JP3557215B2 - 対応の抗体を検出することによりエプスタイン・バールウイルス原発性感染症を検査し得るペプチド試薬及びこのペプチド試薬を用いる方法 - Google Patents

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Description

本発明は、新規ペプチド試薬の使用に関し、特に被検者の生体試料におけるペプチド試薬を認識するIgM抗体の存在の有無を検出することによりエプスタイン・バールウイルス原発性感染症(primary Epstein−Barr virus infection)をきわめて初期の段階でさえも検査し得るようにしたペプチド試薬に関する。本発明はまたかゝるペプチド試薬を用いてエプスタイン・バールウイルスによる原発性感染症を検査する方法に関し、またこの方法を実施し得るキット(検査キット)にも関する。
エプスタイン・バールウイルス(略号:EBV)はヒトの上皮細胞及びリンパ様細胞に感染し得るウイルスであると知られている。このウイルスは感染性単核症(略号:IMN)の病因であると確認されている。EBVの原発性感染症は一般には無症候的に幼年期中に最も多く生起し、その後にEBウイルスは潜伏状態で体内に存在したまゝ留まる。成人の95%以上がこのEBウイルスに感染していると一般に推定されている。若干の国及び/又は若干の社会群においては、青年期の年令まで又は若者となるまで原発性感染症が生起し得ない。これらの原発性感染症が遅い症例のうちで、大体50%は感染性単核症(IMN)の症候を伴なう急性感染症である。
更には、若干の地理的な領域においては、EBVは、或るガン特に鼻咽腔のガン及びバーキットリンパ腫と密接に関連していることは知られている。
免疫抑制されたヒトにおいて、特に器官の移植を受けたヒト並びにHIVウイルスに感染した患者においては、ウイルスの「再活性化」(reactivation)即ち潜伏状態からウイルスが複製される溶菌サイクル(lytic cycle)への転移が見られることが往々にしてある。免疫抑制された患者においては、ウイルスの再活性化又は原発性感染は種々のリンパ腫の発現を度々生起することが知られている。
EBV感染症の研究及び血清学的診断方法の調査によって幾つかのウイルス抗原を証明し得た。すなわち、ウイルス性キャプシド抗原(VCA)、初期抗原(EA)及び核抗原(EBNA)を検出できた。
EBV感染症の代表的な血清学的診断法は一方では異好性抗体についての試験(Paul−Bunnell−Davidsohn試験)よりなり、しかも他方では一般に間接的な免疫蛍光法によりVCA,EA及びEBNA抗原に対する抗体についての試験よりなる。これらの試験は実施するのが困難であり、或る割合の偽の陰性結果(false negatives)と偽の陽性結果(false positives)とが見出される。
血清学的なプロフィールは以下に考察される若干の場合には明白に説明できると現在では容認されている。
一般に原発性感染に続いて密接に抗−VCA抗体(anti−VCA antibody)の出現が起り、抗−VCA IgGが存在しないと被検者はEBVに感染していないという結論を引き出すことができる。更には、被検者の血清が抗−VCAを含有しない時は、別の抗−EBV抗体もまた含有しないことが容認されている。
無症候キャリアーであるヒトにおいては、即ちウイルスに感染しているがそのウイルスが潜在状態にある集団の殆んど全部においては、抗−VCA抗体と抗−EBNA抗体との両方が見出される。
症候的な原発性感染症(IMN)の場合には、異好性抗体についての試験(Paul−Bunnell−Davidsohn試験又はPBD試験)は一般に陽性である。抗−VCA IgGの存在が一般に見出され、然るに抗−EBNA抗体は存在しないか又は少量でのみ存在する。抗−VCA IgGは原発性感染後には徐々に減少し、その寿命に亘って安定なまゝであり、然るに抗−EBNA抗体は後で出現し即ち数ヶ月後に出現してから安定化する。
EBV感染症についての知識の現状及びそれらの診断に関しては、特にJ.M.Seigneurinの「エプスタイン・バールウイルスの感染症」技術版、Encycl.Med.Chir(フランス)、Maladies Infectieuses,8−071−A−10,Pediatrie 4−310−A−30,1〜7頁(1993)を挙げ得る。
更にはZEBRA(又はEB1又はZta)と呼ばれるタン白質は潜伏期の調節に基本的な役割を果たすことも知られている;特にG.Miller,J of Infectious Diseases,161,838〜844頁(1990)及びI.Mikaelian等のJ.Virol.67:734〜742頁(1993)参照。
このタン白質は、或る遺伝子の転写に及びそれ自体の合成に活性化役割りを特に果たす転写因子である。ZEBRAタン白質は潜伏状態とウイルスの溶菌サイクルとの間の転移に密接に関連していると考えられ、しかも抗−ZEBRA抗体についての試験は特にHIV−血清陽性の免疫抑制された患者でのウイルス再活性化の間接的なマーカーとして研究されている;例えば、I.JoabらのJ.of Infectious Diseases,163:53〜56頁(1991)及びV.MarechalらのRes.Virol.144:397〜404(1993)参照。
今般見出された処によれば、抗−ZEBRA抗体は原発性感染症中にきわめて早期に出現し、しかも抗ZEBRA IgM抗体の存在を検査するとEBV原発性感染症をきわめて早期に診断し得る。更に見出された処によればZEBRAタン白質のフラグメント157〜195に対して反応するIgMについての検査によって、代表的な血清学的マーカーの何れもが100%の陽性結果を与えない段階で、誤まった陰性結果なしに原発性感染症を診断し得るものである。
ZEBRAタン白質のアミノ酸配列157〜195は次式(I):
Figure 0003557215
に対応するペプチドであると思い出されるものである。
前記式(I)のペプチドよりも短かい種々のペプチドであってそのアミノ酸配列が式(I)で表わしたアミノ酸配列に包含されるペプチドに対して反応する抗体を検出する体系的な研究によって、前記式(I)の配列のカルボキシ末端の一部に対して反応するIgMがEBV原発性感染症でより特に検査されることが認められた。このタン白質のアミノ酸配列は次式(II):
Figure 0003557215
によって表わされる。
従って本発明の要旨は、抗原抗体型の少なくとも1種の複合体の形成の有無を調べる既知の方法により、被検者から生体試料内でペプチド試薬を認識するIgM抗体を検出することにより、被検者のエプスタイン・バールウイルス原発性感染症を検査できるしかも特にきわめて早期に検査できるペプチド試薬の使用にあり、該ペプチド試薬が前記式(II)で表わされるアミノ酸配列のペプチドに対して反応する少なくとも1種の抗体によって認識されるペプチドを含有するものであることを特徴とするEBV原発性感染症の検査用としてのペプチド試薬の使用に在る。前記式(II)のペプチドに対して反応するIgMが出現する早期の段階を心に留めて、本発明のペプチド試薬を用いると、従来既知の方法を用いるよりも誤診の危険をより少なくしながらEBV原発性感染がないことを確認し得る。
従って特に本発明のペプチド試薬として、前記式(II)の配列よりも配列が短かいペプチドを含めて式(II)の配列の全部又は一部を含有してなるペプチド、例えば次式(III):
Figure 0003557215
のペプチドあるいは別の場合には式(II)のペプチドよりも配列が長いペプチド〔例えば式(I)のペプチド〕さもなければ配列が式(I)に存在する隣接配列によってN−末端側で補足されたペプチドIIのN−末端の一部を含有するペプチド、例えば次のアミノ酸配列:
Figure 0003557215
のペプチドを用いることができる。
本発明の要旨はまた、次式(II):
Figure 0003557215
のペプチドを認識し得るIgM抗体の存在を被検者から採取した生体試料でそれ自体既知の要領で検出することを特徴とする被検者のエプスタイン・バールウイルス原発性感染症を検査する方法に在る。
この仕方で検出したIgM抗体が存在するとEBV原発性感染症が存在するという結論を引き出すことができ、IgM抗体が存在しないと検査し得る原発性感染症が存在しないという結論を引き出し得るのは当然である。
特定の具体例によると、本発明の方法は次の方法にある:
(イ)被検者から採取した生体試料をペプチド試薬と接触させ、その際に抗体が生体試料中に存在するならば、ペプチド試薬を認識する抗体とペプチド試薬との間の反応で抗原−抗体型複合体を形成し得る条件下で前記の接触を行ない、
(ロ)かゝる複合体の存在の有無を既知の肉眼目視法により検出し、
前記のペプチド試薬は次式(II):
Figure 0003557215
により表わされる配列のペプチドに対して反応する少なくとも1種の抗体によって認識されるペプチドを含有することを特徴とし、且つその存在を検出する複合体はペプチド試薬とIgM型抗体との間の反応で形成された複合体であることを特徴とする。
前記した方法においては、ペプチド試薬は特に前述されたものである。
生体試料は特に血清試料又は別の生体の体液例えば脳脊髄液試料である。
抗原を用いて抗体を検査する試験の実施は周知であり、従ってこゝでは詳細には記載しない。抗原は、吸着により又は共有結合により固体支持体(微小滴定板のくぼみ、管体の壁、プラスチックビーズ、ラテックス粒子等)に結合し得る。抗原を微小球に結合させる時は、免疫濾過法により本法を実施でき、ラテックス粒子を用いると、凝集技術を用い得る。特に、言わゆる「サンドイッチ型」固相技術によりあるいは別法として抗原に特異的な標識済み抗体との競合により本法を実施できる。サンドイッチ法の場合には、肉眼での目視は標識した異種抗−(ヒトIgM)抗体(動物の抗体)を用いて既知の要領で実施できる。未標識ゴムの異種抗−(ヒトIgM)抗体を用いることもでき、しかもIgMが存在するならばIgMに対する未標識抗体の結合を目視でき、即ち用いた異種抗体が生ずる動物種の免疫グロブリンに対して反応する標識済み抗体を用いて目視できる。
抗体の標識付けは、特に着色反応を触媒化し得る酵素(例えばペルオキシダーゼ)と連結することにより行なう。蛍光性の標識又はルミネセンスの標識も用い得る。
抗原−抗体型複合体の形成は、既知の要領で例えば電気測定値(キャパシティー、インピーダンス)を用いて、標識済み抗体を用いることなく証明できる。
本発明の要旨はまたエプスタイン・バールウイルスの感染症を検査するキットであり、該キットはペプチド試薬を含有してなり、しかも該試薬及び分析すべき生体試料中に場合によっては存在する抗体とを互いに接触させた時に形成され得る抗原−抗体型複合体の存在を目視する装置とを含有してなり、EBウイルスによる原発性感染症を検査するためにペプチド試薬は次式(I):
Figure 0003557215
によって表わされる配列のペプチドに対して反応する少なくとも1種の抗体によって認識されるペプチドを含有することを特徴としておりしかも前記の目視装置はIgM型抗体とペプチド試薬との反応によって形成された抗原−抗体型複合体の存在を目視し得る装置であることを特徴としている。
次の実施例は本発明を例示するものである。
実施例1
診断試験は、抗原としてZEBRAタン白質あるいはこのタン白質に含有される或るペプチドを用いて実施した。
結果は血清学的な診断用の代表的な試験で得られた結果と対比した。
用いた代表的な検出試験は次の通りである:
異好性抗体用の試験(PBD試験)、
間接的な免疫蛍光法によりVCA,EA及びEBNA抗原に対して反応するIgG用の試験。抗−VCA抗体及び抗−EA抗体の滴定は、それぞれホルボール ミリステート/ブチレート混合物により誘発(潜伏期サイクルから溶菌サイクルへの転移)を受けたP3HR1及びRaji細胞系を用いて行なった。抗−EBNA抗体の滴定はRaji細胞系(未誘発)を用いて行なった。P3HR1及びRaji細胞系は多数の研究所及びATCCから入手し得る。
免疫酵素による目視化を可能とする2種の工業キットを更に用いた:
抗−EA抗体及び抗−EBNA抗体を検出するバイオテストAG社(ドイツ)による“バイオテスト抗EBV組換え”の名称での工業試験及び抗−EBV IgG及びIgM抗体の検出を許容するベーリング社(ドイツ)による“Enzygnost"の名称での工業試験
全ての場合に、研究した血清はリウマチ因子による妨害を避けるために試薬Gull−Sorb(Gull Laboratories社,米国)に吸着させた。
定 義
EBV原発性感染症は抗−EBV IgMの存在によりしかも特に抗−VCA IgMの存在により、間接的な免疫蛍光法により及び/又は異好性抗体の存在により定義される。その後に抗−VCA IgG(>1:20)の存在及び抗−EA IgG(>1:10)の存在が、抗EBNA抗体(<1:10)の不在と共に、感染減退として連続的に見出される。
EBVウイルスの再活性化(二次感染)は抗−VCA抗体(>1:320)及び抗−EA抗体(>1:40)の存在によって定義され、更には抗−EBNA抗体(>1:10)の存在(又は確認し得た時には前もって存在する)により定義される。
潜伏性の感染症は、抗−VCA(<1:320)及び抗−EBNA IgGが存在するのに加えて抗−VCA IgMが存在せず且つ抗−EA IgG(<1:10)が存在しないことにより定義される。
抗原として用いたペプチド
前記式(I)のペプチドを代表的な方法により合成した。このペプチドをこゝではP130と呼ぶ。
大腸菌Esherichia coliにクローン化したZEBRAタン白質もまた抗原として用いた。細菌培養後に、ZEBRAタン白質を常法により抽出し且つ精製した。
免疫酵素反応
微小滴定板のカップ(くぼみ部)を次の要領で抗原で被覆した:ペプチドを各々のくぼみ部に100ng/100μl(50mMの炭酸塩−重炭酸塩緩衝剤,pH9.6で希釈した)の割合で施用し、微小滴定板を37℃で一夜培養反応させた。
次いで微小滴定板をリン酸塩−0.1%Tween緩衝剤(PBST)pH7.4で3回洗浄した。得られた血清をPBS(1M NaCl)−5%子牛胎児血清−0.1%Tween緩衝剤(PBSST)で1/100に希釈した。かくして希釈した血清を100μl/くぼみ部の割合でくぼみ部に施用した。37℃で1時間培養反応し続いてPBSTで3回洗浄した後に、100μlの抗−ヒトIgG/ペルオキシダーゼ(又は抗−ヒトIgM/ペルオキシダーゼ)共役物を添加した。Jackson−Immunoresearch社によって市販されるこれらの共役物をPBSTで1:26,000に前もって希釈した。37℃で30分間培養反応し続いてPBSTで洗浄した後に、酵素を目視する方法はクエン酸塩緩衝剤pH4に溶かしたテトラメチルベンジジン(0.5%)及び過酸化水素(0.05%)の溶液(100μl/くぼみ部)を用いて、光から保護しながら10分間行なった。着色反応は1N硫酸溶液を用いて停止した。読み取りは分光光度計で行ない、吸光度を450nm(A450)で測定した。
各々希釈した血清を重複して(in duplicate)試験し、一方では抗原(ペプチド又は精製したZEBRAタン白質)に対して試験し、他方では抗原なしのカップ(対照のくぼみ部)に対して試験した。吸光度について採用した最終値はそれ故抗原含有くぼみ部の平均吸光度と対照くぼみ部の平均吸光度との間の差異から得られる値でる。
陽性の対照血清(IMNを有する被検者の10個の血清のプール)及び陰性の対照血清(血清陰性で無症候性被検者の20個の血清のプール)も重複してしかも臨床試料と同じ条件下で試験した。
吸光度の限界値は式(I)のペプチドを用いるエリザ(ELIZA)法については0.200に固定し、ZEBRAタン白質を用いるエリザ法については0.300に固定した。
感染性単核症の患者から生ずる20個の血清を試験した。抗−P130 IgMを100%の血清で検出し、抗−ZEBRA IgMを55%の症例で検出した。
抗−P130及び抗−ZEBRA IgGをそれぞれ症例の75%及び80%で検出した。抗−VCA、抗−EA及び抗−EBNA IgG抗体は免疫蛍光法によりそれぞれ症例の100%、100%及び0%で検出した。
更には、抗−EA IgM、抗−EA IgG及び抗−EBNA IgGをバイオテスト(Biotest)試験で分析した。結果はそれぞれ症例の90%,80%及び0%で陽性であった。
ベーリングの抗−EBVエリザ試験を用いると、IgM及びIgGはそれぞれ症例の80%及び100%で検出された。
免疫蛍光法により抗−VCA、抗−EA及び抗−EBNA抗体が存在せずにIMNの徴候を呈すると思われる患者について研究した6個の別の症例では、抗−EA IgM(バイオテスト、エリザ試験)が抗−EBV IgM(Enzygnost)と同様に6人のうち4人の患者で検出され、然るに抗−P130 IgMは全ての症例で検出した。
即ち、試験した総合的な血清(IMN又はIMN様症候群)について、P130抗原を用いて行なった試験のみが原発性感染症を検査することができ、しかも免疫蛍光試験が陰性の結果を与える公言されていない感染症さえも検査することができ、然るに一般に行われているエリザ試験ではP130で検出された陽性の血清を全て検出しなかった。
実施例2 式(II)又は式(III)の抗原の使用
これらのペプチドを代表的な要領で合成した。これらのペプチドを用いて、エリザ試験を実施例1に記載したのと同様な要領で実施した。
結果は式(I)のペプチドを用いて見出された結果と同様であった。

Claims (9)

  1. 被検者のエプスタイン・バールウイルス原発性感染症を検査するのに用いるペプチド試薬であって、しかも抗原−抗体型の少なくとも1つの複合体の形成の有無を調べる既知の手段により、被検者から採取した生体試料内において前記のペプチド試薬を認識するIgM抗体が存在するかを検出するのに用いるペプチド試薬であり、また前記のペプチド試薬は、次式(II):
    Figure 0003557215
    により表わされるアミノ酸配列を有するペプチドに対して反応する少なくとも1種の抗体によって認識される1つのペプチドを含有するものであることを特徴とする、エプスタイン・バールウイルス原発性感染症の検査としての該ペプチド試薬の使用。
  2. 前記のペプチド試薬に含有されたペプチドのアミノ酸配列は式(II)のアミノ酸配列の全部又は一部を含有することを特徴とする請求の範囲1記載の使用。
  3. 前記のペプチド試薬に含有されたペプチドは次式(III):
    Figure 0003557215
    により表わされるアミノ酸配列を有するペプチドに対して反応する少なくとも1種の抗体によって認識されるものであることを特徴とする請求の範囲1又は2記載の使用。
  4. 前記のペプチド試薬に含有されたペプチドのアミノ酸配列は式(III)のアミノ酸配列の全部又は一部を含有することを特徴とする請求の範囲1〜3の何れかに記載の使用。
  5. 被検者のエプスタイン・バールウイルス原発性感染症を検査する方法において、被検者から採取した生体試料中において次式(II):
    Figure 0003557215
    のペプチドを認識し得るIgM抗体が存在するかを既知の要領で検出することを特徴とする検査方法。
  6. 被検者から採取した生体試料をペプチド試薬と接触させ、しかもその際には該ペプチド試薬を認識する抗体が生体試料中に存在するならば、該ペプチド試薬と前記抗体との間の反応で抗原−抗体型の複合体を形成し得る条件下で前記の接触を行ない、さらにかゝる複合体の存在の有無を既知の肉眼法により検出することから成る検査方法において、
    前記のペプチド試薬は次式(II):
    Figure 0003557215
    によって表わされるアミノ酸配列のペプチドに対して反応する少なくとも1種の抗体によって認識されるペプチドを含有し、且つ
    その存在を検出される上記の複合体はペプチド試薬とIgM型抗体との間の反応で形成された複合体であることを特徴とする、請求の範囲5記載の検査方法。
  7. ペプチド試薬は請求の範囲2〜4の何れかに定義した如くであることを特徴とする請求の範囲6記載の検査方法。
  8. エプスタイン・バール(EB)ウイルスの感染症を検査するキットであって、該キットはペプチド試薬を含有してなり、しかも分析すべき生体試料に可能性として存在する抗体とペプチド試薬とを互いに接触させた時に形成され得る抗原−抗体型複合体の存在を肉眼で目視できる装置を有してなる検査キットにおいて、初期段階を含めてEBウイルスによる原発性感染症を検査するために、前記のペプチド試薬は、次式(II):
    Figure 0003557215
    で表わされるアミノ酸配列のペプチドに対して反応する、少なくとも1種の抗体によって認識される1つのペプチドを含有するものであり、また前記の目視装置はIgM型抗体と該ペプチド試薬との反応によって形成される抗原−抗体型複合体の存在を目視し得る装置であることを特徴とする、検査キット。
  9. 前記のペプチド試薬は請求の範囲2〜4の何れかに定義した如くであることを特徴とする請求の範囲8記載の検査キット。
JP52078696A 1995-01-04 1996-01-04 対応の抗体を検出することによりエプスタイン・バールウイルス原発性感染症を検査し得るペプチド試薬及びこのペプチド試薬を用いる方法 Expired - Lifetime JP3557215B2 (ja)

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