JP3561750B2 - 船舶の制御方法および制御装置 - Google Patents

船舶の制御方法および制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は船舶の制御方法および制御装置に関する。さらに詳しくは、火災船などの海上の対象物などの制御基準位置との位置関係を適切に保つようにして、自動操縦するための船舶の制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、船舶の自動操縦化が進み、定常運転時のみならず、海洋観測や水産資源調査などの定点観測、あるいは海上消火活動など、操船に特別の注意・技術が必要とされる場面においても、自動操縦により操船することが行われるようになってきている。
【0003】
例えば、海洋観測や水産資源調査では、船体が風で潮流と異なる方向に流されて、海中の観測機器と船体とが接触しないように対水船速度または対地船速度がゼロとなるよう制御したり、また、風の影響を最小限に止めるように風向に対する船首方位が一定となるよう制御することが行われている。
【0004】
図7に、従来の自動制御装置の一例を示す(例えば特許第3052182号公報参照)。この制御装置100は、対水船速保持ボタンを押したときの対水船速を維持するように、対水船速センサの出力信号を用いて制御器101がフィードバック制御を行い、船舶102を自動操縦するものとされる(また、対風姿勢保持に関し、特許第3026059号公報参照。ここでは、対風姿勢保持ボタンを押したときの相対風向角を維持するよう制御するものとされる)。この従来例では、対水船速センサ、例えばドップラーソナーの信頼性が低いため、その出力信号に対してフィルタ処理を施すものとしている。
【0005】
ところが、特に、海上消火活動の際の自動操縦などの、より高い制御精度および応答性が要求される場面では、そのような信頼性の低いセンサ出力、または信頼性を高めるために長い時定数のフィルタをかけたセンサ出力をフィードバックループに組み込んで速度制御を行うことは現実的ではないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、船舶の位置および姿勢、特に海上の対象物などの制御基準位置との位置および姿勢を制御する際の制御性を向上させることができる船舶の制御方法および制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の船舶の制御方法は、対象物の位置を基準として自船を操船する船舶の制御方法であって、初期状態における自船と対象物との距離が基準値以上の場合、前記対象物との距離を前記距離に維持しながら操船し、対象物の位置を基準として自船を操船する船舶の制御方法であって、初期状態における自船と対象物との距離が基準値を超えない場合、前記対象物の位置を目標位置として操船することを特徴とする。
【0008】
本発明の船舶の制御方法においては、自船の対象物に対する角度を一定としながら操船したり、自船の風向に対する角度を一定としながら操船したり、自船を対象物より風上となるよう操船したりしてもよい
【0009】
また、本発明の船舶の制御方法においては、対象物の位置をレーダなどで自動的に検出しながら操船したり、対象物の位置を当該対象物の初期位置からの潮流による移動距離を加算して補正しながら操船したりしてもよい。
【0010】
一方、本発明の船舶の制御装置の第1形態は、対象物の位置を基準として自船を操船する船舶の制御装置であって、少なくとも自船の位置を指示するための指令信号を生成する指令値生成部と、前記指令値生成部により生成される指令値信号に基づいて船舶の各部を操作する自動操船部とを備え、前記指令値生成部は、初期状態における自船と対象物との距離が基準値以上の場合、前記対象物との距離を前記距離に維持する指令値を生成することを特徴とする。
【0011】
本発明の船舶の制御装置の第2形態は、対象物の位置を基準として自船を操船する船舶の制御装置であって、少なくとも自船の位置を指示するための指令信号を生成する指令値生成部と、前記指令値生成部により生成される指令値信号に基づいて船舶の各部を操作する自動操船部とを備え、前記指令値生成部は、初期状態における自船と対象物との距離が基準値を超えない場合、前記対象物の位置を目標位置とする指令値を生成することを特徴とする
【0012】
本発明の船舶の制御装置においては、前記指令値生成部は、レーダなど検出値に基づいて対象物の位置を設定する自動設定モードと、対象物の位置を初期位置に潮流計の計測値に基づく移動距離を加算して補正するモードとに切り替え可能とされるのが好ましい。
【0013】
また、本発明の船舶の制御装置においては、前記指令値生成部が、自船を対象物に対して一定角度とする指令値を生成したり、前記指令値生成部が、自船を風向に対して一定角度とする指令値を生成したりするのが好ましい。
【0014】
しかして、本発明の船舶の制御装置は船舶に備えられる。
【0015】
【作用】
本発明は前記の如く構成されているので、自船と制御基準位置との距離に応じて、所望位置に自船を移動させることができる。
【0016】
また、本発明の好ましい形態によれば、制御目標位置において、基準方位あるいは風向に対して自船を所望角度とできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
【0018】
図1に、本発明の一実施形態に係る船舶の制御方法が適用される制御システムの概略構成を示し、この制御システムAは、船舶の位置、速度および姿勢が所望の位置、速度および姿勢となるよう船舶を自動操縦するシステムとされる。
【0019】
より具体的には、制御システムAは、例えば海上消火活動を行う際に、火災船(制御基準位置)と消防艇(自船)との距離を所定距離に保ちつつ常に風上から消火を行えるよう、海上の対象物との距離および対象物との角度を適切な距離および角度とするよう船舶を自動操縦するシステムとされる。そのため、この制御システムAによれば、対水船速度を値0とするような船舶の定点保持・対水船速制御を行うことも可能となる。
【0020】
また、この制御システムAは、2つの対象物位置設定モードで動作するものとされる。すなわち、火災船などの対象物の位置(制御基準位置)をレーダーや赤外線カメラを用いて自動的に検出する自動設定モード(以下、当該モードで検出される対象物の位置を自動検出対象物位置という)と、制御の開始時点に入力される対象物の位置(以下、初期設定対象物位置という)に関する情報を潮流計の出力信号を用いて時々刻々補正するようにして演算する手動設定モードの各設定モードである。
【0021】
以下、制御システムAの各構成要素を説明する。
【0022】
制御システムAは、各状況に応じた適切な自船の位置、速度および姿勢を指示するための指令値信号を生成する指令値生成部10と、指令値生成部10により生成される指令値信号に基づいて船舶40各部を操作する自動操船部20とから構成される。
【0023】
自動操船部20は、船舶40の位置、速度および姿勢が、指令値生成部10からの指令値信号に一致するよう機関回転数や減速比、プロペラのピッチ角度および操舵角度をフィードバック制御する制御器30を備えてなるものとされる。なお、この自動操船部20および制御器30は公知のものと同様の構成とされるため詳細説明は省略し、以下、指令値生成部10の構成および指令値生成部10が実施する指令値生成処理に関して詳細に説明する。
【0024】
図2に示すように、海上の任意の点を含む水平面内で、その点を原点とし、北をX軸方向、東をY軸方向とした座標系を考える。そして、対象物としての火災船Pの位置を座標(Yc,Xc)で表し、消防艇(自船)Qに対する位置指令値を座標(Yr,Xr)で表し、風速および潮速をそれぞれ記号Vw(ベクトル量)および記号Vc(ベクトル量)で表すものとする。また、各角度は、X軸を基準に時計回りの角度を正として計測するものとする。
【0025】
ここで、図2の状態から、消防艇Qが火災船Pと所定距離Rを保ちつつ、火災船Pの風上に回り込むよう制御する場合を考える。このとき、位置指令値(Yr,Xr)は、火災船Pを中心とする半径Rの円周R1上をトラッキングしつつ、つまり自船Qと火災船Pとの距離を一定に保ちながら、火災船Pに対して風上に回り込むように移動する。なお、半径Rは、前述のように制御中一定とされてもよいが、風向を考慮に入れた火災船との相対位置関係に応じて変更するものとされてもよい。
【0026】
このとき、火災船Pの位置(以下、対象物位置という)(Yc,Xc)は、潮流や風の影響により時々刻々変化する。このため、各時点における対象物位置(Yc,Xc)を検知するよう下記の対象物位置演算処理が実施される。
【0027】
図3に、かかる演算処理を実行するため、指令値生成部10に設けられる対象物位置演算処理部11の構成を示す。
【0028】
対象物位置演算処理部11は、X成分演算部11Aと、Y成分演算部11Bとを備えるものとされる。各成分演算部11A、11Bはそれぞれ、スイッチ12A、12B、積分器13A,13Bおよび加算器14A,14Bを含むものとされる。各スイッチ12A、12Bは、前掲の自動設定モードでは、原則としてb端子側に接続される。また、手動設定モードではa端子側に接続される。
【0029】
また、各スイッチ12A、12Bのa端子には、対水船速制御が実施可能なように、下記式(1)、(2)により算出される潮速VcのX方向成分VcxおよびY方向成分Vcyがそれぞれ入力される。
【0030】
Vcx=Vccosψc (1)
【0031】
Vcy=Vcsinψc (2)
【0032】
ここで、角度ψcは、潮速VcがX軸となす角度を示す。
【0033】
また、各スイッチ12A、12Bのb端子には対地船速制御が実施可能なように常に0値が入力される。
【0034】
各積分器13A、13Bは、対応する各スイッチ12A、12Bから入力される信号15A、15B、つまり採用潮速(Vsy,Vsx)に対して積分動作を行って制御開始時点からの潮の流れた距離を演算し、この演算結果を表す信号16A、16Bを対応する各加算器14A、14Bに出力する。これによって、手動設定モードにおいて、潮流により対象物Pが流された距離および方向が求められる。
【0035】
加算器14A、14Bは、対応する各積分器13A、13Bからの信号16A、16Bに対して自動設定モードでは自動検出対象物位置の各座標成分値Ysa、Xsaをそれぞれ加算し、手動設定モードでは初期設定対象物位置の各座標成分値Ysm、Xsmをそれぞれ加算し、その加算結果を現在の対象物位置情報(Yc,Xc)として出力する。
【0036】
なお、手動設定モードにおいても対象物位置(Yc,Xc)を不動としたい場合などには、各スイッチ12A、12Bをb端子側に接続するようにしてもよい。また、各スイッチ12A、12Bにおける接続端子の切換は、制御の実行中であっても実施可能である。
【0037】
また、半径Rは、制御開始時の船体位置および対象物位置をそれぞれ座標(Y0,X0)および(Ys0,Xs0)で表すものとして、下記式(3)で算出される。ここで、(Ys0,Xs0)は自動設定モードでは(Ysa,Xsa)の初期値であり、手動設定モードでは(Ysm,Xsm)である。なお、(Ysm,Xsm)は自船位置(Y0,X0)に設定してもよい。
【0038】
R=sqrt((X0−Xs0)2+(Y0−Ys0)2) (3)
【0039】
しかして、半径R、つまり制御開始時の自船位置(Y0,X0)と対象物位置(制御基準位置)(Ys0,Xs0)との距離が、所定の基準値Δよりも大きいか否か、すなわち自船と対象物(制御基準)との距離関係に応じて、下記のように位置指令値(Yr,Xr)を演算する際の処理方法が区別される。なお、前記基準値Δは、後述する対風向角度保持モードのときはゼロとしてもよいが、あまり小さいと対対象物角度保持モードのときに対象物に対する角度が定まらないので、自動操船部20の位置制御精度よりも大きくすることが望ましい。そこで、位置制御精度が例えば10mの場合、基準値Δは倍の余裕をみて20m程度とするようにして決定される。
【0040】
なお、指令値生成部10は、対象物位置演算部11により演算される対象物位置(Yc,Xc)を中心とする位置指令値(Yr,Xr)を演算する位置指令値演算処理部50を含むものとされる。
【0041】
図4に、位置指令値演算処理部50の構成を示す。
【0042】
位置指令値演算処理部50は、距離Rが基準値Δ以上であるときに、線分PQがX軸となす角度α(=atan2(Yr−Yc,Xr−Xc)、以下、自船相対位置角度という)と、所定時間内の風速Vw(ベクトル量)を平均化することにより求めた平均風向ave(ψw)と、が一致する位置まで自船Qを所定速度範囲で移動させるよう所定時間毎に位置指令値(Yr,Xr)を演算するものとされる。
【0043】
すなわち、位置指令値演算処理部50は、平均風向ave(ψw)から現在のα値を減算し、偏差信号61として出力する減算器51と、減算器51からの偏差信号61が、−π〔rad〕以上π〔rad〕以下となるように処理を行う第1変換器52と、第1変換器52の出力信号62に比例ゲインKを乗算する比例要素53と、比例要素53の出力信号63に対して、自船Qの旋回角速度が所定の角速度以下となるように上限値(ωL)および下限値(−ωL)を設定するリミッタ回路54と、リミッタ回路54の出力信号64に対して積分動作を行う積分器55と、積分器55の出力信号65に制御開始時点の自船相対位置角度α0を加算する加算器56と、加算器56の出力信号66に対してその信号が−π〔rad〕以上π〔rad〕以下となるように変換する第2変換器57とから構成され、今回のα値を示す信号を出力する。
【0044】
これにより、自船相対位置角度αを平均風向ave(ψw)と、一次遅れで一致させるようなロジックで位置指令値(Yr,Xr)を設定することが可能となる。この制御においては、比例ゲインKに応じて収束の速さが決定される。
【0045】
このようにして、所定時間毎のα値が算出されると、これに基づき下記式(4)、(5)により位置指令値の各成分が演算される。
【0046】
Xr=Xc+R×cosα (4)
【0047】
Yr=Yc+R×sinα (5)
【0048】
また、距離Rが基準値Δより小さいときは、円周R1のトラッキングを行わず、(Yc,Xc)を位置制御の目標値とする。すなわち、
【0049】
Xr=Xc (6)
【0050】
Yr=Yc (7)
【0051】
また、自船Qの姿勢、すなわち船首の方位に関しては、下記の2態様の制御が可能である。
【0052】
(a)対対象物角度保持モード
【0053】
対象物に対する角度を常に一定とするモードであり、つまり基準方位に対する角度を一定とするモードであり、この場合、船首がX軸となす角度を指示する姿勢指令値ψrは下記式(8)により決定される。
【0054】
ψr=atan2(Yc−Yr,Xc−Xr)+ψrc (8)
【0055】
ここで、角度ψrcは対象物との偏角を示す。
【0056】
(b)対風向角度保持モード
【0057】
風向に対する角度を常に一定とするモードであり、この場合、姿勢指令値ψrは下記式(9)により与えられる。
【0058】
ψr=ave(ψw)+ψrw (9)
【0059】
ここで、角度ψrwは対象物との偏角を示す。
【0060】
図5および図6に、前掲の指令値生成処理の流れを示す。この指令値生成処理は、所定時間毎(例えば、100ミリ秒毎)に繰り返し実施される。
【0061】
ステップS1:潮速Vc、潮流角度ψc、潮流偏角ψrc、風速Vw、風向ψw、風向偏角ψrw、自動検出対象物位置(Ysa,Xsa)、手動設定対象物位置(Ysm,Xsm)、初期自船位置(Yo,Xo)、初期対象船位置(Yso,Xso)および基準値Δなどの各種データを読み込む。
【0062】
ステップS2:各潮速成分(Vcy,Vcx)を前記式(1)、(2)により算出する。
【0063】
ステップS3:平均風向ave(ψw)を算出する。
【0064】
ステップS4:初期自船位置(Yo,Xo)および初期対象物位置(制御基準位置)(Yso,Xso)から半径(距離)Rを計算する。
【0065】
ステップS5:自動設定モードであるか手動設定モードであるかを判定する。ここで、自動設定モードであればステップS6に進み、手動設定モードであればステップS7に進む。
【0066】
ステップS6:処理開始時対象物位置(Ys,Xs)を下記式(10)、(11)のように設定し、ステップS8に進む。
【0067】
Xs=Xsa (10)
【0068】
Ys=Ysa (11)
【0069】
ステップS7:処理開始時対象物位置(Ys,Xs)を下記式(12)、(13)のように設定し、ステップS9に進む。
【0070】
Xs=Xsm (12)
【0071】
Ys=Ysm (13)
【0072】
ステップS8:採用潮速(Vsy,Vsx)を下記式(14)、(15)のように設定し、ステップS11に進む。
【0073】
Vsx=0 (14)
【0074】
Vsy=0 (15)
【0075】
ステップS9:対地船速制御であるか対水船速制御であるかを判定する。ここで、対地船速制御であれば前掲のステップS8に進み、対水船速制御であればステップS10に進む。
【0076】
ステップS10:採用潮速(Vsy,Vsx)を下記式(16)、(17)のように設定し、ステップS11に進む。
【0077】
Vsx=Vcx (16)
【0078】
Vsy=Vcy (17)
【0079】
ステップS11:下記式(18)、(19)により対象物位置(Xc,Yc)を演算する。
【0080】
Xc=∫Vsxdt+Xs (18)
【0081】
Yc=∫Vsydt+Ys (19)
【0082】
ステップS12:距離Rが基準値Δ以上であるか否かを判定する。ここで、距離Rが基準値Δ以上であればステップS13に進み、基準値Δよりも小さければステップS14に進む。
【0083】
ステップS13:自船相対位置角度αを演算し、ステップS15に進む。
【0084】
ステップS14:位置指令値(Xr,Yr)として対象物位置(Xc,Yc)を設定し、ステップS18に進む。
【0085】
ステップS15:位置指令値(Xr,Yr)を前記式(4)、(5)により算出する。
【0086】
ステップS16:対対象物相対角度保持モードであるか対風向相対角度保持モードであるかを判定する。ここで、対対象物相対角度保持モードであればステップS17に進み、対風向相対角度保持モードであればステップS18に進む。
【0087】
ステップS17:姿勢指令値ψrを下記式(20)により算出し、処理を終了する。
【0088】
ψr=atan2(Yc−Yr,Xc−Xr)+ψrc (20)
【0089】
ステップS18:姿勢指令値ψrを下記式(21)により算出し、処理を終了する。
【0090】
ψr=ave(ψw)+ψrw (21)
【0091】
このように、この実施形態のシステムAにおいては、火災船Pを中心として消防艇(自船)Qを風上の所定位置に移動させることができる。また、この実施形態のシステムAにおいては、信頼性の向上が困難である対水船速センサ出力をフィードバックループに組み込むことなく船舶の制御を実施しているので、制御性を向上させることができる。
【0092】
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、種々改変が可能である。例えば、実施形態においては消防艇を例に取り説明されているが、定点観測船についても適用できる。
【0093】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば自船と制御基準位置との距離に応じて、所望位置に自船を移動させることができるという優れた効果が得られる。
【0094】
また、本発明の好ましい形態によれば、制御目標位置において、基準方位あるいは風向に対して自船を所望角度とできるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る船舶の制御方法が適用される制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】同制御システムの指令値生成部の構成および動作を説明するための模式図である。
【図3】指令値生成部の詳細構成を示すブロック図である。
【図4】指令値生成部の詳細構成を示すブロック図である。
【図5】指令値生成部により実施される指令値生成処理の各手順を示す流れ図の前半部である。
【図6】指令値生成部により実施される指令値生成処理の各手順を示す流れ図の後半部である。
【図7】従来の船舶の制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 指令値生成部
11 対象物位置演算処理部
20 自動操縦部
30 制御器
40 船舶
50 位置指令値演算処理部
Vw 風速
Vc 潮速
P 対象物(火災船)
Q 自船(消防艇)

Claims (12)

  1. 対象物の位置を基準として自船を操船する船舶の制御方法であって、
    初期状態における自船と対象物との距離が基準値以上の場合、前記対象物との距離を前記距離に維持しながら操船し、
    初期状態における自船と対象物との距離が基準値を超えない場合、前記対象物の位置を目標位置として操船する
    ことを特徴とする船舶の制御方法。
  2. 初期状態における自船と対象物との距離が基準値以上の場合、自船の対象物に対する角度を一定としながら操船することを特徴とする請求項1記載の船舶の制御方法。
  3. 自船の風向に対する角度を一定としながら操船することを特徴とする請求項1記載の船舶の制御方法。
  4. 初期状態における自船と対象物との距離が基準値以上の場合、自船を対象物より風上となるよう操船することを特徴とする請求項1記載の船舶の制御方法。
  5. 対象物の位置をレーダなどで自動的に検出しながら操船することを特徴とする請求項1記載の船舶の制御方法。
  6. 対象物の位置を当該対象物の初期位置からの潮流による移動距離を加算して補正しながら操船することを特徴とする請求項1記載の船舶の制御方法。
  7. 対象物の位置を基準として自船を操船する船舶の制御装置であって、
    少なくとも自船の位置を指示するための指令信号を生成する指令値生成部と、前記指令値生成部により生成される指令値信号に基づいて船舶の各部を操作する自動操船部とを備え、
    前記指令値生成部は、初期状態における自船と対象物との距離が基準値以上の場合、前記対象物との距離を前記距離に維持する指令値を生成することを特徴とする船舶の制御装置。
  8. 対象物の位置を基準として自船を操船する船舶の制御装置であって、
    少なくとも自船の位置を指示するための指令信号を生成する指令値生成部と、前記指令値生成部により生成される指令値信号に基づいて船舶の各部を操作する自動操船部とを備え、
    前記指令値生成部は、初期状態における自船と対象物との距離が基準値を超えない場合、前記対象物の位置を目標位置とする指令値を生成することを特徴とする船舶の制御装置。
  9. 前記指令値生成部は、レーダなど検出値に基づいて対象物の位置を設定する自動設定モードと、対象物の位置を初期位置に潮流計の計測値に基づく移動距離を加算して補正するモードとに切り替え可能とされることを特徴とする請求項7または8記載の船舶の制御装置。
  10. 前記指令値生成部は、自船を対象物に対して一定角度とする指令値を生成することを特徴とする請求項記載の船舶の制御装置。
  11. 前記指令値生成部は、自船を風向に対して一定角度とする指令値を生成することを特徴とする請求項7または8記載の船舶の制御装置。
  12. 請求項ないし請求項11のいずれか一項に記載の船舶の制御装置を備えてなることを特徴とする船舶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2553610C1 (ru) * 2014-07-04 2015-06-20 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Мурманский государственный технический университет" (ФГБОУ ВПО "МГТУ") Способ управления движущимся судном
RU2615849C1 (ru) * 2015-11-06 2017-04-11 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Мурманский государственный технический университет" (ФГБОУ ВПО "МГТУ") Способ управления движущимся судном

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