JP3562124B2 - データ通信方法及びデータ通信機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動再送要求方式の誤り制御を行うデータ通信方法及びデータ通信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
データ通信における誤り制御方法として、比較的バースト誤りの多い移動体データ通信システムに適用して好適な自動再送要求(ARQ:Automatic Rpeat Request 又は Automatic Request for Repetion)方式の誤り制御方法がある。この自動再送要求方式の誤り制御方法は、送信側通信機(データ通信機)から受信側通信機(データ通信機)に送信されたデータフレームに誤りがある場合、受信側通信機から送信側通信機への再送要求に基づいて、送信側通信機から受信側通信機へ再度データフレームを送信するものである。
【0003】
この自動再送要求方式の誤り制御方法には、各種の方法があるが、ここでは、スループットの高い選択的再送(Selective Repeat) 方式の自動再送要求式誤り制御方法の従来例を以下に説明する。尚、選択的再送方式のものは、理論的には無限大のバッファメモリを必要とするので、通常はこれを用いずに、その改良型が使用されているが、ここでは、説明の簡単のため、原始SR方式の自動再送要求式誤り制御方法を説明する。
【0004】
先ず、図11Aを参照して、データフレーム及び帰還フレームで同じフォーマットとなるARQフレームの構成例を説明する。このARQフレームは、例えば、16ビットの送信データ長表示領域a、例えば、8ビットの送信フレーム番号b、例えば、8ビットの再送要求フレーム番号c、例えば、592ビットの送信データ領域dを含み、全体のデータa〜dに対する、例えば、16ビットの誤り検出符号eから構成される。こでは、1フレームは640ビットとなっている。
【0005】
送信データ長表示領域aは、送信データdのデータ量を表示する領域で、そのデータ量は、例えば、ビット単位で0から592の値を採り得、ここでは、そのデータ量は592ビットである。送信フレーム番号bは、送信すべきフレームの番号(例えば、0又は1から255まで)を示す。再送要求フレーム番号cは、受信側通信機から受信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次に期待しているフレーム番号(最も古い未受信のフレーム番号)を示す。
【0006】
誤り検出符号eは、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check 巡回符号検査) 符号のITU(International Telecommunication(s) Union国際電気通信連合) −T(16ビット)を使用する。このCRCの適用領域は、送信データ長Aから再送要求フレーム番号Dまでの624ビットである。
【0007】
次に、図11Bを参照して、送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを説明する。図11Bにおいて、送信側通信機に配されている中に数字を付した長方形の枠内の数字は、送信フレームのフレーム番号を示す。尚、送信フレーム番号は、ここでは、仮に、1〜10までとし、1が最初のフレーム番号、10が最終のフレーム番号である。右下がりの矢印は、受信側通信機から受信側通信機へ送信される送信フレームを示し、右上がりの矢印は受信側通信機から受信側通信機へ送信される帰還フレームを示す。実線で示す矢印は伝送誤りの無いフレームを示し、破線は伝送誤りの有るフレーム(送信フレーム)を示す。帰還フレームにおける再送要求フレーム番号を、Rにフレーム番号を示す数字を付して示す。dは、ラウンドトリップディレイ量を示し、これは送信側通信機から受信側通信機へ送信フレーム(データフレーム)を送信してから、その送信フレームが受信側通信機で正しく受信されたか否かを示す受信側通信機からの帰還フレームを受信するまでに要する時間を示し、これの例では4つの送信フレームを送信するに要する4フレーム期間に相当する。
以下に、図2を参照して、送信側通信機及び受信側通信機の動作を説明する。
【0008】
〔送信側通信機〕
(1) 送信フレーム1、2、3、4を連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4の送信中に、送信フレーム1に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は2であるので、送信フレーム1は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(3) 送信フレーム5の送信中に、送信フレーム2に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は3であるので、送信フレーム2は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(4) 送信フレーム6の送信中に、送信フレーム3に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム3は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(5) 送信フレーム7の送信中に、送信フレーム4に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号 は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(6) 送信フレーム4を再送する。
(7) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム8、9、10を連続的に送信する。
(8) 最終送信フレーム10の送信中に、再送された送信フレーム4に対す
る応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(9) 再び送信フレーム4を再送する。
(10) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム5、6、7を連続的に送信する。
(11) 送信フレーム7の送信中に、再送された送信フレーム4に対する応答
を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は9であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されているものと判断すると共に、送信フレーム9は受信側通信機で正しく受信されていなものと判断する。
(12) 送信フレーム9を再送する。
(13) 再送された送信フレーム9が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム10を送信する。
(14) 送信フレーム10以降は送信するフレームが存在しないので、現に要
求されている送信フレーム9を送信する。
(15) 送信フレーム10を送信する。フレーム10の送信中に、送信フレー
ム9に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は10であるので、送信フレーム9は受信側通信機で正しく受信されているものと判断する。
(16) 送信フレーム10以降は送信フレームが存在しないので、現在要求し
ている送信フレーム10を送信する。
(17) 送信フレーム10の送信中に、送信フレーム10に対する応答を示す
帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は11であるので、送信フレーム10は受信側通信機で正しく受信されているものと判断する。以上で、フレーム1〜フレーム10の送信が終了する。
【0009】
〔受信側通信機〕
(1) 送信フレーム1、2、3は正しく受信できたので、それぞれ再送要求
フレーム番号が2、3、4の帰還フレームを連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4は正しく受信されなかったので、送信フレーム4が正
しく受信されるまで、再送要求フレーム番号が4の帰還フレームを繰り返し送信する。
(3) 送信フレーム4が正しく受信できたので、そこまでに正しく受信でき
た送信フレームのフレーム番号の最大値である8の次のフレーム番号、即ち、未受信のデータフレームの最小のフレーム番号9を再送要求フレーム番号とした帰還フレームを、送信フレーム9が正しく受信できるまで、繰り返し送信する。
(4) 送信フレーム9を正しく受信できたので、次に送信を要求する送信フ
レームのフレーム番号10を再送要求フレーム番号とする帰還フレームを送信する。
(5) 送信フレーム10を正しく受信できたので、次に送信を要求する送信
フレームのフレーム番号11を再送要求フレーム番号とする帰還フレームを送信する。
【0010】
図11Bの場合は、選択的再送(SR)方式の自動再送要求(ARQ)式誤り制御方法によって、受信側通信機から受信側通信機に、送信フレーム1〜10を送信するために、実際に送信した送信フレームの数N1は16であり、最初の送信フレームの送信から、送信フレーム1〜10の全てが送信されたことの確認のための帰還フレームを受信するまでの送信フレームの数N2は20である。
【0011】
そこで、送信すべき送信フレームの数N0と、送信側通信機から受信側通信機へ送信される全部の送信フレームの数N1との比N0/N1で定義されたスループットSは、図11Bの場合、S=10÷16=0.625となる。
【0012】
図11Bの場合、送信側通信機から受信側通信機へ送信された送信フレーム4は、2回正しく受信されなかったので、正しく受信された送信フレーム4も含めて、送信フレーム4は3回送信されたことになる。又、送信側通信機から受信側通信機へ送信された送信フレーム9は1回正しく受信されなかったので、正しく受信された送信フレーム9も含めて、送信フレーム9は2回送信されたことになる。更に、最後に送信側通信機から受信側通信機へ送信したフレーム4の次に続けて送信した送信フレーム5、6、7は、正しく受信されたにも拘らず、ラウンドトリップディレイのために、再度送信されている。これは送信フレーム7を再送するまで、受信側通信機から送信側通信機へ送信した帰還フレームの再送フレーム要求フレーム番号が4のままで変わらなかったことによるもので、送信フレームを無駄に送信したことになる。このように、従来例の場合はスループットが大幅に低下してしまうことになる。そして、一般に、ラウンドトリップディレイ量が大きくなればなる程、スループットは低下する傾向にある。
【0013】
次に、図11BにおけるSR−ARQ伝送の仕方を一般的に説明すると、次のようになる。送信側通信機から受信側通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのフレームを昇順(降順も可)に送信し、受信側通信機から送信側通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のフレームのフレーム番号に応じて、未受信のフレームの内の最小(降順の場合は最大)のフレーム番号FBM(n)からなる再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、フレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側通信機から受信側通信機へ、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のフレームを再送する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のデータ通信方法では、帰還フレームでエラーが発生すると、受信側通信機から受信側通信機に、データフレームが正しく送信されているにも拘らず、受信側通信機から重複してデータフレームを送信してしまう不都合がある。
【0015】
又、従来のデータ通信方法では、送信側通信機から受信側通信機へ順次送信するデータフレームの始めの方で、送信された同じフレーム番号のデータフレームが、受信側通信機で正しく受信されないことが頻発すると、その間受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレーム内の再送要求フレーム番号が変化しないため、送信側通信機では受信側通信機へ送信すべきデータフレームが全て正しく受信されたか否かの判断ができず、このため新規に送信するデータフレームがなくなると、送信済のデータフレームであっても、送達確認ができない限り何度も送信を繰り返すことになる。
【0016】
かかる点に鑑み、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含むフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側通信機から送信側通信機へ送信することのできるデータ通信方法を提案しようとするものである。
【0017】
又、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を提案しようとするものである。
【0018】
更に、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側通信機から送信側通信機へ送信することのできるデータ通信機を提案しようとするものである。
【0019】
更に、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を提案しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにしたことを特徴とするデータ通信方法である。
【0021】
かかる本発明によれば、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。この実施の形態におけるデータ通信方法には、上述の従来例と同様のスループットの高い選択的再送(Selective Repeat) 方式の自動再送要求式誤り制御方法が採用されている。先ず、図1Aを参照して、データフレーム及び帰還フレームで同じフォーマットとなるARQフレームの構成例を説明する。このARQフレームは、例えば、16ビットの送信データ長表示領域a、例えば、8ビットの送信フレーム番号b、例えば、8ビットの再送要求フレーム番号c、例えば、584ビットの送信データ領域d、例えば、8ビットの次の再送要求フレーム番号fを含み、全体のデータa〜d、fに対する、例えば、16ビットの誤り検出符号eから構成される。
【0023】
尚、図1Aの8ビットの次の再送要求フレーム番号fは、図11Aの従来のARQフレームにおける592ビットのデータ領域内に設けたもので、そのため、図1Aのデータ領域dのビット数は、592−8=584(ビット)となる。
【0024】
送信データ長表示領域aは、送信データdのデータ量を表示する領域で、そのデータ量は、例えば、ビット単位で0から584の値を採り得、ここでは、そのデータ量は584ビットである。送信フレーム番号bは、送信すべきフレームの番号(例えば、0又は1から255まで)を示す。再送要求フレーム番号cは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次に期待しているフレーム番号を示す。次の再送要求フレーム番号fは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次の次に期待しているフレーム番号を示す。
【0025】
誤り検出符号eは、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check 巡回符号検査) 符号のITU(International Telecommunication(s) Union国際電気通信連合) −T(16ビット)を使用する。このCRCの適用領域は、送信データ長aから次の再送要求フレーム番号fまでの624ビットである。
【0026】
図1Bは、ARQフレームが帰還フレームとして用いられた場合におけるデータ領域dに送信データが無い場合を示し、データ長表示領域a、送信フレーム番号b、データ領域dは、帰還情報に無関係な固定値、即ち、例えば、オール0、オール1等に置換することによって、帰還フレームのフォーマットを変えずに、しかも、受信率を低下させないで、受信側通信機から送信側通信機へ帰還フレームを送信することができる。送信側通信機において、受信側通信機から送信される帰還フレームで、オール0が検出されたら、最終のデータ領域の最後の8ビット、即ち、1バイトが次の再送要求フレーム番号であると認識することができる。この場合、次の再送要求フレーム番号fをデータ領域dに設けたにも拘らず、送信データ量の低下に無関係となる。
【0027】
図1のARQフレームは、全二重通信が可能なように、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレーム及び受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームは、同じ、即ち、共通フォーマットとされているが、現実の通信では、リアルタイム系通信以外のアプリケーションでは、半二重による通信が大部分である。従って、帰還フレーム内に、再送要求フレーム番号は固定的に含ませるも、次の再送要求フレーム番号を固定的に含ませず、送信データがないときにのみ、データ領域内に含ませるようにすれば、最大伝送レートの低下を回避することができる。
【0028】
次に、図2を参照して、帰還フレームで使用される再送要求フレーム番号c及次の再送要求フレーム番号fについて、送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを説明する。図2において、送信側通信機に配されている中に数字を付した長方形の枠内の数字は、送信フレームのフレーム番号を示す。尚、送信フレーム番号は、ここでは、仮に、1〜10までとし、最初のフレーム番号は1であり、最終のフレーム番号は10となる。右下がりの矢印は、送信側通信機から受信側通信機へ送信される送信フレームを示し、右上がりの矢印は受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームを示す。実線で示す矢印は伝送誤りの無いフレームを示し、破線は伝送誤りの有るフレーム(送信フレーム)を示す。帰還フレームにおける再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号を、Rにフレーム番号を示す数字を付して示す。dは、ラウンドトリップディレイ量を示し、これは送信側通信機から受信側通信機へ送信フレーム(データフレーム)を送信してから、その送信フレームが受信側通信機で正しく受信されたか否かを示す受信側通信機からの帰還フレームを受信するまでに要する時間を示し、これの例では4つの送信フレームを送信するに要する4フレーム期間である。
【0029】
そこで、図2を詳しく説明する前に、図2の一部を拡大して示した図3を参照して、再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号の決め方について説明する。尚、図3において、図2と対応する部分には、同一符号を付している。図3において、各符号の意味は次の通りである。
【0030】
FF(i) : 送信側通信機から受信側通信機へ送信された第i番目のデータフレームのフレーム番号
FB(i) : 第i番目のデータフレームの送信中に受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号
FBnext(i): 第i番目のデータフレームの送信中に受信した帰還フレーム内の次の再送要求フレーム番号
【0031】
送信側通信機で、第i番目のデータフレームを送信したときに受信した帰還フレームの次の再送要求フレーム番号を用いて、第(i+1)番目の送信フレームを送信するときのデータフレームのフレーム番号の決め方について説明する。
【0032】
次に示す3つの条件が全て満足されたときに、第(i+1)番目のデータフレームのフレーム番号を、FBnext(i)に設定する。
条件▲1▼: 最終のデータフレームが送信済であるか、又は、フレーム番号がFF(i+1)のデータフレームを送信すべきときに、一時的にフレーム番号がFF(i)+1のデータフレームを送信できないとき。
条件▲2▼: FF(i)=FB(i−1)
条件▲3▼: FBnext(i)>FB(i)+1
以下に、図2を参照して、送信側通信機及び受信側通信機の動作を説明する。
【0033】
〔送信側通信機〕
尚、以下の(1)〜(9)までは、従来例の図11Bと同様である。
(1) 送信フレーム1、2、3、4を連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4の送信中に、送信フレーム1に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は2であるので、送信フレーム1は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(3) 送信フレーム5の送信中に、送信フレーム2に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は3であるので、送信フレーム2は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(4) 送信フレーム6の送信中に、送信フレーム3に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム3は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(5) 送信フレーム7の送信中に、送信フレーム4に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(6) 送信フレーム4を再送する。
(7) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム8、9、10を連続的に送信する。
(8) 最終送信フレーム10の送信中に、再送された送信フレーム4に対す
る応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(9) 送信フレーム4を再送する(図3のi=12の部分)。
(10) 次の再送要求フレーム番号による再送条件を満足するので、フレーム
9を再送する(図3のi=13の部分)。
(11) 送信フレーム10を送信する(図3のi=14の部分)。
(12) 送信フレーム10以降はフレームが存在しないので、現在要求されて
いる送信フレーム4を送信する。フレーム4の送信中に、再送フレーム4の応答を受信する。再送要求フレーム番号は9なので、フレーム4は受信側通信機で正しく受信されたことが分かる。(図3のi=15の部分)。
(13) 送信フレーム9を送信する。フレーム9の送信中に再送要求フレーム
番号が11の帰還フレームを受信するので、フレーム10は受信側通信機で正しく受信されたことが分かる(図3のi=16の部分)。
【0034】
〔受信側通信機〕
受信側通信機では、常に、次に送信側通信機に対し送信を要求するデータフレームのフレーム番号を帰還フレーム内の再送要求フレーム番号とし、更に次に送信を要求するデータフレームのフレーム番号を帰還フレーム内の次の再送要求フレーム番号として、その帰還フレームを受信側通信機から送信側通信機へ送信する。
【0035】
(1) 送信フレーム1、2、3は正しく受信できたので、それぞれの再送要
求フレーム番号を2、3、4とし、又、それぞれの次の再送要求フレーム番号を3、4、5とした帰還フレームを送信側通信機に送信する。
(2) 送信フレーム4を正しく受信できなかったので、再送要求フレーム番
号を4、次の再送要求フレーム番号は5のままにした帰還フレームを、フレーム4が正しく受信できるまで、繰り返し送信する。
(3) 送信フレーム4を正しく受信できたので、そこまでに正しく受信でき
た送信フレームのフレーム番号の最大値8の次のフレーム番号、即ち、未受信の送信フレームの最小のフレーム番号9を再送要求フレームとし且つ、その次の再送要求フレーム番号を11とした帰還フレームを送信する。
(4) 送信フレーム9を正しく受信できたので、次に送信を要求する送信フ
レームのフレーム番号11を再送要求フレーム番号とし、且つ、フレーム番号12をその次の再送フレーム番号とした帰還フレームを送信する。
【0036】
図1に示す実施の形態のように、ARQフレームの帰還フレームに、再送要求フレーム番号のみならず、次の再送要求フレーム番号をも含ませる場合は、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレームの始めの方が、受信側通信機で、正しく受信できない状態が頻発して、受信側通信機から送信側通信機へ繰り返し再送要求を出す場合であっても、受信側通信機で、送信側通信機からのデータフレームが正しく受信できなかった後に、どこまでデータフレームが正しく受信されているかを、送信側通信機で把握することができるので、送信側通信機から受信側通信機へ1度送信したデータフレームを、再度送信する(図11Bのフレーム5、6、7の再送)ような無駄を省くことができる。
【0037】
図2及び図3の場合は、選択的再送方式の自動再送要求式誤り制御方法によって、送信側通信機から受信側通信機に、データフレーム1〜10を送信するために、実際に送信した送信フレームの数N1は13であり、最初の送信フレームの送信から、送信フレーム1〜10の全てが送信されたことの確認のための帰還フレームを受信するまでの送信フレームの数N2は16である。
【0038】
そこで、送信すべき送信フレームの数N0と、受信側通信機から受信側通信機に、全部の送信フレームの数N1との比N0/N1で定義されるスループットSは、図2及び図3の場合、S=10÷13=0.769となり、従来例の0.625より23%程度改善されていることが分かる。
【0039】
次に、図4を参照するに、この図は、実施の形態及び従来例におけるラウンドトリップディレイ(量)d(フレーム数)対スループット特性曲線を示す。ここでは、dを、それぞれ5、10、15、20、25、30フレームと変化させた場合のスループットを、計算機シュミレーションによって計算した場合である。但し、条件として、フレームエラー率を0.1、トータルフレーム数を40としている。この特性図によれば、ラウンドトリップディレイ(量)dが長くなる程、従来例に対する実施の形態の場合のスループットの改善効果が顕著になっていることが分かる。ラウンドトリップディレイ(量)dが、例えば、20の場合の従来例に対する実施の形態のスループットの改善効果は、6.2%となり、PHS(簡易型携帯電話システム)に上述の実施の形態を適用した場合、ARQを行ったときの最大伝送速度を30kb/sec とすれば、その改善効果は約1.8kb/sec になる。逆に、ラウンドトリップディレイ量が短くなる程、従来例に対する実施の形態の場合のスループットの改善効果は希薄となってしまう。
【0040】
次に、図5を参照するに、この図は、実施の形態及び従来例におけるフレームエラー率対スループット特性曲線を示す。ここでは、フレームエラー率を、0から0.02置きに0.2まで変化させたときのスループットを、計算機シュミレーションによって計算した場合である。但し、条件として、ラウンドトリップディレイ(量)dを20、送信フレーム数を40としたフレーム数を40としている。この場合は、フレームエラー率が大きくなる程、従来例に対する実施の形態の場合のスループットの改善効果が徐々に顕著になっていることが分かる。
【0041】
次に、一般的な場合について説明する。このデータ通信方法は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法を前提する。
【0042】
受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにする。
【0043】
受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにする。
【0044】
受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信する第i番目のデータフレームのフレーム番号をFF(i)、フレーム番号FF(i)のデータフレームの送信中に受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号をFB1(n)、第2乃至第kの再送要求フレーム番号をFB2(n)〜FBk(n)とするとき、
第kの条件:
▲1▼:最終の所定フレーム番号のデータフレームが送信済であるか、又は、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号FF(i+1)として{FF(i)+1}〔又は{FF(i)−1}〕を一時的に送信できないとき。
▲2▼:{FF(i)=FB(k−1)(i−1)}〔又は{FF(i)=FB(k−1)(i+1)}〕
▲3▼:{FBk(i)>FB(k−1)(i)+1}〔又は{FBk(i)
<FB(k−1)(i)−1}〕
を全て満たすときは、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号をFBk(i)とする。
第kの条件を満たさないが、
第(k−1)の条件:
▲1▼:最終の所定フレーム番号のデータフレームが送信済であるか、又は、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号FF(i+1)として{FF(i)+1}〔又は{FF(i)−1}〕を一時的に送信できないとき。
▲2▼:{FF(i)=FB(k−2)(i−1)}〔又は{FF(i)=FB(k−2)(i+1)}〕
▲3▼:{FB(k−1)(i)>FB(k−2)(i)+1}〔又は{FB(k−1)(i)<FB(k−2)(i)−1}〕
を全て満たすときは、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番をFB(k−1)(i)とする。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
第k、第(k−1)、‥‥‥‥‥及び第3の条件を満たさないが、
第2の条件:
▲1▼:最終の所定フレーム番号のデータフレームが送信済であるか、又
は、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号FF(i+1)として{FF(i)+1}〔又は{FF(i)−1}〕を一時的に送信できないとき。
▲2▼:{FF(i)=FB1(i−1)}〔又は{FF(i)=FB1(i+1)}〕
▲3▼:{FB2(i)>FB1(i)+1}〔又は{FB2(i)<FB1(i)−1}〕
を全て満たすときは、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレー
ム番号をFB2(i)とする。
第k、第(k−1)、‥‥‥‥‥第3及び第2の条件を満たさないときは、
第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号をFB1(i)とする。
【0045】
上述の実施の形態によれば、選択的再送方式等の自動再送要求方式の誤り制御方法において、受信側通信機から送信側通信機に供給される帰還フレームに、再送フレーム番号のみならず、次の再送フレーム番号をも含ませるようにしたので、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレームの始めの方で、受信側通信機によるデータフレームの正しくない受信が頻繁に発生して、送信側通信機へ繰り返し再送要求を出された場合であっても、送信側通信機が、受信側通信機でデータフレームのどこまで正しく受信されているかを把握できるので、送信側通信機の見込みによって、一旦、受信側通信機へ送信したデータフレームを、再度送信すると言った無駄を省くことができる。特に、かかるデータ通信が衛星回線を介して行われる場合は、ラウンドトリップディレイ量が35フレーム分(1フレームを640ビットとし、伝送速度を32kb/sec とすると、35フレーム分は、700msec となる)とかなり長くなるが、その場合には、スループットの改善効果が顕著になる。上述の一般的な説明で、k=2とした場合が、図1の実施の形態であるが、トータル送信フレーム数が大きいときに、kを3以上にすれば、一層効果的となる。
【0046】
又、帰還フレームに送信データが無い場合には、次の再送要求フレーム番号をデータ領域内に設けても、最大伝送速度を低下させることなく、スループットが改善される。受信側通信機での送信側通信機へ送信する帰還フレームへの次の再送フレーム番号の追加、送信側通信機での次の再送要求フレーム番号に基づくデータフレームのフレーム番号の決定等において、従来例のデータ通信方法に使用されるデータ通信機に付加するソフトウェア/ハードウェアの大幅な追加/変更は殆どない。
【0047】
以下に、図面を参照して、本発明の他の実施の形態を説明する。この実施の形態におけるデータ通信方法には、上述の従来例及び上述の実施の形態と同様のスループットの高い選択的再送(Selective Repeat) 方式の自動再送要求式誤り制御方法が採用されている。先ず、図6A、Bを参照して、データフレーム及び帰還フレームで同じフォーマットとなるARQフレームの構成例を説明する。このARQフレームは、例えば、16ビットの送信データ長表示領域a、例えば、8ビットの送信フレーム番号b、例えば、8ビットの再送要求フレーム番号c(図6A)、又は、同じ8ビットの次の再送要求フレーム番号(図6B)f、例えば、591ビットの送信データ領域d、例えば、1ビットの再送要求識別子g及び全体のデータa、b、c(又は、f)、d、gに対する、例えば、16ビットの誤り検出符号eから構成される。
【0048】
送信フレーム番号bと、データ領域dとの間の8ビット領域に、再送要求番号cが来るか、次の再送要求番号fが来るかは、後述する規則によるが、再送要求番号cが来たときは、1ビットの再送要求識別子gの値をg=0(又は、g=1)とし、次の再送要求番号fが来たときは、g=1(又は、g=0)とすることによって、両者の区別が可能となる。
【0049】
尚、図6A、Bの1ビットの再送要求識別子gは、図11Aの従来のARQフレームにおける592ビットのデータ領域内に設けたものである。そのため、データデータ領域dのビット数は、592−1=591となり、図1の実施の形態に比べて、データ領域dでのデータ量の減少は極く僅かであるので、帰還フレームのデータ領域dにもデータがある全二重通信の場合には、上述の実施の形態より有利となる。
【0050】
送信データ長表示領域aは、送信データdのデータ量を表示する領域で、そのデータ量は、例えば、ビット単位で0から591の値を採り得、ここでは、そのデータ量は591ビットである。送信フレーム番号bは、送信すべきフレームの番号(例えば、0又は1から255まで)を示す。再送要求フレーム番号cは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次に期待しているフレーム番号を示す。次の再送要求フレーム番号fは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次の次に期待しているフレーム番号を示す。
【0051】
誤り検出符号eは、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check 巡回符号検査) 符号のITU(International Telecommunication(s) Union国際電気通信連合) −T(16ビット)を使用する。このCRCの適用領域は、a、b、c(又は、f)、d及びgの計624ビットである。
【0052】
次に、図7を参照して、帰還フレームで使用される再送要求フレーム番号c及次の再送要求フレーム番号fについて、送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを説明する。図7において、送信側通信機に配されている中に数字を付した長方形の枠内の数字は、送信フレームのフレーム番号を示す。尚、送信フレーム番号は、ここでは、仮に、1〜10までとし、最初のフレーム番号は1であり、最終のフレーム番号は10となる。右下がりの矢印は、送信側通信機から受信側通信機へ送信される送信フレームを示し、右上がりの矢印は受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームを示す。実線で示す矢印は伝送誤りの無いフレームを示し、破線は伝送誤りの有るフレーム(送信フレーム)を示す。帰還フレームにおける再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号を、Rにフレーム番号を示す数字を付して示す。ここで、Rに数字を付し、且つ、括弧で括ったものは、受信側通信機から送信側通信機へ送信しなかったフレーム番号を示す。dは、ラウンドトリップディレイ量を示し、これは送信側通信機から受信側通信機へ送信フレーム(データフレーム)を送信してから、その送信フレームが受信側通信機で正しく受信されたか否かを示す受信側通信機からの帰還フレームを受信するまでに要する時間を示し、これの例では4つの送信フレームを送信するに要する4フレーム期間である。
【0053】
そこで、図7を詳しく説明する前に、図7の一部を拡大して示した図8を参照して、再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号の決め方について説明する。尚、図8において、図7と対応する部分には、同一符号を付している。図8において、各符号の意味は次の通りである。
【0054】
FF(i) : 送信側通信機から受信側通信機へ送信された第i番目のデータフレームのフレーム番号
FB(i) : 第i番目のデータフレームの送信中に受信側通信機から要求されている最新の再送要求フレーム番号
FBnext(i): 第i番目のデータフレームの送信中に受信側通信機から要求されている最新の再送要求フレーム番号FB(i)の次に欲しい再送要求フレーム番号
【0055】
次に、受信側通信機から送信側通信機に送信する帰還フレームに、再送要求フレーム番号を乗せて送信するか、次の再送要求フレーム番号を乗せて送信するかの決め方を説明する。通常は、再送要求フレーム番号を帰還フレームに乗せて送信しするが、次の2つの条件を満足するときだけ、次の再送要求フレーム番号を帰還フレームに乗せて送信する。
条件▲1▼: j mod α = 0
(α回に1回送信する。α>1、J:受信側通信機のフレーム送信順序番号)
条件▲2▼: 次の再送要求フレーム番号>再送要求フレーム番号+1
以下に、図7を参照して、送信側通信機及び受信側通信機の動作を説明する。
【0056】
〔送信側通信機〕
再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号を同時に受信することはないので、再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号をそれぞれ記憶するメモリを設け、それぞれ記憶されているフレーム番号を、常に最新のフレーム番号に置き換えるようにする。
(1) 送信フレーム1、2、3、4を連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4の送信中に、送信フレーム1に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は2であるので、送信フレーム1は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(3) 送信フレーム5の送信中に、送信フレーム2に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は3であるので、送信フレーム2は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(4) 送信フレーム6の送信中に、送信フレーム3に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム3は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(5) 送信フレーム7の送信中に、送信フレーム4に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(6) 送信フレーム4を再送する。
(7) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム8、9、10を連続的に送信する。
(8) 最終送信フレーム10の送信中に、次の再送要求フレーム番号を有す
る帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける次の再送要求フレーム番号は8である。
(9) 送信フレーム10より大きい番号の送信フレームは存在せず、メモリ
に記憶されている最新の再送要求フレーム番号は4であるので、フレーム4を再送する(図8のi=12の部分)。
(10) 次の再送要求フレーム番号による再送条件を満足するので、送信フレ
ーム8を再送する(図8のi=13の部分)。
(11) 送信フレーム9、10を送信する(図8のi=14、15の部分)。(12) 送信フレーム10より番号の大きい送信フレームは存在せず、メモリ
に記憶されている最新の再送要求フレーム番号は4であるの、フレーム4を再送する。フレーム4の送信中に、再送要求フレーム番号を有する帰還フレームを受信する。その再送要求フレーム番号は4であるので、フレーム4を再送する。フレーム4の送信中に、再送要求フレーム番号を有する帰還フレームを受信する。その再送要求フレーム番号は9である(図8のi=16の部分)。
(13) 送信フレーム9を送信する。そのフレーム9の送信中に、再送要求フレーム番号を有する帰還フレームを受信する。その再送要求フレーム番号は11であるので、送信フレーム10は正しく受信されたものと判断して、送信を終了する。
【0057】
〔受信側通信機〕
受信側通信機は、4回に1回で、しかも、次の再送要求フレーム番号が、再送要求フレーム番号+1より大きい場合に限って、再送要求フレーム番号に代えて、次の再送要求フレーム番号を帰還フレームに乗せて、送信側通信機に送信する。
【0058】
(1) 送信フレーム1、2、3は正しく受信できたので、それぞれの再送要
求フレーム番号を2、3、4とした帰還フレームを送信側通信機に送信する(j=1〜3)。
(2) 送信フレーム4を正しく受信できず、又、j=4で、次の再送要求フ
レーム番号を送信するタイミングとなっているが、次の再送要求フレーム番号が、再送要求フレーム番号+1より大きい場合ではないので、再送要求フレーム番号4を帰還フレームの乗せて送信する。
(3) j=5、6、7で連続して、再送要求フレーム番号4を帰還フレーム
に乗せて送信する。送信フレーム7まで受信が完了しているので、その時点での次の再送要求フレーム番号は8となる。
(4) j=8なので、次の再送要求フレーム番号を送信するタイミングとなっており、しかも次の再送要求フレーム番号は、再送要求フレーム番号+1より大であるので、再送要求フレーム番号の代わりに、次の再送要求フレーム番号8を帰還フレームに乗せて送信する。
(5) j=9、10、11で送信フレーム8、10を受信し、この間、再送要求フレーム番号4を帰還フレームに乗せて送信する。この時点での次の再送要求フレーム番号は11となる。
(6) j=12で、送信フレーム4を正しく受信する。j=12は、次の再送要求フレーム番号の送信タイミングであり、しかも次の再送要求フレーム番号は、再送要求フレーム番号+1より大であるので、次の再送要求フレーム番号11を帰還フレームに乗せて送信する。
〔7〕 J=13、14で送信フレーム8、9を受信できたので、それぞれ再送要求フレーム番号9、11を乗せた帰還フレームを送信する。
【0059】
図9に、上述の実施の形態(図1)と、他の実施の形態(図6)とにおけるフレームエラー率対スループット特性曲線を比較して示した。ここでは、フレームエラー率を、0から0.02置きに0.2まで変化させたときのスループットを、計算機シュミレーションによって計算した場合である。但し、条件として、ラウンドトリップディレイ(量)dを20、送信フレーム数を40としている。この図9によれば、実施の形態(図1)に比べて、他の実施の形態(図6)の方が、同じフレームエラー率に対するスループットは低いが、その差は微差で、実用上問題はない。従って、他の実施の形態(図6)は、帰還フレームにもデータを乗せて送信する全二重方式の通信の場合は、データ領域に乗せるデータ量の低下が極く僅かであるので、この点では、実施の形態(図1)よりの優れている。
【0060】
ここで、他の実施の形態(図6)の図7及び図8の場合では、選択的再送方式の自動再送要求式誤り制御方法によって、送信側通信機から受信側通信機に、データフレーム1〜10を送信するために、実際に送信した送信フレームの数N1は14であり、最初の送信フレームの送信から、送信フレーム1〜10の全てが送信されたことの確認のための帰還フレームを受信するまでの送信フレームの数N2は17である。
【0061】
そこで、送信すべき送信フレームの数N0と、送信側通信機から受信側通信機に送信される全部の送信フレームの数N1との比N0/N1で定義されるスループットSは、図7及び図8の場合、S=10÷14=0.714となり、従来例の0.625より8.9%程度改善されていることが分かる。
【0062】
図6に示す他の実施の形態の場合は、図1の実施の形態の場合と略同様に、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレームの始めの方が、受信側通信機で、正しく受信できない状態が頻発して、受信側通信機から送信側通信機へ繰り返し再送要求を出す場合であっても、受信側通信機で、送信側通信機からのデータフレームが正しく受信できなかった後に、どこまでデータフレームが正しく受信されているかを、送信側通信機で把握することができるので、送信側通信機から受信側通信機へ1度送信したデータフレームを、再度送信するような無駄を省くことができる。
【0063】
尚、再送要求フレーム番号の種類が2つのときは、上述したように、再送要求識別子は1ビットで済むが、再送要求フレーム番号の種類が3つ、4つの場合でも、再送要求識別子は2ビットで済み、再送要求フレーム番号の種類が5つ、6つの場合でも、再送要求識別子は3ビットで済み、……………………、済むので、帰還フレームにデータ領域にデータを乗せて受信側通信機から送信側通信機に送信する(全二重通信)場合でも、データ領域のデータ容量の減少は、上述の図1の実施の形態に比べて、極く僅かである。
【0064】
次に、図10を参照して、本発明を適用できるデータ通信機を含む通信系を説明する。データ通信機1Aは、例えば、PHSにおける電話機で、無線/無線通信網NWを通じて、各種データ通信機1B、1C、1D、1E、‥‥‥‥‥‥と、相互に通信し得る。データ通信機1B、1C、1D、1E、‥‥‥‥‥‥は、データ通信機1Aと同様なPHSにおける電話機、セルラーシステムの電話機等の無線電話機、有線電話機、中継局、基地局等である。
【0065】
データ通信機1Aは、送受信部2と、送受信部2にそれぞれ接続された送受信アンテナ3並びに変調器4及び復調器5と、変調器4及び復調器5に接続された信号処理部6、信号処理部6に接続されたスピーカ7、マイク8、文字、数字、記号、図形、画像等を表示する表示器(液晶表示器等からなる)9等を有し、信号処理部6には、外部からのデジタルデータの入出力端子9が導出されている。上述の送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレーム及び受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームは、データ通信機1A、1B、1C、1D、1E、‥‥‥‥‥‥の内の互いに通信を行うあるデータ通信機と他のそれぞれ送信側通信機及び受信側通信機で作られて、それぞれ相手側の通信機に送信される。
【0066】
【発明の効果】
第1の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0067】
第2の本発明によれば、第1の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第1の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0068】
第3の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、データフレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、帰還フレーム内に含ませるべき送信データがないときは、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を、帰還フレーム内のデータ領域内に含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することができると共に、最大伝送速度を低下さぜずに、スループットの改善を図ることのできる送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0069】
第4の本発明によれば、第3の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができると共に、最大伝送速度を低下させずに、スループットの改善を図ることのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0070】
第5の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0071】
第6の本発明によれば、第5の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第5の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0072】
第7の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、データフレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、 帰還フレーム内に含ませるべき送信データがないときは、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を、帰還フレーム内のデータ領域内に含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することができると共に、最大伝送速度を低下さぜずに、スループットの改善を図ることのできる送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0073】
第8の本発明によれば、第7の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第7の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができると共に、最大伝送速度を低下させずに、スループットの改善を図ることのできるデータ通信機を得ることができる。
【0074】
第9の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームをα1 (但し、α1 はα1 >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ1 (但し、β1 は0<β1 <α1 となる自然数)回は、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を第2の再送要求フレーム番号FB2(n)で置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を含む帰還フレームをα(k−1) (但し、α(k−1) はα(k−1) >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ(k−1) (但し、β(k−1) は0<β(k−1) <α(k−1) となる自然数)回は、第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第1の本発明実質的に同等の効果が得られると共に、帰還フレームのデータ領域にデータを乗せて、受信側通信機から送信側通信機に送信する(全二重通信)場合でも、データ領域の再送要求識別子を設けたこに伴うデータ容量の減少は極く僅かとなるデータ通信方法を得ることができる。
【0075】
第10の本発明によれば、第9の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第9の発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0076】
第11の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、帰還フレームに含まれる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を、第1の所定条件を満たすときは、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)に置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
帰還フレームに含まれる第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を、第(k−1)の所定条件を満足するときは、第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第9の本発明と略同様の効果が得られるデータ通信方法を得ることができる。
【0077】
第12の本発明によれば、第11の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第10の本発明と同様の効果の得られるデータ通信方法を得ることができる。
【0078】
第13の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームをα1 (但し、α1 はα1 >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ1 (但し、β1 は0<β1 <α1 となる自然数)回は、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を第2の再送要求フレーム番号FB2(n)で置換し、
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…………………………………………………………………………………………
第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を含む帰還フレームをα(k−1) (但し、α(k−1) はα(k−1) >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ(k−1) (但し、β(k−1) は0<β(k−1) <α(k−1) となる自然数)回は、第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第5の本発明と実質的に同等の効果が得られると共に、帰還フレームのデータ領域にデータを乗せて、受信側通信機から送信側通信機に送信する(全二重通信)場合でも、データ領域の再送要求識別子を設けたこに伴うデータ容量の減少は極く僅かとなるデータ通信機を得ることができる。
【0079】
第14の本発明によれば、第13の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第13の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0080】
第15の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、帰還フレームに含まれる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を、第1の所定条件を満たすときは、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)に置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
帰還フレームに含まれる第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を、第(k−1)の所定条件を満足するときは、第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第13の本発明とと略同様の効果の得られるデータ通信機を得ることができる。
【0081】
第16の本発明によれば、第15の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第14の本発明と同様の効果の得られるデータ通信機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A 本発明の実施の形態のARQフレーム構成例を示す線図である。
B 実施の形態のARQフレームを帰還フレームとして使用したときの送信データが無い場合を示す線図である。
【図2】実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを示すチャート図である。
【図3】実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートの一部を拡大し、次の再送要求フレーム番号による再送処理の動作を付加したチャート図である。
【図4】実施の形態及び従来例におけるラウンドトリップディレイ対スループット特性曲線を示す特性図である。
【図5】実施の形態及び従来例におけるフレームエラー率対スループット特性曲線を示す特性図である。
【図6】A 本発明の他の実施の形態のARQフレーム構成例を示す線図である。
B 本発明の他の実施の形態のARQフレーム構成例を示す線図である。
【図7】
他の実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを示すチャート図である。
【図8】他の実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートの一部を拡大し、次の再送要求フレーム番号による再送処理の動作を付加したチャート図である。
【図9】実施の形態及び他の実施の形態におけるフレームエラー率対スループット特性曲線を示す特性図である。
【図10】本発明の実施の形態を適用し得る通信系を示す線図である。
【図11】A 従来のARQフレーム構成例を示す線図である。
B 従来のSR−ARQ伝送チャートを湿すチャート図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は自動再送要求方式の誤り制御を行うデータ通信方法及びデータ通信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
データ通信における誤り制御方法として、比較的バースト誤りの多い移動体データ通信システムに適用して好適な自動再送要求(ARQ:Automatic Rpeat Request 又は Automatic Request for Repetion)方式の誤り制御方法がある。この自動再送要求方式の誤り制御方法は、送信側通信機(データ通信機)から受信側通信機(データ通信機)に送信されたデータフレームに誤りがある場合、受信側通信機から送信側通信機への再送要求に基づいて、送信側通信機から受信側通信機へ再度データフレームを送信するものである。
【0003】
この自動再送要求方式の誤り制御方法には、各種の方法があるが、ここでは、スループットの高い選択的再送(Selective Repeat) 方式の自動再送要求式誤り制御方法の従来例を以下に説明する。尚、選択的再送方式のものは、理論的には無限大のバッファメモリを必要とするので、通常はこれを用いずに、その改良型が使用されているが、ここでは、説明の簡単のため、原始SR方式の自動再送要求式誤り制御方法を説明する。
【0004】
先ず、図11Aを参照して、データフレーム及び帰還フレームで同じフォーマットとなるARQフレームの構成例を説明する。このARQフレームは、例えば、16ビットの送信データ長表示領域a、例えば、8ビットの送信フレーム番号b、例えば、8ビットの再送要求フレーム番号c、例えば、592ビットの送信データ領域dを含み、全体のデータa〜dに対する、例えば、16ビットの誤り検出符号eから構成される。こでは、1フレームは640ビットとなっている。
【0005】
送信データ長表示領域aは、送信データdのデータ量を表示する領域で、そのデータ量は、例えば、ビット単位で0から592の値を採り得、ここでは、そのデータ量は592ビットである。送信フレーム番号bは、送信すべきフレームの番号(例えば、0又は1から255まで)を示す。再送要求フレーム番号cは、受信側通信機から受信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次に期待しているフレーム番号(最も古い未受信のフレーム番号)を示す。
【0006】
誤り検出符号eは、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check 巡回符号検査) 符号のITU(International Telecommunication(s) Union国際電気通信連合) −T(16ビット)を使用する。このCRCの適用領域は、送信データ長Aから再送要求フレーム番号Dまでの624ビットである。
【0007】
次に、図11Bを参照して、送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを説明する。図11Bにおいて、送信側通信機に配されている中に数字を付した長方形の枠内の数字は、送信フレームのフレーム番号を示す。尚、送信フレーム番号は、ここでは、仮に、1〜10までとし、1が最初のフレーム番号、10が最終のフレーム番号である。右下がりの矢印は、受信側通信機から受信側通信機へ送信される送信フレームを示し、右上がりの矢印は受信側通信機から受信側通信機へ送信される帰還フレームを示す。実線で示す矢印は伝送誤りの無いフレームを示し、破線は伝送誤りの有るフレーム(送信フレーム)を示す。帰還フレームにおける再送要求フレーム番号を、Rにフレーム番号を示す数字を付して示す。dは、ラウンドトリップディレイ量を示し、これは送信側通信機から受信側通信機へ送信フレーム(データフレーム)を送信してから、その送信フレームが受信側通信機で正しく受信されたか否かを示す受信側通信機からの帰還フレームを受信するまでに要する時間を示し、これの例では4つの送信フレームを送信するに要する4フレーム期間に相当する。
以下に、図2を参照して、送信側通信機及び受信側通信機の動作を説明する。
【0008】
〔送信側通信機〕
(1) 送信フレーム1、2、3、4を連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4の送信中に、送信フレーム1に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は2であるので、送信フレーム1は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(3) 送信フレーム5の送信中に、送信フレーム2に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は3であるので、送信フレーム2は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(4) 送信フレーム6の送信中に、送信フレーム3に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム3は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(5) 送信フレーム7の送信中に、送信フレーム4に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号 は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(6) 送信フレーム4を再送する。
(7) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム8、9、10を連続的に送信する。
(8) 最終送信フレーム10の送信中に、再送された送信フレーム4に対す
る応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(9) 再び送信フレーム4を再送する。
(10) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム5、6、7を連続的に送信する。
(11) 送信フレーム7の送信中に、再送された送信フレーム4に対する応答
を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は9であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されているものと判断すると共に、送信フレーム9は受信側通信機で正しく受信されていなものと判断する。
(12) 送信フレーム9を再送する。
(13) 再送された送信フレーム9が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム10を送信する。
(14) 送信フレーム10以降は送信するフレームが存在しないので、現に要
求されている送信フレーム9を送信する。
(15) 送信フレーム10を送信する。フレーム10の送信中に、送信フレー
ム9に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は10であるので、送信フレーム9は受信側通信機で正しく受信されているものと判断する。
(16) 送信フレーム10以降は送信フレームが存在しないので、現在要求し
ている送信フレーム10を送信する。
(17) 送信フレーム10の送信中に、送信フレーム10に対する応答を示す
帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は11であるので、送信フレーム10は受信側通信機で正しく受信されているものと判断する。以上で、フレーム1〜フレーム10の送信が終了する。
【0009】
〔受信側通信機〕
(1) 送信フレーム1、2、3は正しく受信できたので、それぞれ再送要求
フレーム番号が2、3、4の帰還フレームを連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4は正しく受信されなかったので、送信フレーム4が正
しく受信されるまで、再送要求フレーム番号が4の帰還フレームを繰り返し送信する。
(3) 送信フレーム4が正しく受信できたので、そこまでに正しく受信でき
た送信フレームのフレーム番号の最大値である8の次のフレーム番号、即ち、未受信のデータフレームの最小のフレーム番号9を再送要求フレーム番号とした帰還フレームを、送信フレーム9が正しく受信できるまで、繰り返し送信する。
(4) 送信フレーム9を正しく受信できたので、次に送信を要求する送信フ
レームのフレーム番号10を再送要求フレーム番号とする帰還フレームを送信する。
(5) 送信フレーム10を正しく受信できたので、次に送信を要求する送信
フレームのフレーム番号11を再送要求フレーム番号とする帰還フレームを送信する。
【0010】
図11Bの場合は、選択的再送(SR)方式の自動再送要求(ARQ)式誤り制御方法によって、受信側通信機から受信側通信機に、送信フレーム1〜10を送信するために、実際に送信した送信フレームの数N1は16であり、最初の送信フレームの送信から、送信フレーム1〜10の全てが送信されたことの確認のための帰還フレームを受信するまでの送信フレームの数N2は20である。
【0011】
そこで、送信すべき送信フレームの数N0と、送信側通信機から受信側通信機へ送信される全部の送信フレームの数N1との比N0/N1で定義されたスループットSは、図11Bの場合、S=10÷16=0.625となる。
【0012】
図11Bの場合、送信側通信機から受信側通信機へ送信された送信フレーム4は、2回正しく受信されなかったので、正しく受信された送信フレーム4も含めて、送信フレーム4は3回送信されたことになる。又、送信側通信機から受信側通信機へ送信された送信フレーム9は1回正しく受信されなかったので、正しく受信された送信フレーム9も含めて、送信フレーム9は2回送信されたことになる。更に、最後に送信側通信機から受信側通信機へ送信したフレーム4の次に続けて送信した送信フレーム5、6、7は、正しく受信されたにも拘らず、ラウンドトリップディレイのために、再度送信されている。これは送信フレーム7を再送するまで、受信側通信機から送信側通信機へ送信した帰還フレームの再送フレーム要求フレーム番号が4のままで変わらなかったことによるもので、送信フレームを無駄に送信したことになる。このように、従来例の場合はスループットが大幅に低下してしまうことになる。そして、一般に、ラウンドトリップディレイ量が大きくなればなる程、スループットは低下する傾向にある。
【0013】
次に、図11BにおけるSR−ARQ伝送の仕方を一般的に説明すると、次のようになる。送信側通信機から受信側通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのフレームを昇順(降順も可)に送信し、受信側通信機から送信側通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のフレームのフレーム番号に応じて、未受信のフレームの内の最小(降順の場合は最大)のフレーム番号FBM(n)からなる再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、フレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側通信機から受信側通信機へ、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のフレームを再送する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のデータ通信方法では、帰還フレームでエラーが発生すると、受信側通信機から受信側通信機に、データフレームが正しく送信されているにも拘らず、受信側通信機から重複してデータフレームを送信してしまう不都合がある。
【0015】
又、従来のデータ通信方法では、送信側通信機から受信側通信機へ順次送信するデータフレームの始めの方で、送信された同じフレーム番号のデータフレームが、受信側通信機で正しく受信されないことが頻発すると、その間受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレーム内の再送要求フレーム番号が変化しないため、送信側通信機では受信側通信機へ送信すべきデータフレームが全て正しく受信されたか否かの判断ができず、このため新規に送信するデータフレームがなくなると、送信済のデータフレームであっても、送達確認ができない限り何度も送信を繰り返すことになる。
【0016】
かかる点に鑑み、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含むフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側通信機から送信側通信機へ送信することのできるデータ通信方法を提案しようとするものである。
【0017】
又、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を提案しようとするものである。
【0018】
更に、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側通信機から送信側通信機へ送信することのできるデータ通信機を提案しようとするものである。
【0019】
更に、本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を提案しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにしたことを特徴とするデータ通信方法である。
【0021】
かかる本発明によれば、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。この実施の形態におけるデータ通信方法には、上述の従来例と同様のスループットの高い選択的再送(Selective Repeat) 方式の自動再送要求式誤り制御方法が採用されている。先ず、図1Aを参照して、データフレーム及び帰還フレームで同じフォーマットとなるARQフレームの構成例を説明する。このARQフレームは、例えば、16ビットの送信データ長表示領域a、例えば、8ビットの送信フレーム番号b、例えば、8ビットの再送要求フレーム番号c、例えば、584ビットの送信データ領域d、例えば、8ビットの次の再送要求フレーム番号fを含み、全体のデータa〜d、fに対する、例えば、16ビットの誤り検出符号eから構成される。
【0023】
尚、図1Aの8ビットの次の再送要求フレーム番号fは、図11Aの従来のARQフレームにおける592ビットのデータ領域内に設けたもので、そのため、図1Aのデータ領域dのビット数は、592−8=584(ビット)となる。
【0024】
送信データ長表示領域aは、送信データdのデータ量を表示する領域で、そのデータ量は、例えば、ビット単位で0から584の値を採り得、ここでは、そのデータ量は584ビットである。送信フレーム番号bは、送信すべきフレームの番号(例えば、0又は1から255まで)を示す。再送要求フレーム番号cは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次に期待しているフレーム番号を示す。次の再送要求フレーム番号fは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次の次に期待しているフレーム番号を示す。
【0025】
誤り検出符号eは、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check 巡回符号検査) 符号のITU(International Telecommunication(s) Union国際電気通信連合) −T(16ビット)を使用する。このCRCの適用領域は、送信データ長aから次の再送要求フレーム番号fまでの624ビットである。
【0026】
図1Bは、ARQフレームが帰還フレームとして用いられた場合におけるデータ領域dに送信データが無い場合を示し、データ長表示領域a、送信フレーム番号b、データ領域dは、帰還情報に無関係な固定値、即ち、例えば、オール0、オール1等に置換することによって、帰還フレームのフォーマットを変えずに、しかも、受信率を低下させないで、受信側通信機から送信側通信機へ帰還フレームを送信することができる。送信側通信機において、受信側通信機から送信される帰還フレームで、オール0が検出されたら、最終のデータ領域の最後の8ビット、即ち、1バイトが次の再送要求フレーム番号であると認識することができる。この場合、次の再送要求フレーム番号fをデータ領域dに設けたにも拘らず、送信データ量の低下に無関係となる。
【0027】
図1のARQフレームは、全二重通信が可能なように、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレーム及び受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームは、同じ、即ち、共通フォーマットとされているが、現実の通信では、リアルタイム系通信以外のアプリケーションでは、半二重による通信が大部分である。従って、帰還フレーム内に、再送要求フレーム番号は固定的に含ませるも、次の再送要求フレーム番号を固定的に含ませず、送信データがないときにのみ、データ領域内に含ませるようにすれば、最大伝送レートの低下を回避することができる。
【0028】
次に、図2を参照して、帰還フレームで使用される再送要求フレーム番号c及次の再送要求フレーム番号fについて、送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを説明する。図2において、送信側通信機に配されている中に数字を付した長方形の枠内の数字は、送信フレームのフレーム番号を示す。尚、送信フレーム番号は、ここでは、仮に、1〜10までとし、最初のフレーム番号は1であり、最終のフレーム番号は10となる。右下がりの矢印は、送信側通信機から受信側通信機へ送信される送信フレームを示し、右上がりの矢印は受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームを示す。実線で示す矢印は伝送誤りの無いフレームを示し、破線は伝送誤りの有るフレーム(送信フレーム)を示す。帰還フレームにおける再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号を、Rにフレーム番号を示す数字を付して示す。dは、ラウンドトリップディレイ量を示し、これは送信側通信機から受信側通信機へ送信フレーム(データフレーム)を送信してから、その送信フレームが受信側通信機で正しく受信されたか否かを示す受信側通信機からの帰還フレームを受信するまでに要する時間を示し、これの例では4つの送信フレームを送信するに要する4フレーム期間である。
【0029】
そこで、図2を詳しく説明する前に、図2の一部を拡大して示した図3を参照して、再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号の決め方について説明する。尚、図3において、図2と対応する部分には、同一符号を付している。図3において、各符号の意味は次の通りである。
【0030】
FF(i) : 送信側通信機から受信側通信機へ送信された第i番目のデータフレームのフレーム番号
FB(i) : 第i番目のデータフレームの送信中に受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号
FBnext(i): 第i番目のデータフレームの送信中に受信した帰還フレーム内の次の再送要求フレーム番号
【0031】
送信側通信機で、第i番目のデータフレームを送信したときに受信した帰還フレームの次の再送要求フレーム番号を用いて、第(i+1)番目の送信フレームを送信するときのデータフレームのフレーム番号の決め方について説明する。
【0032】
次に示す3つの条件が全て満足されたときに、第(i+1)番目のデータフレームのフレーム番号を、FBnext(i)に設定する。
条件▲1▼: 最終のデータフレームが送信済であるか、又は、フレーム番号がFF(i+1)のデータフレームを送信すべきときに、一時的にフレーム番号がFF(i)+1のデータフレームを送信できないとき。
条件▲2▼: FF(i)=FB(i−1)
条件▲3▼: FBnext(i)>FB(i)+1
以下に、図2を参照して、送信側通信機及び受信側通信機の動作を説明する。
【0033】
〔送信側通信機〕
尚、以下の(1)〜(9)までは、従来例の図11Bと同様である。
(1) 送信フレーム1、2、3、4を連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4の送信中に、送信フレーム1に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は2であるので、送信フレーム1は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(3) 送信フレーム5の送信中に、送信フレーム2に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は3であるので、送信フレーム2は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(4) 送信フレーム6の送信中に、送信フレーム3に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム3は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(5) 送信フレーム7の送信中に、送信フレーム4に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(6) 送信フレーム4を再送する。
(7) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム8、9、10を連続的に送信する。
(8) 最終送信フレーム10の送信中に、再送された送信フレーム4に対す
る応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(9) 送信フレーム4を再送する(図3のi=12の部分)。
(10) 次の再送要求フレーム番号による再送条件を満足するので、フレーム
9を再送する(図3のi=13の部分)。
(11) 送信フレーム10を送信する(図3のi=14の部分)。
(12) 送信フレーム10以降はフレームが存在しないので、現在要求されて
いる送信フレーム4を送信する。フレーム4の送信中に、再送フレーム4の応答を受信する。再送要求フレーム番号は9なので、フレーム4は受信側通信機で正しく受信されたことが分かる。(図3のi=15の部分)。
(13) 送信フレーム9を送信する。フレーム9の送信中に再送要求フレーム
番号が11の帰還フレームを受信するので、フレーム10は受信側通信機で正しく受信されたことが分かる(図3のi=16の部分)。
【0034】
〔受信側通信機〕
受信側通信機では、常に、次に送信側通信機に対し送信を要求するデータフレームのフレーム番号を帰還フレーム内の再送要求フレーム番号とし、更に次に送信を要求するデータフレームのフレーム番号を帰還フレーム内の次の再送要求フレーム番号として、その帰還フレームを受信側通信機から送信側通信機へ送信する。
【0035】
(1) 送信フレーム1、2、3は正しく受信できたので、それぞれの再送要
求フレーム番号を2、3、4とし、又、それぞれの次の再送要求フレーム番号を3、4、5とした帰還フレームを送信側通信機に送信する。
(2) 送信フレーム4を正しく受信できなかったので、再送要求フレーム番
号を4、次の再送要求フレーム番号は5のままにした帰還フレームを、フレーム4が正しく受信できるまで、繰り返し送信する。
(3) 送信フレーム4を正しく受信できたので、そこまでに正しく受信でき
た送信フレームのフレーム番号の最大値8の次のフレーム番号、即ち、未受信の送信フレームの最小のフレーム番号9を再送要求フレームとし且つ、その次の再送要求フレーム番号を11とした帰還フレームを送信する。
(4) 送信フレーム9を正しく受信できたので、次に送信を要求する送信フ
レームのフレーム番号11を再送要求フレーム番号とし、且つ、フレーム番号12をその次の再送フレーム番号とした帰還フレームを送信する。
【0036】
図1に示す実施の形態のように、ARQフレームの帰還フレームに、再送要求フレーム番号のみならず、次の再送要求フレーム番号をも含ませる場合は、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレームの始めの方が、受信側通信機で、正しく受信できない状態が頻発して、受信側通信機から送信側通信機へ繰り返し再送要求を出す場合であっても、受信側通信機で、送信側通信機からのデータフレームが正しく受信できなかった後に、どこまでデータフレームが正しく受信されているかを、送信側通信機で把握することができるので、送信側通信機から受信側通信機へ1度送信したデータフレームを、再度送信する(図11Bのフレーム5、6、7の再送)ような無駄を省くことができる。
【0037】
図2及び図3の場合は、選択的再送方式の自動再送要求式誤り制御方法によって、送信側通信機から受信側通信機に、データフレーム1〜10を送信するために、実際に送信した送信フレームの数N1は13であり、最初の送信フレームの送信から、送信フレーム1〜10の全てが送信されたことの確認のための帰還フレームを受信するまでの送信フレームの数N2は16である。
【0038】
そこで、送信すべき送信フレームの数N0と、受信側通信機から受信側通信機に、全部の送信フレームの数N1との比N0/N1で定義されるスループットSは、図2及び図3の場合、S=10÷13=0.769となり、従来例の0.625より23%程度改善されていることが分かる。
【0039】
次に、図4を参照するに、この図は、実施の形態及び従来例におけるラウンドトリップディレイ(量)d(フレーム数)対スループット特性曲線を示す。ここでは、dを、それぞれ5、10、15、20、25、30フレームと変化させた場合のスループットを、計算機シュミレーションによって計算した場合である。但し、条件として、フレームエラー率を0.1、トータルフレーム数を40としている。この特性図によれば、ラウンドトリップディレイ(量)dが長くなる程、従来例に対する実施の形態の場合のスループットの改善効果が顕著になっていることが分かる。ラウンドトリップディレイ(量)dが、例えば、20の場合の従来例に対する実施の形態のスループットの改善効果は、6.2%となり、PHS(簡易型携帯電話システム)に上述の実施の形態を適用した場合、ARQを行ったときの最大伝送速度を30kb/sec とすれば、その改善効果は約1.8kb/sec になる。逆に、ラウンドトリップディレイ量が短くなる程、従来例に対する実施の形態の場合のスループットの改善効果は希薄となってしまう。
【0040】
次に、図5を参照するに、この図は、実施の形態及び従来例におけるフレームエラー率対スループット特性曲線を示す。ここでは、フレームエラー率を、0から0.02置きに0.2まで変化させたときのスループットを、計算機シュミレーションによって計算した場合である。但し、条件として、ラウンドトリップディレイ(量)dを20、送信フレーム数を40としたフレーム数を40としている。この場合は、フレームエラー率が大きくなる程、従来例に対する実施の形態の場合のスループットの改善効果が徐々に顕著になっていることが分かる。
【0041】
次に、一般的な場合について説明する。このデータ通信方法は、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法を前提する。
【0042】
受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにする。
【0043】
受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにする。
【0044】
受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信する第i番目のデータフレームのフレーム番号をFF(i)、フレーム番号FF(i)のデータフレームの送信中に受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号をFB1(n)、第2乃至第kの再送要求フレーム番号をFB2(n)〜FBk(n)とするとき、
第kの条件:
▲1▼:最終の所定フレーム番号のデータフレームが送信済であるか、又は、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号FF(i+1)として{FF(i)+1}〔又は{FF(i)−1}〕を一時的に送信できないとき。
▲2▼:{FF(i)=FB(k−1)(i−1)}〔又は{FF(i)=FB(k−1)(i+1)}〕
▲3▼:{FBk(i)>FB(k−1)(i)+1}〔又は{FBk(i)
<FB(k−1)(i)−1}〕
を全て満たすときは、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号をFBk(i)とする。
第kの条件を満たさないが、
第(k−1)の条件:
▲1▼:最終の所定フレーム番号のデータフレームが送信済であるか、又は、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号FF(i+1)として{FF(i)+1}〔又は{FF(i)−1}〕を一時的に送信できないとき。
▲2▼:{FF(i)=FB(k−2)(i−1)}〔又は{FF(i)=FB(k−2)(i+1)}〕
▲3▼:{FB(k−1)(i)>FB(k−2)(i)+1}〔又は{FB(k−1)(i)<FB(k−2)(i)−1}〕
を全て満たすときは、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番をFB(k−1)(i)とする。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
第k、第(k−1)、‥‥‥‥‥及び第3の条件を満たさないが、
第2の条件:
▲1▼:最終の所定フレーム番号のデータフレームが送信済であるか、又
は、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号FF(i+1)として{FF(i)+1}〔又は{FF(i)−1}〕を一時的に送信できないとき。
▲2▼:{FF(i)=FB1(i−1)}〔又は{FF(i)=FB1(i+1)}〕
▲3▼:{FB2(i)>FB1(i)+1}〔又は{FB2(i)<FB1(i)−1}〕
を全て満たすときは、第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレー
ム番号をFB2(i)とする。
第k、第(k−1)、‥‥‥‥‥第3及び第2の条件を満たさないときは、
第(i+1)番目に送信するデータフレームのフレーム番号をFB1(i)とする。
【0045】
上述の実施の形態によれば、選択的再送方式等の自動再送要求方式の誤り制御方法において、受信側通信機から送信側通信機に供給される帰還フレームに、再送フレーム番号のみならず、次の再送フレーム番号をも含ませるようにしたので、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレームの始めの方で、受信側通信機によるデータフレームの正しくない受信が頻繁に発生して、送信側通信機へ繰り返し再送要求を出された場合であっても、送信側通信機が、受信側通信機でデータフレームのどこまで正しく受信されているかを把握できるので、送信側通信機の見込みによって、一旦、受信側通信機へ送信したデータフレームを、再度送信すると言った無駄を省くことができる。特に、かかるデータ通信が衛星回線を介して行われる場合は、ラウンドトリップディレイ量が35フレーム分(1フレームを640ビットとし、伝送速度を32kb/sec とすると、35フレーム分は、700msec となる)とかなり長くなるが、その場合には、スループットの改善効果が顕著になる。上述の一般的な説明で、k=2とした場合が、図1の実施の形態であるが、トータル送信フレーム数が大きいときに、kを3以上にすれば、一層効果的となる。
【0046】
又、帰還フレームに送信データが無い場合には、次の再送要求フレーム番号をデータ領域内に設けても、最大伝送速度を低下させることなく、スループットが改善される。受信側通信機での送信側通信機へ送信する帰還フレームへの次の再送フレーム番号の追加、送信側通信機での次の再送要求フレーム番号に基づくデータフレームのフレーム番号の決定等において、従来例のデータ通信方法に使用されるデータ通信機に付加するソフトウェア/ハードウェアの大幅な追加/変更は殆どない。
【0047】
以下に、図面を参照して、本発明の他の実施の形態を説明する。この実施の形態におけるデータ通信方法には、上述の従来例及び上述の実施の形態と同様のスループットの高い選択的再送(Selective Repeat) 方式の自動再送要求式誤り制御方法が採用されている。先ず、図6A、Bを参照して、データフレーム及び帰還フレームで同じフォーマットとなるARQフレームの構成例を説明する。このARQフレームは、例えば、16ビットの送信データ長表示領域a、例えば、8ビットの送信フレーム番号b、例えば、8ビットの再送要求フレーム番号c(図6A)、又は、同じ8ビットの次の再送要求フレーム番号(図6B)f、例えば、591ビットの送信データ領域d、例えば、1ビットの再送要求識別子g及び全体のデータa、b、c(又は、f)、d、gに対する、例えば、16ビットの誤り検出符号eから構成される。
【0048】
送信フレーム番号bと、データ領域dとの間の8ビット領域に、再送要求番号cが来るか、次の再送要求番号fが来るかは、後述する規則によるが、再送要求番号cが来たときは、1ビットの再送要求識別子gの値をg=0(又は、g=1)とし、次の再送要求番号fが来たときは、g=1(又は、g=0)とすることによって、両者の区別が可能となる。
【0049】
尚、図6A、Bの1ビットの再送要求識別子gは、図11Aの従来のARQフレームにおける592ビットのデータ領域内に設けたものである。そのため、データデータ領域dのビット数は、592−1=591となり、図1の実施の形態に比べて、データ領域dでのデータ量の減少は極く僅かであるので、帰還フレームのデータ領域dにもデータがある全二重通信の場合には、上述の実施の形態より有利となる。
【0050】
送信データ長表示領域aは、送信データdのデータ量を表示する領域で、そのデータ量は、例えば、ビット単位で0から591の値を採り得、ここでは、そのデータ量は591ビットである。送信フレーム番号bは、送信すべきフレームの番号(例えば、0又は1から255まで)を示す。再送要求フレーム番号cは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次に期待しているフレーム番号を示す。次の再送要求フレーム番号fは、受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームで使用され、受信側通信機で次の次に期待しているフレーム番号を示す。
【0051】
誤り検出符号eは、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check 巡回符号検査) 符号のITU(International Telecommunication(s) Union国際電気通信連合) −T(16ビット)を使用する。このCRCの適用領域は、a、b、c(又は、f)、d及びgの計624ビットである。
【0052】
次に、図7を参照して、帰還フレームで使用される再送要求フレーム番号c及次の再送要求フレーム番号fについて、送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを説明する。図7において、送信側通信機に配されている中に数字を付した長方形の枠内の数字は、送信フレームのフレーム番号を示す。尚、送信フレーム番号は、ここでは、仮に、1〜10までとし、最初のフレーム番号は1であり、最終のフレーム番号は10となる。右下がりの矢印は、送信側通信機から受信側通信機へ送信される送信フレームを示し、右上がりの矢印は受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームを示す。実線で示す矢印は伝送誤りの無いフレームを示し、破線は伝送誤りの有るフレーム(送信フレーム)を示す。帰還フレームにおける再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号を、Rにフレーム番号を示す数字を付して示す。ここで、Rに数字を付し、且つ、括弧で括ったものは、受信側通信機から送信側通信機へ送信しなかったフレーム番号を示す。dは、ラウンドトリップディレイ量を示し、これは送信側通信機から受信側通信機へ送信フレーム(データフレーム)を送信してから、その送信フレームが受信側通信機で正しく受信されたか否かを示す受信側通信機からの帰還フレームを受信するまでに要する時間を示し、これの例では4つの送信フレームを送信するに要する4フレーム期間である。
【0053】
そこで、図7を詳しく説明する前に、図7の一部を拡大して示した図8を参照して、再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号の決め方について説明する。尚、図8において、図7と対応する部分には、同一符号を付している。図8において、各符号の意味は次の通りである。
【0054】
FF(i) : 送信側通信機から受信側通信機へ送信された第i番目のデータフレームのフレーム番号
FB(i) : 第i番目のデータフレームの送信中に受信側通信機から要求されている最新の再送要求フレーム番号
FBnext(i): 第i番目のデータフレームの送信中に受信側通信機から要求されている最新の再送要求フレーム番号FB(i)の次に欲しい再送要求フレーム番号
【0055】
次に、受信側通信機から送信側通信機に送信する帰還フレームに、再送要求フレーム番号を乗せて送信するか、次の再送要求フレーム番号を乗せて送信するかの決め方を説明する。通常は、再送要求フレーム番号を帰還フレームに乗せて送信しするが、次の2つの条件を満足するときだけ、次の再送要求フレーム番号を帰還フレームに乗せて送信する。
条件▲1▼: j mod α = 0
(α回に1回送信する。α>1、J:受信側通信機のフレーム送信順序番号)
条件▲2▼: 次の再送要求フレーム番号>再送要求フレーム番号+1
以下に、図7を参照して、送信側通信機及び受信側通信機の動作を説明する。
【0056】
〔送信側通信機〕
再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号を同時に受信することはないので、再送要求フレーム番号及び次の再送要求フレーム番号をそれぞれ記憶するメモリを設け、それぞれ記憶されているフレーム番号を、常に最新のフレーム番号に置き換えるようにする。
(1) 送信フレーム1、2、3、4を連続的に送信する。
(2) 送信フレーム4の送信中に、送信フレーム1に対する応答を示す帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は2であるので、送信フレーム1は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(3) 送信フレーム5の送信中に、送信フレーム2に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は3であるので、送信フレーム2は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(4) 送信フレーム6の送信中に、送信フレーム3に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム3は受信側通信機で正しく受信されたものと判断する。
(5) 送信フレーム7の送信中に、送信フレーム4に対する応答を示す帰還
フレームを受信する。その帰還フレームにおける再送要求フレーム番号は4であるので、送信フレーム4は受信側通信機で正しく受信されていないものと判断する。
(6) 送信フレーム4を再送する。
(7) 再送された送信フレーム4が受信側通信機で正しく受信されたか否か
は、4フレーム期間後であるので、次のフレーム8、9、10を連続的に送信する。
(8) 最終送信フレーム10の送信中に、次の再送要求フレーム番号を有す
る帰還フレームを受信する。その帰還フレームにおける次の再送要求フレーム番号は8である。
(9) 送信フレーム10より大きい番号の送信フレームは存在せず、メモリ
に記憶されている最新の再送要求フレーム番号は4であるので、フレーム4を再送する(図8のi=12の部分)。
(10) 次の再送要求フレーム番号による再送条件を満足するので、送信フレ
ーム8を再送する(図8のi=13の部分)。
(11) 送信フレーム9、10を送信する(図8のi=14、15の部分)。(12) 送信フレーム10より番号の大きい送信フレームは存在せず、メモリ
に記憶されている最新の再送要求フレーム番号は4であるの、フレーム4を再送する。フレーム4の送信中に、再送要求フレーム番号を有する帰還フレームを受信する。その再送要求フレーム番号は4であるので、フレーム4を再送する。フレーム4の送信中に、再送要求フレーム番号を有する帰還フレームを受信する。その再送要求フレーム番号は9である(図8のi=16の部分)。
(13) 送信フレーム9を送信する。そのフレーム9の送信中に、再送要求フレーム番号を有する帰還フレームを受信する。その再送要求フレーム番号は11であるので、送信フレーム10は正しく受信されたものと判断して、送信を終了する。
【0057】
〔受信側通信機〕
受信側通信機は、4回に1回で、しかも、次の再送要求フレーム番号が、再送要求フレーム番号+1より大きい場合に限って、再送要求フレーム番号に代えて、次の再送要求フレーム番号を帰還フレームに乗せて、送信側通信機に送信する。
【0058】
(1) 送信フレーム1、2、3は正しく受信できたので、それぞれの再送要
求フレーム番号を2、3、4とした帰還フレームを送信側通信機に送信する(j=1〜3)。
(2) 送信フレーム4を正しく受信できず、又、j=4で、次の再送要求フ
レーム番号を送信するタイミングとなっているが、次の再送要求フレーム番号が、再送要求フレーム番号+1より大きい場合ではないので、再送要求フレーム番号4を帰還フレームの乗せて送信する。
(3) j=5、6、7で連続して、再送要求フレーム番号4を帰還フレーム
に乗せて送信する。送信フレーム7まで受信が完了しているので、その時点での次の再送要求フレーム番号は8となる。
(4) j=8なので、次の再送要求フレーム番号を送信するタイミングとなっており、しかも次の再送要求フレーム番号は、再送要求フレーム番号+1より大であるので、再送要求フレーム番号の代わりに、次の再送要求フレーム番号8を帰還フレームに乗せて送信する。
(5) j=9、10、11で送信フレーム8、10を受信し、この間、再送要求フレーム番号4を帰還フレームに乗せて送信する。この時点での次の再送要求フレーム番号は11となる。
(6) j=12で、送信フレーム4を正しく受信する。j=12は、次の再送要求フレーム番号の送信タイミングであり、しかも次の再送要求フレーム番号は、再送要求フレーム番号+1より大であるので、次の再送要求フレーム番号11を帰還フレームに乗せて送信する。
〔7〕 J=13、14で送信フレーム8、9を受信できたので、それぞれ再送要求フレーム番号9、11を乗せた帰還フレームを送信する。
【0059】
図9に、上述の実施の形態(図1)と、他の実施の形態(図6)とにおけるフレームエラー率対スループット特性曲線を比較して示した。ここでは、フレームエラー率を、0から0.02置きに0.2まで変化させたときのスループットを、計算機シュミレーションによって計算した場合である。但し、条件として、ラウンドトリップディレイ(量)dを20、送信フレーム数を40としている。この図9によれば、実施の形態(図1)に比べて、他の実施の形態(図6)の方が、同じフレームエラー率に対するスループットは低いが、その差は微差で、実用上問題はない。従って、他の実施の形態(図6)は、帰還フレームにもデータを乗せて送信する全二重方式の通信の場合は、データ領域に乗せるデータ量の低下が極く僅かであるので、この点では、実施の形態(図1)よりの優れている。
【0060】
ここで、他の実施の形態(図6)の図7及び図8の場合では、選択的再送方式の自動再送要求式誤り制御方法によって、送信側通信機から受信側通信機に、データフレーム1〜10を送信するために、実際に送信した送信フレームの数N1は14であり、最初の送信フレームの送信から、送信フレーム1〜10の全てが送信されたことの確認のための帰還フレームを受信するまでの送信フレームの数N2は17である。
【0061】
そこで、送信すべき送信フレームの数N0と、送信側通信機から受信側通信機に送信される全部の送信フレームの数N1との比N0/N1で定義されるスループットSは、図7及び図8の場合、S=10÷14=0.714となり、従来例の0.625より8.9%程度改善されていることが分かる。
【0062】
図6に示す他の実施の形態の場合は、図1の実施の形態の場合と略同様に、送信側通信機から受信側通信機へ送信されるデータフレームの始めの方が、受信側通信機で、正しく受信できない状態が頻発して、受信側通信機から送信側通信機へ繰り返し再送要求を出す場合であっても、受信側通信機で、送信側通信機からのデータフレームが正しく受信できなかった後に、どこまでデータフレームが正しく受信されているかを、送信側通信機で把握することができるので、送信側通信機から受信側通信機へ1度送信したデータフレームを、再度送信するような無駄を省くことができる。
【0063】
尚、再送要求フレーム番号の種類が2つのときは、上述したように、再送要求識別子は1ビットで済むが、再送要求フレーム番号の種類が3つ、4つの場合でも、再送要求識別子は2ビットで済み、再送要求フレーム番号の種類が5つ、6つの場合でも、再送要求識別子は3ビットで済み、……………………、済むので、帰還フレームにデータ領域にデータを乗せて受信側通信機から送信側通信機に送信する(全二重通信)場合でも、データ領域のデータ容量の減少は、上述の図1の実施の形態に比べて、極く僅かである。
【0064】
次に、図10を参照して、本発明を適用できるデータ通信機を含む通信系を説明する。データ通信機1Aは、例えば、PHSにおける電話機で、無線/無線通信網NWを通じて、各種データ通信機1B、1C、1D、1E、‥‥‥‥‥‥と、相互に通信し得る。データ通信機1B、1C、1D、1E、‥‥‥‥‥‥は、データ通信機1Aと同様なPHSにおける電話機、セルラーシステムの電話機等の無線電話機、有線電話機、中継局、基地局等である。
【0065】
データ通信機1Aは、送受信部2と、送受信部2にそれぞれ接続された送受信アンテナ3並びに変調器4及び復調器5と、変調器4及び復調器5に接続された信号処理部6、信号処理部6に接続されたスピーカ7、マイク8、文字、数字、記号、図形、画像等を表示する表示器(液晶表示器等からなる)9等を有し、信号処理部6には、外部からのデジタルデータの入出力端子9が導出されている。上述の送信側通信機から受信側通信機へ送信するデータフレーム及び受信側通信機から送信側通信機へ送信される帰還フレームは、データ通信機1A、1B、1C、1D、1E、‥‥‥‥‥‥の内の互いに通信を行うあるデータ通信機と他のそれぞれ送信側通信機及び受信側通信機で作られて、それぞれ相手側の通信機に送信される。
【0066】
【発明の効果】
第1の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0067】
第2の本発明によれば、第1の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第1の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0068】
第3の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、データフレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、帰還フレーム内に含ませるべき送信データがないときは、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を、帰還フレーム内のデータ領域内に含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することができると共に、最大伝送速度を低下さぜずに、スループットの改善を図ることのできる送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0069】
第4の本発明によれば、第3の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができると共に、最大伝送速度を低下させずに、スループットの改善を図ることのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0070】
第5の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも帰還フレームに含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0071】
第6の本発明によれば、第5の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第5の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0072】
第7の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、データフレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、 帰還フレーム内に含ませるべき送信データがないときは、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を、帰還フレーム内のデータ領域内に含ませるようにしたので、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができるような再送要求フレーム番号を含む帰還フレームを、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ送信することができると共に、最大伝送速度を低下さぜずに、スループットの改善を図ることのできる送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0073】
第8の本発明によれば、第7の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第7の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することができると共に、最大伝送速度を低下させずに、スループットの改善を図ることのできるデータ通信機を得ることができる。
【0074】
第9の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームをα1 (但し、α1 はα1 >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ1 (但し、β1 は0<β1 <α1 となる自然数)回は、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を第2の再送要求フレーム番号FB2(n)で置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を含む帰還フレームをα(k−1) (但し、α(k−1) はα(k−1) >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ(k−1) (但し、β(k−1) は0<β(k−1) <α(k−1) となる自然数)回は、第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第1の本発明実質的に同等の効果が得られると共に、帰還フレームのデータ領域にデータを乗せて、受信側通信機から送信側通信機に送信する(全二重通信)場合でも、データ領域の再送要求識別子を設けたこに伴うデータ容量の減少は極く僅かとなるデータ通信方法を得ることができる。
【0075】
第10の本発明によれば、第9の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第9の発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信方法を得ることができる。
【0076】
第11の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、帰還フレームに含まれる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を、第1の所定条件を満たすときは、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)に置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
帰還フレームに含まれる第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を、第(k−1)の所定条件を満足するときは、第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第9の本発明と略同様の効果が得られるデータ通信方法を得ることができる。
【0077】
第12の本発明によれば、第11の本発明のデータ通信方法において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第10の本発明と同様の効果の得られるデータ通信方法を得ることができる。
【0078】
第13の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームをα1 (但し、α1 はα1 >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ1 (但し、β1 は0<β1 <α1 となる自然数)回は、第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を第2の再送要求フレーム番号FB2(n)で置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を含む帰還フレームをα(k−1) (但し、α(k−1) はα(k−1) >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ(k−1) (但し、β(k−1) は0<β(k−1) <α(k−1) となる自然数)回は、第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第5の本発明と実質的に同等の効果が得られると共に、帰還フレームのデータ領域にデータを乗せて、受信側通信機から送信側通信機に送信する(全二重通信)場合でも、データ領域の再送要求識別子を設けたこに伴うデータ容量の減少は極く僅かとなるデータ通信機を得ることができる。
【0079】
第14の本発明によれば、第13の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第13の本発明の効果に加えて、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ送信するデータフレームのスループットを、従来より改善することのできるデータ通信機を得ることができる。
【0080】
第15の本発明によれば、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、受信側データ通信機から送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、受信した帰還フレーム内の第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、帰還フレームに含まれる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を、第1の所定条件を満たすときは、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)に置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
帰還フレームに含まれる第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を、第(k−1)の所定条件を満足するときは、第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、帰還フレームに含ませるようにしたので、第13の本発明とと略同様の効果の得られるデータ通信機を得ることができる。
【0081】
第16の本発明によれば、第15の本発明のデータ通信機において、受信した帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び再送要求識別子から、第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、記憶手段に記憶された第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、送信側データ通信機から受信側データ通信機へ再送するようにしたので、第14の本発明と同様の効果の得られるデータ通信機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A 本発明の実施の形態のARQフレーム構成例を示す線図である。
B 実施の形態のARQフレームを帰還フレームとして使用したときの送信データが無い場合を示す線図である。
【図2】実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを示すチャート図である。
【図3】実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートの一部を拡大し、次の再送要求フレーム番号による再送処理の動作を付加したチャート図である。
【図4】実施の形態及び従来例におけるラウンドトリップディレイ対スループット特性曲線を示す特性図である。
【図5】実施の形態及び従来例におけるフレームエラー率対スループット特性曲線を示す特性図である。
【図6】A 本発明の他の実施の形態のARQフレーム構成例を示す線図である。
B 本発明の他の実施の形態のARQフレーム構成例を示す線図である。
【図7】
他の実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートを示すチャート図である。
【図8】他の実施の形態における送信フレームにエラーがある場合のSR方式によるARQ伝送チャートの一部を拡大し、次の再送要求フレーム番号による再送処理の動作を付加したチャート図である。
【図9】実施の形態及び他の実施の形態におけるフレームエラー率対スループット特性曲線を示す特性図である。
【図10】本発明の実施の形態を適用し得る通信系を示す線図である。
【図11】A 従来のARQフレーム構成例を示す線図である。
B 従来のSR−ARQ伝送チャートを湿すチャート図である。
Claims (16)
- 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、
前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも前記帰還フレームに含ませるようにしたことを特徴とするデータ通信方法。 - 請求項1に記載のデータ通信方法において、
受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、前記第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信方法。 - 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、前記データフレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、
前記帰還フレーム内に含ませるべき送信データがないときは、前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を、前記帰還フレーム内のデータ領域内に含ませるようにしたことを特徴とするデータ通信方法。 - 請求項3に記載のデータ通信方法において、
受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、前記第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信方法。 - 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、
前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)をも前記帰還フレームに含ませるようにしたことを特徴とするデータ通信機。 - 請求項5に記載のデータ通信機において、
受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、前記第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信機。 - 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む、前記データフレームと同じフォーマットの帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、
前記帰還フレーム内に含ませるべき送信データがないときは、前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を、前記帰還フレーム内のデータ領域内に含ませるようにしたことを特徴とするデータ通信機。 - 請求項7に記載のデータ通信機において、
受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)と共に、前記第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至第kの再送要求フレーム番号FBk(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信機。 - 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、
前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、
前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームをα1 (但し、α1 はα1 >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ1 (但し、β1 は0<β1 <α1 となる自然数)回は、前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を前記第2の再送要求フレーム番号FB2(n)で置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を含む帰還フレームをα(k−1) (但し、α(k−1) はα(k−1) >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ(k−1) (但し、β(k−1) は0<β(k−1) <α(k−1) となる自然数)回は、前記第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を前記第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、
前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、前記帰還フレームに含ませることを特徴とするデータ通信方法。 - 請求項9に記載のデータ通信方法において、
受信した前記帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び前記再送要求識別子から、前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶された前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信方法。 - 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法において、
前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、
前記帰還フレームに含まれる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を、第1の所定条件を満たすときは、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)に置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
前記帰還フレームに含まれる第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を、第(k−1)の所定条件を満足するときは、前記第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、
前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、前記帰還フレームに含ませることを特徴とするデータ通信方法。 - 請求項11に記載のデータ通信方法において、
受信した前記帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び前記再送要求識別子から、前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶された前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信方法。 - 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、
前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、
前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームをα1 (但し、α1 はα1 >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ1 (但し、β1 は0<β1 <α1 となる自然数)回は、前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を前記第2の再送要求フレーム番号FB2(n)で置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を含む帰還フレームをα(k−1) (但し、α(k−1) はα(k−1) >1となる自然数)回送信する毎に、そのうちのβ(k−1) (但し、β(k−1) は0<β(k−1) <α(k−1) となる自然数)回は、前記第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を前記第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、
前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、前記帰還フレームに含ませることを特徴とするデータ通信機。 - 請求項13に記載のデータ通信機において、
受信した前記帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び前記再送要求識別子から、前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶された前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信機。 - 送信側データ通信機から受信側データ通信機へ、最初の所定フレーム番号から最終の所定フレーム番号までのデータフレームを昇順に(又は降順に)送信し、前記受信側データ通信機から前記送信側データ通信機へ、受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内の最小の(又は最大の)フレーム番号FBM(n)からなる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を含む帰還フレームを送信すると共に、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ、受信した前記帰還フレーム内の前記第1の再送要求フレーム番号FB1(n)に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを再送するようにしたデータ通信方法におけるデータ通信機において、
前記受信側データ通信機で受信した第1番目乃至第n番目のデータフレームのフレーム番号に応じて、未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+1}〔又は{FBM(n)−1}〕からなる第2の再送要求フレーム番号FB2(n)乃至未受信のデータフレームの内のフレーム番号{FBM(n)+(k−1)}〔又は{FBM(n)−(k−1)}〕からなる第k(但し、kは2以上の整数)の再送要求フレーム番号FBk(n)を作成し、
前記帰還フレームに含まれる第1の再送要求フレーム番号FB1(n)を、第1の所定条件を満たすときは、第2の再送要求フレーム番号FB2(n)に置換し、
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
前記帰還フレームに含まれる第(k−1)の再送要求フレーム番号FB(k−1)(n)を、第(k−1)の所定条件を満足するときは、前記第kの再送要求フレーム番号FBk(n)で置換すると共に、
前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)の別を示す再送要求識別子を、前記帰還フレームに含ませることを特徴とするデータ通信機。 - 請求項15に記載のデータ通信機において、
受信した前記帰還フレーム内の再送要求フレーム番号及び前記再送要求識別子から、前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)を得て記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶された前記第1乃至第kの再送要求フレーム番号FB1(n)〜FBk(n)それぞれの最新の再送要求フレーム番号に応じて、前記受信側で正しく受信されたなかったフレーム番号のデータフレームを、前記送信側データ通信機から前記受信側データ通信機へ再送するようにしたことを特徴とするするデータ通信機。
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