JP3560545B2 - Method of manufacturing inlaid-style products - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、模様や文字等を構成する表示部を象嵌により形成されたごとく見えるように基材に形成した象嵌風細工製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、象嵌製品は、例えば、図7に示すように、木製の基材1に、模様(図では菊の花の花弁模様)や文字等を構成する表示部2に対応した複数の凹部3を掘削し、この複数の凹部3に対応する複数の表示部2を夫々嵌合して形成されている。表示部2としては、木製のものをはじめ、貝殻を薄く加工した所謂「らでん」用のもの等種々の材質のものが用いられている。
このような象嵌製品の製造方法としては、従来、例えば、レーザ加工機を用いて部材の加工を行ない、その後、この加工品を組みつけて行なう方法が知られている。この方法は、図7に示すように、木製の基材1に上からレーザ加工機(図示せず)のレーザ光を照射して所定の位置関係に配置された表示部2に対応した複数の凹部3を掘削する一方、シート状部材(図示せず)からレーザ加工機により上記表示部2を削成し、各表示部2を木製の基材1の対応する凹部3に夫々嵌合して行なっている。表示部2の嵌合は、凹部3に接着剤を塗布し、一個一個、ピンセット等を用いて、逐一手作業で行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この従来の象嵌製品にあっては、表示部2が、例えば、貝殻を薄く加工したものであるような場合には、その厚さtが、例えば、t=0.1〜0.5mm程度の極薄い材料なので、表示部2の取扱が極めて煩雑になっているという問題があった。これを解決するために、厚さの厚い貝殻を用いることも可能であるが、材料費が大幅に高くなるとともに、貝殻は固いのでレーザによる加工に時間がかかり、効率が悪くなってしまう。
また、従来の製造方法にあっては、複数の凹部3に対応する表示部2を逐一手作業で一個一個嵌合させているので、作業が煩雑で手間がかかり作業効率が悪いという問題があり、それだけ、時間あたりの製造数量にも限界があって、コスト高になっているという問題があった。特に、図示した、菊の花の花弁模様Mのように、凹部3が数多くあり、その凹部3同士の間隔も、例えば、0.5mm程度の小さいものになると、極めて作業が煩雑で、熟練工によらなければ、品質の高い製品が得られないという実情があった。
更に、凹部3の全部を掘削しなければならないので、それだけ、レーザによる掘削加工時間が長くなるとともに、作業が煩雑となっている。
【0004】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、象嵌加工をしなくてもあたかも象嵌により形成されたごとく見えるようにし、その製造も、掘削時間を極端に少なくして加工時間を低減し、しかも、作業を容易にして作業効率を向上させ、コストダウンを図ることのできる新しい象嵌風細工製品の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の象嵌風細工製品の製造方法が製造する象嵌風細工製品は、基材にシート状部材を付着させ、該シート状部材の上からレーザ加工機のレーザ光を照射して模様や文字等を構成する表示部の輪郭を掘削し、該表示部以外の不要部分を除去し、該表示部を基材に対して象嵌により形成されたごとく見えるように該基材に形成した構成とした。
これにより、表示部の輪郭をレーザ光により掘削するので、基材表面にある程度輪郭に沿った線が表出し易く、この輪郭に沿った線が表示部を埋め込んだ場合の隙間のごとくに視認され、そのため、象嵌加工をしなくてもあたかも象嵌により形成されたごとく見えるようになり、新しい象嵌風細工製品とすることができる。また、その製造も、表示部の輪郭を掘削するだけなので、従来のように表示部に対応した凹部を形成しなくても良く、そのため、掘削時間が極端に少なくなって加工時間が低減され、作業も容易になって作業効率が向上させられ、コストダウンが図られる。即ち、木や布や皮の質感を有した製品を、象嵌加工をしなくてもあたかも象嵌により形成されたごとく見えるようにし、その製造も、掘削時間を極端に少なくして加工時間を低減し、しかも、作業を容易にして作業効率を向上させ、コストダウンを図ることができる。
【0006】
そして、必要に応じ、上記輪郭の掘削深さをシート状部材より深くして上記基材に上記輪郭に沿った溝を形成した構成とした。基材に溝が形成されるので、この溝があたかも表示部を埋め込んだ場合の隙間のごとくに視認され、そのため、より一層、表示部があたかも象嵌により形成されたごとく見えるようになる。また、表示部の輪郭がシート状部材を貫通して掘削されているので表示部を基材に残した状態で容易に切り離すことができ、不要部分の取り除きが容易に行なわれる。
また、上記シート状部材を木で形成した構成とした。レーザ加工が容易になることに加えて、基材が木である場合に基材に対する合いが良く、保持をより一層確実にすることができる。
更に、上記基材を木で形成した構成とした。
【0007】
そしてまた、上記シート状部材の色や模様等の表面状態を上記基材の色や模様等の表面状態と異ならせた構成とした。表示部を目立たせることができるとともに、装飾性に富んだものとすることができ、より一層象嵌細工に似せることができる。
更に、上記シート状部材を厚さ1mm以下とした構成とした。出っぱりが少なくなるので、より一層象嵌細工に似せることができる。
そしてまた、必要に応じ、上記シート状部材を厚さ0.1〜0.5mmとした構成とした。出っぱりが少なくなるので、より一層確実に象嵌細工に似せることができる。
【0008】
本発明の象嵌風細工製品の製造方法は、模様や文字等を構成する表示部を基材に対して象嵌により形成されたごとく見えるように該基材に形成する象嵌風細工製品の製造方法において、上記基材にシート状部材を付着させる付着工程と、該シート状部材の上からレーザ加工機のレーザ光を照射して上記表示部の輪郭を掘削する掘削工程と、該掘削工程後に上記シート状部材の上記表示部以外の不要部分を除去する不要部分除去工程とを備えた構成としている。
これにより、表示部の輪郭をレーザ光により掘削するので、基材表面にある程度輪郭に沿った線が表出し易く、この輪郭に沿った線が表示部を埋め込んだ場合の隙間のごとくに視認され、そのため、象嵌加工をしなくてもあたかも象嵌により形成されたごとく見えるようになり、新しい象嵌風細工製品とすることができる。また、その製造も、表示部の輪郭を掘削するだけなので、従来のように表示部に対応した凹部を形成しなくても良く、そのため、掘削時間が極端に少なくなって加工時間が低減され、作業も容易になって作業効率が向上させられ、コストダウンが図られる。即ち、木や布や皮の質感を有した製品を、象嵌加工をしなくてもあたかも象嵌により形成されたごとく見えるようにし、その製造も、掘削時間を極端に少なくして加工時間を低減し、しかも、作業を容易にして作業効率を向上させ、コストダウンを図ることができる。
更に、従来のように、凹部全部を掘削し、複数の凹部に対応する表示部を逐一手作業で一個一個嵌合させていた場合に比較して、作業を極めて容易に行なうことができ、作業効率を大幅に向上させることができる。このため、時間あたりの製品の製造数量を、大幅に増加させることができ、コストダウンを図ることができる。特に、間隔の小さい凹部が多数ある模様の場合でも、熟練工によらなくても、極めて容易に製造することができる。
【0009】
そして、必要に応じ、上記掘削工程において、上記輪郭の掘削深さをシート状部材より深くして上記基材に上記輪郭に沿った溝を形成した構成とした。基材に溝が形成されるので、この溝があたかも表示部を埋め込んだ場合の隙間のごとくに視認され、そのため、より一層、表示部があたかも象嵌により形成されたごとく見えるようになる。また、表示部の輪郭がシート状部材を貫通して掘削されているので表示部を基材に残した状態で容易に切り離すことができ、不要部分の取り除きが容易に行なわれる。
また、上記シート状部材を木で形成した構成とした。レーザ加工が容易になることに加えて、基材が木である場合に基材に対する合いが良く、保持をより一層確実にすることができる。
更に、上記基材を木で形成した構成とした。
【0010】
そしてまた、上記シート状部材の色や模様等の表面状態を上記基材の色や模様等の表面状態と異ならせた構成とした。表示部を目立たせることができるとともに、装飾性に富んだものとすることができ、より一層象嵌細工に似せることができる。
更に、上記シート状部材を厚さ1mm以下とした構成とした。出っぱりが少なくなるので、より一層象嵌細工に似せることができる。
そしてまた、必要に応じ、上記シート状部材を厚さ0.1〜0.5mmとした構成とした。出っぱりが少なくなるので、より一層確実に象嵌細工に似せることができる。
また、上記付着工程において、液状の木工用接着剤を用いて上記基材にシート状部材を付着させた構成とした。液状なので容易に均一に接着剤を付着させることができる。
更に、上記不要部分除去工程において、不要部分を水で濡らしながら取り除く構成とした。接着剤が湿るので不要部分が剥れ易く、取り除き作業を極めて簡単に行なうことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法について説明する。尚、上記と同様のものには同一の符号を付して説明する。
図1(a)(b)に示すように、本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法によって製造される象嵌風細工製品は、木製の基材10にシート状部材11を付着させ、シート状部材11の上からレーザ加工機20のレーザ光を照射して模様Mや文字等を構成する表示部12の輪郭13を掘削し、表示部12以外の不要部分14を除去し、表示部12を基材10に対して象嵌により形成されたごとく見えるように基材10に形成して製造されるものである。輪郭13の掘削深さは、シート状部材11より深く、基材10に輪郭13に沿って溝15が形成されている。
シート状部材11は、厚さ0.1〜0.5mmの木で形成され、その色や模様M等の表面状態は基材10の色や模様等の表面状態と異なっている。
また、基材10としては、木製の板素材そのもの、あるいは、盆,箱,箸,数珠,ブローチ等の台座等すでに加工が終わった製品であっても良く、適宜に用いて良い。木の種類はどのような種類のものであっても良い。
【0012】
次に、実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法について説明する。
この製造方法は、模様Mや文字等を構成する表示部12を基材10に対して象嵌により形成されたごとく見えるように基材10に形成する象嵌風細工製品の製造方法で、その基本的構成は、(1)基材10にシート状部材11を付着させる付着工程と、(2)シート状部材11の上からレーザ加工機のレーザ光を照射して表示部12の輪郭13を掘削する掘削工程と、(3)掘削工程後にシート状部材11の表示部12以外の不要部分14を除去する不要部分除去工程と、(4)後処理工程とを備えている。
以下、各工程について詳しく説明する。
【0013】
(1)付着工程
図2に示すように、木製の基材10、例えば、ウオルナット材等で、縦60mm、横120mm、厚さ5mmの基材10にシート状部材11を付着させる。シート状部材11としては、南部赤松材等の木材から作成され、厚さt=0.1〜0.5mm(実施の形態ではt=0.2mmとしている)の薄いシート状の部材を用いた。シート状部材11としては経木を用いても良い。このシート状部材11を液状にした木工用の接着剤に浸漬した後、基材10の表面10aに付着させ、室温に放置して接着剤を乾かす。接着剤の乾燥はシート状部材11を水で濡らしたときに剥れ易い程度にする。
【0014】
(2)掘削工程
基材10に付着したシート状部材11の上からレーザ加工機のレーザ光を照射して表示部12の輪郭13を掘削する。掘削は、図3(a)(b)に示すように、輪郭13の掘削深さをシート状部材11より深く、実施の形態では、深さ約0.5〜1mm掘削して基材10に表示部12の輪郭13に沿った溝15を形成する。
この掘削においては、例えば、図6に示すようなコンピュータ制御されるレーザ加工機20を用いる。
レーザ加工機20は、シート状部材11が付着した木製の基材10の被加工品が載置される載置台21と、載置台21上の被加工品に向けてレーザ光を照射するレンズ部22と、このレンズ部22をX−Y方向に移動させる駆動機構23とを備えて構成されている。そして、制御部により、予め記憶されたレンズ部22の移動軌跡に基づいて、レンズ部22が駆動され、所要の加工を行なう。上記の掘削においては、シート状部材11の表示部12の輪郭13に沿ってシート状部材11を貫通し基材10に深さ0.3〜0.8mmの溝15を形成するように削除するが、この削除は、レンズ部22の調整によってレーザ光の出力を調整するとともに、レンズ部22の移動速度を調整することにより行なわれる。即ち、出力が大き過ぎあるいは移動速度が遅過ぎると、基材10まで深く掘削され過ぎるようになり見栄えが良くなく、一方、出力が小さ過ぎあるいは移動速度が速過ぎると、シート状部材11を貫通せず表示部12が不要部分14と切り離されないので、これら出力と移動速度を適宜に調整して、適正値に定めている。
【0015】
(3)不要部分除去工程
図4(a)(b)に示すように、掘削工程後にシート状部材11の表示部12以外の不要部分14を水で濡らしながら取り除く。この場合、不要部分14を付着させている接着剤を水で湿らせるだけで、表示部12の輪郭13がシート状部材11を貫通して掘削されているので表示部12を基材10に残した状態で容易に切り離され、不要部分14の取り除きが容易に行なわれる。これにより、あたかも象嵌をしたように表示部12が基材10より突出する。
【0016】
(4)後処理工程
そして、表示部12を付着させた状態で基材10の表面10aからシート状部材11の不要部分14の残骸や接着剤を取り除いて清浄にした後、表面10aを乾かし、全体に例えばニス等の仕上げ塗料を塗布して仕上げる。この場合、適宜着色しても良い。更に、必要に応じ表面10aを研磨仕上げしても良い。これにより、図1に示す象嵌風細工製品が作成される。
【0017】
このようにして製造された象嵌風細工製品は、不要部分14を取り除くだけで、表示部12を露出させることができ、作業が極めて容易に行なわれる。また、この製品においては、溝15(模様Mの花弁間)に木製の基材10の地肌が露出させられているので、あたかも象嵌により製造されたごとく見え、熟練工によらなくても、簡易に製品が製造される。また、基材10に溝15が形成されるので、この溝15があたかも表示部12を埋め込んだ場合の隙間のごとくに視認され、そのため、より一層、表示部12があたかも象嵌により形成されたごとく見えるようになる。また、製品においては、表示部12が、厚さt=0.2mmと極薄い材料なので、出っぱりが極めて少なくなり一層象嵌細工に似せることができる。
また、製品においては、表示部12が、厚さt=0.2mmと極薄い材料でも、仕上げ塗料で塗装をすることで、表示部12が基材10により強く固定され、そのため、容易に外れることが防止され、取れにくく安定化させられる。即ち、表示部12が薄い材料でも付着が安定化させられ、ローコストで製造時間が短縮された象嵌風細工製品が作成される。
更に本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法は、象嵌のように予め別に表示部を作成し、基材に表示部に対応した複数の凹部を形成し、これに対応する表示部を逐一手作業で一個一個嵌合させていた場合に比較して、作業が極めて容易に行なわれ、作業効率が大幅に向上させられる。このため、時間あたりの製造数量が大幅に増加することになり、コストダウンを図ることができる。特に、図示した菊の花の花弁模様Mのように、表示部12が数多くあり、表示部12同士の間隔が、例えば、0.5mm程度の小さいものでも、熟練工によることなく、極めて容易に作成することができる。
【0018】
図5(a)(b)には、本発明を適用した別の象嵌風細工製品を示している。図5(a)に示す象嵌風細工製品は、建物等で使用する表示板の例であり、表示部12が文字と絵模様からなる。
図5(b)に示す象嵌風細工製品は、表札の例であり、表示部12が文字で構成されている。
【0019】
尚、上記実施の形態においては、例えば、木製の基材10が球状の数珠のような曲面を持つ材料のものにも容易に対応できる。この場合も、木製の基材10の表面10aに接着剤を塗布し、シート状部材11の表示部12を皺にならないように付着させレーザ加工することにより、製造することができる。
また、表示部12としては、図示した文字や絵模様に限定されるものではなく、どのような種類の文字や模様であっても良い。特に、本発明においては、細かい模様においても極めて有用になる。その模様としては、例えば、各種花の花弁模様、点在する花火模様、散在する星空模様、枝垂れ桜の花同士が離れて咲く風情、魚や竜等の沢山の鱗模様、雪や雨の降る風景等、従来、象嵌で製造することが極めて難しいような模様にも対応できるのである。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の象嵌風細工製品の製造方法によれば、象嵌加工をしなくてもあたかも象嵌により形成されたごとく見える新しい象嵌風細工製品を提供できる。また、掘削時間を極端に少なくして加工時間を低減でき、しかも、作業を容易にして作業効率を向上させ、コストダウンを図って製造することができる。
また、従来のように、複数の凹部に対応する表示部を逐一手作業で一個一個嵌合させていた場合に比較して、作業を極めて容易に行なうことができ、作業効率を大幅に向上させることができる。このため、時間あたりの製品の製造数量を、大幅に増加させることができ、コストダウンを図ることができる。特に、間隔の小さい凹部が多数ある模様の場合でも、熟練工によらなくても、極めて容易に製造することができる。
【0021】
そして、輪郭の掘削深さをシート状部材より深くして基材に上記輪郭に沿った溝を形成した場合には、溝があたかも表示部を埋め込んだ場合の隙間のごとくに視認され、そのため、より一層、表示部があたかも象嵌により形成されたごとく見えるようにすることができる。また、表示部の輪郭がシート状部材を貫通して掘削されているので表示部を基材に残した状態で容易に切り離すことができ、不要部分の取り除きを容易に行なわせることができる。
また、シート状部材を木で形成したので、レーザ加工が容易になることに加えて、木である基材に対する合いが良く、保持をより一層確実にすることができる。
【0022】
そしてまた、シート状部材の色や模様等の表面状態を基材の色や模様等の表面状態と異ならせたので、表示部を目立たせることができるとともに、装飾性に富んだものとすることができ、より一層象嵌細工に似せることができる。
更に、シート状部材を厚さ1mm以下としたので、出っぱりが少なくなるので、より一層象嵌細工に似せることができる。更にまた、シート状部材を厚さ0.1〜0.5mmとした場合には、出っぱりが少なくなるので、より一層確実に象嵌細工に似せることができる。
また、象嵌風細工製品の製造方法において、付着工程で液状の木工用接着剤を用いて基材にシート状部材を付着させたので、容易に均一に接着剤を付着させることができる。
更に、不要部分除去工程において、不要部分を水で濡らしながら取り除くので、接着剤が湿るので不要部分が剥れ易く、取り除き作業を極めて簡単に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法によって製造される象嵌風細工製品を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)中X−X線断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法の付着工程(1)を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法の掘削工程(2)を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法の不要部分除去工程(3)を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法によって製造される象嵌風細工製品の別の例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る象嵌風細工製品の製造方法に用いられるレーザ加工機の一例を示す斜視図である。
【図7】一般的な象嵌製品の製造方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
M 模様
10 基材
10a 表面
11 シート状部材
12 表示部
13 輪郭
14 不要部分
15 溝
20 レーザ加工機
21 載置台
22 レンズ部
23 駆動機構[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a manufacturing method of an elephant Hamakaze crafted products formed in the substrate so as to appear as a display unit that constitutes a pattern or characters formed by inlaying.
[0002]
[Prior art]
In general, for example, as shown in FIG. 7, an inlaid product has a plurality of
As a method of manufacturing such an inlaid product, a method of processing a member using a laser processing machine and then assembling the processed product has been known. In this method, as shown in FIG. 7, a plurality of
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in this conventional inlaid product, when the
Further, in the conventional manufacturing method, since the
Further, since the entire
[0004]
The present invention has been made in view of the above problems, and makes it look as if it were formed by inlay without performing inlay processing. , Moreover, to facilitate the work to improve the work efficiency, and to provide a method for producing a new Izo Hamakaze workmanship products can reduce the cost.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The inlaid wind product manufactured by the method for manufacturing an inlaid wind product according to the present invention is obtained by attaching a sheet-like member to a base material and irradiating a laser beam of a laser processing machine from above the sheet-like member with a pattern or character. The outline of the display unit constituting the above is excavated, unnecessary portions other than the display unit are removed, and the display unit is formed on the base material so that the display unit looks as if inlaid by the base material.
Thereby, since the outline of the display portion is excavated by the laser light, a line along the outline to some extent on the base material surface is easy to appear, and the line along this outline is visually recognized as a gap when the display portion is embedded. Therefore, even if inlaying is not performed, it looks as if it were formed by inlaying, and a new inlaid-style work product can be obtained. In addition, since the manufacture thereof also involves only excavating the contour of the display unit, it is not necessary to form a concave portion corresponding to the display unit as in the related art, so that the excavation time is extremely reduced and the processing time is reduced, Work is also facilitated, work efficiency is improved, and costs are reduced. In other words, a product having the texture of wood, cloth, or leather is made to look as if it were formed by inlaying without inlaying, and the production of the product also requires extremely little excavation time to reduce the processing time. In addition, work can be facilitated, work efficiency can be improved, and cost can be reduced.
[0006]
And if necessary, the excavation depth of the contour was made deeper than the sheet-shaped member, and a groove was formed in the base material along the contour. Since the groove is formed in the base material, the groove is visually recognized as a gap when the display unit is embedded, and therefore, the display unit is further viewed as if formed by inlay. In addition, since the contour of the display unit is excavated through the sheet-like member, the display unit can be easily separated while leaving the display unit on the base material, and the unnecessary portion can be easily removed.
Also, it has a structure which is formed on the Symbol sheet-like member in a tree. In addition to facilitating the laser processing, when the base material is a tree, the fitting to the base material is good, and the holding can be further ensured.
In a further, it has a structure formed on Kimotozai wood.
[0007]
Soshitema was, the surface condition such as color or pattern of the upper Symbol sheet member has a structure having different surface state, such as colors and patterns of the substrate. The display portion can be made to stand out, and the display portion can be made rich in decoration, so that the display portion can be made more like an inlay work.
Further, the has a structure in which not more than 1mm thick on SL sheet member. Since there is less protruding, it can be made more like an inlay work.
Further, if necessary, the sheet-like member was configured to have a thickness of 0.1 to 0.5 mm. Since there is less protrusion, it is possible to more reliably resemble inlay work.
[0008]
The method for manufacturing an inlaid wind product according to the present invention is directed to a method for manufacturing an inlaid wind product formed on a base material such that a display portion constituting a pattern, a character, or the like is formed by inlaying the base material. An attaching step of attaching a sheet-shaped member to the base material, an excavating step of irradiating a laser beam of a laser processing machine from above the sheet-shaped member to excavate the contour of the display section, and the sheet after the excavating step. An unnecessary portion removing step of removing unnecessary portions other than the display portion of the shape member.
Thereby, since the outline of the display portion is excavated by the laser light, a line along the outline to some extent on the base material surface is easy to appear, and the line along this outline is visually recognized as a gap when the display portion is embedded. Therefore, even if inlaying is not performed, it looks as if it were formed by inlaying, and a new inlaid-style work product can be obtained. In addition, since the manufacture thereof also involves only excavating the contour of the display unit, it is not necessary to form a concave portion corresponding to the display unit as in the related art, so that the excavation time is extremely reduced and the processing time is reduced, Work is also facilitated, work efficiency is improved, and costs are reduced. In other words, a product having the texture of wood, cloth, or leather is made to look as if it were formed by inlaying without inlaying, and the production of the product also requires extremely little excavation time to reduce the processing time. In addition, work can be facilitated, work efficiency can be improved, and cost can be reduced.
Further, as compared with the conventional case where the entire recess is excavated and the display units corresponding to the plurality of recesses are manually fitted one by one, the work can be performed extremely easily. Efficiency can be greatly improved. For this reason, the number of products manufactured per time can be significantly increased, and the cost can be reduced. In particular, even in the case of a pattern having a large number of concave portions with small intervals, it can be manufactured extremely easily without a skilled worker.
[0009]
Then, if necessary, in the excavation step, the excavation depth of the contour is made deeper than the sheet-shaped member, and a groove is formed in the base material along the contour. Since the groove is formed in the base material, the groove is visually recognized as a gap when the display unit is embedded, and therefore, the display unit is further viewed as if formed by inlay. In addition, since the contour of the display unit is excavated through the sheet-like member, the display unit can be easily separated while leaving the display unit on the base material, and the unnecessary portion can be easily removed.
Also, it has a structure which is formed on the Symbol sheet-like member in a tree. In addition to facilitating the laser processing, when the base material is a tree, the fitting to the base material is good, and the holding can be further ensured.
In a further, it has a structure formed on Kimotozai wood.
[0010]
Soshitema was, the surface condition such as color or pattern of the upper Symbol sheet member has a structure having different surface state, such as colors and patterns of the substrate. The display portion can be made to stand out, and the display portion can be made rich in decoration, so that the display portion can be made more like an inlay work.
Further, the has a structure in which not more than 1mm thick on SL sheet member. Since there is less protruding, it can be made more like an inlay work.
Further, if necessary, the sheet-like member was configured to have a thickness of 0.1 to 0.5 mm. Since there is less protrusion, it is possible to more reliably resemble inlay work.
Also, in the above Symbol deposition process, has a structure obtained by attaching the sheet-like member to the substrate using a woodworking adhesive liquid. Since it is a liquid, the adhesive can be easily and uniformly attached.
In a further, in the above SL unnecessary portion removing step, and configured to remove while wetting unnecessary portions of water. Unnecessary portions are easily peeled off because the adhesive is wet, and the removing operation can be performed extremely easily.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the production method of engaging Ru elephant Hamakaze crafted products to an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. The same components as those described above will be described with the same reference numerals.
As shown in FIGS. 1 (a) and 1 (b), an inlaid wind product manufactured by the method for manufacturing an inlaid wind product according to the embodiment of the present invention has a sheet-
The sheet-
The
[0012]
Next, a method for manufacturing the inlaid-style product according to the embodiment will be described.
This manufacturing method is a method for manufacturing an inlay-like inlaid product in which a
Hereinafter, each step will be described in detail.
[0013]
(1) Adhering Step As shown in FIG. 2, the sheet-
[0014]
(2) Excavation Step The
In this excavation, for example, a
The
[0015]
(3) Unnecessary part removing step As shown in FIGS. 4A and 4B,
[0016]
(4) Post-processing step Then, after the debris of the
[0017]
The inlaid wind product manufactured in this manner can expose the
Further, in the product, even if the
Furthermore, the method of manufacturing an inlaid-style product according to the embodiment of the present invention includes the steps of: forming a display unit separately in advance like an inlay, forming a plurality of recesses corresponding to the display unit on the base material, and displaying the corresponding display unit. As compared with the case where the parts are fitted one by one by hand, the work is performed extremely easily, and the working efficiency is greatly improved. For this reason, the manufacturing quantity per time will increase significantly, and cost reduction can be achieved. In particular, as shown in the illustrated petal pattern M of a chrysanthemum flower, there are a large number of
[0018]
5 (a) and 5 (b) show another inlaid wind product to which the present invention is applied. The inlaid product shown in FIG. 5A is an example of a display board used in a building or the like, and the
The inlaid-style product shown in FIG. 5B is an example of a nameplate, and the
[0019]
In addition, in the said embodiment, it can respond | correspond easily to the thing of the
Further, the
[0020]
【The invention's effect】
As described above, according to the manufacturing method of the elephant Hamakaze wrought product of the present invention can provide a new inlaid wind wrought product looks as is if it were formed by inlaying without inlay work. Further, the machining time can be reduced by extremely shortening the excavation time, and the work can be facilitated to improve the working efficiency and reduce the cost.
Further, as compared with the conventional case where the display sections corresponding to the plurality of recesses are fitted one by one by hand, the work can be performed extremely easily, and the work efficiency is greatly improved. be able to. For this reason, the number of products manufactured per time can be significantly increased, and the cost can be reduced. In particular, even in the case of a pattern having a large number of concave portions with small intervals, it can be manufactured extremely easily without a skilled worker.
[0021]
And, when the excavation depth of the contour is made deeper than the sheet-shaped member and a groove is formed along the contour on the base material, the groove is visually recognized as a gap when the display unit is embedded, and therefore, Further, it is possible to make the display part look as if it were formed by inlay. In addition, since the contour of the display unit is excavated through the sheet-shaped member, the display unit can be easily cut off with the display unit remaining on the base material, and the unnecessary portion can be easily removed.
In addition, since the sheet-like member is formed of wood , the laser processing is facilitated, and in addition, the fitting to the wood base material is good, and the holding can be further ensured.
[0022]
In addition, since the surface state of the sheet-shaped member, such as the color and the pattern, is made different from the surface state of the base material, such as the color and the pattern , the display portion can be made more conspicuous and rich in decorativeness. And can more closely resemble inlay work.
Furthermore, since less 1mm thick sheet-like member, since bulge is reduced, it is possible to mimic the more inlays. Furthermore, when the thickness of the sheet-like member is set to 0.1 to 0.5 mm, the protrusion is reduced, so that the inlaid work can be more reliably resembled.
Further, in the method for manufacturing an inlaid-style work product, since the sheet-like member is attached to the base material using the liquid woodworking adhesive in the attaching step, the adhesive can be easily and uniformly attached.
Further, in the unnecessary portion removing step, the unnecessary portion is removed while being wet with water, so that the adhesive is moistened, so that the unnecessary portion is easily peeled off, and the removing operation can be performed extremely easily.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an inlaid wind product manufactured by a method for manufacturing an inlaid wind product according to an embodiment of the present invention, wherein (a) is a perspective view and (b) is a cross section taken along line XX in (a). FIG.
FIG. 2 is a view showing an attaching step (1) of the method for manufacturing an inlay-style product according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a view showing an excavation step (2) of the method for manufacturing an inlay-style work product according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a view showing an unnecessary part removing step (3) of the method for manufacturing an inlay-style work product according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing another example of the inlaid wind product manufactured by the method for manufacturing an inlaid wind product according to the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a perspective view showing an example of a laser processing machine used in the method for manufacturing an inlaid wind product according to the embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a perspective view illustrating a method for manufacturing a general inlaid product.
[Explanation of symbols]
Claims (3)
上記基材にシート状部材を付着させる付着工程と、該シート状部材の上からレーザ加工機のレーザ光を照射して上記表示部の輪郭を掘削する掘削工程と、該掘削工程後に上記シート状部材の上記表示部以外の不要部分を除去する不要部分除去工程とを備えて構成し、
上記シート状部材を木で形成し、
上記基材を木で形成し、
上記シート状部材の色や模様等の表面状態を上記基材の色や模様等の表面状態と異ならせ、
上記シート状部材を厚さ1mm以下とし、
上記付着工程において、液状の木工用接着剤を用いて上記基材にシート状部材を付着させ、
上記不要部分除去工程において、不要部分を水で濡らしながら取り除くことを特徴とする象嵌風細工製品の製造方法。 In a method of manufacturing an inlaid wind-finished product formed on a base material so that a display portion constituting a pattern, a character, or the like is formed by inlaying the base material,
An attaching step of attaching a sheet-like member to the base material, an excavating step of irradiating a laser beam from a laser processing machine from above the sheet-like member to excavate the contour of the display unit, and Unnecessary part removing step of removing unnecessary parts other than the display part of the member ,
The sheet-like member is formed of wood,
The base material is formed of wood,
The surface state such as the color or pattern of the sheet-shaped member is different from the surface state such as the color or pattern of the base material,
The thickness of the sheet-like member is 1 mm or less,
In the attaching step, a sheet-like member is attached to the base material using a liquid woodworking adhesive,
A method for manufacturing an inlay-style product, wherein the unnecessary portion is removed while being wetted with water in the unnecessary portion removing step.
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