JP3561252B2 - メタンハイドレート浮力タンクおよびこれを用いた貯蔵・輸送方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタンハイドレート製造バースおよびメタンハイドレート再ガス化バースにおいて貯蔵し、あるいは、その間の輸送船の容器として用いられるメタンハイドレート浮力タンクおよびメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メタンを主成分とする天然ガスを輸送する方法は、天然ガスをそのままパイプラインで移送するか(第1の従来技術)、あるいは、極低温・常圧のLNG(Liquefied Natural Gas;液化天然ガス)を例えばマイナス162[℃度]の低温にし、かつ、例えば0.025[MPa]の圧力で加圧することにより液化したものをLNG船で輸送していた(第2の従来技術)。
【0003】
このような第1の従来技術では、輸送距離に限界があり、また第2の従来技術は設備コストが高いため、長時間にわたってガス生産が可能な大型ガス田でなければ経済性が成り立たないなど課題が多く、近年、天然ガスをガスハイドレート化し効率よく貯蔵、輸送しようとする研究がなされている。
しかし、このハイドレート化した貯蔵・輸送方法でも、相当のコストがかかり、全てに合理的な方法および手段がなく、特に、天然ガスハイドレートの貯蔵・輸送に適した船舶の輸送形態は見当たらなかった。
【0004】
図6および図7は、第3の従来技術である天然ガスハイドレート化貯蔵ないし輸送システムの概要を説明するための図であって、図6がメタンハイドレート製造バースにおけるメタンハイドレート製造方法および積荷を説明するための図であり、図7がメタンハイドレート再ガス化バースにおけるメタンハイドレート再ガス化方法および荷揚げを説明するための図である。
【0005】
この図6に示すメタンハイドレート製造バースにおいて、海底等地下のガス田101にはガス井103により掘削されており、このガス井103によってガス田101から天然ガスを取り出し、ガスホルダ105に貯蔵する。このガスホルダ105に貯蔵された天然ガスは、10[℃]で圧力が7.8[MPa]の状態になっている。このガスホルダ105内の天然ガスは、低温の清水とともにハイドレート製造機107に取り込まれ、このハイドレート製造機107において例えば温度が1〜3[℃]、圧力が0.3〜3[MPa]のスラリー状天然ガスとされた後に、温度および圧力が制御されているスラリー貯蔵タンク109に貯蔵される。
【0006】
なお、このハイドレート製造機107におけるハイドレート生成過程において、天然ガスと低温の清水と、添加物アミンやエーテルあるいはケトン等を補助材を用いることにより、ハイドレートが高い温度あるいは低い圧力において、安定し易いスラリー状の天然ガスとなり、温度および圧力の制御が緩和されることになる。
【0007】
このスラリー貯蔵タンク109に貯蔵されているスラリー状の天然ガスは、移送ポンプ111から圧送されてホース113を介してハイドレート輸送船121に供給できるようになっている。
このハイドレート輸送船121は、図6に示すように、複数の防熱タンク123,123,…を備えており、かつ、防熱材に覆われた防熱タンク123,123,…には熱媒管125,125,…がそれぞれ設けられている。また、各防熱タンク123,123,…の各熱媒管125,125,…のタンク内部側にはプロテクター127,127,…が設けられている。さらに、両防熱タンク123,123は張込管129で連通されている。また、ハイドレート輸送船121の各防熱タンク123,123,…の各熱媒管125,125,…は、熱源装置(図示せず)から熱媒の供給が受けられるようになっている。
【0008】
ハイドレート輸送船121を図6に示すメタンハイドレート製造バースに接岸させた後、スラリー貯蔵タンク109の出口に備えられた移送ポンプ111と、ハイドレート輸送船121の張込管129とをホース113で接続する。しかる後に、移送ポンプ111を運転することにより、スラリー貯蔵タンク109内のスラリー状の天然ガスは、移送ポンプ111、ホース113、ハイドレート輸送船121の張込管129を介して防熱タンク123,123に送り込まれる。この防熱タンク123,123に送り込まれたスラリー状の天然ガスは、例えばマイナス15[℃]に冷却されてペレット状にされ安定化を図っている。
【0009】
ペレット状天然ガスを防熱タンク123,123,…に満載したハイドレート輸送船121は、例えば数十日の航海を行って目的地のハイドレート貯蔵バースまでペレット状天然ガスを輸送する。
目的地に到着したハイドレート輸送船121は、図7に示すように、ハイドレート貯蔵バースに接岸し、防熱タンク123,123,…の取出管131の出口に設けた移送ポンプ133の吐出口と、ハイドレート貯蔵バースのガスホルダー141とをホース143によって接続する。
【0010】
また、ハイドレート輸送船121では、熱源装置からホットガスを防熱タンク123,123,…の熱媒管125,125,…に供給することにより、ペレット化した天然ガスをスラリー状の天然ガスに状態変化をさせる。その後、移送ポンプ133を運転することにより、防熱タンク123,123,…内のスラリー状天然ガスを、移送ポンプ133、ホース143を介してガスホルダー141に送り込んでいた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述した第1の従来技術によれば、天然ガスのままパイプラインで移送するので、寒冷地などの環境下ではパイプラインの閉塞事故が発生する恐れがあった。上述した第2の従来技術によれば、LNG船で輸送するので、天然ガスを液化天然ガスにするために極低温設備が必要となるほか、極低温の輸送船や極低温の貯蔵設備などが必要となり、設備費が膨大になるほか、液化天然ガスの状態で積荷したり航海しているので、圧力や温度の関係によって液化天然ガスがボイルオフなどの危険性が伴うという欠点があった。
【0012】
上述した第3の従来技術によれば、天然ガスをガスハイドレート化して輸送する方法が提案されているが、天然ガスをガス状態からスラリー状にし、さらにペレット状にして輸送し、かつ、輸送の終了時点で、再び、スラリー状天然ガスにし、消費時点では再びガス状態にして使用されるなど、貯蔵、荷役および輸送上の条件により、天然ガスの度々の状態変化に多量の熱量が必要となり、しかも、ボイルアウト量(蒸発してなくなる量)も多く、高圧の防熱タンクを必要となり、好適な貯蔵方法および好適な船舶の輸送形態がないという不都合があった。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、天然ガスの状態変化に伴う熱量を低減し、かつ、ボイルオフなどの軽減を図ったメタンハイドレート浮力タンクおよびこれを用いた貯蔵・輸送方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願請求項1に係る発明のメタンハイドレート浮力タンクは、所定の容積を有する外タンクと、前記外タンクの内周面に設けた所定の厚さの防熱材と、前記防熱材の内周面に設けた清水および/またはペレット状天然ガスを収容するインナータンクと、前記インナータンクの内周面に冷媒または外部からの熱媒が供給される熱媒管と、前記インナータンクの上部から前記外タンクの上甲板上に連通して開口されるペレット状天然ガス投入される投入口と、前記インナータンクの上部から前記外タンクの上甲板上に連通されたガス吐出口と、前記外タンクの上甲板から前記インナータンクの底部まで延長されてなる注排水装置とからなることを特徴とする。
本願請求項2に係る発明は、請求項1記載のメタンハイドレート浮力タンクにおいて、前記インナータンク内の温度を測定する温度計と、前記インナータンク内に液体が貯蔵されたときにその液体の液面を測定できる液面計と、前記のインナータンク内の圧力を測定できる圧力計とを前記外タンクの上甲板に設け、かつ、これらの計器により検出した結果が所定の条件以上となったときに警報を発する警報装置を設けてなることを特徴とする。
【0014】
本願請求項3に係る発明は、請求項1記載のメタンハイドレート浮力タンクにおいて、前記インナータンクの内周面に設けた熱媒管のタンク内部側には、前記熱媒管を外力より保護するプロテクターが設けられていることを特徴とする。
本願請求項4に係る発明は、請求項1記載のメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法において、メタンハイドレート浮力タンクがバラストタンクを有するマザーボードに着脱可能になっており、前記マザーボードのバラストタンクトップにメタンハイドレート浮力タンクを載置固定して輸送し、輸送終了後は前記マザーボードのバラストタンクトップからメタンハイドレート浮力タンクを取り外して係留地に係留することにより、積荷を輸送・貯蔵することを特徴とする。
【0015】
本願請求項5に係る発明は、請求項4記載のメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法において、輸送中は前記メタンハイドレート浮力タンクの前記熱媒管に前記マザーボードから熱媒の供給を受け、係留中は前記メタンハイドレート浮力タンクの前記熱媒配管に係留地から熱媒を供給を受けることを特徴とする。
本願請求項6に係る発明は、請求項4記載のメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法において、輸送中には前記マザーボードのバラストタンク内のバラストを抜いた状態で輸送し、積降時には前記マザーボードのバラストタンク内にバラストを注入して一定の喫水まで前記マザーボードを沈め、前記マザーボードに前記メタンハイドレート浮力タンクを装着しあるいは取り外すことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを示す断面図である。
この図1において、符号1は、貯蔵および輸送を行うメタンハイドレート浮力タンクである。このメタンハイドレート浮力タンク1は、例えば1000[m]、500[m]単位で、天然ガス田の掘削能力や、ハイドレート製造能力、必要貯蔵能力または天然ガス消費量の諸条件によって容量を決められることになる。このメタンハイドレート浮力タンク1は、の所定の容積を有する外タンク3と、前記外タンク3の内周面に設けた所定の厚さの防熱材5と、前記防熱材5の内周面に設けたインナータンク7と、前記インナータンク7の内周面に設けた熱媒管9と、前記熱媒管9のタンク内部側に設けられ前記熱媒管9を外力より保護するプロテクター11とから構成されている。
【0018】
また、このメタンハイドレート浮力タンク1は、前記インナータンク7内の温度を測定する温度計13aと、前記インナータンク7内に液体が貯蔵されたときにその液体の液面を測定できる液面計13bと、前記のインナータンク7内の圧力を測定できる圧力計13cとを前記外タンク3の上甲板3aに設け、かつ、これらの計器13a,13b,13cにより検出した結果の一つが所定の条件以上となったときに警報を発する警報装置(図示せず)を設けてなる。
【0019】
さらに、前記メタンハイドレート浮力タンク1は、前記インナータンク7の上部から前記外タンク3の上甲板3aに上に延長して設けられたガス吐出口15と、前記外タンク3の上甲板3aの上部から前記インナータンク7の底部まで延長されてなる注排水装置17とを備えている。
【0020】
さらに、メタンハイドレート浮力タンク1の外タンク3の上甲板3aには、外タンク3からインナータンク7までハッチ19が設けられており、このハッチ19を塞ぐ防熱蓋21が設けられている。
さらに、上記メタンハイドレート浮力タンク1は、前記インナータンク7に連通するベントポスト23が設けられている。また、メタンハイドレート浮力タンク1の外タンク3の上甲板3aには、前記熱媒管9に連通する熱媒供給接続管9a,9bが設けられている。
このような構造のメタンハイドレート浮力タンク1は、海上に浮かべて使用するものである。
【0021】
[第2の実施の形態]
図2ないいし図5は本発明の第2の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法を説明するための図である。ここに、図2は、ハイドレート製造バースにおいてメタンハイドレート浮力タンク1にペレットを積荷する方法を説明するため図である。図3は、ハイドレート製造バースにおいて、マザーボードにメタンハイドレート浮力タンクを積載する方法を説明するための図である。図4は、マザーボードにメタンハイドレート浮力タンクを固定して輸送する方法を説明するための図である。図5は、目的地にてマザーボードからメタンハイドレート浮力タンクを降ろし、貯蔵しておく方法を説明するための図である。
【0022】
(天然ガスをメタンハイドレート浮力タンクに積み込む方法の説明)
ハイドレート製造バースには、図2に示すように、空のメタンハイドレート浮力タンク1aと、清水を満載したメタンハイドレート浮力タンク1bとが接岸している。このメタンハイドレート浮力タンク1bに貯蔵されている清水は、ペレット生成に使用するものである。
この図2に示すメタンハイドレート製造バースにおいて、天然ガスは、海底等地下のガス田31からガス井33によって掘削された後に、ガスタンク35に貯蔵されている。このガスタンク35内の天然ガスは、例えば、1[MPa]以下で所定温度の状態で貯蔵されている。
【0023】
このガスタンク35内の天然ガスはホース37aを介してメタンハイドレート浮力タンク1aの上に設けられたハイドレート製造機39に、前記メタンハイドレート浮力タンク1bに貯蔵されている温度が例えば2[℃]、圧力が例えば0.025[MPa]の清水はホース37bを介して前記ハイドレート製造機39に、それぞれ供給される。このハイドレート製造機39は、前記天然ガスと清水とを用い、温度が例えばマイナス15[℃]以下、圧力が例えば0.025[MPa]のペレット状天然ガスとした後、メタンハイドレート浮力タンク1aに送給する。
【0024】
ここで、このハイドレート製造機39におけるハイドレート生成過程において、天然ガスと低温の清水と、添加物アミンやエーテルあるいはケトン等を補助材を用いることにより、ハイドレートが高い温度あるいは低い圧力において、安定し易いペレット状天然ガスとなり、温度および圧力の制御が緩和される。
【0025】
また、前記メタンハイドレート浮力タンク1aの熱媒管9は、熱媒供給接続管9a,9bを介してハイドレート製造バースに設置した熱源装置(図示せず)から熱媒を供給を受けることにより、前記インナータンク7内を例えばマイナス15[℃]以下に冷却保存されている。
このインナータンク7内に貯蔵されたペレット状天然ガスは、例えばマイナス15[℃]以下に冷却されて安定化が図られている。
そして、ペレット状の天然ガスを満載したメタンハイドレート浮力タンク1cが所定個数そろったところで、次の輸送に移ることになる。
【0026】
(ペレット状天然ガスを満載したメタンハイドレート浮力タンクをマザーボードに載置して輸送する方法の説明)
まず、メタンハイドレート浮力タンク1を輸送するマザーボードについて説明する。マザーボード41は、図3ないし図5に示すように、底部に設けられたバラストタンク43と、このバラストタンク43の中央上部に延長されている隔壁45と、両側面に設けられた側面扉47a,47bとを少なくとも備えている。また、マザーボード41は、自航あるいは非自航のどちらでもよい。
【0027】
清水を満載したメタンハイドレート浮力タンク1b,1b,…を搭載したマザーボード41は、ハイドレート製造バースの近くに到着すると、図3に示すように、バラストタンク43にバラストを注水し、マザーボード41を一定の喫水まで沈める。そして、側面扉47aの一部を開口し、清水を満載したメタンハイドレート浮力タンク1bをマザーボード41から降ろした後に、当該メタンハイドレート浮力タンク1bをハイドレート製造バースに係留し、かつ、ペレット状天然ガスが満載されたメタンハイドレート浮力タンク1cをマザーボード41のバラストタンク43のタンクトップ上に載置し固定する。
【0028】
また、マザーボード41のバラストタンク43のタンクトップに載置固定されたメタンハイドレート浮力タンク1cは、図4に示すように、マザーボード41上の熱源装置(図示せず)と熱媒供給接続管9a,9bとがホース49a,49bによって連通されることにより、メタンハイドレート浮力タンク1cの熱媒管9に熱源装置(図示せず)から熱媒が供給されることになる。これにより、メタンハイドレート浮力タンク1cのインナータンク7の内部は、マイナス15[℃]以下に保たれる。
このようにペレット状天然ガスを満載したメタンハイドレート浮力タンク1c,1c,…を搭載したマザーボード41は、図4に示すように、バラストタンク43内のバラストを排水した後に、ハイドレート製造バースから消費地まで輸送される。
【0029】
(メタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵方法等の説明)
また、消費地の係留地の近くに到着したマザーボード41は、再び、バラストタンク43にバラストを注入し、メタンハイドレート浮力タンク1cが浮上する一定の喫水まで沈める。しかる後に、側面扉47aまたは側面扉47bの一部を開き、ペレット状天然ガスが満載されているメタンハイドレート浮力タンク1cをバラストタンク43のタンクトップから降ろし、消費地の係留地に係留する。また、係留地に係留されたメタンハイドレート浮力タンク1cは、図5に示すように、熱媒供給接続管9a,9bと、係留地に設置されている熱源装置(図示せず)とをホース55a,55bで接続することにより、熱源装置(図示せず)から冷媒あるいはホットガスの供給が受けられるようになっている。
【0030】
すなわち、係留地に係留したメタンハイドレート浮力タンク1c内のペレット状天然ガスを貯蔵しておくときには、熱源装置からメタンハイドレート浮力タンク1cのインナータンク7内の熱媒管9に冷媒の供給を受ける。これにより、メタンハイドレート浮力タンク1cのインナータンク7内は、マイナス15[℃]以下に保たれて、メタンハイドレート浮力タンク1cによりペレット状天然ガスを貯蔵しておくことができる。
【0031】
また、係留地に係留したメタンハイドレート浮力タンク1c内のペレット状天然ガスを消費地のガスタンク51に移送するときには、メタンハイドレート浮力タンク1cのインナータンク7内の熱媒管9に熱源装置からホットガスの供給を受ける。これにより、メタンハイドレート浮力タンク1cのガス吐出口15と、消費地のガスタンク51とを、コンプレッサー57を備えたホース53で接続し、メタンハイドレート浮力タンク1cのインナータンク7内を加熱し、ペレット状天然ガスから天然ガスに変換し、ガスタンク51に供給する。
【0032】
一方、メタンハイドレート浮力タンク1cを降ろしたマザーボード41には、ガス荷揚げ後に残った分解水あるいは清水を満載したメタンハイドレート浮力タンク1bをバラストタンク43のタンクトップに載置し固定する。しかる後に、側面扉47aまたは側面扉47bの一部を閉じて、バラストタンク43のバラストを排水し、ハイドレート製造バースに向けて輸送する。
上述した一連の動作をすることにより、メタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法を実現することができる。
【0033】
上述したように本発明の第2の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法によれば、少ない天然ガスの状態変化による熱量の軽減ができ、かつ、天然ガスの状態変化を少なくすることによりボイルオフの軽減を図り、メタンハイドレート浮力タンク1を輸送および貯蔵に直接用いることにより合理的な船舶の輸送形態を提供することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本願請求項1ないし4に係る発明によれば、必要な容量のメタンハイドレート浮力タンクにより輸送および貯蔵が容易にできる効果がある。
また、本願請求項5ないし7に係る発明によれば、少ない天然ガスの状態変化による熱量の軽減ができ、かつ、天然ガスの状態変化を少なくすることによりボイルオフの軽減を図り、メタンハイドレート浮力タンクを輸送および貯蔵に直接用いることにより合理的な船舶の輸送形態を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法であって、ハイドレート製造バースにおいてメタンハイドレート浮力タンク1にペレットを積荷する方法を説明するため図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法であって、ハイドレート製造バースにおいて、マザーボードにメタンハイドレート浮力タンクを積載する方法を説明するための図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法であって、マザーボードにメタンハイドレート浮力タンクを固定して輸送する方法を説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法であって、目的地にてマザーボードからメタンハイドレート浮力タンクを降ろし、貯蔵しておく方法を説明するための図である。
【図6】従来の天然ガスハイドレート化貯蔵ないし輸送システムの概要を説明するための図であって、メタンハイドレート製造バースにおけるメタンハイドレート製造方法および積荷を説明するための図である。
【図7】従来の天然ガスハイドレート化貯蔵ないし輸送システムの概要を説明するための図であって、メタンハイドレート再ガス化バースにおけるメタンハイドレート再ガス化方法および荷揚げを説明するための図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c メタンハイドレート浮力タンク
3 外タンク
5 防熱材
7 インナータンク
9 熱媒管
9a,9b 熱媒供給接続管
11 プロテクター
13a 温度計
13b 液面計
13c 圧力計
15 ガス吐出口
17 注排水装置
19 ハッチ
21 防熱蓋
23 ベントポスト
41 マザーボード
43 バラストタンク
45 隔壁
47,47a,47b 側面扉
49a,49b ホース
51 ガスタンク
53 ホース
55a,55b ホース
57 コンプレッサー

Claims (6)

  1. 所定の容積を有する外タンクと、前記外タンクの内周面に設けた所定の厚さの防熱材と、前記防熱材の内周面に設けた清水および/またはペレット状天然ガスを収容するインナータンクと、前記インナータンクの内周面に冷媒または外部からの熱媒が供給される熱媒管と、前記インナータンクの上部から前記外タンクの上甲板上に連通して開口されるペレット状天然ガス投入される投入口と、前記インナータンクの上部から前記外タンクの上甲板上に連通されたガス吐出口と、前記外タンクの上甲板から前記インナータンクの底部まで延長されてなる注排水装置とからなることを特徴とするメタンハイドレート浮力タンク。
  2. 前記インナータンク内の温度を測定する温度計と、前記インナータンク内に液体が貯蔵されたときにその液体の液面を測定できる液面計と、前記のインナータンク内の圧力を測定できる圧力計とを前記外タンクの上甲板に設け、かつ、これらの計器により検出した結果が所定の条件以上となったときに警報を発する警報装置を設けてなることを特徴とする請求項1記載のメタンハイドレート浮力タンク。
  3. 前記インナータンクの内周面に設けた熱媒管のタンク内部側には、前記熱媒管を外力より保護するプロテクターが設けられていることを特徴とする請求項1記載のメタンハイドレート浮力タンク。
  4. メタンハイドレート浮力タンクがバラストタンクを有するマザーボードに着脱可能になっており、前記マザーボードのバラストタンクトップにメタンハイドレート浮力タンクを載置固定して輸送し、輸送終了後は前記マザーボードのバラストタンクトップからメタンハイドレート浮力タンクを取り外して係留地に係留することにより、積荷を輸送・貯蔵することを特徴とする請求項1記載のメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法。
  5. 輸送中は前記メタンハイドレート浮力タンクの前記熱媒管に前記マザーボードから熱媒の供給を受け、係留中は前記メタンハイドレート浮力タンクの前記熱媒配管に係留地から熱媒を供給を受けることを特徴とする請求項4記載のメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法。
  6. 輸送中には前記マザーボードのバラストタンク内のバラストを抜いた状態で輸送し、積降時には前記マザーボードのバラストタンク内にバラストを注入して一定の喫水まで前記マザーボードを沈め、前記マザーボードに前記メタンハイドレート浮力タンクを装着しあるいは取り外すことを特徴とする請求項4記載のメタンハイドレート浮力タンクを用いた貯蔵・輸送方法。
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