×1018Ω・cm)をパーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)に溶解し、その4.5%溶液をスピンナーで1500rpm、20秒の条件で塗布し、80℃、1hr乾燥後、膜厚0.8μmの中間層(透明絶縁層)を形成した。
【0097】
次に、この透明絶縁層上に、実施例1で作製した液晶エマルジョン混合物を
実施例1同様に塗布し、乾燥させ、情報記録層を形成した。得られた情報記録層上に、上部電極としてITOをスパッタ法により500Åの膜厚で形成し、本発明の第2の情報記録媒体を作製した。
【0098】
得られた情報記録媒体の光導電層側を正、情報記録層側を負として、露光方法として通常のカメラを使用し、600Vの直流電圧を印加した状態で、露出f=1.4、シャッタースピード1/60秒で、屋外、昼間の被写体撮影を行った。露光後、情報記録媒体を取り出すと階調性を有する画像形成がなされており、500nmの波長光で良好な読取りができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、情報記録媒体の断面を示す模式図であり、(a)は、本発明の第1の情報記録媒体の断面を示す模式図、(b)、(c)は、本発明の第2の情報記録媒体の断面を示す模式図である。
【図2】図2は、膜乳化装置の概略説明図である。
【図3】図3は、光センサーを使用した情報記録装置の概略図である。
【図4】図4は、情報記録媒体における記録情報を透過光で再生する方法を説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の第2の情報記録媒体への情報記録方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1は光センサー、3は情報記録媒体、11は情報記録層、12は中間層、13、13′は電極層、14は光導電層、15は基板、18は情報光、19はスペーサー、21は光源、22は駆動機構を有するシャッター、23はパルスジェネレーター(電源)、24は暗箱、Aは透過光、Bは散乱光である。[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to an information recording medium capable of obtaining electrostatic information recorded by an exposure recording method at the time of voltage application as visible information, and more particularly to an information recording medium capable of controlling a liquid crystal driving voltage.
[0002]
[Prior art]
An optical sensor in which a photoconductive layer is laminated on an electrode and an information recording medium in which an information recording layer composed of a polymer-dispersed liquid crystal is laminated on the electrode are arranged facing each other on the optical axis, and a voltage is applied between both electrode layers. The information recording / reproducing method of exposing while applying voltage, orienting the liquid crystal layer by an electric field formed by an optical sensor to record information, and reproducing the information recording as visible information by transmitted light or reflected light, The applications were filed as Japanese Patent Application Nos. 4-3394, 4-24580, 4-24722 and 5-266646. This information recording / reproducing method can visualize recorded information without using a deflection plate. In such an information recording layer, the unexposed portion becomes opaque due to the birefringence of the liquid crystal molecules, and the exposed portion becomes transparent because the liquid crystal molecules are arranged in the direction of the electric field. Done.
[0003]
In general, the voltage (drive voltage) required to arrange liquid crystal molecules in the direction of an electric field is considered to depend on the diameter of the liquid crystal domain. The smaller the liquid crystal domain, the stronger the binding force that the liquid crystal molecules receive from the outer wall (resin). Therefore, a high voltage is required to arrange the liquid crystal in the direction of the electric field. For this reason, when a large liquid crystal domain and a small liquid crystal domain coexist in the polymer dispersed liquid crystal, the transmittance changes gently with respect to the voltage change. Further, when the diameter of the liquid crystal domain is uniform, the transmittance changes sharply with respect to the voltage change.
[0004]
Heretofore, as a method of forming an information recording layer using a polymer-dispersed liquid crystal, the liquid crystal was mechanically dispersed in a resin solution using a high-speed stirrer, or dispersed using an ultrasonic homogenizer or the like. It is formed by applying a dispersion onto the electrode layer, but it is difficult to control the liquid crystal drive voltage by controlling the particle size distribution of the liquid crystal domain in the information recording layer manufactured by such a method. For example, even if information is exposed in a position facing the optical sensor, there is a problem that information recording with a highlight portion jumped is performed depending on the applied voltage.
[0005]
In addition, the ability to scatter incident light in the absence of a voltage depends on the diameter of the liquid crystal sphere, which is related to the wavelength of light and the number of liquid crystal / resin interfaces. If it is too large or too small, a sufficient light scattering state cannot be obtained. Therefore, in order to simultaneously achieve high contrast, low voltage driving, and steepness in the information recording phase, it is necessary to make the diameter of the liquid crystal spheres uniform and to optimize them. Is determined by the diameter of the liquid crystal particles in the emulsion to be applied. Therefore, in order to control the liquid crystal particle diameter, it is necessary to control the diameter of the liquid crystal particles in the emulsion.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention relates to an improvement in an information recording medium in which a polymer dispersed liquid crystal in which information is recorded using an optical sensor in which a photoconductive layer is laminated on an electrode is used as an information recording layer, and in particular, a liquid crystal drive voltage can be controlled. An object of the present invention is to provide an information recording medium which is capable of recording high quality information.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the method for manufacturing an information recording medium of the present invention, an electrode layer, a photoconductive layer, an information recording layer, and an electrode layer are sequentially provided, at least one of the electrode layers is transparent, and a voltage is applied between both electrodes. In the method for producing an information recording medium in which recording is performed in accordance with the pattern of the information light by irradiating the information light while aligning the liquid crystal phase in the information recording layer, the information recording layer is interposed through a porous film. An oil-in-water emulsion having various liquid crystal particle sizes is prepared in an oil-in-water emulsion having a uniform liquid crystal particle diameter obtained by injecting liquid crystal into a water-soluble resin solution, and then mixed. It is formed by applying and drying a liquid crystal dispersion having a controlled diameter on the photoconductive layer or the electrode layer.
[0008]
The second information recording medium of the present invention is an information recording medium in which an electrode layer, a photoconductive layer, an information recording layer, and an electrode layer are sequentially provided, and at least one of the electrode layers is transparent, and The information recording layer is a coated and dried product of an oil-in-water emulsion obtained by injecting liquid crystal into a water-soluble resin solution via a porous film, and is a liquid crystal dispersion having a controlled liquid crystal particle size. It is characterized by the following.
[0009]
FIG. 1A is a diagram for schematically explaining a cross section of a first information recording medium of the present invention, in which 3 is an information recording medium, 11 is an information recording layer, 13 is an electrode layer, and 15 is a substrate. It is.
[0010]
The
[0011]
The matrix resin is a water-soluble or water-dispersible resin such as polyvinyl alcohol, gelatin, acrylic acid copolymer, and water-soluble alkyd resin, and is preferably polyvinyl alcohol. It is preferable to use a polyvinyl alcohol having a low degree of saponification, and since polyvinyl alcohol itself has surface activity, a good liquid crystal emulsion can be obtained without using other surfactants.
[0012]
Next, examples of the liquid crystal include a smectic liquid crystal, a nematic liquid crystal, a cholesteric liquid crystal, and a mixture thereof. As the liquid crystal, it is preferable to use a smectic liquid crystal from the viewpoint of so-called memory property, which maintains the orientation of the liquid crystal and keeps information permanently. As a smectic liquid crystal, a liquid crystal material exhibiting a smectic A phase, such as a cyanobiphenyl-based, cyanoterphenyl-based, phenylester-based, or fluorine-based, having a long carbon chain at the terminal group of a substance exhibiting liquid crystallinity, is used as a ferroelectric liquid crystal. Liquid crystal substance exhibiting a smectic C phase, or a liquid crystal substance exhibiting smectic H, G, E, F or the like. Further, a nematic liquid crystal may be used, and the memory property can be improved by mixing with a smectic or cholesteric liquid crystal. For example, Schiff bases, azoxys, azos, phenyl benzoates, phenyl cyclohexylates Known nematic liquid crystals such as ester, biphenyl, terphenyl, phenylcyclohexane, phenylpyridine, phenyloxazine, polycyclic ethane, phenylcyclohexene, cyclohexylpyrimidine, phenyl and tolane can be used.
[0013]
Note that a dye can be included in the liquid crystal in order to improve contrast or color tone. When a dichroic dye is added as a dye, it is used not only as a scattering-transmission type display element but also as a display medium that switches between light absorption (coloring) and a transparent state due to the guest-host effect of the dye. You can also.
[0014]
The content ratio of the liquid crystal in the information recording layer is 30% by weight to 90% by weight, preferably 40% by weight to 80% by weight. When the content of the liquid crystal is less than 30% by weight, contrast is insufficient, and when it exceeds 90% by weight, a film is not formed well, which is not preferable.
[0015]
Further, the thickness of the information recording layer is preferably 4 μm to 15 μm. If the thickness is less than 4 μm, the contrast is insufficient, and if it exceeds 15 μm, the driving voltage becomes high.
[0016]
In addition, by making the optical refractive index of the aligned liquid crystal substantially equal to the optical refractive index of the resin, the liquid crystal phase is opaque due to light scattering when no electric field is applied. Can be made in a transparent state, a deflecting plate is not required for information reproduction, and the optical system for reading can be simplified.
[0017]
Next, a method for forming the information recording layer will be described. The liquid crystal emulsion for forming the information recording layer is obtained by using a so-called "film emulsification method", and is expected to be used in the production of pharmaceuticals, cosmetics, foods, and the like in recent years (Tadao Nakajima) And one other, see PHARM TECH JAPAN, Vol. 4, No. 10, No. (1988)).
[0018]
In this membrane emulsification method, since the size of the liquid crystal emulsion particles depends on the pore size of the porous membrane used, it is possible to obtain an emulsion having a uniform particle size by using a porous membrane having a narrow pore size distribution. Become. The diameter of the liquid crystal dispersed particles in the emulsion is preferably in the range of 0.5 to 7 μm, and more preferably in the range of 1 to 5 μm.
[0019]
As a porous membrane, it is necessary to have a uniform pore size and maintain a reasonable mechanical strength.2OB2O3-SiO2A porous glass produced by utilizing the phase separation phenomenon of a system glass can be exemplified (see US Pat. No. 2,215,039). As a preferred example, FIG. 2 shows a conceptual diagram of an apparatus for producing a liquid crystal emulsion using a porous glass processed into a pipe shape.
[0020]
A resin aqueous solution containing a surfactant is charged into the emulsion tank (d) in the production apparatus as necessary, and the aqueous resin solution is pumped by the pump (e), the valve (i), the pressure system (j) in the tube of the porous membrane, and (j). Circulate along the line leading to the needle valve (k). As the circulation pump (e), it is preferable to select a model having a low shearing force and a small pulsation so as not to destroy the purified emulsion particles.
[0021]
On the other hand, the liquid crystal tank (c) is pressurized by the pressure of nitrogen introduced from the nitrogen cylinder (b), and the liquid crystal whose pressure is adjusted by the valve (f) has an opening of a porous body opened on the inner surface. Is press-fitted into the tubular body (a), and is dispersed in a fine spherical shape in the resin aqueous solution flowing in the tube. The pore diameter of the porous body used at this time is usually 0.1 to 1 μm, preferably 0.2 to 0.4 μm.
[0022]
The liquid crystal injection pressure varies depending on the size of the device, the type of liquid crystal, the fine pore diameter of the porous body, the composition of the dispersion medium, and the like, but is usually 1 to 10 kgf / cm.2And preferably 1.5 to 4 kgf / cm2It is.
[0023]
If the aqueous resin solution to be put into the tank (d) interferes with emulsification due to its viscosity or the like, the tank (d) is made up of water to which a surfactant is added as necessary, and the matrix is prepared after the emulsion is produced. The resin may be dissolved or dispersed.
[0024]
After the production of the liquid crystal emulsion, it is advisable to remove water and concentrate it so as to be suitable for coating. Further, a water-soluble organic solvent such as ethanol and ethyl cellosolve may be added in order to improve the solubility and the applicability of the matrix resin.
[0025]
Thus, a liquid crystal particle dispersion is obtained. After preparing liquid crystal particle dispersions having various liquid crystal particle diameters, they are appropriately mixed and used according to a required driving voltage range.
[0026]
In another preferred embodiment of the present invention, the liquid crystal emulsion obtained by the film emulsification method is treated to produce microcapsules containing liquid crystals, and the microcapsule dispersion may be used as a coating liquid as it is, or May be used again as a coating liquid. As a method for producing microcapsules, both a chemical production method and a physicochemical production method can be used.
[0027]
As the chemical preparation method, there are an interfacial polymerization method using a synthesis reaction, an in situ polymerization method, and a curing-in-liquid coating method which causes a change in polymer physical properties. The interfacial polymerization method is a method in which a water-soluble one and an oil-soluble one are selected as two kinds of monomers that undergo polycondensation or polyaddition reaction, and either one is dispersed and reacted at the interface. The in situ polymerization method is a method in which a reactant (monomer and initiator) is supplied from one of the inside and the outside of a core material and reacted on the surface of a capsule wall film.
[0028]
Examples of the physicochemical preparation method include a coacervation method using phase separation, an interfacial precipitation method, a submerged concentration method, a submerged drying method, and a secondary emulsion method. A simple coacervation method in which phase separation is caused by a decrease in solubility and a complex coacervation method in which phase separation is caused by electrical interaction can also be used.
[0029]
The interface precipitation method is a method capable of encapsulation under mild conditions without vigorous reaction or rapid pH change.For example, an emulsion in which a liquid crystal core material is dispersed is dispersed in a solvent solution of a hydrophobic polymer. And then re-dispersed in a protective colloid aqueous solution.
[0030]
Next, a method for forming the information recording layer will be described. In order to form the information recording layer, the liquid crystal particle dispersion is applied directly on the electrode layer, or is applied on a substrate by a normal application method, dried, formed into a film, and then transferred onto the
[0031]
In the case where a curable matrix resin is used, it is preferable to use appropriate curing means such as heat, ultraviolet rays, and electron beams to cure the resin. Further, although the state of the liquid crystal in the information recording layer is spherical, a part thereof may be united.
[0032]
The
[0033]
When the information recorded on the information recording layer is read by reflected light, the electrode layer may be made light-reflective or a light reflection layer may be laminated on the transparent electrode layer. In order to make the electrode layer light-reflective, for example, a metal electrode such as aluminum may be used. In addition, as the light reflection layer, for example, a dielectric mirror layer can be cited, and it is preferable to provide the light reflection layer on at least one or both of the electrode layers.
[0034]
The
[0035]
When reproducing information with transmitted light, a layer having an antireflection effect is laminated on the substrate as necessary, or the transparent substrate is adjusted to a film thickness capable of exhibiting the antireflection effect. It is good to give antireflection property by combining.
[0036]
Next, an information recording method on the first information recording medium of the present invention will be described. The information is recorded using a method such as an optical sensor, heat, laser, or corona charging. Preferably, the information is recorded using an optical sensor.
[0037]
An optical sensor is one in which an electrode layer and a photoconductive layer are laminated on a transparent substrate, and the photoconductive layer is a single-layer type having both a charge generation function and a charge transport function according to information light. And a laminate type in which a charge generation layer and a charge transport layer are sequentially laminated on an electrode layer. The photoconductive layer generally has a function of generating photocarriers (electrons and holes) at an irradiated portion when irradiated with light, and the carrier can move the layer width. This layer has a remarkable effect when present.
[0038]
The single-layer photoconductive layer is formed from an inorganic photoconductive substance or an organic photoconductive substance. Se, Se—Te, ZnO, TiO as the inorganic photoconductive substance2, Si, CdS, and the like, and are laminated on the electrode layer by a vapor deposition method, a sputtering method, a CVD method, or the like, alone or in a mixed system with a thickness of 5 to 30 μm, preferably 20 to 30 μm. Further, the above-described inorganic photoconductor as fine particles, an organic insulating resin, for example, a silicone resin, a polyester resin, a polycarbonate resin, a styrene-butadiene resin, a styrene resin, a polyvinyl acetal resin may be dispersed as a photoconductive layer, In this case, the photoconductive fine particles may be dispersed in a proportion of 0.1 to 10 parts by weight, preferably 1 to 5 parts by weight, based on 1 part by weight of the resin.
[0039]
The organic photoconductive material includes a polymer photoconductive material and a dispersion of a low molecular weight photoconductive material in an insulating binder. Examples of the polymer photoconductive substance include polyvinyl carbazole (PVK), and poly-N-ethylenically unsaturated group substitution containing an ethylenically unsaturated group such as an allyl group or an acryloxyalkyl group instead of a vinyl group in PVK. There are also carbazoles, poly-N-ethylenically unsaturated group-substituted phenothiazines such as poly-N-acrylphenothiazine, poly-N- (β-acryloxy) phenothiazine, polyvinylpyrene and the like. Among them, poly-N-ethylenically unsaturated group-substituted carbazoles, particularly polyvinyl carbazole, are preferably used.
[0040]
Examples of the low-molecular-weight photoconductive substance include oxadiazoles substituted with an alkylaminophenyl group, a triphenylmethane derivative, a hydrazone derivative, a butadiene derivative, and a stilbene derivative. In an amount of 0.1 to 5 parts by weight, preferably 0.1 to 1 part by weight, of an electrically insulating resin such as a silicone resin, a polyester resin, a polycarbonate resin, a styrene-butadiene copolymer resin, a styrene resin, and a polyvinyl acetal resin. To form a film-forming organic photoconductive substance.
The thickness of these organic photoconductive materials after drying is 5 to 30 μm, preferably 10 to 30 μm, and is laminated on the electrode.
[0041]
Further, a sustained conductivity imparting agent described in Japanese Patent Application No. 4-287983 is added to the organic photoconductive layer, if necessary. The above-mentioned organic photoconductive layer itself has sustained conductivity, and this persistent conductivity imparting agent is added for the purpose of enhancing the sustained conductivity in the above-mentioned organic photoconductive layer. The sustaining conductivity imparting agent is added at a ratio of 0.001 to 1 part by weight, preferably 0.001 to 0.1 part by weight, based on 1 part by weight of the organic photoconductive substance. If the amount of the sustained conductivity-imparting agent exceeds 1 part by weight, the amplifying function of the photoconductive layer is significantly reduced, which is not preferable. Also, some sustained conductivity-imparting substances do not have spectral sensitivity in visible light, and when using light information in the visible light region, an electron-accepting material is used to increase sensitivity in the visible light region. A dye or the like can be further added. Examples of the electron accepting substance include nitro-substituted benzene, diano-substituted benzene, halogen-substituted benzene, quinones, and trinitrofluorenone. Examples of the sensitizing dye include a triphenylmethane dye, a pyrylium salt dye, and a xanthene dye. The electron-accepting substance, the sensitizing dye, and the like are added at a ratio of 0.001 to 1 part by weight, preferably 0.01 to 1 part by weight, based on 1 part by weight of the organic photoconductive substance. At the same time, when the optical information is in the infrared region, it is advisable to add the same amount of a pigment such as phthalocyanine, a pyrrole-based dye, or a cyanine-based dye, and conversely, there is information light in the ultraviolet region or in a wavelength region less than that. In this case, the purpose is achieved by adding the same amount of each wavelength absorbing substance.
[0042]
Next, the laminated photoconductive layer is formed by sequentially laminating a charge generation layer and a charge transport layer on the electrode, and includes an inorganic material type photoconductive layer and an organic material type photoconductive layer.
The inorganic charge generation layer is formed by depositing Se-Te, Si doped with sulfur, oxygen, or the like on the electrode to a thickness of 0.05 μm to 1 μm by an evaporation method, a sputtering method, a CVD method, or the like. Next, on this charge generation layer, Se, As2Se3, Si, methane or the like doped with Si or the like in a similar manner to a thickness of 10 μm to 50 μm.
[0043]
Next, the organic charge generation layer is composed of a charge generation material and a binder, and as the charge generation material, a fluorenone azo pigment, a monoazo pigment, a bisazo pigment, a pyrrole pigment, an azulhenium salt pigment, a phthalocyanine pigment, Examples include polycyclic aromatic pigments, pyrylium salt pigments, triazo pigments, squarylium salt pigments, perylene pigments, anthrone pigments, cyanine pigments, polycyclic quinone pigments, imidazole pigments, and the like. The charge generating substances described in the official gazette described in JP-A-4-287983 are exemplified.
[0044]
Examples of the binder include silicone resin, styrene-butadiene copolymer resin, epoxy resin, acrylic resin, saturated or unsaturated polyester resin, PMMA resin, vinyl chloride resin, vinyl acetate resin, vinyl chloride-vinyl acetate mixed resin, and the like. The charge generation material is formed by dispersing in a binder. The charge generator is preferably a fluorenone azo pigment or a bisazo pigment, and the binder is preferably a polyester resin or a vinyl chloride-vinyl acetate mixed resin. The mixing ratio of the charge generator and the binder is preferably 0.1 to 10 parts by weight, more preferably 0.1 to 1 part by weight, per 1 part by weight of the charge generator. The charge generation layer has a thickness after drying of 0.01 to 1 μm, preferably 0.1 to 0.3 μm.
[0045]
The charge transport layer comprises a charge transport material and a binder. The charge transporting substance is a substance having a good property of transporting the charge generated by the charge generating substance. For example, hydrazone type, pyrazoline type, PVK type carbazole type, oxazole type, triazole type, aromatic amine type, amine type, triphenylmethane System, butadiene system, stilbene system, polycyclic aromatic compound system, and the like. Preferable examples include butadiene-based and stilbene-based charge transporting agents. Specific examples include the charge transporting materials described in Japanese Patent Application No. 4-287983.
[0046]
As the binder, those similar to the binders in the charge generation layer described above can be used, and preferred are polyvinyl acetal resin, styrene resin, and styrene-butadiene copolymer resin. The binder is used in an amount of 0.1 to 10 parts by weight, preferably 0.1 to 1 part by weight, based on 1 part by weight of the charge transporting agent. The thickness of the charge transport layer after drying is 1 to 50 μm, preferably 10 to 30 μm.
[0047]
Examples of the combination of the charge generating substance and the charge transporting substance include a combination of a fluorenone azo pigment (charge generating substance) and a stilbene-based charge transporting agent, and a bisazo pigment (charge generating substance) and a butadiene-based or hydrazone-based charge transporting substance. Good combination of agents and the like.
[0048]
In addition, the sustaining conductivity imparting agent described in the section of the single-layer photoconductive layer, and the electron-accepting substance may be added at the same ratio to the charge generation layer and the charge transport layer in the stacked photoconductive layer. Although it is possible, it is preferably added to the charge generation layer.
[0049]
When the single-layer photoconductive layer and the stacked photoconductive layer are organic photoconductive layers, dichloroethane, 1,1,2-trichloroethane, monochlorobenzene, tetrahydrofuran, cyclohexane, dioxane, 1,2, The coating solution may be prepared using 3-trichloropropane, ethyl cellosolve, 1,1,1, -trichloroethane, methyl ethyl ketone, chloroform, toluene, etc., and the coating method may be blade coating, dipping, spinner coating, or the like. Is mentioned.
[0050]
Further, the photoconductive layer may be provided on the electrode via the charge injection control layer. The charge injection control layer is provided as needed, and is provided for controlling the charge injection property from the electrode to the photoconductive layer to adjust the voltage substantially applied to the information recording medium. However, in the information recording medium of the present invention, it is necessary to set the sensitivity of the photoconductive layer in the operating voltage region of the liquid crystal in the information recording layer. That is, the difference (contrast potential) between the potential (bright potential) applied to the information recording layer in the exposed part and the potential (dark potential) applied to the information recording layer in the unexposed part is made large in the operation region of the liquid crystal. It is necessary.
[0051]
For this reason, for example, it is necessary to set the dark potential applied to the liquid crystal layer in the unexposed portion of the photoconductive layer to about the operation start potential of the liquid crystal.5V / cm-10610 when an electric field of V / cm is applied.-4-10-8A / cm2Is required to generate a dark current, and preferably 10-5-10-6A / cm2Is preferable. Dark current is 10-8A / cm2In the following photoconductive layer, the liquid crystal layer is not oriented even in the exposed state, and-4A / cm2In the photoconductive layer having the above dark current, a large amount of current flows at the same time as the voltage is applied even in the unexposed state, the liquid crystal in the information recording layer is oriented, and even if exposed, there is no difference in transmittance. The charge injection control layer is appropriately provided in relation to such characteristics of the information recording medium. When it is necessary to keep the dark potential of the photoconductive layer low, the charge injection control layer is a layer having charge injection prevention properties. As the charge injection preventing layer, there are two types, a layer using a so-called tunneling effect and a layer using a rectifying effect, and those described in Japanese Patent Application No. 4-287983 can be used.
[0052]
In the optical sensor described in this publication, the electric field or the amount of electric charge applied to the information recording medium at the time of light irradiation is amplified with the light irradiation, and the conductivity is maintained when a voltage is continuously applied even after the light irradiation is completed. It has a function of sustaining and continuously applying an electric field or a charge amount to the information recording medium.
[0053]
FIG. 3 shows an information recording device incorporating an optical sensor. In the figure, 1 is an optical sensor, 3 is an information recording medium, 13 and 13 'are electrode layers, 14 is a photoconductive layer, 11 is an information recording layer, 15 is a substrate, 19 is a spacer, 21 is a light source, and 22 is a driving mechanism.
[0054]
When information light is incident from the
[0055]
When setting the applied voltage, some liquid crystal materials operate at a low voltage, so the voltage distribution of the optical sensor, the air gap, and the information recording medium is appropriately set, and the voltage applied to the information recording layer is adjusted. It may be set in the operating voltage range. The information recording by this optical sensor is capable of planar analog recording, and the orientation of the liquid crystal phase can be oriented at the electrostatic charge level, so that high resolution similar to that of silver halide photography can be obtained. The exposure pattern is visualized and held by the orientation of the liquid crystal phase.
[0056]
As a method for inputting information to the first information recording medium of the present invention, there are a method using a camera and a method using a laser. As a method using a camera, an information recording medium is used instead of a photographic film used in a normal camera, and a recording member is used. An optical shutter can be used, and an electric shutter can also be used. It is a good thing. Further, the optical information is separated into R, G, and B light components by a prism and a color filter, extracted as parallel light, and one frame is formed by three sets of information recording media that are separated into R, G, and B, or on one plane. By arranging the R, G, and B images side by side to form one frame in one set, color photography can also be performed.
[0057]
As a recording method using a laser, an argon laser (514.488 nm), a helium-neon laser (633 nm), a semiconductor laser (780 nm, 810 nm, etc.) can be used as a light source, and image signals, character signals, code signals, and line drawings can be used. The laser exposure corresponding to the signal is performed by scanning. Analog recording such as an image is performed by modulating the light intensity of a laser, and digital recording such as characters, codes, and line drawings is performed by ON-OFF control of a laser beam. In the case where halftone dots are formed in an image, the laser light is formed by performing dot generator ON-OFF control.
[0058]
As shown in FIG. 4, when information is reproduced by transmitted light, the electrostatic information recorded on the information recording medium transmits light A because the liquid crystal is oriented in the direction of the electric field in the information recording unit, whereas light A is transmitted. The light B is scattered in a portion where information is not recorded, and a contrast with the information recording portion can be obtained. The information recorded by the orientation of the liquid crystal is visible information that can be read visually, but it can also be read by enlarging it with a projector, and the information can be read with high accuracy by reading using laser scanning or a CCD. Can be read, and scattered light can be prevented by using a schlieren optical system as necessary. Further, as described above, by making the electrode layer itself light-reflective or by laminating a light-reflective layer on the electrode layer, reading can be performed by reflected light.
[0059]
Next, a second information recording medium of the present invention will be described. The second information recording medium incorporates a photoconductive layer in the first information recording medium, and does not require an optical sensor or the like when recording information, and can record information by itself.
FIG. 1 (b) is a diagram for schematically explaining the cross section, in which 3 is an information recording medium, 11 is an information recording layer, 13 and 13 'are electrode layers, 14 is a photoconductive layer, and 15 is a substrate. It is.
[0060]
The
[0061]
The electrode layers 13 and 13 'can employ the same material and the same forming method as the electrode layers in the above-mentioned first information recording medium. However, when reading recorded information with transmitted light, transparency is required. When reading with reflected light, either one of the electrode layers may be made light-reflective, or a light-reflecting layer such as a dielectric mirror layer may be laminated on one of the electrode layers. Further, a substrate may be laminated on the
[0062]
Next, in the second information recording medium, an
[0063]
As such an intermediate layer, an inorganic material such as SiO2, TiO2, CeO2, Al2O3, GeO2, Si3N4, AlN, TiN, MgF2, ZnS or the like, and may be formed by stacking by a vapor deposition method, a sputtering method, a chemical vapor deposition (CVD) method, or the like. Further, an aqueous solution of polyvinyl alcohol, aqueous polyurethane, water glass, or the like may be used as a water-soluble resin having low compatibility with an organic solvent, and the layers may be laminated by a spin coating method, a blade coating method, a roll coating method, or the like. Further, a coatable fluorine resin may be used. In this case, the resin may be dissolved in a fluorine-based solvent and applied by a spin coat method, or may be laminated by a blade coat method, a roll coat method, or the like. As the fluorine resin that can be applied, the fluorine resin described in Japanese Patent Application No. 4-24722 can be suitably used.
[0064]
In the case of an organic material formed in a vacuum system, there is no risk of dissolving the photoconductive layer during film formation. Among these materials, polyethylene, polypropylene, poly (monochlorotrifluoroethylene), polytetrafluoroethylene and the like can be used as a material for forming a film by a vapor deposition method. For example, polyparaxylene described in JP 24722 can be used.
[0065]
Among the various materials described above, it is particularly preferable to use polyvinyl alcohol. If a material having a degree of saponification of 97% or more and a degree of polymerization of 1500 or more is used, the formation of the information recording layer can be improved. .
[0066]
In forming the intermediate layer, it is necessary that the intermediate layer has no compatibility with any of the organic photoconductive layer forming material and the information recording layer forming material. , 107Insulation of Ωcm or more is required. If the thickness of the intermediate layer is too small, not only image noise due to interaction over time occurs, but also problems such as penetration due to defects such as pinholes during lamination application. Since the permeability varies depending on the solid content ratio of the material to be laminated and applied, the type of solvent, and the viscosity, the thickness of the material to be laminated and applied may be appropriately set. The intermediate layer is required to have transparency, and in consideration of voltage distribution applied to each layer, a material having a high dielectric constant as well as a thin film is preferable. In the case where the photoconductive layer is formed of an inorganic material and there is no interaction such as liquid crystal seepage with the information recording layer, there is no need to provide an intermediate layer.
[0067]
The method of recording information on the second information recording medium will be described with reference to FIG. First, when the information light 18 enters while a voltage is applied between the
[0068]
Since the operating voltage and the range vary depending on the liquid crystal, when setting the applied voltage and the applied voltage time, the voltage distribution in the information recording medium is appropriately set, and the voltage distribution applied to the information recording layer is set in the operating voltage region of the liquid crystal. It is good to set.
[0069]
According to this information recording method, planar analog recording is possible, and recording at a liquid crystal particle level is obtained, so that high resolution is obtained. Further, the exposure pattern is kept visible by the orientation of the liquid crystal phase. As the information input method, the same method as the method using a camera or the method using a laser described in the section of the first information recording medium can be used. Further, the recording can be performed in the same manner as a recording method using a laser. Further, the spectral characteristics of the photoconductive layer do not need to be panchromatic, as long as they have sensitivity to the wavelength of the laser light source.
[0070]
When information recorded on the second information recording medium is read by transmitted light, it is reproduced by transmitted light from the information recording layer side in the same manner as in the case of the first information recording medium shown in FIG. The same applies to reading with reflected light.
[0071]
Next, in the second information recording medium of the present invention, the
[0072]
Examples of the insulating light reflection layer include a dielectric mirror layer and a light-shielding film having light reflectivity. Examples of the dielectric mirror layer include a layer formed of a combination of silicon dioxide and titanium dioxide or a combination of zinc sulfide and magnesium fluoride with a film thickness of λ / 4. As the light-shielding film having light reflectivity, for example, aluminum oxide as an insulating material and germanium as a light-shielding material are separately deposited from different evaporation sources at a deposition rate of aluminum oxide of 50 ° / sec and a deposition rate of germanium of 20 ° / sec. For example, a material having a thickness of about 1 μm is deposited at the same time as the second.
[0073]
The transparent insulating layer has a problem that when the information recording layer is formed directly on the insulating light reflecting layer, the insulating light reflecting layer is separated, and the separation is prevented, and the formation of the
[0074]
In this information recording medium, the readout light does not pass through the generally colored photoconductive layer when reading out the information, so that the reproduced information can be free of noise.
[0075]
In the first and second information recording media of the present invention, a primer layer is provided between the respective layers such as the above-mentioned electrode layer, light reflection layer or light reflection prevention layer, and substrate in order to improve adhesion. Is also good.
[0076]
The primer layer is selected in consideration of the respective materials of the electrode layer, the light reflection layer or the light reflection prevention layer, and the substrate, and is coated with an ionizing radiation-curable resin such as a thermoplastic resin, a thermosetting resin, and an ultraviolet-curable resin. Alternatively, in the case of a combination of an inorganic material and an organic material, a known organic metal compound such as a silane coupling agent, an organic titanium compound, or an organic aluminum compound may be used. Also, a primer layer may be provided between the electrode layer and the information recording layer, and the same material as described above can be used, and the film thickness in this case is 0.01 μm to 10 μm. Range. Since the voltage applied to the information recording layer can be controlled by improving the adhesion and changing the film thickness, the recordable exposure range can be controlled.
[0077]
Further, the first and second information recording media of the present invention are used by being cut into appropriate sizes in the layer width direction according to the usage mode. A resin layer may be similarly laminated on the cut surface by a coating method or a laminating method as described above, and the cut surface may be protected.
[0078]
Further, the first and second information recording media of the present invention record electrostatic information in a state where the electrostatic information is visualized by the orientation of liquid crystal. The visualized information is not erased, but is provided with a memory property. The memory may be erased by heating to a high temperature near the isotropic phase transition, and can be used again for information recording.
[0079]
[Action and effect of the invention]
In the first and second information recording media of the present invention, since the liquid crystal particle diameter can be controlled by forming the information recording layer by the film emulsification method, the driving voltage range of the liquid crystal can be controlled and the liquid crystal driving voltage can be widened. The information recording medium can be covered by a range and can record high-quality information.
Hereinafter, examples will be described. In the examples, “parts” indicates “parts by weight” and “%” indicates “% by weight”.
[0080]
【Example】
(
Using a film emulsification system of a liquid crystal emulsion manufacturing apparatus (manufactured by Ise Chemical Industry Co., Ltd.) shown in FIG. 2, a liquid crystal emulsion of resin: liquid crystal (weight ratio) = 1: 2 was prepared under the following conditions.
[0081]
Liquid crystal: smectic liquid crystal (mixed liquid crystal of 40 parts by weight of S-6 manufactured by BDH and 4 parts by weight of E-31LV manufactured by BDH)
Resin: 5% aqueous solution obtained by purifying polyvinyl alcohol (KP-06 manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd., saponification rate%) with methanol
Porous glass: MPG (pore size 0.27 μm) manufactured by Ise Chemical Industry Co., Ltd.
Pipe pressure: 2.35 to 2.45 Kgf / cm2
Pipe flow velocity: 0.8m / sec
As a result, a liquid crystal emulsion having a 50% average particle diameter of 1 μm was obtained.
[0082]
(Production method 2 of liquid crystal emulsion)
A liquid crystal emulsion of resin: liquid crystal (weight ratio) = 1: 2 was produced in the same manner as in
[0083]
Porous glass: MPG (pore size 0.37 μm) manufactured by Ise Chemical Industry Co., Ltd.
Pipe pressure: 2.75 to 2.85 Kgf / cm2
As a result, a liquid crystal emulsion having a 50% average particle diameter of 2 μm was obtained.
[0084]
(Example 1)
An indium tin oxide (ITO) film having a thickness of 1000 Å was formed on a washed glass substrate having a thickness of 1.1 mm by a sputtering method to obtain an electrode layer.
On the electrode layer, a mixed emulsion of 50 parts by weight of the liquid crystal emulsion prepared by the above-mentioned
[0085]
After depositing a gold electrode on the information recording layer, a sawtooth voltage of 600 V for 0.1 second is applied between the two electrodes, and a voltage (T10) Was 200 V. Also, γ {(T90−T10) / Film thickness 8 was 8 V / μm.
[0086]
(Production of optical sensor)
・ The following structure as a charge generating agent
[0087]
Embedded image
[0088]
Using a mixed solvent of 1 part of 1,4-dioxane: cyclohexanone = 1: 1, 3 parts of a fluorenone azo pigment (manufactured by Nippon Kogaku Dye Co., Ltd.) having a % Of the solution was dispersed sufficiently with a paint shaker to form a coating solution, and the film thickness was 500 ° and the resistance was 80Ω / cm.2Was applied using a blade coater with a 2 mil gap, dried at 100 ° C. for 1 hour, and a 0.3 μm-thick charge generating layer was laminated.
[0089]
On this charge generation layer, the following structure as a charge transport agent
[0090]
Embedded image
[0091]
A coating solution obtained by mixing 25 parts of paradimethylstilbene, 5 parts of a polystyrene resin (manufactured by Denka, HRM-3), 102 parts of 1,1,2-trichloroethane, and 68 parts of dichloromethane, using a blade coater. The resultant was applied, dried at 80 ° C. for 2 hours, and a charge transporting layer was laminated. A photoconductive layer having a thickness of 20 μm comprising a charge generating layer and a charge transporting layer was provided to obtain an optical sensor.
[0092]
The obtained optical sensor and the information recording medium produced above were arranged facing each other using a 10 μm PET film as a spacer, and incorporated in the recording apparatus of FIG. 2. The optical sensor side was positive, and the information recording medium side was negative. An ordinary camera was used as an exposure method, and an object was photographed outdoors and in the daytime with an exposure f = 1.4 and a shutter speed of 1/60 second while a DC voltage of 750 V was applied. When the information recording medium was taken out after the exposure, an image having a gradation was formed, and good reading was possible with light having a wavelength of 400 nm.
[0093]
(Comparative Example 1)
In the information recording medium of Example 1, as the information recording layer, the liquid crystal emulsion prepared by the above-mentioned
[0094]
After depositing a gold electrode on the information recording layer, a sawtooth wave voltage of 500 V and 0.1 second is applied between both electrodes, and a voltage (T10) Was 200 V. Also, γ {(T90−T10) / Film thickness 4 was 4 V / μm. It can be seen that the drive voltage range is narrower than that of the information recording layer in the first embodiment.
[0095]
Further, when the obtained information recording medium was used in place of the information recording medium in Example 1 except that the used information recording medium was used, an image in which the highlight portion was cut off was obtained.
[0096]
(Example 2)
On the photoconductive layer in the optical sensor prepared in Example 1, a fluororesin Cytop (trade name; manufactured by Asahi Glass Co., Ltd., water absorption 0.01%,
[0097]
Next, on this transparent insulating layer, the liquid crystal emulsion mixture prepared in Example 1 was applied.
It was applied and dried in the same manner as in Example 1 to form an information recording layer. On the obtained information recording layer, ITO was formed as an upper electrode to a thickness of 500 ° by a sputtering method to produce a second information recording medium of the present invention.
[0098]
With the photoconductive layer side of the obtained information recording medium being positive and the information recording layer side being negative, using a normal camera as an exposure method, applying a DC voltage of 600 V, exposure f = 1.4, shutter The subject was photographed outdoors at day speed of 1/60 second. After the exposure, when the information recording medium was taken out, an image having gradation was formed, and good reading was performed with light having a wavelength of 500 nm.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a cross section of an information recording medium, FIG. 1 (a) is a schematic diagram showing a cross section of a first information recording medium of the present invention, and FIGS. FIG. 4 is a schematic diagram showing a cross section of a second information recording medium of the present invention.
FIG. 2 is a schematic explanatory view of a membrane emulsifying apparatus.
FIG. 3 is a schematic diagram of an information recording device using an optical sensor.
FIG. 4 is a diagram for explaining a method of reproducing recorded information on an information recording medium with transmitted light.
FIG. 5 is a diagram for explaining a method of recording information on an information recording medium according to the second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 is an optical sensor, 3 is an information recording medium, 11 is an information recording layer, 12 is an intermediate layer, 13 and 13 'are electrode layers, 14 is a photoconductive layer, 15 is a substrate, 18 is an information light, 19 is a spacer, 21 Is a light source, 22 is a shutter having a drive mechanism, 23 is a pulse generator (power supply), 24 is a dark box, A is transmitted light, and B is scattered light.
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