JP3560830B2 - Bolt looseness judgment device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ボルトの緩みを判定する装置に関し、特に判定の信頼性を向上させることのできるボルトの緩み判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のボルトの緩み測定装置として、例えば特開平10−82714号公報に示されたものがある。これは、ボルトを打撃し振動を発生させるハンマに、ハンマによる加振力を電気信号に変換する加振力センサを設けるとともに、ハンマの先端部に打撃方向に出入り自在に設けられたノックピンを介してボルトに発生した振動を電気信号に変換する加振力センサが一体的に設けられ、それぞれで検出した加振力波形及び振動波形を緩み計に出力するように構成されている。
【0003】
次に動作について説明する。まず、ハンマにより対象物であるボルトを打撃する。このとき発生する加振力は加振力センサにより検出されて電気信号に変換され加振力波形として、緩み計に入力される。同時に、ボルトに発生した振動は加振力センサにより検出されて電気信号に変換され振動波形として、緩み計に入力される。
【0004】
そして、緩み計は、この緩み計に取り込んだ入力波形のうち、最大の加振力の波形とこれに応答する振動の波形を用いて単位加振力に対する応答加速度の波形を求め、これらの比と予め求めておいたしきい値とを比較して緩み度合いを定量的に判定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のボルトの緩み判定装置においては、打撃により発生した振動信号を周波数帯域毎に分解せずに判定しているので、複合周波数を特徴とする打音の検査では主成分以外の周波数に異常の特徴が現れる場合には正確に異常を検出することができなかった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、次のようなボルトの緩み判定装置を得ることを目的とする。
a.打撃により発生した振動の状態と基準状態とを比較して判定の信頼性を向上させることができる。
【0007】
b.対象物に加えられる外力のばらつきの影響を防止できる。
c.適正範囲を外れた外力を与えた場合や入力が適正レンジを超えたことを知ることができる。
d.増幅器の増幅率を適切な値に容易に設定できる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、この発明にかかるボルトの緩み判定装置においては、外力を加えられたボルトから発生する振動を振動信号として検出する信号検出手段と、外力の大きさを外力信号として検出する外力検出手段と、振動信号を複数の所定の周波数帯域毎の時系列信号に変換する変換手段と、時系列信号の最大値を周波数帯域毎に抽出する抽出手段と、周波数帯域毎の振動基準値をあらかじめ設定する基準値設定手段と、外力の大きさに応じて振動信号と時系列信号と最大値と振動基準値とのうちの少なくとも1つを補正する補正手段と、補正の結果得られた各最大値を振動基準値と又は各最大値を補正の結果得られた振動基準値と又は補正の結果得られた各最大値を補正の結果得られた振動基準値と比較する比較手段とを設けたものである。
外力の大きさに応じて補正し、比較手段における比較において外力の大きさのばらつきの影響を受けるのを防止する。
【0009】
そして、外力信号を予め設定された外力基準値にて除した比率を求める比率演算手段と比率が所定範囲内であるか否かを判定する比率判定手段とを設け、補正手段による振動信号と時系列信号と最大値と振動基準値とのうちの少なくとも1つを補正する補正は比率に基づき行うようにしたことを特徴とする。
比率演算手段にて外力と外力基準値との比率が所定範囲内であるか否か、つまり対象物に与える外力、すなわち加振力が小さすぎたり大きすぎたりしないかを判定し、この範囲外となるような不適切な外力を与えたことが判るようにする。
【0010】
さらに、外力信号を増幅して増幅外力信号として出力する外力信号増幅手段と振動信号を増幅して増幅振動信号として出力する振動信号増幅手段とを設け、比率演算手段を増幅外力信号を外力信号として用いるものとし、変換手段を増幅振動信号を振動信号として用いるものとし、増幅外力信号と増幅振動信号との少なくとも一方の波高値が所定値を超えたことを検出するレンジオーバ検出手段を設けたことを特徴とする。
測定の信頼性を確保するために、増幅外力信号や増幅振動信号が所定値を超えたことを、すなわち外力信号増幅手段や振動信号増幅手段が飽和するような大きな信号が入力されたことを検出する。
【0011】
また、外力信号増幅手段と振動信号増幅手段との少なくとも一方の増幅率を自動的に設定する増幅率自動設定手段を設けたことを特徴とする。
増幅外力信号や増幅振動信号が適切な出力範囲となるように増幅率を容易に設定することができ、操作性が向上する。また、S/N比の低下を防止でき判定の信頼性も向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の一形態を図1の構成図に基づいて説明する。図において、1は対象物であるボルト、2はボルト1を打撃し打音を発生させるハンマ、11はハンマ2に取り付けられボルト1に与えた外力としての加振力を電気信号に変換する外力検出手段としての加振力センサである。12は加振力センサ11で変換された電気信号を増幅する増幅器、13は増幅器12で増幅された信号を直流に変換する整流器である。
【0013】
14は整流器13から出力される直流信号の最大値を保持するピークホールド、15はピークホールド14の出力と基準値設定器16に格納された外力基準値との比率を求める比率演算器である。17は整流器13の出力する直流信号からトリガを検出するトリガ検出器である。
【0014】
19は比率演算器15により求められた比率が所定範囲内か否かを判定する比率判定器である。20はピークホールド14から出力された最大値から増幅器12の増幅率を自動的に設定するレンジ自動設定器である。21はピークホールド14から出力された最大値からレンジオーバを検出するレンジオーバ検出器である。
【0015】
3はハンマ2に取り付けられ打撃されたボルト1が発する打音を電気信号に変換する信号検出手段としてのマイクロホン、4はマイクロホン3で変換された電気信号を増幅する増幅器である。5は増幅器4から得られる信号を各周波数帯毎に分離する変換手段としてのアナログBPFである。このアナログBPF5は、例えば人間の可聴域である20Hz〜20kHzをほぼ網羅すべく31.25Hz〜16kHzまでの9オクターブ分を対象とし、1/3オクターブ毎の分解能を与えるとして全28バンド分設ける。
【0016】
6はアナログBPF5から得られる各周波数帯毎の信号を整流して直流に変換する整流器である。7は整流器6からの出力の最大値を保持する抽出手段としてのピークホールド、8は比率演算器15から得られる比率に基づきピークホールド7が出力する最大値を補正する補正器である。9は補正器8の出力と基準値設定器10に格納された振動基準値としての音圧基準値とを所定の方法で、つまり所定の比較基準に照らして比較する比較器である。18は各比較器9からの比較結果信号を基に全体の判定を行い異常であると判定したとき警報を出力する判定手段としての警報器である。
【0017】
31は増幅器4で増幅された信号を直流に変換する整流器である。32は整流器31からの出力の最大値を保持するピークホールド、33はピークホールド32から出力された最大値から増幅器4の増幅率を自動的に設定するレンジ自動設定器である。34はピークホールド32から出力された最大値からレンジオーバを検出するレンジオーバ検出器である。
【0018】
次に動作として基準となる対象物を用いて外力基準値及び音圧基準値を設定する基準値設定モードについて説明する。
まず、増幅器4及び増幅器12の増幅率を最小とする。この状態で対象物である所定の締付トルクで締め付けられたボルト1をハンマ2により打撃し、発生した打撃音をマイクロホン3で電気信号に変換し、増幅器4、整流器31、ピークホールド32によりアナログBPF5を通さない音圧信号の最大値を求める。
【0019】
この最大値をレンジ自動設定器33に入力し適切な計測レンジとなるように増幅器4の利得を設定する。同様に打撃によりハンマ2に発生した振動を加振力センサ11で電気信号に変換した後、増幅器12、整流器13、ピークホールド14により振動信号の最大値を求める、この最大値をレンジ自動設定器20に入力し適切な計測レンジとなるように増幅器12の利得を設定する。
【0020】
適切な計測レンジとは、例えばこの実施の一形態のように加振力の差による補正を行っており、その範囲が1/2〜2倍だとすると基準値と比較して最大で2倍の入力を受け付ける必要があるため、この基準値設定モード時に入力される信号レベルが計測レンジの50%となるように利得を設定する。
【0021】
このようにして基準値設定モードの最初の1回目の打撃により外力信号である振動信号、音圧信号両方の増幅率を設定する。
【0022】
次に、ハンマ2により対象物としての基準とする欠陥のないボルト1を打撃する。このときハンマ2に発生した振動を加振力センサ11で電気信号に変換し、増幅器12で、基準値設定モードの最初の1回目の打撃により設定された利得を与える。この増幅された信号は整流器13で直流に変換される。トリガ検出器17は整流器13からの直流信号とあらかじめ設定された基準値と比較を行い、直流信号がこの基準値を超えたときトリガ出力を行う。
【0023】
ピークホールド14は、整流器13から入力される直流信号の最大値を記録する。このとき、ピークホールド14の動作開始はトリガ検出器17からのトリガ信号により行われる。
こうした最大値の記録は打撃による対象物の発生音圧がある程度減衰するまでの一定の時間行われ、その後ピークホールド14からの出力を外力基準値として基準値設定器16に格納する。
【0024】
同様に打撃により発生した音波をマイクロホン3で電気信号に変換し、増幅器4で、基準値設定モードの最初の1回目の打撃により設定された利得を与える。この増幅された音圧信号を、複数個設けられそれぞれ異なった周波数帯を通過させるように設定されたアナログBPF5に入力し、各周波数帯毎の時系列信号に分離する。
【0025】
アナログBPF5で各周波数帯毎に分離された時系列信号は整流器6で直流信号に変換され、ピークホールド7に入力される。ピークホールド7の整流器6からの直流信号の最大値記録動作は、トリガ検出器7からのトリガ信号により開始し、振動信号用のピークホールド14と同様に対象物の音圧減衰までの一定時間行われる。
このようにして各周波数帯毎の瞬間的な最大値が記録される。
【0026】
音圧減衰までの一定時間終了後、ピークホールド7により記録された最大値は音圧基準値として基準設定器10に格納される。
このような基準値設定モードの動作により、基準値設定器16には打撃の強さを示す情報である外力基準値が格納され、基準値設定器10には打音の各周波数帯域における瞬間的な最大音圧を示す情報である音圧基準値が格納される。
【0027】
次に対象物の検査を行う検査モードについて説明する。まずハンマ2により対象物であるボルト1を打撃する。このとき基準値設定モードの時と同様に、ハンマ2に発生した振動を加振力センサ11で電気信号に変換し、増幅器12で増幅すると共に整流器13で直流に変換する。
【0028】
トリガ検出器17も同様に整流器13からの直流信号からトリガ出力を行い、ピークホールド14はトリガ出力から音圧減衰までの一定時間、直流信号の最大値を記録する。
検査モードの場合、音圧減衰までの一定時間終了後、ピークホールド14に記録された最大値を比率演算器15に入力し、比率演算器15は、ピークホールド14からの最大値と基準値設定器16に格納されている外力基準値との比率を演算し出力する。
【0029】
打撃により発生した音波も基準値設定モードと同様に、マイクロホン3で電気信号に変換すると共に増幅器4で増幅し、アナログBPF5により各周波数帯毎の時系列信号に分離され、整流器6で直流信号に変換され、ピークホールド7に入力される。ピークホールド7は、トリガ出力からの音圧減衰までの一定時間、直流信号の最大値を記録する。
【0030】
検査モードの場合、音圧減衰までの一定時間終了後、ピークホールド7により記録された最大値を補正器8に入力し、補正器8は比率演算器15から得られる比率から適切な補正値を演算しピークホールド7から得られる最大値を補正し出力する。
【0031】
このとき、例えば加えた外力と発生する音とが比例するとして、振動レベルと音圧の補正を比例で行うとすると、基準値に対して2倍の比率が演算で得られた場合、ピークホールド7に記録された最大値を2で除算する。つまり基準値設定モード時における加振力に対して検査モード時の加振力が2倍になれば、発生する各周波数帯域毎の音圧も2倍に増加しているものとして得られた最大値を基準値設定モード時の加振力に換算するために2で除算する。
【0032】
このようにして補正された最大値は、比較器9で基準値設定器10に格納された音圧基準値と所定の方法あるいは所定の比較基準に基づいて比較される。この実施の形態では、あらかじめ設定された所定の関係から外れた場合に比較結果信号を警報器18に出力する。
【0033】
このときの所定の関係とは、例えばある周波数帯域においては、補正された最大値がその周波数帯域の音圧基準値に対して、80%〜120%の範囲内であるとき正常、この範囲から外れたときは範囲外とし比較結果信号を出力するように比較基準を設定しておく。また、他の、ある周波数帯域においてはその周波数帯域の音圧基準値に対して、例えば70%〜110%の範囲内を正常として比較結果信号は出さず、範囲外のとき比較結果信号を出すように比較基準を設定しておく。
【0034】
さらに、音圧基準値が全体的な音圧に比べて小さい場合には、範囲の下限を解除する等の処置により主成分で無い周波数帯域において誤って比較結果信号を出さないようにする。
【0035】
警報器18は、各周波数帯域における比較器9からの比較結果信号を入力し、比較結果信号があらかじめ設定された個数、例えば2個を超えると異常と判定するように判定基準が定められ、異常と判定されたとき外部に警報出力する。
【0036】
比率判定器19は比率演算器15により求められた比率が所定の関係を超えた時に補正範囲外警報を出力する。この時の所定の関係とは、例えば1/2倍〜2倍として設定しておく。すると1/2未満や2倍を超える入力があった場合に補正範囲外警報が出力される。
【0037】
このように加振力による補正に範囲の制限を設けることにより、加振力が極端に変化した場合に発生する打撃音の周波数特性が変化する対象物に対しても確実に判定でき、加振力の極端な変化による誤判定を防止することができる。
【0038】
なお、補正は、振動信号の大きさに応じて波形分析結果と音圧基準値、つまり比較器9における基準値設定器10に記憶されている音圧基準値との関係を補正すればよいので、増幅器4の出力、各アナログBPF5の出力、整流器6の出力、あるいは基準値設定器10に記憶されている音圧基準値などのうちの一つあるいは複数を補正するようにしてもよい。
【0039】
また、加振力センサ11にて検出される振動の大きさが所定値を超えたときに、ピークホールド14、抽出手段としてのピークホールド7に動作の開始を指令するトリガ検出器17を設けたので、周囲からのノイズ等の影響を軽減し、判定の信頼性を向上させることができる。
【0040】
なお、トリガ検出器17のトリガ信号をピークホールド7に与えるものを示したが、マイクロホン3、増幅器4、変換手段としてのアナログBPF5、整流器6、補正手段としての補正器8、比較手段としての比較器9等に与えて最大値の記憶動作の開始あるいは比較動作の開始等をするようにしても同様の効果を奏する。
【0041】
基準値設定モード、検査モードの各モード時においてレンジオーバ検出器21は、振動信号についてピークホールド14から得られる最大値を入力し、最大値が所定の関係を超えたときにレンジオーバ警報を出力する。レンジオーバ検出器34は、音の信号についてピークホールド7から得られる最大値を入力し、計測信号が所定の関係を超えたときにレンジオーバ警報を出力する。
【0042】
この時の所定の関係とは、例えば計測レンジの99%として設定しておく。この場合、99%を超えた信号が入力されるとレンジオーバ警報が出力される。
【0043】
また、基準値設定モード時の最初の1回目の打撃で適切な計測レンジを設定することにより、手動で計測レンジを設定する煩わしさが無くなり、操作性が向上する。
さらに、手動で設定する際にはレンジが適切でない場合にはS/N比が低下し、検査の信頼性が低下するが、自動で適切なレンジに設定されるためこのようなことは発生せず、検査の信頼性を向上させた打音検査装置を得ることが可能となる。
【0044】
また、各信号の入力が飽和する直前でレンジオーバ警報を出力することで、増幅器の飽和による誤判定を防止し、検査の信頼性を向上させた打音検査装置を得ることが可能となる。
なお、アナログBPFを用いることで検査を高速に行うことが可能となる。
【0045】
実施の形態2.
図2は、この発明の他の実施の形態を示すボルト、例えば送電線の鉄塔を締め付けているボルトの緩み判定装置の構成図である。図2において、次の点が図1に示したものと異なるが、他の構成については図1に示したものと同様のものである。ピークホールド7で抽出された各周波数帯域毎の音圧の最大値は補正器8にて補正された後、基準設定器10へ入力される点、及び基準設定器10は入力された最大値の平均値を求めて音圧基準値とするとともに最大値のばらつきの範囲を求め、そのばらつきの範囲に基づき比較基準を決定する機能を有している点が異なる。
【0046】
上記した各基準は、実際にボルトで締め付けた試料を作成して、これに基づき設定する。ボルトは、例えばトルクレンチを用いてトルク法により締め付けられるものとする。日本機械学会発行、機械工学便覧B1編第75頁〜第77頁(昭和62年4月25日新版発行)を参照して以下のようになる。
まず、ボルトの材料の破損応力に基づいて最大締付応力
σmax=0.7σr(ここに、σrは破損応力) ・・・・(1)
が決定される。
【0047】
トルクレンチによる締付係数Qを1.4として最小締付応力
σmin=σmax/1.4 ・・・・(2)
を求める。
この式(2)に式(1)の関係を代入すれば、
σmin=0.5σr ・・・・(3)
を得る。
【0048】
ボルトに与えるべき予張力は、最大及び最小締付応力の平均応力(σmax+σmin)/2=0.6σrに、ボルトの有効断面積Asを乗じて
Ff=0.6σr(As) ・・・・(4)
となる。
【0049】
この予張力を得るために加えるべき締付トルクの目標値Tfは、
Tf=(Ff/2)((dp)tan(ρ1+β)+(dw)(μw)) ・・・・(5)
ここに、 dp:ねじの有効径
dw:ナット座面における等価直径
μw:ナット座面における摩擦係数
tan(ρ1)=μ/cos(α1)
(μ:ねじ面における摩擦係数、α1:ねじ山直角断面におけるフランク角)
である。
【0050】
ここで、上記送電線の鉄塔を模擬した模擬ボルトの締付部を100箇所、用意する。そして、与えるべき締付トルクの目標値Tfを100とすれば、σmax、σminに対応する締付トルクは、(0.7/0.6)×100=117、(0.5/0.6)×100=83、となるが、締付トルクの目標値の管理値をプラスマイナス3%にする場合、100箇所の模擬ボルトの締付トルクを、95,96,97,98,100,102,103,104,105に変化させる。
【0051】
まず、トルクレンチを用いて20箇所の模擬ボルトを締付トルク100にて締め付ける。これを対象にして、上述した基準値設定モードの手順に従いデータを採取する。まず、模擬ボルトをハンマ2にて打撃する。このときハンマ2に発生した振動を加振力センサ11でボルトに加えた外力として検出して電気信号に変換し、ピークホールド14にて最大値を抽出する。ピークホールド14にて抽出された最大値は、基準設定器16に外力基準値として記憶する。このとき、比率演算器15は比率1を出力する。これらは、図1の実施の形態で示したものと同様である。
【0052】
一方、ピークホールド7により抽出された音圧信号の最大値は、上記比率演算器15が出力する比率が1であるので補正器8をそのまま通過し基準設定器10に入力され、音圧基準値として記憶される。
【0053】
次に、締付トルク100にて締め付けた100カ所の模擬ボルトについて、音圧のばらつきを求める。すなわち、100カ所の試料についてハンマ2にて各模擬ボルトに打撃を与え、28バンドの各アナログBPF5を通過し整流された各周波数帯域毎の波形の最大値を記憶する。
【0054】
そして、これら各周波数帯域毎の最大値100個のばらつきの範囲、すなわち各周波数帯域毎の最大値の平均値、最小値及び最大値(mean,min,max)を求めて、各周波数帯域A1,A2,A3,・・ ・・,A28における最小値と最大値のデータセット
DAT(at100)={A1(mean,min,max)+A2(mean,min,max)+・・ ・・+A28(mean,min,max)}
を得る。
【0055】
同様にして、トルクレンチを用いて模擬ボルトを一旦完全に緩めてから、締付トルク95,96,97,98に締付け、各データセットDAT(at95)、DAT(at96)、DAT(at97)、DAT(at98)を得る。さらに、模擬ボルトを締付トルク102,103,104,105に締め付けて、DAT(at102)、DAT(at103)、DAT(at104)、DAT(at105)を得る。
【0056】
続いて、この各データセットから、締付トルクを97〜103の間を変化させたときの最大値の平均値と最小値と最大値と(mean,min,max)を各周波数帯域毎に取り出し、データセット
DAT(at97〜103)={A1(mean,min,max)+A2(mean,min,max)+・・ ・・+A28(mean,min,max)}
を求める。
【0057】
上記のようにして求めた締付トルク97〜103に対応する各周波数帯域ごとの音圧信号の最大値の平均値を音圧基準値とする。また、例えば中心周波数が最も小さい周波数帯域A1において最小値が60、最大値が120であったとすれば、比較器9における比較基準を、60〜120の範囲内を正常とし、この範囲外となったときを範囲外として設定することとし比較結果信号を警報器18に出力する。
【0058】
同様に、中心周波数が上記に次いで小さい周波数帯域A2において最小値が90、最大値110であったとすれば、比較器9における比較基準を、90〜110の範囲内を正常とし、この範囲外となったときを範囲外として比較結果信号を出力するように設定する。以下、同様にして、全28バンドについて比較基準を設定する。この比較基準は、例えばフラッシュメモリカードに書き込む。対象物が異なる場合は、他のフラッシュメモリカードに書き込み、検査に当たっては該当するフラッシュメモリカードに差し替えて用いる。
【0059】
音圧基準値と比較して正常あるいは異常を決めて比較結果信号を出すための比較方法、すなわち比較基準の決め方は、各バンドにより異なることが多いので、各バンド毎に基準を定め、的確な判定を行えるようにする。なお、模擬ボルトを用いずに、実物を打撃して各種の基準値を設定することもできるが、ボルトの緩みの判定の場合は、模擬ボルトによる供試品を製作してデータを取るのが便利である。
また、管理値を外れた締付トルクのデータセット、例えばDAT(at95)、DAT(at96)、DAT(at104)、DAT(at105)及び管理値内のDAT(at98)、DAT(at102)等は、判定の確実度の検証に使用する。
【0060】
なお、実際に設置されているボルトの締め付け箇所の打音のデータから各基準値を設定する場合は、例えば次のようにする。熟練者がハンマでボルトを100箇所選び打撃して、音により当該箇所の健全性を確認する。そして、健全性を確認したボルトの発する打撃音に基づいて、上記と同様の手順で音圧基準値、比較基準を設定する。また、音圧信号の最大値の標準偏差σを求め、3σを外れたものは不良(主として緩み)として除外して、平均値やばらつきの範囲を求め、音圧基準値及び比較基準とする。
【0061】
以上のように比較器9における比較基準を設定すれば、各比較器9は比較結果信号を出さないことになるが、実際の検査時におけるばらつき等も考慮して比較結果信号が3個以上警報器18へ送られたら警報器が警報するように判定基準を設定する。
【0062】
スパナやインパクトレンチによる締付に適用する場合においても、同様にしてトルクレンチを用いて管理限界値近辺の締付トルクにて締め付けたときのデータセットから、基準範囲を定めることができる。
【0063】
実施の形態3.
実施の形態1では各周波数帯域毎の最大値を求めるのに、アナログBPFを用いたが、デジタルBPFを用いてもよい。この実施の形態ではデジタルBPFを用いた場合について図3の構成図に基づいて説明する。図3において、51は整流器13からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器、52は増幅器4からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器である。53はA/D変換器51の出力から最大値を抽出する最大値演算器である。
【0064】
61はデジタル信号を各周波数帯域毎の時系列信号に変換する変換手段としてのデジタルBPFである。デジタルBPF61は、例えば図1の実施の形態と同様に人間の可聴域である20〜20,000Hzをほぼ網羅すべく31.25〜16,000Hzまでの9オクターブ分を対象とし、1/3オクターブ毎の分解能を与えるとして全28バンド分設ける。62はデジタルBPFからの交流信号を整流する整流器、63は整流されたデジタル信号から最大値を抽出する抽出手段としての最大値演算器である。
【0065】
64は補正器であり、比率演算器15から得られる比率により最大値演算器63が出力する最大値を補正して補正値を出力する。65は比較器であり、補正器64の出力と基準値設定器66に格納された音圧基準値とを所定の方法で比較する。なお、整流器62、ピークホールド回路63、補正器64、比較器65、基準値設定器66は全28バンド分設けられたデジタルBPF61にそれぞれ対応して28個設けられている。
【0066】
41は最大値演算器であり、整流器31により整流されたA/D変換器52からのデジタル信号から最大値を抽出する。
その他の構成については、図1に示されたものと同様のものであるので、相当するものに同一符号を付して説明を省略する。
【0067】
次に動作を説明する。まず、基準となる対象物を用いて各基準値を設定する基準値設定モードについて説明する。
A/D変換器51は、整流器13からのアナログの直流信号をデジタル信号に変換する。このとき、A/D変換器51はトリガ検出器17からのトリガ信号を受けて動作を開始し、打撃による対象物の発生音圧が所定値以下に減衰するまでの一定の時間継続して行われる。最大値演算器53は、A/D変換器51の出力からデジタル信号の最大値を抽出し、この最大値が基準値設定器16に外力基準値として収納される。
【0068】
同様に、打撃により発生した音波は、マイクロホン3で電気信号に変換され、増幅器4で適当な利得を与えらえれた後、A/D変換器52でデジタル信号に変換される。このとき、A/D変換器52はトリガ検出器17からのトリガ信号により動作を開始し、打撃による対象物の発生音圧が所定値以下に減衰するまでの一定時間の間動作する。この変換されたデジタル信号は、それぞれ異なった周波数帯域を通過させるように設定された28個のデジタルBPF61に入力され、各周波数帯域毎の時系列信号に分離される。
【0069】
デジタルBPF61で各周波数帯域毎に分離された時系列信号は整流器62で直流信号に変換され、最大値演算器63に入力される。最大値演算器63は、この直流信号の最大値を抽出し、基準値設定器66に格納する。このようにして各周波数帯域毎の瞬間的な最大値が抽出され、音圧基準値として基準値設定器66に格納される。
【0070】
このような基準値設定モードの動作により、基準値設定器16には打撃の強さを示す情報である外力基準値が格納され、基準値設定器66には打音の各周波数帯域における瞬間的な最大音圧を示す情報である音圧基準値が格納される。
【0071】
次に対象物の判定を行う判定モードについて説明する。まずハンマ2により対象物であるボルト1を打撃する。このとき基準値設定モードの時と同様に、ハンマ2に発生した振動を加振力センサ11で電気信号に変換し、増幅器12で増幅すると共に整流器13で直流に変換する。トリガ検出器17も同様に整流器13からの直流信号からトリガ信号を出力し、A/D変換器51はトリガ出力から音圧減衰までの一定時間、直流信号をデジタル信号に変換する。最大値演算器53はデジタル信号の最大値を抽出し出力する。
【0072】
判定モードの場合、最大値演算器53により抽出された最大値は比率演算器15に入力され、比率演算器15は、最大値と基準値設定器16に格納されている外力基準値との比率を演算し出力する。
【0073】
打撃により発生した音波も基準値設定モードと同様に、マイクロホン3で電気信号に変換すると共に増幅器4で増幅し、A/D変換器52によりデジタル信号に変換される。このときA/D変換器52の動作はトリガ検出器17からのトリガ信号により開始され、音圧減衰までの一定時間行われる。デジタル信号はデジタルBPF61により各周波数帯域毎の時系列信号に分離され、整流器62で直流信号に変換され、最大値演算器63に入力される。最大値演算器63は、直流信号の最大値を抽出し出力する。
【0074】
判定モードの場合、最大値演算器63により抽出された最大値は補正器64に入力され、補正器64は比率演算器15から得られる比率に基づき適切な補正値を演算し最大値演算器63から得られる最大値を補正し出力する。
【0075】
補正された最大値は、比較器65で基準値設定器66に格納された音圧基準値と比較され、あらかじめ設定された所定の関係から外れた場合に比較結果信号が警報器18に出力される。設定する所定の関係は、図1に示した実施の形態と同様に、例えばあるバンドにおいては、補正された最大値がそのバンドの音圧基準値に対して80%〜120%の範囲内であるとき正常、この範囲から外れたとき、すなわち80%未満及び120%超を範囲外とし比較結果信号を出力するように設定しておく。また、他の、あるバンドにおいてはそのバンドの音圧基準値に対して70%〜110%の範囲内を正常、範囲外を異常として比較結果信号を出力するように設定しておく。
【0076】
また、音圧基準値が全体的な音圧に比べて小さい場合には、下限側の比較を解除する等の処置により主成分で無い周波数帯域において誤って比較結果信号を出さないようにする。
警報装置18は、入力された比較結果信号があらかじめ設定された数、例えば2個を超えると報知要としてブザーを鳴らすとともにランプを点滅して警報する。
【0077】
このように各周波数帯域毎の時系列信号を求める手法としてデジタルBPF61を用いることで装置を小型化できるとともに、ソフトウェア(S/W)で処理するためフィルタ特性の変更や診断する周波数帯域の追加などに柔軟に対応することが可能である。
【0078】
実施の形態4.
図4は、さらにこの発明の他の実施の形態を示すボルトの緩み判定装置の構成図である。図3の実施の形態では各周波数帯域毎の最大値を求めるのに、デジタルBPFを用いたが、ウェーブレット変換(Wavelet Transform)を用いてもよい。以下、ウェーブレット変換を用いた場合について図4の構成図に基づいて説明する。
【0079】
この実施の形態においては、ウェーブレット変換演算器71を設け、各周波数帯域毎の時系列信号を求めるようにしたものであり、その他の動作は、図3の実施の形態と同様である。なお、ウェーブレット変換は、その解析演算により実効値を算出するので、整流手段を設ける必要はない。
【0080】
図において、71は変換手段としてのウェーブレット変換(Wavelet Transform)演算器であり、基底関数(マザーウェーブレット)を拡大あるいは縮小することにより、デジタル音圧信号を各周波数帯域毎の時系列信号に分離する。ウェーブレット変換された信号は、28組設けられた最大値演算器63、補正器64、比較器65に入力される。
【0081】
比較器65は、図1や図3に示されたものと同様に基準値設定器66に格納された音圧基準値と比較され、あらかじめ設定された所定の関係に該当する場合に比較結果信号を警報器18に出力する。
【0082】
この際に、測定波形や観測したい現象に合わせて適切な基底関数を選択することにより周波数の分離特性が向上し、判定の信頼性を向上させることができる。また、ウェーブレット変換演算器を用いることで装置を小型化することができる。
【0083】
実施の形態5.
図5は、さらにこの発明の他の実施の形態を示すボルトの緩み判定装置の構成図である。図3の実施の形態では各周波数帯域毎の最大値を求めるのに、デジタルBPFを用いたが、短時間FFTを用いてもよい。以下、短時間FFTを用いた場合について図5に基づいて説明する。この実施の形態においては、短時間FFT演算器81を設け、各周波数帯域毎の時系列信号を求めるようにしたものである。
【0084】
その他の動作は、図3に示した実施の形態と同様である。なお、短時間FFTは、その解析演算により実効値を算出するため、整流手段を設ける必要はない。
図5において、81は変換手段としての短時間FFT(SFFT:Short−Time Fast Fourier−Transform)演算器であり、各周波数帯域毎の時系列信号を求めるようにしたものである。
【0085】
このようにフーリエ変換器である短時間FFT演算器81を設けて各周波数帯域毎の時系列信号を求めることにより、周波数の分解能を向上させることができる。
【0086】
従って、短時間FFTの優れた分解能を利用して、壁部の構成により周波数の変化に特徴が現れるといった場合に診断の信頼性を向上させることができる。また、短時間FFT演算器を用いることで装置を小型化することができる。
【0087】
また、上記各実施の形態においてはハンマで外力を加えるものを示したが、他の手段により外力が加えられるもの、電磁波やシリンダ等により加振力を与えるものにも用いることができる。
【0088】
上記各実施の形態においては、外力を加振力センサ11にて検出し、打撃音をマイクロホン3で検出するものを示したが、打撃音についてマイクロホンの代わりに振動検出器を用いてもよい。なお、上記実施の形態においては、可聴周波数のものを音、これより広い周波数範囲のものを振動と呼んでいるが、この発明においては、判定装置は音によるものに限らず、音と振動を区別せず、振動によるものを含むものである。
【0089】
なお、警報器18により警報するものを示したが、このような判定における各信号や演算された値、例えば図1の実施の形態において設定器10に記憶された各音圧基準値及び比較器9に設定された比較結果信号を出すか否かの基準となる範囲、比率演算器15により算出された補正値、判定における各補正器8からの補正された最大値等を点や帯状にCRTに表示し、かつ範囲外となったものは赤色等で色分けするなどして、容易に確認できるようにして、操作性を向上させることもできる。
【0090】
補正器8により補正された最大値を正常範囲に重ねて図示し、視覚的に把握できるようにすることもできる。このとき、結果が定められた範囲外と判断された場合は、そのとき検出された最大値を赤色で表示する等してもよい。
【0091】
また、実施の形態3〜5に示した音圧基準値、比較基準の代わりに、実施の形態2に示したものと同様の定め方により求めた音圧基準値、比較基準を用いることもできる。
【0092】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したように構成されているので、次に記載するような効果を奏する。
【0093】
外力を加えられたボルトから発生する振動を振動信号として検出する信号検出手段と、外力の大きさを外力信号として検出する外力検出手段と、振動信号を複数の所定の周波数帯域毎の時系列信号に変換する変換手段と、時系列信号の最大値を周波数帯域毎に抽出する抽出手段と、周波数帯域毎の振動基準値をあらかじめ設定する基準値設定手段と、外力の大きさに応じて振動信号と時系列信号と最大値と振動基準値とのうちの少なくとも1つを補正する補正手段と、補正の結果得られた各最大値を振動基準値と又は各最大値を補正の結果得られた振動基準値と又は補正の結果得られた各最大値を補正の結果得られた振動基準値と比較する比較手段とを設けたものであるので、外力の大きさに応じて補正することにより、比較手段における比較において外力の大きさのばらつきの影響を受けるのを防止でき、比較の信頼性が向上する。
【0094】
そして、外力信号を予め設定された外力基準値にて除した比率を求める比率演算手段と比率が所定範囲内であるか否かを判定する比率判定手段とを設け、補正手段による振動信号と時系列信号と最大値と振動基準値とのうちの少なくとも1つを補正する補正は比率に基づき行うようにしたことを特徴とするので、所定範囲外となるような不適切な外力を与えたことが判り、比較の信頼性を向上させることができる。
【0095】
さらに、外力信号を増幅して増幅外力信号として出力する外力信号増幅手段と振動信号を増幅して増幅振動信号として出力する振動信号増幅手段とを設け、比率演算手段を増幅外力信号を外力信号として用いるものとし、変換手段を増幅振動信号を振動信号として用いるものとし、増幅外力信号と増幅振動信号との少なくとも一方の波高値が所定値を超えたことを検出するレンジオーバ検出手段を設けたことを特徴とするので、増幅外力信号や増幅振動信号が所定値を超えたことを、すなわち外力信号増幅手段や振動信号増幅手段が飽和するような大きな信号が入力されたことを検出して、測定の信頼性の確保が可能となる。
【0096】
また、外力信号増幅手段と振動信号増幅手段との少なくとも一方の増幅率を自動的に設定する増幅率自動設定手段を設けたことを特徴とするので、増幅外力信号や増幅振動信号が適切な出力範囲となるように増幅率を容易に設定することができ、操作性が向上する。また、S/N比の低下を防止でき判定の信頼性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態であるボルトの緩み判定装置の構成図である。
【図2】この発明の他の実施の形態であるボルトの緩み判定装置の構成図である。
【図3】さらに、この発明の他の実施の形態であるボルトの緩み判定装置の構成図である。
【図4】さらに、この発明の他の実施の形態であるボルトの緩み判定装置の構成図である。
【図5】さらに、この発明の他の実施の形態であるボルトの緩み判定装置の構成図である。
【符号の説明】
1 対象物(ボルト)、2 ハンマ、3 マイクロホン、4 増幅器、
5 アナログBPF、6 整流器、7 ピークホールド回路、8 補正器、9 比較器、
10 基準値設定器、11 加振力センサ、12 増幅器、13 整流器、
14 ピークホールド、15 比率演算器、16 基準値設定器、17 トリガ検出器、
18 警報器、19 比率判定器、20 レンジ自動設定器、
21 レンジオーバ検出器、31 整流器、32 ピークホールド、
33 レンジ自動設定器、34 レンジオーバ検出器、41 最大値演算器、
51,52 A/D変換器、53 最大値演算器、61 デジタルBPF、
62 整流器、63 最大値演算器、64 補正器、65 比較器、
66 基準値設定器、71 ウェーブレット変換演算器、81 短時間FFT演算器。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus for determining bolt looseness, and more particularly to a bolt looseness determination apparatus capable of improving the reliability of determination.
[0002]
[Prior art]
As a conventional bolt looseness measuring device, there is one disclosed in, for example, JP-A-10-82714. This is because a hammer that strikes bolts and generates vibrations is provided with a vibrating force sensor that converts the vibrating force of the hammer into an electric signal, and a knock pin that is provided at the tip of the hammer so that it can freely enter and exit in the direction of impact. An exciting force sensor that converts the vibration generated in the bolt into an electric signal is provided integrally, and is configured to output the exciting force waveform and the vibration waveform detected respectively to the slack meter.
[0003]
Next, the operation will be described. First, an object bolt is hit with a hammer. The exciting force generated at this time is detected by an exciting force sensor, converted into an electric signal, and input to the slack meter as an exciting force waveform. At the same time, the vibration generated in the bolt is detected by the excitation force sensor, converted into an electric signal, and input to the slack gauge as a vibration waveform.
[0004]
Then, the slack meter obtains a response acceleration waveform with respect to a unit excitation force by using a waveform of a maximum excitation force and a waveform of a vibration in response to the input waveform taken in the slack meter, and calculates a ratio of these. Is compared with a previously determined threshold value to quantitatively determine the degree of loosening.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the conventional bolt looseness determination device, the vibration signal generated by the impact is determined without being resolved for each frequency band. When the characteristic of the abnormality appeared at the frequency, the abnormality could not be detected accurately.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made to solve the above problems, and has as its object to obtain the following bolt looseness determination device.
a. The reliability of the determination can be improved by comparing the state of the vibration generated by the impact with the reference state.
[0007]
b. The influence of the variation of the external force applied to the object can be prevented.
c. It is possible to know that an external force outside the proper range is applied or that the input has exceeded the proper range.
d. The amplification factor of the amplifier can be easily set to an appropriate value.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the bolt looseness determining device according to the present invention, a signal detecting unit that detects a vibration generated from the bolt to which an external force is applied as a vibration signal,External force detecting means for detecting the magnitude of the external force as an external force signal,Conversion means for converting the vibration signal into a time series signal for each of a plurality of predetermined frequency bands, and extraction means for extracting the maximum value of the time series signal for each frequency band,Reference value setting means for presetting a vibration reference value for each frequency band, and correction means for correcting at least one of a vibration signal, a time-series signal, a maximum value, and a vibration reference value according to the magnitude of an external force. , Each maximum value obtained as a result of the correction is a vibration reference value, or each maximum value is a vibration reference value obtained as a result of correction, or each maximum value obtained as a result of correction is a vibration reference value obtained as a result of correction.And comparison means for comparing with.
Correction is made in accordance with the magnitude of the external force to prevent the comparison means from being affected by variations in the magnitude of the external force.
[0009]
Then, a ratio calculating means for obtaining a ratio obtained by dividing the external force signal by a preset external force reference value and a ratio determining means for determining whether the ratio is within a predetermined range are provided,The correction by the correction means for correcting at least one of the vibration signal, the time-series signal, the maximum value, and the vibration reference value is performed based on the ratio.It is characterized by the following.
The ratio calculating means determines whether the ratio between the external force and the external force reference value is within a predetermined range, that is, whether the external force applied to the object, that is, whether the exciting force is too small or too large, is determined. Make sure that you have applied an inappropriate external force such as
[0010]
Furthermore, external force signal amplifying means for amplifying the external force signal and outputting it as an amplified external force signal and vibration signal amplifying means for amplifying the vibration signal and outputting it as an amplified vibration signal are provided, and the ratio calculation means is used as the amplified external force signal as the external force signal. The conversion means shall use the amplified vibration signal as the vibration signal, and a range over detection means for detecting that the peak value of at least one of the amplified external force signal and the amplified vibration signal has exceeded a predetermined value is provided. It is characterized by.
In order to ensure the reliability of the measurement, it is detected that the amplified external force signal or amplified vibration signal has exceeded a predetermined value, that is, that a large signal has been input so that the external force signal amplification means or vibration signal amplification means is saturated. I do.
[0011]
Further, the present invention is characterized in that amplification factor automatic setting means for automatically setting the amplification factor of at least one of the external force signal amplification means and the vibration signal amplification means is provided.
The amplification factor can be easily set so that the amplified external force signal and the amplified vibration signal are in an appropriate output range, and operability is improved. In addition, a decrease in the S / N ratio can be prevented, and the reliability of the determination is improved.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the configuration diagram of FIG. In the drawing, 1 is a bolt as an object, 2 is a hammer that strikes the
[0013]
[0014]
Reference numeral 19 denotes a ratio determiner for determining whether or not the ratio obtained by the ratio calculator 15 is within a predetermined range.
[0015]
[0016]
[0017]
A
[0018]
Next, a reference value setting mode for setting an external force reference value and a sound pressure reference value using an object serving as a reference as an operation will be described.
First, the amplification factors of the
[0019]
This maximum value is input to the automatic range setting unit 33, and the gain of the
[0020]
The appropriate measurement range is, for example, corrected by the difference in the excitation force as in this embodiment. If the range is 1/2 to 2 times, the input is twice as large as the reference value. Therefore, the gain is set so that the signal level input in the reference value setting mode becomes 50% of the measurement range.
[0021]
In this way, the amplification rate of both the vibration signal and the sound pressure signal, which are external force signals, is set by the first hit in the reference value setting mode.
[0022]
Next, the
[0023]
The peak hold 14 records the maximum value of the DC signal input from the
The recording of such a maximum value is performed for a certain period of time until the sound pressure generated by the impact on the object attenuates to some extent, and thereafter the output from the peak hold 14 is stored in the reference
[0024]
Similarly, the sound wave generated by the impact is converted into an electric signal by the
[0025]
The time series signal separated for each frequency band by the
In this way, the instantaneous maximum value for each frequency band is recorded.
[0026]
After a certain period of time until the sound pressure decay, the maximum value recorded by the
By the operation of the reference value setting mode, the reference
[0027]
Next, an inspection mode for inspecting an object will be described. First, the
[0028]
The
In the case of the test mode, the maximum value recorded in the peak hold 14 is input to the ratio calculator 15 after a fixed time until the sound pressure decay, and the ratio calculator 15 sets the maximum value from the
[0029]
Similarly to the reference value setting mode, the sound wave generated by the impact is converted into an electric signal by the
[0030]
In the case of the inspection mode, after a certain period of time until the sound pressure decay ends, the maximum value recorded by the
[0031]
At this time, for example, assuming that the applied external force is proportional to the generated sound and the vibration level and the sound pressure are corrected in proportion, if the ratio twice as large as the reference value is obtained by calculation, the peak hold is performed. Divide the maximum value recorded in 7 by 2. In other words, if the excitation force in the inspection mode is twice as large as the excitation force in the reference value setting mode, the maximum sound pressure obtained assuming that the sound pressure for each frequency band generated is also doubled Divide the value by 2 to convert the value to the excitation force in the reference value setting mode.
[0032]
The maximum value corrected in this way is compared by the comparator 9 with the sound pressure reference value stored in the reference value setting device 10 based on a predetermined method or a predetermined comparison reference. In this embodiment, a comparison result signal is output to the alarm 18 when the predetermined relationship is deviated from a predetermined relationship.
[0033]
The predetermined relationship at this time means that, for example, in a certain frequency band, when the corrected maximum value is within a range of 80% to 120% with respect to the sound pressure reference value of the frequency band, it is normal. If the value is out of the range, the value is out of the range and a comparison reference is set so as to output a comparison result signal. In another frequency band, a comparison result signal is not output assuming that, for example, a range of 70% to 110% is normal with respect to a sound pressure reference value of the frequency band, and a comparison result signal is output when the sound pressure reference value is out of the range. Are set in advance as described above.
[0034]
Further, when the sound pressure reference value is smaller than the overall sound pressure, a comparison result signal is prevented from being erroneously output in a frequency band that is not the main component by taking measures such as releasing the lower limit of the range.
[0035]
The alarm device 18 receives the comparison result signal from the comparator 9 in each frequency band, and a criterion is determined so that when the number of comparison result signals exceeds a preset number, for example, two, it is determined to be abnormal. When it is determined, an alarm is output to the outside.
[0036]
The ratio determiner 19 outputs an out-of-correction range alarm when the ratio calculated by the ratio calculator 15 exceeds a predetermined relationship. The predetermined relationship at this time is set to, for example, 1/2 to 2 times. Then, when there is an input less than 1/2 or more than twice, an out-of-correction-range alarm is output.
[0037]
By limiting the range of the correction by the excitation force in this way, it is possible to reliably determine even an object in which the frequency characteristic of the impact sound generated when the excitation force changes extremely is changed. An erroneous determination due to an extreme change in force can be prevented.
[0038]
Note that the correction may be performed by correcting the relationship between the waveform analysis result and the sound pressure reference value, that is, the sound pressure reference value stored in the reference value setting unit 10 in the comparator 9 according to the magnitude of the vibration signal. , The output of the
[0039]
Further, when the magnitude of vibration detected by the excitation force sensor 11 exceeds a predetermined value, a
[0040]
Although the trigger signal from the
[0041]
In each of the reference value setting mode and the inspection mode, the range over
[0042]
The predetermined relationship at this time is set, for example, as 99% of the measurement range. In this case, when a signal exceeding 99% is input, a range over alarm is output.
[0043]
In addition, by setting an appropriate measurement range in the first hit in the reference value setting mode, the trouble of manually setting the measurement range is eliminated, and the operability is improved.
Furthermore, when the range is not appropriate when setting manually, the S / N ratio decreases and the reliability of the inspection decreases, but such a problem occurs because the appropriate range is set automatically. In addition, it is possible to obtain a tapping sound inspection apparatus with improved inspection reliability.
[0044]
In addition, by outputting the range over alarm immediately before the input of each signal is saturated, it is possible to prevent the erroneous determination due to the saturation of the amplifier, and to obtain a tapping sound inspection apparatus with improved inspection reliability.
The inspection can be performed at high speed by using the analog BPF.
[0045]
FIG. 2 is a configuration diagram of an apparatus for judging looseness of a bolt, for example, a bolt tightening a power transmission tower, according to another embodiment of the present invention. In FIG. 2, the following points are different from those shown in FIG. 1, but other configurations are the same as those shown in FIG. The maximum value of the sound pressure for each frequency band extracted by the
[0046]
Each of the above-mentioned standards is set based on a sample which is actually tightened with bolts. The bolt is to be tightened by a torque method using, for example, a torque wrench. With reference to pages 75-77 of the Mechanical Engineering Handbook B1 (published on April 25, 1987, new edition), published by the Japan Society of Mechanical Engineers, B1.
First, the maximum tightening stress based on the fracture stress of the bolt material
σmax = 0.7σr (where σr is the breaking stress) (1)
Is determined.
[0047]
Minimum tightening stress with a tightening factor Q of 1.4 using a torque wrench
σmin = σmax / 1.4 (2)
Ask for.
By substituting the relationship of equation (1) into equation (2),
σmin = 0.5σr (3)
Get.
[0048]
The pretension to be applied to the bolt is obtained by multiplying the average stress (σmax + σmin) /2=0.6σr of the maximum and minimum tightening stresses by the effective sectional area As of the bolt.
Ff = 0.6σr (As) (4)
It becomes.
[0049]
The target value Tf of the tightening torque to be applied to obtain this pretension is:
Tf = (Ff / 2) ((dp) tan (ρ1 + β) + (dw) (μw)) (5)
Where, dp: effective diameter of screw
dw: equivalent diameter on nut seat
μw: friction coefficient on nut seat
tan (ρ1) = μ / cos (α1)
(Μ: coefficient of friction on the thread surface, α1: flank angle in a section perpendicular to the thread)
It is.
[0050]
Here, 100 tightening portions of simulated bolts simulating the tower of the transmission line are prepared. If the target value Tf of the tightening torque to be given is 100, the tightening torque corresponding to σmax and σmin is (0.7 / 0.6) × 100 = 117, (0.5 / 0.6 ) × 100 = 83, but when the management value of the target value of the tightening torque is set to ± 3%, the tightening torque of the 100 simulated bolts is set to 95, 96, 97, 98, 100, 102. , 103, 104, 105.
[0051]
First, 20 simulation bolts are tightened with a tightening torque of 100 using a torque wrench. For this, data is collected according to the procedure of the reference value setting mode described above. First, the simulation bolt is hit with the
[0052]
On the other hand, the maximum value of the sound pressure signal extracted by the peak hold 7 passes through the
[0053]
Next, a variation in sound pressure is calculated for the 100 simulated bolts tightened with a tightening torque of 100. In other words, each simulated bolt is hit with the
[0054]
Then, the range of 100 maximum values for each frequency band, that is, the average value, the minimum value, and the maximum value (mean, min, max) of the maximum value for each frequency band are obtained, and each frequency band A1, Data set of minimum and maximum values in A2, A3,.
DAT (at100) = {A1 (mean, min, max) + A2 (mean, min, max) +... + A28 (mean, min, max)}
Get.
[0055]
Similarly, after temporarily loosening the simulation bolts completely using a torque wrench, the bolts are tightened to tightening torques 95, 96, 97, 98, and the data sets DAT (at95), DAT (at96), DAT (at97), DAT (at98) is obtained. Further, the simulation bolts are tightened to the tightening torques 102, 103, 104, and 105 to obtain DAT (at 102), DAT (at 103), DAT (at 104), and DAT (at 105).
[0056]
Subsequently, the average value, the minimum value, the maximum value, and (mean, min, max) of the maximum value when the tightening torque is changed from 97 to 103 are extracted from each data set for each frequency band. ,data set
DAT (at 97 to 103) = {A1 (mean, min, max) + A2 (mean, min, max) +... + A28 (mean, min, max)}
Ask for.
[0057]
The average value of the maximum value of the sound pressure signal for each frequency band corresponding to the tightening torques 97 to 103 obtained as described above is set as the sound pressure reference value. Further, for example, if the minimum value is 60 and the maximum value is 120 in the frequency band A1 where the center frequency is the smallest, the comparison criterion in the comparator 9 is set to normal within the range of 60 to 120 and out of this range. Is set outside the range, and a comparison result signal is output to the alarm device 18.
[0058]
Similarly, assuming that the minimum value is 90 and the maximum value is 110 in the frequency band A2 whose center frequency is the second smallest, the comparison standard in the comparator 9 is set to normal within the range of 90 to 110, It is set so that the comparison result signal is output when the value becomes out of the range. Hereinafter, the comparison reference is similarly set for all 28 bands. This reference is written in, for example, a flash memory card. If the target object is different, it is written to another flash memory card, and is replaced with the corresponding flash memory card for inspection.
[0059]
A comparison method for determining a normal or abnormal state by comparing with a sound pressure reference value and outputting a comparison result signal, that is, a method of determining a comparison reference is often different for each band. Make a decision. In addition, it is possible to set various reference values by hitting the actual object without using the simulated bolts. It is convenient.
Further, a data set of the tightening torque outside the control value, for example, DAT (at95), DAT (at96), DAT (at104), DAT (at105), and DAT (at98) and DAT (at102) within the control value are Used to verify the certainty of the judgment.
[0060]
In the case where each reference value is set from the data of the tapping sound of the actually installed bolt tightening point, for example, the following is performed. An expert selects and strikes 100 bolts with a hammer, and confirms the soundness of the location by sound. Then, a sound pressure reference value and a comparison reference are set in the same procedure as described above, based on the impact sound generated by the bolt whose soundness has been confirmed. In addition, the standard deviation σ of the maximum value of the sound pressure signal is obtained, and those that deviate from 3σ are excluded as defective (mainly loose), and the average value and the range of variation are obtained.
[0061]
If the comparison reference is set in the comparator 9 as described above, each comparator 9 will not output a comparison result signal. The criterion is set so that the alarm device issues an alarm when sent to the device 18.
[0062]
In the case where the present invention is applied to tightening with a wrench or impact wrench, the reference range can be similarly determined from a data set when tightening is performed using a torque wrench with a tightening torque near the control limit value.
[0063]
In the first embodiment, an analog BPF is used to determine the maximum value for each frequency band, but a digital BPF may be used. In this embodiment, a case where a digital BPF is used will be described with reference to the configuration diagram of FIG. In FIG. 3,
[0064]
[0065]
[0066]
A maximum value calculator 41 extracts the maximum value from the digital signal from the A /
Other configurations are the same as those shown in FIG. 1, and the corresponding components are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
[0067]
Next, the operation will be described. First, a reference value setting mode for setting each reference value using a reference target object will be described.
The A /
[0068]
Similarly, the sound wave generated by the impact is converted to an electric signal by the
[0069]
The time series signal separated for each frequency band by the
[0070]
By such an operation in the reference value setting mode, the reference
[0071]
Next, a determination mode for determining an object will be described. First, the
[0072]
In the case of the determination mode, the maximum value extracted by the
[0073]
Similarly to the reference value setting mode, the sound wave generated by the impact is converted into an electric signal by the
[0074]
In the case of the determination mode, the maximum value extracted by the
[0075]
The corrected maximum value is compared with the sound pressure reference value stored in the reference
[0076]
If the sound pressure reference value is smaller than the overall sound pressure, a comparison result signal is prevented from being erroneously output in a frequency band that is not the main component by taking measures such as canceling the comparison on the lower limit side.
When the number of input comparison result signals exceeds a preset number, for example, two, the alarm device 18 sounds a buzzer and flashes a lamp to warn the user as a notification.
[0077]
As described above, the use of the
[0078]
FIG. 4 is a configuration diagram of a bolt slackness determination device showing still another embodiment of the present invention. Although the digital BPF is used to obtain the maximum value for each frequency band in the embodiment of FIG. 3, wavelet transform (Wavelet Transform) may be used. Hereinafter, the case where the wavelet transform is used will be described based on the configuration diagram of FIG.
[0079]
In this embodiment, a
[0080]
In the drawing,
[0081]
The
[0082]
At this time, by selecting an appropriate basis function in accordance with the measured waveform and the phenomenon to be observed, the frequency separation characteristics are improved, and the reliability of the determination can be improved. Further, the size of the apparatus can be reduced by using the wavelet transform operation unit.
[0083]
FIG. 5 is a configuration diagram of a bolt looseness determination device showing still another embodiment of the present invention. Although the digital BPF is used to determine the maximum value for each frequency band in the embodiment of FIG. 3, a short-time FFT may be used. Hereinafter, the case where the short-time FFT is used will be described with reference to FIG. In this embodiment, a short-time FFT calculator 81 is provided to obtain a time-series signal for each frequency band.
[0084]
Other operations are the same as those of the embodiment shown in FIG. In the short-time FFT, the effective value is calculated by the analysis operation, so that it is not necessary to provide a rectifier.
In FIG. 5, reference numeral 81 denotes a short-time fast Fourier-transform (SFFT) calculator as a conversion means, which obtains a time-series signal for each frequency band.
[0085]
Thus, by providing the short-time FFT calculator 81 as a Fourier transformer and obtaining the time-series signal for each frequency band, the frequency resolution can be improved.
[0086]
Therefore, the reliability of diagnosis can be improved in the case where a characteristic appears in a change in frequency due to the configuration of the wall portion by utilizing the excellent resolution of the short-time FFT. Further, the size of the apparatus can be reduced by using the short-time FFT operation unit.
[0087]
Further, in each of the above-described embodiments, the example in which an external force is applied by a hammer is shown, but the present invention can also be applied to a method in which an external force is applied by other means, or a method in which an exciting force is applied by an electromagnetic wave, a cylinder, or the like.
[0088]
In each of the above embodiments, the external force is detected by the excitation force sensor 11 and the striking sound is detected by the
[0089]
Although the alarm device 18 is shown to warn, each signal and the calculated value in such determination, for example, each sound pressure reference value stored in the setting device 10 and the comparator in the embodiment of FIG. 9, a reference range for determining whether or not to output a comparison result signal, a correction value calculated by the ratio calculator 15, a corrected maximum value from each of the
[0090]
The maximum value corrected by the
[0091]
Further, instead of the sound pressure reference value and the comparison reference described in the third to fifth embodiments, a sound pressure reference value and a comparison reference obtained by the same definition method as that described in the second embodiment can be used. .
[0092]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, it has the following effects.
[0093]
Signal detection means for detecting vibration generated from a bolt to which an external force is applied as a vibration signal,External force detecting means for detecting the magnitude of the external force as an external force signal,Conversion means for converting the vibration signal into a time series signal for each of a plurality of predetermined frequency bands, and extraction means for extracting the maximum value of the time series signal for each frequency band,Reference value setting means for presetting a vibration reference value for each frequency band, and correction means for correcting at least one of a vibration signal, a time-series signal, a maximum value, and a vibration reference value according to the magnitude of an external force. , Each maximum value obtained as a result of the correction is a vibration reference value, or each maximum value is a vibration reference value obtained as a result of correction, or each maximum value obtained as a result of correction is a vibration reference value obtained as a result of correction.Since the comparison means is provided for comparison, it is possible to prevent the influence of the variation in the magnitude of the external force in the comparison in the comparison means by correcting according to the magnitude of the external force. Is improved.
[0094]
Then, a ratio calculating means for obtaining a ratio obtained by dividing the external force signal by a preset external force reference value and a ratio determining means for determining whether the ratio is within a predetermined range are provided,The correction by the correction means for correcting at least one of the vibration signal, the time-series signal, the maximum value, and the vibration reference value is performed based on the ratio.Therefore, it can be understood that an inappropriate external force that is out of the predetermined range is applied, and the reliability of comparison can be improved.
[0095]
Furthermore, external force signal amplifying means for amplifying the external force signal and outputting it as an amplified external force signal and vibration signal amplifying means for amplifying the vibration signal and outputting it as an amplified vibration signal are provided, and the ratio calculation means is used as the amplified external force signal as the external force signal. The conversion means shall use the amplified vibration signal as the vibration signal, and a range over detection means for detecting that the peak value of at least one of the amplified external force signal and the amplified vibration signal has exceeded a predetermined value is provided. Since the amplified external force signal and the amplified vibration signal exceed a predetermined value, that is, a large signal that saturates the external force signal amplifying means and the vibration signal amplifying means is detected and measured. Reliability can be ensured.
[0096]
In addition, an automatic gain setting means for automatically setting the gain of at least one of the external force signal amplifying means and the vibration signal amplifying means is provided, so that the amplified external force signal and the amplified vibration signal can be appropriately output. The amplification factor can be easily set to be within the range, and the operability is improved. In addition, a decrease in the S / N ratio can be prevented, and the reliability of the determination is improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a bolt looseness determination device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram of a bolt looseness determination device according to another embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a configuration diagram of a bolt looseness determination device according to another embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a configuration diagram of a bolt looseness determination device according to another embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a configuration diagram of a bolt looseness determination device according to another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 object (volt), 2 hammer, 3 microphone, 4 amplifier,
5 analog BPF, 6 rectifier, 7 peak hold circuit, 8 corrector, 9 comparator,
10 reference value setting device, 11 excitation force sensor, 12 amplifier, 13 rectifier,
14 peak hold, 15 ratio calculator, 16 reference value setting device, 17 trigger detector,
18 alarm device, 19 ratio judgment device, 20 range automatic setting device,
21 range over detector, 31 rectifier, 32 peak hold,
33 automatic range setting device, 34 range over detector, 41 maximum value calculator,
51, 52 A / D converter, 53 maximum value calculator, 61 digital BPF,
62 rectifier, 63 maximum value calculator, 64 corrector, 65 comparator,
66 Reference value setting unit, 71 Wavelet transform operation unit, 81 Short-time FFT operation unit.
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