JP3557514B2 - ネットワーク管理システム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ＩＰ接続される移動可能機器（以下、この機器をモバイルＩＰ端末という）を含んだＩＰネットワークを管理するネットワーク管理システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、ＩＰネットワーク管理システムでは、ＩＰネットワークの構成を管理する管理システム（マネージャ）と管理対象システム（エージェント）とから構成されている。
【０００３】
このような、マネージャ・エージェント関係にあるＩＰネットワーク管理システムでは、管理の対象とするエージェントの追加・ネットワーク構成の変更等は、エージェントの名前、エージェントのＩＰアドレス、その他、管理に必要なデータをオペレータが予め調査し、マネージャへ登録する。
【０００４】
モバイルＩＰ端末の場合も、管理ネットワーク内に接続する可能性のある全てのモバイルＩＰ端末のデータを予めオペレータによって登録し管理を実施する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のモバイルＩＰ端末の追加・ネットワーク構成の変更では、Ｄｙｎａｍｉｃ Ｈｏｓｔ Ｃｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ（以降、ＤＨＣＰという）サーバなどで、ＩＰアドレスを自動配布によって取得する場合には、オペレータが予めモバイルＩＰ端末のＩＰアドレスを設定できないため、管理対象とすることができない。
【０００６】
また、機器の追加、ネットワーク変更が頻繁に行われるモバイルＩＰ端末においては、モバイルＩＰ端末エージェントの名前、ＩＰアドレス、その他管理するための必要情報を、オペレータが予め調査し、マネージャへ登録し管理を実施するのは困難であり、追加、ネットワーク変更時にかかわるオペレーション工数は膨大なものとなる。また、オペレーションによるミスも発生する可能性が高くなる。
【０００７】
このような点から、機器のネットワークアドレスを自動配布する方式機器の管理も行えると共に、オペレータへの負担も少ないネットワーク管理システムの実現が望まれていた。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。
〈構成１〉
ネットワークアドレスを自動配布するサーバによって、ネットワークアドレスが付与された機器を含むネットワークの管理を行うネットワーク管理システムにおいて、ネットワーク内の機器と通信を行い、機器に対するネットワークアドレスを取得する通信確認部と、ネットワークアドレスを自動配布するサーバに対して、配布したネットワークアドレスの問い合わせを行うアドレス問い合せ部と、ネットワークで管理している機器のネットワークアドレスの情報を格納する機器アドレス情報格納部と、通信確認部からの通知またはアドレス問い合せ部からの通知を受けた場合は、機器アドレス情報格納部の情報と比較し、通知されたネットワークアドレスが存在しない場合は、ネットワークアドレスが未登録であるという情報を出力する自動機器認識部とを備えたことを特徴とするネットワーク管理システム。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて詳細に説明する。
《具体例》
〈構成〉
図１は本発明のネットワーク管理システムの具体例を示す構成図であるが、この説明に先立ち、ネットワーク構成を説明する。
図２は、本具体例のネットワーク管理システムを含むネットワークの構成説明図である。
【００１０】
図示のネットワークは、管理システム１、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂ、ＤＨＣＰサーバ３からなる。
【００１１】
管理システム１は、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂが接続されているネットワークを管理する機能を有し、ＨＭＩ部４、マネージャ部５からなる。ＨＭＩ部４は、オペレータとのインタフェースとしての機能を有するヒューマンマシンインタフェースであり、具体的にはキーボードやポインティングデバイス等の入力機器やディスプレイ等の出力機器からなる。
【００１２】
マネージャ部５は、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂや一般のＩＰ端末（図２では図示省略している）の管理を行う機能部であり、ＩＰネットワーク構成管理部５１、モバイルＩＰ端末管理部５２からなる。尚、このマネージャ部５はソフトウェアとこれを実行するプロセッサ、あるいは専用ハードウェアで構成されている。
【００１３】
ＩＰネットワーク構成管理部５１は、モバイルＩＰ端末以外の一般のＩＰ機器を対象として構成管理を実現している管理部である。また、モバイルＩＰ端末管理部５２は、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂの管理を行うための管理部であり、これについては後で詳細に説明する。
【００１４】
モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂは、管理システム１によって管理される機器であり、それぞれ管理対象であるエージェント６が実装されている。また、モバイルＩＰ端末２ａは、固定のＩＰアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに接続されているモバイルＩＰ端末であり、モバイルＩＰ端末２ｂは、ＤＨＣＰサーバ３から得たＩＰアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに接続されているモバイルＩＰ端末である。
【００１５】
ＤＨＣＰサーバ３は、モバイルＩＰ端末２ｂに対するＩＰアドレスを管理しているサーバであり、モバイルＩＰ端末２ｂに対してＩＰアドレスを自動配布する機能を有している。
【００１６】
次に、上記管理システム１におけるＩＰネットワーク構成管理部５１について、図１を用いて更に説明する。
図１において、モバイルＩＰ端末管理部５２は、ＩＰ機器通信確認部（通信確認部）１００、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部（アドレス問い合せ部）１０１、自動機器認識部１０２、モバイルＩＰ機器認識部１０３、ＩＰ機器アドレス情報格納部（機器アドレス情報格納部）１０４を備えている。
【００１７】
ＩＰ機器通信確認部１００は、管理対象となるＩＰネットワークに接続された全てのＩＰ機器群２と通信を行い、全てのＩＰ機器群２の通信状態を確認する機能を有している。即ち、全てのＩＰ機器群２に付与されているＩＰアドレスを取得する機能を有している。
【００１８】
ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１は、ＤＨＣＰサーバ３で管理されているＩＰアドレス状況を問い合わせする機能部である。自動機器認識部１０２は、ＩＰ機器通信確認部１００に対する通信状態の問い合わせと、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１に対するＩＰアドレス状況の問い合わせを一定の周期で行い、管理対象の機器追加・削除・変更を判断する機能部である。
【００１９】
モバイルＩＰ機器認識部１０３は、自動認識された機器をＨＭＩ部４からの指示により、モバイルＩＰ端末と認識し、ＩＰネットワーク構成管理部５１へ通知すると共に、モバイル種別等の情報をＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に設定する機能部である。
【００２０】
ＩＰ機器アドレス情報格納部１０４は、機器の追加・削除・変更を判断するときに使用する、または、モバイルＩＰ端末の認識に使用するＩＰアドレス情報を格納する格納部である。
【００２１】
図３は、ＩＰ機器アドレス情報格納部１０４のＩＰ機器アドレス情報を示す説明図である。
図示のように、全ての機器に対して、ＩＰ機器認識名とＩＰ機器アドレスと、一般のＩＰ機器であるかモバイルＩＰ機器であるかを識別するためのモバイル識別の情報が格納されている。
【００２２】
〈動作〉
次に、上記構成のネットワーク管理システムの動作について説明する。
先ず、ＩＰ機器通信確認部１００からのＩＰ機器群２の確認による動作を説明する。
【００２３】
図４は、ＩＰ機器群２との通信によって登録する場合のフローチャートである。
ＩＰ機器通信確認部１００は、管理対象となるＩＰネットワークの全てのＩＰ機器群２と周期的に通信を行い、各ＩＰ機器群２のアドレスを取得する（ステップＳ１０１）。次に、ＩＰ機器通信確認部１００にて、通信確認実施の結果、通信ＯＫとなったアドレスのリストを自動機器認識部１０２に通知する（ステップＳ１０２）。
【００２４】
通信ＯＫのアドレスリストを得た自動機器認識部１０２では、得たアドレスリストのアドレスとＩＰ機器アドレス情報格納部１０４のＩＰ機器アドレスを順次比較する（ステップＳ１０３）。ステップＳ１０４の判定処理において、比較結果がＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に存在しないアドレスであった場合、自動機器認識部１０２では、オペレータによるＩＰ機器認識名、モバイル種別の確認を促す確認メッセージをＨＭＩ部４に送出する（ステップＳ１０５）。
【００２５】
図５に、ＨＭＩ部４に送出する確認メッセージの構造を示す。
図示のように、確認メッセージ２００は、アドレス識別２０１とアドレス２０２からなり、アドレス識別２０１は、通信確認２１１とＤＨＣＰ２１２からなる。ここで、アドレス識別２０１は、オペレータが通信確認で認識したアドレスか、ＤＨＣＰサーバ３によって配布されたアドレスかを識別するための識別情報（通信確認２１１またはＤＨＣＰ２１２）を表し、アドレス２０２は、そのアドレスを表している。
【００２６】
上記ステップＳ１０５において送出した確認メッセージでは、そのアドレス識別２０１は、“通信確認２１１”として送出する。
【００２７】
自動機器認識部１０２が送出した確認メッセージに対する応答メッセージをＨＭＩ部４から受信したモバイルＩＰ機器認識部１０３では、応答メッセージから、ＩＰ機器認識名、モバイル種別を取得する（ステップＳ１０６）。モバイルＩＰ機器認識部１０３では、取得したＩＰ機器認識名、モバイル種別をＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に設定（更新）する（ステップＳ１０７）。
【００２８】
また、モバイルＩＰ機器認識部１０３では、ステップＳ１０８の判定処理において、モバイル種別がモバイルであった場合、モバイルＩＰ端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ１０９）。一方、モバイル種別が一般端末であった場合は、一般端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ１１０）。
【００２９】
ステップＳ１１１の判定処理において、アドレスリストのアドレスが最後であった場合は、ＩＰ機器群２の登録処理を終了する。一方、アドレスリストのアドレスが最後ではなかった場合は、ステップＳ１０３に戻る。
【００３０】
このように、自動機器認識部１０２で得たアドレスリストのアドレス分、これらの処理を繰り返すことによって、固定のＩＰアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに新たに接続されたモバイルＩＰ端末を管理する。
【００３１】
次に、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１からの情報に基づいてＩＰ機器群２のアドレスの登録を行う処理を説明する。
【００３２】
図６は、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１との通信によって登録を行う場合のフローチャートである。
即ち、この場合は、モバイルＩＰ端末２ｂをＤＨＣＰサーバ３から得たＩＰアドレスを使用して管理対象であるＩＰネットワークに新たに接続し、オペレータがモバイルＩＰ端末として管理する際の処理の流れを示している。
【００３３】
ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１は、周期的に管理対象となるＩＰネットワークのＤＨＣＰサーバ３によるアドレス配布状況を取得する（ステップＳ２０１）。次にＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１にて、ＤＨＣＰサーバ３によって配布されているアドレスのリストを自動機器認識部１０２に通知する（ステップＳ２０２）。ＤＨＣＰサーバ３によって配布されているアドレスリストを得た自動機器認識部１０２では、得たアドレスリストのアドレスとＩＰ機器アドレス情報格納部１０４のＩＰ機器アドレスを順次比較する（ステップＳ２０３）。
【００３４】
ステップＳ２０４の判定処理において、比較結果がＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に存在しないアドレスであった場合、自動機器認識部１０２では、オペレータによるＩＰ機器認識名、モバイル種別の確認を促す確認メッセージ２００をＨＭＩ部４へ送出する（ステップＳ２０５）。この場合、アドレス種別２０１は、“ＤＨＣＰ２１２”として送出する。
【００３５】
自動機器認識部１０２が送出した確認メッセージに対する応答メッセージをＨＭＩ部４から受信したモバイルＩＰ機器認識部１０３では、応答メッセージからＩＰ機器認識名、モバイル種別を取得する（ステップＳ２０６）。モバイルＩＰ機器認識部１０３では、取得したＩＰ機器認識名、モバイル種別をＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に設定（更新）する（ステップＳ２０７）。
【００３６】
また、モバイルＩＰ機器認識部１０３では、ステップＳ２０８の判定処理において、モバイル種別がモバイルであった場合、モバイルＩＰ端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ２０９）。一方、モバイル種別が一般端末であった場合は、一般端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ２１０）。
【００３７】
ステップＳ２１１の判定処理において、アドレスリストのアドレスが最後であった場合は、アドレスの自動配布によるＩＰ機器群２の登録処理を終了する。一方、アドレスリストのアドレスが最後ではなかった場合は、ステップＳ２０３に戻る。
【００３８】
このように、自動機器認識部１０２で得たアドレスリストのアドレス分、これらの処理を繰り返すことによって、ＤＨＣＰサーバ３から得たアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに新たに接続されたモバイルＩＰ端末を管理する。
【００３９】
〈効果〉
以上のように、具体例によれば、ＩＰ機器群２のアドレスをＩＰ機器アドレス情報格納部１０４で格納すると共に、ＩＰ機器群２に付与されているアドレスを一定周期で確認し、かつ、ＤＨＣＰサーバ３によって自動配布されるＩＰ機器群２へのアドレスを一定周期で確認して、ＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に登録されていないアドレスがあった場合はこれを出力するようにしたので、アドレスが自動配布される端末等も管理することができ、確実なネットワーク管理が行えると共に、オペレータの負担を軽減することができる。
【００４０】
《利用形態》
上記具体例では、ＩＰネットワーク構成管理部５１とモバイルＩＰ端末管理部５２を１エージェント（１システム）内に設けた例を示したが、これらＩＰネットワーク構成管理部５１とモバイルＩＰ端末管理部５２を分散した形態であっても同様に適用可能である。
【００４１】
また、上記具体例では、ネットワークとしてＩＰネットワークの例を説明したが、ＩＰに限定されるものではなく、機器アドレスが自動配布されるようなネットワークであれば、同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のネットワーク管理システムの具体例を示す構成図である。
【図２】具体例のネットワーク管理システムを含むネットワークの構成説明図である。
【図３】機器アドレス情報格納部におけるＩＰ機器アドレス情報を示す説明図である。
【図４】ＩＰ機器群との通信によって登録する場合のフローチャートである。
【図５】ＨＭＩ部に送出する確認メッセージの構造を示す説明図である。
【図６】アドレス問い合せ部との通信によって登録を行う場合のフローチャートである。
【符号の説明】
２ ＩＰ機器群
３ ＤＨＣＰサーバ
１００ ＩＰ機器通信確認部（通信確認部）
１０１ ＤＨＣＰアドレス問い合せ部（アドレス問い合せ部）
１０２ 自動機器認識部
１０４ ＩＰ機器アドレス情報格納部（機器アドレス情報格納部）
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ＩＰ接続される移動可能機器（以下、この機器をモバイルＩＰ端末という）を含んだＩＰネットワークを管理するネットワーク管理システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、ＩＰネットワーク管理システムでは、ＩＰネットワークの構成を管理する管理システム（マネージャ）と管理対象システム（エージェント）とから構成されている。
【０００３】
このような、マネージャ・エージェント関係にあるＩＰネットワーク管理システムでは、管理の対象とするエージェントの追加・ネットワーク構成の変更等は、エージェントの名前、エージェントのＩＰアドレス、その他、管理に必要なデータをオペレータが予め調査し、マネージャへ登録する。
【０００４】
モバイルＩＰ端末の場合も、管理ネットワーク内に接続する可能性のある全てのモバイルＩＰ端末のデータを予めオペレータによって登録し管理を実施する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のモバイルＩＰ端末の追加・ネットワーク構成の変更では、Ｄｙｎａｍｉｃ Ｈｏｓｔ Ｃｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ（以降、ＤＨＣＰという）サーバなどで、ＩＰアドレスを自動配布によって取得する場合には、オペレータが予めモバイルＩＰ端末のＩＰアドレスを設定できないため、管理対象とすることができない。
【０００６】
また、機器の追加、ネットワーク変更が頻繁に行われるモバイルＩＰ端末においては、モバイルＩＰ端末エージェントの名前、ＩＰアドレス、その他管理するための必要情報を、オペレータが予め調査し、マネージャへ登録し管理を実施するのは困難であり、追加、ネットワーク変更時にかかわるオペレーション工数は膨大なものとなる。また、オペレーションによるミスも発生する可能性が高くなる。
【０００７】
このような点から、機器のネットワークアドレスを自動配布する方式機器の管理も行えると共に、オペレータへの負担も少ないネットワーク管理システムの実現が望まれていた。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。
〈構成１〉
ネットワークアドレスを自動配布するサーバによって、ネットワークアドレスが付与された機器を含むネットワークの管理を行うネットワーク管理システムにおいて、ネットワーク内の機器と通信を行い、機器に対するネットワークアドレスを取得する通信確認部と、ネットワークアドレスを自動配布するサーバに対して、配布したネットワークアドレスの問い合わせを行うアドレス問い合せ部と、ネットワークで管理している機器のネットワークアドレスの情報を格納する機器アドレス情報格納部と、通信確認部からの通知またはアドレス問い合せ部からの通知を受けた場合は、機器アドレス情報格納部の情報と比較し、通知されたネットワークアドレスが存在しない場合は、ネットワークアドレスが未登録であるという情報を出力する自動機器認識部とを備えたことを特徴とするネットワーク管理システム。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて詳細に説明する。
《具体例》
〈構成〉
図１は本発明のネットワーク管理システムの具体例を示す構成図であるが、この説明に先立ち、ネットワーク構成を説明する。
図２は、本具体例のネットワーク管理システムを含むネットワークの構成説明図である。
【００１０】
図示のネットワークは、管理システム１、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂ、ＤＨＣＰサーバ３からなる。
【００１１】
管理システム１は、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂが接続されているネットワークを管理する機能を有し、ＨＭＩ部４、マネージャ部５からなる。ＨＭＩ部４は、オペレータとのインタフェースとしての機能を有するヒューマンマシンインタフェースであり、具体的にはキーボードやポインティングデバイス等の入力機器やディスプレイ等の出力機器からなる。
【００１２】
マネージャ部５は、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂや一般のＩＰ端末（図２では図示省略している）の管理を行う機能部であり、ＩＰネットワーク構成管理部５１、モバイルＩＰ端末管理部５２からなる。尚、このマネージャ部５はソフトウェアとこれを実行するプロセッサ、あるいは専用ハードウェアで構成されている。
【００１３】
ＩＰネットワーク構成管理部５１は、モバイルＩＰ端末以外の一般のＩＰ機器を対象として構成管理を実現している管理部である。また、モバイルＩＰ端末管理部５２は、モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂの管理を行うための管理部であり、これについては後で詳細に説明する。
【００１４】
モバイルＩＰ端末２ａ、２ｂは、管理システム１によって管理される機器であり、それぞれ管理対象であるエージェント６が実装されている。また、モバイルＩＰ端末２ａは、固定のＩＰアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに接続されているモバイルＩＰ端末であり、モバイルＩＰ端末２ｂは、ＤＨＣＰサーバ３から得たＩＰアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに接続されているモバイルＩＰ端末である。
【００１５】
ＤＨＣＰサーバ３は、モバイルＩＰ端末２ｂに対するＩＰアドレスを管理しているサーバであり、モバイルＩＰ端末２ｂに対してＩＰアドレスを自動配布する機能を有している。
【００１６】
次に、上記管理システム１におけるＩＰネットワーク構成管理部５１について、図１を用いて更に説明する。
図１において、モバイルＩＰ端末管理部５２は、ＩＰ機器通信確認部（通信確認部）１００、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部（アドレス問い合せ部）１０１、自動機器認識部１０２、モバイルＩＰ機器認識部１０３、ＩＰ機器アドレス情報格納部（機器アドレス情報格納部）１０４を備えている。
【００１７】
ＩＰ機器通信確認部１００は、管理対象となるＩＰネットワークに接続された全てのＩＰ機器群２と通信を行い、全てのＩＰ機器群２の通信状態を確認する機能を有している。即ち、全てのＩＰ機器群２に付与されているＩＰアドレスを取得する機能を有している。
【００１８】
ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１は、ＤＨＣＰサーバ３で管理されているＩＰアドレス状況を問い合わせする機能部である。自動機器認識部１０２は、ＩＰ機器通信確認部１００に対する通信状態の問い合わせと、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１に対するＩＰアドレス状況の問い合わせを一定の周期で行い、管理対象の機器追加・削除・変更を判断する機能部である。
【００１９】
モバイルＩＰ機器認識部１０３は、自動認識された機器をＨＭＩ部４からの指示により、モバイルＩＰ端末と認識し、ＩＰネットワーク構成管理部５１へ通知すると共に、モバイル種別等の情報をＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に設定する機能部である。
【００２０】
ＩＰ機器アドレス情報格納部１０４は、機器の追加・削除・変更を判断するときに使用する、または、モバイルＩＰ端末の認識に使用するＩＰアドレス情報を格納する格納部である。
【００２１】
図３は、ＩＰ機器アドレス情報格納部１０４のＩＰ機器アドレス情報を示す説明図である。
図示のように、全ての機器に対して、ＩＰ機器認識名とＩＰ機器アドレスと、一般のＩＰ機器であるかモバイルＩＰ機器であるかを識別するためのモバイル識別の情報が格納されている。
【００２２】
〈動作〉
次に、上記構成のネットワーク管理システムの動作について説明する。
先ず、ＩＰ機器通信確認部１００からのＩＰ機器群２の確認による動作を説明する。
【００２３】
図４は、ＩＰ機器群２との通信によって登録する場合のフローチャートである。
ＩＰ機器通信確認部１００は、管理対象となるＩＰネットワークの全てのＩＰ機器群２と周期的に通信を行い、各ＩＰ機器群２のアドレスを取得する（ステップＳ１０１）。次に、ＩＰ機器通信確認部１００にて、通信確認実施の結果、通信ＯＫとなったアドレスのリストを自動機器認識部１０２に通知する（ステップＳ１０２）。
【００２４】
通信ＯＫのアドレスリストを得た自動機器認識部１０２では、得たアドレスリストのアドレスとＩＰ機器アドレス情報格納部１０４のＩＰ機器アドレスを順次比較する（ステップＳ１０３）。ステップＳ１０４の判定処理において、比較結果がＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に存在しないアドレスであった場合、自動機器認識部１０２では、オペレータによるＩＰ機器認識名、モバイル種別の確認を促す確認メッセージをＨＭＩ部４に送出する（ステップＳ１０５）。
【００２５】
図５に、ＨＭＩ部４に送出する確認メッセージの構造を示す。
図示のように、確認メッセージ２００は、アドレス識別２０１とアドレス２０２からなり、アドレス識別２０１は、通信確認２１１とＤＨＣＰ２１２からなる。ここで、アドレス識別２０１は、オペレータが通信確認で認識したアドレスか、ＤＨＣＰサーバ３によって配布されたアドレスかを識別するための識別情報（通信確認２１１またはＤＨＣＰ２１２）を表し、アドレス２０２は、そのアドレスを表している。
【００２６】
上記ステップＳ１０５において送出した確認メッセージでは、そのアドレス識別２０１は、“通信確認２１１”として送出する。
【００２７】
自動機器認識部１０２が送出した確認メッセージに対する応答メッセージをＨＭＩ部４から受信したモバイルＩＰ機器認識部１０３では、応答メッセージから、ＩＰ機器認識名、モバイル種別を取得する（ステップＳ１０６）。モバイルＩＰ機器認識部１０３では、取得したＩＰ機器認識名、モバイル種別をＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に設定（更新）する（ステップＳ１０７）。
【００２８】
また、モバイルＩＰ機器認識部１０３では、ステップＳ１０８の判定処理において、モバイル種別がモバイルであった場合、モバイルＩＰ端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ１０９）。一方、モバイル種別が一般端末であった場合は、一般端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ１１０）。
【００２９】
ステップＳ１１１の判定処理において、アドレスリストのアドレスが最後であった場合は、ＩＰ機器群２の登録処理を終了する。一方、アドレスリストのアドレスが最後ではなかった場合は、ステップＳ１０３に戻る。
【００３０】
このように、自動機器認識部１０２で得たアドレスリストのアドレス分、これらの処理を繰り返すことによって、固定のＩＰアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに新たに接続されたモバイルＩＰ端末を管理する。
【００３１】
次に、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１からの情報に基づいてＩＰ機器群２のアドレスの登録を行う処理を説明する。
【００３２】
図６は、ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１との通信によって登録を行う場合のフローチャートである。
即ち、この場合は、モバイルＩＰ端末２ｂをＤＨＣＰサーバ３から得たＩＰアドレスを使用して管理対象であるＩＰネットワークに新たに接続し、オペレータがモバイルＩＰ端末として管理する際の処理の流れを示している。
【００３３】
ＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１は、周期的に管理対象となるＩＰネットワークのＤＨＣＰサーバ３によるアドレス配布状況を取得する（ステップＳ２０１）。次にＤＨＣＰアドレス問い合せ部１０１にて、ＤＨＣＰサーバ３によって配布されているアドレスのリストを自動機器認識部１０２に通知する（ステップＳ２０２）。ＤＨＣＰサーバ３によって配布されているアドレスリストを得た自動機器認識部１０２では、得たアドレスリストのアドレスとＩＰ機器アドレス情報格納部１０４のＩＰ機器アドレスを順次比較する（ステップＳ２０３）。
【００３４】
ステップＳ２０４の判定処理において、比較結果がＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に存在しないアドレスであった場合、自動機器認識部１０２では、オペレータによるＩＰ機器認識名、モバイル種別の確認を促す確認メッセージ２００をＨＭＩ部４へ送出する（ステップＳ２０５）。この場合、アドレス種別２０１は、“ＤＨＣＰ２１２”として送出する。
【００３５】
自動機器認識部１０２が送出した確認メッセージに対する応答メッセージをＨＭＩ部４から受信したモバイルＩＰ機器認識部１０３では、応答メッセージからＩＰ機器認識名、モバイル種別を取得する（ステップＳ２０６）。モバイルＩＰ機器認識部１０３では、取得したＩＰ機器認識名、モバイル種別をＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に設定（更新）する（ステップＳ２０７）。
【００３６】
また、モバイルＩＰ機器認識部１０３では、ステップＳ２０８の判定処理において、モバイル種別がモバイルであった場合、モバイルＩＰ端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ２０９）。一方、モバイル種別が一般端末であった場合は、一般端末としてＩＰネットワーク構成管理部５１への機器登録を行う（ステップＳ２１０）。
【００３７】
ステップＳ２１１の判定処理において、アドレスリストのアドレスが最後であった場合は、アドレスの自動配布によるＩＰ機器群２の登録処理を終了する。一方、アドレスリストのアドレスが最後ではなかった場合は、ステップＳ２０３に戻る。
【００３８】
このように、自動機器認識部１０２で得たアドレスリストのアドレス分、これらの処理を繰り返すことによって、ＤＨＣＰサーバ３から得たアドレスを使用して、管理対象であるＩＰネットワークに新たに接続されたモバイルＩＰ端末を管理する。
【００３９】
〈効果〉
以上のように、具体例によれば、ＩＰ機器群２のアドレスをＩＰ機器アドレス情報格納部１０４で格納すると共に、ＩＰ機器群２に付与されているアドレスを一定周期で確認し、かつ、ＤＨＣＰサーバ３によって自動配布されるＩＰ機器群２へのアドレスを一定周期で確認して、ＩＰ機器アドレス情報格納部１０４に登録されていないアドレスがあった場合はこれを出力するようにしたので、アドレスが自動配布される端末等も管理することができ、確実なネットワーク管理が行えると共に、オペレータの負担を軽減することができる。
【００４０】
《利用形態》
上記具体例では、ＩＰネットワーク構成管理部５１とモバイルＩＰ端末管理部５２を１エージェント（１システム）内に設けた例を示したが、これらＩＰネットワーク構成管理部５１とモバイルＩＰ端末管理部５２を分散した形態であっても同様に適用可能である。
【００４１】
また、上記具体例では、ネットワークとしてＩＰネットワークの例を説明したが、ＩＰに限定されるものではなく、機器アドレスが自動配布されるようなネットワークであれば、同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のネットワーク管理システムの具体例を示す構成図である。
【図２】具体例のネットワーク管理システムを含むネットワークの構成説明図である。
【図３】機器アドレス情報格納部におけるＩＰ機器アドレス情報を示す説明図である。
【図４】ＩＰ機器群との通信によって登録する場合のフローチャートである。
【図５】ＨＭＩ部に送出する確認メッセージの構造を示す説明図である。
【図６】アドレス問い合せ部との通信によって登録を行う場合のフローチャートである。
【符号の説明】
２ ＩＰ機器群
３ ＤＨＣＰサーバ
１００ ＩＰ機器通信確認部（通信確認部）
１０１ ＤＨＣＰアドレス問い合せ部（アドレス問い合せ部）
１０２ 自動機器認識部
１０４ ＩＰ機器アドレス情報格納部（機器アドレス情報格納部）
Claims (1)
- ネットワークアドレスを自動配布するサーバによって、ネットワークアドレスが付与された機器を含むネットワークの管理を行うネットワーク管理システムにおいて、
前記ネットワーク内の機器と通信を行い、当該機器に対するネットワークアドレスを取得する通信確認部と、
前記ネットワークアドレスを自動配布するサーバに対して、配布したネットワークアドレスの問い合わせを行うアドレス問い合せ部と、
前記ネットワークで管理している機器のネットワークアドレスの情報を格納する機器アドレス情報格納部と、
前記通信確認部からの通知または前記アドレス問い合せ部からの通知を受けた場合は、前記機器アドレス情報格納部の情報と比較し、通知されたネットワークアドレスが存在しない場合は、当該ネットワークアドレスが未登録であるという情報を出力する自動機器認識部とを備えたことを特徴とするネットワーク管理システム。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP7113899A JP3557514B2 (ja) | 1999-03-17 | 1999-03-17 | ネットワーク管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP7113899A JP3557514B2 (ja) | 1999-03-17 | 1999-03-17 | ネットワーク管理システム |
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Family Applications (1)
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| JP7113899A Expired - Fee Related JP3557514B2 (ja) | 1999-03-17 | 1999-03-17 | ネットワーク管理システム |
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-
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